JP2018188726A - スパッタリングターゲットおよびその製造方法 - Google Patents

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【課題】 ターゲットの割れを抑制することが可能で、例えば、熱アシスト磁気記録媒体の軟磁性膜の成膜に適したターゲットおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】 原子比における組成式がFe100−a−b−c−Cu−Si−M、0.1≦a≦5.0、10.0≦b≦20.0、10.0≦c≦25.0、MはNbおよびBから選択される一種以上の元素で表わされ、残部が不可避的不純物からなり、抗折力が500MPa以上であるスパッタリングターゲットであり、60000μm当たりで、1μm以上の内接円直径を有するFe相が1.0個未満であることが好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば、磁気記録媒体の軟磁性膜を成膜するために用いるスパッタリングターゲットおよびその製造方法に関するものである。
磁気記録媒体は、記録密度の高密度化のため、従来の面内磁気記録に替わり、垂直磁気記録方式が実用化されている。そして、近年は更なる高記録密度化が要求されるようになり、これを実現するためには、記録層の結晶粒径を微細化して、単位面積当たりの記録容量を増やす必要がある。
しかし、現状の垂直磁気記録媒体で使用されているCoCrPt−SiO記録層の磁性粒子を微細化すると、磁気的に記録したデータが周囲の熱の影響で消える、いわゆる熱揺らぎの問題がある。これを抑制するためには、記録層に保磁力が高い材料を用いればよいが、ヘッドの書き込み磁界の限界を超えてしまうために、記録が困難になるという問題が発生する。
これらの問題を解決する方式として、例えば、熱アシスト磁気記録媒体が提案されている。熱アシスト磁気記録媒体は、書き込み時に記録層を加熱しながら記録する方式である。
この熱アシスト磁気記録媒体の記録層としては、保磁力が高い規則合金化したFePt系が有望である。しかし、FePt系を規則合金化するためには、500〜700℃の加熱を伴う成膜が必要である。この加熱を伴う成膜の際には、記録層の下層に成膜された軟磁性膜も同時に加熱されてしまい、軟磁性膜に粗大な結晶粒が形成され、保磁力が増加して、記録特性が低下してしまうという問題がある。
これを抑制するために、例えば、特許文献1では、Feを主成分とし、特定量のNb、Si、BおよびCuを複合添加することで、軟磁性膜をアモルファスあるいは微結晶とし、結晶粒の粗大化を抑制し、保磁力を小さくした軟磁性膜の開示がある。
この特許文献1では、軟磁性膜をスパッタリングターゲット(以下、単にターゲットともいう。)を用いてスパッタリングにより成膜することが提案されている。そして、用いるターゲットは、純金属粉末や合金粉末を軟磁性膜の最終組成になるように混合した粉末を原料粉末とし、これを焼結することで製造されるか、溶解鋳造法で製造されている。
特開2013−84322号公報
上述した特許文献1に開示される軟磁性膜は、Feを主成分とし、特定量のNb、Si、BおよびCuを複合添加することで、記録層の成膜温度に加熱した後においても、保磁力の増大を抑制できる点で有用な技術である。
本発明者の検討によると、特許文献1に開示のある製造方法で作製された、Feを主成分とし、特定量のNb、Si、BおよびCuを複合添加したターゲットは、機械的強度、特に抗折力が低いことを確認した。この抗折力の低下の問題は、ターゲットの切削加工やブラスト加工といった機械加工時やスパッタ装置へのチャッキング時に、衝撃を受けた場合に割れを誘発する虞がある。
本発明の目的は、ターゲットの割れを抑制することが可能で、例えば、熱アシスト磁気記録媒体の軟磁性膜の成膜に好適なターゲットおよびその製造方法を提供することである。
本発明は、原子比における組成式がFe100−a−b−c−Cu−Si−M、0.1≦a≦5.0、10.0≦b≦20.0、10.0≦c≦25.0、MはNbおよびBから選択される一種以上の元素で表わされ、残部が不可避的不純物からなり、抗折力が500MPa以上であるスパッタリングターゲットである。
また、本発明のスパッタリングターゲットは、60000μm当たりで、1μm以上の内接円直径を有するFe相が1.0個未満であることが好ましい。
本発明のスパッタリングターゲットは、原子比における組成式がFe100−a−b−c−Cu−Si−M、0.1≦a≦5.0、10.0≦b≦20.0、10.0≦c≦25.0、MはNbおよびBから選択される一種以上の元素で表わされ、残部が不可避的不純物からなる原料粉末を加圧焼結することで得ることができる。
本発明は、機械加工時やチャッキング時にターゲットの割れの発生を抑制できるため、磁気記録媒体の軟磁性膜を製造するのに有用な技術となる。
本発明例1のターゲットの金属組織の模式図。 本発明例2のターゲットの金属組織の模式図。 本発明例3のターゲットの金属組織の模式図。 比較例1のターゲットの金属組織の模式図。 比較例2のターゲットの金属組織の模式図。 比較例3のターゲットの金属組織の模式図。 比較例1のターゲットの破断部の金属組織の模式図。
本発明のターゲットは、Cuを0.1〜5.0原子%の範囲で含有する。Cuは、Feとの混合エンタルピーが正であるため、軟磁性膜を加熱するとCuがクラスターを形成し、これが微結晶核の形成の起点となる。これにより、軟磁性膜中に微結晶粒を均一に分散させ、加熱後における軟磁性膜の保磁力を小さくできる。このような微結晶核の起点を形成するためには、Cuは0.1原子%以上の含有が必要である。このため、本発明のターゲットは、Cuの下限を0.1原子%とする。また、上記と同様の理由から、Cuは0.8原子%以上にすることが好ましい。
一方、Cuを5.0原子%を超えて含有すると、過剰なCuが軟磁性膜の表面に析出してしまい、表面粗さを増大させる。軟磁性膜の表面粗さの増大は、記録媒体のノイズを増加させる。このため、本発明のターゲットは、Cuの上限を5.0原子%とする。また、上記と同様の理由から、Cuは1.2原子%以下にすることが好ましい。
軟磁性膜の保磁力を小さくするためには、磁歪を小さくする必要がある。本発明のターゲットを用いて成膜された軟磁性膜は、加熱により微結晶粒が、残存アモルファス相の中に分散した組織となる。
微結晶粒は、FeSi固溶体からなり負の磁歪となる。一方、残存アモルファス相は、FeNbSiBからなり、正の磁歪となる。このため、本発明のターゲットで成膜された軟磁性膜は、微結晶粒と残存アモルファス相の磁歪が相殺され、磁歪を小さくすることができ、保磁力の低減が実現できる。
微結晶粒における磁歪の大きさは、Siの含有量によって調整可能である。そして、本発明のターゲットは、Siを10.0以上にする。これにより、負の磁歪となる微結晶粒を増大させ、磁歪を小さくすることができる。また、上記と同様の理由から、Siは13.0原子%以上にすることが好ましい。
一方、本発明のターゲットは、Siを20.0原子%以下にする。これにより、FeSi固溶体の過度の生成が抑制され、磁歪を小さくすることができる。また、上記と同様の理由から、Siは15.8原子%以下にすることが好ましい。
上述したように、本発明のターゲットで成膜された軟磁性膜は、微結晶粒が残存アモルファス相の中に分散した組織となる。NbおよびBは、残存アモルファス相を安定化し、加熱による微結晶粒の粗大化を抑制する効果を持つ。
本発明のターゲットは、M元素すなわち、NbおよびBから選択される一種以上の元素を合計で10.0原子%以上にする。これにより、微結晶粒の粗大化を抑制でき、低い保磁力の軟磁性膜を得ることができる。また、上記と同様の理由から、M元素の合計は11.0原子%以上にすることが好ましい。そして、Nbは2.5原子%以上にすることが好ましい。また、Bは8.5原子%以上にすることが好ましい。
一方、本発明のターゲットは、M元素の合計を25.0原子%以下にする。これにより、高い飽和磁束密度の軟磁性膜を得ることができる。また、抗折力に影響を及ぼす脆い金属間化合物を抑制する観点から、M元素の合計は16.0原子%以下にすることが好ましい。そして、Nbは6.5原子%以下にすることが好ましい。また、Bは、9.5原子%以下にすることが好ましい。
本発明のターゲットは、上記で説明したCu、Si、Nb、B以外の残部は、Feと不可避的不純物からなる。これは、軟磁性膜として必要な特性の一つである飽和磁束密度を向上させるためである。尚、飽和磁束密度を高めるために、Feの一部をCoおよびNiから選択される一種以上の元素で置換してもよい。
本発明のターゲットは、抗折力が500MPa以上である。これにより、ターゲットの製造工程において、機械加工時やチャッキング時に割れが発生することを抑制できる。そして、本発明のターゲットは、抗折力が800MPa以上が好ましく、1000MPa以上がより好ましい。
そして、本発明のターゲットは、60000μm当たりで、1μm以上の内接円直径を有するFe相を1.0個未満にすることが好ましい。これは、内接円直径が1μm以上のFe相がターゲットの金属組織中に1.0個以上存在すると、Fe相の粒界がターゲットの割れの起点になりやすくなるためである。
尚、本発明でいうFe相の内接円直径は、ターゲットのスパッタ面となる面の、任意の60000μmとなる視野において、走査型電子顕微鏡による反射電子像の薄灰色で示されるFe相を撮影して測定することができる。そして、1μm以上の内接円直径を有するFe相の個数は、スパッタ面となる面で60000μmとなる1視野の観察を行ない、その視野に存在する内接円直径が1μm以上のFe相の個数をカウントすることで得られる。また、ターゲット全体の割れを抑制する観点から、1μm以上の内接円直径を有するFe相の個数は、スパッタ面となる面で60000μmとなる視野を複数視野(例えば5視野)で観察を行ない、各視野に存在する内接円直径が1μm以上のFe相の個数をカウントして、その平均値としてもよい。
本発明のターゲットは、原子比における組成式がFe100−a−b−c−Cu−Si−M、0.1≦a≦5.0、10.0≦b≦20.0、10.0≦c≦25.0、MはNbおよびBから選択される一種以上の元素で表わされ、残部が不可避的不純物からなる原料粉末を加圧焼結することで得ることができる。
上述したように、特許文献1に開示のある、純金属粉末や合金粉末を軟磁性膜の最終組成となるように混合した原料粉末を焼結したターゲットは、図7に示すターゲットの破断部における金属組織の模式図のように、粗大なFe相が発現する。そして、このFe相は、その領域が大きくなるに従い、粒界がターゲットの割れの起点になる。
これに対して、本発明では、原子比における組成式がFe100−a−b−c−Cu−Si−M、0.1≦a≦5.0、10.0≦b≦20.0、10.0≦c≦25.0、MはNbおよびBから選択される一種以上の元素で表わされ、残部が不可避的不純物からなる原料粉末、すなわちターゲットの最終組成からなる原料粉末を加圧焼結する。これにより、Fe相の発現を抑制することが可能となり、ターゲットの機械加工時やチャッキング時に割れが発生することを抑制できる。
本発明において、加圧焼結に用いるための、ターゲットの最終組成からなる原料粉末は、例えば、最終組成に調整した合金溶湯を鋳造したインゴットを粉砕する方法や、最終組成に調整した合金溶湯を用いたガスアトマイズ法によって作製することが可能である。中でも、不純物の混入が少なく、充填率が高く、加圧焼結に適した球状粉末が得られるガスアトマイズ法を用いることが好ましい。ここで、原料粉末の酸化を抑制するためには、アトマイズガスとして不可性ガスであるArガスあるいは窒素ガスを用いることが好ましい。
そして、加圧焼結は、温度700〜1050℃、圧力100〜200MPa、時間1〜10時間の条件で行なうことが好ましい。
焼結温度は、700℃以上にすることで、高融点金属であるNbを含有する原料粉末の焼結を進行させることができ、空孔の発生を抑制することができる。また、焼結温度は、1050℃以下にすることで、原料粉末の溶解を抑制できる。
また、圧力は、100MPa以上にすることで、焼結の進行を促進し、空孔の発生を抑制することができる。また、圧力は、200MPa以下にすることで、焼結時にターゲットへの残留応力の導入が抑制され、焼結体の割れの発生を抑制することができる。
また、焼結の保持時間は、1時間以上にすることで、焼結の進行を促進し、空孔の発生を抑制することができる。また、焼結の保持時間は、10時間以下とすることで、製造効率を悪化させないで、Nbを含有する脆い金属間化合物相の成長を抑制して製造できる。
純度が99.9%以上の純金属からなる原料片を用いて、原子比における組成式で、Fe73.5−Cu1.0−Si13.5−Nb3.0−B9.0の合金組成となる合金溶湯を真空溶解して、Arガスによるガスアトマイズ法で粉末を作製して、分級により粗粉を除去して、80メッシュアンダーの原料粉末を用意した。
そして、この原料粉末を軟鋼カプセルに充填し、脱気封止した後、温度950℃、圧力122MPa、保持時間1時間の条件で熱間静水圧プレスによって焼結体を得て、この焼結体に機械加工を施して、本発明例1となるターゲットを作製した。
純度が99.9%以上の純金属からなる原料片を用いて、原子比における組成式で、Fe65.5−Cu1.0−Si13.5−Nb5.0−B15.0の合金組成となる合金溶湯を真空溶解して、Arガスによるガスアトマイズ法で粉末を作製して、分級により粗粉を除去して、80メッシュアンダーの原料粉末を用意した。
そして、この原料粉末を軟鋼カプセルに充填し、脱気封止した後、温度950℃、圧力122MPa、保持時間1時間の条件で熱間静水圧プレスによって焼結体を得て、この焼結体に機械加工を施して、本発明例2となるターゲットを作製した。
純度が99.9%以上の純金属からなる原料片を用いて、原子比における組成式で、Fe57.0−Cu3.0−Si20.0−Nb5.0−B15.0の合金組成となる合金溶湯を真空溶解して、Arガスによるガスアトマイズ法で粉末を作製して、分級により粗粉を除去して、80メッシュアンダーの原料粉末を用意した。
そして、この原料粉末を軟鋼カプセルに充填し、脱気封止した後、温度950℃、圧力122MPa、保持時間1時間の条件で熱間静水圧プレスによって焼結体を得て、この焼結体に機械加工を施して、本発明例3となるターゲットを作製した。
純度が99.9%以上のFe、Nb、Cuの純金属粉末およびSi、Bの半金属粉末を用いて、原子比における組成式で、Fe73.5−Cu1.0−Si13.5−Nb3.0−B9.0の合金組成となるように混合して原料粉末を作製した。
そして、この原料粉末を軟鋼カプセルに充填し、脱気封止した後、温度750℃、圧力122MPa、保持時間1時間の条件で熱間静水圧プレスによって焼結体を得て、この焼結体に機械加工を施して、比較例1となるターゲットを作製した。
純度が99.9%以上のFe、Nb、Cuの純金属粉末およびSi、Bの半金属粉末を用いて、原子比における組成式で、Fe65.5−Cu1.0−Si13.5−Nb5.0−B15.0の合金組成となるように混合して原料粉末を作製した。
そして、この原料粉末を軟鋼カプセルに充填し、脱気封止した後、温度950℃、圧力122MPa、保持時間1時間の条件で熱間静水圧プレスによって焼結体を得て、この焼結体に機械加工を施して、比較例2となるターゲットを作製した。
純度が99.9%以上のFe、Nb、Cuの純金属粉末およびSi、Bの半金属粉末を用いて、原子比における組成式で、Fe57.0−Cu3.0−Si20.0−Nb5.0−B15.0の合金組成となるように混合して原料粉末を作製した。
そして、この原料粉末を軟鋼カプセルに充填し、脱気封止した後、温度950℃、圧力122MPa、保持時間1時間の条件で熱間静水圧プレスによって焼結体を得て、この焼結体に機械加工を施して、比較例3となるターゲットを作製した。
上記で得られた各ターゲットの厚さ方向の抗折力を確認するために、3mm×4mm×25mmの抗折試験片を採取した。採取した試験片について、クロスヘッドスピード0.5mm/分、支点間距離20mmの条件で、3点曲げ試験を行なった。得られた曲げ荷重―たわみ曲線から最大曲げ荷重を測定し、抗折力を算出した。その結果を表1に示す。
また、上記で得られた各ターゲットのスパッタ面となる面を観察するために、10mm×10mm×5mmの試験片を採取して、この内スパッタ面となる面を研磨した後、走査型電子顕微鏡を用いてターゲットの金属組織を観察した。観察は、各試料のスパッタ面となる面の走査型電子顕微鏡の反射電子像で、任意の視野のうち、60000μmとなる視野を1視野観察し、視野内に存在するFe相の内接円直径を測定し、その内接円直径が1μm以上のFe相の個数をカウントした。その結果を表1に示す。
また、各試料について、金属組織中にFe相が存在する試料は、各Fe相の領域内に描いた内接円の直径をそれぞれ測定し、各Fe相の中で最大となる内接円の直径を、Fe相の最大内接円直径として表1に示す。また、測定例を図1〜図6に示す。
比較例1〜比較例3のターゲットは、いずれも抗折力が500MPa未満の低い値であった。そして、比較例1〜比較例3のターゲットは、図4〜図6に示すように、任意の60000μmという単位面積を観察すると、内接円直径が1μm以上のFe相が2.0個以上確認された。また、比較例1〜比較例3のターゲットは、いずれのFe相もその領域内に描いた最大内接円の直径が20μmを超えていた。
一方、本発明のターゲットは、いずれも500MPa以上の高い抗折力を有していることが確認できた。そして、本発明のターゲットは、図1〜図3に示すように、任意の60000μmという単位面積を観察すると、内接円直径が1μm以上のFe相は、1.0個未満であることが確認できた。これにより、本発明のターゲットは、機械加工時やチャッキング時に割れの発生を抑制できる。

Claims (3)

  1. 原子比における組成式がFe100−a−b−c−Cu−Si−M、0.1≦a≦5.0、10.0≦b≦20.0、10.0≦c≦25.0、MはNbおよびBから選択される一種以上の元素で表わされ、残部が不可避的不純物からなり、抗折力が500MPa以上であることを特徴とするスパッタリングターゲット。
  2. 60000μm当たりで、1μm以上の内接円直径を有するFe相が1.0個未満であることを特徴とする請求項1に記載のスパッタリングターゲット。
  3. 原子比における組成式がFe100−a−b−c−Cu−Si−M、0.1≦a≦5.0、10.0≦b≦20.0、10.0≦c≦25.0、MはNbおよびBから選択される一種以上の元素で表わされ、残部が不可避的不純物からなる原料粉末を加圧焼結することを特徴とするスパッタリングターゲットの製造方法。

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