JP2008130293A - 有機elディスプレイパネル - Google Patents

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Abstract

【課題】大画面、多画素数でも、片側取出しを実現して不良率や消費電流の増加を抑制しつつ、輝度ムラを抑制した有機ELパネルを提供する。
【解決手段】透明基板上に設けられた絶縁性材料層の上に、陰極と陽極に挟持された有機EL層を有し、1方向から陰極端子を取り出す構造の有機ELパネルであって、陰極と陽極は互いに交差する各々平行な複数のストライプ状部分電極からなり、透明基板上には画素部分に対応する開口部を有するブラックマトリクスが設けられ、前記開口部の間のブラックマトリクス上に陰極のストライプ状部分電極と平行に陰極補助配線が形成され、前記陰極補助配線は透明基板上、ブラックマトリクス外まで延在し、この陰極補助配線はブラックマトリクス上においては前記絶縁性材料に覆われ、ブラックマトリクス外において絶縁性材料上から延びる陰極の部分電極と電気的に接続していることを特徴とする有機ELパネル。
【選択図】図3

Description

本発明は、有機ELディスプレイパネルに関する。
有機化合物材料のエレクトロルミネセンスを利用した有機薄膜発光ディスプレイパネル(有機ELディスプレイパネル)の1つに、パッシブマトリクス型(単純マトリクス型)ディスプレイがある。パッシブマトリクス型ディスプレイは、透明基板上の陽極と、陰極、これら電極に挟持された有機発光層から構成され、陰極と陽極はそれぞれ平行な複数のストライプ形状部分電極からなり、陽極のストライプ形状部分電極と陰極のストライプ形状部分電極とが互いに交差するように形成される。陽極と陰極の交差領域の発光部を1単位として1画素を形成している。この画素が複数個配列することにより画像表示部分が形成される。陽極および陰極を画像表示部より基板周囲へ延長して形成した接続部(陽極端子及び陰極端子)を介して、外部駆動回路と画面表示部を接続することにより画像表示装置が構成される。
従来の有機ELディスプレイパネルは例えば、パッシブマトリクス型ボトムエミッション構造のパネルを例にとると、図1、図2のようになっている。図1(a)は陰極片側取り出し型、図1(b)は陰極両側取り出し型のパネルの表示面側、断面、封止面側を示す模式図であり、図2は図1(a)のパネル端部における平面図と断面図を示し、(a)が全体形状、(b)が詳細図である。
透明基板11上にブラックマトリクス(BM)21と色変換フィルタ層22が設けられている。ブラックマトリクス21、色変換フィルタ層22を覆って、凹凸を平坦化する平坦化層(OCL)23またはOCL+パッシベーション層が設けられ、陰極配線24、陽極(透明電極)25、絶縁膜26、陰極分離壁27が形成されている。この上に有機発光層28と陰極(反射電極)29が成膜される。陰極29は陰極分離壁27で走査線ごとに分離され、平行な複数のストライプ形状部分電極となる。このストライプ状部分電極は絶縁膜26に開いた陰極コンタクト用開口(陰極コンタクト部)30から、陰極配線24に接続する。このコンタクト部及び陰極端子の引き出しは図1(a)のように1方向のみであるのが一般的であるが、画面が大きくなるなど、陰極配線抵抗が問題となる場合は、図1(b)のように両側から引き出す場合もある。
有機ELディスプレイの各画素は、定電流駆動であるが、図1(a)及び図2のような従来構造の場合、陰極配線取り出し側に行くほど電流が陰極に集中し、末端では全陽極からの電流が集まる。したがって、この陰極(反射電極)29の材料の抵抗が大きいと配線起因の電圧降下が大きくなり、消費電力に大きく影響する。また、電圧降下が大きくなると、陰極配線取り出し側とその反対方向では、発光までのタイミング(閾値電圧に達するまでの時間)が違ってくるため、輝度が変わってくる。
すなわち、陰極配線抵抗が大きい場合は、電極の電流駆動源に近い素子は相対的に輝度が高く、電流駆動源から遠い素子は相対的に輝度が低くなる現象、いわゆる輝度ムラである。
この解決法のひとつとして、陰極配線を厚くして抵抗を減らす方法があるが、あまり厚くすると、リークなどが発生したときに、逆バイアスをかけてリーク部を溶融破壊させるという一般的修復法が使えなくなるため、歩留まりが低下する。
このような輝度ムラを認識し難くするものとして、少なくとも一方の電極のストライプ形状部分電極が交互にディスプレイパネルの異なる側に取り出し端子を設ける提案がある(例えば、特許文献1参照。)。この提案では、1本の部分電極で見れば上記輝度ムラは解消されていないが、取り出し端子が設けられている両方の端とも高い輝度の部分電極と輝度の低い部分電極が交互に並んでいるため、高密度画面の場合は、輝度ムラは認識し難くなる。
特開2002−299045号公報
しかし、特許文献1に記載の方法では、輝度ムラが解消されたわけではなく、電極の電流駆動源に近い素子は相対的に輝度が高く、電流駆動源から遠い素子は相対的に輝度が低くなる現象は依然存在している。従って、低密度画面になるほど、画面端部で交互に輝度が違うことによって走査線が目立ってくる。しかも、両側に取り出し端子が設けられているため、画像に関係ない領域、いわゆる額縁部分が多く存在し、小型パネルの場合、画像部分の割に装置全体が大きくなるという問題を有する。また、両側で同期した駆動回路を持つ必要がある。さらに、両側にフレキシブルプリント基板(FPC)を接続するため、2倍のFPCと接続工数が発生するなどコストアップ要因となる。
本発明は、上述の点に鑑み、画面が大きくなり、画素数が増大しても陰極配線の厚さを変えずに、また、額縁を大きくすることなく片側取出しを実現して不良率や消費電流の増加を抑制しつつ、輝度ムラを抑制した有機ELパネルを安価に提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明の有機ELパネルは、透明基板上に設けられた少なくとも色変換フィルタ層を含む絶縁性材料層の上に、陰極と陽極の間に挟持された有機EL層を有し、1方向から陰極端子を取り出す構造の有機ELパネルであって、陰極と陽極はそれぞれ平行な複数のストライプ形状部分電極からなり、陽極のストライプ形状部分電極と陰極のストライプ形状部分電極とが互いに交差するように形成され、透明基板上には画素部分に対応する開口部を有するブラックマトリクスが設けられ、前記開口部の間のブラックマトリクス上に陰極のストライプ形状部分電極と平行に陰極補助配線が形成され、前記陰極補助配線は透明基板上、ブラックマトリクス外にいたるまで延在するように設けられ、この陰極補助配線はブラックマトリクス上においては前記絶縁性材料に覆われ、かつ、ブラックマトリクス外において絶縁性材料上から延びる陰極の部分電極と接触することで電気的に接続していることを特徴とする。
本発明によれば、画面が大きくなり、画素数が増大しても、額縁を大きくすることなく片側取出しを実現して不良率や消費電流の増加を抑制しつつ、輝度ムラを抑制した有機ELパネルを安価に提供することができる。
以下に、図面を参照しつつ、本発明を説明する。
図3は本発明の有機ELパネル基板の第1の実施形態を示す図である。図3(a)はその全体構造を示す図であり、図3(b)はその平面図、図3(c)は断面図を示す。
透明基板上には少なくとも色変換フィルタ層22を含む絶縁性材料層が設けられている。色変換フィルタ層は、カラーフィルタ層、色変換層、およびカラーフィルタ層と色変換層との積層体の総称である。色変換フィルタ層22は互いに異なる波長域に透過域を有する少なくとも3種類の色変換フィルタ層からなり、この3種類の色変換フィルタ層としては例えば、赤、緑、青の色変換フィルタ層を例示できる。上記絶縁性材料層としては、色変換フィルタ層22、平坦化層23、パッシベーション膜35などが設けられる。平坦化層23は色変換フィルタ層22を保護し、かつその表面を平坦にするもので、光透過性に富む材料から形成される。適用可能な材料としては、光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂を、光および/または熱処理して、ラジカル種やイオン種を発生させて重合または架橋させ、不溶不融化させたものが一般的である。パッシベーション膜35は、透明且つピンホールのない緻密な膜が求められ、例えばSiO、SiN、SiN、AlO、TiO、TaO、ZnO等の無機酸化物または無機窒化物等が使用でき、単層からなるものであっても複層からなるものであってもよい。パッシベーション層35の形成方法としては特に制約はなく、スパッタ法、CVD法、真空蒸着法、ディップ法等の慣用の手法により形成できる。
パッシベーション膜35は、平坦化層23全体に成膜することが好ましい。ただし、基板全体に成膜すると、陰極配線が陰極補助配線と接続できなくなるので、メタルマスク等を用いて平坦化層とその周囲のみに成膜するか、成膜後にエッチング等で部分的に除去する必要がある。勿論、平坦化層が無機材料である場合など、パッシベーション膜が不要な場合もある。
この絶縁性材料層の上に、陰極と陽極の間に挟持された有機EL層を有している。陰極と陽極はそれぞれ平行な複数のストライプ形状部分電極からなり、陽極のストライプ形状部分電極と陰極のストライプ形状部分電極とが互いに交差するように形成されており、この交差部分が画素になる。
陽極としては、ITO,IZOなどの透明電極が用いられ、陰極としては、Al,Ag,Au,Mo,Crなどの金属電極が用いられる。陰極は有機ELパネルの一方の端に陰極端子を有し、他方は平坦化層が形成されない部分、いわゆる額縁部分まで陰極配線36が延在している。
透明基板上には、画素部分に対応する開口部を有するブラックマトリクス21が設けられている。この開口部はRGBのいずれかの色変換フィルタ層に対応しており、RGB用の3つの開口(サブピクセル)をもって1画素としている。
ブラックマトリクス21の開口と開口の間に陰極のストライプ形状部分電極と平行に走る陰極補助配線31が設けられている。この陰極補助配線はブラックマトリクス上においては前記絶縁性材料に覆われ、さらに、透明基板上、ブラックマトリクス外にいたるまで延在するように設けられ、かつ、ブラックマトリクス外において絶縁性材料上から延びる陰極の部分電極と接触することで電気的に接続している。この陰極補助配線と陰極の接触部分33,34をコンタクト部と呼ぶことにする。陰極端子側コンタクト34の範囲は、陰極端子と反対側のコンタクト33のように封止ガラス内だけであってもよいし、端子部まで繋がっていてもよい。特に、低抵抗化を目指して補助配線を1〜数μmの厚膜とする場合は、補助配線が途中で切れていると、陰極配線36の膜がその段差を乗り越えることができず、断線する場合がある。そこで、図3(a),(b)における左側の接触部分34に示すように、端子先端まで補助配線31と陰極配線36を重ねて引き出す方が望ましい。また、単に重ねるだけでなく、陰極配線36を補助配線パターンより太くして補助配線を包み込む形状とすれば、補助配線31が、陰極配線36形成時のエッチング液による影響を受けにくくなるため、これら配線材料選定の選択肢が増え、より望ましい。
この有機ELパネルは、以下のようにして製造することができる。
例えば、ガラスなどの透明基板上にブラックマトリクスをフォトリソグラフ法によって形成する。このブラックマトリクス上に前述の金属をスパッタや蒸着で成膜し、フォトリソグラフ法によってブラックマトリクスの開口部と開口部の間に陰極補助配線31を形成する。このとき、陰極端子までの配線形状を同時形成してもよい。また、フォトリソグラフ法の代わりに印刷法を用いると、低抵抗の厚膜(例えば1〜10μm程度)のパターンを短時間で形成でき、コスト低減につながる。
次にこの上にフォトリソグラフ法によって、RGBの色変換フィルタ層22を形成後、色変換フィルタ層形成によりできた凹凸を緩和する平坦化層を形成する。これを加熱処理して水分を除去した後、更にしみ出す水分等のガス成分から有機EL発光層を保護するため、スパッタやCVDを用いてパッシベーション膜(ガスバリア層)35を平坦化層全体に成膜することが好ましい。
次に平坦化層23の上に、金属をスパッタや蒸着成膜し、フォトリソグラフ法によって陰極配線36を形成する。その後、ITOやIZOなどの透明導電性材料を成膜し、陽極(透明電極)パターン25を形成する。次に、有機系の絶縁膜材料とフォトリソグラフ法によって、表示部開口を開けるパターンを形成する。勿論、水分の吸収・透過が少ないSiOやSiNなどの無機材料で絶縁膜を構成すれば、なお好ましい。なお、絶縁膜の表示部開口をあける際に、陰極(反射電極)29と陰極配線24のコンタクトも同時形成する。次に陽極配線29と直交する方向に陰極分離壁27を形成する。ここに有機発光層及びAlなどの陰極金属を蒸着することで、マトリクス状に発光部画素が形成される。
図4は、本発明の有機ELパネル基板の第2の実施形態である。これは、第1の実施形態において、平坦化層境界を内側に移動させ、陰極コンタクト44を配線取り出し方向と反対にも設け、補助配線と陰極を電気的に接続したものである。この構造では、陰極補助配線41に陰極が直接接続するため、第1の形態で設けた陰極配線を設ける必要がない。従って、コンタクト部も1箇所少ないため、コンタクト抵抗も減少する。この構造の場合、絶縁膜は、無機材料であることが望ましい。平坦化層形成後、基板全面に無機パッシベーション膜45を形成することになるが、無機絶縁膜の発光部開口をドライエッチングによって掘り込む際、エッチング時間を調整して、この陰極コンタクト44下にあるパッシベーション層も同時に貫通させて開口部を形成できるからである。勿論、パッシベーション膜が不要な場合や、パッシベーション膜の開口を独立に開けるプロセスを選択した場合などは、有機絶縁膜とフォトリソグラフ法だけで陰極コンタクト44の開口を形成してもよい。
[実施例1]
230×200mm×厚さ0.7mmの無アルカリガラス基板に、厚さ1μmのブラックマトリックス(CK−7001:富士フィルムARCH製)をフォトリソグラフ法で形成した。画素サイズ(RGB)は、縦横それぞれ300μm、陰極配線方向(走査線方向)のブラックマトリックス線幅は、約36μmとした。これに2μmの厚さでAgをスパッタ成膜した。これにレジストを塗布し、フォトリソグラフ法によって、パターン形成後、エッチングを施して図5(a)のような補助配線パターン(線幅約30μm)を形成した。このパターンは、陰極取り出し側は、端子部まで繋がり、反対側はブラックマトリクス端部(≒後述する平坦化層端部)から約1mm引き出され、且つ封止範囲内で止まっている。
次に、赤色カラーフィルタ(CR−7001:富士フィルムARCH製)、緑色カラーフィルタ(CG−7001:富士フィルムARCH製)、青色カラーフィルタ(CB−7001:富士フィルムARCH製)をフォトリソグラフ法で形成した。それぞれ厚さ約2μmの短冊形状である。32のように前述補助配線を乗り越えるところは形状が乱れるが、ブラックマトリクスで隠れるので問題はなかった。次にカラーフィルタと同じフォトマスクを用いて、厚さ約10μmの色変換層を形成した。塗布液は、フォトレジストV259PAP5(新日鐵化学製)25gに対し、緑色への変換用にはクマリン6を0.05g添加し、赤色への変換用にはローダミンB0.04g+クマリン6 0.05gを添加した。なお、後述する有機EL素子の発光スペクトルは、青色〜緑色(400nm〜550nm)であるため、青色は色変換層とせず、透明なアクリル系樹脂で形成した。
この上に、アクリル系樹脂を厚さ約3μmでスピンコートし、露光・現像して図3に見られる形状で平坦化層を形成した。これを180℃30分真空加熱して水分を除去し、次に厚さ約200nmのSiOのパッシベーション層をスパッタで形成した。スパッタ装置はRF−プレーナマグネトロン、ガスはArを使用した。形成時の基板温度は80℃で行った。スパッタ成膜の際は、メタルマスクを用いて、平坦化層外周+500μm以内になるようにした。
上記のようにして製造した下地層の上に、まずMoをスパッタ成膜し、レジスト剤「OFRP−800」(商品名、東京応化製)を塗布した後、フォトリソグラフ法にてパターン形成後、エッチングにより陰極配線〜端子部パターンを形成した。このパターンの下にはほぼ同形状のAg配線があるため、Mo/Ag積層膜配線となっている。
次に約200nmのIZO膜を全面スパッタ成膜し、IZO上にレジスト剤を塗布した後、フォトリソグラフ法にてストライプ状のパターンを形成した後、エッチングを施してそれぞれの色の発光部(赤色、緑色、および青色)に対応する陽極を得た。IZOパターンの側面テーパー角は、露光時間やエッチング条件を調整し、約40°とした。次にこの上に1μmのノボラック系樹脂膜(「JEM−700R2」JSR製)をスピンコートで塗布し、フォトリソグラフ法によって発光させる部位(表示部)に窓を開けるように絶縁膜を形成した。発光部のマスク開口は、ブラックマトリクスとほぼ同じである。
次に、絶縁膜の開口部と開口部の隙間に、IZOと直交する方向に陰極分離壁を配置し、マトリックス駆動の構造を作った。陰極分離壁は、有機レジスト材料であり、露光時間を調整して、上面が約12μm幅、底面が約6μm幅、高さ約4μmの逆テーパー形状とした。
次いで、基板に約5分間のUVオゾン処理を施した後、抵抗加熱蒸着装置内に装着し、正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層、電子注入層を、真空を破らずに順次成膜した。成膜に際して真空槽内圧は1×10−4Paまで減圧した。正孔注入層は銅フタロシアニン(CuPc)を100nm積層した。正孔輸送層は4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(α−NPD)を20nm積層した。発光層は4,4’−ビス(2,2’−ジフェニルビニル)ビフェニル(DPVBi)を30nm積層した。電子注入層はアルミキレート(Alq)を20 nm積層した。成膜の際は、表示部に対応する位置に四角窓が空いたメタルマスクを適用した。
この後、陰極分離壁を利用して陽極(IZO)のラインと垂直のストライプパターンが得られるように、厚さ100nmのAl電極を、真空を破らずに形成した。その際も、表示部に対応する位置に四角窓が空いたメタルマスクを適用した。このAl電極は、前述Mo陰極配線とコンタクトした。即ち陰極と陰極補助配線が画面両端で電気的に接続した。陰極補助配線の抵抗は、陰極抵抗(Al配線)の約1/3である。
次に、有機EL基板を酸素5ppm、水分5ppm以下の貼り合せ装置に移動させた。貼り合せ装置内には、予めアセトン洗浄と200℃,5分間の真空加熱乾燥が終了した230×200mm×厚さ0.7mmのザグリ(表示部裏面に対向する位置)付き無アルカリガラスをセットし、ザグリ部に乾燥剤を貼り付けておき、このザグリ外周接着部にディスペンサーでエポキシ系紫外線硬化接着剤を塗布した後、約90kPa程度まで減圧して貼り合せを実施した。その後、加熱炉に入れて80℃で1時間加熱後、炉内で30分間自然冷却して取り出した。最後に、自動ガラススクライブ装置と自動ブレイク装置によって図1のような個々のパネルに分割した。
これにより、輝度ムラを約30%程度改善でき、定電流駆動時の電圧が下がることで消費電力を約10%程度改善できた。
[実施例2]
230×200mm×厚さ0.7mmの無アルカリガラス基板に、厚さ1μmのブラックマトリックス(CK−7001:富士フィルムARCH製)をフォトリソグラフ法で形成した。画素サイズ(RGB)は、縦横それぞれ300μm、走査線方向のブラックマトリックス線幅は約36μmとした。これに印刷によって、3μmの厚さで図5(b)のようなAuの補助配線パターン(線幅約30μm)を形成した。このパターンは、陰極取り出し側は、端子部まで伸び、反対側はブラックマトリクス端部より内側で止まっている。
次に、赤色カラーフィルタ(CR−7001:富士フィルムARCH製)、緑色カラーフィルタ(CG−7001:富士フィルムARCH製)、青色カラーフィルタ(CB−7001:富士フィルムARCH製)をフォトリソグラフ法で形成した。それぞれ厚さ約2μmの短冊形状である。32のように前述補助配線を乗り越えるところは形状が乱れるが、ブラックマトリクスで隠れるので問題はなかった。次にカラーフィルタと同じフォトマスクを用いて、厚さ約10μmの色変換層を形成した。塗布液は、フォトレジストV259PAP5(新日鐵化学製)25gに対し、緑色への変換用にはクマリン6を0.05g添加し、赤色への変換用にはローダミンB0.04g+クマリン6 0.05gを添加した。なお、後述する有機EL素子の発光スペクトルは、青色〜緑色(400nm〜550nm)であるため、青色は色変換層とせず、透明なアクリル系樹脂で形成した。
この上に、アクリル系樹脂を厚さ約3μmでスピンコートし、露光・現像して図3(a)に見られる形状で平坦化層を形成した。これを180℃30分真空加熱して水分を除去し、次に厚さ約200nmのSiNをスパッタで全面成膜してパッシベーション層を形成した。スパッタ装置はRF−プレーナマグネトロン、ガスはArを使用した。形成時の基板温度は80℃で行った。
上記のようにして製造した下地層の上に、約200nmのIZO膜を全面スパッタ成膜し、IZO上にレジスト剤「OFRP−800」(商品名、東京応化製)を塗布した後、フォトリソグラフ法にてストライプ状のパターンを形成した後エッチングして、それぞれの色の発光部(赤色,緑色,および青色)に対応する陽極を得た。IZOパターンの側面テーパー角は、露光時間やエッチング条件を調整し、約40°とした。
次にこの上に1μmのSiNをスパッタで全面成膜し、レジストパターンを形成後、これをマスクとしてドライエッチングを行い、各画素の発光部の開口と陰極コンタクト開口を形成して無機絶縁膜を得た。発光部のマスク開口は、ブラックマトリクスとほぼ同じである。
次に、絶縁膜の開口部と開口部の隙間に、IZOと直交する方向に陰極分離壁を配置し、マトリックス駆動の構造を作った。陰極分離壁は、有機レジスト材料を用い、露光時間を調整して、上面が約12μm幅、底面が約6μm幅、高さ約4μmの逆テーパー形状に形成した。
次いで、基板に約5分間のUVオゾン処理を施した後、抵抗加熱蒸着装置内に装着し、正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層、電子注入層を、真空を破らずに順次成膜した。成膜に際して真空槽内圧は1×10−4Paまで減圧した。正孔注入層は銅フタロシアニン(CuPc)を100nm積層した。正孔輸送層は4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(α−NPD)を20nm積層した。発光層は4,4’−ビス(2,2’−ジフェニルビニル)ビフェニル(DPVBi)を30nm積層した。電子注入層はアルミキレート(Alq)を20nm積層した。成膜の際は、表示部に対応する位置に四角窓が空いたメタルマスクを適用した。
この後、陰極分離壁を利用して陽極(IZO)のラインと垂直のストライプパターンが得られるように、厚さ100nmのAl電極を、真空を破らずに形成した。その際も、表示部に対応する位置に四角窓が空いたメタルマスクを適用した。このAl電極は、前述SiNの絶縁膜陰極コンタクト部でAu補助配線とコンタクトした。即ち陰極と陰極補助配線が画面両端で電気的に接続した。陰極補助配線の抵抗は、陰極抵抗(Al配線)の約1/3である。その後の封止・ブレイク方法は、実施例1と同様にして有機ELパネルを作製した。
これにより、輝度ムラおよび消費電力を実施例1と同程度に改善できた。
本発明によれば、画面が大きくなり、画素数が増大しても、額縁を大きくすることなく片側取出しを実現して配線抵抗起因の電圧降下が少なく、低消費電力で輝度ムラの少ない有機ELディスプレイパネルを安価に提供することができる。
従来の有機ELパネルの構造を示す概略図である。 従来の有機ELパネル基板を示す模式図である。 本発明の有機ELパネル基板の第1の実施形態を示す模式図である。 有機ELパネル基板の第2の実施形態を示す模式図である。 ブラックマトリクスと陰極補助配線の関係を示す模式図である。
符号の説明
11:有機EL基板側ガラス 12:有機EL積層膜(カラーフィルタ〜有機発光層) 13:陰極配線(陰極〜端子)14:封止ガラス 15:乾燥剤 16:接着剤
21:ブラックマトリクス(BM) 22:色変換フィルタ層)
23:平坦化層(OCL) 24:陰極配線
25:陽極(透明電極) 26:絶縁膜(SM) 27:陰極分離壁
28:有機発光層(正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層、電子注入層をまとめて記載)
29:陰極(反射電極) 30:陰極コンタクト
31:陰極補助配線 32:カラーフィルタの補助配線乗り越え
33:陰極−補助配線非取り出し側コンタクト(この図では、封止内側まで)
34:陰極−補助配線取り出し側コンタクト(この図では、端子部まで)
35:パッシベーション膜 36:陰極配線
41:陰極配線端子部 42:平坦化層 43:絶縁膜 44:陰極コンタクト
45:パッシベーション膜
51:ブラックマトリクス開口

Claims (3)

  1. 透明基板上に設けられた少なくとも色変換フィルタ層を含む絶縁性材料層の上に、陰極と陽極の間に挟持された有機EL層を有し、1方向から陰極端子を取り出す構造の有機ELパネルであって、陰極と陽極はそれぞれ平行な複数のストライプ形状部分電極からなり、陽極のストライプ形状部分電極と陰極のストライプ形状部分電極とが互いに交差するように形成され、透明基板上には画素部分に対応する開口部を有するブラックマトリクスが設けられ、前記開口部の間のブラックマトリクス上に陰極のストライプ形状部分電極と平行に陰極補助配線が形成され、前記陰極補助配線は透明基板上、ブラックマトリクス外にいたるまで延在するように設けられ、この陰極補助配線はブラックマトリクス上においては前記絶縁性材料に覆われ、かつ、ブラックマトリクス外において絶縁性材料上から延びる陰極の部分電極と接触することで電気的に接続していることを特徴とする有機ELパネル。
  2. 前記ブラックマトリクス外にいたるまで延在するように設けられた陰極補助配線が、ブラックマトリクス外において、陰極端子に至るまで陰極の部分電極と接触することで電気的に接続していることを特徴とする請求項1記載の有機ELパネル。
  3. 前記ブラックマトリクスと前記陰極補助配線が設けられた透明基板上を覆うように前記絶縁性材料が設けられ、陰極端子取り出し側及びその反対側のブラックマトリクス外において、ブラックマトリクス上及びブラックマトリクス外にいたるまで延在するように設けられた陰極補助配線上に前記絶縁材料の開口部が設けられており、この開口部において前記陰極補助配線と前記陰極の部分電極が接触していることを特徴とする請求項1又は2記載の有機ELパネル。
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