JP2018192794A - 塗布具 - Google Patents

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Abstract

【課題】塗布芯の周囲に液誘導部を設けた場合に中継芯から確実に液の供給が可能な塗布具を提供する。【解決手段】塗布部を軸筒内に設け、中継芯によって液を塗布部に誘導する塗布具において、前記軸筒内には、前記塗布部の周囲に管状の液誘導体を配置して当該液誘導体が前記塗布部の外周に接し、該液誘導体の後方から中継芯及びコレクターを装着したものであり、前記中継芯又は前記コレクターには複数の塗布液誘導溝を形成した塗布具。【選択図】図1

Description

本発明は、筆記具あるいは化粧用具等の、インクあるいは化粧液等の塗布液を塗布するための塗布具に関する。
周知のように、筆ペン等の筆記具あるいは化粧用具等、インクあるいは化粧液等の塗布液を紙面あるいは肌面等の塗布媒体に塗布する塗布具として、従来種々のものが用いられている。
特に細く塗布する需要が増大しており、それに対応すべく塗布部が小径ながら先端部分への塗布液の誘導を確実に行って、塗布液を良好な状態で塗布しようとする塗布具が開示されている。
例えば特許文献1において、筆記部の中に中芯を装入して液を誘導する塗布具が開示されており、塗布具の塗布液漏れを防止するために、コレクターを先軸と軸体によって覆っている。
また、特許文献2において、細筆の外周に溝の有る液供給部を設けた構造が開示されるが、液供給部が中綿に圧入することにより固定するものであるが、コレクター式の場合は具体的な固定手段が開示されていない。
特開2015−2984号公報 特開2012−101395号公報
本発明は、斯かる実情に鑑み、塗布部の周囲に設けた液誘導部に中継芯から確実に液の供給が可能な塗布具を提供するものである。
本発明は、塗布部を軸筒内に設け、中継芯によって液を塗布部に誘導する塗布具において、前記軸筒内には、前記塗布部の周囲に管状の液誘導体を配置して当該液誘導体が前記塗布部の外周に接し、該液誘導体の後方から中継芯及びコレクターを装着したものであり、前記中継芯又は前記コレクターには塗布液誘導溝を形成したことを特徴とする塗布具である。
本発明において、前記コレクターの前端の内周面に段部を形成し、当該段部には、塗布液誘導溝が形成されていることが好適である。段部を経由しても確実な塗布液の誘導ができる。
本発明において、前記段部には、前記液誘導体の後端を係止する係止部が形成されていることが好適である。
本発明において、前記中継芯は、ホルムアルデヒドを含まない材料で形成されることが好適である。ホルムアルデヒドを含まない材料とは、アセタール樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂及びメラミン樹脂などの合成樹脂を実質的に含まない材料をいう。具体的には、対象物即ち中継芯をVDA275試験方法に従って測定したポリアルデヒド固形分の全重量を基準にして500ppm未満、好ましくは200ppm未満の遊離のホルムアルデヒドしか含まないことを示す。
本発明において、塗布具の重心は軸方向に対して後部に配置されていることが好適である。
本発明の塗布具によれば、前記コレクター又は中継芯に溝を形成することによって、塗布液流出性が向上するため、前記中継芯から液誘導体、塗布部に確実に液の供給が可能になるという優れた効果を奏し得る。
特に、塗布部にフランジ部が形成されている場合、その外径に寸法が依存しないため、塗布部の小型化が容易となる。
また、中継芯は、ホルムアルデヒドを含まない材料とすることによって、化粧液等の塗布液内へのホルマリン溶出を防ぎ、安全性の高い塗布具を提供することができる。オレフィン系エラストマーを用いることが好適である。
また、塗布具の重心を後部とすることで、目元等に塗布する際の安定した使い心地を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係るコレクター式塗布具のキャップを装着した状態の説明図であって、(a)が全体側面図、(b)が(a)のB−B線に沿う全体縦断面図、(c)が(b)における筆記部からコレクター前部にかけての部分拡大縦断面図である。 前記第1実施形態に係るコレクター式塗布具のキャップを外した状態の説明図であって、(a)が全体側面図、(b)が(a)のB−B線に沿う全体縦断面図、(c)が(b)における筆記部からコレクター前部にかけての部分拡大縦断面図である。 前記第1実施形態に係るコレクター式塗布具の液誘導体の部品図であり、(a)が前方からの斜視図、(b)前方からの視図、(c)が側面図、(d)が(c)のD−D線に沿う縦断面図、(e)が後方からの斜視図、(f)が後方からの視図である。 前記第1実施形態に係るコレクター式塗布具のコレクターの部品図であり、(a)が前方からの視図、(b)がスリット側から見た一側面図、(c)が(a)のC−C線に沿う縦断面図、(d)が別の側面図、(e)が(a)のE−E線に沿う縦断面図、(f)が後方からの視図である。 前記第1実施形態に係るコレクター式塗布具のコレクターの斜視図であり、(a)がやや前方からの斜視図、(b)が前方からの斜視図、(c)が後方からの斜視図である。 前記第1実施形態に係るコレクター式塗布具のコレクターと塗布部とを組み合わせた斜視図である。 前記第1実施形態に係るコレクター式塗布具のコレクターと液誘導体と塗布部とを組み合わせた斜視図である。 前記第1実施形態に係るコレクター式塗布具の中継芯の部品図であり、(a)が斜視図、(b)が側面図である。 前記第2実施形態に係るコレクター式塗布具のキャップを外した状態の説明図であって、(a)が全体側面図、(b)が(a)のB−B線に沿う全体縦断面図、(c)が(b)における筆記部からコレクター前部にかけての部分拡大縦断面図である。 前記第2実施形態に係るコレクター式塗布具のコレクターの部品図であり、(a)が前方からの視図、(b)がスリット側から見た一側面図、(c)が(a)のC−C線に沿う縦断面図、(d)が別の側面図、(e)が(a)のE−E線に沿う縦断面図、(f)が後方からの視図である。 前記第2実施形態に係るコレクター式塗布具のコレクターと中継芯を組み合わせた部品図であり、(a)が前方からの視図、(b)一側面図、(c)が(a)のC−C線に沿う縦断面図、(d)が前方からの斜視図、(e)が後方からの斜視図、(f)が後方からの視図である。 前記第2実施形態に係るコレクター式塗布具の中継芯の部品図であり、(a)が前方からの視図、(b)上方(スリット側)からの視図(一側面図)、(c)が(a)のC−C線に沿う縦断面図、(d)が別の側からの視図(他側面図)、(e)が(a)のE−E線に沿う縦断面図、(f)が前方からの斜視図、(g)が後方からの斜視図、(h)が後方からの視図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。
図1〜図8は、第1の実施形態に係るコレクター式塗布具に関する説明図である。図1は、当該コレクター式塗布具でキャップを装着した状態、図2はキャップを外した状態をそれぞれ示す。図3が液誘導体(例えば焼結体)、図4、図5がコレクターの各部品図である。図6がコレクターと塗布部との組み合せた組図、図7がコレクターと塗布部と液誘導体を組み合せた組図、図8が中継芯の部品図である。
図1、図2に示すように、この塗布具は塗布部10を先軸(「軸筒」に相当)12内に設け、コレクター18内の装着された中継芯14によって塗布液(単に「液」とも記載する)を塗布部10に誘導するものである。この塗布具においては、前記先軸12内に、前記塗布部10の周囲に管状の液誘導体20を配置し、前記塗布部10の前端部が前記先軸12先端から突出・露出している。前記液誘導体20は、前記塗布部10の外周に接している。また、前記先軸12内において、該液誘導体20の後端部を包み込むようにコレクター18の先端部が装着される。当該コレクター18内の前記中継芯14の先端が塗布部10の後端面に接して液を誘導する構成とし、前記コレクター18では複数の塗布液誘導溝18d(図4参照)を経由して前記中継芯14から前記液誘導体20に塗布液を誘導するようにした塗布具としている。なお、後述する第2実施形態に係るコレクター式塗布具のように、前記中継芯14に塗布液誘導溝14b(図12参照)を形成することもできる。
更に具体的な構成について、図面を参照して説明する。
第1の実施形態に係る塗布具は、図1、図2に示すように、後端部が拡径したフランジ10aに形成された塗布部10を先軸12内に設け、中継芯14によって液を塗布部10に誘導する塗布具である。
先軸12が軸体16(内部が液収容部16aを構成)の先端に嵌着させて固定される。前記先軸12及び軸体16内には、コレクター18が装着されている。
〔コレクター18〕
コレクター18の内部には、図1、図2に示すように、先端から後端まで軸方向に沿う中空孔18aが貫通形成され、当該中空孔18a内に前記中継芯14が装着されている。また、コレクター18の外部には、枚葉体18bが間隔をおいて複数配列され、枚葉体18b間に液を保留するコレクター18の機能を発揮するようになっている。図4(e)に示すように、枚葉体18bを縦方向(軸方向)に切り込むようにスリット18cが形成され、また、中空孔18a内にはリブ18a1が形成されており、当該リブ18a1にて前記中継芯14を支える構造になっている。
前記コレクター18には、スリット18cを介して枚葉体18b間に毛細管力によって液が一時保留され流入・流出可能になっている。コレクター18は先軸12から前記軸体16にかけての内部に装着されており、当該コレクター18の後部から軸体16内が液収容部16aになる(図1、図2参照)。前記コレクター18の中空孔18a内に装着された中継芯14の後端面(後端部)が前記液収容部16aに露出し、該中継芯14が前記液収容部16a内の液を前方に向けて誘導する構成である。
前記コレクター18の先端部は、図4に示すように、カップ状を呈し、そのカップの先端部が先軸12内部に形成された段差部12dに嵌り込んで位置決めされる。また、図1、図2に示すように、コレクター18のカップ状の先端部の内側に形成された前側の段部18e1によって前記先軸12内の液誘導体20の後端を押圧している。また、前記コレクター18内の中継芯14の先端が塗布部10の後端に当接している。前記コレクター18の後端部は前記液収容部16aに露出しており、コレクター18の内圧が上がると前記液収容部16a内の塗布液がスリット18cを経由して前記コレクター18の枚葉体18b間に保留される。前記先軸12には内外を通気させる空気孔12bが形成されている。その空気孔12bから、該先軸12の内部に外気が流通し、したがって、前記先軸12内収容の前記コレクター18外周の前記枚葉体18bやスリット18cに外気が流通する。前記液収容部16aの内圧変動があっても、前記先軸12内の通気によって緩和し、塗布部10等からの塗布液の吹き出し、塗布液切れ等を防止している。
詳しくは、図4−図6に示すように、コレクター18の先端側は椀状を呈しておりその内周部において、軸方向に沿って複数の塗布液誘導溝18dを形成し、当該塗布液誘導溝18dによって、先軸12(軸筒)からの塗布液を通すため安定した流出を得ることができる。当該塗布液誘導溝18dは、幅が塗布液の粘度や毛細管力に適切に対応して塗布部に塗布系を誘導することが好ましいが、実施形態では0.1〜0.5mmが好ましい。
コレクター18の複数の塗布液誘導溝18d形成箇所には、軸方向に前側の段部18e1、後ろ側の段部18e2を形成している。つまり、前記段部には、前記液誘導体20の後端を係止する係止部が形成されている前側の段部18e1と、塗布部10の後端のフランジ10aを係止する後ろ側の段部18e2とを有している。そしてそれらの前側の段部18e1、後ろ側の段部18e2の後方に中継芯14の前部の凹部14aに係止する凸部18fが内径方向に突出して形成されている。
なお、液誘導体20の固定においては、図1に示すように、当該液誘導体20の外面を先軸12の内面によって押し当てるような干渉部分22を先軸12内に設けてもよい。
〔軸体16〕
軸体16には、図1、図2に示すように、隔壁16bで仕切られ隔壁より先方が液収容部16aに有り、隔壁16bより後方が筒状で開口し、その開口部が尾栓16cで塞がれている。当該尾栓16cの色の選択等によって外観意匠を向上できる。
また、前記軸体16の先方部には、前記先軸12の後部(フランジ部12aよりも後部)が嵌入し、その先軸12内に装着されたコレクター18の後部が、前記軸体16の先方部内に隣接している。
前記軸体16の先方部内において、前記コレクター18の後部と前記隔壁16bとの間が前記液収容部16aになっており、その液収容部16a内には液(塗布液)と共に当該液を攪拌するための攪拌ボール16dが収容されている。
〔先軸12〕
前記先軸12は、図1、図2に示すように、先方部がテーパー状に先細く、後方部がパイプ状になった、全体が概略管状の中空構造の樹脂製品である。
また、先軸12の先方部と後方部とがあり、後方部の外周面にフランジ部12aが外径方向外側に突出形成される。
また、前記先方部の内部が段状に細径になり(段差部12dが形成される)、その細径になった部分に隣接する後方箇所に空気孔12bが軸方向にやや沿って開通した状態に、周方向に複数箇所形成されている。
前記先方部の内面はテーパー状に先細くなり、先端では段状に縮径して先方の開口部12cが形成されていて、その縮径した先方の開口部12cの段部によって液誘導体20の先端部が係止して抜け止めされる構造になっている。前記先軸12では、前記先方の開口部12cの内径が前記先方部及び後方部を通じて最も小径に形成されている。
また、先軸12の先方の内部で前記空気孔12bに隣接する箇所は、縮径した段差部12dに繋がる。この段差部12dには、前記コレクター18の先端部が嵌り込んで固定されておいる。更に前記段差部12dに隣接する先方箇所に後述する干渉部分22である環状突起が内向きに突出形成することができる。干渉部分22の突起より先方の先軸12の内面は緩やかにテーパー状に縮径している。
前記先軸12は後部が略円筒状に形成され、その後部外周に前記フランジ部12aが拡経して形成されている。前記先軸12においてフランジ部12aよりも後方部分が前記軸体16の先端部に挿入されて固定されている(図1、図2参照)。先軸12の軸体16への装着状態では、そのフランジ部12aが軸体16の先端部に当接して、先軸12が軸体16内に潜り込まないようになっている。
なお、先軸12のフランジ部12aの後部外周には、軸体16に嵌合する際に抜け止めて固着するための凹凸部が複数箇所形成されている。その複数箇所に対応する軸体16の内周部の箇所にも凹凸部が形成されおり、互いに嵌着して液密を保持し、抜け止めしている。
〔キャップ24〕
前記塗布具において、図1に示すように、塗布部10から先軸12にかけて不使用時に覆うキャップ24は、インナーキャップ24aが先軸12の空気孔12bの後方斜面に気密を持って接している。キャップ24の外壁を形成する本体内において、スプリング24bでインナーキャップ24aが後方向きに付勢していている。キャップ24の本体は、先軸12に嵌着してフランジ部12aに当接する。
また、先軸12、軸体16、キャップ24等は液密性の材料,例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ABS等の種々の樹脂材で形成できる。
〔塗布部10〕
塗布部10は複数の毛先を有する筆からなるものである。
前記塗布部10は、筆形状であって、外径2.0mm以下の細筆にできる。塗布部10の筆は、天然繊維、人工繊維のいずれでもよい。図1〜図2においては、塗布部10は樹脂製の繊維を束ねたものであって、先端部が先端ほど細く形成された先細い形状であって、後端部が熱溶着によって外周方向に突出するフランジ状に成形されて(フランジ10a)繊維がバラけないように固着される。塗布部10の後端部において、周辺のフランジ10aは繊維同士の間が詰まっていて塗布液が浸み込みにくいが、中央部が繊維束同士の間から塗布液が浸み込み易くなっている。その塗布部10の中央部に中継芯14が突き当たって当該中継芯14によって液収容部16a内の液が誘導される構成になっている。
なお、塗布部10の材質は、特に限定されないが、例えば、ポリアミド繊維、PBT(ポリブチレンテレフタレート)等のポリエステル繊維からなる合成樹脂繊維が用いることが好適である。
〔液誘導体20〕
図1、図2に示すように、前記先軸12内には、前記塗布部10の周囲に管状の液誘導体20を配置して当該液誘導体20が前記塗布部10の外周に接しさせた状態で、該液誘導体20の後部をコレクター18前部に装着する。当該コレクター18に中継芯14を装着して、該中継芯14の先端が塗布部10の後端に接している。また、コレクター18の椀状の先端部に前記液誘導体20の後部が嵌り込み、コレクター18の前側の段部18e1(図4参照)で前記液誘導体20を先軸12内で位置決めしている。
前記液誘導体20は、実施形態では、焼結芯からなるが、液を流出可能であれば他の多孔体材料でもよい。また、図3に示すように、液誘導体20の外周部は、後部20aが筒状であり、中央部から前部の外周部はテーパー状に先細くなっている。また、当該液誘導体20の内周部はほぼ同径に形成されている。液誘導体20の後端部に塗布部10のフランジ10aが当接して、図2に示すように、塗布部10を液誘導体20から抜け止めするものである。
〔中継芯14〕
中継芯14は、図8に示すように、先端部周面に凹部14aが形成され、図1、図2に示すように、コレクター18に嵌め込んだときにコレクター18の内周突起(凸部18f:図4参照)が前記凹部14aに嵌合して抜け止めされる構造である。中継芯14は、樹脂材質等の繊維束や成型芯などからなり、毛細管力を発揮して液を誘導可能な構造のものである。
前記中継芯14の材料としては、オレフィン系エラストマー等の実質的にホルムアルデヒドを含まない材料で形成されることが好適である。ホルムアルデヒドを含む材料では中継芯14から化粧液中にホルマリンが溶出するおそれがあり、化粧具として不適切だからである。また、前記中継芯14の材料としては、ポリアセタール等のアセタール系やフェノール樹脂、接着剤に用いられるユリア樹脂及びメラミン樹脂などを含まない材料であることがさらに好適である。
〔化粧料〕
第1実施形態に係る塗布具は、塗布部10として筆穂又はペン芯等の適宜のものを用いる液体化粧料塗布具であって、その液収容部16aに内蔵される液体化粧料は、少なくとも、カーボンブラックと、水と、皮膜形成性樹脂からなる分散剤0.5〜5質量%と、皮膜形成剤2〜15質量%(固形分換算)と、界面活性剤0.5重量%以下とを含有し、かつ、ELD型粘度計による温度25℃、ずり速度3.83S−1での粘度が2〜8mPa・sの範囲とすることができるものである。
化粧料に用いるカーボンブラックは、色材として用いるものであり、黒色系の液体化粧料の色材として通常使用されているカーボンブラックであれば、特に限定されず、各種のカーボンブラックを用いることができる。
このカーボンブラックの含有量は、液体化粧料全量に対して、1〜20質量%が好ましく、更に好ましくは、5〜15質量%である。このカーボンブラックの含有量が1質量%未満では、発色が薄くて化粧料として不十分となり、一方、20質量%を超えると、粘度が高くなり過ぎて、コレクター式や中綿式などの液体化粧料塗布具では液がスムーズに吐出されなくなり、好ましくない。
前記化粧料に用いる分散剤は、皮膜形成性樹脂からなるものであり、色材であるカーボンブラックの分散性を向上させると共に、皮膜形成の樹脂としても機能するものである。
また、前記化粧料に用いることができる分散剤としては、上記機能を有するものであれば、特に限定されず、例えば、アクリル酸、メタクリル酸あるいはこれらのアルキルエステル又は誘導体、酢酸ビニル、ビニルピロリドンの中の1種又は2種以上から選択されるものからなる共重合体や、ベタイン型アルキル酸系両性樹脂などが挙げられ、好ましくは、カーボンブラックの更に分散性能の点から、アクリル酸、メタクリル酸あるいはそれらのアルキルエステル又は誘導体中から選ばれる1種と酢酸ビニルとの共重合体、ビニルピロリドンと酢酸ビニルとの共重合体、アクリル酸、メタクリル酸あるいはそれらのアルキルエステルの1種以上とオクチルアクリルアミドとの共重合体が望ましく、特に好ましくは、更に分散性能、皮膜形成能の点から、アクリル酸、メタクリル酸あるいはそれらのアルキルエステルの1種以上とオクチルアクリルアミドとの共重合体である。
これらの分散剤の含有量は、液体化粧料全量に対して、0.5〜5質量%が好ましく、更に好ましくは、2〜4質量%である。
この分散剤の含有量が0.5質量%未満では、色材であるカーボンブラックの分散安定性が不十分となり、一方、5質量%を超えて含有すると、粘度が高くなり過ぎて分散安定性の向上は見られず、経済的でない。
前記化粧料に用いる皮膜形成剤としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸あるいはそれらのアルキルエステル又は誘導体、スチレン、酢酸ビニルの中の1種又は2種以上のモノマーから選択されてなる共重合体のエマルジョン樹脂が挙げられる。
前記化粧料において、上記分散剤も皮膜形成性樹脂からなるものであり、上記分散剤との相違は、可溶性樹脂と、エマルジョン樹脂の点で異なるものであり、エマルジョン樹脂はモノマーを重合溶媒としての水の中で乳化重合させて得られた水懸濁液である。前記化粧料におけるカーボンブラックの分散において、エマルジョン樹脂よりも可溶性樹脂の方が安定したカーボンブラックの分散液が得られている。この点で分別して使用するものである。
前記皮膜形成剤(エマルジョン樹脂)の含有量は、固形分(樹脂分)換算で液体化粧料全量に対して、2〜15質量が好ましく、更に好ましくは、2〜10質量%とすることが望ましい。
これらの皮膜形成剤(エマルジョン樹脂)の含有量が、固形分(樹脂分)換算で2質量%未満では、耐水性能が悪く、一方、固形分(樹脂分)換算で15質量%を超えて含有すると液体化粧料塗布具の塗布部(筆穂やペン芯等)が乾燥して塗布不能になる不具合が発生することが有り、好ましくない。
なお、これら皮膜形成剤(エマルジョン樹脂)の安定化に、界面活性剤が使用されることも有るが、これらに配合されている界面活性剤については、本願発明の固着性に関する影響は少ないので、含有量には、考慮しないものとする。
前記液体化粧料に用いる界面活性剤は、カーボンブラックの分散に関して、分散補助として機能させるものであり、例えば、ノニオン系界面活性剤、アニオン系面活性剤、カチオン系界面活性剤が挙げられ、レシチン、プロピレングリコール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステルの他、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸・リン酸塩、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、アルキル硫酸塩、スルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩などの1種又は2種以上の混合物が挙げられる。
これらの界面活性剤の含有量は、液体化粧料全量に対して、0.5質量%以下が好ましく、更に好ましくは、0〜0.3質量%とすることが望ましい。
この界面活性剤の含有量が0.5重量%を超えて含有すると、耐水性に劣り、充分な固着力を得ることができなくなり、好ましくない。
前記液体化粧料は、水(精製水、蒸留水、イオン交換水、純水、超純水等を含む)を溶媒とする。この水の含有量は、上記各成分、後述する任意成分を含有した残部となる。
更に、前記液体化粧料には、前記各必須成分等の他に、通常の液体化粧料に用いられる任意成分などを含有せしめることができる。具体的には、防腐剤、酸化防止剤、中和剤、紫外線吸収剤、キレート剤、保湿剤、美容成分、香料、粘度調整剤などを、前記化粧料の効果を損なわない範囲で適宜量含有せしめることができる。
前記液体化粧料は、ELD型粘度計による温度25℃、ずり速度3.83S−1での粘度が2〜8mPa・sの範囲とするものであり、特に好ましくは、3mPa・s〜6mPa・sとすることが望ましい。
この粘度値が2mPa・s未満では、液がしわ等に流れ、にじみの原因となり、一方、8mPa・sを超えると粘度が高いため、本発明の塗布手段として筆穂又はペン芯を用いる液体化粧料塗布具に内蔵される液体化粧料では液がスムーズに吐出されなくなり、好ましくない。なお、粘度測定条件(後述する実施例等も含む)は、具体的には、トキメック社製、ELD型粘度計標準コーンローター1rpmにおける温度25℃、ずり速度3.83(S−1)で測定した値を意味する。
第1実施形態に係る塗布具によれば、前記コレクター18に複数の塗布液誘導溝18dを形成することによって、塗布液流出性が向上するため、前記中継芯14から液誘導体20、塗布部10に確実に液の供給が可能になるという優れた効果を奏し得る。
特に、塗布部10にフランジ部10aが形成されているが、前記中継芯14の先端部を突き当てているため、当該中継芯14の外径に寸法が依存しないため、塗布部10の小型化が容易となる。
図9〜図12は第2の実施形態に係る塗布具の説明図である。
第1実施形態の塗布具と異なる点は、液を誘導する複数の溝がコレクター18ではなく、中継芯14に形成されていること、軸体16内の後部に重量部品が収容されていることとしたものである。
詳しくは、図10、図11に示すように、コレクター18には、第の1実施形態の塗布具のような塗布液誘導溝を形成せずに、その先端部から内部にかけて平坦面になっているものである。そして、図12に示すように中継芯14の外周に長手方向に亘った塗布液誘導溝14bを複数形成したものである。当該塗布液誘導溝14bは、その幅が塗布液の粘度や毛細管力に適切に対応して塗布部に塗布系を誘導することが好ましいが、実施形態では0.1〜0.5mmが好ましい。また、中継芯14の材料としては、ホルムアルデヒドを含まないエラストマー材料で形成されることが好適である。
また、中継芯14の先端部14cが拡径してコレクターの前側の段部18e1に嵌合するようになっている。そして、前記先端部14cは椀状であり先端の凹所に塗布部10の後端をフランジ10aとともに嵌合する構成である。
そして、第2の実施形態の塗布具では、軸体16の隔壁16bよりも後方部分に配置された尾栓16cで閉じられた空間内に収容された充実体16c1を重量部品としたものである。この重量部品の充実体16c1を尾栓16cによって軸筒16後部に収容固定することで塗布具の重心が軸方向に対して中心から後方になるため、アイライン等での使用感を向上させることができる(図9参照)。
第2の実施形態に係る塗布具によれば、前記中継芯14に複数の塗布液誘導溝14bを形成することによって、塗布液流出性が向上するため、前記中継芯14から液誘導体20、塗布部10に確実に液の供給が可能になるという優れた効果を奏し得る。
また、軸体16の後部に重量物の充実体16c1を収容しているため、重量バランスが取れ塗りやすい。
また、第2の実施形態に好適な液体化粧料として、アクリル酸モノマー、メタクリル酸モノマー、アクリル酸エステルモノマー、メタクリル酸エステルモノマーから選ばれるモノマー同士を重合することにより得られるガラス転移点20℃以下のアクリル酸系ポリマーの水性エマルジョンと、発酵セルロースと、少なくとも平板状顔料を含む色材と、水とを含む液体化粧料である。また、前記アクリル酸系ポリマーの水性エマルジョンを2〜20質量%、前記発酵セルロースを0.05〜0.6質量%、前記少なくとも平板状顔料又は酸化鉄粒子と、キレート剤を含んだ色材を1〜30質量%、EMD型粘度計による温度25℃、ずり速度76.6S−1での粘度が30〜200mPa・sであることを特徴とする液体化粧料が好適である。この第2の実施形態により、塗布しても皮膚の上で掠れず、光輝性の色むらもなく、タレ落ち(ボタ落ち)の少ない低粘度で光輝性の描線が濃く描くことができる塗布具を提供することができる。
詳しく液体化粧料を述べると、アクリル酸系ポリマーの水性エマルジョンとしては、アクリル酸モノマー、メタクリル酸モノマー、アクリル酸エステルモノマー、メタクリル酸エステルモノマーから選ばれる1種又は2種以上のモノマー同士を重合することにより得られるガラス転移点20℃以下となる水性エマルジョンであれば、特に限定されず、各種の水性エマルジョンを用いることができる。
用いるアクリル酸系ポリマーの水性エマルジョンは、被膜形成剤として用いるものであり、好ましくは、造膜性、形成される被膜の弾力性の点から、ガラス転移点(Tg)が−20℃以上〜20℃以下となる水性エマルジョンの使用が望ましい。なお、ガラス転移点が20℃超過のものでは、乾燥した化粧料の弾力性、被膜形成性が低下し、化粧持ちが低下することとなり、好ましくない。
本発明において、ガラス転移点(Tg)は、次のようにして測定した。まず、樹脂をラッカー状とし、ラッカー状とした樹脂を成膜し、次いで溶剤を乾燥させることにより、フィルム化した。フィルム化したアクリル系樹脂を、リガク社製の示差走査熱分析器(DSC)を用いて、昇温速度10℃/分で、−20℃から+150℃まで昇温して示差走査熱量を測定し、得られた吸熱曲線を微分して変極点を求め、この変極点をTgと判断した。
具体的に用いることができるアクリル酸系ポリマーの水性エマルジョンとしては、アクリル酸アルキル共重合体エマルジョンであるヨドゾール GH800(ガラス転移点:−15℃、固形分45%、アクゾノーベル社製)、ヨドゾール GH810F(ガラス転移点:10℃、固形分46%、アクゾノーベル社製)、アクリル酸アルキル共重合体エマルジョンであるCOVACRYL MS11(ガラス転移点:0℃、固形分57%、SENSIENT社製)等が使用できる。
なお、必要に応じて、中和のために、例えば、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、トリエタノールアミン、L−アルギニン、アンモニア水、水酸化ナトリウム等を用いてもよい。
これらのアクリル酸系ポリマーの水性エマルジョンの含有量は、固形分(樹脂分)換算で液体化粧料組成物全量に対して、2〜20質量%(以下、単に質量%を「%」という)が好ましく、更に好ましくは、5〜15%とすることが望ましい。
これらの水性エマルジョンの含有量が、固形分(樹脂分)換算で2%以上とすることにより、耐水性を向上させることができ、一方、固形分(樹脂分)換算で20%以下とすることにより、塗布具の塗布部を乾燥せしめることなく、良好な塗布性能を発揮せしめることができる。
なお、被膜形成剤となる水性エマルジョンについて、これらのエマルジョン自体を安定化させる目的で界面活性剤が用いられることがある。ここでの界面活性剤は、液体化粧料の性能である耐水性および肌密着性への影響が少ないため、添加量は特に限定されない。
本発明に用いる発酵セルロースは、アセトバクター属、シュードモナス属、アグロバクテリウム属等に分類されるセルロース産生菌が生産するセルロースをいい、例えば、酢酸菌を適正な培地で通気撹拌培養し、菌体から得られたセルロース繊維を分離・回収したものであり、水媒体中で非常に細かい三次元網目構造を形成する繊維性物質である。
用いることができる発酵セルロースは、市販のものを使用してもよいが、アセトバクター・キシリナム、アセトバクター・パスツリアナス等の酢酸菌を窒素源、炭素源、水、酸素などの栄養素を含有する培地で培養することによって得られるものを用いてもよい。例えば、ココナッツの果肉や果汁を上記酢酸菌その他のセルロース生産菌で発酵させて調製したものを本発明の発酵セルロースとして用いてもよい。
これらの発酵セルロースの含有量は、液体化粧料組成物全量に対して、0.05〜0.6%を含有することが好ましく、更に好ましくは、0.07〜0.4%とすることが望ましい。
これらの発酵セルロースの含有量、0.05%以上とすることにより、平板状顔料の沈降を抑制し、光輝性で濃密なラインを描くことができ、一方、0.6%以下とすることにより、光輝性で伸びの良いラインを描くことができる。
本発明では、色材として、少なくとも平板状顔料を含む色材が用いられる。
本発明に用いる平板状顔料としては、例えば、マイカチタン、カルミン被膜マイカチタン、酸化クロム被膜マイカチタン、酸化鉄被膜マイカチタン、酸化鉄・カルミン被膜マイカチタン、酸化鉄・紺青被膜マイカチタン、青被覆マイカチタン、紺青被膜マイカチタン、ベンガラ被膜マイカ、ベンガラ被膜マイカチタン、ベンガラ・カルミン被膜マイカチタン、ベンガラ・酸化鉄被膜マイカチタン、ベンガラ・紺青被膜マイカチタン、ベンガラ・酸化鉄・紺青被膜マイカチタンなど、また、ガラスフレーク又は塊状フレークを母材とした上に、金属もしくは金属酸化物をコートした光輝性顔料などの少なくとも1種(各単独又は2種以上の混合物、以下同様)が挙げられる。
好ましくは、塗膜の均一性及び塗布性、優れた光輝性の描線が得られる点から、酸化鉄被膜マイカチタン、マイカチタン、青被覆マイカチタンが挙げられ、特に、酸化鉄被膜マイカチタン、マイカチタンの使用が望ましい。
これらの平板状顔料において、好ましくは、平均粒子径は5〜100μmとすることが望ましく、更に好ましくは、10〜60μmであるものが望ましい。
これらの平均粒子径サイズの平板状顔料と発酵セルロースを配合することにより、水中での凝集がなく高分散性を実現でき、十分な色相と塗布具内での詰まりがなく、優れた吐出性能を実現することができるものとなる。ここで、本発明において、「平均粒子径」は、デジタルマイクロスコープVHX−2000(キーエンス社製)より求めた値である。
これらの平板状顔料の含有量は、塗布性能、使用特性、光輝性の描線を得るために、液体化粧料組成物全量に対して、1〜30%、好ましくは、5〜25%が望ましい。
この平板状顔料の含有量が1%以上とすることにより、良好な使用性、光輝性のある塗布性の良好なものが得ら、一方、塗布性能、使用特性、光輝性の描線の点から30%以下とすることが望ましい。
本発明において、アイメイク用液体化粧料としての着色の点から、該平板状顔料以外の顔料を用いることができる。
用いることができる顔料としては、例えば、カーボンブラック、酸化鉄粒子(黒酸化鉄粒子、黄酸化鉄粒子等)、酸化チタン、紺青、群青、青色1号、弁柄、酸化クロム、水酸化クロム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化コバルト、魚鱗箔、オキシ塩化ビスマス、青色2号、青色404号、赤色201号、赤色202号、赤色220号、赤色102号、赤色104号、黄色4号、黄色4号Alレーキなどの顔料や、アルミコーティングポリエステルフィルムなどの少なくとも1種が挙げられる。
この顔料(上記平板状顔料を除く)の含有量の範囲は、後述するように、該顔料と平板状顔料を含む色材との合計含有量の範囲内で好適な量が調整される。
これらの平板状顔料を含む色材の含有量は、液体化粧料組成物全量に対して、1〜30%が好ましく、更に好ましくは、5〜25%である。
これらの平板状顔料を含む色材の含有量が1%未満では、発色が薄くて化粧料として不十分となり、一方、30%を超えると、粘度が高くなり過ぎて、液体化粧料塗布具に用いた場合に液がスムーズに吐出されなくなり、好ましくない。
なお、本発明の効果を損なわない範囲で、液体化粧料組成物に用いられている上記顔料以外の有機顔料、染料などの色材を用いてもよい。
本発明の液体化粧料は、水(精製水、蒸留水、イオン交換水、純水、超純水等を含む)を溶媒とする。この水の含有量は、上記各成分、後述する任意成分を含有した残部となるものである。
更に、本発明の液体化粧料には、前記各成分の他に、通常の液体化粧料組成物に用いられる任意成分などを含有せしめることができる。具体的には、界面活性剤、顔料分散剤、保湿剤、防腐剤、酸化防止剤、中和剤、紫外線吸収剤、キレート剤、保湿剤、美容成分、香料、粘度調整剤などを、本発明の効果を損なわない範囲で適宜量含有せしめることができる。
用いることができる界面活性剤としては、例えば、ノニオン系、カチオン系、アニオン系のいずれの種類の界面活剤が使用可能である。具体的には、レシチン、プロピレングリコール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸(燐酸エステル)、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル・アルキル硫酸塩(スルホン酸エステル)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩等が挙げられる。
これらの界面活性剤の含有量は、液体化粧料全量に対して、0.5%以下であることが好ましく、0.5%を超えて含有すると耐水性に劣り、充分な固着力を得ることが出来ない。
本発明では、顔料の分散性を更に向上させるために、分散剤を必要に応じて含有することができる。
用いることができる分散剤としては、特に限定されず、例えば、ポリアスパラギン酸ナトリウム、ベヘニルポリオキシエチレンエーテル、アクリル酸アルキル共重合体などを用いることができ、これらの分散剤は、液体化粧料全量に対して、0.1〜5%含有することができる。
用いることができるキレート剤としては、例えば、エデト酸又はその塩、エチレンジアミン三酢酸又はその塩、グルコン酸又はその塩、フィチン酸又はその塩、ピロリン酸又はその塩、ポリリン酸又はその塩、メタリン酸又はその塩、及びヒドロキシエタンジホスホン酸又はその塩、クエン酸又はその塩、酒石酸、グルコン酸、フィチン酸等が挙げられ、これらのキレート剤は、液体化粧料全量に対して、0.01〜0.5%含有することができる。
用いることができる保湿剤としては、例えば、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、ペンチレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン等の水に可溶なグリコール類等を適宜量用いることができる。
用いることができる防腐剤としては、パラベン類、デヒドロ酢酸ナトリウム、フェノキシエタノールなどが挙げられる。なお、本発明の防腐剤には防菌剤を含むものであり、防腐剤であるパラベン類としては、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸イソプロピル等を適宜量用いることができる。
上記液体化粧料は、安定性、塗布性の点から、EMD型粘度計による温度25℃、ずり速度76.6S−1で(20rpm)の粘度は30〜200mPa・sとすることが好ましい。
上記粘度範囲における更に好ましい範囲は、液体化粧料の配合成分の種類、用途(アイライナー、アイシャドウ、皮膚化粧料等)により変動するものであるが、更に好ましくは、40〜150mPa・sとすることが望ましい。
この粘度値を30mPa・s以上とすることにより、光輝性で濃密なラインを描くことができ、一方、200mPa・s以下とすることにより、本発明の塗布手段として筆穂又はペン芯を用いる液体化粧料塗布具に内蔵される液体化粧料をスムーズに吐出せしめることができることとなる。
本発明において、粘度測定条件(後述する実施例等も含む)は、具体的には、東機産業社製、EMD型粘度計を用いて各ずり速度で測定した値を意味する。
更に好ましくは、温度25℃、ずり速度38.3S−1で(10rpm)の粘度を40〜350mPa・s、また、ずり速度383s−1(100rpm)の粘度を20〜70mPa・sとすることが望ましい。
また、上記粘度範囲にするためには、平板状顔料を含む色材、水、被膜形成剤となる水性エマルジョン、発酵セルロースなどの各成分の量を好適に組み合わせるにより行うことができる。
更に、本発明の液体化粧料は、塗布時ののびの良さの点から、Wilhelmy法(プレート法)による温度25℃での表面張力を25〜60mN/mの範囲とすることが好ましく、より好ましくは、30〜45mN/mの範囲が望ましい。この表面張力が25mN/m以上とすることにより、塗布描線に滲みやムラがなく、スムーズな塗布が可能となり、また、60mN/m以下とすることにより、塗布液の追従性を良好にして、スムーズな塗布を行うことができる。
本発明において、表面張力の測定は、協和界面化学社製のCBVP-Z型表面張力計(プレート法)を用い、温度25℃で得られた値をいう。
なお、上記表面張力の範囲にするためには、平板状顔料を含む色材、水、被膜形成剤となる水性エマルジョン、発酵セルロースなどの各成分の量を好適に組み合わせるにより行うことができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の範囲内で変形実施できる。例えば、液誘導体は多孔の焼結体が好適であるが、液誘導溝を内周又は外周に軸方向に沿って設けた樹脂成型体の液誘導体とすることもできる。
本発明の塗布具は、筆穂又はペン芯を塗布部としたアイライナー又はアイブロー等の化粧料容器のコレクター式塗布具に利用することができる。
10 塗布部
10a フランジ
12 先軸
12c 先方の開口部
12d 段差部
14 中継芯
14a 凹部
16 軸体
18 コレクター
18a 中空孔
18c スリット
18d 塗布液誘導溝
18e1 前側の段部
18e2 後ろ側の段部
18f 凸部
20 液誘導体
22 干渉部分

Claims (5)

  1. 塗布部を軸筒内に設け、中継芯によって液を塗布部に誘導する塗布具において、
    前記軸筒内には、前記塗布部の周囲に管状の液誘導体を配置して当該液誘導体が前記塗布部の外周に接し、該液誘導体の後方から中継芯及びコレクターを装着したものであり、
    前記中継芯又は前記コレクターには塗布液誘導溝を形成したことを特徴とする塗布具。
  2. 前記コレクターの前端の内周面に段部を形成し、当該段部には、塗布液誘導溝が形成されていることを特徴とする請求項1記載の塗布具。
  3. 前記段部には、前記液誘導体の後端を係止する係止部が形成されていることを特徴とする請求項2記載の塗布具。
  4. 前記中継芯は、ホルムアルデヒドを含まない材料で形成されることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項記載の塗布具。
  5. 塗布具の重心は軸方向に対して後部に配置されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項記載の塗布具。
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