JP2018172225A - ガラス基板製造装置、及びガラス基板の製造方法 - Google Patents

ガラス基板製造装置、及びガラス基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】熔融ガラスへの異物の混入を抑制する。【解決手段】ガラス基板製造装置は、清澄剤を含む熔融ガラスを加熱しながら清澄する清澄槽を有する装置である。前記清澄槽は、前記熔融ガラスの液面の上方に気相空間が形成されるよう、熔融ガラスが供給される清澄管と、前記清澄管に設けられたフランジ状の電極と、前記電極を冷却する冷却管と、を備える。前記気相空間と接する前記清澄管の壁部は、前記液面から離間した位置において、前記熔融ガラスが接触する前記清澄管の内壁面よりも表面粗さが大きい粗面化領域を有している。【選択図】図5

Description

本発明は、ガラス基板製造装置、及びガラス基板の製造方法に関する。
ガラス基板は、一般的に、ガラス原料から熔融ガラスを生成させた後、熔融ガラスをガラス基板へと成形する工程を経て製造される。上記の工程中には、熔融ガラスが内包する微小な気泡を除去する工程(以下、清澄ともいう)が含まれる。清澄は、管状の清澄槽の本体(以下、清澄管という)を加熱しながら、この清澄管に、清澄剤を配合させた熔融ガラスを通過させ、清澄剤の酸化還元反応により熔融ガラス中の泡が取り除かれることで行われる。より具体的には、粗溶解した熔融ガラスの温度をさらに上げて清澄剤の還元反応により生じた酸素を、熔融ガラスに内包される小泡に吸収させて泡を浮上させ、熔融ガラスの液面と接する気相空間に放出(脱泡)させた後、温度を下げ、清澄剤の酸化反応により、脱泡しきれずに残った比較的小さな泡を熔融ガラスに吸収させるようにしている。すなわち、清澄は、泡を浮上脱泡させる処理(以下、脱泡工程ともいう)および熔融ガラス中に残存する小泡を熔融ガラスへ吸収させる処理(以下、吸収工程ともいう)を含む。清澄剤には、従来、三酸化二ヒ素Asが一般的に用いられていたが、近年の環境負荷の観点から、酸化錫SnO等が用いられるようになってきている。
高温の熔融ガラスから品位の高いガラス基板を量産するためには、ガラス基板の欠陥の要因となる異物等が、ガラス基板を製造するいずれの装置からも熔融ガラスへ混入しないようにすることが望まれる。このため、ガラス基板の製造過程において熔融ガラスに接する部材の内壁は、その部材に接する熔融ガラスの温度、要求されるガラス基板の品質等に応じ、適切な材料により構成する必要がある。たとえば、上述の清澄管を構成する材料として、白金または白金合金等の白金族金属を用いることが知られている(特許文献1)。白金または白金合金は、高価ではあるが融点が高く、熔融ガラスに対する耐食性にも優れている。
脱泡工程時に清澄管を加熱する温度は、成形するべきガラス基板の組成によって相違するが、1600〜1700℃程度である。
清澄管を加熱する技術として、例えば、清澄管に一対のフランジ状の電極を設け、この電極対に電圧を印加することにより、清澄管を通電加熱する技術が知られている(特許文献2)。また、フランジ状の電極には、銅やニッケルから構成される水冷管が設けられている。
特表2006−522001号公報 特表2011−513173号公報
近年、ガラス基板に含まれる白金異物が、問題となっている。
例えば、液晶ディスプレイ(LCD)、有機ELディスプレイなどのフラットパネルディスプレイ(FPD)やカーブドパネルディスプレイに使用されるガラス基板に含まれる白金異物は、近年特に厳しく制限されている。
しかしながら、上記特許文献2に記載されているように、フランジ状の電極を水冷管で冷却すると、清澄管の電極近傍の位置は、局所的に温度が低下する。一方、電極から離れた清澄管の場所は、清澄管の発する熱が熔融ガラスに伝わりにくいために、熔融ガラスの流れ方向において高温の領域となる。このように、気相空間と接する清澄管の上端部には、熔融ガラスの流れ方向に沿った温度変化が生じる。清澄管の内壁面が、白金族金属から構成されている場合、高温の領域では、気相空間内の酸素を含んだ気体に接することで、酸素を含んだ気相空間に接する内壁面の部分が揮発する。揮発した白金族金属は、清澄槽の電極近傍の局所的に温度が低下した位置で凝集し、付着する。凝集した揮発物は脱泡工程中の熔融ガラス中に落下して混入し、ガラス基板に白金異物として混入する恐れがあった。
本発明は、熔融ガラスへの異物の混入を抑制できるガラス基板製造装置、及びガラス基板の製造方法を提供しようとするものである。
本発明は、下記(1)〜(7)を提供する。
(1)清澄剤を含む熔融ガラスを加熱しながら清澄する清澄槽を有するガラス基板製造装置であって、
前記清澄槽は、
前記熔融ガラスの液面の上方に気相空間が形成されるよう、熔融ガラスが供給される清澄管と、
前記清澄管に設けられたフランジ状の電極と、
前記電極を冷却する冷却管と、を備え、
前記気相空間と接する前記清澄管の壁部は、前記液面から離間した位置において、前記熔融ガラスが接触する前記清澄管の内壁面よりも表面粗さが大きい粗面化領域を有している、ことを特徴とするガラス基板製造装置。
(2)前記粗面化領域は、前記電極が設けられた前記壁部の近傍に位置している、前記(1)に記載のガラス基板製造装置。
(3)前記清澄槽は、さらに、前記気相空間と前記清澄管の外部空間とを連通する通気管を備え、
前記粗面化領域は、前記通気管が設けられた前記壁部の近傍に位置している、前記(1)又は(2)に記載のガラス基板製造装置。
(4)前記粗面化領域は、第1の領域と、前記第1の領域よりも表面粗さが大きい第2の領域と、を有し、
前記第2の領域は、前記第1の領域が位置する前記壁部の部分と比べ、清澄時の温度が高い前記壁部の部分に位置している、前記(1)から(3)のいずれか1つに記載のガラス基板製造装置。
(5)前記清澄槽では、前記清澄管に前記熔融ガラスを流しながら清澄が行われ、
前記壁部は、前記熔融ガラスの流れ方向に沿って、第1の部分と、前記第1の部分より下流側に位置する第2の部分であって、清澄時の最高温度が前記第1の部分の最高温度より低い第2の部分と、を有し、
前記第2の領域は前記第2の部分に配置され、前記第1の領域は前記第1の部分に配置されている、前記(4)に記載のガラス基板製造装置。
(6)前記粗面化領域の表面粗さRaは、5〜10μmである、前記(1)〜(5)のいずれか1つに記載のガラス基板製造装置。
(7)ガラス基板の製造方法であって、
ガラス原料を溶かして、清澄剤を含む熔融ガラスを作る熔解工程と、
熔融ガラスを加熱しながら清澄する清澄工程と、を備え、
前記清澄工程では、前記熔融ガラスの液面の上方に気相空間が形成されるよう、清澄管に前記熔融ガラスを供給し、フランジ状の電極を冷却管を用いて冷却しながら、前記電極を用いて前記清澄管に電流を供給し、
前記気相空間と接する前記清澄管の壁部は、前記液面から離間した位置において、前記熔融ガラスが接触する前記清澄管の内壁面よりも表面粗さが大きい粗面化領域を有している、ことを特徴とするガラス基板の製造方法。
本発明によれば、熔融ガラスへの異物の混入を抑制することができる。
ガラス基板の製造方法を示すフロー図である。 ガラス基板製造装置の概略図である。 清澄槽の構成を示す概略図である。 清澄管の長手方向における位置と、清澄管の上端部の温度との関係を示す図である。 清澄管の長手方向と直交する断面を示す図である。 清澄管の長手方向と平行な方向に沿った断面を示す図である。
以下、本実施形態のガラス基板の製造方法およびガラス基板製造装置について説明する。
(ガラス基板の製造方法の全体概要)
図1は、本実施形態のガラス基板の製造方法の工程の一例を示す図である。ガラス基板の製造方法は、熔解工程(ST1)、清澄工程(ST2)、均質化工程(ST3)、成形工程(ST4)、徐冷工程(ST5)、および、切断工程(ST6)を主に有する。この他に、研削工程、研磨工程、洗浄工程、検査工程、梱包工程等を有してもよい。製造されたガラス基板は、必要に応じて梱包工程で積層され、納入先の業者に搬送される。
熔解工程(ST1)では、ガラス原料を加熱することにより熔融ガラスを作る。
清澄工程(ST2)では、熔融ガラスを昇温することにより、熔融ガラス中に含まれる酸素、COあるいはSOを含んだ泡を発生させる。この泡が、熔融ガラス中に含まれる清澄剤(酸化スズ等)の還元反応により生じた酸素を吸収して成長し、熔融ガラスの液面に浮上して放出される。その後、清澄工程では、熔融ガラスの温度を降温することにより、清澄剤の還元反応により生成した還元物質の酸化反応を促進させる。これにより、熔融ガラスに残存する泡中の酸素等のガス成分が熔融ガラス中に再吸収されて、泡が消滅する。
均質化工程(ST3)では、スターラを用いて熔融ガラスを撹拌することにより、ガラス成分の均質化を行う。これにより、脈理等の原因であるガラスの組成ムラを低減することができる。均質化工程は、後述する撹拌槽において行われる。均質化された熔融ガラスは成形装置に供給される。
成形工程(ST4)及び徐冷工程(ST5)は、成形装置で行われる。
成形工程(ST4)では、熔融ガラスを所定の厚さの帯状ガラスであるシートガラスに成形し、シートガラスの流れを作る。成形には、フロート法やフュージョン法(オーバーフローダウンドロー法)等が用いられるが、フュージョン法では製造ライン上の徐冷装置を長くすることが困難であることから、オフラインにおける熱処理(後述)を含むガラス基板の製造方法には、フュージョン法が適している。
徐冷工程(ST5)では、成形されて流れるシートガラスが所望の厚さになり、内部歪が生じないように、さらに、反りが生じないように冷却される。
切断工程(ST6)では、徐冷後のシートガラスを所定の長さに切断することで、板状のガラス基板を得る。シートガラスを、所定の長さの素板に切断することを採板ともいう。採板により得られたガラス基板はさらに、所定のサイズに切断され、目標サイズのガラス基板が作られる。
なお、切断工程(ST6)において、採板により得られたガラス基板は、例えば、図示されない搬送機構により、ピンチングされつつ、熱処理工程を行う炉に誘導、搬送され、熱処理が行なわれてもよい。採板後あるいは熱処理後のガラス基板は、さらに切断を行う装置に搬送され、製品のサイズに切断され、ガラス基板が得られる。切断工程(ST7)によって得られたガラス基板は、例えば、以下の工程が行われる。
研削工程および研磨工程において、ガラス基板の端面の研削、研磨およびコーナカットを含む端面加工が行われる。端面加工後のガラス基板は、洗浄工程において、ガラス表面の微細な異物や汚れを取り除くために、洗浄(第1洗浄)される。第1洗浄後、例えば、ガラス基板に対して、粗面化工程及びすすぎ工程を含む表面処理が行われる。表面処理後、さらにガラス基板の洗浄(第2洗浄)を行い、洗浄されたガラス基板は、検査工程において、キズ、塵、汚れあるいは光学欠陥を含む傷が無いか、異物が混入していないか、光学的検査が行われる。検査により品質の適合したガラス基板は、梱包工程において、ガラス基板を保護する紙と交互に積層された積層体としてパレットに積載されて梱包される。梱包されたガラス基板は納入先業者に出荷される。
(ガラス基板製造装置の全体概要)
図2は、本実施形態における熔解工程(ST1)〜切断工程(ST6)を行うガラス基板製造装置の概略図である。ガラス基板製造装置は、図2に示すように、主に熔解装置100と、成形装置200と、切断装置300と、を有する。熔解装置100は、熔解槽101と、清澄管102と、撹拌槽103と、移送管104、105と、ガラス供給管106と、を有する。
図2に示す熔解槽101には、図示されないバーナー等の加熱手段が設けられている。熔解槽101には清澄剤が添加されたガラス原料が投入され、熔解工程(ST1)が行われる。熔解槽101で熔融した熔融ガラスは、移送管104を介して清澄管102に供給される。
清澄管102では、熔融ガラスMGを流しながら、熔融ガラスMGの温度を調整して、清澄剤の酸化還元反応を利用して熔融ガラスの清澄工程(ST2)が行われる。具体的には、清澄管102内の熔融ガラスが昇温されることにより、熔融ガラス中に含まれる酸素、COあるいはSOを含んだ泡が、清澄剤の還元反応により生じた酸素を吸収して成長し、熔融ガラスの液面に浮上して気相空間に放出される。その後、熔融ガラスの温度を低下させることにより、清澄剤の還元反応により生成した還元物質が酸化反応を行う。これにより、熔融ガラスに残存する泡中の酸素等のガス成分が熔融ガラス中に再吸収されて、泡が消滅する。清澄後の熔融ガラスは、移送管105を介して撹拌槽103に供給される。
撹拌槽103では、スターラ103aによって熔融ガラスが撹拌されて均質化工程(ST3)が行われる。撹拌槽103で均質化された熔融ガラスは、ガラス供給管106を介して成形装置200に供給される。
成形装置200では、例えばオーバーフローダウンドロー法により、熔融ガラスからシートガラスSGが成形され(成形工程ST4)、徐冷される(徐冷工程ST5)。
切断装置300では、シートガラスSGから切り出された板状のガラス基板が形成される(切断工程ST6)。
(清澄管の構成)
次に、図3を参照して、清澄管102の構成について説明する。図3は、清澄管102の構成を示す概略図である。
清澄管102は、白金族金属を含む材料で構成された管状の部材である。白金族金属とは、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)の6元素を指す。白金族金属を含む材料には、単一の元素からなる白金族金属、または白金族金属の合金からなる材料が用いられる。例えば、白金または白金合金が用いられる。
次に、図3を参照しながら、清澄槽10の構成を説明する。図3は、清澄槽10の構成を示す概略図である。
清澄槽10は、清澄管102と、一対の電極12a、12bと、冷却管14a、14bと、を備えている。
清澄管102は、白金族金属から構成される筒状の形状の部材である。清澄管102には、熔融ガラスの液面の上方に気相空間が形成されるよう、熔融ガラスが供給される。気相空間と接する清澄管102の壁部は、熔融ガラスの液面から離間した位置において、熔融ガラスが接触する清澄管102の内壁面よりも表面粗さが大きい粗面化領域を有している。粗面化領域については、後で詳細に説明する。
電極12a、12bは、図示される例において、清澄管102の両端の外周面に設けられた一対のフランジ状の部材である。電極12a、12bは清澄管102に溶接されている。電極12a、12bには、電源装置20に接続される延在部16a、16bが溶接されている。延在部16は、電極12に溶接され、電源装置20が接続されている。延在部16は、電源装置20から流れてくる電流を電極12に流し、電極12を発熱させる。電源装置20から電極12a、12b(延在部16a、16b)の間に電圧が印加されることにより、電極12a、12bの間の清澄管102に電流が流れて、清澄管102が通電加熱される。この通電加熱により、清澄管102は例えば、1650℃〜1700℃程度に加熱され、移送管104から供給された熔融ガラスMGは、脱泡に適した温度、例えば、1600℃〜1700℃程度に加熱される。また、電極12a、12b、延在部16a、16bにはそれぞれ、冷媒供給装置18a、18bが接続されている。冷媒供給装置18a、18bが冷媒を供給すると、電極12a、12b、延在部16a、16bは冷却され、冷却された電極12a、12bに接する清澄管102も冷却される。このため、清澄管102における電極12a、12b近傍において、温度が最も低くなる。ここで、電極近傍とは、清澄管102における、電極の位置から例えば50cmの範囲内の場所を意味する。電極12a、12bは、白金、白金合金、白金ロジウムまたは白金ロジウム合金から構成されているが、電極12a、12bの一部が、パラジウム,銀,銅などの他の金属から構成されていてもよい。
なお、電極12aは12bと、延在部16aは16bと、冷却管14aは14bと、冷媒供給装置18aは冷媒供給装置18bと、それぞれ同じ構成を有するので、以下、特に断った場合を除いて、電極12a、2bを電極12と総称し、延在部16a、16bを延在部16と総称し、冷却管14a、14bを冷却管12と、冷媒供給装置18a、18bを冷媒供給装置18と総称して説明する。
冷却管14は、電極12を冷却する。冷却管14は、電極12及び延在部16の過熱を抑制するために、電極12及び延在部16の周囲に接触するように設けられている。すなわち、電極12及び延在部16は冷却管14により冷却されて、電極12及び延在部16の温度上昇を抑制し、過熱を防いでいる。
冷却管14は、冷媒供給装置18に接続されている。冷却管14は、管状に構成されており、冷媒供給装置18から供給された冷媒(例えば、水などの液体)を受け入れる流入口と、供給された冷媒を冷媒供給装置18に対して排出する排出口とを有する。冷却管14は、冷媒供給装置18から供給された冷媒を通過させることにより、冷却管14に接触するように設けられている電極12及び延在部16を冷却するように構成されている。冷却管14が電極12及び延在部16を冷却することにより、電極12、延在部16が過熱して破損することを抑制しているが、冷却管14が冷却源となり、冷却管14により冷却された電極12及び電極12近傍が、清澄槽10における局所的に温度が低下する位置である。
清澄槽10は、図3に示す例において、さらに、通気管13を備えている。
通気管13は、気相空間と清澄管102の外部空間とを連通する。通気管13は、熔融ガラスMGから気相空間に放出された、酸素、CO2、SO2等の気体を外部空間に排出する機能を有している。
図4は、清澄管102の長手方向における位置と、気相空間と接する清澄管102の壁部(上端部)の温度との関係を示す図である。図4において、横軸は、熔融ガラスの流れ方向の位置、すなわち清澄管102の長手方向の位置を表し、縦軸は、清澄管102の温度を表す。
清澄管102は、電極12の周辺部が通水冷却(水冷)されているので、清澄管102の両端近傍(すなわち、電極12近傍)の温度は、局所的に低温になりやすい。また、通気管13も、清澄管102から突出しているので、清澄管102の通気管13近傍の温度も、局所的に低温になりやすい。このため、清澄管102の壁部の温度は、熔融ガラスMGの流れ方向の位置に応じて変化する。なお、通気管13近傍とは、清澄管102における、通気管13の位置から例えば20cmの範囲内の場所を意味する。熔融ガラスMGと接触する清澄管102の壁部は、保有熱量の大きい熔融ガラスMGと接触するため、熔融ガラスMGの温度に近い温度に保たれ、熔融ガラスMGの流れ方向に沿った位置による温度差は小さい。しかし、気相空間Sと接する清澄管102の壁部は、熔融ガラスMGとの間での熱の授受が少なく、清澄管102の電極12近傍、及び通気管13近傍の温度が、低温になりやすい。一方、電極12から離れた清澄管102の場所、例えば、通気管13と電極12との間の中間部分は、清澄管102の発する熱が熔融ガラスMGに伝わりにくいために、熔融ガラスMGの流れ方向において高温の領域となる。このように、気相空間と接する清澄管102の上端部には、熔融ガラスMGの流れ方向に沿った温度変化が生じる。
このような清澄管102の温度変化が生じていると、高温の領域では、気相空間内の酸素を含んだ気体に接することで、清澄管102の内壁面の部分が酸化され、揮発しやすい。一方、低温の領域では、揮発した白金族金属が、清澄管102の電極12近傍及び通気管13近傍の位置で凝集し、付着しやすい。凝集した揮発物は、脱泡工程中の熔融ガラスMG中に落下して混入し、ガラス基板に異物として混入するおそれがある。
本実施形態では、清澄管102の壁部に、粗面化領域111が設けられていることにより、下記説明するように、清澄管102の上端部の温度が過度に高温や低温にならずに熔融ガラスMGの温度に近くなり、揮発した白金族金属が凝集し難い。このため、凝集した異物が落下して、熔融ガラスMG中に混入することを抑制できる。
(粗面化領域)
図5及び図6を参照しながら、清澄管102の粗面化領域111について詳細に説明する。
図5は、清澄管102の長手方向と直交する断面を示す図である。図6は、清澄管の長手方向と平行な方向に沿った断面を示す図である。
粗面化領域111は、上述したように、熔融ガラスMGが接触する清澄管102の内壁面110よりも表面粗さが大きく、多数の凹凸を有している。このため、粗面化領域111の温度が熔融ガラスMGの温度よりも低いときは、粗面化領域111は、表面粗さの小さい内壁面110と比べ、熔融ガラスMGから熱放射される赤外線を反射し難く、熱を吸収しやすい。このため、粗面化領域111が設けられた壁部の温度は上昇しやすく、揮発した白金族金属の凝集を抑制することができる。万一、粗面化領域111において白金族金属が凝集し、付着したとしても、凝集物と粗面化領域111の凹凸との接触面積は大きいため、凝集物が粗面化領域111の壁面から離脱して、落下し難くなっている。このため、熔融ガラスへの異物の混入を抑制する効果が高い。また、粗面化領域111の温度が熔融ガラスMGの温度よりも高いときは、粗面化領域111からの熱の放射量が、滑らかな面からの放射量と比べ大きく(キルヒホッフの法則により)、粗面化領域111は過熱され難い。
一方、粗面化領域111は、上述したように、熔融ガラスMGの液面Lから離間した位置に配置されている。粗面化された壁部は、表面積が大きいため、熔融ガラスMGと接触した場合に熔融ガラスMG中に溶け出しやすい。熔融ガラスMGに溶け出した白金族金属は、析出してガラス基板内に異物として残る可能性がある。本実施形態では、粗面化領域111が液面Lから離間しているため、熔融ガラスMGとの接触が抑えられ、熔融ガラスMGへの溶け出しを抑制することができる。
本明細書において、表面粗さは、JIS B0601:2013に準拠した算術表面粗さRaをいう。粗面化領域111の表面粗さRaは、5〜10μmであることが好ましい。表面粗さRaが5μm未満であると、粗面化領域111が設けられた壁部の温度を上昇させる効果が小さい。また、表面粗さRaが10μmを超える場合は、粗面化のために用いた用具の一部が離脱して、粗面化領域の凹凸に付着し、汚染物として残りやすくなる。このような汚染物は、熔融ガラスMGに混入したり、熔融ガラスMGと接触することで分解し、熔融ガラスMG内に気泡を発生させたりして、ガラス基板の品質を低下させるおそれがある。また、表面粗さRaが10μmを超える場合は、粗面化領域の凹んだ部分に応力が集中しやすいため、清澄管102の壁部にクラックが生じ、割れ等の損傷が発生する場合がある。表面粗さRaが5〜10μmの範囲内にある粗面化領域111は、清澄管102の内壁を研磨することにより設けることができる。研磨は、例えば、研磨砥粒を保持した不織布からなる研磨パッドや、白金族金属等の繊維材料を束ねてなるたわし、又はそのような繊維材料を保持したブラシを用いて行うことができる。
粗面化領域111が液面Lに対して離間する長さ、すなわち、粗面化領域111の液面Lからの高さhは、清澄工程(ST2)において変動する液面Lの最高高さ位置よりも高い位置となるよう設定される。好ましくは、高さhは、清澄管102の頂部の液面Lからの高さHの例えば10%以上、液面Lから離れた位置に設定される。
粗面化領域111は、図5に示す例のように、気相空間Sと接する清澄管102の壁部のうち、少なくとも最高高さ位置をなす部分(頂部)を含むように設けられることが好ましい。清澄管102の頂部は、上述した局所的に温度が低下する程度が最も大きい部分であるため、この部分に粗面化領域111を設け、清澄管102の壁部の温度を上昇させることで、頂部での温度変化の幅を小さくでき、揮発した白金族金属の凝集を効果的に抑えることができる。この場合、粗面化領域111を、清澄管102の頂部から、清澄管102の円周方向の両側に、例えば15cmの範囲内に設けることが好ましい。
粗面化領域111は、気相空間Sと接する清澄管102の壁部のうち、少なくとも、清澄管102の長手方向に沿って局所的に温度が低下する部分に設けられることが好ましい。具体的には、図6に示す例のように、粗面化領域111は、電極12近傍及び通気管13近傍の清澄管102の壁部に設けられることが好ましい。電極12近傍及び通気管13近傍に位置する清澄管102の壁部は、上述したように局所的に温度が低下する部分であるため、これらの部分に粗面化領域111を設け、清澄管102の壁部の温度を上昇させることで、清澄管102の長手方向に沿った温度変化の幅を小さくすることができる。これにより、揮発した白金族金属の凝集を抑える効果が高くなる。
粗面化領域111は、低粗度領域(第1の領域)と、低粗度領域よりも表面粗さが大きい高粗度領域(第2の領域)と、を有していてもよい。このとき、高粗度領域は、低粗度領域が位置する清澄管102の壁部の部分と比べ、清澄時の温度が高い壁部の部分に位置していることが好ましい。粗面化領域111にこのような表面粗さの勾配が設けられていると、温度が大きく低下する清澄管102の位置であるほど、清澄管102の温度が大きく上昇するため、気相空間Sと接する清澄管102の壁部の温度変化の幅を小さくし、揮発した白金族金属の凝集を抑制することができる。このような表面粗さの勾配は、複数の種類の表面粗さを用いて段階的に表面粗さが変化するように設けてもよく、2種類の表面粗さの間で連続的に表面粗さが変化するように設けてもよい。
上述した表面粗さの勾配を設けることは、次の場合に好適である。すなわち、清澄管102の壁部が、熔融ガラスMGの流れ方向に沿って、上流側部分(第1の部分)と、第1の部分より下流側に位置する下流側部分(第2の部分)と、を有している場合であって、下流側部分が、清澄時の最高温度が上流側部分の最高温度より低い部分である場合に、表面粗さの勾配を設けることが好適である。この場合、例えば、下流側部分として、電極12aと通気管13との間の部分に、高粗度領域が設けられ、上流側部分として、通気管13と電極12bとの間の部分に、低粗度領域が設けられる。下流側部分の清澄時の最高温度は、図4に示すように、上流側部分の清澄時の最高温度より低くなる場合がある。このような場合、上流側部分に低粗度領域を設けて、清澄管102の温度を上昇させる効果を抑え、白金族金属の揮発を抑制するとともに、下流側部分に高粗度領域を設けて、清澄管102の温度を上昇させる効果を高め、揮発した白金族金属の凝集を抑制することができる。
清澄管102の壁部のうち、粗面化領域111以外の領域、すなわち、熔融ガラスMGと接触する内壁面、及び、液面L付近の内壁面の表面粗さRaは、1〜5μmであることが好ましい。これらの内壁面は、熔融ガラスMGと接触するあるいは接触しやすいので、表面粗さRaが5μm以下であることで、白金族金属の溶け出しを抑制することができる。また、表面粗さRaが5μm以下であることで、清澄管102の材料コストを抑制できる。粗面化領域111以外の領域の上記範囲の表面粗さRaは、例えば、清澄管102となる白金族金属材料をシート状に圧延加工したものを、そのまま用いることで得られる。
また、粗面化領域111以外の領域は、気相空間Sと接する清澄管102の壁部に設けられていてもよい。長手方向に沿った清澄管102の温度は、図4に示すように、電極12近傍と通気管13近傍の間の位置では高く、この部分では、揮発した白金族金属が凝集し難い一方で、白金族金属の揮発が起きやすい。このため、電極12近傍と通気管13近傍の間の清澄管102の位置の表面粗さを、粗面化領域111よりも小さくすることで、白金族金属の揮発を抑制することができる。
本実施形態において、清澄管102に設けられる電極12の数は、3つ以上であってもよい。このような態様では、長手方向に隣り合う電極12の間で流す電流量を、電極12の間ごとに異ならせ、例えば、清澄管102の上流側部分にある電極12間では、脱泡工程を促進するために温度を高くし、下流側部分にある電極12間では、吸収工程を促進するために温度を低くする場合がある。このような通電加熱を行う場合、上流側部分にある電極12の間の壁部に低粗度領域を設け、下流側部分にある電極12の間の壁部に高粗度領域を設けておくことで、下流側部分では、清澄管102の温度が大きく上昇し、揮発した白金族金属の凝集が抑えられるとともに、上流側部分では、清澄管102の温度の上昇幅が抑えられ、白金族金属の揮発を抑制することができる。
また、清澄管102に設けられる電極12の数は、1つであってもよい。この場合、他の電極を、例えば供給管106に配置し、清澄管102に設けた電極12との間で通電加熱を行うことができる。この場合、清澄管102に設けられた電極12近傍の温度は低下しやすいため、この電極12近傍の位置に粗面化領域111を設けることが好ましい。
本実施形態によれば、気相空間と接する清澄管102の壁部に、粗面化領域111が設けられているため、粗面化領域111が設けられた清澄管102の部分の温度が上昇しやすい。このため、気相空間内で揮発した白金族金属が、粗面化領域111が設けられた清澄管102の部分において凝集することを抑制でき、凝集物が落下して熔融ガラスMG内に混入することを抑制できる。万一、粗面化領域111に凝集物が付着した場合でも、粗面化領域111の凹凸と凝集物との接触面積が大きいため、凝集物は落下し難く、熔融ガラスへの混入を防止する効果を高められる。一方、粗面化領域111は、熔融ガラスの液面Lから離間しているため、熔融ガラスMGとの接触が抑えられ、熔融ガラスMGへの溶け出しが抑制される。
(ガラス基板)
本実施形態において製造されるガラス基板の大きさは、特に制限されないが、例えば縦寸法及び横寸法のそれぞれが、500mm〜3500mm、1500mm〜3500mm、1800〜3500mm、2000mm〜3500mmであり、2000mm〜3500mmであることが好ましい。
ガラス基板の厚さは、例えば、0.1〜1.1mmであり、より好ましくは0.75mm以下の極めて薄い矩形形状の板であり、例えば、0.55mm以下、さらには0.45mm以下の厚さがより好ましい。ガラス基板の厚さの下限値は、0.15mmが好ましく、0.25mmがより好ましい。
<ガラス組成>
このようなガラス基板として、以下のガラス組成のガラス基板が例示される。つまり、以下のガラス組成のガラス基板が製造されるように、熔融ガラスの原料が調合される。
SiO2 55〜80モル%、
Al23 8〜20モル%、
23 0〜12モル%、
RO 0〜17モル%(ROはMgO、CaO、SrO及びBaOの合量)。
SiO2は60〜75モル%、さらには、63〜72モル%であることが、熱収縮率を小さくするという観点から好ましい。
ROのうち、MgOが0〜10モル%、CaOが0〜15モル%、SrOが0〜10%、BaOが0〜10%であることが好ましい。
また、SiO2、Al23、B23、及びROを少なくとも含み、モル比((2×SiO2)+Al23)/((2×B23)+RO)は4.5以上であるガラスであってもよい。また、MgO、CaO、SrO、及びBaOの少なくともいずれか含み、モル比(BaO+SrO)/ROは0.1以上であることが好ましい。
また、モル%表示のB23の含有率の2倍とモル%表示のROの含有率の合計は、30モル%以下、好ましくは10〜30モル%であることが好ましい。
また、上記ガラス組成のガラス基板におけるアルカリ金属酸化物の含有率は、0モル%以上0.4モル%以下であってもよい。
また、ガラス中で価数変動する金属の酸化物(酸化スズ、酸化鉄)を合計で0.05〜1.5モル%含み、As、Sb及びPbOを実質的に含まないということは必須ではなく任意である。
また、本実施形態によって製造されるガラス基板には、無アルカリのボロアルミノシリケートガラスあるいはアルカリ微量含有ガラスが用いられることが好ましい。
本実施形態によって製造されるガラス基板は、例えば以下の組成を含む無アルカリガラスからなることが好ましい。
本実施形態によって製造されるガラス基板のガラス組成として、例えば、次が挙げられる(質量%表示)。
SiO:50〜70%(好ましくは、57〜64%)、Al:5〜25%(好ましくは、12〜18%)、B:0〜15%(好ましくは、6〜13%)を含み、さらに、次に示す組成を任意に含んでもよい。任意で含む成分として、MgO:0〜10%(好ましくは、0.5〜4%)、CaO:0〜20%(好ましくは、3〜7%)、SrO:0〜20%(好ましくは、0.5〜8%、より好ましくは3〜7%)、BaO:0〜10%(好ましくは、0〜3%、より好ましくは0〜1%)、ZrO:0〜10%(好ましくは、0〜4%,より好ましくは0〜1%)が挙げられる。さらに、R’O:0.10%を超え2.0%以下(ただし、R’はLi、NaおよびKから選ばれる少なくとも1種である)を含むことがより好ましい。
或いは、SiO:50〜70%(好ましくは、55〜65%)、B:0〜10%(好ましくは、0〜5%、1.3〜5%)、Al:10〜25%(好ましくは、16〜22%)、MgO:0〜10%(好ましくは、0.5〜4%)、CaO:0〜20%(好ましくは、2〜10%、2〜6%)、SrO:0〜20%(好ましくは、0〜4%、0.4〜3%)、BaO:0〜15%(好ましくは、4〜11%)、RO:5〜20%(好ましくは、8〜20%、14〜19%),を含有することが好ましい(ただし、RはMg、Ca、SrおよびBaから選ばれる少なくとも1種である)。さらに、R’Oが0.10%を超え2.0%以下(ただし、R’はLi、NaおよびKから選ばれる少なくとも1種である)を含むことがより好ましい。
<ヤング率>
本実施形態によって製造されるガラス基板のヤング率として、例えば、72GPa以上が好ましく、75GPa以上がより好ましく、77GPa以上がより更に好ましい。
<歪点>
本実施形態によって製造されるガラス基板の歪率として、例えば、650℃以上が好ましく、680℃以上がより好ましく、700℃以上、720℃以上が更により好ましい。
<熱収縮率>
本実施形態によって製造されるガラス基板の熱収縮率は、例えば、50ppm以下であり、好ましくは40ppm以下、より好ましくは30ppm以下、更により好ましくは20ppm以下である。熱収縮率を低減する前のガラス基板の熱収縮率の範囲としては、10ppm〜40ppmが好ましい。
本実施形態で製造されるガラス基板は、フラットパネルディスプレイ用ガラス基板、カーブドパネルディスプレイ用ガラス基板を含むディスプレイ用ガラス基板として好適であり、例えば、液晶ディスプレイ用ガラス基板あるいは、有機ELディスプレイ用のガラス基板として好適である。さらに、本実施形態で製造されるガラス基板は、高精細ディスプレイに用いられる、IGZO(インジウム、ガリウム、亜鉛、酸素)等の酸化物半導体を使用した酸化物半導体ディスプレイ用ガラス基板、及びLTPS(低温度ポリシリコン)半導体を使用したLTPSディスプレイ用ガラス基板に好適である。
また、本実施形態で製造されるガラス基板は、カバーガラス、磁気ディスク用ガラス、太陽電池用ガラス基板などにも適用することが可能である。
以上、本発明のガラス基板製造装置およびガラス基板の製造方法について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
10 清澄槽
12a、12b 電極
13 通気管
14a、14b 冷却管
16a、16b 供給管
18a、18b 冷媒供給装置
20 電源装置
100 熔解装置
101 熔解槽
102 清澄管
103 撹拌槽
103a スターラ
104、105 移送管
106 ガラス供給管
110 熔融ガラスと接触する清澄管の内壁面
111 粗面化領域
200 成形装置
300 切断装置
H 清澄管の頂部の内壁面の液面からの高さ
h 粗面化領域の液面からの高さ
L 液面
MG 熔融ガラス
S 気相空間
SG シートガラス

Claims (7)

  1. 清澄剤を含む熔融ガラスを加熱しながら清澄する清澄槽を有するガラス基板製造装置であって、
    前記清澄槽は、
    前記熔融ガラスの液面の上方に気相空間が形成されるよう、熔融ガラスが供給される清澄管と、
    前記清澄管に設けられたフランジ状の電極と、
    前記電極を冷却する冷却管と、を備え、
    前記気相空間と接する前記清澄管の壁部は、前記液面から離間した位置において、前記熔融ガラスが接触する前記清澄管の内壁面よりも表面粗さが大きい粗面化領域を有している、ことを特徴とするガラス基板製造装置。
  2. 前記粗面化領域は、前記電極が設けられた前記壁部の近傍に位置している、請求項1に記載のガラス基板製造装置。
  3. 前記清澄槽は、さらに、前記気相空間と前記清澄管の外部空間とを連通する通気管を備え、
    前記粗面化領域は、前記通気管が設けられた前記壁部の近傍に位置している、請求項1又は2に記載のガラス基板製造装置。
  4. 前記粗面化領域は、第1の領域と、前記第1の領域よりも表面粗さが大きい第2の領域と、を有し、
    前記第2の領域は、前記第1の領域が位置する前記壁部の部分と比べ、清澄時の温度が高い前記壁部の部分に位置している、請求項1から3のいずれか1項に記載のガラス基板製造装置。
  5. 前記清澄槽では、前記清澄管に前記熔融ガラスを流しながら清澄が行われ、
    前記壁部は、前記熔融ガラスの流れ方向に沿って、第1の部分と、前記第1の部分より下流側に位置する第2の部分であって、清澄時の最高温度が前記第1の部分の最高温度より低い第2の部分と、を有し、
    前記第2の領域は前記第2の部分に配置され、前記第1の領域は前記第1の部分に配置されている、請求項4に記載のガラス基板製造装置。
  6. 前記粗面化領域の表面粗さRaは、5〜10μmである、請求項1〜5のいずれか1項に記載のガラス基板製造装置。
  7. ガラス基板の製造方法であって、
    ガラス原料を溶かして、清澄剤を含む熔融ガラスを作る熔解工程と、
    熔融ガラスを加熱しながら清澄する清澄工程と、を備え、
    前記清澄工程では、前記熔融ガラスの液面の上方に気相空間が形成されるよう、清澄管に前記熔融ガラスを供給し、フランジ状の電極を冷却管を用いて冷却しながら、前記電極を用いて前記清澄管に電流を供給し、
    前記気相空間と接する前記清澄管の壁部は、前記液面から離間した位置において、前記熔融ガラスが接触する前記清澄管の内壁面よりも表面粗さが大きい粗面化領域を有している、ことを特徴とするガラス基板の製造方法。
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