JP5973438B2 - フィルターフィードスラリーにおける水のパーセントを制御することによるテレフタル酸パージろ過速度の向上 - Google Patents

フィルターフィードスラリーにおける水のパーセントを制御することによるテレフタル酸パージろ過速度の向上 Download PDF

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Description

本出願は、2010年8月20日に出願された、米国特許出願第12/860,135号の優先権を主張し、その内容の全体は、参照することにより本願の一部となる。
本発明は、テレフタル酸の合成において生成する酸化剤パージの流れからの金属触媒の回収の向上に関する。触媒回収の向上は、高濃度パージスラリーを生成する酸化剤パージフィードの蒸発濃縮、高含水高濃縮パージスラリーを生成する、高濃縮パージスラリーへの水の添加、母液及びフィルターケークを生成する高含水高濃縮パージスラリーのろ過、及び抽出帯域への母液の送液、を含むパージ工程により達成される。
テレフタル酸は、例えばCo、Mn、Brのような触媒と溶媒の存在下で、パラキシレンの酸化により商業的に製造される。ポリエステル繊維、フィルム及び樹脂の製造に用いられるテレフタル酸は、パラキシレンの酸化の結果形成される不純物を取り除くために、さらに処理されなければならない。
テレフタル酸(TPA)は、プラスチック及び繊維用途のポリエステル製造における中間体である。TPA製造の商業的な工程は、重金属で触媒されたp-キシレンの酸化に基づいていることが多く、一般には、酢酸溶媒中で臭化物の促進剤を用いる。実際の酸化条件下では、酢酸に対するTPAの溶解性が限られているため、TPA結晶のスラリーは大抵酸化反応器の中で形成される。通常は、TPA酸化剤スラリーは反応器から引き抜かれ、TPAの固体が、従来の固液分離技術を用いて、酸化剤の母液から分離される。この酸化剤の母液は、この工程で使用された触媒及び促進剤の多くを含有しており、酸化反応器に再循環される。触媒及び促進剤だけでなく、酸化剤の母液の流れもまた、溶解TPA並びに多くの副生物及び不純物を含有している。これらの副生物及び不純物は、p-キシレンフィードの流れ中に存在する微量の不純物から部分的に生成する。他の不純物は、p-キシレンの不完全な酸化により生成し、部分的に酸化された生成物となる。さらに他の副生物は、p-キシレンのテレフタル酸への酸化の結果として形成される競合副反応によって生じる。米国特許第4,158,738号及び第3,996,271号などの、テレフタル酸の製造を開示している特許は、それらが本明細書中の記述と矛盾しない限りにおいて、参照によりその全体が本明細書の一部となっている。
TPAの固体は固液分離され、そこでは、新しい溶媒が、酸化剤の母液の液体成分の大部分を置換するのに利用される。
再循環される酸化剤の母液の流れ中の不純物の多くは、さらなる酸化に対して比較的不活性である。このような不純物は、例えば、イソフタル酸、フタル酸及びトリメリット酸を含む。例えば、4-カルボキシベンズアルデヒド、p-トルイル酸及びp-トルアルデヒドなど、さらなる酸化を受けうる不純物もまた存在する。酸化不活性不純物は、再循環下で酸化剤の母液中に蓄積しがちである。これらの不活性不純物の濃度は、平衡に達するまで酸化剤の母液中で増加し、TPA生成物による各不純物の除去速度が、生成速度及び酸化工程への添加速度と平衡になる。商業用の粗TPA中の不純物の通常のレベルは、そのTPAを、多くのポリマー用途に直接使用するのに適さないものにしている。
従来、粗TPAは、ジメチルエステルへの変換又は水へ溶解したのち標準の水素化触媒により水素化することによって精製されている。より近年では、二次酸化処理がポリマーグレードのTPAを製造するのに用いられている。母液中の不純物の濃度を最小限にし、それによって後に続くTPA精製を容易にすることが望まれている。いくつかの場合においては、酸化剤の母液の流れから不純物を除去するためのいくつかの方法を用いない限り、ポリマーグレードの精製TPAを製造することができない。
化学処理工業において一般に用いられている、再循環の流れから不純物を除去するための一つの技術は、酸化母液の再循環の流れのある部分を引き抜く又は「パージする」ことである。通常、このパージの流れはただ捨てられるか、もし経済的に妥当であれば、価値のある成分を回収しながら望ましくない不純物を取り除く、様々な処理に供される。一つの例は、米国特許第4,939,297号であり、それらが本明細書中の記述と矛盾しない限りにおいて、参照によりその全体が本明細書の一部となっている。不純物をコントロールするのに必要なパージの量は、工程に依存する。しかしながら、酸化剤の母液の流れの全量の10-40%に等しいパージ量は、商業的なポリマー製造のための原材料として適切なTPAを製造するのに大抵は十分な量である。TPAの製造において、許容可能な不純物濃度を維持するのに必要な、酸化剤の母液の流れのパージのパーセンテージは、酸化剤パージの流れ中の金属触媒及び溶媒成分の経済的価値と相まって、単に酸化剤パージの流れを廃棄することを経済的に魅力のないものとしている。このように、酸化剤パージの流れ中に存在する不純物の大部分を取り除きながら、酸化剤パージの流れに含まれる貴重な金属触媒及び酢酸を基本的に全て回収する工程に対する需要がある。この金属触媒は、p-キシレン酸化のステップに直接再循環させることによって、再利用に適した活性のある形で回収することができる。
多数の特許が、濃縮、ろ過、それに引き続く抽出を含むパージ工程を含むテレフタル酸工程を開示している。
このようなパージ工程においては、酸化副生物は、本工程の2か所から出ていく。溶媒の損失に起因してパージ濃縮帯域中の溶液から生じる酸化副生物は、次のろ過帯域において分離及び洗浄され、本工程から出ていくことのできる酸化副生物高含有ウェットケークを生成する。また、濃縮帯域の後に溶液中に残存するこれらの酸化副生物は、工程から出ていくのに適した廃棄スラッジの流れの中に酸化副生物が濃縮される抽出及び蒸留帯域に次に送られる液体の母液中に含まれて、ろ過帯域を通過する。ろ過帯域において生成する酸化副生物のウェットケーク並びに抽出及び蒸留帯域において生成する酸化副生物スラッジの流れ中の触媒含量を最小限に抑えることが望ましい。これらの2つの流れ中に存在する触媒はすべて、p-キシレン酸化反応器に戻されず、それゆえテレフタル酸工程における触媒の損失を表すことになる。
水は、抽出の直前に、混合帯域においてパージフィルターの母液に添加され、母液と水との混合物である流れを形成する。パージフィルターの母液に、抽出帯域の直前に水を添加する目的は、抽出帯域における許容可能な動作のために、水:酸の比率を調節することである。我々は、この水の流れを分け、その一部を、ろ過の直前に水が濃縮フィルターフィードに混合される、パージフィルターの直前の混合帯域に送ることが、パージろ過帯域において生成するパージフィルターウェットケーク中のコバルト含量を低下させるのに重大な影響を与えるということを見出した。注目すべきは、ろ過の前に添加される水はすべて、ろ過母液とともにろ過帯域を容易に通過するため、通常は抽出の直前に添加される水の流れを分けること、及びろ過の直前に水の流れの一部をフィルターフィードへ送ることは、パージフィルターの母液及び抽出へ送られる水の混合物の水:酸の比率に影響を与えないということである。
本発明は、カルボン酸、通常はテレフタル酸の合成において生成する酸化剤パージの流れからの、不純物の除去と金属触媒の回収に関するものであり、本方法は、以下の工程を含む。
(a) テレフタル酸工程において形成される酸化剤パージの流れを、第1のエバポレーター帯域における蒸発に供し、第1の蒸気の流れ及び濃縮パージの流れを生成する工程であって、前記酸化剤パージの流れがカルボン酸、金属触媒、不純物、水及び溶媒を含み、前記溶媒が酢酸を含む、工程。
(b) 第1の混合帯域において濃縮パージの流れに水を添加し、高含水の濃縮パージの流れを生成する工程。
(c) 高含水の濃縮パージの流れを、第2のエバポレーター帯域における蒸発に供し、第2の蒸気高含有及び高濃縮パージスラリーの流れを生成する工程。
(d) 第2の混合帯域において高濃縮パージスラリーに水を添加し、高含水の高濃縮パージスラリーを生成する工程。
(e) 固液分離帯域において、高含水の高濃縮パージスラリーのろ過を行い、フィルターケーク及び母液を形成する工程。
(f) 固液分離帯域において、洗浄フィードを用いてフィルターケークを洗浄し、洗浄フィルターケーク及び洗浄液を形成する工程。
(g) 第3の混合帯域において母液に水を添加して金属触媒を回収し、次にそのように形成された含水混合物を、抽出溶媒を用いた抽出に供し、抽出の流れ及び金属触媒を含むラフィネートの流れを生成する工程。
これらの実施形態及び他の実施形態は、本開示内容を読んだ後、他の当業者にとって、より明らかとなるだろう。
図1は、本発明の一つの実施形態を図示しており、酢酸、水、金属触媒、及び酸化不純物を含むテレフタル酸工程において形成される酸化剤パージの流れから不純物を取り除くための方法であって、以下(a)〜(h)による。(a)酸化剤パージの流れの一部を、第1のエバポレーター帯域において蒸発させ、濃縮パージの流れ及び酢酸と水を含む第1の蒸気の流れを生成する。(b)第1の混合帯域において、濃縮パージの流れに管理された方法で水を添加し、高含水の濃縮パージの流れを生成する。(c)高含水の濃縮パージの流れの一部を、第2のエバポレーター帯域において蒸発させ、5.8wt%から24.4wt%の水を含有する高濃縮パージスラリーの流れ及び酢酸と水を含む第2の蒸気の流れを形成する。(d)第2の混合帯域において高濃縮パージスラリーの流れに水を添加し、高含水の高濃縮パージスラリーの流れを生成する。(e)高含水の高濃縮パージスラリーの流れから固体を分離し、その固体を固液分離帯域において洗浄フィードに供して、母液の流れ、洗浄液の流れ、及び洗浄フィルターケークの流れを形成する。(f)第3の混合帯域において、水に母液の流れ及び、任意で洗浄液の流れの一部を混合し、含水混合物を形成する。(g)抽出帯域において、含水混合物に抽出溶媒を添加し、抽出の流れ及びラフィネートの流れを形成する。(h)抽出の流れを、蒸留塔に供給し、抽出溶媒再循環の流れ及びスラッジの流れを形成する。
図2は、フィルターウェットケークにおけるコバルトのppmw(100万分の1質量部)が、ろ過直前に高濃縮パージスラリーへ水を添加することによってどの程度影響を受けるかを説明している。
図3は、フィルターへのフィードのろ過速度が、高濃縮パージスラリーの流れ中の水の質量%によって影響を受ける、本発明の実施形態を示している。
後述の本明細書と請求項において、以下の意味を有すると定義される多数の用語について言及する。
本明細書及び添付の請求項で用いられている通り、単数形「a」「an」及び「the」は、他に文脈で明確に定めていない限りは、複数の指示対象を含んでいる。したがって、例えば、「a pipe reactor」の言及は、1又は複数の管状反応器を含む。
本願においては、「「約」一つの特定の値から、及び/又は「約」別の特定の値まで」というように範囲を表すことがある。このような範囲が表されている場合は、別の実施形態は、「一つの特定の値から、及び/又は他の特定の値」を含む。同様に、先行詞「約」を使用して、概算として値が表されている場合は、特定の値が別の実施形態を形成すると理解される。さらに、それぞれの範囲の端点は、他方の端点に関連しているという意味があるとも、他方の端点とは独立しているという意味があるとも理解される。
「任意の」又は「任意に」は、その後に記述される事象又は状況が起こっても起こらなくてもよいということ、並びにこの記述が、その事象又は状況が起こる場合及び起こらない場合を含むということを意味する。例えば、「任意に加熱される」という表現は、この原料が加熱されてもされなくてもよいこと、並びにこのような表現が加熱及び非加熱の工程の両方を含むことを意味している。
本発明の幅広い範囲を説明する数値範囲及びパラメーターが概算であるにも関わらず、ある特定の例において説明された数値は、可能な限り正確に報告している。しかしながら、いかなる数値も本質的に、個別の試験測定においてみられる標準偏差から必然的に生じる、ある程度の誤差を含む。
本明細書及び添付の請求項で用いられている通り、「パーセント」又は「%」の使用は、質量パーセントに言及している。
本発明の一つの実施形態においては、酸化副生物の不純物を酸化剤パージの流れ101から取り除く工程は、図1に示されるように提供される。この工程は、以下のステップを含む。
ステップ(a)は、酸化剤パージの流れ101を第1のエバポレーター帯域120における蒸発に供し、第1の蒸気の流れ121及び濃縮パージの流れ122を生成することを含む。
この酸化剤パージの流れ101は、テレフタル酸を含むカルボン酸酸化合成工程から引き抜かれる。酸化剤パージの流れ101を生成する一つの方法は、テレフタル酸酸化剤スラリーをろ過し、フィルターから出て行く母液の一部をまとめ、それをパージ工程に送ることである。酸化剤パージの流れ101を生成するさらに別の方法は、テレフタル酸酸化スラリーに溶媒交換を実施し、酸化母液の一部を置き換えて、それをパージ工程に送ることである。テレフタル酸工程から得られる酸化母液を90℃から45℃の温度に冷却し、キャンドルフィルターのような清澄加圧フィルターにそれを送って、パージ工程の第1のエバポレーターにそれを送る前に存在するいかなる固体も取り除くことができる。
酸化剤パージの流れ101は、本テレフタル酸パージ工程へのフィードの流れとして機能する。酸化剤パージの流れ101は、カルボン酸、水、溶媒、金属触媒及び不純物を含む。不純物は、有機臭化物、腐食金属、p-キシレン酸化副生物、及びp-キシレン中の不純物が原因で生じる不純物を含む。有機臭化物は、酸化反応において促進剤として用いてもよい。腐食金属の例は、鉄及びクロム化合物であり、これらは金属触媒の活性を阻害、低減、又は完全に損なう。触媒及び促進剤とは別に、酸化剤の母液の流れはまた、副生物及び不純物を含む。これらの副生物及び不純物は、p-キシレンフィードの流れ中に存在する微量の不純物より部分的に生成する。他の不純物は、p-キシレンの不完全酸化により生成し、部分的に酸化された生成物となる。さらに他の副生物は、p-キシレンのテレフタル酸への酸化における競合副反応によって生じる。
カルボン酸は、有機基質の制御された酸化によって生成する芳香族カルボン酸を含む。このような芳香族カルボン酸は、好ましくは少なくとも6個の炭素原子を有し、さらにより好ましくは炭素原子のみを有する芳香環の一部を成している炭素原子に結合した少なくとも一つのカルボン酸基を有する化合物を含む。このような芳香環の適切な例は、ベンゼン、ビフェニル、テルフェニル、ナフタレン、及び他の炭素系縮合芳香環を含むがこれらに限定されない。適切なカルボン酸の例は、テレフタル酸、安息香酸、p-トルイル酸、イソフタル酸、トリメリット酸、ナフタレンジカルボン酸、2,5-ジフェニル-テレフタル酸及びこれらの混合物を含むがこれらに限定されない。
適切な溶媒は、好ましくは2から6個の炭素原子を含む脂肪族モノ-カルボン酸、又は安息香酸及びこれらの混合物並びにこれらの化合物と水との混合物を含むが、これらに限定されない。好ましくは、この溶媒は水と混合した酢酸であり、比が約5:1から約25:1、好ましくは約8:1から約20:1、最も好ましくは約11:1から20:1である。本明細書全体にわたって、酢酸は溶媒として言及される。しかしながら、前に開示したような他の適切な溶媒もまた利用してよいと理解されるべきである。
本工程の第1のステップにおいて、酸化剤パージの流れ101はエバポレーターを含む第1のエバポレーター帯域120において、従来の方法により濃縮され、第1の蒸気の流れ121及び濃縮パージスラリー122を生成する。このエバポレーターは、大気条件下又はわずかに高気圧条件下、一般に約1気圧から約10気圧で操作される。蒸気の流れ121は、大部分の水及び溶媒を含み、濃縮パージの流れ122は、酸化剤パージの流れ101から取り除かれなかった残りの水及び溶媒を含む。蒸発によって、酸化剤パージの流れ101中に存在する溶媒質量の約50wt%から約85wt%が取り除かれる。
濃縮パージの流れ122及び水を含む流れ131を混合帯域130に供し、高含水の濃縮パージの流れ132を生成する、ステップ(b)。この高含水の濃縮パージの流れ132は、高含水の濃縮パージの流れ132における水の質量%が濃縮パージの流れ122よりも大きいという点で、水について富化されている。内部静的ミキサーを備えたパイプの中で2つの流れを混合することを含めて、本技術分野において知られている2種類の液体の流れを混合するためのいかなる装置も利用することができる。本発明の一つの実施形態において、混合帯域130において添加される流れ131の供給速度(質量/時間)は、下流の高濃縮パージスラリーの流れ142に含まれる水の質量パーセントが、約5.0質量パーセント(wt%)から約25wt%に制御されるように操作される。流れ142の水含有量の別の制御範囲は、約8.0wt%から約23.0wt%である。流れ142の水含有量のまた別の制御範囲は、約11.0wt%から約21.0wt%である。流れ142の水含有量のさらにまた別の制御範囲は、約13.0wt%から約19.0wt%である。第1のエバポレーター120と混合帯域130との間の導管は、導管中の溶液から生じる固体を最小限にするために、90℃かそれよりも高い温度に維持されるべきである。
高含水の濃縮パージの流れ132を、第2のエバポレーター帯域140における蒸発に供し、第2の蒸気の流れ141及び高濃縮パージスラリーの流れ142を生成する、ステップ(c)。混合帯域130と、第2のエバポレーター140との間の導管は、導管中の溶液から生じる固体の量を最小限にするために、80℃かそれよりも高い温度に維持されるべきである。第2のエバポレーター帯域140は、少なくとも一つの、真空下で操作されるエバポレーターを含む。この蒸発は、約20℃から約90℃の温度において実施することができ、別の範囲は約30℃から約80℃である。エバポレーター120及び140の組み合わせが、酸化剤パージの流れ101を、流れ101の質量の約75wt%から約97wt%が蒸発によって取り除かれるような条件にまで濃縮するように操作される。流れ101によって代表される酸化剤パージの流れを、流れ101の質量の約85wt%から約94wt%が蒸発によって取り除かれるような条件にまで濃縮する、エバポレーター120及び140の組み合わせの、別の操作範囲。流れ101によって代表される酸化剤パージの流れを、流れ101の質量の約87wt%から約93wt%が蒸発によって取り除かれるような条件にまで濃縮する、エバポレーター120及び140の組み合わせの、さらに別の操作範囲。
高濃縮パージスラリーの流れ142及び水を含む流れ171の一部を、第2の混合帯域150に供して、高含水高濃縮パージスラリーの流れ152を生成する、ステップ(d)。この高含水濃縮パージスラリーの流れ152は、高含水濃縮パージスラリーの流れ152における水の質量%が、高濃縮パージスラリーの流れ142における水の質量%よりも大きいという点で、水について富化されている。内部静的ミキサーを備えたパイプの中で2つの流れを混合することを含めて、本技術分野において知られている2種類の液体の流れを混合するためのいかなる装置も利用することができる。混合帯域150及び170に送られる流れ171中の水の全体の質量は、流れ172中の酢酸:水の比率が、約0.7:1から約1.4:1、好ましくは約0.8:1から約1.3:1、及び最も好ましくは約0.9:1から約1.2:1の範囲になるように制御される。流れ171の全体の質量は、分割され、混合帯域150及び混合帯域170に送られる。混合帯域150に送られる流れ171の質量パーセントは、最大約25wt%が可能である。混合帯域150に送られる流れ171の質量パーセントは、最大約50wt%が可能である。混合帯域150に送られる流れ171の質量パーセントは、最大約75wt%が可能である。
高含水の高濃縮パージスラリー152をろ過帯域160においてろ過し、フィルターケーク164及び母液163を形成することを含む、ステップ(e)。
フィルターケーク164を、洗浄帯域161において洗浄フィード166で洗浄し、洗浄ケーク165及び洗浄液167を形成し、任意に洗浄ケーク165を、任意の脱水帯域162においてガスフィード168を用いて脱水し、脱水ケーク169を形成する、ステップ(f)。本発明の一つの実施形態において、洗浄の流れ166は水を含む。
本発明の一つの実施形態において、ろ過帯域160は、少なくとも一つの固液分離装置を含む。本発明の別の実施形態においては、ろ過帯域及び洗浄帯域は、帯域200において、一つの固液分離装置で達成できる。そのような装置の例は、連続加圧フィルター、連続真空フィルター、バッチ式加圧フィルター、遠心分離機、及び同様の装置を含むが、これらに限定されない。本発明の別の実施形態においては、固液分離帯域及び洗浄帯域並びに任意の脱水帯域は、一つの装置で達成できる。このような装置の例は、連続加圧フィルター、連続真空フィルター、バッチ式加圧フィルター、遠心分離機、及び同様の装置を含むが、これらに限定されない。
本発明工程の要件に適合できる、適した加圧フィルターは、BHS-FEST.(登録商標)の回転ドラム式加圧フィルターであるが、要求される操作を達成できる他の加圧フィルターを使用することもできる。固液分離帯域200において使用することのできる他の装置の例は、真空ベルト式フィルター、フィルタープレス、遠心分離機、加圧リーフフィルター、加圧ドラム式フィルター及び真空ドラム式フィルターを含むが、これらに限定されない。この加圧フィルターは母液163の溶質から、金属触媒を少なくとも80wt%の回収率を得るのに十分な温度と圧力で操作することができる。好ましくは、加圧フィルターは、約25℃から約80℃の温度で、2バールから6バールゲージ圧で操作することができる。
ステップ(g)は、第3の混合帯域170において、水の流れ171の一部と母液の流れ163、及び任意に洗浄液の流れ167の一部を混合し、含水混合物172を形成することを含む。本発明の一つの実施形態において、混合帯域170は、従来のミキサーを含む。本発明の一つの実施形態において、水を含む流れ171は分けられ、第2の混合帯域150及び第3の混合帯域170の両方に送られる。混合帯域150及び170に送られる流れ171の質量全体は、流れ172中の酢酸:水との比率が約0.7:1から1.4:1、好ましくは約0.8:1から1.3:1、最も好ましくは約0.9:1から1.2:1の範囲になるように制御される。この含水混合物172を、外部の循環ループで循環させ続けることが望ましい。少量の抽出溶媒181を、一般に約1から約10質量%、好ましくは5質量%よりも少なく、混合帯域170に添加し、容器の側面への固体の付着を減らすことによってスラリーのハンドリングを強化してもよい。これは図1において、流れ181から出る破線矢印により表されている。含水混合物172を抽出の前に、約60℃から約95℃で、別の範囲は約80℃から約90℃で、約0.5から約4時間、好ましくは約1から約2時間、加熱処理に供することが望ましいが、必須ではない。この処理によって、有機臭化物が反応し、ラフィネートの流れ183中に優先的に保持される無機臭化物が生成する。系よりパージされる臭素含有化合物の量が、不要な不純物とともに、これにより最小限にされる。この加熱処理は、臭化物を保護し、有機不純物の廃棄を容易にする。
ステップ(h)は、抽出溶媒181を、抽出帯域180中の含水混合物172と接触させ、抽出の流れ182及びラフィネートの流れ183を形成することを含む。
含水混合物172は、抽出帯域180に送られ、含水混合物172及び抽出溶媒181が抽出帯域180において接触する。含水混合物172及び抽出溶媒181は混合され、溶媒、水、有機不純物、及びより軽い相を形成する抽出溶媒を含む抽出の流れ182、並びに金属触媒、腐食金属、及び水を含むラフィネートの流れ183を形成する。抽出の流れ182は、オーバーヘッドの流れとして引き抜かれ、ラフィネートの流れ183は、抽出帯域180の抽出器の底部から引き抜かれる。本発明においては、抽出帯域180の一つの実施形態は、一段式抽出器である。
抽出器において用いられる抽出溶媒181は、含水画分中に溶解している有機溶媒の量を最小限にするために、実質的に水と不混和性にすべきである。加えて、この抽出溶媒181は、好ましくは有機抽出物からの溶媒回収を助ける役割を果たす共沸剤である。特に有用だと証明されている溶媒は、C1からC6のアルキルアセテート、特にn-プロピルアセテート、イソプロピルアセテート、イソブチルアセテート、sec-ブチルアセテート、エチルアセテート及びn-ブチルアセテートであるが、他の実質的に水と不混和性の、適切な密度と十分に低い沸点を有する、例えばp-キシレンのような有機溶媒もまた使用してよい。n-プロピルアセテート及びイソプロピルアセテートは、その比較的低い水との混和性と、優れた共沸挙動のため、特に好ましい。
抽出は、抽出溶媒が含水混合物1質量部あたり約1-4質量部という溶媒比率を用いて達成することができる。抽出は常温常圧下で操作することができるが、溶媒及び抽出器を約30℃から約70℃、別の範囲として約40℃から約60℃に加熱することも可能である。抽出の流れ182は少量の金属触媒及び腐食金属を含んでいる一方で、本質的にすべての金属触媒及び残存腐食金属の大部分が、より重い相であるラフィネートの流れ183に含まれている。
ステップ(i)は、分離帯域190において抽出の流れ182を分離し、高沸点有機不純物の流れ192及び回収された抽出溶媒の流れ191を形成することを含む。
抽出の流れ182は、有機溶媒及び有機不純物を含む。抽出の流れ182はさらに、酢酸及び水を含むことができ、通常は微量である。抽出の流れ182は、従来の蒸留機器を含む分離帯域190において蒸留してもよい。従来の蒸留機器は、例えば、蒸留塔を含む。
有機不純物の多くは、抽出帯域180において、有機溶媒により抽出される。これは、有機不純物が、有機溶媒に対して高く、酢酸に対してはより少ない程度の溶解度を示すために起こる。抽出器からのより軽い相を蒸留することによって、有機溶媒が蒸発し、有機不純物を塔底流中に濃縮することができる。
回収された抽出溶媒の流れ191は、抽出帯域180の抽出器に再循環してもよい。高沸点有機不純物の流れ192は、蒸留塔の底部からスラッジとして、廃棄のために取り除かれる。
本発明の一つの実施形態において、エバポレーター帯域120、140、及び150は、バッチ操作ではなく、連続式で操作される。本発明の一つの実施形態において、すべての単位操作(帯域120から190)は、バッチ操作ではなく、連続式で操作される。
本発明はさらに、以下の他のその実施形態の例によって説明することができるが、これらの例は単に説明の目的のために含まれており、他に特別に示されていない限りは、本発明の範囲を限定することを意図するものではないと理解される。
例1から5のデータは、表1にまとめられており、図2は実験室にて作成した。これらの例の目的は、ろ過の前に高濃縮パージスラリーの流れ142に水を添加することが、フィルターにおけるコバルトの回収に及ぼす利益を明らかにすることである。高濃縮パージスラリーの流れ142への水の添加は、洗浄フィルターケークの流れ165中のコバルト濃度の低下及び本パージ工程におけるコバルト損失の減少をもたらす。流れ165中に存在するコバルトは、コバルトが触媒として機能するテレフタル酸酸化帯域に再循環されない。
各実験室実験について、酸化剤パージフィード101は、約6%の水と94%の酢酸を含む商業プラントから得た。酸化剤パージフィードの質量の75%は、第1のエバポレーター帯域において、120℃で蒸発させて取り除き、約4.6%の水を含む濃縮パージの流れ122を生じさせた。混合帯域において120℃の濃縮パージの流れ122を様々な量の室温水と連続して混ぜ合わせ、次に約55℃の最終温度において付加的な蒸発濃縮に供し、約8質量パーセント(wt%)から25wt%の水を含む高濃縮パージの流れ142を得た。酸化剤パージフィードの初めの質量の約92wt%が蒸発濃縮中に失われる。各5試験について、高濃縮パージの流れ142は2つの部分に分けられる。流れ142の一方の部分はろ過される。流れ142の他方の部分は水と混和され、高含水の高濃縮パージの流れ152を生成し、その後ろ過される。濃縮パージスラリーの流れ142をろ過することにより生成される洗浄フィルターケーク中、及び高含水濃縮パージスラリー152中のコバルトの濃度を比較することは実例となる。ろ過は、3バールのゲージ圧かつ20cm2のろ過面積で操作される実験室スケールの加圧フィルターで行い、水で洗浄し、N2で脱水した。全ての実験において、ウェットケーク中の乾燥固体のグラム当たり、約10グラムの洗浄が用いられた。
表1の実験データから、少なくとも3つの結論を導くことができる。
第一に、各実験について、高含水の高濃縮パージの流れ152をろ過することにより生成する、洗浄フィルターケーク165中のコバルトの濃度が、高濃縮パージの流れ142をろ過することにより生成する洗浄フィルターケーク165中のコバルトの濃度よりも大幅に小さいことは明らかである。
第二に、第1の混合帯域130における、濃縮パージの流れ122への水の流れ131の添加が、下流の高濃縮パージスラリー142及び高含水の高濃縮パージスラリー152のろ過速度に重大な影響を与えることは明らかである。流れ171からの水の量が第2の混合帯域において添加され、ウェットケーク165中のコバルトの量を最小限に抑える。本発明の別の実施形態においては、流れ171からの水の量は、洗浄フィルターケーク165中のコバルトの量が、1500ppmw(100万分の1質量部)よりも小さくなるように、第2の混合帯域において添加される。本発明の別の実施形態においては、流れ171からの水の量は、ウェットケーク165中のコバルトの量が、1000ppmw(100万分の1質量部)よりも小さくなるように、第2の混合帯域において添加される。本発明の別の実施形態においては、流れ171からの水の量は、洗浄フィルターケーク165中のコバルトの量が、600ppmw(100万分の1質量部)よりも小さくなるように、第2の混合帯域において添加される。
第三に、各実験について、流れ142及び152のろ過速度が実質的に異なっていないことは明らかである。それゆえ、第1の混合帯域130における水の添加が下流のスラリーのろ過速度に重大な影響を及ぼしているにもかかわらず、第2の混合帯域150における水の添加は、下流のスラリーろ過速度に重大な影響を及ぼさない。第2の混合帯域において水を添加する動機づけは、ろ過時に、それぞれの上流の高濃縮パージスラリー142のものと比較してより低いコバルト濃度を有するフィルターケークをもたらす、高含水高濃縮パージスラリー152を生成することである。
Figure 0005973438

本発明の実施態様の一部を以下の項目1−23に列記する。

[1]
(a) 第1のエバポレーター帯域において、テレフタル酸工程で形成される酸化剤パージの流れを蒸発に供し、第1の蒸気の流れ及び濃縮パージの流れを生成するステップであって、前記酸化剤パージの流れがカルボン酸、金属触媒、不純物、水及び溶媒を含み、前記溶媒が酢酸を含む、ステップ、
(b) 第1の混合帯域において、水を前記濃縮パージの流れに添加し、高含水の濃縮パージの流れを生成するステップ、
(c) 第2のエバポレーター帯域において、前記高含水の濃縮パージの流れを蒸発に供し、第2の蒸気高含有及び高濃縮パージスラリーの流れを生成するステップ、
(d) 第2の混合帯域において、高濃縮パージスラリーに水を添加し、高含水の高濃縮パージスラリーを生成するステップ、
(e) 固液分離帯域において、前記高含水の高濃縮パージスラリーをろ過し、フィルターケーク及び母液を形成するステップ、
(f) 前記固液分離帯域において、洗浄フィードで前記フィルターケークを洗浄し、洗浄フィルターケーク、及び洗浄液を形成するステップ、
(g) 第3の混合帯域において、前記母液に水を添加して金属触媒を回収し、次にそのようにして形成された含水混合物を、抽出溶媒を用いた抽出に供し、抽出の流れ及び金属触媒を含むラフィネートの流れを生成するステップ、
を含む、テレフタル酸パージの方法。
[2]
ステップ(d)及び(g)において混合される水の質量が、酢酸:水の質量比が0.7:1から1.4:1の範囲であるステップ(g)の前記含水混合物をもたらす、項目1に記載の方法。
[3]
ステップ(d)及び(g)において混合される水の質量が、酢酸:水の質量比が0.9:1から1.2:1の範囲であるステップ(g)の前記含水混合物をもたらす、項目1に記載の方法。
[4]
第2の混合帯域ステップ(d)において混合される水の質量が、第2の混合帯域ステップ(d)及び第3の混合帯域ステップ(g)において混合される水の全体の質量の約5質量%から25質量%の範囲である、項目1に記載の方法。
[5]
第2の混合帯域ステップ(d)において混合される水の質量が、第2の混合帯域ステップ(d)及び第3の混合帯域ステップ(g)において混合される水の全体の質量の約5質量%から50質量%の範囲である、項目1に記載の方法。
[6]
第2の混合帯域ステップにおいて混合される水の質量が、前記ウェットケーク中のコバルトの量を1500ppmより小さくするのに十分な量である、項目1に記載の方法。
[7]
前記高濃縮パージスラリーから、前記金属触媒の少なくとも80%が、前記分離帯域を経て、前記母液及び前記累積する洗浄液中に回収される、項目6に記載の方法。
[8]
ステップ(a)及び(c)の組み合わせにおいて、約75%から約95%の前記酸化剤パージの流れの質量が、前記酸化剤パージの流れから蒸発により取り除かれる、項目7に記載の方法。
[9]
洗浄フィルターケークの少なくとも一部が酸化帯域のテレフタル酸生成物底流に送られる、項目8に記載の方法。
[10]
前記高濃縮パージスラリーが、約8wt%から約23%の水を含有している、項目1に記載の方法。
[11]
前記高濃縮パージスラリーが、約11wt%から約21%の水を含有している、項目1に記載の方法。
[12]
前記高濃縮パージスラリーが、約13wt%から約19%の水を含有している、項目1に記載の方法。
[13]
前記固液分離装置が、約25℃から約90℃の温度において作動する加圧ろ過装置である、項目12に記載の方法。
[14]
前記加圧ろ過装置が、少なくとも1つのフィルターセルを含み、少なくとも1つのフィルターセルが、少なくとも深さ0.25インチ(6.35mm)の前記フィルターケークを蓄積する、項目13に記載の方法。
[15]
ステップ(e)で形成される母液の少なくとも一部が、テレフタル酸工程の酸化帯域に戻される、項目14に記載の方法。
[16]
前記加圧ろ過装置が回転圧力ドラム式フィルターである、項目15に記載の方法。
[17]
第2の蒸発帯域における滞留時間が30分から180分である、項目16に記載の方法。
[18]
抽出の流れが蒸留塔に送られて、抽出溶媒と、酸化副生物不純物を含む廃棄スラッジの流れとが回収される、項目1に記載の方法。
[19]
溶媒が酢酸であり、8:1から約20:1、好ましくは約11:1から20:1の比率で水と混合されている、項目18に記載の方法。
[20]
第1の混合帯域において添加される水の質量が、底流高濃縮パージスラリーの流れに含まれる水の質量パーセントを、5wt%から25wt%に制御するように操作される、項目19に記載の方法。
[21]
第1の混合帯域において添加される水の質量が、底流高濃縮パージスラリーの流れに含まれる水の質量パーセントを、10wt%から20wt%に制御するように操作される、項目1に記載の方法。
[22]
第1の混合帯域において添加される水の質量が、底流高濃縮パージスラリーの流れに含まれる水の質量パーセントを、13wt%から18wt%に制御するように操作される、項目1に記載の方法。
[23]
第1の混合帯域において添加される水の質量が、底流高濃縮パージスラリーの流れに含まれる水の質量パーセントを、8wt%から23wt%に制御するように操作される、項目1に記載の方法。

Claims (24)

  1. (a) 第1のエバポレーター帯域において、テレフタル酸工程で形成される酸化剤パージの流れを蒸発に供し、第1の蒸気の流れ及び濃縮パージの流れを生成するステップであって、前記酸化剤パージの流れがカルボン酸、金属触媒、不純物、水及び溶媒を含み、前記溶媒が酢酸及び水を含む、ステップ、
    (b) 第1の混合帯域において、水を前記濃縮パージの流れに添加し、高含水の濃縮パージの流れを生成するステップ、
    (c) 第2のエバポレーター帯域において、前記高含水の濃縮パージの流れを蒸発に供し、第2の蒸気の流れ及び高濃縮パージスラリーの流れを生成するステップ、
    (d) 第2の混合帯域において、高濃縮パージスラリーの流れに水を添加し、高含水の高濃縮パージスラリーを生成するステップ、
    (e) 固液分離帯域において、前記高含水の高濃縮パージスラリーをろ過し、フィルターケーク及び母液を形成するステップ、
    (f) 前記固液分離帯域において、洗浄フィードで前記フィルターケークを洗浄し、洗浄フィルターケーク、及び洗浄液を形成するステップ、
    (g) 第3の混合帯域において、前記母液に水を添加しそのようにして形成された含水混合物を、抽出溶媒を用いた抽出に供し、抽出の流れ及び金属触媒を含むラフィネートの流れを生成するステップ、
    を含む、テレフタル酸パージの方法。
  2. ステップ(d)及び(g)において混合される水の質量が、酢酸:水の質量比が0.7:1から1.4:1の範囲であるステップ(g)の前記含水混合物をもたらす、請求項1に記載の方法。
  3. ステップ(d)及び(g)において混合される水の質量が、酢酸:水の質量比が0.9:1から1.2:1の範囲であるステップ(g)の前記含水混合物をもたらす、請求項1に記載の方法。
  4. 第2の混合帯域ステップ(d)において混合される水の質量が、第2の混合帯域ステップ(d)及び第3の混合帯域ステップ(g)において混合される水の全体の質量の約5質量%から25質量%の範囲である、請求項1に記載の方法。
  5. 第2の混合帯域ステップ(d)において混合される水の質量が、第2の混合帯域ステップ(d)及び第3の混合帯域ステップ(g)において混合される水の全体の質量の約5質量%から50質量%の範囲である、請求項1に記載の方法。
  6. 第2の混合帯域ステップにおいて混合される水の質量が、前記ウェットケーク中のコバルトの量を1500ppmより小さくするのに十分な量である、請求項1に記載の方法。
  7. 前記高濃縮パージスラリーから、前記金属触媒の少なくとも80%が、前記分離帯域を経て、前記母液及び前記累積する洗浄液中に回収される、請求項6に記載の方法。
  8. ステップ(a)及び(c)の組み合わせにおいて、約75%から約95%の前記酸化剤パージの流れの質量が、前記酸化剤パージの流れから蒸発により取り除かれる、請求項7に記載の方法。
  9. 洗浄フィルターケークの少なくとも一部が酸化帯域のテレフタル酸生成物底流に送られる、請求項8に記載の方法。
  10. 前記高濃縮パージスラリーが、約8wt%から約23%の水を含有している、請求項1に記載の方法。
  11. 前記高濃縮パージスラリーが、約11wt%から約21%の水を含有している、請求項1に記載の方法。
  12. 前記高濃縮パージスラリーが、約13wt%から約19%の水を含有している、請求項1に記載の方法。
  13. 前記固液分離装置が、約25℃から約90℃の温度において作動する加圧ろ過装置である、請求項12に記載の方法。
  14. 前記加圧ろ過装置が、少なくとも1つのフィルターセルを含み、少なくとも1つのフィルターセルが、少なくとも深さ0.25インチ(6.35mm)の前記フィルターケークを蓄積する、請求項13に記載の方法。
  15. ステップ(e)で形成される母液の少なくとも一部が、テレフタル酸工程の酸化帯域に戻される、請求項14に記載の方法。
  16. 前記加圧ろ過装置が回転圧力ドラム式フィルターである、請求項15に記載の方法。
  17. 第2の蒸発帯域における滞留時間が30分から180分である、請求項16に記載の方法。
  18. 抽出の流れが蒸留塔に送られて、抽出溶媒と、酸化副生物不純物を含む廃棄スラッジの流れとが回収される、請求項1に記載の方法。
  19. 溶媒が酢酸であり、8:1から約20:1の比率で水と混合されている、請求項18に記載の方法。
  20. 第1の混合帯域において添加される水の質量が、底流高濃縮パージスラリーの流れに含まれる水の質量パーセントを、5wt%から25wt%に制御するように操作される、請求項19に記載の方法。
  21. 第1の混合帯域において添加される水の質量が、底流高濃縮パージスラリーの流れに含まれる水の質量パーセントを、10wt%から20wt%に制御するように操作される、請求項1に記載の方法。
  22. 第1の混合帯域において添加される水の質量が、底流高濃縮パージスラリーの流れに含まれる水の質量パーセントを、13wt%から18wt%に制御するように操作される、請求項1に記載の方法。
  23. 第1の混合帯域において添加される水の質量が、底流高濃縮パージスラリーの流れに含まれる水の質量パーセントを、8wt%から23wt%に制御するように操作される、請求項1に記載の方法。
  24. 溶媒が酢酸であり、11:1から約20:1の比率で水と混合されている、請求項18に記載の方法。
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