JP2018177858A - カーボンブラック分散フェノール樹脂、エポキシ樹脂組成物およびこれらの製造方法 - Google Patents

カーボンブラック分散フェノール樹脂、エポキシ樹脂組成物およびこれらの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】カーボンブラックの凝集が抑制されたエポキシ樹脂組成物を提供することができる。【解決手段】本発明のカーボンブラック分散フェノール樹脂は、フェノール樹脂中にカーボンブラックが分散されているカーボンブラック分散フェノール樹脂であって、動的光散乱法により測定した、カーボンブラックの平均粒子径が80nm以上400nm以下であり、カーボンブラックの粒径分布におけるピークが一つである。【選択図】図1

Description

本発明は、カーボンブラック分散フェノール樹脂、エポキシ樹脂組成物およびこれらの製造方法に関する。
これまでエポキシ樹脂組成物においてカーボンブラックの分散性の観点から様々な開発がなされている。この種の技術として、特許文献1に記載のものがある。特許文献1には、カーボンブラック、フェノール樹脂およびシリカ粉末を予備混練し、得られた予備混練組成物にエポキシ樹脂、硬化促進剤を混合することにより、エポキシ樹脂組成物を得ることが記載されている(特許文献1の段落0046、0047)。同文献によれば、カーボンブラック、フェノール樹脂およびシリカ粉末を予備混練することにより、エポキシ樹脂組成物におけるカーボンブラックの分散性を向上させることができると記載されている(特許文献1の段落0043)。
特開2007−84624号公報
しかしながら、本発明者らが検討した結果、文献1に記載のエポキシ樹脂組成物の製造方法では、カーボンブラックの凝集を抑制する点で、改善の余地を有していることが判明した。
本発明によれば、
フェノール樹脂中にカーボンブラックが分散されているカーボンブラック分散フェノール樹脂であって、
動的光散乱法により測定した、前記カーボンブラックの平均粒子径が80nm以上400nm以下であり、前記カーボンブラックの粒径分布におけるピークが一つである、カーボンブラック分散フェノール樹脂が提供される。
また本発明によれば、
エポキシ樹脂と、
硬化剤と、
無機充填材と、を含み、
前記硬化剤が、上記カーボンブラック分散フェノール樹脂を含む、エポキシ樹脂組成物が提供される。
また本発明によれば、
フェノール樹脂中にカーボンブラックが分散されてなるカーボンブラック分散フェノール樹脂の製造方法であって、
カーボンブラック分散剤と、有機溶剤と、前記カーボンブラックと、を含むカーボンブラック分散液を得る工程と、
前記カーボンブラック分散液を得る工程の後、前記カーボンブラック分散液とフェノール樹脂とを溶解することにより、フェノール樹脂溶液を得る工程と、
前記フェノール樹脂溶液から前記有機溶剤を除去することにより、カーボンブラック分散フェノール樹脂を得る工程と、を含む、カーボンブラック分散フェノール樹脂の製造方法が提供される。
また本発明によれば、
エポキシ樹脂と、上記カーボンブラック分散フェノール樹脂の製造方法で得られたカーボンブラック分散フェノール樹脂を含む硬化剤と、無機充填材と、を混合する工程を含む、エポキシ樹脂組成物の製造方法が提供される。
本発明によれば、カーボンブラックの凝集が抑制されたカーボンブラック分散フェノール樹脂およびこれを用いたエポキシ樹脂組成物を提供できる。
本実施形態に係る半導体パッケージの一例を示す断面図である。 本実施形態に係る半導体パッケージの一例を示す断面図である。
以下、本発明について、実施の形態に基づいて詳しく説明する。
なお、本明細書中において「〜」は特に断りがなければ以上から以下を表す。
本実施形態のカーボンブラック分散フェノール樹脂の製造方法の概要について説明する。
本実施形態のカーボンブラック分散フェノール樹脂の製造方法は、フェノール樹脂中にカーボンブラックが分散されてなるカーボンブラック分散フェノール樹脂を製造するものであり、カーボンブラック分散剤と、有機溶剤と、カーボンブラックと、を含むカーボンブラック分散液を得る工程と、カーボンブラック分散液を得る工程の後、カーボンブラック分散液とフェノール樹脂とを溶解することにより、フェノール樹脂溶液を得る工程と、
フェノール樹脂溶液から有機溶剤を除去することにより、カーボンブラック分散フェノール樹脂を得る工程と、を含むことができる。
本実施形態によれば、カーボンブラックをカーボンブラック分散剤で分散したカーボンブラック分散液を予め調製しておき、かかるカーボンブラック分散液を用いて、フェノール樹脂中にカーボンブラックを高度に分散させることができるので、カーボンブラックの凝集が抑制されたカーボンブラック分散フェノール樹脂を実現することができる。
以下、本実施形態のカーボンブラック分散フェノール樹脂の製造工程について詳述する。
まず、カーボンブラック分散液を得る工程は、カーボンブラック分散剤と、有機溶剤と、カーボンブラックとを準備し、これらを混合する工程を含むことができる。
上記カーボンブラックとしては、エポキシ樹脂組成物に含まれるカーボンブラックとして通常用いられるものを適宜選択して採用することができ、例えば、アセチレンブラック、ファーネスブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、サーマルブラックなどが挙げられる。これらは一種単独で用いても、二種以上を用いてもよい。
上記カーボンブラック分散剤としては、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂などの樹脂型分散剤を用いることができ、具体的には、例えば、ビックケミー社製品の「DISPERBYK」、チバスペシャルティーケミカルズ社製品の「EFKA」、ルーブリゾール社製品の「ソルスパース」、味の素ファインテクノ株式会社製品の「アジスパー」などを用いることが可能である。
上記有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール等のアルコール系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤;ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、フェニルメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶剤;N、N−ジメチルホルムアミド、N、N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド系溶剤;ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル系溶剤;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤;クロロホルム等のハロゲン系溶剤が挙げられる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。この中でも、メチルエチルケトンを用いてもよい。
以上のカーボンブラック分散剤、有機溶剤およびカーボンブラックを混合し、有機溶剤中にカーボンブラックを分散させることにより、カーボンブラック分散液を得ることができる。
混合方法は、特に限定されないが、例えば、攪拌装置や振動装置を用いてもよい。
本カーボンブラック分散液を得る工程において、動的光散乱法により測定した、カーボンブラック分散液中のカーボンブラックの平均粒子径を、例えば、80nm以上400nm以下とすることができ、当該カーボンブラックの粒径分布におけるピークを一つとすることができる。
続いて、フェノール樹脂溶液を得る工程は、カーボンブラック分散液を得る工程の後、カーボンブラック分散液とフェノール樹脂とを溶解する工程を含むことができる。
上記フェノール樹脂としては、一分子内にフェノール性水酸基を2個以上有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般であり、その分子量、分子構造を特に限定するものではないが、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ナフトールノボラック樹脂などのノボラック型フェノール樹脂;トリフェノールメタン型フェノール樹脂などの多官能型フェノール樹脂;テルペン変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂などの変性フェノール樹脂;フェニレン骨格および/またはビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル樹脂、フェニレンおよび/またはビフェニレン骨格を有するナフトールアラルキル樹脂などのアラルキル型樹脂;ビスフェノールA、ビスフェノールFなどのビスフェノール化合物等が挙げられる。これらは1種類を単独で用いても2種類以上を併用してもよい。
本工程においては、フェノール樹脂を有機溶剤に溶解した後、かかる溶解液に、上記カーボンブラック分散液を添加してもよい。添加方法は、特に限定されないが、例えば、一括添加、分割添加、逐次添加でもよい。このとき、反応系を、攪拌装置や振動装置を用いて混合してもよい。以上により、フェノール樹脂溶液を得ることができる。
続いて、カーボンブラック分散フェノール樹脂を得る工程は、上記フェノール樹脂溶液から有機溶剤を除去する工程を含むことができる。
本工程において、有機溶剤を除去する方法としては、公知の手法を用いることができるが、例えば、加熱処理により、有機溶剤を留去してもよい。かかる加熱処理の温度条件としては、たとえば常圧条件下における有機溶剤の沸点の温度以上としてもよい。
以上により、本実施形態のカーボンブラック分散フェノール樹脂を得ることができる。
上記の製造方法で得られた本実施形態のカーボンブラック分散フェノール樹脂は、フェノール樹脂中にカーボンブラックが分散されているものである。当該カーボンブラック分散フェノール樹脂において、動的光散乱法により測定した、カーボンブラックの平均粒子径(平均粒径D50)は、例えば、80nm以上400nm以下であり、カーボンブラックの粒径分布におけるピークが一つである。
また、本実施形態のカーボンブラック分散フェノール樹脂中のカーボンブラックの平均粒径D50の下限値としては、例えば、80nm以上であり、150nm以上が好ましく、180nm以上がより好ましい。一方で、上記カーボンブラックの平均粒径D50の上限値としては、例えば、400nm以下であり、350nm以下が好ましく、250nm以下がより好ましい。この様な数値範囲とすることにより、カーボンブラック分散フェノール樹脂中におけるカーボンブラックの分散性を向上させることができる。
本実施形態のカーボンブラック分散フェノール樹脂においては、カーボンブラックの粒径分布におけるピークが一つ、かつ、カーボンブラックの平均粒子径(平均粒径D50)が80nm以上400nm以下であるため、カーボンブラックの粒径分布が単分散であることを示し、かつ、カーボンブラックの粒径が微小となる。このため、カーボンブラックの凝集が抑制されたカーボンブラック分散フェノール樹脂を実現することができる。
本実施形態において、カーボンブラック分散フェノール樹脂中におけるカーボンブラックの平均粒径や粒径分布は、次のように動的光散乱法を用いて測定することができる。
まず、カーボンブラック分散フェノール樹脂をメチルエチルケトンに再溶解させて、カーボンブラックの濃度が500ppmとなるように希釈した液体試料を作製する。この液体試料を使用し、室温25℃の条件で、動的光散乱式(DLS)粒子径分布測定装置(例えば、マイクロトラック・ベル社製のNanotrac Wave−EX150)を用いて、カーボンブラックの平均粒径(D50)や粒径分布を測定する。
この粒径分布は、フィラーの体積基準のデータが得られ、「D10」という表現を用いる。D10とは、粒度分布を測定し、横軸に粒径、縦軸に体積分布の累積(%)をとったときに、体積分布の累積が10%に相当するときの粒子径をいい、同様に例えばD50、D90はそれぞれ体積分布の累積が50%、90%に相当するときの粒径を表し、粒度分布の指標となる。
また、カーボンブラック分散フェノール樹脂中のカーボンブラックのD50をXとし、カーボンブラック分散液中のカーボンブラックのD50をYとしたとき、Y/Xの下限値は、例えば、0.6以上であり、0.7以上が好ましく、0.75以上がより好ましい。これにより、カーボンブラック分散フェノール樹脂中におけるカーボンブラックの分散性を向上させることができる。上記、Y/Xの上限値としては、特に限定されないが、例えば、1以下としてもよい。
本実施形態のカーボンブラック分散フェノール樹脂において、動的光散乱法により測定した、カーボンブラックのD50およびD90に対して、D50/D90の下限値は、例えば、0.5以上であり、好ましくは0.55以上であり、より好ましくは0.57以上である。これにより、カーボンブラック分散フェノール樹脂中におけるカーボンブラックの粒径分布のバラツキを小さくすることができるため、分散性を向上させることができる。一方、上記D50/D90の上限値は、特に限定されないが、例えば、0.9以下としてもよい。
本実施形態のカーボンブラック分散フェノール樹脂において、動的光散乱法により測定したカーボンブラックの粒径分布におけるピーク値の下限値は、例えば、180nm以上としてもよい。一方で、上記ピーク値の上限値は、例えば、350nm以下であり、好ましくは300nm以下であり、より好ましくは280nm以下である。これにより、カーボンブラック分散フェノール樹脂の粘度を低減させることができる。
本実施形態のカーボンブラック分散フェノール樹脂において、上記ピーク値の半値幅の下限値は、例えば、80nm以上としてもよい。一方で、上記ピーク値の半値幅の上限値は、例えば、200nm以下であり、190nm以下が好ましい。これにより、カーボンブラック分散フェノール樹脂中におけるカーボンブラックの分散性を向上させることができる。
本実施形態のカーボンブラック分散フェノール樹脂の軟化点の下限値は、例えば、50℃以上としてもよく、55℃以上としてもよく、60℃以上としてもよい。一方で、上記軟化点の上限値は、例えば、100℃以下としてもよく、95℃以下としてもよく、90℃以下としてもよい。このような数値範囲とすることにより、カーボンブラック分散フェノール樹脂や他の成分を混練するときになじみを良好とすることができる。
本実施形態のカーボンブラック分散フェノール樹脂の150℃におけるICI粘度の下限値は、例えば、0.01Pa・s以上としてもよい。一方で、上記150℃におけるICI粘度の上限値としては、例えば、0.5Pa・s以下であり、好ましくは、0.4Pa・s以下であり、より好ましくは0.3Pa・s以下である。これにより、カーボンブラック分散フェノール樹脂を用いたエポキシ樹脂組成物の流動性を向上させることができる。
本実施形態のカーボンブラック分散フェノール樹脂中の水分含有量の上限値は、例えば、1%以下であり、好ましくは0.9%以下であり、より好ましくは0.8%以下である。これにより、カーボンブラック分散フェノール樹脂の保管安定性を向上させることができる。一方で、上記水分含有量の下限値は、特に限定されないが、例えば、0%以上としてもよい。
本実施形態のカーボンブラック分散フェノール樹脂において、NaおよびClのイオン濃度の合計値の上限値は、例えば、30ppm以下であり、好ましくは20ppm以下であり、より好ましくは10ppm以下である。このようなカーボンブラック分散フェノール樹脂を用いることにより、エポキシ樹脂組成物における不純物を低減させることができる。
本実施形態のエポキシ樹脂組成物の製造方法について説明する。
本実施形態のエポキシ樹脂組成物の製造方法は、エポキシ樹脂と、上記のカーボンブラック分散フェノール樹脂の製造方法で得られたカーボンブラック分散フェノール樹脂を含む硬化剤と、無機充填材と、を混合する工程を含むことができる。
以下、エポキシ樹脂組成物の製造方法で用いる成分について説明した後、工程について詳述する。
本実施形態のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂と、硬化剤と、無機充填材と、を含み、当該硬化剤が、本実施形態に係るカーボンブラック分散フェノール樹脂を含むことができる。
(エポキシ樹脂)
本実施形態におけるエポキシ樹脂としては、1分子内にエポキシ基を2個以上有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般を用いることができ、その分子量や分子構造は特に限定されない。本実施形態においては、エポキシ樹脂として、とくに非ハロゲン化エポキシ樹脂を採用することが好ましい。
本実施形態において、エポキシ樹脂は、たとえばビフェニル型エポキシ樹脂;ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、テトラメチルビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂;スチルベン型エポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂等の多官能エポキシ樹脂;フェニレン骨格を有するフェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル型エポキシ樹脂等のフェノールアラルキル型エポキシ樹脂;ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂、ジヒドロキシナフタレンの2量体をグリシジルエーテル化して得られるエポキシ樹脂等のナフトール型エポキシ樹脂;トリグリシジルイソシアヌレート、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート等のトリアジン核含有エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂等の有橋環状炭化水素化合物変性フェノール型エポキシ樹脂から選択される一種類または二種類以上を含むものである。
これらのうち、耐湿信頼性と成形性のバランスを向上させる観点からは、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、およびトリフェノールメタン型エポキシ樹脂のうちの少なくとも一つを含むことがより好ましい。また、半導体パッケージの反りを抑制する観点からは、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂およびノボラック型エポキシ樹脂のうちの少なくとも一つを含むことがとくに好ましい。さらに流動性を向上させるためにはビフェニル型エポキシ樹脂がとくに好ましく、高温の弾性率を制御するためにはフェノールアラルキル型エポキシ樹脂がとくに好ましい。
エポキシ樹脂としては、たとえば下記式(1)で表されるエポキシ樹脂、下記式(2)で表されるエポキシ樹脂、下記式(3)で表されるエポキシ樹脂、下記式(4)で表されるエポキシ樹脂、および下記式(5)で表されるエポキシ樹脂からなる群から選択される少なくとも1種を含有するものを用いることができる。
Figure 2018177858
(式(1)中、Arはフェニレン基またはナフチレン基を表し、Arがナフチレン基の場合、グリシジルエーテル基はα位、β位のいずれに結合していてもよい。Arはフェニレン基、ビフェニレン基またはナフチレン基のうちのいずれか1つの基を表す。RおよびRは、それぞれ独立に炭素数1〜10の炭化水素基を表す。gは0〜5の整数であり、hは0〜8の整数である。nは重合度を表し、その平均値は1〜3である。)
Figure 2018177858
(式(2)中、複数存在するRは、それぞれ独立に水素原子または炭素数1〜4の炭化水素基を表す。nは重合度を表し、その平均値は0〜4である。)
Figure 2018177858
(式(3)中、複数存在するRおよびRは、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜4の炭化水素基を表す。nは重合度を表し、その平均値は0〜4である。)
Figure 2018177858
(式(4)中、複数存在するRは、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜4の炭化水素基を表す。nは重合度を表し、その平均値は0〜4である。)
Figure 2018177858
(式(5)中、複数存在するRは、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜4の炭化水素基を表す。nは重合度を表し、その平均値は0〜4である。)
(硬化剤)
上記硬化剤は、本実施形態に係るカーボンブラック分散フェノール樹脂を含むことができる。この硬化剤は、カーボンブラック分散フェノール樹脂の他に、例えば、フェノール系硬化剤、アミン系硬化剤、酸無水物系硬化剤、メルカプタン系硬化剤等の一般的な硬化剤を含むことができる。また、その他の硬化剤としては、イソシアネートプレポリマーやブロック化イソシアネートなどのイソシアネート化合物、カルボン酸含有ポリエステル樹脂などの有機酸類などが挙げられる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(無機充填材)
本実施形態で用いることのできる無機充填材はとくに限定されないが、たとえば溶融球状シリカ、結晶シリカ、微粒シリカ等のシリカ、アルミナ、窒化珪素、窒化アルミ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ホウ酸亜鉛、モリブデン酸亜鉛等が挙げられ、これらのうちいずれか1種以上を使用できる。これらの中でも、汎用性に優れている観点から、シリカを用いることがより好ましい。また、無機充填材として、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ホウ酸亜鉛、モリブデン酸亜鉛等の難燃性を付与できる成分を含ませることも好ましい態様であるといえる。
無機充填材として、シリカを使用する場合、たとえば異なる平均粒径(D50)のシリカを二種以上併用することができる。より具体的には、シリカとして、平均粒径1μm以上の溶融球状シリカと、平均粒径1μm以下の微粒シリカを含むことが、エポキシ樹脂組成物の充填性を向上させる観点や、半導体パッケージの反りを抑制する観点から、好ましい態様の一つとして挙げられる。
本実施形態のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂、硬化剤、無機充填材の他に、硬化促進剤、シランカップリング剤、その他の添加剤を含むことができる。添加剤として、離型剤や他の有機成分が挙げられる。
(硬化促進剤)
本実施形態のエポキシ樹脂組成物は、硬化促進剤を含むことができる。硬化促進剤としては、一般のエポキシ樹脂組成物に使用するものを用いることができる。
硬化促進剤は、たとえば有機ホスフィン、テトラ置換ホスホニウム化合物、ホスホベタイン化合物、ホスフィン化合物とキノン化合物との付加物、ホスホニウム化合物とシラン化合物との付加物等のリン原子含有化合物;1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7、ベンジルジメチルアミン、2−メチルイミダゾール等が例示されるアミジンや3級アミン、前記アミジンやアミンの4級塩等の窒素原子含有化合物から選択される1種類または2種類以上を含むことができる。これらの中でも、硬化性を向上させる観点からはリン原子含有化合物を含むことがより好ましい。また、成形性と硬化性のバランスを向上させる観点からは、テトラ置換ホスホニウム化合物、ホスホベタイン化合物、ホスフィン化合物とキノン化合物との付加物、ホスホニウム化合物とシラン化合物との付加物等の潜伏性を有するものを含むことがより好ましい。
(シランカップリング剤)
本実施形態のエポキシ樹脂組成物は、シランカップリング剤を含むことができる。これにより、エポキシ樹脂および硬化剤と無機充填材との密着性を向上させることが可能となる。シランカップリング剤としては、たとえばエポキシシラン、メルカプトシラン、アミノシラン、アルキルシラン、ウレイドシラン、ビニルシラン、およびメタクリルシランから選択される一種または二種以上を含むことができる。
上記シランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、γ−アニリノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−[ビス(β−ヒドロキシエチル)]アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(β−アミノエチル)アミノプロピルジメトキシメチルシラン、N−(トリメトキシシリルプロピル)エチレンジアミン、N−(ジメトキシメチルシリルイソプロピル)エチレンジアミン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチルーブチリデン)プロピルアミンの加水分解物等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(離型剤及びその他の有機成分)
本実施形態に用いることのできる離型剤としては、カルナバワックス等の天然ワックス、モンタン酸エステルワックス等の合成ワックス、ステアリン酸亜鉛等の高級脂肪酸およびその金属塩類もしくはパラフィン等の離型剤が挙げられる。
その他、有機溶剤に溶解することのできる公知の酸化防止剤や、前述のシランカップリング剤以外の公知のカップリング剤(チタン系化合物、アルミニウムキレート類、アルミニウム/ジルコニウム系化合物等)等の各種添加剤をカーボンブラック分散液に溶解させることができる。
以上の成分を混合し、さらにロール、ニーダーまたは押出機等の混練機で溶融混練し、冷却した後に粉砕したもの、粉砕後にタブレット状に打錠成型したものとすることにより、本実施形態に係るエポキシ樹脂組成物を得ることができる。このようなエポキシ樹脂組成物は、顆粒状、タブレット状またはシート状であってもよい。
本実施形態のエポキシ樹脂組成物中におけるエポキシ樹脂の含有量は、エポキシ樹脂組成物の全体に対して2質量%以上であることが好ましく、4質量%以上であることがより好ましく、6質量%以上とすることがさらに好ましい。エポキシ樹脂の含有量を上記下限値以上とすることにより、エポキシ樹脂組成物の流動性を向上させ、成形性のさらなる向上を図ることができる。一方で、エポキシ樹脂組成物中におけるエポキシ樹脂の含有量は、エポキシ樹脂組成物の全体に対して50質量%以下であることが好ましく、40質量%以下であることがより好ましい。エポキシ樹脂の含有量を上記上限値以下とすることにより、エポキシ樹脂組成物を用いて形成される封止樹脂を備える半導体パッケージについて、耐湿信頼性や耐リフロー性を向上させることができる。
本実施形態のエポキシ樹脂組成物中における硬化剤の含有量は、エポキシ樹脂組成物の全体に対して0.5質量%以上であることが好ましく、1質量%以上であることがより好ましく、1.5質量%以上とすることがさらに好ましい。また、エポキシ樹脂組成物中における硬化剤の含有量は、エポキシ樹脂組成物の全体に対して20質量%以下であることが好ましく、15質量%以下であることがより好ましい。
硬化剤の含有量を上記範囲にすることにより、成形性と耐リフロー性に優れるエポキシ樹脂組成物を得ることができる。
また、本実施形態において、無機充填材の含有量は、エポキシ樹脂組成物の全体に対して30質量%以上であることが好ましく、45質量%以上であることがより好ましく、50質量%以上であることがさらに好ましい。無機充填材の含有量を上記下限値以上とすることにより、エポキシ樹脂組成物を用いて形成される封止樹脂の低吸湿性および低熱膨張性を向上させ、耐湿信頼性や耐リフロー性をより効果的に向上させることができる。一方で、無機充填材の含有量は、エポキシ樹脂組成物の全体に対して95質量%以下であることが好ましく、93質量%以下とすることがより好ましく、90質量%以下とすることがさらに好ましい。無機充填材の含有量を上記上限値以下とすることにより、エポキシ樹脂組成物の流動性の低下に伴う成形性の低下や、高粘度化に起因したボンディングワイヤ流れ等を抑制することが可能となる。
[半導体パッケージ]
本実施形態のエポキシ樹脂組成物は、様々な用途に用いることができる。例えば、本実施形態のエポキシ樹脂組成物は、封止用エポキシ樹脂組成物または固定用エポキシ樹脂組成物に用いることができる。本実施形態に係る封止用エポキシ樹脂組成物としては、半導体チップなどの電子部品を封止することができ、上記半導体パッケージに用いられるエポキシ樹脂組成物等に適用可能である。
図1は、本実施形態のエポキシ樹脂組成物を用いた半導体パッケージの一例について、断面構造を示した図である。ダイパッド3上に、ダイボンド材硬化体2を介して半導体素子1が固定されている。半導体素子1の電極パッドとリードフレーム5との間はボンディングワイヤ4によって接続されている。半導体素子1は、本実施形態のエポキシ樹脂組成物の硬化体6によって封止されている。ボンディングワイヤ4は、金ワイヤ、銀ワイヤや銅ワイヤ等の金属ワイヤを用いることができる。
図2は、本実施形態のエポキシ樹脂組成物を用いた片面封止型の半導体パッケージの一例について、断面構造を示した図である。基板8の表面に、ソルダーレジスト7の層が形成された積層体のソルダーレジスト7上にダイボンド材硬化体2を介して半導体素子1が固定されている。半導体素子1と基板8との導通をとるため、基板8の電極パッドが露出するよう、電極パッド上のソルダーレジスト7は、現像法により除去されている。半導体素子1の電極パッドと基板8の電極パッドとの間はボンディングワイヤ4によって接続されている。本実施形態のエポキシ樹脂組成物の硬化体6によって、基板8の半導体素子1が搭載された片面側のみが封止されている。基板8上の電極パッドは基板8上の非封止面側の半田ボール9と内部で接合されている。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することができる。
以下、実施例を用いて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例の記載に何ら限定されるものではない。
[カーボンブラック分散フェノール樹脂の調製]
(カーボンブラック分散フェノール樹脂1)
まず、25重量部のカーボンブラック1(三菱化学株式会社製 #5)、3.75重量部のカーボンブラック分散剤1(味の素ファインテクノ株式会社製アジスパーPB821)、1.75重量部のカーボンブラック分散剤2(日本ルーブリゾール株式会社製ソルスパース5000)、および69.5重量部のメチルエチルケトンを混合し、ペイントシェーカーを用いて充分に分散させ、カーボンブラック分散液を調整した。
得られたカーボンブラック分散液の平均粒径について、マイクロトラック・ベル社製 Nanotrac Wave−EX150を用いて、カーボンブラックの濃度が500ppmとなるようにメチルエチルケトンで希釈した試料を測定したところ、カーボンブラックのD50平均粒径は194nmであった。
続いて、91重量部のフェノール樹脂(日本化薬製 KAYAHARD GHP−65)を140重量部のメチルエチルケトンに室温で溶解した後、撹拌して得られた溶解液に、32.8重量部の上記カーボンブラック分散液を滴下し、1時間撹拌を行い、フェノール樹脂溶液を得た。得られたフェノール樹脂溶液を、目開き20μmのフィルタで濾過した。
続いて、得られたフェノール樹脂溶液を100〜130℃で常圧濃縮を行い、更に減圧濃縮(4時間かけて最終的に2〜5kPa)して、95.0gのカーボンブラック分散フェノール樹脂1(固形)を得た。
得られたカーボンブラック分散フェノール樹脂1の軟化点は68.5℃、ICI粘度(150℃)は0.08Pa・s、水酸基価は222g/eqであった。水分含有量は0.2%であり、NaおよびClのイオン濃度はそれぞれ0.2ppm、1.8ppmであった。
なお、得られたカーボンブラック分散フェノール樹脂0.5g重量部を量り取り、99.5重量部のメチルエチルケトンに室温で溶解した。この溶解液について、マイクロトラック・ベル社製 Nanotrac Wave−EX150を用いて、カーボンブラックの平均粒径D50を測定したところ、212nmであった。
本結果から、カーボンブラック分散フェノール樹脂に含有されるカーボンブラックは、かかる樹脂を製造する工程で凝集を起こすこと無く、微粒子状態で存在することが確認された。
(カーボンブラック分散フェノール樹脂2)
カーボンブラック1をカーボンブラック2(三菱化学株式会社製 MA−100)に変更した以外は、上記カーボンブラック分散フェノール樹脂1と同様にして、カーボンブラック分散フェノール樹脂2(固形)を得た。
得られたカーボンブラック分散液中のカーボンブラックの平均粒径D50は、同様の手法で測定した結果、180nmであった。
また、得られたカーボンブラック分散フェノール樹脂2の軟化点は72℃、ICI粘度(150℃)は0.10Pa・s、水酸基価は226g/eqであった。
(カーボンブラック分散フェノール樹脂3)
カーボンブラック分散剤1をカーボンブラック分散剤3(味の素ファインテクノ株式会社製アジスパーPB822)に変更した以外は、上記カーボンブラック分散フェノール樹脂1と同様にして、カーボンブラック分散フェノール樹脂3(固形)を得た。
得られたカーボンブラック分散液中のカーボンブラックの平均粒径D50は、同様の手法で測定した結果、200nmであった。
また、得られたカーボンブラック分散フェノール樹脂3の軟化点は69℃、ICI粘度(150℃)は0.08Pa・s、水酸基価は222g/eqであった。
(カーボンブラック分散フェノール樹脂4)
カーボンブラック分散剤1をカーボンブラック分散剤4(味の素ファインテクノ株式会社製アジスパーPB881)に変更した以外は、上記カーボンブラック分散フェノール樹脂1と同様にして、カーボンブラック分散フェノール樹脂4(固形)を得た。
得られたカーボンブラック分散液中のカーボンブラックの平均粒径D50は、同様の手法で測定した結果、190nmであった。
また、得られたカーボンブラック分散フェノール樹脂3の軟化点は68℃、ICI粘度(150℃)は0.05Pa・s、水酸基価は227g/eqであった。
(カーボンブラック分散フェノール樹脂5)
カーボンブラック分散剤1およびカーボンブラック分散剤2を使用しない以外は、上記カーボンブラック分散フェノール樹脂1と同様にして、カーボンブラック分散フェノール樹脂5を調製した。しかしながら、分散剤無しでは、カーボンブラック分散フェノール樹脂を得ることは出来なかった。
[エポキシ樹脂組成物の調製]
続いて、表1に従い配合された各原材料を常温でミキサーを用いて混合した後、70〜100℃でロール混練した。次いで、得られた混練物を冷却した後、これを粉砕してエポキシ樹脂組成物を得た。表1中における各成分の詳細は以下のとおりである。
(無機充填材)
無機充填材1:球状溶融シリカ(電気化学工業(株)社製、商品名「FB560」、平均粒径(D50)30μm)。
なお、本実施例における無機充填材の平均粒径は(株)島津製作所製レーザー回折散乱式粒度分布計SALD−7000を使用して測定した。
(エポキシ樹脂)
エポキシ樹脂1:ビフェニル型エポキシ樹脂(三菱化学(株)製、YX4000K)
(カーボンブラック分散フェノール樹脂)
カーボンブラック分散フェノール樹脂1:上述の方法で調整されたカーボンブラック分散フェノール樹脂1
カーボンブラック分散フェノール樹脂2:上述の方法で調整されたカーボンブラック分散フェノール樹脂2
カーボンブラック分散フェノール樹脂3:上述の方法で調整されたカーボンブラック分散フェノール樹脂3
カーボンブラック分散フェノール樹脂4:上述の方法で調整されたカーボンブラック分散フェノール樹脂4
カーボンブラック分散フェノール樹脂5:上述の方法で調整されたカーボンブラック分散フェノール樹脂5
(着色剤)
着色剤1:カーボンブラック(カーボン#5、三菱化学株式会社)
(フェノール樹脂)
フェノール樹脂1:ビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル樹脂(日本化薬(株)製、GPH−65)
フェノール樹脂2:フェノールノボラック樹脂(住友ベークライト(株)製、PR−HF−3)
(カップリング剤)
カップリング剤1:シランカップリング剤(CF4083、東レ・ダウコーニング社製)
(硬化促進剤)
硬化促進剤1:トリフェニルホスフィンとp−ベンゾキノンとの付加物(TPP−BQ、ケイ・アイ化成株式会社)
(離型剤)
離型剤1:(リコワックスPED191、クラリアントジャパン(株)製))
Figure 2018177858
Figure 2018177858
Figure 2018177858
以下、カーボンブラック分散フェノール樹脂1〜4について次のような評価を行った。評価結果を表2に示す。
(カーボンブラックの平均粒径)
得られたカーボンブラック分散フェノール樹脂をメチルエチルケトンに再溶解させて、カーボンブラックの濃度が500ppmとなるように希釈した液体試料を作製する。この液体試料を使用し、室温25℃の条件で、動的光散乱式(DLS)粒子径分布測定装置(マイクロトラック・ベル社製のNanotrac Wave−EX150)を用いて、カーボンブラックの平均粒径(D50)や粒径分布を測定した。
(カーボンブラックの粒径分布、ピーク値、半値幅)
得られたカーボンブラック分散フェノール樹脂をメチルエチルケトンに溶解し、0.3〜0.7%の樹脂溶液を調整する。当該溶液を、マイクロトラックベル株式会社製のNanotrac Wave−EX150を用いて、下記条件にて粒度分布を測定した。
粒子透過性:透過
粒子屈折率:1.81
粒子形状:非球状
密度(g/cm):1.00
モノディスパース:無効
分布表示:堆積
溶剤屈折率:1.38
得られたカーボンブラック分散フェノール樹脂1〜4中において、カーボンブラックの粒径分布におけるピークが一つであった。
(D50、D90)
D50とは、粒度分布を測定し、横軸に粒径、縦軸に体積分布の累積(%)をとったときに、体積分布の累積が50%に相当するときの粒子径をいい、同様に例えばD90はそれぞれ体積分布の累積が90%に相当するときの粒径を表す。
(ICI粘度)
得られたカーボンブラック分散フェノール樹脂について、JIS K 7117−2に準拠した方法で、150℃におけるICI粘度を測定した。単位はPa・sである。
(軟化点)
得られたカーボンブラック分散フェノール樹脂について、JIS K−7234に準拠した方法で測定した。単位は℃である。
(水分含有量)
得られたカーボンブラック分散フェノール樹脂について、JIS K−0068に準拠した方法で、水分含有量を測定した。単位は%である。
(NaおよびClのイオン濃度)
試料(得られたカーボンブラック分散フェノール樹脂)8.00gを100mLポリエチレン瓶に量り取り、精製水100mLを加える。ポリエチレン瓶を95℃に設定したオーブンに入れ、20時間抽出を行った。オーブンより取り出し室温まで放冷後、サンプリングし、0.45μmフィルタで濾過後、イオンクロマトグラフィーにより測定を行い、NaおよびClのイオン濃度を計測した。単位はppmである。イオンクロマトグラフィ測定装置として、サーモフィッシャーサイエンティフィック社製 ICS−3000又は同等品を使用した。
以下、エポキシ樹脂組成物について次のような評価を行った。評価結果を表3に示す。
(カーボン凝集物)
低圧トランスファー成形機(コータキ(株)製、30tプレス)を用いて、金型温度175℃、成形圧力9.8MPa、硬化時間120秒の条件下で、エポキシ樹脂組成物を注入成形して、直径100mm、厚さ2mmの試験片を作製した。次いで、175℃、4時間の条件で加熱処理した後、試験片表面をサンドペーパーで研磨し、倍率100倍の顕微鏡でカーボンブラック凝集物を観察した。長径20μm以上のカーボンブラック凝集物の総数を測定した。
(スパイラルフロー)
各実施例および比較例について、得られたエポキシ樹脂組成物に対しスパイラルフロー測定を行った。スパイラルフロー測定は、低圧トランスファー成形機(コータキ精機(株)製「KTS−15」)を用いて、EMMI−1−66に準じたスパイラルフロー測定用の金型に金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、硬化時間120秒の条件でエポキシ樹脂組成物を注入し、流動長を測定することにより行った。結果を表1に示す。
(ゲルタイム)
ゲルタイムの測定は、175℃に加熱した熱板上で、得られたエポキシ樹脂組成物を溶融した後、へらで練りながら硬化するまでの時間(ゲルタイム)を測定した。結果を表1に示す。
実施例1から5のカーボンブラック分散フェノール樹脂およびエポキシ樹脂組成物において、カーボンブラックは凝集していないことが分かった。比較例1のエポキシ樹脂組成物において、カーボンブラックが凝集していた。
1 半導体素子
2 ダイボンド材硬化体
3 ダイパッド
4 ボンディングワイヤ
5 リードフレーム
6 硬化体
7 ソルダーレジスト
8 基板
9 半田ボール

Claims (14)

  1. フェノール樹脂中にカーボンブラックが分散されているカーボンブラック分散フェノール樹脂であって、
    動的光散乱法により測定した、前記カーボンブラックの平均粒子径が80nm以上400nm以下であり、前記カーボンブラックの粒径分布におけるピークが一つである、カーボンブラック分散フェノール樹脂。
  2. 請求項1に記載のカーボンブラック分散フェノール樹脂であって、
    動的光散乱法により測定した、前記カーボンブラックのD50およびD90に対して、D50/D90が、0.5以上0.9以下である、カーボンブラック分散フェノール樹脂。
  3. 請求項1または2に記載のカーボンブラック分散フェノール樹脂であって、
    動的光散乱法により測定した前記カーボンブラックの粒径分布におけるピーク値が180nm以上350nm以下である、カーボンブラック分散フェノール樹脂。
  4. 請求項3に記載のカーボンブラック分散フェノール樹脂であって、
    前記ピーク値の半値幅が80nm以上200nm以下の範囲内である、カーボンブラック分散フェノール樹脂。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のカーボンブラック分散フェノール樹脂であって、
    当該カーボンブラック分散フェノール樹脂の軟化点が、50℃以上100℃以下である、カーボンブラック分散フェノール樹脂。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載のカーボンブラック分散フェノール樹脂であって、
    当該カーボンブラック分散フェノール樹脂の150℃におけるICI粘度が、0.01Pa・s以上0.5Pa・s以下である、カーボンブラック分散フェノール樹脂。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載のカーボンブラック分散フェノール樹脂であって、
    当該カーボンブラック分散フェノール樹脂中の水分含有量が、1%以下である、カーボンブラック分散フェノール樹脂。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載のカーボンブラック分散フェノール樹脂であって、
    当該カーボンブラック分散フェノール樹脂において、NaおよびClのイオン濃度の合計値が、30ppm以下である、カーボンブラック分散フェノール樹脂。
  9. エポキシ樹脂と、
    硬化剤と、
    無機充填材と、を含み、
    前記硬化剤が、請求項1から8のいずれか1項に記載のカーボンブラック分散フェノール樹脂を含む、エポキシ樹脂組成物。
  10. フェノール樹脂中にカーボンブラックが分散されてなるカーボンブラック分散フェノール樹脂の製造方法であって、
    カーボンブラック分散剤と、有機溶剤と、前記カーボンブラックと、を含むカーボンブラック分散液を得る工程と、
    前記カーボンブラック分散液を得る工程の後、前記カーボンブラック分散液とフェノール樹脂とを溶解することにより、フェノール樹脂溶液を得る工程と、
    前記フェノール樹脂溶液から前記有機溶剤を除去することにより、カーボンブラック分散フェノール樹脂を得る工程と、を含む、カーボンブラック分散フェノール樹脂の製造方法。
  11. 請求項10に記載のカーボンブラック分散フェノール樹脂の製造方法であって、
    前記カーボンブラック分散フェノール樹脂を得る工程において、動的光散乱法により測定した、前記カーボンブラック分散フェノール樹脂中の前記カーボンブラックの平均粒子径が80nm以上400nm以下であり、前記カーボンブラックの粒径分布におけるピークが一つである、カーボンブラック分散フェノール樹脂の製造方法。
  12. 請求項10または11に記載のカーボンブラック分散フェノール樹脂の製造方法であって、
    前記カーボンブラック分散液を得る工程において、動的光散乱法により測定した、前記カーボンブラック分散液中の前記カーボンブラックの平均粒子径が80nm以上400nm以下であり、前記カーボンブラックの粒径分布におけるピークが一つである、カーボンブラック分散フェノール樹脂の製造方法。
  13. 請求項10から12のいずれか1項に記載のカーボンブラック分散フェノール樹脂の製造方法であって、
    前記カーボンブラック分散フェノール樹脂中の前記カーボンブラックのD50をXとし、前記カーボンブラック分散液中の前記カーボンブラックのD50をYとしたとき、Y/Xが、0.6以上1以下である、カーボンブラック分散フェノール樹脂の製造方法。
  14. エポキシ樹脂と、請求項10から13のいずれか1項に記載のカーボンブラック分散フェノール樹脂の製造方法で得られたカーボンブラック分散フェノール樹脂を含む硬化剤と、無機充填材と、を混合する工程を含む、エポキシ樹脂組成物の製造方法。
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