JP2018174745A - ベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物 - Google Patents

ベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】ソフトでしとりと口溶けが良好であり、とくにレーズンパンやきな粉スプレッドなどの吸水性の高い素材をフィリングに使用したパンであっても老化耐性の高いパンを得ることができるベーカリー用油脂組成物を提供すること。【解決手段】水不溶性且つ水膨潤性の食物繊維を0.1〜5質量%(組成物基準)含有するベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物、該ベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物を使用したベーカリー生地、及び該ベーカリー生地を加熱品であるベーカリー製品。【選択図】なし

Description

本発明は、ベーカリー用油脂組成物、詳しくは、ソフトでしとりと口溶けが良好であり、特にレーズンパンやきな粉スプレッドなどの、吸水性の高い素材をフィリングに使用したパンであっても老化耐性の高いパンを得ることができるベーカリー用油脂組成物に関する。
澱粉類を使用したベーカリー製品の食感としては、ソフト性はもちろん、最近では、しとりと口溶けに対する関心が高く、特にパンであっては、従来のパンに比べて、よりソフトでしとりがあり、口溶けが良好なパンが求められている。
ここで、ベーカリー製品は、焼成当初はソフトでしとりがあり、口溶けが良好であっても、徐々にその主成分である澱粉の老化により硬くぱさついた食感になっていく。特にパンについてはその水分含量の関係で特に澱粉の老化がおこりやすく、消費期限がたとえ3日程度であっても着実に食感は低下していってしまう。
この食感の低下は、上記澱粉の老化がその主要因ではあるが、水分移行によってパンクラムの水分が失われることも大きな要因となっている。この水分移行現象はレーズンパンなどの乾燥果実などの吸水しやすい食品素材が分散したパン、あるいはメロンパンなどのように、吸水しやすい生地との複合パン、きな粉スプレッドなどの澱粉を多く含有するフィリング材をサンド及び/又はトッピング等によりフィリングしたパンなどで顕著である。
この問題に対処するため、一般的には糖分や油分の配合量を増加させる方法が行われる。例えばレーズンパンで糖類の配合量を白焼パンに比べ倍増させることは基本的レシピとして浸透しているし、メロンパンの内生地の油分含量を対粉10%以上とする(例えば特許文献1参照)ことも有効であることが知られている。
しかし、糖分含量や油分含量を増量させる方法は、水分移行を抑制する効果が限定的であるため得られる効果は少なく、また、ベーカリー製品の食感や食味も大きく変わってしまう問題もある。更には、糖分含量や油分含量の高いパン生地はその物性がベタつき、扱いにくくなってしまうおそれもあった。
そこで糊料や澱粉分解物等の保湿成分を添加する方法をはじめ、乳化剤、増粘安定剤、酵素等の各種の改良成分との併用が考えられてきた。
なかでも、マーガリンやショートニング等の油脂組成物中に各種改良成分を含有させた製パン練り込み用油脂組成物は、パン生地混捏時の最終段階で生地に添加することにより、生地のグルテン形成に影響を与えることなく各種製パン改良成分をパン生地に添加可能な点で有利であり、生地物性への影響も少ないことから、各種提案されている。
例えば、トランス型不飽和脂肪酸モノグリセリドと糊料とを含有する油中水型乳化物(例えば特許文献2参照)、水和された乳化剤及び糊料を含有する油中水型乳化物(例えば特許文献3参照)、糊化膨潤した澱粉粒が分散した油脂組成物(例えば特許文献4参照)、油相中にプロピレングリコール脂肪酸エステルとモノグリセリドとを含有する油脂組成物(例えば特許文献5参照)、油相中にジアセチル酒石酸モノグリセリドとモノグリセリドとを含有する油脂組成物(例えば特許文献6参照)、デキストリンやオリゴ糖と特定の乳化剤を含む乳化油脂組成物(例えば特許文献7参照)、特定のデキストリンを含有する油中水型乳化物(例えば特許文献8参照)等が提案されている。
しかし、特許文献2や特許文献3の油中水型乳化物は、生地物性の改良効果が低く、得られたパンもソフトではあるがしとり感がやや不足する問題があり、更に、水分含量の低いパンでは糊料由来の口溶けが顕れる場合があった。特許文献4の油脂組成物を用いたパン生地は伸展性が低下しやすく、また得られたパンもソフトではあるがしとり感が不足気味であるという問題に加え、水分含量の低いパンでは体積が小さくなってしまう場合があった。特許文献5の油脂組成物を用いたパンは、生地物性の改良効果が低く、また、水分含量の高いパンでは効果が低くなってしまうという問題があった。特許文献6の油脂組成物を用いたパンは体積増加によるソフト性向上効果はあるが、しとり感がやや劣るという問題があった。また特許文献7の油脂組成物を用いたパンは、パンの種類によってはしとり感が不足するという問題があった。特許文献8の油脂組成物を用いたパンは、ソフト感がやや弱いもっちりした食感になりやすいという問題があった。
また、特許文献2〜8に記載の方法では、上記のような水分移行を起こしやすいパンにおいてはその効果が少ないという問題があった。
また、一方、生地への有効成分の拡散均質性の向上のために、各種製パン改良成分を、水性液や水中油型乳化物の形態で使用する場合もある。この方法で使用される製パン改良成分としては食物繊維(例えば特許文献9、10参照)や特定の乳成分(例えば特許文献11、12参照)などが挙げられる。
しかし、特許文献9、10の方法では、得られるパンの老化抑制効果が十分ではなく、特にソフト感が不足するという問題があった。また、特許文献11、12の方法は、水分移行を抑制する効果が十分ではなく、得られるパンのソフト感やしとり感が不足するという問題があった。
特開2002―306055号公報 特開平03−236734号公報 特開平04−144632号公報 特開平08−224057号公報 特開2007−267654号公報 特開平05−219886号公報 特開2012―125236号公報 特開2012―125236号公報 特開2011―097923号公報 特開2011―097924号公報 特開2006−204130号公報 特開2011―097925号公報
従って本発明の目的は、ソフトでしとりと口溶けが良好であり、特にレーズンパンやきな粉スプレッドなどの、吸水性の高い素材をフィリングに使用したパンであっても老化耐性の高いパンを得ることができるベーカリー用油脂組成物を提供することにある。
本発明者等は、上記目的を達成すべく種々検討した結果、特定の食物繊維成分を含有させたベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物が、上述の従来技術の問題を解決可能であることを知見した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、水不溶性且つ水膨潤性の食物繊維を0.1〜5質量%(組成物基準)含有するベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物を提供するものである。
また、本発明は、該ベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物を含有するベーカリー生地を提供するものである。
また、本発明は、該ベーカリー生地の加熱品であるベーカリー製品を提供するものである。
更に本発明は、水不溶性且つ水膨潤性の食物繊維を含有する可塑性油中水型乳化油脂組成物を、澱粉類含有生地に練込使用するベーカリー製品の老化防止方法を提供するものである。
本発明のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物を使用すると、ソフトでしとりと口溶けが良好であり、特にレーズンパンやきな粉スプレッドなどの吸水性の高い素材をフィリングに使用したパンであっても老化耐性の高いパンを得ることができる。
まず、本発明で使用する「水不溶性且つ水膨潤性の食物繊維」について述べる。
よく知られているように、食物繊維とは、栄養学的に「ヒトの消化酵素で消化されない食物中の難消化性成分の総体」と定義され、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維に分類される。水溶性食物繊維としては、ポリデキストロース、アルギン酸、アルギン酸塩、ペクチン、グルコマンナン、アガロース(寒天)、キサンタンガム、カラギーナン、ローカストビーンガム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、グアーガム、難消化性デキストリン等が代表的であり、また、不溶性食物繊維としては、小麦フスマ、セルロース、リグニン、キチン、キトサン、ヘミセルロース、穀物ファイバー、果実ファイバー等が代表的である。
食物繊維の食品における利用は、栄養学的なものを除くと、増粘剤やゲル化剤としての利用が主となっている。これは、食物繊維が一般的に分子量の多い多糖類であることによる。ここで、水溶性食物繊維は、溶解度の差により冷水可溶性と冷水不溶性に分類されることはあるものの、いずれも熱水には可溶であるため、その使用方法として特に難しい点はないが、不溶性食物繊維の場合は、その使用方法に若干のコツが必要になっている。
即ち、例えばセルロースのように、水に対する溶解性が極端に低い食物繊維の場合は、微細粉末として使用することが行われている。また、穀物ファイバー、果実ファイバーのように、一部水溶性食物繊維を含むものの不溶性食物繊維が主成分であるがために不溶性食物繊維に分類されている「複合型食物繊維」の場合は、水に対して完全に溶解はしないものの、膨潤により多量(2〜10倍)の水分を保持することが可能であることから、時間をかけて十分に膨潤させることにより増粘安定剤としての利用も行われている。
本発明で使用する「水不溶性且つ水膨潤性の食物繊維」は、このような「複合型食物繊維」である。本発明において水不溶性とは、水又は熱水に完全に溶解せず、分散状態を維持する性質であることをいう。また、本発明において水膨潤性とは、水又は熱水に完全に溶解せず、膨潤により多量(2〜10倍)の水分を保持する性質であることをいう。水不溶性且つ水膨潤性の食物繊維の例としては、アップルファイバー、シトラスファイバー、オレンジファイバー、キャロットファイバー、トマトファイバー、バンブーファイバー、シュガービートファイバー、コーンファイバー、小麦ファイバー、大麦ファイバー、ライ麦ファイバー、大豆ファイバー、コンニャクファイバー、低置換度カルボキシメチルセルロース、米ぬか、キチン、キトサン等を挙げることができる。これらの食物繊維は、単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも保水性が高いことに加え、水分含量の高い場合であっても、べとつきが少ないパン生地とすることができる点で、アップルファイバー、シトラスファイバー、オレンジファイバー、シュガービートファイバー、コーンファイバー、小麦ファイバー、大豆ファイバー、コンニャクファイバー、低置換度カルボキシメチルセルロースのうちの一種又は二種以上を使用することが好ましく、保水性が特に高いことからシトラスファイバー、オレンジファイバー、小麦ファイバー、コンニャクファイバー、低置換度カルボキシメチルセルロースのうちの一種又は二種以上を使用することがより好ましく、シトラスファイバー及び/又は低置換度カルボキシメチルセルロースを使用することが更に一層好ましい。最も好ましくは、乳化性を有することから、安定した乳化油脂組成物を製造可能なことに加え、特に多加水パン生地から得られたパンの食感が優れている点で、低置換度カルボキシメチルセルロースを使用する。
上記低置換度カルボキシメチルセルロースは、セルロースに対しカルボキシメチルエーテル化法により、グルコース単位当たりのカルボキシメチルエーテル基置換度が好ましくは0.01〜0.4、更に好ましくは0.03〜0.38となるようにカルボキシメチル基をエーテル結合して得られるものである。一般のカルボキシメチルセルロース(置換度が0.4超)が水溶性であるのに対し、この低置換度カルボキシメチルセルロースは、水不溶性でありながら膨潤性を有するという特徴を有する。
尚、水溶性食物繊維とセルロースのような膨潤性のない不溶性食物繊維を単に水相に配合して使用しても本発明の効果は得られない。これは、上記「水不溶性且つ水膨潤性の食物繊維」においては、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維とが複合体として存在しているためと考えられる。また、本発明において、カルボキシメチルセルロースにはカルボキシメチルセルロースナトリウム塩を含むものとする。
本発明のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物は、上記水不溶性且つ水膨潤性の食物繊維を組成物中に組成物基準で0.1〜5質量%、好ましくは0.3〜5質量%、更に好ましくは0.4〜3質量%含有する。該食物繊維の含有量が0.1質量%未満であると、本発明の効果が得られず、また、該食物繊維の含有量が5質量%超であると、生地の物性が変わり吸水調整が必要になることに加え、得られるパンの食感がパサつく問題が生じる。また、油中水型乳化油脂組成物を安定して製造できないことに加え、ベーカリー生地中に乳化油脂組成物を均質に練り込むことが困難となる。
本発明のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物は、オリゴ糖及び/又はデキストリンを含有することが好ましい。
本発明で使用するオリゴ糖及び/又はデキストリンとしては、単糖が2個以上結合し、且つ、澱粉ではない水溶性の糖であれば問題なく使用することができるが、好ましくは重量平均分子量300〜1000000、より好ましくは330〜100000のものを使用する。
ここで、まず、上記オリゴ糖について述べる。
本発明で使用することのできるオリゴ糖としては、結合数2〜20のものであれば問題なく使用可能である。
また、上記オリゴ糖は、しとり感が特に良好なパンが得られる点で、結合数3の糖類(以下三糖類ということがある)の割合が10〜90質量%のオリゴ糖であることが好ましく、30〜60質量%のオリゴ糖であることがより好ましく、40〜50質量%のオリゴ糖であることが更に好ましい。
また、上記オリゴ糖としては、スクロース、ラクトース 、マルトース、トレハロース、ツラノース、セロビオース、マルトオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、ゲンチオオリゴ糖、キチンオリゴ糖、キトサンオリゴ糖、直鎖オリゴ糖、分岐オリゴ糖、ラフィノース、ガラクトオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、乳果オリゴ糖、大豆オリゴ糖、ビートオリゴ糖、寒天オリゴ糖(アガロオリゴ糖)、シアリルオリゴ糖、パラチノースオリゴ糖、キシロオリゴ糖、イヌロオリゴ糖、カップリングシュガー、ニゲロオリゴ糖、パノースオリゴ糖、セロオリゴ糖、ペクチンオリゴ糖、レバンオリゴ糖、マンノオリゴ糖、環状オリゴ糖(シクロデキストリン)、還元澱粉糖、直鎖オリゴ糖アルコール、分岐オリゴ糖アルコール、ガラクトシルラクトース等を挙げることができ、これらの中の1種又は2種以上を使用することができるが、なかでも、マルトオリゴ糖、ラフィノース、フラクトオリゴ糖、乳果オリゴ糖及び大豆オリゴ糖のうちの1種又は2種以上を使用することが好ましく、マルトオリゴ糖を使用することが特に好ましい。
即ち、本発明では、上記結合数のマルトオリゴ糖を使用することが最も好ましい。
本発明において、オリゴ糖を使用することで、ソフトでしとり感が良好であるパンを得ることができる。
次に、上記デキストリンについて述べる。
本発明で使用することのできるデキストリンとしては、澱粉を酵素処理、熱処理、アルカリ処理、酸処理等の方法で低分子化したものであって、水溶性であれば特に制限なく使用することができる。上記デキストリンとしては、その重量平均分子量が3600〜1000000のものを使用することが好ましく、より好ましくは重量平均分子量5000〜50000のデキストリンを使用する。また、上記デキストリンは、DEが2〜10のものであることが好ましく、4〜8のものであることがより好ましい。尚、上記DEはウィルシュテッター・シューデル法による数値を使用する。
ここで、重量平均分子量が1000000を超えるか、又はDEが2より小さいデキストリンであると、水相の粘度が高くなりすぎ、乳化油脂組成物の製造が困難となるおそれがある。一方、重量平均分子量が3600未満であるか、又はDEが10より大きいと、性質がオリゴ糖に近似するため、後述のようにデキストリンとオリゴ糖とを併用した場合に、併用効果が得られにくいことがある。
本発明において、デキストリンを使用することで、ソフトで歯切れが良好であるパンを得ることができる。
本発明では、上記オリゴ糖のみを使用してもよく、またデキストリンのみを使用してもよく、更にはオリゴ糖とデキストリンとを併用してもよいが、好ましくは、オリゴ糖のみを使用するか、あるいはオリゴ糖とデキストリンとを併用する。オリゴ糖とデキストリンとを併用することが更に好ましい。この理由は、以下の通りである。
デキストリンは、製パン改良効果は高いものの、溶解度がオリゴ糖に比べて低いため、デキストリンのみを使用した場合には、水相に多くを含有させることができない。しかし、オリゴ糖と併用することで、デキストリンの溶解性が改善され、デキストリンの配合量を増やすことができ、更には、得られるパンが、ソフトでありながらしとり感があり、更にねちゃつきの少ない歯切れが良好なものとなる。
また、デキストリンは、焼成直後の製パン改良効果は高いものの、パン生地中に分散した場合、パンの配合や種類によっては老化を促進する場合がある。ここでオリゴ糖を併用することで、老化の促進を抑制することもできる。
オリゴ糖とデキストリンとを併用する場合、オリゴ糖とデキストリンとの好ましい質量比は、前者:後者が、好ましくは50:50〜99:1、より好ましくは51:49〜97:3、更に好ましくは60:40〜97:3である。オリゴ糖の含有比が50質量%未満であると、しとり感が弱いパンになってしまうおそれがある。また、デキストリンの含有比が1質量%未満であると歯切れが悪いパンになってしまうおそれがある。
尚、「オリゴ糖」として市販されているものであっても不純物として単糖や多糖を含有するものがある。また、「デキストリン」として市販されているものは一般的に単糖やオリゴ糖成分を含有する。本発明において、オリゴ糖の含有量、デキストリンの含有量、及び、オリゴ糖とデキストリンの比を計算する場合は、それらの含量を考慮に入れて、純分で算出する。すなわち、市販の「オリゴ糖」を使用する場合は、不純物として含まれる単糖の含量を除外し、結合数20超の糖はデキストリン含量に含めて算出するものとする。一方、市販の「デキストリン」を使用する場合も、不純物として含まれる単糖の含量を除外し、結合数2〜20の糖類はオリゴ糖含量に含めて算出するものとする。また、下に述べるオリゴ糖中の三糖類の含有量についても、オリゴ糖含量と三糖類の純分を使用して算出する。
本発明のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物における上記オリゴ糖及び/又はデキストリンの含有量は、上記オリゴ糖とデキストリンを合計した含有量が固形分として、組成物基準で好ましくは3〜25質量%、更に好ましくは5〜20質量%である。上記オリゴ糖とデキストリンを合計した含有量が3質量%未満では、本発明の効果、特に得られるパンのしとり感が不足するおそれがある。一方、20質量%超では、ベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物の保管中に糖の結晶が析出してしまうおそれがある。
本発明のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物は、良好な乳風味と口溶けとなる点、更には製パン用として使用した場合に、得られるパンのボリュームを増大させ、歯切れが良くすることが可能な点で、乳清ミネラルを含有することが好ましい。
乳清ミネラルとは、乳又はホエー(乳清)から、可能な限り蛋白質や乳糖を除去したものであり、高濃度に乳の灰分を含有するという特徴を有する。そのため、そのミネラル組成は、原料となる乳やホエイ中のミネラル組成に近い比率となる。
本発明で使用する乳清ミネラルとしては、良好な乳風味と口溶けを有するベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物が得られる点で、固形分中のカルシウム含量が2質量%未満、好ましくは1質量%未満の乳清ミネラルを使用することが好ましい。尚、該カルシウム含量は低いほど好ましい。乳清ミネラルの固形分中のカルシウム含量は、例えば、高周波誘導結合プラズマ発光分光分析法(ICP)、イオンクロマト法(IC)、原子吸光光度法(AAS)により測定することができるが、高周波誘導結合プラズマ発光分光分析法(ICP)で測定することが好ましい。
牛乳から通常の製法で製造された乳清ミネラルは、固形分中のカルシウム含量が5質量%以上である。上記カルシウム含量が2質量%未満の乳清ミネラルは、乳又はホエイから、膜分離及び/又はイオン交換、更には冷却により、乳糖及び蛋白質を除去して乳清ミネラルを得る際に、あらかじめカルシウムを低減した乳を使用した酸性ホエイを用いる方法、あるいは甘性ホエイから乳清ミネラルを製造する際にカルシウムを除去する工程を挿入する方法が挙げられる。工業的に実施する上での効率やコストの点で、甘性ホエイから乳清ミネラルを製造する際にある程度ミネラルを濃縮した後に、カルシウムを除去する工程を挿入する方法を採ることが好ましい。ここで使用する脱カルシウムの方法としては、特に限定されず、調温保持による沈殿法等の公知の方法を採ることができる。
本発明のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物における上記乳清ミネラルの含有量は、該組成物基準で固形分として0.01〜2質量%、好ましくは0.03〜1.5質量%、より好ましくは0.05〜1質量%である。上記乳清ミネラルの含有量が0.01質量%未満であると、添加効果が見られず、また、2質量%を超えると、苦味を感じることに加え、長期間保存時や高温での保管時に乳化破壊を起こし、離水したり、油分分離等を起こすことがある。
本発明のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物は、乳化安定性及びより高い製パン改良効果、例えばパンのボリューム、歯切れ、ソフト性、しとり感、生地改良、冷凍耐性の付与などの目的で乳化剤成分を含むものであることが好ましい。
上記乳化剤成分としては、特に限定されないが、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、グリセリン酢酸脂肪酸エステル・グリセリン乳酸脂肪酸エステル・グリセリンコハク酸脂肪酸エステル・グリセリン酒石酸脂肪酸エステル・グリセリンクエン酸脂肪酸エステル・グリセリンジアセチル酒石酸脂肪酸エステル等のグリセリン有機酸脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ショ糖酢酸イソ酪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウム、ステアロイル乳酸ナトリウム及びポリオキシエチレンソルビタンモノグリセリド等の合成乳化剤や、例えば大豆レシチン、卵黄レシチン、大豆リゾレシチン、乳レシチン、卵黄リゾレシチン、酵素処理卵黄等のリン脂質や、サポニン、植物ステロール類、乳脂肪球皮膜などの天然乳化成分が挙げられる。本発明においては、必要に応じてこれらの中から選ばれた1種又は2種以上を使用することができる。乳化剤成分を使用する場合、本発明のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物中の乳化剤成分の含有量は0.1〜20質量%とすることが好ましい。
上記乳化剤成分の中でも、本発明では、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、グリセリン有機酸脂肪酸エステル、リン脂質の中から選ばれた1種又は2種以上を使用することが好ましく、特に好ましくはグリセリン脂肪酸エステル、グリセリン有機酸脂肪酸エステル、リン脂質の中の1種又は2種以上と、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを併用することが好ましい。この併用の形態である場合、本発明のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物における、グリセリン脂肪酸エステル、グリセリン有機酸脂肪酸エステル、リン脂質を合計した含有量は好ましくは1〜15質量%、より好ましくは2〜12質量%、更に好ましくは2〜9質量%、最も好ましくは5〜9質量%である。また、本発明のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物におけるポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルの含有量は好ましくは0〜2質量%、より好ましくは0.1〜1.5質量%である。尚、グリセリン脂肪酸エステル、グリセリン有機酸脂肪酸エステル及びリン脂質を合計した含有量と、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルの含有量との質量比は、好ましくは100:0〜10:90、より好ましくは95:5〜20:80である。
本発明のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物で用いることができる油脂としては、例えば、パーム油、パーム核油、ヤシ油、コーン油、綿実油、大豆油、菜種油、米油、ヒマワリ油、サフラワー油、牛脂、乳脂、豚脂、カカオ脂、魚油、鯨油、バター、バターオイル等の各種植物油脂、動物油脂並びにこれらに水素添加、分別及びエステル交換から選択される一又は二以上の処理を施した加工油脂が挙げられる。本発明においては、これらの油脂を単独で用いることもでき、又は2種以上を組み合わせて用いることもできる。
本発明のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物中の油脂の含有量は、上記油脂以外の配合原料中に含まれる油脂分も含めた油分含量が、好ましくは3〜95質量%、更に好ましくは5〜90質量%、より好ましくは8〜85質量%であり、最も好ましくは10〜80質量%となる量である。
本発明のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物で用いることができる水としては、特に限定されず、天然水や水道水等が挙げられる。本発明のベーカリー製品練込用水中油型乳化油脂組成物の水分含量は、上記水以外の配合原料中に含まれる水分も含めた純水分含量が、好ましくは20〜90質量%、更に好ましくは30〜70質量%、より好ましくは40〜70質量%であり、最も好ましくは50〜70質量%となる量である。
本発明のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物は、必要に応じ一般のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物に使用することのできる以上に挙げた各成分以外のその他の原料を使用することができる。該その他の原料としては、例えば、酵素、澱粉類、食塩や塩化カリウム等の塩味剤、酢酸、乳酸、グルコン酸等の酸味料、脱脂粉乳・カゼイン・ホエーパウダー等の乳や乳製品、単糖類又は二糖類、あるいはその糖アルコール類、ステビア、アスパルテーム等の甘味料、β−カロチン、カラメル、紅麹色素等の着色料、トコフェロール、茶抽出物等の酸化防止剤、小麦蛋白や大豆蛋白等の植物蛋白、卵及び各種卵加工品、着香料、調味料、pH調整剤、食品保存料、日持ち向上剤、果実、果汁、コーヒー、ナッツペースト、香辛料、カカオマス、ココアパウダー、穀類、豆類、野菜類、肉類、魚介類等の食品素材や食品添加物が挙げられる。
上記その他の原料は、本発明の目的を損なわない限り、任意に使用することができるが、本発明のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物中、合計で好ましくは30質量%以下、より好ましくは10質量%以下となる範囲で使用する。
次に、本発明のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物の好ましい製造方法について説明する。
まず、油脂を好ましくは40〜70℃に加熱し、溶解させ均一にした後、必要によりその他の油相成分を添加して油相とし、ここに、水不溶性且つ水膨潤性の食物繊維、必要によりオリゴ糖、デキストリン、乳清ミネラル、更にはその他の成分を含有する水相成分を添加、混合し、乳化する。そして殺菌処理するのが望ましい。殺菌方法はタンクでのバッチ式でも、プレート型熱交換機や掻き取り式熱交換機を用いた連続式でも構わない。次に、冷却して可塑化、好ましくは急冷可塑化工程に供する。急冷可塑化する機器としては、密閉型連続式チューブ冷却機、例えばボテーター、コンビネーター、パーフェクター等のマーガリン製造機やプレート型熱交換機等が挙げられ、また、開放型のダイアクーラーとコンプレクターの組み合わせが挙げられる。
また、本発明のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物を製造する際のいずれかの工程で、窒素、空気等を含気させてもよい。
本発明のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物は、食パン、菓子パン、デニッシュ・ペストリー、パイ、シュー、ドーナツ、ケーキ、クッキー、ハードビスケット、ワッフル、スコーン等のベーカリー製品製造の際に、例えば、折り込み用(ロールイン用)、練り込み用、サンド・フィリング用、スプレッド用、スプレー・コーティング用として使用することができるが、折り込み用(ロールイン用)又は練り込み用として使用することが好ましく、練り込み用として使用することが特に好ましい。
尚、本発明のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物をロールイン用油脂組成物として使用する場合、シート状、ブロック状、円柱状等の形状として使用することができる。各々の形状についての好ましいサイズは、シート状:縦50〜1000mm、横:50〜1000mm、厚さ:1〜50mm、ブロック状:縦50〜1000mm、横50〜1000mm、厚さ50〜500mm、円柱状:直径1〜25mm、長さ5〜100mmである。
次に本発明のベーカリー生地について述べる。
本発明のベーカリー生地は、本発明のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物をしようした含有するベーカリー生地である。
上記のベーカリー生地としては、例えば、クッキー生地、パイ生地、シュー生地、サブレ生地、スポンジケーキ生地、バターケーキ生地、ケーキドーナツ生地等の菓子生地や、食パン生地、フランスパン生地、デニッシュ生地、スイートロール生地、イーストドーナツ生地等のパン生地が挙げられる。本発明のベーカリー生地は、本発明の効果、とくに老化耐性の高い改良効果が得られる点から、パン生地であることが好ましい。
本発明のベーカリー生地における本発明のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物の含有量は、ベーカリー生地の種類に応じ適宜選択可能であるが、例えば、ベーカリー生地が菓子生地であれば、菓子生地に含まれる澱粉類100質量部に対し5〜200質量部、好ましくは50〜150質量部である。また、パン生地である場合は、パン生地に含まれる澱粉類100質量部に対し2〜35質量部、好ましくは5〜20質量部である。
本発明のベーカリー生地には、原材料として水及び澱粉類が使用される。本発明のベーカリー生地に使用する水としては、特に限定されず、天然水や水道水等が挙げられる。本発明のベーカリー生地に使用する澱粉類としては、例えば、強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉、デュラム粉、全粒粉等の小麦粉類、ライ麦粉、大麦粉、米粉等のその他の穀粉類、アーモンド粉、へーゼルナッツ粉、カシューナッツ粉、オーナッツ粉、松実粉等の堅果粉、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、タピオカ澱粉、小麦澱粉、甘藷澱粉、サゴ澱粉、米澱粉、モチ米澱粉等の澱粉や、α化処理、分解処理、エーテル化処理、エステル化処理、架橋処理、微細化、グラフト化処理等の中から選ばれた1種又は2種以上の処理を施した化工澱粉等が挙げられる。
本発明のベーカリー生地においては、必要に応じ、一般の製菓・製パン材料として使用することのできるその他の原料を使用することができる。該その他の原料としては、例えば、水、油脂、イースト、糖類や甘味料、増粘安定剤、着色料、酸化防止剤、デキストリン、卵類、乳や乳製品、チーズ類、蒸留酒、醸造酒、各種リキュール、乳化剤、膨張剤、無機塩類、食塩、ベーキングパウダー、イーストフード、カカオ及びカカオ製品、コーヒー及びコーヒー製品、ハーブ、豆類、蛋白質、保存料、苦味料、酸味料、pH調整剤、日持ち向上剤、酵素、果実、果汁、ジャム、フルーツソース、調味料、香辛料、香料等の、各種食品素材や食品添加物等を挙げることができる。
上記その他の原料は、本発明の効果を損なわない限り、任意に使用することができるが、パン生地の場合、水については、本発明の効果、とくに老化防止について高い効果が得られることから、上記澱粉類100質量部に対して、好ましくは30〜100質量部、より好ましくは30〜70質量部となる範囲で使用する。また、水以外のその他の原料については、上記澱粉類100質量部に対して、合計で好ましくは100質量部以下、より好ましくは50質量部以下となる範囲で使用する。尚、その他の原料として、水分を含有する原料を使用した場合は、上記の水には、その他の原料に含まれる水分も含めるものとする。
次に、本発明のベーカリー生地の製造方法について説明する。
本発明のベーカリー生地は、本発明のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物を生地に含有させることにより、製造することができる。ベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物を生地に含有させる方法としては、折り込みであっても練り込みであってもいいが、練り込みであることが好ましい。
尚、本発明のベーカリー生地がパン生地の場合、その製造方法としては、中種法、直捏法、液種法、中麺法、湯種法等、従来製パン法として使用されるあらゆる製パン法を採ることができる。尚、中種法で製造する場合は、本発明のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物を中種生地に練り込んでも本捏生地に添加してもよいが、本捏生地に練り込むことが好ましい。
また、得られた本発明のベーカリー生地は、冷蔵、冷凍保存することが可能である。
次に、本発明のベーカリー製品について述べる。
本発明のベーカリー製品は、上記の本発明のベーカリー生地を、適宜、成形し、必要に応じホイロ、リタード、レストをとった後、加熱したものである。
上記成形においては、どのような形状に成形してもよく、型詰めを行っても構わない。これらの成形は、手作業で行っても、連続ラインを用いて全自動で行っても構わない。
上記加熱としては、例えば、焼成、フライ、蒸し、蒸し焼きが挙げられ、これらの中から選ばれた1種又は2種以上の処理をおこなうことができる。
焼成する場合の加熱条件は、ベーカリー製品の種類によって異なるが、例えばオーブンを使用する場合、好ましくは150〜240℃で4〜40分、更に好ましくは180〜230℃で8〜30分である。また、フライする場合の加熱条件は、好ましくは180〜260℃で1〜10分、更に好ましくは200〜250℃で2〜5分である。
なかでも本発明のベーカリー製品は上述のように、本発明の高い効果、特に高い老化防止効果が得られる点で、レーズンパンなどの乾燥果実などの吸水しやすい食品素材が分散したパン、あるいはメロンパンなどのように、吸水しやすい生地との複合パン、きな粉スプレッドなどの澱粉を多く含有するフィリング材をサンド及び/又はトッピング等によりフィリングしたパンなどの水分移行によってパンクラムの水分が失われやすいパンであることが好ましい。
このようにして得られた本発明のベーカリー製品は、ソフトでしとりと口溶けが良好である。そして、レーズンパンやきな粉スプレッドなどの吸水性の高い素材をフィリングに使用したパンであっても老化耐性の高いパンである。
更に、本発明のベーカリー製品の老化防止方法について述べる。
本発明のベーカリー製品の老化防止方法は、水不溶性且つ水膨潤性の食物繊維を含有すベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物を、澱粉類含有生地に使用することを特徴とするものであり、特に、レーズンパンやきな粉スプレッドなどの吸水性の高い素材をフィリングに使用したパンであっても老化耐性の高いパンを得ることができるものである。本明細書において、ベーカリー製品の老化とは、焼成直後はソフトでしとりのある食感であったベーカリー製品が、その主成分である澱粉が老化することにより、経時的に硬くパサついた食感に変化することを意味する。
尚、本発明のベーカリー製品の老化防止方法において、特に詳述しなかった点については、前述の本発明のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物、ベーカリー生地及びベーカリー製品における説明を適宜適用することができる。
以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明を更に詳しく説明するが、本発明は、これらの実施例等により制限されるものではない。
<乳清ミネラルAの製造>
チーズを製造する際に副産物として得られる甘性ホエイをナノ濾過膜分離した後、更に逆浸透濾過膜分離により固形分が20質量%となるまで濃縮し、次いで、80℃、20分の加熱処理をして生じた沈殿を遠心分離して除去し、これを更にエバポレーターで濃縮したのち、固形分が40質量%となるように水で希釈し、乳清ミネラルAとした。得られた乳清ミネラルAの固形分中のカルシウム含量は0.4質量%であった。
<ベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物の製造>
〔実施例1〕
菜種液状油45質量%、パームスーパーオレイン(ヨウ素価65)のランダムエステル交換油脂45質量%及びパームステアリン10質量%を均一に混合した混合油脂55質量部に、グリセリンモノパルミチン酸エステル5質量部、コハク酸脂肪酸エステル0.5質量部、 ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル0.5質量部、ミックストコフェロール液0.01質量部及び香料0.1質量部を、添加、混合、溶解した油相を70℃に保温した。
一方、水27.54質量部に、オリゴ糖(商品名「ピュアトースS」:サンエイ糖化株式会社製)(結合数3の糖の含量:46%)10質量部、及び、デキストリン(DE=8、重量平均分子量=30000、ワキシーコーン由来、結合数1〜7の糖類含量17質量%、単糖含量0.5質量%、三糖類含量3質量%)0.5質量部、上記乳清ミネラルA0.05質量部、精製塩0.3質量部を溶解し、さらにを、添加、溶解し、低置換度カルボキシメチルセルロース(日本製紙ケミカル製、商品名「サンローズSLD−FM」、カルボキシメチルエーテル基置換度=0.2〜0.3)0.5質量部を添加・分散した水相を用意した。
上記油相に上記水相を添加し、予備乳化液を製造した後、90℃にて1分間、蒸気を用いて殺菌処理し、次いでコンビネーターを用いて急冷可塑化を行ない、本発明のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物1を得た。
〔実施例2〕
実施例1で使用したデキストリンの配合量を0.5質量部から0.1質量部に変更し、更に水の配合量を27.54質量部から27.94質量部に変更した以外は実施例1の配合・製法に従って本発明のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物2を得た。
〔実施例3〕
実施例1で使用した低置換度カルボキシメチルセルロースに代えてシトラスファイバー(鳥越製粉製、商品名「シトリファイ100FG」)を使用した以外は実施例1の配合・製法に従って本発明のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物3を得た。
〔実施例4〕
実施例1で使用した低置換度カルボキシメチルセルロースの配合量を0.5質量部から0.3質量部に変更し、更に水の配合量を27.54質量部から27.74質量部に変更した以外は実施例1の配合・製法に従って本発明のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物4を得た。
〔実施例5〕
実施例1で使用した低置換度カルボキシメチルセルロースの配合量を0.5質量部から3.5質量部に変更し、更に水の配合量を27.54質量部から24.54質量部に変更した以外は実施例1の配合・製法に従って本発明のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物5を得た。
〔実施例6〕
実施例1で使用したオリゴ糖の配合量を10質量部から3質量部に変更し、更に水の配合量を27.54質量部から34.54質量部に変更した以外は実施例1の配合・製法に従って本発明のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物6を得た。
〔実施例7〕
実施例1で使用したオリゴ糖の配合量を10質量部から22質量部に変更し、更に水の配合量を27.54質量部から15.54質量部に変更した以外は実施例1の配合・製法に従って本発明のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物7を得た。
〔実施例8〕
実施例1で使用したオリゴ糖の配合量を10質量部から5.5質量部に、デキストリンの配合量を0.5質量部から5質量部に変更した以外は実施例1の配合・製法に従って本発明のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物8を得た。
〔実施例9〕
実施例1で使用したオリゴ糖の配合量を10質量部から無添加に、デキストリンの配合量を0.5質量部から10質量部に変更し、更に水の配合量を27.54質量部から28.04質量部に変更した以外は実施例1の配合・製法に従って本発明のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物9を得た。
〔実施例10〕
実施例1で使用したデキストリンの配合量を0.5質量部から無添加に変更し、更に水の配合量を27.54質量部から28.04質量部に変更した以外は実施例1の配合・製法に従って本発明のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物10を得た。
〔実施例11〕
実施例1で使用したオリゴ糖を上白糖に変更した以外は実施例1の配合・製法に従って本発明のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物11を得た。
〔実施例12〕
実施例1で使用したデキストリン及びオリゴ糖を無添加に変更し、更に水の配合量を27.54質量部から38.04質量部に変更した以外は実施例1の配合・製法に従って本発明のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物12を得た。
〔実施例13〕
実施例1で使用したグリセリンモノパルミチン酸エステルの配合量を5質量部から2質量部に変更し、更に混合油脂の配合量を55質量部から58質量部に変更した以外は実施例1の配合・製法に従って本発明のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物13を得た。
〔実施例14〕
実施例1で使用したグリセリンモノパルミチン酸エステルの配合量を5質量部から10質量部に変更し、更に混合油脂の配合量を55質量部から50質量部に変更した以外は実施例1の配合・製法に従って本発明のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物14を得た。
〔実施例15〕
実施例1で使用したコハク酸脂肪酸エステルを無添加に変更し、更に混合油脂の配合量を55質量部から55.5質量部に変更した以外は実施例1の配合・製法に従って本発明のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物15を得た。
〔実施例16〕
実施例1で使用したグリセリンモノパルミチン酸エステルの配合量を5質量部から1質量部に、コハク酸脂肪酸エステル及びポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを無添加に変更し、更に混合油脂の配合量を55質量部から60質量部に変更した以外は実施例1の配合・製法に従って本発明のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物16を得た。
〔実施例17〕
実施例1で使用した乳清ミネラルAを無添加に変更し、更に水の配合量を27.54質量部から27.59質量部に変更した以外は実施例1の配合・製法に従って本発明のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物17を得た。
〔比較例1〕
実施例1で使用した低置換度カルボキシメチルセルロースの配合量を0.5質量部から無添加に変更し、更に水の配合量を27.54質量部から28.04質量部に変更した以外は実施例1の配合・製法に従って比較例のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物18を得た。
〔比較例2〕
実施例1で使用した低置換度カルボキシメチルセルロースの配合量を0.5質量部から6質量部に変更し、更に水の配合量を27.54質量部から22.04質量部に変更した以外は実施例1の配合・製法に従って比較例のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物19を得た。
〔比較例3〕
実施例1で使用した低置換度カルボキシメチルセルロースに代えてキサンタンガムを使用した以外は実施例1の配合・製法に従って比較例のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物20を得た。
得られたベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物1〜20の、オリゴ糖とデキストリンを合計した含有量、オリゴ糖:デキストリン(質量比)、三糖類/オリゴ糖(質量%)、組成物中の水分含量(質量%)、組成物中の油分含量(質量%)について、表1に記載した。
また、得られたベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物1〜20は下記のベーカリー試験1及び保管試験1に供した。
<ベーカリー試験1:レーズンブレッド>
〔実施例18〜34・比較例4〜6〕
上記ベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物1〜20を練り込み油脂として使用し、下記の配合及び製法により実施例18〜34及び比較例4〜6のパン生地及びレーズンブレッドを得た。得られたレーズンブレッドは下記の評価方法及び評価基準に従い、食感(ソフト性、しとり感、口溶け)を評価した。
(配合及び製法)
強力粉70質量部、生イースト2質量部、イーストフード0.1質量部、水40質量部をミキサーボウルに投入し、フックを使用し、低速2分、中速2分混合し、中種生地を得た。捏ね上げ温度は24℃であった。この中種生地を生地ボックスに入れ、温度28℃、相対湿度85%の恒温室で、4時間中種発酵をおこなった。終点温度は29℃であった。この中種発酵の終了した生地を再びミキサーボウルに投入し、更に、強力粉30質量部、食塩1.8質量部、上白糖5質量部、脱脂粉乳1質量部、水20質量部を添加し、低速3分、中速3分ミキシングした。ここで上記ベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物1〜20を10質量部それぞれ投入し、フックを使用し、低速3分、中速4分ミキシングをおこない、更に、湯戻ししたレーズン20質量部を添加、低速1分混合し、レーズンブレッド生地を得た。得られたレーズンブレッド生地の捏ね上げ温度は28℃であった。ここで、フロアタイムを30分とった後、1200gに分割・丸目をおこなった。次いでベンチタイムを20分とった後、ワンローフ成形し、ワンロ―フ型に入れ、38℃、相対湿度85%、55分ホイロをとった後、200℃に設定した固定オーブンに入れ40分焼成し、レーズンブレッドを得た。
(評価方法及び評価基準)
焼成後1時間25℃で放冷したレーズンブレッドの食感(ソフト性、しとり感及び口溶け)について、それぞれ下記の4段階の評価を行ない、結果を〔表2〕に記載した。
上記放冷1時間後のレーズンブレッドの一部をポリエチレンの袋に密封し、3日後に開封し、老化耐性について下記の4段階の評価を行ない、その結果を併せて〔表2〕に記載した。
・食感(ソフト性)の評価基準:
◎:極めて良好。
○:良好。
△:やや不良である。
×:不良である。
・食感(しとり感)の評価基準:
◎:極めて良好である。
○:良好である。
△:ぱさつき感が感じられ、やや不良である。
×:ぱさつき感が強く、不良である。
・食感(口溶け)の評価基準:
◎:歯切れがよく、極めて良好である。
○:歯切れがあり、良好である。
△:ねちゃつきが感じられ、やや不良である。
×:ねちゃつきが強く、不良である。
・老化耐性の評価基準:
◎:焼成直後同様の良好なソフト性としとり感が感じられ、優れた老化耐性を有している。
○:ソフトでしとり感が感じられ、老化耐性が良好である。
△:ソフトであるが、ややぱさつき感が感じられ、老化耐性はやや不良である。
×:はっきりしたぱさつき感があり、老化耐性は不良である。
<ベーカリー試験2:きな粉スプレッドをフィリングした菓子パン>
〔実施例35〜37・比較例7〜9〕
上記ベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物1、4、5、18、19及び20を練り込み油脂として使用し、下記の配合及び製法により実施例35〜37及び比較例7〜9のパン生地及び菓子パンを得た。得られた菓子パンは下記の評価方法及び評価基準に従い、食感(ソフト性、しとり感、口溶け)を評価した。
(配合及び製法)
強力粉70質量部、生イースト3質量部、イーストフード0.1質量部、上白糖3質量部及び水40質量部をミキサーボウルに投入し、フックを使用し、低速で2分、中速で2分混合し、中種生地を得た。捏ね上げ温度は24℃であった。この中種生地を生地ボックスに入れ、温度28℃、相対湿度85%の恒温室で、4時間中種発酵をおこなった。終点温度は29℃であった。
この中種発酵の終了した生地を再びミキサーボウルに投入し、更に、強力粉30質量部、上白糖15質量部、脱脂粉乳2質量部、食塩1.2質量部及び水23質量部を添加し、低速で3分、中速で3分本捏ミキシングした。ここで、上記ベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物1、4、5、18、19及び20をそれぞれ20質量部投入し、フックを使用し、低速で3分、中速で3分、高速で1分ミキシングを行ない、菓子パン生地を得た。得られた菓子パン生地の捏ね上げ温度は28℃であった。
得られた菓子パン生地は、フロアタイムを30分とり、50gに分割した。更に30分ベンチタイムを取った後、丸め成形をし、38℃、相対湿度85%、50分のホイロを取った後、200℃に設定した固定オーブンで10分焼成した。
(評価方法及び評価基準)
焼成後1時間25℃で放冷した菓子パンの食感(ソフト性、しとり感及び口溶け)について、それぞれ下記の4段階の評価を行ない、結果を〔表3〕に記載した。
放冷1時間後の菓子パンの一部は背割りし、下記配合・製法で得られたきな粉スプレッドを絞り袋を用いて線状にフィリング(20g)し、ポリエチレンの袋に密封し、3日後に開封し、老化耐性について下記の4段階の評価を行ない、その結果を併せて〔表3〕に記載した。
・食感(ソフト性)の評価基準:
◎:極めて良好。
○:良好。
△:やや不良である。
×:不良である。
・食感(しとり感)の評価基準:
◎:極めて良好である。
○:良好である。
△:ぱさつき感が感じられ、やや不良である。
×:ぱさつき感があり、不良である。
・食感(口溶け)の評価基準:
◎:歯切れがよく、極めて良好である。
○:歯切れがあり、良好である。
△:ねちゃつきが感じられ、やや不良である。
×:ねちゃつきが強く、不良である。
(きな粉スプレッドの配合及び製法)
パーム油30部、ナタネ油15部及びレシチン0.2部からなる油相を70℃に溶解し、きな粉12.0部及びHLB13のデカグリセリンモノオレエート0.5部を添加し、ホモミキサーにより高速回転で2分間攪拌混合後、急冷可塑化を行ない、次いでグラニュー糖を42.3部を加え、縦型ミキサーにて低速で3分混合後5℃まで冷却し、きな粉スプレッドを得た。
・老化耐性の評価基準:
◎:焼成直後同様の良好なソフト性としとり感が感じられ、優れた老化耐性を有している。
○:ソフトでしとり感が感じられ、老化耐性が良好である。
△:ソフトであるが、ややぱさつき感が感じられ、老化耐性はやや不良である。
×:はっきりしたぱさつき感があり、老化耐性は不良である。

Claims (9)

  1. 水不溶性且つ水膨潤性の食物繊維を0.1〜5質量%(組成物基準)含有するベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物。
  2. 上記水不溶性且つ水膨潤性の食物繊維が、低置換度カルボキシメチルセルロースである請求項1記載のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物。
  3. 更にオリゴ糖及び/又はデキストリンを含有する請求項1又は2記載のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物。
  4. 更に乳清ミネラルを含有する請求項1〜3のいずれか一項に記載のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物。
  5. 更に乳化剤成分を含有する請求項1〜4のいずれか一項に記載のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物を含有するベーカリー生地。
  7. パン生地である請求項6記載のベーカリー生地。
  8. 請求項6又は7記載のベーカリー生地の加熱品であるベーカリー製品。
  9. 水不溶性且つ水膨潤性の食物繊維を含有するベーカリー用可塑性油中水型乳化油脂組成物を、澱粉類含有生地に練込使用するベーカリー製品の老化防止方法。
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Citations (8)

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