JP6913614B2 - コンデンサ - Google Patents

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本開示は、積層型のコンデンサに関する。
積層型のコンデンサ(以下、コンデンサと表記する。)は、セラミック層と内部電極層とが交互に複数層積層されたコンデンサ本体と、そのコンデンサ本体の端面に設けられた外部電極とを備えた構成となっている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2003−17356号公報
本開示のコンデンサは、誘電体層と内部電極層とが交互に複数層積層されたコンデンサ本体を備えているコンデンサであって、前記誘電体層が、チタン酸バリウムを主成分とする誘電体磁器からなり、Ba/Ti比の異なる2種類の結晶粒子を含んでおり、2種類の前記結晶粒子は、前記Ba/Ti比が0.98以上1.02以下である第1結晶粒子および前記Ba/Ti比が1.20以上1.80以下であり、かつ平均粒径が前記第1結晶粒子の2倍以上である第2結晶粒子であり、断面視した際に、前記第2結晶粒子を囲むようにして前記第1結晶粒子が配置され、前記誘電体層中に、前記内部電極層、前記第1結晶粒子、前記第2結晶粒子、前記第1結晶粒子および前記内部電極層がこの順に配置されている部分が存在している。
コンデンサの一実施形態を模式的に示す斜視図である。 図1のii−ii線断面図である。 図2のA部を拡大した断面図である。
近年、例えば、モバイル型の電子機器のさらなる小型化および高性能化に伴い、コンデンサは小型化とともに高容量化の要求がさらに高くなっている。
実施形態のコンデンサは、コンデンサ本体1の対向する2つの端面にそれぞれ外部電極3を有する。コンデンサ本体1は、誘電体層5と内部電極層7とが交互に積層された構成である。コンデンサ本体1では、誘電体層5および内部電極層7の積層数を少なく図示しているが、本実施形態はこれに限らず、積層数が数百層にも及ぶ構成まで含まれる。
誘電体層5は、チタン酸バリウムを主成分とする結晶粒子9を主体として含んでいる。ここで、チタン酸バリウムを主成分とする結晶粒子9を主体として含むとは、誘電体層5の粉末X線回折を行ったときに、チタン酸バリウムのメインピークの回折強度が他の結晶相のピークの回折強度よりも高い状態である場合のことを言う。なお、誘電体層5はチタン酸バリウムの他に、アルカリ土類元素、希土類元素、遷移金属元素などを含んでいても良い。また、誘電体層5中には、所望とする特性を損なわない範囲で、下記に示す結晶粒子9(第1結晶粒子9aおよび第2結晶粒子9b)以外の結晶相または非晶質相が含まれていても良い。
コンデンサ本体1を構成する誘電体層5は、Ba/Ti比(モル比)の異なる2種類の結晶粒子9を含んでいる。2種類の結晶粒子9は第1結晶粒子9aおよび第2結晶粒子9bである。この場合、誘電体層5では、第1結晶粒子9aが母相を成している。第1結晶粒子9aは、Ba/Ti比が0.98以上1.01以下である。第2結晶粒子9bはBa
/Ti比が1.20以上1.80以下である。また、第1結晶粒子9aと第2結晶粒子9bとは平均粒径が異なる。第2結晶粒子9bの平均粒径D2は第1結晶粒子9aの平均粒径D1の2倍以上である。ここで、第1結晶粒子9aが母相を成しているとは、誘電体層5中における第1結晶粒子9aの割合(面積比率)が60%以上であるような結晶組織を成している場合を言う。
チタン酸バリウムを主成分とし、Ba/Ti比が0.98以上1.01以下である第1結晶粒子9aを母相とする誘電体層5中に、チタン酸バリウムを主成分とし、Ba/Ti比が1.20以上1.80以下であり、平均粒径が第1結晶粒子9aよりも2倍以上大きい第2結晶粒子9bが含まれていると、第2結晶粒子9bを含まない場合に比べて、誘電体層5またはこれを多数層有するコンデンサ本体1の静電容量を高めることができる。これは誘電体層5が第2結晶粒子9bを含むことにより誘電体層5の1層当たりの静電容量が増加するためである。誘電体層5の1層当たりの静電容量が高い場合には、コンデンサ本体1に用いる誘電体層5の厚みを厚くすることができる。これにより誘電体層5またはこれを有するコンデンサ本体1の耐電圧を高めることが可能になる。
実施形態のコンデンサでは、誘電体層5中に占める第2結晶粒子9bの面積比率が5%以上25%以下であるのが良い。誘電体層5中に占める第2結晶粒子9bの面積比率が上記の範囲であると、第2結晶粒子9bの面積比率が高すぎる場合に発生しやすくなる絶縁性の低下を小さくすることができる。これにより誘電体層5またはこれを有するコンデンサ本体1の耐電圧を維持しつつ高い静電容量を得ることができる。
第1結晶粒子9aおよび第2結晶粒子9bの各結晶粒子9についてのBa/Ti比は、X線マイクロアナライザ(EPMA)を備えた走査型電子顕微鏡または透過型電子顕微鏡を用いた分析によって求める。この場合、誘電体層5の断面において、厚み方向の中央部に認められる比較的粒径の大きい結晶粒子を先に5個ほど抽出し、次いで、先に選択した粒径の大きい結晶粒子に接している粒径の小さい結晶粒子を抽出し、それぞれの結晶粒子について分析を行う。この場合、粒径の小さい結晶粒子としては、粒径の大きい結晶粒子の直径のおよそ1/2以下であるものを抽出する。各結晶粒子についての元素の分析は、結晶粒子の中心に電子線を当てるようにして、BaおよびTiの分析を行い、モル比に換算して組成比を求める。
また、Ba/Ti比の測定に用いた写真から結晶粒子の平均粒径を求める。具体的には、まず、撮影した写真から結晶粒子の輪郭をトレースし、トレースした輪郭について画像解析により面積を求める。次に、求めた面積から同じ面積を持つ円の直径を求める。次いで、各結晶粒子について求めた直径の平均値を結晶粒子の平均粒径とする。
また、Ba/Ti比が1.20以上である結晶粒子の面積比率については、上記の粒径の大きい結晶粒子が少なくとも2個入る領域を対象として、Ba/Ti比が1.20以上である結晶粒子の面積比率を求める。
具体的には、図3に示すように、粒径の大きい結晶粒子が少なくとも2個入る領域を選択する。ここで、粒径の大きい結晶粒子が少なくとも2個入る領域とは、誘電体層5の幅方向(誘電体層5の厚み方向に対して垂直な方向)において、選択した領域の両端に存在する粒径の大きい結晶粒子と、その粒径の大きい結晶粒子の外側の側面にそれぞれ接している粒径の小さい結晶粒子の範囲までとする。
なお、コンデンサ本体1が誘電体層5の積層数で300層以上にもなる高積層の構造である場合には、結晶粒子のBa/Ti比および平均粒径の測定は、粒径の大きい結晶粒子が少なくとも2個入る領域を3か所ほど選択してそれぞれに得られた値の平均値を採用し
ても良い。この場合の3か所としては、コンデンサ本体1を積層方向に3等分した各領域から抽出するのが良い。
また、実施形態のコンデンサは、誘電体層5が以下のような構成であっても良い。図3に示すように、誘電体層5中に第2結晶粒子9bが含まれている場合には、第2結晶粒子9bと内部電極層7との間に第1結晶粒子9aが介在している方が良い。つまり、第2結晶粒子9bと内部電極層7とは第1結晶粒子9aによって隔てられた構造であるのが良い。さらには、誘電体層5が2つの内部電極層7に挟まれた構造においては、図3に示ように、第2結晶粒子9bの上下両側に第1結晶粒子9bが存在しているのが良い。つまり、誘電体層5中に、内部電極層7、第1結晶粒子9a、第2結晶粒子9b、第1結晶粒子9aおよび内部電極層7がこの順に配置されている部分が存在するのが良い。
また、第2結晶粒子9bと内部電極層7との間に第1結晶粒子9aが介在している部分は、誘電体層5中に存在する第2結晶粒子9bの個数比で50%以上あるのが良い。第2結晶粒子9bの個数比は、コンデンサ本体1を積層方向に3等分したときの中段部分の誘電体層5から、例えば、10層ほど抽出して求める。
上記したように、誘電体層5を構成している結晶粒子9の中で、第1結晶粒子9aは第2結晶粒子9bよりも平均粒径が小さい。さらに、第1結晶粒子9aの平均粒径D1は誘電体層5の平均厚みtの5%以上30%以下であるのが良い。一方、第2結晶粒子9bの平均粒径D2は第1結晶粒子9aの平均粒径D1の2倍以上である。さらに、第2結晶粒子9bの粒径は、誘電体層5の厚みtに相当する径を最大値とするのが良い。第2結晶粒子9bの粒径の最大値が誘電体層5の厚みtに相当する径であると、誘電体層5中において第2結晶粒子9bによって誘電体層5の厚みtが厚くなる突出部の突出量が小さくなり、誘電体層5の厚みのばらつきを小さくすることができる。これによりコンデンサの静電容量のばらつきを小さくすることができる。
また、第1結晶粒子9aと第2結晶粒子9bとは、前記誘電体層5の断面におけるアスペクト比が異なっていても良い。この場合、第1結晶粒子9aの平均のアスペクト比は1.1以下であるのが良い。一方、第2結晶粒子9bの平均のアスペクト比は1.2以上であるのが良いが、その最大値としては実現可能な範囲として2以下が良い。この場合、結晶粒子9のアスペクト比は結晶粒子9を断面視したときの最大径を長径とし、また、その長径に対して垂直な方向の長さを短径としたときに、長径/短径比で表せる比のことである。
第1結晶粒子9aのアスペクト比が1.1以下であると、誘電体層5中において、第1結晶粒子9aに起因する誘電分極の異方性を小さくすることができる。これにより誘電分極の増加による耐電圧の低下を抑えることができる。
誘電体層5の断面における第2結晶粒子9bの平均のアスペクト比が1.2以上2以下であると、第2結晶粒子9bが少なくとも一方向に大きいサイズとなるため、例えば、誘電体層5の厚みが薄い場合であっても、誘電体層5の面に沿う方向に配向させて含ませることができる。これにより誘電体層5およびコンデンサ本体1の静電容量を高めることができる。
以上、示した結晶粒子9(第1結晶粒子9aおよび第2結晶粒子9b)は、平均厚みが0.5μm以上2μm以下であるような薄層タイプの誘電体層5に好適なものとなる。内部電極層7の平均厚みも0.5〜2μmであるのが良い。また、誘電体層5および内部電極層7の1単位を1層としたときの積層数は300層以上であるのが良い。
次に、本実施形態のコンデンサを製造する方法について説明する。このコンデンサは、セラミックグリーンシートに含ませる原料粉末として、チタン酸バリウム粉末とともに、炭酸バリウム粉末を添加剤として用いる以外は、コンデンサの慣用的な製造方法によって作製する。この場合、炭酸バリウム粉末としては、平均粒径が0.2μm以上1μm以下であるものを用いるのが良い。一方、チタン酸バリウム粉末としては、平均粒径が0.05μm以上0.15μm以下であるものを用いるのが良い。このような原料粉末を用い、焼成を短時間で行う。
チタン酸バリウム粉末に粒径の大きい炭酸バリウム粉末を添加して調製したセラミックグリーンシートを短時間の条件で焼成すると、焼成時間が長い場合に比べて、誘電体層5中での炭酸バリウム粉末の拡散が抑えられる。こうしてバリウムリッチでかつ粒径の大きい結晶粒子を誘電体層5中に偏在させることができる。また、炭酸バリウム粉末の元の細長い形状に依存してアスペクト比の大きい結晶粒子が形成される。こうしてBa/Ti比および平均粒径の異なる2種類の結晶粒子9を有する誘電体層5を形成することができる。
以下、コンデンサを具体的に作製して特性評価を行った。まず、誘電体粉末を調製するための原料粉末として、チタン酸バリウム粉末(BaTiO)、酸化マグネシウム粉末(MgO)、酸化イットリウム粉末(Y)、炭酸マンガン粉末(MnCO)、ガラス粉末(SiO=55、BaO=20、CaO=15、Li=10(モル%))および炭酸バリウム粉末(BaCO)を準備した。原料粉末の平均粒径は、チタン酸バリウム粉末が0.09μm、酸化マグネシウム粉末、酸化イットリウム粉末および炭酸マンガン粉末が1.2μm、ガラス粉末が1.3μmのものを用いた。また、炭酸バリウム粉末は表1に示すように、0.2μm、0.5μmおよび1.0μmのものを用いた。
誘電体粉末は、チタン酸バリウム粉末100モルに対して、酸化マグネシウム粉末(MgO)をMgO換算で0.5モル、酸化イットリウム粉末(Y)をY換算で1モル、MnCO粉末をMnO換算で0.5モル添加し、さらにガラス成分(SiO=55,BaO=20,CaO=15,LiO=10(モル%)のガラス粉末)をチタン酸バリウム粉末100質量部に対して1質量部添加した組成とした。炭酸バリウム粉末の添加量は表1に示した。炭酸バリウム粉末の添加量はチタン酸バリウム粉末100質量部に対する割合である。
次に、上記した誘電体粉末に対して有機ビヒクル(有機バインダを溶媒に溶解させて調製したもの)を混合してスリップを調製し、ドクターブレード法によってセラミックグリーンシートを作製した。セラミックグリーンシートを作製する際の有機ビヒクルに含ませる有機バインダとしてはブチラール系樹脂を用いた。作製したセラミックグリーンシートの厚み1.2μmに設定した。
また、内部電極パターンを形成するための導体ペーストとして、ニッケル粉末を固形分として含む導体ペーストを用意した。
次に、作製したセラミックグリーンシートおよび導体ペーストからパターンシートを作製し、これら300層積層してコア積層体を作製した。内部電極パターンの厚みは0.8μmに設定した。次いで、コア積層体の上面側および下面側にセラミックグリーンシートをそれぞれ所定の枚数だけ重ねて母体積層体を作製した。この後、母体積層体を切断してコンデンサ本体の成形体を作製した。
次に、作製したコンデンサ本体の成形体を焼成してコンデンサ本体を作製した。本焼成
は、水素−窒素中、昇温速度を3000℃/hとし、最高温度を1080℃に設定した条件で焼成した。この焼成にはローラーハースキルンを用いた。
次に、作製したコンデンサ本体に対して再酸化処理を行った。再酸化処理の条件は、窒素雰囲気中、最高温度を1000℃に設定し、保持時間を5時間とした。得られたコンデンサ本体は、サイズが1mm×1mm×0.5mmとなるものであった。誘電体層の平均厚みは1.0μmであった。
次に、コンデンサ本体をバレル研磨した後、コンデンサ本体の両端部に外部電極ペーストを塗布し、800℃の温度にて焼き付けを行って外部電極を形成した。外部電極ペーストは、Cu粉末およびガラスに還元剤(炭酸リチウム粉末)を添加したものを用いた。その後、電解バレル機を用いて、この外部電極の表面に順にNiメッキ及びSnメッキを形成してコンデンサを得た。
次に、作製したコンデンサについて以下の評価を行った。まず、焼成後の試料についてショート率を求めた。ショート率は、コンデンサの絶縁抵抗が10Ω以下を示す試料をショートした試料として評価した。試料数は100個とした。
静電容量は、交流電圧0.5V、周波数1kHzの条件にて測定した。試料数は各試料10個とし平均値を求めた。表1には誘電体層1層当たりの静電容量を示した。表1に示した静電容量は誘電体層1層当たりの値であり、また、誘電体層の厚みを0.8μmに換算したときの値である。
耐電圧は、昇圧速度を5V/秒として測定した。試料数は30個とし、平均値を求めた。
また、X線マイクロアナライザ(EPMA)を備えた透過型電子顕微鏡を用いて、第1結晶粒子および第2結晶粒子の平均粒径、平均のアスペクト比、Ba/Ti比をそれぞれ求めた。具体的には、まず、コンデンサを研磨して、図2および図3に示すような誘電体層の断面を露出させた。次に、誘電体層の断面において、厚み方向の中央部に認められる比較的粒径の大きい結晶粒子が5個存在する領域を選択した。この場合、選択した領域は、その領域の両端に存在している粒径の大きい結晶粒子の外側の側面に接している粒径の小さい結晶粒子の範囲までとした。次に、これらの結晶粒子に対して元素の分析を行ってBa/T比(モル比)を求めた。評価した領域に存在していた粒径の小さい結晶粒子は第1結晶粒子となるものであり、一方、粒径の大きい結晶粒子はいずれも第2結晶粒子に相当するものであった。
結晶粒子の平均粒径は、Ba/Ti比を求めるために撮影した写真から結晶粒子の輪郭をトレースし、トレースした輪郭について画像解析により面積を求めた。この後、求めた面積から同じ面積を持つ円の直径を求め、平均値を算出し、これを平均粒径とした。
結晶粒子のアスペクト比は結晶粒子の平均粒径を求めるために使った画像を用いて、結晶粒子の長径と短径を測定し、長径/短径の比を計算して求めた。
第2結晶粒子についての分析結果を表1に示した。第1結晶粒子については、全ての試料で平均粒径が0.1μm、平均のアスペクト比が1.05、Ba/Ti比が1.005であった。
Figure 0006913614
表1に示した試料No.1のコンデンサには、特に、粒径の大きい結晶粒子は含まれていなかったが、同様の手順で評価した結果、いずれの結晶粒子もBa/Ti比は1.02以下であり、第1結晶粒子に対応するものであった。
一方、試料No.2〜7のコンデンサは、いずれの試料も誘電体層を断面視したときに、誘電体層の厚み方向の中央部に第2結晶粒子が存在し、第2結晶粒子と内部電極層との間に第1結晶粒子が介在している結晶組織となっていた。また、試料No.2〜7のコンデンサは、いずれの試料も第2結晶粒子の平均のアスペクト比が1.5以上であり、第2結晶粒子は長径の方向が誘電体層の面に沿って配向した組織となっていた。さらに、作製した試料における第2結晶粒子の平均粒径は第1結晶粒子の平均粒径の4〜8倍であった。試料No.1〜7のコンデンサは、いずれの試料も誘電体層について粉末X線回折を行ったところ、チタン酸バリウムのメインピークの回折強度が2θ=15〜25°の範囲に出現した異相のメインピークの回折強度よりも高かった。
表1の結果から明らかなように、試料No.1は静電容量が12μFしかなかったが、チタン酸バリウム粉末に炭酸バリウム粉末を加えた誘電体粉末を用いて作製したコンデンサ(試料No.2〜7)は静電容量が14μF以上であった。また、第2結晶粒子の面積比率が5%以上25%以下の試料(試料No.2〜6)は、耐電圧が35V以上であった。
1・・・・・・・・・・コンデンサ本体
3・・・・・・・・・・外部電極
5・・・・・・・・・・誘電体層
7・・・・・・・・・・内部電極層
9・・・・・・・・・・結晶粒子
9a・・・・・・・・・第1結晶粒子
9b・・・・・・・・・第2結晶粒子

Claims (6)

  1. 誘電体層と内部電極層とが交互に複数層積層されたコンデンサ本体を備えているコンデンサであって、
    前記誘電体層が、チタン酸バリウムを主成分とする誘電体磁器からなり、
    Ba/Ti比の異なる2種類の結晶粒子を含んでおり、
    2種類の前記結晶粒子は、前記Ba/Ti比が0.98以上1.02以下である第1結晶粒子および前記Ba/Ti比が1.20以上1.80以下であり、かつ平均粒径が前記第1結晶粒子の2倍以上である第2結晶粒子であり
    断面視した際に、前記第2結晶粒子を囲むようにして前記第1結晶粒子が配置され、前記誘電体層中に、前記内部電極層、前記第1結晶粒子、前記第2結晶粒子、前記第1結晶粒子および前記内部電極層がこの順に配置されている部分が存在しているコンデンサ。
  2. 前記誘電体層の断面における前記第2結晶粒子の面積比率が5%以上25%以下である、請求項1に記載のコンデンサ。
  3. 前記第2結晶粒子と前記内部電極層との間に前記第1結晶粒子が介在している部分を有する、請求項1または2に記載のコンデンサ。
  4. 前記第1結晶粒子と前記第2結晶粒子とは、前記誘電体層の断面におけるアスペクト比が異なる、請求項1乃至3のうちいずれかに記載のコンデンサ。
  5. 前記第2結晶粒子は、前記アスペクト比が1.2以上である、請求項4に記載のコンデンサ。
  6. 前記第2結晶粒子は、長径の方向が前記誘電体層の面に沿う方向に配向している、請求項1乃至4のうちいずれかに記載のコンデンサ。
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