JP2018190588A - 端子の被覆圧着部圧着用上金型、端子圧着装置及び端子付電線 - Google Patents

端子の被覆圧着部圧着用上金型、端子圧着装置及び端子付電線 Download PDF

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Abstract

【課題】被覆圧着部が絶縁被覆を適切な保持力で保持でき、かつ、一対の圧着片の先端部が突き当たり難いような、一対の圧着片の長さを容易に設定できるようにすることを目的とする。
【解決手段】端子の被覆圧着部圧着用上金型54は、端子の被覆圧着部38が載置される下金型に対して対向配置され、下金型に向けて接近移動して、下金型との間で端子の被覆圧着部38を電線の絶縁被覆24に圧着する。端子の被覆圧着部圧着用上金型54には、下金型とは反対側に向けて凸状をなし、下金型に対する進出方向に対して直交する幅方向の幅寸法と比べて、下金型に対する進出方向に沿った方向における奥行寸法の方が小さい奥側金型面56と、奥側金型面56の両側部から前記下金型に向けて延びる一対の側方金型面57とで規定される、下向きに開口する溝状の上金型面55が形成されている。
【選択図】図7

Description

この発明は、電線に端子を圧着する技術に関する。
特許文献1は、端子圧着を行う端子圧着装置を開示している。この文献1では、端子の被覆圧着部は、第1下型及び第1上型によって、絶縁被覆に圧着される。第1上型には、凹溝が形成されて、凹溝の最上部は、半円弧状に湾曲する半円柱周面状に形成されている。この凹溝によって、被覆圧着部の圧着片が内向きにかしめ変形されて、被覆圧着部が絶縁被覆に圧着される。
特開2013−089554号公報
ところで、被覆圧着部による絶縁被覆の保持力を十分に高めるためには、被覆圧着部が絶縁被覆の周囲をなるべく完全に取り囲むようにすることが好ましい。しかしながら、一対の圧着片を長くし過ぎると、一対の圧着片をかしめ変形させた状態で、一対の圧着片の先端部同士が突き当ってしまう。一対の圧着片の先端部同士が突き当ってしまうと、一対の圧着片の先端部が絶縁被覆にダメージを与えるといった問題を生じ得る。
上記を回避するため、一対の圧着片を短くすると、絶縁被覆に対する圧着片の食込み長さが小さくなり、端子が電線端部を保持する保持力が小さくなる恐れがあった。
そこで、本発明は、被覆圧着部が絶縁被覆を適切な保持力で保持でき、かつ、一対の圧着片の先端部が突き当たり難いような、一対の圧着片の長さを容易に設定できるようにすることを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の態様は、端子の被覆圧着部が載置される下金型に対して対向配置され、下金型に向けて接近移動して、下金型との間で端子の被覆圧着部を電線の絶縁被覆に圧着する端子の被覆圧着部圧着用上金型であって、下金型とは反対側に向けて凸状をなし、下金型に対する進出方向に対して直交する幅方向の幅寸法と比べて、下金型に対する進出方向に沿った方向における奥行寸法の方が小さい奥側金型面と、前記奥側金型面の両側部から下金型に向けて延びる一対の側方金型面とで規定される、下向きに開口する溝状の金型面が形成されたものである。
第2の態様は、第1の態様に係る端子の被覆圧着部圧着用上金型であって、前記奥側金型面は、下金型に対する進出方向に対して直交する幅方向に沿って延びるストレート部と、前記ストレート部の両側部から外向きに凸となるように湾曲しつつ下金型に向かう一対の湾曲部とを含むものである。
第3の態様に係る端子圧着装置は、端子の被覆圧着部が載置される下金型と、前記下金型に対して対向配置される、第1又は第2の態様に係る端子の被覆圧着部圧着用上金型と、前記端子の被覆圧着部圧着用上金型を、前記下金型に向けて接近及び離間移動させる駆動機構部とを備える。
第4の態様は、芯線と前記芯線の周囲に形成された絶縁被覆とを含む電線と、底部の両側部に一対の圧着片が設けられた被覆圧着部を含む端子と、を備え、前記被覆圧着部は、前記底部と前記一対の圧着片とが前記絶縁被覆を囲むように前記絶縁被覆に圧着されており、前記一対の圧着片の中間部がその先端部よりも外周側に突出しており、前記一対の圧着片の先端部が一対の圧着片の中間部よりも前記絶縁被覆に深く食込んでいるものである。
第5の態様は、第4の態様に係る端子付電線であって、前記絶縁被覆の外周長さが、前記被覆圧着部の内周長と外周長との間に設定されているものである。
第1から第3の態様によると、奥側金型面が、下金型とは反対側に向けて凸状をなし、下金型に対する進出方向に対して直交する幅方向の幅寸法と比べて、下金型に対する進出方向に沿った方向における奥行寸法の方が小さい形状に形成されているため、被覆圧着部を絶縁被覆に圧着する際に、奥側金型面は、幅方向中央に近づくほど、絶縁被覆に近づく。このため、被覆圧着部の一対の圧着片の先端部が部分的に絶縁被覆に食込み易くなり、適切な保持力を得易い。また、被覆圧着部の一対の圧着片の先端部が部分的に絶縁被覆に食込む状況は、絶縁被覆に対する一対の圧着片全体の食込み長さが短い場合でも生じ得る。このため、一対の圧着片の長さを設定する際に、一対の圧着片の先端部同士が突き当るぎりぎり手前の限られた範囲に設定しなくても、適切な保持力を得易い。これにより、被覆圧着部が絶縁被覆を適切な保持力で保持でき、かつ、一対の圧着片の先端部が突き当たり難いような、一対の圧着片の長さを容易に設定できる。
第2の態様によると、一対の圧着片は、外向き凸となる湾曲部で湾曲しつつ内側に曲げられるため、ストレート部の内側に向う際に、若干外周側を通ることになる。このため、一対の圧着片の先端部同士が突き当り難い。また、一対の圧着片の先端部は、ストレート部で絶縁被覆に向けて大きく食込むように曲げられる。
第4の態様によると、被覆圧着部の一対の圧着片の先端部が部分的に深く絶縁被覆に食込んでいるため、適切な保持力を得易い。この状態は、絶縁被覆に対する一対の圧着片全体の食込み長さが短い場合でも生じ得る。このため、一対の圧着片の長さを設定する際に、一対の圧着片の先端部同士が突き当るぎりぎり手前の限られた範囲に設定しなくても、適切な保持力を得易い。これにより、被覆圧着部が絶縁被覆を適切な保持力で保持でき、かつ、一対の圧着片の先端部が突き当たり難いような、一対の圧着片の長さを容易に設定できる。
第5の態様によると、被覆圧着部の前記絶縁被覆の外周長さが、被覆圧着部の内周長と外周長との間に設定されていると、被覆圧着部の一対の圧着片の先端部が部分的に深く絶縁被覆に食込み、かつ、一対の圧着片の先端部同士が突き当らない状態を容易に実現できる。
端子を電線に圧着する前の状態を示す概略斜視図である。 端子付電線を示す概略斜視図である。 図2のIII−III線における断面図である。 比較例における被覆圧着部の圧着箇所を示す断面図である。 端子圧着装置を示す概略側面図である。 図5のVI−VI線における概略断面図である。 被覆圧着部圧着用上金型と被覆圧着部との関係を示す説明図である。 被覆圧着部の圧着箇所の他の例を示す断面図である。 被覆圧着部の展開形状例を示す図である。
以下、実施形態に係る端子の被覆圧着部圧着用上金型、端子圧着装置及び端子付電線について説明する。
まず、端子付電線について説明する。図1は端子30を電線20に圧着する前の状態を示す概略斜視図であり、図2は端子付電線10を示す概略斜視図である。
端子付電線10は、電線20と端子30とを備える。
電線20は、芯線22と、絶縁被覆24とを備える。
芯線22は、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等によって形成された線状の部材である。芯線22は、複数の素線が撚り合わされた撚り合わせ線であってもよいし、単芯線であってもよい。ここでは、芯線22は、撚り合わせ線である。
絶縁被覆24は、芯線22の周囲に形成された絶縁部分である。絶縁被覆24は、樹脂等を芯線22の周囲に押出被覆等することによって形成される。
電線20の端部において、絶縁被覆24が除去されており、電線20の端部に芯線22の端部が露出した芯線露出部22aが形成されている。
端子30は、被覆圧着部38を含む端子である。ここでは、端子30は、相手側接続部32と電線圧着部34とが直線状に連続した形成された端子である。端子30は、銅、銅合金等の金属板をプレス加工等することによって形成されている。端子の表面には、スズメッキ等のメッキ処理が施されていてもよい。
相手側接続部32は、他の導電性部材に対して接続される部分である、より具体的には、端子30がコネクタ端子である場合、相手側接続部32は、角筒状等のメス端子形状に形成され、或は、長方形板状或いはピン状等のオス端子形状に形成される。ここでは、相手側接続部32が角筒状の雌端子形状に形成されている例で説明する。相手側接続部は、ネジ止め等により他の導電性部材に接続可能な略円環状等に形成されていてもよい。
電線圧着部34は、芯線圧着部36と被覆圧着部38とを含む。
芯線圧着部36は、相手側接続部32と連続する細長板状に形成された底部36aの両側部に一対の圧着片36bが底部36aの一方主面側に立上がるように形成された構成とされている。この芯線圧着部36を、端子30の長手方向に沿って見るとU字状をなしている。
被覆圧着部38は、底部36aと連続する細長板状に形成された底部38aの両側部に一対の圧着片38bが底部38aの一方主面側に立上がるように形成された構成とされている。この被覆圧着部38を、端子30の長手方向に沿って見るとU字状をなしている。被覆圧着部38は、インシュレーションバレルとも呼ばれる。
そして、端子30を電線20に圧着する際には、電線20の芯線露出部22aを芯線圧着部36の一対の圧着片36bの間に配設すると共に、絶縁被覆24の端部を被覆圧着部38の一対の圧着片38bの間に配設する(図1参照)。この状態で、一対の圧着片36bを内側かつ底部36a側に向けて変形させることにより、底部36aと一対の圧着片36bとが芯線露出部22aを囲むようにして、芯線圧着部36が芯線露出部22aに圧着される(図2参照)。また、一対の圧着片38bを内側かつ底部38a側に向けて変形させることにより、底部38aと一対の圧着片38bとが絶縁被覆24を囲むようにして、被覆圧着部38が絶縁被覆24の端部に圧着される(図2参照)。なお、芯線圧着部が省略され、芯線露出部が端子に対して超音波溶接、抵抗溶接等によって溶接されていてもよい。
図3は図2のIII−III線における断面図を示している。同図に示すように、被覆圧着部38を絶縁被覆24に圧着した箇所を観察すると、一対の圧着片38bの基端部38p(底部38a寄りの部分)と先端部38rとの間の中間部38qが、その基端部38pと先端部38rよりも外周側に突出している。そして、一対の圧着片38bの先端部38rが、前記中間部38qよりも絶縁被覆24に深く食込んでいる。
より具体的には、圧着片38bの基端部38pは、底部38aの側部から上方に向けて被覆圧着部38の幅方向中央に若干傾く姿勢となっている。中間部38qは、基端部38pの上端部において、絶縁被覆24の外周よりもはみ出つつ被覆圧着部38の幅方向中央に向けて曲っている。先端部38rは、中間部38qの先端部から被覆圧着部38の幅方向中央に向けて延出している。
電線20及び絶縁被覆24は、その軸方向に対して直交する断面において円形状を呈しているため、上記中間部38qは、電線20の中心軸に対して、先端部38rよりも遠い位置にあるため、先端部38rよりも大きく絶縁被覆24からはみ出ている。逆に、先端部38rは、電線20の中心軸に対して、中間部38qよりも近い位置にあるため、中間部38qよりも深く絶縁被覆24に食込んでいる。上記圧着状態において、一対の圧着片36bの先端部同士は突合わず、それらの間に間隔が設けられた状態となっている。
上記状態を、特許文献1に開示されているように、半円弧状に湾曲する凹溝を有する金型で圧着した場合の比較例との関係で説明すると次のようになる。
すなわち、半円弧状に湾曲する凹溝を有する金型で、被覆圧着部を絶縁被覆に圧着すると、図4に示すようになる。図4では、絶縁被覆124(絶縁被覆24に対応)の周囲を一対の圧着片138b(圧着片38bに対応)が囲んでいる。一対の圧着片138bは、半円弧状に湾曲する凹溝の形状に従って、円弧状に変形するため、絶縁被覆124の円形外周面に沿った形状で当該絶縁被覆124に食込む。従って、この場合、一対の圧着片138bは、ほぼ均等な深さd1で絶縁被覆124に食込むことになる。このため、図4に示す例において、圧着部の保持力は、絶縁被覆124の周方向において一対の圧着片138bが絶縁被覆124に食込む長さに大きく依存する。
これに対して、本端子付電線10では、一対の圧着片38bの中間部38qは、比較的浅い深さd2で絶縁被覆24に食込んでおり、一対の圧着片38bの先端部38rは、比較的深い深さd3で絶縁被覆24に食込んでいる。図4と比較すると、深さd2は上記深さd1よりも小さく、深さd3は上記深さd1よりも大きい。つまり、本端子付電線10では、一対の圧着片38bの中間部38qが、電線20の中心から若干遠ざかる箇所に配設されるように若干迂回させる一方、一対の圧着片38bの先端部38rを絶縁被覆24に深く食込ませるようにしている。このため、圧着部の保持力は、一対の圧着片38bの先端部38rが絶縁被覆24に深く食込んだ箇所によってある程度担保されるため、一対の圧着片38bの間に多少の隙間が生じたとしても、ある程度の保持力を得ることができる。
上記状態において、絶縁被覆24の外周長L1(電線圧着部34が圧着されていない部分の外周長)は、被覆圧着部38の内周長L2と外周長L3との間に設定されていることが好ましい。これにより、一対の圧着片36bの先端部同士が突合わず、被覆圧着部38が適切な保持力を実現できる程度の領域で絶縁被覆24の周囲を覆えるようになる。この設定を実現する手法については後述する。
上記端子付電線10を製造するのに適した端子圧着装置50について説明する。
図5は端子圧着装置50を示す概略側面図であり、図6は図5のVI−VI線における概略断面図である。
端子圧着装置50は、被覆圧着部圧着用下金型52と、被覆圧着部圧着用上金型54と、芯線圧着部圧着用下金型62と、芯線圧着部圧着用上金型64と、駆動機構部70とを備える。
被覆圧着部圧着用下金型52と芯線圧着部圧着用下金型62とは、それぞれアンビルとも呼ばれる部材であり、ベース78上に上向き突出状に隣設して支持されている。
被覆圧着部圧着用下金型52の上面には、弧状に湾曲する浅溝状の下金型面52aが形成されている。
また、芯線圧着部圧着用下金型62の上面には、弧状に湾曲する浅溝状の下金型面62aが形成されている。
上記下金型面52a及び下金型面62aは、電線圧着部34の底部38a、36aに対応する位置関係で配設されており、端子30の被覆圧着部38の底部38aが下金型面52a上に載置状に支持され、芯線圧着部36の底部36aが下金型面62a上に載置状に支持される構成となっている。
被覆圧着部圧着用上金型54と芯線圧着部圧着用上金型64とは、それぞれクリンパとも呼ばれる部材であり、駆動機構部70により垂下状かつ昇降移動可能に支持されている。
被覆圧着部圧着用上金型54は、被覆圧着部圧着用下金型52の上方に対向配置され、被覆圧着部圧着用下金型52との間で被覆圧着部38を絶縁被覆24の端部に圧着可能に構成されている。より具体的には、被覆圧着部圧着用上金型54は、垂下状に支持された部材であり、その下部であって下金型面52aと対向する位置には、下向きに開口する凹溝状の上金型面55が形成されている。
上金型面55は、奥側金型面56と、一対の側方金型面57とで規定され、下向き開口する溝状の金型面である。
奥側金型面56は、被覆圧着部圧着用下金型52とは反対側である上側に向けて凸状をなす溝状に形成されている。奥側金型面56のうち被覆圧着部圧着用下金型52に対する進出方向(下方向)に対して直交する幅方向の幅寸法Wと比べて、当該進出方向に沿った方向における奥行寸法Dの方が小さくなるように設定されている。換言すれば、奥側金型面56を、下金型面52a、62a上に載置される端子30の延在方向に沿って見ると、幅寸法Wの方が上下方向の奥行寸法の方が大きい、扁平な形状を呈する。
ここでは、奥側金型面56は、被覆圧着部圧着用下金型52に対する進出方向に対して直交する幅方向に沿って延びるストレート部56aと、ストレート部56aの両側部から外向きに凸となるように湾曲しつつ被覆圧着部圧着用下金型52側に向う一対の湾曲部56bとを含む。
ここでは、ストレート部56aは、前記進出方向に対して直交する平坦な面に形成されている。湾曲部56bは、ストレート部56aの両側部から斜め上外方に凸となる1/4円弧状を描くように形成されている。ここでは、湾曲部56bは、一定の曲率半径を描く1/4円弧状に形成されているが、途中で曲率半径が変る湾曲部であってもよい。このような奥側金型面56であれば、切削加工等によって比較的容易に形成可能である。
もっとも、奥側金型面が上記形状であることは必須ではない。例えば、奥側金型面は、端子30の延在方向に沿って見て、楕円を長軸に沿って分割した一方側部分のような形状であってもよい。
一対の側方金型面57は、奥側金型面56の両側部から被覆圧着部圧着用下金型52に向けて延びるように形成されている。ここでは、一対の側方金型面57は、長方形をなす平坦な形状に形成されている。一対の側方金型面57は、奥側金型面56の両側部から被覆圧着部圧着用下金型52に向けて徐々に広がりつつ延在している。
そして、被覆圧着部圧着用下金型52の下金型面52a上に、被覆圧着部38の底部38aを載置すると共に、被覆圧着部38内に絶縁被覆24の端部を配置した状態で、被覆圧着部圧着用上金型54を被覆圧着部圧着用下金型52に向けて接近移動させる。すると、一対の圧着片38bが一対の側方金型面57に摺接して徐々に内側に向けて変形するように案内される。一対の圧着片38bの先端部が奥側金型面56の一対の湾曲部56bに摺接すると、一対の圧着片38bが内向きに大きく曲げられる。その後、一対の圧着片38bの先端部が奥側金型面56のストレート部56aに摺接し、一対の圧着片38bの先端部が被覆圧着部38の幅方向中央に向うように大きく曲げられる。これにより、図7に示すように、一対の圧着片38bが、一対の側方金型面57、湾曲部56b及びストレート部56aに沿うように内向きに曲げられ、被覆圧着部圧着用下金型52と被覆圧着部圧着用上金型54との間で、被覆圧着部38が絶縁被覆24の端部に圧着される。
また、芯線圧着部圧着用上金型64は、芯線圧着部圧着用下金型62の上方に対向配置され、芯線圧着部圧着用下金型62との間で芯線圧着部36を芯線露出部22aに圧着可能に構成されている。
より具体的には、芯線圧着部圧着用上金型64は、垂下状に支持された部材であり、その下部であって芯線圧着部圧着用下金型62と対向する位置に、凹溝状の芯線圧着用上金型面65が形成されている。芯線圧着用上金型面65自体は、従来より用いられてる一般的な形状を採用することができる。
そして、芯線圧着部圧着用下金型62の下金型面62a上に芯線圧着部36を載置すると共に、芯線圧着部36内に芯線露出部22aを配置し、この状態で、芯線圧着部圧着用上金型64を、芯線圧着部圧着用下金型62に向けて接近移動させることで、一対の圧着片36bが芯線露出部22aに向けて内向きに変形し、芯線圧着部36が芯線露出部22aに圧着されるようになっている。
駆動機構部70は、被覆圧着部圧着用上金型54及び芯線圧着部圧着用上金型64を、被覆圧着部圧着用下金型52及び芯線圧着部圧着用下金型62に向けて接近離隔移動可能に構成されている。ここでは、駆動機構部70は、エアシリンダ、油圧シリンダ、電動リニアアクチュエータ等のアクチュエータによって構成されている。駆動機構部70は、被覆圧着部圧着用下金型52及び芯線圧着部圧着用下金型62の上方位置で、支持フレームに支持されており、被覆圧着部圧着用上金型54及び芯線圧着部圧着用上金型64を垂下状態に支持している。
上記端子圧着装置50を用い、被覆圧着部圧着用下金型52の上に被覆圧着部38の底部38aを載置すると共に、芯線圧着部圧着用下金型62の上に芯線圧着部36の底部36aを載置する。そして、電線20の絶縁被覆24の端部を被覆圧着部38内に配置すると共に、芯線露出部22aを芯線圧着部36内に配置する。この状態で、駆動機構部70により、被覆圧着部圧着用上金型54及び芯線圧着部圧着用上金型64を下降移動させると、被覆圧着部圧着用下金型52と被覆圧着部圧着用上金型54との間で被覆圧着部38が絶縁被覆24の端部に圧着され、芯線圧着部圧着用下金型62と芯線圧着部圧着用上金型64との間で芯線圧着部36が芯線露出部22aに圧着される。この際、被覆圧着部38の一対の圧着片38bは、上記奥側金型面56に沿った形状で内向き変形するように曲げられる。つまり、奥側金型面56は幅方向中央に向うほど絶縁被覆24内に向う。このため、一対の圧着片38bの中間部38qが、その先端部38rよりも外周側に突出し、かつ、一対の圧着片38bの先端部38rが、前記中間部38qよりも絶縁被覆24に深く食込んだ状態となる。これにより、上記端子付電線10を製造することができる。
このように構成された端子30の被覆圧着部圧着用上金型54、端子圧着装置50及び端子付電線10によると、被覆圧着部38の一対の圧着片38bの先端部が部分的に深く絶縁被覆24に食込んでいるため、適切な保持力を得易い。この状態は、絶縁被覆24に対する一対の圧着片38b全体の食込み長さが短い場合でも生じ得る。
例えば、図8に示すように、一対の圧着片38bの先端部間の間隔S2が、図3に示す間隔S1と比較して狭い場合を想定する。本実施形態に係る端子付電線10では、主に一対の圧着片38bの先端部が絶縁被覆24に深く食込む構造によって、ある程度の保持力が得られるため、一対の圧着片38bの先端部間の間隔S1,S2が多少変動しても、ある程度十分な保持力を得ることができる。
このように、一対の圧着片38bの長さを設定する際に、一対の圧着片38bの先端部同士が突き当るぎりぎり手前の限られた範囲に設定しなくても、適切な保持力を得易い。これにより、被覆圧着部38が絶縁被覆24を適切な保持力で保持でき、かつ、一対の圧着片38bの先端部が突き当たり難いような、一対の圧着片38bの長さを容易に設定できる。
特に、絶縁被覆24の外周長L1(電線圧着部34が圧着されていない部分の外周長)は、被覆圧着部38の内周長L2と外周長L3との間に設定されていると、被覆圧着部38の一対の圧着片38bの先端部が部分的に深く絶縁被覆24に食込み、かつ、一対の圧着片38bの先端部同士が突き当らないような状況を容易に実現できる。
上記のような被覆圧着部38の寸法設定は、例えば、次のように行うことができる。
すなわち、端子30は、金属板からプレス加工によって所定の端子形状を打抜くことによって形成される。そこで、図9に示すように、金属板から所定の端子形状を打抜く際において、被覆圧着部38を形成することとなる部分の平面展開形状の幅Waを、絶縁被覆24の外周長L1と同じにしておく。
このような寸法設定とされた被覆圧着部38を絶縁被覆24に圧着すると、上記中間部38q(湾曲部56bで曲げられる部分)は他の部分と比較して、絶縁被覆24の外周側に迂回するように絶縁被覆24に圧着されるので、一対の圧着片38bの先端部同士が突き当り難くなる。
圧着状態では、被覆圧着部38の内周面は縮むように変形し、外周面は伸びるように変形する。このため、絶縁被覆24の外周長L1は、被覆圧着部38の内周長L2と外周長L3との間に設定された状態となる。
なお、絶縁被覆24の保持力、被覆への過剰な食込み等を調整する方法としては、下金型面52aと上金型面55との距離を調整することでもある程度対応可能である。通常、この調整は、上金型の下降位置を調整するのでクリンプハイト調整とも呼ばれる。上記実施形態によると、そのような調整を行う際の許容幅を大きくすることもでき、その調整を容易とすることができる。
また、一対の圧着片38bは、湾曲部56bで湾曲しつつ内側に曲げられるため、ストレート部56aに向う手前で、若干外周側を通ることになる。このため、一対の圧着片38bの先端部同士が突き当り難くなる。また、一対の圧着片38bは、ストレート部56aで絶縁被覆24に向けて大きく食込むように曲げられる。
なお、上記実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組合わせることができる。
以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
10 端子付電線
20 電線
24 絶縁被覆
30 端子
38 被覆圧着部
38a 底部
38b 圧着片
38p 基端部
38q 中間部
38r 先端部
50 端子圧着装置
52 被覆圧着部圧着用下金型
54 被覆圧着部圧着用上金型
55 上金型面
56 奥側金型面
56a ストレート部
56b 湾曲部
57 側方金型面
70 駆動機構部
L1 絶縁被覆の外周長
L2 被覆圧着部の内周長
L3 被覆圧着部の外周長

Claims (5)

  1. 端子の被覆圧着部が載置される下金型に対して対向配置され、下金型に向けて接近移動して、下金型との間で端子の被覆圧着部を電線の絶縁被覆に圧着する端子の被覆圧着部圧着用上金型であって、
    下金型とは反対側に向けて凸状をなし、下金型に対する進出方向に対して直交する幅方向の幅寸法と比べて、下金型に対する進出方向に沿った方向における奥行寸法の方が小さい奥側金型面と、前記奥側金型面の両側部から下金型に向けて延びる一対の側方金型面とで規定される、下向きに開口する溝状の金型面が形成された端子の被覆圧着部圧着用上金型。
  2. 請求項1に記載の端子の被覆圧着部圧着用上金型であって、
    前記奥側金型面は、下金型に対する進出方向に対して直交する幅方向に沿って延びるストレート部と、前記ストレート部の両側部から外向きに凸となるように湾曲しつつ下金型に向かう一対の湾曲部とを含む、端子の被覆圧着部圧着用上金型。
  3. 端子の被覆圧着部が載置される下金型と、
    前記下金型に対して対向配置される、請求項1又は請求項2に記載の端子の被覆圧着部圧着用上金型と、
    前記端子の被覆圧着部圧着用上金型を、前記下金型に向けて接近及び離間移動させる駆動機構部と、
    を備える端子圧着装置。
  4. 芯線と前記芯線の周囲に形成された絶縁被覆とを含む電線と、
    底部の両側部に一対の圧着片が設けられた被覆圧着部を含む端子と、
    を備え、
    前記被覆圧着部は、前記底部と前記一対の圧着片とが前記絶縁被覆を囲むように前記絶縁被覆に圧着されており、
    前記一対の圧着片の中間部がその先端部よりも外周側に突出しており、前記一対の圧着片の先端部が一対の圧着片の中間部よりも前記絶縁被覆に深く食込んでいる、端子付電線。
  5. 請求項4に記載の端子付電線であって、
    前記絶縁被覆の外周長さが、前記被覆圧着部の内周長と外周長との間に設定されている、端子付電線。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021075129A1 (ja) * 2019-10-16 2021-04-22 株式会社オートネットワーク技術研究所 端子付電線、端子付電線の製造装置および製造方法

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