JP2018182299A - 希土類磁石の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】主相の粒径が1〜20μmであっても、磁化の低下を抑制しつつ、保磁力を向上させることができる、R−T−B系希土類磁石の製造方法を提供する。【解決手段】(R1vR2wR3x)yTzBsM1t(R1は軽希土類元素、R2は中希土類元素、R3は重希土類元素、Tは鉄族元素、M1は不純物元素等)で表される第1合金の融液を準備すること、第1合金の融液を100〜102K/秒の速度で冷却して第1合金塊を得ること、第1合金塊を粉砕して1〜20μmの粒径の第1合金粉末を得ること、(R4pR5q)100−uM2u(R4は軽希土類元素、R5は中・重希土類元素、M2はR4及びR5と合金化して、(R4pR5q)100−uM2uの融点を低下させる合金元素等)で表される第2合金の融液を準備すること、及び、第1合金粉末を第2合金の融液に接触させることを含む、希土類磁石の製造方法。【選択図】図2

Description

本開示は、磁化の低下を抑制しつつ、保磁力を向上させることができる、R−T−B系希土類磁石(Rは、希土類元素、Tは、Fe、Ni、及びCoからなる群より選ばれる1種以上、Bは、ホウ素)の製造方法に関する。本開示は、特に、R14Bで表される結晶構造を有する主相の粒径が大きくても、磁化の低下を抑制しつつ、保磁力を向上させることができる、R−T−B系希土類磁石の製造方法に関する。
R−T−B系希土類磁石は、優れた磁気特性を有する高性能磁石である。そのため、ハードディスク及びMRI(磁気共鳴画像)装置等を構成するモータのほか、ハイブリッド車及び電気自動車等の駆動用モータに用いられている。
R−T−B系希土類磁石は、R14Bで表される結晶構造を有する主相と、主相の周囲に存在するRリッチの粒界相とを備える。R−T−B系希土類磁石としては、主相の粒径が1〜20μmである磁石と、主相の粒径が1〜900nmである磁石とがある。
R−T−B系希土類磁石の性能指標のうち、代表的なものとして、磁化と保磁力がある。主相と、主相の周囲に存在するRリッチの粒界相とを備える希土類磁石においては、複数の主相を跨いで磁化反転が伝搬すると、保磁力が低下する。
従来から、主相と、主相の周囲に存在するRリッチの粒界相とを備える希土類磁石を前駆体として、この前駆体の内部に浸透材を浸透させて、保磁力を向上させた希土類磁石を得る取り組みがなされてきた。
また、R−T−B系希土類磁石に必須である希土類元素は、価格の急騰が懸念されており、希土類元素の中でも安価な、軽希土類元素(Ce、La、及びY)の利用が進められている。
例えば、特許文献1には、浸透材を浸透させたR−T−B系希土類磁石が開示されている。特許文献1に開示されたR−T−B系希土類磁石は、軽希土類元素であるCeを含有し、その主相は、コア部と、コア部の周囲に存在するシェル部を有する。
一般的に、浸透材を浸透させたR−T−B系希土類磁石は、非磁性の浸透材を浸透させることにより、保磁力は向上するが、磁化は低下する。R−T−B系希土類磁石が軽希土類元素を含有する場合には、軽希土類元素の磁化が元来低いため、浸透材による磁化の低下は深刻である。
しかし、特許文献1に開示されたR−T−B系希土類磁石においては、主相がコア部とシェル部を有し、シェル部には、浸透材に含まれる軽希土類元素以外の希土類元素が浸透している。そのため、浸透材が、保磁力向上だけでなく、磁化の低下の抑制にも寄与している。これにより、特許文献1に開示されたR−T−B系希土類磁石においては、磁化の低下を抑制しつつ、保磁力が向上している。
特開2016−111136号公報
特許文献1に開示されたR−T−B系希土類磁石は、主相と、主相の周囲に存在するRリッチの粒界相とを備える希土類磁石を前駆体として、この前駆体の内部に浸透材を浸透させて製造される。この前駆体は、単ロール法等の液体急冷法で製造される。そのため、特許文献1に開示されたR−T−B系希土類磁石の前駆体においては、主相の粒径は、50〜300nmである。
特許文献1に開示されたR−T−B系希土類磁石においては、前駆体の主相の粒径が50〜300nmであるため、浸透材を浸透させると、主相がコア部とシェル部を有する構造になり易い。
一方、前駆体の主相の粒径が1〜20μmであると、浸透材を浸透させても、主相がコア部とシェル部を有する構造になり難い。例えば、金型鋳造等で製造されたR−T−B系希土類磁石を前駆体とした場合、前駆体の主相の粒径が1〜20μmであるため、前駆体に浸透材を浸透させても、主相がコア部とシェル部を有する構造となり難い。そのため、磁化の低下を抑制しつつ、保磁力を向上させることが難しかった。
これらのことから、主相の粒径が1〜20μmであっても、磁化の低下を抑制しつつ、保磁力を向上させることができる、R−Fe−B系希土類磁石の製造方法が望まれている、という課題を、本発明者らは見出した。
本開示は、上記課題を解決するためになされたものである。本開示は、主相の粒径が1〜20μmであっても、磁化の低下を抑制しつつ、保磁力を向上させることができる、R−T−B系希土類磁石の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく、鋭意検討を重ね、本開示の希土類磁石の製造方法を完成させた。その要旨は、次のとおりである。
〈1〉(R (Rは、Sc、Ce、La、及びYからなる群より選ばれる1種以上、Rは、Nd、Pr、Sm、Eu、及びGdからなる群より選ばれる1種以上、Rは、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、及びLuからなる群より選ばれる1種以上、Tは、Fe、Ni、及びCoからなる群より選ばれる1種以上、Bはホウ素、そして、Mは、Ti、Ga、Zn、Si、Al、Nb、Zr、Mn、V、W、Ta、Ge、Cu、Cr、Hf、Mo、P、C、Mg、Hg、Ag、Au、O、及びNからなる群より選ばれる1種以上並びに不可避的不純物元素であり、かつ、0.1≦v≦1.0、0≦w≦0.9、0≦x≦0.5、及びv+w+x=1.0、並びに、12≦y≦20、5≦s≦20、0≦t≦3、及びz=100−y−s−tである。)で表される組成を有する第1合金の融液を準備すること、
前記第1合金の融液を10〜10K/秒の速度で冷却して、第1合金塊を得ること、
前記第1合金塊を粉砕して、1〜20μmの粒径を有する第1合金粉末を得ること、
(R 100−u (Rは、Sc、Ce、La、及びYからなる群より選ばれる1種以上であり、Rは、Nd、Pr、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、及びLuからなる群より選ばれる1種以上であり、Mは、R及びRと合金化することによって、(R 100−u の融点を、R及びRの融点よりも低下させる1種以上の合金元素、並びに不可避的不純物元素であり、かつ、0≦p≦0.2、0.8≦q≦1.0、p+q=1.0、及び10≦u≦50である。)で表される組成を有する第2合金の融液を準備すること、及び、
前記第1合金粉末を、前記第2合金の融液に接触させること、
を含む、
希土類磁石の製造方法。
〈2〉前記vが、0.3≦v≦1.0である、〈1〉項に記載の方法。
〈3〉前記vが、0.5≦v≦1.0である、〈1〉又は〈2〉項に記載の方法。
〈4〉前記第1合金塊に、水素を吸蔵させることを、さらに含む、〈1〉〜〈3〉項のいずれか一項に記載の方法。
〈5〉前記第2合金の融液を冷却して、第2合金塊を得ること、
前記第2合金塊を粉砕して、第2合金粉末を得ること、
前記第1合金粉末と前記第2合金粉末とを混合して、混合粉末を得ること、
前記混合粉末を圧縮して、圧粉体を得ること、及び
前記圧粉体を焼結して、焼結体を得ること、
を含み、
前記焼結中に、前記第1合金粉末を、前記第2合金粉末の融液に接触させる、
〈1〉〜〈4〉項のいずれか一項に記載の方法。
〈6〉前記混合粉末を、磁場中で圧縮して、圧粉体を得る、〈5〉項に記載の方法。
〈7〉前記第1合金塊と前記第2合金塊を同時に粉砕しつつ、混合して、混合粉末を得る、〈5〉又は〈6〉項に記載の方法。
〈8〉前記第2合金塊に、水素を吸蔵させることを、さらに含む、〈5〉〜〈7〉項のいずれか一項に記載の方法。
〈9〉前記第1合金粉末と前記第2合金粉末を、室温以上、前記第2合金粉末の融点未満で混合する、〈5〉〜〈8〉項のいずれか一項に記載の方法。
〈10〉前記第1合金粉末と前記第2合金粉末を、前記第2合金粉末の融点以上、800℃以下で混合する、〈5〉〜〈9〉項のいずれか一項に記載の方法。
〈11〉前記焼結体を、前記第2合金粉末の融点以上、1000℃以下で、さらに熱処理する、〈5〉〜〈10〉項のいずれか一項に記載の方法。
〈12〉前記焼結体に、第3合金を、さらに拡散浸透させることを含み、かつ
前記第3合金が、(R 100−u (Rは、Sc、Ce、La、及びYからなる群より選ばれる1種以上であり、Rは、Nd、Pr、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、及びLuからなる群より選ばれる1種以上であり、Mは、R及びRと合金化することによって、(R 100−u の融点を、R及びRの融点よりも低下させる1種以上の合金元素、並びに不可避的不純物元素であり、かつ、0≦p≦0.2、0.8≦q≦1.0、p+q=1.0、及び10≦u≦50である。)で表される組成を有する、
〈5〉〜〈11〉項のいずれか一項に記載の方法。
本開示の希土類磁石の製造方法によれば、主相の粒径が1〜20μmであっても、1つの主相を1つの粒子にして、浸透材と同等の組成を有する融液を、粒界相を介さずに、直接、主相に接触させると、コア/シェル構造の主相を得られる。その結果、本開示によれば、磁化の低下を抑制しつつ、保磁力を向上することができる、希土類磁石の製造方法を提供することができる。
図1は、実施例1の試料の走査型透過電子顕微鏡像を示す図である。 図2は、図1の白の破線矢印に沿ってEDX分析した箇所を示す図である。 図3は、実施例1の試料についての磁化曲線を示す図である。 図4は、比較例1の試料についての磁化曲線を示す図である。 図5は、実施例2の試料についての磁化曲線を示す図である。 図6は、実施例3の試料についての磁化曲線を示す図である。 図7は、実施例4の試料についての磁化曲線を示す図である。 図8は、比較例2の試料についての磁化曲線を示す図である。 図9は、実施例2の試料の走査型透過電子顕微鏡像を示す図である。 図10は、図9の白の破線矢印に沿ってEDX分析した箇所を示す図である。
以下、本開示に係る希土類磁石の製造方法の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態は、本開示に係る希土類磁石の製造方法を限定するものではない。
R−T−B系希土類磁石は、主相と、主相の周囲に存在するRリッチの粒界相とを備える。このような希土類磁石を前駆体(以下、「希土類磁石前駆体」という。)として、希土類磁石前駆体の内部に浸透材を浸透させる場合、浸透材は、希土類磁石前駆体の粒界相を通じて浸透していく。そして、希土類磁石前駆体中の希土類元素と、浸透材中の希土類元素が異なる場合、希土類磁石前駆体の主相にも、浸透材が浸透し、主相はコア部とシェル部を有する構造(以下、「コア/シェル構造」という。)となる。
希土類磁石前駆体が軽希土類元素を含有し、浸透材が軽希土類元素以外の希土類元素を含有する場合、浸透材中の軽希土類元素以外の希土類元素が主相に侵入し、主相がコア/シェル構造となる。これにより、浸透材が保磁力向上だけでなく、磁化の低下の抑制にも寄与する。
希土類磁石前駆体の主相の粒径が1〜900nmであるとき、浸透後の主相がコア/シェル構造になり易いことが知られている。理論に拘束されないが、その理由は次のとおりであると考えられる。
主相の粒径が1〜900nmであるとき、主相は、所謂ナノ結晶粒であるため、その表面は活性化されている。そのため、粒界相に浸透材が浸透し、主相と粒界相とで、異なる種類の希土類元素が含有することになると、主相と粒界相の界面で、異なる希土類元素が相互に拡散する。
一方、希土類磁石前駆体の主相の粒径が1〜20μmであると、主相の表面積が小さくなり、表面が活性化し難くなるため、主相と粒界相の界面で、異なる希土類元素が相互に拡散し難い。その結果、粒界相に浸透材が浸透しても、主相には浸透材が浸透し難く、主相がコア/シェル構造になり難い。
そこで、本発明者らは、1つの主相(結晶粒)を1つの粒子にして、浸透材と同等の組成を有する融液を、粒界相を介さずに、直接、主相に接触させることを試みた。そうすると、コア/シェル構造の主相を得られることが分かった。
このことから、主相の粒径が1〜20μmであっても、1つの主相を1つの粒子にして、浸透材と同等の組成を有する融液を、粒界相を介さずに直接、主相に接触させると、コア/シェル構造の主相を得られることを、本発明者らは知見した。
この知見に基づく、本開示に係る希土類磁石の製造方法の構成要件を、次に説明する。
《本開示の希土類磁石の製造方法》
本開示の希土類磁石の製造方法は、第1合金の融液を準備すること、第1合金の溶湯を冷却して第1合金塊を得ること、第1合金塊を粉砕して第1合金粉末を得ること、第2合金の融液を準備すること、及び、第1合金粉末と前記第2合金の融液とを接触させること、を含む。以下、各工程について説明する。
〈第1合金の融液を準備する工程〉
先ず、第1合金の融液を準備する。第1合金の組成は、(R で表される。
は、Sc、Ce、La、及びYからなる群より選ばれる1種以上である。Rは、軽希土類元素と呼ばれることがある。
は、Nd、Pr、Sm、Eu、及びGdからなる群より選ばれる1種以上である。Rは、中希土類元素と呼ばれることがある。
は、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、及びLuからなる群より選ばれる1種以上である。Rは、重希土類元素と呼ばれることがある。
Tは、Fe、Ni、及びCoからなる群より選ばれる1種以上である。Bは、ホウ素である。
は、Ti、Ga、Zn、Si、Al、Nb、Zr、Mn、V、W、Ta、Ge、Cu、Cr、Hf、Mo、P、C、Mg、Hg、Ag、Au、O、及びNからなる群より選ばれる1種以上並びに不可避的不純物元素である。Mは、本開示の製造方法で得られる希土類磁石の磁気特性を損なわない範囲で、少量加えられる元素と不可避的不純物である。不可避的不純物とは、原材料に含まれる不純物等、その含有を回避することが避けられない、あるいは、回避するためには著しい製造コストの上昇を招くような不純物のことをいう。
yはR、R、及びRの合計含有量であり、zはTの含有量であり、sはBの含有量であり、tはMの含有量であり、そして、y、z、s、及びtの値は、それぞれ、原子%である。zは、z=100−y−s−tで表されることから、Tの含有量は、R、R、及びR、並びに、B及びMの残部である。12≦y≦20、5≦s≦20、0≦t≦3にすることによって、第1合金の融液を冷却して得た第1合金塊に、適正量の(R,R,R14Bで表される主相が存在する。また、主相の周囲に、適正量の(R,R,R)リッチの粒界相が存在する。
t、すなわち、Mの含有量が3原子%以下であれば、本開示の製造方法で得た希土類磁石の磁気特性を損なわず、その磁気特性はMを含まない場合と同等と考えてよい。Mの含有量は、2原子%以下、1原子%以下、又は0原子%でよいが、不可避的不純物元素を皆無にすると、製造コストを過度に上昇させる。そのため、Mの含有量は、0.1原子%以上、0.3原子%以上、又は0.5原子%以上であってよい。
Tは、鉄族元素に分類され、Fe、Ni、及びCoそれぞれの性質は、常温及び常圧で強磁性を示す点で共通する。そのため、これらを相互に入れ替えて用いてもよい。Coの含有により、本開示の製造方法で得た希土類磁石の磁化が向上し、キュリー点が上昇する。この効果は、Tの含有量全体に対して、Coの含有量が1原子%以上で発現する。この観点からは、Coの含有量は、Tの含有量全体に対して、1原子%以上が好ましく、3原子%がより好ましく、5原子%以上がより一層このましい。一方、Co及びNiは高価であり、Feが最も安価であるため、経済的には、Tの含有量全体に対して、Feは80原子%以上が好ましく、90原子%以上がより好ましく、Tの全部がFeであってもよい。
v、w、及びxは、R、R、及びRの割合を示す。v+w+x=1.0であることから、v、w、及びxは、それぞれ、R、R、及びRの合計含有量全体に対する割合である。上述したように、本開示の製造方法で得られた希土類磁石の主相は、コア/シェル構造を有する。コア/シェル構造を有することによって、磁化の低下を抑制しつつ、保磁力を向上する効果が得られる。0.1≦v≦1.0、0≦w≦0.9、及び0≦x≦0.5であるとき、この効果が得られる。この効果は、第2合金とも関係するため、後ほど、詳述する。
第1合金中の希土類元素の含有量全体に対して、軽希土類元素の含有割合が高いほど、磁化の低下を抑制しつつ、保磁力を向上する効果が大きい。このことから、0.3≦v≦1.0が好ましく、0.5≦v≦1.0がより好ましく、0.7≦v≦1.0がより一層好ましい。第1合金中の希土類元素の含有量全体に対して、軽希土類元素の含有割合を高くする観点から、0≦w≦0.7、0≦w≦0.5、0≦w≦0.3、又は0≦w≦0.1であってよい。同様に、0≦x≦0.3又は0≦x≦0.1であってよい。
これまで説明してきた組成になるように、原材料を配合し、その原材料を溶解して、第1合金の融液を準備する。上述の組成になるように配合し溶解することができれば、原材料は、特に制限されない。原材料としては、例えば、第1合金を構成する元素の純金属、純物質、合金、及び/又は化合物等を使用することができる。合金としては、例えば、希土類元素のFe合金、及びFe−B合金等が挙げられる。
溶解方法に特に制限はない。溶解方法としては、例えば、高周波溶解及びアーク溶解が挙げられる。溶解中に融液の組成が変化し難い点からは、例えば、高周波溶解が好ましい。溶解中に、特定の成分が蒸発等により減耗したり、特定の成分が酸化物を形成してスラグとして排出されてしまうような場合には、その分を見込んで、原材料を配合する。
溶解温度(融液の温度)は、例えば、1200℃以上、1250℃以上、又は1300℃以上であってよく、1500℃以下、1450℃以下、又は1400℃以下であってよい。
〈第1合金の融液を冷却する工程〉
第1合金の融液を10〜10K/秒の速度で冷却して、第1合金塊を得る。冷却速度が10K/秒以下であれば、第1合金塊中の主相の粒径は1μm以上になる。粒径を1μm以上にする観点からは、冷却速度は、0.8×10K/秒以下が好ましく、0.6×10K/秒以下がより好ましく、0.4×10K/秒以下がより一層好ましい。一方、冷却速度が10K/秒以上であれば、第1合金中の主相の粒径は20μm以下になる。なお、10K/秒以上は、1K/秒以上を意味する。粒径を20μm以下にする観点からは、冷却速度は、15K/秒以上が好ましく、20K/秒以上がより好ましく、25K/秒以上がより一層好ましい。主相の粒径は、例えば、2μ以上、4μm以上、又は8μm以上であってよく、18μm以下、16μm以下、又は14μm以下であってよい。本明細書において、主相の粒径は、全主相についての投影面積円相当径の平均である。
冷却速度が上述した範囲であれば、第1合金の融液を冷却する方法に制限はない。冷却方法としては、例えば、金型鋳造、あるいは、単ロール法で周速を1〜10m/秒にすることが挙げられる。なお、前述した周速は、銅製単ロールの場合である。
銅製単ロールを用いて第1合金塊を得るとき、第1合金塊の形態は、例えば、粉末、薄片、及び薄帯等が挙げられる。主相の粒径が1〜20μmであるとき、薄帯の厚さは、例えば、10μm以上、30μm以上、又は50μm以上であってよく、500μm以下、300μm以下、又は100μm以下であってよい。薄帯の厚さとは、薄帯全体の平均厚さをいう。
金型鋳造時に使用する金型としては、例えば、ブックモールド等が挙げられる。ブックモールドで製造した第1合金塊の厚さは、例えば、1mm以上、3mm以上、又は5mm以上であってよく、20mm以下、15mm以下、又は10mm以下であってよい。
〈第1合金塊を粉砕する工程〉
第1合金塊を粉砕して、1〜20μmの粒径を有する第1合金粉末を得る。第1合金塊は、複数の主相と、その周囲に存在する(R,R,R)リッチの粒界相とを備える。主相は、(R,R,R14Bで表される結晶構造を有する。一方、粒界相は、非晶質であるか、不規則な原子配列を有する。そのため、粒界相は主相よりも脆弱である。このことから、第1合金塊を粉砕すると、粒界相に亀裂が入り、個々の主相(結晶粒)に離別する。
上述したように、第1合金塊中の主相の粒径は、1〜20μmである。第1合金塊を粉砕して、1〜20μmの粒径を有する第1合金粉末を得ると、第1合金粉末の全粒子のうち、80%以上の粒子が、それぞれ、1つの主相(結晶粒)を備える。本明細書では、このことを、「第1合金粉末の個々の粒子は、(R,R,R14Bで表される結晶構造を有する主相を1つ備える。」、「第1合金粉末の個々の粒子は、主相を1つ備える。」、又は「1つの主相を1つの粒子にする。」等ということがある。Rが必須である。また、主相の周囲に存在していた粒界相の80体積%以上が除去される。第1合金粉末の粒径は、例えば、2μ以上、4μm以上、又は8μm以上であってよく、18μm以下、16μm以下、又は14μm以下であってよい。本明細書において、第1合金粉末の粒径とは、全粒子の投影面積円相当径の平均である。
上述したように粉砕することができれば、粉砕方法は、特に制限されない。粉砕方法としては、例えば、ジェットミル及び/又はボールミル等を用いて、第1合金塊を粉砕することが挙げられる。ジェットミルで用いられる気流としては、例えば、窒素気流等が挙げられる。
主相を破壊することなく、かつ、主相の周囲に存在する粒界相を除去する観点からは、ジェットミルを用いた粉砕が好ましい。
ジェットミル及び/又はボールミル等を用いて粉砕する前に、例えば、ジョークラッシャー及び/又はハンマーミル等を用いて、第1合金塊を粗粉砕してもよい。
第1合金塊を粉砕する前に、第1合金塊に水素を吸蔵させてもよい。水素を吸蔵させることによって、第1合金塊の粉砕を容易にする。また、第1合金粉末と第2合金粉末を圧粉及び焼結する場合には、焼結の昇温過程で放出される水素によって、圧粉時に添加した炭化水素系潤滑剤が離脱し易くなる。その結果、焼結体に残留する炭素及び/又は酸素等の不純物を低減することができる。焼結については後述する。
水素の吸蔵量は、水素圧力で、0.05MPa以上、0.10MPa以上、又は0.30MPa以上であってよく、1.00MPa以下、0.70MPa以下、又は0.50MPa以下であってよい。
第1合金塊に水素を吸蔵する方法は、常法でよい。例えば、第1合金塊を、水素雰囲気中に暴露することが挙げられる。そのときの水素圧力は、例えば、1.0気圧以上、1.5気圧以上、又は2.0気圧以上であってよく、5.0気圧以下、4.0気圧以下、又は3.0気圧以下であってよい。水素雰囲気の温度は、例えば、10℃以上、20℃以上、50℃以上、100℃以上、又は200℃以上であってよく、500℃以下、400℃以下、350℃以下、300℃以下、又は250℃以下であってよい。
ここでは、第1合金塊に水素を吸蔵させる場合について説明したが、第1合金塊を粗粉砕した後に、その粗粉砕後の第1合金塊に水素を吸蔵させてもよい。
〈第2合金の融液を準備する工程〉
第2合金の融液を準備する。第2合金の組成は、(R 100−u で表される。
は、Sc、Ce、La、及びYからなる群より選ばれる1種以上であり、RはNd、Pr、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、及びLuからなる群より選ばれる1種以上である。
は、R及びRと合金化することによって、(R 100−u の融点を、R及びRの融点よりも低下させる1種以上の合金元素、並びに不可避的不純物元素である。不可避的不純物とは、原材料に含まれる不純物等、その含有を回避することが避けられない、あるいは、回避するためには著しい製造コストの上昇を招くような不純物のことをいう。RとRを、より多く相互拡散させる観点から、第2合金中で、RはRよりも多く含有していることが好ましい。相互拡散については後述する。このことから、0≦p≦0.2、0.8≦q≦1.0、及びp+q=1.0である。0≦p≦0.1、0.9≦q≦1.0、及びp+q=1.0、あるいは、0≦p≦0.05、0.95≦q≦1.00、及びp+q=1.00であってもよい。
uはMの含有量であり、原子%である。Mが複数の元素であるときは、それらの元素の合計含有量である。R及びRはMの残部である。10≦u≦50にすることによって、(R 100−u の融点を、R及びRの融点よりも低下させることができる。
第2合金としては、Nd−Cu合金、Pr−Cu合金、Tb−Cu合金、Dy−Cu合金、La−Cu合金、Ce−Cu合金、Nd−Pr−Cu合金、Nd−Al合金、Pr−Al合金、Nd−Pr−Al合金、Nd−Co合金、Pr−Co合金、及びNd−Pr−Co合金等が挙げられる。これらの合金に、さらに、Sc、Ce、La、及びYからなる群より選ばれる1種以上を含有している合金であってもよい。
これまで説明してきた組成になるように、原材料を配合し、その原材料を溶解して、第2合金の融液とする。原材料は、上述の組成になるように配合し溶解することができれば、特に制限はない。原材料としては、例えば、第2合金を構成する元素の純金属、純物質、合金、又は化合物を使用することができる。
溶解方法に特に制限はない。溶解方法としては、例えば、高周波溶解及びアーク溶解が挙げられる。溶解中に融液の組成が変化し難い点からは、例えば、高周波溶解が好ましい。溶解中に、特定の成分が蒸発等により減耗したり、特定の成分が酸化物を形成してスラグとして排出されてしまったりするような場合には、その分を見込んで、原材料を配合する。
〈第1合金粉末を第2合金の融液に接触させる工程〉
第1合金粉末を第2合金の融液に接触させる。第1合金粉末及び/又は第2合金の融液の酸化を抑制するため、真空中又は不活性ガス雰囲気中で、第1合金粉末を第2合金の融液に接触させることが好ましい。不活性ガス雰囲気には、窒素ガス雰囲気を含む。
接触方法は、特に制限されない。例えば、第2合金の融液に第1合金粉末を投入し、撹拌すること等が挙げられる。あるいは、第2合金の融液を冷却して第2合金塊を得て、第1合金粉末と第2合金塊を容器に収納し、容器中を第2合金の融点以上に加熱してもよい。あるいは、第2合金塊を粉砕して第2合金粉末を得て、第1合金粉末と第2合金粉末を混合して容器に収納し、容器中を第2合金の融点以上に加熱してもよい。
第2合金の融点は、第1合金粉末の融点よりも低い。接触時の融液の温度を、第2合金の融点以上、第1合金の融点未満にすれば、第2合金の融液の第1合金粉末を第2合金の融液に接触させても、第1合金粉末が溶融することはない。
接触時の融液の温度は、例えば、450℃以上、475℃以上、500℃以上、525℃以上、又は550℃以上であってよく、800℃以下、750℃以下、700℃以下、675℃以下、又は650℃以下であってよい。
接触時間は、第1合金粉末の質量等に応じて適宜決定すればよい。接触時間は、例えば、5分以上、10分以上、30分以上、又は45分以上であってよく、180分以下、150分以下、120分以下、又は90分以下であってよい。
第1合金粉末の個々の粒子は、(R,R,R14Bで表される結晶構造を有する主相を1つ備え、Rが必須である。第2合金の融液(以下、単に「融液」ということがある。)の組成は、(R 100−u で表される組成を有する。そして、Rは、軽希土類元素、すなわち、Rを含有しない。理論に拘束されないが、これらにより、次のことが考えられる。
主相の表面と融液の界面でRとRが相互に拡散する。すなわち、主相の表面から融液へRが排出され、融液から主相内へRが侵入する。そして、主相は、Rが侵入していないコア部と、Rが侵入したシェル部になる。Rのような軽希土類元素と比べると、Rのような中希土類元素及び重希土類元素(軽希土類元素以外の希土類元素)は、主相の異方性磁界を増加させることができる。Rの濃度は、コア部においてよりもシェル部において高くなっていることから、異方性磁界は、コア部においてよりも、シェル部において高くなる。これにより、第2合金を接触させた後の主相(第1合金粉末の個々の粒子)同士が並んでも、コア部はシェル部によって磁気的に分断される。その結果、保磁力が向上する。なお、異方性磁界は、永久磁石の保磁力の大きさを表す物性値である。
さらに、主相(第1合金粉末の個々の粒子)には、第2合金の融液のMは侵入し難いため、磁化が低下を抑制することができる。これらのことから、磁化の劣化を抑制しつつ、保磁力を向上させることができる、希土類磁石の製造方法を提供できる。
第1合金粉末の個々の粒子と第2合金の融液との接触は、次のような態様で行うこともできる。すなわち、第2合金の融液を冷却して第2合金塊を得ること、第2合金塊を粉砕して第2合金粉末を得ること、第1合金粉末と前記第2合金粉末とを混合して混合粉末を得ること、混合粉末を圧縮して圧粉体を得ること、及び、前記圧粉体を焼結して焼結体を得ること、を含み、焼結中に、前記第1合金粉末と前記第2合金粉末の融液を接触させることである。以下、この態様を、工程ごとに説明する。
〈第2合金の融液を冷却する工程〉
第2合金の融液を冷却して、第2合金塊を得る。第2合金塊については、結晶粒の大きさは、特に制限されないため、第2合金の融液の冷却速度は、特に制限されない。
第2合金の融液の冷却方法は、第1合金の融液の冷却方法に準拠してもよい。単ロール法で第2合金の融液を冷却する場合において、第1合金の融液を単ロール法で冷却する場合における単ロールの周速に準拠してもよいし、準拠しなくてもよい。準拠しない場合、所謂液体急冷法における単ロールの周速を採用してもよい。液体急冷法における単ロールの周速を採用すると、第2合金塊中で偏析を抑制することができる。そのため、第2合金塊を粉砕して第2合金粉末を得たとき、第2合金粉末の組成がより均一になる。
液体急冷法における単ロールの周速としては、例えば、20m/s以上、21m/s以上、22m/s以上、又は23m/s以上であってよく、50m/s以下、30m/s以下、29m/s以下、28m/s以下、又は27m/s以下であってよい。
〈第2合金塊を粉砕する工程〉
第2合金塊を粉砕して、第2合金粉末を得る。第2合金粉末は、第1合金粉末と混合する。混合に支障がなければ、第2混合粉末の粒径は、特に制限されない。第1合金粉末と第2合金粉末とを均一に混合する観点からは、第2混合粉末の粒径は、例えば、2μm以上、5μm以上、又は10μm以上であってよく、50μm以下、30μm以下、又は20μm以下であってよい。
粉砕方法は、特に制限されない。粉砕方法としては、例えば、ジェットミル及び/又はボールミル等を用いて、第2合金塊を粉砕することが挙げられる。ジェットミルで用いられる気流としては、例えば、窒素気流が挙げられる。
ジェットミル及び/又はボールミル等を用いて粉砕する前に、例えば、ジョークラッシャー及び/又はハンマーミル等を用いて、第2合金塊を粗粉砕してもよい。
第2合金塊を粉砕する前に、第2合金塊に水素を吸蔵させてもよい。水素吸蔵の方法及び効果等は、第1合金塊に水素を吸蔵させる場合と同様である。
〈第1合金粉末と第2合金粉末を混合する工程〉
第1合金粉末と第2合金粉末とを混合して、混合粉末を得る。第1混合粉末と第2混合粉末とを均一に混合することができれば、混合方法は、特に制限されない。例えば、第1混合粉末と第2混合粉末を乳鉢に装入して混合することが挙げられる。
第1合金塊と第2合金塊を同時に粉砕しつつ、第1合金粉末と第2合金粉末を混合して、混合粉末を得てもよい。このように、粉砕と混合を同時に行うことによって、第1合金粉末と第2合金粉末とを、より均一に混合することができる。
粉砕と混合を同時に行う方法としては、例えば、第1合金塊と第2合金塊を、ジェットミル等で同時に粉砕しつつ、第1合金粉末と第2合金粉末を混合して、混合粉末を得ることが挙げられる。
第1合金粉末と第2合金粉末の混合は、室温以上、第2合金粉末の融点未満で行ってもよいし、第2合金粉末の融点以上、800℃以下で行ってもよい。室温以上、第2合金粉末の融点未満で、第1合金粉末と第2合金粉末を混合すると、第1合金粉末と第2合金粉末は、そのままの状態で混合される。一方、第2合金粉末の融点以上、800℃以下で、第1合金粉末と第2合金粉末を混合すると、第1合金粉末の個々の粒子の表面に第2合金が被覆される。この被覆により、焼結時に、第1合金粉末を、第2合金粉末の融液に接触させ易くなる。なお、本明細書で、特に断りがない限り、室温は25℃を意味する。
〈混合粉末を圧縮する工程〉
混合粉末を圧粉して、圧粉体を得る。圧粉方法を常法でよい。例えば、金型に粉末を装入し、プレス機を用いて圧縮することが挙げられる。圧粉は、室温で行ってよい。圧粉の際の圧力は、例えば、30MPa以上、60MPa以上、又は90MPaであってよく、500MPa以下、300MPa以下、又は150MPa以下であってよい。加圧時間は、例えば、5分以上、15分以上、30分以上、又は45分以上であってよく、180分以下、120分以下、100分以下、80分以下であってよい。
混合粉末を、磁場中で圧縮して、圧粉体を得てもよい。これにより、圧粉体中で、第1合金粉末の個々の粒子が、磁場の方向に配向する。その結果、本開示の製造方法で得られた希土類磁石に異方性を付与することができる。
印加する磁場は、例えば、直流磁場又はパルス磁場等が挙げられる。印加する磁場の大きさは、直流磁場の場合、例えば、0.3T以上、0.5T以上、又は1.0T以上であってよく、5.0T以下、3.0T以下、又は2.0T以下であってよい。印加する磁場の大きさは、パルス磁場の場合、1.0T以上、2.0T以上、又は3.0T以上であってよく、7.0T以下、6.0T以下、又は5.0T以下であってよい。
印加する磁場の方向は、配向させたい方向によって定めることができ、例えば、圧縮方向、あるいは、圧縮方向に垂直な方向等が挙げられる。
〈圧粉体を焼結する工程〉
圧粉体を焼結して、焼結体を得る。圧粉体の酸化及び希土類元素の蒸発を抑制するため、真空中又は不活性ガス雰囲気中で焼結することが好ましい。不活性ガス雰囲気には、窒素ガス雰囲気を含む。真空中又は不活性ガス雰囲気で焼結しない場合には、第1合金粉末及び/又は第2合金粉末の組成について、希土類元素の蒸発分を見込んで、希土類元素の含有量をあらかじめ増加させておいてもよい。
第2合金粉末の融点以上の温度で液相焼結することができれば、加圧焼結又は無加圧焼結のいずれでもよい。
焼結温度は、第2合金粉末の融点以上、第1合金粉末の融点以下で、適宜選択すればよい。このような温度で焼結することにより、焼結中の圧粉体の内部で、第1合金粉末は溶解せず、第2合金粉末が溶解する。これにより、第1合金粉末を第2合金(第2合金粉末)の融液に接触させることができる。第1合金粉末を第2合金(第2合金粉末)の融液に接触させた効果は、上述したとおりである。
焼結温度は、無加圧焼結の場合、典型的には、950℃以上、1000℃以上、又は1050℃以上であってよく、1200℃以下、1150℃以下、又は1100℃以下であってよい。また、焼結温度は、加圧焼結の場合、典型的には、600℃以上、800℃以上、又は900℃以上であってよく、1200℃以下、1150℃以下、又は1100℃以下であってよい。
焼結時間は、圧粉体の質量等に応じて適宜決定すればよい。焼結時間は、無加圧焼結の場合、例えば、0.1時間以上、1.0時間以上、2.0時間以上、3.0時間以上、又は4.0時間以上であってよく、50.0時間以下、30.0時間以下、20.0時間以下、12.0時間以下、10.0時間以下、8.0時間以下、6.0時間以下、又は5.0時間以下であってよい。焼結時間は、加圧焼結の場合、例えば、0.01時間以上、0.05時間以上、0.10時間以上、又は0.50時間以上であってよく、20.00時間以下、10.00時間以下、5.00時間以下、2.00時間以下、1.50時間以下、1.00時間以下、又は0.75時間以下であってよい。
このように、無加圧焼結と比べて、加圧焼結は、比較的低温で圧粉体を焼結することが可能であり、焼結時間も短い。これにより、無加圧焼結の場合には、第2合金粉末の組成が変化することを抑制でき、焼結体の結晶粒が粗大化することを抑制できる。
加圧焼結する場合には、例えば、圧粉体に静水圧を加えることが挙げられる。静水圧は、典型的には、40MPa以上、100MPa以上、200MPa以上、300MPa以上、又は400MPa以上であってよく、1000MPa以下、900MPa以下、800MPa以下、700MPa以下、又は600MPa以下であってよい。
上述したように、焼結中に、第1合金塊及び/又は第2合金塊に吸蔵させた水素を除去してもよい。そのためには、焼結時の昇温過程(300〜500℃)においては、真空中で圧粉体を加熱するようにしてもよい。
〈焼結体を熱処理する工程〉
必要に応じて、焼結体をさらに熱処理してもよい。これにより、シェル部を厚くすることができる。
熱処理温度としては、第2合金粉末の融点以上、1000℃以下が好ましい。熱処理温度が第2合金粉末の融点以上であれば、シェル部を厚くすることができる。一方、熱処理温度が1000℃以下であれば、コア/シェル構造を有する主相が粒成長することを抑制できる。
熱処理時間は、焼結体の質量等によって適宜決定すればよい。熱処理時間は、典型的には、0.2時間以上、1.0時間以上、5.0時間以上、10.0時間以上、又は15.0時間以上であってよく、48.0時間以下、40.0時間以下、36.0時間以下、24時間以下、又は20.0時間以下であってよい。
第2合金がCu系の共晶合金である場合、この合金の融点が低いため、熱処理温度は、例えば、500℃以上、550℃以上、又は600℃以上であってよく、800℃以下、750℃以下、又は700℃以下であってよい。また、第2合金がCu系の共晶合金である場合、熱処理時間は、例えば、1.0時間以上、3.0時間以上、又は5.0時間以上であってよく、12.0時間以下、9.0時間以下、又は7.0時間以下であってよい。
圧粉体の酸化及び希土類元素の蒸発を抑制するため、真空中又は不活性ガス雰囲気中で熱処理することが好ましい。不活性ガス雰囲気には、窒素ガス雰囲気を含む。
〈焼結体に第3合金を拡散浸透させる工程〉
焼結体に、第3合金を、さらに拡散浸透させてもよい。拡散浸透させる方法としては、例えば、焼結体と第3合金塊を接触させて、第3合金の融点以上で熱処理することが挙げられる。第3合金粉末中に焼結体を装入し、第3合金の融点以上で熱処理してもよい。このように、第3合金を拡散浸透させることによって、焼結体中の粒界相に第3合金が拡散浸透し、焼結体中の主相同士を、一層強く磁気分断することができ、保磁力の一層の向上に寄与する。
第3合金の組成は、(R 100−u (Rは、Sc、Ce、La、及びYからなる群より選ばれる1種以上であり、Rは、Nd、Pr、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、及びLuからなる群より選ばれる1種以上であり、Mは、R及びRと合金化することによって、(R 100−u の融点を、R及びRの融点よりも低下させる1種以上の合金元素、並びに不可避的不純物元素であり、かつ、0≦p≦0.2、0.8≦q≦1.0、p+q=1.0、及び10≦u≦50である。)で表される。第3合金の組成に関する規定は、第2合金の組成に関する規定に準じてよい。また、焼結体に第3合金を拡散浸透させるときの温度は、第3合金の融点以上、第1合金の融点以下で適宜選択すればよい。典型的には、圧粉体を無加圧焼結する際の温度に準じてよい。拡散浸透時間についても、圧粉体を無加圧焼結する際の時間に準じてよい。
以下、本開示の希土類磁石の製造方法を実施例により、さらに具体的に説明する。なお、本開示の希土類磁石は、以下の実施例で用いた条件に限定されるものではない。
〈試料の作製〉
次の要領で各試料を作製した。
(実施例1)
Ce14.33Fe79.24Cu0.105.74Ga0.40Al0.19で表される組成を有する第1合金の融液を準備した。この融液を、1380℃でブックモールドに鋳造して、第1合金塊を得た。このときの冷却速度は、ブックモールドの肉厚中心で、10K/秒であった。第1合金塊の厚さは5mmであった。
第1合金塊を、カッターミルを用いて、粒径が100μmになるまで粗粉砕した。この粗粉砕片を、150℃の水素雰囲気中に暴露し、粗粉砕片に水素を吸蔵させた。水素の吸蔵量は、水素圧力で、0.1MPaであった。水素を吸蔵させた粗粉砕片を、カッターミルを用いて、32μmになるまで粉砕して、微粉砕片にした。さらに、微粉砕片を、ジェットミルを用いて、10μmになるまで粉砕し、第1合金粉末を得た。なお、粒径は、全粒子についての投影面積円相当径の平均である。
第1合金粉末とNd70Cu30で表される組成を有する第2合金塊を、700℃の真空熱処理炉内に、60分にわたって装入し、第1合金粉末を、第2合金粉末の融液に接触させ、その後、冷却し、これを実施例1の試料とした。
(比較例1)
また、実施例1の試料を作製したときに得た、ジェットミルで粉砕したままの第1合金粉末を、脱水素化熱処理し、これを比較例1の試料とした。脱水素化熱処理は、400℃で1時間にわたって行った。
(実施例2)
Ce14.33Fe79.24Cu0.105.74Ga0.40Al0.19で表される組成を有する第1合金の融液を準備した。この融液を、1380℃でブックモールドに鋳造して、第1合金塊を得た。このときの冷却速度は、ブックモールドの肉厚中心で、10K/秒であった。第1合金塊の厚さは5mmであった。
第1合金塊を、カッターミルを用いて、合金粉の粒径が100μmになるまで粗粉砕した。この粗粉砕片を、150℃の水素雰囲気中に暴露し、粗粉砕片に水素を吸蔵させた。水素の吸蔵量は、水素圧力で、0.1MPaであった。水素を吸蔵させた粗粉砕片を、カッターミルを用いて、32μmになるまで粉砕して、微粉砕片にした。さらに、微粉砕片を、ジェットミルを用いて、10μmになるまで粉砕し、第1合金粉末を得た。なお、粒径は、全粒子についての投影面積円相当径の平均である。
Nd70Cu30で表される組成を有する第2合金塊を、カッターミルを用いて、合金粉の大きさが10μmになるまで粉砕して、第2合金粉末を得た。なお、合金粉の大きさは、全粒子についての投影面積円相当径の平均である。
第1合金粉末100質量%と第2合金粉末10質量%を乳鉢に装入し、混合して、混合粉末を得た。
混合粉末を、1Tの直流磁場中で圧縮成形して、圧粉体を得た。圧粉は室温で行った。圧粉の際の圧力は、100MPaであった。
圧粉体を、700℃で18時間にわたり、アルゴン雰囲気中で焼結して、焼結体を得た。焼結圧力は、200MPaであった。この焼結体を実施例2の試料とした。
(実施例3)
実施例2の試料の作製時に得られた焼結体に、さらに、第2合金を拡散浸透した。拡散浸透は、焼結体と第2合金塊を接触させた状態で、700℃で360分にわたり、アルゴンガス雰囲気中で熱処理することによって行った。拡散浸透した第2合金の量は、焼結体に対して、第2合金塊を10質量%であった。このようにして得た、拡散浸透後の焼結体を実施例3の試料とした。
(実施例4)
Ce7.75La3.26Nd2.03Pr0.83Fe75.64Co4.465.66Ga0.37で表される組成を有する第1合金の融液を準備したこと以外、実施例1と同様に、実施例4の試料を作製した。
(比較例2)
Ce7.75La3.26Nd2.03Pr0.83Fe75.64Co4.465.66Ga0.37で表される組成を有する第1合金の融液を準備したこと以外、比較例1と同様に、比較例2の試料を作製した。
(評価)
各試料について、保磁力と磁化を測定した。測定は、Lake Shore社製の振動試料型磁力計(VSM:Vibrating Sample Magnetometer)を用い、室温で行った。比較例1及び2については、脱水素化熱処理後の粉末を樹脂埋めした試料を用いて測定した。
実施例1及び2の試料については、走査型透過電子顕微鏡(STEM)を用いて組織観察し、成分分析(EDX線分析)を行った。
評価結果を図1〜図10に示す。図1は、実施例1の試料の走査型透過電子顕微鏡(STEM)像を示す図である。図2は、図1の白の破線矢印に沿ってEDX分析した箇所を示す図である。図3は、実施例1の試料についての磁化曲線を示す図である。図4は、比較例1の試料についての磁化曲線を示す図である。なお、図3及び図4における磁化については、使用した振動試料型磁力計の最大外部磁場(図3及び図4のx軸で27kOe)印加時の磁石の磁化を1として規格化した数値である。図5は、実施例2の試料についての磁化曲線を示す図である。図6は、実施例3の試料についての磁化曲線を示す図である。図7は、実施例4の試料についての磁化曲線を示す図である。図8は、比較例2の試料についての磁化曲線を示す図である。図9は、実施例2の試料の走査型透過電子顕微鏡(STEM)像を示す図である。図10は、図9の白の破線矢印に沿ってEDX分析した箇所を示す図である。
図2において、シェル部−コア部−シェル部と示されている部分が、第1合金粉末の粒子(以下、「第1合金粒子」ということがある。)である。第1合金粒子の両側は、第2合金塊の融液(以下、「第2合金融液」ということがある。)が凝固した部分である。
図2から分かるように、コア部と比較して、シェル部のCe濃度は、非常に低い。また、コア部のNdの濃度は、ほぼ0原子%であるのに対して、シェル部の内側(コア部の側)から外側(コア部の反対側)に向かって、Ndの濃度が上昇している。これらのことから、第1合金粒子を、第2合金融液に接触させているときに、第1合金粒子から、第2合金融液へ、Ceが排出され、第2合金融液から、第1合金粒子へ、Ndが侵入したと考えられる。
図3から分かるように、実施例1の保磁力は5.5kOeである。一方、図4から分かるように、比較例1の保磁力は、ほぼ0kOeである。そして、実施例1及び比較例1の磁化は、ほぼ同じである。これらのことから、磁化の低下を抑制しつつ、保磁力を向上できていることが確認できた。
図5から分かるように、実施例2の保磁力は1.37kOeである。図6から分かるように、実施例3の保磁力は2.10kOeである。これらのことから、混合粉末の圧粉体を焼結して焼結体を得る場合においても、保磁力が発現することを確認できた。そして、実施例2の試料と比較して、実施例3の試料の保磁力が高いことから、焼結体に第2合金を拡散浸透させると、保磁力を一層向上させることができることを確認できた。
図8から分かるように、実施例4の保磁力は5.84kOeである。一方、図9から分かるように、比較例2の保磁力は、0.18kOeである。そして、実施例4及び比較例2の磁化は、ほぼ同じである。これらのことから、Rとして、CeとLaが共存し、かつ、Rを含有する場合であっても、実施例1の試料と同様に、実施例4の試料は、磁化の低下を抑制しつつ、保磁力を向上できていることが確認できた。
図10から分かるように、コア部と比較して、シェル部のCe濃度は、非常に低い。また、コア部のNdの濃度は、ほぼ0原子%であるのに対して、シェル部の内側(コア部の側)から外側(コア部の反対側、すなわち粒界相側)に向かって、Ndの濃度が上昇している。これらのことから、焼結によって、第1合金粒子を、第2合金融液に接触させても、第1合金粒子から、第2合金融液へ、Ceが排出され、第2合金融液から、第1合金粒子へ、Ndが侵入すると考えられる。その結果、第1合金に由来する主相(磁性相)がコア−シェル構造を有することが確認できた。
以上の結果から、本開示の希土類磁石の製造方法の効果を確認できた。

Claims (12)

  1. (R (Rは、Sc、Ce、La、及びYからなる群より選ばれる1種以上、Rは、Nd、Pr、Sm、Eu、及びGdからなる群より選ばれる1種以上、Rは、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、及びLuからなる群より選ばれる1種以上、Tは、Fe、Ni、及びCoからなる群より選ばれる1種以上、Bはホウ素、そして、Mは、Ti、Ga、Zn、Si、Al、Nb、Zr、Mn、V、W、Ta、Ge、Cu、Cr、Hf、Mo、P、C、Mg、Hg、Ag、Au、O、及びNからなる群より選ばれる1種以上並びに不可避的不純物元素であり、かつ、0.1≦v≦1.0、0≦w≦0.9、0≦x≦0.5、及びv+w+x=1.0、並びに、12≦y≦20、5≦s≦20、0≦t≦3、及びz=100−y−s−tである。)で表される組成を有する第1合金の融液を準備すること、
    前記第1合金の融液を10〜10K/秒の速度で冷却して、第1合金塊を得ること、
    前記第1合金塊を粉砕して、1〜20μmの粒径を有する第1合金粉末を得ること、
    (R 100−u (Rは、Sc、Ce、La、及びYからなる群より選ばれる1種以上であり、Rは、Nd、Pr、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、及びLuからなる群より選ばれる1種以上であり、Mは、R及びRと合金化することによって、(R 100−u の融点を、R及びRの融点よりも低下させる1種以上の合金元素、並びに不可避的不純物元素であり、かつ、0≦p≦0.2、0.8≦q≦1.0、p+q=1.0、及び10≦u≦50である。)で表される組成を有する第2合金の融液を準備すること、及び、
    前記第1合金粉末を、前記第2合金の融液に接触させること、
    を含む、
    希土類磁石の製造方法。
  2. 前記vが、0.3≦v≦1.0である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記vが、0.5≦v≦1.0である、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記第1合金塊に、水素を吸蔵させることを、さらに含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記第2合金の融液を冷却して、第2合金塊を得ること、
    前記第2合金塊を粉砕して、第2合金粉末を得ること、
    前記第1合金粉末と前記第2合金粉末とを混合して、混合粉末を得ること、
    前記混合粉末を圧縮して、圧粉体を得ること、及び
    前記圧粉体を焼結して、焼結体を得ること、
    を含み、
    前記焼結中に、前記第1合金粉末を、前記第2合金粉末の融液に接触させる、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記混合粉末を、磁場中で圧縮して、圧粉体を得る、請求項5に記載の方法。
  7. 前記第1合金塊と前記第2合金塊を同時に粉砕しつつ、混合して、混合粉末を得る、請求項5又は6に記載の方法。
  8. 前記第2合金塊に、水素を吸蔵させることを、さらに含む、請求項5〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記第1合金粉末と前記第2合金粉末を、室温以上、前記第2合金粉末の融点未満で混合する、請求項5〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記第1合金粉末と前記第2合金粉末を、前記第2合金粉末の融点以上、800℃以下で混合する、請求項5〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記焼結体を、前記第2合金粉末の融点以上、1000℃以下で、さらに熱処理する、請求項5〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記焼結体に、第3合金を、さらに拡散浸透させることを含み、かつ
    前記第3合金が、(R 100−u (Rは、Sc、Ce、La、及びYからなる群より選ばれる1種以上であり、Rは、Nd、Pr、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、及びLuからなる群より選ばれる1種以上であり、Mは、R及びRと合金化することによって、(R 100−u の融点を、R及びRの融点よりも低下させる1種以上の合金元素、並びに不可避的不純物元素であり、かつ、0≦p≦0.2、0.8≦q≦1.0、p+q=1.0、及び10≦u≦50である。)で表される組成を有する、
    請求項5〜11のいずれか一項に記載の方法。
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