JP2018183940A - 単層体または積層体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、図6に示されるように、積層体11とセパレータ12を積層し、所定のサイズに裁断された、セパレータを有する積層体10に対して、セパレータ12における積層体11とは反対側の面に、巻き出しロール41から送り出した長尺の剥離部材31を、一対の貼合ロール43を用いて貼合する。ナイフエッジ等(図示せず)を用いて、積層体11から、セパレータ12と剥離部材31を剥離し、巻取りロール47により、セパレータ12と剥離部材31とを巻き取る。この際、セパレータ12と剥離部材31は貼合された状態で巻き取られる。
セパレータ12を剥離した積層体11は、所望により、更なる一対の貼合ロール48を用いて、別の部材と貼合される。
特許文献1の剥離方法は、所定の搬送経路に沿って前記枚葉体(積層体)を、所定間隔をおいて整列搬送する過程と、
整列搬送される前記枚葉体同士を繋ぎ合わせるように、搬送方向前側にある枚葉体の後部分のセパレータ添設面と、前記枚葉体の後側にある枚葉体の前部分のセパレータ添設面とに跨って、剥離用の粘着テープを貼付け手段によって貼付ける過程と、
前記粘着テープによって連結された前記セパレータを長尺状に繋ぎ合わせた状態で剥離手段によって剥離する過程と、
を備える。
例えば、図6に示すように、積層体からセパレータを剥離すると、セパレータが剥離部材に貼合された状態でセパレータと剥離部材は回収される。このため、剥離部材を再利用するには、剥離部材とセパレータを巻き取り、その後、別工程において、剥離部材からセパレータを剥離する必要がある。
一般的に、剥離部材からセパレータを剥離する作業は、手作業で行われており、作業効率が悪い。また、作業者の感覚に頼る必要があるので、剥離に要する時間が作業者毎に異なり、さらに、剥離する力も一定ではないため、剥離部材を損傷させてしまい、剥離部材の再利用ができない場合がある。
このように、剥離部材からセパレータを剥離するには、別工程が必要となるなど、課題が多く、剥離部材を再利用することなく、廃棄されることが多い。しかし、上述のように、剥離部材は比較的高価であるため、再利用できることが望ましい。また、積層体などの製造工程において、可能な限り廃棄物を低減できることが望ましい。
しかし、特許文献1の剥離方法は、剥離用の粘着テープを、枚葉体に添設されたセパレータの全面に貼付けるのではなく、一部分のみに貼付けることにより、セパレータを積層した枚葉体からセパレータを剥離する際に、枚葉体に対して局所的な応力がかかるおそれがある。局所的な応力がかかることにより、枚葉体にシワ、捻れ、カールなどが生じるおそれがある。
さらに、特許文献1の剥離方法においては、所定の寸法に裁断された枚葉体が定距離となるように、このような積層体の位置合わせを事前に行う必要があり、接触または、非接触のセンサが必要となる。その上、所定の寸法に裁断された枚葉体のサイズに応じて、装置設定を調整する必要がある。そのため、設備コストおよび設置スペースが必要となる。
また、特許文献1の剥離方法は、粘着テープを所定の長さに裁断する必要があるため、製品サイズによってテープ貼り付け距離を設定しなければならない。このため、少量多品種製品には生産上不向きである。
[1]単層体または積層体に積層されたセパレータを剥離することを含む、単層体または積層体の製造方法であって、
(a)セパレータにおける、単層体または積層体側とは反対側の面に、粘着部材を介して剥離部材を貼合すること、
(b)単層体または積層体から、セパレータと、粘着部材と、剥離部材とを共に剥離すること、および
(c)前記(b)で剥離した剥離部材から、粘着部材とセパレータを分離し、剥離部材を回収することを含む、単層体または積層体の製造方法。
[2](d)前記(c)で回収した剥離部材を(a)に再循環させることを含む、[1]に記載の単層体または積層体の製造方法。
[3]粘着部材および剥離部材が長尺のテープまたはフィルムである、[1]または[2]に記載の単層体または積層体の製造方法。
[4]積層体およびセパレータがシートである、[1]から[3]のいずれか1に記載の単層体または積層体の製造方法。
[5]前記粘着部材のセパレータ側における粘着力が、前記粘着部材の剥離部材側における粘着力よりも大きい、[1]から[4]のいずれか1に記載の単層体または積層体の製造方法。
[6]単層体または積層体が光学単層体光学積層体である、[1]から[5]のいずれか1に記載の単層体または積層体の製造方法。
(a)セパレータにおける単層体側または積層体側とは反対側の面に、粘着部材を介して剥離部材を貼合すること、
(b)単層体または積層体から、セパレータと、粘着部材と、剥離部材とを共に剥離すること、および
(c)前記(b)で剥離した剥離部材から、粘着部材とセパレータを分離し、剥離部材を回収することを含む、単層体または積層体の製造方法が提供される。
(単層体)
単層体は、単一の層から構成される。本発明において、単層体は特に限定されない。
(積層体)
積層体は、少なくとも2つの層を有するのであれば、特に限定されない。少なくとも2つの層は、同一の層であってもよく、異なる層であってもよい。
積層体は、例えば、光学層、粘着剤層、保護フィルム層、セパレータ、更なる剥離可能なプロテクトフィルムから選択される少なくとも1つを有する。
本願発明であれば、このような厚さ範囲を有する積層体からセパレータを剥離する場合、積層体の平坦性を保持し、更に光学積層体の特性、例えば、光学特性を損なわないよう、また、薄型の積層体を破損させることなくセパレータを剥離することができる。
本願発明であれば、このような厚さ範囲を有する積層体からセパレータを剥離する場合、積層体の平坦性を保持し、更に光学積層体の特性、例えば、光学特性を損なわないよう、また、薄型の積層体を破損させることなくセパレータを剥離することができる。
さらに、本発明の製造方法によると、所定の寸法に裁断された積層体を用いた場合であっても、連続的にセパレータを剥離でき、作業効率がよく、製造工程の高速化をもたらすことができる。
本発明の製造方法によると、所定の寸法に裁断された積層体であっても、位置調整することなく連続的にセパレータを剥離することが可能である。このため、積層体を単に載置すればよく、複雑な工程を要しない。
さらに、本発明の製造方法によると、所定の寸法に裁断された積層体のサイズに応じて、セパレータを剥離する装置の設定を調整する必要が無い。このため、多種のサイズを有する積層体であっても、連続的にセパレータを剥離することが可能であり、作業効率を大きく向上できる。
さらに、本発明の製造方法によれば、例えば、所定の寸法に裁断された積層体から、セパレータを剥離し、さらに剥離部材を単独で回収するまでの時間は、従来行われてきた、セパレータと剥離部材を手作業で剥離する工程における時間よりも早く、例えば、2分の1〜10分の1程度にまで短縮できる。
また、所定の寸法に裁断された積層体から、セパレータを剥離し、さらに剥離部材を単独で回収するまでの時間について、本発明の製造方法により要した時間と、手作業による従来の製造方法により要した時間を対比することで、本発明は、連続的に積層体からセパレータを剥離できることに加え、例えば、上述したように、従来よりも大幅に時間短縮をできることが判る。
(光学層)
本発明における光学層は、液晶表示装置などに用いることができ、光線を透過又は反射吸収し、様々な効果を与えることを目的とした層であればよい。
光学層は、例えば、位相差フィルム、偏光フィルム、反射防止フィルム、視野角向上フィルム、輝度向上フィルムなどから選択される少なくとも1の光学フィルムを有することができる。光学層は、これらの光学フィルムの単層構造であってもよく、上記のような光学フィルムを含む、複数のフィルムを積層した複層構造であってもよい。
位相差フィルムの厚みは、例えば5μm〜100μmであり、ある態様においては5μm〜30μmである。
位相差フィルムは、少なくとも片面に保護フィルムを有してもよい。
偏光フィルムとして用いることができる樹脂フィルムの例として、ポリビニルアルコール(以下「PVA」と称す場合もある)系樹脂フィルムが挙げられる。PVA系樹脂フィルムの例は、PVAフィルムである。二色性色素の例は、ヨウ素及び二色性有機染料である。偏光子の厚さの例は、1μm〜30μmであり、ある態様においては1μm〜15μmである。
輝度向上フィルムは、積層体であってもよく、例えば、
保護フィルム(PE)/基材/プロテクトフィルム(PET)の順で積層されたもの、
セパレートフィルム(PET)/糊層/基材/プロテクトフィルム(PET)の順で積層されたものを挙げることができる。
輝度向上フィルムにおける基材は、例えば、ポリエステル系樹脂を含む。基材の厚さは、例えば、10〜50μmであることができる。
輝度向上フィルムは、その積層構造等に応じて、様々な厚さを有することができ、例えば、輝度向上フィルムの総膜厚は、30〜150μmであってもよい。
粘着剤層は、例えば、複数の光学層を積層する際に用いられる。
本発明の製造方法によると、単層体または積層体に積層されたセパレータを剥離することを含む。積層態様は、特に限定されず、例えば、静電力により、単層体または積層体とセパレータを積層してもよく、単層体または積層体に、粘着剤を介してセパレータを積層してもよい。なお、セパレータをセパレートフィルムと称する場合がある。
一方、本発明の製造方法によると、所定の寸法に裁断されたセパレータであっても、単層体または積層体から、長尺状のセパレータを剥離する場合と同じく、高速に剥離でき、安定した剥離ができる。さらに、本発明の製造方法であれば、上記問題を全て解決できる。
本発明の製造方法は、セパレータにおける単層体または積層体側とは反対側の面に、粘着部材を介して剥離部材を貼合することを含む。
さらに、単層体または積層体から、セパレータと、粘着部材と、剥離部材とを共に剥離することができる。
このように、本発明の製造方法によると、単層体または積層体の寸法、形態に関係なく、連続的に単層体または積層体からセパレータを剥離でき、作業効率がよく、製造工程の高速化をもたらすことができる。また、剥離部材からセパレータを容易にかつ高速に分離でき、その上、剥離部材の損傷を低減または抑制できる。さらに、本発明の製造方法によると、積層体の位置合わせを必要とせず、および積層体サイズの違いによる装置調整を必要としない。
さらに、粘着部材が長尺であることにより、例えば、粘着部材の巻き出しロールと巻き取りロールとの間で、粘着部材に所定の張力を掛けることができ、単層体または積層体の損傷、変形、シワの発生等をより効率的に抑制できる。
まず、積層体が所定距離となるように位置合わせを実施しなくてもよく、積層体の位置把握をする接触、非接触のセンサを必要としない。これにより、設備コストを抑制でき、設備スペースをより小さくできる。
次に、粘着部材を所定の長さに裁断する機構を必要としない。これにより、設備コストを抑制でき、設備スペースをより小さくできる。
さらに、積層体サイズに応じて、テープ貼り付け距離が変動すること場合がある。しかし、本発明の製造方法において、粘着部材が長尺のテープまたはフィルムであることにより、少量多種製品製造の際、製品によって装置設定を変更する必要がない。これにより、設備稼働率の低下を抑制できる。
長尺のテープは、例えば、厚さ10〜100μm、幅20〜100mmであることができ、長尺のフィルムは、例えば、厚さ10〜100μm、幅20〜100mmであることができる。
例えば、二本の粘着部材を用いる場合、一本の粘着部材を、セパレータにおける長尺方向の一方の辺に沿って配置してもよい。他の粘着部材を、セパレータにおける長尺方向の他方の辺に沿って配置してもよい。
このような範囲内で幅を有することにより、粘着部材の幅とセパレータの幅とが同じまたは略同一である場合と比べて、粘着部材の使用量を低減できる。
また、剥離部材を回収する場合において、剥離部材と粘着部材とをより容易に分離することができる。
例えば、用いる粘着部材の幅、粘着力などの条件に応じて、セパレータと剥離部材との間に配置される粘着部材の本数を、適宜調整でき、配置場所も適宜選択できる。
このような関係を有することにより、粘着部材とセパレータ間で剥離が生じることを抑制でき、剥離部材を再利用可能な状態でより効果的に回収できる。
ある態様においては、粘着部材におけるセパレータ側の粘着力は、積層体とセパレータの間に存在する粘着剤層における粘着力よりも大きいという関係を有する。このような関係を有することにより、積層体などから、安定してセパレータを剥離できる。なお、ある態様において、積層体とセパレータの間に存在する粘着剤層は、積層体に残存し、次の工程において、他の部材との積層に用いることができる。
粘着部材におけるセパレータ側の粘着力>粘着部材の剥離部材側における粘着力>積層体とセパレータの間に存在する粘着剤層の粘着力
の関係であることが好ましい。
このような関係を有することにより、積層体から、セパレータと、粘着部材と、剥離部材とを共に剥離することを、更に容易に行うことができる。また、剥離部材から、粘着部材とセパレータを分離することも、更に効率よく行うことができる。
粘着部材のセパレータ側における粘着力がこのような範囲内であることにより、積層体から、セパレータと、粘着部材と、剥離部材とを共に剥離することを、更に容易に行うことができる。また、剥離部材から、粘着部材とセパレータを分離することを容易に行うことができ、さらに、剥離部材に折れやシワ等のダメージが生じにくいといった効果を得ることができる。
粘着部材の剥離部材側における粘着力がこのような範囲内であることにより、例えば、セパレータの剥離に用いた剥離部材から、粘着部材とセパレータを分離することを、更に効率よく行うことができる。
また、剥離部材から、粘着部材とセパレータを分離する際に、剥離部材に破損および汚染が生じることを低減または抑制できるので、剥離部材の有する機能を損なうことなく、剥離部材を回収できる。さらに、剥離部材の機能を有する限り、回収された剥離部材を複数回再利用できる。
例えば、粘着部材のセパレータ側における粘着力は、0.5〜8.0 N/25mmであり、粘着部材の剥離部材側における粘着力は、0.01〜0.1 N/25mmであり、かつ、粘着部材のセパレータ側における粘着力が、前記粘着部材の剥離部材側における粘着力よりも大きい場合が挙げられる。
また、複数本の粘着部材を用いる場合、使用する態様などに応じて、各粘着部材の粘着力を変化させてもよく、例えば、粘着力が上記範囲内であり、粘着力の異なる複数の粘着部材を組合せて用いてもよい。
また、粘着剤又は接着剤も特に限定されない。例えば、上述した粘着剤層に用いる粘着剤を用いてもよく、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤及び天然ゴムなどの粘着性材料を含む組成物から粘着剤層を形成してもよい。
本発明の製造方法は、セパレータにおける単層体または積層体側とは反対側の面に、粘着部材を介して剥離部材を貼合することを含む。
剥離部材を用いることにより、積層体からセパレータを容易に剥離できる。
その上、本発明の製造方法によると、剥離部材の損傷、汚染などが生じることなく、かつ、剥離部材の有する機能を損なうことなく、剥離部材を回収できる。したがって、剥離部材を複数回再利用できる。
剥離部材が長尺のテープまたはフィルムであることにより、積層体の製造工程における流れ速度を上げることができ、より迅速にセパレータを剥離でき、連続的にセパレータを剥離できる。
また、剥離部材が長尺であることにより、積層体の平坦性を保持できる。
例えば、単層体または積層体が所定の寸法に裁断されたものである場合、剥離部材が長尺であることにより、単層体または積層体を平坦化させた状態で、搬送できる。積層体、セパレータを平坦化させることにより、積層体の損傷、変形、シワの発生等をさらに効率的に抑制できる。
例えば、剥離部材が長尺である場合、剥離部材の巻き出しロールと巻き取りロールとの間で、剥離部材に所定の張力を掛けることができるので、積層体の損傷、変形、シワの発生等をさらに効率的に抑制できる。
剥離部材の幅がこのような範囲内に含まれることにより、単層体または積層体と、セパレータとを平坦化させた状態で搬送できる。また、単層体または積層体と、セパレータとを平坦化させることにより、単層体または積層体の損傷、変形、シワの発生等をさらに効率的に抑制できる。
剥離部材のセパレータ側における粘着力がこのような範囲内であることにより、積層体から、セパレータを剥離することを、更に容易に行うことができる。また、積層体から、セパレータを剥離する際に、セパレータと剥離部材が分離することを抑制できるので、積層体からセパレータを安定して剥離できる。
このように、本発明の製造方法によると、剥離部材に大きな損傷、粘着ムラ、カールなどを生じることなく回収できる。
以下、本発明における製造方法について、適宜図を用いて説明するが、本発明はこれらの態様に限定されるものではない。
(a)セパレータにおける単層体または積層体側とは反対側の面に、粘着部材を介して剥離部材を貼合すること、
(b)単層体または積層体から、セパレータと、粘着部材と、剥離部材とを共に剥離すること、および
(c)前記(b)で剥離した剥離部材から、粘着部材とセパレータを分離し、剥離部材を回収することを含む。
本発明の製造方法によれば、セパレータの剥離に用いる剥離部材を再利用できる。さらに、本発明の製造方法によれば、連続的にセパレータを剥離でき、作業効率がよく、製造工程の高速化をもたらすことができる。
例えば、図1は、本発明の製造方法の概略を示す全体側面図である。より詳細には、図1は、所定の寸法に裁断した積層体を用いる積層体の製造方法を例示している。
図1において、セパレータを有する積層体10は、所定の寸法に裁断した積層体11およびセパレータ12を有する。セパレータを有する積層体10は、図1の左方向から、例えばベルトコンベア(図示せず)上を搬送される。粘着部材の巻き出しロール42から送り出される長尺状の粘着部材21と、剥離部材の巻き出しロール41から送り出される長尺状の剥離部材31を、セパレータ12における積層体11側とは反対側の面に貼合させる。なお、図面における各種ロールの位置、大きさ等は一例である。使用態様、例えば、粘着剤の有無などに応じて、ロールの位置大きさなどの条件を適宜変更でき、所望により、更なるロールを追加できる。
貼合は、例えば、図1の破線A内で示されるようにして行われ、例えば、一対の貼合ロール43を用いて、これらを貼合してもよい。
ある態様においては、例えば、セパレータ12における積層体11側とは反対側の面に、粘着部材21を積層し、次いで剥離部材31を積層してもよく、ある態様においては、セパレータ12と、粘着部材21と、剥離部材31とを同時に積層体11に積層してもよい。
例えば、図1において、積層体11にセパレータ12を積層した所定の寸法に裁断した積層体10を、セパレータ12側がベルトコンベア面(図示せず)と接するように載せ置き、連続的に、所定の寸法に裁断した積層体10を流れ方向に搬送する。次いで、セパレータ12における積層体11とは反対側の面に、粘着部材21を介して、剥離部材31を貼合する。その後、ナイフエッジ(図示せず)を用いて、積層体11から、セパレータ12と、粘着部材21と、剥離部材31とを共に貼合した状態で剥離する。
次いで、前記工程において剥離した剥離部材31から、粘着部材21とセパレータ12を分離し、剥離部材31を回収する。本発明においては、これらの工程を連続的に行うことができる。
本発明の製造方法によれば、セパレータを剥離した積層体を回収し、積層体の状態を観察すると、積層体に破損、シワ、捻れなどの異常が生じていない。したがって、積層体は、平坦な状態で搬送されたと推測される。
図1および図2から理解できるように、本発明の製造方法によると、例えば、長尺状の粘着部材21および剥離部材31を連続的に送り出すことができるので、より高速に、また、安定して、セパレータ12における積層体11側とは反対側の面に、粘着部材21を介して剥離部材31を貼合できる。
なお、各図における所定の寸法に裁断した積層体の間隔は、一態様に過ぎない。
例えば、剥離部材31を長尺とする、幅を適切に選択するなど、剥離部材31の寸法を選択することにより、ベルトコンベア等を用いなくても、積層体11と、セパレータ12と、粘着部材21と剥離部材31を平坦な状態で搬送できる。さらに、薄型の積層体11、所定の寸法に切断された積層体11についても、平坦化が可能であり、積層体の損傷、変形、シワ、カールの発生等を抑制できる。
本発明の製造方法によると、積層体11から、セパレータ12と、粘着部材21と、剥離部材31とを共に剥離する。本発明の製造方法によれば、積層体に破損、欠け、シワなどを生じさせることなく、セパレータ12と、粘着部材21と、剥離部材31とを共に剥離できる。さらに、連続的に、積層体11からセパレータ12を剥離でき、また、安定して高速にこれらの剥離を行える。
例えば、他の機能層が長尺のシートまたはフィルムである場合、セパレータを剥離した後、積層体と機能層を積層し、一対の貼合ロールの間を、積層体と機能層とを通過させ、押圧することにより、積層体と機能層を貼合できる。
ある態様においては、セパレータにおける積層体側とは反対側の面に、粘着部材を介して剥離部材を貼合すること(a)において、回収した剥離部材31を再循環させて、(a)工程における剥離部材として使用してもよい。
このように、本発明の製造方法によると、剥離部材の消費量を大きく低減でき、その上、剥離部材の廃棄を大きく低減できる。
例えば、図5に示されるように、巻き出しロール41から剥離部材31を送り出し、セパレータ12における積層体11側とは反対側の面に、粘着部材21を介して剥離部材31を貼合すること(a)までの任意の段階で、剥離部材31から剥離部材用セパレータ32を剥離してもよい。
例えば、図5に示されるように、積層体11から、セパレータ12と、粘着部材21と、剥離部材31とを共に剥離し(b)、前記(b)で剥離した剥離部材31から、粘着部材21とセパレータ12を分離した後、巻き取りロール45を用いて剥離部材31を回収するまでの任意の段階で、例えば、一対のニップロール49を介して、剥離部材31の粘着面側を剥離部材用セパレータ32で被覆してもよい。
本発明によれば、セパレータ12と剥離部材31とを連続的に分離できるので、剥離部材用セパレータ32についても、単層体または積層体の製造工程において循環させることが可能となった。したがって、本発明の製造方法によると、剥離部材用セパレータの廃棄も大幅に低減でき、さらに、剥離部材31の回収後速やかに、剥離部材31の粘着面を、剥離部材用セパレータで被覆できるので、剥離部材の再利用が容易となり、さらに、剥離部材の寿命を延ばすことが可能となった。
したがって、本発明の一態様によると、剥離部材31の粘着剤面は、その機能を保持した状態で回収される。
本発明の製造方法であれば、単層体または積層体として、光学単層体または光学積層体を用いてもよい。例えば、厚さ50〜300μmの光学積層体であっても、光学積層体からセパレータを剥離する際に、光学積層体の損傷、変形、シワの発生等を防ぐことができ、光学積層体の平坦性を保持できる光学積層体の製造方法が提供される。光学単層体については、より薄い5〜100μmの厚さを有する光学単層体であっても、本発明の製造方法によると、光学単層体の損傷、変形、シワの発生等を防ぐことができ、光学積層体の平坦性を保持できる。
また、本発明は、連続的にセパレータを剥離できるなど、作業効率がよく、製造工程の高速化をもたらすことができる。
さらに、本発明の製造方法であれば、セパレータの剥離に用いる剥離部材を再利用できる。
また、本発明は、連続的にセパレータを剥離できるなど、作業効率がよく、製造工程の高速化をもたらすことができる。
11 積層体
12 セパレータ
21 粘着部材
31 剥離部材
32 剥離部材用セパレータ
41 剥離部材の巻き出しロール
42 粘着部材の巻き出しロール
43 貼合ロール
44 粘着部材およびセパレータの巻き取りロール
45 剥離部材の巻き取りロール
49 ニップロール
Claims (6)
- 単層体または積層体に積層されたセパレータを剥離することを含む、単層体または積層体の製造方法であって、
(a)セパレータにおける単層体または積層体側とは反対側の面に、粘着部材を介して剥離部材を貼合すること、
(b)単層体または積層体から、セパレータと、粘着部材と、剥離部材とを共に剥離すること、および
(c)前記(b)で剥離した剥離部材から、粘着部材とセパレータを分離し、剥離部材を回収することを含む、単層体または積層体の製造方法。 - (d)前記(c)で回収した剥離部材を(a)に再循環させることを含む、請求項1に記載の単層体または積層体の製造方法。
- 粘着部材および剥離部材が長尺のテープまたはフィルムである、請求項1または2に記載の単層体または積層体の製造方法。
- 単層体または積層体およびセパレータがシートである、請求項1から3のいずれか1項に記載の単層体または積層体の製造方法。
- 前記粘着部材のセパレータ側における粘着力が、前記粘着部材の剥離部材側における粘着力よりも大きい、請求項1から4のいずれか1項に記載の単層体または積層体の製造方法。
- 単層体または積層体が、光学単層体または光学積層体である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の単層体または積層体の製造方法。
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