JP2018166630A - X線撮影システム - Google Patents

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Abstract

【課題】被写体の同一部位であって、かつ被写体設置角度の異なる再構成画像を、被写体方向を一致させて並べて表示し、画質等の画像調整処理を連動させることにより、診断効率を向上できるようにする。
【解決手段】被写体設置角度ごとに複数種類の再構成画像を生成する画像処理装置2が、複数種類の再構成画像を被写体設置角度ごと及び種類ごとにグループ化するグループ化手段と、複数種類の再構成画像における複数の格子12,14,15の格子方向と、その格子方向に対する被写体設置角度を検出する方向検出手段と、グループ化された複数種類の再構成画像の画像方向を基準方向に合わせる画像方向整合手段と、グループ化された複数種類の再構成画像に対して同一の画像調整処理を行う画像調整手段と、グループ化された複数種類の再構成画像が表示される画像表示手段と、を有する。
【選択図】図9

Description

本発明は、X線撮影システムに関する。
従来、X線撮影装置として、一次元格子を有するタルボ干渉計又はタルボ・ロー干渉計を用いたX線撮影装置(以下、X線タルボ撮影装置という)が知られている。そして、X線タルボ撮影装置で撮影されたモアレ画像を画像処理装置によって再構成することで、少なくとも吸収画像、微分位相画像、小角散乱画像の3種類の高精細の再構成画像を得ることができる。特許文献1には、一次元格子を用いたX線タルボ撮影装置で撮影して得られた少なくとも3種類の再構成画像が、PACS(Picture Archiving and Communication System)等の外部システムに出力された時に他の再構成画像に紛れ込んだり、紛失したりする等の事態が生じることを防ぐために、少なくとも3種類の再構成画像を画像セットとしてグループ化する技術について開示されている。
特許文献2には、左右一対の被写体を撮影した画像について、それぞれの被写体の画像内の中央位置を検出するとともに中央位置を揃えて、かつ対称的に同一画面に表示する画像表示装置について開示されている。すなわち、特許文献2に記載の画像表示装置では、左右一対の被写体を撮影した各画像を背中合わせに並べて表示できるようになっている。
特開2015−198765号公報 特許第3547248号公報
一次元格子を用いたX線タルボ撮影装置においては、格子と被写体との相対角度(被写体設置角度)に応じてX線の透過量が異なり、再構成画像として生成された際に、当該角度に応じて見える像が異なるものとなる。これを利用し、被写体の所定部位について正確な診断を下すために、被写体の同一部位を、被写体設置角度を変えて複数回撮影する場合がある。
このように被写体の同一部位を、被写体設置角度を変えて複数回撮影した場合には、特許文献1に記載の技術のように、同一の被写体設置角度である少なくとも3種類の再構成画像を画像セットとしてグループ化することは可能であるが、特許文献1に記載の技術では、被写体設置角度の異なる再構成画像同士は互いに関連付けられておらず、グループ化されていない。そのため、被写体の同一部位であって、かつ被写体設置角度の異なる再構成画像を比較して診断したい場合には、これらの再構成画像をユーザーがその都度探す必要があり、使い勝手が悪い。
また、被写体の同一部位であって、かつ被写体設置角度の異なる再構成画像を見つけ出して、画像処理装置の画面上で並べて表示するに当たっては、特許文献2に記載の技術を応用すれば、画像処理装置の画面上で背中合わせに並べて表示することは可能である。ところが、特許文献2に記載の技術では、これらの画像同士を、向きを一致させて表示したり、画質等の画像調整を行ったりすることはできない。そのため、被写体の同一部位であって、かつ被写体設置角度の異なる再構成画像を比較して診断したい場合には、ユーザーが各再構成画像を個別に操作する必要があり、使い勝手が悪い。
本発明の課題は、被写体の同一部位であって、かつ被写体設置角度の異なる再構成画像を、被写体方向を一致させて並べて表示し、画質等の画像調整処理を連動させることにより、診断効率を向上できるようにすることである。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、X線源と、複数の格子と、X線検出器とがX線照射軸方向に並んで設けられており、前記X線源から被写体および前記複数の格子を介して前記X線検出器にX線を照射して前記X線検出器でモアレ画像を撮影する際に、前記被写体の同一部位を、被写体設置角度を変えた状態で複数回撮影するX線タルボ撮影装置と、
前記X線タルボ撮影装置で読み取られた前記モアレ画像に基づいて、前記被写体設置角度ごとに複数種類の再構成画像を生成する画像処理装置と、
を備えるX線撮影システムであって、
前記画像処理装置は、
前記複数種類の再構成画像を前記被写体設置角度ごとにグループ化するとともに、前記複数種類の再構成画像を種類ごとにグループ化するグループ化手段と、
前記複数種類の再構成画像における前記複数の格子の格子方向と、その格子方向に対する前記被写体設置角度を検出する方向検出手段と、
前記グループ化された複数種類の再構成画像を、前記方向検出手段によって検出された前記格子方向と前記被写体設置角度に基づいて画像方向を基準方向に合わせる画像方向整合手段と、
前記グループ化された複数種類の再構成画像に対して同一の画像調整処理を行う画像調整手段と、
前記被写体設置角度ごとにグループ化された複数種類の再構成画像又は前記種類ごとにグループ化された複数種類の再構成画像が表示される画像表示手段と、を有することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のX線撮影システムにおいて、
前記X線タルボ撮影装置は、前記再構成画像に対して前記複数の格子における格子方向を判別するためのマーカーの像が写し出されるように前記モアレ画像を撮影可能に構成されており、
前記方向検出手段は、前記マーカーの像に基づいて、前記複数種類の再構成画像における前記複数の格子の格子方向を検出することを特徴とする。
本発明によれば、被写体の同一部位であって、かつ被写体設置角度の異なる再構成画像を、被写体方向を一致させて並べて表示し、画質等の画像調整処理を連動させることにより、診断効率を向上させることができる。
X線タルボ撮影装置の全体像を表す概略図である。 タルボ干渉計の原理を説明する図である。 線源格子や第1格子、第2格子の概略平面図である。 格子を保持する格子保持部を示す図である。 画像処理装置の機能的構成を示すブロック図である。 グループ化手段による動作を説明する図である。 画像方向整合手段による動作を説明する図である。 画像調整手段による動作を説明する図である。 表示部に表示される画面を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の技術的範囲を以下の実施形態および図示例に限定するものではない。
本実施形態では、X線タルボ撮影装置1を用いて被写体Hの同一部位Aを、被写体設置角度を変えた状態で複数回撮影し、画像処理装置2によって、X線タルボ撮影装置1で読み取られたモアレ画像に基づいて、被写体設置角度ごとに複数種類の再構成画像を生成するX線撮影システムについて説明する。
X線タルボ撮影装置1としては、線源格子(G0格子ともいう。)12を備えるタルボ・ロー干渉計を用いたものが採用されている。なお、線源格子12を備えず、第1格子(G1格子ともいう。)14と第2格子(G2格子ともいう。)15のみを備えるタルボ干渉計を用いたX線タルボ撮影装置を採用することもできる。
本実施形態における被写体Hは、手指等の関節部(部位A)であり、例えば、手の指にリウマチの症状が現れているような場合には、指の関節部(部位A)の角度を種々変化させて撮影することで、症状をよりはっきりと観察することができる。ただし、被写体Hは、手指等の関節部(部位A)に限られるものではなく、人体のいずれの部位でもよいし、人体に限られるものでもない。
[X線タルボ撮影装置について]
図1は、本実施形態に係るX線タルボ撮影装置1の全体像を表す概略図である。本実施形態に係るX線タルボ撮影装置1は、図1に示すように、X線発生装置11と、線源格子12と、被写体台13と、第1格子14と、第2格子15と、X線検出器16と、支柱17と、基台部18と、を備えている。
このようなX線タルボ撮影装置1によれば、被写体台13に対して所定位置にある被写体Hのモアレ画像を縞走査法の原理に基づく方法で撮影したり、モアレ画像をフーリエ変換法を用いて解析したりすることで、少なくとも3種類の画像を再構成することができる(再構成画像という)。すなわち、モアレ画像におけるモアレ縞の平均成分を画像化した吸収画像(通常のX線の吸収画像と同じ)と、モアレ縞の位相情報を画像化した微分位相画像と、モアレ縞のVisibility(鮮明度)を画像化した小角散乱画像の3種類の画像である。なお、これらの3種類の再構成画像を再合成する等してさらに多くの種類の画像を生成することもできる。
なお、縞走査法とは、複数の格子のうちのひとつを格子のスリット周期の1/M(Mは正の整数、吸収画像はM>2、微分位相画像と小角散乱画像はM>3)ずつスリット周期方向に移動させてM回撮影したモアレ画像を用いて再構成を行い、高精細の再構成画像を得る方法である。
また、フーリエ変換法とは、被写体が存在する状態で、X線タルボ撮影装置でモアレ画像を1枚撮影し、画像処理において、そのモアレ画像をフーリエ変換する等して微分位相画像等の画像を再構成して生成する方法である。
ここで、まず、タルボ干渉計やタルボ・ロー干渉計に共通する原理について、図2を用いて説明する。
なお、図2では、タルボ干渉計の場合が示されているが、タルボ・ロー干渉計の場合も基本的に同様に説明される。また、図2におけるz方向が図1のX線タルボ撮影装置1における鉛直方向に対応し、図2におけるx、y方向が図1のX線タルボ撮影装置1における水平方向(前後、左右方向)に対応する。
また、図3に示すように、第1格子14や第2格子15には(タルボ・ロー干渉計の場合は線源格子12にも)、X線の照射方向であるz方向と直交するx方向に、所定の周期dで複数のスリットSが配列されて形成されている。
図3に示すように、X線源2から照射されたX線(タルボ・ロー干渉計の場合はX線源2から照射されたX線が線源格子12(図3では図示省略)で多光源化されたX線)が第1格子14を透過すると、透過したX線がz方向に一定の間隔で像を結ぶ。この像を自己像(格子像等ともいう。)といい、このように自己像がz方向に一定の間隔をおいて形成される現象をタルボ効果という。
すなわち、タルボ効果とは、図3に示すように一定の周期dでスリットSが設けられた第1格子14を可干渉性(コヒーレント)の光が透過すると、上記のように光の進行方向に一定の間隔でその自己像を結ぶ現象をいう。
そして、図2に示すように、第1格子14の自己像が像を結ぶ位置に、第1格子14と同様にスリットSが設けられた第2格子15を配置する。その際、第2格子15のスリットSの延在方向(すなわち図2ではx軸方向)が、第1格子14のスリットSの延在方向に対して略平行になるように配置すると、第2格子15上でモアレ画像Moが得られる。
なお、図2では、モアレ画像Moを第2格子15上に記載するとモアレ縞とスリットSとが混在する状態になって分かりにくくなるため、モアレ画像Moを第2格子15から離して記載している。しかし、実際には第2格子15上およびその下流側でモアレ画像Moが形成される。そして、このモアレ画像Moが、第2格子15の直下に配置されるX線検出器16で撮影される。
また、図2に示すように、X線源2と第1格子14との間に(すなわち図1の被写体台13上に)被写体Hが存在すると、被写体HによってX線の位相がずれるため、モアレ画像Moのモアレ縞が被写体の辺縁を境界に乱れる。一方、図示を省略するが、X線源2と第1格子14との間に被写体Hが存在しなければ、モアレ縞のみのモアレ画像Moが現れる。以上がタルボ干渉計やタルボ・ロー干渉計の原理である。
この原理に基づいて、本実施形態に係るX線タルボ撮影装置1においても、例えば図1に示すように、第2のカバーユニット130内で、第1格子14の自己像が像を結ぶ位置に第2格子15が配置されるようになっている。また、前述したように、第2格子15とX線検出器16とを離すとモアレ画像Mo(図2参照)がぼやけるため、本実施形態では、X線検出器16は第2格子15の直下に配置されるようになっている。
なお、第2のカバーユニット130は、人や物が第1格子14や第2格子15、X線検出器16等にぶつかったり触れたりしないようにして、X線検出器16等を防護するために設けられている。
図示を省略するが、X線検出器16は、照射されたX線に応じて電気信号を生成する変換素子が二次元状(マトリクス状)に配置され、変換素子により生成された電気信号を画像信号として読み取るように構成されている。そして、本実施形態では、X線検出器16は、第2格子15上に形成されるX線の像である上記のモアレ画像Moを変換素子ごとの画像信号として撮影するようになっている。
そして、本実施形態では、X線タルボ撮影装置1は、いわゆる縞走査法を用いてモアレ画像Moを複数枚撮影するようになっている。すなわち、本実施形態に係るX線タルボ撮影装置1では、第1格子14と第2格子15との相対位置を図1〜図3におけるx軸方向(すなわちスリットSの延在方向(y軸方向)に直交する方向)にずらしながらモアレ画像Moを複数枚撮影する。
そして、X線タルボ撮影装置1から複数枚分のモアレ画像Moの画像信号を受信した画像処理装置2における画像処理で、複数枚のモアレ画像Moに基づいて、吸収画像や、微分位相画像や、小角散乱画像等を再構成するようになっている。
そのため、本実施形態に係るX線タルボ撮影装置1で、縞走査法によりモアレ画像Moを複数枚撮影するために、第1格子14をx軸方向に所定量ずつ移動させるための図示しない移動装置等が設けられている。なお、第1格子14を移動させる代わりに第2格子15を移動させたり、或いは両方とも移動させたりするように構成することも可能である。
また、X線タルボ撮影装置1で、第1格子14と第2格子15との相対位置を固定したままモアレ画像Moを1枚だけ撮影し、画像処理装置における画像処理で、このモアレ画像Moをフーリエ変換法等を用いて解析する等して吸収画像や微分位相画像等を再構成するように構成することも可能である。
そして、この方法を用いる場合には、X線タルボ撮影装置1に必ずしも上記の移動装置等を設ける必要はない。なお、本発明は、このような移動装置が設けられていないX線タルボ撮影装置にも適用される。
本実施形態に係るX線タルボ撮影装置1における他の部分の構成について説明する。本実施形態では、いわゆる縦型であり、X線発生装置11、線源格子12、被写体台13、第1格子14、第2格子15、X線検出器16が、この順序に重力方向であるz方向に配置されている。すなわち、本実施形態では、z方向が、X線発生装置11からのX線の照射方向ということになる。
X線発生装置11は、X線源11aとして、例えば医療現場で広く一般に用いられているクーリッジX線源や回転陽極X線源等を備えている。また、それ以外のX線源を用いることも可能である。本実施形態のX線発生装置11は、焦点からX線をコーンビーム状に照射するようになっている。すなわち、X線発生装置11から離れるほどX線が広がるように照射される。
そして、本実施形態では、X線発生装置11の下方に線源格子12が設けられている。その際、X線源11aの陽極の回転等により生じるX線発生装置11の振動が線源格子12に伝わらないようにするために、本実施形態では、線源格子12は、X線発生装置11には取り付けられず、支柱17に設けられた基台部18に取り付けられた固定部材18aに取り付けられている。
なお、本実施形態では、X線発生装置11の振動が支柱17等のX線タルボ撮影装置1の他の部分に伝播しないようにするために(或いは伝播する振動をより小さくするために)、X線発生装置11と支柱17との間に緩衝部材17aが設けられている。
本実施形態では、上記の固定部材18aには、線源格子12のほか、線源格子12を透過したX線の線質を変えるためのろ過フィルター(付加フィルターともいう。)112や、照射されるX線の照射野を絞るための照射野絞り113、X線を照射する前にX線の代わりに可視光を被写体に照射して位置合わせを行うための照射野ランプ114等が取り付けられている。
なお、線源格子12とろ過フィルター112と照射野絞り113とは、必ずしもこの順番に設けられる必要はない。また、本実施形態では、線源格子12等の周囲には、それらを保護するための第1のカバーユニット120が配置されている。
線源格子12、第1格子14及び第2格子15は、図4に示すように、各々の格子12,14,15を水平方向に沿った姿勢に配置する格子保持部12a,14a,15a(格子ホルダーとも言う。)によって保持されている。上記のような縞走査法による撮影時に第1格子14や第2格子15を移動させる場合は、当該格子保持部14a,15a自体を動作させて、第1格子14や第2格子15を移動させるようにする。
被写体台13には、X線発生装置11から照射されるX線に対して被写体Hの位置を固定する固定ユニット(図示せず。)が設けられている。固定ユニットは、被写体Hを所定の位置で固定可能とする固定部と、当該固定部をX線の照射方向(z方向)に略直交する平面内で所定の曲線上を移動可能とする移動機構と、を有する。このような固定ユニットを用いることで、X線タルボ撮影装置1によって、被写体Hの同一部位を、被写体設置角度を変えた状態で正確に複数回撮影することができる。なお、本実施形態のように、手指の関節部を被写体Hとする場合は、指を保持して位置固定するとともに指を牽引して関節部分の体幹側と末梢側との間隔を拡げることが可能な指保持部材が、上記の固定部に設けられていることが望ましい。本実施形態では、被写体Hの被写体設置角度の調整を、固定ユニットの移動機構で行うものとしたが、X線源11a、複数の格子12,14,15(格子保持部でもよい。)及びX線検出器16が、被写体台13の周囲を回転して被写体Hを複数の方向から連続的に撮影できるような構成を採用してもよいものとする。
なお、被写体設置角度とは、各格子12,14,15の格子方向(スリットSの延在方向)と、水平方向における被写体Hとの相対角度を指す。このような被写体設置角度に応じてX線の透過量が異なり、再構成画像として生成された際に、当該角度に応じて見える像が異なるものとなる。したがって、被写体Hの同一部位を、被写体設置角度を変えて複数回撮影することによって、同一のモアレ画像Moを基にした3種類の再構成画像の画像セットを複数の角度ごとに取得することができ、被写体Hについて正確な診断を下すことができる。
[画像処理装置について]
画像処理装置2は、X線タルボ撮影装置1により得られたモアレ画像Moを用いて、被写体Hの3種類の高精細な再構成画像(吸収画像、微分位相画像、小角散乱画像)を生成したり、得られた再構成画像の画像処理を行ったりすることができる。このような画像処理装置2は、図5に示すように、制御部21、操作部22、表示部23、通信部24、記憶部25を備えて構成されている。
制御部21は、CPU(Central Processing Unit)やRAM(Random Access Memory)等から構成され、記憶部25に記憶されているプログラムとの協働により、後述する画像生成処理を始めとする各種処理を実行する。
操作部22は、カーソルキー、数字入力キー、及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、キーボードで押下操作されたキーの押下信号とマウスによる操作信号とを、入力信号として制御部21に出力する。表示部23のディスプレイと一体に構成されたタッチパネルを備え、これらの操作に応じた操作信号を生成して制御部21に出力する構成としてもよい。
表示部23は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等のディスプレイを備えて構成されており、制御部21の表示制御に従って、操作画面、X線タルボ撮影装置1の動作状況、生成された再構成画像等を表示する。図9は、表示部23に表示される画面を示す図であり、画面には、再構成画像が表示される複数の小窓23a,23b,23cと、複数の小窓23a,23b,23cに表示された再構成画像のうち選択された一つの再構成画像が表示される表示窓23dと、画像調整処理を行うための画像調整部23eが表示される。
通信部24は、通信インターフェイスを備え、通信ネットワーク上にあるX線撮影装置1や、PACS(Picture Archiving and Communication System)等の外部システムと有線又は無線により通信する。
記憶部25は、制御部21により実行されるプログラム、プログラムの実行に必要なデータを記憶している。なお、この記憶部25には、X線タルボ撮影装置1によって撮影されたモアレ画像Mo又は画像処理装置2によって生成された再構成画像に紐づけられて、撮影日付、患者名、被写体情報(診断対象部位(撮影部位)、又は、診断対象部位及びその部位において診断すべき疾患名の情報)等の基本情報が記憶されている。
また、記憶部25に記憶されているプログラムに基づいて実行される画像処理には、画像生成処理と、グループ化処理と、方向検出処理と、画像方向整合処理と、画像調整処理と、画像表示処理と、が含まれている。
画像生成処理は、制御部21と、記憶部25に記憶されている画像生成プログラム25aとの協働により実行される(すなわち、画像生成手段。)。具体的には、X線タルボ撮影装置1によって撮影されたモアレ画像Moを用いて3種類の再構成画像を生成することができる。また、被写体Hの撮影は、上記のように、複数の被写体設置角度(本実施形態においては例えばx°,y°,z°の3つの角度。)で行われるため、被写体設置角度違いの、3種類の再構成画像を生成する。
グループ化処理は、制御部21と、記憶部25に記憶されているグループ化プログラム25bとの協働により実行される(すなわち、グループ化手段。)。具体的には、図6に示すように、3種類の再構成画像を被写体設置角度x°,y°,z°ごとにグループ化するとともに、3種類の再構成画像を種類(吸収画像、微分位相画像、小角散乱画像)ごとにグループ化することができる。
被写体設置角度x°,y°,z°ごとのグループは、被写体設置角度x°における3種類の再構成画像を含んだ第1グループG1と、被写体設置角度y°における3種類の再構成画像を含んだ第2グループG2と、被写体設置角度z°における3種類の再構成画像を含んだ第3グループG3と、からなる。すなわち、被写体Hを同一の角度で撮影し、かつ、同一のモアレ画像Moを基にして生成された3種類の再構成画像の画像セットが、当該被写体設置角度x°,y°,z°ごとのグループである。
再構成画像の種類ごとのグループは、第1〜第3グループG1,G2,G3における各吸収画像を含んだ吸収画像グループGabsと、第1〜第3グループG1,G2,G3における各微分位相画像を含んだ微分位相画像グループGscと、第1〜第3グループG1,G2,G3における各小角散乱画像を含んだ小角散乱画像グループGdphと、からなる。すなわち、被写体Hの同一部位を複数の角度x°,y°,z°で撮影して得られた複数の画像セットにおける3種類の再構成画像のうち、吸収画像ごと、微分位相画像ごと、小角散乱画像ごとにグループ化したものである。
なお、図6〜図9に記載された「Iabs」は吸収画像を示し、「Isc」は微分位相画像を示し、「Idph」は小角散乱画像を示している。また、「Iabs_x°」は、被写体設置角度x°における吸収画像を示し、「Iabs_y°」は、被写体設置角度y°における吸収画像を示し、「Iabs_z°」は、被写体設置角度z°における吸収画像を示している。
なお、画像処理装置2は、X線源11に対するX線タルボ撮影時の撮影条件を設定することができるようになっている。すなわち、X線源11に対する管電圧や管電流、照射時間(或いは照射mAs値)や使用するろ過フィルター112のフィルター種等のX線タルボ撮影時の撮影条件の設定を、画像処理装置2上で行うことができるようになっている。また、このような撮影条件の設定を、画像処理装置2を操作するために設けられた条件キーに予め紐づけて保存することができる。そして、本実施形態においては、以上のようにグループ化する画像セットの指定も同様に、条件キーの入力によって、画像処理装置2上で行うことができるようになっている。ただし、これに限られるものではなく、撮影ごとにユーザーが、グループ化する画像セットの指定を行ってもよい。
方向検出処理は、制御部21と、記憶部25に記憶されている方向検出プログラム25cとの協働により実行される(すなわち、方向検出手段。)。具体的には、3種類の再構成画像における複数の格子12,14,15の格子方向と、その格子方向に対する被写体設置角度を検出することができる。
方向検出処理による格子方向の検出は、3種類の再構成画像に対して写し出されるマーカー14bの像に基づいて行われている。マーカー14bは、複数の格子12,14,15における格子方向を判別するためのものであり、図4(a)に示すように、マーカー14bのある箇所はX線が透過しにくく、周囲(格子保持部14a)にX線が透過することにより、当該マーカー14bの像が画像に写り込むようにしたものである。その逆に、マーカー14bのある箇所はX線が透過しやすく、周囲(格子保持部14a)にX線が透過しにくくすることで、マーカー14bの像が画像に写り込むようにしたものであってもよい。さらに、図4(b)に示すように、格子保持部14aに切欠き状のマーカー14cを形成して、画像に凸型の像が写り込むようにしてもよい。
本実施形態においては、図4(a)に示すように、第1格子14を保持する格子保持部14aに対してマーカー14bが設けられている。例えば、第1格子14における格子方向がy方向である場合に、マーカー14bは、その格子方向と直交するx方向の両側に設けられている。そして、X線タルボ撮影装置1によって被写体Hを撮影した際に、モアレ画像Moにマーカー14bの像が写り込むようになっている。モアレ画像Moにマーカー14bの像が写り込むと、モアレ画像Moに基づいて生成された再構成画像にもマーカー14bの像が写り込むこととなり、これによって、複数の格子12,14,15における格子方向を容易に判別することができる。
なお、本実施形態におけるマーカー14bは、上記のように第1格子14を保持する格子保持部14aに設けられるものとしたが、これに限られるものではない。例えば、他の格子12,15を保持する格子保持部12a,15aに設けられてもよいし、格子12,14,15自体に設けられてもよいし、上記の、被写体Hの位置を固定する固定ユニットに設けられるものとしてもよい。また、本実施形態では、格子の方向と直交する方向の箇所にマーカー14bが設けられるとしたが、格子の方向と平行する方向の箇所に設けられるものとしてもよい。
また、格子方向を検出する手法としては、マーカー14bを用いずに、例えば格子の形状に異方性(例えば長方形など。)を持たせることにより判別できるようにしてもよい。すなわち、格子の形状が異方性のあるものであれば、撮影されたモアレ画像Moも異方性のあるものとなり、3種類の再構成画像も異方性のあるものとなるので、その結果、格子方向を判別することができる。
方向検出処理による被写体設置角度の検出は、上記した条件キーに予め被写体設置角度を紐づけて保存し、この条件キーに保存された被写体設置角度(すなわち、被写体設置角度x°,y°,z°)を採用して検出するようにしている。
ただし、これに限られるものではなく、生成された再構成画像に基づいて解剖学的見地から被写体設置角度の検出を行ってもよい。すなわち、画像中に写った被写体像を人体構造の情報を基に解析し、被写体設置角度を検出しても良い。撮影される部位は同一なため、当該同一部位の特徴的な部分が再構成画像に写し出されていれば、被写体設置角度は容易に判別できる。
また、被写体H自体又は上記した固定ユニットに対して、被写体Hの方向を判別する被写体方向マーカー(図示せず。)を設けるようにしてもよい。被写体方向マーカーとしては、被写体HとはX線の透過量が異なるものを画像中に写し出すことができれば特に限定されるものではなく、例えば金属製のパッチ等が好適に設けられる。
また、ユーザーによって入力された角度を被写体設置角度x°,y°,z°としてもよいものとする。
画像方向整合処理は、制御部21と、記憶部25に記憶されている画像方向整合プログラム25dとの協働により実行される(すなわち、画像方向整合手段。)。具体的には、図7に示すように、グループ化された3種類の再構成画像を、方向検出手段によって検出された格子方向と被写体設置角度に基づいて画像方向を基準方向に合わせることができる。
画像方向を整合させる際の基準方向は、人体を撮影する場合は、その撮影する部位によって概ね決まっており、撮影部位ごとの基準方向設定情報リストとしてリスト化されて記憶部25に記憶されている。グループ化された3種類の再構成画像は、その画像方向が、被写体Hの部位に応じ、当該リストに記載された基準方向に合わせて補正される。ただし、これに限られるものではなく、過去の撮影情報に基づいて画像方向を補正してもよい。例えば、同一の患者が定期的に同一の部位を撮影する場合には、過去の撮影情報に基づいて再構成画像の画像方向が補正される。また、ユーザーが指定した方向を基準方向としてもよい。また、複数の再構成画像の方向を合わせる場合には、1枚目に読み込まれた再構成画像における被写体Hの方向を基準方向としてもよいし、ある既定の設置角度で撮影された画像の被写体方向を基準方向としてもよい。
画像調整処理は、制御部21と、記憶部25に記憶されている画像調整処理プログラム25eとの協働により実行される(すなわち、画像調整処理手段。)。具体的には、図8に示すように、グループ化された3種類の再構成画像に対して同一の画像調整処理を行うことができる。そして、画像調整処理を行った後に画像表示手段に画像を出力する。このような画像調整処理とは、画像回転処理、拡大縮小処理、画像トリミング処理や、コントラスト調整処理、画像周波数処理、を指す。
画像方向整合処理を行った後の再構成画像が、ある一定の大きさの表示窓(例えば小窓23a,23b,23cや表示窓23d。)に表示される際に、グループ化された再構成画像の被写体サイズを合わせて表示するため、等倍表示する場合には、拡大縮小処理によって、表示窓からはみ出るサイズの再構成画像は縮小し、グループ化された再構成画像はグループ内の最も縮小された再構成画像の縮小率に合わせて縮小処理を行い出力してもよい。
また、被写体サイズを等倍表示で表示し、表示窓からはみ出る再構成画像は、画像トリミング処理によって、はみ出し部の切り取り処理を行った状態で出力してもよい。このように表示窓からはみ出る再構成画像の表示は、画像回転処理によって行われる。
また、コントラスト調整処理を行うことによって、再構成画像のコントラストを調整することができる。すなわち、各再構成画像における明暗の比率を調整することができる。
また、画像周波数処理を行うことによって、再構成画像のノイズを除去して画質を改善することができる。
図8に示す種類ごとにグループ化された再構成画像は、図7に示す種類ごとにグループ化された再構成画像を画像調整処理したものである。
なお、本実施形態においては、グループ化された被写体設置角度の異なる再構成画像は、上記の画像調整処理によって各種の画像調整が行われるが、ユーザーが見たい部分を強調して見ることができるようにするために、これら再構成画像同士の画像演算を行うようにしてもよい。なお、このような画像演算処理は、上記の画像調整処理に含まれるようにしてもよい。
より詳細に説明すると、画像演算処理によって作製される演算画像は画像同士の位置合わせを行った後に各種演算が行われて作製される。つまり、グループ化された再構成画像は被写体設置角度がそれぞれ異なるが、演算する前の画像と方向を合わせ、これら被写体設置角度が異なる再構成画像の差分を取ってユーザーの見たい部分だけが残るように表示したり、被写体設置角度が異なる再構成画像同士を合わせて全部加算してユーザーの見たい部分を強調して表示したりして、画像化演算した画像を同一画面に表示する。このような画像演算処理が行われて得られた画像は、グループ化された再構成画像における一つの画像として同一のグループに追加登録されて、表示部23に表示されてもよい。
より具体的に説明すると、同一種類の全画像を均等に加算して得られた演算画像は、被写体Hである部位Aの組織の情報が増えたものとなり、ユーザーの見たい部分を強調することができる。
また、被写体設置角度に応じて各再構成画像に重みづけをした後に各再構成画像を加算することで、被写体Hである部位Aの全組織とターゲット組織とを強調した画像を得ることができる。複数の再構成画像のうち、ユーザーが見たい方向の画像がより強調されて写っている再構成画像があっても、その強調されている角度の画像に、ユーザーにとって必要のない部分が写っている場合に、当該再構成画像と、他の被写体設置角度で撮影されて得られた再構成画像とを画像演算処理すると、ユーザーにとって必要のない部分が画像上から減って、より見やすい画像を得ることができる。したがって、このように各再構成画像に重みづけをして、その上で画像演算処理した画像を表示部23に表示してもよい。
また、被写体設置角度の異なる再構成画像同士を差分することで、被写体Hである部位Aのターゲット組織が強調された画像を得ることができる。
画像表示処理は、制御部21と、記憶部25に記憶されている画像表示プログラム25fとの協働により実行される(すなわち、画像表示手段。)。具体的には、図9に示すように、被写体設置角度ごとにグループ化された複数種類の再構成画像又は種類ごとにグループ化された複数種類の再構成画像を表示することができる。なお、表示される再構成画像は、画像調整処理が行われたものである。
表示部23の画面には、図9に示すように、複数の小窓23a,23b,23cと、表示窓23dと、画像調整部23eと、が表示される。グループ化された再構成画像は全て、表示部23の同一画面に並べて表示されるようになっている。つまり、グループ化された再構成画像は、複数の小窓23a,23b,23cに並べて表示される。また、並べる際の画像サイズは同一でなくてもよく、表示窓23dは、複数の小窓23a,23b,23cよりも大きく設定されている。さらに、表示された再構成画像のうち、いずれか一枚の再構成画像に対して行われた画像調整処理は、表示された再構成画像の全画像に反映されるようになっている。
なお、表示された再構成画像又は画面に対して、格子方向の情報と被写体設置角度の情報を表示してもよい。また、種類ごとにグループ化された再構成画像の表示と、被写体設置角度x°,y°,z°ごとにグループ化された再構成画像の表示を切り替えられるようにしてもよい。さらに、画像調整処理が行われて各再構成画像が初期表示された後に、各再構成画像を個別に画像調整できるように、全画像連動の画像調整処理が解除可能な切替方式としてもよい。
[画像処理装置による画像処理の説明]
続いて、以上のように構成されたX線撮影システムにおける画像処理装置2による画像処理の実施形態について説明する。
画像処理装置2によって画像処理を行う前に、まずは、X線タルボ撮影装置1によって被写体Hの撮影を行う。この時、被写体Hの同一部位Aを、被写体設置角度を変えた状態で複数回の撮影を行う。本実施形態では、x°,y°,z°の3方向で被写体Hの撮影を行う。そして、このように撮影を行うことによって、3つの被写体設置角度x°,y°,z°のモアレ画像Moを取得することができる。なお、モアレ画像Moには、マーカー14bの像が写り込んだ状態となっている。
以上のようにX線タルボ撮影装置1によって被写体Hを複数の被写体設置角度x°,y°,z°で撮影してモアレ画像Moを取得したら、次に、画像処理装置2によって画像処理を行う。
画像処理装置2によって画像処理を行う場合、まずは、画像生成手段によって、X線タルボ撮影装置1で読み取られたモアレ画像Moに基づいて、被写体設置角度x°,y°,z°ごとに3種類の再構成画像(吸収画像、微分位相画像、小角散乱画像)を生成する。すなわち、画像生成プログラム25aに基づいて画像生成処理を行い、被写体設置角度x°の3種類の再構成画像(吸収画像、微分位相画像、小角散乱画像)と、被写体設置角度y°の3種類の再構成画像(吸収画像、微分位相画像、小角散乱画像)と、被写体設置角度z°の3種類の再構成画像(吸収画像、微分位相画像、小角散乱画像)と、を得ることができる。
続いて、上記の画像生成手段で得られた各再構成画像を、グループ化手段によって、3種類の再構成画像を被写体設置角度x°,y°,z°ごとにグループ化するとともに、3種類の再構成画像を種類(吸収画像、微分位相画像、小角散乱画像)ごとにグループ化する。すなわち、画像生成処理が行われて得られた複数の被写体設置角度ごとの3種類の再構成画像を、被写体設置角度x°の第1グループG1、被写体設置角度y°の第2グループG2、被写体設置角度z°の第3グループG3である被写体設置角度ごとのグループと、吸収画像グループGabs、微分位相画像グループGsc、小角散乱画像グループGdphである種類ごとのグループと、を作成する。
続いて、上記のグループ化手段によって作成された各グループG1,G2,G3・Gabs,Gsc,Gdphのうち、表示部23に表示するグループGabs,Gsc,Gdph(G1,G2,G3)の再構成画像を、方向検出手段に入力する。そして、方向検出手段によって、各グループGabs,Gsc,Gdph(G1,G2,G3)の再構成画像における格子方向と、その格子方向に対する被写体設置角度x°,y°,z°を検出する方向検出手段によって各グループGabs,Gsc,Gdph(G1,G2,G3)の再構成画像における格子方向及び被写体設置角度を検出したら、これら各グループGabs,Gsc,Gdph(G1,G2,G3)の再構成画像を画像方向整合手段に出力する。
続いて、画像方向整合手段によって、表示部23に表示するグループGabs,Gsc,Gdph(G1,G2,G3)の再構成画像を、上記した基準方向と、方向検出手段から出力された被写体設置角度x°,y°,z°に基づいて、方向検出手段から出力された画像方向を基準方向に補正し、画像調整手段に出力する。
続いて、画像調整手段によって、画像方向整合手段から出力されたグループGabs,Gsc,Gdph(G1,G2,G3)の再構成画像に対して画像調整処理を行う。すなわち、画像方向整合手段から出力されたグループGabs,Gsc,Gdph(G1,G2,G3)の再構成画像に対して、上記した画像回転処理、拡大縮小処理、画像トリミング処理、コントラスト調整処理、画像周波数処理、を行うようにする。そして、画像調整処理が行われたグループGabs,Gsc,Gdph(G1,G2,G3)の再構成画像を、画像表示手段に出力する。
画像表示手段、すなわち表示部23には、複数の小窓23a,23b,23cと、表示窓23dと、画像調整部23eと、が表示されており、複数の小窓23a,23b,23cに、画像調整処理が行われたグループGabs,Gsc,Gdph(G1,G2,G3)の再構成画像を表示する。そして、表示窓23dには、画像調整処理が行われたグループGabs,Gsc,Gdph(G1,G2,G3)の再構成画像のうちの一枚を選択して拡大表示する。
複数の小窓23a,23b,23cと表示窓23dに表示された再構成画像のうち、いずれか一枚の再構成画像に対して行われた画像調整処理は、表示された再構成画像の全画像に反映される。図9の左側には画像調整手段から出力された再構成画像が表示されており、図9の右側には、画像を90度回転し、エッジを強調し、コントラストを調整した状態の再構成画像が表示されている。
以上のようにして、X線タルボ撮影装置1によって撮影した被写体Hの撮影画像を、画像処理装置2によって画像処理を行うことができる。なお、画像処理装置2による画像処理は、被写体設置角度ごとにグループ化された3種類の再構成画像でも、種類ごとにグループ化された3種類の再構成画像でも同様に行うことができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、被写体Hの同一部位Aを被写体設置角度を変えた状態で複数回撮影することで得られたモアレ画像Moから、被写体設置角度の異なる複数種類の再構成画像を生成し、グループ化手段によって各再構成画像をグループ化し、方向検出手段によって画像の格子方向と被写体設置角度を検出し、画像方向整合手段によって画像(画像に写る被写体H)の向きが基準方向に一致するように回転し、画像調整手段によってグループ化された再構成画像に対して同一の画像調整処理を行うので、被写体Hの同一部位Aであって、かつ被写体設置角度の異なる再構成画像を、被写体方向を一致させて並べて表示し、画質等の画像調整処理を連動させることができる。これにより、複数種類の再構成画像の表示を、少ない操作で、容易に診断ができる状態に画像調整することができるので使い勝手がよく、X線撮影システムによる診断効率を向上させることができる。
また、方向検出手段が、マーカー14bの像に基づいて、3種類の再構成画像における複数の格子12,14,15の格子方向を検出するので、マーカー14bの像に基づいて、複数の格子12,14,15における格子方向を容易かつ確実に判別することができる。
1 X線タルボ撮影装置
2 画像処理装置
11 X線発生装置
11a X線源
12 線源格子(G0格子)
12a 格子保持部
13 被写体台
14 第1格子(G1格子)
14a 格子保持部
14b マーカー
15 第2格子(G2格子)
15a 格子保持部
16 X線検出器(FPD)
21 制御部
22 操作部
23 表示部
23a 小窓
23b 小窓
23c 小窓
23d 表示窓
23e 画像調整部
24 通信部
25 記憶部
25a 画像生成プログラム
25b グループ化プログラム
25c 方向検出プログラム
25d 画像方向整合プログラム
25e 画像調整プログラム
25f 画像表示プログラム
H 被写体
A 部位
S スリット
Mo モアレ画像

Claims (2)

  1. X線源と、複数の格子と、X線検出器とがX線照射軸方向に並んで設けられており、前記X線源から被写体および前記複数の格子を介して前記X線検出器にX線を照射して前記X線検出器でモアレ画像を撮影する際に、前記被写体の同一部位を、被写体設置角度を変えた状態で複数回撮影するX線タルボ撮影装置と、
    前記X線タルボ撮影装置で読み取られた前記モアレ画像に基づいて、前記被写体設置角度ごとに複数種類の再構成画像を生成する画像処理装置と、
    を備えるX線撮影システムであって、
    前記画像処理装置は、
    前記複数種類の再構成画像を前記被写体設置角度ごとにグループ化するとともに、前記複数種類の再構成画像を種類ごとにグループ化するグループ化手段と、
    前記複数種類の再構成画像における前記複数の格子の格子方向と、その格子方向に対する前記被写体設置角度を検出する方向検出手段と、
    前記グループ化された複数種類の再構成画像を、前記方向検出手段によって検出された前記格子方向と前記被写体設置角度に基づいて画像方向を基準方向に合わせる画像方向整合手段と、
    前記グループ化された複数種類の再構成画像に対して同一の画像調整処理を行う画像調整手段と、
    前記被写体設置角度ごとにグループ化された複数種類の再構成画像又は前記種類ごとにグループ化された複数種類の再構成画像が表示される画像表示手段と、を有することを特徴とするX線撮影システム。
  2. 前記X線タルボ撮影装置は、前記再構成画像に対して前記複数の格子における格子方向を判別するためのマーカーの像が写し出されるように前記モアレ画像を撮影可能に構成されており、
    前記方向検出手段は、前記マーカーの像に基づいて、前記複数種類の再構成画像における前記複数の格子の格子方向を検出することを特徴とする請求項1に記載のX線撮影システム。
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