JP2018186199A - コンデンサ - Google Patents

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純 上野
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Abstract

【課題】 耐熱衝撃性が高く、クラックの発生し難いコンデンサを提供する。【解決手段】 セラミック層1と内部電極層3とが交互に複数層積層され、静電容量の発現に寄与する容量部9と、容量部9を取り囲むように配置され、セラミック層1と同じ主成分を含むセラミック部11aを有し、静電容量を発現しない非容量部11とで構成されたコンデンサ本体5を備えており、セラミック層1およびセラミック部11aがチタン酸バリウムを主成分とし、副成分として希土類元素を含んでおり、非容量部11を構成するセラミック部11aに含まれる希土類元素の濃度が容量部9を構成するセラミック層1に含まれる希土類元素の濃度よりも低く、容量部9を構成するセラミック層1の気孔率と非容量部11を構成するセラミック部11aの気孔率との差が0.54%以下である。【選択図】図1

Description

本開示は、積層型のコンデンサに関する。
積層型のコンデンサ(以下、コンデンサと表記する。)は、セラミック層と内部電極層とが交互に複数層積層されたコンデンサ本体と、そのコンデンサ本体の端面に設けられた外部電極とを備えた構成となっている。
コンデンサ本体は、セラミック層と内部電極層とが交互に積層され、静電容量を発現する容量部と、容量部を取り囲むように配置され、静電容量を発現しない非容量部とで構成されている(例えば、特許文献1を参照)。
この場合、容量部および非容量部において、内部電極層の体積割合を比較すると、容量部は非容量部に比べて内部電極層の占める体積割合が高い構造となっている。
特開2003−17356号公報
コンデンサは、近年、小型、高容量化のために、セラミック層および内部電極層の薄層化および高積層化が進んでいる。こうしたコンデンサにおいては、内部電極層を構成する金属成分がセラミック層の焼結性に影響しているため、内部電極層の体積割合の低い非容量部は、内部電極層の体積割合の高い容量部に比べてセラミック層の焼結性が低くなっており、両領域間は内部電極層の体積割合の違いとともに焼結性の違いから、容量部と非容量部との界面付近は応力が高い状態となっている。このためコンデンサは、半田付け工程等、急激な温度変化を伴う環境に置かれたときに、クラックの発生する可能性が高くなるという問題がある。
従って、本開示は、耐熱衝撃性が高く、クラックの発生し難いコンデンサを提供することを目的とする。
本開示のコンデンサは、セラミック層と内部電極層とが交互に複数層積層され、静電容量の発現に寄与する容量部と、該容量部を取り囲むように配置され、前記セラミック層と同じ主成分を含むセラミック部を有し、静電容量を発現しない非容量部とで構成されたコンデンサ本体を備えているコンデンサであって、前記セラミック層および前記セラミック部がチタン酸バリウムを主成分とし、副成分として希土類元素を含んでおり、前記非容量部を構成する前記セラミック部に含まれる前記希土類元素の濃度が前記容量部を構成する前記セラミック層に含まれる前記希土類元素の濃度よりも低く、前記容量部を構成する前記セラミック層の気孔率と前記非容量部を構成する前記セラミック部の気孔率との差が0.54%以下であるものである。
本開示によれば、耐熱衝撃性が高く、クラックの発生し難いコンデンサを得ることができる。
本実施形態のコンデンサの構造を示すものであり、(a)は外観の透視斜視図、(b)は(a)のA−A線断面図、(c)は(a)のB−B線断面図である。 本実施形態のコンデンサを製造する際の積層工程の一部を示すもので、(a)は、図1(b)に対応する断面(L寸断面)を示すものであり、(c)は図1(c)に対応する断面(W寸断面)を示すものである。 コンデンサのW寸断面とその一部を拡大した断面模式図であり、容量部および非容量部における希土類元素の濃度の測定位置を示すものである。
本実施形態のコンデンサは、セラミック層1と内部電極層3とが交互に複数層積層されたコンデンサ本体5と、そのコンデンサ本体5の端面に設けられた外部電極7とを備えた構成となっている。
コンデンサ本体5は、セラミック層1と内部電極層3とが交互に積層され、静電容量を発現する容量部9と、容量部9を取り囲むように配置され、静電容量を発現しない非容量部11とで構成されている。この場合、非容量部11は一部に内部電極層3を含むセラミック部11aによって構成されている。
コンデンサ本体5を構成しているセラミック層1およびセラミック部11aはチタン酸バリウムを主成分とする誘電体磁器からなる。ここで、チタン酸バリウムを主成分とするとは、チタン酸バリウムがBaTiO3換算で80モル%以上含まれているものを言う。
この場合、セラミック層1は、チタン酸バリウムの他に希土類元素を含んでいる。
また、このコンデンサは、非容量部11を構成するセラミック部11aに含まれる希土類元素の濃度が容量部9を構成するセラミック層1に含まれる希土類元素の濃度よりも低いものとなっている。
さらに、このコンデンサは、容量部9を構成するセラミック層1の気孔率と非容量部11を構成するセラミック部11aの気孔率との差が0.54%以下である。
つまり、このコンデンサは、非容量部11に含まれる希土類元素の濃度を容量部9側よりも低くして、容量部9と非容量部11との間の密度差を小さくしたものである。
これにより容量部9を構成するセラミック層1と非容量部11を構成するセラミック部11aとの間の焼結状態が近くなり、容量部9と非容量部11との界面付近に発生する応力が小さくなる。これによりコンデンサの耐熱熱衝撃性を高めることができる。
本実施形態においては、以下、セラミック層1およびセラミック部11aの焼結性を気孔率の変化によって表している。つまり、後述する実施例に示している気孔率はセラミック層1およびセラミック部11aの焼結性を表すものとなっている。
ここで、非容量部11を構成するセラミック部11aに含まれる希土類元素の濃度が容量部9を構成するセラミック層1に含まれる希土類元素の濃度よりも低いとは、容量部9を構成するセラミック層1に含まれる平均の希土類元素の濃度を100質量%としたときに、非容量部11を構成するセラミック部11aに含まれる平均の希土類元素の濃度が90質量%以下である場合を言う。
この場合、容量部9における希土類元素の濃度は、容量部9と非容量部11との界面か
ら容量部9側に10μm以上入った領域における平均の濃度である。一方、非容量部11における希土類元素の濃度は、容量部9と非容量部11との界面から非容量部11側に10μm以上入った領域における平均の濃度である。
本実施形態のコンデンサにおいて、容量部9を構成するセラミック層1の気孔率が0.92%以下、非容量部11を構成するセラミック部11aの気孔率が1.23%以下である場合には、コンデンサを構成している容量部9および非容量部11がともに緻密化した状態となることから、コンデンサとして高い静電容量を得ることができるとともに、耐湿負荷寿命を高めることができる。この場合、静電容量については、直流電圧を印加した状態での静電容量(以下、実効容量という。)も高めることができる。
本実施形態のコンデンサにおいて、希土類元素は、非容量部11の外表面から5μm以内の領域に存在しない状態が良い。希土類元素が非容量部11の外表面から5μm以内の領域に存在しない状態であると、非容量部11の外表面がより緻密化した状態となるため、外部からの水分などの侵入をより抑えることができる。これによりコンデンサの耐湿負荷寿命をさらに高めることができる。ここで、希土類元素が存在しない状態とは、希土類元素の濃度が0.1原子%未満となる状態のことである。非容量部11の外表面とは、コンデンサ本体5の側面を意味し、図1(c)において符号12で表している部位である。
また、このコンデンサでは、希土類元素は容量部9と非容量部11との界面から外表面までの間で濃度が次第に低下している状態が良い。コンデンサにおいて、容量部9と非容量部11との界面から外表面までの間で希土類元素の濃度が次第に低下する勾配を有する場合には、容量部9から非容量部11にかけてセラミック層1の焼結性の変化(気孔率の変化)が緩やかになるため、容量部9と非容量部11との界面付近に発生する応力をさらに小さくできる。これによりコンデンサの耐熱衝撃性をより高めることができる。
また、このコンデンサにおいては、セラミック層1に対する内部電極層3の平均の被覆率(面積比率)は87%以上92%以下であるのが良い。内部電極層3の被覆率が上記範囲であると、内部電極層3の有効面積を大きくできるとともに、セラミック層1に対する密着力が高まるために、静電容量(実効容量)および耐熱衝撃性をより高くすることができる。
本実施形態のコンデンサには、セラミック層1に含まれる希土類元素(RE)として、Dy、Y、ErおよびHoの群から選ばれる少なくとも1種を適用することが可能である。この中で、直流電圧を印加したときの静電容量(実効容量)を高められるという点からDyが好適なものとなる。
また、このセラミック層1には、希土類元素の他に、マグネシウム(Mg)、マンガン(Mn)およびガラス成分を含ませるのが良い。セラミック層1にこれらの成分を所定の割合で含ませたときには、例えば、セラミック層1の耐還元性が向上することから、上記した静電容量(実効容量)に加えて、静電容量の温度特性、高温負荷寿命などの誘電特性をさらに高めることができる。
本実施形態のコンデンサを構成するセラミック層1および内部電極層3の平均厚みは0.5〜1.5μmであるのが良い。また、セラミック層1および内部電極層3の1単位を1層としたときの積層数は500層以上であるのが良い。本実施形態のコンデンサはこうした小型高容量のコンデンサとして優れた特性を示すものとなる。
次に、本実施形態のコンデンサの製造方法について説明する。図2は、本実施形態のコンデンサを製造する際の積層工程の一部を示すもので、(a)は、図1(b)に対応する
断面(L寸断面)を示すものであり、(c)は図1(c)に対応する断面(W寸断面)を示すものである。
本実施形態のコンデンサは、セラミックグリーンシートとして、希土類元素を含まないセラミックグリーンシートを用い、一方で、内部電極パターンを形成するための導体ペーストとして、希土類元素(希土類元素の酸化物)を含む導体ペーストを用いる以外は、コンデンサの慣用的な製造方法によって作製できる。この場合、図2では各部材の符号を、セラミックグリーンシート:21、内部電極パターン:23、パターンシート:25、切断線:C、とそれぞれ表している。
まず、本出願人が知見した、セラミックグリーンシート21に対する希土類元素の添加の有無による焼結性への影響、およびセラミックグリーンシート21の表面に付与する内部電極パターン23の有無の影響について説明する。
チタン酸バリウムを主成分とし、希土類元素の酸化物を含まないセラミックグリーンシート21は、希土類元素の酸化物を含んだセラミックグリーンシート21に比べて低温から焼成収縮が始まり比較的低い温度で緻密化し始める。
セラミックグリーンシート21の主面に内部電極パターン23が形成されたパターンシート25は、内部電極パターン23を有しないセラミックグリーンシート21に比べて、低温から焼成収縮が始まり比較的低い温度で緻密化する。
本実施形態のコンデンサは、セラミックグリーンシート21として、希土類元素の酸化物を含まないセラミックグリーンシート21を用いる。一方、内部電極パターン23を形成するための導体ペーストとして希土類元素の酸化物を含ませたものを用いる。
つまり、本実施形態のコンデンサは、希土類元素の酸化物を含まないセラミックグリーンシート21の表面に、希土類元素の酸化物を含む内部電極パターン23が形成されたパターンシート25を用いることによって製造される。
このようなパターンシート25を用いて、図2に示した積層方法によって、コンデンサ本体の成形体を作製すると、内部電極パターン23が密になった領域(焼成後の容量部9)は、元々、セラミックグリーンシート21が希土類元素の酸化物を含んでいない状態ではあるけれども、セラミックグリーンシート21に不足した希土類元素の酸化物は内部電極パターン23側から補われる。これにより、容量部9の焼結性を適正にしつつ、誘電特性を発現させることができる。このとき希土類元素は内部電極層3からセラミック層1および非容量部11(セラミック部11a)側へ拡散する。
一方、内部電極パターン23が疎になった領域(焼成後の非容量部11)は、セラミックグリーンシート21として、希土類元素の酸化物を含まないセラミックグリーンシート21を用いるため、セラミックグリーンシート21が希土類元素の酸化物を含んだ条件よりも低温から焼結しやすくなる。これにより非容量部11の焼結性を高めることができる。
こうして、本実施形態のコンデンサでは、容量部9と非容量部11との間における気孔率差が小さくなり、容量部9と非容量部11との界面付近に発生する応力を小さくすることが可能となる。その結果、耐熱衝撃性に優れたコンデンサを得ることができる。
以下、コンデンサを具体的に作製して特性評価を行った。まず、誘電体粉末を調製する
ための原料粉末として、チタン酸バリウム粉末(BaTiO3)、炭酸マグネシウム粉末
(Mg2CO3)、炭酸マンガン粉末(MnCO3)、ガラス粉末(SiO2=55、BaO=20、CaO=15、Li23=10(モル%))および酸化ディスプロシウム粉末(Dy23)を準備した。誘電体粉末は、チタン酸バリウム粉末100モルに対して、炭酸マンガン粉末(MnCO3)をMgO換算で0.8モル、MnCO3粉末をMnO換算で0.3モル添加し、さらにガラス成分(SiO2=55,BaO=20,CaO=15,L
2O=10(モル%)のガラス粉末)をチタン酸バリウム粉末100質量部に対して1
質量部添加した組成とした。セラミックグリーンシートに予め酸化ディスプロシウム粉末(Dy23)を添加した試料(試料No.1)については、その添加量はチタン酸バリウム粉末100モルに対して1モルとした。
また、内部電極パターンを形成するための導体ペースト用の金属としてニッケル粉末を用意した。また、酸化ディスプロシウム粉末(Dy23)を準備し、表1に示す割合を導体ペーストに添加した。この場合、酸化ディスプロシウム粉末(Dy23)の添加量はニッケル粉末100質量部に対する割合とした。また、導体ペーストとしては、一部の試料においてチタン酸バリウムを共材として加えたものを調製した。この場合、共材の添加量はニッケル粉末100質量部に対して2質量部とした。
次に、作製したセラミックグリーンシートおよび導体ペーストからパターンシートを作製し、図2に示したように積層してコア積層体を作製した。次いで、コア積層体の上面側および下面側にセラミックグリーンシートをそれぞれ40層重ねて母体積層体を作製した。この後、母体積層体を切断してコンデンサ本体の成形体を作製した。
次に、作製したコンデンサ本体の成形体を焼成してコンデンサ本体を作製した。本焼成は、水素−窒素中、昇温速度を900℃/hとし、最高温度を1080℃に設定した条件で焼成した。この焼成にはローラーハースキルンを用いた。
次に、作製したコンデンサ本体に対して再酸化処理を行った。再酸化処理の条件は、窒素雰囲気中、最高温度を1000℃に設定し、保持時間を5時間とした。
得られたコンデンサ本体のサイズは、1.6mm×0.8mm×0.8mm、作製したコンデンサの静電容量の設計値は22μFに設定した。
次に、コンデンサ本体をバレル研磨した後、コンデンサ本体の両端部に外部電極ペーストを塗布し、800℃の温度にて焼き付けを行って外部電極を形成した。外部電極ペーストは、Cu粉末およびガラスに還元剤(炭酸リチウム粉末)を添加したものを用いた。その後、電解バレル機を用いて、この外部電極の表面に順にNiメッキ及びSnメッキを形成してコンデンサを得た。
次に、作製したコンデンサについて以下の評価を行った。容量部および非容量部に含まれる希土類元素(Dy)の濃度を測定した。試料は作製したコンデンサから図3に示すような断面を露出させて元素分析を行える程度に研磨した。次に、作製した試料を走査型電子顕微鏡内にセットして試料から検出されるDyの濃度を測定した。Dyの検出位置は図3に示した5箇所とした。表1には、試料1の容量部におけるDyの濃度を100質量%としたときの値として示した。
セラミック層の気孔率の測定も希土類元素(Dy)の濃度を測定した試料を用いた。まず、露出させたセラミック層の表面を走査型電子顕微鏡によって写真を撮影し、撮影した写真から画像解析によって気孔の面積占有率を求めた。この場合、写真上に見られる空隙のうち、直径が30nm以上であるものを対象とした。測定領域は、容量部については、
内部電極層を除いたセラミック層の部分を10層分とし、20μmの幅にわたる領域とした。非容量部についてはセラミック部の10μm×20μmの範囲とした。
内部電極層の被覆率は、作製したコンデンサをセラミック層と内部電極層との界面に沿って剥離し、露出させた内部電極層の表面を走査型電子顕微鏡を用いて観察した。この場合、30μm×30μmの範囲の写真を撮影し、撮影した写真から画像解析によって金属膜(ニッケル)の占有率を求めた。
耐熱衝撃試験は、温度を305℃(ΔT=280℃)に設定した半田槽を用いて、コンデンサを1秒間浸漬する条件で行った。試験後の試料を実体顕微鏡を用いて観察し、クラックの有無を評価した。試料数は100個とした。
誘電特性については、直流電圧を印加しない条件(交流電圧0.5V、周波数1kHz)での静電容量および同条件下、6Vの直流電圧を印加した条件での静電容量(実効容量)、高温負荷寿命(150℃、16V)および湿中負荷特性を測定した。湿中負荷特性については、85℃、85%RH,300時間後の不良率を求めた。湿中負荷試験での寿命は絶縁抵抗が106Ω以下になった時点とした。試料数は100個とした。湿中負荷試験
以外の試料数は各試料10個とし平均値を求めた。
Figure 2018186199
表1から明らかなように、セラミックグリーンシートに希土類元素の酸化物を添加せずに、内部電極パターン用の導体ペーストとして、希土類元素を0.5〜1.5質量部添加
して作製した導体ペーストを用いて作製したコンデンサの試料(試料No.4〜7)は、非容量部における希土類元素(Dy)の濃度が容量部における希土類元素(Dy)の濃度よりも低く、容量部における気孔率と非容量部における気孔率との差が0.54%以下であった。これらの試料は、耐熱衝撃試験でのクラックの発生率が100個中1個以下であった。
これらの試料は、容量部を構成するセラミック層の気孔率が0.92%以下、非容量部を構成するセラミック層の気孔率が1.23%以下であり、耐湿負荷試験での不良が無かった。また、静電容量が15.3〜20.7μFであり、実効容量が5.0μF以上であった。
これらの試料の中で、内部電極層の被覆率が87%以上であった試料(試料No.4〜6)は、高温負荷寿命が9.8時間以上であった。
また、これらの試料では、Dyは非容量部の外表面から5μm以内の領域に存在せず、その濃度は容量部と非容量部との界面から外表面までの間で次第に低下している傾向が見られた。
これに対し、セラミックグリーンシートに希土類元素の酸化物を添加した一方で、希土類元素の酸化物を添加しなかった導体ペーストを用いて内部電極パターンを形成した試料(試料No.1)は、静電容量は19.3μFと高かったものの、耐熱衝撃試験でのクラックの発生率が100個中15個であった。
内部電極パターン用の導体ペーストに含ませる希土類元素を0.3モル%以下とした試料(試料No.2、3、8および9)は、静電容量は19.2μF以上であったが、耐熱衝撃試験でのクラックの発生率が100個中3個以上であった。
1・・・・・・・・・・セラミック層
3・・・・・・・・・・内部電極層
5・・・・・・・・・・コンデンサ本体
7・・・・・・・・・・外部電極
9・・・・・・・・・・容量部
11・・・・・・・・・非容量部
11a・・・・・・・・セラミック部
12・・・・・・・・・(コンデンサ本体の)外表面
21・・・・・・・・・セラミックグリーンシート
23・・・・・・・・・内部電極パターン
25・・・・・・・・・パターンシート

Claims (5)

  1. セラミック層と内部電極層とが交互に複数層積層され、静電容量の発現に寄与する容量部と、該容量部を取り囲むように配置され、前記セラミック層と同じ主成分を含むセラミック部を有し、静電容量を発現しない非容量部とで構成されたコンデンサ本体を備えているコンデンサであって、前記セラミック層および前記セラミック部がチタン酸バリウムを主成分とし、副成分として希土類元素を含んでおり、前記非容量部を構成する前記セラミック部に含まれる前記希土類元素の濃度が前記容量部を構成する前記セラミック層に含まれる前記希土類元素の濃度よりも低く、前記容量部を構成する前記セラミック層の気孔率と前記非容量部を構成する前記セラミック部の気孔率との差が0.54%以下である、コンデンサ。
  2. 前記容量部を構成する前記セラミック層の気孔率が0.92%以下、前記非容量部を構成する前記セラミック部の気孔率が1.23%以下である、請求項1に記載のコンデンサ。
  3. 前記希土類元素は、前記非容量部の外表面から5μm以内の領域に存在しない、請求項1または2に記載のコンデンサ。
  4. 前記希土類元素は、前記容量部と前記非容量部との界面から前記外表面までの間で濃度が次第に低下している、請求項1乃至3のうちいずれかに記載のコンデンサ。
  5. 前記内部電極層は、前記セラミック層に対する平均の被覆率が87%以上である、請求項1乃至4のうちいずれかに記載のコンデンサ。
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