JP2018179955A - 加工焼け検査装置および加工焼け検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】測定対象となるワークを破壊することなくより短時間に、より容易にワークの表面の加工焼けの有無を判定することができる、加工焼け検査装置および加工焼け検査方法を提供する。【解決手段】所定の表面加工処理後のワークWの表面の赤外線強度分布を計測する赤外線撮像装置(20)と、赤外線撮像装置(20)により計測されたワークWの表面の赤外線強度分布に基づいて、表面加工処理による加工焼けの有無を判定する判定装置30と、を有する加工焼け検査装置70及び赤外線撮像装置(20)を用いて、表面加工処理が施された後のワークWの表面の赤外線強度分布を計測する、赤外線強度分布計測ステップと、判定装置30を用いて、計測した赤外線強度分布に基づいて、表面加工処理による加工焼けの有無を判定する、加工焼け判定ステップと、を有する加工焼け検査方法である。【選択図】図1

Description

本発明は、加工焼け検査装置および加工焼け検査方法に関する。
例えば、軸受等の回動部品の製造工程において、焼入れ等の熱処理された部品に対して、高い寸法精度・高い表面粗さを要求する場合に、熱処理された部品の表面に仕上げの研削が施される。この場合、研削条件が適切でないと、部品の研削面が高温になり表面が酸化するなどの変質を生じる(酸化膜の形成)、いわゆる「研削焼け」と呼ばれる現象が発生する。これにより、研削焼けした部品の表面の硬度が変化し、この研削焼けした箇所がクラック発生の原因となる可能性がある。
従来、研削加工した部品の表面をエッチング処理し、エッチング処理した表面を目視で観察し、研削焼けの有無を判定する検査方法がある。しかし、この方法では、研削加工された部品の表面をエッチング処理し、作業者が研削焼けの有無を目視で判断するため、検査に時間を要するだけでなく、作業者の判断レベルの違いや計測環境の違いによって研削焼けの有無の判定結果に違いを生じる可能性がある。また、エッチング処理した部品は、エッチング処理による腐食によって部品表面が破壊されるため、部品として使用することができない。したがって、すべての研削加工した部品についてエッチング処理による計測ができないため、エッチング処理による検査方法は、全数検査ではなく、研削加工した部品をサンプリングし計測する抜き取り検査とせざるを得ない。そこで、工程内において計測対象物を破壊することなく計測対象物の全数を検査できる、種々の検査装置および検査方法が提案されている。
例えば、特許文献1には、計測対象の研削焼けした箇所の透磁率の変化をインピーダンスの変化として検出する研削焼け検査装置および研削焼け検査方法(本願の加工焼け検査装置および加工焼け検査方法に相当)が示されている。特許文献1に記載の発明は、計測対象の透磁率変化を検出するための励磁コイル、インピーダンス検出回路、判定手段を有している、構造が示されている。ここで、研削焼けしたことにより、焼き戻しが発生した場合、焼き戻しが発生した研削加工した部品の箇所では、研削加工した部品は、硬度が下がる。鋼材等の研削加工部品では、その硬度が下がるとその材料の透磁率は大きくなる。したがって、研削焼けにより焼き戻しが発生した箇所では、研削焼けが発生していない場所と比較して、透磁率が大きくなっている。
特開2010−230484号公報
特許文献1に記載の研削焼け検査装置および研削焼け検査方法は、計測対象となるワークを破壊することなく、工程内で研削焼けの全数検査を実施できるが、励磁コイルが一度に計測できる領域が小さいために、ワークの研削加工後の面をすべて計測する場合、励磁コイルを移動させる必要があるため計測に時間を要する。また、計測時間を短縮しようとする場合、励磁コイルと検査箇所までの距離を一定に保たなければ誤差が発生しやすい。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、計測対象となるワークを破壊することなくより短時間に、より容易にワークの表面の加工焼けの有無を判定することができる、加工焼け検査装置および加工焼け検査方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の発明は、所定の表面加工処理が施された後のワークの表面の赤外線強度分布を計測する赤外線撮像装置と、前記赤外線撮像装置により計測された前記ワークの表面の前記赤外線強度分布に基づいて、前記表面加工処理による加工焼けの有無を判定する判定装置と、を有する、加工焼け検査装置である。
第2の発明は、第1の発明に記載の加工焼け検査装置であって、前記赤外線撮像装置に向けられている前記ワークの表面位置を相対的に変化させる移動機構を有している、加工焼け検査装置である。
第3の発明は、請求項2に記載の加工焼け検査装置であって、前記ワークは円周面を有する形状であり、前記表面加工処理は、前記ワークにおける前記円周面に施されており、
前記赤外線撮像装置は、前記円周面に向けられており、前記移動機構は、前記円周面の回転軸線回りに前記ワークを回転させる、加工焼け検査装置である。
第4の発明は、第1の発明〜第3の発明のいずれか一項に記載の加工焼け検査装置であって、前記ワークの温度を一定に保つ恒温槽を有し、前記恒温槽は、前記恒温槽内に配置された前記ワークを保持する保持部と、赤外線を透過する窓部と、を有しており、前記赤外線撮像装置と前記ワークとの間に前記窓部が位置するように前記赤外線撮像装置が配置されている、加工焼け検査装置である。
第5の発明は、第1の発明〜第4の発明のいずれか一項に記載の加工焼け検査装置であって、前記判定装置は、前記加工焼けであるか否かを判定するための赤外線強度に関する判定関連情報が記憶された記憶装置を有しており、計測した前記赤外線強度分布と、前記判定関連情報と、に基づいて前記加工焼けの有無を判定する、加工焼け検査装置である。
第6の発明は、第1の発明〜第4の発明のいずれか一項に記載の加工焼け検査装置であって、所定の前記表面加工処理が施されているとともに前記表面加工処理による加工焼けが無い基準ワークを有し、前記赤外線撮像装置は、前記ワークと前記基準ワークのそれぞれの前記赤外線強度分布を計測し、前記判定装置は、前記基準ワークの前記赤外線強度分布と、前記ワークの前記赤外線強度分布と、の比較に基づいて前記ワークの前記加工焼けの有無を判定する、加工焼け検査装置である。
第7の発明は、第1の発明〜第6の発明のいずれか一項に記載の加工焼け検査装置であって、前記赤外線強度分布には、2次元状に配置された複数の画素毎に対応させた赤外線強度が記憶されており、前記判定装置は、前記赤外線強度分布における複数の画素を、隣り合う2以上の所定数の画素を有する複数の判定領域に分割し、前記判定領域毎に、当該判定領域内の画素に対応させて記憶されている赤外線強度の平均である平均赤外線強度を求め、前記赤外線強度分布を用いて前記加工焼けの有無を判定する際、前記判定領域毎の前記平均赤外線強度を用いて前記加工焼けの有無を判定する、
加工焼け検査装置である。
第8の発明は、所定の表面加工処理が施された後のワークの表面に、前記表面加工処理による加工焼けがあるか否かを判定する加工焼け検査方法であって、赤外線撮像装置を用いて、前記表面加工処理が施された後の前記ワークの表面の赤外線強度分布を計測する、赤外線強度分布計測ステップと、判定装置を用いて、計測した前記赤外線強度分布に基づいて、前記表面加工処理による加工焼けの有無を判定する、加工焼け判定ステップと、を有する、加工焼け検査方法である。
第9の発明は、第8の発明に記載の加工焼け検査方法であって、前記赤外線強度分布計測ステップにおいて前記ワークの表面の前記赤外線強度分布を計測する際、前記ワークの温度を一定に保ちながら前記赤外線強度分布を計測する、加工焼け検査方法である。
第10の発明は、第8の発明または第9の発明のいずれか一項に記載の加工焼け検査方法であって、前記赤外線強度分布計測ステップにおいて、赤外線を透過する窓部を有する恒温槽内に前記ワークを配置して、前記ワークの温度を前記恒温槽で一定に保ち、前記恒温槽の前記窓部から透過する前記ワーク表面の前記赤外線強度分布を計測する、加工焼け検査方法である。
第1の発明によれば、所定の表面加工処理が施された後のワークの表面から放射される赤外線強度分布を赤外線撮像装置により計測できる。加工焼けを生じたワークの加工表面には酸化膜が形成されて、酸化膜が形成された加工表面と加工焼けがなく酸化膜が形成されていない加工表面との間に赤外線放射率に差が生じる。ここで、ワークの表面の温度が一定の場合、ワークの表面から放射される赤外線強度は、赤外線放射率が高いほど大きくなる。したがって、ワークの表面からの赤外線強度分布を計測すれば、酸化膜の形成されている部分が分かり、表面加工による加工焼けの有無を判定することができる。判定装置は、計測されたワーク表面の赤外線強度分布に基づき、表面加工処理による加工焼けの有無を判定することができる。励磁コイルを移動させながら検査する方法と比較して、より大きな面積を一度に検査することができるので、より短時間に検査できる。また、対象物と赤外線撮像装置との距離を厳密に管理する必要がないので、励磁コイルを用いる検査方法と比較して、検査が容易である。
第2の発明によれば、移動機構によって、赤外線撮像装置に向けられているワークの表面位置を相対的に変化させることができ、ワークの表面の任意の領域の赤外線強度分布を計測し、加工焼けの有無を判定することができる。
第3の発明によれば、ワークは円周面を有する形状であり、表面加工処理はワークにおける円周面に施されている。赤外線撮像装置は、ワークの円周面に向けられており、移動機構により円周面の回転軸線回りにワークを回転させて、ワークの円周面の任意の領域の赤外線強度分布を計測し、ワークの円周面の全周に渡って加工焼けの有無を判定することができる。
第4の発明によれば、ワークは温度を一定に保つために恒温槽の保持部に配置される。これにより、ワークの温度ムラや温度変化による放射される赤外線強度の変動を排除して、加工焼けによる赤外線強度の変化を計測することができる。恒温槽は赤外線を透過する窓部を有しており、窓部はワークと赤外線撮像装置との間に配置されているため、ワークから放出された赤外線は、窓部を透過し赤外線撮像装置により計測される。これにより、窓部を透過したワークの赤外線強度分布から加工焼けの有無を判定できる。
第5の発明によれば、判定装置は加工焼けであるか否かを判定するための赤外線強度に関する判定関連情報をあらかじめ記憶装置に記憶している。これにより、計測した赤外線強度分布と判定関連情報に基づいて、種々の計測条件および種々の形状・材質の異なるワークに対応して、加工焼けの有無を判定できる。
第6の発明によれば、判定装置は、所定の表面加工処理が施されているとともに表面加工処理による加工焼けが無い基準ワークとワークのそれぞれの対応する同一部分の赤外線強度分布を比較して、ワークの加工焼けの有無を判定できる。基準ワークとワークは同一形状・同一材質であり、かつ、同時に赤外線強度を計測するため計測条件も同じになるため、加工焼けの有無は、基準ワーク(加工焼けなし)とワークの赤外線強度分布を直接比較することで判定しやすくなる。
第7の発明によれば、計測した赤外線強度分布には、2次元状に配置された複数の画素毎に対応させた赤外線強度が記憶できる。判定装置は、赤外線強度分布における複数の画素を、隣り合う2以上の所定数の画素を有する複数の判定領域に分割し、判定領域毎に、判定領域内の画素に対応させて記憶されている赤外線強度の平均である平均赤外線強度を求め、赤外線強度分布を用いて加工焼けの有無を判定する際、判定領域毎の平均赤外線強度を用いて加工焼けの有無を判定できる。
第8の発明によれば、加工焼け検査方法は、所定の表面加工処理が施された後のワークの表面に、表面加工処理による加工焼けがあるか否かを判定できる。赤外線強度分布計測ステップは、赤外線撮像装置を用いて、表面加工処理が施された後のワークの表面の赤外線強度分布を計測できる。加工焼け判定ステップは、判定装置を用いて計測した赤外線強度分布に基づいて、表面加工処理による加工焼けの有無を判定できる。励磁コイルを移動させながら検査する方法と比較して、より大きな面積を一度に検査することができるので、より短時間に検査できる。また、対象物と赤外線撮像装置との距離を厳密に管理する必要がないので、励磁コイルを用いる検査方法と比較して、検査が容易である。
第9の発明によれば、赤外線強度分布計測ステップにおいて、ワークの表面の赤外線強度分布を計測する際、ワークの温度を一定に保ちながら前記赤外線強度分布を計測できる。これにより、温度変化による放射される赤外線強度の変動を排除して、加工焼けによる赤外線強度の変化を計測することができる。
第10の発明によれば、赤外線強度分布計測ステップにおいて、ワークは温度を一定に保つために恒温槽の保持部に配置される。これにより、温度変化による放射される赤外線強度の変動を排除して、加工焼けによる赤外線強度の変化を計測することができる。恒温槽は赤外線を透過する窓部を有しており、窓部を透過したワークの表面の赤外線強度分布から加工焼けの有無を判定できる。
本発明の第1の実施の形態のシステムの概略の構成を説明する図である。 本発明の第1の実施の形態のシステムにおける各構成の機能の概略を説明する図である。 本発明の第1の実施の形態の加工焼け検査における加工焼け判定の処理手順を説明するフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態における、移動機構の動作を説明した図である。 加工焼け判定手段における計測した赤外線強度分布からワークの赤外線強度分布を抽出する処理の概要を説明する図である。 ワーク赤外線強度分布をm×n個に分割した判定領域を説明する図である。 赤外線強度を示す5×5個の画素G(x,y)で構成される判定領域ADDw(k,l)を説明する図である。 1個の判定領域ADDw(k,l)におけるそれぞれの画素G(x,y)が示す赤外線強度の分布を説明する図である。 ADDs(x,y)、ADDw(x,y)の判定領域における平均赤外線強度から加工焼けと判定する場合を説明する図である。 第2の実施の形態のm個に分割されたワークの円周面それぞれの赤外線強度分布の計測の概略を説明する図である。 本発明の第2の実施の形態の加工焼け検査における加工焼け判定の処理手順を説明するフローチャートである。
●[加工焼け検査装置の概略全体構成(図1、図2)]
以下に本発明を実施するための形態を、図面を用いて説明する。まず、図1と図2を用いて、加工焼け検査装置70の概略の全体構成について説明する。図1に示すように、加工焼け検査装置70は、恒温槽10、赤外線カメラ20(赤外線撮像装置に相当)、判定装置30から構成されている。ワークWと基準ワークWSは円周面を有する形状であり、表面加工処理が、ワークの円周面に施されている。基準ワークWSは、表面加工処理が施されており、加工焼けがない点を除きワークWと同一形状・同一材質である。
恒温槽10は、図1と図2に示すように、赤外線透過窓部12、移動機構14W、14S、温度検出手段16、ヒーター部Hから構成されている。恒温槽10の内部は、恒温槽10の内部の壁面から放射される赤外線強度を、ワークが放射する赤外線強度よりも小さくするため、赤外線透過窓部12を除く全ての壁面にワークよりも低い赤外線放射率になるような表面加工処理が施されている(例えば、低赤外線放射率塗料を表面に塗布)。これにより、赤外線強度の大小で恒温槽内壁とワークとを明確に区別できる。また、保持部18W、18S、と移動機構14W、14Sも、ワークから放射される赤外線強度より低い赤外線強度とするために、上述した表面加工処理が円周面全面に施されている。移動機構14W、14Sは、保持部18W、18Sを回転させることで、赤外線カメラ20に向けられるワークW、ワークWSの表面位置を相対的に変えられる。
赤外線カメラ20は、図1で示すように、基準ワークWSの円周面とワークWの円周面を計測できる向きで、恒温槽10の赤外線透過窓部12の正面に配置されている。
判定装置30は、赤外線強度分布計測手段40、加工焼け判定手段50、表示手段38、記憶手段39を有している。判定装置30は、例えばパーソナルコンピューターであり、各種の検出手段等からの検出信号が入力されて、移動機構14S、14Wの回転角度と恒温槽10の内部の温度を検出し、ヒーター制御信号32、移動機構制御信号36を出力する。また、判定装置30は、赤外線カメラ制御信号34と移動機構制御信号36の信号の出力のタイミングを制御することで、赤外線カメラ20の計測と移動機構14S、14Wの回転移動の同期をとることが可能である。記憶手段39は、例えばFlash−ROM等の記憶装置であり、赤外線強度分布のデータ、赤外線強度に関する判定情報、後述する処理を実行するためのプログラム等が記憶されている。
●[第1の実施の形態(図1〜図9)]
第1の実施の形態は、図1に示すように、ワークWと基準ワークWSの赤外線強度を同時に計測することで、ワークWの加工焼けを判定する加工焼け検査装置70である。本実施の形態の利点は、ワークWと基準ワークWSの計測条件が同じになるため、ワークWの計測箇所と基準ワーク(加工焼けなし)の計測箇所のそれぞれ同一の箇所の赤外線強度分布を直接比較することで、加工焼けの有無を判定できることである。
図2で示すように、赤外線強度分布計測手段40は、温度制御手段42、赤外線カメラ制御手段44、移動機構制御手段46で構成されている。
温度制御手段42は、図2に示すように、温度検出手段16からの恒温槽10の内部の温度の情報を入力し、設定の温度になるようにヒーター制御信号32をヒーター部Hに出力する。これにより、恒温槽10の内部は一定の温度に保たれ、ワークWの表面の温度と基準ワークWSの表面の温度も一定の温度に保たれる。ここでワークの温度を一定に保つのは、ワークの温度が一定に保たれずワーク自体の表面に温度ムラが生じている場合、温度ムラによってワークの表面の赤外線強度分布に差異が生じて、温度ムラによる赤外線強度の差と、加工焼けによる赤外線強度の差が区別できず、加工焼けの有無を誤って判定する可能性があるからである。
赤外線カメラ制御手段44は、図2に示すように、赤外線カメラ制御信号34で赤外線カメラ20の計測のタイミング等を制御している。計測された赤外線強度分布は、赤外線カメラ出力信号22で赤外線カメラ制御手段44へ出力され、記憶手段39に記録される。
移動機構制御手段46は、図2に示すように、回転角度検出手段14e(例えばロータリーエンコーダ)から取得した駆動プーリー14dの回転変位量に関する情報と回転角度θを基に、移動機構駆動信号36を駆動手段M(例えば、モーター)に出力し制御する。駆動プーリー14dは、駆動手段Mの回転軸に固定されており、一体的に回動可能である。駆動プーリー14dの回転力は、ベルト14cを介して、従動回転プーリー14bsと14bwに伝達される。また、従動回転プーリー14bsはシャフト14aを介して移動機構14Sに接続されており、従動回転プーリー14bwはシャフト14aを介して移動機構14Wに接続されている。したがって、駆動手段Mは、移動機構14Sと移動機構14Wを同期して回転させることができる。
次に、第1の実施の形態の加工焼け有無の判定の処理手順について、図3のフローチャートを用いて説明する。加工焼け判定の全体処理は、前処理(ステップS100)、赤外線強度分布計測(ステップS200)、加工焼け判定(ステップS300)の処理で構成されている。なお、ステップS200は赤外線強度分布計測ステップに相当し、ステップS300は加工焼け判定ステップに相当する。そして、図2において、赤外線強度分布計測ステップは判定装置30の赤外線強度分布計測手段40として機能し、加工焼け判定ステップは判定装置30の加工焼け判定手段50として機能する。
以下、ステップS100(前処理)の各ステップについて詳細に説明する。表面加工後のワークの表面は、切削油等が付着しているため、ワーク表面の赤外線強度を精度良く計測できない。したがって、精度よく加工焼け有無の判定をするために、ワークの表面を清浄する。
ステップS110において、表面加工処理後のワークWは、洗浄されて表面に付着した切削油等の汚れを除去され、ステップS120へ進む。
ステップS120において、表面加工処理後のワークWは、表面に洗浄液等が残らないように乾燥させられ、ステップS130へ進む。
ステップS130において、表面加工処理後のワークWは、恒温槽10の内部の保持部18Wに固定され、ステップS140へ進む。
ステップS140において、基準ワークWSは、恒温槽10の内部の保持部18Sに固定され、ステップS150へ進められる。ここで、基準ワークWSは、ワークWと円周面の同一の部分が赤外線カメラ20により計測される位置・角度で保持部18Sに固定される。
ステップS150において、ワークWと基準ワークWSの温度が恒温槽内の温度と同じになるまで待ち、前処理(ステップS100)を終了し、全体処理へ戻る。全体処理にてステップS200(赤外線強度分布計測)へ進む。
以下、ステップS200(赤外線強度分布計測)の各ステップについて説明する。ここで、ステップS210からステップS260までのステップは、ワークWと基準ワークWSで同一であるため、基準ワークについての説明は省略し、ワークWについて説明する。
図4の上段の図はワークWの上面図であり、下段の図はワークWの正面図である。また、説明の都合上、図4において、ワークWの回転中心CPを通る回転軸線RJを中心にワークWの上面の円周上に90°毎の位置に仮想基準点A、B、C、Dのそれぞれを仮定する。正面図のワークWの上部の両端の位置をそれぞれ仮想基準点A、Cとして、中央の位置を仮想基準点Bとする。仮想基準点Dは、回転軸線RJに対して仮想基準点Bと対称となる位置とする。回転角度θは、ワークWの回転軸線RJ回りに回転した場合、時計回りの方向を正方向とし、図4の左の上段の図の仮想基準点Aが仮想基準点Dの位置に移動した場合をθ=90°と規定し、仮想基準点Aが仮想基準点Cの位置に移動した場合をθ=180°と規定する。したがって、図4で示すように、回転角度θ=0°の場合は、仮想基準点の配置は、配置(A−B−C)となり、回転角度θ=180°の場合は、配置(C−D−A)となる。また、図4のハッチングは赤外線強度を示しており、ハッチングが細かいほど放射される赤外線強度が大きいことを示している。
ステップS210において、移動機構制御手段46は、ワークWの移動機構14Wの回転角度θを0°に設定して、ステップS220へ進む。
ステップS220において、移動機構制御手段46は、回転角度検出手段14eからのワークWの回転角度の情報に基づいて、回転角度θ(この場合=0°)に相当する移動機構駆動信号36を駆動手段Mに出力する。これにより、移動機構制御手段46は、移動機構14Wを駆動することで、保持部18Wの回転角度を回転角度θにして、ステップS230に進む。(図4の左側の上下の図参照)。
ステップS230において、赤外線カメラ制御手段44は、赤外線カメラ制御信号34を出力して、赤外線カメラ20で恒温槽10内部から放射され赤外線透過窓部12を透過した赤外線の強度分布を計測する。計測された赤外線強度分布は、赤外線カメラ制御手段44に入力されて、記憶手段39に設けられているメモリIRDに記録され、ステップS240へ進む。
ステップS240において、移動機構制御手段46は、ワークWの移動機構14Wの回転角度θを180°に設定して、ステップS250へ進む。
ステップS250において、移動機構制御手段46は、回転角度検出手段14eからの情報に基づいて、回転角度θ(この場合=180°)に相当する移動機構制御信号36を駆動手段Mに出力する。これにより、移動機構制御手段46は、移動機構14Wを駆動することで、保持部18Wの回転角度を回転角度θ=180°にして、ステップS260に進む。(図4の右側の上下の図参照)。
ステップS260は、ステップS230と同一の処理であるため、ステップS260の説明を省略し、ステップS270へ進む。
ステップS270において、加工焼け判定手段50は、メモリIRDからワークWの赤外線強度分布を抽出して、記憶手段39に設けられたワーク赤外線強度分布ADDwに記録し、ステップS280へ進む。図5の上段の図に示すように、回転角度θ=0°、180°における、ワークWの赤外線強度分布、保持部18Wの赤外線強度分布、移動機構14Wの赤外線強度分布と、が記憶手段39のメモリIRDに記録されている。加工焼け判定手段50は、メモリIRDに記録されている赤外線強度のデータから、記憶手段39に記録されているワークの赤外線強度と判定する閾値に満たない保持部18Wと移動機構14Wの赤外線強度分布を取り除き、ワークWの赤外線強度のみを抽出する。これにより、図5の中段の図に示すように、ワークWの正面(配置(A−B−C))の赤外線強度分布とワークWの裏面(配置(C−D−A))の赤外線強度分布だけがメモリIRDに残る。さらに、図5の下段の図に示すように、加工焼け判定手段50は、ワークWの正面(配置(A−B−C))の赤外線強度分布とワークWの裏面(配置(C−D−A))の赤外線強度分布を結合して、ワーク赤外線強度分布ADDw(A−B−C−D−A)として記憶手段39に記録する。また、ワークWのデータの抽出は、例えば、ワークWの形状の情報をあらかじめ記憶手段39に記録しておいて、その情報に基づいてその形状に相当する赤外線強度分布のみをメモリIRDから抽出する方法でも良い。
ステップS280は、基準ワークWSの赤外線強度分布(ワーク赤外線強度分布ADDs(A−B−C−D−A))に対するステップS270と同じ内容の処理であるため、ステップS280の説明を省略し、全体処理へ戻り、ステップS300(加工焼け判定)へ進む。
以下、ステップS300(加工焼け判定)の処理の概略について説明する。まず図6(ワーク赤外線強度分布ADDw(A−B−C−D−A))を用いて、判定領域の分割について、詳細に説明する。図6において、説明の都合上、ワークWの仮想基準点がA−>B−>C−>D−>Aに変わる方向をX軸、それに直交し、ワークWの仮想基準点A、B、C、Dのある面から保持部に向かう方向をY軸とする。ワーク赤外線強度分布ADDwは、2次元状に配置された複数の画素毎に対応させた赤外線強度が記録されている。ワーク赤外線強度分布ADDwは、図6で示すように、X軸方向にm個に分割されており、Y軸方向にn個に分割されている。判定領域ADDw(k,l)は、ワーク赤外線強度分布ADDwにおいて分割された判定領域ADDw(x,y)であって、X軸方向にk番目で、かつY軸方向にl番目である判定領域ADDw(x,y)を示している(図6参照)。ワーク赤外線強度分布ADDwの分割された1個の判定領域ADDw(k,l)(k=1〜m、l=1〜n)は、隣り合う2以上の所定の画素を有しており、例えば5×5個の画素G(x,y)(x=1〜5、y=1〜5)毎に対応させた赤外線強度分布である(図7参照)。ステップS310は、ワーク赤外線強度分布ADDwを判定領域ADDw(x,y)に分割する処理であり、ステップS320は、基準ワーク赤外線強度分布ADDsを判定領域ADDs(x,y)に分割する処理である。ステップS330からS350の処理は、分割された判定領域ADDw(x,y)毎に加工焼けの有無を判定する処理である。ステップS360からステップS380は、判定領域ADDw(x,y)毎に加工焼けの有無を判定した結果に基づいて、ワークWの加工焼け判定をする処理である。以下、各ステップに沿って、処理の手順を説明する。
ステップS310において、加工焼け判定手段50は、X軸方向にワーク赤外線強度分布ADDwをm個に分割して、Y軸方向にワーク赤外線強度分布をn個に分割して、ステップ320へ進む。このステップにより、ワーク赤外線強度分布ADDwは、2次元状に配置された複数の画素G(x,y)(図7参照)毎に対応させた赤外線強度からなる判定領域ADDw(x,y)に分割される。
ステップS320は、ステップS310と同一の処理を基準ワークの赤外線強度ADDsにするものであるため、説明を省略し、ステップS330へ進む。
ステップS330において、加工焼け判定手段50は、ワークWの判定領域ADDw(k,l)内にある全ての画素G(x,y)の赤外線強度から平均赤外線強度を計算する(図6、図7参照)。また、加工焼け判定手段50は、基準ワークWSの判定領域ADDws(k,l)内にある全ての画素G(x,y)の赤外線強度から平均赤外線強度を計算する。ここで、ワークの判定領域内の全ての画素G(x,y)から平均赤外線強度を計算することにより、図8に示すような極端に小さい赤外線強度や極端に大きい赤外線強度などの異常値の影響を排除する。次に、図9で示すように、加工焼け判定手段50は、判定領域ADDw(k,l)の平均赤外線強度が、「ADDs(k,l)の平均赤外線強度+ΔD」以上と判定した場合(Yes)は、ステップS340に進み、「ADDs(k,l)の平均赤外線強度+ΔD」に満たないと判定した場合(No)は、ステップS350に進む。なお、ΔDは、ワークの種類、加工焼けにより形成される酸化膜厚、恒温槽10の内部の温度等に基づいて求められた加工焼け有りと判定する基準ワークWSからの赤外線強度の変化量であり、あらかじめ記憶手段39に記録されている。この判定処理により、ワークWにおける個々の判定領域ADDw(k,l)毎に加工焼け有無を判定する。
ステップS340に進んだ場合、加工焼け判定手段50は、加工焼け有り判定領域数Errの数を1増加させて、ステップS350に進む。
ステップS350において、加工焼け判定手段50は、全ての判定領域(m×n個)の判定を完了した場合(Yes)は、ステップS360に進み、判定を完了していない場合(No)は、ステップS330に進む。
ステップS360において、加工焼け判定手段50は、加工焼け有り判定領域数Errが、設定した加工焼け有りと判定する閾値以上の場合(Yes)は、ステップS370に進み、加工焼け有り閾値に満たない場合(No)は、ステップS380に進む。なお、加工焼け有りと判定する閾値は、ワークの種類、加工焼けで発生する酸化膜厚、恒温槽10の内部の温度、製品の要求品質レベル等に基づいて決められた加工焼けに対するワーク品質が許容範囲内であるか否かを判断する基準値であり、あらかじめ記憶手段39に記録されている。このステップS360は、加工焼け有りと判定された判定領域数(加工焼け有り判定領域数Err)が、ワークの許容品質から見て、許容範囲内であるか否かの判定である。この判定処理により、ワークWにおいてワーク全体としての加工焼けの有無を判定する。
ステップS370に進んだ場合、判定装置30は、表示手段38に“加工焼け有り”と表示して、全体処理へ戻り、終了する。
ステップS380に進んだ場合、判定装置30は、表示手段38に“加工焼け無し”と表示して、全体処理へ戻り、終了する。
●[第2の実施の形態(図10〜図11)]
第2の実施の形態は、ワークWの全円周面を複数の計測領域に分割して、分割された計測領域毎に赤外線強度分布を計測し、加工焼けの有無を判定するものである。第2の実施の形態の構成は、基準ワークWS、保持部18S、移動機構14Sを有していない点を除き、第1の実施の形態の構成と同一である。本実施の形態の利点は、ワークWの計測領域MSと赤外線カメラ20との距離を一定にできるため、距離が異なることによる計測されるワークWの赤外線強度への影響を低減でき、より精度良く加工焼けを判定できる。
図10を用いて、第2の実施の形態の概略を説明する。なお、説明の都合上、ワークW以外の構成は省略し、また、赤外線カメラ20は矢印の方向からワークWに向けられて赤外線強度分布を計測する。また、ワークWの全円周面を、例えばm個に分割した場合、回転角度ステップΔθはΔθ=360°/mとなる。回転角度θは、図4と同様に、時計回りを正方向とし、仮想基準点の配置が配置(A−B−C)の場合をθ=0°とする。各回転角度θにおける赤外線強度分布は、図10に示すように、ワークWを回転角度ステップΔθで回転軸線RJ回りに回転させた後、計測されて記憶手段39(図2参照)のメモリIRD(図5参照)に記録される。判定装置30は、記憶手段39に記録されている計測領域MSに関する情報に基づいて、計測領域MSに相当する領域の赤外線強度分布をメモリIRDに記録された赤外線強度分布から抽出して、ワーク赤外線強度分布ADDwとして記憶手段39に記録する。
次に、第2の実施の形態の処理手順について説明する。第1の実施の形態に対して第2の実施の形態の処理手順(図11参照)は、第1の実施の形態の処理手順(図3参照)における、以下のステップが変更されている。ステップS100は、ステップS140、S150が、ステップS155に変更されている。また、ステップS200は、ステップS240、S250、S260、S270、S280がS235、S237、S245に変更されている。さらに、ステップS300は、ステップS320、S330がS335に変更されている。その他のステップは、第1の実施の形態の処理手順(図3参照)と同じである。以下、変更点を主に説明する。
ステップS155において、ワークWの温度が恒温槽内の温度と同じになるまで待ち、全体処理へ戻り、全体処理にてステップS200(赤外線強度分布計測)へ進む。
ステップS235において、加工焼け判定手段50は、メモリIRDからワークの正面の計測領域MSに相当する計測領域赤外線強度分布Sx(x=1〜m)を抽出し、ワーク赤外線強度分布ADDwに記録し、ステップS237へ進む。
ステップS237において、移動機構制御手段46は、移動機構の回転角度θ=θ + Δθに設定して、ステップS245へ進む。
ステップS245において、円周面の全周の赤外線強度計測を完了した場合(Yes)は、全体処理へ戻りステップS300へ進み、円周面の全周の赤外線強度計測を完了していない場合(No)は、ステップS220に進む。
ステップS335において、加工焼け判定手段50は、ワークの判定領域ADDw(k,l)(k=1〜m、l=1〜n)と加工焼け有り判定閾値ΔDthを比較して、判定領域ADDw(k,l)の平均赤外線強度がΔDth以上である場合(Yes)は、ステップS340に進み、加工焼け有り判定閾値ΔDthに満たないと判定した場合(No)は、ステップS350に進む。なお、加工焼け有り判定閾値ΔDthは、ワークの種類、加工焼けで発生する酸化膜厚、恒温槽10の内部の温度等に基づいて、あらかじめ決められた加工焼け有りと判定する赤外線強度の閾値であり、記憶手段39に記録されている。
●[本願の効果]
以上に説明したように、本実施の形態では、ワークの表面からの赤外線強度分布を計測することで、表面加工の際の加工焼けによる酸化膜の有無や状態を判定することができる。判定装置は、計測されたワーク表面の赤外線強度分布に基づき、表面加工処理による加工焼けの有無を判定することができる。励磁コイルを移動させながら検査する方法と比較して、より大きな面積を一度に検査することができるので、より短時間に検査できる。また、対象物と赤外線撮像装置との距離を厳密に管理する必要がないので、励磁コイルを用いる検査方法と比較して、検査が容易である。
本発明の加工焼け検査装置および加工焼け検査方法は、図1で示した本実施の形態で説明した構成、構造等に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。特に、赤外線強度分布を計測する方法は、赤外線カメラに限定されず赤外線強度を2次元のデータとして計測できる赤外線撮像装置であれば良い。ワークWと基準ワークWSの温度を一定にする手段は恒温槽10に限定されず、ワークWと基準ワークWSの全体を同じ温度で一定する装置、または方法であればよい。
また、以上(≧)、以下(≦)、より大きい(>)、未満(<)等は、等号を含んでも含まなくてもよい。また、本実施の形態の説明に用いた数値は一例であり、この数値に限定されるものではない。本実施の形態の説明では、ワークWと基準ワークWSについての処理の順番については、ワークWと基準ワークの処理の順番を入れ替えても良い。
10 恒温槽
12 赤外線透過窓部
14W、14S 移動機構(回転機構)
14a シャフト
14bw、14bs 従動回転プーリー
14c ベルト
14d 駆動プーリー
14e 回転角度検出手段(ロータリーエンコーダ)
16 温度検出手段
18W、18S 保持部
20 赤外線カメラ
22 赤外線カメラ出力信号
30 判定装置
32 ヒーター制御信号
34 赤外線カメラ制御信号
36 移動機構制御信号
38 表示手段
39 記憶手段
40 赤外線強度分布計測手段
42 温度制御手段
44 赤外線カメラ制御手段
46 移動機構制御手段
50 加工焼け判定手段
70 加工焼け検査装置
A、B、C、D 仮想基準点
CP 回転中心
Err 加工焼け有り判定領域数
H ヒーター部
MS 計測領域
IRD メモリ
ADDw ワーク赤外線強度分布
ADDs 基準ワーク赤外線強度分布
W ワーク
WS 基準ワーク
Sx 計測領域赤外線強度分布
M 駆動手段(モーター)
RJ 回転軸線
θ 回転角度
Δθ 回転角度ステップ
ΔDth 加工焼け有り判定閾値

Claims (10)

  1. 所定の表面加工処理が施された後のワークの表面の赤外線強度分布を計測する赤外線撮像装置と、
    前記赤外線撮像装置により計測された前記ワークの表面の前記赤外線強度分布に基づいて、前記表面加工処理による加工焼けの有無を判定する判定装置と、
    を有する、
    加工焼け検査装置。
  2. 請求項1に記載の加工焼け検査装置であって、
    前記赤外線撮像装置に向けられている前記ワークの表面位置を相対的に変化させる移動機構を有している、
    加工焼け検査装置。
  3. 請求項2に記載の加工焼け検査装置であって、
    前記ワークは円周面を有する形状であり、
    前記表面加工処理は、前記ワークにおける前記円周面に施されており、
    前記赤外線撮像装置は、前記円周面に向けられており、
    前記移動機構は、前記円周面の回転軸線回りに前記ワークを回転させる、
    加工焼け検査装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の加工焼け検査装置であって、
    前記ワークの温度を一定に保つ恒温槽を有し、
    前記恒温槽は、
    前記恒温槽内に配置された前記ワークを保持する保持部と、
    赤外線を透過する窓部と、
    を有しており、
    前記赤外線撮像装置と前記ワークとの間に前記窓部が位置するように前記赤外線撮像装置が配置されている、
    加工焼け検査装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の加工焼け検査装置であって、
    前記判定装置は、
    前記加工焼けであるか否かを判定するための赤外線強度に関する判定関連情報が記憶された記憶装置を有しており、
    計測した前記赤外線強度分布と、前記判定関連情報と、に基づいて前記加工焼けの有無を判定する、
    加工焼け検査装置。
  6. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の加工焼け検査装置であって、
    所定の前記表面加工処理が施されているとともに前記表面加工処理による加工焼けが無い基準ワークを有し、
    前記赤外線撮像装置は、前記ワークと前記基準ワークのそれぞれの前記赤外線強度分布を計測し、
    前記判定装置は、前記基準ワークの前記赤外線強度分布と、前記ワークの前記赤外線強度分布と、の比較に基づいて前記ワークの前記加工焼けの有無を判定する、
    加工焼け検査装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の加工焼け検査装置であって、
    前記赤外線強度分布には、2次元状に配置された複数の画素毎に対応させた赤外線強度が記憶されており、
    前記判定装置は、
    前記赤外線強度分布における複数の画素を、隣り合う2以上の所定数の画素を有する複数の判定領域に分割し、
    前記判定領域毎に、当該判定領域内の画素に対応させて記憶されている赤外線強度の平均である平均赤外線強度を求め、
    前記赤外線強度分布を用いて前記加工焼けの有無を判定する際、前記判定領域毎の前記平均赤外線強度を用いて前記加工焼けの有無を判定する、
    加工焼け検査装置。
  8. 所定の表面加工処理が施された後のワークの表面に、前記表面加工処理による加工焼けがあるか否かを判定する加工焼け検査方法であって、
    赤外線撮像装置を用いて、前記表面加工処理が施された後の前記ワークの表面の赤外線強度分布を計測する、赤外線強度分布計測ステップと、
    判定装置を用いて、計測した前記赤外線強度分布に基づいて、前記表面加工処理による加工焼けの有無を判定する、加工焼け判定ステップと、
    を有する、
    加工焼け検査方法。
  9. 請求項8に記載の加工焼け検査方法であって、
    前記赤外線強度分布計測ステップにおいて前記ワークの表面の前記赤外線強度分布を計測する際、前記ワークの温度を一定に保ちながら前記赤外線強度分布を計測する、
    加工焼け検査方法。
  10. 請求項8または9のいずれか一項に記載の加工焼け検査方法であって、
    前記赤外線強度分布計測ステップにおいて、赤外線を透過する窓部を有する恒温槽内に前記ワークを配置して、前記ワークの温度を前記恒温槽で一定に保ち、前記恒温槽の前記窓部から透過する前記ワーク表面の前記赤外線強度分布を計測する、
    加工焼け検査方法。
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