JP2017137572A - 積層透明導電膜、積層配線膜及び積層配線膜の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】AgまたはAg合金よりなるAg膜12と、Ag膜12の両面に配置された透明導電酸化物膜11,13と、を有し、透明導電酸化物膜11,13は、Zn,Ga,Y及びSnを含む酸化物からなることを特徴とする。波長400〜800nmの可視光域の平均透過率が85%以上、シート抵抗値が10Ω/□以下であることが好ましい。
【選択図】図1
Description
ここで、特許文献3,4に記載された積層透明導電膜において、さらなる電気抵抗の低下及び透過率の向上を図るためには、Ag膜の膜厚を薄くする必要がある。しかしながら、単にAg膜を薄くした場合には、Agが凝集しやすくなり、このAgの凝集によって表面プラズモン吸収が発生し、透過率が大幅に低下してしまうといった問題があった。また、Agの凝集によってAg膜が不連続膜となるため、電気抵抗も増加して導電性が低下してしまうといった問題があった。
さらに、上述の積層透明導電膜を配線膜として使用するためには、積層透明導電膜に対して配線パターンを形成する必要がある。この場合、レジスト膜を形成して配線パターンを形成した後、このレジスト膜を除去することになる。レジスト膜を除去する際には、アルカリ性のレジスト除去液を用いるが、従来の積層透明導電膜においては、耐アルカリ性が不十分であって、レジスト膜を除去する際に、積層透明導電膜の特性が劣化してしまうといった問題があった。
さらに、リン酸、酢酸を含む酸性の混合液をエッチャントとして使用した場合には、Ag膜と透明導電酸化物膜とのエッチング速度の差が小さく、この積層透明導電膜を一括エッチングしても精度良く配線パターンを形成することができる。
また、この透明導電酸化物膜は耐アルカリ性が高いので、配線パターンを形成する際、アルカリ性のレジスト除去液を用いてレジスト膜を除去しても、積層透明導電膜の特性の劣化を抑制することができる。
この場合、透明導電酸化物膜中に含まれる全金属元素におけるGaの含有量が0.9原子%以上26.1原子%以下の範囲内とされているので、電気抵抗の増加を抑制することができる。また、Yの含有量が0.2原子%以上9.5原子%以下の範囲内とされているので、電気抵抗の増加を抑制しつつ耐アルカリ性を向上させることができる。さらに、Snの含有量が0.1原子%以上4.7原子%以下の範囲内とされているので、電気抵抗の増加を抑制しつつ耐環境性を向上させることができる。
この場合、Cu,Sn,Sb,Ti,Mg,Zn,Ge,In,Al,Ga,Pd,Au,Pt,Bi,Mn,Sc,Y,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Erのうちの1種又は2種以上を含有しているので、Ag膜の凝集がさらに抑制されることになり、Ag膜を10nm以下に極めて薄く形成しても、連続膜とすることができる。
この場合、Ag膜の厚さが10nm以下とされているので、透過率を向上させることができる。また、Ag膜の両面に上述の透明導電酸化物膜が形成されているので、Ag膜の厚さが10nm以下としても、Agの凝集がなく連続膜となるため、電気抵抗を低くすることができる。
この場合、可視光域の平均透過率が85%以上、かつ、シート抵抗値が10Ω/□以下とされているので、十分に高い透過率及び十分に低い電気抵抗を有しており、微細化された透明電極膜又は透明配線膜として使用することができる。
本発明の積層配線膜によれば、上述の積層透明導電膜からなることから、低い電気抵抗と高い透過率を有する。
本実施形態における積層透明導電膜10は、各種ディスプレイ及びタッチパネルの透明電極膜として使用されるものであり、特に、タブレットサイズ以上の静電容量タイプのタッチパネルにおいて使用されるものとされている。
なお、積層透明導電膜10の波長400〜800nmの可視光域の平均透過率は85%以上であることが好ましく、86%以上であることがさらに好ましい。また、積層透明導電膜10のシート抵抗値は10Ω/□以下であることが好ましく、5Ω/□以下であることがさらに好ましい。
なお、本実施形態では、Cu,Sn,Sb,Zn、Ge,In,Al,Ga,Ti,Mg,Pd,Au,Pt,Bi,Mn,Sc,Y,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Erのうちの1種又は2種以上を合計で0.2原子%以上10.0原子%以下含有し、残部がAg及び不可避不純物からなるAg合金で構成されたものとされている。
ここで、Cu,Sn,Sb,Zn、Ge,In,Al,Ga,Ti,Mg,Pd,Au,Pt,Bi,Mn,Sc,Y,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Erのうちの1種又は2種以上の合計含有量が0.2原子%未満の場合には、上述の作用効果を十分に奏功せしめることができないおそれがある。一方、Cu,Sn,Sb,Zn、Ge,In,Al,Ga,Ti,Mg,Pd,Au,Pt,Bi,Mn,Sc,Y,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Erのうちの1種又は2種以上の合計含有量が10.0原子%を超えるとAg膜12の透過率が低下し、かつ、抵抗値が上昇するおそれがある。
このような理由から、本実施形態では、Ag膜12を構成するAg合金におけるCu,Sn,Sb,Zn、Ge,In,Al,Ga,Ti,Mg,Pd,Au,Pt,Bi,Mn,Sc,Y,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Erのうちの1種又は2種以上の合計含有量を0.2原子%以上10.0原子%以下の範囲内に規定している。
一方、透過率の低下や抵抗率の上昇をさらに抑制するためには、Cu,Sn,Sb,Zn、Ge,In,Al,Ga,Ti,Mg,Pd,Au,Pt,Bi,Mn,Sc,Y,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Erのうちの1種又は2種以上の合計含有量の上限を2.0原子%以下とすることが好ましい。
本実施形態では、第1透明導電酸化物膜11及び第2透明導電酸化物膜13は、それぞれの透明導電酸化物膜中に含まれる全金属元素におけるGa,Y及びSnの原子割合が、Ga;0.9原子%以上26.1原子%以下、Y;0.2原子%以上9.5原子%以下、Sn;0.1原子%以上4.7原子%以下とされている。
なお、第1透明導電酸化物膜11及び第2透明導電酸化物膜13は同一の組成である必要はなく、上述の組成の範囲内とされていればよい。
なお、Ag膜12におけるAgの凝集を抑制するためには、Gaの含有量の下限を0.9原子%以上とすることが好ましく、2.0原子%以上とすることがさらに好ましい。また、第1透明導電酸化物膜11及び第2透明導電酸化物膜13における電気抵抗の増加を確実に抑制するためには、Gaの含有量の上限を26.1原子%以下とすることが好ましく、20.0原子%以下とすることがさらに好ましい。
なお、第1透明導電酸化物膜11及び第2透明導電酸化物膜13の耐アルカリ性を確実に向上させるためには、Yの含有量の下限を0.2原子%以上とすることが好ましく、1.0原子%以上とすることがさらに好ましい。また、第1透明導電酸化物膜11及び第2透明導電酸化物膜13における電気抵抗の増加を確実に抑制するためには、Yの含有量の上限を9.5原子%以下とすることが好ましく、8.0原子%以下とすることがさらに好ましい。
なお、第1透明導電酸化物膜11及び第2透明導電酸化物膜13の耐環境性を確実に向上させるためには、Snの含有量の下限を0.1原子%以上とすることが好ましく、0.5原子%以上とすることがさらに好ましい。また、第1透明導電酸化物膜11及び第2透明導電酸化物膜13における電気抵抗の増加を確実に抑制するためには、Snの含有量の上限を4.7原子%以下とすることが好ましく、4.0原子%以下とすることがさらに好ましい。
t1=550/(4×n1)×k1,t3=550/(4×n3)×k3
ここで、n1,n3は、第1透明導電酸化物膜11の屈折率(n1)及び第2透明導電酸化物膜13の屈折率(n3)である。また、k1,k3は、第1透明導電酸化物膜11の係数(k1)及び第2透明導電酸化物膜13の係数(k3)である。
本実施形態では、上述の光学シミュレーションの結果、第1透明導電酸化物膜11の膜厚t1及び第2透明導電酸化物膜13の膜厚t3を40nmに設定している。これらの膜厚は、係数k1,k3を0.6とした場合の膜厚である。
本実施形態である積層配線膜30は、図2に示すように、図1に示す積層透明導電膜10に配線パターンが形成されたものである。ここで、本実施形態である積層配線膜30においては、配線パターンは、ライン幅及びライン間のスペースの幅が1μm以上900μm以下の範囲内である。
まず、基板20の成膜面に、本実施形態である積層透明導電膜10を成膜する(積層透明導電膜成膜工程S11)。
この積層透明導電膜成膜工程S11においては、基板20の上に下地層として第1透明導電酸化物膜11を成膜する。第1透明導電酸化物膜11は、膜組成が制御しやすい焼結ターゲットを用いて、DCスパッタによって成膜することが好ましい。次に、成膜された第1透明導電酸化物膜11の上に、Agターゲットを用いてDCスパッタによってAg膜12を成膜する。このAgターゲットは、成膜されるAg膜12の組成に応じた組成とされている。そして、成膜されたAg膜12の上に、透明導電酸化物ターゲットを用いてDCスパッタによって第2透明導電酸化物膜13を成膜する。なお、透明導電酸化物ターゲットは、膜組成が制御しやすい焼結ターゲットとすることが好ましい。このようにして、本実施形態である積層透明導電膜10を成膜する。
次に、レジスト膜41が形成された積層透明導電膜10に対して、リン酸、酢酸を含む酸性の混合液をエッチャントに用いて、エッチングを一括して行う(エッチング工程S13)。ここで、リン酸、酢酸を含む酸性の混合液においては、リン酸の含有量が55体積%以下、酢酸の含有量が30体積%以下であることが好ましい。
これにより、配線パターン形状のレジスト膜41の下側に位置する積層透明導電膜10が残り、配線パターンを有する積層配線膜30が形成される。
さらに、第1透明導電酸化物膜11及び第2透明導電酸化物膜13が、耐環境性に優れていることから、湿度の高い環境下で使用した場合であっても、Ag膜12への水分の侵入を抑制でき、Agの凝集を抑制することができる。
よって、Ag膜12においてAgの凝集による表面プラズモン吸収の発生を防止でき、高い透過率を得ることができる。また、Ag膜12が連続膜となるため、電気抵抗も低くすることができる。
また、本実施形態では、Yの添加によって第1透明導電酸化物膜11及び第2透明導電酸化物膜13の耐アルカリ性が向上されているので、レジスト膜除去工程S14において、アルカリ性のレジスト除去液を用いてレジスト膜を除去しても、積層配線膜30の特性の劣化を抑制することができる。
例えば、本実施形態では、Ag膜12をCu,Sn,Sb,Zn、Ge,In,Al,Ga,Ti,Mg,Pd,Au,Pt,Bi,Mn,Sc,Y,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Erのうちの1種又は2種以上を合計で0.2原子%以上10.0原子%以下含有し、残部がAg及び不可避不純物からなるAg合金で構成したものとして説明したが、これに限定されることはなく、純Agや、Agに固溶する他の金属元素を含有するAg合金であってもよい。
図5及び図6に示す積層配線膜30の製造方法においては、まず、基板20の成膜面にレジスト膜41を成膜し、このレジスト膜41に露光・現像することで、配線パターンを反転させた反転パターンを形成する(レジスト膜形成工程S21)。
次に、アルカリ性のレジスト除去液を用いて、レジスト膜41を除去する(レジスト膜除去工程S23)。
これにより、反転パターン状のレジスト膜41上に成膜された積層透明導電膜10は除去され、配線パターンを有する積層配線膜30が形成される。
なお、比較例において、ITO膜(In2O3にSnを添加した酸化物)の組成はIn:35.6原子%、Sn:3.6原子%、O:60.8原子%である。
GZO膜(ZnOにGaを添加した酸化物)の組成はZn:47.3原子%、Ga:2.2原子%、O:50.5原子%である。
GZTO膜(ZnOにGa、Snを添加した酸化物)の組成は、Zn:40.0原子%、Ga:6.7原子%、Sn:1.1原子%、O:52.2原子%である。
GZYO膜(ZnOにGa、Yを添加した酸化物)の組成は、Zn:39.1原子%、Ga:6.5原子%、Y:2.2原子%、O:52.2原子%である。
ZTYO膜(ZnOにSn、Yを添加した酸化物)の組成は、Zn:40.9原子%、Sn:2.3原子%、Y:4.6原子%、O:52.2原子%である。
GTYO膜(SnO2にGa、Yを添加した酸化物)の組成は、Sn:30.5原子%、Ga:1.7原子%、Y:1.7原子%、O:66.1原子%である。
なお、本発明の実施例および比較例におけるAg膜及び透明導電酸化物膜の膜厚は、膜厚計(アルバック社製 DEKTAK)を用いて測定した。
また、透明導電酸化物膜およびAg合金膜の組成は、ICP発光分光装置(日立ハイテクサイエンス社製ICP発光分光分析装置STS−3500DD)を用いて元素の定量分析を行うことにより求めた。
Ag膜の作製には、表1−3に記載された組成のAgターゲットを用いた。また、比較例として、Ag膜の代わりにCu膜、Al膜を用いた積層膜透明導電膜を、Cuターゲット、Alターゲットを使用して作製した。
それぞれの膜の成膜条件を以下に示す。
スパッタリング装置:DCマグネトロンスパッタ装置(アルバック社製CS−200)
磁界強度:1000Gauss(ターゲット直上、垂直成分)
到達真空度:5×10−5Pa以下
スパッタリングガス:Ar+O2の混合ガス(O2の混合比2%)
スパッタリングガス圧:0.4Pa
スパッタリングパワー:DC100W
スパッタリング装置:DCマグネトロンスパッタ装置(アルバック社製CS−200)
磁界強度:1000Gauss(ターゲット直上、垂直成分)
到達真空度:5×10−5Pa以下
スパッタリングガス:Ar
スパッタリングガス圧:0.5Pa
スパッタリングパワー:DC100W
また、恒温恒湿試験後のシート抵抗及び透過率、及び、耐アルカリ性試験後のシート抵抗及び透過率を評価した。
さらに、得られた積層透明導電膜について、エッチング法によるパターニング試験、及び、リフトオフ法によるパターニング試験を行った。
評価方法について以下に示す。
表面抵抗測定器(三菱油化社製 Loresta AP MCP−T400)を用いて、四探針法によってシート抵抗を測定した。
<透過率>
分光光度計(日立ハイテクノロジーズ社製 U4100)を用いて、400nmから800nmの波長範囲における透過率スペクトルを測定し、平均透過率(透過率)を求めた。
温度85℃、湿度85%の恒温恒湿槽に250時間放置し、試験後の透過率及びシート抵抗を測定して試験前からの変化率を評価した。
温度40℃のアルカリ性のレジスト除去液(pH9、東京応化工業社製TOK−104)に10分浸漬し、浸漬後の透過率及びシート抵抗を測定して、浸漬前からの変化率を評価した。
上述の積層透明導電膜について、フォトリソ法により積層透明導電膜の上にレジスト膜を、ライン幅/スペース幅:30μm/30μmの配線パターン状に形成した。これを、リン酸、酢酸を含む混合液(関東化学社製SEA−5)をエッチャントに用いて、一括エッチングを行った。なお、エッチングは無加熱でそれぞれ適切なエッチング時間(20秒から120秒)で行った。また、混合液におけるリン酸の含有量を55体積%以下、酢酸の含有量を30体積%以下とした。
その後、アルカリ性のレジスト除去液(pH9、東京応化工業社製TOK−104)を用いてレジスト膜を除去した後、形成された配線パターンを光学顕微鏡(KEYENCE社製レーザーマイクロスコープVK−X200)で観察した。本発明例4の観察結果及び比較例12の観察結果を図7に示す。図7(a)が本発明例4の観察結果、図7(b)が比較例12の観察結果である。
まず、基板にレジスト液を塗布して、ライン幅/スペース幅:30μm/30μmの配線パターンが形成されたフォトマスクを付けて露光機で紫外線を当てた後、現像液で感光された部分を除去し、フォトリソ法によって反転パターンを形成した。
次に、反転パターンが形成された基板の上に、上述のようにスパッタリング装置を用いて積層透明導電膜を成膜した。
次に、レジスト除去液に浸漬し、レジスト膜の上に成膜された積層透明導電膜を除去した後、形成された配線パターンを光学顕微鏡で観察した。
一方、比較例においては、成膜後の平均透過率がいずれも85%以下であり、成膜後のシート抵抗はAg膜の組成と膜厚が同じサンプルで比較すると本発明例に比べて高くなっていた。Ag膜においてAgの凝集が発生したためと推測される。
また、比較例Aでは、ITO単層膜を600nmと厚く形成することで、シート抵抗が10Ω/□以下となったが、平均透過率が76.4%と大きく劣化した。
さらに、比較例Bでは、ガラス基板を200℃に加熱することで、膜厚が180nmでシート抵抗が10Ω/□以下となったが、平均透過率は85%以下であった。
一方、比較例では、A、Bを除き、恒温恒湿試験後の透過率又はシート抵抗の変化率が大きく、耐環境性が不十分であった。
一方、比較例では、耐アルカリ性試験後の透過率又はシート抵抗の変化率が大きいサンプルが多く見られ、耐アルカリ性が不十分なサンプルが多かった。それらの変化率が小さいサンプルでも、試験後の平均透過率は全て85%以下であった。
一方、比較例では、Agのオーバーエッチングや透明導電酸化物膜の残渣が発生し、一括エッチングによっては、配線パターンを精度良く形成することが困難であった。
11 第1透明導電酸化物膜(透明導電酸化物膜)
12 Ag膜
13 第2透明導電酸化物膜(透明導電酸化物膜)
30 積層配線膜
41 レジスト膜
Claims (8)
- AgまたはAg合金よりなるAg膜と、前記Ag膜の両面に配置された透明導電酸化物膜と、を有し、
前記透明導電酸化物膜は、Zn,Ga,Y及びSnを含む酸化物からなることを特徴とする積層透明導電膜。 - 前記透明導電酸化物膜中に含まれる全金属元素の原子割合が、Ga;0.9原子%以上26.1原子%以下、Y;0.2原子%以上9.5原子%以下、Sn;0.1原子%以上4.7原子%以下、残Znとされていることを特徴とする請求項1に記載の積層透明導電膜。
- 前記Ag膜は、Cu,Sn,Sb,Ti,Mg,Zn,Ge,In,Al,Ga,Pd,Au,Pt,Bi,Mn,Sc,Y,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Erのうちの1種又は2種以上を合計で0.2原子%以上10.0原子%以下含有し、残部がAg及び不可避不純物からなるAg合金で構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の積層透明導電膜。
- 前記Ag膜の厚さが10nm以下とされていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の積層透明導電膜。
- 波長400〜800nmの可視光域の平均透過率が85%以上、シート抵抗値が10Ω/□以下であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の積層透明導電膜。
- 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の積層透明導電膜からなり、配線パターンを有することを特徴とする積層配線膜。
- 請求項6に記載された積層配線膜の製造方法であって、
基材の成膜面に、前記Ag膜及び前記透明導電酸化物膜を含む前記積層透明導電膜を成膜する積層透明導電膜成膜工程と、
前記積層透明導電膜の上に配線パターン状のレジスト膜を形成するレジスト膜形成工程と、
前記レジスト膜が形成された前記積層透明導電膜に対して、リン酸、酢酸を含む酸性の混合液をエッチャントに用いて、エッチングを一括して行うエッチング工程と、
エッチング後に前記レジスト膜を除去するレジスト膜除去工程と、
を備えていることを特徴とする積層配線膜の製造方法。 - 請求項6に記載された積層配線膜の製造方法であって、
基材の成膜面に配線パターンの反転パターン状のレジスト膜を形成するレジスト膜形成工程と、
前記レジスト膜が形成された前記基材の成膜面に、前記Ag膜及び前記透明導電酸化物膜を含む前記積層透明導電膜を成膜する積層透明導電膜成膜工程と、
前記レジスト膜を除去するレジスト膜除去工程と、
を備えていることを特徴とする積層配線膜の製造方法。
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