JP2018170126A - 有機エレクトロルミネッセンス素子用電極、有機エレクトロルミネッセンス素子、有機エレクトロルミネッセンス表示装置、及び有機エレクトロルミネッセンス素子用電極の製造方法 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子用電極、有機エレクトロルミネッセンス素子、有機エレクトロルミネッセンス表示装置、及び有機エレクトロルミネッセンス素子用電極の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2018170126A
JP2018170126A JP2017065598A JP2017065598A JP2018170126A JP 2018170126 A JP2018170126 A JP 2018170126A JP 2017065598 A JP2017065598 A JP 2017065598A JP 2017065598 A JP2017065598 A JP 2017065598A JP 2018170126 A JP2018170126 A JP 2018170126A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
work function
electrode
organic
less
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017065598A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6975543B2 (ja
Inventor
孝洋 伊東
Takahiro Ito
孝洋 伊東
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Geomatec Co Ltd
Original Assignee
Geomatec Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Geomatec Co Ltd filed Critical Geomatec Co Ltd
Priority to JP2017065598A priority Critical patent/JP6975543B2/ja
Priority to TW107108381A priority patent/TWI759443B/zh
Priority to CN201880020886.2A priority patent/CN110463349B/zh
Priority to KR1020197027375A priority patent/KR102489364B1/ko
Priority to PCT/JP2018/012968 priority patent/WO2018181573A1/ja
Publication of JP2018170126A publication Critical patent/JP2018170126A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6975543B2 publication Critical patent/JP6975543B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K50/00Organic light-emitting devices
    • H10K50/80Constructional details
    • H10K50/805Electrodes
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B33/00Electroluminescent light sources
    • H05B33/02Details
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B33/00Electroluminescent light sources
    • H05B33/10Apparatus or processes specially adapted to the manufacture of electroluminescent light sources
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B33/00Electroluminescent light sources
    • H05B33/12Light sources with substantially two-dimensional radiating surfaces
    • H05B33/22Light sources with substantially two-dimensional radiating surfaces characterised by the chemical or physical composition or the arrangement of auxiliary dielectric or reflective layers
    • H05B33/24Light sources with substantially two-dimensional radiating surfaces characterised by the chemical or physical composition or the arrangement of auxiliary dielectric or reflective layers of metallic reflective layers
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B33/00Electroluminescent light sources
    • H05B33/12Light sources with substantially two-dimensional radiating surfaces
    • H05B33/26Light sources with substantially two-dimensional radiating surfaces characterised by the composition or arrangement of the conductive material used as an electrode
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B33/00Electroluminescent light sources
    • H05B33/12Light sources with substantially two-dimensional radiating surfaces
    • H05B33/26Light sources with substantially two-dimensional radiating surfaces characterised by the composition or arrangement of the conductive material used as an electrode
    • H05B33/28Light sources with substantially two-dimensional radiating surfaces characterised by the composition or arrangement of the conductive material used as an electrode of translucent electrodes
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K71/00Manufacture or treatment specially adapted for the organic devices covered by this subclass
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K2102/00Constructional details relating to the organic devices covered by this subclass

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

【課題】可視光領域における反射率を低減することで外部反射を抑え、かつ仕事関数を任意に調整することが可能であり、有機EL素子の陽極、陰極のどちらにも適用可能な有機EL素子用電極、及び有機EL素子用電極の製造方法を提供する。
【解決手段】金属又は合金を主成分とする導電層1と、該導電層の上に設けられた可視光領域の反射率が40%以下の黒化層2と、該黒化層の上に設けられた所定の仕事関数を有する透明導電酸化物からなる仕事関数調整層3と、を含み、可視光領域の反射率が10%以下であり、シート抵抗が1Ω/sq以下である有機EL素子用電極20により解決される。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子用電極、有機エレクトロルミネッセンス素子、有機エレクトロルミネッセンス表示装置、及び有機エレクトロルミネッセンス素子用電極の製造方法に関する。
近年、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子という)は、様々な分野で利用されており、特に、スマートフォンの表示ディスプレイ、薄型テレビなどの表示デバイス、照明器具などの用途に用いられている。
有機EL素子を用いた表示装置や照明装置に用いられる有機ELパネルは、光の取り出し方向の違いにより、トップエミッション型とボトムエミッション型の2つに大別される。
トップエミッション型は、基板上にTFT(Thin Film Transistor、薄膜トランジスタ)層が形成され、その上に電極及び有機EL層などの各層が積層される。トップエミッション型は、基板の逆側から、つまりTFT回路とは逆側に光を取り出すものである。一方、ボトムエミッション型は、基板側から、つまり、TFT回路以外の領域から光を取り出すものである。
トップエミッション型の有機EL素子は、ボトムエミッション型の有機EL素子に比べ、TFTや配線等の遮光物による制約を受けることなく高い開口率を確保できることから、高輝度および高精細化に適している。
トップエミッション型の有機ELパネルにおいて、従来はパネル表面に円偏光板を設置してTFTおよび有機EL素子用電極の外光反射を防ぐ必要があったが、円偏光フィルムを何枚も重ねなくてはいけないことからフレキシブルな有機ELパネルの作成が難しかった。
円偏光板を省略するにはTFTおよび有機EL素子の外光反射を防ぐ必要がある。TFTアレイからの外光反射は、ブラックマトリクスで防ぐことが可能であるが、有機EL素子の陽極に関しては電極の反射率が低く、導電性があり、かつ仕事関数の深い材料が必要である。また、反射電極側を陰極として使用する場合には、仕事関数の浅い材料が必要となる。
特許文献1は、円偏光フィルムを用いずにEL発光装置の鏡面化を防止する技術に関するものであり、酸化物導電膜からなる陽極又は陰極と、遮光膜が設けられたEL発光素子が記載されている。
特許文献2は、反射防止層にモリブデン又は酸化クロムを用いた有機EL表示素子に関するものであり、金属電極による外光の反射を防止するために、モリブデン又は酸化クロムを反射防止層として用いることが記載されている。
特許文献3は、カソードからの周囲光反射を抑えた有機発光デバイスに関するものであり、反射抑制層として酸化亜鉛等のn型半導体や六ホウ化カルシウムを用いることが記載されている。
特許文献4は、EL表示装置を構成するEL用カラーフィルタに関するものであり、EL用カラーフィルタの反射防止層の材料として、酸化モリブデンなどの光吸収性の酸化物を用いることが記載されている。
特開2002−033185号公報 特開2004−303481号公報 特開2001−332391号公報 特開2003−017263号公報
特許文献1乃至4では、有機EL素子において外部反射を防止するために、遮光膜や、反射防止層を設けているが、低い可視光領域の反射率、良好な導電性を有しつつ、仕事関数が調整可能である電極構成は実現されていなかった。
また、低い可視光領域の反射率、良好な導電性を有しつつ、仕事関数が調整できる、一括してエッチング可能な電極構成は実現されていなかった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、可視光領域における反射率を低減することで外部反射を抑え、かつ仕事関数を任意に調整することが可能であり、有機EL素子の陽極、陰極のどちらにも適用可能な有機EL素子用電極、及び有機EL素子用電極の製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、低い可視光領域の反射率、良好な導電性を有しつつ、仕事関数が調整できる、一括してエッチング可能な有機EL素子用電極、及び有機EL素子用電極の製造方法を提供することにある。
前記課題は、本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子用電極によれば、金属又は合金を主成分とする導電層と、該導電層の上に設けられた可視光領域の反射率が40%以下の黒化層と、該黒化層の上に設けられた所定の仕事関数を有する透明導電酸化物からなる仕事関数調整層と、を含み、可視光領域の反射率が10%以下であり、シート抵抗が1Ω/sq以下であること、により解決される。
上記構成により、導電層の上に黒化層及び仕事関数調整層を設けているため、可視光領域における反射率を低減することで外部反射が抑えられるとともに、シート抵抗値が小さく、仕事関数を任意に調整可能な有機EL素子用電極を提供できる。よって、偏光板レスのフレキシブルな有機ELパネルを形成することが可能となる。
このとき、前記有機エレクトロルミネッセンス素子用電極は、前記導電層と、前記黒化層と、前記仕事関数調整層と、からなる3層で構成されていると好適である。
このように、低い可視光領域の反射率と、十分な導電性を有し、陽極としても、陰極としても用いることが可能であるという利点を有しつつも、3層という少ない層数で構成されているため、電極の製造が容易であるとともに、電極を薄くすることができる。
このとき、前記導電層は、Al、Cu、Ag、Mo、Crを含む群より選択される一種以上の金属を主成分とする金属又は合金であると好適である。
これらの金属又は合金を用いることにより、スパッタリング法など、簡単なプロセスにより導電層を積層でき、低いシート抵抗を実現できる。
このとき、前記黒化層は、Mo又はZnを主成分とする、低級酸化物、低級窒化物、又は低級酸窒化物からなると好適である。
このように、黒化層として、可視光領域において高い吸光度を有する導電性の物質を用いることにより、低い可視光領域の反射率及び良好な導電性を実現することができる。
このとき、前記仕事関数調整層は、In又はZnOをベースとする透明導電酸化物からなり、InにGa、Ce、Zn、Sn、Si、W、Tiを含む群より選択される一種以上が添加された透明導電酸化物又は、ZnOにAl又はGaを含む群より選択される一種以上が添加された透明導電酸化物からなるものであると好適である。
このように、仕事関数調整層として、各種金属をドープ可能であり、ドーパントの添加量に応じて仕事関数を調整可能である透明導電酸化物を用いることにより、陽極としても、陰極としても用いることができるとともに、可視光領域の反射率が低い電極を提供できる。
このとき、前記仕事関数調整層は仕事関数が4.6eV以下であり、有機エレクトロルミネッセンス素子の陰極として用いられるか、又は仕事関数が4.7eV以上であり、有機エレクトロルミネッセンス素子の陽極として用いられると好適である。
このように、ベースとなる透明導電酸化物に添加するドーパントの種類及び添加量に応じて、仕事関数調整層の仕事関数が調整されるため、有機EL素子の陽極としても、陰極としても用いることが可能である。
前記課題は、本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子用電極を備える有機エレクトロルミネッセンス素子、及び前記有機エレクトロルミネッセンス素子を備え、偏光板を備えていない有機エレクトロルミネッセンス表示装置により解決される。
このように、本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子用電極は、可視光領域における反射率が低減されているため、有機EL素子、及び有機EL表示装置の電極として用いた場合、外部反射が抑得ることが可能であり、偏光板レスの有機EL表示装置を提供することができる。
前記課題は、本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子用電極の製造方法によれば、基材上にAl、Cu、Ag、Mo、Crを含む群より選択される一種以上の金属を主成分とする導電層を積層する導電層積層工程と、前記導電層の上にMo又はZnを主成分とする、低級酸化物、低級窒化物、又は低級酸窒化物からなる可視光領域の反射率が40%以下の黒化層を積層する黒化層積層工程と、前記黒化層の上にIn又はZnOをベースとする透明導電酸化物からなる所定の仕事関数を有する仕事関数調整層を積層する仕事関数調整層積層工程と、積層した前記導電層、前記黒化層、及び前記仕事関数調整層を一括してエッチングするエッチング工程と、を行うこと、により解決される。
このように、導電層、黒化層、及び仕事関数調整層が適切な材料で形成されているため、リン硝酢酸系エッチング液(リン酸、硝酸、酢酸混合液)を用いたウェットエッチングにより一括してエッチングできるため、電極の製造が容易である。
また、導電層の上に黒化層及び仕事関数調整層を設けているため、可視光領域における反射率を低減することで外部反射が抑えられるとともに、シート抵抗が小さく、仕事関数を任意に調整可能な有機EL素子用電極を提供できる。
前記課題は、本発明の電子機器用電極によれば、金属又は合金を主成分とする導電層と、該導電層の上に設けられた可視光領域の反射率が40%以下の黒化層と、該黒化層の上に設けられた所定の仕事関数を有する透明導電酸化物からなる仕事関数調整層と、を含み、可視光領域の反射率が10%以下であり、シート抵抗が1Ω/sq以下であること、により解決される。
上記構成により、導電層の上に黒化層及び仕事関数調整層を設けているため、可視光領域における反射率を低減することで外部反射が抑えられるとともに、シート抵抗値が小さいため、電子機器の消費電力が低減された電子機器用電極を提供できる。
本発明の有機EL素子用電極は、黒化層が、電気伝導度が高く、可視光領域における吸光度が高いMo又はZnを主成分とする、低級酸化物、低級窒化物、又は低級酸窒化物で形成されているため、シート抵抗値が低いまま、反射率を低くすることができる。また、仕事関数調整層として、適切な仕事関数を有する透明伝導酸化物を用いているため、電極を陽極、陰極のどちらにも用いることが可能である。さらに、黒化層と仕事関数調整層を組み合わせることで、可視光領域における反射率を10%以下まで低くすることができる。従って、偏光板レスのフレキシブルな有機ELパネルが形成できる。
また、導電層、黒化層、仕事関数調整層は、一括してエッチング可能な材料から選択されるため、電極の製造が容易である。
本発明の一実施形態に係る有機EL素子用電極を示す模式断面図である。 本発明の一実施形態に係る有機EL素子用電極の製造方法のフロー図である。 本発明の一実施形態に係る有機EL素子を示す模式断面図である。 本発明の一実施形態の変形例に係る有機EL素子を示す模式断面図である。 本発明の参考例1及び参考例2の黒化層の光学定数測定の結果であり、(a)屈折率を示すグラフ、(b)消衰係数を示すグラフである。 本発明の参考例1乃至3の黒化層の反射率測定の結果を示すグラフである。 本発明の参考例4乃至8の仕事関数調整層の反射率測定の結果を示すグラフである。 本発明の実施例1及び比較例1の有機EL素子用電極の反射率測定の結果を示すグラフである。 本発明の実施例2乃至6及び比較例2の有機EL素子用電極の反射率測定の結果を示すグラフである。 実施例2の有機EL素子用電極をエッチングしたサンプルのSEM断面写真である。 本発明の実施例7の導電膜の反射率測定の結果を示すグラフである。
以下、本発明の一実施形態に係る有機EL素子用電極、該有機EL素子用電極の製造方法、該有機EL素子用電極を備える有機EL素子、該有機EL素子を用いた有機EL表示装置について説明する。
<有機EL素子用電極>
本実施形態の有機EL素子用電極20は、図1に示すように、導電層1と、導電層1の上に形成された黒化層2と、黒化層2の上に形成された仕事関数調整層3が積層されてなる。以下、有機EL素子用電極20を構成する各層について詳述する。
(導電層)
導電層1は、Al、Cu、Ag、Moを含む群より選択される一種以上を主成分とする金属又はAPC(銀、パラジウム、銅の合金)、AlNd、AlSi、AlCu、AlSiCuを含む群より選択される合金である。
ここで、主成分とするとは、前記導電層中、重量比で50重量%以上含む場合をいうものとする。
導電層1を構成する金属としては、十分な導電性があり、有機EL素子に用いられている金属であればよい。例えば、Al、Cu、Ag、Moなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
導電層1を構成する合金としては、十分な導電性があり、有機EL素子に用いられている合金であればよい。例えば、Al、Cu、Ag、Moなどを主成分とする合金、又はAPC(銀、パラジウム、銅の合金)、AlNd、AlSi、AlCu、AlSiCuを含む群より選択される合金が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
導電層1の厚さは、10nm以上1000nm以下とすることが好ましく、より好ましくは20nm以上800nm以下、より好ましくは30nm以上700nm以下、更に好ましくは40nm以上600nm以下、更に好ましくは50nm以上500nm以下であるとよい。導電層1の厚さが薄くなりすぎると、導電性が低下してしまう。一方、導電層1が厚すぎると、有機EL素子の厚みが増えてしまい、エッチングの加工性や製造性が低下してしまう。
(黒化層)
黒化層2は、Mo又はZnを主成分とする、低級酸化物、低級窒化物、又は低級酸窒化物からなる可視光領域の反射率が40%以下の層である。
ここで、主成分とするとは、前記黒化層中に含まれるMo又はZnが金属原子の原子数比で50原子%以上含む場合をいうものとする。
黒化層2を構成する低級酸化物、低級窒化物、又は低級酸窒化物としては、十分に可視光領域の光を吸収可能であり、十分な導電性があるものであればよい。例えば、Mo又はZnを主成分とする、低級酸化物、低級窒化物、又は低級酸窒化物などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Moを主成分とする低級酸化物とは、MoO(x=化学量論比、2≦x<3)、Moを主成分とする低級窒化物とは、MoN(y=化学量論比)、Moを主成分とする低級酸窒化物とは、MoO(x、y=化学量論比)である。
Znを主成分とする低級酸化物とは、ZnO(x=化学量論比)、Znを主成分とする低級窒化物とは、ZnN(y=化学量論比)、Znを主成分とする低級酸窒化物とは、ZnO(x、y=化学量論比)である。
黒化層2には、主成分であるMo又はZn以外の金属に、ドーパント金属が添加されていてもよい。
ドーパント金属は、好ましくは遷移金属であり、例えば、Nb、W、Al、Ni、Cu、Cr、Ti、Ag、Ga、Zn、In、Taであるが、これに限定されるものではない。
Mo又はZnを主成分とする、低級酸化物、低級窒化物、又は低級酸窒化物に対するドーパント金属の含有割合は、20原子%以下であることが好ましい。ドーパント金属(Nb、Taなど)の含有割合が上記範囲内であることにより、良好な導電性及び可視光領域における光吸収を実現することができる。
黒化層2の可視光領域の反射率は、50%以下であることが好ましく、より好ましくは40%以下であるとよい。JIS Z8120の定義によれば、可視光線に相当する電磁波の波長の下限は約360〜400nm、上限はおおよそ760〜830nmであるが、本実施形態において、可視光領域とは、400nm〜700nmの波長領域を言う。
黒化層2の可視光透過率が低いと、有機EL素子用電極20から反射される可視光が低減され、偏光板レスのフレキシブルな有機EL表示装置に好適に用いることができる。
黒化層2の厚さは、5nm以上200nm以下とすることが好ましく、より好ましくは10nm以上150nm以下、より好ましくは20nm以上100nm以下、更に好ましくは30nm以上75nm以下、更に好ましくは40nm以上60nm以下であるとよい。黒化層2の厚さが薄くなりすぎると、可視光領域の光の吸収が不十分となったり、成膜が困難となったりしてしまう。一方、黒化層2が厚すぎると、エッチングの加工性や製造性が低下してしまう。
(仕事関数調整層)
仕事関数調整層3は、所定の仕事関数を有する透明導電酸化物からなる層である。
仕事関数調整層3を構成する透明導電酸化物としては、十分な導電性があり、各種金属を添加することで仕事関数を調整可能である透明導電酸化物であればよい。そのような透明導電酸化物としては、例えば、In、ZnO、Ga、SnO、TiO、CdO及びこれらの複合酸化物などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本実施形態においては、仕事関数調整層3を構成する材料として、In又はZnOをベースとする透明導電酸化物を用いることが好ましい。
Inをベースとする透明導電酸化物として、主成分のInにGa、Ce、Zn、Sn、Si、W、Tiを含む群より選択される一種以上の金属元素が添加された透明導電酸化物を用いることができる。
このようなInをベースとする透明導電酸化物の中でも、Gaが添加されたIGO(ガリウムドープ酸化インジウム)、Znが添加されたIZO(酸化インジウム亜鉛)、Snが添加されたITO(酸化インジウム錫)、Ce、Sn、Tiが添加されたICO(酸化インジウムセリウム)、W及びZnが添加されたIWZO(タングステン−亜鉛ドープ酸化インジウム)を好適に用いることができる。
また、Inに添加される金属元素の含有割合は重量比で50重量%以下であることが好ましい。当該範囲を超えて多く含有されると、高抵抗となるため好ましくない。
なお、Inをベースとする透明導電酸化物には、Ga、Ce、Zn、Sn、Si、W、Ti以外に、他の元素が、本実施形態の有機EL素子用電極の性能を損なわない範囲で含まれていてもかまわない。
ZnOをベースとする透明導電酸化物として、主成分のZnOにAl又はGaを含む群より選択される一種以上の金属元素が添加された透明導電酸化物を用いることができる。
このようなZnOをベースとする透明導電酸化物としては、Alが添加されたAZO(アルミニウムドープ酸化亜鉛)、Gaが添加されたGZO(ガリウムドープ酸化亜鉛)、Al及びGaが添加されたGAZO(ガリウム/アルミニウムドープ酸化亜鉛)を好適に用いることができる。
また、ZnOに添加される金属元素の含有割合は、重量比で10重量%以下であることが好ましい。当該範囲を超えて多く含有されると、高抵抗となるため好ましくない。
なお、ZnOをベースとする透明導電酸化物には、Al又はGa以外に、他の元素が、本実施形態の有機EL素子用電極の性能を損なわない範囲で含まれていてもかまわない。
有機EL素子用電極20を陰極として用いる場合、例えば、仕事関数調整層3の仕事関数が4.6eV以下となるように透明導電酸化物を選択すればよい。
一方、有機EL素子用電極20を陽極として用いる場合、例えば、仕事関数調整層の仕事関数が4.7eV以上となるように透明導電酸化物を選択すればよい。
本実施形態において、仕事関数調整層3に各種金属を添加することで、所定の仕事関数となるように調整しているが、各種金属の添加は、ベースとなるIn又はZnOの結晶性の低下を引き起こす。従って、金属の添加により、仕事関数調整層3の結晶性が低下し、アモルファス化することで、所定のエッチング液を用いてエッチング可能となる。
仕事関数調整層3の厚さは、5nm以上150nm以下とすることが好ましく、より好ましくは10nm以上100nm以下、より好ましくは20nm以上80nm以下、更に好ましくは30nm以上60nm以下、更に好ましくは40nm以上50nm以下であるとよい。仕事関数調整層3の厚さが薄くなりすぎると、可視光領域の光の吸収が不十分となったり、仕事関数が安定しなかったり、成膜が困難となったりしてしまう。一方、仕事関数調整層3が厚すぎると、エッチングの加工性や製造性が低下してしまう。
(有機EL素子用電極の物性)
本実施形態に係る有機EL素子用電極20は、上記構成とすることにより、偏光板レスの有機EL表示装置に用いることが可能な低い可視光領域の反射率と、十分な導電性を有していることを特徴とする。
有機EL素子用電極20の可視光領域(400nm〜700nm)の反射率は、10%以下である。
有機EL素子用電極20のシート抵抗は、1Ω/sq以下、より好ましくは0.75Ω/sq以下、更に好ましくは、0.5Ω/sq以下、特に好ましくは0.25Ω/sq以下である。
有機EL素子用電極20の仕事関数は、仕事関数調整層3の仕事関数によって決定されるが、有機EL素子用電極20を陰極として用いる場合には4.6eV以下、一方、有機EL素子用電極20を陽極として用いる場合には4.7eV以上である。
有機EL素子用電極20は、導電層1と、黒化層2と、仕事関数調整層3と、からなる3層という少ない層数で構成されているが、低い可視光領域の反射率と、十分な導電性を有し、仕事関数調整層に用いる材料を適宜選択することで、有機EL素子の陽極としても、陰極としても用いることが可能であるという利点を有する。
有機EL素子用電極20の厚さは、20nm以上1500nm以下とすることが好ましく、より好ましくは100nm以上1000nm以下、より好ましくは200nm以上800nm以下、更に好ましくは300nm以上600nm以下、更に好ましくは350nm以上500nm以下であるとよい。有機EL素子用電極20が厚すぎると、エッチングの加工性や製造性が低下してしまう。
<有機EL素子用電極の製造方法>
本実施の形態の有機EL素子用電極20は、図2に示すように、基材上にAl、Cu、Ag、Mo、Crを含む群より選択される一種以上の金属を主成分とする導電層を積層する導電層積層工程と、前記導電層の上にMo又はZnを主成分とする、低級酸化物、低級窒化物、又は低級酸窒化物からなる可視光領域の反射率が40%以下の黒化層を積層する黒化層積層工程と、前記黒化層の上にIn又はZnOをベースとする透明導電酸化物からなる所定の仕事関数を有する仕事関数調整層を積層する仕事関数調整層積層工程と、積層した前記導電層、前記黒化層、及び前記仕事関数調整層を一括してエッチングするエッチング工程と、を行うことを特徴とする有機EL素子用電極の製造方法によって製造される。
以下、各工程について図2を参照して詳細に説明する。
(導電層積層工程)
導電層積層工程(ステップS1)では、基材10上にAl、Cu、Ag、Mo、Crを含む群より選択される一種以上の金属を主成分とする導電層1を積層する。基材10上に導電層1を形成する方法は、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法等の物理蒸着法を利用することができるが、これに限定されるものではない。
(黒化層積層工程)
黒化層積層工程(ステップS2)では、前記導電層積層工程で基材10上に積層した導電層1の上にMo又はZnを主成分とする、低級酸化物、低級窒化物、又は低級酸窒化物からなる可視光領域の反射率が40%以下の黒化層2を積層する。導電層1上に黒化層2を形成する方法は、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法等の物理蒸着法を利用することができるが、これに限定されるものではない。
黒化層積層工程において、Mo又はZnを主成分とする、低級酸化物、低級窒化物、又は低級酸窒化物を得るために、ターゲットとしてMo、ZnOを用い、酸素流量5〜50sccmの条件とする。
(仕事関数調整層積層工程)
仕事関数調整層積層工程(ステップS3)では、前記黒化層積層工程で導電層1に積層した黒化層2の上にIn又はZnOをベースとする透明導電酸化物からなる所定の仕事関数を有する仕事関数調整層3を積層する。黒化層2上に仕事関数調整層3を形成する方法は、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法等の物理蒸着法を利用することができるが、これに限定されるものではない。
仕事関数調整層積層工程において、In又はZnOをベースとする透明導電酸化物を得るために、ターゲットとしてITO、GZOを用い、酸素流量を5sccmの条件とする。
導電層1、黒化層2、及び仕事関数調整層3の形成方法を、例えば、真空蒸着法及び/又はスパッタリング法とすれば、ドライプロセスで一貫して、連続的に基材10上に有機EL素子用電極20を形成することができる。
(エッチング工程)
エッチング工程(ステップS4)では、基材10上に積層した導電層1、黒化層2、及び仕事関数調整層3を一括してエッチングする。例えば、基材10上に積層した導電層1、黒化層2、及び仕事関数調整層3の上にフォトリソグラフィ技術によりフォトレジストが塗布され、該レジストにマスクパターンを転写するために露光及び現像が順に行われ、更に、エッチングで電極として残すべき部分以外が除去される。その後、レジストが除去されると、残った部分が有機EL素子用電極20として得られる。
エッチング方法は、エッチング液によるウェットエッチング、又は反応性ガスエッチング、反応性イオンエッチング、反応性イオンビームエッチング、イオンビームエッチング、反応性レーザービームエッチング等のドライエッチングを利用することができる。
本実施形態では、導電層1、黒化層2、及び仕事関数調整層3を前述した材料で形成しているため、リン硝酢酸系エッチング液(リン酸、硝酸、酢酸混合液)を用いたウェットエッチングにより一括してエッチング可能である。
<有機発光素子>
本実施形態の有機EL素子用電極20を陽極(アノード)として備えるトップエミッション型の有機EL素子100は、図3に示すように、基材10と、有機EL素子用電極20と、正孔輸送層30と、有機発光層40と、電子輸送層50と、透明電極60とが順番に積層されて形成されており、発光Lは基材10の逆側から取り出される。
本実施形態の有機EL素子用電極20は、可視光領域の反射率が10%以下であり、外光反射が抑えられているため、偏光板を用いる必要がないという利点を有する。
以下に、有機EL素子100の各構成要素を詳細に説明する。
(基材)
本発明の有機EL素子100を構成する基材10は、電極及び有機物層を形成する際に変化しないものであればよく、例えばガラス、プラスチック、高分子フィルム、シリコン基板、これらを積層したものなどを用いることができる。
(正孔輸送層)
正孔輸送層30を構成する材料としては、ポリビニルカルバゾール若しくはその誘導体、ポリシラン若しくはその誘導体、側鎖若しくは主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体、ピラゾリン誘導体、アリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、トリフェニルジアミン誘導体、ポリアニリン若しくはその誘導体、ポリチオフェン若しくはその誘導体、ポリアリールアミン若しくはその誘導体、ポリピロール若しくはその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)若しくはその誘導体、又はポリ(2,5−チエニレンビニレン)若しくはその誘導体などが挙げられる。
正孔輸送層30を成膜する方法は特に限定されるものではないが、低分子正孔輸送材料では、高分子バインダーとの混合溶液からの成膜による方法が挙げられ、高分子正孔輸送材料では、溶液からの成膜による方法が挙げられる。
正孔輸送層30の膜厚としては、材料によって最適値は異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように選択すればよいが、少なくともピンホールが発生しないような厚さが必要である。膜厚が厚すぎると、有機EL素子100の駆動電圧が高くなってしまうため、正孔輸送層30の膜厚は、例えば1nm〜1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、より好ましくは5nm〜200nmであるとよい。
(有機発光層)
有機発光層40は、蛍光または燐光を発光する有機物(低分子化合物および高分子化合物)を含有する。なお、さらにドーパント材料を含んでいてもよい。本実施形態において用いることができる有機発光層40を形成する材料としては、例えば、色素系材料、金属錯体系材料、高分子系材料が挙げられるがこれに限定されるものではない。
また、有機発光層40中に発光効率の向上や発光波長を変化させるなどの目的で、ドーパントを添加することも可能である。
有機発光層40を成膜する方法は特に限定されるものではないが、発光材料を含む溶液を基体の上又は上方に塗布する方法、真空蒸着法、転写法などを用いることができる。
有機発光層40の厚さは、通常20〜2000Åである。
(電子輸送層)
電子輸送層50を構成する材料としては、公知のものが使用でき、オキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタン若しくはその誘導体、ベンゾキノン若しくはその誘導体、ナフトキノン若しくはその誘導体、アントラキノン若しくはその誘導体、テトラシアノアンスラキノジメタン若しくはその誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェニルジシアノエチレン若しくはその誘導体、ジフェノキノン誘導体、又は8−ヒドロキシキノリン若しくはその誘導体の金属錯体、ポリキノリン若しくはその誘導体、ポリキノキサリン若しくはその誘導体、ポリフルオレン若しくはその誘導体等が挙げられる。
電子輸送層50を成膜する方法は特に限定されるものではないが、低分子電子輸送材料では、粉末からの真空蒸着法、又は溶液若しくは溶融状態からの成膜による方法が挙げられ、高分子電子輸送材料では溶液又は溶融状態からの成膜による方法が挙げられる。
電子輸送層50の膜厚としては、材料によって最適値は異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように選択すればよいが、少なくともピンホールが発しないような厚さが必要である。膜厚が厚すぎると、有機EL素子100の駆動電圧が高くなってしまうため、電子輸送層50の膜厚は、例えば1nm〜1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、さらに好ましくは5nm〜200nmであるとよい。
(透明電極)
本実施形態に係る有機EL素子100は、透明電極60を通して発光するため、透明電極60は透明又は半透明の電極を用いる必要がある。
本実施形態に係る有機EL素子100において、有機EL素子用電極20を陽極として用いた場合、陰極である透明電極60を構成する材料としては、仕事関数が小さく電子輸送層50および有機発光層40への電子注入が容易な材料が好ましい。例えば、導電性金属酸化物や導電性有機物などを用いることができる。具体的には、導電性金属酸化物として酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、およびそれらの複合体であるITOやIZOを用いることができるがこれに限定されるものではない。導電性有機物としてポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはその誘導体などの有機の透明導電膜を用いることができるがこれに限定されるものではない。
(有機発光素子の変形例)
図3には、本実施形態の有機EL素子用電極20を陽極(アノード)として備えるトップエミッション型の有機EL素子100を示したが、本実施形態の有機EL素子用電極20は陰極(カソード)として用いることも可能である。
本実施形態の一変形例として、有機EL素子用電極20’を陰極として用いた有機EL素子100’を図4に示す。有機EL素子100’では、基材10と、有機EL素子用電極20’と、電子輸送層50と、有機発光層40と、正孔輸送層30と、透明電極60’とが順番に積層されて形成されており、有機EL素子用電極20’が陰極として用いられるため、電子輸送層50及び正孔輸送層30の位置が異なっている。
ここで、本実施形態の変形例に係る有機EL素子100’において、有機EL素子用電極20’が陰極として用いられており、陽極である透明電極60’を構成する材料としては、仕事関数が大きく正孔輸送層30および有機発光層40への正孔注入が容易な材料が好ましい。透明電極または半透明電極としては、電気伝導度の高い金属酸化物、金属硫化物や金属の薄膜を用いることができる。透明電極として、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、およびそれらの複合体であるITO、IZOが好ましいがこれに限定されるものではない。
(有機発光デバイス)
本実施形態の有機EL素子100、100’は、可視光領域の反射率が低く、外部反射が抑えられているため、偏光板を用いない、偏光板レスの有機EL表示装置を作製することが可能である。
有機EL表示装置としては、スマートフォンやタブレット端末などの携帯端末のディスプレイ、薄型テレビ等のディスプレイなどが挙げられるが、これに限定されるものではない。
基材10として、プラスチックフィルム等の柔軟な材質の基材を選択すれば、フレキシブルな有機EL表示装置とすることが可能である。
本実施形態では、主として本発明に係る有機EL素子用電極、有機EL素子、有機EL表示装置、及び有機EL素子用電極の製造方法について説明した。
ただし、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
以下、本発明の有機EL素子用電極の具体的実施例について説明するが、本発明は、これに限定されるものではない。
<A.実施例及び比較例に係る有機EL素子用電極の形成>
(A−1.導電層形成工程)
以下の条件で、基材上に実施例1乃至6、比較例1及び2に係る導電層を積層した。
スパッタ装置:カルーセル型バッチ式スパッタ装置
ターゲット :5”×25”、厚さ6mm、アルミニウム(Al)100%
スパッタ方式:DCマグネトロンスパッタ
排気装置 :ターボ分子ポンプ
到達真空度 :5×10-4Pa
基材温度 :25℃(室温)
スパッタ電力 :6kW
導電層の膜厚 :300±10nm
Ar流量 :250sccm
使用基材 :ガラス基材(1.1mm厚)
(A−2.黒化層積層工程)
以下の条件で、実施例1及び比較例1に係る導電層の上に黒化層としてのMoNbO(x=化学量論比)を積層し、実施例2乃至6、比較例2に係る導電層の上に黒化層としてのMoO(x=化学量論比)を積層した。
スパッタ装置 :カルーセル型バッチ式スパッタ装置
ターゲット :
(実施例1)5”×25”、厚さ6mm、Mo90原子%、Nb10原子%
(比較例1)5”×25”、厚さ6mm、Mo90原子%、Nb10原子%
(実施例2〜6)5”×25”、厚さ6mm、Mo100原子%
(比較例2)5”×25”、厚さ6mm、Mo100原子%
スパッタ方式 :DCマグネトロンスパッタ
排気装置 :ターボ分子ポンプ
到達真空度 :5×10-4Pa
基材温度 :25℃(室温)
スパッタ電力 :3kW
黒化層の膜厚 :50±5nm
Ar流量 :250sccm
酸素流量 :50sccm
(A−3.仕事関数調整層積層工程)
以下の条件で、実施例1乃至6に係る黒化層の上に仕事関数調整層としてのIGO(ガリウムドープ酸化インジウム)を積層した。一方、比較例1及び2に係る黒化層の上には、仕事関数調整層を積層しなかった。
スパッタ装置 :カルーセル型バッチ式スパッタ装置
ターゲット :
(実施例1)5”×25”、厚さ6mm、In60重量%、Ga40重量%
(実施例2)5”×25”、厚さ6mm、In60重量%、Ga40重量%
(実施例3)5”×25”、厚さ6mm、In90重量%、Sn10重量%
(実施例4)5”×25”、厚さ6mm、In90重量%、ZnO10重量%
(実施例5)5”×25”、厚さ6mm、In86.5重量%、CeO10重量%、SnO23.2重量%、TiO20.3重量%
(実施例6)5”×25”、厚さ6mm、In96.5重量%、WO3.0重量%、ZnO0.5重量%
スパッタ方式 :DCマグネトロンスパッタ
排気装置 :ターボ分子ポンプ
到達真空度 :5×10-4Pa
基材温度 :25℃(室温)
スパッタ電力 :2kW
仕事関数調整層の膜厚 :35±5nm
Ar流量 :100sccm
酸素流量 :5sccm
<B.参考例に係る黒化層または仕事関数調整層の形成>
(B−1.黒化層積層工程)
以下の条件で、基材上に参考例1乃至3に係る黒化層を積層した。
スパッタ装置 :カルーセル型バッチ式スパッタ装置
ターゲット :
(参考例1)5”×25”、厚さ6mm、Mo100原子%
(参考例2)5”×25”、厚さ6mm、Mo90原子%、Nb10原子%
(参考例3)5”×25”、厚さ6mm、Mo90原子%、Nb7原子%、Ta3原子%
スパッタ方式 :DCマグネトロンスパッタ
排気装置 :ターボ分子ポンプ
到達真空度 :5×10-4Pa
基材温度 :25℃(室温)
スパッタ電力 :3kW
黒化層の膜厚 :50±5nm
Ar流量 :250sccm
酸素流量 :50sccm
(B−2.仕事関数調整層積層工程)
以下の条件で、基材上に参考例4乃至8に係る仕事関数調整層を積層した。
スパッタ装置 :カルーセル型バッチ式スパッタ装置
ターゲット :
(参考例4)5”×25”、厚さ6mm、In60重量%、Ga40重量%
(参考例5)5”×25”、厚さ6mm、In90重量%、Sn10重量%
(参考例6)5”×25”、厚さ6mm、In90重量%、ZnO10重量%
(参考例7)5”×25”、厚さ6mm、In86.5重量%、CeO10重量%、SnO23.2重量%、TiO20.3重量%
(参考例8)5”×25”、厚さ6mm、In96.5重量%、WO3.0重量%、ZnO0.5重量%
スパッタ方式 :DCマグネトロンスパッタ
排気装置 :ターボ分子ポンプ
到達真空度 :5×10-4Pa
基材温度 :25℃(室温)
スパッタ電力 :2kW
仕事関数調整層の膜厚 :35±5nm
Ar流量 :100sccm
酸素流量 :5sccm
<C.各種試験>
(参考試験1:黒化層の光学定数測定)
参考例1及び参考例2の黒化層の光学定数を測定した。光学定数は、分光エリプソメータ(日本分光株式会社製、M−220)を用いで測定した。
結果を図5に示す。図5(a)は屈折率を示すグラフであり、図5(b)は消衰係数を示すグラフである。
550nmにおける屈折率n及び消衰係数kを表1に示す。
(参考試験2:黒化層の反射率測定)
参考例1乃至3の黒化層の反射率を測定した。反射率は、分光光度計((株)日立ハイテクノロジーズ製、U−4100)を用い、350nmから800nmの波長領域で測定した。
結果を図6に示す。
参考例1乃至3の黒化層の反射率は、約25%以上40%以下であり、黒化層を積層したのみでは、可視光領域における反射率は、10%以下に下げることはできないことがわかった。
(参考試験3:仕事関数調整層の反射率測定)
参考例4乃至8の仕事関数調整層の反射率を測定した。反射率は、分光光度計((株)日立ハイテクノロジーズ製、U−4100)を用い、350nmから800nmの波長領域で測定した。
結果を図7に示す。
参考例4乃至8の仕事関数調整層の反射率は、10%よりも大きく、仕事関数調整層を積層したのみでは、可視光領域における反射率は、10%以下に下げることはできないことがわかった。
(参考試験4:仕事関数調整層の仕事関数測定)
参考例4乃至8の仕事関数調整層の仕事関数を測定した。
仕事関数は、大気中光電子分光装置(理研計器(株)製、機種名AC−2)を用いて算出した。
結果を以下の表2に示す。
(試験1:有機EL素子用電極の反射率測定)
実施例(実施例1乃至6)及び比較例(比較例1、比較例2)の電極の反射率を測定した。反射率は、分光光度計((株)日立ハイテクノロジーズ製、U−4100)を用い、350nmから800nmの波長領域で測定した。
結果を図8及び図9に示す。
図8において、破線で示す比較例1の反射率は、10%以上であった。一方、実線で示す実施例1の反射率は、最大でも7.4%(535nm)であり、400nm〜700nmの可視光領域全体で10%以下と低い値を示した。
図9において、点線で示す比較例2の反射率は、10%以上であった。一方、実施例2乃至6の反射率は、400nm〜700nmの可視光領域全体で10%以下と低い値を示した。
これらの結果から、導電層に黒化層を積層したのみでは、可視光領域における反射率は、10%以下に下げることはできず、導電層、黒化層、仕事関数調整層からなる3層構成にすることにより、可視光領域における反射率を10%以下にすることができることがわかった。
(試験2:有機EL素子用電極のシート抵抗及び仕事関数の測定)
実施例1及び比較例1の電極のシート抵抗を、抵抗率計((株)三菱化学アナリテック製、機種名MCP−T610)を用い、四端子法で測定した。
また、実施例1乃至6、比較例1及び2の電極の仕事関数を、大気中光電子分光装置(理研計器(株)製、機種名AC−2)を用いて算出した。
結果を以下の表3に示す。
以上より、実施例1の電極のシート抵抗の値は0.11Ω/sqと十分に小さな値を示し、有機EL素子用電極として用いることができることがわかった。また、実施例1の電極は、仕事関数調整層を有しない比較例1のシート抵抗の値と同じ値を示し、仕事関数調整層が、シート抵抗値に影響を与えることなく、可視光領域における反射率を10%以下にできることがわかった。
さらに、ベースとなる透明導電酸化物に添加するドーパントの種類に応じて、仕事関数調整層の仕事関数を任意の値に設定できるため、有機EL素子の陽極としても、陰極としても用いることが可能であることがわかった。
(試験3:エッチング評価)
実施例2の電極について、エッチング評価を行った。
実施例2の導電膜に、フォトレジスト(東京応化製OFPR−800LB)をコートし、パターニングしたマスク原版を使用して、紫外線を照射しフォトレジストにパターンを焼き付けた。現像液(TMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)水溶液)を用いて、硬化していないフォトレジストを除去して原版のパターンを現像し、フォトレジストが除去された導電膜の不要な部分を、エッチング液(リン酸、硝酸、酢酸混合液)を用いたエッチングで、除去した。その後、導電膜上に残ったフォトレジストを剥離・洗浄して、実施例2のエッチングサンプルを得た。
その後、実施例2のエッチングサンプルについて、SEM断面分析(日立ハイテクフィールディング製S−4300)を行った。
実施例2のエッチングサンプルのSEM断面写真を、図10に示す。図10のように、エッチング面が、明確な境界として観察され、良好なエッチングが行われることが分かった。
(実施例7:Al−Nd/窒化Mo−Nb/IGO導電膜)
ガラス基板上に、Al−Nd合金層(膜厚330nm)、Mo−Nb合金の窒化層(膜厚40nm)、IGO層(膜厚30nm)を、以下の手順で作製し、実施例7の導電膜とした。
DCマグネトロンスパッタリング法により、ガラス基板上に、膜厚330nmのAl−Nd合金層を成膜した。
次いで、ターゲット、膜厚、スパッタ電力と導入ガスを次のように変更して、Al−Nd合金層の上に、Mo−Nb合金窒化層を成膜した。
・ターゲット:厚さ9mm、Mo−Nbターゲット
・スパッタ電力:1.5W/cm
・膜厚:40nm
・Ar流量:500sccm
・N流量:88sccm
次いで、ターゲット、膜厚、スパッタ電力と導入ガスを次のように変更して、Mo−Nb合金の窒化層の上に、IGO層を成膜した。
・ターゲット:IGO 6t 5”×62”ターゲット
・スパッタ電力:2.5W/cm
・膜厚:30nm
・Ar流量:500sccm
・O流量:12sccm
以上により、実施例7の導電膜を得た。
〇導電膜の特性
以上の通りに成膜した実施例7の導電膜の特性を測定した。
・実施例7の導電膜の抵抗値及び反射率
実施例7の導電膜について、分光光度計(日立製作所製、U−4100)を用いて、波長400nmから700nmまでの可視光域における反射率を測定した。また、抵抗率計(三菱化学製ロレスターGP)を用いて抵抗値を、膜厚計(アルバック製、DEKTAKXT)を用いて反射率を測定した。反射率の測定結果を図11に、抵抗値及び膜厚の測定結果を、表4に示す。
図10において実線で示す実施例7の導電膜の反射率は、400nm〜700nmの可視光領域全体で10%以下と低い値を示した。
また、実施例7の導電膜のシート抵抗の値は0.16Ω/sqと十分に小さな値を示し、導電膜として用いることができることがわかった。
以上、本発明の電極の具体的実施例として、有機EL素子用電極を例として説明をしたが、本発明の電極は、低抵抗で、可視光域において10%程度以下の低反射率を有しているため、その用途は、有機EL素子用電極に限定されるものではなく、電子機器用の電極及び光学機器用の電極として用いることも可能である。
このような電子機器としては、タッチパネルの静電容量型入力装置が例として挙げられる。ここで、タッチパネルとは、タッチセンサと表示装置とを一体に備えたタッチセンサ一体型表示装置をいう。タッチパネルとしては、液晶装置などの表示装置の視認側に、透明基板上に透明導電膜で形成したパターンを検出電極とするタッチセンサ基板を貼り合わせることで製作されたものや、表示装置の基板にタッチセンサ電極パターンを形成してタッチセンサ一体型表示装置とするものがある。
このようなタッチパネルなど、表示素子の前面に電極付きの基板を配置する電子機器では、表示の視認性を妨げないことが必要条件となるため、電極には、遮蔽や散乱、迷光、反射等が出来るだけ少ないことが要求される。
本発明の電極によれば、可視光領域の反射率が10%以下であるため、静電容量型のタッチパネル式入力装置の電極に用いた場合でも、ギラツキが抑えられて、ディスプレイのコントラスト比の低下が抑制されると共に、シート抵抗が1Ω/sq以下と小さいため、静電容量型入力装置などの電子機器の消費電力を低減できる。
1 導電層
2 黒化層
3 仕事関数調整層
10 基材
20、20’ 有機EL素子用電極
30 正孔輸送層
40 有機発光層
50 電子輸送層
60、60’ 透明電極
100、100’ 有機EL素子
L 発光

Claims (13)

  1. 金属又は合金を主成分とする導電層と、
    該導電層の上に設けられた可視光領域の反射率が40%以下の黒化層と、
    該黒化層の上に設けられた所定の仕事関数を有する透明導電酸化物からなる仕事関数調整層と、を含み、
    可視光領域の反射率が10%以下であり、
    シート抵抗が1Ω/sq以下であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子用電極。
  2. 前記有機エレクトロルミネッセンス素子用電極は、前記導電層と、前記黒化層と、前記仕事関数調整層と、からなる3層で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用電極。
  3. 前記導電層は、Al、Cu、Ag、Mo、Crを含む群より選択される一種以上の金属を主成分とする金属又は合金であることを特徴とする請求項1又は2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用電極。
  4. 前記黒化層は、Mo又はZnを主成分とする、低級酸化物、低級窒化物、又は低級酸窒化物からなることを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用電極。
  5. 前記仕事関数調整層は、In又はZnOをベースとする透明導電酸化物からなることを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用電極。
  6. 前記仕事関数調整層は、InにGa、Ce、Zn、Sn、Si、W、Tiを含む群より選択される一種以上が添加された透明導電酸化物からなることを特徴とする請求項5に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用電極。
  7. 前記仕事関数調整層は、ZnOにAl又はGaを含む群より選択される一種以上が添加された透明導電酸化物からなることを特徴とする請求項5に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用電極。
  8. 前記仕事関数調整層は仕事関数が4.6eV以下であり、有機エレクトロルミネッセンス素子の陰極として用いられることを特徴とする請求項1乃至7いずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用電極。
  9. 前記仕事関数調整層は仕事関数が4.7eV以上であり、有機エレクトロルミネッセンス素子の陽極として用いられることを特徴とする請求項1乃至7いずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用電極。
  10. 請求項1乃至9いずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用電極を備える有機エレクトロルミネッセンス素子。
  11. 請求項10に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を備え、偏光板を備えていない有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  12. 基材上にAl、Cu、Ag、Mo、Crを含む群より選択される一種以上の金属を主成分とする導電層を積層する導電層積層工程と、
    前記導電層の上にMo又はZnを主成分とする、低級酸化物、低級窒化物、又は低級酸窒化物からなる可視光領域の反射率が40%以下の黒化層を積層する黒化層積層工程と、
    前記黒化層の上にIn又はZnOをベースとする透明導電酸化物からなる所定の仕事関数を有する仕事関数調整層を積層する仕事関数調整層積層工程と、
    積層した前記導電層、前記黒化層、及び前記仕事関数調整層を一括してエッチングするエッチング工程と、
    を行うことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子用電極の製造方法。
  13. 金属又は合金を主成分とする導電層と、
    該導電層の上に設けられた可視光領域の反射率が40%以下の黒化層と、
    該黒化層の上に設けられた所定の仕事関数を有する透明導電酸化物からなる仕事関数調整層と、を含み、
    可視光領域の反射率が10%以下であり、
    シート抵抗が1Ω/sq以下であることを特徴とする電子機器用電極。
JP2017065598A 2017-03-29 2017-03-29 有機エレクトロルミネッセンス素子用電極、有機エレクトロルミネッセンス素子、有機エレクトロルミネッセンス表示装置、及び有機エレクトロルミネッセンス素子用電極の製造方法 Active JP6975543B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017065598A JP6975543B2 (ja) 2017-03-29 2017-03-29 有機エレクトロルミネッセンス素子用電極、有機エレクトロルミネッセンス素子、有機エレクトロルミネッセンス表示装置、及び有機エレクトロルミネッセンス素子用電極の製造方法
TW107108381A TWI759443B (zh) 2017-03-29 2018-03-13 有機電致發光元件用電極、有機電致發光元件、有機電致發光顯示裝置及有機電致發光元件用電極之製造方法
CN201880020886.2A CN110463349B (zh) 2017-03-29 2018-03-28 有机电致发光元件用电极、有机电致发光元件、有机电致发光显示装置和有机电致发光元件用电极的制造方法
KR1020197027375A KR102489364B1 (ko) 2017-03-29 2018-03-28 유기 일렉트로루미네센스 소자용 전극, 유기 일렉트로루미네센스 소자, 유기 일렉트로루미네센스 표시장치 및 유기 일렉트로루미네센스 소자용 전극의 제조방법
PCT/JP2018/012968 WO2018181573A1 (ja) 2017-03-29 2018-03-28 有機エレクトロルミネッセンス素子用電極、有機エレクトロルミネッセンス素子、有機エレクトロルミネッセンス表示装置、及び有機エレクトロルミネッセンス素子用電極の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017065598A JP6975543B2 (ja) 2017-03-29 2017-03-29 有機エレクトロルミネッセンス素子用電極、有機エレクトロルミネッセンス素子、有機エレクトロルミネッセンス表示装置、及び有機エレクトロルミネッセンス素子用電極の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018170126A true JP2018170126A (ja) 2018-11-01
JP6975543B2 JP6975543B2 (ja) 2021-12-01

Family

ID=63676106

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017065598A Active JP6975543B2 (ja) 2017-03-29 2017-03-29 有機エレクトロルミネッセンス素子用電極、有機エレクトロルミネッセンス素子、有機エレクトロルミネッセンス表示装置、及び有機エレクトロルミネッセンス素子用電極の製造方法

Country Status (5)

Country Link
JP (1) JP6975543B2 (ja)
KR (1) KR102489364B1 (ja)
CN (1) CN110463349B (ja)
TW (1) TWI759443B (ja)
WO (1) WO2018181573A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20200026740A (ko) * 2018-09-03 2020-03-11 다이도 토쿠슈코 카부시키가이샤 적층체 및 타깃재
WO2020202284A1 (ja) * 2019-03-29 2020-10-08 シャープ株式会社 表示装置
US11398618B2 (en) 2019-08-07 2022-07-26 Samsung Display Co., Ltd. Conductive pattern, display device including conductive pattern, and method of manufacturing conductive pattern

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109917968A (zh) * 2019-03-28 2019-06-21 京东方科技集团股份有限公司 一种导电结构、触控结构及触控显示装置
CN111244114B (zh) * 2020-02-10 2023-10-17 Tcl华星光电技术有限公司 显示面板
EP4131396A4 (en) * 2020-03-27 2023-05-24 BOE Technology Group Co., Ltd. DISPLAY PANEL, METHOD OF MANUFACTURING THEREOF AND ELECTRONIC DEVICE

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB9901334D0 (en) * 1998-12-08 1999-03-10 Cambridge Display Tech Ltd Display devices
JP2001176674A (ja) * 1999-12-14 2001-06-29 Tdk Corp 有機el素子
JP2002033185A (ja) 2000-05-06 2002-01-31 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 発光装置および電気器具
US6429451B1 (en) 2000-05-24 2002-08-06 Eastman Kodak Company Reduction of ambient-light-reflection in organic light-emitting devices
JP2003017263A (ja) 2001-07-05 2003-01-17 Idemitsu Kosan Co Ltd El表示装置、その製造方法、カラーフィルタ及びその製造方法
JP2003115389A (ja) * 2001-10-02 2003-04-18 Hitachi Ltd 有機電界発光素子
KR100472502B1 (ko) * 2001-12-26 2005-03-08 삼성에스디아이 주식회사 유기 전계 발광 표시 장치
JP2004303481A (ja) 2003-03-28 2004-10-28 Sanyo Electric Co Ltd 発光素子及び発光表示装置
GB2404284B (en) * 2003-07-10 2007-02-21 Dainippon Printing Co Ltd Organic electroluminescent element
JP2005222724A (ja) * 2004-02-03 2005-08-18 Seiko Epson Corp 電気光学装置とその製造方法並びに電子機器
JP2007329363A (ja) * 2006-06-09 2007-12-20 Canon Inc 有機el素子及びその製造方法
JP5685558B2 (ja) * 2012-04-19 2015-03-18 株式会社東芝 表示装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20200026740A (ko) * 2018-09-03 2020-03-11 다이도 토쿠슈코 카부시키가이샤 적층체 및 타깃재
KR102335672B1 (ko) * 2018-09-03 2021-12-03 다이도 토쿠슈코 카부시키가이샤 적층체 및 타깃재
WO2020202284A1 (ja) * 2019-03-29 2020-10-08 シャープ株式会社 表示装置
US11398618B2 (en) 2019-08-07 2022-07-26 Samsung Display Co., Ltd. Conductive pattern, display device including conductive pattern, and method of manufacturing conductive pattern

Also Published As

Publication number Publication date
TWI759443B (zh) 2022-04-01
WO2018181573A1 (ja) 2018-10-04
JP6975543B2 (ja) 2021-12-01
TW201841403A (zh) 2018-11-16
CN110463349B (zh) 2022-05-27
CN110463349A (zh) 2019-11-15
KR102489364B1 (ko) 2023-01-16
KR20190132378A (ko) 2019-11-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2018181573A1 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子用電極、有機エレクトロルミネッセンス素子、有機エレクトロルミネッセンス表示装置、及び有機エレクトロルミネッセンス素子用電極の製造方法
KR101511231B1 (ko) 투명도전막과 그 제조방법 및 투명도전성 기재, 발광디바이스
US9450028B2 (en) Organic light-emitting device and image display system employing the same
US20190105872A1 (en) Multilayer transparent conductive film, multilayer wiring film, and method of forming multilayer wiring film
US7772762B2 (en) White light organic electroluminescent element
JP4730300B2 (ja) 透明導電膜及びそれを用いた透明導電性基材
KR101583147B1 (ko) 전극 적층체 및 유기 발광 소자
JP2010157497A (ja) 透明導電膜付き基板とその製造方法
US8547012B2 (en) Organic electroluminescent element and light-emitting apparatus using the same
US9773996B2 (en) Transparent conductive film, and organic light-emitting device comprising same
KR102331372B1 (ko) 발광 소자, 표시 장치 및 조명 장치
JP2017183274A (ja) 積層反射電極膜、積層反射電極パターン、積層反射電極パターンの製造方法
CN110611041A (zh) 一种显示面板及其显示装置
KR101764053B1 (ko) 반사 전극용 또는 배선 전극용 Ag 합금막, 반사 전극 또는 배선 전극, 및 Ag 합금 스퍼터링 타겟
CN112018260B (zh) 反射阳极电极、薄膜晶体管、有机el显示器及溅镀靶材
JP2017137572A (ja) 積層透明導電膜、積層配線膜及び積層配線膜の製造方法
KR20180057197A (ko) 페로브스카이트 발광소자
JP2006054098A (ja) 透明導電膜の製造方法および有機el発光素子
WO2017131183A1 (ja) 積層透明導電膜、積層配線膜及び積層配線膜の製造方法
TWI384901B (zh) 有機發光二極體
JP2021106072A (ja) 透明導電体及びその製造方法、並びに有機デバイス
US20220123244A1 (en) Transparent electrode structure and electrical device including the same
CN111192973A (zh) 显示面板
WO2014038560A1 (ja) 有機EL素子、有機EL素子の反射電極の製造方法、および有機EL素子の反射電極形成用Al合金スパッタリングターゲット
CN117769289A (zh) 硅基oled显示面板、显示器及电子设备

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200317

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210518

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210524

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211026

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211108

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6975543

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150