JP2020125399A - 半導体封止用樹脂組成物および半導体装置 - Google Patents

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晃一朗 内田
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Abstract

【課題】封止時のワイヤ流れを低減できる、顆粒状の半導体封止用樹脂組成物を提供する。【解決手段】エポキシ樹脂と、硬化剤と、無機フィラーと、分散剤と、を含む顆粒状の半導体封止用樹脂組成物であって、前記分散剤は、グラフトポリマーである、半導体封止用樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、半導体封止用樹脂組成物および半導体装置に関する。より詳細には、本発明は、半導体封止用樹脂組成物、およびこの半導体封止用樹脂組成物で半導体素子が封止された半導体装置に関する。
半導体装置は、回路が形成された基板上に半導体素子を搭載した後、信頼性を高めるために、エポキシ樹脂組成物等の封止材で封止して半導体パッケージを形成することにより得られる。
このような封止材としては、例えば、特許文献1に記載のエポキシ樹脂組成物が挙げられる。特許文献1には、トランスファー成形により封止を行う封止用エポキシ樹脂タブレットであって、エポキシ樹脂、硬化剤、及び無機フィラーを含有するエポキシ樹脂組成物中に、無機フィラーを所定量含有する第1エポキシ樹脂組成物からなる主材部と、エポキシ樹脂、硬化剤、及び離型剤を含有し、前記第1エポキシ樹脂組成物より離型性能が良好な第2エポキシ樹脂組成物からなる外周部との2重構造の封止用エポキシ樹脂タブレットが記載されている。
一方、封止材を用いた封止方法としては、例えば、封止材をトランスファーモールドに圧入させるトランスファー成形により封止する方法が一般的に用いられている。しかしながら、ワイヤ流れの抑制がより求められる場合には、トランスファー成形ではなく、封止材をほとんど流動させずに直圧成形する圧縮成形による封止方法が好ましく用いられる。
特開平9−255761号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているようなトランスファー成形に用いられるエポキシ樹脂組成物で圧縮成形を行っても、ワイヤ流れが生じる等、半導体素子を好適に封止することができない場合があった。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであって、封止時のワイヤ流れを低減できる、顆粒状の半導体封止用樹脂組成物を提供することを目的とする。また、当該半導体封止用樹脂組成物で半導体素子が封止された半導体装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、無機フィラーを含む封止用樹脂組成物に特定の分散剤を配合することにより、無機フィラーが高分散され、その結果、封止用樹脂組成物の融け性が向上し、封止時のワイヤ流れを抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明によれば、
エポキシ樹脂と、
硬化剤と、
無機フィラーと、
分散剤と、を含む顆粒状の半導体封止用樹脂組成物であって、
前記分散剤は、グラフトポリマーである、半導体封止用樹脂組成物が提供される。
また本発明によれば、
基板上に搭載された半導体素子と、
前記半導体素子を封止する封止部材と、を備える半導体装置であって、
前記封止部材が、上記半導体封止用樹脂組成物の硬化物からなる、半導体装置が提供される。
本発明によれば、基板に搭載された半導体素子を圧縮成形で好適に封止することができる顆粒状の半導体封止用樹脂組成物が提供される。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本実施形態の半導体封止用樹脂組成物(以下、単に「樹脂組成物」と称する)は、顆粒状であり、エポキシ樹脂と、硬化剤と、無機フィラーと、分散剤とを含み、上記分散剤は、グラフトポリマーである。
本実施形態の樹脂組成物は、分散剤を含むことにより、無機フィラーの分散性が高められ、得られる樹脂組成物の融け性が改善される。このような樹脂組成物は、封止工程における加熱時に溶融粘度の増加を抑制した状態で十分に溶融させることができる。そのため、この樹脂組成物を封止材として用いて基板に搭載された半導体素子を圧縮成形で封止した場合、ワイヤ流れやワイヤ変形を低減できる。また、このような融け性が改善された樹脂組成物は、流動性が良好であるため、チップ上の未充填の発生を抑制することができる。
以下、封止材として用いる樹脂組成物について説明する。
本実施形態の樹脂組成物は、顆粒状であり、その粒子径分布が100μm〜3mmの範囲内に85質量%以上を占めることが好ましい。前記粒子径範囲外の粒子が多すぎると、圧縮成形で半導体素子を好適に封止できない傾向がある。具体的には、例えば、粒子径が小さすぎる樹脂組成物が多すぎると、その粒子径が小さすぎる樹脂組成物が優先的に溶融して、封止材として用いる樹脂組成物が、圧縮成形時に均一に溶融せず、半導体素子を好適に封止できない傾向がある。また、粒子径が大きすぎる樹脂組成物が多すぎると、その粒子径が小さすぎる樹脂組成物が、溶融しにくく、圧縮成形時に溶融した樹脂組成物中に、溶融せずに残存する顆粒状の樹脂組成物が存在し、半導体素子を好適に封止できない傾向がある。なお、顆粒状の樹脂組成物の粒子径分布は、一般的な粒度計で測定することができる。または、種々の目開きの篩を、目開きの小さい順に下から重ねたもので、顆粒状の樹脂組成物を篩い、各篩に残存する粒子の質量から算出することができる。
本実施形態の半導体封止用樹脂組成物に用いられるエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、テトラメチルビスフェノールF型エポキシ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂等の結晶性エポキシ樹脂;クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;フェニレン骨格含有フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニレン骨格含有フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、フェニレン骨格含有ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、アルコキシナフタレン骨格含有フェノールアラルキルエポキシ樹脂等のフェノールアラルキル型エポキシ樹脂;トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂等の3官能型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂、テルペン変性フェノール型エポキシ樹脂等の変性フェノール型エポキシ樹脂;トリアジン核含有エポキシ樹脂等の複素環含有エポキシ樹脂等が挙げられ、これらは1種類を単独で用いても2種類以上を組み合わせて用いてもよい。中でも、溶融粘度を最適範囲に維持することができ、成形性が良好であり、低コストであることから、ビフェニル型エポキシ樹脂が好ましい。前記エポキシ樹脂のエポキシ当量としては、90〜300であることが好ましい。エポキシ当量が小さすぎると、硬化剤との反応性がやや低下するという傾向がある。また、エポキシ当量が大きすぎると、樹脂組成物の硬化物の強度が低下するという傾向がある。
エポキシ樹脂の含有量は、特に限定されないが、樹脂組成物全量に対して、2質量%以上であることが好ましく、4質量%以上であることがより好ましい。配合割合の下限値が上記範囲内であると、封止工程において流動性の低下等を引き起こす恐れが少ない。また、樹脂組成物全体の配合割合の上限値についても、特に限定されないが、樹脂組成物全量に対して、22質量%以下であることが好ましく、20質量%以下であることがより好ましい。配合割合の上限値が上記範囲内であると、樹脂組成物のガラス転移温度の低下が少なく、互着を適正に抑制することができる。また、流動性および融け性を向上させるため、用いるエポキシ樹脂の種類に応じて配合割合を適宜調整することが望ましい。
本実施形態の樹脂組成物に用いられる硬化剤としては、エポキシ樹脂と反応して硬化させるものであれば特に限定されず、例えば、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等の炭素数2〜20の直鎖脂肪族ジアミン、メタフェニレンジアミン、パラフェニレンジアミン、パラキシレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジシクロヘキサン、ビス(4−アミノフェニル)フェニルメタン、1,5−ジアミノナフタレン、メタキシレンジアミン、パラキシレンジアミン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)シクロヘキサン、ジシアノジアミド等のアミン類;アニリン変性レゾール樹脂やジメチルエーテルレゾール樹脂等のレゾール型フェノール樹脂;フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、tert−ブチルフェノールノボラック樹脂、ノニルフェノールノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂;フェニレン骨格含有フェノールアラルキル樹脂、ビフェニレン骨格含有フェノールアラルキル樹脂等のフェノールアラルキル樹脂;ナフタレン骨格やアントラセン骨格のような縮合多環構造を有するフェノール樹脂;ポリパラオキシスチレン等のポリオキシスチレン;ヘキサヒドロ無水フタル酸(HHPA)、メチルテトラヒドロ無水フタル酸(MTHPA)などの脂環族酸無水物、無水トリメリット酸(TMA)、無水ピロメリット酸(PMDA)、ベンゾフェノンテトラカルボン酸(BTDA)などの芳香族酸無水物などを含む酸無水物等;ポリサルファイド、チオエステル、チオエーテルなどのポリメルカプタン化合物;イソシアネートプレポリマー、ブロック化イソシアネートなどのイソシアネート化合物;カルボン酸含有ポリエステル樹脂などの有機酸類が例示される。これらは1種類を単独で用いても2種類以上を組み合わせて用いてもよい。また、これらの内、半導体封止材料に用いる硬化剤としては、耐湿性、信頼性等の点から、1分子内に少なくとも2個のフェノール性水酸基を有する化合物が好ましく、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、tert−ブチルフェノールノボラック樹脂、ノニルフェノールノボラック樹脂、トリスフェノールメタンノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂;レゾール型フェノール樹脂;ポリパラオキシスチレン等のポリオキシスチレン;フェニレン骨格含有フェノールアラルキル樹脂、ビフェニレン骨格含有フェノールアラルキル樹脂等が例示される。また、分子構造にフェニレン及び/又はビフェニル骨格を持ち水酸基当量が160以上であるものを用いることが好ましい。
硬化剤全体の配合割合の下限値については、特に限定されないが、樹脂組成物全体に対して、2質量%以上であることが好ましく3質量%以上であることがより好ましい。配合割合の下限値が上記範囲内であると、充分な流動性を得ることができる。また、硬化剤の配合割合の上限値についても、特に限定されないが、樹脂組成物全体に対して、16質量%以下であることが好ましく、15質量%以下であることがより好ましい。配合割合の上限値が上記範囲内であると、互着を適正に抑制することができ。また、流動性および融け性を向上させるため、用いる硬化剤の種類に応じて配合割合を適宜調整することが望ましい。
また、硬化剤としてフェノール樹脂系硬化剤を用いる場合においては、エポキシ樹脂全体とフェノール樹脂系硬化剤全体との配合比率としては、エポキシ樹脂全体のエポキシ基数(EP)とフェノール樹脂系硬化剤全体のフェノール性水酸基数(OH)との当量比(EP)/(OH)が0.8以上、1.3以下であることが好ましい。当量比がこの範囲内であると、樹脂組成物の成形時に充分な硬化性を得ることができる。また、当量比がこの範囲内であると、樹脂硬化物における良好な物性を得ることができる。流動性および融け性を向上させるため、用いるエポキシ樹脂、フェノール樹脂系硬化剤および硬化剤の種類に応じてエポキシ樹脂全体のエポキシ基数(Ep)と硬化剤全体のフェノール性水酸基数(Ph)との当量比(Ep/Ph)を調整することが望ましい。
本実施形態の樹脂組成物は、硬化促進剤を含んでもよい。硬化促進剤としては、硬化反応を促進することができるものであれば、特に制限することなく使用することができ、例えば、2−メチルイミダゾールや2−フェニルイミダゾール等のイミダゾール類、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリメチルホスフィン等の有機ホスフィン類、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(DBU)、トリエタノールアミン、ベンジルジメチルアミン等の三級アミン類等が挙げられる。これらは、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
硬化促進剤の含有量は、エポキシ樹脂と硬化剤の合計量に対して、0.1質量%以上2質量%以下であることが好ましい。硬化促進剤の含有量が上記下限値より少ないと、硬化促進効果を高めることができない傾向にある。また、上記上限値より多いと、流動性や成形性に不具合を生じる傾向があり、また、製造コストの増加につながる場合がある。
本実施形態の樹脂組成物に用いられる無機フィラーとしては、本発明の樹脂組成物としたとき融け性が良好であれば特に制限はなく、例えば、溶融破砕シリカ、溶融球状シリカ、結晶性シリカ、2次凝集シリカ等のシリカ;アルミナ、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、酸化チタン、炭化ケイ素、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、チタンホワイト、タルク、クレー、マイカ、ガラス繊維等が挙げられる。粒子形状は限りなく真球状であることが好ましく、また、粒子の大きさの異なるものを混合することにより充填量を多くすることができる。また、樹脂組成物の融け性を向上させるため、シリカまたはアルミナを用いることが好ましく、シリカとしては溶融球状シリカを用いるのが好ましい。
無機フィラーの含有量は、樹脂組成物全量の86質量%以上であることが好ましい。無機フィラーの含有量が少なすぎると、樹脂組成物の硬化物の耐熱性等が低下し、得られた半導体装置の信頼性が低下する傾向がある。また、無機フィラーの含有量が多いと、樹脂組成物の硬化物の耐熱性等を高め、得られた半導体装置の信頼性が向上する。しかしながら、無機フィラーの含有量が多くなるにつれ、一般的には、樹脂組成物の融け性は低下し、換言すると、溶融されにくくなり、ワイヤ流れが発生しやすくなる傾向がある。本実施形態では、後述する、分散剤を含有することにより、樹脂組成物の硬化物の耐熱性等の性能を維持しつつ、樹脂組成物の融け性を高め、ワイヤ流れの発生を抑制することができる。
本実施形態の樹脂組成物に用いられる分散剤は、グラフトポリマーを含む。本実施形態で用いられるグラフトポリマーとしては、例えば、主鎖にアミド骨格を有し、側鎖がメタクリル酸エステルによるマクロモノマーからなるグラフトポリマーが挙げられる。このようなグラフトポリマーの市販品としては、ゼネカ社製のソルスパース3000、5000、9000、12000、13240、13940、17000、20000、24000、26000、28000等の各種ソルスパース分散剤、味の素ファインテクノ株式会社製のアジスパーPB−821、PB−822、PB−880〔組成(重量比):ポリアリルアミン/ポリカプロラクトン=5/95、Mw:8,000〕、三洋化成株式会社製のイソーネットS−20、ビックケミー・ジャパン株式会社製のDISPERBYK−161、DISPERBYK−2001等が挙げられる。上記のグラフトポリマーは、無機フィラーに対して吸着性を有するカチオン性の構造単位と、樹脂成分に対して親和性を有する構造単位を有するため、無機フィラーの樹脂組成物中での分散安定性を向上させると考えられる。
分散剤の含有量は、樹脂組成物全体に対して、0.01質量%以上2質量%以下であることが好ましい。上記範囲であることにより、無機フィラーを樹脂組成物中に高度に分散させることができる。
本実施形態の樹脂組成物は、上記成分に加え、本発明の目的とする所望の特性を阻害しない範囲で、従来公知の添加剤、例えば、難燃剤、着色剤、シリコーン可とう剤、及びイオントラップ剤等を必要に応じて添加してもよい。
本実施形態の樹脂組成物の調製方法としては、上記成分を含有し、粒子径分布が上記のような範囲となるような粒子状のものが製造できれば、特に限定されない。具体的には、例えば、以下のようにして製造することができる。まず、上記成分および及び必要に応じて添加剤を所定の含有量となるように、タンブラーミキサーやヘンシェルミキサー等のミキサーやブレンダー等で均一に混合した後、ニーダー、ロール、ディスパー、アジホモミキサー、及びプラネタリーミキサー等で加熱しながら混練する。なお、混練時の温度としては、硬化反応が生じない温度範囲である必要があり、エポキシ樹脂及び硬化剤の組成にもよるが、70〜150℃程度で溶融混練することが好ましい。混練後に冷却固化し、固化された混練物を粉砕機等で粉砕する。これにより、顆粒状の樹脂組成物を製造することができる。その後、粒子径分布が上記のような範囲となるように、樹脂組成物を篩にかけてもよい。
以下に、本発明を実施例により、さらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
以下、本発明を実施例および比較例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例、比較例で用いた成分を以下に示す。
(エポキシ樹脂)
エポキシ樹脂1:ビフェニル型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシ株式会社製、エピコート YX4000K)
エポキシ樹脂2:ビフェニレン骨格含有フェノールアラルキル型エポキシ樹脂(日本化薬株式会社製、NC3000L)
(フェノール樹脂)
フェノール樹脂1:ビフェニレン骨格含有フェノールアラルキル樹脂(明和化成株式会社製、MEH−7851SS)
フェノール樹脂2:α−ナフトール骨格含有フェノールアラルキル樹脂(東都化成株式会社製、SN−485)
(無機フィラー)
球状無機フィラー1:球状アルミナ(平均粒径13μm、比表面積1.4m2/g)
微球無機フィラー1:球状アルミナ(平均粒径2.7μm、比表面積0.6m2/g)
(硬化促進剤)
硬化促進剤1:テトラフェニルフォスフォニウム 4,4’−スルフォニルジフェノラート
硬化促進剤2:テトラフェニルホスホニウムビス(ナフタレン−2,3−ジオキシ)フェニルシリケート
(分散剤)
分散剤1:アジスパーPB−821(味の素ファインテクノ株式会社製、主鎖:ポリアリルアミン、側鎖:ポリカプロラクトンであるグラフトポリマー)
(着色剤)
着色剤1:カーボンブラック(東海カーボン株式会社製、ERS−2001)
(カップリング剤)
カップリング剤1:下記式(S1)で表されるN−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング株式会社製、CF−4083)
Figure 2020125399
(離型剤)
離型剤1:カルナバワックス(東亜化成株式会社製、TOWAX−132)
(イオン捕捉剤)
イオン捕捉剤1:ハイドロキシタルサイト(東亜合成株式会社製)
(シリコーンオイル)
シリコーンオイル1:有機官能性シロキサン(東レ・ダウコーニング株式会社製、FZ−3730)
<実施例1〜2、比較例1>
表1で示す配合の封止用エポキシ樹脂組成物の原材料をスーパーミキサーにより5分間粉砕混合したのち、この混合原料を直径65mmのシリンダー内径を持つ同方向回転二軸押出機にてスクリュー回転数400rpm、100℃の樹脂温度で溶融混練した。次に、直径20cmの回転子の上方より溶融混練された樹脂組成物を2kg/hrの割合で供給し、回転子を3000rpmで回転させて得られる遠心力によって、115℃に加熱された円筒状外周部の複数の小孔(孔径1.2mm)を通過させた。その後、冷却することで顆粒状の封止用エポキシ樹脂組成物を得た。得られた顆粒状の封止用エポキシ樹脂組成物は、15℃で相対湿度を55%RHに調整した空気気流下3時間撹拌した。得られた封止用エポキシ樹脂組成物を、以下の項目について評価した。
<評価項目>
実施例及び比較例における顆粒状の封止用エポキシ樹脂組成物を下記の方法で評価した。
(ワイヤ流れ)
ワイヤ流れの程度を、以下に記載する「ワイヤ流れ率(%)」として評価した。まず、厚み0.4mm、幅77.5mm、長さ240mmの回路基板上に、厚み0.3mm、3.5mm角の半導体素子を銀ペーストにて接着し、幅20μm、長さ約4mmの金ワイヤーをチップ4隅から2本ずつ計8本、半導体素子と回路基板に接合したものを、圧縮成形機(TOWA株式会社製、PMC1040)により一括で封止成形し、MAP成形品を得た。この際の成形条件は、金型温度175℃、成形圧力10MPa、硬化時間120秒で行った。次いで、得られたMAP成形品におけるワイヤー流れ量を、軟X線装置(ソフテックス株式会社製、PRO−TEST−100)を用いてパッケージの4隅に配置した金ワイヤー8本(長さ4mm)の平均の流れ率を測定し、ワイヤ流れ率(%)を以下の式より算出した。ワイヤ流れ率(%)の値が小さいほど、ワイヤ流れ量が小さいことを示す。
ワイヤ流れ率(%)=100×(ワイヤに対する垂直方向での変位量)/(成形前にPKGを上から観察した際のワイヤ投影長さ)
(融け性(充填率))
得られた樹脂組成物の融け性を、以下に記載する「充填率」を指標として評価した。まず、アルミカップ(直径50mm、外周高さ10mm、厚み70μm)に実施例及び比較例の粉粒状のエポキシ樹脂組成物(7g)を加え、175℃に設定したオーブンで3分加熱した。アルミカップから硬化した樹脂組成物を取りだし、アルミカップの底面と接していた樹脂組成物の面をデジタルカメラで撮影し画像化した。得られた画像を二値化し、アルミカップの底面と接していた樹脂組成物の面積(A1)と得られた画像の総面積(A2)を計測し、充填率(%)を式(1)で示すように算出した。充填率(%)の値が大きいほど、樹脂組成物の融け性が優れていることを示す。
充填率[%]=(A1/A2)×100・・・(1)
それぞれの結果を、以下の表に示す。
Figure 2020125399
実施例の樹脂組成物は、ワイヤ流れ量が低減されているとともに、融け性の改善が見られた。

Claims (5)

  1. エポキシ樹脂と、
    硬化剤と、
    無機フィラーと、
    分散剤と、を含む顆粒状の半導体封止用樹脂組成物であって、
    前記分散剤は、グラフトポリマーである、半導体封止用樹脂組成物。
  2. 前記グラフトポリマーが、アミド骨格を有する主鎖と、エステル基を有する側鎖とを有する、請求項1に記載の半導体封止用樹脂組成物。
  3. 前記分散剤が、前記無機フィラーに吸着している、請求項1または2に記載の半導体封止用樹脂組成物。
  4. 前記無機フィラーが、シリカおよびアルミナから選択される少なくとも1つを含む、請求項1〜3のいずれかに記載の半導体封止用樹脂組成物。
  5. 基板上に搭載された半導体素子と、
    前記半導体素子を封止する封止部材と、を備える半導体装置であって、
    前記封止部材が、請求項1〜4のいずれかに記載の半導体封止用樹脂組成物の硬化物からなる、半導体装置。
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