JP2018184395A - シロキサン化合物の製造方法、新規なシロキサン化合物、およびそれらの用途 - Google Patents
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Abstract
Description
そのようなクロスカップリング形式の反応を用いる方法としては、たとえば、(A)クロロシランまたはアシロキシシランとシラノールを塩基存在下で反応させる方法(特許文献1、非特許文献1)、(B)アミノシランまたはウレイドシランとシラノールを反応させる方法(非特許文献2〜4)、(C)ヒドロシランまたはアルコキシシランとシラノールを触媒存在下で反応させる方法(特許文献2、非特許文献4〜6)、(D)クロロシランとアルコキシシランを触媒存在下で反応させる方法(特許文献3、非特許文献7)等が知られている。
これらのことから、従来技術の問題点を解決できる、工業的により有利な方法が求められている。
<1> Si−OCO結合(以下、OCOはオキシカルボニル基のO−C(=O)を示す。)を有するアシロキシシランとSi−OH結合を有するシラノールとを塩基が存在しない条件下で反応させてSi−O−Si結合を有するシロキサン化合物を生成する反応工程を含むことを特徴とする、Si−O−Si結合を有するシロキサン化合物の製造方法。
<2> 前記反応工程が、酸触媒の存在下で行われる、<1>に記載のシロキサン化合物の製造方法。
<3> 前記酸触媒が、無機系固体酸、金属塩、または酸性ポリマーである、<2>に記載のシロキサン化合物の製造方法。
<4> 前記無機系固体酸が、ゼオライトまたは金属カチオン含有モンモリロナイトである、<3>に記載のシロキサン化合物の製造方法。
<5> 前記Si−OCO結合を有するアシロキシシランが、下記一般式(IA)で表されるアシロキシシランである、<1>〜<4>の何れかに記載のシロキサン化合物の製造方法。
R1 aR2 bR3 cSi(OCOR4)4−(a+b+c) (IA)
(式中、a、b、c、およびa+b+cは、0以上3以下の整数である。R1、R2、R3は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、または水素原子であり、R4は、炭素原子数1〜10の炭化水素基である。それらの基が、炭化水素基またはアルコキシ基である場合、それらの基の水素原子の一部または全部が反応に関与しない基で置換されていてもよい。)
<6> 前記Si−OH結合を有するシラノールが、下記一般式(IIA1)〜(IIA4)の何れかで表されるシラノールである、<1>〜<5>の何れかに記載のシロキサン化合物の製造方法。
R5 dR6 eR7 fSi(OH)4−(d+e+f) (IIA1)
(式中、d、e、f、およびd+e+fは、0以上3以下の整数である。R5、R6、およびR7は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、または水素原子である。それらの基が、炭化水素基またはアルコキシ基である場合、それらの基の水素原子の一部または全部が反応に関与しない基で置換されて
いてもよい。)
HO(SiR8R9O)gOH (IIA2)
(式中、gは、2以上4以下の整数である。R8およびR9は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜10の炭化水素基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、またはヒドロキシ基である。それらの基が、炭化水素基またはアルコキシ基である場合、それらの基の水素原子の一部または全部が反応に関与しない基で置換されていてもよい。)
[Si(OH)O1.5]v (IIA4)
(式中、vは、6以上12以下の整数である。)
<7> 前記Si−OCO結合を有するアシロキシシランが、前記一般式(IA)で表されるアシロキシシランであり、
前記Si−OH結合を有するシラノールが、前記一般式(IIA1)〜(IIA4)の何れかで表されるシラノールであり、
前記Si−O−Si結合を有するシロキサン化合物が、前記一般式(IIA1)〜(IIA4)の何れかで表されるシラノールのヒドロキシ基の水素原子の一部または全部を、1価のシリル基のR1 aR2 bR3 c(R4CO2)3−(a+b+c)Si基(a、b、c、R1、R2、R3、およびR4は、前記と同義である。)で置換した構造の化合物である、<5>または<6>に記載のシロキサン化合物の製造方法。
<8> 前記Si−OCO結合を有するアシロキシシランが、前記一般式(IA)で表されるアシロキシシランで、かつa+b=1または2、およびc=0を満たすアシロキシシランであり、
前記Si−OH結合を有するシラノールが、前記一般式(IIA2)で表されるシラノールで、かつg=2または3を満たすシラノールであり、
前記Si−O−Si結合を有するシロキサン化合物が、下記一般式(IIIA1)で表される化合物である、<5>または<6>に記載のシロキサン化合物の製造方法。
<9> 前記Si−OCO結合を有するアシロキシシランが、前記一般式(IA)で表されるアシロキシシランで、かつa=b=1、およびc=0を満たすアシロキシシランであり、
前記Si−OH結合を有するシラノールが、前記一般式(IIA1)で表されるシラノ
ールで、かつd=e=1、およびf=0を満たすシラノールであり、
前記Si−O−Si結合を有するシロキサン化合物が、下記一般式(IIIA2)で表される化合物である、<5>または<6>に記載のシロキサン化合物の製造方法。
(SiR1R2−O−SiR5R6−O)v (IIIA2)
(式中、R1、R2、R5、およびR6は、それぞれ前記と同義である。vは、2以上10000以下の整数である。また、末端と分子の形状に関しては、両末端が結合した環状の形状、および/または、両末端のシリル基に、アシロキシ基またはヒドロキシ基が結合した直鎖状の形状である。)
<10> 前記反応工程で生成したSi−O−Si結合を有するシロキサン化合物に残存するアシロキシ基(OCOR4)を下記一般式(IV)で表されるアルコールまたは水と反応させてアルコキシ基(OR10)またはヒドロキシ基に変換する修飾工程を含む、<1>〜<9>の何れかに記載のシロキサン化合物の製造方法。
R10OH (IV)
(式中、R10は、炭素原子数1〜6のアルキル基または水素原子である。)
<11> 前記Si−OCO結合を有するアシロキシシランが、前記一般式(IA)で表されるアシロキシシランで、かつa+b=0、1、または2、およびc=0を満たすアシロキシシランであり、
前記Si−OH結合を有するシラノールが、前記一般式(IIA1)で表されるシラノールで、かつd+e=0、1、または2、およびf=0を満たすシラノールであり、
前記反応工程において、RCO2−[Si]−O−(Si)−O−[Si]−OCORの骨格を有するシロキサン化合物(シラノールのヒドロキシ基1個に対してアシロキシシランが1分子反応して生成する構造で、[Si]および(Si)は、それぞれ、アシロキシシランおよびシラノールに由来する2価のシリレン基を示す。)が生成し、
前記修飾工程において、前記RCO2−[Si]−O−(Si)−O−[Si]−OCORの骨格を有するシロキサン化合物と水とを反応させて下記一般式(IIIA3)の構造を有するシロキサン化合物が生成する、<10>に記載のシロキサン化合物の製造方法。
(1)(R13CO2)3−(i+j)R11 iR12 jSi−O−SiR14 kR15 l(OH)3−(k+l) (IIIB1)
(式中、i、j、k、l、i+j、およびk+lは、0以上2以下の整数である。R11、R12、R13、R14、およびR15は、それぞれ独立に炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数6〜10のアリール基、または炭素原子数2〜10のアルケニル基である。)
(2)SiR17 nR18 o(OSiR16 mX1 3−m)4−(n+o) (IIIB2)
(式中、mは0または1であり、n、o、およびn+oは0〜2の整数である、あるいは、mは2であり、n、o、およびn+oは0または1である。R16、R17、およびR18は、それぞれ独立に炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数6〜10のアリール基、または炭素原子数2〜10のアルケニル基である。また、X1は、mが0または1の場合は、R19CO2で表されるアシロキシ基、または、R20Oで表されるアルコキシ基であり、mが2の場合は、R19CO2で表されるアシロキシ基である。なお、R19およびR20は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜6のアルキル基である。)
(3)下記一般式(IIIB3)のヒドロキシ基の水素原子の一部または全部が、1価シリル基のSiR21 pR22 qX2 3−(p+q)(p、q、およびp+qは0〜2の整数であり、R21およびR22は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜10のアルキル基または炭素原子数6〜10のアリール基である。X2は、R23CO2で表されるアシロキシ基、または、R24Oで表されるアルコキシ基であり、R23およびR24は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜6のアルキル基である。)で置換された構造のシロキサン化合物。
(4)下記一般式(IIIB4)、
あるいは、前記一般式(IIIB4)のヒドロキシ基の水素原子の一部または全部が、1価シリル基のSiR25 rR26 sX3 3−(r+s)(r、s、R25、R26、およびX3は、前記と同義である。)で置換された構造のシロキサン化合物。
(5)下記一般式(IIIB5)のヒドロキシ基の水素原子の一部または全部が、1価シリル基のSiR27 tR28 uX4 3−(t+u)(t、u、およびt+uは0〜2の整数であり、R27およびR28は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜10のアルキル基または炭素原子数6〜10のアリール基である。X4は、R29CO2で表されるアシロキシ基、または、R30Oで表されるアルコキシ基であり、R29およびR30は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜6のアルキル基である。)で置換された構造のシロキサン化合物。
[Si(OH)O1.5]w (IIIB5)
(式中、wは6以上8以下の整数である。)
<13> <12>に記載のシロキサン化合物であってアシロキシ基を有するシロキサン化合物を含有する組成物からなる、表面処理剤。
<14> <1>〜<8>の何れかに記載の製造方法で得られるシロキサン化合物であってアシロキシ基を有する化合物及び請求項12に記載のシロキサン化合物であってアシロキシ基を有する化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種のシロキサン化合物を含有する組成物からなる表面処理剤を用いて、固体材料の表面を処理する工程を含む、表面処理方法。
(2)室温程度の温和な条件でも反応が進行する効率的な製法である。
(3)大量の塩などの廃棄物を生じない反応系である。
(4)固体触媒を使用する場合、触媒の分離・回収を容易に行うことができる。
(5)複数の原料を使用することにより、さまざまな種類のシロキサン化合物を製造できる。
(6)表面処理剤等として利用できるシロキサン化合物を容易に製造できる。
本発明の製造方法は、製造プロセスの低コスト化、高効率化、新規なシロキサン化合物の提供等を可能にするもので、従来技術に比べて経済性、低環境負荷性、高性能・高機能性化学品・材料の創出等の面で、大きな利点を有すると考える。
本発明の製造方法は、Si−OCO結合を有するアシロキシシランと、Si−OH結合を有するシラノールを、塩基が存在しない条件下で反応させてSi−O−Si結合を有するシロキサン化合物を生成する反応工程(以下、「反応工程」と略す場合がある。)を含むことを特徴とする。
なお、「塩基が存在しない条件下」とは、アシロキシシランとシラノールの反応の際に脱離するカルボン酸と塩を形成し得るピリジンやトリエチルアミン等の塩基が反応系中に存在しないことを意味し、たとえば塩基を添加せずにSi−OCO結合を有するアシロキシシランとSi−OH結合を有するシラノールを反応させる行為もこれに該当する。
R1 aR2 bR3 cSi(OCOR4)4−(a+b+c) (IA)
炭化水素基の具体例としては、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基等が挙げられる。
それらの基等を有するアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基
、ブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、デシル基、2−メトキシエチル基、3−エトキシプロピル基、2−メトキシカルボニルエチル基、トリフルオロメチル基、3−クロロプロピル基等が挙げられる。
アリール基の水素原子の一部は、反応に関与しない基で置換されていてもよい。反応に関与しない基の具体例としては、上記のアルキル基の場合に示したもの等を挙げることができる。また、その他の反応に関与しない基として、環上の2つの炭素原子を結合させる2価の基であるオキシエチレン基やオキシエチレンオキシ基等が挙げられる。それらの基等を有するアリール基の具体例としては、メチルフェニル基、エチルフェニル基、ヘキシルフェニル基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、ブトキシフェニル基、オクトキシフェニル基、メチル(メトキシ)フェニル基、フルオロ(メチル)フェニル基、クロロ(メトキシ)フェニル基、ブロモ(メトキシ)フェニル基、2,3−ジヒドロベンゾフラニル基、1,4−ベンゾジオキサニル基等が挙げられる。
それらの基等を有するアラルキル基の具体例としては、ベンジル基、フェネチル基、2−ナフチルメチル基、9−アントリルメチル基、(4−クロロフェニル)メチル基、1−(4−メトキシフェニル)エチル基等が挙げられる。
それらの基等を有するアルケニル基の具体例としては、ビニル基、2−プロペニル基、3−ブテニル基、5−ヘキセニル基、9−デセニル基、2−フェニルエテニル基、2−(メトキシフェニル)エテニル基、2−ナフチルエテニル基、2−アントリルエテニル基等が挙げられる。
それらの基等を有するアルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、tert−ブトキシ基等が挙げられる。
リフェニルシラン(Ph3SiOAc)、アセトキシジメチルベンジルシラン((PhCH2)Me2SiOAc)、アセトキシジメチルビニルシラン(Me2ViSiOAc)、ジアセトキシジメチルシラン(Me2Si(OAc)2)、ジアセトキシメチルフェニルシラン(MePhSi(OAc)2)、ジアセトキシジフェニルシラン(Ph2Si(OMe)2)、ジアセトキシジビニルシラン(Vi2Si(OAc)2)、トリアセトキシシラン(HSi(OAc)3)、トリアセトキシメチルシラン(MeSi(OAc)3)、トリアセトキシフェニルシラン(PhSi(OAc)3)、トリアセトキシビニルシラン(ViSi(OAc)3)、テトラアセトキシシラン(Si(OAc)4)、(トリフルオロアセトキシ)トリメチルシラン(Me3Si(OCOCF3))、(フェニルアセトキシ)トリメチルシラン(Me3Si(OCOCH2Ph))等を挙げることができる。
アシロキシシランは、市販品を入手して使用してもよいし、例えば、WO2016/143835の記載を参照し、合成して使用してもよい。
R5 dR6 eR7 fSi(OH)4−(d+e+f) (IIA1)
HO(SiR8R9O)gOH (IIA2)
(式中、vは、6以上12以下の整数である。)
それら炭化水素基の具体例としては、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基等が挙げられ、反応に関与しない基の具体例としては、前記一般式(I)のR1、R2、またはR3の説明において示したもの等を挙げることができる。
炭化水素基中の炭素原子数に関しては、炭化水素基がアルキル基の場合には、好ましくは1〜16、より好ましくは1〜12であり、アリール基の場合には、好ましくは6〜18、より好ましくは6〜14であり、アラルキル基の場合には、好ましくは7〜19、より好ましくは7〜15であり、アルケニル基の場合には、好ましくは2〜18、より好ましくは2〜14である。
それらの基の具体例としては、前記一般式(IA)のR1、R2、またはR3の説明において示したもの等を挙げることができる。
さらに、アルコキシ基の場合には、炭素原子数が好ましくは1〜16、より好ましくは1〜12であり、炭素上の水素原子の一部または全部が反応に関与しない基で置換されていてもよい。そのようなアルコキシ基の具体例としては、前記一般式(I)のR1、R2、またはR3の説明において示したもの等を挙げることができる。
、トリメチルシラノール(Me3SiOH)、トリエチルシラノール(Et3SiOH)、ジメチルフェニルシラノール(Me2PhSiOH)、メチルジフェニルシラノール(MePh2SiOH)、トリフェニルシラノール(Ph3SiOH)、ジメチルシランジオール(Me2Si(OH)2)、ジフェニルシランジオール(Ph2Si(OH)2)、メチルフェニルシランジオール(MePhSi(OH)2)、フェニルシラントリオール(PhSi(OH)3)、シランテトラオール(Si(OH)4)、トリ−tert−ブトキシシラノール((tBuO)3SiOH)等が挙げられる。
炭化水素基、アルコキシ基の具体例としては、前記一般式(IIA1)のR5、R6、およびR3の説明において示したもの等を挙げることができる。
したがって、それらのシラノールは、1,1,3,3,5,5−ヘキサヒドロキシシクロトリシロキサン([Si(OH)2O]3)、1,1,3,3,5,5,7,7−オクタヒドロキシシクロテトラシロキサン([Si(OH)2O]4)、または1,1,3,3,5,5,7,7,9,9−デカヒドロキシシクロペンタシロキサン([Si(OH)2O]5)である。
したがって、それらのシラノールの具体例としては、1,3,5,7,9,11−ヘキサヒドロキシテトラシクロ[5.5.1.13,11.15,9]ヘキサシロキサン([Si(OH)O1.5]6、1,3,5,7,9,11,13,15−オクタヒドロキシペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタシロキサン([Si(OH)O1.5]8、CAS番号119558−12−2)、1,3,5,7,9,11,13,15,17,19−デカヒドロキシヘキサシクロ[9.9.1.13,9.15,17.17,15.113,19]デカシロキサン([Si(OH)O1.5]10等が挙げられる。
たとえば、アシロキシ基を2〜4個有するアシロキシシランとシランモノオールの反応では、下記のスキーム1に示すようなシロキサン化合物を製造することができる。
ヒドロキシ基に変換できる。たとえば、下記のスキーム4に示すように、ジアシロキシシランにシランモノオールを反応させた後、アルコールまたは水を反応させることにより、アシロキシ基をアルコキシ基またはヒドロキシ基に変換したシロキサン化合物(E)を製造することができる。また、ヒドロキシ基に変換した化合物にトリアシロキシシランを反応させることにより、ケイ素数をさらに増やしたシロキサン化合物(F)を製造することも可能である。すなわち、本発明の製造方法は、反応工程で生成したSi−O−Si結合を有するシロキサン化合物に残存するアシロキシ基(OCOR4)を、前記一般式(IV)で表されるアルコールまたは水と反応させてアルコキシ基(OR10)またはヒドロキシ基に変換する修飾工程(以下、「修飾工程」と略す場合がある。)を含むものであってもよい。なお、反応工程と修飾工程は、ワンポット的な方法で行うことができる。
さらに、トリシロキサン化合物(H)に水を反応させると、分子内環化反応が容易に進行し、環状のシクロトリシロキサン化合物(K)が得られる。この環化反応の機構については、片方のアシロキシ基が水との反応でヒドロキシ基に変換された後、そのヒドロキシ基ともう片方のアシロキシ基が分子内で反応して環化しているものと考えられる。
なお、シロキサン化合物の(H)あるいは(J)を製造する際は、いったん(G)を生成させてから、それをさらに反応させることもできるが、原料のアシロキシシランとシランジオールを、1:1あるいは2:1の混合比で仕込んで反応させることにより、直接製造することもできる。
また、シロキサン化合物の(K)を製造する際は、いったん(H)を精製してからそれに水を添加して反応させることもできるが、(H)を精製せずに、(H)を含む反応液に水を添加することにより、ワンポット的な方法で連続的に反応させて(K)を製造することもできる。
アシロキシシランおよびシラノールが、それぞれ、前記一般式(IA)および前記一般式(IIA1)〜(IIA4)で表される化合物である場合には、前記一般式(IIA1)〜(IIA4)のヒドロキシ基の水素原子の一部または全部を、1価のシリル基のR1 aR2 bR3 c(R4CO2)3−(a+b+c)Si基(a、b、c、R1、R2、R3、およびR4は、前記と同義である。)で置換した構造のシロキサン化合物を製造することができる。
2SiOSiEt3)、1−アセトキシ−3−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−3,3−ジフェニルジシロキサン((AcO)Me2SiOSiPh2(OH))、1,5−ジアセトキシ−1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニルトリシロキサン(Ph2Si[OSiMe2(OAc)]2)、1,5−ジアセトキシ−1,1,3,5,5−ペンタメチル−3−フェニルトリシロキサン(MePhSi[OSiMe2(OAc)]2)、1,1−ジメチル−3,3,5,5−テトラフェニルシクロトリシロキサン((SiMe2O)(SiPh2O)2)、1,3,3,5,5−ペンタメチル−1−ビニルシクロトリシロキサン((SiMeViO)(SiMe2O)2)、1,1−ジアセトキシ−1−メチル−3,3,3−トリフェニルジシロキサン((AcO)2MeSiOSiPh3)、1,1−ジアセトキシ−1−エチル−3,3,3−トリフェニルジシロキサン((AcO)2EtSiOSiPh3)、1,1−ジアセトキシ−3,3,3−トリフェニル−1−ビニルジシロキサン((AcO)2ViSiOSiPh3)、1,1−ジアセトキシ−3,3,3−トリエチル−1−メチルジシロキサン((AcO)2MeSiOSiEt3)、1,1−ジアセトキシ−1,3,3,3−テトラエチルジシロキサン((AcO)2EtSiOSiEt3)、1,1−ジアセトキシ−3,3,3−トリエチル−1−ビニルジシロキサン((AcO)2ViSiOSiEt3)、1,1−ジアセトキシ−1,3,3,3−テトラメチルジシロキサン((AcO)2MeSiOSiMe3)、1,1−ジアセトキシ−1−エチル−3,3,3−トリメチルジシロキサン((AcO)2EtSiOSiMe3)、1,1−ジアセトキシ−3,3,3−トリメチル−1−ビニルジシロキサン((AcO)2ViSiOSiMe3)、1−アセトキシ−1−メチル−3,3,5,5−テトラフェニルシクロトリシロキサン([SiMe(OAc)O](SiPh2O)2)、1,1,5,5−テトラアセトキシ−1,5−ジメチル−3,3−ジフェニルトリシロキサン(Ph2Si[OSiMe(OAc)2]2)、1,1,5,5−テトラアセトキシ−1,5−ジエチル−3,3−ジフェニルトリシロキサン(Ph2Si[OSiEt(OAc)2]2)、1,1,5,5−テトラアセトキシ−1,5−ジエチル−3−フェニル−3−(ジアセトキシエチルシロキシ)トリシロキサン(PhSi[OSiEt(OAc)2]3)、1,1,5,5−テトラアセトキシ−3,3−ジフェニル−1,5−ジビニルトリシロキサン(Ph2Si[OSiVi(OAc)2]2)、1,1,1−トリアセトキシ−3,3,3−トリフェニルジシロキサン((AcO)3SiOSiPh3)、3,3−ジアセトキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサフェニルトリシロキサン((AcO)2Si(OSiPh3)2)、1,1,1−トリアセトキシ−3,3,3−トリエチルジシロキサン((AcO)3SiOSiEt3)、3,3−ジアセトキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサエチルトリシロキサン((AcO)2Si(OSiEt3)2)、1,1,1−トリアセトキシ−3,3,3−トリメチルジシロキサン((AcO)3SiOSiMe3)、3,3−ジアセトキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン((AcO)2Si(OSiMe3)2)、3,3−ジアセトキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサ−tert−ブトキシトリシロキサン((AcO)2Si[OSi(OtBu)3]2)、1,1,1,5,5,5−ヘキサアセトキシ−3,3−ジフェニルトリシロキサン(Ph2Si[OSi(OAc)3]2)、1,1,1,5,5,5−ヘキサアセトキシ−3−メチル−3−フェニルトリシロキサン(MePhSi[OSi(OAc)3]2)、1,1,1,5,5,5−ヘキサアセトキシ−3,3−ジメチルトリシロキサン(Me2Si[OSi(OAc)3]2)、3,3−ジアセトキシ−1,5−ジヒドロキシ−1,1,5,5−テトラフェニルトリシロキサン((AcO)2Si[OSiPh2(OH)]2)、1,1,1,5,5,5−ヘキサアセトキシ−3−フェニル−3−(トリアセトキシシロキシ)トリシロキサン(PhSi[OSi(OAc)3]3)、テトラキス(トリメチルシロキシ)シラン(Si(OSiMe3)4)、テトラキス(アセトキシジメチルシロキシ)シラン(Si[OSiMe2(OAc)]4)、テトラキス(ジアセトキシメチルシロキシ)シラン(Si[OSiMe(OAc)2]4)等を挙げることができる。
また、それらの反応により製造される一般式(IIIA1)のシロキサン化合物の具体例としては、1,1−ジメチル−3,3,5,5−テトラヒドロキシシクロトリシロキサン((SiMe2O)[Si(OH)2O]2)、1,1−ジメチル−3,3,5−トリヒドロキシ−5−(アセチルジメチルシロキシ)シクロトリシロキサン((SiMe2O)[Si(OH)2O]{Si(OH)[OSiMe2(OAc)]O})、1,1−ジメチル−3,3,5,5−テトラキス(アセトキシジメチルシロキシ)シクロトリシロキサン((SiMe2O){Si[OSiMe2(OAc)]2O}2)等を挙げることができる。
(SiR1R2−O−SiR5R6−O)v (IIIA2)
一般式(IIIA2)中、R1、R2、R5、およびR6は、それぞれ前記と同義である。vは、2以上10000以下の整数である。また、末端と分子の形状に関しては、両末端が結合した環状の形状、および/または、両末端のシリル基に、アシロキシ基またはヒドロキシ基が結合した直鎖状の形状である。
また、それらの反応により製造される一般式(IIIA2)のシロキサン化合物の具体例としては、ポリ(ジメチルシロキサン−co−ジフェニルシロキサン)、ポリ(ジメチ
ルシロキサン−co−メチルフェニルシロキサン)等を挙げることができる。
R10OH (IV)
で表されるアルコールまたは水を反応させて、残存しているアシロキシ基をアルコキシ基(OR10)に変換したシロキサン化合物を製造することができる。
アルコールを反応させる場合には、反応を促進するために、塩基を共存させて反応を行うこともできる。そのような塩基としては、有機系および無機系のものが使用可能で、有機系塩基の具体例としては、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、ピリジン、ジメチルアニリン等を挙げることができ、無機系塩基の具体例としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、リン酸カリウム等を挙げることができる。なお、アシロキシシランとSi−OH結合を有するシラノールとを塩基が存在しない条件下で反応させてSi−O−Si結合を有するシロキサン化合物を生成する反応工程を行い、さらにアルコール、塩基を添加して塩基の共存下に修飾工程を行う場合、すなわち、ワンポット的な方法で反応工程と修飾工程を連続的に行う場合も、本発明の一実施形態に含まれる。
−ジメトキシシクロトリシロキサン({Si[OSiMe(OMe)2]2O}[SiMe(OMe)O]2)、2,4,8,10−テトラアセトキシ−2,4,8,10−テトラメチルスピロ[5.5]ペンタシロキサン(Si{[OSiMe(OAc)]2O}2)、1,1−ジメチル−3,3,5,5−テトラキス(ジメチルメトキシシロキシ)シクロトリシロキサン((SiMe2O){Si[OSiMe2(OMe)]2O}2)、1,1,3,3,5,5−ヘキサキス(ジメチルメトキシシロキシ)シクロトリシロキサン({Si[OSiMe2(OMe)]2O}3)、1,1−ジヒドロキシ−3,3,3−トリフェニル−1−ビニルジシロキサン((HO)2ViSiOSiPh3)、1,1,1−トリエチル−3,3−ジヒドロキシ−3−メチルジシロキサン((HO)2MeSiOSiEt3)、1,1,1,3−テトラエチル−3,3−ジヒドロキシジシロキサン((HO)2EtSiOSiEt3)、1,1,1−トリエチル−3,3−ジヒドロキシ−3−ビニルジシロキサン((HO)2ViSiOSiEt3)、1,1−ジヒドロキシ−1,3,3,3−テトラメチルジシロキサン((HO)2MeSiOSiMe3)、1−エチル−1,1−ジヒドロキシ−3,3,3−トリメチルジシロキサン((HO)2EtSiOSiMe3)、1,1−ジヒドロキシ−3,3,3−トリメチル−1−ビニルジシロキサン((HO)2ViSiOSiMe3)、1,1,1−トリヒドロキシ−3,3,3−トリフェニルジシロキサン((HO)3SiOSiPh3)、3,3−ジヒドロキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサフェニルトリシロキサン((HO)2SiO(SiPh3)2)、1,1,1−トリエチル−3,3,3−トリヒドロキシジシロキサン((HO)3SiOSiEt3)、1,1,1,5,5,5−ヘキサエチル−3,3−ジヒドロキシトリシロキサン((HO)2EtSiO(SiEt3)2)等を挙げることができる。
アルコキシ基を有するそれらのシロキサン化合物は、アシロキシ基を有するシロキサン化合物に比べて水等に対する反応性が低いため、保管安定性が高い。
この際、添加する水の量としては、とくに限定されないが、RCO2−[Si]−O−(Si)−O−[Si]−OCORの骨格を有するシロキサン化合物に対する収率を考慮すれば、RCO2−[Si]−O−(Si)−O−[Si]−OCORの1骨格当たり1〜3当量
が好ましく、1〜2当量がより好ましい。
また、とくに水を添加しなくても、アシロキシシランとシラノールの反応を行う際に使用される溶媒に微量の水が含まれる場合は、その水によって分子内環化反応を進行させて、シクロトリシロキサン構造を有するシロキサン化合物を製造することもできる。
チルシリルオキシ)ペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタシロキサン([Si(OSiMe2(OAc))O1.5]8)、1,3,5,7,9,11,13,15−オクタキス(ジアセトキシメチルシリルオキシ)ペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタシロキサン([Si(OSiMe(OAc)2)O1.5]8)、1,3,5,7,9,11,13,15−オクタキス(トリアセトキシシリルオキシ)ペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタシロキサン([Si(OSi(OAc)3)O1.5]8)等が挙げられる。
酸触媒としては、触媒の分離・回収等が容易な固体酸触媒を用いることができる。固体酸触媒の具体例としては、金属塩、金属酸化物等の固体無機物等が挙げられ、より具体的に示せば、プロトン性水素原子あるいは金属カチオン(アルミニウム、チタン、ガリウム、鉄、セリウム、スカンジウム等)を有する、ゼオライト、メソポーラスシリカ、モンモリロナイトなどのほか、シリカゲル、ヘテロポリ酸や、カーボン系素材を担体とする無機系固体酸が挙げられる。
さらに、ゼオライトのシリカ/アルミナ比(物質量比)については、反応条件に応じて各種の比を選択できるが、通常は3〜1000であり、好ましくは3〜800、より好ましくは5〜600、さらに好ましくは5〜400である。
る、CP811C、CP814N、CP7119、CP814E、CP7105、CP814CN、CP811TL、CP814T、CP814Q、CP811Q、CP811E−75、CP811E、およびCP811C−300等、東ソー社より市販されているHSZ−930HOAおよびHSZ−940HOA等、UOP社より市販されているUOP−Beta等が挙げられる。さらに、モルデナイト型ゼオライトとしては、ゼオリスト社より市販されているCBV21AおよびCBV90A等、東ソー社より市販されている、HSZ−660HOA、HSZ−620HOA、およびHSZ−690HOA等が挙げられ、ZSM−5型ゼオライトとしては、ゼオリスト社より市販されている、CBV5524G、CBV8020、およびCBV8014N等が挙げられる。
さらに、ブレンステッド酸性またはルイス酸性を有する、固体酸以外の無機系または有機系の酸も触媒として使用できる。それらの具体例としては、無機系のものとしては、硫酸、硝酸、塩酸等のブレンステッド酸性の化合物や、金属性の元素を含むルイス酸性の金属塩等が挙げられる。ルイス酸性の金属塩としては、塩化スカンジウム(III)、塩化イットリウム(III)、塩化チタン(IIIまたはIV)、塩化鉄(III)、臭化鉄(III)、過塩素酸鉄(III)、塩化ルテニウム(III)、塩化亜鉛(II)、フッ化ホウ素(III)、塩化ホウ素(III)、塩化アルミニウム(III)、臭化アルミニウム(III)、塩化ガリウム(III)、塩化インジウム(III)、塩化スズ(IV)、塩化ビスマス(III)等の化合物が挙げられる。それらの化合物は、水和物の形態で使用してもよい。また、有機系のものとしては、トリフルオロメタンスルホン酸、ペンタフルオロエタンスルホン酸、ノナフルオロブタンスルホン酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、ビス(ノナフルオロブタンスルホニル)イミド等のブレンステッド酸性の化合物が挙げられる。加えて、有機系のものとしては、それらブレンステッド酸性の化合物の金属塩やトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン等でルイス酸性の化合物も使用できる。ルイス酸性の金属塩中の金属カチオンの種類としては、スカンジウム(III)、イットリウム(III)、鉄(III)、コバルト(II)、銅(II)、銀(I)、亜鉛(II)、スズ(II)、ビスマス(III)等の他、ランタノイド系元素のランタン(III)、プラセジウム(III)、サマリウム(III)、ネオジム(III)、イッテリビウム(III)等が挙げられる。
固体酸以外の無機系と有機系の酸は、それらを複数組み合わせて使用することもでき、上記の固体酸と組み合わせて使用することもできる。
1〜8程度、より好ましくは0.001〜6程度である。
そのような酸触媒としては、前記に示したような、無機系固体酸、金属塩、または酸性ポリマーが好ましく、無機系固体酸または金属塩がより好ましい。また、無機系固体酸としては、ゼオライトまたは金属カチオン含有モンモリロナイトが好ましく、ゼオライトがより好ましい。
反応温度は、通常は−20℃以上、好ましくは−10〜300℃、より好ましくは、−10〜200℃である。また、アシロキシシランやシラノールの反応性を制御するために、室温で反応を行う場合には、室温の温度範囲としては、通常は0〜40℃、好ましくは5〜40℃、より好ましくは10〜35℃である。
さらに、反応圧力は、通常は0.1〜100気圧で、好ましくは0.1〜50気圧、より好ましくは0.1〜10気圧である。
反応時間は、原料や触媒の量、反応温度、反応装置の形態等に依存するが、生産性や効率を考慮すると、通常は0.1〜1200分、好ましくは0.1〜600分、より好ましくは0.1〜300分程度である。
また、NMR(核磁気共鳴装置)で生成物を分析する際は、重ベンゼン、重アセトニトリル、重テトラヒドロフラン等、重水素化された化合物を反応溶媒として使用することができる。
さらに、反応を気相で行う場合には、窒素等の不活性ガスを混合して反応を行うこともできる。
吸収して発熱する加熱材(サセプター)を反応系に添加することができる。加熱材の種類としては、活性炭、黒鉛、炭化ケイ素、炭化チタン等、従来公知の各種のものを使用できる。また、先に記載した触媒と加熱材の粉末を混合して、セピオライト、ホルマイト等の適当なバインダーを利用して焼成加工した成形触媒を用いることもできる。
また、生成したシロキサン化合物の精製も、蒸留、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の有機化学上通常用いられる手段により容易に達せられる。
(R13CO2)3−(i+j)R11 iR12 jSi−O−SiR14 kR15 l(OH)3−(k+l) (IIIB1)
SiR17 nR18 o(OSiR16 mX1 3−m)4−(n+o) (IIIB2)
一般式(IIIB1)中、i、j、k、l、i+j、およびk+lは、0以上2以下の整数である。R11、R12、R13、R14、およびR15は、それぞれ独立に炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数6〜10のアリール基、または炭素原子数2〜10のアルケニル基である。
また、一般式(IIIB2)中、mは0または1であり、n、o、およびn+oは0〜2の整数である、あるいは、mは2であり、n、o、およびn+oは0または1である。R16、R17、およびR18は、それぞれ独立に炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数6〜10のアリール基、または炭素原子数2〜10のアルケニル基である。また、X1は、mが0または1の場合は、R19CO2で表されるアシロキシ基、または、R20Oで表されるアルコキシ基であり、mが2の場合は、R19CO2で表されるアシロキシ基である。なお、R19およびR20は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜6のアルキル基である。
さらに、本発明の製造方法等により、下記一般式(IIIB3)のヒドロキシ基の水素原子の一部または全部が、1価シリル基のSiR21 pR22 qX2 3−(p+q)(p、q、およびp+qは0〜2の整数であり、R21およびR22は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜10のアルキル基または炭素原子数6〜10のアリール基である。X2は、R23CO2で表されるアシロキシ基、または、R24Oで表されるアルコキシ基であり、R23およびR24は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜6のアルキル基である。)で置換された構造のシロキサン化合物が提供される。
また、本発明の製造法等により、下記一般式(IIIB4)あるいは、一般式(IIIB4)のヒドロキシ基の水素原子の一部または全部が、1価シリル基のSiR25 rR26 sX3 3−(r+s)(r、s、R25、R26、およびX3は、前記と同義である。)で置換された構造のシロキサン化合物が提供される。
[Si(OH)O1.5]w (IIIB5)
表面処理に適したアシロキシ基としては、アセトキシ基、トリフルオロアセトキシ基等が挙げられる。 それらのアシロキシ基を有するシロキサン化合物を用いた表面処理は、固体表面との反応効率が高いため、金属、金属酸化物、セラミックス、ガラス等の固体材料に対して、一般に、室温で数分程度の温和な条件下で迅速に表面処理を行うことが可能で、使用するシロキサン化合物の種類に応じて、固体材料表面の親水性・疎水性を容易に制御することができる。
また、本発明の一実施形態である表面処理剤は、上記の反応で製造されるシロキサン化合物を含有する組成物とするもので、単一のシロキサン化合物だけでなく、複数の種類のシロキサン化合物を含む混合溶液とすることもできる。
また、本発明の製造方法で得られるシロキサン化合物であってアシロキシ基を有する化合物を含有する組成物からなる表面処理剤を用いて固体材料の表面を処理する工程を含む、表面処理方法も本発明の一態様である。
さらに、本発明によるシロキサン化合物の製造方法では、入手容易な原料から、さまざ
まなシロキサン化合物を温和な条件下で簡便に製造でき、生成したシロキサン化合物を含む反応液をそのまま使用する表面処理方法も、本発明の一実施形態である。
なお、シロキサン化合物を表面処理剤として用いる場合は、必要に応じて、トルエン、ヘキサン、アセトン等のシロキサン化合物と反応しない有機溶剤で希釈して用いることもできる。
また、固体材料の表面処理の具体的な方法については、ディップ法(浸漬法)、キャスト法、スピンコート法、スプレーコート法等、従来公知の各種の方法により行うことができる。
アセトキシトリメチルシラン(Me3SiOAc) 0.2mmol、トリフェニルシラノール(Ph3SiOH) 0.2mmol、ゼオライト CBV780(ゼオリスト社製) 1mg、重アセトニトリル 0.3mLの混合物を反応容器に入れ、約25℃(室温)で30分攪拌した。生成物の構造をGC(ガスクロマトグラフ装置)、GC−MS(ガスクロマトグラフ質量分析計)、およびNMR(核磁気共鳴スペクトル装置)で分析して、生成物の収率をNMRで測定した結果、1,1,1−トリメチル−3,3,3−トリフェニルジシロキサン(Me3SiOSiPh3)が≧95%の収率で生成したことがわかった(表1(表1−1〜1−8)参照)。また、その生成物のNMR等の測定結果は表2(表2−1〜2−8)の通りであった。
反応条件(原料、触媒の種類、溶媒、温度、時間等)を変えて、実施例1と同様に反応および分析を行い、生成物の収率をNMRで測定した結果を表1(表1−1〜1−8)に示す。また、それらの生成物のNMR、GC−MS、および/またはTOF−MS(飛行時間型質量分析法)の測定結果は表2(表2−1〜2−8)の通りであった。
シランテトラオール(Si(OH)4) 0.038mmol、アセトキシトリメチルシラン(Me3SiOAc) 0.300mmol、ジメチルアセトアミド 0.4mLの混合物を反応容器に入れ、約25℃で7時間撹拌した。生成物の構造と収率をNMRで分析した結果、テトラキス(トリメチルシロキシ)シラン(Si(OSiMe3)4)が
60%の収率で生成したことがわかった(表1(表1−1〜1−8)参照)。また、その生成物のNMR、TOF−MSの測定結果は表2(表2−1〜2−8)の通りであった。
反応条件(原料の種類、時間等)を変えて、実施例74と同様に反応および分析を行い、生成物の収率をNMRで測定した結果を表1(表1−1〜1−8)に示す。また、それらの生成物のNMR、TOF−MSの測定結果は表2(表2−1〜2−8)の通りであった。
1,3,5,7,9,11,13,15−オクタヒドロキシペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタシロキサン([Si(OH)O1.5]8、CAS番号119558−12−2) 0.25mmol、ジアセトキシジメチルシラン(Me2Si(OAc)2) 2.10mmol、テトラヒドロフラン6.0mLの混合物を反応溶液に入れ、約25℃で7日間撹拌した。生成物の構造と収率をNMRで分析した結果、1,3,5,7,9,11,13,15−オクタキス(アセトキシジメチルシリルオキシ)ペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタシロキサン([Si(OSiMe2(OAc))O1.5]8)が82%の収率で生成したことがわかった(表1(表1−1〜1−8)参照)。また、その生成物のNMRの測定結果は表2(表2−1〜2−8)の通りであった。
反応条件(原料の種類、時間等)を変えて、実施例82と同様に反応および分析を行い、生成物の収率をNMRで測定した結果を表1(表1−1〜1−8)に示す。また、それらの生成物のNMRの測定結果は表2(表2−1〜2−8)の通りであった。
実施例58で得られたシロキサン化合物の1,1,5,5−テトラアセトキシ−1,5−ジメチル−3,3−ジフェニルトリシロキサン(Ph2Si[OSiMe(OAc)2]2) 0.14mmolを含む反応溶液 0.7mLに、メタノール 1.73mmolを添加して、約25℃で3日間攪拌した。生成物の構造と収率を、GC、GC−MS、およびNMRで分析した結果、1,5−ジメチル−1,1,5,5−テトラメトキシ−3,3−ジフェニルトリシロキサン(Ph2Si[OSiMe(OMe)2]2)が≧95%の収率で生成したことがわかった(表3(表3−1〜3−6)参照)。また、その生成物のNMR等の測定結果は表2(表2−1〜2−8)の通りであった。
反応条件(原料の種類等)を変えて、実施例85と同様に反応および分析を行い、生成物の収率をNMRで測定した結果を表3(表3−1〜3−6)に示す。また、それらの生成物のNMR等の測定結果は表2(表2−1〜2−8)の通りであった。
実施例75で得られたシロキサン化合物のテトラキス(アセトキシジメチルシロキシ)シラン(Si[OSiMe2(OAc)]4) 0.110mmolを含む反応溶液 1.6mLに、メタノール 2.40mmol、アニリン 2.40mmolを添加して、
約25℃で22時間攪拌した。生成物の構造と収率をNMRで分析した結果、テトラキス(ジメチルメトキシシロキシ)シラン(Si[OSiMe2(OMe)]4)が≧95%の収率で生成したことがわかった(表3(表3−1〜3−6)参照)。また、その生成物のNMR等の測定結果は表2(表2−1〜2−8)の通りであった。
反応条件(原料の種類等)を変えて、実施例99と同様に反応および分析を行い、生成物の収率をNMRで測定した結果を表3(表3−1〜3−6)に示す。また、それらの生成物のNMR等の測定結果は表2(表2−1〜2−8)の通りであった。
実施例82で得られたシロキサン化合物の1,3,5,7,9,11,13,15−オクタキス(アセトキシジメチルシリルオキシ)ペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタシロキサン([Si(OSiMe2(OAc))O1.5]8) 0.21mmolを含む反応溶液に、メタノール 10.0mmol、炭酸セシウム 0.016mmolを添加して、約25℃で2時間攪拌した。生成物の構造と収率をNMRで分析した結果、1,3,5,7,9,11,13,15−オクタキス(メトキシジメチルシリルオキシ)ペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタシロキサン([Si(OSiMe2(OMe))O1.5]8)が≧95%の収率で生成したことがわかった(表3(表3−1〜3−6)参照)。また、その生成物のNMRの測定結果は表2(表2−1〜2−8)の通りであった。
反応条件(原料の種類等)を変えて、実施例104と同様に反応および分析を行い、生成物の収率をNMRで測定した結果を表3(表3−1〜3−6)に示す。また、生成物のNMRの測定結果は表2(表2−1〜2−8)の通りであった。
1−アセトキシ−3,3,3−トリエチル−1,1−ジメチルジシロキサン((AcO)Me2SiOSiEt3) 0.032mmolを、重アセトニトリル 0.5mLに溶解して、水 0.32mmoLを添加し、約25℃で24時間放置した。生成物の構造と収率をNMRで分析した結果、1,1,1−トリエチル−3−ヒドロキシ−3,3−ジメチルジシロキサン((HO)Me2SiOSiEt3)が、≧95%の収率で生成したことがわかった(表3(表3−1〜3−6)参照)。また、その生成物のNMR等の測定結果は表2(表2−1〜2−8)の通りであった。
反応条件(シロキサン化合物の種類等)を変えて、実施例106と同様に反応および分析を行い、生成物の収率をNMRで測定した結果を表3(表3−1〜3−6)に示す。また、生成物のNMR等の測定結果は表2(表2−1〜2−8)の通りであった。
アセトキシトリメチルシラン(Me3SiOAc) 3.3mmol、トリフェニルシラノール(Ph3SiOH) 3.0mmol、ゼオライト CBV780(ゼオリスト社製) 15mg、アセトニトリル 4.5mLの混合物を反応容器に入れ、約25℃(室温)で1時間攪拌した。触媒の固体を濾別し、トルエンで固体を洗浄した(0.5mLで2回)。濾液と洗浄液を合わせて、減圧下濃縮して、ショートパス蒸留(140−150℃/0.3mmHg)を行った結果、1,1,1−トリメチル−3,3,3−トリフェニルジシロキサン(Me3SiOSiPh3)が、2.9mmol(収率97%)得られた。
アセトキシトリメチルシラン(Me3SiOAc) 6.0mmol、ジフェニルシランジオール(Ph2Si(OH)2) 3.0mmol、ゼオライト CBV780(ゼオリスト社製) 20mg、アセトニトリル 9mLの混合物を反応容器に入れ、約25℃で1時間攪拌した。触媒の固体を濾別し、トルエンで固体を洗浄した(0.5mLで2回)。濾液と洗浄液を合わせて、減圧下濃縮して、ショートパス蒸留装置(80−90℃/0.15mmHg)を行った結果、1,1,1,5,5,5−ヘキサメチル−3,3−ジフェニルトリシロキサン(Ph2Si(OSiMe3)2)が、2.6mmol(収率86%)得られた。
アセトキシトリメチルシラン(Me3SiOAc) 8.0mmol、フェニルシラントリオール(PhSi(OH)3) 2.5mmol、ゼオライト CBV780(ゼオリスト社製) 25mg、アセトニトリル 10mLの混合物を反応容器に入れ、約25℃で1時間攪拌した。触媒の固体を濾別し、アセトニトリルで固体を洗浄した(0.5mLで2回)。濾液と洗浄液を合わせて、減圧下濃縮して、ショートパス蒸留(100−110℃/3.0mmHg)を行った結果、1,1,1,5,5,5−ヘキサメチル−3−フェニル−3−(トリメチルシロキシ)トリシロキサン(PhSi(OSiMe3)3)が、2.1mmol(収率84%)得られた。
ビニルトリアセトキシシラン(ViSi(OAc)3) 1.5mmol、トリフェニルシラノール(Ph3SiOH) 1.5mmol、アセトニトリル 4.0mLの混合物を反応容器に入れ、約25℃で3時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮して、ショートパス蒸留(210−220℃/0.9mmHg)を行った結果、1,1−ジアセトキシ−3,3,3−トリフェニル−1−ビニルジシロキサン((AcO)2ViSiOSiPh3)が、1.05mmol(収率70%)得られた。
メチルトリアセトキシシラン(MeSi(OAc)3) 1.5mmol、トリエチルシラノール(Et3SiOH) 1.5mmol、アセトニトリル 2.0mLの混合物を反応容器に入れ、約25℃で3時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮して、ショートパス蒸留(110−120℃/3.0mmHg)を行った結果、1,1−ジアセトキシ−3,3,3−トリエチル−1−メチルジシロキサン((AcO)2MeSiOSiEt3)が、1.2mmol(収率80%)得られた。
エチルトリアセトキシシラン(EtSi(OAc)3) 4.0mmol、トリエチルシラノール(Et3SiOH) 4.0mmol、アセトニトリル 8mLの混合物を反応容器に入れ、約25℃で17時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮して、ショートパス蒸留(100−110℃/3mmHg)を行った結果、1,1−ジアセトキシ−1,3,3,3−テトラエチルジシロキサン((AcO)2EtSiOSiEt3)が、3.7mmol(収率93%)得られた。
ビニルトリアセトキシシラン(ViSi(OAc)3) 1.5mmol、トリエチルシラノール(Et3SiOH) 1.5mmol、アセトニトリル 2.0mLの混合物を反応容器に入れ、約25℃で3時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮して、ショートパス蒸留(100−110℃/0.9mmHg)を行った結果、1,1−ジアセトキシ−3,
3,3−トリエチル−1−ビニルジシロキサン((AcO)2ViSiOSiEt3)が、1.2mmol(収率80%)得られた。
メチルトリアセトキシシラン(MeSi(OAc)3) 2.0mmol、トリメチルシラノール(Me3SiOH) 2.0mmol、アセトニトリル 2.0mLの混合物を反応容器に入れ、約25℃で3時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮して、ショートパス蒸留(90−100℃/11mmHg)を行った結果、1,1−ジアセトキシ−1,3,3,3−テトラメチルジシロキサン((AcO)2MeSiOSiMe3)が、1.4mmol(収率70%)得られた。
エチルトリアセトキシシラン(EtSi(OAc)3) 2.0mmol、トリメチルシラノール(Me3SiOH) 2.0mmol、アセトニトリル 2.0mLの混合物を反応容器に入れ、約25℃で3時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮して、ショートパス蒸留(90−100℃/6mmHg)を行った結果、1,1−ジアセトキシ−1−エチル−3,3,3−トリメチルジシロキサン((AcO)2EtSiOSiMe3)が、1.6mmol(収率80%)得られた。
ビニルトリアセトキシシラン(ViSi(OAc)3) 2.0mmol、トリメチルシラノール(Me3SiOH) 2.0mmol、アセトニトリル 2.0mLの混合物を反応容器に入れ、約25℃で3時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮して、ショートパス蒸留(90−100℃/6mmHg)を行った結果、1,1−ジアセトキシ−3,3,3−トリメチル−1−ビニルジシロキサン((AcO)2ViSiOSiMe3)が、1.6mmol(収率80%)得られた。
テトラアセトキシシラン(Si(OAc)4) 0.40mmol、トリエチルシラノール(Et3SiOH) 0.40mmol、アセトニトリル 2.0mLの混合物を反応容器に入れ、約25℃で12時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮した結果、1,1,1−トリアセトキシ−3,3,3−トリエチルジシロキサン((AcO)3SiOSiEt3)が、0.39mmol(収率≧95%)得られた。
テトラアセトキシシラン(Si(OAc)4) 0.45mmol、トリエチルシラノール(Et3SiOH) 0.90mmol、アセトニトリル 4.5mLの混合物を反応容器に入れ、約25℃で12時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮した結果、3,3−ジアセトキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサエチルトリシロキサン((AcO)2Si(OSiEt3)2)が、0.414mmol(収率92%)得られた。
テトラアセトキシシラン(Si(OAc)4) 0.40mmol、トリフェニルシラノール(Ph3SiOH) 0.40mmol、アセトニトリル 2.0mLの混合物を反応容器に入れ、約25℃で12時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮した結果、1,1,1−トリアセトキシ−3,3,3−トリフェニルジシロキサン((AcO)3SiOSiPh3)が、0.39mmol(収率≧95%)得られた。
テトラアセトキシシラン(Si(OAc)4) 0.40mmol、トリフェニルシラ
ノール(Ph3SiOH) 0.80mmol、アセトニトリル 4.0mLの混合物を反応容器に入れ、約25℃で12時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮した結果、3,3−ジアセトキシ−1,1,1,5,5,5−ヘキサフェニルトリシロキサン((AcO)2Si(OSiPh3)2)が、0.39mmol(収率≧95%)得られた。生成物のNMRの測定結果は表2(表2−1〜2−8)の通りであった。
テトラアセトキシシラン(Si(OAc)4) 0.93mmol、ジフェニルシランジオール(Ph2Si(OH)2) 0.46mmol、アセトニトリル 2.3mLの混合物を反応容器に入れ、約25℃で2時間撹拌した。その後、メタノール 4.2mmol、トリエチルアミン 5.5mmolを添加して、約25℃で2時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮して、リサイクル分取GPC(ゲル浸透クロマトグラフ装置)で生成物を精製した結果、1,1,1,5,5,5−ヘキサメトキシ−3,3−ジフェニルトリシロキサンが、0.33mmol(収率72%)得られた。
ジアセトキシジメチルシラン(Me2Si(OAc)2) 0.2mmol、ジフェニルシランジオール(Ph2Si(OH)2) 0.2mmol、トリフルオロメタンスルホン酸アルミニウム(III)(Al(OTf)3) 2.6mg、重アセトニトリル 0.5mLの混合物を反応容器に入れ、約25℃で24時間放置した。沈殿したオイルおよび上澄み液を、それぞれ、NMR、GPCで分析した結果、ポリ(ジメチルシロキサン−co−ジフェニルシロキサン)((SiMe2OSiPh2O)n)が、合計0.18mmol(収率90%)生成したことがわかった。そのNMRスペクトルデータは、表2(表2−1〜2−8)の通りであった。また、GPCで測定した沈殿したオイルおよび上澄み液の分子量(ポリスチレン標準)は、それぞれ、重量平均分子量(Mw)が13000および600、数平均分子量(Mn)が5500および500であった。
触媒としてAl(OTf)3 2.0mgを使用し、反応温度と時間を、それぞれ、80℃、30分とする以外は、実施例141と同様に反応および分析を行った。沈殿したオイルおよび上澄み液を、それぞれ、NMR、GPCで分析した結果、ポリ(ジメチルシロキサン−co−ジフェニルシロキサン)が、合計0.18mmol(収率90%)生成したことがわかった。GPCで測定した沈殿したオイルおよび上澄み液の分子量(ポリスチレン標準)は、それぞれ、重量平均分子量(Mw)が36000および600、数平均分子量(Mn)が9000および500であった。
ジアセトキシジメチルシラン(Me2Si(OAc)2) 0.2mmol、ジフェニルシランジオール(Ph2Si(OH)2) 0.2mmol、Al(OTf)3 2.0mg、重アセトン 0.5mLの混合物を反応容器に入れ、約25℃で24時間放置した。生成物を、NMR、GPCで分析した結果、ポリ(ジメチルシロキサン−co−ジフェニルシロキサン)が、0.18mmol(収率90%)生成したことがわかった。また、GPCで測定した生成物の分子量(ポリスチレン標準)は、重量平均分子量(Mw)が800、数平均分子量(Mn)が600であった。
触媒としてトリフルオロメタンスルホン酸鉄(III) 2.0mgを使用する以外は、実施例143と同様に反応および分析を行った結果、ポリ(ジメチルシロキサン−co−ジフェニルシロキサン)が、0.18mmol(収率90%)生成したことがわかった。また、GPCで測定した生成物の分子量(ポリスチレン標準)は、重量平均分子量(M
w)が800、数平均分子量(Mn)が600であった。
触媒として塩化鉄(III) 2.0mgを使用する以外は、実施例143と同様に反応および分析を行った結果、ポリ(ジメチルシロキサン−co−ジフェニルシロキサン)が、0.18mmol(収率90%)生成したことがわかった。また、GPCで測定した生成物の分子量(ポリスチレン標準)は、重量平均分子量(Mw)が800、数平均分子量(Mn)が600であった。
触媒として臭化鉄(III) 3.6mgを使用する以外は、実施例143と同様に反応および分析を行った結果、ポリ(ジメチルシロキサン−co−ジフェニルシロキサン)が、0.18mmol(収率90%)生成したことがわかった。また、GPCで測定した生成物の分子量(ポリスチレン標準)は、重量平均分子量(Mw)が900、数平均分子量(Mn)が600であった。
シランテトラオール(Si(OH)4) 0.15mmol、ジアセトキシジメチルシラン(Me2Si(OAc)2) 1.20mmol、ジメチルアセトアミド 1.6mLの混合物を反応容器に入れ、約25℃で6時間撹拌した。メタノール 2.40mmol、アニリン 2.40mmolを添加して、約25℃で22時間攪拌した。その反応溶液を真空下で濃縮した。残渣をアセトニトリルに溶解して、ヘプタンで生成物を抽出し(2.25mLで3回)、ヘプタン抽出液に炭酸カリウム 1gを添加して、約25℃で30分撹拌した。炭酸カリウムを濾別し、濾液を真空下濃縮することにより、テトラキス(ジメチルメトキシシロキシ)シラン(Si[OSiMe2(OMe)]4)が、0.096mmol(収率64%)得られた。
1,1,1,3,3,3−ヘキサヒドロキシジシロキサン([(HO)3Si]2O)
0.15mmol、ジアセトキシジメチルシラン(Me2Si(OAc)2) 1.8mmol、ジメチルアセトアミド 1.6mLの混合物を反応容器に入れ、約25℃で24時間撹拌した。反応液を一部採取して、NMRで、1,1−ジメチル−3,3,5,5−テトラキス(アセトキシジメチルシロキシ)シクロトリシロキサン((SiMe2O){Si[OSiMe2(OAc)]2O}2)の生成を確認した後、メタノール 2.4mmol、アニリン 2.4mmolを添加して、約25℃で10分攪拌した。その反応液よりヘプタンで生成物を抽出し(2.25mLで3回)、ヘプタン抽出液に炭酸カリウム 1gを添加して、約25℃で30分撹拌した。炭酸カリウムを濾別し、濾液を真空下濃縮することにより、1,1−ジメチル−3,3,5,5−テトラキス(ジメチルメトキシシロキシ)シクロトリシロキサン((SiMe2O){Si[OSiMe2(OMe)]2O}2)が0.104mmol(収率69%)得られた。
1,1,3,3,5,5−ヘキサヒドロキシシクロトリシロキサン([Si(OH)2O]3) 0.15mmol、ジアセトキシジメチルシラン(Me2Si(OAc)2)
1.8mmol、ジメチルアセトアミド 1.6mLの混合物を反応容器に入れ、約25℃で24時間撹拌した。反応液を一部採取して、NMRで、1,1,3,3,5,5−ヘキサキス(アセトキシジメチルシロキシ)シクロトリシロキサン({Si[OSiMe2(OAc)]2O}3)の生成を確認した後、メタノール 2.4mmol、アニリン
2.4mmolを添加して、約25℃で10分攪拌した。その反応液よりヘプタンで生成物を抽出し(2.25mLで3回)、ヘプタン抽出液に炭酸カリウム 1gを添加して
、約25℃で30分撹拌した。炭酸カリウムを濾別し、濾液を真空下濃縮することにより、1,1,3,3,5,5−ヘキサキス(ジメチルメトキシシロキシ)シクロトリシロキサン({Si[OSiMe2(OMe)]2O}3)が0.09mmol(収率63%)得られた。
1,3,5,7,9,11,13,15−オクタヒドロキシペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタシロキサン([Si(OH)O1.5]8、CAS番号119558−12−2) 0.25mmol、ジアセトキシジメチルシラン(Me2Si(OAc)2) 2.10mmol、テトラヒドロフラン6.0mLの混合物を反応溶液に入れ、約25℃で7日間撹拌した。アセトニトリル10mL、メタノール 10.0mmol、炭酸セシウム 0.016mmolを添加して、約25℃で2時間攪拌した。その反応溶液よりヘキサン(20mL)で生成物を抽出し、ヘキサン抽出溶液を真空下濃縮することにより、1,3,5,7,9,11,13,15−オクタキス(メトキシジメチルシリルオキシ)ペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタシロキサン([Si(OSiMe2(OMe))O1.5]8)が、0.233mmol(収率93%)得られた。
1,3,5,7,9,11,13,15−オクタヒドロキシペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタシロキサン([Si(OH)O1.5]8、CAS番号119558−12−2) 0.10mmol、トリアセトキシメチルシラン(MeSi(OAc)3) 1.60mmol、テトラヒドロフラン4.0mLの混合物を反応溶液に入れ、約25℃で30分間撹拌した。アセトニトリル10mL、メタノール 75.0mmolを添加して、約25℃で2時間攪拌した。その反応溶液よりヘキサン(20mL)で生成物を抽出し、ヘキサン抽出溶液を真空下濃縮することにより、1,3,5,7,9,11,13,15−オクタキス(ジメトキシメチルシリルオキシ)ペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタシロキサン([Si(OSiMe(OMe)2)O1.5]8)が、0.067mmol(収率67%)得られた。
1,3,5,7,9,11,13,15−オクタヒドロキシペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタシロキサン([Si(OH)O1.5]8、CAS番号119558−12−2) 0.02mmol、テトラアセトキシシラン(Si(OAc)4) 0.16mmol、テトラヒドロフラン1.0mLの混合物を反応溶液に入れ、約25℃で10分間撹拌した。アセトニトリル5mL、メタノール 0.75mmolを添加して、約25℃で2時間攪拌した。その反応溶液よりヘキサン(20mL)で生成物を抽出し、ヘキサン抽出溶液を真空下濃縮することにより、1,3,5,7,9,11,13,15−オクタキス(トリメトキシシリルオキシ)ペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタシロキサン([Si(OSi(OMe)3)O1.5]8)が、0.013mmol(収率63%)得られた。
トリアセトキシビニルシラン(ViSi(OAc)3) 0.2mmol、トリフェニルシラノール(Ph3SiOH) 0.2mmol、重アセトニトリル 0.5mLの混合物を反応容器に入れ、約25℃で20時間放置した。生成物の構造と収率をNMRで分析した結果、1,1−ジアセトキシ−3,3,3−トリフェニル−1−ビニルジシロキサン((AcO)2ViSiOSiPh3)が≧95%の収率で生成したことがわかった。この反応液に、トリエチルシラノール(Et3SiOH) 0.2mmolを重アセトニ
トリル 0.15mLに溶かした溶液を添加して、約25℃で2日間放置した。生成物の構造と収率をNMRで分析した結果、3−アセトキシ−1,1,1−トリエチル−5,5,5−トリフェニル−3−ビニルトリシロキサン(Et3SiOSiVi(OAc)OSiPh3)が90%の収率で生成したことがわかった。
そのNMR、GC−MSのスペクトルデータは、表2(表2−1〜2−8)の通りであった。
トリアセトキシビニルシラン(ViSi(OAc)3) 1.5mmol、トリフェニルシラノール(Ph3SiOH) 1.5mmol、アセトニトリル 4mLの混合物を反応容器に入れ、約25℃で20時間撹拌した。生成物の構造と収率をNMRで分析した結果、1,1−ジアセトキシ−3,3,3−トリフェニル−1−ビニルジシロキサン((AcO)2ViSiOSiPh3)が≧95%の収率で生成したことがわかった。この反応液に、トリエチルシラノール(Et3SiOH) 1.5mmolをアセトニトリル 0.3mLに溶かした溶液を添加して、約25℃で2日間撹拌した。生成物の構造と収率をNMRで分析した結果、3−アセトキシ−1,1,1−トリエチル−5,5,5−トリフェニル−3−ビニルトリシロキサン(Et3SiOSiVi(OAc)OSiPh3)が91%の収率で生成したことがわかった。反応液を減圧下濃縮して、ショートパス蒸留(220−230℃/0.9mmHg)を行った結果、3−アセトキシ−1,1,1−トリエチル−5,5,5−トリフェニル−3−ビニルトリシロキサンが、1.20mmol(収率80%)得られた。また、その生成物のNMR等の測定結果は表2(表2−1〜2−8)の通りであった。
実施例154で得られた3−アセトキシ−1,1,1−トリエチル−5,5,5−トリフェニル−3−ビニルトリシロキサン 0.02mmolを、重アセトニトリル 0.5mLに溶解して、水 0.2mmolを添加し、約25℃で1日放置した。生成物の構造と収率をNMRで分析した結果、1,1,1−トリエチル−3−ヒドロキシ−5,5,5−トリフェニル−3−ビニルトリシロキサン(Et3SiOSiVi(OH)OSiPh3)が、≧95%の収率で生成したことがわかった。また、その生成物のNMR等の測定結果は表2(表2−1〜2−8)の通りであった。
テトラアセトキシシラン(Si(OAc)4) 0.2mmol、トリフェニルシラノール(Ph3SiOH) 0.2mmol、アセトニトリル 2mLの混合物を反応容器に入れ、約25℃で2時間撹拌した。生成物の構造と収率をNMRで分析した結果、1,1,1−トリアセトキシ−3,3,3−トリフェニルジシロキサン((AcO)3SiOSiPh3)が≧95%の収率で生成したことがわかった。この反応液に、トリエチルシラノール(Et3SiOH) 0.2mmolをアセトニトリル 1mLに溶かした溶液を添加して、約25℃で2時間撹拌した。生成物の構造と収率をNMRで分析した結果、3,3−ジアセトキシ−1,1,1−トリエチル−5,5,5−トリフェニルトリシロキサン(Et3SiOSi(OAc)2OSiPh3)が≧95%の収率で生成したことがわかった。反応液を減圧下濃縮した結果、3,3−ジアセトキシ−1,1,1−トリエチル−5,5,5−トリフェニルトリシロキサンが、0.19mmol(収率≧95%)得られた。また、その生成物のNMR等の測定結果は表2(表2−1〜2−8)の通りであった。
実施例156で得られた3、3−ジアセトキシ−1,1,1−トリエチル−5,5,5−トリフェニルトリシロキサン 0.01mmolを、重アセトニトリル 0.5mLに
溶解して、水 0.02mmolを添加し、約25℃で1日放置した。生成物の構造と収率をNMRで分析した結果、1,1,1−トリエチル−3,3−ジヒドロキシ−5,5,5−トリフェニルトリシロキサン(Et3SiOSi(OH)2OSiPh3)が、≧95%の収率で生成したことがわかった(表3参照)。また、その生成物のNMR等の測定結果は表2(表2−1〜2−8)の通りであった。
ジアセトキシジメチルシラン(Me2Si(OAc)2) 0.2mmol、トリエチルシラノール(Et3SiOH) 0.2mmol、重アセトニトリル 0.5mLの混合物を反応容器に入れ、約25℃で7日間放置した。生成物の構造と収率をNMR、GC−MSで分析した結果、1−アセトキシ−3,3,3−トリエチル−1,1−ジメチルジシロキサン((AcO)Me2SiOSiEt3)が92%の収率で生成したことがわかった。この反応溶液に、水 0.22mmolを入れて、約25℃で3日間放置した。生成物の構造と収率をNMR、GC−MSで分析した結果、3,3,3−トリエチル−1−ヒドロキシ−1,1−ジメチルジシロキサン((HO)Me2SiOSiEt3)が88%の収率で生成したことがわかった。
そのNMR等の測定結果は、表2(表2−1〜2−8)の通りであった。
実施例158で得られた反応液に、トリアセトキシメチルシラン(MeSi(OAc)3) 0.2mmolを重アセトニトリル 0.1mLに溶かした溶液を添加して、約25℃で9時間放置した。生成物の構造と収率を、NMR、GC−MSで分析した結果、1,1−ジアセトキシ−5,5,5−トリエチル−1,3,3−トリメチルトリシロキサン((AcO)2MeSiOSiMe2OSiEt3)が70%の収率で生成したことがわかった。
そのNMR等の測定結果は、表2(表2−1〜2−8)の通りであった。
ジアセトキシジメチルシラン(Me2Si(OAc)2) 3.0mmol、ジフェニルシランジオール(Ph2Si(OH)2) 1.5mmol、アセトン 7mLの混合物を反応容器に入れ、約25℃で7日間撹拌した。生成物の構造と収率を、NMR、GC−MSで分析した結果、1,5−ジアセトキシ−1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニルトリシロキサンシラン(Ph2Si[OSiMe2(OAc)]2))が85%の収率で生成したことがわかった。反応液を減圧下濃縮して、ショートパス蒸留(160−170℃/1.5mmHg)を行った結果、1,5−ジアセトキシ−1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニルトリシロキサンシランが、1.05mmol(収率70%)得られた。
ジアセトキシジメチルシラン(Me2Si(OAc)2) 0.2mmol、ジフェニルシランジオール(Ph2Si(OH)2) 0.1mmol、重アセトン 0.5mLの混合物を反応容器に入れ、約25℃で10日間放置した。生成物の構造と収率を、NMR、GC−MSで分析した結果、1,5−ジアセトキシ−1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニルトリシロキサンシラン(Ph2Si[OSiMe2(OAc)]2)が90%の収率で生成したことがわかった。この反応溶液に、水 0.1mmolを入れて、約25℃で20時間放置した。生成物の構造と収率を、NMR、GC−MSで分析した結果、1,1,3,3−テトラメチル−5,5−ジフェニルシクロトリシロキサン((SiPh2O)(SiMe2O)2)が85%の収率で生成したことがわかった。
そのNMR等の測定結果は、表2(表2−1〜2−8)の通りであった。
ジアセトキシジメチルシラン(Me2Si(OAc)2) 3.0mmol、ジフェニルシランジオール(Ph2Si(OH)2) 1.5mmol、アセトン 7mLの混合物を反応容器に入れ、約25℃で7日間撹拌した。生成物の構造と収率を、NMR、GC−MSで分析した結果、1,5−ジアセトキシ−1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニルトリシロキサンシラン(Ph2Si[OSiMe2(OAc)]2))が85%の収率で生成したことがわかった。この反応溶液に、水 1.65mmolを入れて、約25℃で20時間撹拌した。生成物の構造と収率を、NMR、GC−MSで分析した結果、1,1,3,3−テトラメチル−5,5−ジフェニルシクロトリシロキサン((SiPh2O)(SiMe2O)2)が80%の収率で生成したことがわかった。反応液を減圧下濃縮して、ショートパス蒸留(130−140℃/0.9mmHg)を行った結果、1,1,3,3−テトラメチル−5,5−ジフェニルシクロトリシロキサンが、0.75mmol(収率50%)得られた。
ジアセトキシ(メチル)ビニルシラン(MeViSi(OAc)2) 34.1mmol、1,3−ジヒドロキシ−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン[(HO)Me2Si]2O 34.1mmol、アセトニトリル 170mLの混合物を反応容器に入れ、約25℃で91時間攪拌した。この反応溶液に、トリエチルアミン 9.5mL(68.3mmol)を加えたあと、ヘキサン 80mLで生成物を5回抽出した。ヘキサン抽出液を純水 80mLで3回洗浄し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥したあと濾過した。濾液を減圧下濃縮し、残渣について減圧蒸留(56−57℃/36mmHg)を行った結果、1,3,3,5,5−ペンタメチル−1−ビニルシクロトリシロキサン((SiMeViO)(SiMe2O)2)が、14.3mmol(収率42%)得られた。その生成物のNMRの測定結果は、表2(表2−1〜2−8)の通りであった。
シランテトラオール(Si(OH)4) 0.15mmol、ジアセトキシジメチルシラン(Me2Si(OAc)2) 1.20mmol、ジメチルアセトアミド 1.6mLを反応容器に入れ、約25℃で24時間撹拌した。生成物をNMRで分析し、生成物の収率をNMRで測定した結果、テトラキス(アセトキシジメチルシロキシ)シラン(Si[OSiMe2(OAc)]4)が73%の収率で生成したことがわかった。この反応溶液に、アニリン 2.40mmol、水 0.38mmolを入れて、約25℃で1時間撹拌した。生成物をNMRで分析し、生成物の収率をNMRで測定した結果、1,1−ビス(アセトキシジメチルシロキシ)−3,3,5,5−テトラメチルシクロトリシロキサン({Si[OSiMe2(OAc)]2O}(SiMe2O)2)および2,2,4,4,8,8,10,10−オクタメチルスピロ[5.5]ペンタシロキサン(Si[(OSiMe2)2O]2)が、それぞれ、38%および21%の収率で生成したことがわかった。
それらのNMR等の測定結果は、表2(表2−1〜2−8)の通りであった。
シランテトラオール(Si(OH)4) 0.15mmol、ジアセトキシジメチルシラン(Me2Si(OAc)2) 1.20mmol、ジメチルアセトアミド 1.6mLを反応容器に入れ、約25℃で24時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮して未反応のジアセトキシジメチルシランを除去し、アニリン 2.40mmol、水 0.38mmolを入れて、約25℃で24時間撹拌した。その反応溶液を真空下で濃縮した。残渣をアセトニトリルで溶かしヘプタンで生成物を抽出し(2.25mLで3回)、ヘプタン抽出液に炭酸カリウム 1gを添加して、約25℃で30分撹拌した。炭酸カリウムを濾別し、濾液を真空下濃縮した結果、2,2,4,4,8,8,10,10−オクタメチルスピ
ロ[5.5]ペンタシロキサン(Si[(OSiMe2)2O]2)が、0.083mmol(収率55%)得られた。
1,1,1,3,3,3−ヘキサヒドロキシジシロキサン([(HO)3Si]2O)
0.15mmol、ジアセトキシジメチルシラン(Me2Si(OAc)2) 1.8mmol、ジメチルアセトアミド 1.6mLの混合物を反応容器に入れ、約25℃で24時間撹拌した。反応液を一部採取して、生成物をNMRで分析し、生成物の収率をNMRで測定した結果、1,1−ジメチル−3,3,5,5−テトラキス(アセトキシジメチルシロキシ)シクロトリシロキサン((SiMe2O){Si[OSiMe2(OAc)]2O}2)が79%の収率で生成したことがわかった。この反応溶液を減圧下濃縮して未反応のジアセトキシジメチルシランを除去し、アニリン 3.60mmol、水 0.38mmolを入れて、約25℃で24時間撹拌した。その反応溶液を真空下で濃縮した。残渣をアセトニトリルで溶かしヘプタンで生成物を抽出し(2.25mLで3回)、ヘプタン抽出液に炭酸カリウム 1gを添加して、約25℃で30分撹拌した。炭酸カリウムを濾別し、濾液を真空下濃縮した結果、2,2,4,4,10,10,12,12,15,15−デカメチルジスピロ[5.1.5.3]ヘプタシロキサン((SiMe2O){[Si(OSiMe2)2O]O}2が、0.053mmol(収率35%)得られた。
1,1,3,3,5,5−ヘキサヒドロキシシクロトリシロキサン([Si(OH)2O]3) 0.15mmol、ジアセトキシジメチルシラン(Me2Si(OAc)2)
1.8mmol、ジメチルアセトアミド 1.6mLの混合物を反応容器に入れ、約25℃で24時間撹拌した。反応液を一部採取して、NMRで分析した結果、1,1,3,3,5,5−ヘキサキス(アセトキシジメチルシロキシ)シクロトリシロキサン({Si[OSiMe2(OAc)]2O}3)が68%の収率で生成したことがわかった。この反応溶液を減圧下濃縮して未反応のジアセトキシジメチルシランを除去し、水 0.53mmolを入れて、約25℃で24時間撹拌した。その反応溶液を真空下で濃縮した。残渣をアセトニトリルで溶かしヘプタンで生成物を抽出し(2.25mLで3回)、ヘプタン抽出液に炭酸カリウム 1gを添加して、約25℃で30分撹拌した。炭酸カリウムを濾別し、濾液を真空下濃縮した結果、2,2,4,4,10,10,12,12,17,17,19,19−ドデカメチルトリスピロ[5.1.58.1.515.16]ノナシロキサン({[Si(OSiMe2)2O]O}3)が、0.015mmol(収率10%)得られた。
とくに、モノアシロキシシランとシラノールの反応では、触媒の使用が効果的である。たとえば、アセトキシトリメチルシラン(Me3SiOAc)とトリフェニルシラノール(Ph3SiOH)の反応では、表1の実施例1〜3に示すように、25℃で30分撹拌の条件で、シロキサン化合物(Me3SiOSiPh3)を≧95%の高収率で得ることができたが、実施例1の反応条件で、触媒が存在しない場合には、シロキサン化合物は生成したが、収率は4%であった。
この結果は、本発明の方法において酸触媒を用いることにより、シロキサン化合物を室温、短時間でも、極めて効率的に製造できることを示している。
ラノールと反応させる場合は、アシロキシシランの反応性が高いために、必ずしも触媒を使用する必要はない。また、実施例37及び38は、アシロキシ基の炭素上の水素原子が置換されたモノアシロキシシランを用いる場合、触媒が存在しなくても、シロキサン化合物を室温、短時間でも、極めて効率的に製造できることを示している。したがって、原料の種類等に応じて、触媒の使用の有無や反応条件については、適宜選択することができる。
本発明の方法は、上記の実施例に限定されるものではなく、実施例で生成するシロキサン化合物中にアシロキシ基やヒドロキシ基が残存している場合には、それらの基を利用して、さらに他のシラノールやアシロキシシランと反応を行うことが可能で、複数の原料を組み合わせて、段階的に反応を行うことにより、多種多様なシロキサン化合物を製造することができる。
メチルトリアセトキシシラン(MeSi(OAc)3) 0.2mmol、トリフェニルシラノール(Ph3SiOH) 0.2mmol、アセトニトリル 0.5mLの混合物を反応容器に入れ、約25℃で3時間攪拌した。生成物の構造をGCおよびNMRで分析して、生成物の収率をNMRで測定した結果、1,1−ジアセトキシ−1−メチル−3,3,3−トリフェニルジシロキサン((AcO)2MeSiOSiPh3)が≧95%の収率で生成したことがわかった。
この反応溶液をトルエンで希釈して、表面処理溶液(シロキサン化合物の濃度は約0.03M)を調製した。調製溶液にガラス板(1.8×1.8cm)を室温で10分間浸漬し、トルエンおよびアセトンで順次洗浄し、80℃で5分間乾燥させた。
表面処理後のガラス板の水に対する接触角を、接触角計(協和界面科学製 自動接触角計 DMe−201)で測定した結果、未処理の状態の20°から処理後の状態の80°に変化したことがわかった。このことは、ガラス板の表面が、シロキサン化合物により疎水的に修飾されたことを示している(表4参照)。
反応条件(原料の種類)を変えて、実施例168と同様に反応および分析を行い、ガラス板の表面処理を行った後、水に対する接触角を測定した。結果は、表4の通りであった。
精製したシロキサン化合物をトルエンで希釈して、表面処理溶液(シロキサン化合物の濃度は約0.03M)を調製し、実施例168と同様に、ガラス板の表面処理を行った後、水に対する接触角を測定した。結果は、表4の通りであった。
また、実施例170と実施例172を比較すると、シロキサン化合物を製造した反応溶液と、精製したシロキサン化合物は、ほぼ同様の水接触角の結果(71°と75°)を与えることから、シロキサン化合物を表面処理剤として利用する場合、それらの精製操作を省略しても差し支えないことがわかった。このことは、シロキサン化合物の表面処理剤溶液を、簡便な操作で調製できることを示している。
Claims (14)
- Si−OCO結合(以下、OCOはオキシカルボニル基のO−C(=O)を示す。)を有するアシロキシシランとSi−OH結合を有するシラノールとを塩基が存在しない条件下で反応させてSi−O−Si結合を有するシロキサン化合物を生成する反応工程を含むことを特徴とする、Si−O−Si結合を有するシロキサン化合物の製造方法。
- 前記反応工程が、酸触媒の存在下で行われる、請求項1に記載のシロキサン化合物の製造方法。
- 前記酸触媒が、無機系固体酸、金属塩、または酸性ポリマーである、請求項2に記載のシロキサン化合物の製造方法。
- 前記無機系固体酸が、ゼオライトまたは金属カチオン含有モンモリロナイトである、請求項3に記載のシロキサン化合物の製造方法。
- 前記Si−OCO結合を有するアシロキシシランが、下記一般式(IA)で表されるアシロキシシランである、請求項1〜4の何れか1項に記載のシロキサン化合物の製造方法。
R1 aR2 bR3 cSi(OCOR4)4−(a+b+c) (IA)
(式中、a、b、c、およびa+b+cは、0以上3以下の整数である。R1、R2、R3は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、または水素原子であり、R4は、炭素原子数1〜10の炭化水素基である。それらの基が、炭化水素基またはアルコキシ基である場合、それらの基の水素原子の一部または全部が反応に関与しない基で置換されていてもよい。) - 前記Si−OH結合を有するシラノールが、下記一般式(IIA1)〜(IIA4)の何れかで表されるシラノールである、請求項1〜5の何れか1項に記載のシロキサン化合物の製造方法。
R5 dR6 eR7 fSi(OH)4−(d+e+f) (IIA1)
(式中、d、e、f、およびd+e+fは、0以上3以下の整数である。R5、R6、およびR7は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、または水素原子である。それらの基が、炭化水素基またはアルコキシ基である場合、それらの基の水素原子の一部または全部が反応に関与しない基で置換されていてもよい。)
HO(SiR8R9O)gOH (IIA2)
(式中、gは、2以上4以下の整数である。R8およびR9は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜10の炭化水素基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、またはヒドロキシ基である。それらの基が、炭化水素基またはアルコキシ基である場合、それらの基の水素原子の一部または全部が反応に関与しない基で置換されていてもよい。)
(式中、hは、3以上5以下の整数である。)
[Si(OH)O1.5]v (IIA4)
(式中、vは、6以上12以下の整数である。) - 前記Si−OCO結合を有するアシロキシシランが、前記一般式(IA)で表されるアシロキシシランであり、
前記Si−OH結合を有するシラノールが、前記一般式(IIA1)〜(IIA4)の何れかで表されるシラノールであり、
前記Si−O−Si結合を有するシロキサン化合物が、前記一般式(IIA1)〜(IIA4)の何れかで表されるシラノールのヒドロキシ基の水素原子の一部または全部を、1価のシリル基のR1 aR2 bR3 c(R4CO2)3−(a+b+c)Si基(a、b、c、R1、R2、R3、およびR4は、前記と同義である。)で置換した構造の化合物である、請求項5または6に記載のシロキサン化合物の製造方法。 - 前記Si−OCO結合を有するアシロキシシランが、前記一般式(IA)で表されるアシロキシシランで、かつa+b=1または2、およびc=0を満たすアシロキシシランであり、
前記Si−OH結合を有するシラノールが、前記一般式(IIA2)で表されるシラノールで、かつg=2または3を満たすシラノールであり、
前記Si−O−Si結合を有するシロキサン化合物が、下記一般式(IIIA1)で表される化合物である、請求項5または6に記載のシロキサン化合物の製造方法。
(式中、a、b、g、R1、R2、R4、R8、およびR9は前記と同義である。また、R8およびR9がヒドロキシ基のシラノールを用いた場合は、それらのヒドロキシ基の一部または全部が、1価シリル基のR1 aR2 b(R4CO2)3−(a+b)Si基(a、b、R1、R2、およびR4は、前記と同義である。)で置換されたものも含まれる。) - 前記Si−OCO結合を有するアシロキシシランが、前記一般式(IA)で表されるアシロキシシランで、かつa=b=1、およびc=0を満たすアシロキシシランであり、
前記Si−OH結合を有するシラノールが、前記一般式(IIA1)で表されるシラノールで、かつd=e=1、およびf=0を満たすシラノールであり、
前記Si−O−Si結合を有するシロキサン化合物が、下記一般式(IIIA2)で表される化合物である、請求項5または6に記載のシロキサン化合物の製造方法。
(SiR1R2−O−SiR5R6−O)v (IIIA2)
(式中、R1、R2、R5、およびR6は、それぞれ前記と同義である。vは、2以上10000以下の整数である。また、末端と分子の形状に関しては、両末端が結合した環状の形状、および/または、両末端のシリル基に、アシロキシ基またはヒドロキシ基が結合した直鎖状の形状である。) - 前記反応工程で生成したSi−O−Si結合を有するシロキサン化合物に残存するアシロキシ基(OCOR4)を下記一般式(IV)で表されるアルコールまたは水と反応させてアルコキシ基(OR10)またはヒドロキシ基に変換する修飾工程を含む、請求項1〜9の何れか1項に記載のシロキサン化合物の製造方法。
R10OH (IV)
(式中、R10は、炭素原子数1〜6のアルキル基または水素原子である。) - 前記Si−OCO結合を有するアシロキシシランが、前記一般式(IA)で表されるアシロキシシランで、かつa+b=0、1、または2、およびc=0を満たすアシロキシシ
ランであり、
前記Si−OH結合を有するシラノールが、前記一般式(IIA1)で表されるシラノールで、かつd+e=0、1、または2、およびf=0を満たすシラノールであり、
前記反応工程において、RCO2−[Si]−O−(Si)−O−[Si]−OCORの骨格を有するシロキサン化合物(シラノールのヒドロキシ基1個に対してアシロキシシランが1分子反応して生成する構造で、[Si]および(Si)は、それぞれ、アシロキシシランおよびシラノールに由来する2価のシリレン基を示す。)が生成し、
前記修飾工程において、前記RCO2−[Si]−O−(Si)−O−[Si]−OCORの骨格を有するシロキサン化合物と水とを反応させて下記一般式(IIIA3)の構造を有するシロキサン化合物が生成する、請求項10に記載のシロキサン化合物の製造方法。
- 下記(1)〜(5)のいずれかで表されるシロキサン化合物。
(1)(R13CO2)3−(i+j)R11 iR12 jSi−O−SiR14 kR15 l(OH)3−(k+l) (IIIB1)
(式中、i、j、k、l、i+j、およびk+lは、0以上2以下の整数である。R11、R12、R13、R14、およびR15は、それぞれ独立に炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数6〜10のアリール基、または炭素原子数2〜10のアルケニル基である。)
(2)SiR17 nR18 o(OSiR16 mX1 3−m)4−(n+o) (IIIB2)
(式中、mは0または1であり、n、o、およびn+oは0〜2の整数である、あるいは、mは2であり、n、o、およびn+oは0または1である。R16、R17、およびR18は、それぞれ独立に炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数6〜10のアリール基、または炭素原子数2〜10のアルケニル基である。また、X1は、mが0または1の場合は、R19CO2で表されるアシロキシ基、または、R20Oで表されるアルコキシ基であり、mが2の場合は、R19CO2で表されるアシロキシ基である。なお、R19およびR20は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜6のアルキル基である。)
(3)下記一般式(IIIB3)のヒドロキシ基の水素原子の一部または全部が、1価シリル基のSiR21 pR22 qX2 3−(p+q)(p、q、およびp+qは0〜2の整数であり、R21およびR22は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜10のアルキル基または炭素原子数6〜10のアリール基である。X2は、R23CO2で表されるアシロキシ基、または、R24Oで表されるアルコキシ基であり、R23およびR24は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜6のアルキル基である。)で置換された構造のシロキサン化合物。
(式中、yは3以上5以下の整数である。)
(4)下記一般式(IIIB4)、
(式中、r、s、およびr+sは、0以上2以下の整数であり、zは、2または3である。R25およびR26は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜10のアルキル基または炭素原子数6〜10のアリール基である。X3は、R27CO2で表されるアシロキシ基、または、R28Oで表されるアルコキシ基であり、R27およびR28は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜6のアルキル基である。)
あるいは、一般式(IIIB4)のヒドロキシ基の水素原子の一部または全部が、1価シリル基のSiR25 rR26 sX3 3−(r+s)(r、s、R25、R26、およびX3は、前記と同義である。)で置換された構造のシロキサン化合物。
(5)下記一般式(IIIB5)のヒドロキシ基の水素原子の一部または全部が、1価シリル基のSiR27 tR28 uX4 3−(t+u)(t、u、およびt+uは0〜2の整数であり、R27およびR28は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜10のアルキル基または炭素原子数6〜10のアリール基である。X4は、R29CO2で表されるアシロキシ基、または、R30Oで表されるアルコキシ基であり、R29およびR30は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜6のアルキル基である。)で置換された構造のシロキサン化合物。
[Si(OH)O1.5]w (IIIB5)
(式中、wは6以上8以下の整数である。) - 請求項12に記載のシロキサン化合物であってアシロキシ基を有するシロキサン化合物を含有する組成物からなる、表面処理剤。
- 請求項1〜8の何れか1項に記載の製造方法で得られるシロキサン化合物であってアシロキシ基を有する化合物及び請求項12に記載のシロキサン化合物であってアシロキシ基を有する化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種のシロキサン化合物を含有する組成物からなる表面処理剤を用いて、固体材料の表面を処理する工程を含む、表面処理方法。
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