JP2003017263A - El表示装置、その製造方法、カラーフィルタ及びその製造方法 - Google Patents

El表示装置、その製造方法、カラーフィルタ及びその製造方法

Info

Publication number
JP2003017263A
JP2003017263A JP2001204262A JP2001204262A JP2003017263A JP 2003017263 A JP2003017263 A JP 2003017263A JP 2001204262 A JP2001204262 A JP 2001204262A JP 2001204262 A JP2001204262 A JP 2001204262A JP 2003017263 A JP2003017263 A JP 2003017263A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer pattern
light
display device
electrode
extraction electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001204262A
Other languages
English (en)
Inventor
Noboru Sakaeda
暢 栄田
Yoshiaki Tsuruoka
義秋 鶴岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd, Idemitsu Kosan Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2001204262A priority Critical patent/JP2003017263A/ja
Publication of JP2003017263A publication Critical patent/JP2003017263A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 EL表示装置の視認性を高くし、駆動電圧及
び消費電力を低くする。 【解決手段】 EL表示装置を構成するEL用カラーフ
ィルタを製造するにあたり、導電層10をパターンニン
グして、下部電極又は上部電極にそれぞれ接続される取
出電極層パターン2と、着色層パターン間を埋める遮光
層パターン(ブラックマトリクス)3とを同時に形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、民生用又は産業用
ディスプレイ、例えば、携帯表示端末用ディスプレイ、
カーナビゲーションやインパネ等の車載ディスプレイ、
OA(オフィス・オートメーション)用パーソナルコン
ピュータ、TV(テレビ受像器)又は、FA(ファクト
リー・オートメーション)用表示機器等に用いて好適
な、カラー表示用のEL(エレクトロルミネッセンス、
電界発光)表示装置及びその製造方法、EL表示装置を
構成するカラーフィルタ及びその製造方法に関し、特
に、カラーフィルタの取出電極及び遮光層パターン(ブ
ラックマトリクス)の構成及び製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示装置(LCD)等の種々
の平面ディスプレイ(平面表示装置)が開発されてい
る。これら平面ディスプレイの中でもEL表示装置は、
自己発光のため視認性が高く、また、完全固体であるた
め衝撃性に優れている。EL表示装置は、有機化合物又
は無機化合物等を含む発光層を挟んで設けられた二つの
電極間に電圧を印加して電流を流すことにより、発光層
を発光させる。
【0003】EL表示装置を用いてカラー表示を行うた
めには、通常、色変換用のカラーフィルタが用いられ
る。カラー表示用のEL表示装置においては、EL表示
素子が発光する画素の位置に合わせて、カラーフィルタ
の着色層パターンが平面的に分離して配置されている。
カラーフィルタは、EL表示素子の発光を受光して所望
の色の光に変換することができるので、単一種類の単色
の発光層を用いて容易にカラー表示を実現することがで
きる。
【0004】色変換用のカラーフィルタは、蛍光色素を
含まないタイプと含むタイプとに分けられる。蛍光色素
を含まないタイプのカラーフィルタは、発光層から入射
したEL光のうち、特定の波長領域の光のみを選択的に
透過する。これにより、例えば白色のEL光から三原色
を構成する赤色、緑色又は青色の光を取り出すことがで
きる。
【0005】また、蛍光色素を含むタイプのカラーフィ
ルタは、発光層から入射したEL光を蛍光色素に吸収さ
せ、蛍光を発光させる。これにより、例えば青色のEL
光を緑色又は赤色の蛍光に変換することができる。この
ようなカラーフィルタを設けたEL表示装置の一例が、
特開平5−258860号公報、及び、特開平11−0
26156号公報に記載されている。
【0006】ところで、発光層とカラーフィルタの着色
層パターンとは、互いに異なる層に形成されている。こ
のため、発光層が発したEL光が着色層パターンどうし
の隙間から漏れ出す場合がある。その場合、表示色が混
色したり、視野角依存性が生じたりして視認性が低下し
てしまうことがある。
【0007】そこで、カラーフィルタにおいては、着色
層パターン間に遮光層パターンを設け、着色層パターン
間の隙間を埋めている。これにより、混色や視野角依存
性の発生を防止し、視認性を向上させることができる。
このような遮光層パターンを設けたカラーフィルタを備
えたEL表示装置の一例が、特開平10−241860
号公報に記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、EL表示装
置は、電圧を印加して電流にて駆動する表示装置であ
る。このため、例えば電圧駆動の液晶表示装置を駆動さ
せる場合に比べ、EL表示装置では高い電流を電極や、
その電極と接続して外部に電極を引き出す取出電極に流
す必要がある。このため、EL表示装置においては、特
に、取出電極の低抵抗化が必要となる。
【0009】しかしながら、上記の各公開公報には、E
L表示装置の上部電極及び下部電極をそのまま延長して
外部に引き出す構成が記載されている。上部電極及び下
部電極自体は、配線の幅が狭い上、電極を構成する材料
自体の抵抗率が高い。特に、発光層の光取出側に設けら
れる電極は、透光性を要求されるため、電極材料の選択
範囲が狭く、抵抗率の低い材料を使うことが困難であ
る。このため、電極をそのまま延長して取出電極とした
場合には、高い電流を流すために駆動電圧を高くしなけ
ればならず、消費電力が高くなってしまうという問題が
あった。
【0010】本発明は、上記の事情にかんがみてなされ
たものであり、視認性が高く、駆動電圧及び消費電力が
低いEL表示装置、その製造方法、そのEL表示装置を
構成するEL用カラーフィルタ及びその製造方法の提供
を第一の目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的の達成を図るた
め、本発明の請求項1に係るEL表示装置(以下、「第
一のEL表示装置」とも表記する。)によれば、カラー
フィルタ上にEL表示素子を積層して設けたEL表示装
置であって、EL表示素子は、カラーフィルタ側から下
部電極、発光層及び上部電極を順次に積層して構成さ
れ、前記下部及び上部電極間に電圧を印加することによ
り前記発光層が発光し、カラーフィルタは、透光性基板
上に、EL表示素子の発光を受光する位置に配置された
着色層パターンと、下部電極又は上部電極とそれぞれ接
続された取出電極と、前記着色層パターン間を埋める遮
光層パターンとを備える構成としてある。
【0012】このように、本発明のEL表示装置によれ
ば、取出電極層パターンにより構成された取出電極を設
けている。取出電極の抵抗率は、上部電極及び下部電極
の抵抗率より容易に低くすることができる。このため、
上部又は下部電極をそのまま延長する場合に比べて、外
部装置からみたEL表示装置の抵抗を小さくすることが
できる。その結果、必要な駆動電流を流すために印加す
る駆動電圧を低下させることができ、消費電力を低く押
さえることができる。
【0013】また、本発明のEL表示装置は、着色層パ
ターン間を埋める遮光層パターンを設けている。このた
め、着色層パターン間の隙間からEL光が漏れることを
防ぐことができる。その結果、混色や視野角依存性の発
生を防止し、視認性を向上させることができる。したが
って、本発明によれば、視認性が高く、駆動電圧及び消
費電力が低い表示装置を提供することができる。
【0014】また、請求項2記載の発明によれば、取出
電極が、遮光層パターンと同一の導電性材料を含む取出
電極層パターンにより構成してある。このように、取出
電極パターンと遮光層パターンとに同一の導電性材料を
用いれば、取出電極パターンと遮光層パターンとを同時
に形成することもできる。同時に形成すれば、製造工程
の煩雑化を回避し、製造歩留まりの低下を回避しつつ、
視認性が高く、駆動電圧及び消費電力が低いEL表示装
置が得られる。
【0015】また、請求項3記載の発明によれば、遮光
層パターンが、導電性を有し、下部電極と接続した構成
としてある。
【0016】このように、導電性を有する遮光層パター
ンをそれぞれ下部電極を接続すれば、遮光層パターンを
下部電極の給電線として利用することができる。これに
より、下部電極の抵抗を低減することができる。その結
果、必要な駆動電流を流すために印加する駆動電圧をよ
り一層低下させることができる。このため、EL表示素
子の消費電力をより一層低減することができる。
【0017】その上、遮光層パターンを給電線として用
いれば、下部電極の電圧降下を抑制することができる。
これにより、表示領域の周辺部と中央部との発光輝度の
差を低減することができる。このため、発光輝度の均一
化を図ることができる。
【0018】また、請求項4記載の発明によれば、遮光
層パターンが、下部電極を接続した取出電極と連続した
構成としてある。このように、遮光層パターンを取出電
極の延長部分とすれば、下部電極の電圧降下をより一層
抑制することができ、より均一な発光輝度を実現するこ
とができる。
【0019】また、請求項5記載の発明によれば、取出
電極のシート抵抗値が、0.001〜10Ω/□の範囲
内である構成としてある。このように、取出電極のシー
ト抵抗値を0.001〜10Ω/□(「Ω/sq.」と
も表記する。)の範囲内とすれば、EL表示装置の駆動
電圧を低下させ、消費電力を低く押さえることができる
ので好適である。
【0020】なお、シート抵抗値が10Ω/□よりも高
くなると、外部回路からEL表示素子の電流注入に至る
までの電圧降下が大きくなる。このため、駆動電圧が高
くなり、消費電力が増大してしまう。一方、シート抵抗
値を0.001Ω/□よりも低くするためには、取出電
極を厚膜化せざるを得ず、取出電極のアスペクト比(膜
厚/ライン幅)が高くなってしまう。特に、100μm
ライン以下の高精細な取出電極の場合に特にアスペクト
比が高くなる。アスペクト比が高くなると、基板と取出
電極との密着性が低下し、取出電極の剥離等による欠陥
が生じ易くなる。
【0021】また、シート抵抗値は、より好ましくは、
0.005〜7Ω/□、さらに好ましくは、0.01〜
1Ω/□の範囲内であるとよい。
【0022】また、請求項6記載の発明によれば、取出
電極が、1×10-4Ω・cm以下の抵抗率を有する導電
性材料を含む構成としてある。このような低抵抗の導電
性材料を合金等の形で混合しておけば、取出電極のより
一層の低抵抗化を図ることができる。なお、導電性材料
の抵抗率は、より好ましくは5×10-5Ω・cm以下、
さらに好ましくは1×10-5Ω・cm以下であるとよ
い。
【0023】また、請求項7記載の発明によれば、取出
電極が、前記取出電極層パターン上に、1×10-4Ω・
cm以下の抵抗率の導電性材料からなる低抵抗層を積層
した構成としてある。このように、取出電極層パターン
低抵抗層を積層すれば、取出電極のより一層の低抵抗化
を図ることができる。
【0024】また、請求項8記載の発明によれば、取出
電極の表面のうち、少なくとも下部電極又は上部電極と
の接続部分におけるイオン化ポテンシャルが、6.0e
V以上である構成としてある。
【0025】このように、接続部分のイオン化ポテンシ
ャルを6.0eV以上とすれば、接続部分表面の酸化を
抑制することができるとともに、着色層パターン等のパ
ターニングの際に使用する薬液による劣化を抑制するこ
とができる。その結果、取出電極と下部又は上部電極と
の接続抵抗の増大を抑制することができる。このため、
駆動電圧及び消費電力の増大を抑制することができる。
また、EL表示装置の長期保存の際にも安定した駆動特
性を得ることができる。
【0026】また、請求項9記載の発明によれば、遮光
層パターンの透光性基板側表面の可視光反射率が10%
以下である構成としてある。このように可視光反射率を
10%以下とすれば、外光の反射を抑制できるので、コ
ントラストの向上を図ることができる。
【0027】また、請求項10記載の発明によれば、着
色層パターン及び遮光層パターンと、下部電極との間
に、上部表面が平坦で、透光性を有する平坦化層が設け
てあり、平坦化層が、前記取出電極のうち前記遮光層パ
ターン寄りの端部を覆うように設けた構成としてある。
【0028】このように、平坦化層を設ければ、平坦化
層上に下部電極及び上部電極を形成することができる。
このため、着色層パターン上に直に下部及び上部電極を
形成した場合に比べて、下部及び上部電極の段切れの発
生を抑制することができる。さらに、取出電極の端部を
平坦化層で覆っているので、取出電極の端部による段差
による下部及び上部電極の段切れの発生を抑制すること
ができる。
【0029】また、請求項11記載の発明によれば、着
色層パターンが蛍光色素を含む構成としてある。このよ
うに、着色層パターンが蛍光色素を含めば、発光部が発
したEL光を励起光として吸収し、より長波長の蛍光を
発生させることができる。これにより、EL光を効率よ
く色変換し、発光効率を向上させることができる。
【0030】ところで、蛍光色素は、EL光だけでな
く、外光の励起光波長成分によっても励起して蛍光を発
してしまう。非発光時に外光によって蛍光色素が発光し
てしまうと、表示コントラストが低下してしまう。
【0031】そこで、請求項12記載の発明によれば、
着色層パターンと透光性基板との間に、蛍光色素の励起
波長の光を遮蔽し、かつ、この蛍光色素の蛍光波長の光
を透過する外光遮光層を設けた構成としてある。このよ
うに、外光遮光層を設ければ、外光によって蛍光色素が
励起することを抑制し、コントラストの低下を抑制する
ことができる。
【0032】ところで、電極を外部に取り出すにあた
り、電極を延長せず、別に低抵抗の取出電極を形成する
ことが考えられる。低抵抗の取出電極で電極を外部に引
き出せば、駆動電圧を低減し、消費電力を低くすること
が可能である。しかし、取出電極を別途形成すると、そ
の分だけEL表示装置の製造工程が煩雑となり、製造歩
留まりが低下するおそれがある。その結果、製造コスト
が高くなってしまうという新たな問題が発生することに
なる。
【0033】そこで、本発明の請求項13に係るEL表
示装置の製造方法によれば、透光性基板上に、着色層パ
ターンが配置され、着色層パターン上に、下部電極、発
光層及び上部電極を順次に積層してなるEL表示装置を
製造するにあたり、透光性基板上に導電層を形成する工
程と、導電層をパターンニングして、下部電極又は上部
電極にそれぞれ接続される取出電極層パターンと、着色
層パターン間を埋める遮光層パターンとを同時に形成す
る工程とを含む方法としてある。
【0034】このように、本発明のEL表示装置の製造
方法によれば、遮光層パターン(例えばブラックマトリ
クス)と取出電極層パターンとを同時に形成する。これ
により、製造工程を煩雑化することなく、遮光層パター
ン及び取出電極層パターンを形成することができる。こ
のため、着色層パターンと取出電極層パターンとを別々
に形成する場合に比べて、製造工程を簡略化することが
できる。その結果、欠陥の発生が低減し、製造歩留まり
の低下を抑制して、製造コストの上昇を防ぐことができ
る。
【0035】なお、ここで同時に形成とは、製造工程中
の同一の工程で同一の処理により形成することをいう。
また、このように同時に形成された取出電極層パターン
と遮光層パターンとは、互いに、同一材料で形成され
る。
【0036】さらに、取出電極層パターンにより構成さ
れた取出電極を形成したことにより、必要な駆動電流を
流すために印加する駆動電圧を低下させることができ、
消費電力を低く押さえることができる。また、着色層パ
ターン間を埋める遮光層パターンを形成したことによ
り、混色や視野角依存性の発生を防止し、視認性を向上
させることができる。したがって、本発明によれば、視
認性が高く、駆動電圧及び消費電力が低いEL表示装置
を、歩留まり良く製造することができる。
【0037】また、本発明の請求項14に係るEL用カ
ラーフィルタによれば、下部電極、発光層及び上部電極
を順次に積層して構成され、下部及び上部電極間に電圧
を印加することにより発光層が発光するEL表示装置を
構成するカラーフィルタであって、透光性基板上に、前
記EL表示素子の発光を受光する位置に配置された着色
層パターンと、下部電極又は上部電極とそれぞれ接続さ
れる取出電極と、着色層パターン間を埋める遮光層パタ
ーンとを備え、取出電極が、遮光層パターンと同一材料
の取出電極層パターンにより構成してある。
【0038】このように、本発明のEL用カラーフィル
タによれば、取出電極層パターンにより構成された取出
電極を形成することにより、EL表示装置において必要
な駆動電流を流すために印加する駆動電圧を低下させる
ことができ、消費電力を低く押さえることができる。ま
た、着色層パターン間を埋める遮光層パターンを形成す
ることにより、EL表示装置において混色や視野角依存
性の発生を防止し、視認性を向上させることができる。
したがって、本発明によれば、視認性が高く、駆動電圧
及び消費電力が低いEL表示装置を構成するEL用カラ
ーフィルタを提供することができる。
【0039】また、請求項15記載の発明によれば、取
出電極が、遮光層パターンと同一の導電性材料を含む取
出電極層パターンにより構成してある。
【0040】このように、取出電極パターンと遮光層パ
ターンとに同一の導電性材料を用いれば、取出電極パタ
ーンと遮光層パターンとを同時に形成することもでき
る。同時に形成すれば、製造工程の煩雑化を回避し、製
造歩留まりの低下を回避することができる。したがっ
て、本発明によれば、視認性が高く、駆動電圧及び消費
電力が低く、かつ、製造歩留まりの高いEL表示装置を
構成するEL用カラーフィルタを提供することができ
る。
【0041】また、本発明の請求項16に係るEL用カ
ラーフィルタの製造方法によれば、下部電極、発光層及
び上部電極が順次に積層され、下部及び上部電極間に電
圧を印加することにより発光層が発光するEL表示装置
を構成するEL用カラーフィルタを製造するにあたり、
透光性基板上に導電層を形成する工程と、導電層をパタ
ーンニングして、下部電極又は上部電極にそれぞれ接続
される取出電極層パターンと、着色層パターン間を埋め
る遮光層パターンとを同時に形成する工程とを含む方法
としてある。
【0042】このように、本発明のEL用カラーフィル
タの製造方法によれば、遮光層パターン(ブラックマト
リクス)と取出電極層パターンとを同時に形成する。こ
れにより、製造工程を煩雑化することなく、遮光層パタ
ーン及び取出電極層パターンを形成することができる。
このため、着色層パターンと取出電極層パターンとを別
々に形成する場合に比べて、製造工程を簡略化すること
ができる。その結果、欠陥の発生を低減し、製造歩留ま
りの低下を抑制して、製造コストの上昇を防ぐことがで
きる。
【0043】さらに、取出電極層パターンにより構成さ
れた取出電極を形成することにより、必要な駆動電流を
流すために印加する駆動電圧を低下させることができ、
消費電力を低く押さえることができる。また、着色層パ
ターン間を埋める遮光層パターンを形成することによ
り、混色や視野角依存性の発生を防止し、視認性を向上
させることができる。したがって、本発明によれば、視
認性が高く、駆動電圧及び消費電力が低いEL表示装置
を構成するカラーフィルタを、歩留まり良く製造するこ
とができる。
【0044】また、本発明の請求項17に係るEL表示
装置(以下、「第二のEL表示装置」とも表記する。)
によれば、カラーフィルタ上にEL表示素子を積層して
設けてあり、EL表示素子は、フィルタ側から下部電
極、発光層及び上部電極が順次に積層して構成され、下
部及び上部電極間に電圧を印加することにより発光層が
発光し、カラーフィルタは、透光性基板上のEL表示素
子の発光を受光する位置に配置された着色層パターンを
備えたEL表示装置であって、着色層パターン間、又
は、着色層パターン間の上方に、導電性の遮光層パター
ンが設けてあり、遮光層パターンの各々が、下部電極の
各々と個別に接続した構成としてある。
【0045】このように、下部電極と遮光層パターンと
を接続してあるので、遮光層パターンを下部電極の給電
線として利用することができる。その結果、下部電極の
電圧降下が小さくなるので、表示領域のうち取出電極近
傍での発光輝度と、中央部での発光輝度との輝度差を低
減することができる。このため、表示領域全体にわたっ
て発光輝度の均一性を向上させることができる。
【0046】その上、遮光層パターンを給電線としたの
で、必要な駆動電流を流すために印加する駆動電圧をよ
り一層低下させることができる。このため、EL表示素
子の消費電力をより一層低減することができる。
【0047】また、請求項18記載の発明によれば、下
部電極又は上部電極とそれぞれ接続された取出電極を備
え、遮光層パターンが、下部電極と接続された取出電極
と連続した構成としてある。このように、遮光層パター
ンを取出電極の延長部分とすれば、下部電極の電圧降下
をより一層抑制することができ、より均一な発光輝度を
実現することができる。
【0048】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照し、本発明のE
L表示装置、その製造方法、カラーフィルタ及びその製
造方法の実施の形態について併せて説明する。
【0049】[第一実施形態](ドットマトリクスタイ
プ) まず、図1及び図2を参照して、第一実施形態のEL表
示装置の製造方法及びカラーフィルタの製造方法につい
て説明する。図1の(A)〜(D)及び図2の(A)〜
(C)は、第一実施形態のEL表示装置の製造方法を説
明するための断面工程図である。また、図1の(A)〜
(D)は、第一実施形態のEL表示装置を構成するカラ
ーフィルタの製造方法を説明するための断面工程図でも
ある。
【0050】なお、以下の各図面においては、下部電極
パターンのギャップを埋め、下部電極と上部電極との短
絡を防ぐ層間絶縁膜の図示を省略している。また、各平
面図においては、断面部分ではないが、取出電極及び遮
光層パターンにハッチングを付している。
【0051】まず、図1の(A)に示すように、透光性
基板(以下、「支持基板」とも称する。)1上の全面
に、導電層10を形成する。透光性基板1としては、4
00〜700nmの可視領域における光の透過率が50
%以上で、平滑な基板が望ましい。このような基板とし
て、ガラス板やポリマー板等が挙げられる。
【0052】また、導電層10は、次のパターニング工
程により、取出電極と遮光層パターンとに画成されるも
のである。このため、導電層10は、取出電極として低
抵抗であることと、遮光層パターンとして遮光性を有す
ることを兼ね備える材料である必要がある。
【0053】取出電極としては、導電層10のシート抵
抗値が、0.001〜10Ω/□の範囲内であることが
望ましい。例えば、有機EL表示装置をパッシブマトリ
クス駆動させる際に、10cd/AのEL表示素子で、
走査電極ライン数が60本であり、発光面積が0.09
2cm2(300×300μmの画素面積、画素数16
0個/走査電極ライン、開口率64%)とすると、走査
電極一本あたりの電流値は24mAとなる。一方、走査
電極に接続された取出電極一本の幅が280μm、長さ
20mmとすると、シート抵抗が10Ω/□を越える場
合、取出電極一本あたりの抵抗値は10×2/0.02
8=714Ωを超えることになり、0.024×714
=17.1Vを越える電圧降下が発生し、消費電力が高
くなることが分かる。
【0054】さらに、取出電極としては、導電層10
が、1×10-4Ω・cm以下の導電性材料を含むこと望
ましい。このような低抵抗の導電性材料を合金等の形で
混合しておけば、取出電極のより一層の低抵抗化を図る
ことができる。なお、導電性材料の導電率は、より好ま
しくは5×10-5Ω・cm以下、さらに好ましくは1×
10-5Ω・cm以下であるとよい。
【0055】また、遮光層パターンとしては、導電層1
0の透過率は、波長400〜700nmの可視領域にお
いて10%以下であることが好ましく、1%以下がさら
に好ましい。10%を越えると、発光層からのEL光が
漏れて視認性を悪化させるおそれがある。
【0056】そして、導電層10の材料としては、以下
の金属や以下の金属を用いた合金が挙げられる。金属と
しては、例えば、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、
金(Ag)、ベリリウム(Be)、カルシウム(C
a)、カドミウム(Cd)、コバルト(Co)、クロム
(Cr)、銅(Cu)、鉄(Fe)、ガリウム(G
a)、ハフニウム(Hf)、インジウム(In)、イリ
ジウム(Ir)、カリウム(K)、ランタン(La)、
リチウム(Li)、マグネシウム(Mg)、モリブデン
(Mo)、ナトリウム(Na)、ニオブ(Nb)、ニッ
ケル(Ni)、オスニウム(Os)、鉛(Pb)、パラ
ジウム(Pd)、白金(Pt)、ルビジウム(Rb)、
レニウム(Re)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(R
u)、アンチモン(Sb)、シリコン(Si)、錫(S
n)、ストロンチウム(St)、タンタル(Ta)、ト
リウム(Th)、チタン(Ti)、タリウム(Tl)、
ウラニウム(U)、バナジウム(V)、タングステン
(W)、イットリウム(Y)、イッテルビウム(Y
b)、亜鉛(Zn)、及び、ジルコニウム(Zr)が挙
げられる。
【0057】また、合金としては、銀−パラジウム−銅
(APC)、銀−ルテニウム−銅(ARC)、アルメ
ル、黄銅(真鍮)、コンスタンタン、ジュラルミン、青
銅、炭素鋼、ニッケリン、白金ロジウム、ハイパーコ、
ハイパーニック、パーマロイ、パーメンダー、プラチノ
イド、マンガニン、モネル、洋銀、及び、リン青銅が挙
げられる。
【0058】また、導電層10は、金属膜の状態で形成
することが作成の簡易性の面から好ましい。この場合、
金属膜は、二種類以上の多層膜とすることが、膜の安定
性を高める上でさらに好ましい場合がある。この多層膜
としては、上記金属又はそれらの合金を用いて形成する
ことができる。例えば、三層の場合、Ta層、Cu層、
Ta層の組合せや、Ta層、Al層、Ta層の組合せが
挙げられる。また、二層の場合、Al層とTa層との組
合せ、Cr層とAu層との組合せ、Cr層とAl層との
組合せ、Ni層とAu層との組合せ、Al層とMo層と
の組合せを挙げることができる。
【0059】ここで、膜の安定性とは、低抵抗率を維持
しうるとともに、エッチングの際、その処理に用いる薬
液等により腐食されにくい性質をいう。例えば、Alや
Ag単体では抵抗率は低いものの腐食されやすいが、そ
の上部及び下部の少なくとも一方に耐食性に優れた金
属、例えばTa、Cr、Mo、Au等の膜を積層するこ
とにより、膜の安定性を高めることができる。
【0060】また、導電層10の厚さとしては特に制限
はないが、十分な低抵抗性とともに十分な遮光性を得る
ため、例えば、10nm〜数10μmが好ましく、特に
好ましくは、50nm〜5μmがよい。10nm未満で
あると、抵抗値が大きくなり取出電極として好ましくな
くなる。また、数10μmを越えると高精細化が困難と
なるだけでなく、導電層10と支持基板1との密着性が
悪くなり、導電層10の剥離等により、EL表示装置の
欠陥が生じるおそれがある。
【0061】次に、図1の(B)に示すように、導電層
10をパターンニングして、下部電極又は上部電極にそ
れぞれ接続される取出電極層パターン2と、着色層パタ
ーン間を埋める遮光層パターン(ブラックマトリクス)
3とを同時に形成する。これにより、製造工程を煩雑化
することなく、遮光層パターン3及び取出電極層パター
ン2を形成することができる。このため、遮光層パター
ン3と取出電極層パターン2とを別々に形成する場合に
比べて、製造工程を簡略化することができる。その結
果、製造歩留まりの低下を抑制して、製造コストの上昇
を防ぐことができる。なお、本実施形態では、取出電極
層パターン2がそのまま取出電極2となる。
【0062】ここで、図3に、取出電極層パターン2及
び遮光層パターン3の平面パターンを示す。図1の
(B)は、図3のA−Aにおける要部断面図に相当す
る。図3に示すように、ブラックマトリクス3は、表示
領域となる長方形の領域に画成されている。ブラックマ
トリクス3は、マトリクス状に配置される各着色層パタ
ーンの形成予定位置に合わせて開口部を設けている。ま
た、取出電極層パターン(取出し電極)2は、表示領域
の周囲に画成されている。取出電極層パターン2は、表
示電極の外側に向けて広がるように配置されている。
【0063】次に、図1の(C)に示すように、ブラッ
クマトリクス3の開口部にそれぞれ着色層パターン4を
形成する。これにより、EL用カラーフィルタが得られ
る。ここで、図4に、EL用カラーフィルタの平面パタ
ーンを示す。図1の(C)は、図4のA−Aにおける要
部断面図に相当する。
【0064】図4に示すように、このEL用カラーフィ
ルタにおいては、支持基板1上に、マトリクス状に配置
された着色層パターン4と、表示領域の周囲に形成され
た取出電極層パターン2と、表示領域に形成された着色
層パターン4間を埋める遮光層パターン3とを備えてい
る。そして、取出電極層パターン2と遮光層パターン3
とは同時に形成されているので、これらパターンどうし
は、同一材料で形成されている。
【0065】また、着色層パターン4は、三原色の赤
色、緑色及び青色の着色層パターンを順次に繰り返し並
べているが、一色又は二色であったり、三原色の中間色
(例えば、黄色、紫色等)であってもよい。着色層パタ
ーン4としては、蛍光色素を含むタイプを用いてもよい
し、蛍光色素を含まないタイプを用いてもよい。また、
蛍光色素を含むタイプと、蛍光色素を含まないタイプと
を積層して用いてもよい。
【0066】また、蛍光色素を含むタイプの場合、例え
ば、蛍光色素及び樹脂、又は、蛍光色素のみからなり、
蛍光色素及び樹脂からなる場合は、蛍光色素をバインダ
ー樹脂に溶解又は分散させた固体状態のものを挙げるこ
とができる。また、蛍光色素を含まないタイプの場合、
赤、緑、青の各着色層は、それぞれ、赤、緑、青の波長
領域の光のみを選択的に透過させる材料で形成するとよ
い。
【0067】次に、図1の(D)に示すように、表示領
域の着色層パターン4及び遮光層パターン3の上に、上
部表面が平坦で、透光性を有する平坦化層5を形成す
る。ここで、図5に、平坦化層5を形成したEL用カラ
ーフィルタの平面パターンを示す。図1の(D)は、図
5のB−Bにおける要部断面図に相当する。図5に示す
ように、平坦化層5は、表示領域となる長方形の領域に
画成されている。
【0068】このように、平坦化層5を設ければ、平坦
化層5上に下部電極及び上部電極(走査電極、信号電
極)を形成することができる。このため、遮光層パター
ン3又は着色層パターン4上に直に下部及び上部電極を
形成した場合に比べて、下部及び上部電極の段切れ又は
短絡の発生を抑制することができる。
【0069】また、平坦化層5は、取出電極2のうち遮
光層パターン3寄りの端部2aを覆うように形成され
る。このように取出電極2の端部2aを平坦化層5で覆
っているので、取出電極2の端部2aによる段差による
下部及び上部電極の段切れの発生を抑制することができ
る。
【0070】次に、図2の(A)に示すように、平坦化
層5上に、蒸着法やスパッタリング法により、ストライ
プ状の下部電極6を形成する。そして、下部電極6は、
表示領域の周囲で、取出電極2と接続される。
【0071】下部電極6としては、透明で、仕事関数の
大きい(4eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物、
又は、これらの混合物を電極物質とするものが好まし
い。このような電極物質の具体例としては、Au等の金
属、CuI、ITO、SnO2、ZnO又はIn23
ZnO等の導電性透明材料が挙げられる。
【0072】また、下部電極6のシート抵抗は、数百Ω
/□以下が好ましい。下部電極6の膜厚は、材料にもよ
るが、例えば、10nm〜1μm、好ましくは、10〜
2000nmの範囲内とするとよい。
【0073】次に、図2の(B)に示すように、平坦化
層5及び下部電極6上に、発光層7を形成する。発光層
7には、無機発光材料、有機化合物等の任意好適な材料
を使用することができる。なお、ここでは、発光層7に
有機層を用いるのが好ましい。有機ELでは、発光材料
として分子設計により種々の有機化合物が得られ、さら
に、有機層の成膜は無機物に比べて着色層へのダメージ
が小さい。このため、有機層を用いれば、種々のEL発
光色が得られ、高効率で欠陥の少ないフルカラー液晶表
示やマルチカラー表示の実現が可能である。
【0074】次に、図2の(C)に示すように、発光層
7上に、蒸着法やスパッタリング法により、ストライプ
状の上部電極8を形成する。そして、上部電極8は、表
示領域の周囲で、取出電極2と接続される。ここで、図
6に、EL表示装置の平面パターンを示す。図2の
(C)は、図6のC−Cにおける要部断面図に相当す
る。また、図2の(C)では、EL発光の取出方向を図
面下向きの矢印で示している。
【0075】上部電極8としては、仕事関数の小さい
(4eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物及びこれ
らの混合物を電極物質とするものが用いられる。このよ
うな電極物質の具体例としては、例えば、ナトリウム、
ナトリウム・カリウム合金、マグネシウム、リチウム、
マグネシウム・銀合金、アルミニウム、酸化アルミニウ
ム(Al23)、アルミニウム・リチウム合金、インジ
ウム、希土類金属が挙げられる。
【0076】また、上部電極8のシート抵抗は、数百Ω
/□以下が好ましい。上部電極8の膜厚は、材料にもよ
るが、例えば、10nm〜1μm、好ましくは、10〜
200nmの範囲内とするとよい。
【0077】ところで、取出電極2の表面のうち、下部
電極6又は上部電極8との接続部分におけるイオン化ポ
テンシャルは、6.0eV以上であることが望ましい。
このようにすれば、接続部分表面の酸化を抑制すること
ができるとともに、着色層パターン等のパターニングの
際に使用する薬液による劣化を抑制することができる。
その結果、取出電極と下部又は上部電極との接続抵抗の
増大を抑制することができる。このため、駆動電圧及び
消費電力の増大を抑制することができる。また、EL表
示装置の長期保存の際にも安定した駆動特性を得ること
ができる。
【0078】そのような、イオン化ポテンシャルが高い
材料として、Ta、Cr、Mo、Ni、Au、Ti、P
t等が挙げられる。そして、これら材料の膜を取出電極
パターン2の接続部分の表面に設けるとよい。または、
これら材料で取出電極パターン2を形成してもよい。
【0079】さらに、水分や酸素によるEL表示装置の
劣化を防止するため、EL表示素子及び平坦化層5を覆
うように封止を行うとよい。なお、封止剤と支持基板1
との接続は、取出電極2又は支持基板1上で行うとよ
い。
【0080】このようにして、支持基板1上に、着色層
パターン4がマトリクス状に配置され、各着色層パター
ン4上で、発光層7を挟んで直交するストライプ状の下
部電極6及び上部電極8を設けたEL表示装置が得られ
る。このような構成とすることにより、表示品質(視認
性)に優れ、低消費電力、低製造コストのマルチカラー
又はフルカラーEL表示装置を実現することができる。
【0081】[第二実施形態](ドットマトリクスタイ
プ) 次に、図7を参照して、本発明の第二実施形態について
説明する。図7は、第二実施形態のEL表示装置を構成
するEL用カラーフィルタの要部断面図である。第二実
施形態においては、取出電極において、取出電極層パタ
ーン2上に、1×10-4Ω・cm以下の導電性材料から
なる低抵抗層21を積層している。このように、取出電
極層パターン低抵抗層を積層すれば、取出電極のより一
層の低抵抗化を図ることができる。
【0082】[第三実施形態](ドットマトリクスタイ
プ) 次に、図8を参照して、本発明の第三実施形態について
説明する。図8は、第三実施形態のEL表示装置を構成
するEL用カラーフィルタの要部断面図である。第三実
施形態においては、着色層パターン4と支持基板1との
間に、着色層パターン4に含まれる蛍光色素の励起波長
の光を遮蔽し、かつ、この蛍光色素の蛍光波長の光を透
過する外光遮光層9を設けている。このように、外光遮
光層9を設ければ、外光によって蛍光色素が励起するこ
とを抑制し、コントラストの低下を抑制することができ
る。
【0083】[第四実施形態](ドットマトリクスタイ
プ) 次に、図9を参照して、本発明の第四実施形態について
説明する。図9は、第四実施形態のEL表示装置を構成
するEL用カラーフィルタの要部断面図である。第四実
施形態においては、遮光層パターン(ブラックマトリク
ス)3aの支持基板1側に反射防止層31を設けてい
る。このため、ブラックマトリクス3aの透光性基板側
表面の可視光反射率を10%以下とすることができる。
反射防止層31の材料としては、光吸収性の酸化物又は
窒化物が挙げられる。具体的には、例えば、酸化クロ
ム、酸化ニッケル、酸化バナジウム、酸化コバルト、酸
化ルテニウム、酸化モリブデンや、これら酸化物を酸化
シリコンや酸化アルミニウム等の酸化物で分散させた混
合酸化物を挙げることができる。
【0084】[第五実施形態](ドットマトリクスタイ
プ) 次に、図10及び図11を参照して、本発明の第五実施
形態について説明する。図10は、第五実施形態のEL
表示装置の要部断面図である。また、図11は、第五実
施形態のEL表示装置の平面図である。なお、図10
は、図11のD−Dに沿った断面図に相当する。
【0085】第五実施形態のEL表示装置は、カラーフ
ィルタ上にEL表示素子が積層されている。カラーフィ
ルタは、透光性の支持基板1上に、着色層パターン4
と、取出電極2と、遮光層パターン30とを設けてい
る。着色層パターン4及び取出電極2の配置は、図11
に示すように、第一実施形態と同様であるので、その詳
細な説明を省略する。
【0086】そして、図11に示すように、下部電極6
に平行な遮光層パターン30が、着色層パターン4間に
ストライプ状に設けられている。遮光層パターン30の
各々は、下部電極6の各々と一対一で接続している。ま
た、各遮光層パターン30は、表示領域内の全長にわた
って、下部電極6と接している。したがって、遮光層パ
ターン30は、下部電極6と一体となった給電線となっ
ている。
【0087】また、遮光層パターン30は、導電性を有
し、上述した第一実施形態と同様にして、取出電極2と
同一の低抵抗材料で同時に形成されている。また、各遮
光層パターン30は、それぞれ取出電極2と連続して形
成されている。
【0088】さらに、下部電極6上には、発光層7及び
ストライブ状の上部電極8が積層されている。そして、
上部電極8は、図11に示すように、マトリクス状に配
置された着色層パターン4の上で、下部電極6と直交す
るように配置されている。また、上部電極8は、取出電
極2に接続されている。
【0089】このように、第五実施形態のEL表示装置
は、遮光パターン30を下部電極6の給電線としたの
で、下部電極6の抵抗を実質的に低減することができ
る。その結果、駆動電圧及び消費電力を低減するととも
に、表示領域の発光輝度の均一性を高めて視認性の向上
を図ることができる。
【0090】[第六実施形態](ドットマトリクスタイ
プ) 次に、図12及び図13を参照して、本発明の第六実施
形態について説明する。図12は、第六実施形態のEL
表示装置の要部断面図である。また、図13は、第五実
施形態のEL表示装置の平面図である。なお、図12
は、図13のF−Fに沿った断面図に相当する。
【0091】第六実施形態のEL表示装置は、カラーフ
ィルタ上にEL表示素子が積層されている。なお、支持
基板1上の取出電極2、着色層パターン4、発光層7及
び上部電極8の構成及び配置は、第五実施形態と同様で
あるので、その詳細な説明を省略する。
【0092】第六実施形態のEL表示装置においては、
図12に示すように、着色層パターン4上に、平坦化層
5が積層されている。そして、この平坦化層5上に、導
電性の遮光層パターン30及び下部電極6が形成されて
いる。遮光層パターン30は、着色層パターン4間の上
方に、図13に示すように、下部電極6と平行なストラ
イプ状に形成されている。また、各遮光層パターン30
は、表示領域内の全長にわたって、下部電極6と接して
いる。したがって、遮光層パターン30は、下部電極6
と一体となった給電線となっている。
【0093】なお、第六実施形態においては、遮光層パ
ターン30を、取出電極2と同時に形成しても良いし、
別の製造段階で形成しても良い。また、遮光層パターン
30は、下部電極6よりも低抵抗であることが望まし
く、取出電極2と同一の材料を含むことが望ましい。
【0094】このように、第六実施形態のEL表示装置
も、第五実施形態と同様に、遮光パターン30を下部電
極6の給電線としたので、下部電極6の抵抗を実質的に
低減することができる。その結果、駆動電圧及び消費電
力を低減するとともに、表示領域の発光輝度の均一性を
高めて視認性の向上を図ることができる。
【0095】[第七実施形態](ドットマトリクスタイ
プ) 次に、図14及び図15を参照して、本発明の第七実施
形態について説明する。図14は、第七実施形態のEL
表示装置の要部断面図である。また、図15は、第七実
施形態のEL表示装置の平面図である。なお、図14
は、図15のE−Eに沿った断面図に相当する。
【0096】第七実施形態のEL表示装置は、カラーフ
ィルタ上にEL表示素子が積層されている。なお、支持
基板1上の取出電極2、着色層パターン4、平坦化層
5、発光層7及び上部電極8の構成及び配置は、第六実
施形態と同様であるので、その詳細な説明を省略する。
【0097】第七実施形態のEL表示装置においては、
下部電極6は、平坦化層5の上に設けられている。一
方、導電性の遮光層パターン30は、図14に示すよう
に、平坦化層5の下の着色層パターン4間に、下部電極
6と平行なストライプ状に形成されている。
【0098】そして、平坦化層5上の下部電極6と、平
坦化層5下の遮光層パターン30とは、平坦化層5に穿
たれたスルーホールを介して導通している。これによ
り、遮光層パターン30は、下部電極6の給電線となっ
ている。なお、ここでは、図15に示すように、スルー
ホール51を各着色層パターン4ごとに設けているが、
スルーホール51の数や配置はこれに限定されない。
【0099】また、第七実施形態においても、遮光層パ
ターン30は、取出電極2と同時に形成しても良いし、
別の製造段階で形成しても良い。また、遮光層パターン
30は、下部電極6よりも低抵抗であることが望まし
く、取出電極2と同一の材料を含むことが望ましい。
【0100】このように、第七実施形態のEL表示装置
も、第五及び第六実施形態と同様に、遮光パターン30
を下部電極6の給電線としたので、下部電極6の抵抗を
実質的に低減することができる。その結果、駆動電圧及
び消費電力を低減するとともに、表示領域の発光輝度の
均一性を高めて視認性の向上を図ることができる。
【0101】[第八実施形態](セグメントタイプ) 上述の各実施形態においてはドットマトリクス型のEL
表示装置の例について説明したが、本発明はドットマト
リクス型のEL表示装置に限定されない。そこで、第八
実施形態では、文字、数字等の表示をベタで行うセグメ
ント型のEL表示装置の例について説明する。
【0102】以下、図16を参照して、本発明の第八実
施形態について説明する。図16の(A)は、第八実施
形態のEL表示装置の平面図である。また、図16の
(B)は、図16の(A)のG−Gに沿った断面図であ
る。図16の(A)に示すように、第八実施形態のEL
表示装置は、セグメント型であって、「E」及び「L」
という文字を表示する。なお、図16の(A)は、背面
側より見た平面図であるので、「E」及び「L」の文字
のパターンが左右反転している。
【0103】第八実施形態のセグメント型のEL表示装
置は、カラーフィルタと、その上に積層されたEL表示
素子とから構成されている。前記カラーフィルタは、透
光性を有する支持基板1と、その上にそれぞれ設けられ
た、取出電極2と、第一及び第二着色層パターン4a及
び4bと、着色層パターン間を埋める遮光層パターン3
とを備えている。さらに、本実施形態では、第一及び第
二着色層パターン4a及び4bと、遮光層パターン3と
の上に、平坦化層5を設けている。
【0104】各取出電極2と遮光層パターン3とは、上
述した第一実施形態と同様にして、同一材料により、同
時に形成されている。
【0105】第一着色層パターン4aは、図16の
(A)に示すように「L」の文字を左右反転させた平面
パターンで設けられている。また、第二着色層パターン
4bは、「E」の文字を左右反転させた平面パターンで
設けられている。そして、第一及び第二着色層パターン
4a及び4bの周囲には、矩形の領域に遮光層パターン
3が設けられている。
【0106】EL表示素子は、図16の(B)に示すよ
うに、平坦化層5上に、第一及び第二下部電極6a及び
6b、発光層7及び上部電極8を順次に積層して構成さ
れている。
【0107】第一下部電極6aは、図16の(A)に示
すように、第一着色層パターン4aを含む矩形領域に設
けられている。また、第二下部電極6bは、第二着色層
パターン4bを含む矩形領域に設けられている。さら
に、上部電極8は、第一及び第二着色層パターン4a及
び4bの両方を含む矩形領域に設けられている。そし
て、第一下部電極6a、第二下部電極6b及び上部電極
8は、それぞれ取出電極2に接続されている。
【0108】したがって、第一下部電極6aと上部電極
8との間に電圧を印加すれば、これら電極が重なった領
域の発光層7部分が発光し、その発光を第一着色層パタ
ーン4aが受光して色変換して「L」字パターンを点灯
させることができる。
【0109】また。第二下部電極6bと上部電極8との
間に電圧を印加すれば、これら電極が重なった領域の発
光層7部分が発光し、その発光を第二着色層パターン4
bが受光して色変換して「E」字パターンを点灯させる
ことができる。
【0110】このように、第八実施形態では、取出電極
2と第一及び第二下部電極6a及び6bとを同時に形成
してあるので、セグメント型においても、視認性が高
く、駆動電圧及び消費電力が低いEL表示装置を、歩留
まり良く製造することができる。
【0111】
【実施例】以下、本発明を実施例によってさらに具体的
に説明する。 [実施例1](ドットマトリクスタイプ) 実施例1では、有機EL多色表示用カラーフィルタを製
造し、さらに、有機EL表示装置を作成する様子を、上
述した第一実施形態で説明した図1及び図2と対応づけ
て説明する。
【0112】(有機EL多色表示用カラーフィルタの製
造)実施例1では、まず、112mm×143mm×
1.1mmの支持基板(0A2ガラス:日本電気硝子社
製)1上に、取出電極層パターンとブラックマトリクス
(BM)の材料としての導電層10を形成した(図1の
(A))。ここでは、導電層10として、酸化クロムを
50nm、アルミニウムを600nm、クロムを50n
mずつスパッタリングにより順次積層した。
【0113】次に、導電層10上に、ポジ型レジスト
(HPR204:富士オーリン製)をスピンコートで成
膜した。続いて、このレジスト膜を、取出電極層パター
ンと、20μmライン幅で格子状のパターンとなるよう
なフォトマスクを介して紫外線で露光する。そして、T
MAH(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド)の現
像液で現像し、130℃でベークした。
【0114】次に、硝酸セリウムアンモニウム/過塩素
酸水溶液からなるクロムエッチャントで、露出している
クロム層部分をエッチングした。続いて、リン酸/硝酸
/酢酸溶液からなるアルミニウムエッチャントで、露出
しているアルミニウム層部分をエッチングした。さら
に、硝酸セリウムアンモニウム/過塩素酸水溶液からな
るクロムエッチャントで、露出している酸化クロム層部
分をエッチングした。
【0115】続いて、エタノールアミンを主成分とする
剥離液(N303:長瀬産業製)でレジストを除去し
て、取出電極パターン(取出電極)2と遮光層パターン
(ブラックマトリクス)3を得た(図1の(B))。こ
の取出電極2のシート抵抗は、0.09Ω/□であり、
取出電極(陰極側)一本あたりの抵抗値は10Ωであっ
た。
【0116】次に、青色用(B)の着色層パターン4の
材料として、V259(新日鉄化学社製)を支持基板1
上にスピンコートして成膜した。続いて、長方形(90
μm×290μm)の色配列がストライプでドット状の
パターンが76800個得られるようなフォトマスクを
介して、ブラックマトリクス3に位置合わせして紫外線
で露光した。そして、2%炭酸ナトリウム水溶液で現像
後、200℃でベークし、青色用の着色層パターン4
(膜厚1.5μm)を形成した。
【0117】次に、緑色用(G)の着色層パターン4の
材料として、0.04mol/kg(対固形分)となる
量のクマリン6をアクリル系ネガ型フォトレジスト(V
259PA、固形分濃度50%:新日鉄化学社製)に溶
解させてインキを調製した。このインキを支持基板1上
にスピンコートして成膜した。続いて、青色用で用いた
フォトマスクを、青色用の着色層パターン4の位置から
100μmピッチ、ストライプ状色配列に対して垂直方
向へずらし、このフォトマスクを介して紫外線で露光し
た。そして、2%炭酸ナトリウム水溶液で現像後、20
0℃でベークし、緑色用の着色層パターン4(膜厚10
μm)を形成した。
【0118】次に、赤色用(R)の着色層パターン4の
材料として、クマリン6:0.53g、ベーシックバイ
オレット11:1.5g、及び、ローダミン6G:1.
5gをアクリル系ネガ型フォトレジスト(V259P
A、固形分濃度50%:新日鉄化学社製):100gに
溶解させたインキを調製した。
【0119】このインキを支持基板1上にスピンコート
して成膜した。続いて、青色用で用いたフォトマスク
を、青色用の着色層パターン4の位置から200μmピ
ッチ、ストライプ状色配列に対して垂直方向へずらし、
このフォトマスクを介して紫外線で露光した。そして、
2%炭酸ナトリウム水溶液で現像後、160℃でベーク
し、赤色用の着色層パターン4(膜厚10μm)を形成
した。このようにして、青、緑、赤の三原色の着色層パ
ターン4を形成した(図1の(C))。
【0120】次に、平坦化層5として、アクリル系光及
び熱硬化性樹脂(V259PA、新日鉄化学社製)を支
持基板1上にスピンコートして成膜し、取出電極2の端
部2aと表示領域が露光できるようなマスクを介して紫
外線露光氏、TMAH(テトラメチルアンモニウムヒド
ロキシド)の現像液で現像した。次に、160℃でベー
クして平坦化層5(膜厚5μm)を形成した(図1の
(D))。以上のようにしてEL用カラーフィルタを形
成した。
【0121】(有機EL表示装置の作成)続いて、この
EL用カラーフィルタ上にEL表示素子を形成し、EL
表示装置を作成した。まず、EL用カラーフィルタ上
に、IZO(インジウム亜鉛酸化物:In23−Zn
O)をスパッタリングにより200nmの膜厚(20Ω
/□)で成膜した。
【0122】次に、IZO膜上に、ポジ型レジスト(H
PR204:富士オーリン製)をスピンコートして成膜
し、85μmラインで15μmギャップのストライプ状
のパターンとなるようなフォトマスクを介して、紫外線
露光する。続いて、TMAH(テトラメチルアンモニウ
ムヒドロキシド)の現像液で現像し、130℃でベーク
した。
【0123】次に、5%蓚酸水溶液からなるIZOエッ
チャントにて、露出している部分のIZOをエッチング
した。続いて、エタノールアミンを主成分とする剥離液
(N303:長瀬産業)で処理してレジストを除去し、
IZOパターン(下部電極6:陽極、ライン数960
本)を形成した(図2の(A))。
【0124】次に、第一の層間絶縁膜として、ネガ型レ
ジスト(V259PA:新日鉄化学社製)をスピンコー
トし、フォトマスクを介して紫外線露光し、TMAH
(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド)の現像液で
現像した。次に、160℃でベークして、IZOのエッ
ジを被覆した(IZOの開口部が74μm×260μ
m)層間絶縁膜を形成した。
【0125】次に、第二の層間絶縁膜(隔壁)として、
ネガ型レジスト(ZPN1100:日本ゼオン製)をス
ピンコートし、下部電極6と直交し、20μmラインで
280μmギャップのストライプパターンとなるような
フォトマスクを介して、紫外線露光した。さらに、露光
後、ベークを行った。続いて、TMAH(テトラメチル
アンモニウムヒドロキシド)の現像液でネガレジストを
現像し、下部電極6のストライプに直交した有機膜の第
二の層間絶縁膜(隔壁)を形成した。このようにして得
られた基板を純水及びイソプロピルアルコール中で超音
波洗浄し、エアブローにて乾燥後、UV洗浄した。
【0126】次に、基板を有機蒸着装置(日本真空技術
製)に移動し、基板ホルダーに基板を固定した。なお、
有機蒸着装置のモリブデン製の各加熱ボードには、それ
ぞれ正孔注入材料、発光材料、電子注入材料、陰極材料
をそれぞれ用意しておく。
【0127】正孔注入材料として、4,4′,4′′−
トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルア
ミルトリフェニルアミン(MTDATA)]、4,4′
−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]
ビフェニル(NPD)を用意しておく。また、発光材料
として、4,4′−ビス(2,2−ジフェニルビニル)
ビフェニル(DPVBi)を用意しておく。また、発光
材料のドーパントとして、1,4−ビス[4−(N,N
−ジフェニルアミノスチリルベンゼン)](DPAV
B)を用意しておく。また、電子注入材料として、トリ
ス(8−キノリノール)アルミニウム(Alq)を用意
しておく。さらに、陰極として、AlLi合金(Li濃
度:10atm%)をタングステン製フィラメントに装
着しておく。
【0128】そして、真空槽を5×10-7torrまで
減圧した後、以下の順序で正孔注入層から陰極まで途中
で真空を破らず一回の真空引きで順次に積層した。ま
ず、正孔注入層として、MTDATAを蒸着速度0.1
〜0.3nm/秒で膜厚130nmまで蒸着し、続い
て、NPDを蒸着速度0.1〜0.3nm/秒で膜厚2
0nmまで蒸着した。
【0129】続いて、発光層として、DPVBiとドー
パントのDPAVBとをそれぞれを蒸着速度0.1〜
0.3nm/秒、0.03〜0.05nm/秒で、膜厚
50nmまで共蒸着した(図2の(B))。さらに、電
子注入層として、Alqを蒸着速度0.1〜0.3nm
/秒で膜厚20nmまで蒸着した。
【0130】そして、陰極として、AlとLiとをそれ
ぞれ蒸着速度0.5〜1.0nm/秒で膜厚150nm
まで蒸着した。なお、陰極は、取出電極2と接続できる
ようにマスク蒸着した、陰極(上部電極)8は、隔壁に
より自動的に分離され、ストライプ状のパターン(ライ
ン数240本)となった(図2の(C))。
【0131】このようにして有機EL表示素子を形成
後、乾燥窒素を流通したドライボックスに基板を大気に
ふれないようにして移動し、そのドライボックス内で封
止基板の青板ガラスで表示部を被覆し、表示部周囲部は
カチオン硬化性の接着剤(TB3102:スリーボンド
製)で光硬化させて封止した。
【0132】このようにして、下部電極6と上部電極8
とがXYマトリクスを形成してなるフルカラー有機EL
表示装置(開口率64%)を作成し、その下部電極(信
号電極)6及び上部電極(走査電極)8に電圧を印加
(下部電極:(+)、上部電極:(−))し、デューテ
ィー1/120のパルス駆動を行った(信号電極は上下
二分割)ところ、各電極の交差部分(画素)が発光し
た。
【0133】取出電極近傍の画素の発光輝度を、色彩色
差計(CS100:ミノルタ製)測定したところ、青色
用の着色層パターン4を配置した画素の発光輝度は、2
0cd/m2であり、そのCIE色度座標は、X=0.
12、Y=0.16の青色の発光が得られた。また、緑
色用の着色層パターン4を配置した画素からは、60c
d/m2でCIE色度座標は、X=0.26、Y=0.
68の緑色の発光が得られた。また、赤色用の着色層パ
ターン4を配置した画素からは、20cd/m2でCI
E色度座標は、X=0.63、Y=0.34の赤色の発
光が得られた。
【0134】そして、実施例1で作成したEL表示装置
の駆動電圧は20V、全面点灯時の消費電力は6.3W
であった。なお、下部電極の抵抗による電圧降下(1.
4V)のため、表示領域中央部における各色の画素の輝
度は、取出電極近傍の画素の輝度の85%であった。
【0135】[実施例2](ドットマトリクスタイプ) 実施例2では、緑色用の着色層パターン4に緑色カラー
フィルタ(V259G:新日鉄化学社製)、赤色用の着
色層パターン4に赤色カラーフィルタ(V259R:新
日鉄化学社製)を用い、それら着色層パターン4の膜厚
を1.5μmとしたこと以外は、実施例1と同一条件
で、EL用カラーフィルタを製造した。
【0136】次に、実施例2では、EL用カラーフィル
タ上にEL表示素子を形成するにあたり、EL表示素子
の発光材料として、DPVBiにルブレンを共蒸着によ
りドーピングした(蒸着速度0.001〜0.003n
m/秒)して、白色発光素子としたこと以外は、実施例
1と同一条件でEL表示素子を形成した。
【0137】このようにしてフルカラー有機EL表示装
置(開口率64%)を作成し、実施例1と同様に電圧を
印加(下部電極:(+)、上部電極:(−))したとこ
ろ、各電極の交差部分(画素)が発光した。
【0138】実施例2のEL表示装置における取出電極
近傍の画素の発光輝度は、色彩色差計(CS100:ミ
ノルタ製)にて、青色用の着色層パターン4を配置した
画素から、10cd/m2でCIE色度座標は、X=
0.12、Y=0.16の青色の発光が得られた。ま
た、緑色用の着色層パターン4を配置した画素からは、
40cd/m2でCIE色度座標は、X=0.26、Y
=0.58の緑色の発光が得られた。また、赤色用の着
色層パターン4を配置した画素からは、15cd/m2
でCIE色度座標は、X=0.61、Y=0.38の赤
色の発光が得られた。
【0139】そして、実施例1で作成したEL表示装置
の駆動電圧は20V、消費電力は7.5Wであった。な
お、下部電極の抵抗による電圧降下(1.5V)のた
め、表示領域中央部における各色の画素の輝度は、取出
電極近傍における画素の輝度の83%であった。
【0140】[実施例3](ドットマトリクスタイプ) 実施例3では、第五実施形態で説明した図10及び図1
1に相当する構成を有するEL表示装置の例について説
明する。実施例3では、導電層10上に、ポジ型レジス
ト膜を、取出電極パターンと、20μmライン幅のスト
ライプ状パターンとなるようなフォトマスクを用いたこ
と以外は、実施例1と同一条件で、取出電極及び、その
取出電極と連続した給電線を兼ねる遮光層パターンを形
成した。
【0141】次に、実施例2と同様に、赤、緑、青の着
色層パターンを形成し、IZOの下部電極を形成した。
この際、下部電極とストライプ状の遮光層パターンとが
接続され、遮光層パターンが給電線となった。続いて、
有機EL表示素子の作成、封止を行い、フルカラー有機
EL表示装置を製造した。
【0142】そして、実施例2と同様にして測定したと
ころ、実施例3のEL表示装置の取出電極近傍の発光輝
度、駆動電圧及び消費電力は、実施例2と同様であっ
た。ただし、第三実施形態では、遮光層パターンを給電
線としたので、下部電極の抵抗による電圧降下が、0.
1V以下に小さくなった。その結果、表示領域の中央部
において、取出電極近傍の発光輝度の98%の発光輝度
が得られた。したがって、表示領域全体にわたって均一
な発光輝度を実現することができた。
【0143】[実施例4](ドットマトリクスタイプ) 実施例4では、取出電極2とブラックマトリクス3とを
別工程でそれぞれ作成した。すなわち、まず、実施例1
で作成した取出電極2と同一構造の取出電極だけを形成
した。そして、取出電極形成後に、V259CK(新日
鉄化学社製)をスピンコートし、20μmライン幅の格
子状のパターンとなるようなフォトマスクを介して、紫
外線露光し、2%炭酸ナトリウム水溶液で現像後、20
0℃でベークして膜厚10μmのブラックマトリクス3
を形成した。そして、他は実施例1と同一工程でEL表
示装置を作成した。
【0144】実施例4では、実施例1と同等の性能のE
L表示素子を形成することができた。ただし、実施例4
では、取出電極2とブラックマトリクス3とを別工程で
形成したため、工程が煩雑となった。
【0145】[実施例5](セグメントタイプ) 実施例5では、セグメント型の有機EL多色表示用カラ
ーフィルタを製造し、さらに、上述した第八実施形態に
対応するセグメント型の有機EL表示装置を作成する様
子を説明する。
【0146】(有機EL多色表示用カラーフィルタの製
造)実施例5では、まず、112mm×143mm×
1.1mmの支持基板(0A2ガラス:日本電気硝子社
製)1上に、取出電極層パターン及び遮光層パターンの
材料としての導電層を形成した。ここでは、導電層とし
て、酸化クロムを50nm、クロムを300nmずつス
パッタリングにより順次積層した。
【0147】次に、導電層上に、ポジ型レジスト(HP
R204:富士オーリン製)をスピンコートで成膜し
た。続いて、このレジスト膜を、フォトマスクを介して
紫外線で露光する。そして、TMAH(テトラメチルア
ンモニウムヒドロキシド)の現像液で現像し、130℃
でベークした。このフォトマスクは、取出電極と、
「E」及び「L」の文字を左右反転させたパターンを抜
き取った矩形パターンが得られる形状となっている。
【0148】次に、硝酸セリウムアンモニウム/過塩素
酸水溶液からなるクロムエッチャントで、露出している
クロム層及び酸化クロム層部分をエッチングした。続い
て、エタノールアミンを主成分とする剥離液(N30
3:長瀬産業製)でレジストを除去して、取出電極2と
遮光層パターン3を得た。この取出電極2のシート抵抗
は、2Ω/□であった。
【0149】次に、オレンジ色用の第一着色層パターン
4aの材料として、オレンジ色蛍光顔料(FM34:シ
ンロイヒ社製)15gをアクリル系ネガ型フォトレジス
ト(V259PA、固形分濃度50%:新日鉄化学社
製):100gに溶解させたインキを調製した。そし
て、このインキを支持基板1上にスピンコートして成膜
した。続いて、「L」字を左右反転させた文字パターン
ができるようなフォトマスクを介して紫外線で露光し
た。そして、2%炭酸ナトリウム水溶液で現像後、18
0℃でベークし、第一着色層パターン4a(膜厚10μ
m)を形成した。
【0150】次に、緑色用の第二着色層パターン4bの
材料として、0.04mol/kg(対固形分)となる
量のクマリン6を、アクリル系ネガ型フォトレジスト
(V259PA、固形分濃度50%:新日鉄化学社製)
に溶解させてインキを調製した。そして、このインキを
支持基板1上にスピンコートして成膜した。続いて、
「E」字を左右反転させた文字パターンができるような
フォトマスクを介して紫外線で露光した。そして、2%
炭酸ナトリウム水溶液で現像後、200℃でベークし、
第二着色層パターン4b(膜厚10μm)を形成した。
【0151】次に、平坦化層5として、アクリル系光及
び熱硬化性樹脂(V259PA、新日鉄化学社製)を支
持基板1上にスピンコートして成膜し、取出電極2の端
部と表示領域が露光できるようなマスクを介して紫外線
露光氏、TMAH(テトラメチルアンモニウムヒドロキ
シド)の現像液で現像した。次に、160℃でベークし
て平坦化層5(膜厚5μm)を形成した。以上のように
してEL用カラーフィルタを形成した。
【0152】(有機EL表示装置の作成)続いて、この
EL用カラーフィルタ上にEL表示素子を形成し、EL
表示装置を作成した。まず、EL用カラーフィルタ上
に、IZO(インジウム亜鉛酸化物:In23−Zn
O)をスパッタリングにより200nmの膜厚(20Ω
/□)で成膜した。
【0153】次に、IZO膜上に、ポジ型レジスト(H
PR204:富士オーリン製)をスピンコートして成膜
し、図16の(A)に示す第一及び第二下部電極6a及
び6bのパターンとなるようなフォトマスクを介して、
紫外線露光する。続いて、TMAH(テトラメチルアン
モニウムヒドロキシド)の現像液で現像し、130℃で
ベークした。
【0154】次に、5%蓚酸水溶液からなるIZOエッ
チャントにて、露出している部分のIZOをエッチング
した。続いて、エタノールアミンを主成分とする剥離液
(N303:長瀬産業)で処理してレジストを除去し、
IZOパターン(第一及び第二下部電極6a及び6b:
陽極)を形成した。
【0155】以下、上述の実施例1と同様にして、発光
層7、上部電極8等を形成し、セグメント型のEL表示
装置を形成した。なお、本実施例では、上部電極8を、
図16の(A)に示すように、第一及び第二着色層パタ
ーン4a及び4bを覆う矩形パターンとして作成した。
【0156】このようにして、作成した有機EL表示装
置の第一及び第二下部電極6a及び6b(陽極)と上部
電極8(陰極)との間に、取出電極2を介して電圧を印
加して、直流電流を注入した。その結果、「E」及び
「L」の文字が発光した。
【0157】「E」及び「L」の文字の発光輝度を、色
彩色差計(CS100:ミノルタ製)測定したところ、
「E」の文字の発光輝度は、300cd/m2であり、
そのCIE色度座標は、X=0.26、Y=0.60の
緑色の発光が得られた。また、「L」の文字の発光輝度
は、120cd/m2でCIE色度座標は、X=0.5
8、Y=0.40のオレンジ色の発光が得られた。
【0158】そして、実施例5で作成したEL表示装置
の駆動電圧は5Vであり、低駆動電圧の有機EL表示装
置が作成できた。
【0159】[比較例1](ドットマトリクスタイプ) 比較例1では、実施例1のような取出電極を設けず、下
部電極6(IZO、20Ω/□)をそのまま延長して取
出電極とした点以外は、実施例1と同一条件でEL表示
装置を作成した。
【0160】比較例1のEL表示装置の発光輝度は、色
彩色差計(CS100:ミノルタ製)にて、青色用の着
色層パターン4を配置した画素から、20cd/m2
CIE色度座標は、X=0.12、Y=0.16の青色
の発光が得られた。また、緑色用の着色層パターン4を
配置した画素からは、60cd/m2でCIE色度座標
は、X=0.26、Y=0.68の緑色の発光が得られ
た。また、赤色用の着色層パターン4を配置した画素か
らは、20cd/m2でCIE色度座標は、X=0.6
3、Y=0.34の赤色の発光が得られた。
【0161】しかし、比較例1で作成したEL表示装置
の駆動電圧は25V以上と著しく高く、消費電力も10
W以上と著しく高くなった。
【0162】[比較例2](セグメントタイプ) 比較例2では、取出電極と遮光パターンとを形成せず、
上部電極、第一及び第二下部電極をそれぞれ延長して取
出電極とした点以外は、上述の実施例5と同一条件で有
機EL表示装置を作成した。比較例2の有機EL表示装
置の駆動電圧は7Vで、実施例5よりも駆動電圧が上昇
し、その上、遮光パターンを設けていないので、「E」
及び「L」の文字の発光がにじんでしまい、実施例5よ
りも視認性が低下した。
【0163】上述した実施の形態においては、本発明を
特定の条件で構成した例について説明したが、本発明
は、種々の変更を行うことができる。例えば、上述した
第五〜第七実施形態において、ストライプ状の下部電極
3を設けた例について説明したが、本発明では、下部電
極の平面パターンはこれに限定されない。例えば、給電
線が存在する場合は、下部電極をストライプ状ではな
く、各画素を覆うだけのドット状に設けてもよい。ま
た、着色層によっては、白色表示を含む種々の発光色が
得られる表示装置の作成が可能である。
【0164】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
第一のEL表示装置、カラーフィルタによれば、視認性
が高く、駆動電圧及び消費電力が低いEL表示表示装置
を提供することができる。
【0165】また、本発明のEL表示装置の製造方法及
びカラーフィルタの製造方法によれば、取出電極層パタ
ーンと遮光層パターンとを同時に形成するので、視認性
が高く、駆動電圧及び消費電力が低く、かつ、製造歩留
まりの高いEL表示装置及びEL用カラーフィルタを製
造することができる。
【0166】また、本発明の第二のEL表示装置によれ
ば、遮光層パターンを下部電極の給電線として利用する
ので、表示領域全体にわたって発光輝度の均一性を高め
て視認性を向上することができる上、EL表示装置の駆
動電圧及び消費電力の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)〜(D)は、第一実施形態のEL表示装
置の製造方法を説明するための断面工程図である。
【図2】(A)〜(C)は、図1の(C)に続く、断面
工程図である。
【図3】第一実施形態の取出し電極層パターン及び遮光
層パターンを示す平面図である。
【図4】第一実施形態のカラーフィルタの平面図であ
る。
【図5】第一実施形態の平坦化層を形成したカラーフィ
ルタの平面図である。
【図6】第一実施形態のEL表示装置の平面図である。
【図7】第二実施形態のEL用カラーフィルタの要部断
面図である。
【図8】第三実施形態のEL用カラーフィルタの要部断
面図である。
【図9】第四実施形態のEL用カラーフィルタの要部断
面図である。
【図10】第五実施形態のEL表示装置の要部断面図で
ある。
【図11】第五実施形態のEL表示装置の平面図であ
る。
【図12】第六実施形態のEL表示装置の要部断面図で
ある。
【図13】第六実施形態のEL表示装置の平面図であ
る。
【図14】第七実施形態のEL表示装置の要部断面図で
ある。
【図15】第七実施形態のEL表示装置の平面図であ
る。
【図16】第八実施形態のEL表示装置の平面図であ
る。
【符号の説明】
1 支持基板 2 取出電極(取出電極層パターン) 3 ブラックマトリクス(遮光層パターン) 4、4a、4b 着色層パターン 5 平坦化層 6、6a、6b 下部電極 7 発光層 8 上部電極 9 外光遮光層 10 導電層 30 遮光層パターン(給電線)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09F 9/30 G09F 9/30 349C 365 365Z H05B 33/06 H05B 33/06 33/10 33/10 33/14 33/14 A 33/22 33/22 Z (72)発明者 鶴岡 義秋 東京都新宿区市ヶ谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 3K007 AB04 AB17 AB18 BA06 BB06 CA01 CB01 CC05 DA01 DB03 EB00 FA01 FA02 5C094 AA04 AA06 AA08 AA11 AA43 AA48 BA12 BA27 CA19 CA24 DA13 DB02 DB04 DB10 EA04 EA05 EB02 ED03 ED12 ED15 FA01 FA02 FB01 FB12 FB15 FB20 GB10 JA05 JA20

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カラーフィルタ上にEL表示素子を積層
    して設けたEL表示装置であって、 前記EL表示素子は、カラーフィルタ側から下部電極、
    発光層及び上部電極を順次に積層して構成され、前記下
    部及び上部電極間に電圧を印加することにより前記発光
    層が発光し、 前記カラーフィルタは、透光性基板上に、前記EL表示
    素子の発光を受光する位置に配置された着色層パターン
    と、前記下部電極又は上部電極とそれぞれ接続された取
    出電極と、前記着色層パターン間を埋める遮光層パター
    ンとを備えることを特徴とするEL表示装置。
  2. 【請求項2】 前記取出電極が、前記遮光層パターンと
    同一の導電性材料を含む取出電極層パターンにより構成
    されてなることを特徴とする請求項1記載のEL表示装
    置。
  3. 【請求項3】 前記遮光層パターンが、導電性を有し、
    前記下部電極と接続してあることを特徴とする請求項1
    又は2記載のEL表示装置。
  4. 【請求項4】 前記遮光層パターンが、前記下部電極を
    接続した前記取出電極と連続していることを特徴とする
    請求項3記載のEL表示装置。
  5. 【請求項5】 前記取出電極のシート抵抗値が、0.0
    01〜10Ω/□の範囲内であることを特徴とする請求
    項1〜4のいずれかに記載のEL表示装置。
  6. 【請求項6】 前記取出電極が、1×10-4Ω・cm以
    下の抵抗率を有する導電性材料を含むことを特徴とする
    請求項1〜5のいずれかに記載のEL表示装置。
  7. 【請求項7】 前記取出電極が、前記取出電極層パター
    ン上に、1×10-4Ω・cm以下の抵抗率の導電性材料
    からなる低抵抗層を積層してあることを特徴とする請求
    項1〜6のいずれかに記載のEL表示装置。
  8. 【請求項8】 前記取出電極の表面のうち、少なくとも
    前記下部電極又は上部電極との接続部分におけるイオン
    化ポテンシャルが、6.0eV以上であることを特徴と
    する請求項1〜7のいずれかに記載のEL表示装置。
  9. 【請求項9】 前記遮光層パターンの前記透光性基板側
    表面の可視光反射率が10%以下であることを特徴とす
    る請求項1〜8のいずれかに記載のEL表示装置。
  10. 【請求項10】 前記着色層パターン及び遮光層パター
    ンと、前記下部電極との間に、上部表面が平坦で、透光
    性を有する平坦化層が設けてあり、 前記平坦化層が、前記取出電極のうち前記遮光層パター
    ン寄りの端部を覆うように設けてあることを特徴とする
    請求項1〜9のいずれかに記載のEL表示装置。
  11. 【請求項11】 前記着色層パターンが蛍光色素を含む
    ことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のE
    L表示装置。
  12. 【請求項12】 前記着色層パターンと前記透光性基板
    との間に、前記蛍光色素の励起波長の光を遮蔽し、か
    つ、この蛍光色素の蛍光波長の光を透過する外光遮光層
    を設けてあることを特徴とする請求項11記載のEL表
    示装置。
  13. 【請求項13】 透光性基板上に、着色層パターンが配
    置され、前記着色層パターン上に、下部電極、発光層及
    び上部電極を順次に積層してなるEL表示装置を製造す
    るにあたり、 前記透光性基板上に導電層を形成する工程と、 前記導電層をパターンニングして、前記下部電極又は上
    部電極にそれぞれ接続される取出電極層パターンと、前
    記着色層パターン間を埋める遮光層パターンとを同時に
    形成する工程とを含むことを特徴とするEL表示装置の
    製造方法。
  14. 【請求項14】 下部電極、発光層及び上部電極を順次
    に積層して構成され、前記下部及び上部電極間に電圧を
    印加することにより前記発光層が発光するEL表示装置
    を構成するカラーフィルタであって、 透光性基板上に、前記EL表示素子の発光を受光する位
    置に配置された着色層パターンと、 前記下部電極又は上部電極とそれぞれ接続される取出電
    極と、 前記着色層パターン間を埋める遮光層パターンとを備え
    ることを特徴とするEL用カラーフィルタ。
  15. 【請求項15】 前記取出電極が、前記遮光層パターン
    と同一の導電性材料を含む取出電極層パターンにより構
    成されてなることを特徴とする請求項14記載のEL用
    カラーフィルタ。
  16. 【請求項16】 下部電極、発光層及び上部電極が順次
    に積層され、前記下部及び上部電極間に電圧を印加する
    ことにより前記発光層が発光するEL表示装置を構成す
    るEL用カラーフィルタを製造するにあたり、 前記透光性基板上に導電層を形成する工程と、 前記導電層をパターンニングして、前記下部電極又は上
    部電極にそれぞれ接続される取出電極層パターンと、前
    記着色層パターン間を埋める遮光層パターンとを同時に
    形成する工程とを含むことを特徴とするEL用カラーフ
    ィルタの製造方法。
  17. 【請求項17】 カラーフィルタ上にEL表示素子を積
    層して設けたEL表示装置であって、 前記EL表示素子は、前記フィルタ側から下部電極、発
    光層及び上部電極が順次に積層して構成され、前記下部
    及び上部電極間に電圧を印加することにより前記発光層
    が発光し、 前記カラーフィルタは、透光性基板上のEL表示素子の
    発光を受光する位置に配置された着色層パターンを備え
    たEL表示装置であって、 前記着色層パターン間、又は、前記着色層パターン間の
    上方に、導電性の遮光層パターンが設けてあり、 前記遮光層パターンが、前記下部電極と接続してあるこ
    とを特徴とするEL表示装置。
  18. 【請求項18】 前記下部電極又は上部電極とそれぞれ
    接続された取出電極を備え、 前記遮光層パターンが、前記下部電極と接続された取出
    電極と連続していることを特徴とする請求項17記載の
    EL表示装置。
JP2001204262A 2001-07-05 2001-07-05 El表示装置、その製造方法、カラーフィルタ及びその製造方法 Pending JP2003017263A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001204262A JP2003017263A (ja) 2001-07-05 2001-07-05 El表示装置、その製造方法、カラーフィルタ及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001204262A JP2003017263A (ja) 2001-07-05 2001-07-05 El表示装置、その製造方法、カラーフィルタ及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003017263A true JP2003017263A (ja) 2003-01-17

Family

ID=19040759

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001204262A Pending JP2003017263A (ja) 2001-07-05 2001-07-05 El表示装置、その製造方法、カラーフィルタ及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003017263A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005293983A (ja) * 2004-03-31 2005-10-20 Tdk Corp 自発光型表示装置
WO2006013845A1 (ja) * 2004-08-04 2006-02-09 Fuji Electric Holdings Co., Ltd. 有機elパネル
JP2006171739A (ja) * 2004-12-10 2006-06-29 Samsung Sdi Co Ltd 有機電界発光素子および有機電界発光素子の製造方法
JP2008130293A (ja) * 2006-11-17 2008-06-05 Fuji Electric Holdings Co Ltd 有機elディスプレイパネル
US7420325B2 (en) 2004-05-31 2008-09-02 Sharp Kabushiki Kaisha Display device
US7545095B2 (en) 2003-01-21 2009-06-09 Sanyo Electric Co., Ltd. Electroluminescent display device
JP2010198929A (ja) * 2009-02-25 2010-09-09 Denso Corp 表示装置
WO2010116718A1 (ja) * 2009-04-09 2010-10-14 パナソニック株式会社 有機エレクトロルミネッセンス表示装置
WO2011030374A1 (ja) * 2009-09-09 2011-03-17 パナソニック株式会社 有機エレクトロルミネッセンス表示装置
JP2011097110A (ja) * 2004-06-30 2011-05-12 Mitsubishi Chemicals Corp 発光装置、照明、表示装置用バックライトユニット及び表示装置
KR20190132378A (ko) 2017-03-29 2019-11-27 지오마텍 가부시키가이샤 유기 일렉트로루미네센스 소자용 전극, 유기 일렉트로루미네센스 소자, 유기 일렉트로루미네센스 표시장치 및 유기 일렉트로루미네센스 소자용 전극의 제조방법

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05241181A (ja) * 1992-02-27 1993-09-21 Fujitsu Ltd 液晶表示用パネル
JPH06230211A (ja) * 1991-03-29 1994-08-19 Idemitsu Kosan Co Ltd カラーフィルタ及びその製造方法並びに該カラーフィルタを用いたカラー液晶ディスプレイ及びその駆動方法
JPH09115668A (ja) * 1995-10-19 1997-05-02 Idemitsu Kosan Co Ltd 発光色変換膜
JPH1062771A (ja) * 1996-08-20 1998-03-06 Micro Gijutsu Kenkyusho:Kk 液晶表示用カラーフィルタ及びその製造方法
JPH1126156A (ja) * 1997-06-30 1999-01-29 Idemitsu Kosan Co Ltd 有機el多色発光表示装置
JPH1131590A (ja) * 1997-07-09 1999-02-02 Tdk Corp 有機el素子
JP2000048964A (ja) * 1998-07-30 2000-02-18 Toray Ind Inc 有機elディスプレイ
JP2000235890A (ja) * 1999-02-16 2000-08-29 Idemitsu Kosan Co Ltd エレクトロルミネッセンス表示装置

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06230211A (ja) * 1991-03-29 1994-08-19 Idemitsu Kosan Co Ltd カラーフィルタ及びその製造方法並びに該カラーフィルタを用いたカラー液晶ディスプレイ及びその駆動方法
JPH05241181A (ja) * 1992-02-27 1993-09-21 Fujitsu Ltd 液晶表示用パネル
JPH09115668A (ja) * 1995-10-19 1997-05-02 Idemitsu Kosan Co Ltd 発光色変換膜
JPH1062771A (ja) * 1996-08-20 1998-03-06 Micro Gijutsu Kenkyusho:Kk 液晶表示用カラーフィルタ及びその製造方法
JPH1126156A (ja) * 1997-06-30 1999-01-29 Idemitsu Kosan Co Ltd 有機el多色発光表示装置
JPH1131590A (ja) * 1997-07-09 1999-02-02 Tdk Corp 有機el素子
JP2000048964A (ja) * 1998-07-30 2000-02-18 Toray Ind Inc 有機elディスプレイ
JP2000235890A (ja) * 1999-02-16 2000-08-29 Idemitsu Kosan Co Ltd エレクトロルミネッセンス表示装置

Cited By (29)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8557333B2 (en) 2003-01-21 2013-10-15 Sanyo Electric Co., Ltd. Electroluminescent display device
US7545095B2 (en) 2003-01-21 2009-06-09 Sanyo Electric Co., Ltd. Electroluminescent display device
JP2005293983A (ja) * 2004-03-31 2005-10-20 Tdk Corp 自発光型表示装置
US7420325B2 (en) 2004-05-31 2008-09-02 Sharp Kabushiki Kaisha Display device
JP2011097110A (ja) * 2004-06-30 2011-05-12 Mitsubishi Chemicals Corp 発光装置、照明、表示装置用バックライトユニット及び表示装置
GB2431280A (en) * 2004-08-04 2007-04-18 Fuji Electric Holdings Co Organic el panel
KR100848844B1 (ko) * 2004-08-04 2008-07-28 후지 덴키 홀딩스 가부시키가이샤 유기 el 패널
JPWO2006013845A1 (ja) * 2004-08-04 2008-07-31 富士電機ホールディングス株式会社 有機elパネル
US7271536B2 (en) 2004-08-04 2007-09-18 Fuji Electric Holdings Co., Ltd. Organic EL panel
GB2431280B (en) * 2004-08-04 2009-06-24 Fuji Electric Holdings Co Organic el panel
JP4600838B2 (ja) * 2004-08-04 2010-12-22 富士電機ホールディングス株式会社 有機elパネル
WO2006013845A1 (ja) * 2004-08-04 2006-02-09 Fuji Electric Holdings Co., Ltd. 有機elパネル
JP2006171739A (ja) * 2004-12-10 2006-06-29 Samsung Sdi Co Ltd 有機電界発光素子および有機電界発光素子の製造方法
JP2008130293A (ja) * 2006-11-17 2008-06-05 Fuji Electric Holdings Co Ltd 有機elディスプレイパネル
JP2010198929A (ja) * 2009-02-25 2010-09-09 Denso Corp 表示装置
JP5306451B2 (ja) * 2009-04-09 2013-10-02 パナソニック株式会社 有機エレクトロルミネッセンス表示装置
WO2010116718A1 (ja) * 2009-04-09 2010-10-14 パナソニック株式会社 有機エレクトロルミネッセンス表示装置
EP2429263A1 (en) * 2009-04-09 2012-03-14 Panasonic Corporation Organic electroluminescent display device
CN102369788B (zh) * 2009-04-09 2014-06-11 松下电器产业株式会社 有机电致发光显示装置
CN102369788A (zh) * 2009-04-09 2012-03-07 松下电器产业株式会社 有机电致发光显示装置
EP2429263A4 (en) * 2009-04-09 2013-09-04 Panasonic Corp ORGANIC ELECTROLUMINESCENT DISPLAY DEVICE
US8564196B2 (en) 2009-04-09 2013-10-22 Panasonic Corporation Organic electroluminescent display device containing filter to provide high contrast
KR101317577B1 (ko) * 2009-04-09 2013-10-11 파나소닉 주식회사 유기 일렉트로루미네슨스 표시 장치
US8421065B2 (en) 2009-09-09 2013-04-16 Panasonic Corporation Organic electroluminescent display device
WO2011030374A1 (ja) * 2009-09-09 2011-03-17 パナソニック株式会社 有機エレクトロルミネッセンス表示装置
JP5406301B2 (ja) * 2009-09-09 2014-02-05 パナソニック株式会社 有機エレクトロルミネッセンス表示装置
CN102577609A (zh) * 2009-09-09 2012-07-11 松下电器产业株式会社 有机电致发光显示装置
CN102577609B (zh) * 2009-09-09 2014-10-08 松下电器产业株式会社 有机电致发光显示装置
KR20190132378A (ko) 2017-03-29 2019-11-27 지오마텍 가부시키가이샤 유기 일렉트로루미네센스 소자용 전극, 유기 일렉트로루미네센스 소자, 유기 일렉트로루미네센스 표시장치 및 유기 일렉트로루미네센스 소자용 전극의 제조방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9236419B2 (en) Organic light emitting display device having electrodes of subpixels with different thicknesses and method of manufacturing the same
JP4185002B2 (ja) El表示素子
EP2509397B1 (en) Display unit with resonator structure
TWI282697B (en) Organic electroluminescence device
KR100529450B1 (ko) 유기 전자 발광 표시 장치
JP3861400B2 (ja) 電界発光素子およびその製造方法
CN101764147B (zh) 显示装置
JP4262902B2 (ja) エレクトロルミネッセンス表示装置
KR102514938B1 (ko) 표시장치
US20070085086A1 (en) Organic light emitting device
WO2020233284A1 (zh) 显示面板及其制作方法、显示装置
KR101458906B1 (ko) 유기 발광 표시 장치 및 그 제조 방법
TW200301066A (en) Display and method of manufacturing the same
JP2007035631A (ja) カラーフィルタ変換装置及びそれを応用した有機電界発光表示装置
US6541910B2 (en) Organic el display
JP2000091083A (ja) 有機elディスプレイ
JPH0757873A (ja) 有機発光素子および画像表示装置
KR20190024197A (ko) 전계발광 표시장치
US20030222576A1 (en) Full color organic light-emitting display device
JP2008059824A (ja) アクティブマトリックス型有機elパネルおよびその製造方法
JP2003017263A (ja) El表示装置、その製造方法、カラーフィルタ及びその製造方法
JPH11345688A (ja) 有機elディスプレイ
KR20100137272A (ko) 유기전계발광 표시장치 및 그 제조방법
CN109119438B (zh) 显示基板及其制造方法、显示装置
KR101458908B1 (ko) 유기 발광 표시 장치 및 그 제조 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080415

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100901

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100907

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110105