JP2018186213A - 垂直共振器型発光素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】安定して電流が狭窄して注入され、高品質かつ高出力な垂直共振器型発光素子を提供する。【解決手段】第2の半導体層14Cの表面の一部を露出させる開口部AP1を有し、第1の導電型を有する半導体層からなる電流狭窄層15と、電流狭窄層の開口部を埋め込んで電流狭窄層上に形成された電流注入層を有し、電流注入層は、電流狭窄層の開口部を取り囲む開口部を有して電流狭窄層上に形成され、第2の導電型を有する半導体層からなる第1の副電流注入層16Aと、第1の副電流注入層上に形成され、電流狭窄層の開口部及び第1の副電流注入層の開口部を埋め込んで第2の半導体層に接触し、第2の導電型を有しかつ第1の副電流注入層よりも低いドーパント濃度を有する半導体層からなる第2の副電流注入層16Bとを有する。【選択図】図2
Description
本発明は、垂直共振器型面発光レーザ(VCSEL:vertical cavity surface emitting laser)などの垂直共振器型発光素子に関する。
垂直共振器型面発光レーザ(以下、単に面発光レーザと称する)は、基板上に多層膜反射鏡を有し、当該多層膜によって基板面に対して垂直に光を共振させる半導体レーザである。例えば、特許文献1には、酸化狭窄構造を有する電流狭窄層が設けられた半導体積層構造が開示されている。
例えば、面発光レーザなどの垂直共振器型発光素子においては、活性層を含む半導体層の一部に電流が集中して流れるように、電流経路を狭窄する電流狭窄構造が設けられる。その一方で、面発光レーザにおいては、当該狭窄された電流経路上の半導体層や電極の部分が早期に劣化することが懸念される。また、この品質上の懸念のみならず、光出力が低下する場合など、性能が低下する場合がある。
本発明は上記した点に鑑みてなされたものであり、安定して電流が狭窄して注入され、高品質かつ高出力な垂直共振器型発光素子を提供することを目的としている。
本発明による垂直共振器型発光素子は、基板と、基板上に形成された第1の反射鏡と、第1の反射鏡上に形成され、第1の導電型を有する第1の半導体層と、第1の半導体層上に形成された活性層と、活性層上に形成され、第1の導電型とは反対の第2の導電型を有する第2の半導体層と、第2の半導体層上に形成され、第2の半導体層の表面の一部を露出させる開口部を有し、第1の導電型を有する半導体層からなる電流狭窄層と、電流狭窄層の開口部を埋め込んで電流狭窄層上に形成された電流注入層と、電流注入層上に形成された透光電極層と、透光電極層上に形成された第2の反射鏡と、を有し、電流注入層は、電流狭窄層の開口部を取り囲む開口部を有して電流狭窄層上に形成され、第2の導電型を有する半導体層からなる第1の副電流注入層と、第1の副電流注入層上に形成され、電流狭窄層の開口部及び第1の副電流注入層の開口部を埋め込んで第2の半導体層に接触し、第2の導電型を有しかつ第1の副電流注入層よりも低いドーパント濃度を有する半導体層からなる第2の副電流注入層とを有することを特徴としている。
以下、本発明の実施例について詳細に説明する。なお、以下の実施例においては、面発光レーザ(半導体レーザ)について説明する。しかし、本発明は、面発光レーザのみならず、垂直共振器型発光素子に適用することができる。
図1Aは、実施例1に係る垂直共振器型面発光レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser、以下、面発光レーザと称する)の断面図である。また、図1Bは、面発光レーザ10の模式的な上面図である。図1Aは、図1BのV−V線に沿った断面図である。図1A及び図1Bを用いて、面発光レーザ10の構成について説明する。
まず、面発光レーザ10の構成の概略について説明する。面発光レーザ10は、基板11と、基板11上に形成され、活性層14Bを含む半導体構造層(発光構造層)14を介して互いに対向して配置された第1及び第2の反射鏡13及び18を有する。面発光レーザ10においては、第1及び第2の反射鏡13及び18が共振器を構成する。
次に、面発光レーザ10の動作の概略について説明する。面発光レーザ10が導通された場合、半導体構造層14の活性層14Bは光を放出する。活性層14Bから放出された光は、第1及び第2の反射鏡13及び19間において反射を繰り返し、共振状態に至る(レーザ発振を行う)。また、当該共振光は、その一部が第2の反射鏡18を透過し、外部に取出される。このようにして、面発光レーザ10は、基板11に垂直な方向に光を出射する。
次に、面発光レーザ10の詳細な構成について説明する。面発光レーザ10は、基板11と、基板11上に形成されたバッファ層12と、バッファ12層上に形成された第1の反射鏡13とを有する。また、面発光レーザ10は、第1の反射鏡13上に形成された半導体構造層14と、半導体構造層14上に形成された電流狭窄層15と、電流狭窄層15上に形成された電流注入層16とを有する。
また、面発光レーザ10は、電流注入層16上に形成された透光電極膜17と、透光電極膜17上に形成された第2の反射鏡18とを有する。
本実施例においては、面発光レーザ10は、窒化物系半導体からなる半導体レーザである。本実施例においては、基板11は、半導体構造層14の結晶成長に用いる成長用基板であり、例えばGaN基板である。また、バッファ層12は、GaNの組成を有する。
本実施例においては、第1の反射鏡13は、低屈折率半導体層L1及び低屈折率半導体層L1よりも大きな屈折率を有する高屈折率半導体層H1が交互に複数回積層された半導体多層膜からなる。本実施例においては、低屈折率半導体層L1は、InAlN層である。また、高屈折率半導体層H1は、GaN層である。換言すれば、本実施例においては、第1の反射鏡13は半導体材料からなる分布ブラッグ反射器(DBR:Distributed Bragg Reflector)である。
半導体構造層14は、第1の反射鏡13上に形成されたn型半導体層(第1の半導体層)14Aと、n型半導体層14A上に形成された活性層(発光層)14Bと、活性層14B上に形成されたp型半導体層(第2の半導体層、第1の半導体層とは反対の導電型を有する半導体層)14Cとからなる。
本実施例においては、半導体構造層14は、AlxInyGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)の組成を有する。例えば、n型半導体層14Aは、GaNの組成を有し、n型ドーパントとしてSiを有する。活性層14Bは、InGaN層及びGaN層が交互に積層された多重量子井戸構造を有する。また、p型半導体層14Cは、AlGaN層からなり、p型ドーパントとしてMgを有する。p型半導体層14Cは、電子ブロック層として機能する。
電流狭窄層15は、p型半導体層14C上に形成され、p型半導体層14Cの表面の一部を露出させる開口部AP1を有する。本実施例においては、電流狭窄層15は、n型の導電型(第1の導電型)を有する半導体層からなる。
本実施例においては、図1A及び図1Bに示すように、電流狭窄層15の開口部AP1は、円錐台形状を有する。なお、電流狭窄層15の開口部AP1の形状は円錐台形状に限定されず、例えば円柱形状を有していてもよく、また楕円形や矩形の上面形状(底面形状)を有していてもよい。
電流注入層16は、電流狭窄層15上に形成され、電流狭窄層15の開口部AP1を取り囲む開口部AP2を有する第1の副電流注入層16Aと、第1の副電流注入層16A上に形成され、電流狭窄層15の開口部AP1及び第1の副電流注入層16Aの開口部AP2を埋め込んでp型半導体層14Cに接触する第2の副電流注入層16Bと、第2の副電流注入層16Cとからなる。
本実施例においては、第1の副電流注入層16Aの開口部AP2は、円錐台形状を有する。また、電流狭窄層15の開口部AP1と同軸に配置され、わずかに開口部AP1よりも大きな直径を有する。なお、開口部AP1及びAP2は、例えば、電流狭窄層15となる第1のGaN層及び第1の副電流注入層16Aとなる第2のGaN層をp型半導体層14C上に形成した後、当該第1及び第2のGaN層の一部を除去してp型半導体層14Cの表面を露出させることで形成することができる。
また、第1の副電流注入層16Aは、p型の導電型(第2の導電型)を有する半導体層からなる。第2の副電流注入層16Bは、p型の導電型を有し、第1の副電流注入層16Aよりも低いドーパント濃度を有する半導体層からなる。また、第3の副電流注入層16Cは、p型の導電型を有し、第1の副電流注入層16Bよりも高いドーパント濃度を有する半導体層からなる。
本実施例においては、第1〜第3の副電流注入層16A〜16Cは、それぞれGaNの組成を有し、p型ドーパントとしてMgを有する。第1の副電流注入層16Aは、5×1019個/cm3程度のMg濃度を有する。第2の副電流注入層16Bは、2×1019個/cm3程度のMg濃度を有する。第3の副電流注入層16Cは、2×1020個/cm3程度のMg濃度を有する。なお、本実施例においては、p型半導体層14Cは、第2の副電流注入層16Bと同程度のMg濃度を有する。
なお、第3の副電流注入層16Cは、透光電極層17との界面に設けられ、透光電極層17との間でオーミックコンタクトを形成するコンタクト層として機能する。
透光電極層17は、例えば、半導体構造層14の活性層14Bから放出された光に対して透光性を有する導電材料からなる。例えば、透光電極層17は、ITO又はIZOなどからなる。
第2の反射鏡18は、電流狭窄層15の開口部AP1上に形成されている。第2の反射鏡18は、低屈折誘電体層L2及び低屈折率誘電体層L2よりも大きな屈折率を有する高屈折率誘電体層H2が交互に積層された誘電体多層膜からなる。本実施例においては、低屈折率誘電体層L2はSiO2層からり、高屈折率誘電体層H2はNb2O5層からなる。すなわち、本実施例においては、第2の反射鏡18は誘電体材料からなる分布ブラッグ反射器である。
また、面発光レーザ10は、半導体構造層14のn型半導体層14Aに接続されたn電極(第1の電極)EL1と、透光電極層17に接続されたp電極(第2の電極)EL2とを有する。n電極17は、n型半導体層14A上に形成されている。また、p電極17は、透光電極層17上において第2の反射鏡18を取り囲むように形成されている。
具体的には、本実施例においては、半導体構造層14のp型半導体層14C及び活性層14Bは部分的に除去されており、当該除去後に露出したn型半導体層14Aの上面上にn電極EL2が形成されている。
また、半導体構造層14の側面、並びに電流狭窄層15及び電流注入層16の側面上に絶縁膜INSが形成されている。また、絶縁膜INSは、電流注入層16の上面上に形成され、電流狭窄層15の開口部AP1上の領域に対応する位置に開口部を有する。透光電極層17は、電流注入層16の上面から絶縁膜INSの一部の上面に乗り上げるように形成されている。p電極EL2は、絶縁膜INS上の透光電極層17上に形成されている。
なお、面発光レーザ10は、第1の反射鏡13、半導体構造層14、電流狭窄層15及び電流注入層16は、全て半導体材料からなる。例えば、面発光レーザ10は、基板11を成長用基板として、バッファ層12、第2の反射鏡13、半導体構造層14、電流狭窄層15及び電流注入層17を、結晶成長によって形成することができる。従って、例えば電流狭窄層として酸化膜を形成する場合などに比べて、少ない工程で形成することができる。
図2は、面発光レーザ10の電流注入層16の近傍の部分を拡大して示す拡大断面図である。図2は、図1Aの破線で囲まれた部分を拡大して示す図である。図2を用いて、電流注入層16について詳細に説明する。
図2に示すように、面発光レーザ10が導通状態となると、電流は、透光電極層17から電流注入層16を介して半導体構造層14(p型半導体層14C)に向かって流れる。この際、電流注入層16においては、主に経路C1及びC2に沿って電流が流れることとなる。
より具体的には、まず、p型半導体層14C上には、これとは反対導電型であるn型の半導体層である電流狭窄層15が設けられている。従って、p型半導体層14Cと電流狭窄層15との間でpn接合が形成される。そして、そのpn接合が形成されている部分においては、その整流作用によってほぼ電流が流れなくなる。
従って、電流は、電流注入層16から、電流狭窄層15の開口部AP1を介してp型半導体層14Cに流れることとなる。このようにして、電流狭窄部15の開口部AP1は、面発光レーザ10の電流狭窄部として機能する。以下においては、開口部AP1を電流狭窄部と称する場合がある。
次に、透光電極層17に印加された電流は、主に、透光電極層17内を流れる。従って、図2の経路C1に示すように、電流は、透光電極層17内を電流狭窄部AP1の直上の領域に向かって流れ、電流注入層16を介してp型半導体層14Cに注入される。
一方、電流狭窄層15上には、比較的高濃度でドープされたp+型の半導体層である第1の副電流注入層16Aが設けられている。従って、電流は、その一部が透光電極層17から第1の副電流注入層16Aに向かって流れることとなる。また、第1の副電流注入層16Aに進んだ電流は、第1の副電流注入層16A内を電流狭窄部AP1に向かって流れる。従って、図2の経路C2に示すような経路で電流がp型半導体層14Cに注入される。
なお、第1及び第2の副電流注入層16A及び16Bが設けられない場合、経路C2に示す電流経路が形成されない可能性が高い。この場合、電流が経路C1に集中して流れることとなる。面発光レーザ10において電流の大部分が経路C1に沿って流れる場合、透光電極層17の経路C1上の部分が早期に劣化及び損傷することが懸念される。これに対し、2つの経路C1及びC2で電流注入を行うことで、透光電極層17の早期劣化を抑制することができる。これによって、面発光レーザ10の全体の品質が向上する。
また、電流狭窄層15の開口部AP1である電流狭窄部の領域は、面発光レーザ10における共振器内の領域であり、光が閉じ込められる領域である。本実施例においては、電流狭窄層15の開口部AP1には、第1の副電流注入層16Aの開口部AP2が設けられている。また、これら開口部AP1及びAP2を埋め込むように、第1の副電流注入層16Aよりもドーパント濃度が低い第2の副電流注入層16Bが設けられている。
これによって、電流注入層16における光の吸収が抑制され、光出力の低下が抑制される。具体的には、第1の副電流注入層16Aは、電流経路の制御を考慮して、比較的高濃度のドーパントを含むことが好ましい。しかし、第1の副電流注入層16Aは、その高いドーパント濃度のため、光を吸収しやすくなる。従って、第1の副電流注入層16Aが電流狭窄層15の開口部AP1内に形成されていた場合、共振器内の光量(光密度)が低下しやすくなる。
これに対し、本実施例においては、第1の副電流注入層16Aは、電流狭窄層15の開口部AP1上にこれを囲むように形成された開口部AP2を有する。また、開口部AP1及びAP2内には、第2の副電流注入層16Bとして、比較的低いドーパント濃度の半導体層が形成されている。従って、電流注入層16内での光の吸収が抑制され、高効率で共振光を生成することができる。
なお、本実施例においては、第1の副電流注入層16Aは、5×1019個/cm3程度のMg濃度を有する場合について説明した。この第1の副電流注入層16Aは、図2に示す経路C2のような電流経路を形成することを考慮すると、2×1019個/cm3以上のMg濃度を有することが好ましい。
また、本実施例においては、電流注入層16は、透光電極層17との界面に、第3の副電流注入層16Cとして、さらに高いドーパント濃度を有するp++型の半導体層が形成されている。従って、電流注入層16が透光電極層17との間で良好なオーミックコンタクトを形成することができ、高効率でp型半導体層14Cへの電流注入を行うことができる。なお、電流注入層16における光吸収の抑制を考慮すると、第3の副電流注入層16Cは、第2の副電流注入層16Bよりも小さな層厚(例えば10nm程度)を有することが好ましい。
なお、本実施例においては、電流注入層16が第3の副電流注入層16Cを有する場合について説明したが、電流注入層16は第3の副電流注入層16Cを有していなくてもよい。例えば、所望の密度で電流注入を行うことができる場合、電流注入層16は、第1及び第2の副電流注入層16A及び16Bから構成されていてもよい。
図3は、実施例1の変形例に係る面発光レーザ10Aの構成を示す断面図である。面発光レーザ10Aは、電流注入層16Mの構成を除いては、面発光レーザ10と同様の構成を有する。なお、図3は、面発光レーザ10Aの電流注入層16Mの近傍の部分を拡大して示す拡大断面図である。
面発光レーザ10Aにおいては、電流注入層16Mは、第1及び第2の副電流注入層16A及び16Bからなる。本変形例においては、透光電極層17は、電流注入層16Mの第2の副電流注入層16B上に形成されている。
例えば、第2の副電流注入層16Bの層厚やドーパント濃度、また電極の構成及び駆動電流値を調節することで、透光電極層17から第2の副電流注入層16Bに、電流の印加を行うことができる。従って、本変形例のように、電流注入層16Mが第1及び第2の副電流注入層16A及び16Bから構成されていてもよい。
また、本実施例においては、第1及び第2の反射鏡13及び18がそれぞれ半導体DBR及び誘電体DBRである場合について説明したが、第1及び第2の反射鏡13及び18の構成はこれに限定されない。例えば、第1の反射鏡13が誘電体DBRであってもよい。
このように、面発光レーザ10(又は10A)は、基板11と、基板11上に第1の反射鏡13と、第1の反射鏡13上に形成されn型半導体層14Aと、n型半導体層14A上に形成された活性層14Bと、活性層14B上に形成されたp型半導体層14Cと、を有する。
また、面発光レーザ10は、p型半導体層14C上に形成され、p型半導体層14Cの表面の一部を露出させる開口部AP1を有し、n型の導電型を有する半導体層からなる電流狭窄層15と、電流狭窄層15の開口部AP1を埋め込んで電流狭窄層15上に形成された電流注入層16と、電流注入層16上に形成された透光電極層17と、透光電極層17上に形成された第2の反射鏡18と、を有する。
また、電流注入層16は、電流狭窄層15の開口部AP1を取り囲む開口部AP2を有して電流狭窄層15上に形成され、p型の導電型を有する半導体層からなる第1の副電流注入層16Aと、第1の副電流注入層16A上に形成され、電流狭窄層15の開口部AP1及び第1の副電流注入層16Aの開口部AP2を埋め込んでp型半導体層14Cに接触し、p型の導電型を有しかつ第1の副電流注入層16Aよりも低いドーパント濃度を有する半導体層からなる第2の副電流注入層16Bとを有する。
従って、安定して電流が狭窄して注入され、高品質かつ高出力な垂直共振器型発光素子を提供することができる。
なお、本実施例においては、p型半導体層14Cは、n型半導体層14A、電流狭窄層15及び電流注入層16よりも大きなバンドギャップを有する。例えば、n型半導体層14A、電流狭窄層15及び電流注入層16は、GaNの組成を有する。一方、p型半導体層14Cは、AlGaNの組成を有する。
これによって、p型半導体層14Cは、電子が活性層14Bで再結合することなくp型半導体層14Cに進むオーバーフローを抑制する電子ブロック層として機能する。例えば面発光レーザ10など、大電流駆動時や高温駆動時には電子のオーバーフローが生じやすいため、p型半導体層14Cは、電子ブロック層として機能する組成を有することが好ましい。
なお、本実施例及びその変形例に示した各半導体層の導電型は一例に過ぎない。例えば、各半導体層が上記した導電型とは反対の導電型を有していてもよい。例えば、半導体構造層14の電流狭窄層15側の半導体層がn型半導体層14Aであってもよい。この場合、電流狭窄層15はp型の導電型を有し、電流注入層16の各層はn型の導電型を有していればよい。
図4は、実施例2に係る面発光レーザ20の構成を示す断面図である。面発光レーザ20は、電流注入層21の構成を除いては、面発光レーザ10と同様の構成を有する。なお、図4は、面発光レーザ20の電流注入層21の近傍の部分を拡大して示す拡大断面図である。
電流注入層21は、第2の副電流注入層16B1の構成を除いては、電流注入層16と同様の構成を有する。本実施例においては、第2の副電流注入層16B1は、第1の副電流注入層16A上の第1の領域R1と、電流狭窄層15の開口部AP1上の第2の領域R2とを有する。また、第2の副電流注入層16B1は、第1及び第2の領域R1及びR2間で互いに層厚が異なる。
より具体的には、第2の副電流注入層16B1は、電流狭窄層15の開口部AP1の外側の設けられた領域、すなわち第1の副電流注入層16A上に形成された第1の領域R1と、開口部AP1の内側に設けられた領域、すなわちp型半導体層14Cに接触する第2の領域R2とを有する。
また、第2の領域R2における第2の副電流注入層16B1の層厚T2は、第1の領域R1における第2の副電流注入層16B1の層厚T1よりも大きい。すなわち、第2の副電流注入層16B1は、電流狭窄層15の開口部AP1である電流狭窄部上において相対的に大きな層厚を有する。
第2の副電流注入層16B1は、例えば、第2の副電流注入層16B1となるGaN層を電流狭窄層15の開口部AP1上のみに成長させ、次にその周囲を含め第1の副電流注入層16A上の全体に成長させることで、形成することができる。
第2の副電流注入層16B1がこのような層厚構成を有することで、電流は、図2に示した2つの経路C1及びC2に沿って安定して流れる。具体的には、まず、第1の領域R1、すなわち電流狭窄層15に接する部分の層厚が比較的小さいことで、経路C2である第1の副電流注入層16Aに向かう方向に安定して電流が流れやすくなる。
また、第2の領域R2が比較的大きな層厚を有することで、透光電極層17から第2の副電流注入層16B1に向かう電流が分散される。従って、電流狭窄層15の開口部AP1内、すなわち共振器内に均一に電流を注入することができる。従って、光の強度分布、特にレーザ光のモードが安定する。従って、高性能かつ高品質な面発光レーザ20となる。
上記したように、本実施例においては、第2の副電流注入層16B1は、第1の副電流注入層16A上に形成された第1の領域R1と、p型半導体層14Cに接触し、第1の領域R1よりも大きな層厚T2を有する第2の領域R2とを有する。従って、安定して電流が狭窄して注入され、高品質かつ高出力な垂直共振器型発光素子を提供することができる。
10、10A、20 半導体レーザ(垂直共振器型発光素子)
15 電流狭窄層
AP1 開口部(電流狭窄部)
16 電流注入層
16A 第1の副電流注入層
AP2 開口部
16B、16B1 第2の副電流注入層
16C 第3の副電流注入層
15 電流狭窄層
AP1 開口部(電流狭窄部)
16 電流注入層
16A 第1の副電流注入層
AP2 開口部
16B、16B1 第2の副電流注入層
16C 第3の副電流注入層
Claims (5)
- 基板と、
前記基板上に形成された第1の反射鏡と、
前記第1の反射鏡上に形成され、第1の導電型を有する第1の半導体層と、
前記第1の半導体層上に形成された活性層と、
前記活性層上に形成され、前記第1の導電型とは反対の第2の導電型を有する第2の半導体層と、
前記第2の半導体層上に形成され、前記第2の半導体層の表面の一部を露出させる開口部を有し、前記第1の導電型を有する半導体層からなる電流狭窄層と、
前記電流狭窄層の前記開口部を埋め込んで前記電流狭窄層上に形成された電流注入層と、
前記電流注入層上に形成された透光電極層と、
前記透光電極層上に形成された第2の反射鏡と、を有し、
前記電流注入層は、前記電流狭窄層の前記開口部を取り囲む開口部を有して前記電流狭窄層上に形成され、前記第2の導電型を有する半導体層からなる第1の副電流注入層と、前記第1の副電流注入層上に形成され、前記電流狭窄層の前記開口部及び前記第1の副電流注入層の前記開口部を埋め込んで前記第2の半導体層に接触し、前記第2の導電型を有しかつ前記第1の副電流注入層よりも低いドーパント濃度を有する半導体層からなる第2の副電流注入層とを有することを特徴とする垂直共振器型発光素子。 - 前記第2の副電流注入層は、前記第1の副電流注入層上の第1の領域と、前記電流狭窄層の前記開口部上の第2の領域とを有し、
前記第2の領域における前記第2の副電流注入層の層厚は、前記第1の領域における前記第2の副電流注入層の層厚より大きいことを特徴とする請求項1に記載の垂直共振器型発光素子。 - 前記電流注入層は、前記透光電極層との界面に形成され、前記第2の導電型を有しかつ前記第1の副電流注入層よりも高いドーパント濃度を有する第3の副電流注入層を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の垂直共振器型発光素子。
- 前記第2の半導体層は、前記第1の半導体層、前記電流狭窄層及び前記電流注入層よりも大きなバンドギャップを有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の垂直共振器型発光素子。
- 前記第1の半導体層、前記電流狭窄層及び前記電流注入層の各々はGaNの組成を有し、
前記第2の半導体層はAlGaNの組成を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載の垂直共振器型発光素子。
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