JP2018177999A - 複合体 - Google Patents

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Abstract

【課題】低い線膨張係数を有し、該線膨張係数の均一性が高い複合体を提供すること。【解決手段】AEI型ゼオライトと樹脂とを含む、複合体。【選択図】なし

Description

本発明は、AEI型ゼオライトと樹脂とを含む複合体に関する。
樹脂は、いまや我々の生活になくてはならない材料の一つである。
樹脂の実利用に際し、所望の形状にするため樹脂を成型及び加工する手法が用いられる。また、所望の特性を得るべく、異なる樹脂や材料(例えば、金属)と複合化する手法が用いられる。
樹脂は線膨張係数が大きい、言い換えると熱収縮率が大きいことが知られており、成型及び加工する際の寸法安定性が低い傾向にある。そのため、異なる樹脂や金属と複合化する際、線膨張係数が異なることが原因となり、はがれ、歪み、割れ等を生じる場合がある。
樹脂の線膨張係数を低くする方法の一つとして、フィラーを添加する方法が用いられている。
特許文献1及び2には、フィラーとしてゼオライトを用いた樹脂と、異なる樹脂とからなるフィルムにおいて、熱収縮率をほぼ同等とすることにより、成形性やヒートシール性が改善されることが提案されている。これらは、特許文献3や非特許文献1,2から理解できるように、ゼオライトの線膨張係数が樹脂より低いことから、ゼオライトを樹脂のフィラーとして利用することで、樹脂の大きな線膨張係数を低下させることを利用していると考えられる。
特開2006−327690号公報 特開2006−334819号公報 特開2002−249311号公報
Chem.Commun.1998,601−602. Chem.Mater.1999,11,2508−2514.
特許文献1には、低密度ポリエチレン、又はポリプロピレンと、モレキュラーシーブ3A(合成ゼオライト)とを混練した樹脂層と、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、及びアルミニウム薄膜から選ばれる材料からなるバリアー層との間の熱収縮率の差異が小さくなることが開示されている。樹脂層に用いられる樹脂とゼオライトとの線膨張係数を比較すると、ゼオライトの方が低いため、ゼオライトを用いることにより樹脂層の線膨張係数が低くなり、バリアー層との線膨張係数の差異が小さくなると考えられる。特許文献1には、樹脂層に用いる樹脂とバリアー層の材料との選択は、熱収縮率の差異が近いことから、前記の組み合わせが好適であることが記載されいる。それにも関わらずモレキュラーシーブ3Aを40質量%以上の含有量とする必要があった。また、高含有量とした場合には、成形性が低下、つまり成形時にしわが発生する傾向にあった。これは、モレキュラーシーブス3Aの含有量を増やすに従い、線膨張係数が異なる領域が増加すること、すなわち、線膨張係数の均一性が低いことに起因していると考えられる。
特許文献2には、低密度ポリエチレンと、疎水性ゼオライト、モレキュラーシーブ3A(合成ゼオライト)、モレキュラーシーブ13X(合成ゼオライト)から選ばれるゼオライトとを混練した樹脂層と、ポリプロピレンからなるバリアー層との間の熱収縮率の差異がほぼ同等であることが開示されている。樹脂層に用いられる低密度ポリエチレンと、ゼオライトの線膨張係数を比較すると、ゼオライトの方が低いため、ゼオライトを用いることにより樹脂層の線膨張係数が低くなり、バリアー層に用いたポリプロピレンとの線膨張係数の差異が小さくなると考えられる。特許文献2には、低密度ポリエチレンとポリプロピレンの選択は、互いの熱収縮率が近いことから、前記の組み合わせが好適であることが記載されている。それにも関わらずゼオライトを30質量%以上の含有量とする必要があった。また、高含有量とした場合には、成形性が低下、つまり成形時にしわが発生する傾向にあった。これは、ゼオライトの含有量を増やすに従い、線膨張係数が異なる領域が増加すること、すなわち、線膨張係数の均一性が低いことに起因していると考えられる。
つまり、特許文献1,2に開示されたフィルムは、熱収縮率が近い特定の異なる材料の組み合わせであり、熱収縮率の差異が大きい材料間で用いるためには、より熱収縮率を低減できる、言い換えると、より線膨張係数を低減できるゼオライトを含む樹脂との複合体の実現が求められる。また、線膨張係数の均一性が高い複合体が求められる。
そこで、本発明は、上記事情を鑑みなされたものであり、低充填量であっても、低い線膨張係数を有し、該線膨張係数の均一性が高い複合体を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討の結果、AEI型ゼオライトと樹脂とを含む複合体は、低い線膨張係数を有し、該線膨張係数の均一性が高い複合体であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は以下のとおりである。
[1]
AEI型ゼオライトと樹脂とを含む、複合体。
[2]
樹脂が熱可塑性樹脂である、[1]に記載の複合体。
[3]
樹脂が硬化性樹脂である、[1]に記載の複合体。
[4]
熱可塑性樹脂が、アイオノマー樹脂、エチレン・エチルアクリレート共重合樹脂、アクリロニトリル・スチレン・アクリレート共重合樹脂、アクリロニトリル・スチレン共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン・ビニルアルコール共重合樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル−塩素化ポリエチレン−スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル・エチレン−プロピレン−ジエン・スチレン共重合樹脂、シリコン系複合ゴム−アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂、ポリ塩化ビニル/アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリアミド/アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリカーボネート/アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリカーボネート/アクリロニトリル・エチレン−プロピレン−ジエン・スチレン樹脂、ポリメタクリル酸メチル/アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン/アクリロニトリル・スチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、塩素化ポリエチレン、酢酸繊維素樹脂、フッ素樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアリレート樹脂、熱可塑性ポリウレタン、アクリル系エラストマー、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、ポリエーテルブロックアミド共重合樹脂、コポリエステル・エーテルエラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリフェニレンエーテル/ポリスチレン樹脂、ポリプロピレン/エチレン−プロピレン−ジエン樹脂、塩化ビニル・ニトリル系エラストマー、液晶樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、低密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート/ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート/ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリカーボネート/アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリカーボネート/ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート/ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート/ポリエステル樹脂、ポリカーボネート/ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート/メタクリル酸メチル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリカーボネート/ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート/耐衝撃性ポリスチレン樹脂、メチルメタクリレート・スチレン共重合樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート/アクリロニトリル・スチレン・アクリレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート/ポリカーボネート樹脂、ポリプロピレン樹脂、メタクリル樹脂、メチルペンテン樹脂、生分解性樹脂、バイオマス樹脂、植物由来ポリアミド樹脂、ポリ乳酸/アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、エチレン・ブチルアクリレート共重合樹脂、エチレン・アクリルサンエステル・グリシジルアクリレート共重合樹脂、エチレン・アクリル酸エステル・無水マレイン酸共重合樹脂、ポリオレフィン・無水マレイン酸グラフト重合樹脂、コポリエステル樹脂、シンジオタクチックポリスチレン樹脂、ポリエーテルイミド、熱可塑性ポリイミド樹脂、シロキサン変性ポリエーテルイミド樹脂、エチレン・メチルメタクリレート共重合樹脂、エチレン・グリシジルメタクリレート共重合樹脂、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリブチレンナフタレート樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、シクロオレフィン系樹脂、シクロオレフィンコポリマー、エチレン・(メタ)アクリル酸メチルコポリマー、ポリエーテルケトンエーテルケトンケトン樹脂、ポリアリルエーテルケトン樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種である、[2]に記載の複合体。
[5]
硬化性樹脂が、硬化性エポキシ樹脂、硬化性ジアリルフタレート樹脂、硬化性シリコーン樹脂、硬化性フェノール樹脂、硬化性不飽和ポリエステル樹脂、硬化性ポリイミド樹脂、硬化性ポリウレタン樹脂、硬化性メラミン樹脂、硬化性尿素樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種である、[3]に記載の複合体。
本発明によれば、線膨張係数が小さい複合体が提供される。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明する。ただし、本発明は、以下の本実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
(AEI型ゼオライト)
AEI型ゼオライトとは、International Zeolite Association(以下、IZA、という)が定めるゼオライトの構造を規定するコードによりAEI構造として定義されるものである。
AEI型ゼオライトの具体的な例としては、Zeolite1991,11,263−273.(以下、非特許文献3ともいう)、J.Am.Chem.Soc.2000,122,263−273.(以下、非特許文献4ともいう)、J.Am.Chem.Soc.2006,128,2204−2205.(以下、非特許文献5ともいう)、Catal.Lett.1994,28,241−248.(以下、非特許文献6ともいう)等に記載がある。
本実施形態におけるAEI型ゼオライトは、非特許文献3、非特許文献4、非特許文献5、非特許文献6等の文献を参照し、珪素を含むシリカ源と、アルミニウムを含むアルミ源と、アルカリ金属及びアルカリ土類金属、有機構造規定剤、水等を含む混合ゲルの組成、混合ゲル調製のための温度、時間及び撹拌方法(無撹拌を含む)、混合ゲルの熟成のための温度、時間及び撹拌方法(無撹拌を含む)、混合ゲルの水熱合成のための温度、時間及び撹拌方法(無撹拌を含む)を、AEI型ゼオライトが得られる範囲において、任意に選択することができる。また、得られたAEI型ゼオライトの分離、乾燥、焼成に関し、一般的に用いられる方法であれば特に限定されず用いることができる。
本実施形態におけるAEI型ゼオライトのX線回折装置により得られるX線回折パターンは、非特許文献3、非特許文献4、非特許文献5、非特許文献6等に記載のある、及びIZAにより示されているX線回折パターンを有していればよい。X線回折ピークのそれぞれの高さ、及び高さの比率が非特許文献3、非特許文献4、非特許文献5、非特許文献6、及びIZAにより示されているに記載のある高さ、及び高さの比率と異なるものも、本実施形態におけるAEI型ゼオライトには含まれる。
本実施形態において、表面修飾されたAEI型ゼオライトもAEI型ゼオライトに含まれる。ここで表面修飾とは、ゼオライト表面と反応可能な化合物(以下、表面修飾剤、という)とが反応することで、ゼオライト表面に表面修飾剤が結合することを指す。
表面修飾剤としては、一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、シラザン類、シロキサン類、アルコキシシラン類、分子内にSi−H構造を有するハイドロジェンシラン類、分子内にSi−Cl構造を有するクロロシラン類等が挙げられる。これらは、単独で用いても、複数種を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、種々の有機基を有する化合物の入手が容易であり、取扱い性も容易であり、ゼオライト表面との反応性が高いことから、シラザン類、及びアルコキシシラン類が好適に用いられる。
シラザン類としては、例えば、ヘキサメチルジシラザン、ヘキサエチルジシラザン等が挙げられる。
シロキサン類としては、例えば、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジブチルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、ヘキサエチルジシロキサン、3−グリシドキシプロピルペンタメチルジシロキサン等が挙げられる。
アルコキシシラン類としては、例えば、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリメチルプロポキシシラン、フェニルジメチルメトキシシラン、クロロプロピルジメチルメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−オクチルトリエトキシシラン、n−オクチルメチルジエトキシシラン、n−デシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェネチルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(βメトキシエトキシ)シラン、γ−メタアクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタアクリルオキシプロピル)メチルジメトキシシラン、γ−メタアクリルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタアクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−(アミノプロピル)メチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−(アミノプロピル)トリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−(アミノプロピル)トリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、ヘプタデカトリフルオロプロピルトリメトキシシラン、n−デシルトリメトキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン、ビス(トリエトキシシリル)エタン、ヘキサエトキシジシロキサン等が挙げられる。
表面修飾する方法としては、一般的に用いられる方法であれば特に限定されず、例えば、ゼオライトと、表面修飾剤と、溶媒とを含む混合物を調製し、必要に応じて加熱することにより、ゼオライト表面と表面修飾剤との反応を促進し、表面修飾する方法や、化学気相蒸着法等が挙げられる。
(樹脂)
本実施形態における樹脂は、好ましくは熱可塑性樹脂、及び/又は硬化性樹脂である。
(熱可塑性樹脂)
熱可塑性樹脂とは、加熱により反応が起こることなく軟化して塑性を示し、成形できるが、冷却すると固化し、冷却と過熱を繰り返した場合、組成が可逆的に保たれる樹脂である。樹脂の構造としては、直線状分子構造を有する。
熱可塑性樹脂としては、一般的に用いられるものであれば、特に限定されないが、アイオノマー樹脂、エチレン・エチルアクリレート共重合樹脂、アクリロニトリル・スチレン・アクリレート共重合樹脂、アクリロニトリル・スチレン共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン・ビニルアルコール共重合樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル−塩素化ポリエチレン−スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル・エチレン−プロピレン−ジエン・スチレン共重合樹脂、シリコン系複合ゴム−アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂、ポリ塩化ビニル/アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリアミド/アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリカーボネート/アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリカーボネート/アクリロニトリル・エチレン−プロピレン−ジエン・スチレン樹脂、ポリメタクリル酸メチル/アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン/アクリロニトリル・スチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、塩素化ポリエチレン、酢酸繊維素樹脂、フッ素樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアリレート樹脂、熱可塑性ポリウレタン、アクリル系エラストマー、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、ポリエーテルブロックアミド共重合樹脂、コポリエステル・エーテルエラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリフェニレンエーテル/ポリスチレン樹脂、ポリプロピレン/エチレン−プロピレン−ジエン樹脂、塩化ビニル・ニトリル系エラストマー、液晶樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、低密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート/ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート/ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリカーボネート/アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリカーボネート/ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート/ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート/ポリエステル樹脂、ポリカーボネート/ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート/メタクリル酸メチル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリカーボネート/ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート/耐衝撃性ポリスチレン樹脂、メチルメタクリレート・スチレン共重合樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂;
ポリブタジエン樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート/アクリロニトリル・スチレン・アクリレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート/ポリカーボネート樹脂、ポリプロピレン樹脂、メタクリル樹脂、メチルペンテン樹脂、生分解性樹脂、バイオマス樹脂、植物由来ポリアミド樹脂、ポリ乳酸/アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、エチレン・ブチルアクリレート共重合樹脂、エチレン・アクリルサンエステル・グリシジルアクリレート共重合樹脂、エチレン・アクリル酸エステル・無水マレイン酸共重合樹脂、ポリオレフィン・無水マレイン酸グラフト重合樹脂、コポリエステル樹脂、シンジオタクチックポリスチレン樹脂、ポリエーテルイミド、熱可塑性ポリイミド樹脂、シロキサン変性ポリエーテルイミド樹脂、エチレン・メチルメタクリレート共重合樹脂、エチレン・グリシジルメタクリレート共重合樹脂、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリブチレンナフタレート樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、シクロオレフィン系樹脂、シクロオレフィンコポリマー、エチレン・(メタ)アクリル酸メチルコポリマー、ポリエーテルケトンエーテルケトンケトン樹脂、ポリアリルエーテルケトン樹脂等が挙げられる。これら熱可塑性樹脂は、単独で用いても、複数種を組み合わせて用いてもよい。
ポリ塩化ビニル/アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリアミド/アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリカーボネート/アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリカーボネート/アクリロニトリル・エチレン−プロピレン−ジエン・スチレン樹脂、ポリメタクリル酸メチル/アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン/アクリロニトリル・スチレン樹脂、ポリプロピレン/エチレン−プロピレン−ジエン樹脂、ポリエチレンテレフタレート/ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート/ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート/ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート/ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート/ポリエステル樹脂、ポリカーボネート/ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート/メタクリル酸メチル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリカーボネート/ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート/耐衝撃性ポリスチレン樹脂、ポリブチレンテレフタレート/アクリロニトリル・スチレン・アクリレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート/ポリカーボネート樹脂、及び、ポリ乳酸/アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂は、/で区切られた2種以上の樹脂の混合物であることを表し、市販品として入手することができる。
熱可塑性樹脂の具体例としては、以下が挙げられる。
アイオノマー樹脂(例えば、三井・デュポンポリケミカル株式会社製ハイミラン)、エチレン・エチルアクリレート共重合樹脂(例えば、株式会社NUC社製EEA樹脂、日本ポリエチレン株式会社製レクスパールEEA、三井・デュポンポリケミカル株式会社製エルバロイAC)、アクリロニトリル・スチレン・アクリレート共重合樹脂(例えば、旭化成株式会社製スタイラック−ABS、奇美実業股▲分▼有限公司製キビラック、SABICジャパン合同会社製ジーロイ、Styrolution South East Asia Branch製ルーランS、日本エイアンドエル株式会社製ダイヤラック、UMGABS株式会社製ダイヤラック、及びUMGアロイ)、アクリロニトリル・スチレン共重合樹脂(例えば、旭化成株式会社製スタイラック−AS、奇美実業股▲分▼有限公司製キビサン、新日鉄住金化学株式会社製エスチレンAS、Styrolution South East Asia Branch製ルーラン、ダイセルポリマー株式会社製セビアンN、テクノポリマー株式会社製サンレックス、東レ株式会社製トヨラック、日本エイアンドエル株式会社製ライタック−A)、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(例えば、宇部丸善ポリエチレン株式会社製UBE EVAコポリマー、株式会社NUC製EVA樹脂、東ソー株式会社製ウルトラセン、日本ポリエチレン株式会社製ノバテックEVA、三井・デュポンポリケミカル株式会社製エバフレックス、旭化成株式会社製サンテック−EVA);
エチレン・ビニルアルコール共重合樹脂(例えば、日本合成化学工業株式会社製ソアライト、及びソアノール)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂(例えば、旭化成株式会社製スタイラック−ABS、奇美実業股▲分▼有限公司製ポリラック、伸日鉄住金化学株式会社製エスチレンABS、及びエスチレンSE ABS、Styrolution South East Asia Branch製テルラン、ノボデュア、及びタールックス、ダイセルポリマー株式会社製セビアン、及びノバロイ、テクノポリマー株式会社製テクノABS、エクセロイ、及びテクノMUH、電気化学工業株式会社製電化ABS、及びマレッカ、東レ株式会社製トヨラック、及びトヨラックパレル、日本エイアンドエル株式会社製クララスチック、及びサンタック、リケンテクノス株式会社製リケンコンパウンド、UMG ABS株式会社製UMG ABS、バルクサム、ダイヤラック、及びエコペレット)、アクリロニトリル−塩素化ポリエチレン−スチレン共重合樹脂(例えば、旭化成株式会社製スタイラック−ACS)、アクリロニトリル・エチレン−プロピレン−ジエン・スチレン共重合樹脂(例えば、テクノポリマー株式会社製テクノAES、日本エイアンドエル株式会社製ユニブライト、UMG ABS株式会社製ダイヤラック);
シリコン系複合ゴム−アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂(例えば、テクノポリマー株式会社製エクセロイ、UMG ABS株式会社製ダイヤラック)、ポリ塩化ビニル/アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(例えば、昭和化成工業株式会社製ショーワエンプレックス)、ポリアミド/アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(例えば、Styrolution South East Asia Branch製ターブレンドN、ダイセルポリマー株式会社製ノバロイA、テクノポリマー株式会社製エクセロイ、及びテクノアルファロイ、東レ株式会社製トヨラックSX、日本エイアンドエル株式会社製テクニエース)、ポリカーボネート/アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(例えば、ダイセルポリマー株式会社製ノバロイS、テクノポリマー株式会社製エクセロイ、及びテクノアルファロイ、電気化学工業株式会社製デンカHSポリマー、東レ株式会社製トヨラックPX、及びトヨラックWX、日本エイアンドエル株式会社製テクニエース、UMG ABS株式会社製UMGアロイ、及びエコペレット)、ポリカーボネート/アクリロニトリル・エチレン−プロピレン−ジエン・スチレン樹脂(例えば、テクノポリマー株式会社製エクセロイ、日本エイアンドエル株式会社製テクニエース)、ポリブチレンテレフタレート/アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(例えば、ダイセルポリマー株式会社製ノバロイB、テクノポリマー株式会社製エクセロイ、東レ株式会社製トヨラックVX、日本エイアンドエル株式会社製テクニエース)、ポリメタクリル酸メチル/アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン/アクリロニトリル・スチレン樹脂(例えば、旭化成株式会社製スタイラック−ABS);
塩化ビニル樹脂(例えば、サン・アロー化成株式会社製サナーコンパウンド、サナーモード、及びサンビック、昭和化成株式会社製カネビニールコンパウンド、エパーレ、及びエラスリット、信越ポリマー株式会社製シンエツ塩ビコンパウンド、及びシンエツEXELAST、プラステクノ株式会社製ポリビンコンパウンド、三菱化学株式会社製ビニカ、サンプレーン、及びサンフロスト、リケンテクノス株式会社製リケンコンパウンド、フローマスター、リフォレスト、レオニール、及びリプレックス、プラス・テク株式会社製場ネックス、PXコンパウンド、及びレオマーG)、塩素化ポリエチレン(例えば、昭和電工株式会社製エラスレン、ダウ・ケミカル日本株式会社製タイリン)、酢酸繊維素樹脂(例えば、セルロースアセテート樹脂、セルロースエステル樹脂、セルロースアセテートブチレート樹脂、セルロースアセテートプロピオネート樹脂、であり、株式会社ダイセルファインケム製アセチ、ダイセルポリマー株式会社製セルブレンEC、イーストマンケミカルジャパン株式会社製テナイト)、フッ素樹脂(例えば、旭硝子株式会社製フルオン、アルケマ株式会社製カイナー、及びカイナーフレックス、住友スリーエム株式会社製ダイニオン、セントラル硝子株式会社製セフラルソフト、ソルベイスペシャルティポリマーズジャパン株式会社製ポリミスト、ヘイラー、ハイラー、ソレフ、ソルベイン、及びアクイヴィオン、ダイキン工業株式会社製ポリフロン、ニューポリフロン、ルブロン、及びネオフロン、三井・デュポンフロロケミカル株式会社製テフゼル、テフロン(登録商標))、ポリアセタール樹脂(例えば、旭化成株式会社製テナック、インターテック株式会社製エコタール、セラニーズジャパン株式会社製ホスタフォルム、及びセルコン、デュポン株式会社製デルリン、東レインターナショナル株式会社製コセタール、BASFジャパン株式会社製ウルトラフォルム、ポリプラスチックス株式会社製ジュラコン、三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製ユピタール)、ポリアミド樹脂(例えば、旭化成株式会社製レオナ、アセンドパフォーマンスマテリアルズジャパン株式会社製バイダイン、アルケマ株式会社製リルサミド、リルサンクリアー、及びハイプロロン90、インターテック株式会社製エコアミド、宇部興産株式会社製UBEナイロン、及びウベスタ、エムスケミー・ジャパン株式会社製グリルアミド、グリボリー、及びグリロン、エンプラ株式会社製E−Pナイロン、株式会社クラレ製ジェネスタ、ソルベイジャパン株式会社製テクニール、テクニールスター、テクニールアロイ、及びテクニールエクステン、ソルベイスペシャルティポリマーズジャパン株式会社製アモデル、ダイセル・エボニック株式会社製ダイアミド、ベスタミド、及びトロガミド、高安株式会社製タナジン、ディーエスエムジャパンエンジニアリングプラスチックス株式会社製スタニール、ノバミッド、及びアクロン、帝中株式会社製テイチューナイロン、及びオキロン、デュポン株式会社製ザイテル、テラボウ株式会社製テラボウナイロン、東洋樹脂株式会社製トーヨーレジン、東洋紡株式会社製グラマイド、東レ株式会社製アミラン、BASFジャパン株式会社製ウルトラミッド、三井化学株式会社製アーレン、三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製レニー、ユニチカ株式会社製ユニチカナイロン、及びマラーニル、ランクセス株式会社製デュレタン);
ポリアリレート樹脂(例えば、ユニチカ株式会社製U−ポリマー、及びアリーアロイ)、熱可塑性ポリウレタン(例えば、昭和化成工業株式会社製マキシロン、大日精化工業株式会社製レザミン、DIC株式会社製パンデックス、ディーアイシーバイエルポリマー株式会社製パンデックス、デスモパン、及びテキシン、日本ポリウレタン工業株式会社製ミラクトラン、日本ルーブリゾール株式会社製エステン、テコフレックス、カーボタン、テコフィリック、ペレセン、アイソプラスト、パールコート、及びスタットライト、BASFジャパン株式会社製エラストラン)、アクリル系エラストマー(例えば、アロン化成株式会社製トライゼクト、株式会社クラレ製クラリティ)、オレフィン系エラストマー(例えば、インターテック株式会社製エコプレン、エクソンモービルジャパン合同会社製サントプレーン、及びビスタマックス、JSR株式会社製エクセリンク、昭和化成工業株式会社製マキシロン、住友化学株式会社製エスポレックス、ダウ・ケミカル日本株式会社製エンゲージPOE、インフューズOBC、及びバーシファイ、株式会社西田技研製フルクサス、日本ポリプロ株式会社製ウェルネクス、株式会社プライムポリマー製プライムTPO、プラス・テク株式会社製アムゼル、三井化学株式会社製ミラストマー、三菱化学株式会社製ゼラス、及びサーモラン、リケンテクノス株式会社製マルチユースレオストマー、レオストマーSE、オクティマーG、オレフレックス、及びトリニティFR);
スチレン系エラストマー(例えば、旭化成株式会社製タフプレン、アサプレン、及びタフテック、アロン化成株式会社製エラストマーAR、及びグレイザード、インターテック株式会社製エコプレン、奇美実業股▲分▼有限公司製キビトン、三菱化学株式会社製ラバロン、JSR株式会社製ダイナロン)、スチレン・ブタジエン樹脂(例えば、株式会社クラレ製セプトン、及びハイブラー、クレイトンポリマージャパン株式会社製クレイトン、JSR株式会社製JSR TR、及びJSR SIS、昭和化成工業株式会社製マキシロン、新興化成株式会社製トリブレン、及びスーパートリブレン、住友化学株式会社製エスポレックス、株式会社西田技研製フルクサス、リケンテクノス株式会社製レオストマー、アクティマー、及びE触感エラストマー、旭化成株式会社製アサフレックス)、ポリエーテルブロックアミド共重合樹脂(例えば、アルケマ株式会社製ペバックス、及びペバックスクリアー、宇部興産株式会社製ウベスタ エクスパ、エムスケミー・ジャパン株式会社製グリロンELX、及びグリルフレックス、ダイセル・エボニック株式会社製ダイアミド、及びベスタミド)、コポリエステル・エーテルエラストマー(例えば、イーストマンケミカルジャパン株式会社製エクデルエラストマー)、ポリエステル系エラストマー(例えば、アロン化成株式会社製エステラール、ディーエスエムジャパンエンジニアリングプラスチックス株式会社製アーニテル、東洋紡株式会社製ペルプレン、及びグリラックス、東レ・デュポン株式会社製ハイトレル、三菱化学株式会社製プリマロイ)、ポリフェニレンエーテル/ポリスチレン樹脂(例えば、SABICジャパン合同会社製フレキシブルノリル)、ポリプロピレン/エチレン−プロピレン−ジエン樹脂(例えば、東洋紡株式会社製サーリンク)、塩化ビニル・ニトリル系エラストマー(例えば、プラス・テク株式会社製LCS)、液晶樹脂(例えば、上野製薬株式会社製UENO LCP、JX日鉱日石エネルギー株式会社製ザイダー、住友化学株式会社製スミカスーパーLCP、セラニーズジャパン株式会社製ベクトラ、及びゼナイト、DIC株式会社製オクタ、東レ株式会社製シベラス、ポリプラスチックス株式会社製ラペロス);
ポリエーテルエーテルケトン樹脂(例えば、住友化学株式会社製スミプロイK、ソルベイスペシャルティポリマーズジャパン株式会社製キータスパイア、及びアバスパイア、ダイセル・エボニック株式会社製ベスタキープ、ビクトレックス・ジャパン株式会社製ビクトレックスPEEK、及びビクトレックスPEEK−HT)、ポリサルホン樹脂、及びポリエーテルサルホン樹脂(例えば、住友化学株式会社製スミカエクセルPES、及びスミプロイS、ソルベイスペシャルティポリマーズジャパン株式会社製ユーデル、ベラデル、及びレーデル、BASFジャパン株式会社製ウルトラゾーンE、ウルトラゾーンS、及びウルトラゾーンP、三井化学ファイン株式会社製PES)、高密度ポリエチレン樹脂(例えば、旭化成株式会社製サンテック−HD、クレオレックス、サンファインLH、サンファインSH、及びサンファインUH、京葉ポリエチレン株式会社製KEIYOポリエチ、東ソー株式会社製ニポロンハード、日本ポリエチレン株式会社製ノバテックHD、株式会社プライムポリマー製ハイゼックス、及びエボリューH、セラニーズジャパン株式会社製GUR、三井化学株式会社製ハイゼックスミリオン、及びミペロン)、低密度ポリエチレン樹脂(例えば、旭化成株式会社製サンテック−LD、及びサンファイン−PAK、宇部丸善ポリエチレン株式会社製UBEポリエチレン、及びUBE粉末ポリエチレン、株式会社NUC製LDPE樹脂、及びノンハロゲン難燃性PE、住友化学株式会社製スミカセン、東ソー株式会社製ペトロセン、日本ポリエチレン株式会社製ノバテックLD、住友精化株式会社製フローセン)、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(例えば、宇部丸善ポリエチレン株式会社製ユメリット、株式会社NUC製L−LDPE樹脂、住友化学株式会社製スミカセン−L、スミカセンE、エクセレンVL、及びエクセレンFX、東ソー株式会社製ニポロン−L、ニポロン−Z、及びルミタック、日本ポリエチレン株式会社製ノバテックLL、ノバテックC6、及びハーモレックス、株式会社プライムポリマー製ネオゼックス、ウルトゼックス、及びエボリュー);
ポリエチレンテレフタレート樹脂(例えば、ウィンテックポリマー株式会社製FR−PET、株式会社カネカ製ハイパーライト、大洋化学株式会社製PETコンパウンド、デュポン株式会社製ライナイト、テラボウ株式会社製テラボウレジン、東洋紡株式会社製バイロペット、ユニチカ株式会社製ユニチカポリエステル樹脂)、ポリエチレンテレフタレート/ポリカーボネート樹脂(例えば、株式会社カネカ製ハイパーライトJP、東洋紡株式会社製バイロペット)、ポリエチレンテレフタレート/ポリブチレンテレフタレート樹脂(例えば、ダイセルポリマー株式会社製ノバロイB、東洋紡株式会社製バイロペット)、ポリカーボネート樹脂(例えば、出光興産株式会社製タフロン、及びタフロンネオ、インターテック株式会社製エコPC、奇美実業股▲分▼有限公司製ワンダーライト、株式会社コテック製コテックス、SABICジャパン合同会社製レキサン、住化スタイロンポリカーボネート株式会社製カリバー、及びSDポリカ、帝人株式会社製パンライト、バイエルマテリアルサイエンス株式会社製マクロロン、及びアペックHT、三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製ユーピロン、ノバレックス、及びザンター)、ポリカーボネート/アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(例えば、出光興産株式会社製タフロン、奇美実業股▲分▼有限公司製ワンダーロイ、株式会社コテック製コテックス、SABICジャパン合同会社製サイコロイ、住化スタイロンポリカーボネート株式会社製SDポリカ、帝人株式会社製マルチロン、バイエルマテリアルサイエンス株式会社製バイブレンド、三菱エンジニアリングプラスチック株式会社製ユーピロン、及びザンター)、ポリカーボネート/ポリエチレンテレフタレート樹脂(例えば、住化スタイロンポリカーボネート株式会社製SDポリカ、三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製ザンターE)、ポリカーボネート/ポリブチレンテレフタレート樹脂(例えば、SABICジャパン合同会社製ゼノイ、及びゼノイiQ、住化スタイロンポリカーボネート株式会社製SDポリカ);
ポリカーボネート/ポリエステル樹脂(例えば、SABICジャパン合同会社製ザイレックス、住化スタイロンポリカーボネート株式会社製SDポリカ、ダイセルポリマー株式会社製ノバロイC、帝人株式会社製パンライト、三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製ユーピロン)、ポリカーボネート/ポリスチレン樹脂(例えば、出光興産株式会社製タフロン)、ポリカーボネート/メタクリル酸メチル・ブタジエン・スチレン樹脂(例えば、住化スタイロンポリカーボネート株式会社製SDポリカ)、ポリカーボネート/ポリメチルメタクリレート樹脂(例えば、三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製ユーピロン)、ポリスチレン樹脂(例えば、奇美実業股▲分▼有限公司製ポリレックス、Styrolution South East Asia Branch製Styrolution PS、DIC株式会社製ディックスチレン、及びハイブランチ、東洋スチレン株式会社製トーヨースチロール、PSジャパン株式会社製PSJ−ポリスチレン)、ポリカーボネート/耐衝撃性ポリスチレン樹脂(例えば、ダイセルポリマー株式会社製ノバロイX)メチルメタクリレート・スチレン共重合樹脂(奇美実業股▲分▼有限公司製アクリステックス、新日鐵住金化学株式会社製エスチレンMS、エスチレンKM、及びエスチレンMBS、ダイセルポリマー株式会社製セビアンMAS、電気化学工業株式会社製デンカTXポリマー)、ポリフェニレンエーテル樹脂(例えば、旭化成株式会社製ザイロン、SABICジャパン合同会社製ノリル、ノリルGTX、及びノリルPPX、ダイセル・エボニック株式会社製ベストラン、三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製ユピエース、及びレマロイ)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(例えば、出光ライオンコンポジット株式会社製カルプ、AGCマテックス株式会社製アサヒPPS、株式会社コテック製コテックPPS、DIC株式会社製DIC・PPS、プリメフ、及びアモルボン、東ソー株式会社製サスティール、東洋紡株式会社製東洋紡PPS、東レ株式会社製トレリナ、ポリプラスチックス株式会社製ジェラファイド);
ポリブタジエン樹脂(例えば、JSR株式会社製JSR RB、旭化成株式会社製ジエン、及びタフデン、宇部興産株式会社性UBEPOL、)、ポリブチレンテレフタレート樹脂(例えば、インターテック株式会社製エコPBT、ウィンテックポリマー株式会社製ジェラネックス、SABICジャパン合同会社製バロックス、及びバロックスiQ、セラニーズジャパン株式会社製セラネックス、デュポン株式会社製クラスティン、テラボウ株式会社製テラボウレジン、東洋紡株式会社製バイロペット、及びプラナット、東レ株式会社製トレコン、パナソニック株式会社製フルファイン、BASFジャパン株式会社製ウルトラデュアー、三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製ノバデュラン、ランクセス株式会社製ポカン)、ポリブチレンテレフタレート/アクリロニトリル・スチレン・アクリレート樹脂(例えば、BASFジャパン株式会社製ウルトラデュアー、ランクセス株式会社製ポカン)、ポリブチレンテレフタレート/ポリカーボネート樹脂(例えば、東洋紡株式会社製バイロペット、ランクセス株式会社製ポカン)、ポリブチレンテレフタレート/ポリエチレンテレフタレート樹脂(例えば、BASFジャパン株式会社製ウルトラデュアー、ランクセス株式会社製ポカン)、ポリプロピレン樹脂(例えば、サンアロマー株式会社製サンアロマー、ハイファックス、アドフレックス、クオリア、及びアドシル、住友化学株式会社製住友ノーブレン、及びスミストラン、テラボウ株式会社製テラボウレジン、日本ポリプロ株式会社製ノバテックPP、及びウィンテック、パナソニック株式会社製フルエース、株式会社プライムポリマー製プライムポリプロ、ポリファイン、及びモストロンL、SABICジャパン合同会社製スタマックス、ダイセルポリマー株式会社製プラストロン、及びダイセルPP、日本ポリプロ株式会社製ファンクスター、住友精化株式会社製フローブレン)、メタクリル樹脂(例えば、旭化成株式会社製デルペット、及びデルペットSR、アルケマ株式会社製アルテュグラス、奇美実業股▲分▼有限公司製アクリレックス、株式会社クラレ製パラペット、住友化学株式会社製スミペックス、三菱レイヨン株式会社製アクリペット、及びアクリペットIR)、メチルペンテン樹脂(例えば、三井化学株式会社製TPX);
生分解性樹脂、及びバイオマス樹脂(例えば、株式会社カネカ製アオニレックス、昭和電工株式会社製ビオノーレ、及びビオノーレスタークラ、ネイチャーワークスジャパン株式会社製インジオ、東レ株式会社製エコディア、BASFジャパン株式会社製エコフレックス、及びエコバイオ、三菱化学株式会社製GSPla、ユニチカ株式会社製テラマック、JSR株式会社製バイオロイ、帝人株式会社製バイオフロント、日本ユピカ株式会社製バイオマップ)、植物由来ポリアミド樹脂(例えば、アルケマ株式会社製リルサン、リルサンクリアーRnew、リルサンHT、ペバックスRnew、ハイプロロン70、ハイプロロン211、リルサンT、ハイプロロン200、ハイプロロン11、及びハイプロロン400、ダイセル・エボニック株式会社製ベスタミド、ユニチカ株式会社製ゼコット)、植物由来熱可塑性ポリウレタンエラストマー(例えば、日本ルーブリゾール株式会社製パールコート、インターテック株式会社製エコTPU)、ポリ乳酸/アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(例えば、UMG ABS株式会社製エコペレット、ユニチカ株式会社製テラマック)、エチレン・ブチルアクリレート共重合樹脂(例えば、アルケマ株式会社製ロトリル)、エチレン・アクリルサンエステル・グリシジルアクリレート共重合樹脂(例えば、アルケマ株式会社製ロタダー)、エチレン・アクリル酸エステル・無水マレイン酸共重合樹脂(例えば、アルケマ株式会社製ボンダイン)、ポリオレフィン・無水マレイン酸グラフト重合樹脂(例えば、アルケマ株式会社製オレバックG)、コポリエステル樹脂(例えば、イーストマンケミカルジャパン株式会社製イースターコポリエステル、スペクターコポリエステル、プロビスタコポリマー、デュラスターポリマー、トライタンコポリエステル、及びケイダンスコポリエステル)、シンジオタクチックポリスチレン樹脂(例えば、出光興産株式会社製ザレック);
ポリエーテルイミド(例えば、SABICジャパン合同会社製ウルテム)、熱可塑性ポリイミド樹脂(例えば、SABICジャパン合同会社製エクステム、デュポン株式会社製ベスペルTP、三井化学株式会社製オーラム、ハンツマンアドバンスドマテリアルズ社製Matrimid)、シロキサン変性ポリエーテルイミド樹脂(例えば、SABICジャパン合同会社製シルテム)、エチレン・メチルメタクリレート共重合樹脂(例えば、住友化学株式会社製アクリフト)、エチレン・グリシジルメタクリレート共重合樹脂(例えば、住友化学株式会社製ボンドファースト)、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート樹脂(例えば、セラニーズジャパン株式会社製サーミックス)、ポリアミドイミド樹脂(例えば、ソルベイスペシャルティポリマーズジャパン株式会社製トーロン)、ポリエチレンナフタレート樹脂(例えば、帝人株式会社製テオネックス)、ポリブチレンナフタレート樹脂(例えば、帝人株式会社製PBN)、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂(例えば、メルセンH)、ポリブチレンテレフタレート樹脂(例えば、東洋紡株式会社製バイロペット)、シクロオレフィン系樹脂(例えば、日本ゼオン株式会社製ゼオネックス、及びゼオノア、JSR株式会社製アートン)、シクロオレフィンコポリマー(例えば、ポリプラスチックス株式会社製トパス、三井化学株式会社性アペル)、エチレン・(メタ)アクリル酸メチルコポリマー(例えば、日本ポリエチレン株式会社製レクスパールEMA、三井・デュポンポリケミカル株式会社製エルバロイAC、三井化学株式会社製オーラム、及びニュクレル)、ポリエーテルケトンエーテルケトンケトン樹脂(例えば、ビクトレックス・ジャパン株式会社製ビクトレックスST);
ポリアリルエーテルケトン樹脂(例えば、ビクトレックス・ジャパン株式会社製ビクトレックス)、及びその他一般的に入手可能な樹脂(例えば、ダイセルポリマー株式会社製ダイセルPP、SABICジャパン合同会社製スタマックス、ダイセルポリマー株式会社製プラストロン、日本ポリプロ株式会社製ファンクスター、株式会社プライムポリマー製モストロンL、プラス・テク株式会社製アムゼル、大塚化学株式会社製ポチコン、及びウィスタット、クラスターテクノロジー株式会社製エポクラスター、阪元薬品工業株式会社製MC樹脂、山陽化工株式会社製オパライトSP、SABICジャパン合同会社製サーモコンプ、ルブリコンプ、ルブリロイ、スタットコン、スタットロイ、ファラデックス、コンデュイット、及びバートン、山陽化工株式会社製オパライトOP、住友電工ファインポリマー株式会社製ガンプラ、ダイセルポリマー株式会社製プラストロン、ダイセルポリマー株式会社製セビアンV、ノバロイS、ノバロイA、及びノバロイB、高六商事株式会社製TRレジン、ハイクールゲン、TRFレジン、及びリーゲンペレット、DIC株式会社製リューレックス、電気化学工業株式会社製デンカTHポリマー、及びクリアレン、東ソー株式会社製メルセンM、日本ポリエチレン株式会社製レクスパールET、日本ポリエチレン株式会社製カーネル、プラス・テク株式会社製ライデックスエコ、ポリプラスチックス株式会社製フレクティス、三井化学株式会社製プロベスト、及びリュブマー、三井・デュポンポリケミカル株式会社製CMPS、UMG ABS株式会社製UMG WOOD、リケンテクノス株式会社製リケン難燃コンパウンド、リケン摺動コンパウンド、スーパーオーム、スタティクマスター、及びリケンコンパウンド、フドー株式会社製エコフドウライト、出光ライオンコンポジット株式会社製カルプ)。
これらの中でも、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、酢酸繊維素樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテルブロックアミド共重合樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、メタクリル樹脂、シクロオレフィン系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、エチレン・ビニルアルコール共重合樹脂、フッ素樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
(硬化性樹脂)
硬化性樹脂とは、重合性置換基を2個以上有する化合物、又は重合性置換基を有する化合物と、重合性置換基と反応し結合を生じる反応性置換基を有する化合物との混合物であって、前記重合性置換基、及び反応性置換基の化合物中に含まれる数が、それぞれ2個以上である混合物と、必要に応じて添加される重合開始剤とを含む硬化性樹脂組成物を、熱、及び/又は光により、重合性置換間、又は重合性置換基間、及び重合性置換基と反応性置換基間で結合を生じることで、三次元構造、又は網目構造を形成することで得られる樹脂である。前記重合開始剤とは、熱、及び/又は光により、重合性置換間、又は重合性置換基間、及び重合性置換基と反応性置換基間で結合を生じ、三次元構造、又は網目構造が形成することを、促進する化合物である。また、硬化性樹脂組成物を、熱、及び/又は光により、重合性置換間、又は重合性置換基間、及び重合性置換基と反応性置換基間で結合を生じることで、三次元構造、又は網目構造を形成することを重合という。
硬化性樹脂としては、一般的に用いられるものであれば特に限定されないが、硬化性エポキシ樹脂、硬化性ジアリルフタレート樹脂、硬化性シリコーン樹脂、硬化性フェノール樹脂、硬化性不飽和ポリエステル樹脂、硬化性ポリイミド樹脂、硬化性ポリウレタン樹脂、硬化性メラミン樹脂、硬化性尿素樹脂等が挙げられる。これら硬化性樹脂は、単独で用いても、複数種を組み合わせて用いてもよい。
硬化性樹脂としては、これらの中でも、硬化性エポキシ樹脂、硬化性ジアリルフタレート樹脂、硬化性シリコーン樹脂、硬化性フェノール樹脂、硬化性不飽和ポリエステル樹脂、硬化性ポリイミド樹脂、硬化性ポリウレタン樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
(硬化性エポキシ樹脂)
硬化性エポキシ樹脂とは、重合性を有する環状エーテル骨格(3員環環状エーテル骨格をエポキシ基、4員環環状エーテル骨格をオキセタン基等)の内、エポキシ基を重合性置換基として2個以上有するエポキシ化合物と、エポキシ化合物重合開始剤と、を含む硬化性エポキシ樹脂組成物を、硬化し、得られる硬化性樹脂である。
エポキシ化合物を具体的に例示するならば、ポリフェノール化合物のグリシジルエーテル化物である多官能エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物、各種ノボラック化合物のグリシジルエーテル化物である多官能エポキシ化合物、芳香族エポキシ化合物の核水素化物、複素環式エポキシ化合物、グリシジルエステル系エポキシ化合物、グリシジルアミン系エポキシ化合物、及びハロゲン化フェノール類をグリシジル化したエポキシ化合物、多官能脂肪族エポキシ化合物、異種重合性官能基含有エポキシ化合物等が挙げられる。これらは単独で用いても、複数を組み合わせて用いてもよい。
(多官能エポキシ化合物)
ポリフェノール化合物のグリシジルエーテル化物である多官能エポキシ化合物は、一般的に用いられるものであれば特に限定されず、具体的には、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、4,4’−ビフェノール、テトラメチルビスフェノールA、ジメチルビスフェノールA、テトラメチルビスフェノールF、ジメチルビスフェノールF、テトラメチルビスフェノールS、ジメチルビスフェノールS、テトラメチル−4,4’−ビフェノール、ジメチル−4,4’−ビフェノール、1−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[4−(1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)エチル)フェニル]プロパン、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、トリスヒドロキシフェニルメタン、レゾルシノール、ハイドロキノン、2,6−ジ(t−ブチル)ハイドロキノン、ピロガロール、ジイソプロピリデン骨格を有するフェノール類、1,1−ジ(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン等のフルオレン骨格を有するフェノール類、及びフェノール化ポリブタジエン等のポリフェノール化合物のグリシジルエーテル化物等が挙げられる。
(脂環式エポキシ化合物)
脂環式エポキシ化合物は、脂環式エポキシ構造を有するエポキシ化合物であれば、特に限定されず、例えば、シクロヘキセンオキシド基、トリシクロデセンオキシド基又はシクロペンテンオキシド基等を有するエポキシ化合物等が挙げられる。脂環式エポキシ化合物の具体例としては、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−オエポキシシクロヘキセンカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルオクチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビニルシクロヘキセンジオキシド、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、エチレングリコールジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、及び1,2,8,9−ジエポキシリモネンが挙げられる。他の多官能脂環式エポキシ化合物としては、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキセン又は1,2−チオエポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキセン付加物等が挙げられる。
(ノボラック化合物のグリシジルエーテル化物である多官能エポキシ化合物)
ノボラック化合物のグリシジルエーテル化物である多官能エポキシ化合物は、一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、フェノール、クレゾール類、エチルフェノール類、ブチルフェノール類、オクチルフェノール類、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、及びナフトール類等の各種フェノールを原料とするノボラック化合物、キシリレン骨格含有フェノールノボラック化合物、ジシクロペンタジエン骨格含有フェノールノボラック化合物、ビフェニル骨格含有フェノールノボラック化合物、並びに、フルオレン骨格含有フェノールノボラック化合物等の各種ノボラック化合物のグリシジルエーテル化物等が挙げれる。
(芳香族エポキシ化合物の核水素化物)
芳香族エポキシ化合物の核水素化物は、一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、フェノール化合物(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、4,4’−ビフェノール等)のチオグリシジルエーテル化物、又は各種フェノール(フェノール、クレゾール類、エチルフェノール類、ブチルフェノール類、オクチルフェノール類、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ナフトール類等)の芳香環を核水素化したもの、並びに、ノボラック化合物のグリシジルエーテル化物の核水素化物等が挙げられる。
(複素環式エポキシ化合物)
複素環式エポキシ化合物は、一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、イソシアヌル環、及びヒダントイン環等の複素環を有する複素環式エポキシ化合物等が挙げられる。
(グリシジルエステル系エポキシ化合物)
グリシジルエステル系エポキシ化合物は、一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル及びテトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル等の、カルボン酸化合物から誘導されるエポキシ化合物等が挙げられる。
(グリシジルアミン系エポキシ化合物)
グリシジルアミン系エポキシ化合物は、一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、アニリン、トルイジン、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン誘導体及びジアミノメチルベンゼン誘導体等のアミンをグリシジル化したエポキシ化合物等が挙げられる。
(ハロゲン化フェノール類をグリシジル化したエポキシ化合物)
ハロゲン化フェノール類をグリシジル化したエポキシ化合物は、一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、ブロム化ビスフェノールA、ブロム化ビスフェノールF、ブロム化ビスフェノールS、ブロム化フェノールノボラック、ブロム化クレゾールノボラック、クロル化ビスフェノールS、及びクロル化ビスフェノールA等のハロゲン化フェノール類をグリシジルエーテル化したエポキシ化合物等が挙げられる。
(多官能脂肪族エポキシ化合物)
多官能脂肪族エポキシ化合物としては、一般的に用いられるものであれば特に限定されず、具体的には、1,1−ビスエポキシメタン、1−エポキシ−1−(2,3−エポキシプロピル)メタン、1,1−ビス(2,3−エポキシプロピル)メタン、1−エポキシ−1−(2,3−エポキシプロピル)エタン、1,2−ビス(2,3−エポキシプロピル)エタン、1−エポキシ−3−(2,3−エポキシプロピル)ブタン、1,3−ビス(2,3−エポキシプロピル)プロパン、1−エポキシ−4−(2,3−エポキシプロピル)ペンタン、1,4−ビス(2,3−エポキシプロピル)ブタン、1−エポキシ−5−(2,3−エポキシプロピル)ヘキサン、テトラキス(2,3−エポキシプロピル)メタン、1,1,1−トリス(2,3−エポキシプロピル)プロパン、1,1,3−トリス(2,3−エポキシプロピル)−2−チアプロパン、1,2,4,5−ビス(2,3−エポキシプロピル)−3−チアペンタン、1,3または1,4−ビスエポキシシクロヘキサン、1,3または1,4−ビス(2,3−エポキシプロピル)シクロヘキサン、2,5−ビスエポキシ−1,4−ジチアン、2,5−ビス(2,3−エポキシプロピル)−1,4−ジチアン、4−エポキシ−1、2−シクロヘキセンオキシド、2,2−ビス[4−エポキシシクロヘキシル]プロパン、2,2−ビス[4−(2,3−エポキシプロピル)シクロヘキシル]プロパン、ビス[4−エポキシシクロヘキシル]メタン、ビス[4−(2,3−エポキシプロピル)シクロヘキシル]メタン、ビス[4−(2,3−エポキシプロピル)シクロヘキシル]スルフィド、ビス[4−エポキシシクロヘキシル]スルフィド、ビス(2,3−エポキシプロピル)エーテル、ビス[(2,3−エポキシプロピル)オキシ]メタン、1,2−ビス[(2,3−エポキシプロピル)オキシ]エタン、1,3−ビス[(2,3−エポキシプロピル)オキシ]プロパン、1,2−ビス[(2,3−エポキシプロピル)オキシ]プロパン、1−[(2,3−エポキシプロピル)オキシ]−2−[(2,3−エポキシプロピル)オキシメチル]プロパン、1,4−ビス[(2,3−エポキシプロピル)オキシ]ブタン、1,3−ビス[(2,3−エポキシプロピル)オキシ]ブタン、1−[(2,3−エポキシプロピル)オキシ]−3−[(2,3−エポキシプロピル)オキシメチル]ブタン、1,5−ビス[(2,3−エポキシプロピル)オキシ]ペンタン、1−[(2,3−エポキシプロピル)オキシ]−4−[(2,3−エポキシプロピル)オキシメチル]ペンタン、1,6−ビス[(2,3−エポキシプロピル)オキシ]ヘキサン、1−[(2,3−エポキシプロピル)オキシ]−5−[(2,3−エポキシプロピル)オキシメチル]ヘキサン、1−[(2,3−エポキシプロピル)オキシ]−2−{[2−(2,3−エポキシプロピル)オキシエチル)オキシ]エタン、1−[(2,3−エポキシプロピル)オキシ)−2−{[2−(2−(2,3−エポキシプロピル)オキシエチル)オキシエチル]オキシ}エタン、テトラキス[(2,3−エポキシプロピル)オキシメチル]メタン、1,1,1−トリス[(2,3−エポキシプロピル)オキシメチル)プロパン、1,5−ビス[(2,3−エポキシプロピル)オキシ]−2−[(2,3−エポキシプロピル)オキシメチル]−3−チアペンタン、1,5−ビス[(2,3−エポキシプロピル)オキシ]−2,4−ビス[(2,3−エポキシプロピル)オキシメチル]−3−チアペンタン;
1−[(2,3−エポキシプロピル)オキシ]−2,2−ビス[(2,3−エポキシプロピル)オキシメチル]−4−チアヘキサン、1,5,6−トリス[(2,3−エポキシプロピル)オキシ]−4−[(2,3−エポキシプロピル)オキシメチル]−3−チアヘキサン、1,8−ビス[(2,3−エポキシプロピル)オキシ]−4−[(2,3−エポキシプロピル)オキシメチル]−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス[(2,3−エポキシプロピル)オキシ]−4,5−ビス[(2,3−エポキシプロピル)オキシメチル]−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス[(2,3−エポキシプロピル)オキシ]−4,4−ビス[(2,3−エポキシプロピル)オキシメチル]−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス[(2,3−エポキシプロピル)オキシ]−2,4,5−トリス[(2,3−エポキシプロピル)オキシメチル]−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス[(2,3−エポキシプロピル)オキシ]−2,5−ビス[(2,3−エポキシプロピル)オキシメチル]−3,6−ジチアオクタン、1,9−ビス[(2,3−エポキシプロピル)オキシ]−5−[(2,3−エポキシプロピル)オキシメチル]−5−{[2−(2,3−エポキシプロピル)オキシエチル]オキシメチル}−3,7−ジチアノナン、1,10−ビス[(2,3−エポキシプロピル)オキシ]−5,6−ビス{[2−(2,3−エポキシプロピル)オキシエチル]オキシ}−3,6,9−トリチアデカン、1,11−ビス[(2,3−エポキシプロピル)オキシ]−4,8−ビス[(2,3−エポキシプロピル)オキシメチル]−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス[(2,3−エポキシプロピル)オキシ]−5,7−ビス[(2,3−エポキシプロピル)オキシメチル]−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス[(2,3−エポキシプロピル)オキシ]−5,7−{[2−(2,3−エポキシプロピル)オキシエチル]オキシメチル}−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス[(2,3−エポキシプロピル)オキシ]−4,7−ビス[(2,3−エポキシプロピル)オキシメチル]−3,6,9−トリチアウンデカン、1,3または1,4−ビス[(2,3−エポキシプロピル)オキシ]シクロヘキサン、1,3または1,4−ビス[(2,3−エポキシプロピル)オキシメチル]シクロヘキサン、ビス{4−[(2,3−エポキシプロピル)オキシ]シクロヘキシル}メタン、2,2−ビス{4−[(2,3−エポキシプロピル)オキシ]シクロヘキシル}プロパン、ビス{4−[(2,3−エポキシプロピル)オキシ]シクロヘキシル}スルフィド、2,5−ビス[(2,3−エポキシプロピル)オキシメチル]−1,4−ジチアン、2,5−ビス[(2,3−エポキシプロピル)オキシエチルオキシメチル]−1,4−ジチアン、ビス(2,3−エポキシプロピル)スルフィド、ビス(2,3−エポキシプロピル)ジスルフィド、ビス(2,3−エポキシプロピル)トリスルフィド等が挙げられる。
(異種重合性官能基含有エポキシ化合物)
異種重合性官能基含有エポキシ化合物は、一般的に用いられるものであれば特に限定されず、エポキシ基と、環状エーテル構造、環状チオエーテル構造、ラクトン構造、環状カーボネート構造及びその含硫黄類縁構造、環状アセタール構造及びその含硫黄類縁構造、環状アミン構造、環状イミノエーテル構造、ラクタム構造、環状チオウレア構造、環状ホスフィナート構造、環状ホスホナイト構造、環状ホスファイト構造、ビニル構造、ビニレン構造、ビニリデン構造、アリル構造、(メタ)アクリル構造、シクロアルカン構造、イソシアネート構造からなる群より選ばれる少なくとも1種の構造と、を有する化合物である。
エポキシ化合物重合開始剤は、熱、及び/又は光により、エポキシ化合物同士、又はエポキシ化合物同士、及びエポキシ化合物とエポキシ基と反応し結合を生じる反応性置換基を有する化合物間での重合を促進する化合物である。エポキシ化合物重合開始剤としては、一般的に用いられるものであれば特に限定されない。1種のエポキシ化合物重合開始剤を単独で用いてもよいし、複数種のエポキシ化合物重合開始剤を組み合わせて用いてもよい。
エポキシ化合物重合開始剤の具体例としては、下記の(1)〜(11)の化合物が挙げられる。
(1)エチルアミン、n−プロピルアミン、sec−プロピルアミン、n−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、i−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ラウリルアミン、ミスチリルアミン、1,2−ジメチルヘキシルアミン、3−ペンチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、アリルアミン、アミノエタノール、1−アミノプロパノール、2−アミノプロパノール、アミノブタノール、アミノペンタノール、アミノヘキサノール、3−エトキシプロピルアミン、3−プロポキシプロピルアミン、3−イソプロポキシプロピルアミン、3−ブトキシプロピルアミン、3−イソブトキシプロピルアミン、3−(2−エチルヘキシロキシ)プロピルアミン、アミノシクロペンタン、アミノシクロヘキサン、アミノノルボルネン、アミノメチルシクロヘキサン、アミノベンゼン、ベンジルアミン、フェネチルアミン、α−フェニルエチルアミン、ナフチルアミン及びフルフリルアミン等の1級アミン;
エチレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノプロパン、1,2−ジアミノブタン、1,3−ジアミノブタン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ビス−(3−アミノプロピル)エーテル、1,2−ビス−(3−アミノプロポキシ)エタン、1,3−ビス−(3−アミノプロポキシ)−2,2’−ジメチルプロパン、アミノエチルエタノールアミン、1,2−ビスアミノシクロヘキサン、1,3−ビスアミノシクロヘキサン、1,4−ビスアミノシクロヘキサン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、1,4−ビスアミノメチルシクロヘキサン、1,3−ビスアミノエチルシクロヘキサン、1,4−ビスアミノエチルシクロヘキサン、1,3−ビスアミノプロピルシクロヘキサン、1,4−ビスアミノプロピルシクロヘキサン、水添4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2−アミノピペリジン、4−アミノピペリジン、2−アミノメチルピペリジン、4−アミノメチルピペリジン、2−アミノエチルピペリジン、4−アミノエチルピペリジン、N−アミノエチルピペリジン、N−アミノプロピルピペリジン、N−アミノエチルモルホリン、N−アミノプロピルモルホリン、イソホロンジアミン、メンタンジアミン、1,4−ビスアミノプロピルピペラジン、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,4−トリレンジアミン、2,6−トリレンジアミン、2,4−トルエンジアミン、m−アミノベンジルアミン、4−クロロ−o−フェニレンジアミン、テトラクロロ−p−キシリレンジアミン、4−メトキシ−6−メチル−m−フェニレンジアミン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、1,5−ナフタレンジアミン、2,6−ナフタレンジアミン、ベンジジン、4,4’−ビス(o−トルイジン)、ジアニシジン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2−(4,4’−ジアミノジフェニル)プロパン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−チオジアニリン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジトリルスルホン、メチレンビス(o−クロロアニリン)、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、ジエチレントリアミン、イミノビスプロピルアミン、メチルイミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、N−アミノエチルピペラジン、N−アミノプロピルピペラジン、1,4−ビス(アミノエチルピペラジン)、1,4−ビス(アミノプロピルピペラジン)及び2,6−ジアミノピリジン、ビス(3,4−ジアミノフェニル)スルホン等の1級ポリアミン;
ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、ジ−3−ペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジオクチルアミン、ジ(2−エチルヘキシル)アミン、メチルヘキシルアミン、ジアリルアミン、ピロリジン、ピペリジン、2−ピコリン、3−ピコリン、4−ピコリン、2,4−ルペチジン、2,6−ルペチジン、3,5−ルペチジン、ジフェニルアミン、N−メチルアニリン、N−エチルアニリン、ジベンジルアミン、メチルベンジルアミン、ジナフチルアミン、ピロール、インドリン、インドール及びモルホリン等の2級アミン;
N,N’−ジメチルエチレンジアミン、N,N’−ジメチル−1,2−ジアミノプロパン、N,N’−ジメチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N’−ジメチル−1,2−ジアミノブタン、N,N’−ジメチル−1,3−ジアミノブタン、N,N’−ジメチル−1,4−ジアミノブタン、N,N’−ジメチル−1,5−ジアミノペンタン、N,N’−ジメチル−1,6−ジアミノヘキサン、N,N’−ジメチル−1,7−ジアミノヘプタン、N,N’−ジエチルエチレンジアミン、N,N’−ジエチル−1,2−ジアミノプロパン、N,N’−ジエチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N’−ジエチル−1,2−ジアミノブタン、N,N’−ジエチル−1,3−ジアミノブタン、N,N’−ジエチル−1,4−ジアミノブタン、N,N’−ジエチル−1,6−ジアミノヘキサン、ピペラジン、2−メチルピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、2,6−ジメチルピペラジン、ホモピペラジン、1,1−ジ−(4−ピペリジル)メタン、1,2−ジ−(4−ピペリジル)エタン、1,3−ジ−(4−ピペリジル)プロパン、1,4−ジ−(4−ピペリジル)ブタン及びテトラメチルグアニジン等の2級ポリアミン;
トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−iso−プロピルアミン、トリ−1,2−ジメチルプロピルアミン、トリ−3−メトキシプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−iso−ブチルアミン、トリ−sec−ブチルアミン、トリ−ペンチルアミン、トリ−3−ペンチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−2−エチルヘキシルアミン、トリ−ドデシルアミン、トリ−ラウリルアミン、ジシクロヘキシルエチルアミン、シクロヘキシルジエチルアミン、トリ−シクロヘキシルアミン、N,N−ジメチルヘキシルアミン、N−メチルジヘキシルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N−メチルジシクロヘキシルアミン、N、N−ジエチルエタノールアミン、N、N−ジメチルエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリベンジルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、ジエチルベンジルアミン、トリフェニルアミン、N,N−ジメチルアミノ−p−クレゾール、N,N−ジメチルアミノメチルフェノール、2−(N,N−ジメチルアミノメチル)フェノール、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、ピリジン、キノリン、N−メチルモルホリン、N−メチルピペリジン及び2−(2−ジメチルアミノエトキシ)−4−メチル−1,3,2−ジオキサボルナン等の3級アミン;
テトラメチルエチレンジアミン、ピラジン、N,N’−ジメチルピペラジン、N,N’−ビス((2−ヒドロキシ)プロピル)ピペラジン、ヘキサメチレンテトラミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ブタンアミン、2−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシプロパン、ジエチルアミノエタノール、N,N,N−トリス(3−ジメチルアミノプロピル)アミン、2,4,6−トリス(N,N−ジメチルアミノメチル)フェノール及びヘプタメチルイソビグアニド等の3級ポリアミン;
イミダゾール、N−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、N−エチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、4−エチルイミダゾール、N−ブチルイミダゾール、2−ブチルイミダゾール、N−ウンデシルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、N−フェニルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、N−ベンジルイミダゾール、2−ベンジルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、N−(2’−シアノエチル)−2−メチルイミダゾール、N−(2’−シアノエチル)−2−ウンデシルイミダゾール、N−(2’−シアノエチル)−2−フェニルイミダゾール、3,3−ビス−(2−エチル−4−メチルイミダゾリル)メタン、アルキルイミダゾールとイソシアヌル酸の付加物及びアルキルイミダゾールとホルムアルデヒドの縮合物等の各種イミダゾール類;
1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノネン−5、6−ジブチルアミノ−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7等のアミジン類。
(2)(1)のアミン類と、ボラン及び/又は三フッ化ホウ素との錯体(コンプレックス)。
(3)トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリ−iso−プロピルホスフィン、トリ−n−ブチルホスフィン、トリ−n−ヘキシルホスフィン、トリ−n−オクチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリベンジルホスフィン、トリス(2−メチルフェニル)ホスフィン、トリス(3−メチルフェニル)ホスフィン、トリス(4−メチルフェニル)ホスフィン、トリス(ジエチルアミノ)ホスフィン、トリス(4−メチルフェニル)ホスフィン、ジメチルフェニルホスフィン、ジエチルフェニルホスフィン、ジシクロヘキシルフェニルホスフィン、エチルジフェニルホスフィン、ジフェニルシクロヘキシルホスフィン及びクロロジフェニルホスフィン等のホスフィン類。
(4)テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラメチルアンモニウムアセテート、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルアンモニウムアセテート、テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオライド、テトラ−n−ブチルアンモニウムクロライド、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルアンモニウムヨーダイド、テトラ−n−ブチルアンモニウムアセテート、テトラ−n−ブチルアンモニウムボロハイドライド、テトラ−n−ブチルアンモニウムヘキサフルオロホスファイト、テトラ−n−ブチルアンモニウムハイドロゲンサルファイト、テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラフルオロボーレート、テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラフェニルボーレート、テトラ−n−ブチルアンモニウムパラトルエンスルフォネート、テトラ−n−ヘキシルアンモニウムクロライド、テトラ−n−ヘキシルアンモニウムブロマイド、テトラ−n−ヘキシルアンモニウムアセテート、テトラ−n−オクチルアンモニウムクロライド、テトラ−n−オクチルアンモニウムブロマイド、テトラ−n−オクチルアンモニウムアセテート、トリメチル−n−オクチルアンモニウムクロライド、トリメチルベンジルアンモニウムクロライド、トリメチルベンジルアンモニウムブロマイド、トリエチル−n−オクチルアンモニウムクロライド、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド、トリエチルベンジルアンモニウムブロマイド、トリ−n−ブチル−n−オクチルアンモニウムクロライド、トリ−n−ブチルベンジルアンモニウムフルオライド、トリ−n−ブチルベンジルアンモニウムクロライド、トリ−n−ブチルベンジルアンモニウムブロマイド、トリ−n−ブチルベンジルアンモニウムヨーダイド、メチルトリフェニルアンモニウムクロライド、メチルトリフェニルアンモニウムブロマイド、エチルトリフェニルアンモニウムクロライド、エチルトリフェニルアンモニウムブロマイド、n−ブチルトリフェニルアンモニウムクロライド、n−ブチルトリフェニルアンモニウムブロマイド、1−メチルピリジニウムブロマイド、1−エチルピリジニウムブロマイド、1−n−ブチルピリジニウムブロマイド、1−n−ヘキシルピリジニウムブロマイド、1−n−オクチルピリジニウムブロマイド、1−n−ドデシルピリジニウムブロマイド、1−n−フェニルピリジニウムブロマイド、1−メチルピコリニウムブロマイド、1−エチルピコリニウムブロマイド、1−n−ブチルピコリニウムブロマイド、1−n−ヘキシルピコリニウムブロマイド、1−n−オクチルピコリニウムブロマイド、1−n−ドデシルピコリニウムブロマイド及び1−n−フェニルピコリニウムブロマイド等の4級アンモニウム塩。
(5)テトラメチルホスホニウムクロライド、テトラメチルホスホニウムブロマイド、テトラエチルホスホニウムクロライド、テトラエチルホスホニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルホスホニウムクロライド、テトラ−n−ブチルホスホニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルホスホニウムヨーダイド、テトラ−n−ヘキシルホスホニウムブロマイド、テトラ−n−オクチルホスホニウムブロマイド、メチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、メチルトリフェニルホスホニウムヨーダイド、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、エチルトリフェニルホスホニウムヨーダイド、n−ブチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、n−ブチルトリフェニルホスホニウムヨーダイド、n−ヘキシルトリフェニルホスホニウムブロマイド、n−オクチルトリフェニルホスホニウムブロマイド、テトラフェニルホスホニウムブロマイド、テトラキスヒドロキシメチルホスホニウムクロライド、テトラキスヒドロキシメチルホスホニウムブロマイド、テトラキスヒドロキシエチルホスホニウムクロライド及びテトラキスヒドロキシブチルホスホニウムクロライド等のホスホニウム塩。
(6)トリメチルスルホニウムブロマイド、トリエチルスルホニウムブロマイド、トリ−n−ブチルスルホニウムクロライド、トリ−n−ブチルスルホニウムブロマイド、トリ−n−ブチルスルホニウムヨーダイド、トリ−n−ブチルスルホニウムテトラフルオロボーレート、トリ−n−ヘキシルスルホニウムブロマイド、トリ−n−オクチルスルホニウムブロマイド、トリフェニルスルホニウムクロライド、トリフェニルスルホニウムブロマイド及びトリフェニルスルホニウムヨーダイド等のスルホニウム塩。
(7)ジフェニルヨードニウムクロライド、ジフェニルヨードニウムブロマイド及びジフェニルヨードニウムヨーダイド等のヨードニウム塩。
(8)塩酸、硫酸、硝酸、燐酸、炭酸等の鉱酸及びこれらの半エステル。
(9)三フッ化ホウ素、及び三フッ化ホウ素のエーテラート等に代表されるルイス酸。
(10)有機酸及びこれらの半エステル。
(11)ケイ酸及び四フッ化ホウ酸。
硬化性エポキシ樹脂組成物中のエポキシ化合物重合開始剤の含有量は、硬化の際、エポキシ基の残留が抑制される傾向にあることから、エポキシ化合物100質量部に対して、0.1質量部以上であることが好ましく、0.5質量部以上であることがより好ましい。所望の物理特性からのバラつきが抑制できる傾向にあることから、上記エポキシ化合物重合開始剤の含有量は、1質量部以上であることがさらに好ましい。エポキシ化合物重合開始剤の残留により耐久性が低下する場合があることから、上記エポキシ化合物重合開始剤の含有量は、エポキシ化合物100質量部に対して、10質量部以下であることが好ましい。所望の物理特性からのバラつきが抑制できる傾向にあることから、上記エポキシ化合物重合開始剤の含有量は、5質量部以上であることがより好ましく、4質量部以下であることがさらに好ましい。
エポキシ基と反応し結合を生じる反応性置換基を有する化合物は、一般的に用いられるものであれば特に限定されない。1種のエポキシ基と反応し結合を生じる反応性置換基を有する化合物を単独で用いてもよいし、複数種のエポキシ基と反応し結合を生じる反応性置換基を有する化合物を組み合わせて用いてもよい。
エポキシ基と反応し結合を生じる反応性置換基を有する化合物としては、例えば、酸無水物系化合物、アミン系化合物、フェノール系化合物等が挙げられる。
酸無水物系化合物の具体例としては、無水フタル酸、無水コハク酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物、メチルノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物等が挙げられる。
アミン系化合物の具体例としては、ジアミノジフェニルメタン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ジアミノジフェニルスルホン、イソホロンジアミン、ジシアンジアミド、テトラエチレンペンタミン等が挙げられる。
フェノール系化合物の具体例としては、ビスフェノール骨格を有する化合物、フェノール類(フェノール、アルキル置換フェノール、ナフトール、アルキル置換ナフトール、ジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシナフタレン等)と各種アルデヒドとの重縮合物、フェノール類と各種ジエン化合物との重合物、フェノール類と芳香族ジメチロールとの重縮合物、ビスメトキシメチルビフェニルとナフトール類若しくはフェノール類との縮合物、及びこれらの変性物等が挙げられる。
エポキシ基と、エポキシ基と反応し結合を生じる反応性置換基との割合は、エポキシ基の物質量をエポキシ基と反応し結合を生じる反応性置換基の物質量で除した値が、0.7以上であることが好ましく、0.8以上であることがより好ましく、0.9以上であることがさらに好ましい。エポキシ基と反応し結合を生じる反応性置換基の残留が抑制される傾向にあることから、上記割合は、0.7以上であることが好ましく、同様の観点から、0.8以上であることが好ましい。所望の物理特性からのバラつきが抑制できる傾向にあることから、上記割合は、0.9以上であることがさらに好ましい。エポキシ基の物質量をエポキシ基と反応し結合を生じる反応性置換基の物質量で除した値が、1.5以下であることが好ましく、1.3以下であることがより好ましく、1.1以下であることがさらに好ましい。エポキシ基の残留が抑制される傾向にあることから、1.5以下であることが好ましく、同様の観点から、上記値は1.3以下であることが好ましい。所望の物理特性からのバラつきが抑制できる傾向にあることから、上記値は1.1以下であることがさらに好ましい。
一般的に入手可能な硬化性エポキシ樹脂組成物を重合することよって、硬化性エポキシ樹脂を得ることができる。硬化性エポキシ樹脂組成物は、単独で用いてもよいし、複数種組み合わせて用いてもよい。
硬化性エポキシ樹脂組成物の具体例としては、京セラケミカル株式会社製KE−200D,KE−300,KE−500,KE−520,KE−750,KE−850,KE−1000,KE−1100,KE−1800,KE−4200、クラスターテクノロジー株式会社性エポハード(グレード番号例:PE2020、PG624)、及びエポクラスタークーリエ(グレード番号例:YNR23、YNR58、STR23S)、信越化学工業株式会社製KMC−120MK、KMC−184、KMC−260、KMC−289、KMC−211AA、KMC−2520、KMC−300、KMC−3580、住友ベークライト株式会社製スミコン(グレード番号例:630H、E500、G590、G600、G700、G760、G770)、日新レジン株式会社製プラスセメント(グレード番号例:WR200A/B、WR−240AN/BN、WR−250A/B、WR−330AN/BN、X−1643A/B、WR−650A/B、X−1611A/B、X−1617A/B−3、X1617A/B補修材−3、X−0673A/B、X−1615A/B、X−1616A/B、X−1618A/B、X−1624A/B、RT−480A/B、X−0871A/B、RT−488A/B、RT−541A/B、RT−452A/B、RT−457A/B、RT−400/HX−18、RT−461A/B、X−0957A/B、RT−410AN/B、RT−430A/B、RT−403/HX−18、RT−453AN/BN、TC−120/HX−18、TC−121/HX−18、TC−111A/B、POP METAL、CEP−5A/5B、CEP−7A/7・8・10B、TC−700、X−0799、X−1700、X−1643S、X−1745)、クラフトレジン(グレード番号例:グレード番号例:クリスタルレジン、Z−1)、日本合成化工株式会社製600、605、760、2700、J−1021、J−1095F、A−391、TM−250、TM−261、YD−8000T)、パナソニック株式会社製CV3300、CV3400、CV4100、CV4200、CV4400、CV8400、CV8210、CV8300、CV8710等が挙げれる。
(硬化性ジアリルフタレート樹脂)
硬化性ジアリルフタレート樹脂とは、アリル基を重合性置換基として2個以上有するジアリルフタレート化合物と、ジアリルフタレート化合物重合開始剤と、を含む硬化性ジアリルフタレート樹脂組成物を、硬化し、得られる硬化性樹脂である。
ジアリルフタレート化合物とは、ジアリルオルソフタレートモノマー、ジアリルイソフタレートモノマー、ジアリルテレフタレートモノマー、前記モノマーを単独重合、又は共重合し得られるプレポリマー等が挙げられる。これらジアリルフタレート化合物は、単独で用いてもよいし、複数種のジアリルフタレート化合物を組み合わせて用いてもよい。ジアリルフタレート化合物に含まれるベンゼン環上の水素原子がフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、炭素数1〜10の有機基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基)で一部、又は全て置換されていてもよく、また分子内に存在する不飽和結合が一部、又は全て水添されていてもよい。
ジアリルフタレート化合物の具体例としては、株式会社大阪ソーダ製ダイソーダップ、及びダイソーイソダップ等が挙げられる。
ジアリルフタレート化合物重合開始剤は、熱、及び/又は光により、ジアリルフタレート化合物同士、又はジアリルフタレート化合物同士、及びジアリルフタレート化合物とアリル基と反応し結合を生じる反応性置換基を有する化合物間での重合を促進する化合物である。ジアリルフタレート化合物重合開始剤としては、一般的に用いられるものであれば特に限定されない。1種のジアリルフタレート化合物重合開始剤を単独で用いてもよいし、複数種のジアリルフタレート化合物重合開始剤を組み合わせて用いてもよい。
ジアリルフタレート化合物重合開始剤としては、具体的には、ジクミルパーオキサイド、tert−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、1,1−ジ(tert−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ジ(tert−ブチルパーオキシ)バリレート、tert−ブチルパーオキシカーボネート、tert−ブチルパーオキシピバレート、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、tert−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカルボネート等の過酸化物系熱重合開始剤;アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン及びN,N−ジメチルアミノアセトフェノン等のアセトフェノン系光重合開始剤;ベンゾイン、ベンジル、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル及びベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾイン系光重合開始剤;ベンゾフェノン、メチルベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン及び4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン系光重合開始剤;ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン等のジベンジル系光重合開始剤;2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−アミルアントラキノン及び2−アミノアントラキノン等のアントラキノン系光重合開始剤;2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン及び2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン系光重合開始剤;アセトフェノンジメチルケタール及びベンジルジメチルケタール等のケタール類光重合開始剤;エチル4−ジメチルアミノベンゾエート及び2−(ジメチルアミノ)エチルベンゾエート等の安息香酸エステル系光重合開始剤;トリエチルアミン及びトリエタノールアミン等アミン系光重合開始剤;アシルフォスフィンオキサイド等のリン系光重合開始剤;チオキサントン等のイオウ系光重合開始剤;キサントン類;ヨードニウム塩化合物;アンモニウム塩化合物;アルソニウム塩化合物;スチボニウム塩化合物;オキソニウム塩化合物;セレノニウム塩化合物;並びに、スタンノニウム塩化合物;等が挙げられる。
硬化性ジアリルフタレート樹脂組成物中のジアリルフタレート化合物重合開始剤の含有量は、硬化の際、重合性置換基の残留が抑制される傾向にあることから、ジアリルフタレート化合物100質量部に対して、0.1質量部以上であることが好ましく、0.5質量部以上であることがより好ましい。所望の物理特性からのバラつきが抑制できる傾向にあることから、上記ジアリルフタレート化合物重合開始剤の含有量は1質量部以上であることがさらに好ましい。ジアリルフタレート化合物重合開始剤の残留により耐久性が低下する場合があることから、上記ジアリルフタレート化合物重合開始剤の含有量は、ジアリルフタレート化合物100質量部に対して、10質量部以下であることが好ましい。所望の物理特性からのバラつきが抑制できる傾向にあることから、上記ジアリルフタレート化合物重合開始剤の含有量は、5質量部以上であることがより好ましく、4質量部以下であることがさらに好ましい。
光重合開始剤を用いる場合には、必要に応じて光開始助剤(例えば、トリエタノールアミン等のアミン系光開始助剤)を併用してもよい。
アリル基と反応し結合を生じる反応性置換基を有する化合物は、一般的に用いられるものであれば特に限定されない。1種のアリル基と反応し結合を生じる反応性置換基を有する化合物は、単独で用いてもよく、複数種のアリル基と反応し結合を生じる反応性置換基を有する化合物を組み合わせて用いてもよい。
アリル基と反応し結合を生じる反応性置換基を有する化合物としては、例えば、アリル基とチオール基との反応であるエン−チオール反応を利用する場合に用いられる2個以上のチオール基を有する化合物(以下、ポリチオール化合物、という)等が挙げられる。ポリチオール化合物は、一般的に用いられるものであれば、特に限定されず、脂肪族ポリチオール化合物、芳香族ポリチオール化合物、複素環ポリチオール化合物等が挙げられる。これらポリチオール化合物は、単独で用いても、複数種を組み合わせて用いてもよい。
脂肪族ポリチオール化合物の具体例としては、メタンジチオール、1,2−エタンジチオール、1,2,3−プロパントリチオール、1,2−シクロヘキサンジチオール、ビス(2−メルカプトエチル)エーテル、テトラキス(メルカプトメチル)メタン、ジエチレングリコールビス(2−メルカプトアセテート)、ジエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、エチレングリコールビス(2−メルカプトアセテート)、エチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(2−メルカプトアセテート)、トリメチロールエタントリス(2−メルカプトアセテート)、トリメチロールエタントリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(2−メルカプトアセテート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ビス(メルカプトメチル)スルフィド、ビス(メルカプトメチル)ジスルフィド、ビス(メルカプトエチル)スルフィド、ビス(メルカプトエチル)ジスルフィド、ビス(メルカプトプロピル)スルフィド、ビス(メルカプトプロピル)ジスルフィド、ビス(メルカプトメチルチオ)メタン、ビス(2−メルカプトエチルチオ)メタン、ビス(3−メルカプトプロピルチオ)メタン、1,2−ビス(メルカプトメチルチオ)エタン、1,2−ビス(メルカプトエチルチオ)エタン、1,2−ビス(メルカプトプロピルチオ)エタン、1,2,3−トリス(メルカプトメチルチオ)プロパン、1,2,3−トリス(2−メルカプトエチルチオ)プロパン、1,2,3−トリス(3−メルカプトプロピルチオ)プロパン、4−メルカプトメチル−1,8−ジメルカプト−3,6−ジチアオクタン、5,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、4,7−ジメルカプト−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、4,8−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、テトラキス(2−メルカプトメチルチオメチル)メタン、テトラキス(2−メルカプトエチルチオメチル)メタン、テトラキス(3−メルカプトプロピルチオメチル)メタン、ビス(2,3−ジメルカプトプロピル)スルフィド、2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアン、2,5−ジメルカプト−1,4−ジチアン、2,5−ジメルカプトメチル−2,5−ジメチル−1,4−ジチアン、及びこれらのチオグリコール酸及びメルカプトプロピオン酸エステル、ヒドロキシメチルスルフィドビス(2−メルカプトアセテート)、ヒドロキシメチルスルフィドビス(3−メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシエチルスルフィドビス(2−メルカプトアセテート)、ヒドロキシエチルスルフィドビス(2−メルカプトアセテート)、ヒドロキシエチルスルフィドビス(3−メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシメチルジスルフィドビス(2−メルカプトアセテート)、ヒドロキシメチルジスルフィドビス(3−メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシエチルジスルフィドビス(2−メルカプトアセテート)、ヒドロキシエチルジスルフィドビス(3−メルカプトプロピオネート)、2−メルカプトエチルエーテルビス(2−メルカプトアセテート)、2−メルカプトエチルエーテルビス(3−メルカプトプロピオネート)、チオジグリコール酸ビス(2−メルカプトエチルエステル)、チオジプロピオン酸ビス(2−メルカプトエチルエステル)、ジチオジグリコール酸ビス(2−メルカプトエチルエステル)、ジチオジプロピオン酸ビス(2−メルカプトエチルエステル)、1,1,3,3−テトラキス(メルカプトメチルチオ)プロパン、1,1,2,2−テトラキス(メルカプトメチルチオ)エタン、4,6−ビス(メルカプトメチルチオ)−1,3−ジチアシクロヘキサン、トリス(メルカプトメチルチオ)メタン、トリス(メルカプトエチルチオ)メタン等が挙げられる。
芳香族ポリチオール化合物の具体例としては、1,2−ジメルカプトベンゼン、1,3−ジメルカプトベンゼン、1,4−ジメルカプトベンゼン、1,2−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,4−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3,5−トリメルカプトベンゼン、1,3,5−トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3,5−トリス(メルカプトメチレンオキシ)ベンゼン、1,3,5−トリス(メルカプトエチレンオキシ)ベンゼン、2,5−トルエンジチオール、3,4−トルエンジチオール、1,5−ナフタレンジチオール、2,6−ナフタレンジチオール等が挙げられる。
複素環ポリチオール化合物の具体例としては、2−メチルアミノ−4,6−ジチオール−sym−トリアジン、3,4−チオフェンジチオール、ビスムチオール、4,6−ビス(2−メルカプトメチルチオ)−13−ジチアン、2−(2,2−ビス(2−メルカプトメチルチオ)エチル)−1,3−ジチエタン等が挙げられる。
アリル基とアリル基と反応し結合を生じる反応性置換基との割合は、アリル基の物質量をアリル基と反応し結合を生じる反応性置換基の物質量で除した値が、0.7以上であることが好ましく、0.8以上であることがより好ましく、0.9以上であることがさらに好ましい。アリル基と反応し結合を生じる反応性置換基の残留が抑制される傾向にあることから、上記割合は、0.7以上であることが好ましく、同様の観点から、0.8以上であることがより好ましい。所望の物理特性からのバラつきが抑制できる傾向にあることから、上記割合は、0.9以上であることがさらに好ましい。アリル基の物質量をアリル基と反応し結合を生じる反応性置換基の物質量で除した値が、1.5以下であることが好ましく、1.3以下であることがより好ましく、1.1以下であることがさらに好ましい。アリル基の残留が抑制される傾向にあることから、上記割合は、1.5以下であることが好ましく、同様の観点から、1.3以下であることがより好ましい。所望の物理特性からのバラつきが抑制できる傾向にあることから、上記割合は、1.1以下であることがさらに好ましい。
一般的に入手可能な硬化性ジアリルフタレート樹脂組成物を重合することよって、硬化性ジアリルフタレート樹脂を得ることができる。硬化性ジアリルフタレート樹脂組成物は、単独で用いてもよく、複数種組み合わせて用いてもよい。
硬化性ジアリルフタレート樹脂組成物の具体例としては、旭有機材工業株式会社製AVライト(グレード番号例:DP3000、DP2500、DP3300、DP2800、DP7000)、住友ベークライト株式会社製スミコン(グレード番号例:AM−100A、AM−100J、AM−3130、AM−113、AM−3500)、日本合成化工株式会社製Z−350、日立化成株式会社製スタンドライト(グレード番号例:CD−J−710、CD−F−710、CD−F−800)、フドー株式会社製ダポール(グレード番号例:D500、D2100F、D2101F、D2102F、D2200F、D2500F)等が挙げられる。
(硬化性シリコーン樹脂)
硬化性シリコーン樹脂は、付加型シリコーン樹脂と縮合型シリコーン樹脂に大別される。付加型シリコーン樹脂とは、2個以上のSi−H基を有する化合物、及び2個以上のビニル基、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル基、又はビニル基、及び3,4−エポキシシクロヘキシルエチル基の水素原子が炭素数1〜10の有機基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基)で置換された構造を有する化合物との少なくとも一方が3個以上である化合物の組み合わせにおいて、ヒドロシリル化反応により結合を生じ、三次元構造、又は網目構造を形成することで得られる硬化性樹脂である。付加型シリコーン樹脂組成物は、一般的には重合を促進すべく、付加型シリコーン樹脂重合開始剤を用いる。縮合型シリコーン樹脂とは、3個以上のアルコキシ構造を含有するシリル基(−Si(−ORx))を有する化合物が加水分解することで生じるヒドロシリル基(−Si−OH)同士が縮合することで、−Si−O−Si−結合を生じ、三次元構造、又は網目構造を形成することで得られる硬化性樹脂である(前記アルコキシ構造を含有するシリル基に含まれるRxは、全て同じでも、異なっていてもよく、炭素数1〜10の有機基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基)を示す)。縮合型シリコーン樹脂組成物は、一般的には重合を促進すべく、縮合型シリコーン樹脂重合開始剤を用いる。
硬化性シリコーン樹脂には、シリコーン骨格(−Si−O−Si−)の側鎖に重合性置換基を有する化合物を、単独、又は重合性置換基と反応し結合を生じる反応性置換基を有する化合物との混合物とし、重合することで、硬化性シリコーン樹脂を得ることもできる。前記重合性置換基は一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、エポキシ基、オキセタン基等の環状エーテル構造、環状チオエーテル構造、ラクトン構造、環状カーボネート構造、及びその含硫黄類縁構造、環状アセタール構造、及びその含硫黄類縁構造、環状アミン構造、環状イミノエーテル構造、ラクタム構造、環状チオウレア構造、環状ホスフィナート構造、環状ホスホナイト構造、環状ホスファイト構造、ビニル構造、ビニレン構造、ビニリデン構造、アリル構造、(メタ)アクリル構造、シクロアルカン構造、イソシアネート構造等が挙げれる。シリコーン骨格側鎖の重合性置換基は、単独の種類であってもよく、複数種であってもよい。
付加型シリコーン樹脂重合開始剤としては、一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、白金系金属触媒、パラジウム系金属触媒、ロジウム系金属触媒、ニッケル系金属、鉄系金属触媒、コバルト系金属触媒等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、複数種組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、白金系金属触媒が、入手しやすく、且つ良好な触媒活性を示すことから好適に用いられる傾向にある。
白金系金属触媒の例としては、白金(白金黒を含む)、塩化白金、塩化白金酸、白金−ジビニルシロキサン錯体等の白金−オレフィン錯体(Karstedt’s触媒等)、白金−カルボニル錯体等が熱により重合する際の白金系金属触媒として挙げられる。また、(メチルシクロペンタジエニル)トリメチル白金(IV)、(シクロペンタジエニル)トリメチル白金(IV)、(1,2,3,4,5−ペンタメチルシクロペンタジエニル)トリメチル白金(IV)、(シクロペンタジエニル)ジメチルエチル白金(IV)、(シクロペンタジエニル)ジメチルアセチル白金(IV)、(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)トリメチル白金(IV)、(メトキシカルボニルシクロペンタジエニル)トリメチル白金(IV)、(ジメチルフェニルシリルシクロペンタジエニル)トリメチルシクロペンタジエニル白金(IV)等の(η5−シクロペンタジエニル)トリ(σ−アルキル)白金錯体類、トリメチル(アセチルアセトナト)白金(IV)、トリメチル(3,5−ヘプタンジオネート)白金(IV)、トリメチル(メチルアセトアセテート)白金(IV)、ビス(2,4−ペンタンジオナト)白金(II)、ビス(2,4−へキサンジオナト)白金(II)、ビス(2,4−へプタンジオナト)白金(II)、ビス(3,5−ヘプタンジオナト)白金(II)、ビス(1−フェニル−1,3−ブタンジオナト)白金(II)、ビス(1,3−ジフェニル−1,3−プロパンジオナト)白金(II)、ビス(ヘキサフルオロアセチルアセトナト)白金(II)等のβ−ジケトナト白金錯体類等が挙げられる。
縮合型シリコーン樹脂重合開始剤としては、一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、ジブチルスズメトキサイド、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジオクテート、ジブチルスズジラウレート、ジオクチルスズジラウレート、ジオクチルスズジオクテート、ジメチルスズジメトキサイド、ジメチルスズジアセテート等の有機スズ類、テトラプロピルチタネート、テトラブチルチタネート、テトラ−2−エチルヘキシルチタネート、ジメトキシチタンジアセチルアセトナート等の有機チタン類、ヘキシルアミン、リン酸ドデシルアミン、ジメチルヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、テトラメチルグアニジルプロピルトリメトキシシラン、テトラメチルグアニジルプロピルメチルジメトキシシラン、テトラメチルグアニジルプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミン類、及びその塩、ベンジルトリエチルアンモニウムアセテート等の第4級アンモニウム塩類、N,N,N’,N’,N’’,N’’,−ヘキサメチル−N’’’−(トリメチルシリルメチル)−ホスホリミディックトリアミド等のホスファゼン類等が挙げられる。
付加型シリコーン樹脂組成物に含まれる、熱により重合する際の付加型シリコーン樹脂重合開始剤の含有量は、重合性置換基(Si−H基、ビニル基、ビニレン基、ビニリデン基)の残留が抑制される傾向にあることから、付加型シリコーン樹脂組成物100質量部に対して、0.0001質量部以上であることが好ましく、0.0005質量部以上であることがより好ましい。所望の物理特性からのバラつきが抑制できる傾向にあることから、上記含有量は、0.001質量部以上であることがさらに好ましい。付加型シリコーン樹脂重合開始剤の残留により耐久性が低下する場合があることから、上記含有量は、付加型シリコーン樹脂組成物100質量部に対して、2質量部以下であることが好ましい。所望の物理特性からのバラつきが抑制できる傾向にあることから、上記含有量は、1質量部以上であることがより好ましく、0.1質量部以下であることがさらに好ましい。
付加型シリコーン樹脂組成物に含まれる、光により重合する際の付加型シリコーン樹脂重合開始剤の含有量は、重合性置換基(Si−H基、ビニル基、ビニレン基、ビニリデン基)の残留が抑制される傾向にあることから、付加型シリコーン樹脂組成物100質量部に対して、0.01質量部以上であることが好ましく、0.05質量部以上であることがより好ましい。所望の物理特性からのバラつきが抑制できる傾向にあることから、上記含有量は、0.1質量部以上であることがさらに好ましい。付加型シリコーン樹脂重合開始剤の残留により耐久性が低下する場合があることから、上記含有量は、付加型シリコーン樹脂組成物100質量部に対して、2質量部以下であることが好ましい。所望の物理特性からのバラつきが抑制できる傾向にあることから、上記含有量は、1質量部以上であることがより好ましく、0.1質量部以下であることがさらに好ましい。
縮合型シリコーン樹脂組成物に含まれる、縮合型シリコーン樹脂重合開始剤の含有量は、アルコキシ基やヒドロシリル基の残留が抑制される傾向にあることから、縮合型シリコーン樹脂組成物100質量部に対して、0.001質量部以上であることが好ましく、0.005質量部以上であることがより好ましい。所望の物理特性からのバラつきが抑制できる傾向にあることから、上記含有量は、0.01質量部以上であることがさらに好ましい。縮合型シリコーン樹脂重合開始剤の残留により耐久性が低下する場合があることから、上記含有量は、縮合型シリコーン樹脂組成物100質量部に対して、20質量部以下であることが好ましい。所望の物理特性からのバラつきが抑制できる傾向にあることから、上記含有量は、10質量部以上であることがより好ましく、1質量部以下であることがさらに好ましい。
付加型シリコーン樹脂組成物、及び縮合型シリコーン樹脂組成物は、一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、信越化学株式会社製ASP−1111A/B、ASP−1120A/B、ASP−2010、ASP−2018SF、FE−57、FE−61、FE−123、FER−3800−D1、FER−7061、FER−7082、FER−7110、FER−7200−F7、KCR−H2800、KCR−M3000、KCR−4000W、KE−12、KE−14、KE−17、KE−24、KE−26、KE−40RTV、KE−41、KE−42、KE−44、KE−45、KE−45−S、KE−66/CAT−RC、KE−103/CAT−103、KE−104Gel/Cat−104、KE−106/CAT−RG、KE−108/CAT−108、KE−109−A/B、KE−110Gel/Cat−110、KE−118/CAT−118−BL、KE−119/CAT−RP、KE−200/CX−200、KE−347、KE−348、KE−441、KE−445、KE−513−A/B、KE−521−A/B、KE−1012−A/B、KE−1031−A/B、KE−1051J−A/B、KE−1052(A/B)、KE−1056、KE−1151、KE1204A/B、KE1204AL/BL、KE−1222−A/B、KE−1241、KE−1281−A/B、KE−1308、KE−1300T、KE−1310ST、KE−1310T、KE−1314−2、KE−1316、KE−1414、KE−1415、KE−1416、KE−1417、KE−1600、KE−1603−A/B、KE−1606、KE−1800T−A/B、KE−1800A/B/C、KE−1801−A/B/C、KE1802A/B/C、KE−1820、KE−1825、KE−1830、KE−1831、KE−1833、KE−1842、KE−1861−A/B、KE−1862、KE−1867、KE−1884、KE−1885、KE−1886、KE−3417、KE−3418、KE−3423、KE−3424−G、KE−3427、KE−3428、KE−3466、KE−3467、KE−3475、KE−3479、KE−3490、KE−3491、KE−3492、KE−3493、KE−3494、KE−3495、KE−3497、KE−3498、KE−4890、KE−4895、KE−4896、KE−4897、KE−4898、KER−2000−DAM、KER−2020−DAM、KER−2300、KER−2400、KER−2460、KER−2500(A/B)、KER−2600(A/B)、KER−2700、KER−2910、KEF−300−M2、KER−3000−M2、KER−3100−U2、KER−3200−T1、KER−3200−T5、KER−3200−T7、KER−3600−D2、KER−4004−C4、KER−4004−C5、KER−4022−D2、KER−6000、KER−6100/CAT−PH、KER−6020、KER−6020F、KER−6075、KER−6075F、KER−6150、KER−6200、KER−6230F、KER−6540SF、KER−6541、S−BARRIER−01、S−BARRIER−02、SCR−1011(A/B)、SCR−1012(A/B)、SCR−1016(A/B)、SCR−1018、SCR−1021、SCR−1022D、SCR−3400−S5、SMP−2800、SMP−2800L、SMP−2820、SMP−2840、X−24−9426、X−32−1619、X−32−2020、X−32−2256、X−32−2100−T、X−32−2428−4、X−32−2528、X−32−2551、X−32−2551L、X−32−2898、X−40−2667A、X−40−2756;
東レ・ダウコーニング株式会社製217、220、233、249、804、805、806A、840、1−2577、3037、3074、3140、3145、7920、1−2577、1−2620、AY42−163、CY52−005、CY−52−205、CY52−272、CY52−276、DA6501、DA6503、DA6523、DA6534、EA−3000、EA−3500、EA−4900、EA−6900、EE−1840、EE−9000、EE−9100、EG−3000、EG−3100、EG−3810、EG−6301、HC1000、HC1100、HC2000、HC2100、JCR6101、JCR6101L、JCR6101UP、JCR6107、JCR6109、JCR6109S、JCR6110、JCR6115、JCR6122、JCR6125、JCR6126、JCR6140、JCR6146、JCR6161、JCR6169、JCR6170、OE−6250、OE−6336、OE−6351、OE−6450、OE−6520、OE−6550、OE−6630、OE−6631、OE−6635、OE−6636、OE−6665N、OE−8001、PelganZ、QP8−5314、SC102、SC4471、SC4476、SE738、SE760SG、SE797、SE930、SE931、SE936、SE960、SE990F、SE1700、SE1701、SE1713、SE1714、SE1720、SE1740、SE1750、SE1816、SE1817、SE1896、SE4400、SE4402、SE4410、SE4420、SE4430、SE4400−LP、SE4445、SE4450、SE4485、SE4485L、SE4486、SE4490、SE5006、SE5007、SE5010、SE5088、SE9120、SE9120S、SE9152、SE9152HT、SE9157、SE9166、SE9168、SE9184、SE9185、SE9186、SE9186L、SE9187L、SE9188、SE9189、SE9206、SH780、SH850、SR2400、SR2402、SR7010、TC−2035、TC−2310、TC−5022、TC−5026、TC−5351、TC−5622、XR−1541−002、XR−1541−004、XR−1541−006、WL−5150、WL−5351、Z−6018、FOx−14、FOx−15、FOx−16、Sylgard170、Sylgard184、Sylgard527;
モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製トスガード510/PH91、ECC3010、ECC3050S、ECS0600、FFSL7031、FFSL7041、FFSL7051、FFSL7061、FFSL7071、FQE205U、FQE206U、FQE207U、IVS4312、IVS4542、IVS4546、IVS4622、IVS4632、IVS4742、IVS4752、IVS7620、IVS9520、IVSG5778、IVSM4500、LSR2030J、LSR2040、LSR2050、LSR2345、LSR2640、LSR2650、LSR2660、LSR2670、LSR3186、LSR3285、LSR3286、LSR3386、LSR3485、LSR3486、LSR3696、LSR3785、LSR3786、LSR7005、LSR7030、LSR7090、LSR7060、LSR7070FC、LSR7080J、RTV615、SHC900、Silpus40HT、Silpus70HT、Silpus40MP、Silpus50MP、Silpus60MP、Silpus70MP、TCM5406U、TCM5417U、TIA207GN、TIA216G、TIA222G、TN3005、TN3085、TN3305、TN3705、TSE221、TSE260、TSE261、TSE270、TSE322、TSE322S、TSE325、TSE326、TSE326M、TSE350/(CE60、CE601、CE61、CE611、CE62、CE621)、TSE370、TSE382、TSE384、TSE385、TSE387、TSE388、TSE389、TSE398、TSE2181U、TSE2183U、TSE2187U、TSE2233U、TSE2267、TSE2277、TSE2287、TSE2297、TSE2323、TSE2425U、TSE2427U、TSE2523U、TSE2527U、TSE2570、TSE2571、TSE2911U、TSE2913U、TSE2971U、TSE3032、TSE3033、TSE3051、TSE3062、TSE3070、TSE3212、TSE3221S、TSE3250、TSE3251、TSE3261、TSE3280、TSER3281、TSE3331、TSE3331K、TSE3335、TSE3360、TSE3380、TSE3431、TSE3450、TSE3453T、TSE3457T、TSE3458T、TSE3466、TSE3477T、TSE3478T、TSE3502/(CE60、CE601、CE61、CE611、CE62、CE621)、TSE3504/(CE60、CE601、CE61、CE611、CE62、CE621)、TSE3508/CE621、TSE3562、TSE3660、TSE3663、TSE3664K、TSE3826、TSE3843、TSE3853、TSE3854DS、TSE3877、TSE3941M、TSE3944、TSE3971、TSE3976、TSJ3155、TSJ3175、TSJ3185、TSJ3187、TSJ3195、UVHC1101、UVHC1105、UVHC3000、UVHC7000、UVHC8558、YE3465U、YE5822、XE11−A5133S、XE11−B5320、XE12−B2543、XE13−B3208、XE14−B5778、XE14−B7892、XE14−C0447、XE14−C2042、XE14−C2860、XE14−C3450、XE20−523、XE20−531U、XE20−532U、XE20−533U、XE20−853U、XE20−A0784、XE20−A1698、XE20−A7013、XE20−A7016、XE20−C0510、XE23−A2637、XE23−A3228、XE23−A6001、XE23−A6001、XE23−B2484等が挙げられる。これらは単独で用いても、複数種を組み合わせて用いてもよい。
側鎖に重合性置換基を有するシリコーン化合物としては、一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、信越化学株式会社製KF−101、KF−102、KF−105、KF−1001、KF−1002、KF−1005、X−22−163、X−22−163A、X−22−163B、X−22−163C、X−22−164、X−22−164AS、X−22−164A、X−22−164B、X−22−164B、X−22−164C、X−22−164E、X−22−169B、X−22−169AS、X−22−343、X−22−2000、X−22−2046、X−22−2445、X−22−4741、X−22−9002、X−40−2670、東レ・ダウコーニング株式会社製BY16−839、BY16−876、FZ−3736、L−9300、SF8411、SF8413、SF8421、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製TSF4730,YF3965等が挙げられる。これらは単独で用いても、複数種を組み合わせて用いてもよい。
(硬化性フェノール樹脂)
硬化性フェノール樹脂は、レゾール型フェノール樹脂、ノボラック型フェノール樹脂、ビスフェノール型フェノール樹脂からなる群より選ばれる1種の化合物と、アルデヒド供給源となる化合物(以下、硬化性フェノール樹脂硬化剤)と、を含む硬化性フェノール樹脂組成物を重合することで得ることができる。
レゾール型フェノール樹脂は、フェノール類とアルデヒド類とを、塩基性触媒の存在下で、通常、フェノール類に対するアルデヒド類のモル比(アルデヒド類/フェノール類)を1.3〜1.7として反応させて得ることができる。
レゾール型フェノール樹脂を製造する際に用いるフェノール類は、一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、キシレノール、アルキルフェノール類、カテコール、レゾルシン等が挙げられる。これらのフェノール類は単独、あるいは2種以上を混合して使用してもよい。
レゾール型フェノール樹脂を製造する際に用いるアルデヒド類は、一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド等のアルデヒド化合物、及びこれらのアルデヒド化合物の発生源となる物質、あるいはこれらのアルデヒド化合物の溶液等を用いることができる。これらのアルデヒド類は単独、あるいは2種以上を混合して使用してもよい。
ノボラック型フェノール樹脂とは、フェノール類とアルデヒド類とを、無触媒または酸性触媒の存在下、通常、フェノール類に対するアルデヒド類のモル比(アルデヒド類/フェノール類)を0.7〜0.9として反応させて得ることができる。
ノボラック型フェノール樹脂を製造する際に用いられるフェノール類は、一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、キシレノール、アルキルフェノール類、カテコール、レゾルシン等が挙げられる。これらのフェノール類は単独、あるいは2種以上を混合して使用してもよい。
ノボラック型フェノール樹脂を製造する際に用いられるアルデヒド類は、一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド等のアルデヒド化合物、及びこれらのアルデヒド化合物の発生源となる物質、あるいはこれらのアルデヒド化合物の溶液等を用いることができる。これらのアルデヒド類は単独、あるいは2種以上を混合して使用してもよい。
ノボラック型フェノール樹脂を製造する際、パラキシレンジメチルエーテルや、炭素原子数1以上10以下のアルキル基、炭素原子数1以上10以下のシクロアルキル基に相当する置換ベンゼンを用いることで、ベンゼンまたは置換ベンゼンに由来する構成単位をノボラック型フェノール樹脂に導入することができる。
ビスフェノール型フェノール樹脂とは、一般的に用いられる製造方法で得られるものであれば特に限定されず、例えば、蓚酸、塩酸、硫酸、トルエンスルホン酸等の酸性触媒の存在下において、2個のヒドロキシフェニル基を有する化合物であるビスフェノール類を必須のモノマー成分として用い、必要に応じてフェノール類をモノマー成分に加えたモノマー成分と、アルデヒド類とを、ビスフェノール類又は、ビスフェノール類とフェノール類とからなるモノマー成分(M)に対するアルデヒド類(F)の反応モル比(F/M)を、通常0.5以上、0.9以下として反応させて得ることができる。
また、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、アンモニア、トリエチルアミン等の塩基性触媒の存在においては、2個のヒドロキシフェニル基を有する化合物であるビスフェノール類を必須のモノマー成分として用い、必要に応じてフェノール類をモノマー成分に加えたモノマー成分と、アルデヒド類とを、ビスフェノール類又は、ビスフェノール類とフェノール類とからなるモノマー成分(M)に対するアルデヒド類(F)の反応モル比(F/M)を、通常1.0以上、3.0以下として反応させて得ることができる。
ビスフェノール型フェノール樹脂を製造する際に用いられるビスフェノール類は、一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールAP、ビスフェノールAF、ビスフェノールB、ビスフェノールBP、ビスフェノールC、ビスフェノールE、ビスフェノールF、ビスフェノールG、ビスフェノールM、ビスフェノールP、ビスフェノールPH、ビスフェノールS、ビスフェノールTMC、ビスフェノールZ等が挙げられる。これらのビスフェノール類は単独、あるいは2種以上を混合して使用してもよい。
ビスフェノール型フェノール樹脂を製造する際に用いられるフェノール類は、一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、フェノール、オルソクレゾール、メタクレゾール、パラクレゾール、キシレノール、パラターシャリーブチルフェノール、パラオクチルフェノール、パラフェニルフェノール、レゾルシン等のフェノール類が挙げられる。これらのフェノール類は単独、あるいは2種以上を混合して使用してもよい。
ビスフェノール型フェノール樹脂を製造する際に用いられるアルデヒド類は、一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ブチルアルデヒド、アクロレイン等のアルデヒド類、又はこれらの混合物が挙げられる。これらのアルデヒド類は単独、あるいは2種以上を混合して使用してもよい。
硬化性フェノール樹脂硬化剤は、一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、ヘキサメチレンテトラミン、ヘキサメチレンテトラミンとフェノール誘導体との付加物、ヘキサメトキシメチロールメラミン、パラホルムアルデヒド、及びポリアセタール樹脂等が挙げられる。
一般的に入手可能な硬化性フェノール樹脂組成物を重合することよって、硬化性フェノール樹脂を得ることができる。硬化性フェノール樹脂組成物は、単独で用いてもよいし、複数種組み合わせて用いてもよい。
硬化性フェノール樹脂組成物の具体例としては、旭有機材工業株式会社製AVライト(グレード番号例:500、521、811、821、811NA、816NA、817NA、8650、837、8610、9550、5680、5370)、オタライト株式会社製オタライト(グレード番号例:PF−20、PF−60B、PF−60HII、PF−200、PFC−200、PFp−158、PFp−15、PFp−25、PFp−200、PFp−500、P−1231、PG−1281、PG−8623、PG−8650、PG−8652、P−8659、PG−6801、PG−6551、PG−6552、PG−6556、PG−6560、PG−6520、PG−6511、PG−5511、PG−6400、PG−6450、PG−6456、PG−6432)、京セラケミカル株式会社製テコライト(グレード番号例:KM−13、KM−22、KM−36、KM−131J、KM−141BG、KM−220J、KM−245G、KM−350G、KM−450J、KM−460J、KM−470J、KM−747J、KM−1000J、KM−2000G)、住友ベークライト株式会社製スミコンPM(グレード番号例:PM−8200、PM−8220、PM−8740、PM−8800、PM−313、PM−2488、PM−8226、PM−8235、PM−8315、PM−8340、PM−8425、PM−642、PM−9720、PM−9820、PM−9830、PM−938、PM−9750、PM−9630、PM−760、PM−766、PM−7021、PM−781、PM−9615、PM−9625、PM−9640、PM−9685L、PM−6600、PM−6930H、PM−6830、PM−V230、PM−0001、PM−55、PM−1190、PM−9840、PM−5900、PM−3075K、PM−725、PM−2001、PM−2010、PM−5610、PM−5620、PM−6020、PM−6280、PM−6432、PM−6545、PM−6630、PM−8180N、PM−8280、PM−9501、PM−9610)、日本合成化工株式会社製210、215、50A、101B、ZL−1000、パナソニック株式会社製CY3312、CY3319、CY3913、CY6712、CY2410、CY4010、CY9415、CY9610、CY6786、CY6548、CY4200、CN4404、CN6641、CN6741、CN6856、CN6771、CN6442、CN6571)、日立化成株式会社製スタンドライト(グレード番号例:CP−J−6820、CP−J−7000、CP−7010、CP−7111、CP−J−8800、CP−J−8600、CP−J−8700、CP−J−8200、CP−J−1900、CP−J−2010、CP−J−2100、CP−J−2350、CP−J−3870、CP−J−6000、CP−2350、CP−J−6750)、フドー株式会社製フドウライト(グレード番号例:F900、F5500F、F5626F、F5650F、F5750F、F5760F、F5770F、F5772F、F5800F、F5910F、F5980F、F5140F(U−6)、F5636F、F5637、FC3450、FC3455、FC4420、FC7910)等が挙げられる。これらは単独で用いても、複数種を組み合わせて用いてもよい。
(硬化性不飽和ポリエステル樹脂)
硬化性不飽和ポリエステル樹脂は、α,β−不飽和二塩基酸またはその無水物からなる酸成分と多価アルコールとを重縮合して得られる不飽和ポリエステル化合物と、ラジカル重合性単量体、不飽和ポリエステル化合物重合開始剤とを含む硬化性不飽和ポリエステル樹脂組成物を重合することで得ることができる。
α,β−不飽和二塩基酸またはその無水物としては、一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、ヘット酸及びこれらの酸無水物等が挙げられる。これらは単独で用いても、複数種を組み合わせて用いてもよい。
多価アルコールとしては、一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブテンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−2−メチルプロパン−1,3−ジオール、2−ブチル−2−エチルプロパン−1,3−ジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,4−ジメチル−1,5−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル−3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロパノエート、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、2−メチル−1,4−ブタンジオール、グリセリン、2,5−ジヒドロキシメチルフラン、ビスフェノールAとアルキレンオキサイドとの付加物等が挙げられる。これらは単独で用いても、複数種を組み合わせて用いてもよい。
必要に応じて飽和二塩基酸、その無水物、又はその低級アルキルエステルを加え、不飽和ポリエステル化合物を製造することもできる。
飽和二塩基酸、その無水物、又はその低級アルキルエステルとしては、一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ビフェニルジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸、5−tert−ブチル−1,3−ベンゼンジカルボン酸、これらの酸無水物、又はこれらの低級アルキルエステル(例えば、フタル酸ジメチル、テレフタル酸ジメチル、イソフタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、テレフタル酸ジエチル、イソフタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、テレフタル酸ジブチル、イソフタル酸ジブチル等)等が挙げられる。これらは単独で用いても、複数種を組み合わせて用いてもよい。
ラジカル重合性単量体としては、一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、スチレン、クロルスチレン、ビニルトルエン、ジビニルトルエン、p−メチルスチレンメチルメタクリレートン等のスチレン誘導体、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等のメタクリル酸又はアクリル酸のアルキルエステル類、β−ヒドロキシメタクリル酸エチル、β−ヒドロキシアクリル酸エチル等のメタクリル酸又はアクリル酸のヒドロキシアルキルエステル類、ジアリルフタレート、ジアリルイソフタレート、トリアリルイソシアヌレート、エチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチールプロパントリメタクリレートなどの多官能のメタクリル酸又はアクリル酸のエステル類等が挙げられる。これらは単独で用いても、複数種を組み合わせて用いてもよい。
不飽和ポリエステル化合物重合開始剤としては、一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、メチルエチルケトンパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類、ベンゾイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類、t−ブチルパーオキシベンゾエート等のパーオキシエステル類、クメンハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類、ジクミルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド類等が、熱による不飽和ポリエステル化合物重合開始剤として挙げられ、ベンゾフェノン、ベンジル、メチルオルソベンゾイルベンゾエート等のベンゾフェノン類、ベイゾイナルキルエーテル等のベンゾインエーテル類、ベンジルジメチルケタール、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、4−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン等のアセトフェノン類、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類等が、エネルギー線による不飽和ポリエステル化合物重合開始剤として挙げられる。これらは単独で用いても、複数種を組み合わせて用いてもよい。
硬化性不飽和ポリエステル樹脂組成物に含まれる不飽和ポリエステル化合物重合開始剤の量は、硬化性不飽和ポリエステル樹脂組成物100質量部に対して、0.01質量部以上であることが好ましく、0.05質量部以上であることがより好ましく、0.1質量部以上であることがさらに好ましい。不飽和ポリエステル化合物、及びラジカル重合性単量体に含まれるビニル基の残留が抑制される傾向にあることから、上記不飽和ポリエステル化合物重合開始剤の量は、0.01質量部以上であることが好ましく、同様の観点から、0.05質量部以上であることがより好ましい。所望の物理特性からのバラつきが抑制できる傾向にあることから、上記不飽和ポリエステル化合物重合開始剤の量は、0.1質量部以上であることがさらに好ましい。
硬化性不飽和ポリエステル樹脂組成物に含まれる不飽和ポリエステル化合物重合開始剤の量は、硬化性不飽和ポリエステル樹脂組成物100質量部に対して、10質量部以下であることが好ましく、5質量部以下であることがより好ましく、3質量部以下であることがさらに好ましい。不飽和ポリエステル化合物重合開始剤の残留が抑制される傾向にあることから、上記不飽和ポリエステル化合物重合開始剤の量は、10質量部以下であることが好ましい。所望の物理特性からのバラつきが抑制できる傾向にあることから、上記不飽和ポリエステル化合物重合開始剤の量は、5質量部以下であることがより好ましく、同様の観点から3質量部以下であることがさらに好ましい。
硬化性不飽和ポリエステル樹脂組成物の重合をさらに促進するため、ナフテン酸コバルト、オクチル酸コバルト、オクチル酸亜鉛、オクチル酸バナジウム、ナフテン酸銅、ナフテン酸バリウム等の金属石鹸類、バナジウムアセチルアセテート、コバルトアセチルアセテート、鉄アセチルアセトネート等の金属キレート類、アニリン、N,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−p−トルイジン、4−(N,N−ジメチルアミノ)ベンズアルデヒド、4−[N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ]ベンズアルデヒド、4−(N−メチル−N−ヒドロキシエチルアミノ)ベンズアルデヒド、N,N−ビス(2−ヒドリキシプロピル)−p−トルイジン、N−エチル−m−トルイジン、トリエタノールアミン、m−トルイジン、ジエチレントリアミン、ピリジン、フェニリモルホリン、ピペリジン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アニリン、ジエタノールアニリン等のN,N−置換アニリン、N,N−置換−p−トルイジン、4−(N,N−置換アミノ)ベンズアルデヒド等のアミン類等、一般的に用いられるものを、特に限定せず用いることができる。これらは単独で用いても、複数種を組み合わせて用いてもよい。
一般的に入手可能な硬化性不飽和ポリエステル樹脂組成物を重合することよって、硬化性ポリエステル樹脂を得ることができる。硬化性ポリエステル樹脂組成物は、単独で用いてもよいし、複数種組み合わせて用いてもよい。
硬化性ポリエステル樹脂組成物の具体例としては、京セラケミカル株式会社製プリミックス(グレード番号例:AP−212、AP−214、AP−301、AP−401、AP−603、AP−753、AP−780、AP−790、AP−912S、AP−913S、XP−9003)、ジャパンコンポジット株式会社製ポリホープ(グレード番号例:R100NP/AP、R150NP/AP、R200NP/AP、R300NP/AP、R2110、N−33PT、G−226、GA20、S−334L、D240LE、WP260、N−423PW、N−325)、プロミネート(グレード番号例:P991、H6600、H6650P、H8100)、ポリマール、ポリマールマットTM、及びポリマールマットBM、昭和電工株式会社製リゴラックBMC(グレード番号例:RNC−410、RNC−413、RNC−420、RNC−505、RNC−841、RNC−441、RNC−833、RNC−900、RNC−980、RNC−707、RNC−940、RNC−481、RL−481、EVC−100、EVC−200)、及びリゴラックSMC(グレード番号例:MC−3100、MCS−800、MC−256)、住友ベークライト株式会社製スミコン(グレード番号例:TM−4101、TM−4120、TM−4195、TM−5100、TM−EP230、TM−4005)、DIC株式会社製ディックマット(グレード番号例:1300、2300、2400、2500、5100、9000)、ディーエイチ・マテリアル株式会社製サンドーマ(グレード番号例:5595(A)PT、2915PT、FH−123−N、NR2907(A)PT、2198(A)PT、LP−921−N、LP−924−N、FG−283、FG−387、668PT、PC−184−C、PC−350−C、TP−157、TP−254、TP−600、TP−835、8010、8101、FW−166、FW−265、PS−520、PS−281、TP−153、TP−633−N)、日本ユピカ株式会社製ユピカ(グレード番号例:1270、2035、2075、2100、6424、3140、3464、3512、3570、8250、8940、4072、4183、5126、5136、5155、22−34、4083、4512、5116、4190、4300、4526、5027、5212、5230、4001A、4007A、4516、4556、4580、5423、5524、5834、5836、4521、5421、4700、FLT−125、FLT−225、FLT−625、FLH−350、FMX−583、8680AP、6400、6510、6514、UG−312、UG−510、UG−514、FGT−312、8523、8542、8553、7117、7122−CL、7123−CL、7596、7506、7527、7670)、ユピカSMC(グレード番号例:3000、7000)、ユピカHMC(グレード番号例:8000、8100)、バイログラス(グレード番号例:VG−2200、VG−7100、VG−7110)、及びネオポール(グレード番号例:8250L、8250M、8250H、8260、8411L、8411H、8100)、パナソニック株式会社製CE3010、CE3110、CE5100、CE5200、CE5410、CE1100、CE2010、CE2100、CE2910、CE2860、CE2870、CE2840、CE2850、CE2810、CE2890、フドー株式会社製フドウプリミックス(グレード番号例:FP100F、FP300F、FP55)等が挙げられる。これらは単独で用いても、複数種を組み合わせて用いてもよい。
(硬化性ポリイミド樹脂)
硬化性ポリイミド樹脂とは、末端に重合性置換基を有するポリイミド化合物、及び/又はポリアミック酸の側鎖に重合性置換基を有する化合物と、硬化性ポリイミド樹脂重合開始剤とを含む、硬化性ポリイミド樹脂組成物を重合することにより得ることができる。
一般的にポリイミド化合物を製造する際に用いられる化合物や方法は、特に限定されないが、例えば、ポリイミド化合物は、テトラカルボン酸、及び/又はその酸無水物と、ジアミン化合物との重縮合により得ることができる。その際、重合性置換基を有する化合物を末端封止剤として用いることで、末端に重合性置換基を有するポリイミド化合物を得ることができる。
テトラカルボン酸、及び/又はその酸無水物としては、一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−シクロヘキセン−1,2ジカルボン酸無水物、ピロメリット酸、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸、メチレン−4,4’−ジフタル酸、1,1−エチリデン−4,4’−ジフタル酸、2,2−プロピリデン−4,4’−ジフタル酸、1,2−エチレン−4,4’−ジフタル酸、1,3−トリメチレン−4,4’−ジフタル酸、1,4−テトラメチレン−4,4’−ジフタル酸、1,5−ペンタメチレン−4,4’−ジフタル酸、4,4’−オキシジフタル酸、チオ−4,4’−ジフタル酸、スルホニル−4,4’−ジフタル酸、1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ベンゼン、1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス[2−(3,4−ジカルボキシフェニル)−2−プロピル]ベンゼン、1,4−ビス[2−(3,4−ジカルボキシフェニル)−2−プロピル]ベンゼン、ビス[3−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]メタン、2,2−ビス[3−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジメチルシラン、1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸、1,2,7,8−フェナントレンテトラカルボン酸、エチレンテトラカルボン酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸、シクロペンタンテトラカルボン酸、シクロヘキサン−1,2,3,4−テトラカルボン酸、シクロヘキサン−1,2,4,5−テトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ビシクロヘキシルテトラカルボン酸、カルボニル−4,4’−ビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸)、メチレン−4,4’−ビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸)、1,2−エチレン−4,4’−ビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸)、1,1−エチリデン−4,4’−ビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸)、2,2−プロピリデン−4,4’−ビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸)、オキシ−4,4’−ビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸)、チオ−4,4’−ビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸)、スルホニル−4,4’−ビス(シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸)、ビシクロ[2,2,2]オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸、4−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1,2−ジカルボン酸、エチレングリコール−ビス−(3,4−ジカルボン酸フェニル)エーテル、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸由来の成分、4,4’−ビフェニルビス(トリメリット酸モノエステル酸)由来の成分、9,9’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)フルオレン、及びこれらの酸無水物等が挙げられる。これらは単独で用いても、複数種を組み合わせて用いてもよい。
ジアミン化合物としては、一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、4,4’−(又は3,4’−、3,3’−、2,4’−)ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−(又は3,3’−)ジアミノジフェニルスルフォン、4,4’−(又は3,3’−)ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ベンゾフェノンジアミン、3,3’−ベンゾフェノンジアミン、4,4’−ジ(4−アミノフェノキシ)フェニルスルフォン、4,4’−ジ(3−アミノフェノキシ)フェニルスルフォン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}プロパン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2’−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2’,6,6’−テトラメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’,6,6’−テトラトリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、ビス{(4−アミノフェニル)−2−プロピル}1,4−ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)フルオレン、3,3’−ジメチルベンチジン、3,3’−ジメトキシベンチジン、3,5−ジアミノ安息香酸等の芳香族ジアミン、2,6−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノピリジン、ビス(4−アミノフェニル−2−プロピル)−1,4−ベンゼン、3,3’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニル(3,3’−TFDB)、2,2’−ビス[3(3−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン(3−BDAF)、2,2’−ビス[4(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン(4−BDAF)、2,2’−ビス(3−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン(3,3’−6F)、2,2’−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン(4,4’−6F)等が挙げられる。これらは単独で用いても、複数種を組み合わせて用いてもよい。
重合性置換基を有する末端封止剤としては、一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、重合性置換基を有するジカルボン酸、そのエステル化物、又はその酸無水物、重合性置換基を有する1級アミンを用いることができる。これらは単独で用いても、複数種を組み合わせて用いてもよい。また、重合性置換基としては、一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、エポキシ基、オキセタン基等の環状エーテル構造、環状チオエーテル構造、ラクトン構造、環状カーボネート構造、及びその含硫黄類縁構造、環状アセタール構造、及びその含硫黄類縁構造、環状アミン構造、環状イミノエーテル構造、ラクタム構造、環状チオウレア構造、環状ホスフィナート構造、環状ホスホナイト構造、環状ホスファイト構造、ビニル構造、ビニレン構造、ビニリデン構造、アリル構造、(メタ)アクリル構造、シクロアルカン構造が挙げれる。これらは1種の構造であってもよいし、複数種を組み合わせてもよい。これらの中でも、末端に重合性置換基を有するポリイミド化合物の安定性の観点から、ビニル構造、ビニレン構造、ビニリデン構造、(メタ)アクリル構造、イソシアネート構造であることが好ましい。
ポリアミック酸の側鎖に重合性置換基を有する化合物は、一般的に用いられる化合物や方法であれば特に限定されず、例えば、ポリアミック酸の側鎖に存在するカルボン酸と重縮合できる重合性置換基を有する化合物を用いる方法や、テトラカルボン酸、及び/又はテトラカルボン酸無水物に重合性置換基を有する化合物を反応させたのち、ジアミン化合物と重縮合する方法による得ることができる。
ポリアミック酸の側鎖に重合性置換基を有する化合物に含まれる重合性置換基としては、一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、エポキシ基、オキセタン基等の環状エーテル構造、環状チオエーテル構造、ラクトン構造、環状カーボネート構造、及びその含硫黄類縁構造、環状アセタール構造、及びその含硫黄類縁構造、環状アミン構造、環状イミノエーテル構造、ラクタム構造、環状チオウレア構造、環状ホスフィナート構造、環状ホスホナイト構造、環状ホスファイト構造、ビニル構造、ビニレン構造、ビニリデン構造、アリル構造、(メタ)アクリル構造、シクロアルカン構造、イソシアネート構造が挙げれる。これらは1種の構造であってもよいし、複数種を組み合わせてもよい。これらの中でも、ポリアミック酸の側鎖に重合性置換基を有する化合物の安定性の観点から、ビニル構造、ビニレン構造、ビニリデン構造、(メタ)アクリル構造であることが好ましい。
硬化性ポリイミド樹脂重合開始剤としては、一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、メチルエチルケトンパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類、ベンゾイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類、t−ブチルパーオキシベンゾエート等のパーオキシエステル類、クメンハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類、ジクミルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド類等が、熱による不飽和ポリエステル化合物重合開始剤として挙げられ、ベンゾフェノン、ベンジル、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン、メチルオルソベンゾイルベンゾエート等のベンゾフェノン類、2,2’−ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンジルジメチルケタール、4−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン等のアセトフェノン類、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン等のチオキサントン類、ベンジル、ベンジルジメチルケタール、ベンジル−β−メトキシエチルアセタール等のベンジル類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベイゾイナルキルエーテル等のベンゾイン類、1−フェニル−1,2−ブタンジオン−2−(O−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−ベンゾイル)オキシム、1,3−ジフェニルプロパントリオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−3−エトキシプロパントリオン−2−(O−ベンゾイル)オキシム等のオキシム類、N−フェニルグリシン等のN−アリールグリシン類、ベンゾイルパークロライド等の過酸化物類、芳香族ビイミダゾール類等が挙げられる。これらは単独で用いても、複数種を組み合わせて用いてもよい。
硬化性ポリイミド樹脂組成物に含まれる硬化性ポリイミド化合物重合開始剤の量は、硬化性ポリイミド樹脂組成物100質量部に対して、0.1質量部以上であることが好ましく、0.5質量部以上であることがより好ましく、1質量部以上であることがさらに好ましい。硬化性ポリイミド樹脂組成物に含まれる重合性置換基の残留が抑制される傾向にあることから、上記硬化性ポリイミド化合物重合開始剤の量は、0.1質量部以上であることが好ましく、同様の観点から、0.5質量部以上であることがより好ましい。所望の物理特性からのバラつきが抑制できる傾向にあることから、上記硬化性ポリイミド化合物重合開始剤の量は、1質量部以上であることがさらに好ましい。
硬化性ポリイミド樹脂組成物に含まれる硬化性ポリイミド化合物重合開始剤の量は、硬化性ポリイミド樹脂組成物100質量部に対して、20質量部以下であることが好ましく、10質量部以下であることがより好ましく、5質量部以下であることがさらに好ましい。硬化性ポリイミド化合物重合開始剤の残留が抑制される傾向にあることから、上記硬化性ポリイミド化合物重合開始剤の量は、10質量部以下であることが好ましい。所望の物理特性からのバラつきが抑制できる傾向にあることから、上記硬化性ポリイミド化合物重合開始剤の量は、5質量部以下であることがより好ましく、同様の観点から3質量部以下であることがさらに好ましい。
末端に重合性置換基を有するポリイミド化合物の具体例としては、Appl.Polym.Sci.1972,16,905.に記載のあるPMR、National Starch and Chemical社の末端アセチレン基ポリイミド、末端ビスマレイミドポリイミド等が挙げられる。
一般的に入手可能な硬化性ポリイミド樹脂組成物を重合することよって、硬化性ポリイミド樹脂を得ることができる。硬化性ポリイミド樹脂組成物は、単独で用いてもよいし、複数種組み合わせて用いてもよい。
硬化性ポリイミド樹脂組成物の具体例としては、京セラケミカル株式会社製ポリイミドイミダロイ、デュポン株式会社製ベスペル、東レ株式会社製TIポリマー、丸善石油化学株式会社製BANI−M、BANI−X等が挙げられる。
(硬化性ポリウレタン樹脂)
硬化性ポリウレタン樹脂は、2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物と、イソシアネート基と反応し、結合を生じる反応性置換基を有する化合物(以下、活性水素化合物)と、を含む硬化性ポリウレタン樹脂組成物を、重合することで得ることができる。また、必要に応じて、重合を促進するために、ポリイソシアネート化合物重合開始剤を含むこともできる。
ポリイソシアネート化合物としては、一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、ジイソシアネート化合物として、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート及びダイマー酸のカルボキシル基をイソシアネート基に転化したダイマージイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート類;1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1−メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1−メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4'−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート及び1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン等の脂環族ジイソシアネート類;キシリレンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、4,4'−ジベンジルジイソシアネート、ジアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、3,3'−ジメチル−4,4'−ビフェニレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、フェニレンジイソシアネート及びm−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート;等が挙げられる。これらは単独で用いても、複数種を組み合わせて用いてもよい。
ポリイソシアネート化合物は、ジイソシアネート化合物と、2価以上のアルコールとから得ることができる。2価以上のアルコールとしては、非重合ポリオール、及び重合ポリオール等が挙げられる。非重合ポリオールとは、重合を履歴しないポリオールであり、重合ポリオールとは、モノマーを重合して得られるポリオールである。
非重合ポリオールとしては、一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、2−メチル−1,2−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,3−ジメチル−2,3−ブタンジオール、2−エチル−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール、1,2−デカンジオール、2,2,4−トリメチルペンタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール等のジオール類;グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、ジペンタエリスリトール、D−トレイトール、L−アラビニトール、リビトール、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、ガラクチトール、ラムニトール、アラビノース、リボース、キシロース、グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトース、ソルボース、ラムノース、フコース、リボデソース、トレハロース、ショ糖、マルトース、セロビオース、ゲンチオビオース、ラクトース、メリビオース、ラフィノース、ゲンチアノース、メレチトース、スタキオース等の3個以上の水酸基を有するポリオール類;等が挙げられる。これらは単独で用いても、複数種を組み合わせて用いてもよい。
重合ポリオールとしては、一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等のジカルボン酸の単独または混合物と、非重合ポリオール単独または混合物との縮合反応により得られるポリエステルポリオール類;非重合ポリオール単独または混合物を用いてε−カプロラクトンを開環重合して得られるポリカプロラクトン類;エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、シクロヘキセンオキサイド、スチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドの単独または混合物を、非重合ポリオール、及び/又はエチレンジアミン等のポリアミン化合物の単独または混合物に付加して得られるポリエーテルポリオール類;ポリエーテルポリオール類にアクリルアミド等を重合して得られるポリマーポリオール類;ヒドロキシ基を有するエチレン性不飽和結合含有化合物の単独または混合物の重合物、及び前記ヒドロキシ基を有するエチレン性不飽和結合含有化合物の単独または混合物と、ヒドロキシ基を含まないエチレン性不飽和結合含有化合物の単独または混合物の共重合物であるアクリルポリオール類;水酸基を2個以上有するポリブタジエン、水素添加ポリブタジエン、ポリイソプレン、水素添加ポリイソプレン等のポリオレフィンポリオール類;等が挙げられる。これらは単独で用いても、複数種を組み合わせて用いてもよい。
ヒドロキシ基を有するエチレン性不飽和結合含有化合物としては、一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリル酸ヒドロキシブチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ヒドロキシブチル等が挙げられる。これらは単独で用いても、複数種を組み合わせて用いてもよい。
ヒドロキシ基を含まないエチレン性不飽和結合含有化合物としては、一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸−n−ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸−n−ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸フェニル等のメタクリル酸エステル類、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸類、アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−メチレンビスアクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド、ダイアセトンメタクリルアミド、マレイン酸アミド、マレイミド等の不飽和アミド類、メタクリル酸グリシジル、スチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、アクリロニトリル、フマル酸ジブチル等のビニル系単量体類、ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の加水分解性シリル基を有するビニル系単量体類等が挙げられる。これらは単独で用いても、複数種を組み合わせて用いてもよい。
ポリイソシアネートは、2個以上のジイソシアネートを重合することで得ることができる。得られるポリイソシアネートは、イソシアヌレート構造、ビウレット構造、ウレトジオン構造、オキサジアジントリオン構造、イミノオキサジアジンジオン構造、アロファネート構造、ウレタン構造、ウレア構造からなる群より選ばれる1種以上の構造を有する。
本実施形態におけるポリイソシアネートは、イソシアネート基が熱解離性ブロック剤と反応し、ブロックイソシアネート基となった構造を有する化合物(以下、ブロックポリイソシアネート、という)も含む。熱解離性ブロック剤は、加熱によってイソシアネート基に結合した熱解離性ブロック剤が解離し、イソシアネート基が生成することを可能とする性質を有する化合物である。
熱解離性ブロック剤としては、一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、ホルムアルドオキシム、アセトアルドオキシム、アセトオキシム、メチルエチルケトンオキシム、シクロヘキサノンオキシム等のオキシム類、メタノール、エタノール、2−プロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール等のアルコール類、アセトアニリド、酢酸アミド、ε−カプロラクタム、δ−バレロラクタム、γ−ブチロラクタム等の酸アミド類、コハク酸イミド、マレイン酸イミド等の酸イミド類、フェノール、クレゾール、エチルフェノール、ブチルフェノール、ノニルフェノール、ジノニルフェノール、スチレン化フェノール、ヒドロキシ安息香酸エステル等のフェノール類、ジフェニルアミン、アニリン、カルバゾール、ジ−n−プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、イソプロピルエチルアミン等のアミン類、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセチルアセトン等の活性メチレン類、イミダゾール、2−メチルイミダゾール等のイミダゾール類、ピラゾール、3−メチルピラゾール、3,5−ジメチルピラゾール等のピラゾール類等が挙げられる。これらは単独で用いても、複数種を組み合わせて用いてもよい。
活性水素化合物としては、一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、トリエチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、ピペラジン、2−メチルピペラジン、イソホロンジアミン等のジアミン類;ビスヘキサメチレントリアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタメチレンヘキサミン、テトラプロピレンペンタミン等の3個以上のアミノ基を有する鎖状ポリアミン類;1,4,7,10,13,16−ヘキサアザシクロオクタデカン、1,4,7,10−テトラアザシクロデカン、1,4,8,12−テトラアザシクロペンタデカン、1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン等の環状ポリアミン類;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、アミノエチルエタノールアミン、N−(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、プロパノールアミン、ジプロパノールアミン、エチレングリコール−ビス−プロピルアミン、ネオペンタノールアミン、メチルエタノールアミン等のアルカノールアミン類;ビス(2−ヒドロチオエチロキシ)メタン、ジエチオエチレングリコール、ジチオエリトリトール、ジチオトレイトール等のポリチオール類;コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等のジカルボン酸の単独または混合物と、非重合ポリオール単独または混合物との縮合反応により得られるポリエステルポリオール類;
非重合ポリオール単独または混合物を用いてε−カプロラクトンを開環重合して得られるポリカプロラクトン類;エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、シクロヘキセンオキサイド、スチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドの単独または混合物を、非重合ポリオール、及び/又はエチレンジアミン等のポリアミン化合物の単独または混合物に付加して得られるポリエーテルポリオール類;ポリエーテルポリオール類にアクリルアミド等を重合して得られるポリマーポリオール類;ヒドロキシ基を有するエチレン性不飽和結合含有化合物の単独または混合物の重合物、及び前記ヒドロキシ基を有するエチレン性不飽和結合含有化合物の単独または混合物と、ヒドロキシ基を含まないエチレン性不飽和結合含有化合物の単独または混合物の共重合物であるアクリルポリオール類;水酸基を2個以上有するポリブタジエン、水素添加ポリブタジエン、ポリイソプレン、水素添加ポリイソプレン等のポリオレフィンポリオール類;フルオロオレフィン単独重合またはシクロビニルエーテル、ヒドロキシアルキルビニルエーテル、モノカルボン酸ビニルエステル等のビニル類との共重合により得られる、分子内にフッ素原子を含むポリオールであるフッ素ポリオール類;ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネート等のジアルキルカーボネート類;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のアルキレンカーボネート類;ジフェニルカーボネート等のジアリールカーボネート類;ホスゲンから選ばれる少なくとも1種のカーボネート化合物と、非重合ポリオールとの縮重合により得られるポリカーボネートポリオール類;ノボラック型、グリシジルエーテル型、グリコールエーテル型、脂肪族不飽和化合物のエポキシ型、脂肪酸エステルのエポキシ型、多価カルボン酸エステル型、アミノグリシジル型、β−メチルエピクロ型、環状オキシラン型、ハロゲン型、レゾルシン型のエポキシ樹脂類等が挙げられる。これらは単独で用いても、複数種を組み合わせて用いてもよい。
ポリイソシアネート化合物重合開始剤としては、一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジアセテート、ジオクチルスズジラウレート、ジメチルスズジチオデカノエート、ビス(2−エチルヘキサン酸)スズ等のスズ系化合物類;2−エチルヘキサン酸亜鉛、ナフテン酸亜鉛等の亜鉛系化合物類;2−エチルヘキサン酸チタン、チタンジイソプロピオキシビス(2−エチルアセトナート)等のチタン系化合物類;2−エチルヘキサン酸コバルト、ナフテン酸コバルト等のコバルト系化合物類;2−エチルヘキサン酸ビスマス、ナフテン酸ビスマス等のビスマス系化合物類;ジルコニウムテトラアセチルアセトネート、2−エチルヘキサン酸ジルコニル、ナフテン酸ジルコニル等のジルコニウム化合物類;等が挙げられる。これらは単独で用いても、複数種を組み合わせて用いてもよい。
硬化性ポリウレタン樹脂組成物において、ポリイソシアネート及びブロックポリイソシアネートが有するイソシアネート基及びブロックイソシアネート基の物質量に対する、活性水素化合物の有する活性水素基の物質量の比率は、特に限定されないが、1/10以上であることが好ましく、1/8以上であることがより好ましく、1/6以上であることがさらに好ましい。硬化性ポリウレタン樹脂とした際、未反応の活性水素化合物が残留することを抑制できる傾向にあることから、上記活性水素基の物質量の比率は、1/10以上であることが好ましく、同様の観点から1/8以上であることがより好ましい。所望の物理特性からのバラつきが抑制できる傾向にあることから、上記活性水素基の物質量の比率は、1/6以上であることがさらに好ましい。
硬化性ポリウレタン樹脂組成物において、ポリイソシアネート及びブロックポリイソシアネートが有するイソシアネート基及びブロックイソシアネート基の物質量に対する、活性水素化合物の有する活性水素基の物質量の比率は、特に限定されないが、10/1以下であることが好ましく、8/1以下であることがより好ましく、6/1以下であることがさらに好ましい。硬化性ポリウレタン樹脂とした際、未反応のポリイソシアネート、及び/又はブロックポリイソシアネートが残留することを抑制できる傾向にあることから、上記活性水素基の物質量の比率は、10/1以下であることが好ましく、同様の観点から8/1以下であることがより好ましい。所望の物理特性からのバラつきが抑制できる傾向にあることから、上記活性水素基の物質量の比率は、6/1以下であることがさらに好ましい。
硬化性ポリウレタン樹脂組成物に含まれるポリイソシアネート化合物重合開始剤の量は、硬化性ポリウレタン樹脂組成物100質量部に対して、0.001質量部以上であることが好ましく、0.003質量部以上であることがより好ましく、0.05質量部以上であることがさらに好ましい。硬化性ポリウレタン樹脂組成物に含まれるイソシアネート基、ブロックイソシアネート基、及び活性水酸基の残留が抑制される傾向にあることから、上記ポリイソシアネート化合物重合開始剤の量は、0.001質量部以上であることが好ましく、同様の観点から、0.003質量部以上であることがより好ましい。所望の物理特性からのバラつきが抑制できる傾向にあることから、上記ポリイソシアネート化合物重合開始剤の量は、0.05質量部以上であることがさらに好ましい。
硬化性ポリウレタン樹脂組成物に含まれるポリイソシアネート化合物重合開始剤の量は、硬化性ポリウレタン樹脂組成物100質量部に対して、5質量部以下であることが好ましく、3質量部以下であることがより好ましく、1質量部以下であることがさらに好ましい。ポリイソシアネート化合物重合開始剤の残留により耐久性が低下する場合があることから、上記ポリイソシアネート化合物重合開始剤の量は、5質量部以下であることが好ましい。所望の物理特性からのバラつきが抑制できる傾向にあることから、上記ポリイソシアネート化合物重合開始剤の量は、3質量部以下であることがより好ましく、同様の観点から1質量部以下であることがさらに好ましい。
一般的に入手可能な硬化性ポリウレタン樹脂組成物を重合することよって、硬化性ポリウレタン樹脂を得ることができる。硬化性ポリウレタン樹脂組成物は、単独で用いてもよいし、複数種組み合わせて用いてもよい。
硬化性ポリウレタン樹脂組成物の具体例としては、エッチ・アンド・ケー株式会社製ハイキャスト(グレード番号例;3012W、3017、3019、3030、3091、3150、3155、3166、3751、3095、3180、3263、3434、3479、3500、3530、3550、3570、3601、3603、3610−60、3615、3744)、日新レジン株式会社製アダプト(グレード番号例;RU−10A/B、RU−12A/B、RU−15A/B、RU−17A/B、RU−42AN/B、RU−510AN/B、RU−650AH/B、RU−650AS/B、RU−750A/B、RU−70A/RUS−B、RU−78A/B、RU−80A/B、RU−68A/B、RU−550A/B、RU−610A/BH、RU−610A/BS、PU−01A/B、RU−850A/RUG−B、RU−860A/RUG−B、RU870A/RUG−B、RU−880A/RUG−B、RU−890A/RUG−B、RU841A/B、RU630A/B、60L、80L、80P、90L、RU910A/B、E−No.1、E−No.2、E−No.3)、及びクラフトレジン(グレード番号例:ホビーキャストNX)、日本ポリウレタン工業株式会社製コロネート(グレード番号例:C−4080、C−4090、C−4095、DC−6912、C−4076、C−40747、C−4048)、及びコロネートニッポラン(グレード番号例:C−4362/N−4038、C−4370/N−4378、C−4370/N−4379)等が挙げられる。これらは単独で用いても、複数種を組み合わせて用いてもよい。
(硬化性メラミン樹脂)
硬化性メラミン樹脂は、メラミン類とアルデヒド類とを含む硬化性メラミン樹脂組成物を、中性ないし弱アルカリ下において反応させることで得ることができる。また、前記反応において、途中段階で取り出した化合物は(以下、硬化性メラミン樹脂中間体、という)、その後の重合により硬化性メラミン樹脂となることから、添加剤、フィラー、物性調整用化合物等を添加するため、好適に用いられる。
メラミン類とは、一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、メラミン、アミノ基の水素原子の一部がヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基等のヒドロキシアルキル基、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基等のアルコキシアルキル基等に置換されたメラミン等が挙げられる。これらは単独で用いても、複数種を組み合わせて用いてもよい。また、本実施形態においては、メラミン類として、メラミンのアミノ基の1つが水素原子、又は炭素数1〜10の有機基に置換されたグアナミン化合物も含める。
アルデヒド類とは、一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、シクロヘキサンカルバルデヒド等の、炭素数1〜10の有機基とアルデヒド基からなる化合物等が挙げられる。これらは単独で用いても、複数種を組み合わせて用いてもよい。
メラミン類とアルデヒド類のモル比は、一般的に用いられるモル比であれば特に限定されないが、1:1〜2:1の範囲であることが好ましく、1.2:1〜1.7:1であることがより好ましい。このような範囲であることで、メラミン樹脂の硬度や加工性が両立できる傾向にある。
成形時のクラックを改善できる傾向にあることから、さらに、フェノール類を添加し、メラミン樹脂を得ることもできる。
フェノール類とは、一般的に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、レゾール型フェノール樹脂、ノボラック型フェノール樹脂、ビスフェノール型フェノール樹脂等が挙げられる。これらは単独で用いても、複数種を組み合わせて用いてもよい。
一般的に入手可能な硬化性メラミン樹脂組成物、及び硬化性メラミン樹脂中間体を含む混合物を、重合することよって、硬化性ポリウレタン樹脂を得ることができる。硬化性ポリウレタン樹脂組成物、及び硬化性メラミン樹脂中間体を含む混合物は、単独で用いてもよいし、複数種を組み合わせて用いてもよい。
硬化性ポリウレタン樹脂組成物、及び硬化性メラミン樹脂中間体を含む混合物の具体例としては、住友ベークライト株式会社製スミコン(グレード番号例:MMC−200J、MMC−50、MMC−100J、MMC−150J)、株式会社台和製リードライトメラミン、リードライトMA、リードライトMS(ソフミー)、及びリードライトメラミンフェノール、パナソニック株式会社製ミューラス(グレード番号例:MBF−G、MBF−C、MBF−R)、MM−A、MM−S、MP−A、MP−E、ME−J等が挙げられる。
(硬化性尿素樹脂)
硬化性尿素樹脂とは、尿素とホルムアルデヒドとを含む硬化性尿素樹脂組成物を、酸性下において反応させることで得ることができる。また、尿素とホルムアルデヒドとが反応したモノメチロール尿素やジメチロール尿素を、酸性下反応させることでも得ることができる。モノメチロール尿素やジメチロール尿素は、添加剤、フィラー、物性調整用化合物等を添加するため、好適に用いられる。
一般的に入手可能な硬化性尿素樹脂組成物、及びモノメチロール尿素、及び/又はジメチロール尿素を含む混合物を、重合することよって、硬化性尿素樹脂を得ることができる。硬化性尿素樹脂組成物、及びモノメチロール尿素、及び/又はジメチロール尿素を含む混合物を含む混合物は、単独で用いてもよいし、複数種組み合わせて用いてもよい。
硬化性尿素樹脂組成物、及びモノメチロール尿素、及び/又はジメチロール尿素を含む混合物を含む混合物の具体例としては、株式会社台和製リードライト、及びリードライトUW、パナソニック株式会社製CU−A、CU−Y、CU−E、CZ−E、CZ−T、CZ−F等が挙げられる。
上記の硬化性樹脂を、熱により重合する際の温度・時間は、一般的に用いられる条件であれば、特に限定されず、それぞれの硬化性樹脂組成物の組成により、適宜選択することができる。また、重合する際の雰囲気は、空気、窒素、アルゴン等、一般的に用いられる雰囲気であれば特に限定されない。
本実施形態において、上記の硬化性樹脂を、光により重合する際に用いられる光は、紫外線、近紫外線、可視光、近赤外線、赤外線、電子線等を指す。用いる光の種類は、一般的に用いられる条件であれば、特に限定されず、硬化性樹脂組成物の組成により、適宜選択することができるが、好ましくは、紫外線、及び近紫外線が用いられる。
上記の硬化性樹脂を、光により重合する際に用いられる光の発生源は、特に限定されるものではなく、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、UVランプ、キセノンランプ、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、蛍光灯、タングステンランプ、アルゴンイオンレーザ、ヘリウムカドミウムレーザ、ヘリウムネオンレーザ、クリプトンイオンレーザ、各種半導体レーザ、YAGレーザ、エキシマーレーザー、発光ダイオード、CRT光源、プラズマ光源及び電子線照射器等の各種光源が挙げられる。
上記の硬化性樹脂を、光により重合する際の光の種類、及び照射強度・時間は、一般的に用いられる条件であれば、特に限定されず、それぞれの硬化性樹脂組成物の組成により、適宜選択することができる。また、重合する際の雰囲気は、空気、窒素、アルゴン等、一般的に用いられる雰囲気であれば特に限定されない。
AEI型ゼオライトと樹脂とを含む複合体中のAEI型ゼオライトの含有量は、物理的に本発明の効果が発現する観点から、0質量%を超えればよく、実質的に本発明の効果を得る観点から、AEI型ゼオライトと樹脂との合計の質量に対し、1質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがより好ましく、30質量%以上であることがさらに好ましい。明確な理由は定かではないが、10質量%以上においては、ゼオライト近傍に存在する樹脂の物理的性質が、樹脂単独での物理的性質と異なり、異なった物理的性質を有する樹脂同士が接触する状況が増加するため、より本発明の効果が発現するものと推察する。同様の観点から、上記AEI型ゼオライトの含有量は、30質量%以上であることがさらに好ましい。
AEI型ゼオライトと樹脂とを含む複合体中のAEI型ゼオライトの含有量は、物理的に本発明の効果が発現する観点から、100質量%未満であればよく、実質的に本発明の効果を得る観点から、AEI型ゼオライトと樹脂との合計の質量に対し、99質量%以下であることが好ましく、80質量%以下であることがより好ましく、70質量%以下であることがさらに好ましい。80質量%以下においては、ゼオライト表面の樹脂が覆えていない領域が減少し、そのため本発明の効果が高まる傾向にある。同様の観点から、上記AEI型ゼオライトの含有量は、70質量%以下であることがさらに好ましい。
AEI型ゼオライトと樹脂とを含む複合体を形成する方法としては、一般的にフィラーと樹脂とを含む複合体を形成する方法であれば特に限定されず、例えば、遊星型多軸押出機、同方向二軸押出機、異方向二軸押出機、単軸押出機等の押出機類;加圧ニーダー、ミキサー等のバッチ混練機類;ミキシングロール;バンバリーミキサー;等を使用して混練する方法が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、複数の方法を組み合わせて用いてもよい。
AEI型ゼオライトと、熱可塑性樹脂と、熱可塑性樹脂を溶解可能な溶媒と、を含む液状の混合物を調製し、溶剤を乾燥すること、又は、熱可塑性樹脂を溶解できない化合物(以下、貧溶媒、という)と接触させ析出させることで、AEI型ゼオライトと樹脂とを含む複合体を得ることができる。前記混合物を調製する際の混合方法は、例えば、撹拌子、攪拌翼、ホモジナイザー、高圧ホモジナイザー、超高圧ホモジナイザー、超音波ホモジナイザー、ポリトロンホモジナイザー、超音波照射、自転・公転ミキサー等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、複数の方法を組み合わせて用いてもよい。
AEI型ゼオライトと硬化性樹脂組成物とを含む混合物が液状である場合、若しくはAEI型ゼオライトと、硬化性樹脂組成物と、硬化性樹脂組成物を溶解可能な溶媒と、を含む混合物が液状である場合にも、上記の複合体を形成する方法や混合方法を用いることで、AEI型ゼオライトと樹脂とを含む複合体を得ることができる。
熱可塑性樹脂を溶解可能な溶媒や、硬化性樹脂組成物を溶解可能な溶媒としては、例えば、n−ペンタン、n−ヘキサン、イソヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、イソオクタン、n−ノナン、n−デカン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン及びシクロオクタン等の飽和炭化水素化合物;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、ナフタリン、テトラリン及びビフェニル等の芳香族炭化水素化合物;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、塩化エチレン、トリクロロエタン、テトラクロロエタン、ペンタクロロエタン、ヘキサクロロエタン、ジクロロエチレン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジクロロプロパン、トリクロロプロパン、塩化イソプロピル、塩化ブチル、塩化ヘキシル、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、クロロトルエン及びクロロナフタリン等のハロゲン化炭化水素化合物;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、デカノール、ウンデカノール、ドデカノール、シクロヘキサノール及びベンジルアルコール等のアルコール類;アセトン、メチルアセトン、エチルメチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルヘキシルケトン、ジエチルケトン、エチルブチルケトン、ジプロピルケトン及びジイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;並びに、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ペンチル、酢酸ヘキシル、酢酸オクチル、酢酸シクロヘキシル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル及び安息香酸ベンジル等のエステル類;ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセリン等のポリオール類、及び該ポリオール類の内2個の水酸基を有する化合物の多量体、並びにポリオール類;及び、前記多量体のエステル化化合物、アクリロニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類;ニトロメタン;ジメチルホルムアミド;ジメチルスルホキシド;ヘキサメチルホスホリックトリアミド;二硫化炭素;フッ素系化合物(例えば、3M社製Novec、旭硝子株式会社性アサヒクリン等);等が挙げられる。これらの溶媒は、単独で使用しても、複数を組み合わせて使用してもよい。
熱可塑性樹脂を溶解可能な溶媒や、硬化性樹脂組成物を溶解可能な溶媒の使用量は、溶解できる量であれば特に限定されず、取扱い性や溶媒を乾燥する際のプロセスコスト等により適宜選択される。
AEI型ゼオライトと樹脂とを含む複合体を形成する際、一般的に用いられる成形方法により、所望の形状とすることもできる。例えば、押出成形、射出成形、ブロー成形、真空成形、カレンダー加工、溶剤を含む溶液を型に入れる、又はフィルムやシート状にした後、溶媒を乾燥する、又は貧溶媒により析出させる方法等が挙げられる。
上記成形に際し、加工性が向上することから、可塑剤を用いる場合がある。可塑剤としては、一般的に用いられるものであれば、特に限定されないが、例えば、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジ−n−オクチルフタレート、ジイソノニルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジウンデシルフタレート、又は炭素原子数10〜13程度の高級アルコール又は混合アルコールのフタル酸エステル等のフタル酸エステル系可塑剤;ジ−2−エチルヘキシルアジペート、ジ−n−オクチルアジペート、ジ−n−デシルアジペート、ジイソデシルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルアゼレート、ジブチルセバケート、ジ−2−エチルヘキシルセバケート等の脂肪族二塩基酸エステル系可塑剤;トリ−2−エチルヘキシルトリメリテート、トリ−n−オクチルトリメリテート、トリデシルトリメリテート、トリイソデシルトリメリテート、ジ−n−オクチル−n−デシルトリメリレート等のトリメリット酸エステル系可塑剤;トリブチルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリキシリルホスフェート、トリオクチルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリクロロエチルホスフェート、トリス(2−クロロプロピル)ホスフェート、トリス(2,3−ジクロロプロピル)ホスフェート、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート、トリス(ブロモクロロプロピル)ホスフェート、ビス(2,3−ジブロモプロピル)−2,3−ジクロロプロピルホスフェート、ビス(クロロプロピル)モノオクチルホスフェート等のリン酸エステル系可塑剤;2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸テトラヘプチルエステル等のビフェニルテトラカルボン酸テトラアルキルエステル系可塑剤;ポリエステル系高分子可塑剤;エポキシ化大豆油、エポキシ化亜麻仁油、エポキシ化綿実油、液状エポキシ樹脂等のエポキシ系可塑剤;塩素化パラフィン、五塩化ステアリン酸アルキルエステル等の塩素化脂肪酸エステル;等が挙げられる。これらは、単独で使用しても、複数を組み合わせて使用してもよい。
AEI型ゼオライトと樹脂とを含む複合体は、目的に応じて、各種有機樹脂、無機充填剤、着色剤、レベリング剤、滑剤、界面活性剤、シリコーン系化合物、反応性希釈剤、非反応性希釈剤、酸化防止剤及び光安定剤等を適宜含むことができる。その他、一般に樹脂用の添加剤(可塑剤、難燃剤、安定剤、帯電防止剤、耐衝撃強化剤、発泡剤、抗菌・防カビ剤、導電性フィラー、防曇剤、架橋剤等)として供される物質を含んでもよい。
有機樹脂としては、特に限定されるものではなく、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂及びポリイミド樹脂等が挙げられる。これらは単独でも、複数種組み合わせて使用してもよい。
無機充填材としては、例えば、シリカ類(溶融破砕シリカ、結晶破砕シリカ、球状シリカ、ヒュームドシリカ、コロイダルシリカ及び沈降性シリカ等)、シリコンカーバイド、窒化珪素、窒化ホウ素、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、マイカ、タルク、クレー、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、珪酸リチウムアルミニウム、珪酸ジルコニウム、チタン酸バリウム、硝子繊維、炭素繊維、及び二硫化モリブデンが挙げられる。これらは単独でも、複数を組み合わせて使用してもよい。
着色剤は、着色を目的に使用される物質であれば特に限定されず、例えば、フタロシアニン、アゾ、ジスアゾ、キナクリドン、アントラキノン、フラバントロン、ペリノン、ペリレン、ジオキサジン、縮合アゾ及びアゾメチン系の各種有機系色素、並びに、酸化チタン、硫酸鉛、クロムエロー、ジンクエロー、クロムバーミリオン、弁殻、コバルト紫、紺青、群青、カーボンブラック、クロムグリーン、酸化クロム及びコバルトグリーン等の無機顔料等が挙げられる。これらの着色剤は単独でも、複数を組み合わせて使用してもよい。
レベリング剤は、特に限定されず、例えば、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、及び2−エチルヘキシルアクリレート等のアクリレートから形成される分子量4000〜12000のオリゴマー、エポキシ化大豆脂肪酸、エポキシ化アビエチルアルコール、水添ひまし油、並びにチタン系カップリング剤等が挙げられる。これらは単独でも、複数を組み合わせて使用してもよい。
滑剤は、特に限定されず、パラフィンワックス、マイクロワックス及びポリエチレンワックス等の炭化水素系滑剤;ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸及びベヘン酸等の高級脂肪酸系滑剤;ステアリルアミド、パルミチルアミド、オレイルアミド、メチレンビスステアロアミド及びエチレンビスステアロアミド等の高級脂肪酸アミド系滑剤;硬化ひまし油、ブチルステアレート、エチレングリコールモノステアレート及びペンタエリスリトール(モノ−,ジ−,トリ−,又はテトラ−)ステアレート等の高級脂肪酸エステル系滑剤;セチルアルコール、ステアリルアルコール、ポリエチレングリコール及びポリグリセロール等のアルコール系滑剤;ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リシノール酸及びナフテン酸等のマグネシウム、カルシウム、カドミウム、バリウム、亜鉛及び鉛等の金属塩である金属石鹸;並びに、カルナウバロウ、カンデリラロウ、ミツロウ及びモンタンロウ等の天然ワックス;等が挙げられる。これらは単独でも、複数を組み合わせて使用してもよい。
界面活性剤は、分子中に溶媒に対して親和性を持たない疎水基と、溶媒に対して親和性を持つ親媒基(通常は親水基)を持つ、両親媒性物質を指す。界面活性剤の種類は特に限定されるものではなく、例えば、シリコン系界面活性剤及びフッ素系界面活性剤等が挙げられる。これらは単独でも、複数を組み合わせて使用してもよい。
シリコーン系化合物は、特に限定されず、例えば、シリコーン樹脂、シリコーン縮合物、シリコーン部分縮合物、シリコーンオイル、シランカップリング剤、シリコーンオイル、及びポリシロキサンが挙げられる。シリコーン化合物の両末端、片末端、あるいは側鎖に有機基を導入して変性されていてもよい。シリコーン系化合物の変性の方法も特に限定されず、例えば、アミノ変性、エポキシ変性、脂環式エポキシ変性、カルビノール変性、メタクリル変性、ポリエーテル変性、メルカプト変性、カルボキシル変性、フェノール変性、シラノール変性、ポリエーテル変性、ポリエーテル及び/又はメトキシ変性、並びに、ジオール変性等が挙げられる。これらは単独でも、複数を組み合わせて使用してもよい。
反応性希釈剤は、特に限定されず、例えば、アルキルグリシジルエーテル、アルキルフェノールのモノグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1、6―ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、アルカン酸グリシジルエステル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、及びプロピレングリコールジグリシジルエーテル等が挙げられる。これらは単独でも、複数を組み合わせて使用してもよい。
非反応性希釈剤は、特に限定されず、例えば、ベンジルアルコール、ブチルジグリコール及びプロピレングリコールモノメチルエーテル等が挙げられる。これらは単独でも、複数を組み合わせて使用してもよい。
酸化防止剤は、特に限定されるものではないが、例えば、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤及びアミン系酸化防止剤等が挙げられる。これらは、単独で使用しても、複数を組み合わせて使用してもよい。酸化防止剤の具体例としては、以下の(1)〜(4)のものが挙げられる。
(1)フェノール系酸化防止剤:例えば、以下のアルキルフェノール類、ヒドロキノン類、チオアルキル又はチオアリール類、ベンジル化合物類、トリアジン類、β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と一価又は多価アルコールとのエステル、β−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロピオン酸と一価又は多価アルコールとのエステル、β−(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と一価又は多価アルコールとのエステル、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル酢酸と一価又は多価アルコールとのエステル、β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のアミド、及びビタミン類。
(1−1)アルキルフェノール類:2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2−tert−ブチル−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−n−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−イソブチルフェノール、2,6−ジシクロペンチル−4−メチルフェノール、2−(α−メチルシクロヘキシル)−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジオクタデシル−4−メチルフェノール、2,4,6−トリシクロヘキシルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メトキシメチルフェノール、直鎖状又は分岐鎖状の側鎖を有するノニルフェノール類(例えば2,6−ジ−ノニル−4−メチルフェノール)、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルウンデカ−1’−イル)フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルヘプタデカ−1’−イル)フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルトリデカ−1’−イル)フェノール及びそれらの混合物、4−ヒドロキシラウルアニリド、4−ヒドロキシステアルアニリド、並びにオクチルN−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)カルバマート等、
(1−2)ヒドロキノン類:2,6−ジ−tert−ブチル−4−メトキシフェノール、2,5−ジ−tert−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−tert−アミルヒドロキノン、2,6−ジフェニル−4−オクタデシルオキシフェノール、2,6−ジ−tert−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルステアラート、及びビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)アジパート等;
(1−3)チオアルキル又はチオアリールフェノール類:2,4−ジオクチルチオメチル−6−tert−ブチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−メチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−エチルフェノール、2,6−ジ−ドデシルチオメチル−4−ノニルフェノール、2,2’−チオビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−オクチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−2−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(3,6−ジ−sec−アミルフェノール)、及び4,4’−ビス(2,6−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ジスルフィド等、
(1−5)ビスフェノール類:2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−エチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[4−メチル−6−(α−メチルシクロヘキシル)フェノール]、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−ノニル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(6−tert−ブチル−4−イソブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[6−(α−メチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、2,2’−メチレンビス[6−(α,α−ジメチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(6−tert−ブチル−2−メチルフェノール)、1,1−ビス(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、2,6−ビス(3−tert−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール、1,1,3−トリス(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、1,1−ビス(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3−n−ドデシルメルカプトブタン、エチレングリコールビス[3,3−ビス(3’−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)ブチラート]、ビス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチル−フェニル)ジシクロペンタジエン、ビス[2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルベンジル)−6−tert−ブチル−4−メチルフェニル]テレフタラート、1,1−ビス(3,5−ジメチル−2−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−4−n−ドデシルメルカプトブタン、及び1,1,5,5−テトラ(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ペンタン等、
(1−4)ベンジル化合物類:3,5,3’,5’−テトラ−tert−ブチル−4,4’−ジヒドロキシジベンジルエーテル、オクタデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンジルメルカプトアセタート、トリデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンジルメルカプトアセタート、トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)アミン、ビス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)ジチオテレフタラート、ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィド、イソオクチル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルメルカプトアセタート、ジオクタデシル−2,2−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシベンジル)マロナート、ジ−オクタデシル−2−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)マロナート、ジ−ドデシルメルカプトエチル−2,2−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロナート、ビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]−2,2−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロナート、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,4−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,3,5,6−テトラメチルベンゼン、及び2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)フェノール等;
(1−5)トリアジン類:2,4−ビス(オクチルメルカプト)−6−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,2,3−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌラート、1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌラート、2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルエチル)−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)−ヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌラート等、
(1−6)β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と一価又は多価アルコールとのエステル:β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と、メタノール、エタノール、n−オクタノール、i−オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌラート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、及び4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン等から選ばれる一価又は多価アルコールとのエステル、
(1−7)β−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロピオン酸と一価又は多価アルコールとのエステル:β−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロピオン酸と、メタノール、エタノール、n−オクタノール、i−オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌラート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン、及び3,9−ビス[2−{3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン等から選ばれる一価又は多価アルコールとのエステル;
(1−8)β−(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と一価又は多価アルコールとのエステル:β−(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と、メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌラート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、及び4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン等から選ばれる一価又は多価アルコールとのエステル、
(1−9)3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル酢酸と一価又は多価アルコールとのエステル:3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル酢酸と一価又は多価アルコールと、メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌラート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、及び4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンから選ばれる一価又は多価アルコールとのエステル、
(1−10)β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のアミド:N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヘキサメチレンジアミド、N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)トリメチレンジアミド、N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジド、及びN,N’−ビス[2−(3−[3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオニルオキシ)エチル]オキサミド等、
(1−11)ビタミン類:α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロール及びそれらの混合物、トコトリエノール、並びにアスコルビン酸等;
(2)リン系酸化防止剤:以下のホスホナート類、ホスファイト類、及びオキサホスファフェナンスレン類。
(2−1)ホスホナート類:ジメチル−2,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホナート、ジエチル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホナート、ジオクタデシル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホナート、ジオクタデシル−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルベンジルホスホナート、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4'−ビフェニレンジホスホナート、及び3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸のモノエチルエステルのカルシウム塩等、
(2−2)ホスファイト類:トリオクチルホスファイト、トリラウリルホスファイト、トリデシルホスファイト、オクチルジフエニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリス(ブトキシエチル)ホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、テトラ(トリデシル)−1,1,3−トリス(2−メチル−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタンジホスファイト、テトラ(C12〜C15混合アルキル)−4,4'−イソプロピリデンジフェニルジホスファイト、テトラ(トリデシル)−4,4'−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)ジホスファイト、トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ホスファイト、トリス(モノ、ジ混合ノニルフェニル)ホスファイト、水素化−4,4'−イソプロピリデンジフェノールポリホスファイト、ビス(オクチルフェニル)−ビス[4,4'−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)]−1,6−ヘキサンジオールジホスファイト、フェニル−4,4'−イソプロピリデンジフェノール−ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、トリス[4,4'−イソプロピリデンビス(2−tert−ブチルフェノール)]ホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、ジ(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト)、トリス(1,3−ジ−ステアロイルオキシイソプロピル)ホスファイト、及び4,4'−イソプロピリデンビス(2−tert−ブチルフェノール)−ジ(ノニルフェニル)ホスファイト等、
(2−3)オキサホスファフェナンスレン類:9,10−ジヒドロ−9− オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド、8−クロロ−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド、及び8−t−ブチル−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド等;
(3)イオウ系酸化防止剤:以下のジアルキルチオプロピオネート類、オクチルチオプロピオン酸と多価アルコールとのエステル、ラウリルチオプロピオン酸と多価アルコールとのエステル、及びステアリルチオプロピオン酸と多価アルコールとのエステル。
(3−1)ジアルキルチオプロピオネート類:ジラウリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネート、及びジステアリルチオジプロピオネート等、
(3−2)オクチルチオプロピオン酸と多価アルコールとのエステル:オクチルチオプロピオン酸と、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、及びトリスヒドロキシエチルイソシアヌレート等から選ばれる多価アルコールとのエステル、
(3−3)ラウリルチオプロピオン酸と多価アルコールとのエステル:ラウリルチオプロピオン酸と、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、及びトリスヒドロキシエチルイソシアヌレートとのエステル、
(3−4)ステアリルチオプロピオン酸と多価アルコールとのエステル:ステアリルチオプロピオン酸と、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、及びトリスヒドロキシエチルイソシアヌレート等から選ばれる多価アルコールとのエステル;
(4)アミン系酸化防止剤:N,N’−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−エチル−3−メチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−メチルヘプチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジシクロヘキシル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(2−ナフチル)−p−フェニレンジアミン、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1−メチルヘプチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−シクロヘキシル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、4−(p−トルエンスルファモイル)ジフェニルアミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、ジフェニルアミン、N−アリルジフェニルアミン、4−イソプロポキシジフェニルアミン、N−フェニル−1−ナフチルアミン、N−(4−tert−オクチルフェニル)−1−ナフチルアミン、N−フェニル−2−ナフチルアミン、オクチル化ジフェニルアミン(例えば、p,p’−ジ−tert−オクチルジフェニルアミン)、4−n−ブチルアミノフェノール、4−ブチリルアミノフェノール、4−ノナノイルアミノフェノール、4−ドデカノイルアミノフェノール、4−オクタデカノイルアミノフェノール、ビス(4−メトキシフェニル)−アミン、2,6−ジ−tert−ブチル−4−ジメチルアミノメチルフェノール、2,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、1,2−ビス[(2−メチルフェニル)アミノ]エタン、1,2−ビス(フェニルアミノ)プロパン、(o−トリル)ビグアニド、ビス[4−(1’,3’−ジメチルブチル)フェニル]アミン、tert−オクチル化N−フェニル−1−ナフチルアミン、モノ−及びジ−アルキル化tert−ブチル−/tert−オクチルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジ−アルキル化ノニルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジ−アルキル化ドデシルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジ−アルキル化イソプロピル/イソヘキシルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジ−アルキル化tert−ブチルジフェニルアミンの混合物、2,3−ジヒドロ−3,3−ジメチル−4H−1,4−ベンゾチアジン、フェノチアジン、モノ−及びジ−アルキル化tert−ブチル/tert−オクチルフェノチアジン類の混合物、モノ−及びジ−アルキル化tert−オクチルフェノチアジン類の混合物、N−アリルフェノチアジン,N,N,N’,N’−テトラフェニル−1,4−ジアミノブタ−2−エン、N,N−ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジ−4−イル)ヘキサメチレンジアミン、ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジ−4−イル)セバカート、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−オン、並びに、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−オール等。
光安定剤は、特に限定されるものではないが、トリアゾール系、ベンゾフェノン系、エステル系、アクリラート系、ニッケル系、トリアジン系及びオキサミド系等の紫外線吸収剤、並びにヒンダードアミン系光安定剤等が挙げられる。これらは、単独で使用しても、複数を組み合わせて使用してもよい。酸化防止剤の具体例としては、以下の(1)〜(8)のものが挙げられる。
(1)トリアゾール類:2−(2’−ヒドロキシ−5’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクチルオキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−5’−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル]−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−5’−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル]−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−ドデシル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−イソオクチルオキシカルボニルエチル)フェニルベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−ベンゾトリアゾール−2−イルフェノール]、2−[3’−tert−ブチル−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)−2’−ヒドロキシフェニル]−2H−ベンゾトリアゾールとポリエチレングリコール300とのエステル交換生成物等;
(2)ベンゾフェノン系:4−デシルオキシ、4−ベンジルオキシ、4,2’,4’−トリヒドロキシ及び2’−ヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ誘導体類等、
(3)エステル系:4−tert−ブチルフェニルサリチラート、サリチル酸フェニル、サリチル酸オクチルフェニル、ジベンゾイルレゾルシノール、ビス(4−tert−ブチルベンゾイル)レゾルシノール、ベンゾイルレゾルシノール、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾアート、ヘキサデシル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾアート、オクタデシル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾアート、及び2−メチル−4,6−ジ−tert−ブチルフェニル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾアート等;
(4)アクリラート系:エチル−α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリラート、イソオクチル−α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリラート、メチル−α−カルボメトキシシンナマート、メチル−α−シアノ−β−メチル−p−メトキシシンナマート、ブチル−α−シアノ−β−メチル−p−メトキシシンナマート、メチル−α−カルボメトキシ−p−メトキシシンナマート及びN−(β−カルボメトキシ−β−シアノビニル)−2−メチルインドリン等、
(5)ニッケル系:n−ブチルアミン、トリエタノールアミン及びN−シクロヘキシルジエタノールアミンのような追加のリガンドを有する又は有さない、1:1又は1:2錯体(例えば、2,2’−チオビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール]のニッケル錯体)、ニッケルジブチルジチオカルバマート、4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンジルリン酸のモノアルキルエステル(例えば、メチル又はエチルエステル)のニッケル塩、ケトキシム類のニッケル錯体(例えば、2−ヒドロキシ−4−メチルフェニルウンデシルケトキシムのニッケル錯体)、並びに、追加のリガンドを有する又は有さない、1−フェニル−4−ラウロイル−5−ヒドロキシピラゾールのニッケル錯体等、
(6)トリアジン系:2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−プロピルオキシフェニル)−6−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(4−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−トリデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ブチルオキシプロポキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−オクチルオキシプロピルオキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロポキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[2−ヒドロキシ−4−(3−ブトキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシフェニル)−4−(4−メトキシフェニル)−6−フェニル−1,3,5−トリアジン、及び2−{2−ヒドロキシ−4−[3−(2−エチルヘキシル−1−オキシ)−2−ヒドロキシプロピルオキシ]フェニル}−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン等;
(7)オキサミド系:4,4’−ジオクチルオキシオキサニリド、2,2’−ジエトキシオキサニリド、2,2’−ジオクチルオキシ−5,5’−ジ−tert−ブトキサニリド、2,2’−ジドデシルオキシ−5,5’−ジ−tert−ブトキサニリド、2−エトキシ−2’−エチルオキサニリド、N,N’−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)オキサミド、2−エトキシ−5−tert−ブチル−2’−エトキサニリド及びこれと2−エトキシ−2’−エチル−5,4’−ジ−tert−ブトキサニリドとの混合物、o−及びp−メトキシ−二置換オキサニリドの混合物、並びにo−及びp−エトキシ−二置換オキサニリドの混合物等、
(8)ヒンダードアミン系:ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバカート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)スクシナート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバカート、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバカート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)n−ブチル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルマロナート、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジンとコハク酸との縮合物、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4−tert−オクチルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの直鎖又は環式縮合物、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ニトリロトリアセタート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシラート、1,1’−(1,2−エタンジイル)−ビス(3,3,5,5−テトラメチルピペラジノン)、4−ベンゾイル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−2−n−ブチル−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンジル)マロナート、3−n−オクチル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)セバカート、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)スクシナート、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4−モルホリノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの直鎖又は環式縮合物;
2−クロロ−4,6−ビス(4−n−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物、2−クロロ−4,6−ジ−(4−n−ブチルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物、8−アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン、3−ドデシル−1−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン、5−(2−エチルヘキサノイル)−オキシメチル−3,3,5−トリメチル−2−モルホリノン、1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−4−オクタデカノイルオキシー2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1,3,5−トリス(N−シクロヘキシル−N−(2,2,6,6−テトラメチルピペラジン−3−オン−4−イル)アミノ)−s−トリアジン、1,3,5−トリス(N−シクロヘキシル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペラジン−3−オン−4−イル)アミノ)−s−トリアジン、2,4−ビス[(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−ピペリジン−4−イル)ブチルアミノ]−6−クロロ−s−トリアジンとN,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン)との反応生成物、4−ヘキサデシルオキシ−及び4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの混合物、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4−シクロヘキシルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの縮合物、1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンと2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン、その他に4−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとの縮合物、1,6−ヘキサンジアミンと2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン、その他にN,N−ジブチルアミンと4−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとの縮合物、N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−n−ドデシルスクシンイミド、N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−n−ドデシルスクシンイミド、2−ウンデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソ−スピロ[4.5]デカン;5−(2−エチルヘキサノイル)オキシメチル−3,3,5−トリメチル−2−モルホリノン、7,7,9,9−テトラメチル−2−シクロウンデシル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソスピロ−[4,5]デカンとエピクロロヒドリンとの反応生成物、1,1−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルオキシカルボニル)−2−(4−メトキシフェニル)エテン、N,N’−ビス−ホルミル−N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン、4−メトキシメチレンマロン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ヒドロキシピペリジンとのジエステル、ポリ[メチルプロピル−3−オキシ−4−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)]シロキサン、並びに、マイレン酸無水物α−オレフィンコポリマーと2,2,6,6−テトラメチル−4−アミノピペリジン又は1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−アミノピペリジンとの反応生成物等。
AEI型ゼオライトと樹脂とを含む複合体の用途は、特に限定されるものではなく、例えば、食品包装材料、及び医療包装材料(単層フィルム、ラミネートフィルム、積層フィルム、臭気バリア材、抗菌性フィルム等)、緩衝材、断熱材、電子材料(碍子類、交流変圧器、開閉機器等の注型及び回路ユニット、各種部品のパッケージ、IC・LED・半導体・有機ELの周辺材料[封止材、レンズ材、基板材、ダイボンド材、接着フィルム、チップコート材、積層板、光ファイバー、光導波路、光フィルター、電子部品用の接着剤、コート材、シール材、絶縁材、フォトレジスト、エンキャップ材、ポッティング材、光ディスクの光透過層や層間絶縁層、導光板、反射防止膜等]、発電器、モーター等の回転機コイル、巻線含浸、プリント配線基板、積層板、絶縁ボード、中型碍子類、コイル類、コネクター、ターミナル、各種ケース類、電気部品類、フレキシブルプリント基板等の基板フィルム、センサ、画像形成装置等)、電池材料(蓄電池の電極又はその被覆保護材、二次電池用多孔膜、二次電池用セパレータ、二次電池用吸着剤、燃料電池の部材(固体高分子電解質、固体高分子ゲル膜、固体高分子電解質膜)、電池素子外装材、電池パック等)、塗料(防蝕塗料、メンテナンス、船舶塗装、耐蝕ライニング、自動車・家電製品用プライマー、飲料・ビール缶、外面ラッカー、押出チューブ塗装、一般防蝕塗装、メンテナンス途装、木工製品用ラッカー、自動車用電着プライマー、その他工業用電着塗装、飲料・ビール缶内面ラッカー、コイルコーティング、ドラム・缶内面塗装、耐酸ライニング、ワイヤーエナメル、絶縁塗料、自動車用プライマー、各種金属製品の美装兼防蝕塗装、パイプ内外面塗装、電気部品絶縁塗装、抗菌性塗料等)、複合材料(化学プラント用パイプ・タンク類、航空機材、自動車部材、各種スポーツ用品、炭素繊維複合材料、アラミド繊維複合材料等)、土木建築材料(床材、舗装材、メンブレン、滑り止め兼薄層舗装、コンクリート打ち継ぎ・かさ上げ、アンカー埋め込み接着、プレキャストコンクリート接合、タイル接着、コンクリート構造物の亀裂補修、台座のグラウト・レベリング、上下水道施設の防蝕・防水塗装、タンク類の耐蝕積層ライニング、鉄構造物の防蝕塗装、建築物外壁のマスチック塗装等)、接着剤(金属・ガラス・陶磁器・セメントコンクリート・木材・プラスチック等の同種又は異種材質の接着剤、自動車・鉄道車両・航空機等の組み立て用接着剤、プレハブ用複合パネル製造用接着剤等:一液型、二液型、シートタイプを含む。)、人工土壌等)、航空機・自動車・プラスチック成形の治工具(プレス型、ストレッチドダイ、マッチドダイ等樹脂型、真空成形・ブロー成型用モールド、マスターモデル、鋳物用パターン、積層治工具、各種検査用治工具等)、改質剤・安定剤(繊維の樹脂加工、ポリ塩化ビニル用安定剤、合成ゴムへの添加剤、土壌改質剤、洗浄剤改質剤等)、ゴムの改質剤、イオン交換体、吸着材、洗浄剤等として用いることができる。
以下に本実施形態を具体的に説明した実施例を例示する。本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
(合成例:AEI型ゼオライトの合成)
Micropor.Mesopor.Mater.2016,232,65−69.の記載に従い、水熱合成、及び焼成を行い、AEI型ゼオライトを得た。得られたAEI型ゼオライトのX線回折装置により得られるX線回折パターンは、IZAにより示されているX線解析パターンと、同様であった。なお、用いたX線解析装置、及び条件は以下に示すとおりであった。
X線回折装置(XRD):リガク社製粉末X線回折装置「RINT2500型」(商品名)
X線源:Cu管球(40kV、200mA)
測定範囲:5〜60°(0.02°/step)
測定速度:0.2°/分
スリット幅(散乱、発散、受光):1°、1°、0.15mm
(AEI型ゼオライトとアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂との複合体の作製)
(実施例1)
合成例で得られたAEI型ゼオライト1質量部、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ダイセルポリマー株式会社製セビアンV300)99質量部を用い、二軸押出機(東芝機械社製TEM48−SS)にて200℃200rpmで溶融混練し、複合体を得た。得られた複合体を、シリンダー温度200℃、金型温度50℃に設定した射出成形機(東芝機械社製EC75NII)にて、長さ80mm、幅10mm、厚さ4mmの成形体を得た。成形体を切断し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用い、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、50℃〜70℃での線膨張係数の平均は、88×10−6/Kであった。また、標準偏差は2.2×10−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は以下に示すとおりであった。
モード:圧縮(プローブ断面積:9.62mm
荷重 :37.71mN(応力:約40gf/cm相当)
雰囲気:空気
(実施例2)
合成例で得られたAEI型ゼオライト10質量部、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ダイセルポリマー株式会社製セビアンV300)90質量部としたこと以外は、実施例1と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、80×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.8×10−6/Kであった。
(実施例3)
合成例で得られたAEI型ゼオライト30質量部、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ダイセルポリマー株式会社製セビアンV300)70質量部としたこと以外は、実施例1と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、50×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.3×10−6/Kであった。
(実施例4)
合成例で得られたAEI型ゼオライト50質量部、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ダイセルポリマー株式会社製セビアンV300)50質量部としたこと以外は、実施例1と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、32×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.6×10−6/Kであった。
(実施例5)
合成例で得られたAEI型ゼオライト70質量部、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ダイセルポリマー株式会社製セビアンV300)30質量部としたこと以外は、実施例1と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、38×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.5×10−6/Kであった。
(比較例1)
AEI型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例1と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、90×10−6/Kであった。また、標準偏差は2.2×10−6/Kであった。
(比較例2)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例1と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、89×10−6/Kであった。また、標準偏差は2.7×10−6/Kであった。
(比較例3)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例2と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、82×10−6/Kであった。また、標準偏差は4.0×10−6/Kであった。
(比較例4)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例3と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、63×10−6/Kであった。また、標準偏差は4.9×10−6/Kであった。
(比較例5)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例4と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、59×10−6/Kであった。また、標準偏差は6.8×10−6/Kであった。
(比較例6)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例5と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、90×10−6/Kであった。また、標準偏差は7.7×10−6/Kであった。
(比較例7)
AEI型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例4と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、61×10−6/Kであった。また、標準偏差は6.6×10−6/Kであった。
(比較例8)
AEI型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例4と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、63×10−6/Kであった。また、標準偏差は7.0×10−6/Kであった。
上記実施例1〜5、及び比較例1〜8の結果を以下の表1、及び表2に示す。
Figure 2018177999
Figure 2018177999
表1、表2に示すように、本実施例に係る、AEI型ゼオライトと、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂との複合体は、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂のみや、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトとアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
(AEI型ゼオライトと酢酸繊維素樹脂との複合体の作製)
(実施例6)
合成例で得られたAEI型ゼオライト1質量部、酢酸繊維素樹脂(ダイセルファインケム株式会社製アセチ22)99質量部を用い、二軸押出機(東芝機械社製TEM48−SS)にて190℃、200rpmで溶融混練し、複合体を得た。得られた複合体を、シリンダー温度190℃、金型温度50℃に設定した射出成形機(東芝機械社製EC75NII)にて、長さ80mm、幅10mm、厚さ4mmの成形体を得た。成形体を切断し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用い、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、30〜50℃での線膨張係数の平均は、78×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.9×10−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
(実施例7)
合成例で得られたAEI型ゼオライト10質量部、酢酸繊維素樹脂(ダイセルファインケム株式会社製アセチ22)90質量部としたこと以外は、実施例6と同様に実施した。得られた試験片の30〜50℃での線膨張係数の平均は、71×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.6×10−6/Kであった。
(実施例8)
合成例で得られたAEI型ゼオライト30質量部、酢酸繊維素樹脂(ダイセルファインケム株式会社製アセチ22)70質量部としたこと以外は、実施例6と同様に実施した。得られた試験片の30〜50℃での線膨張係数の平均は、40×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.1×10−6/Kであった。
(実施例9)
合成例で得られたAEI型ゼオライト50質量部、酢酸繊維素樹脂(ダイセルファインケム株式会社製アセチ22)50質量部としたこと以外は、実施例6と同様に実施した。得られた試験片の30℃〜50℃での線膨張係数の平均は、26×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.4×10−6/Kであった。
(実施例10)
合成例で得られたAEI型ゼオライト70質量部、酢酸繊維素樹脂(ダイセルファインケム株式会社製アセチ22)30質量部としたこと以外は、実施例6と同様に実施した。得られた試験片の30〜50℃での線膨張係数の平均は、34×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.3×10−6/Kであった。
(比較例9)
AEI型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例6と同様に実施した。得られた試験片の30〜50℃での線膨張係数の平均は、80×10−6/Kであった。また、標準偏差は2.0×10−6/Kであった。
(比較例10)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例6と同様に実施した。得られた試験片の30〜50℃での線膨張係数の平均は、79×10−6/Kであった。また、標準偏差は2.4×10−6/Kであった。
(比較例11)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例7と同様に実施した。得られた試験片の30〜50℃での線膨張係数の平均は、72×10−6/Kであった。また、標準偏差は3.7×10−6/Kであった。
(比較例12)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例8と同様に実施した。得られた試験片の30〜50℃での線膨張係数の平均は、56×10−6/Kであった。また、標準偏差は4.7×10−6/Kであった。
(比較例13)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例9と同様に実施した。得られた試験片の30〜50℃での線膨張係数の平均は、50×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.5×10−6/Kであった。
(比較例14)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例10と同様に実施した。得られた試験片の30〜50℃での線膨張係数の平均は、68×10−6/Kであった。また、標準偏差は7.0×10−6/Kであった。
(比較例15)
AEI型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例9と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、52×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.7×10−6/Kであった。
(比較例16)
AEI型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例9と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、54×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.7×10−6/Kであった。
上記実施例6〜10、及び比較例9〜16の結果を以下の表3、及び表4に示す。
Figure 2018177999
Figure 2018177999
表3、表4に示すように、本実施例に係る、AEI型ゼオライトと酢酸繊維素樹脂との複合体は、酢酸繊維素樹脂のみや、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトと酢酸繊維素樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
(AEI型ゼオライトとポリアセタール樹脂との複合体の作製)
(実施例11)
合成例で得られたAEI型ゼオライト1質量部、ポリアセタール樹脂(デュポン株式会社製デルリン100)99質量部を用い、二軸押出機(東芝機械社製TEM48−SS)にて215℃400rpmで溶融混練し、複合体を得た。得られた複合体を、シリンダー温度215℃、金型温度100℃に設定した射出成形機(東芝機械社製EC75NII)にて、長さ80mm、幅10mm、厚さ4mmの成形体を得た。成形体を切断し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用い、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、50〜70℃での線膨張係数の平均は、108×10−6/Kであった。また、標準偏差は2.6×10−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
(実施例12)
合成例で得られたAEI型ゼオライト10質量部、ポリアセタール樹脂(旭化成株式会社製テナック8520)90質量部としたこと以外は、実施例11と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、99×10−6/Kであった。また、標準偏差は2.3×10−6/Kであった。
(実施例13)
合成例で得られたAEI型ゼオライト30質量部、ポリアセタール樹脂(旭化成株式会社製テナック8520)70質量部としたこと以外は、実施例11と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、63×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.6×10−6/Kであった。
(実施例14)
合成例で得られたAEI型ゼオライト50質量部、ポリアセタール樹脂(旭化成株式会社製テナック8520)50質量部としたこと以外は、実施例11と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、44×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.9×10−6/Kであった。
(実施例15)
合成例で得られたAEI型ゼオライト70質量部、ポリアセタール樹脂(旭化成株式会社製テナック8520)30質量部としたこと以外は、実施例11と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、46×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.9×10−6/Kであった。
(比較例17)
AEI型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例11と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、110×10−6/Kであった。また、標準偏差は2.7×10−6/Kであった。
(比較例18)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例11と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、109×10−6/Kであった。また、標準偏差は3.3×10−6/Kであった。
(比較例19)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例12と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、100×10−6/Kであった。また、標準偏差は4.5×10−6/Kであった。
(比較例20)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例13と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、84×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.5×10−6/Kであった。
(比較例21)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例14と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、74×10−6/Kであった。また、標準偏差は6.2×10−6/Kであった。
(比較例22)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例15と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、98×10−6/Kであった。また、標準偏差は8.0×10−6/Kであった。
(比較例23)
AEI型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例14と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、79×10−6/Kであった。また、標準偏差は6.5×10−6/Kであった。
(比較例24)
AEI型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例14と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、75×10−6/Kであった。また、標準偏差は6.3×10−6/Kであった。
上記実施例11〜15、及び比較例17〜24の結果を以下の表5、及び表6に示す。
Figure 2018177999
Figure 2018177999
表5、表6に示すように、本実施例に係る、AEI型ゼオライトとポリアセタール樹脂との複合体は、ポリアセタール樹脂のみや、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトとポリアセタール樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
(AEI型ゼオライトとポリアミド樹脂との複合体の作製)
(実施例16)
合成例で得られたAEI型ゼオライト1質量部、ポリアミド樹脂(デュポン株式会社製ザイテル101L)99質量部を用い、二軸押出機(東芝機械社製TEM48−SS)にて285℃400rpmで溶融混練し、複合体を得た。得られた複合体を、シリンダー温度285℃、金型温度70℃に設定した射出成形機(東芝機械社製EC75NII)にて、長さ80mm、幅10mm、厚さ4mmの成形体を得た。成形体を切断し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用いて、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、150〜180℃での線膨張係数の平均は、98×10−6/Kであった。また、標準偏差は2.4×10−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
(実施例17)
合成例で得られたAEI型ゼオライト10質量部、ポリアミド樹脂(デュポン株式会社製ザイテル101L)90質量部としたこと以外は、実施例16と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、89×10−6/Kであった。また、標準偏差は2.0×10−6/Kであった。
(実施例18)
合成例で得られたAEI型ゼオライト30質量部、ポリアミド樹脂(デュポン株式会社製ザイテル101L)70質量部としたこと以外は、実施例16と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、53×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.1×10−6/Kであった。
(実施例19)
合成例で得られたAEI型ゼオライト50質量部、ポリアミド樹脂(デュポン株式会社製ザイテル101L)50質量部としたこと以外は、実施例16と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、34×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.2×10−6/Kであった。
(実施例20)
合成例で得られたAEI型ゼオライト70質量部、ポリアミド樹脂(デュポン株式会社製ザイテル101L)30質量部としたこと以外は、実施例16と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、36×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.0×10−6/Kであった。
(比較例25)
AEI型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例16と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、100×10−6/Kであった。また、標準偏差は2.4×10−6/Kであった。
(比較例26)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例16と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、99×10−6/Kであった。また、標準偏差は3.0×10−6/Kであった。
(比較例27)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例17と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、94×10−6/Kであった。また、標準偏差は4.3×10−6/Kであった。
(比較例28)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例18と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、80×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.4×10−6/Kであった。
(比較例29)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例19と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、64×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.9×10−6/Kであった。
(比較例30)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例20と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、81×10−6/Kであった。また、標準偏差は7.4×10−6/Kであった。
(比較例31)
AEI型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例19と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、65×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.7×10−6/Kであった。
(比較例32)
AEI型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例19と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、67×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.8×10−6/Kであった。
上記実施例16〜20、及び比較例25〜32の結果を以下の表7、及び表8に示す。
Figure 2018177999
Figure 2018177999
表7、8に示すように、本実施例に係る、AEI型ゼオライトとポリアミド樹脂との複合体は、ポリアミド樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトとポリアミド樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
(AEI型ゼオライトとポリエーテルブロックアミド共重合樹脂との複合体の作製)
(実施例21)
合成例で得られたAEI型ゼオライト1質量部、ポリエーテルブロックアミド共重合樹脂(アルケマ株式会社製ペバックス7233)99質量部を用い、二軸押出機(東芝機械社製TEM48−SS)にて260℃200rpmで溶融混練し、複合体を得た。得られた複合体を、シリンダー温度260℃、金型温度45℃に設定した射出成形機(東芝機械社製EC75NII)にて、長さ80mm、幅10mm、厚さ4mmの成形体を得た。成形体を切断し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用い、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、50〜70℃での線膨張係数の平均は、118×10−6/Kであった。また、標準偏差は2.9×10−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
(実施例22)
合成例で得られたAEI型ゼオライト10質量部、ポリエーテルブロックアミド共重合樹脂(アルケマ株式会社製ペバックス7233)90質量部としたこと以外は、実施例21と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、108×10−6/Kであった。また、標準偏差は2.5×10−6/Kであった。
(実施例23)
合成例で得られたAEI型ゼオライト30質量部、ポリエーテルブロックアミド共重合樹脂(アルケマ株式会社製ペバックス7233)70質量部としたこと以外は、実施例21と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、71×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.8×10−6/Kであった。
(実施例24)
合成例で得られたAEI型ゼオライト50質量部、ポリエーテルブロックアミド共重合樹脂(アルケマ株式会社製ペバックス7233)50質量部としたこと以外は、実施例21と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、50×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.0×10−6/Kであった。
(実施例25)
合成例で得られたAEI型ゼオライト70質量部、ポリエーテルブロックアミド共重合樹脂(アルケマ株式会社製ペバックス7233)30質量部としたこと以外は、実施例21と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、50×10−6/Kであった。また、標準偏差は2.0×10−6/Kであった。
(比較例33)
AEI型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例21と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、120×10−6/Kであった。また、標準偏差は2.9×10−6/Kであった。
(比較例34)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例21と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、119×10−6/Kであった。また、標準偏差は3.6×10−6/Kであった。
(比較例35)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例22と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、110×10−6/Kであった。また、標準偏差は4.8×10−6/Kであった。
(比較例36)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例23と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、87×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.6×10−6/Kであった。
(比較例37)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例24と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、85×10−6/Kであった。また、標準偏差は6.4×10−6/Kであった。
(比較例38)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例25と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、101×10−6/Kであった。また、標準偏差は8.0×10−6/Kであった。
(比較例39)
AEI型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例24と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、92×10−6/Kであった。また、標準偏差は6.2×10−6/Kであった。
(比較例40)
AEI型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例24と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、89×10−6/Kであった。また、標準偏差は6.5×10−6/Kであった。
上記実施例21〜25、及び比較例33〜40の結果を以下の表9、及び表10に示す。
Figure 2018177999
Figure 2018177999
表9、表10に示すように、本実施例に係る、AEI型ゼオライトとポリエーテルブロックアミド共重合樹脂との複合体は、ポリエーテルブロックアミド共重合樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトとポリエーテルブロックアミド共重合樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
(AEI型ゼオライトとポリエーテルエーテルケトン樹脂との複合体の作製)
(実施例26)
合成例で得られたAEI型ゼオライト1質量部、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(ビクトレックス・ジャパン株式会社製VICTREX PEEK381G)99質量部を用い、二軸押出機(東芝機械社製TEM48−SS)にて360℃200rpmで溶融混練し、複合体を得た。得られた複合体を、シリンダー温度360℃、金型温度190℃に設定した射出成形機(東芝機械社製EC75NII)にて、長さ80mm、幅10mm、厚さ4mmの成形体を得た。成形体を切断し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用い、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、150〜180℃での線膨張係数の平均は、118×10−6/Kであった。また、標準偏差は2.9×10−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
(実施例27)
合成例で得られたAEI型ゼオライト10質量部、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(ビクトレックス・ジャパン株式会社製VICTREX PEEK381G)90質量部としたこと以外は、実施例26と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、107×10−6/Kであった。また、標準偏差は2.4×10−6/Kであった。
(実施例28)
合成例で得られたAEI型ゼオライト30質量部、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(ビクトレックス・ジャパン株式会社製VICTREX PEEK381G)70質量部としたこと以外は、実施例26と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、64×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.5×10−6/Kであった。
(実施例29)
合成例で得られたAEI型ゼオライト50質量部、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(ビクトレックス・ジャパン株式会社製VICTREX PEEK381G)50質量部としたこと以外は、実施例26と同様に実施した。得られた試験片の150℃〜180℃での線膨張係数の平均は、46×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.5×10−6/Kであった。
(実施例30)
合成例で得られたAEI型ゼオライト70質量部、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(ビクトレックス・ジャパン株式会社製VICTREX PEEK381G)30質量部としたこと以外は、実施例26と同様に実施した。得られた試験片の150℃〜180℃での線膨張係数の平均は、44×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.2×10−6/Kであった。
(比較例41)
AEI型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例26と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、120×10−6/Kであった。また、標準偏差は2.9×10−6/Kであった。
(比較例42)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例26と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、119×10−6/Kであった。また、標準偏差は3.6×10−6/Kであった。
(比較例43)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例27と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、112×10−6/Kであった。また、標準偏差は4.9×10−6/Kであった。
(比較例44)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例28と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、96×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.9×10−6/Kであった。
(比較例45)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例29と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、76×10−6/Kであった。また、標準偏差は6.3×10−6/Kであった。
(比較例46)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例30と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、89×10−6/Kであった。また、標準偏差は7.7×10−6/Kであった。
(比較例47)
AEI型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例29と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、84×10−6/Kであった。また、標準偏差は6.2×10−6/Kであった。
(比較例48)
AEI型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例29と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、77×10−6/Kであった。また、標準偏差は6.5×10−6/Kであった。
上記実施例26〜30、及び比較例41〜48の結果を以下の表11、及び表12に示す。
Figure 2018177999
Figure 2018177999
表11、12に示すように、本実施例に係る、AEI型ゼオライトと、ポリエーテルエーテルケトン樹脂との複合体は、ポリエーテルエーテルケトン樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトとポリエーテルエーテルケトン樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
(AEI型ゼオライトとポリエーテルサルホン樹脂との複合体の作製)
(実施例31)
合成例で得られたAEI型ゼオライト1質量部、ポリエーテルサルホン樹脂(BASFジャパン株式会社製ウルトラゾーンE0010)99質量部を用い、二軸押出機(東芝機械社製TEM48−SS)にて370℃200rpmで溶融混練し、複合体を得た。得られた複合体を、シリンダー温度370℃、金型温度160℃に設定した射出成形機(東芝機械社製EC75NII)にて、長さ80mm、幅10mm、厚さ4mmの成形体を得た。成形体を切断し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用い、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、150〜180℃での線膨張係数の平均は、50×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.2×10−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
(実施例32)
合成例で得られたAEI型ゼオライト10質量部、ポリエーテルサルホン樹脂(BASFジャパン株式会社製ウルトラゾーンE0010)90質量部としたこと以外は、実施例31と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、44×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.9×10−6/Kであった。
(実施例33)
合成例で得られたAEI型ゼオライト30質量部、ポリエーテルサルホン樹脂(BASFジャパン株式会社製ウルトラゾーンE0010)70質量部としたこと以外は、実施例31と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、22×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.2×10−6/Kであった。
(実施例34)
合成例で得られたAEI型ゼオライト50質量部、ポリエーテルサルホン樹脂(BASFジャパン株式会社製ウルトラゾーンE0010)50質量部としたこと以外は、実施例31と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、5.2×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.3×10−6/Kであった。
(実施例35)
合成例で得られたAEI型ゼオライト70質量部、ポリエーテルサルホン樹脂(BASFジャパン株式会社製ウルトラゾーンE0010)30質量部としたこと以外は、実施例31と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、18×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.6×10−6/Kであった。
(比較例49)
AEI型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例31と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、52×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.3×10−6/Kであった。
(比較例50)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例31と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、52×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.6×10−6/Kであった。
(比較例51)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例32と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、49×10−6/Kであった。また、標準偏差は3.0×10−6/Kであった。
(比較例52)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例33と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、43×10−6/Kであった。また、標準偏差は4.3×10−6/Kであった。
(比較例53)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例34と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、35×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.1×10−6/Kであった。
(比較例54)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例35と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、63×10−6/Kであった。また、標準偏差は6.9×10−6/Kであった。
(比較例55)
AEI型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例34と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、37×10−6/Kであった。また、標準偏差は4.8×10−6/Kであった。
(比較例56)
AEI型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例34と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、41×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.2×10−6/Kであった。
上記実施例31〜35、及び比較例49〜56の結果を以下の表13、及び表14に示す。
Figure 2018177999
Figure 2018177999
表13、表14に示すように、本実施例に係る、AEI型ゼオライトと、ポリエーテルサルホン樹脂との複合体は、ポリエーテルサルホン樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトとポリエーテルサルホン樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
(AEI型ゼオライトとポリエチレンテレフタレート樹脂との複合体の作製)
(実施例36)
合成例で得られたAEI型ゼオライト1質量部、ポリエチレンテレフタレート樹脂(ユニチカ株式会社製MA−2101M)99質量部を用い、二軸押出機(東芝機械社製TEM48−SS)にて280℃200rpmで溶融混練し、複合体を得た。得られた複合体を、シリンダー温度280℃、金型温度10℃に設定した射出成形機(東芝機械社製EC75NII)にて、長さ80mm、幅10mm、厚さ4mmの成形体を得た。成形体を切断し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用い、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、150〜180℃での線膨張係数の平均は、78×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.9×10−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
(実施例37)
合成例で得られたAEI型ゼオライト10質量部、ポリエチレンテレフタレート樹脂(ユニチカ株式会社製MA−2101M)90質量部としたこと以外は、実施例36と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、70×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.4×10−6/Kであった。
(実施例38)
合成例で得られたAEI型ゼオライト30質量部、ポリエチレンテレフタレート樹脂(ユニチカ株式会社製MA−2101M)70質量部としたこと以外は、実施例36と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、40×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.8×10−6/Kであった。
(実施例39)
合成例で得られたAEI型ゼオライト50質量部、ポリエチレンテレフタレート樹脂(ユニチカ株式会社製MA−2101M)50質量部としたこと以外は、実施例36と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、22×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.05×10−6/Kであった。
(実施例40)
合成例で得られたAEI型ゼオライト70質量部、ポリエチレンテレフタレート樹脂(ユニチカ株式会社製MA−2101M)30質量部としたこと以外は、実施例36と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、28×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.0×10−6/Kであった。
(比較例57)
AEI型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例36と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、80×10−6/Kであった。また、標準偏差は2.0×10−6/Kであった。
(比較例58)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例36と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、80×10−6/Kであった。また、標準偏差は2.4×10−6/Kであった。
(比較例59)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例37と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、75×10−6/Kであった。また、標準偏差は3.8×10−6/Kであった。
(比較例60)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例38と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、64×10−6/Kであった。また、標準偏差は4.9×10−6/Kであった。
(比較例61)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例39と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数は、52×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.6×10−6/Kであった。
(比較例62)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例40と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、74×10−6/Kであった。また、標準偏差は7.2×10−6/Kであった。
(比較例63)
AEI型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例39と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、54×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.8×10−6/Kであった。
(比較例64)
AEI型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例39と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、56×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.5×10−6/Kであった。
上記実施例36〜40、及び比較例57〜64の結果を以下の表15、及び表16に示す。
Figure 2018177999
Figure 2018177999
表15、表16に示すように、本実施例に係る、AEI型ゼオライトと、ポリエチレンテレフタレート樹脂との複合体は、ポリエチレンテレフタレート樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトとポリエチレンテレフタレート樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
(AEI型ゼオライトとポリカーボネート樹脂との複合体の作製)
(実施例41)
合成例で得られたAEI型ゼオライト1質量部、ポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチック株式会社製ノバレックス7022R)99質量部を用い、二軸押出機(東芝機械社製TEM48−SS)にて280℃200rpmで溶融混練し、複合体を得た。得られた複合体を、シリンダー温度280℃、金型温度90℃に設定した射出成形機(東芝機械社製EC75NII)にて、長さ80mm、幅10mm、厚さ4mmの成形体を得た。成形体を切断し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用いて、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、50〜70℃での線膨張係数の平均は、64×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.6×10−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
(実施例42)
合成例で得られたAEI型ゼオライト10質量部、ポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチック株式会社製ノバレックス7022R)90質量部としたこと以外は、実施例41と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、58×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.3×10−6/Kであった。
(実施例43)
合成例で得られたAEI型ゼオライト30質量部、ポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチック株式会社製ノバレックス7022R)70質量部としたこと以外は、実施例41と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、29×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.8×10−6/Kであった。
(実施例44)
合成例で得られたAEI型ゼオライト50質量部、ポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチック株式会社製ノバレックス7022R)50質量部としたこと以外は、実施例41と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、18×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.2×10−6/Kであった。
(実施例45)
合成例で得られたAEI型ゼオライト70質量部、ポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチック株式会社製ノバレックス7022R)30質量部としたこと以外は、実施例41と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、29×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.0×10−6/Kであった。
(比較例65)
AEI型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例41と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、66×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.6×10−6/Kであった。
(比較例66)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例41と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、65×10−6/Kであった。また、標準偏差は2.0×10−6/Kであった。
(比較例67)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例42と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、59×10−6/Kであった。また、標準偏差は3.3×10−6/Kであった。
(比較例68)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例43と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、45×10−6/Kであった。また、標準偏差は4.4×10−6/Kであった。
(比較例69)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例44と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、40×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.2×10−6/Kであった。
(比較例70)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例45と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、44×10−6/Kであった。また、標準偏差は6.3×10−6/Kであった。
(比較例71)
AEI型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例44と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、44×10−6/Kであった。また、標準偏差は4.9×10−6/Kであった。
(比較例72)
AEI型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例44と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、42×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.3×10−6/Kであった。
上記実施例41〜45、及び比較例65〜72の結果を以下の表17、及び表18に示す。
Figure 2018177999
Figure 2018177999
表17、表18に示すように、本実施例に係る、AEI型ゼオライトと、ポリカーボネート樹脂との複合体は、ポリカーボネート樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトとポリカーボネート樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
(AEI型ゼオライトとポリスチレン樹脂との複合体の作製)
(実施例46)
合成例で得られたAEI型ゼオライト1質量部、ポリスチレン樹脂(東洋スチレン株式会社製トーヨースチロールXL1)99質量部を用い、二軸押出機(東芝機械社製TEM48−SS)にて210℃200rpmで溶融混練し、複合体を得た。得られた複合体を、シリンダー温度210℃、金型温度40℃に設定した射出成形機(東芝機械社製EC75NII)にて、長さ80mm、幅10mm、厚さ4mmの成形体を得た。成形体を切断し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用いて、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、50〜70℃での線膨張係数の平均は、68×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.7×10−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
(実施例47)
合成例で得られたAEI型ゼオライト10質量部、ポリスチレン樹脂(東洋スチレン株式会社製トーヨースチロールXL1)90質量部としたこと以外は、実施例46と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、61×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.4×10−6/Kであった。
(実施例48)
合成例で得られたAEI型ゼオライト30質量部、ポリスチレン樹脂(東洋スチレン株式会社製トーヨースチロールXL1)70質量部としたこと以外は、実施例46と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、36×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.9×10−6/Kであった。
(実施例49)
合成例で得られたAEI型ゼオライト50質量部、ポリスチレン樹脂(東洋スチレン株式会社製トーヨースチロールXL1)50質量部としたこと以外は、実施例46と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、20×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.3×10−6/Kであった。
(実施例50)
合成例で得られたAEI型ゼオライト70質量部、ポリスチレン樹脂(東洋スチレン株式会社製トーヨースチロールXL1)30質量部としたこと以外は、実施例46と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、31×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.1×10−6/Kであった。
(比較例73)
AEI型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例46と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、70×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.7×10−6/Kであった。
(比較例74)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例46と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、69×10−6/Kであった。また、標準偏差は2.1×10−6/Kであった。
(比較例75)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例47と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、63×10−6/Kであった。また、標準偏差は3.4×10−6/Kであった。
(比較例76)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例48と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、53×10−6/Kであった。また、標準偏差は4.6×10−6/Kであった。
(比較例77)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例49と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数は、45×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.4×10−6/Kであった。
(比較例78)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例50と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、64×10−6/Kであった。また、標準偏差は6.9×10−6/Kであった。
(比較例79)
AEI型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例49と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、47×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.1×10−6/Kであった。
(比較例80)
AEI型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例49と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、50×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.6×10−6/Kであった。
上記実施例46〜50、及び比較例73〜80の結果を以下の表19、及び表20に示す。
Figure 2018177999
Figure 2018177999
表19、表20に示すように、本実施例に係る、AEI型ゼオライトと、ポリスチレン樹脂との複合体は、ポリスチレン樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトとポリスチレン樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
(AEI型ゼオライトとポリフェニレンエーテル樹脂との複合体の作製)
(実施例51)
合成例で得られたAEI型ゼオライト1質量部、ポリフェニレンエーテル樹脂(SABICジャパン合同会社製ノリル731)99質量部を用い、二軸押出機(東芝機械社製TEM48−SS)にて290℃250rpmで溶融混練し、複合体を得た。得られた複合体を、シリンダー温度290℃、金型温度90℃に設定した射出成形機(東芝機械社製EC75NII)にて、長さ80mm、幅10mm、厚さ4mmの成形体を得た。成形体を切断し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用いて、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、50〜70℃での線膨張係数の平均は、58×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.4×10−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
(実施例52)
合成例で得られたAEI型ゼオライト10質量部、ポリフェニレンエーテル樹脂(SABICジャパン合同会社製ノリル731)90質量部としたこと以外は、実施例51と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、52×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.1×10−6/Kであった。
(実施例53)
合成例で得られたAEI型ゼオライト30質量部、ポリフェニレンエーテル樹脂(SABICジャパン合同会社製ノリル731)70質量部としたこと以外は、実施例51と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、26×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.7×10−6/Kであった。
(実施例54)
合成例で得られたAEI型ゼオライト50質量部、ポリフェニレンエーテル樹脂(SABICジャパン合同会社製ノリル731)50質量部としたこと以外は、実施例51と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、14×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.1×10−6/Kであった。
(実施例55)
合成例で得られたAEI型ゼオライト70質量部、ポリフェニレンエーテル樹脂(SABICジャパン合同会社製ノリル731)30質量部としたこと以外は、実施例51と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、27×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.9×10−6/Kであった。
(比較例81)
AEI型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例51と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、60×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.5×10−6/Kであった。
(比較例82)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例51と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、59×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.8×10−6/Kであった。
(比較例83)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例52と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、54×10−6/Kであった。また、標準偏差は3.1×10−6/Kであった。
(比較例84)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例53と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、40×10−6/Kであった。また、標準偏差は4.2×10−6/Kであった。
(比較例85)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例54と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、39×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.0×10−6/Kであった。
(比較例86)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例55と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、60×10−6/Kであった。また、標準偏差は6.8×10−6/Kであった。
(比較例87)
AEI型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例54と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、41×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.1×10−6/Kであった。
(比較例88)
AEI型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例54と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、45×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.2×10−6/Kであった。
上記実施例51〜55、及び比較例81〜88の結果を以下の表21、及び表22に示す。
Figure 2018177999
Figure 2018177999
表21、表22に示すように、本実施例に係る、AEI型ゼオライトと、ポリフェニレンエーテル樹脂との複合体は、ポリフェニレンエーテル樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトとポリフェニレンエーテル樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
(AEI型ゼオライトとポリフェニレンサルファイド樹脂との複合体の作製)
(実施例56)
合成例で得られたAEI型ゼオライト1質量部、ポリフェニレンサルファイド樹脂(東レ株式会社製トレリナA900)99質量部を用い、二軸押出機(東芝機械社製TEM48−SS)にて310℃250rpmで溶融混練し、複合体を得た。得られた複合体を、シリンダー温度310℃、金型温度140℃に設定した射出成形機(東芝機械社製EC75NII)にて、長さ80mm、幅10mm、厚さ4mmの成形体を得た。成形体を切断し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用い、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、150〜180℃での線膨張係数の平均は、62×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.5×10−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
(実施例57)
合成例で得られたAEI型ゼオライト10質量部、ポリフェニレンサルファイド樹脂(東レ株式会社製トレリナA900)90質量部としたこと以外は、実施例56と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、55×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.1×10−6/Kであった。
(実施例58)
合成例で得られたAEI型ゼオライト30質量部、ポリフェニレンサルファイド樹脂(東レ株式会社製トレリナA900)70質量部としたこと以外は、実施例56と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、32×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.5×10−6/Kであった。
(実施例59)
合成例で得られたAEI型ゼオライト50質量部、ポリフェニレンサルファイド樹脂(東レ株式会社製トレリナA900)50質量部としたこと以外は、実施例56と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、12×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.1×10−6/Kであった。
(実施例60)
合成例で得られたAEI型ゼオライト70質量部、ポリフェニレンサルファイド樹脂(東レ株式会社製トレリナA900)30質量部としたこと以外は、実施例56と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、22×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.8×10−6/Kであった。
(比較例89)
AEI型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例56と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、64×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.6×10−6/Kであった。
(比較例90)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例56と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、64×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.9×10−6/Kであった。
(比較例91)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例57と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、60×10−6/Kであった。また、標準偏差は3.3×10−6/Kであった。
(比較例92)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例58と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、52×10−6/Kであった。また、標準偏差は4.6×10−6/Kであった。
(比較例93)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例59と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、42×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.3×10−6/Kであった。
(比較例94)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例60と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、67×10−6/Kであった。また、標準偏差は7.0×10−6/Kであった。
(比較例95)
AEI型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例59と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、44×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.1×10−6/Kであった。
(比較例96)
AEI型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例59と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、47×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.0×10−6/Kであった。
上記実施例56〜60、及び比較例89〜96の結果を以下の表23、及び表24に示す。
Figure 2018177999
Figure 2018177999
表23、表24に示すように、本実施例に係る、AEI型ゼオライトと、ポリフェニレンサルファイド樹脂との複合体は、ポリフェニレンサルファイド樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトとポリフェニレンサルファイド樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
(AEI型ゼオライトとポリブチレンテレフタレート樹脂との複合体の作製)
(実施例61)
合成例で得られたAEI型ゼオライト1質量部、ポリブチレンテレフタレート樹脂(デュポン株式会社製クラスティンS600F10)99質量部を用い、二軸押出機(東芝機械社製TEM48−SS)にて250℃250rpmで溶融混練し、複合体を得た。得られた複合体を、シリンダー温度250℃、金型温度80℃に設定した射出成形機(東芝機械社製EC75NII)にて、長さ80mm、幅10mm、厚さ4mmの成形体を得た。成形体を切断し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用い、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、150〜180℃での線膨張係数の平均は、118×10−6/Kであった。また、標準偏差は2.9×10−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
(実施例62)
合成例で得られたAEI型ゼオライト10質量部、ポリブチレンテレフタレート樹脂(デュポン株式会社製クラスティンS600F10)90質量部としたこと以外は、実施例61と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、107×10−6/Kであった。また、標準偏差は2.4×10−6/Kであった。
(実施例63)
合成例で得られたAEI型ゼオライト30質量部、ポリブチレンテレフタレート樹脂(デュポン株式会社製クラスティンS600F10)70質量部としたこと以外は、実施例61と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、64×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.5×10−6/Kであった。
(実施例64)
合成例で得られたAEI型ゼオライト50質量部、ポリブチレンテレフタレート樹脂(デュポン株式会社製クラスティンS600F10)50質量部としたこと以外は、実施例61と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、46×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.5×10−6/Kであった。
(実施例65)
合成例で得られたAEI型ゼオライト70質量部、ポリブチレンテレフタレート樹脂(デュポン株式会社製クラスティンS600F10)30質量部としたこと以外は、実施例61と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、44×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.2×10−6/Kであった。
(比較例97)
AEI型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例61と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、120×10−6/Kであった。また、標準偏差は2.9×10−6/Kであった。
(比較例98)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例61と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、119×10−6/Kであった。また、標準偏差は3.6×10−6/Kであった。
(比較例99)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例62と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、112×10−6/Kであった。また、標準偏差は4.9×10−6/Kであった。
(比較例100)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例63と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、96×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.9×10−6/Kであった。
(比較例101)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例64と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、76×10−6/Kであった。また、標準偏差は6.3×10−6/Kであった。
(比較例102)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例65と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、89×10−6/Kであった。また、標準偏差は7.7×10−6/Kであった。
(比較例103)
AEI型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例64と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、82×10−6/Kであった。また、標準偏差は6.0×10−6/Kであった。
(比較例104)
AEI型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例64と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、83×10−6/Kであった。また、標準偏差は6.4×10−6/Kであった。
上記実施例61〜65、及び比較例97〜104の結果を以下の表25、及び表26に示す。
Figure 2018177999
Figure 2018177999
表25、表26に示すように、本実施例に係る、AEI型ゼオライトと、ポリブチレンテレフタレート樹脂との複合体は、ポリブチレンテレフタレート樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトとポリブチレンテレフタレート樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
(AEI型ゼオライトとメタクリル樹脂との複合体の作製)
(実施例66)
合成例で得られたAEI型ゼオライト1質量部、メタクリル樹脂(株式会社クラレ製パラペットG)99質量部を用い、二軸押出機(東芝機械社製TEM48−SS)にて210℃100rpmで溶融混練し、複合体を得た。得られた複合体を、シリンダー温度210℃、金型温度50℃に設定した射出成形機(東芝機械社製EC75NII)にて、長さ80mm、幅10mm、厚さ4mmの成形体を得た。成形体を切断し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用い、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、50〜70℃での線膨張係数の平均は、58×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.4×10−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
(実施例67)
合成例で得られたAEI型ゼオライト10質量部、メタクリル樹脂(株式会社クラレ製パラペットG)90質量部としたこと以外は、実施例66と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、52×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.1×10−6/Kであった。
(実施例68)
合成例で得られたAEI型ゼオライト30質量部、メタクリル樹脂(株式会社クラレ製パラペットG)70質量部としたこと以外は、実施例66と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、29×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.7×10−6/Kであった。
(実施例69)
合成例で得られたAEI型ゼオライト50質量部、メタクリル樹脂(株式会社クラレ製パラペットG)50質量部としたこと以外は、実施例66と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、14×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.1×10−6/Kであった。
(実施例70)
合成例で得られたAEI型ゼオライト70質量部、メタクリル樹脂(株式会社クラレ製パラペットG)30質量部としたこと以外は、実施例66と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、27×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.9×10−6/Kであった。
(比較例105)
AEI型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例66と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、60×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.5×10−6/Kであった。
(比較例106)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例66と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、59×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.8×10−6/Kであった。
(比較例107)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例67と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、54×10−6/Kであった。また、標準偏差は3.1×10−6/Kであった。
(比較例108)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例68と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、42×10−6/Kであった。また、標準偏差は4.3×10−6/Kであった。
(比較例109)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例69と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、39×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.1×10−6/Kであった。
(比較例110)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例70と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、42×10−6/Kであった。また、標準偏差は6.3×10−6/Kであった。
(比較例111)
AEI型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例69と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、41×10−6/Kであった。また、標準偏差は4.7×10−6/Kであった。
(比較例112)
AEI型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例69と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、43×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.2×10−6/Kであった。
上記実施例66〜70、及び比較例105〜112の結果を以下の表27、及び表28に示す。
Figure 2018177999
Figure 2018177999
表27、表28に示すように、本実施例に係る、AEI型ゼオライトと、メタクリル樹脂との複合体は、メタクリル樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトとメタクリル樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
(AEI型ゼオライトとシクロオレフィン系樹脂との複合体の作製)
(実施例71)
合成例で得られたAEI型ゼオライト1質量部、シクロオレフィン系樹脂(日本ゼオン株式会社製ゼオノア1020R)99質量部を用い、二軸押出機(東芝機械社製TEM48−SS)にて280℃200rpmで溶融混練し、複合体を得た。得られた複合体を、シリンダー温度280℃、金型温度50℃に設定した射出成形機(東芝機械社製EC75NII)にて、長さ80mm、幅10mm、厚さ4mmの成形体を得た。成形体を切断し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用い、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、50〜70℃での線膨張係数の平均は、68×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.7×10−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
(実施例72)
合成例で得られたAEI型ゼオライト10質量部、シクロオレフィン系樹脂(日本ゼオン株式会社製ゼオノア1020R)90質量部としたこと以外は、実施例71と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、61×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.4×10−6/Kであった。
(実施例73)
合成例で得られたAEI型ゼオライト30質量部、シクロオレフィン系樹脂(日本ゼオン株式会社製ゼオノア1020R)70質量部としたこと以外は、実施例71と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、37×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.9×10−6/Kであった。
(実施例74)
合成例で得られたAEI型ゼオライト50質量部、シクロオレフィン系樹脂(日本ゼオン株式会社製ゼオノア1020R)50質量部としたこと以外は、実施例71と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、20×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.3×10−6/Kであった。
(実施例75)
合成例で得られたAEI型ゼオライト70質量部、シクロオレフィン系樹脂(日本ゼオン株式会社製ゼオノア1020R)30質量部としたこと以外は、実施例71と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、31×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.1×10−6/Kであった。
(比較例113)
AEI型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例71と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、70×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.7×10−6/Kであった。
(比較例114)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例71と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、69×10−6/Kであった。また、標準偏差は2.1×10−6/Kであった。
(比較例115)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例72と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、63×10−6/Kであった。また、標準偏差は3.4×10−6/Kであった。
(比較例116)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例73と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、50×10−6/Kであった。また、標準偏差は4.5×10−6/Kであった。
(比較例117)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例74と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数は、47×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.3×10−6/Kであった。
(比較例118)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例75と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、64×10−6/Kであった。また、標準偏差は6.9×10−6/Kであった。
(比較例119)
AEI型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例74と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、49×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.0×10−6/Kであった。
(比較例120)
AEI型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例74と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、52×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.5×10−6/Kであった。
上記実施例71〜75、及び比較例113〜120の結果を以下の表29、及び表30に示す。
Figure 2018177999
Figure 2018177999
表29、表30に示すように、本実施例に係る、AEI型ゼオライトと、シクロオレフィン系樹脂との複合体は、シクロオレフィン系樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトとシクロオレフィン系樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
(AEI型ゼオライトとポリエチレン樹脂との複合体の作製)
(実施例76)
合成例で得られたAEI型ゼオライト1質量部、ポリエチレン樹脂(三井化学株式会社製ミベロンXM−220)99質量部を用い、ヘンシェルミキサー(日本コークス工業株式会社製FM75L)にて乾式混合し、得られた混合物を、内径100mm、深さ100mmの円筒型金型に仕込み、蓋をして密閉した。圧縮成型機(株式会社神藤金属工業所製SFA−20)を用い、金型温度180℃、面圧力25Kgf/cmにて8時間圧縮成形して、直径100mm、高さ50mmの複合体を得た。複合体を、切削加工し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用い、の線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、50〜70℃での線膨張係数の平均は、148×10−6/Kであった。また、標準偏差は3.6×10−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
(実施例77)
合成例で得られたAEI型ゼオライト10質量部、ポリエチレン樹脂(三井化学株式会社製ミベロンXM−220)90質量部としたこと以外は、実施例76と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、136×10−6/Kであった。また、標準偏差は3.2×10−6/Kであった。
(実施例78)
合成例で得られたAEI型ゼオライト30質量部、ポリエチレン樹脂(三井化学株式会社製ミベロンXM−220)70質量部としたこと以外は、実施例76と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、95×10−6/Kであった。また、標準偏差は2.4×10−6/Kであった。
(実施例79)
合成例で得られたAEI型ゼオライト50質量部、ポリエチレン樹脂(三井化学株式会社製ミベロンXM−220)50質量部としたこと以外は、実施例76と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、68×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.5×10−6/Kであった。
(実施例80)
合成例で得られたAEI型ゼオライト70質量部、ポリエチレン樹脂(三井化学株式会社製ミベロンXM−220)30質量部としたこと以外は、実施例76と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、62×10−6/Kであった。また、標準偏差は2.3×10−6/Kであった。
(比較例121)
AEI型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例76と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、150×10−6/Kであった。また、標準偏差は3.7×10−6/Kであった。
(比較例122)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例76と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、149×10−6/Kであった。また、標準偏差は4.5×10−6/Kであった。
(比較例123)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例77と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、138×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.7×10−6/Kであった。
(比較例124)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例78と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、115×10−6/Kであった。また、標準偏差は6.5×10−6/Kであった。
(比較例125)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例79と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、112×10−6/Kであった。また、標準偏差は7.4×10−6/Kであった。
(比較例126)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例80と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、113×10−6/Kであった。また、標準偏差は8.4×10−6/Kであった。
(比較例127)
AEI型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例79と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、117×10−6/Kであった。また、標準偏差は7.0×10−6/Kであった。
(比較例128)
AEI型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例79と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、117×10−6/Kであった。また、標準偏差は7.6×10−6/Kであった。
上記実施例76〜80、及び比較例121〜128の結果を以下の表31、及び表32に示す。
Figure 2018177999
Figure 2018177999
表31、表32に示すように、本実施例に係る、AEI型ゼオライトと、ポリエチレン樹脂との複合体は、ポリエチレン樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトとポリエチレン樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
(AEI型ゼオライトとポリエーテルイミド樹脂との複合体の作製)
(実施例81)
合成例で得られたAEI型ゼオライト1質量部、ポリエーテルイミド樹脂(SABICジャパン合同会社製ウルテム1000)99質量部を用い、ヘンシェルミキサー(日本コークス工業株式会社製FM75L)にて乾式混合し、得られた混合物を、内径100mm、深さ100mmの円筒型金型に仕込み、蓋をして密閉した。圧縮成型機(株式会社神藤金属工業所製SFA−20)を用い、金型温度340℃、面圧力30Kgf/cmにて8時間圧縮成形して、直径100mm、高さ50mmの複合体を得た。複合体を、切削加工し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用い、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、150〜180℃での線膨張係数の平均は、54×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.3×10−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
(実施例82)
合成例で得られたAEI型ゼオライト10質量部、ポリエーテルイミド樹脂(SABICジャパン合同会社製ウルテム1000)90質量部としたこと以外は、実施例81と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、48×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.0×10−6/Kであった。
(実施例83)
合成例で得られたAEI型ゼオライト30質量部、ポリエーテルイミド樹脂(SABICジャパン合同会社製ウルテム1000)70質量部としたこと以外は、実施例81と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、24×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.3×10−6/Kであった。
(実施例84)
合成例で得られたAEI型ゼオライト50質量部、ポリエーテルイミド樹脂(SABICジャパン合同会社製ウルテム1000)50質量部としたこと以外は、実施例81と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、7.6×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.2×10−6/Kであった。
(実施例85)
合成例で得られたAEI型ゼオライト70質量部、ポリエーテルイミド樹脂(SABICジャパン合同会社製ウルテム1000)30質量部としたこと以外は、実施例81と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、19×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.7×10−6/Kであった。
(比較例129)
AEI型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例81と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、56×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.4×10−6/Kであった。
(比較例130)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例81と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、56×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.7×10−6/Kであった。
(比較例131)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例82と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、53×10−6/Kであった。また、標準偏差は3.1×10−6/Kであった。
(比較例132)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例83と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、46×10−6/Kであった。また、標準偏差は4.4×10−6/Kであった。
(比較例133)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例84と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、38×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.1×10−6/Kであった。
(比較例134)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例85と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、64×10−6/Kであった。また、標準偏差は6.9×10−6/Kであった。
(比較135)
AEI型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例84と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、43×10−6/Kであった。また、標準偏差は4.8×10−6/Kであった。
(比較例136)
AEI型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例84と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、40×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.4×10−6/Kであった。
上記実施例81〜85、及び比較例129〜136の結果を以下の表33、及び表34に示す。
Figure 2018177999
Figure 2018177999
表33、表34に示すように、本実施例に係る、AEI型ゼオライトと、ポリエーテルイミド樹脂との複合体は、ポリエーテルイミド樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトとポリエーテルイミド樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
(AEI型ゼオライトと熱可塑性ポリイミド樹脂との複合体の作製)
(実施例86)
合成例で得られたAEI型ゼオライト1質量部、熱可塑性ポリイミド樹脂(SABICジャパン合同会社製エクステムXH1005)99質量部を用い、ヘンシェルミキサー(日本コークス工業株式会社製FM75L)にて乾式混合し、得られた混合物を、内径100mm、深さ100mmの円筒型金型に仕込み、蓋をして密閉した。圧縮成型機(株式会社神藤金属工業所製SFA−20)を用い、金型温度320℃、面圧力30Kgf/cmにて8時間圧縮成形して、直径100mm、高さ50mmの複合体を得た。複合体を、切削加工し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用い、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、150〜180℃での線膨張係数の平均は、48×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.2×10−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
(実施例87)
合成例で得られたAEI型ゼオライト10質量部、熱可塑性ポリイミド樹脂(SABICジャパン合同会社製エクステムXH1005)90質量部としたこと以外は、実施例86と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、42×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.8×10−6/Kであった。
(実施例88)
合成例で得られたAEI型ゼオライト30質量部、熱可塑性ポリイミド樹脂(SABICジャパン合同会社製エクステムXH1005)70質量部としたこと以外は、実施例86と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、24×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.2×10−6/Kであった。
(実施例89)
合成例で得られたAEI型ゼオライト50質量部、熱可塑性ポリイミド樹脂(SABICジャパン合同会社製エクステムXH1005)50質量部としたこと以外は、実施例86と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、4.0×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.3×10−6/Kであった。
(実施例90)
合成例で得られたAEI型ゼオライト70質量部、熱可塑性ポリイミド樹脂(SABICジャパン合同会社製エクステムXH1005)30質量部としたこと以外は、実施例86と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、17×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.6×10−6/Kであった。
(比較例137)
AEI型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例86と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、50×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.2×10−6/Kであった。
(比較例138)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例86と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、50×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.5×10−6/Kであった。
(比較例139)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例87と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、47×10−6/Kであった。また、標準偏差は2.9×10−6/Kであった。
(比較例140)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例88と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、41×10−6/Kであった。また、標準偏差は4.2×10−6/Kであった。
(比較例141)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例89と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、34×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.0×10−6/Kであった。
(比較例142)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例90と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数は、62×10−6/Kであった。また、標準偏差は6.9×10−6/Kであった。
(比較例143)
AEI型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例89と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、36×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.2×10−6/Kであった。
(比較例144)
AEI型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例89と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、38×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.2×10−6/Kであった。
上記実施例86〜90、及び比較例137〜144の結果を以下の表35、及び表36に示す。
Figure 2018177999
Figure 2018177999
表35、表36に示すように、本実施例に係る、AEI型ゼオライトと、熱可塑性ポリイミド樹脂との複合体は、熱可塑性ポリイミド樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトと熱可塑性ポリイミド樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
(AEI型ゼオライトと硬化性エポキシ樹脂との複合体の作製)
(実施例91)
エポキシ化合物(三菱化学株式会社製jER828)55.2質量部、酸無水物(新日本理化株式会社製リカシッドMH−700G)44.5質量部、エポキシ化合物重合開始剤(サンアプロ株式会社製U−CAT5003)0.292質量部、テトラヒドロフラン(和光純薬工業株式会社製試薬特級)800質量部を容器に入れ、自転・公転ミキサー(株式会社シンキー製ARE−500)にて、2000rpm10分間混合することで、硬化性エポキシ樹脂組成物を調製した。合成例で得られたAEI型ゼオライト1質量部、前記硬化性エポキシ樹脂組成物891質量部を用い、自転・公転ミキサー(株式会社シンキー製ARE−500)にて、2000rpm10分間混合することで、混合物を得た。該混合物を直径100mm、高さ100mmのポリテトラフルオロエチレン容器に入れ、真空乾燥機にて、低沸点成分を除去した。真空乾燥機の条件は、以下とした。
真空乾燥機:東京理化器械株式会社製、VOS−451D
真空ポンプ:アルバック機工株式会社製、小型油回転真空ポンプ GCD−201X
(1)室温にて、真空乾燥機の真空バルブ、及び窒素導入可能としたパージバルブの開度を調整し、−0.02MPa(ゲージ圧)まで減圧し、5℃/分の昇温速度で60℃とし、5時間保持した。
(2)パージバルブを閉じ、真空バルブを全開とし、2時間保持した。
(3)室温まで冷却し、真空バルブを全閉とし、パージバルブを開け、常圧とした。
真空乾燥機から取り出したポリテトラフルオロエチレン容器を、30℃に保持したオーブン(エスペック株式会社製SPHH−402)に入れ、120℃まで5℃/分で昇温し、3時間保持した。その後、150℃まで5℃/分で昇温し、2時間保持し、室温まで冷却した。ポリテトラフルオロエチレン容器をオーブンから取り出し、直径100mmの複合体を得た。複合体を、切削加工し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用い、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、50〜70℃での線膨張係数の平均は、68×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.7×10−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
(実施例92)
合成例で得られたAEI型ゼオライト10質量部、硬化性エポキシ樹脂組成物810質量部としたこと以外は、実施例91と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、61×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.4×10−6/Kであった。
(実施例93)
合成例で得られたAEI型ゼオライト30質量部、硬化性エポキシ樹脂組成物630質量部としたこと以外は、実施例91と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、38×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.9×10−6/Kであった。
(実施例94)
合成例で得られたAEI型ゼオライト50質量部、硬化性エポキシ樹脂組成物450質量部としたこと以外は、実施例91と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、20×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.3×10−6/Kであった。
(実施例95)
合成例で得られたAEI型ゼオライト70質量部、硬化性エポキシ樹脂組成物270質量部としたこと以外は、実施例91と同様に実施した。得られた試験片の80℃〜100℃での線膨張係数の平均は、−6.1×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.8×10−6/Kであった。
(実施例96)
合成例で得られたAEI型ゼオライト80質量部、硬化性エポキシ樹脂組成物180質量部としたこと以外は、実施例91と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、53×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.4×10−6/Kであった。
(比較例145)
AEI型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例91と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、70×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.7×10−6/Kであった。
(比較例146)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例91と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、69×10−6/Kであった。また、標準偏差は2.1×10−6/Kであった。
(比較例147)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例92と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、63×10−6/Kであった。また、標準偏差は3.4×10−6/Kであった。
(比較例148)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例93と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、53×10−6/Kであった。また、標準偏差は4.6×10−6/Kであった。
(比較例149)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例94と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、48×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.3×10−6/Kであった。
(比較例150)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例95と同様に実施した。得られた試験片の80℃〜100℃での線膨張係数の平均は、64×10−6/Kであった。また、標準偏差は6.9×10−6/Kであった。
(比較例151)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例96と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、89×10−6/Kであった。また、標準偏差は7.7×10−6/Kであった。
(比較例152)
AEI型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例94と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、52×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.2×10−6/Kであった。
(比較例153)
AEI型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例94と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、50×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.0×10−6/Kであった。
上記実施例91〜96、及び比較例145〜153の結果を以下の表37、及び表38に示す。
Figure 2018177999
Figure 2018177999
表37、表38に示すように、本実施例に係る、AEI型ゼオライトと、硬化性エポキシ樹脂との複合体は、硬化性エポキシ樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトと硬化性エポキシ樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
(AEI型ゼオライトと硬化性ジアリルフタレート樹脂との複合体の作製)
(実施例97)
合成例で得られたAEI型ゼオライト1質量部、ジアリルフタレート化合物(ダイソー株式会社製ダイソーイソダップ)96質量部、ジアリルフタレート化合物重合開始剤(日本化薬株式会社製ジクミルパーオキサイド)3質量部を、80℃のロール式混練装置(関西ロール株式会社製6インチロール)にて混合し、混合物を得た。得られた混合物を、粉砕し、内径100mm、深さ100mmの円筒型金型に仕込み、蓋をして密閉した。圧縮成型機(株式会社神藤金属工業所製SFA−20)を用い、金型温度160℃、面圧力100Kgf/cmにて5分間圧縮成形して、直径100mm、高さ50mmの複合体を得た。複合体を、切削加工し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用い、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、50〜70℃での線膨張係数の平均は、73×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.8×10−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
(実施例98)
合成例で得られたAEI型ゼオライト10質量部、ジアリルフタレート化合物(ダイソー株式会社製ダイソーイソダップ)87質量部、ジアリルフタレート化合物重合開始剤(日本化薬株式会社製ジクミルパーオキサイド)3質量部としたこと以外は、実施例97と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、66×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.5×10−6/Kであった。
(実施例99)
合成例で得られたAEI型ゼオライト30質量部、ジアリルフタレート化合物(ダイソー株式会社製ダイソーイソダップ)68質量部、ジアリルフタレート化合物重合開始剤(日本化薬株式会社製ジクミルパーオキサイド)2質量部としたこと以外は、実施例97と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、42×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.0×10−6/Kであった。
(実施例100)
合成例で得られたAEI型ゼオライト50質量部、ジアリルフタレート化合物(ダイソー株式会社製ダイソーイソダップ)49質量部、ジアリルフタレート化合物重合開始剤(日本化薬株式会社製ジクミルパーオキサイド)1質量部としたこと以外は、実施例97と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、23×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.4×10−6/Kであった。
(実施例101)
合成例で得られたAEI型ゼオライト70質量部、ジアリルフタレート化合物(ダイソー株式会社製ダイソーイソダップ)29質量部、ジアリルフタレート化合物重合開始剤(日本化薬株式会社製ジクミルパーオキサイド)0.9質量部としたこと以外は、実施例97と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、33×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.3×10−6/Kであった。
(比較例154)
AEI型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例97と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、75×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.8×10−6/Kであった。
(比較例155)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例97と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、74×10−6/Kであった。また、標準偏差は2.2×10−6/Kであった。
(比較例156)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例98と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、68×10−6/Kであった。また、標準偏差は3.5×10−6/Kであった。
(比較例157)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例99と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、57×10−6/Kであった。また、標準偏差は4.7×10−6/Kであった。
(比較例158)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例100と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、53×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.4×10−6/Kであった。
(比較例159)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例101と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、66×10−6/Kであった。また、標準偏差は7.0×10−6/Kであった。
(比較例160)
AEI型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例100と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、59×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.3×10−6/Kであった。
(比較例161)
AEI型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例100と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、56×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.5×10−6/Kであった。
上記実施例97〜101、及び比較例154〜161の結果を以下の表39、及び表40に示す。
Figure 2018177999
Figure 2018177999
表39、表40に示すように、本実施例に係る、AEI型ゼオライトと、硬化性ジアリルフタレート樹脂との複合体は、硬化性ジアリルフタレート樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトと硬化性ジアリルフタレート樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
(AEI型ゼオライトと硬化性シリコーン樹脂との複合体の作製)
(実施例102)
硬化性シリコーン樹脂組成物(東レ・ダウコーニング株式会社製Sylgard184)100質量部、トルエン(和光純薬工業株式会社製試薬特級)800質量部を容器に入れ、自転・公転ミキサー(株式会社シンキー製ARE−500)にて、2000rpm10分間混合することで、硬化性シリコーン樹脂組成物(A)を調製した。合成例で得られたAEI型ゼオライト1質量部、前記硬化性シリコーン樹脂組成物(A)891質量部を用い、自転・公転ミキサー(株式会社シンキー製ARE−500)にて、2000rpm10分間混合することで、混合物を得た。該混合物を直径100mm、高さ100mmのポリテトラフルオロエチレン容器に入れ、真空乾燥機にて、低沸点成分を除去した。真空乾燥機の条件は、以下とした。
真空乾燥機:東京理化器械株式会社製、VOS−451D
真空ポンプ:アルバック機工株式会社製、小型油回転真空ポンプ GCD−201X
(1)室温にて、真空乾燥機の真空バルブを全開とし、5℃/分の昇温速度で60℃とし、5時間保持した。
(2)室温まで冷却し、真空バルブを全閉とし、窒素導入可能としたパージバルブを開け、常圧とした。
真空乾燥機から取り出したポリテトラフルオロエチレン樹脂容器を、30℃に保持したオーブン(エスペック株式会社製SPHH−402)に入れ、100℃まで5℃/分で昇温し、1時間保持した。その後、125℃まで5℃/分で昇温し、1時間保持し、150℃まで5℃/分で昇温し、1時間保持し、室温まで冷却した。ポリテトラフルオロエチレン樹脂容器をオーブンから取り出し、直径100mmの複合体を得た。複合体を、切削加工し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用い、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、50〜70℃での線膨張係数の平均は、297×10−6/Kであった。また、標準偏差は7.3×10−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
(実施例103)
合成例で得られたAEI型ゼオライト10質量部、硬化性シリコーン樹脂組成物(A)810質量部としたこと以外は、実施例102と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、276×10−6/Kであった。また、標準偏差は6.6×10−6/Kであった。
(実施例104)
合成例で得られたAEI型ゼオライト30質量部、硬化性シリコーン樹脂組成物(A)630質量部としたこと以外は、実施例102と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、201×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.3×10−6/Kであった。
(実施例105)
合成例で得られたAEI型ゼオライト50質量部、硬化性シリコーン樹脂組成物(A)450質量部としたこと以外は、実施例102と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、158×10−6/Kであった。また、標準偏差は3.7×10−6/Kであった。
(実施例106)
合成例で得られたAEI型ゼオライト70質量部、硬化性シリコーン樹脂組成物(A)270質量部としたこと以外は、実施例102と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、84×10−6/Kであった。また、標準偏差は2.8×10−6/Kであった。
(実施例107)
合成例で得られたAEI型ゼオライト80質量部、硬化性シリコーン樹脂組成物(A)180質量部としたこと以外は、実施例102と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、241×10−6/Kであった。また、標準偏差は6.6×10−6/Kであった。
(比較例162)
AEI型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例102と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、300×10−6/Kであった。また、標準偏差は7.3×10−6/Kであった。
(比較例163)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例102と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、298×10−6/Kであった。また、標準偏差は9.0×10−6/Kであった。
(比較例164)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例103と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、277×10−6/Kであった。また、標準偏差は9.8×10−6/Kであった。
(比較例165)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例104と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、247×10−6/Kであった。また、標準偏差は10×10−6/Kであった。
(比較例166)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例105と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、238×10−6/Kであった。また、標準偏差は11×10−6/Kであった。
(比較例167)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例106と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、259×10−6/Kであった。また、標準偏差は13×10−6/Kであった。
(比較例168)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例107と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、288×10−6/Kであった。また、標準偏差は14×10−6/Kであった。
(比較例169)
AEI型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例105と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、238×10−6/Kであった。また、標準偏差は11×10−6/Kであった。
(比較例170)
AEI型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例105と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、243×10−6/Kであった。また、標準偏差は11×10−6/Kであった。
上記実施例102〜107、及び比較例162〜170の結果を以下の表41、及び表42に示す。
Figure 2018177999
Figure 2018177999
表41、表42に示すように、本実施例に係る、AEI型ゼオライトと、硬化性シリコーン樹脂との複合体は、硬化性シリコーン樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトと硬化性シリコーン樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
(AEI型ゼオライトと硬化性フェノール樹脂との複合体の作製)
(実施例108)
合成例で得られたAEI型ゼオライト1質量部、ノボラック型フェノール化合物(パナソニック電工株式会社製PAR)94質量部、硬化性フェノール樹脂硬化剤(三井東圧株式会社製ヘキサメチルテトラミン)5質量部を、110℃のロール式混練装置(関西ロール株式会社製6インチロール)にて混合し、混合物を得た。得られた混合物を、粉砕し、内径100mm、深さ100mmの円筒型金型に仕込み、蓋をして密閉した。圧縮成型機(株式会社神藤金属工業所製SFA−20)を用い、金型温度165℃、面圧力100Kgf/cmにて5分間圧縮成形して、直径100mm、高さ50mmの複合体を得た。複合体を、切削加工し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用い、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、50〜70℃での線膨張係数の平均は、20×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.5×10−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
(実施例109)
合成例で得られたAEI型ゼオライト10質量部、ノボラック型フェノール化合物(パナソニック電工株式会社製PAR)86質量部、硬化性フェノール樹脂硬化剤(三井東圧株式会社製ヘキサメチルテトラミン)4質量部としたこと以外は、実施例108と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、17×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.9×10−6/Kであった。
(実施例110)
合成例で得られたAEI型ゼオライト30質量部、ノボラック型フェノール化合物(パナソニック電工株式会社製PAR)67質量部、硬化性フェノール樹脂硬化剤(三井東圧株式会社製ヘキサメチルテトラミン)3質量部としたこと以外は、実施例108と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、4.9×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.3×10−6/Kであった。
(実施例111)
合成例で得られたAEI型ゼオライト50質量部、ノボラック型フェノール化合物(パナソニック電工株式会社製PAR)48質量部、硬化性フェノール樹脂硬化剤(三井東圧株式会社製ヘキサメチルテトラミン)2質量部としたこと以外は、実施例108と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、1.2×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.07×10−6/Kであった。
(実施例112)
合成例で得られたAEI型ゼオライト70質量部、ノボラック型フェノール化合物(パナソニック電工株式会社製PAR)29質量部、硬化性フェノール樹脂硬化剤(三井東圧株式会社製ヘキサメチルテトラミン)1質量部としたこと以外は、実施例108と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、12×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.6×10−6/Kであった。
(比較例171)
AEI型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例108と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、22×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.5×10−6/Kであった。
(比較例172)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例108と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、22×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.7×10−6/Kであった。
(比較例173)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例109と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、19×10−6/Kであった。また、標準偏差は2.1×10−6/Kであった。
(比較例174)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例110と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、15×10−6/Kであった。また、標準偏差は3.0×10−6/Kであった。
(比較例175)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例111と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、14×10−6/Kであった。また、標準偏差は3.4×10−6/Kであった。
(比較例176)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例112と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、27×10−6/Kであった。また、標準偏差は3.8×10−6/Kであった。
(比較例177)
AEI型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例111と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、16×10−6/Kであった。また、標準偏差は3.2×10−6/Kであった。
(比較例178)
AEI型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例111と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、15×10−6/Kであった。また、標準偏差は3.4×10−6/Kであった。
上記実施例108〜112、及び比較例171〜178の結果を以下の表43、及び表44に示す。
Figure 2018177999
Figure 2018177999
表43、表44に示すように、本実施例に係る、AEI型ゼオライトと、硬化性フェノール樹脂との複合体は、硬化性フェノール樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトと硬化性フェノール樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
(AEI型ゼオライトと硬化性不飽和ポリエステル樹脂との複合体の作製)
(実施例113)
合成例で得られたAEI型ゼオライト1質量部、不飽和ポリエステル化合物(日本ユピカ株式会社製ユピカ7123)96質量部、不飽和ポリエステル化合物重合開始剤(日油株式会社製パーブチルZ)3質量部を、室温の双腕式ニーダー(株式会社トーシン製TK1)にて混合し、混合物を得た。得られた混合物を、内径100mm、深さ100mmの円筒型金型に仕込み、蓋をして密閉した。圧縮成型機(株式会社神藤金属工業所製SFA−20)を用い、金型温度160℃、面圧力100Kgf/cmにて5分間圧縮成形して、直径100mm、高さ50mmの複合体を得た。複合体を、切削加工し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片を10個用い、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、50〜70℃での線膨張係数の平均は、28×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.7×10−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
(実施例114)
合成例で得られたAEI型ゼオライト10質量部、不飽和ポリエステル化合物(日本ユピカ株式会社製ユピカ7123)87質量部、不飽和ポリエステル化合物重合開始剤(日油株式会社製パーブチルZ)3質量部としたこと以外は、実施例113と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、24×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.1×10−6/Kであった。
(実施例115)
合成例で得られたAEI型ゼオライト30質量部、不飽和ポリエステル化合物(日本ユピカ株式会社製ユピカ7123)68質量部、不飽和ポリエステル化合物重合開始剤(日油株式会社製パーブチルZ)2質量部としたこと以外は、実施例113と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、11×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.4×10−6/Kであった。
(実施例116)
合成例で得られたAEI型ゼオライト50質量部、不飽和ポリエステル化合物(日本ユピカ株式会社製ユピカ7123)49質量部、不飽和ポリエステル化合物重合開始剤(日油株式会社製パーブチルZ)1質量部としたこと以外は、実施例113と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、2.0×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.05×10−6/Kであった。
(実施例117)
合成例で得られたAEI型ゼオライト70質量部、不飽和ポリエステル化合物(日本ユピカ株式会社製ユピカ7123)29質量部、不飽和ポリエステル化合物重合開始剤(日油株式会社製パーブチルZ)0.9質量部としたこと以外は、実施例113と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、15×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.7×10−6/Kであった。
(比較例179)
AEI型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例113と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、30×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.7×10−6/Kであった。
(比較例180)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例113と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、30×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.9×10−6/Kであった。
(比較例181)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例114と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、26×10−6/Kであった。また、標準偏差は2.3×10−6/Kであった。
(比較例182)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例115と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、17×10−6/Kであった。また、標準偏差は3.0×10−6/Kであった。
(比較例183)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例116と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、17×10−6/Kであった。また、標準偏差は3.5×10−6/Kであった。
(比較例184)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例117と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、30×10−6/Kであった。また、標準偏差は3.9×10−6/Kであった。
(比較例185)
AEI型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例116と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、15×10−6/Kであった。また、標準偏差は3.2×10−6/Kであった。
(比較例186)
AEI型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例116と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、18×10−6/Kであった。また、標準偏差は3.4×10−6/Kであった。
上記実施例113〜117、及び比較例179〜186の結果を以下の表45、及び表46に示す。
Figure 2018177999
Figure 2018177999
表45、表46に示すように、本実施例に係る、AEI型ゼオライトと、硬化性不飽和ポリエステル樹脂との複合体は、硬化性不飽和ポリエステル樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトと硬化性不飽和ポリエステル樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
(AEI型ゼオライトと硬化性ポリイミド樹脂との複合体の作製)
(実施例118)
ポリイミド化合物(丸善石油化学株式会社製BANI−X)98質量部、p−トルエンスルホン酸水溶液(硬化性ポリイミド樹脂重合開始剤である和光純薬工業株式会社製p−トルエンスルホン酸一水和物(特級グレード)2質量部と、和光純薬工業株式会社製超純水(LC/MS用)12質量部とからなる水溶液)14質量部、テトラヒドロフラン(和光純薬工業株式会社製試薬特級)788質量部を容器に入れ、自転・公転ミキサー(株式会社シンキー製ARE−500)にて、2000rpm10分間混合することで、硬化性ポリイミド樹脂組成物を調製した。合成例で得られたAEI型ゼオライト1質量部、前記硬化性ポリイミド樹脂組成物891質量部を用い、自転・公転ミキサー(株式会社シンキー製ARE−500)にて、2000rpm10分間混合することで、混合物を得た。該混合物を直径100mm、高さ100mmのポリテトラフルオロエチレン樹脂容器に入れ、真空乾燥機にて、低沸点成分を除去した。真空乾燥機の条件は、以下とした。
真空乾燥機:東京理化器械株式会社製、VOS−451D
真空ポンプ:アルバック機工株式会社製、小型油回転真空ポンプ GCD−201X
(1)室温にて、真空乾燥機の真空バルブ、及び窒素導入可能としたパージバルブの開度を調整し、−0.02MPa(ゲージ圧)まで減圧し、5℃/分の昇温速度で60℃とし、5時間保持した。
(2)パージバルブを閉じ、真空バルブを全開とし、2時間保持した。
(3)室温まで冷却し、真空バルブを全閉とし、パージバルブを開け、常圧とした。
真空乾燥機から取り出したポリテトラフルオロエチレン樹脂容器を、30℃に保持したオーブン(エスペック株式会社製SPHH−402)に入れ、250℃まで5℃/分で昇温し、24時間保持した。その後、室温まで冷却した。ポリテトラフルオロエチレン樹脂容器をオーブンから取り出し、直径100mmの複合体を得た。複合体を、切削加工し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用い、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、150〜180℃での線膨張係数の平均は、46×10−6/Kであった。また、標準偏差は2.1×10−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
(実施例119)
合成例で得られたAEI型ゼオライト10質量部、硬化性ポリイミド樹脂組成物810質量部としたこと以外は、実施例118と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、40×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.4×10−6/Kであった。
(実施例120)
合成例で得られたAEI型ゼオライト30質量部、硬化性ポリイミド樹脂組成物630質量部としたこと以外は、実施例118と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、23×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.5×10−6/Kであった。
(実施例121)
合成例で得られたAEI型ゼオライト50質量部、硬化性ポリイミド樹脂組成物450質量部としたこと以外は、実施例118と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、2.8×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.4×10−6/Kであった。
(実施例122)
合成例で得られたAEI型ゼオライト70質量部、硬化性ポリイミド樹脂組成物270質量部としたこと以外は、実施例118と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、16×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.9×10−6/Kであった。
(実施例123)
合成例で得られたAEI型ゼオライト80質量部、硬化性ポリイミド樹脂組成物180質量部としたこと以外は、実施例118と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、77×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.4×10−6/Kであった。
(比較例187)
AEI型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例118と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、48×10−6/Kであった。また、標準偏差は2.2×10−6/Kであった。
(比較例188)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例118と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、48×10−6/Kであった。また、標準偏差は2.4×10−6/Kであった。
(比較例189)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例119と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、45×10−6/Kであった。また、標準偏差は2.9×10−6/Kであった。
(比較例190)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例120と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、41×10−6/Kであった。また、標準偏差は4.2×10−6/Kであった。
(比較例191)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例121と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、40×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.2×10−6/Kであった。
(比較例192)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例122と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、43×10−6/Kであった。また、標準偏差は6.3×10−6/Kであった。
(比較例193)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例123と同様に実施した。得られた試験片の150℃〜180℃での線膨張係数の平均は、50×10−6/Kであった。また、標準偏差は6.5×10−6/Kであった。
(比較例194)
AEI型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例121と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、42×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.5×10−6/Kであった。
(比較例195)
AEI型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例121と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、41×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.0×10−6/Kであった。
上記実施例118〜123、及び比較例187〜195の結果を以下の表47、及び表48に示す。
Figure 2018177999
Figure 2018177999
表47、表48に示すように、本実施例に係る、AEI型ゼオライトと、硬化性ポリイミド樹脂との複合体は、硬化性ポリイミド樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトと硬化性ポリイミド樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
(AEI型ゼオライトと硬化性ポリウレタン樹脂との複合体の作製)
(実施例124)
硬化性ポリウレタン樹脂組成物(日新レジン株式会社製RU−80)100質量部、酢酸エチル(和光純薬工業株式会社製試薬特級)800質量部を容器に入れ、自転・公転ミキサー(株式会社シンキー製ARE−500)にて、2000rpm10分間混合することで、硬化性ポリウレタン樹脂組成物(A)を調製した。合成例で得られたAEI型ゼオライト1質量部、前記硬化性ポリウレタン樹脂組成物(A)891質量部を用い、自転・公転ミキサー(株式会社シンキー製ARE−500)にて、2000rpm10分間混合することで、混合物を得た。該混合物を直径100mm、高さ100mmのポリテトラフルオロエチレン容器に入れ、真空乾燥機にて、低沸点成分を除去した。真空乾燥機の条件は、以下とした。
真空乾燥機:東京理化器械株式会社製、VOS−451D
真空ポンプ:アルバック機工株式会社製、小型油回転真空ポンプ GCD−201X
(1)室温にて、真空乾燥機の真空バルブを全開とし、5℃/分の昇温速度で40℃とし、5時間保持した。
(2)室温まで冷却し、真空バルブを全閉とし、窒素導入可能としたパージバルブを開け、常圧とした。
真空乾燥機から取り出したポリテトラフルオロエチレン樹脂容器を、30℃に保持したオーブン(エスペック株式会社製SPHH−402)に入れ、80℃まで5℃/分で昇温し、1時間保持した。その後、150℃まで5℃/分で昇温し、1時間保持し、室温まで冷却した。ポリテトラフルオロエチレン樹脂容器をオーブンから取り出し、直径100mmの複合体を得た。複合体を、切削加工し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用い、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、50〜70℃での線膨張係数の平均は、98×10−6/Kであった。また、標準偏差は3.4×10−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
(実施例125)
合成例で得られたAEI型ゼオライト10質量部、硬化性ポリウレタン樹脂組成物(A)810質量部としたこと以外は、実施例124と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、89×10−6/Kであった。また、標準偏差は2.7×10−6/Kであった。
(実施例126)
合成例で得られたAEI型ゼオライト30質量部、硬化性ポリウレタン樹脂組成物(A)630質量部としたこと以外は、実施例124と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、66×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.7×10−6/Kであった。
(実施例127)
合成例で得られたAEI型ゼオライト50質量部、硬化性ポリウレタン樹脂組成物(A)450質量部としたこと以外は、実施例124と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、38×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.7×10−6/Kであった。
(実施例128)
合成例で得られたAEI型ゼオライト70質量部、硬化性ポリウレタン樹脂組成物(A)270質量部としたこと以外は、実施例124と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、5.7/Kであった。また、標準偏差は0.5×10−6/Kであった。
(実施例129)
合成例で得られたAEI型ゼオライト80質量部、硬化性ポリウレタン樹脂組成物(A)180質量部としたこと以外は、実施例124と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、79×10−6/Kであった。また、標準偏差は2.3×10−6/Kであった。
(比較例196)
AEI型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例124と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、100×10−6/Kであった。また、標準偏差は3.4×10−6/Kであった。
(比較例197)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例124と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、99×10−6/Kであった。また、標準偏差は4.0×10−6/Kであった。
(比較例198)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例125と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、91×10−6/Kであった。また、標準偏差は4.2×10−6/Kであった。
(比較例199)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例126と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、83×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.5×10−6/Kであった。
(比較例200)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例127と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、80×10−6/Kであった。また、標準偏差は6.4×10−6/Kであった。
(比較例201)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例128と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、81×10−6/Kであった。また、標準偏差は7.4×10−6/Kであった。
(比較例202)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例129と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、97×10−6/Kであった。また、標準偏差は7.9×10−6/Kであった。
(比較例203)
AEI型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例127と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、81×10−6/Kであった。また、標準偏差は6.1×10−6/Kであった。
(比較例204)
AEI型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例127と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、84×10−6/Kであった。また、標準偏差は6.1×10−6/Kであった。
上記実施例124〜129、及び比較例196〜204の結果を以下の表49、及び表50に示す。
Figure 2018177999
Figure 2018177999
表49、表50に示すように、本実施例に係る、AEI型ゼオライトと、硬化性ポリウレタン樹脂との複合体は、硬化性ポリウレタン樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトと硬化性ポリウレタン樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
(AEI型ゼオライトとエチレン・ビニルアルコール共重合樹脂との複合体の作製)
(実施例130)
合成例で得られたAEI型ゼオライト1質量部、エチレン・ビニルアルコール共重合樹脂(日本合成化学株式会社製ソアライトM)99質量部を用い、二軸押出機(東芝機械社製TEM48−SS)にて220℃200rpmで溶融混練し、複合体を得た。得られた複合体を、シリンダー温度220℃、金型温度70℃に設定した射出成形機(東芝機械社製EC75NII)にて、長さ80mm、幅10mm、厚さ4mmの成形体を得た。成形体を切断し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用い、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、50〜70℃での線膨張係数の平均は、38×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.9×10−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
(実施例131)
合成例で得られたAEI型ゼオライト10質量部、エチレン・ビニルアルコール共重合樹脂(日本合成化学株式会社製ソアライトM)90質量部としたこと以外は、実施例130と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、33×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.3×10−6/Kであった。
(実施例132)
合成例で得られたAEI型ゼオライト30質量部、エチレン・ビニルアルコール共重合樹脂(日本合成化学株式会社製ソアライトM)70質量部としたこと以外は、実施例130と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、14×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.6×10−6/Kであった。
(実施例133)
合成例で得られたAEI型ゼオライト50質量部、エチレン・ビニルアルコール共重合樹脂(日本合成化学株式会社製ソアライトM)50質量部としたこと以外は、実施例130と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、2.0×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.05×10−6/Kであった。
(実施例134)
合成例で得られたAEI型ゼオライト70質量部、エチレン・ビニルアルコール共重合樹脂(日本合成化学株式会社製ソアライトM)30質量部としたこと以外は、実施例130と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、16×10−6/Kであった。また、標準偏差は0.8×10−6/Kであった。
(比較例205)
AEI型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例130と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、40×10−6/Kであった。また、標準偏差2.0×10−6/Kであった。
(比較例206)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例130と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、40×10−6/Kであった。また、標準偏差は2.2×10−6/Kであった。
(比較例207)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例131と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、35×10−6/Kであった。また、標準偏差は2.6×10−6/Kであった。
(比較例208)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例132と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、24×10−6/Kであった。また、標準偏差は3.7×10−6/Kであった。
(比較例209)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例133と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、22×10−6/Kであった。また、標準偏差は4.7×10−6/Kであった。
(比較例210)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例134と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、34×10−6/Kであった。また、標準偏差は6.0×10−6/Kであった。
(比較例211)
AEI型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例133と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、23×10−6/Kであった。また、標準偏差は4.4×10−6/Kであった。
(比較例212)
AEI型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例133と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、22×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.0×10−6/Kであった。
上記実施例130〜134、及び比較例205〜212の結果を以下の表51、及び表52に示す。
Figure 2018177999
Figure 2018177999
表51、表52に示すように、本実施例に係る、AEI型ゼオライトと、エチレン・ビニルアルコール共重合樹脂との複合体は、エチレン・ビニルアルコール共重合樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトとエチレン・ビニルアルコール共重合樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
(AEI型ゼオライトとフッ素樹脂との複合体の作製)
(実施例135)
合成例で得られたAEI型ゼオライト1質量部、フッ素樹脂(アルケマ株式会社製カイナー460)99質量部を用い、二軸押出機(東芝機械社製TEM48−SS)にて230℃250rpmで溶融混練し、複合体を得た。得られた複合体を、シリンダー温度230℃、金型温度70℃に設定した射出成形機(東芝機械社製EC75NII)にて、長さ80mm、幅10mm、厚さ4mmの成形体を得た。成形体を切断し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用い、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、50〜70℃での線膨張係数の平均は、106×10−6/Kであった。また、標準偏差は3.3×10−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
(実施例136)
合成例で得られたAEI型ゼオライト10質量部、フッ素樹脂(アルケマ株式会社製カイナー460)90質量部としたこと以外は、実施例135と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、97×10−6/Kであった。また、標準偏差は2.9×10−6/Kであった。
(実施例137)
合成例で得られたAEI型ゼオライト30質量部、フッ素樹脂(アルケマ株式会社製カイナー460)70質量部としたこと以外は、実施例135と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、52×10−6/Kであった。また、標準偏差は2.0×10−6/Kであった。
(実施例138)
合成例で得られたAEI型ゼオライト50質量部、フッ素樹脂(アルケマ株式会社製カイナー460)50質量部としたこと以外は、実施例135と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、43×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.0×10−6/Kであった。
(実施例139)
合成例で得られたAEI型ゼオライト70質量部、フッ素樹脂(アルケマ株式会社製カイナー460)30質量部としたこと以外は、実施例135と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、45×10−6/Kであった。また、標準偏差は1.6×10−6/Kであった。
(比較例213)
AEI型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例135と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、108×10−6/Kであった。また、標準偏差3.6×10−6/Kであった。
(比較例214)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例135と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、107×10−6/Kであった。また、標準偏差は4.2×10−6/Kであった。
(比較例215)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例136と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、98×10−6/Kであった。また、標準偏差は4.5×10−6/Kであった。
(比較例216)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例137と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、77×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.3×10−6/Kであった。
(比較例217)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例138と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、63×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.9×10−6/Kであった。
(比較例218)
AEI型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例139と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、60×10−6/Kであった。また、標準偏差は6.8×10−6/Kであった。
(比較例219)
AEI型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例138と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、61×10−6/Kであった。また、標準偏差は5.6×10−6/Kであった。
(比較例220)
AEI型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例138と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、66×10−6/Kであった。また、標準偏差は6.2×10−6/Kであった。
上記実施例135〜139、及び比較例213〜220の結果を以下の表53、及び表54に示す。
Figure 2018177999
Figure 2018177999
表53、表54に示すように、本実施例に係る、AEI型ゼオライトと、フッ素樹脂との複合体は、フッ素樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトとフッ素樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
本発明のAEI型ゼオライトと樹脂とを含む複合体は、食品包装材料、及び医療包装材料(単層フィルム、ラミネートフィルム、積層フィルム、臭気バリア材、抗菌性フィルム等)、緩衝材、断熱材、電子材料(碍子類、交流変圧器、開閉機器等の注型及び回路ユニット、各種部品のパッケージ、IC・LED・半導体・有機ELの周辺材料[封止材、レンズ材、基板材、ダイボンド材、接着フィルム、チップコート材、積層板、光ファイバー、光導波路、光フィルター、電子部品用の接着剤、コート材、シール材、絶縁材、フォトレジスト、エンキャップ材、ポッティング材、光ディスクの光透過層や層間絶縁層、導光板、反射防止膜等]、発電器、モーター等の回転機コイル、巻線含浸、プリント配線基板、積層板、絶縁ボード、中型碍子類、コイル類、コネクター、ターミナル、各種ケース類、電気部品類、フレキシブルプリント基板等の基板フィルム、センサ、画像形成装置等)、電池材料(蓄電池の電極又はその被覆保護材、二次電池用多孔膜、二次電池用セパレータ、二次電池用吸着剤、燃料電池の部材(固体高分子電解質、固体高分子ゲル膜、固体高分子電解質膜)、電池素子外装材、電池パック等)、塗料(防蝕塗料、メンテナンス、船舶塗装、耐蝕ライニング、自動車・家電製品用プライマー、飲料・ビール缶、外面ラッカー、押出チューブ塗装、一般防蝕塗装、メンテナンス途装、木工製品用ラッカー、自動車用電着プライマー、その他工業用電着塗装、飲料・ビール缶内面ラッカー、コイルコーティング、ドラム・缶内面塗装、耐酸ライニング、ワイヤーエナメル、絶縁塗料、自動車用プライマー、各種金属製品の美装兼防蝕塗装、パイプ内外面塗装、電気部品絶縁塗装、抗菌性塗料等)、複合材料(化学プラント用パイプ・タンク類、航空機材、自動車部材、各種スポーツ用品、炭素繊維複合材料、アラミド繊維複合材料等)、土木建築材料(床材、舗装材、メンブレン、滑り止め兼薄層舗装、コンクリート打ち継ぎ・かさ上げ、アンカー埋め込み接着、プレキャストコンクリート接合、タイル接着、コンクリート構造物の亀裂補修、台座のグラウト・レベリング、上下水道施設の防蝕・防水塗装、タンク類の耐蝕積層ライニング、鉄構造物の防蝕塗装、建築物外壁のマスチック塗装等)、接着剤(金属・ガラス・陶磁器・セメントコンクリート・木材・プラスチック等の同種又は異種材質の接着剤、自動車・鉄道車両・航空機等の組み立て用接着剤、プレハブ用複合パネル製造用接着剤等:一液型、二液型、シートタイプを含む。)、人工土壌等)、航空機・自動車・プラスチック成形の治工具(プレス型、ストレッチドダイ、マッチドダイ等樹脂型、真空成形・ブロー成型用モールド、マスターモデル、鋳物用パターン、積層治工具、各種検査用治工具等)、改質剤・安定剤(繊維の樹脂加工、ポリ塩化ビニル用安定剤、合成ゴムへの添加剤、土壌改質剤、洗浄剤改質剤等)、ゴムの改質剤、イオン交換体、吸着材、洗浄剤として産業上利用の可能性を有する。

Claims (5)

  1. AEI型ゼオライトと樹脂とを含む、複合体。
  2. 樹脂が熱可塑性樹脂である、請求項1に記載の複合体。
  3. 樹脂が硬化性樹脂である、請求項1に記載の複合体。
  4. 熱可塑性樹脂が、アイオノマー樹脂、エチレン・エチルアクリレート共重合樹脂、アクリロニトリル・スチレン・アクリレート共重合樹脂、アクリロニトリル・スチレン共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン・ビニルアルコール共重合樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル−塩素化ポリエチレン−スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル・エチレン−プロピレン−ジエン・スチレン共重合樹脂、シリコン系複合ゴム−アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂、ポリ塩化ビニル/アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリアミド/アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリカーボネート/アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリカーボネート/アクリロニトリル・エチレン−プロピレン−ジエン・スチレン樹脂、ポリメタクリル酸メチル/アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン/アクリロニトリル・スチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、塩素化ポリエチレン、酢酸繊維素樹脂、フッ素樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアリレート樹脂、熱可塑性ポリウレタン、アクリル系エラストマー、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、ポリエーテルブロックアミド共重合樹脂、コポリエステル・エーテルエラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリフェニレンエーテル/ポリスチレン樹脂、ポリプロピレン/エチレン−プロピレン−ジエン樹脂、塩化ビニル・ニトリル系エラストマー、液晶樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、低密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート/ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート/ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリカーボネート/アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリカーボネート/ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート/ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート/ポリエステル樹脂、ポリカーボネート/ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート/メタクリル酸メチル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリカーボネート/ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート/耐衝撃性ポリスチレン樹脂、メチルメタクリレート・スチレン共重合樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート/アクリロニトリル・スチレン・アクリレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート/ポリカーボネート樹脂、ポリプロピレン樹脂、メタクリル樹脂、メチルペンテン樹脂、生分解性樹脂、バイオマス樹脂、植物由来ポリアミド樹脂、ポリ乳酸/アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、エチレン・ブチルアクリレート共重合樹脂、エチレン・アクリルサンエステル・グリシジルアクリレート共重合樹脂、エチレン・アクリル酸エステル・無水マレイン酸共重合樹脂、ポリオレフィン・無水マレイン酸グラフト重合樹脂、コポリエステル樹脂、シンジオタクチックポリスチレン樹脂、ポリエーテルイミド、熱可塑性ポリイミド樹脂、シロキサン変性ポリエーテルイミド樹脂、エチレン・メチルメタクリレート共重合樹脂、エチレン・グリシジルメタクリレート共重合樹脂、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリブチレンナフタレート樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、シクロオレフィン系樹脂、シクロオレフィンコポリマー、エチレン・(メタ)アクリル酸メチルコポリマー、ポリエーテルケトンエーテルケトンケトン樹脂、ポリアリルエーテルケトン樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項2に記載の複合体。
  5. 硬化性樹脂が、硬化性エポキシ樹脂、硬化性ジアリルフタレート樹脂、硬化性シリコーン樹脂、硬化性フェノール樹脂、硬化性不飽和ポリエステル樹脂、硬化性ポリイミド樹脂、硬化性ポリウレタン樹脂、硬化性メラミン樹脂、硬化性尿素樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項3に記載の複合体。
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