JP2018177662A - テレフタル酸ジエステルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】チタン触媒の存在下、テレフタル酸と1価のアルコールとからテレフタル酸ジエステルを製造するに際し、装置内に不溶物が付着し、蓄積することを抑制し、煩雑な装置の洗浄作業を軽減し、生産性を向上し得るテレフタル酸ジエステルの製造方法を提供すること。【解決手段】1)のエステル化工程と2)の遠心分離工程を有するテレフタル酸ジエステルの製造方法であって、前記エステル化工程と前記遠心分離工程の間で前記エステル化工程の温度を保持したまま、前記遠心分離工程を行う前記製造方法。1)チタン触媒の存在下、テレフタル酸と炭素数4〜13の1価のアルコールとをエステル化反応し、粗生成物を得る工程2)前記粗生成物からチタン触媒分解物を含む不溶物を遠心分離機により分離する処理をし、処理液を得る工程【選択図】なし
Description
本発明は、生産性を向上し得るテレフタル酸ジエステルの製造に関する。
テレフタル酸ジエステルは、触媒存在下、テレフタル酸と1価のアルコールから製造される。従来より、触媒としては、パラトルエンスルホン酸、硫酸などの酸触媒や、チタン、錫、亜鉛、ジルコニウムなどの有機金属触媒が使用されている。有機金属触媒を使用するとエステル化反応における副生成物の生成が少なく、エステルの着色も少ないという利点があるが、その中でも特に、チタン触媒は、毒性、環境適合性、取り扱い性、入手の容易性等の利点もあることから工業的に広く使用されている。しかし、製品中にチタン触媒が混入することは好ましくないため、エステル化反応後に加水分解により触媒を不溶化する触媒分解工程を経由した後、濾過で取り除くことが一般的に行われる。その際、チタン触媒の分解物がゲル化すると濾過性が悪化し、結果として生産性が低下するため、濾過性を改善するためのエステルの製造方法が報告されている。例えば、特開昭58−121245号公報には、テトラアルキルチタネートもしくはそのポリマーを触媒としてカルボン酸もしくはその無水物とアルコールとを反応させ、反応後の反応系に対して約6重量%以下の水を添加して加熱下で上記触媒を加水分解したのち、アルカリ添加によって反応系を中和する以前に上記加水分解により得られた加水分解生成物を反応系から機械的に分離回収することを特徴とするエステルの製造方法が記載されている。特表2012−512230号公報には、粗製エステルを圧力下で中和した後、減圧下で水を蒸発させ、得られた液相に水を添加して再湿潤凝集させ、濾過処理することを特徴とする粗製エステルの後処理方法が記載されている。
しかしながら、従来の方法にてテレフタル酸ジエステルを製造すると、運転時間が長くなるのに伴い、不溶物が増加するため、エステル化反応後に熱回収等を行うと、装置や配管に不溶物が付着し、蓄積する懸念が残されていた。そのため定期的に製造運転を停止し、配管などを分解して洗浄する必要があり、長時間の安定した連続運転ができないという問題があった。また、反応後に、未反応のテレフタル酸を含む反応液を濾過すると濾材が目詰まりし、濾過性が悪化する問題があった。この場合、製造運転を停止し、濾材を洗浄する必要が生じるための多大な労力を費やさなければならなかった。
本発明の目的は、チタン触媒の存在下、テレフタル酸と1価のアルコールとからテレフタル酸ジエステルを製造するに際し、装置内に不溶物が付着し、蓄積することを抑制し、煩雑な装置の洗浄作業を軽減し、生産性を向上し得るテレフタル酸ジエステルの製造方法を提供することにある。
本発明の目的は、チタン触媒の存在下、テレフタル酸と1価のアルコールとからテレフタル酸ジエステルを製造するに際し、装置内に不溶物が付着し、蓄積することを抑制し、煩雑な装置の洗浄作業を軽減し、生産性を向上し得るテレフタル酸ジエステルの製造方法を提供することにある。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、装置内に不溶物が付着し、蓄積することや、濾過性が悪化することの原因は、エステル化反応時に発生するチタン触媒分解物を含む不溶物にあることをつきとめた。そして、エステル化反応によって得られた粗生成物を、エステル化反応後、エステル化反応時の温度を保持したまま遠心分離することにより、この不溶物を除去することで上記課題を解決することを見出した。すなわち、本発明は、以下の[1]〜[7]に記載のテレフタル酸ジエステルの製造方法を提供する。
[1]1)のエステル化工程と2)の遠心分離工程を有するテレフタル酸ジエステルの製造方法であって、前記エステル化工程と前記遠心分離工程の間で前記エステル化工程の温度を保持したまま、前記遠心分離工程を行う前記製造方法。
1)チタン触媒の存在下、テレフタル酸と炭素数4〜13の1価のアルコールとをエステル化反応し、粗生成物を得る工程
2)前記粗生成物からチタン触媒分解物を含む不溶物を遠心分離機により分離する処理をし、処理液を得る工程
[2]前記遠心分離機が液体サイクロンである、[1]に記載の製造方法。
[3]前記チタン触媒分解物の平均粒子径が 1〜50μmである、[1]または[2]に記載の製造方法。
[4]前記エステル化工程におけるテレフタル酸の転化率が96〜99.7%であり、前記遠心分離工程における不溶物が、チタン触媒分解物と未反応のテレフタル酸を含む不溶物である、[1]〜[3]のいずれかに記載の製造方法。
[5]前記チタン触媒が式(1)
[式中、R1〜R4は、同一または異なって、炭素数3〜9のアルキル基を表す]で表わされるテトラアルコキシチタンである、[1]〜[4]のいずれかに記載の製造方法。
[6]前記遠心分離工程における前記処理液を、熱交換器に通し熱回収する、[1]〜[5]のいずれかに記載の製造方法。
[7]前記1価のアルコールが炭素数8または9の1価のアルコールである、[1]〜[6]のいずれかに記載の製造方法。
[1]1)のエステル化工程と2)の遠心分離工程を有するテレフタル酸ジエステルの製造方法であって、前記エステル化工程と前記遠心分離工程の間で前記エステル化工程の温度を保持したまま、前記遠心分離工程を行う前記製造方法。
1)チタン触媒の存在下、テレフタル酸と炭素数4〜13の1価のアルコールとをエステル化反応し、粗生成物を得る工程
2)前記粗生成物からチタン触媒分解物を含む不溶物を遠心分離機により分離する処理をし、処理液を得る工程
[2]前記遠心分離機が液体サイクロンである、[1]に記載の製造方法。
[3]前記チタン触媒分解物の平均粒子径が 1〜50μmである、[1]または[2]に記載の製造方法。
[4]前記エステル化工程におけるテレフタル酸の転化率が96〜99.7%であり、前記遠心分離工程における不溶物が、チタン触媒分解物と未反応のテレフタル酸を含む不溶物である、[1]〜[3]のいずれかに記載の製造方法。
[5]前記チタン触媒が式(1)
[6]前記遠心分離工程における前記処理液を、熱交換器に通し熱回収する、[1]〜[5]のいずれかに記載の製造方法。
[7]前記1価のアルコールが炭素数8または9の1価のアルコールである、[1]〜[6]のいずれかに記載の製造方法。
本発明により、チタン触媒の存在下、テレフタル酸と1価のアルコールとからテレフタル酸ジエステルを製造するに際し、装置内に不溶物が付着し、蓄積することを抑制し、煩雑な装置の洗浄作業を軽減することが可能となり、生産性を向上し得るテレフタル酸ジエステルの製造方法を提供できる。
以下、本発明のテレフタル酸ジエステルの製造方法について詳細に説明する。
本発明におけるエステル化工程は、チタン触媒存在下、テレフタル酸と炭素数4〜13の1価のアルコールとからテレフタル酸ジエステルの粗生成物を得る工程である。
本発明において用いられる炭素数4〜13の1価のアルコールは、分岐または直鎖状であってもよく、好ましくは飽和脂肪族の1価のアルコールであり、例えば、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、n−ペンタノール、2−メチルブタノール、n−ヘキサノール、2−メチルペンタノール、n−ヘプタノール、5−メチルヘキサノール、2−メチルヘキサノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、6−メチルヘプタノール、2−エチル−4−メチルペンタノール、n−ノナノール、イソノナノール(異性体混合物)、3,5,5−トリメチルヘキサノール、n−デカノール、イソデカノール(異性体混合物)、n−ウンデカノール、n−ドデカノール、2−プロピルヘプタノール、イソトリデカノール(異性体混合物)等が挙げられる。これらの中で、炭素数が8または9の1価のアルコールが好ましく、特に2−エチルヘキサノール、またはイソノナノール(異性体混合物)が好ましい。これらの1価のアルコールは、単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。反応に使用する1価のアルコールの量は特に限定されないが、1モルのテレフタル酸に対して、2.0〜4.0モル量を使用することが好ましく、2.2〜3.5モル量を使用することがより好ましい。
本発明におけるエステル化工程は、チタン触媒存在下、テレフタル酸と炭素数4〜13の1価のアルコールとからテレフタル酸ジエステルの粗生成物を得る工程である。
本発明において用いられる炭素数4〜13の1価のアルコールは、分岐または直鎖状であってもよく、好ましくは飽和脂肪族の1価のアルコールであり、例えば、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、n−ペンタノール、2−メチルブタノール、n−ヘキサノール、2−メチルペンタノール、n−ヘプタノール、5−メチルヘキサノール、2−メチルヘキサノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、6−メチルヘプタノール、2−エチル−4−メチルペンタノール、n−ノナノール、イソノナノール(異性体混合物)、3,5,5−トリメチルヘキサノール、n−デカノール、イソデカノール(異性体混合物)、n−ウンデカノール、n−ドデカノール、2−プロピルヘプタノール、イソトリデカノール(異性体混合物)等が挙げられる。これらの中で、炭素数が8または9の1価のアルコールが好ましく、特に2−エチルヘキサノール、またはイソノナノール(異性体混合物)が好ましい。これらの1価のアルコールは、単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。反応に使用する1価のアルコールの量は特に限定されないが、1モルのテレフタル酸に対して、2.0〜4.0モル量を使用することが好ましく、2.2〜3.5モル量を使用することがより好ましい。
本発明で用いられるテレフタル酸の粒子径は特に限定されないが、テレフタル酸は、1価のアルコール、及び生成するテレフタル酸ジエステルに難溶であるため、小さい粒子径であることが好ましく、具体的には80〜250μmの平均粒子径を有することが好ましい。なお、本発明における平均粒子径とは、走査型電子顕微鏡の画像から10個の粒子を任意に選択し、各粒子の粒子径の平均値を算出したものを意味する。
本発明で用いられるチタン触媒は、例えば、アルコキシチタン、アリールオキシチタン、チタンアシラート、アルコキシチタンのオリゴマーなどが挙げられる。具体的には、特表2012−512230号公報、特表平08−505879号公報、特開昭58−121245号公報、国際公開第WO2016/43616A1パンフレットなどに記載されているチタン触媒が挙げられ、市販品としては、DORF KETAL社製のTyzor(登録商標)シリーズ、マツモトファインケミカル(株)製のオルガチックス(登録商標)シリーズ、日本曹達(株)製の有機チタン類などが挙げられる。
このうち、操作性と活性のバランスの観点より、アルコキシチタンが好ましく、中でも式(1)
[式中、R1〜R4は、同一または異なって、炭素数3〜9のアルキル基を表す]で表わされるテトラアルコキシチタン(IV)がより好ましい。具体的には、テトライソプロポキシチタン(IV)、テトラブトキシチタン(IV)、テトラキス(2−エチルヘキシルオキシ)チタン(IV)等が好ましい例として挙げられる。
これらのチタン触媒は、単独で使用しても良く、2種以上を混合して使用してもよい。また、式(1)で表わされるテトラアルコキシチタン(IV)は、エステル化工程の過程で1価のアルコールと配位子交換してもよいし、環状構造等を形成してもよい。
チタン触媒の使用量は、エステル化工程で使用されるテレフタル酸と1価のアルコールの合計量に対して0.005〜1.0質量%が好ましく、0.01〜0.5質量%がより好ましい。
このうち、操作性と活性のバランスの観点より、アルコキシチタンが好ましく、中でも式(1)
これらのチタン触媒は、単独で使用しても良く、2種以上を混合して使用してもよい。また、式(1)で表わされるテトラアルコキシチタン(IV)は、エステル化工程の過程で1価のアルコールと配位子交換してもよいし、環状構造等を形成してもよい。
チタン触媒の使用量は、エステル化工程で使用されるテレフタル酸と1価のアルコールの合計量に対して0.005〜1.0質量%が好ましく、0.01〜0.5質量%がより好ましい。
エステル化工程の反応形式は、バッチ式、連続式のいずれでもよいが、生産性の観点から連続式が好ましい。また、連続式においては、槽型反応器を複数、直列に接続した連続槽型の反応形式が好ましい。槽型反応器としては、公知のエステル化反応装置が使用できる。具体的には、撹拌機、蒸留塔、コンデンサー、及びデカンターを備えたエステル化反応装置などが挙げられる。
本発明のエステル化工程では、未反応のテレフタル酸が多く存在すると、次工程の遠心分離工程における負荷が高くなるため、テレフタル酸の転化率は、96%以上が好ましく、また生産性の観点から、96〜99.7%がより好ましい。
エステル化の反応温度は、使用する1価のアルコールの沸点や、チタン触媒の種類、触媒濃度等の諸条件によって、適宜設定されるが、チタン触媒の活性と安定性、及び副反応を抑制する観点から、エステル化工程は、好ましくは140〜290℃、より好ましくは170〜270℃、特に好ましくは190〜260℃で行われる。また、反応の進行具合によって、反応途中で反応温度を変化させてもよい。エステル化の反応圧力は、使用する1価のアルコールや、触媒の種類、触媒濃度、還流状態等の諸条件によって、減圧から加圧状態まで適宜設定され、反応の進行具合によって、反応途中で変化させてもよい。また、窒素などの不活性ガス雰囲気下で反応させることが好ましく、加圧の際は不活性ガスで加圧することが好ましい。
本発明のエステル化工程では、未反応のテレフタル酸が多く存在すると、次工程の遠心分離工程における負荷が高くなるため、テレフタル酸の転化率は、96%以上が好ましく、また生産性の観点から、96〜99.7%がより好ましい。
エステル化の反応温度は、使用する1価のアルコールの沸点や、チタン触媒の種類、触媒濃度等の諸条件によって、適宜設定されるが、チタン触媒の活性と安定性、及び副反応を抑制する観点から、エステル化工程は、好ましくは140〜290℃、より好ましくは170〜270℃、特に好ましくは190〜260℃で行われる。また、反応の進行具合によって、反応途中で反応温度を変化させてもよい。エステル化の反応圧力は、使用する1価のアルコールや、触媒の種類、触媒濃度、還流状態等の諸条件によって、減圧から加圧状態まで適宜設定され、反応の進行具合によって、反応途中で変化させてもよい。また、窒素などの不活性ガス雰囲気下で反応させることが好ましく、加圧の際は不活性ガスで加圧することが好ましい。
チタン触媒は、一般に500ppmを超える水分で失活すると言われていることから、エステル化工程においては、エステル化で副生する水を速やかに分離し、反応液中の水分量を抑制することが重要となる。しかしながら、水分量を管理することは難しく、エステル化工程中の操作条件の変動により一時的に水分量が上昇すると、チタン触媒の一部が部分的に加水分解し、チタン触媒分解物として析出する。このチタン触媒分解物は、チタン触媒同士で互いに析出する程度まで縮重合したものと推定される。
本発明の遠心分離工程は、前記チタン触媒分解物を含む不溶物を粗生成物から分離する工程であって、エステル化反応後、不溶物が装置内に付着し、蓄積しないように、水やアルカリ水等を加えチタン触媒を完全に分解する工程(触媒分解工程)及び中和・水洗工程を行わず、粗生成物をエステル化工程と遠心分離工程の間でエステル化工程の温度を保持したままで、速やかに実施することが好ましい。なお、粗生成物をエステル化反応器から遠心分離機へ移送する際に、エステル化工程の温度から自然に低下することもあるが、本発明の効果を奏する範囲であれば、本発明でいう保持に含まれる。具体的には、遠心分離機の入り口温度が140〜290℃であることが好ましく、170〜270℃であることがより好ましく、190〜260℃であることが特に好ましい。遠心分離工程において、前記不溶物の分離率(粗生成物から分離される割合)は70%以上が好ましく、80%以上がより好ましい。特に、前記不溶物の中でも、濾過性の悪化を防止するため、あるいは、付着し、蓄積することを抑制するためには、1〜50μmの平均粒子径を有するチタン触媒分解物を分離することが好ましく、2〜30μmの平均粒子径を有するチタン触媒分解物を分離することがより好ましい。また、チタン触媒分解物の分離率は、70%以上が好ましく、80%以上がより好ましい。
前記不溶物にはエステル化工程における未反応のテレフタル酸が含まれることがあるが、この場合は、粗生成物からテレフタル酸とチタン触媒分解物とを同時に分離してもよいし、段階的に分離してもよい。遠心分離機を2種類以上使用することにより、未反応のテレフタル酸とチタン触媒分解物を選別して分離することができる。
未反応のテレフタル酸の分離率は、80%以上が好ましく、90%以上がより好ましい。未反応のテレフタル酸の分離を濾過でなく、遠心分離で行うことで、濾過時に問題となる濾過性の悪化、濾材の目詰まりなどに伴う煩雑な洗浄作業を避けることができる。また、分離した未反応のテレフタル酸は回収し、再利用することができる。
前記不溶物にはエステル化工程における未反応のテレフタル酸が含まれることがあるが、この場合は、粗生成物からテレフタル酸とチタン触媒分解物とを同時に分離してもよいし、段階的に分離してもよい。遠心分離機を2種類以上使用することにより、未反応のテレフタル酸とチタン触媒分解物を選別して分離することができる。
未反応のテレフタル酸の分離率は、80%以上が好ましく、90%以上がより好ましい。未反応のテレフタル酸の分離を濾過でなく、遠心分離で行うことで、濾過時に問題となる濾過性の悪化、濾材の目詰まりなどに伴う煩雑な洗浄作業を避けることができる。また、分離した未反応のテレフタル酸は回収し、再利用することができる。
本発明に使用できる遠心分離機は、濾布や金網などの濾材や、焼結金属フィルターを使用せずに遠心力を利用して、固液の密度差により固液分離する装置であり、具体的には、ディスクセパレーター、分離板型デカンター遠心分離機、液体サイクロンなどが挙げられる。このうち、液体サイクロンは、初期投資が安価で設置空間が節約できること、可動部分がなく、洗浄などのメンテナンス性に優れ、処理量が増加しても磨耗する懸念がなく、設備維持が容易でランニングコストが安く、経済性に優れることなどにより、好ましく使用される。
本発明の遠心分離工程において、粗生成物中の不溶物の分離効率は、不溶物と、粗生成物から不溶物を除いた溶液(以下、「液相」という)の物性、例えば、不溶物の形状や大きさ、不溶物及び液相の密度、液相の粘度等によって変動する。例えば、不溶物と液相の密度差が大きい程、不溶物が受ける遠心力と液相が受ける遠心力の差が大きくなるため、分離効率は向上する。また、液相の粘度が低い程、不溶物が液相から受ける抗力が小さくなるため、分離効率は向上する。
遠心分離工程で処理される粗生成物の粘度は、特に限定されないが、分離効率の観点から低粘度であることが好ましい。具体的には、30cP以下が好ましく、10cP以下がより好ましく、5cP以下が更により好ましい。粗生成物の粘度が高い場合、粘度を下げる方法としては、原料の1価のアルコール等で粗生成物を希釈する方法や、粗生成物を高温にする方法等が挙げられるが、特に、生産性の面から、希釈せずに、粗生成物の高温を利用して処理する方法が好ましい。遠心分離機により処理する場合、粗生成物の温度は、粗生成物がエステル化工程と遠心分離工程の間でエステル化工程の温度に保持された温度で調整することが好ましい。
本発明の遠心分離工程において、粗生成物中の不溶物の分離効率は、不溶物と、粗生成物から不溶物を除いた溶液(以下、「液相」という)の物性、例えば、不溶物の形状や大きさ、不溶物及び液相の密度、液相の粘度等によって変動する。例えば、不溶物と液相の密度差が大きい程、不溶物が受ける遠心力と液相が受ける遠心力の差が大きくなるため、分離効率は向上する。また、液相の粘度が低い程、不溶物が液相から受ける抗力が小さくなるため、分離効率は向上する。
遠心分離工程で処理される粗生成物の粘度は、特に限定されないが、分離効率の観点から低粘度であることが好ましい。具体的には、30cP以下が好ましく、10cP以下がより好ましく、5cP以下が更により好ましい。粗生成物の粘度が高い場合、粘度を下げる方法としては、原料の1価のアルコール等で粗生成物を希釈する方法や、粗生成物を高温にする方法等が挙げられるが、特に、生産性の面から、希釈せずに、粗生成物の高温を利用して処理する方法が好ましい。遠心分離機により処理する場合、粗生成物の温度は、粗生成物がエステル化工程と遠心分離工程の間でエステル化工程の温度に保持された温度で調整することが好ましい。
本発明には、遠心分離工程の後に、一般的な精製工程、例えば、触媒分解工程、中和・水洗工程、蒸留工程、吸着工程等を設けることもできる。吸着工程で使用する吸着剤としては、活性炭、活性白土、アルミナ等が挙げられる。これらの精製工程により、エステル化の粗生成物に含まれる過剰の1価のアルコール、ハーフエステルなどの酸成分、溶存しているチタン触媒等を除去または回収することができる。また、回収した1価のアルコールは、エステル化工程の原料として再利用することができる。
また、本発明には、省エネルギー化を目的に、遠心分離工程後、好ましくは精製工程の前に、熱回収の工程を設けることができる。ここで熱回収とは、遠心分離工程の処理液を高温側の流体として熱交換器に通し、低温側の流体と接触させることで熱エネルギーを回収、利用することをいう。低温側の流体としては、水やオイルなどの熱媒、1価のアルコール等の原料が挙げられる。回収した熱エネルギーは、エステル化工程、遠心分離工程、1価のアルコールの回収・精製蒸留等に使用する熱源の一部として、また1価のアルコールの回収・精製蒸留へ供給するプロセス流体を昇温するための予熱やエステル化工程へ供給する原料を昇温するための予熱などに利用することができる。本発明は遠心分離工程で不溶物を分離除去するため、遠心分離工程の処理液を熱交換器に通したときに付着する不溶物は少ないため、効率的な熱回収が可能となる。また同時に、洗浄作業の頻度を少なくできる利点もある。なお、熱回収工程は、熱回収の効率及び不溶物による配管や熱交換器等への付着の抑制から遠心分離工程の直後に行うことが好ましい。
また、本発明には、省エネルギー化を目的に、遠心分離工程後、好ましくは精製工程の前に、熱回収の工程を設けることができる。ここで熱回収とは、遠心分離工程の処理液を高温側の流体として熱交換器に通し、低温側の流体と接触させることで熱エネルギーを回収、利用することをいう。低温側の流体としては、水やオイルなどの熱媒、1価のアルコール等の原料が挙げられる。回収した熱エネルギーは、エステル化工程、遠心分離工程、1価のアルコールの回収・精製蒸留等に使用する熱源の一部として、また1価のアルコールの回収・精製蒸留へ供給するプロセス流体を昇温するための予熱やエステル化工程へ供給する原料を昇温するための予熱などに利用することができる。本発明は遠心分離工程で不溶物を分離除去するため、遠心分離工程の処理液を熱交換器に通したときに付着する不溶物は少ないため、効率的な熱回収が可能となる。また同時に、洗浄作業の頻度を少なくできる利点もある。なお、熱回収工程は、熱回収の効率及び不溶物による配管や熱交換器等への付着の抑制から遠心分離工程の直後に行うことが好ましい。
本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例により限定されるものではない。なお、本実施例において、テレフタル酸ビス(2−エチルヘキシル)をDOTP、テトラブトキシチタン(IV)をTBTと略す。
[実施例 1:エステル化工程]
分水管を取り付けたフラスコに、テレフタル酸(平均粒子径180μm)166.0g(1.00モル)と2−エチルヘキサノール391.4g(3.01モル)とTBT0.41gを仕込み、常圧窒素雰囲気下、183〜222℃で5時間攪拌し、粗生成物を得た。また、反応で生成した水の合計量(反応生成水量)は35.7gであった。
上記反応において、テレフタル酸が全て反応したときに生成する水の合計量(理論生成水量)は36.0gであることから、下記式2より、テレフタル酸の転化率は99.1%であると計算された。
テレフタル酸の転化率(%)=(反応生成水量÷理論生成水量)×100 (式2)
なお、粗生成物をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、ハーフエステルは検出されなかった。
分水管を取り付けたフラスコに、テレフタル酸(平均粒子径180μm)166.0g(1.00モル)と2−エチルヘキサノール391.4g(3.01モル)とTBT0.41gを仕込み、常圧窒素雰囲気下、183〜222℃で5時間攪拌し、粗生成物を得た。また、反応で生成した水の合計量(反応生成水量)は35.7gであった。
上記反応において、テレフタル酸が全て反応したときに生成する水の合計量(理論生成水量)は36.0gであることから、下記式2より、テレフタル酸の転化率は99.1%であると計算された。
テレフタル酸の転化率(%)=(反応生成水量÷理論生成水量)×100 (式2)
なお、粗生成物をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、ハーフエステルは検出されなかった。
[実施例 2:粒子径の観察]
No.5C濾紙(保留粒子径1μm)を使用して、実施例1で得られた粗生成物を濾過し、不溶物を減圧乾燥した。得られた不溶物を、エネルギー分散型X線分析装置付き走査型電子顕微鏡を用いて不溶物を観察し、チタン元素のカラーマッピングと粒子の画像から、不溶物中のTBT分解物の存在を確認した。そのうち任意の10個の粒子径を測定して、平均値を算出したところ、平均粒子径は3μmであった。
No.5C濾紙(保留粒子径1μm)を使用して、実施例1で得られた粗生成物を濾過し、不溶物を減圧乾燥した。得られた不溶物を、エネルギー分散型X線分析装置付き走査型電子顕微鏡を用いて不溶物を観察し、チタン元素のカラーマッピングと粒子の画像から、不溶物中のTBT分解物の存在を確認した。そのうち任意の10個の粒子径を測定して、平均値を算出したところ、平均粒子径は3μmであった。
[実施例3:遠心分離工程]
DOTPの粘度が高いことから、実施例1で得られた粗生成物中の不溶物を十分に分離するためには、高温条件での遠心分離操作が有効である。そこで、不溶物の分離に必要な温度を簡易的に確認することを目的に、粗生成物より粘度の低いモデル液を代替品として調製し、モデル液の分離性能を評価することにした。
DOTPの粘度が高いことから、実施例1で得られた粗生成物中の不溶物を十分に分離するためには、高温条件での遠心分離操作が有効である。そこで、不溶物の分離に必要な温度を簡易的に確認することを目的に、粗生成物より粘度の低いモデル液を代替品として調製し、モデル液の分離性能を評価することにした。
(1)粗生成物の成分の推定
実施例1の粗生成物の成分は、仕込みの原料比とテレフタル酸の転化率(99.1%)、及びハーフエステルが確認されなかったことから、以下の成分および質量比であると推定した。なお、エステル化における副反応はないこと、粗生成物中の残存するTBT及びTBT分解物の合計量は、仕込みのTBTの量と同じであることを仮定した。
(粗生成物の成分)2−エチルヘキサノール 25.5%、DOTP 74.1%、テレフタル酸 0.3%、TBT及びTBT分解物 0.1%
実施例1の粗生成物の成分は、仕込みの原料比とテレフタル酸の転化率(99.1%)、及びハーフエステルが確認されなかったことから、以下の成分および質量比であると推定した。なお、エステル化における副反応はないこと、粗生成物中の残存するTBT及びTBT分解物の合計量は、仕込みのTBTの量と同じであることを仮定した。
(粗生成物の成分)2−エチルヘキサノール 25.5%、DOTP 74.1%、テレフタル酸 0.3%、TBT及びTBT分解物 0.1%
(2)モデル液の調製
上記の粗生成物の成分比を基に、DOTPを2−エチルヘキサノールに置き換えた組成物4176g(2−エチルヘキサノール4164gとテレフタル酸12gとからなる組成物)を調製した。この組成物にTBT13gと水2gを加え、室温で攪拌することでTBTの分解物を組成物中で生成させ、モデル液を調製した。なお、遠心分離工程における分離性能を確認しやすくするため、テレフタル酸及びTBTの量は、実施例1の粗生成物中に残存する量より、高い割合で加えた。
上記の粗生成物の成分比を基に、DOTPを2−エチルヘキサノールに置き換えた組成物4176g(2−エチルヘキサノール4164gとテレフタル酸12gとからなる組成物)を調製した。この組成物にTBT13gと水2gを加え、室温で攪拌することでTBTの分解物を組成物中で生成させ、モデル液を調製した。なお、遠心分離工程における分離性能を確認しやすくするため、テレフタル酸及びTBTの量は、実施例1の粗生成物中に残存する量より、高い割合で加えた。
(3)液相の粘度と密度の算出
遠心分離機を用いたときの分離性能は、試験液の液相の粘度、及び密度に大きく影響される。そこで、プロセスシミュレータであるASPEN PLUS(登録商標)(ASPEN TECH製)を用いて、(1)で示した実施例1の粗生成物の液相と(2)で示したモデル液の各液相について、20℃〜240℃の温度範囲における粘度と密度を算出した。その結果を表1に示す。表1に示したとおり、190℃の粗生成物と50℃のモデル液の密度がほぼ一致することが分かった。またその時の粘度は、モデル液の方が高いことが分かったため、50℃のモデル液で十分な分離性能を確認できれば、190℃の粗生成物はそれと同等の分離性能があると言える。
遠心分離機を用いたときの分離性能は、試験液の液相の粘度、及び密度に大きく影響される。そこで、プロセスシミュレータであるASPEN PLUS(登録商標)(ASPEN TECH製)を用いて、(1)で示した実施例1の粗生成物の液相と(2)で示したモデル液の各液相について、20℃〜240℃の温度範囲における粘度と密度を算出した。その結果を表1に示す。表1に示したとおり、190℃の粗生成物と50℃のモデル液の密度がほぼ一致することが分かった。またその時の粘度は、モデル液の方が高いことが分かったため、50℃のモデル液で十分な分離性能を確認できれば、190℃の粗生成物はそれと同等の分離性能があると言える。
(4)液体サイクロンによる遠心分離
(3)の結果を受け、50℃のモデル液を試験液として採用し、遠心分離による不溶物の分離性能を確認した。
遠心分離機としては、液体サイクロンであるFILSTAR(登録商標)[(株)Industria製、製品名KS−15]を使用した。モデル液を給液タンクに仕込み、給液タンクから、20L/min、50℃、差圧0.2MPaでサイクロンに給液し、遠心分離させることで、装置上部より遠心分離の処理液を採取した。
(3)の結果を受け、50℃のモデル液を試験液として採用し、遠心分離による不溶物の分離性能を確認した。
遠心分離機としては、液体サイクロンであるFILSTAR(登録商標)[(株)Industria製、製品名KS−15]を使用した。モデル液を給液タンクに仕込み、給液タンクから、20L/min、50℃、差圧0.2MPaでサイクロンに給液し、遠心分離させることで、装置上部より遠心分離の処理液を採取した。
[実施例4:不溶物の分離率の算出]
実施例3で調製したモデル液とその処理液のそれぞれについて、No.5C濾紙(保留粒子径1μm)を使用して濾過し、不溶物の乾燥後の質量を測定した。モデル液1L中における不溶物の乾燥質量は2.86g、処理液1L中における不溶物の乾燥質量は0.15gであった。
下記式3より、モデル液を液体サイクロンで遠心分離したときの不溶物の分離率を算出したところ、95%であった。
不溶物の分離率(%)=[(モデル液中の不溶物の乾燥質量−処理液中の不溶物の乾燥質量)/モデル液中の不溶物の乾燥質量]×100 (式3)
この結果より、実施例1の粗生成物を190℃で液体サイクロンにより遠心分離したときの不溶物の分離率は、95%程度であることが推定される。すなわち、粗生成物を190℃またはそれ以上の温度で液体サイクロンにより遠心分離すれば、不溶物を大幅に除去できることが分かる。
実施例3で調製したモデル液とその処理液のそれぞれについて、No.5C濾紙(保留粒子径1μm)を使用して濾過し、不溶物の乾燥後の質量を測定した。モデル液1L中における不溶物の乾燥質量は2.86g、処理液1L中における不溶物の乾燥質量は0.15gであった。
下記式3より、モデル液を液体サイクロンで遠心分離したときの不溶物の分離率を算出したところ、95%であった。
不溶物の分離率(%)=[(モデル液中の不溶物の乾燥質量−処理液中の不溶物の乾燥質量)/モデル液中の不溶物の乾燥質量]×100 (式3)
この結果より、実施例1の粗生成物を190℃で液体サイクロンにより遠心分離したときの不溶物の分離率は、95%程度であることが推定される。すなわち、粗生成物を190℃またはそれ以上の温度で液体サイクロンにより遠心分離すれば、不溶物を大幅に除去できることが分かる。
[比較例1:濾過による不溶物の除去]
実施例3で調製したモデル液1080gを270gずつに分け、21mmφのNo.5A濾紙(保留粒子径7μm)を使用して連続的に50℃で減圧濾過したところ、3回目のフラクションより濾過性が悪化し、4回目のフラクションで完全に濾過ができなくなった。
実施例1の粗生成物はモデル液よりも粘度が高いため、実施例1の粗生成物を上記と同じ条件で濾過した場合、濾過性は更に悪くなることが推定される。
以上より、従来、濾過による分離が困難であったエステル化反応の粗生成物中に含まれる不溶物を、液体サイクロンを用いた遠心分離によって、効率的に除去できることが分かった。
実施例3で調製したモデル液1080gを270gずつに分け、21mmφのNo.5A濾紙(保留粒子径7μm)を使用して連続的に50℃で減圧濾過したところ、3回目のフラクションより濾過性が悪化し、4回目のフラクションで完全に濾過ができなくなった。
実施例1の粗生成物はモデル液よりも粘度が高いため、実施例1の粗生成物を上記と同じ条件で濾過した場合、濾過性は更に悪くなることが推定される。
以上より、従来、濾過による分離が困難であったエステル化反応の粗生成物中に含まれる不溶物を、液体サイクロンを用いた遠心分離によって、効率的に除去できることが分かった。
本発明により、チタン触媒の存在下、テレフタル酸と1価のアルコールとからテレフタル酸ジエステルを製造するに際し、装置内に不溶物が付着し、蓄積することを抑制し、煩雑な装置の洗浄作業を軽減することが可能となり、生産性を向上し得るテレフタル酸ジエステルの製造方法を提供できる。
Claims (7)
- 1)のエステル化工程と2)の遠心分離工程を有するテレフタル酸ジエステルの製造方法であって、前記エステル化工程と前記遠心分離工程の間で前記エステル化工程の温度を保持したまま、前記遠心分離工程を行う前記製造方法。
1)チタン触媒の存在下、テレフタル酸と炭素数4〜13の1価のアルコールとをエステル化反応し、粗生成物を得る工程
2)前記粗生成物からチタン触媒分解物を含む不溶物を遠心分離機により分離する処理をし、処理液を得る工程 - 前記遠心分離機が液体サイクロンである、請求項1に記載の製造方法。
- 前記チタン触媒分解物の平均粒子径が 1〜50μmである、請求項1または2に記載の製造方法。
- 前記エステル化工程におけるテレフタル酸の転化率が96〜99.7% であり、前記遠心分離工程における不溶物が、チタン触媒分解物と未反応のテレフタル酸を含む不溶物である、請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
- 前記遠心分離工程における前記処理液を、熱交換器に通し熱回収する、請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
- 前記1価のアルコールが炭素数8または9の1価のアルコールである、請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
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JP2017076228A JP2018177662A (ja) | 2017-04-06 | 2017-04-06 | テレフタル酸ジエステルの製造方法 |
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JP2022534621A (ja) * | 2019-07-04 | 2022-08-02 | エルジー・ケム・リミテッド | ジエステル系物質の製造ユニットおよびこれを含むジエステル系物質の製造システム |
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2017
- 2017-04-06 JP JP2017076228A patent/JP2018177662A/ja active Pending
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