JP2015198765A - 診断提供用医用画像システム - Google Patents

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Abstract

【課題】X線タルボ撮影装置で撮影されたモアレ画像に基づいて生成した診断提供用医用画像が他の診断提供用医用画像に紛れ込んだり紛失する等の事態が生じることを的確に防止することが可能な診断提供用医用画像システムを提供する。【解決手段】診断提供用医用画像システムは、X線タルボ撮影装置と、X線タルボ撮影装置で読み取られた1枚または複数枚のモアレ画像に基づいて複数種類の診断提供用医用画像IAB、IDP、IVを再構成して生成する画像処理装置とを備え、画像処理装置は、同じ1枚または複数枚のモアレ画像に基づいて生成した複数種類の診断提供用医用画像IAB、IDP、IVをグループ化し、他の診断提供用医用画像Iを当該グループGに加えることができず、かつ、当該グループGに属する診断提供用医用画像IAB、IDP、IVのうちの一部を当該グループGから抜き出すことができないグループとして出力する。【選択図】図6

Description

本発明は、タルボ干渉計やタルボ・ロー干渉計を用いたX線撮影装置で複数種類の診断提供用医用画像を撮影する診断提供用医用画像システムに関する。
X線源から照射され、被写体を透過したX線に応じて電気信号を発生させる、二次元状に配置された変換素子で発生した電気信号を画像データとして読み取るフラットパネルディテクター(Flat Panel Detector。以下、FPDという。放射線画像撮影装置等ともいう。)が種々開発されており、病院等の医療現場で診断提供用医用画像(この場合はX線の吸収画像)の撮影に用いられるようになっている。また、このようなFPDやX線源、コンソール等を備えた診断提供用医用画像システムも種々開発されている。
そして、診断提供用医用画像システムでは、FPDで撮影して読み取った画像データに基づいて画像処理装置(コンソール等が画像処理装置として機能するように構成されている場合もある。)で生成した診断提供用医用画像をPACS(Picture Archiving and Communication System:医用画像管理システム)等の外部装置や外部のシステムに送信する等して出力する際に、生成した診断提供用医用画像を、撮影順ではなく、予め読影医が見易い順番に並べ替えて出力することも頻繁に行われるようになっている(例えば特許文献1等参照)。
一方、近年、上記のようなFPDを備える撮影装置として、FPDにX線を照射するX線源や複数の格子等を備えたタルボ(Talbot)干渉計やタルボ・ロー(Talbot-Lau)干渉計を用いたX線撮影装置が開発されている(例えば特許文献2、3参照)。なお、以下では、タルボ干渉計やタルボ・ロー干渉計を用いたX線撮影装置を、X線タルボ撮影装置という。また、以下では、X線タルボ撮影装置で使用されるFPDを、上記のような一般撮影で使用されるFPDと区別してX線検出器というが、基本的な構造はFPDと同じであり、FPDやX線検出器内には、照射されたX線に応じて電気信号を発生させる変換素子が二次元状に配列されている。
そして、X線タルボ撮影装置では、X線源から照射され、被写体や複数の格子を透過したX線をX線検出器で検出し、各変換素子で発生した電気信号をモアレ画像として読み出すようになっている。そして、画像処理装置で、モアレ画像に基づいて吸収画像や微分位相画像、小角散乱画像等の複数種類の診断提供用医用画像が再構成されて生成される。その際、複数種類の診断提供用医用画像を再構成する手法としては、縞走査法やフーリエ変換法が知られている。
縞走査法を用いる場合、X線タルボ撮影装置におけるモアレ画像の撮影時に、複数の格子を相対的に移動させながらX線を複数回照射して、モアレ画像を複数枚撮影する。そして、画像処理装置で、それらの複数枚のモアレ画像に基づいて吸収画像や微分位相画像、小角散乱画像等の複数種類の診断提供用医用画像を再構成して生成する。また、フーリエ変換法を用いる場合、X線タルボ撮影装置ではX線を1回だけ照射してモアレ画像を1枚撮影する。そして、画像処理装置では、この1枚のモアレ画像を画像解析して吸収画像や微分位相画像、小角散乱画像等の複数種類の診断提供用医用画像を再構成して生成する。
そして、いずれの方法で複数種類の診断提供用医用画像を再構成するにせよ、生成された診断提供用医用画像である吸収画像や微分位相画像、小角散乱画像等は、被写体を撮影した同じ1枚または複数枚のモアレ画像に基づいて生成されたものであるため、各画像中の同じ位置に被写体が撮影される(すなわち各画像の同じ画素位置に被写体の同じ箇所が撮影される)という特徴がある。そして、各画像には、同じ被写体が異なるコントラスト等で描写された状態になる。
国際公開第2011/142157号パンフレット 特開2008−200359号公報 国際公開第2011/033798号パンフレット
ところで、一般撮影の場合も同様であるが、X線タルボ撮影装置を用いて撮影を行う場合、被写体に対して1回または複数回X線を照射してモアレ画像を1枚または複数枚撮影し、画像処理装置で、その1枚または複数枚のモアレ画像に基づいて吸収画像や微分位相画像、小角散乱画像等の診断提供用医用画像を再構成して生成し、それらをすぐにPACS等の外部装置や外部のシステムに出力する場合もある。
また、画像処理装置で、微分位相画像等の診断提供用医用画像を生成しても、すぐには外部には出力せず、例えば、同一の患者の複数の撮影部位について撮影したり、複数の患者に対して撮影を行う等して、撮影が一通り終了して画像処理装置で診断提供用医用画像を再構成して生成する画像処理を繰り返し行った後で、診断提供用医用画像をまとめてPACS等の外部装置や外部のシステムに出力する場合もある。
そして、後者の場合、すなわち診断提供用医用画像をまとめて外部に出力する場合に、前述したように、診断提供用医用画像を、例えば読影医が見易い順番等に並べ替えて出力すると、同じ患者の同じ撮影部位について撮影したモアレ画像に基づいて生成した吸収画像や微分位相画像、小角散乱画像等の診断提供用医用画像が別々の順番で出力されてしまい、他の患者の診断提供用医用画像に紛れ込んでしまったり、吸収画像や微分位相画像、小角散乱画像等の一組の診断提供用医用画像のうちの一部の画像を紛失してしまう等の問題が生じる可能性がある。
そして、このような状態になると、読影医が、ある患者に関する診断提供用医用画像を読影しようとしても診断提供用医用画像がなくなってしまい読影することができなかったり、ある患者の診断提供用医用画像を別の患者の診断提供用医用画像とを取り違えて読影してしまい診断提供用医用画像中に発見した病変部等を別の患者に生じたものと誤診してしまったり、或いは、病変部等が生じている患者に対して病変部等が生じていないと誤診してしまう等の問題が発生する虞れがある。
本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、X線タルボ撮影装置で撮影されたモアレ画像に基づいて生成した吸収画像や微分位相画像、小角散乱画像等の診断提供用医用画像が他の診断提供用医用画像に紛れ込んだり紛失する等の事態が生じることを的確に防止することが可能な診断提供用医用画像システムを提供することを目的とする。
前記の問題を解決するために、本発明の診断提供用医用画像システムは、
X線源と、複数の格子と、前記X線源から照射され被写体および前記複数の格子を透過したX線に応じて電気信号を発生させる変換素子が二次元状に配置され、前記変換素子で発生した電気信号をモアレ画像として読み取るX線検出器とを備え、前記X線源から被写体および前記複数の格子を介して前記X線検出器にX線を1回または複数回照射して前記X線検出器で1枚または複数枚の前記モアレ画像を撮影するX線タルボ撮影装置と、
前記X線タルボ撮影装置で読み取られた前記1枚または複数枚のモアレ画像に基づいて複数種類の診断提供用医用画像を再構成して生成する画像処理装置と、
を備え、
前記画像処理装置は、同じ前記1枚または複数枚のモアレ画像に基づいて生成した前記複数種類の診断提供用医用画像をグループ化し、他の診断提供用医用画像を当該グループに加えることができず、かつ、当該グループに属する前記診断提供用医用画像のうちの一部を当該グループから抜き出すことができないグループとして出力することを特徴とする。
本発明のような方式の診断提供用医用画像システムによれば、グループ化された吸収画像や微分位相画像、小角散乱画像等の診断提供用医用画像を一体的に処理したり出力したりすることが可能となり、これらの診断提供用医用画像が他の診断提供用医用画像に紛れ込んだり、逆にこれらの診断提供用医用画像に他の診断提供用医用画像が紛れ込んだり、或いはこれらの診断提供用医用画像の一部が紛失する等の事態が生じることを的確に防止することが可能となる。
そのため、読影医が、ある患者に関する診断提供用医用画像を読影しようとしても診断提供用医用画像がなくなってしまい読影することができなかったり、ある患者の診断提供用医用画像を別の患者の診断提供用医用画像とを取り違えて読影してしまい診断提供用医用画像中に発見した病変部等を別の患者に生じたものと誤診してしまったり、或いは、病変部等が生じている患者に対して病変部等が生じていないと誤診してしまう等の問題が生じることを的確に防止することが可能となる。
本実施形態に係る診断提供用医用画像システムを、X線タルボ撮影装置のほか、FPDやコンソール等を備えるように構成した場合の構成例を表す図である。 本実施形態に係るX線タルボ撮影装置の全体像を表す斜視図である。 本実施形態に係るX線タルボ撮影装置の全体構成を表す概略図である。 小角散乱画像の例を表す図である。 骨除去画像の例を表す図である。 (A)他の診断提供用医用画像をグループに加えることができないことを説明するイメージ図であり、(B)グループに属する診断提供用医用画像のうちの一部を当該グループから抜き出すことができないことを説明するイメージ図である。 (A)GUIの構成例において表示部上に表示される画面の例を表す図であり、(B)アイコン操作により出力順等を替えることができることを説明する図である。 (A)GUIの構成例においてアイコン操作により画像を90°回転させることができることを説明する図であり、(B)出力アイコンがクリックされると順番に診断提供用医用画像やグループを出力することを説明する図である。 膝の関節部分を撮影する際のX線タルボ撮影装置等の外観を表す斜視図である。 図9のX線タルボ撮影装置等の被写体台上に設けられた保持具等の拡大図である。 (A)保持手段の構成等を説明する図であり、(B)保持手段で患者の脚を包み込んだ状態を表す図である。 X線タルボ撮影装置を用いて2人の放射線技師が撮影を行う場合の従来の通常の作業手順を表す図である。 X線タルボ撮影装置を用いて2人の放射線技師が撮影を行う場合の改良された作業手順を表す図である。
以下、本発明に係る診断提供用医用画像システムの実施の形態について、図面を参照して説明する。
[診断提供用医用画像システムの構成]
本実施形態に係る診断提供用医用画像システム100は、X線タルボ撮影装置と画像処理装置とを備えて構成されるが、例えば、後述するX線タルボ撮影装置1のコントローラー19(後述する図3参照)を画像処理装置として機能させるように構成する場合は、X線タルボ撮影装置1がすなわち診断提供用医用画像システム100ということになる。
また、診断提供用医用画像システム100を、図1に示すように、X線タルボ撮影装置1のほか、FPD60やコンソール90等を備えるように構成することも可能である。そして、この場合、上記のように、X線タルボ撮影装置1のコントローラー19を画像処理装置として機能させるように構成することも可能であり、コンソール90を画像処理装置として機能させるように構成することも可能である。
なお、図1に示した診断提供用医用画像システム100では、各撮影室Ra(Ra1〜Ra3)に、X線タルボ撮影装置1や、FPD60を装填することが可能なブッキー装置51やブッキー装置51に装填されたFPD60にX線を照射するX線源52等がそれぞれ配置されている。撮影室Raは、通常、X線が外に漏れ出さないようにするために鉛板で覆われており、撮影室Ra内外の装置は鉛板に阻まれて直接通信できないため、各撮影室Raにはそれぞれ撮影室Ra内外の各装置間の通信等を中継する中継器54が設けられている。
そして、中継器54はネットワークNを介して表示部90aや記憶手段91等を備える各コンソール90に接続されている。なお、診断提供用医用画像システム100には、これ以外にも、例えばX線源52からのX線の照射を制御する放射線照射装置や、各コンソール90で使用するデータやパラメーター等を一括して管理するサーバー等の必要な装置や手段が適宜備えられる。また、診断提供用医用画像システム100は、ネットワークを介して、PACS200のほか、図示を省略するが、HIS(Hospital Information System;病院情報システム)やRIS(Radiology Information System;放射線科情報システム)等の他のシステムや装置等に接続されている。
なお、以下では、X線タルボ撮影装置1のコントローラー19を画像処理装置として機能させるように構成する場合(すなわちX線タルボ撮影装置1自体が診断提供用医用画像システム100を構成する場合)について説明するが、上記のように、コンソール90を画像処理装置として機能させたり、或いは、診断提供用医用画像システム100にX線タルボ撮影装置1のコントローラー19やコンソール90とは別体の画像処理装置を設ける場合にも、以下と同様に説明することが可能であり、これらの場合にも本発明が適用される。
また、以下では、X線タルボ撮影装置1が、後述する線源格子(マルチ格子やマルチスリット等ともいう。)12を備えるタルボ・ロー干渉計を用いたX線タルボ撮影装置である場合について説明するが、X線タルボ撮影装置1が、線源格子12を備えず、第1格子(G1格子ともいう。)14と第2格子(G2格子ともいう。)15のみを備えるタルボ干渉計を用いたX線タルボ撮影装置である場合にも同様に説明することが可能であり、その場合にも本発明を適用される。
[X線タルボ撮影装置の構成について]
本実施形態に係るX線タルボ撮影装置の構成について説明する。図2は、本実施形態に係るX線タルボ撮影装置の全体像を表す斜視図であり、図3は、本実施形態に係るX線タルボ撮影装置の全体構成を表す概略図である。本実施形態では、X線タルボ撮影装置1は、放射線発生装置11と、線源格子12と、被写体台13と、第1格子14と、第2格子15と、放射線検出器16とを備えている。
放射線発生装置11は、X線源11aとして、例えば医療現場で広く一般に用いられているクーリッジX線源や回転陽極X線源等を備えているが、それ以外のX線源を用いることも可能である。放射線発生装置11の下方には、線源格子12が設けられており、本実施形態では、X線源11aの陽極の回転等により生じる放射線発生装置11の振動が線源格子12に伝わらないようにするために、線源格子12は、放射線発生装置11に取り付けられるのではなく、支柱17に設けられた基台部18に取り付けられた固定部材12aに取り付けられている。
また、本実施形態では、線源格子12や第1格子14、第2格子15には、放射線の照射方向であるz方向と直交するy方向に所定の周期で図示しない複数のスリットが配列されて形成されている。なお、この場合、上記のスリットの延在方向はx方向になる。そして、本実施形態では、上記の固定部材12aには、線源格子12のほか、線源格子12を透過した放射線の線質を変えるためのろ過フィルター(付加フィルターともいう。)112や、照射される放射線の照射野を絞るための照射野絞り113、放射線を照射する前に放射線の代わりに可視光を被写体に照射して位置合わせを行うための照射野ランプ114等が取り付けられている。
なお、線源格子12とろ過フィルター112と照射野絞り113とは、必ずしもこの順番に設けられる必要はない。また、線源格子12等の周囲に、それらを保護するための第1のカバーユニット120(図3参照)を配置することも可能である。
また、放射線発生装置11の下方には、被写体である患者の身体(特に手や脚等の関節部)を撮影するために被写体を保持する被写体台13が配置されている。そして、被写体台13の下方には、第1格子14および第2格子15が配置されており、第2格子15の直下に、X線検出器16が配置されている。そして、第1格子14や第2格子15、X線検出器16の周囲には、それらを患者の脚等から保護するための第2のカバーユニット130が配置されている。
本実施形態では、前述したように、X線検出器16は、FPD60と同様の構成とされており、放射線発生装置11のX線源11aから照射され、線源格子12や被写体、第1格子14、第2格子15を透過したX線に応じて電気信号を発生させる図示しない変換素子が二次元状に配置され、変換素子で発生した電気信号をモアレ画像として読み取るようになっている。
一定の周期でスリットが設けられた第1格子(G1格子ともいう。)14を可干渉性(コヒーレント)のX線が透過すると、X線の進行方向に一定周期でその格子像を結ぶ。この現象はタルボ効果として知られており、本実施形態に係るX線タルボ撮影装置1を構成するタルボ干渉計やタルボ・ロー干渉計の基礎となる現象である。そして、この格子像は自己像とも呼ばれ、タルボ干渉計等では、自己像を結ぶ位置に第2格子(G2格子ともいう。)15を配置することで、第2格子15上にモアレ縞を生じさせる。そして、被写体台13上に被写体を配置すると、被写体によりモアレ縞に歪みが生じる。X線タルボ撮影装置1では、X線検出器16で、このようにして被写体によりモアレ縞に歪みが生じたモアレ画像を撮影するように構成される。
なお、X線タルボ撮影装置1で、前述した縞走査法を用いてモアレ画像を複数枚撮影するように構成する場合には、線源格子12、第1格子14、第2格子15のうちのいずれか1つ、或いは第1格子14と第2格子15の両方をy方向に移動させるための図示しない移動装置等が設けられる。また、X線検出器16における変換素子としては、フォトダイオードやフォトトランジスター等を用いることが可能であるが、この他にも、例えばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)パネルを用いることも可能である。
一方、X線タルボ撮影装置1のコントローラー19は、図示しないCPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力インターフェース等がバスに接続されたコンピューターで構成されているが、このような汎用のコンピューターで構成する代わりに専用機として構成することも可能である。また、コントローラー19は、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等で構成された表示部19aや、マウスやキーボード等で構成された入力手段19bを備えており、さらに、HDD(Hard Disk Drive)等で構成される記憶手段19cを備え、或いは内蔵している。
そして、コントローラー19は、X線タルボ撮影装置1の第1格子14や第2格子15、X線検出器16等の相互の位置を調整したり、上記の移動装置を制御して線源格子12、第1格子14、第2格子15のうちのいずれか1つ、或いは第1格子14と第2格子15の両方をy方向に移動させるなど、X線タルボ撮影装置1全般の制御を行うようになっている。また、コントローラー19が、放射線発生装置11のジェネレーターとして機能するように構成することも可能であり、このように構成する場合、コントローラー19上でX線源11aに対して管電圧や管電流、照射時間を設定すること等が可能となる。
また、前述したように、本実施形態では、コントローラー19が画像処理装置として機能するように構成されており、X線検出器16で読み取られた被写体の1枚(フーリエ変換法の場合)または複数枚(縞走査法の場合)のモアレ画像に基づいて、吸収画像、微分位相画像および小角散乱画像の少なくとも3種類の診断提供用医用画像を再構成して生成するようになっている。なお、以下、診断提供用医用画像を診断用画像と略記する場合がある。
例えば、小角散乱画像として、例えば図4に示すような画像IVが生成される。なお、図4に示す小角散乱画像IVは、人指し指、中指および薬指の中手骨と基節骨との間のMP関節を撮影したものである。また、1枚または複数枚のモアレ画像に基づいて吸収画像、微分位相画像および小角散乱画像の少なくとも3種類の診断用画像を再構成して生成する方法は公知であるため、ここでは説明を省略する。
[複数種類の診断提供用医用画像のグループ化について]
前述したように、画像処理装置(本実施形態ではX線タルボ撮影装置1のコントローラー19。以下、画像処理装置19という。)で、吸収画像や微分位相画像、小角散乱画像等の複数種類の診断用画像を再構成して生成する際や、生成した複数種類の診断用画像をコンソール90(図1参照)等の診断提供用医用画像システム100内の他の装置や手段に送信する際、或いはPACS200等の診断提供用医用画像システム100外の他のシステムや装置に出力する際に、複数種類の診断用画像を個別に出力するように構成すると、同じ患者の同じ撮影部位について撮影したモアレ画像に基づいて生成した一組の診断用画像がいわばバラバラに出力されてしまったり、他の患者の診断用画像に紛れ込んでしまったり、或いは一組の診断用画像のうち一部の画像を紛失してしまう等の問題が生じる可能性がある。
また、例えば図1に示したように、ブッキー装置51にFPD60を装填する等して一般撮影を行うこともできるように構成された診断提供用医用画像システム100では、X線タルボ撮影装置1で撮影したモアレ画像に基づいて生成された複数種類の診断用画像だけでなく、FPD60を用いて一般撮影で撮影された診断用画像も診断提供用医用画像システム100内で送受信されたり診断提供用医用画像システム100外に出力されたりするため、上記の問題が生じ易くなる。
以下、本実施形態に係る診断提供用医用画像システム100において上記の問題が生じることを防止するための構成等について説明する。また、本実施形態に係る診断提供用医用画像システム100の作用についてもあわせて説明する。
本実施形態に係る診断提供用医用画像システム100では、画像処理装置19は、同じ1枚または複数枚のモアレ画像に基づいて生成した複数種類の診断用画像をグループ化する。また、それと同時に、他の画像(すなわち他のモアレ画像に基づく複数種類の診断用画像の全部または一部や、FPD60を用いて一般撮影で撮影された診断用画像)を当該グループに加えることができず、かつ、当該グループに属する診断用画像のうちの一部を当該グループから抜き出すことができないグループとして出力するように構成されている。
以下では、画像処理装置19が、同じ1枚または複数枚のモアレ画像に基づいて吸収画像IAB、微分位相画像IDPおよび小角散乱画像IVの3種類の診断用画像を生成する場合について説明するが、それら以外の診断用画像を生成する場合についても同様である。3種類の診断用画像以外の診断用画像としては、例えば、同じ1枚または複数枚のモアレ画像に基づいて生成した吸収画像IABと微分位相画像IDPとに基づいて図5に示すような骨除去画像IA等を生成することが可能である。
骨除去画像IAは、吸収画像IABを画像処理し、それを微分位相画像IDPから除去して画像中から骨の信号を除去或いは減弱することにより、軟骨(図5の場合には中手骨と基節骨との間に撮影されている中手骨の軟骨)等の軟部組織を視認できるようにした画像のことであり、生成方法など詳しくは特願2013−256561を参照されたい。
本実施形態では、画像処理装置19は、同じ1枚または複数枚のモアレ画像に基づいて吸収画像IAB、微分位相画像IDPおよび小角散乱画像IVの3種類の診断用画像を生成すると、例えばそれらの各画像情報のヘッダー部分に共通のIDを書き込むなど、所定の記載方法でこれらの3枚の診断用画像が1つのグループに属する画像である旨を書き込む等して、これらの3枚の診断用画像が1つのグループに属する画像である旨を宣言する。
そして、この宣言がある3枚の診断用画像IAB、IDP、IVについては1つのグループGとして処理され、診断提供用医用画像システム100外のPACS200等の他のシステムや装置に出力される際もこれらの3枚の診断用画像IAB、IDP、IVが1つのグループGとして出力される。また、PACS200等の外部システムや外部装置においても、これらの3枚の診断用画像IAB、IDP、IVが1つのグループGとして処理される。
3枚の診断用画像IAB、IDP、IVが1つのグループGとして処理されるとは、例えば、前述した出力時の並べ替えのような場合に、例えば図6(A)に示すように、他の診断用画像I(すなわちFPD60を用いた一般撮影による診断用画像や他のグループに属する診断用画像)を当該グループGに加えることができず、しかも、図6(B)に示すように、当該グループGに属する診断用画像IAB、IDP、IVのうちの一部を当該グループGから抜き出すことができないものとして扱われることを意味する。
すなわち、3枚の診断用画像IAB、IDP、IVが1つのグループGとして処理されるとは、いわば3枚の診断用画像IAB、IDP、IVが属する1つのグループGをあたかも1つの画像のように扱うことを意味する。なお、同じグループG内で、吸収画像IAB、微分位相画像IDP、小角散乱画像IVの順番(出力順や表示順等)を替えることは可能であり、必要に応じて適宜行われる。
上記のように構成することで、グループ化された吸収画像IABや微分位相画像IDP、小角散乱画像IV等の診断用画像が一体的に処理されたり出力されたりするようになるため、これらの診断用画像IAB、IDP、IVが他の診断用画像Iに紛れ込んだり、逆にこれらの診断用画像IAB、IDP、IVに他の診断用画像Iが紛れ込んだり、或いはこれらの診断用画像IAB、IDP、IVの一部が紛失する等の事態が生じることを的確に防止することが可能となる。
一方、画像処理装置19で、上記のようにしてグループ化した複数種類の診断用画像IAB、IDP、IVに対して画像処理を行う際には、同一の画像処理を、同一のグループGに属する全ての診断用画像IAB、IDP、IVに対して一括して適用するように構成することが可能である。
すなわち、この場合、画像処理装置19は、例えば放射線技師等から、グループG内のある診断用画像(例えば吸収画像IAB)の所定の位置に右手や左手等の左右を表すマーカーや患者名等のスタンプ等の種々の情報を書き込むように指示があった場合には、当該診断用画像(例えば吸収画像IAB)の所定の位置に情報を書き込むと同時に、放射線技師等の指示がなくても、他の診断用画像(例えば微分位相画像IDPと小角散乱画像IV)にも同様に同じ位置に同じ内容の情報を書き込む。
また、画像処理装置19は、例えば放射線技師等から、グループG内のある診断用画像(例えば吸収画像IAB)に対して画像の回転や反転、或いは関心領域ROIの設定やトリミング処理を行うように指示があった場合には、当該診断用画像(例えば吸収画像IAB)に対して指示された処理を行うと同時に、放射線技師等の指示がなくても、他の診断用画像(例えば微分位相画像IDPと小角散乱画像IV)にも同様の処理を行うように構成される。
そして、画像処理装置19で上記のような診断用画像IAB、IDP、IVのグループGに対する一括処理を実現するために、例えば以下のようなGUI(graphical user interface)が採用することが可能である。なお、図7(A)、(B)および図8(A)、(B)において、DRとはFPD60を用いた一般撮影を表し、DRと表記されたアイコンをクリックすると、診断用画像Iが1枚だけ表示される。
この場合、画像処理装置19は、グループ化された診断用画像IAB、IDP、IV等に対する処理を行う際、例えば図7(A)に示すような画面を表示部19a上に表示させる。この場合、画面の左側には、未出力の各診断用画像に対応する各アイコンが表示されている。なお、上記のようにしてX線タルボ撮影装置1を用いて撮影されたモアレ画像に基づいて生成した診断用画像IAB、IDP、IVのグループGについては、各診断用画像IAB、IDP、IVごとにアイコンが表示されるのではなく、1つのグループGにつき1つのアイコン(表示中に「タルボ」を含むアイコン)が表示される。
そして、例えば図7(A)に示すように、「右手タルボ」のアイコンがクリックされると、画像処理装置19は、画面中央に診断用画像IAB、IDP、IVを表示する。なお、図7(A)等において文字「IV」等が表記された各枠内に例えば図4に示したような小角散乱画像IV等がそれぞれ表示される。また、図示を省略するが、表示中に「DR」を含むアイコンがクリックされると、画像処理装置19は、画面中央に、FPD60を用いた一般撮影で撮影された1枚の診断用画像Iを表示する。また、画面中央に診断用画像IAB、IDP、IVを表示する際に、それらの診断用画像を同色の枠で囲む等して表示することで、それらの診断用画像がグループ化されていることを明示するように構成することも可能である。
また、例えば画面下方の「出力」アイコンがクリックされると、画像処理装置19は、画面左側に表示された各アイコンのうち、上方のアイコンに対応する診断用画像Iから順に診断用画像Iを出力するように構成される場合には、例えば、放射線技師等が診断用画像Iの出力順を替えたい場合には、アイコンをクリックアンドドロップすることにより、順番を替えることができるように構成される。
すなわち、例えば「右手タルボ」の診断用画像I(この場合は診断用画像IAB、IDP、IV)を「左手DR画像」の診断用画像Iの後に出力したい場合には、「右手タルボ」のアイコンを、「左手DR画像」のアイコンと「左手タルボ」のアイコンの間にクリックアンドドロップすることで、図7(B)に示すように、出力順を替えることができる。なお、この場合、図7(A)の状態で、「左手DR画像」のアイコンを、「右手DR画像」のアイコンと「右手タルボ」のアイコンの間にクリックアンドドロップすることによっても、出力順を同じように替えることができる。
このようなGUIでは、X線タルボ撮影装置1を用いて撮影されたモアレ画像に基づいて生成した診断用画像IAB、IDP、IVのグループGについては1つのグループGにつき1つのアイコンのみが表示され、診断用画像IAB、IDP、IVを1つのアイコンとして処理するようになる。そして、例えば、診断用画像Iの出力順や表示順等の順番を替える際も、診断用画像IAB、IDP、IVを個別的に扱うのではなく、1つのグループG(すなわち1つのアイコン)として出力順等の順番を替える。
このようにして、上記のGUIでは、X線タルボ撮影装置1を用いて撮影されたモアレ画像に基づいて生成した診断用画像IAB、IDP、IVについては1つのグループGにつき1つのアイコンのみを表示して、1つのアイコンとして処理するように構成することで、図6(A)に示したように当該グループGに他の診断用画像Iを加えたり、図6(B)に示したように当該グループGに属する診断用画像IAB、IDP、IVのうちの一部を当該グループGから抜き出したりする処理を行うことができないようにすることが可能となる。
また、上記のGUIにおいて、例えば図8(A)に示すように、画面右側に表示された回転を表すアイコンのうち、例えば「90」のアイコン(すなわち画像を右回りに90°回転させることを指示するアイコン)をクリックすることで、診断用画像IAB、IDP、IVを一括して右回りに90°回転させるように構成することも可能である。なお、図8(A)中で「IAB」等の表示が横向きになっているのは、画面中央に表示された診断用画像IAB、IDP、IVが右回りに90°回転されて表示されている状態を表している。
また、この場合、図示を省略するが、回転を表すアイコンのうち、例えば「180」のアイコン(すなわち画像を右回りに180°回転させることを指示するアイコン)がクリックされれば、診断用画像IAB、IDP、IVが一括して右回りに180°回転され、例えば「270」のアイコン(すなわち画像を右回りに270°回転させることを指示するアイコン)がクリックされれば、診断用画像IAB、IDP、IVが一括して右回りに270°回転される。
また、図示を省略するが、反転を表すアイコンのうち「ON」のアイコンがクリックされれば、診断用画像IAB、IDP、IVの各診断用画像が一括して反転表示され、「OFF」のアイコンがクリックされれば、診断用画像IAB、IDP、IVの各診断用画像の表示が一括して元に戻る。さらに、画面中央に表示された診断用画像IAB、IDP、IVの各診断用画像のうち、1つの診断用画像に、マーカーやスタンプ等の種々の情報が書き込まれたり、関心領域ROIが設定されたり、或いはトリミング処理が行われた場合には、当該診断用画像に対して指示された処理を行うと同時に、放射線技師等の指示がなくても、他の診断用画像にも同様の処理を行う。
このようにして、上記GUIでは、診断用画像IAB、IDP、IVに対する処理を、各診断用画像IAB、IDP、IVに対して個別に行うのではなく一括して行うように構成される。
そして、画像処理装置19は、図8(B)に示すように、画面下方の「出力」のアイコンがクリックされると、前述したように、画面左側に表示された各アイコンに対応する各診断用画像Iを、上方のアイコンに対応する診断用画像Iから順に、PACS200(図1参照)等の外部のシステムや装置に出力する。その際、X線タルボ撮影装置1を用いて撮影されたモアレ画像に基づいて生成した診断用画像IAB、IDP、IVについては1つのグループGとして出力することは前述した通りである。
その際、本実施形態では、画像処理装置19は、各診断用画像Iを、医療情報交換のための標準規格であるDICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)に則って出力するようになっている。そして、例えば同じ規格に則るPACSやビュアー等の装置上でも上記のグループ化の情報(例えばヘッダー部分に書き込まれた共通のID等)が保持されるため、グループ化された診断用画像IAB、IDP、IVは、診断提供用医用画像システム100から出力された後も、1つのグループGとして処理される。
そのため、上記のように構成することで診断提供用医用画像システム100外においても、グループ化された診断用画像IAB、IDP、IVに他の診断提供用医用画像Iを加えたり、或いは、当該グループGに属する診断提供用医用画像IAB、IDP、IVのうちの一部を当該グループGから抜き出すことができない状態とされ、グループ化された診断用画像IAB、IDP、IVが一体的に処理される状態が維持されるようになる。
[効果]
以上のように、本実施形態に係る診断提供用医用画像システム100によれば、画像処理装置19は、X線タルボ撮影装置1を用いて撮影されたモアレ画像に基づいて生成した診断提供用医用画像IAB、IDP、IVをグループ化し、他の診断提供用医用画像Iを当該グループGに加えることができず、かつ、当該グループGに属する診断提供用医用画像IAB、IDP、IVのうちの一部を当該グループGから抜き出すことができないグループGとして外部のシステムや装置に出力するように構成した。
そのため、グループ化された吸収画像IABや微分位相画像IDP、小角散乱画像IV等の診断提供用医用画像を一体的に処理したり出力したりすることが可能となり、これらの診断提供用医用画像IAB、IDP、IVが他の診断提供用医用画像Iに紛れ込んだり、逆にこれらの診断提供用医用画像IAB、IDP、IVに他の診断提供用医用画像Iが紛れ込んだり、或いはこれらの診断提供用医用画像IAB、IDP、IVの一部が紛失する等の事態が生じることを的確に防止することが可能となる。
そのため、読影医が、ある患者に関する診断提供用医用画像を読影しようとしても診断提供用医用画像がなくなってしまい読影することができなかったり、ある患者の診断提供用医用画像を別の患者の診断提供用医用画像とを取り違えて読影してしまい診断提供用医用画像中に発見した病変部等を別の患者に生じたものと誤診してしまったり、或いは、病変部等が生じている患者に対して病変部等が生じていないと誤診してしまう等の問題が生じることを的確に防止することが可能となる。
[膝撮影用の保持具等について]
ところで、X線タルボ撮影装置でX線を1回だけ照射して撮影した1枚のモアレ画像をフーリエ解析して微分位相画像IDP等の複数種類の診断提供用医用画像を生成する場合も同様であるが、特にX線タルボ撮影装置でX線を複数回照射して複数枚のモアレ画像を撮影する縞走査法の場合、X線を複数回照射して複数枚のモアレ画像を撮影する間、被写体である患者の体が動かない(すなわち体動がない)ようにすることが必要になる。
その際、例えば、患者の手指の関節部分を撮影するような場合には、患者は、例えばX線タルボ撮影装置1の近傍に着座し、被写体台13(図2や図3参照)上に腕を伸ばし、手や指を保持具で固定した状態で動かないようにじっとしていればよく、患者は比較的楽に撮影を行うことができる。しかし、例えば、患者の膝の関節部分を撮影するような場合には、患者が被写体台13上に載る状態になり、しかも、動かないようにじっとしていなければならないため、さほど容易には撮影できない。
また、例えば、患者の関節部分の症状の進行度合い等を経時的に観察したり診断したりするためには、定期的に撮影を行うごとに、関節部分に同じ方向からX線を照射した状態(すなわちX線の照射方向に対する関節部分の角度等が撮影ごとに一定に保たれた状態)で撮影が行われることが好ましい。
そのため、患者の関節部分を、X線の照射方向や被写体台13の上面等に対する角度が撮影ごとに同じ角度になるように固定して撮影を行うことが好ましいが、手指の関節部分を撮影するような場合には、例えば特願2013−189957に示されているような保持具で手指を固定するようにすれば、毎回同じ角度になるように手指の関節部分の角度を調節して撮影を行うことができる。しかし、患者の膝の関節部分を撮影するような場合には、撮影ごとに、患者の膝の角度が同じ角度になるように固定することが必ずしも容易ではなかった。
そこで、本発明者らが研究を重ねた結果、患者の膝の関節部分を撮影する際に、X線タルボ撮影装置1や保持具を下記のように構成すれば、患者の膝を撮影中に的確に固定して動かないようにするとともに、膝の角度が撮影ごとに的確に保たれた状態で撮影を行うことが可能となることが分かった。以下、その構成等について説明する。
この場合、図9に示すように、X線タルボ撮影装置1の近傍には、椅子2が配置される。椅子2は、座面21が上下方向に移動できるようになっており、背もたれ22が前方(この場合はX線タルボ撮影装置1に向かう方向。以下同じ)に移動できるように構成されている。また、座面21は、チルト(tilt)機構(すなわち左右方向に延在する軸を中心にして上下方向に揺動する動作を行う機構)を有しており、この座面21のチルト角を計測することができるようになっている。また、椅子2は、座面21の高さや、背もたれ22の前方への移動距離等も計測することができるようになっている。
患者の膝の関節を撮影する際の通常の手順としては、予め椅子2の座面21を下げ、背もたれ22も後方に下げた状態で、患者を座面21に着座させる。そして、座面21の上面の高さとX線タルボ撮影装置1の被写体台13の上面の高さとが同じ高さになるように、患者ごと座面21を上昇させる。そして、患者の両脚をX線タルボ撮影装置1の被写体台13上に載せて、患者ごと椅子2をX線タルボ撮影装置1に接近させ或いは当接させて、椅子2の車輪23が回転しないように固定して椅子2を位置固定する。
そして、患者の膝が、X線タルボ撮影装置1の被写体台13の放射線の光路部分に設けられた開口部13a(後述する図10参照)の上方に来るように、患者を前方に移動させつつ椅子2の背もたれ22を前方に移動させる。そして、その状態で患者の撮影する側の脚を保持具Hに固定して撮影を行うという手順になる。なお、被写体台13の開口部13aは、鉛等で遮蔽されておらず放射線を透過する部分という意味での開口部であり、その部分が放射線を透過する部材で閉鎖されていてもよい。
なお、患者の状態等に応じてこの手順が適宜変更されることは言うまでもない。また、椅子2の座面21をベルトコンベア状に形成し、背もたれ22を前方に移動させると同時に座面21のベルトコンベアを作動させて、患者の身体を座面21のベルトコンベアと背もたれ22とで自動的に前方に移動させるように構成することも可能である。
また、図示を省略するが、例えば、椅子2の座面21をターンテーブル状に回転可能に形成し、患者をX線タルボ撮影装置1に対して横向きに座らせた後、座面21を上昇させたり、座面21をターンテーブル式に回転させる等して、患者の両脚をX線タルボ撮影装置1の被写体台13上に載せるように構成することも可能である。
また、図9では、X線タルボ撮影装置1に向かって左側に椅子2が配置される場合が示されているが、図示を省略するが、X線タルボ撮影装置1に向かって右側に椅子2を配置し、向かって右側から患者がX線タルボ撮影装置1の被写体台13上に脚を投げ出すように構成することも可能である。以下では、図9に示したように構成する場合について説明するが、このようにX線タルボ撮影装置1に向かって右側に椅子2を配置する場合についても同様に説明される。
保持具Hは、図10に示すように、X線タルボ撮影装置1の被写体台13上に設けられており、患者の大腿部側および脛部側をそれぞれ周囲から締め付けるようにして固定する固定具h1、h4や、患者の大腿部側および脛部側をそれぞれ下側から支える支持具h2、h5を備えている。また、患者の大腿部側の固定具h1と支持具h2はダイヤルh3を回転させることで被写体台13の上面からの高さを変えることができ、また、患者の脛部側の固定具h4と支持具h5もダイヤルh6を回転させることで同じように被写体台13の上面からの高さを変えることができるようになっている。
このように、この構成例では、前述したように椅子2の座面21の高さを調整し、座面21をチルト動作させて患者の大腿部側の上下方向の角度を調節し、それにあわせて患者の大腿部側の固定具h1と支持具h2の角度や患者の脛部側の固定具h4と支持具h5の被写体台13の上面からの高さを調節することで、患者の膝の角度、すなわち図10では上方から照射されるX線の照射方向に対する膝の関節部分の角度を調節することができるようになっている。
また、患者の大腿部や脛部を固定具h1、h4で直接締め付けると患者に苦痛を与える場合があり、また、それを避けるために固定具h1、h4の締め付けを弱めると、固定具h1、h4の中で患者の脚が動いてしまい、体動の問題が生じてしまう。そのため、患者の撮影する側の脚を、例えば図11(A)に示すような保持手段h7で包んだ状態で、固定具h1、h4で締め付けるように構成することが好ましい。
保持手段h7は、例えば図11(A)に示すように、中央に開口h71を有する、いわゆるバキュームクッションとして構成することが可能である。そして、保持手段h7は、略矩形状でそれぞれ中空の複数の袋状部材h72が組み合わされて、中央に開口h71を有するシート状に形成されている。そして、各袋状部材h72は、互いに隣接する袋状部材h72と一部が連通されるようになっており、袋状部材h72の内部の空気が隣接する袋状部材h72内に移動できるようになっている。また、保持手段h7の袋状部材h72の1つ(或いは複数の袋状部材h72)に、各袋状部材h72内の空気を吸引する吸引ポンプを取り付けるための図示しないホースが設けられており、このホースを介して袋状部材h72の内部の空気を吸引することで、保持手段h7を構成する全ての袋状部材h72内の空気を吸い出すことができるようになっている。
また、図示を省略するが、各袋状部材h72の内部には、球形状の発泡ウレタン等の樹脂等で形成された小球がそれぞれ多数内包されている。なお、袋状部材h72内の各小球は、他の袋状部材h72には移動できないようになっている。
そして、X線タルボ撮影装置1の被写体台13上で、患者の脚を固定具h1、h4で固定する前に、図11(B)に示すように、保持手段h7の開口h71が患者の膝Nの下側に位置するように保持手段h7を配置し、保持手段h7を患者の脚に沿うように両端(すなわち図の手前側と奥側の両端)を持ち上げて患者の脚を包み込む。袋状部材h72の内部の多数の小球は、袋状部材h72の内部に空気が存在する際には、保持手段h7を動かすと自由に移動することができるため、上記のように保持手段h7の両端を持ち上げる場合には、各袋状部材h72内で移動して保持手段h7を患者の脚部に沿う状態に容易に変形させることができる。
なお、その際、図11(B)では図示が省略されているが、患者の反対側の脚すなわち撮影対象ではない側の脚も、例えば撮影対象の側の脚に略平行な状態で被写体台13上に載置されるが、撮影対象ではない側の脚にX線が照射されないようにするために例えば鉛を含む材料で構成されたX線遮断具で覆うようにされる。
そして、この状態で、吸引ポンプで保持手段h7内の空気を吸引して、各袋状部材h72の内部の空気を吸い出す。各袋状部材h72の内部の空気が吸い出されると、袋状部材h72の内部で小球が移動できるスペースがなくなり袋状部材h72内で移動できなくなるため、各袋状部材h72は容易には変形できない状態になる。そのため、保持手段h7によって患者の脚が固定される。
そして、保持手段h7により固定された状態の患者の脚を固定具h1、h4(図10参照)で固定することにより、患者が苦痛を感じることなく、保持手段h7ごと患者の脚を締め付けることが可能となり、患者の脚を的確に固定具h1、h4で固定することが可能となり、体動がない状態で撮影を行うことが可能となる。
このように、図9〜図11(B)に示した構成例を採用すれば、患者が被写体台13上に載った状態で膝の関節部分を撮影するような場合であっても、患者の脚を的確に位置や角度を固定した状態で撮影を行うことが可能となり、体動がない状態で的確に撮影を行うことが可能となる。
また、撮影を行うごとに、椅子2の座面21の高さやチルト角、背もたれ22の前方への移動距離等を同じにし、固定具h1、h4や支持具h2、h5等の被写体台13の上面からの高さも撮影ごとに同じ高さにすることで、撮影ごとに、患者の膝の角度が同じ角度になるように固定して撮影することを容易かつ的確に行うことが可能となる。そのため、定期的に撮影を行うごとに関節部分に同じ方向からX線を照射した状態(すなわちX線の照射方向に対する関節部分の角度等が撮影ごとに一定に保たれた状態)で撮影を行うことが可能となり、患者の関節部分の症状の進行度合い等を経時的に観察したり診断したりすることが可能となる。
なお、上記のように構成する場合、椅子2の座面21の高さやチルト角、背もたれ22の前方への移動距離、固定具h1、h4や支持具h2、h5等の被写体台13の上面からの高さ等を放射線技師等が記録するように構成することも可能であり、また、X線タルボ撮影装置1や椅子2等が自動的に記録するように構成することも可能である。
また、上記の構成例では、図11(A)、(B)に示したように、保持手段h7を、患者の大腿部側と脛部側とを一体的に包むように1つのバキュームクッションで形成する場合について説明したが、例えば、患者の大腿部側と脛部側とをそれぞれ別々の保持手段h7で包むように構成することも可能である。また、上記の構成例では、固定具h1、h4(図10等参照)と保持手段h7(図11(A)等参照)とを別体して構成する場合について説明したが、これらを一体的に構成し、例えば固定具h1、h4の内側に保持手段h7を一体的に設けておき、患者が脚を固定具h1、h4に挿入すると自動的に保持手段h7により保持されるように構成することも可能である。さらに、保持手段h7を上記のように構成する代わりに、例えばマットレス等のように構成することも可能である。
[撮影に要する時間の短縮について]
例えば、上記のように、患者を誘導して、上記のように患者の脚に保持手段h7を巻き付けて保持具Hに固定する等のポジショニング作業等を行う放射線技師と、前述した画像処理装置19で診断提供用医用画像の生成作業等を行う放射線技師の2人で撮影を行う場合がある。そして、この場合、前者の放射線技師をA、後者の放射線技師をBとして、X線タルボ撮影装置1を用いて撮影を行う場合の通常の作業手順を表すと、図12に示すような手順になる。
すなわち、放射線技師Aは、撮影室Ra(図1参照)内に患者を誘導する。そして、例えば患者の膝の関節部分を撮影する場合には、上記のように、患者を椅子2に座らせたり、患者が着座した椅子2の座面21を上昇させ、椅子2を移動させ、背もたれ22を前方に移動させ、座面21のチルト角を調整する。そして患者の脚を保持具Hに固定し、固定具h1、h4等の被写体台13の上面からの高さを調整する等のポジショニングを行う。
一方、撮影室Raの操作室(前室等ともいう。)側では、放射線技師Bが、画像処理装置19を起動させたり前処理を行う等して、必要な前処理等が完了すると、撮影室Raの放射線技師Aに撮影開始を指示する。すなわち、撮影の準備が整ったので撮影を開始してよい旨を連絡する。
撮影室Raの放射線技師Aは、撮影開始の指示を受けると、X線タルボ撮影装置1のX線源11a(図3等参照)から弱いX線を照射してスカウト撮影を行い、操作室の放射線技師Bに確認依頼する。放射線技師Bは、スカウト撮影で得られた1枚のモアレ画像を見て、患者の撮影部位(例えば膝の関節部分)がモアレ画像中の適切な位置に撮影されているか否か等を確認し、修正が必要であれば撮影室Raの放射線技師Aに連絡してポジショニングを修正させる。また、放射線技師Bは、患者の撮影部位がモアレ画像中の適切な位置に撮影されていると判断すると、ポジショニングを承認する。
撮影室Raの放射線技師Aは、ポジショニングが承認されると、本撮影を行う。この場合は、X線タルボ撮影装置1のX線源11aから所定の線量のX線が照射され、フーリエ変換法を用いる場合にはX線が1回照射され、縞走査法を用いる場合にはX線が所定回数照射されるとともに複数の格子のいずれかを移動させながら撮影が行われる。そして、本撮影が終了すると、X線タルボ撮影装置1から画像処理装置19に撮影された1枚または複数枚のモアレ画像のデータが送信される。
操作室の放射線技師Bは、送信されてきたモアレ画像に基づいて前述した吸収画像IABや微分位相画像IDP、小角散乱画像IV等を生成する。その際、すぐにそれらの画像の画質調整処理等を行うのではなく、その前に、それらの画像を見て、撮影中に患者の体動があったか否かを確認する。
本発明者らの研究では、吸収画像IABや微分位相画像IDPを見る場合よりも小角散乱画像IVを見た場合の方が体動の有無を認識しやすいという知見が得られており、そのため、X線タルボ撮影装置1から送信されてきたモアレ画像に基づいて画像を生成する際、小角散乱画像IVを最初に生成して表示部19a上に表示するように構成することが好ましい。このように構成すれば、吸収画像IABや微分位相画像IDP、小角散乱画像IV等を生成してからではなく、小角散乱画像IVを生成した時点で体動の有無の確認処理を行うことができるため、体動の有無の確認処理をより速やかに行うことが可能となるといったメリットがある。
放射線技師Bにより体動があったと判断された場合には、撮影室Raの放射線技師Aは、再度、本撮影を行う。また、放射線技師Bが体動はないと判断して承認すると、撮影室Raの放射線技師Aは、当該患者を保持具Hによる拘束から解放し、当該患者に関する撮影を終了する。そして、次の患者を誘導して、上記と同様にしてポジショニングを行う。
一方、操作室の放射線技師Bは、上記のように体動はないと判断して承認すると、吸収画像IABや微分位相画像IDP等の小角散乱画像IV以外の画像を生成していなければそれらを生成し、画質調整等を行って診断提供用医用画像を生成するとともに、それらの診断提供用医用画像の所定の位置に、前述した右手や左手等の左右を表すマーカーや患者名等のスタンプ等の種々の情報を書き込む。その際、前述したGUIを用いれば(図7等参照)、放射線技師Bが1つの診断提供用医用画像に必要な情報を書き込むことで、他の診断提供用医用画像に書き込む処理を行わなくても自動的に画像中の同じ位置に同じ情報が書き込まれるようになり、作業効率を向上させることが可能となる。
そして、放射線技師Bは、以上のようにして吸収画像IABや微分位相画像IDP、小角散乱画像IV等の診断提供用医用画像の生成処理が完了すると確定処理を行い、生成した診断提供用医用画像をPACS等の必要な箇所に出力する。その際、上記の実施形態では、生成した診断提供用医用画像をグループ化して出力することは前述した通りである。なお、診断提供用医用画像のPACS等への出力処理を、全ての撮影が完了した後等に行うことも可能であり、出力のタイミングは適宜決められる。
そして、操作室の放射線技師Bは、上記のようにして少なくとも診断提供用医用画像の確定処理、或いはそれらの画質調整や必要な情報等の書き込み等が完了して、当該撮影が完了すると、撮影室Raの放射線技師Aに次の撮影を開始する旨を指示する。
以上が、X線タルボ撮影装置1を用いて2人の放射線技師A、Bが撮影を行う場合の従来の通常の作業手順であるが、この場合、図12に示すように、撮影室Raの放射線技師Aや次の患者は、ポジショニングを終了した後、操作室の放射線技師Bが画像処理装置19を操作して前の患者に関する診断提供用医用画像の画質調整を行ったり必要な情報の書き込み等を行っている間、待機していなければならなくなる。
すなわち、この場合、図12に示したように、撮影室Raの放射線技師Aや次の患者は、ポジショニングの終了後、ある程度の待ち時間Tだけ、操作室での操作の完了を待たなければならなくなるが、その分、次の患者の撮影に要する時間が長くなってしまい、撮影効率が低下するとともに、次の患者にも負担をかけることになる。
そこで、例えば図13に示すように、画像へのマーカーやスタンプ等の情報の書き込み処理等の、本撮影を行う前に実行することが可能な処理を前倒しして行うようにして、撮影を行うようにすることが可能である。
すなわち、上記のように、撮影室Raの放射線技師Aがスカウト撮影を行い、操作室の放射線技師Bが送信されてきたモアレ画像を見て撮影位置を確認して承認すれば、本撮影においても、画像中に撮影される被写体の位置は、スカウト撮影でモアレ画像中に撮影された被写体の位置と同じ位置(或いはほぼ同じ位置)になる。そのため、撮影室の放射線技師Bは、上記のようにスカウト撮影に対して承認した後、スカウト撮影で撮影されたモアレ画像に基づいて、後で生成する診断提供用医用画像中にマーカーやスタンプ等の必要な情報を書き込む位置や態様等を決定しておくことができる。そして、診断提供用医用画像を生成すると、すぐにそれらの必要な情報を書き込んで診断提供用医用画像を確定することが可能となる。
そのため、スカウト撮影を承認してから診断提供用医用画像の確定処理を行うまでの時間を短縮することが可能となり、その分だけ、撮影室Raの放射線技師Aがポジショニングを終了してからスカウト撮影を行うまでの上記の待ち時間Tを短縮することが可能となる。また、患者の膝の関節部分を撮影する場合のようにポジショニングに時間がかかる場合には、撮影室Raの放射線技師Aがポジショニングが完了するまでに操作室の放射線技師Bが前の患者の診断提供用医用画像の確定処理を完了することも可能となり、待ち時間Tがなくすぐにスカウト撮影を行うことが可能となる場合もある。
このように、画像へのマーカーやスタンプ等の情報の書き込み処理等の、本撮影を行う前に実行することが可能な処理を前倒しして行うようにして撮影を行うように構成することで、次の患者に対するポジショニングを完了してからスカウト撮影を行うまでの待ち時間Tを短縮し、或いは無くして、次の患者の撮影に要する時間を短縮することが可能となる。そのため、撮影効率を向上させることが可能となるとともに、次の患者を必要以上に待たせてしまうなど当該次の患者に負担がかかることを的確に防止することが可能となる。
なお、本発明が上記の実施形態等に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜変更可能であることは言うまでもない。
1 X線タルボ撮影装置
11a X線源
14 第1格子(複数の格子)
15 第2格子(複数の格子)
16 X線検出器
19 コントローラー(画像処理装置)
100 診断提供用医用画像システム
G グループ
I 診断提供用医用画像
A 骨除去画像(複数種類の診断提供用医用画像)
AB 吸収画像(複数種類の診断提供用医用画像)
DP 微分位相画像(複数種類の診断提供用医用画像)
V 小角散乱画像(複数種類の診断提供用医用画像)

Claims (3)

  1. X線源と、複数の格子と、前記X線源から照射され被写体および前記複数の格子を透過したX線に応じて電気信号を発生させる変換素子が二次元状に配置され、前記変換素子で発生した電気信号をモアレ画像として読み取るX線検出器とを備え、前記X線源から被写体および前記複数の格子を介して前記X線検出器にX線を1回または複数回照射して前記X線検出器で1枚または複数枚の前記モアレ画像を撮影するX線タルボ撮影装置と、
    前記X線タルボ撮影装置で読み取られた前記1枚または複数枚のモアレ画像に基づいて複数種類の診断提供用医用画像を再構成して生成する画像処理装置と、
    を備え、
    前記画像処理装置は、同じ前記1枚または複数枚のモアレ画像に基づいて生成した前記複数種類の診断提供用医用画像をグループ化し、他の診断提供用医用画像を当該グループに加えることができず、かつ、当該グループに属する前記診断提供用医用画像のうちの一部を当該グループから抜き出すことができないグループとして出力することを特徴とする診断提供用医用画像システム。
  2. 前記画像処理装置は、グループ化した前記複数種類の診断提供用医用画像に対して画像処理を行う際には、同一の画像処理を、同一のグループに属する全ての前記診断提供用医用画像に対して一括して適用することを特徴とする請求項1に記載の診断提供用医用画像システム。
  3. 前記画像処理装置は、グループ化した前記複数種類の診断提供用医用画像を削除する際には、同一のグループに属する全ての前記診断提供用医用画像を一括して削除することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の診断提供用医用画像システム。
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