JP2018029746A - 画像処理装置、方法およびプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】画像処理装置、方法およびプログラムにおいて、トモシンセシス撮影により取得される断層画像から、アーチファクトが低減された合成2次元画像を効率よく生成する。
【解決手段】画像取得部31が、複数の線源位置のそれぞれにおいて、被写体Mを撮影して複数の投影画像を取得する。再構成部32が、複数の投影画像を再構成して複数の断層画像を生成する。周波数分解部33が、複数の断層画像のそれぞれを周波数分解して、複数の断層画像のそれぞれについての、複数の周波数帯域毎の周波数成分を表す複数の帯域断層画像を取得する。2次元画像生成部34が、周波数帯域毎に、複数の帯域断層画像を投影して帯域合成2次元画像を生成する。周波数合成部35が、帯域合成2次元画像を周波数帯域毎に重み付けて周波数合成して、合成2次元画像を生成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、トモシンセシス撮影により取得される断層画像から、単純撮影により取得される画像に相当する2次元画像を生成する画像処理装置、方法およびプログラムに関するものである。
近年、X線、ガンマ線等の放射線を用いた放射線画像撮影装置において、患部をより詳しく観察するために、放射線源を移動させて複数の線源位置から被写体に放射線を照射して撮影を行い、これにより取得した複数の投影画像から所望とする断層面を強調した断層画像を生成するトモシンセシス撮影が提案されている。トモシンセシス撮影では、撮影装置の特性および必要な断層画像に応じて、放射線源を放射線検出器と平行に移動させたり、円または楕円の弧を描くように移動させたりして、複数の線源位置において被写体を撮影することにより複数の投影画像を取得し、単純逆投影法あるいはフィルタ逆投影法等の逆投影法等を用いてこれらの投影画像を再構成して断層画像を生成する。このような断層画像を被写体における複数の断層面において生成することにより、被写体における断層面が並ぶ深さ方向に重なり合った構造を分離することができる。このため、従来の単純撮影により取得される2次元画像においては検出が困難であった病変を発見することが可能となる。なお、単純撮影とは、被写体に1回放射線を照射して、被写体の透過像である1枚の2次元画像を取得する撮影方法である。
一方、トモシンセシス撮影は、撮影装置の機械的な誤差、および複数の線源位置のそれぞれにおける撮影の時間差に起因する被写体の体動等の影響により、再構成された断層画像がぼけてしまうという問題もある。このように断層画像がぼけてしまうと、とくに乳房が被写体である場合において、乳癌の早期発見に有用な、微小な石灰化等の病変を発見することが困難となる。このため、トモシンセシス撮影を行う場合には、単純撮影も行って、断層画像および2次元画像の双方を取得することが一般的に行われている。
しかしながら、トモシンセシス撮影および単純撮影の双方を行うと、被写体への被曝線量が増大してしまう。このため、トモシンセシス撮影により取得される断層画像を、被写体における断層面が並ぶ深さ方向に投影することにより、単純撮影により取得される放射線画像に相当する2次元画像を生成する手法が提案されている(特許文献1参照)。以下、このように生成される2次元画像を合成2次元画像と称する。
また、投影画像を取得し、放射線検出器の検出面に垂直な軸に対する放射線が放射線検出器の検出面に入射する角度(以下、入射角度とする)が大きい投影画像の低周波成分を高周波成分に対して相対的に減弱させる周波数処理を行い、入射角度が小さい投影画像および周波数処理された投影画像からアーチファクトが低減された断層画像を再構成し、このような断層画像から、合成2次元画像を生成する手法が提案されている(特許文献2参照)。
さらに、投影画像に基づいて、空間周波数に応じて強調された、読影に用いる第1断層画像を生成し、かつ強調の度合いが第1断層画像とは異なるものとされて空間周波数に応じて強調された第2断層画像を生成し、第2断層画像を用いて合成2次元画像を生成する手法が提案されている(特許文献3参照)。
ところで、トモシンセシス撮影では、被写体に放射線を照射するときの入射角度が制限されている。このため、例えば、逆投影法により投影画像を重ね合せて断層画像を再構成した場合、断層面が並ぶ深さ方向に、構造物の虚像であるアーチファクトが写り込んでしまうことがある。より具体的には、逆投影によって、構造物が存在する断層面の断層画像とは異なる断層面の断層画像の、本来は構造物が存在しない領域にアーチファクトが写ってしまうことがある。とくに構造物の大きさが大きいほど、アーチファクトが存在する深さ方向の範囲が大きくなる。このため、大きい構造物と小さい構造物とが深さ方向に並んで存在する場合、複数の断層画像を単純に加算して合成2次元画像を生成すると、大きい構造物のアーチファクトの影響により小さい構造物が消失してしまい、病変等の診断に必要な構造物の確認がしにくくなる。また、合成2次元画像がぼけたような印象の画像となる。
このため、特許文献1に記載された手法は、断層画像から合成2次元画像を生成する際に、最小値投影法を用いている。ここで、乳房における石灰化は投影画像において高輝度(すなわち濃度が低い)な微小領域となっている。このため最小値投影法を用いて合成2次元画像を生成すれば、合成2次元画像において、石灰化のような微小な高輝度領域を観察することができる。
米国特許出願公開第2010/0135558号明細書 特開2014−133095号公報 特開2015−66344号公報
しかしながら、特許文献1に記載された手法のように、最小値投影法を用いて合成2次元画像を生成すると、被写体における厚みの情報がなくなり、実際に単純撮影により取得された2次元画像とはかけ離れた印象の画像となってしまう。これは、特許文献2に記載されたような最小値投影法を用いて合成2次元画像を生成する場合にも同様に生じる問題である。
また、特許文献2に記載された手法は、被写体の断層面における深さ方向のアーチファクトを低減するものではない。このため、特許文献2に記載された手法により合成2次元画像を生成しても、深さ方向のアーチファクトの影響を低減することはできない。
また、特許文献3に記載された手法は、2種類の断層画像を生成する必要があるため、合成2次元画像の生成のための演算量が多くなり、処理に時間を要する。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、トモシンセシス撮影により取得される断層画像から、アーチファクトが低減された合成2次元画像を効率よく生成することを目的とする。
本発明による第1の画像処理装置は、放射線源を検出手段に対して相対的に移動させ、放射線源の移動による複数の線源位置において被写体に放射線を照射することにより撮影された、複数の線源位置のそれぞれに対応する複数の投影画像を取得する画像取得手段と、
複数の投影画像に基づいて、被写体の複数の断層面のそれぞれについての、複数の周波数帯域毎の周波数成分を表す複数の帯域断層画像を生成する帯域断層画像生成手段と、
周波数帯域毎に、複数の帯域断層画像を投影して帯域合成2次元画像を生成する2次元画像生成手段と、
帯域合成2次元画像を周波数帯域毎に重み付けて周波数合成して、合成2次元画像を生成する周波数合成手段とを備えたことを特徴とするものである。
「放射線源を検出手段に対して相対的に移動させ」るとは、放射線源のみを移動する場合、検出手段のみを移動する場合、および放射線源と検出手段との双方を移動する場合のいずれをも含む。
ここで、帯域合成2次元画像は、同じ周波数帯域における帯域断層画像とは異なる種類の画像を投影して、単純撮影により取得された場合と同様の画像を擬似的に表したものである。投影方法としては、複数の帯域断層画像における対応する画素位置の画素値を単純に加算する手法を挙げることができる。また、加算の他、加算した画素値の平均値を算出する加算平均も例として挙げることができる。また、複数の帯域断層画像における対応する画素位置の最大値を取り出す最大値投影法、および最小値を取り出す最小値投影法も挙げることができる。
なお、本発明による第1の画像処理装置においては、周波数合成手段は、低周波数帯域の帯域合成2次元画像ほど重み付けを小さくして合成2次元画像を生成するものであってもよい。
また、本発明による第1の画像処理装置においては、周波数合成手段は、最高周波数帯域から予め定められた周波数帯域までの帯域合成2次元画像ほど重み付けを小さくして合成2次元画像を生成するものであってもよい。
「最高周波数帯域から予め定められた周波数帯域まで」とは、最高周波数帯域を含む複数の周波数帯域を意味するのみならず、予め定められた周波数帯域画が最高周波数帯域の場合、すなわち最高周波数帯域のみである場合も含む。
また、本発明による第1の画像処理装置においては、2次元画像生成手段は、周波数帯域毎に異なる投影方法を用いて帯域合成2次元画像を生成するものであってもよい。
この場合、2次元画像生成手段は、最高周波数帯域から予め定められた周波数帯域までの帯域断層画像に対して、最小値投影法を用いて帯域合成2次元画像を生成し、他の周波数帯域の帯域断層画像に対して、最小値投影法とは異なる投影方法を用いて帯域合成2次元画像を生成するものであってもよい。
なお、最小値投影における「最小値」とは、輝度が高い、すなわち濃度が低いほど小さい値となる場合の最小値を意味する。ここで、投影画像においては、輝度が高いほど小さい画素値となる場合と、画素値を反転させ、輝度が低いほど大きい画素値となる場合がある。後者の場合、上記の「最小値投影」は、「最大値投影」となる。
本発明による第2の画像処理装置は、放射線源を検出手段に対して相対的に移動させ、放射線源の移動による複数の線源位置において被写体に放射線を照射することにより撮影された、複数の線源位置のそれぞれに対応する複数の投影画像を取得する画像取得手段と、
複数の投影画像に基づいて、被写体の複数の断層面のそれぞれについての、複数の周波数帯域毎の周波数成分を表す複数の帯域断層画像を生成する帯域断層画像生成手段と、
周波数帯域毎に、複数の帯域断層画像を重み付けて投影して帯域合成2次元画像を生成する2次元画像生成手段と、
帯域合成2次元画像を周波数合成して、合成2次元画像を生成する周波数合成手段とを備えたことを特徴とするものである。
なお、本発明による第2の画像処理装置においては、2次元画像生成手段は、低周波数帯域の帯域断層画像ほど重み付けを小さくして帯域合成2次元画像を生成するものであってもよい。
また、本発明による第2の画像処理装置においては、2次元画像生成手段は、最高周波数帯域から予め定められた周波数帯域までの帯域断層画像ほど重み付けを小さくして帯域合成2次元画像を生成するものであってもよい。
また、本発明による第2の画像処理装置においては、2次元画像生成手段は、周波数帯域毎に異なる投影方法を用いて帯域合成2次元画像を生成するものであってもよい。
この場合、2次元画像生成手段は、最高周波数帯域から予め定められた周波数帯域までの帯域断層画像に対して、最小値投影法を用いて帯域合成2次元画像を生成し、他の周波数帯域の帯域断層画像に対して、最小値投影法とは異なる投影方法を用いて帯域合成2次元画像を生成するものであってもよい。
また、本発明による第2の画像処理装置においては、2次元画像生成手段は、被写体における撮影時の放射線源から離れた位置にある断層画像ほど重み付けを小さくして帯域合成2次元画像を生成するものであってもよい。
また、本発明による第1および第2の画像処理装置においては、2次元画像生成手段は、放射線源の検出手段に対する相対的な移動範囲が小さいほど、重み付けを小さくして帯域合成2次元画像を生成するものであってもよい。
また、本発明による第1および第2の画像処理装置においては、帯域断層画像生成手段は、複数の投影画像を再構成することにより、複数の断層面のそれぞれにおける複数の断層画像を生成する再構成手段と、
複数の断層画像のそれぞれを周波数分解して、複数の帯域断層画像を生成する周波数分解手段とを備えるものであってもよい。
この場合、周波数分解手段は、断層画像における特定の方向に対して、複数の断層画像のそれぞれを周波数分解するものであってもよい。
また、本発明による第1および第2の画像処理装置においては、帯域断層画像生成手段は、複数の投影画像のそれぞれを周波数分解して、複数の投影画像のそれぞれについての、複数の周波数帯域毎の周波数成分を表す複数の帯域投影画像を生成する周波数分解手段と、
周波数帯域毎に、複数の帯域投影画像を再構成して複数の帯域断層画像を生成する再構成手段とを備えるものであってもよい。
この場合、周波数分解手段は、投影画像における特定の方向に対して、複数の断層画像のそれぞれを周波数分解するものであってもよい。
また、特定の方向は、放射線源を検出手段に対して相対的に移動させる方向であってもよい。
本発明による第1の画像処理方法は、放射線源を検出手段に対して相対的に移動させ、放射線源の移動による複数の線源位置において被写体に放射線を照射することにより撮影された、複数の線源位置のそれぞれに対応する複数の投影画像を取得し、
複数の投影画像に基づいて、被写体の複数の断層面のそれぞれについての、複数の周波数帯域毎の周波数成分を表す複数の帯域断層画像を生成し、
周波数帯域毎に、複数の帯域断層画像を投影して帯域合成2次元画像を生成し、
帯域合成2次元画像を周波数帯域毎に重み付けて周波数合成して、合成2次元画像を生成することを特徴とするものである。
本発明による第2の画像処理方法は、放射線源を検出手段に対して相対的に移動させ、放射線源の移動による複数の線源位置において被写体に放射線を照射することにより撮影された、複数の線源位置のそれぞれに対応する複数の投影画像を取得し、
複数の投影画像に基づいて、被写体の複数の断層面のそれぞれについての、複数の周波数帯域毎の周波数成分を表す複数の帯域断層画像を生成し、
周波数帯域毎に、複数の帯域断層画像を重み付けて投影して帯域合成2次元画像を生成し、
帯域合成2次元画像を周波数合成して、合成2次元画像を生成することを特徴とするものである。
なお、本発明による第1および第2の画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして提供してもよい。
本発明の第1の画像処理装置、方法およびプログラムによれば、複数の投影画像に基づいて、被写体の複数の断層面のそれぞれについての、複数の周波数帯域毎の周波数成分を表す複数の帯域断層画像が生成される。そして、周波数帯域毎に、複数の帯域断層画像が投影されて帯域合成2次元画像が生成され、帯域合成2次元画像が周波数帯域毎に重み付けられて周波数合成されて、合成2次元画像が生成される。ここで、被写体に含まれる小さい構造物は比較的高い周波数帯域の帯域合成2次元画像に含まれ、比較的大きい構造物は、比較的低い周波数帯域の帯域合成2次元画像に含まれる。また、上述したように被写体に含まれる比較的大きい構造物は、被写体における断層面の深さ方向に比較的広い範囲に亘って存在する。
本発明の第1の画像処理装置、方法およびプログラムのように、帯域合成2次元画像を周波数帯域毎に重み付けして周波数合成することにより、比較的低い周波数帯域の帯域合成2次元画像ほど重み付けを小さくして合成2次元画像を生成することができる。したがって、被写体に含まれる比較的大きい構造物の深さ方向のアーチファクトが低減された合成2次元画像を生成することができる。また、特許文献3に記載されたように、2種類の断層画像を生成する必要がないため、合成2次元画像を効率よく生成することができる。また、最大値投影法または最小値投影法を用いて帯域合成2次元画像を生成する場合と比較して、被写体における厚みの情報を反映させた、単純撮影により取得した2次元画像に近い画質の合成2次元画像を生成することができる。
本発明の第2の画像処理装置、方法およびプログラムによれば、複数の投影画像に基づいて、被写体の複数の断層面のそれぞれについての、複数の周波数帯域毎の周波数成分を表す複数の帯域断層画像が生成される。そして、周波数帯域毎に、複数の帯域断層画像が重み付けられて投影されて帯域合成2次元画像が生成され、帯域合成2次元画像が周波数合成されて、合成2次元画像が生成される。ここで、被写体に含まれる小さい構造物は比較的高い周波数帯域の帯域合成2次元画像に含まれ、比較的大きい構造物は、比較的低い周波数帯域の帯域合成2次元画像に含まれる。また、上述したように被写体に含まれる比較的大きい構造物は、被写体における断層面の深さ方向に比較的広い範囲に亘って存在する。
本発明の第2の画像処理装置、方法およびプログラムのように、複数の帯域断層画像を重み付けて投影して帯域合成2次元画像を生成することにより、比較的低い周波数帯域の帯域断層画像ほど重み付けを小さくして帯域合成2次元画像を生成することができる。したがって、被写体に含まれる比較的大きい構造物の深さ方向のアーチファクトが低減された合成2次元画像を生成することができる。また、特許文献3に記載されたように、2種類の断層画像を生成する必要がないため、合成2次元画像を効率よく生成することができる。また、最大値投影法または最小値投影法を用いて帯域合成2次元画像を生成する場合と比較して、被写体における厚みの情報を反映させた、単純撮影により取得した2次元画像に近い画質の合成2次元画像を生成することができる。
本発明の第1の実施形態による画像処理装置を適用した放射線画像撮影装置の概略構成図 放射線画像撮影装置を図1の矢印A方向から見た図 第1の実施形態において、コンピュータに画像処理プログラムをインストールすることにより実現された画像処理装置の概略構成を示す図 投影画像の取得を説明するための図 第1の実施形態における周波数分解を説明するための図 第1の実施形態における帯域合成2次元画像の生成を説明するための図 トモシンセシス撮影の一例を模式的に示す図 深さ方向のアーチファクトの発生を説明するための図 図8の断層面Ta,Tbに対応する断層画像を示す図 構造物の大きさと深さ方向のアーチファクトとの関係を説明するための図 大きい構造物のアーチファクトの影響を説明するための図 第1の実施形態における周波数合成を説明するための図 第1の実施形態において行われる処理を示すフローチャート 第2の実施形態における帯域合成2次元画像の生成を説明するための図 第2の実施形態における周波数合成を説明するための図 第2の実施形態において行われる処理を示すフローチャート 入射角度と深さ方向におけるアーチファクトとの関係を示す図 第5の実施形態における重み係数の変更を説明するための図 第7の実施形態における周波数分解を説明するための図 本発明の第8の実施形態による画像処理装置の概略構成を示す図 第8の実施形態において周波数分解部が行う周波数分解を説明するための図
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は本発明の第1の実施形態による画像処理装置を適用した放射線画像撮影装置の概略構成図、図2は放射線画像撮影装置を図1の矢印A方向から見た図である。放射線画像撮影装置1は、乳房のトモシンセシス撮影を行って断層画像を生成するために、異なる撮影方向となる複数の線源位置から乳房M(以下、被写体Mとする場合もあるものとする)を撮影して、複数の放射線画像、すなわち投影画像を取得するマンモグラフィ撮影装置である。図1に示すように放射線画像撮影装置1は、撮影部10、撮影部10に接続されたコンピュータ2、並びにコンピュータ2に接続された表示部3および入力部4を備えている。
撮影部10は、不図示の基台に対して回転軸11により連結されたアーム部12を備えている。アーム部12の一方の端部には撮影台13が、その他方の端部には撮影台13と対向するように放射線照射部14が取り付けられている。アーム部12は、放射線照射部14が取り付けられた端部のみを回転可能なように構成されており、これにより、撮影台13を固定して放射線照射部14のみが回転可能となっている。なお、アーム部12の回転は、コンピュータ2により制御される。
撮影台13の内部には、フラットパネルディテクタ等の放射線検出器15(検出手段)が備えられている。また、撮影台13の内部には、放射線検出器15から読み出された電荷信号を電圧信号に変換するチャージアンプ、チャージアンプから出力された電圧信号をサンプリングする相関2重サンプリング回路、電圧信号をデジタル信号に変換するAD変換部等が設けられた回路基板等も設置されている。
放射線検出器15は、放射線画像の記録および読み出しを繰り返して行うことができるものであり、放射線の照射を直接受けて電荷を発生する、いわゆる直接型の放射線検出器を用いてもよいし、放射線を一旦可視光に変換し、その可視光を電荷信号に変換する、いわゆる間接型の放射線検出器を用いるようにしてもよい。また、放射線画像信号の読出方式としては、TFT(thin film transistor)スイッチをオン・オフすることによって放射線画像信号が読み出される、いわゆるTFT読出方式のものや、読取光を照射することによって放射線画像信号が読み出される、いわゆる光読出方式のものを用いることが望ましいが、これに限らずその他のものを用いるようにしてもよい。
放射線照射部14の内部には、放射線源であるX線源16が収納されている。X線源16からX線を照射するタイミング、およびX線源16におけるX線発生条件、すなわち管電流、時間および管電流時間積等を含む撮影条件は、コンピュータ2により制御される。
また、アーム部12には、撮影台13の上方に配置されて乳房Mを押さえつけて圧迫する圧迫板17、圧迫板17を支持する支持部18、および支持部18を図1、2の上下方向に移動させる移動機構19が設けられている。
表示部3は、CRTまたは液晶モニタ等の表示装置であり、後述するように取得された投影画像、および生成された断層画像の他、操作に必要なメッセージ等を表示する。なお、表示部3は音声を出力するスピーカを内蔵するものであってもよい。
入力部4はキーボード、マウスあるいはタッチパネル方式の入力装置からなり、操作者による放射線画像撮影装置1の操作を受け付ける。また、トモシンセシス撮影を行うために必要な、撮影条件等の各種情報の入力および情報の修正の指示も受け付ける。本実施形態においては、操作者が入力部4から入力した情報に従って、放射線画像撮影装置1の各部が動作する。
コンピュータ2には、第1の実施形態による画像処理プログラムがインストールされている。本実施形態においては、コンピュータ2は、操作者が直接操作するワークステーションあるいはパソコンでもよいし、それらとネットワークを介して接続されたサーバコンピュータでもよい。画像処理プログラムは、DVD(Digital Versatile Disc)、およびCD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)等の記録媒体に記録されて配布され、その記録媒体からコンピュータにインストールされる。もしくは、ネットワークに接続されたサーバコンピュータの記憶装置、あるいはネットワークストレージに、外部からアクセス可能な状態で記憶され、要求に応じてコンピュータにダウンロードされ、インストールされる。
図3はコンピュータ2に画像処理プログラムをインストールすることにより実現された画像処理装置の概略構成を示す図である。図3に示すように、画像処理装置は、標準的なコンピュータの構成として、CPU(Central Processing Unit)21、メモリ22およびストレージ23を備えている。
ストレージ23は、ハードディスクまたはSSD(Solid State Drive)等のストレージデバイスからなり、放射線画像撮影装置1の各部を駆動するためのプログラムおよび画像処理プログラムを含む各種情報が記憶されている。また、トモシンセシス撮影により取得された投影画像および後述するように生成された断層画像等も記憶される。
メモリ22には、各種処理をCPU21に実行させるために、ストレージ23に記憶されたプログラム等が一時的に記憶される。画像処理プログラムは、CPU21に実行させる処理として、放射線画像撮影装置1にトモシンセシス撮影を行わせて、乳房Mの複数の投影画像を取得する画像取得処理、複数の投影画像を再構成することにより、乳房Mの複数の断層面のそれぞれにおける複数の断層画像を生成する再構成処理、複数の断層画像のそれぞれを周波数分解して、複数の断層画像のそれぞれについての、複数の周波数帯域毎の周波数成分を表す複数の帯域断層画像を生成する周波数分解処理、周波数帯域毎に、複数の帯域断層画像を投影して帯域合成2次元画像を生成する2次元画像生成処理、および帯域合成2次元画像を周波数帯域毎に重み付けて周波数合成して、合成2次元画像を生成する周波数合成処理を規定している。
そして、CPU21が画像処理プログラムに従いこれらの処理を実行することで、コンピュータ2は、画像取得部31、再構成部32、周波数分解部33、2次元画像生成部34および周波数合成部35として機能する。なお、コンピュータ2は、画像取得処理、再構成処理、周波数分解処理、2次元画像生成処理および周波数合成処理をそれぞれ行うプロセッサまたは処理回路を備えるものであってもよい。また、再構成部32および周波数分解部33が、本発明の帯域断層画像生成手段を構成する。
画像取得部31は、アーム部12を回転軸11の周りに回転させることによりX線源16を予め定められた角度範囲(例えば放射線検出器15の検出面に垂直な軸に対して±15度)移動させ、X線源16の移動による複数の線源位置において被写体である乳房MにX線を照射し、乳房Mを透過したX線を放射線検出器15により検出して、複数の線源位置における複数の投影画像Gi(i=1〜n、nは線源位置の数)を取得する。図4は投影画像Giの取得を説明するための図である。図4に示すように、X線源16をS1、S2、・・・、Snの各線源位置に移動し、各線源位置においてX線源16を駆動して乳房MにX線を照射し、乳房Mを透過したX線を放射線検出器15により検出することにより、各線源位置S1〜Snに対応して、投影画像G1、G2、・・・、Gnが取得される。取得された複数の投影画像Giはストレージ23に保存される。なお、画像処理プログラムとは別個のプログラムにより複数の投影画像Giを取得してストレージ23に保存するようにしてもよい。この場合、画像取得部31は、ストレージ23に保存された複数の投影画像Giを、再構成処理等のためにストレージ23から読み出すものとなる。
なお、本実施形態においては、ストレージ23に保存した複数の投影画像Giのすべてを読み出して、再構成処理等に用いてもよく、複数の投影画像Giのうちの、予め定められた2以上の数の投影画像Giを読み出して、再構成処理等に用いてもよい。
再構成部32は、複数の投影画像Giを再構成することにより、乳房Mの複数の断層面における断層画像を生成する。具体的には、再構成部32は、単純逆投影法あるいはフィルタ逆投影法等の周知の逆投影法、またはシフト加算法等を用いて投影画像Giを再構成して、複数の断層面Tj(j=1〜m:mは断層面の数)のそれぞれにおける断層画像TGjを生成する。ここで、断層面Tjは、乳房MにおけるX線源16に近い断層面から順にT1,T2…と並ぶものとする。
なお、再構成法としては、逆投影法およびシフト加算法の他、従来公知のCT再構成法(一例として、上述したFBP法)を用いることができる。FBP法は、断層撮影の平行平面式断層走査をコーンビームCT走査の一部として捉え、フィルタ逆投影法を拡張した再構成法である。また、再構成法として、特開2011−125698号公報に記載された反復再構成法を用いることもできる。この反復再構成法もCT用の再構成法ではあるが、FBP法と同様に、トモシンセシス撮影時の再構成にも適用できる。
周波数分解部33は、複数の断層画像TGjのそれぞれを周波数分解して、複数の断層画像TGjのそれぞれについての、複数の周波数帯域毎の周波数成分を表す複数の帯域断層画像を生成する。図5は周波数分解部33が行う周波数分解を説明するための図である。まず、周波数分解部33は、ある周波数帯域の断層画像TGjに対して、例えばσ=1のガウシアンフィルタによりフィルタリング処理を行って、断層画像TGjを1/2に縮小してガウシアン成分である縮小断層画像TGj−1を生成する。縮小断層画像TGj−1は断層画像TGjを1/2に縮小したものとなる。なお、以降の説明において、断層画像TGjを便宜上断層画像TGj−0と称する場合があるものとする。次いで、周波数分解部42は、例えば3次Bスプライン補間等の補間演算を行って、縮小断層画像TGj−1を断層画像TGj−0と同一サイズとなるように2倍に拡大し、拡大した縮小断層画像TGj−1を断層画像TGj−0から減算して、最高周波数帯域のラプラシアン成分である帯域断層画像TLj−0を生成する。なお、本実施形態では、最高周波数帯域を便宜上第0の周波数帯域と称する。
次いで、周波数分解部33は、縮小断層画像TGj−1に対してσ=1のガウシアンフィルタによりフィルタリング処理を行って、縮小断層画像TGj−1を1/2に縮小して縮小断層画像TGj−2を生成し、縮小断層画像TGj−2を縮小断層画像TGj−1と同一サイズとなるように2倍に拡大し、拡大した縮小断層画像TGj−2を縮小断層画像TGj−1から減算して、第1の周波数帯域の帯域断層画像TLj−1を生成する。さらに、所望とする周波数帯域の帯域投影画像が生成されるまで上記の処理を繰り返すことにより、複数の周波数帯域の帯域断層画像TLj−k(k=0〜a:aは帯域の数)を生成する。本実施形態においては、例えばa=10とし、第10の周波数帯域の帯域断層画像TLj−10が得られるまで、上記の処理を繰り返す。
ここで、縮小断層画像の各画素の信号値はその画素の濃度を表し、帯域断層画像TLj−kの各画素の信号値は、その画素におけるその周波数帯域の周波数成分の大きさを表すものとなる。なお、ウェーブレット変換等の他の多重解像度変換の手法を用いることにより、周波数帯域が異なる複数の帯域断層画像TLj−kを生成してもよい。
2次元画像生成部34は、周波数帯域毎に、複数の帯域断層画像TLj−kを投影して帯域合成2次元画像GpL−kを生成する。図6は第1の実施形態における帯域合成2次元画像の生成を説明するための図である。図6に示すように、2次元画像生成部34は、複数の帯域断層画像TLj−kに対して、予め定められた方向に沿った投影処理を行うことにより帯域合成2次元画像GpL−kを生成する。本実施形態においては、予め定められた方向とは、断層面Tjに垂直な方向である。また、本実施形態においては、投影処理としては、予め定められた方向に沿って対応する画素値を加算する加算処理を用いるものとする。例えば、最高周波数帯域においては、すべての断層面Tjにおいて生成された帯域断層画像TL1−0,TL2−0,…TLm−0の対応する画素値を加算することにより、最高周波数帯域の帯域合成2次元画像GpL−0を生成する。最高周波数帯域の次の周波数帯域においては、すべての断層面Tjにおいて生成された帯域断層画像TL1−1,TL2−1,…TLm−1の対応する画素値を加算することにより、最高周波数帯域の帯域合成2次元画像GpL−1を生成する。なお、単純な加算のみならず、加算した値を断層面Tjの数により除算する加算平均を算出することにより、帯域合成2次元画像GpL−kを生成するようにしてもよい。
周波数合成部35は、帯域合成2次元画像GpL−kを周波数帯域毎に重み付けて周波数合成して、合成2次元画像Gpを生成する。以下、第1の実施形態における重み付けについて説明する。
図7は、トモシンセシス撮影の一例を模式的に示す図である。図7におけるZ軸は、放射線検出器15の検出面に垂直な方向の座標値(検出面からの距離)を示す。なお、放射線検出器15の検出面がZ=0の面である。また、X線源16の移動方向、すなわち図1における紙面の左右方向をX軸方向、図1における紙面に垂直な方向をY軸方向とする。なお、Z軸方向は図1における上下方向となる。また、図7においては、X軸上のXZ断面に3つの球状の構造物B1〜B3が、その中心位置のZ座標が同一の値となるように、放射線検出器15の検出面に平行にX軸方向に並んでいるものとする。なお、3つの構造物のうち、構造物B1のサイズが最も大きく、構造物B3のサイズが最も小さい。
図8は、深さ方向のアーチファクトの発生を説明するための図である。なお、図8は、図7に示す3つの構造物B1〜B3を含む被写体をトモシンセシス撮影することにより取得された投影画像から生成された再構成された断層画像TGjを、各断層画像の断層面Tjに対応させて、乳房Mの深さ方向(すなわちZ軸方向)に積層したときのX-Z平面に平行な断面図を示している。また、図9は、図8の断層面Ta,Tbに対応する断層画像TGa,TGbである。
図8および図9に示すように、断層面Taは実際に3つの構造物B1〜B3が存在する位置に対応し、断層面Taの断層画像TGaには、3つの構図物B1〜B3の画像が明確に表われている。しかしながら、断層面Tbは、構造物B1が本来存在しない位置であるにも拘わらず、断層面Tbの断層画像TGbには、構造物B1のアーチファクトA1が写り込んでしまっている。
図10は構造物の大きさと深さ方向のアーチファクトとの関係を説明するための図である。図10に示すように、複数の位置においてX線源16から構造物にX線を照射すると、X線の各照射領域が重なる深さ方向(Z軸方向)の範囲Hにおいて、図8にも示すような、構造物が深さ方向に伸びたようなアーチファクトが発生する。また、構造物B1と構造物B3とを比較すると、構造物のサイズが大きいほど、X線が照射される面積が大きくなり、構造物を透過したX線が検出面D0で検出されて投影画像に写り込むサイズが大きくなる結果、深さ方向におけるアーチファクトが発生する範囲Hが大きくなる。すなわち、図8に示すように、構造物B1〜B3のそれぞれのアーチファクトA1〜A3を比較すると、最も大きい構造物B1のアーチファクトA1の深さ方向の範囲が最も大きくなる。
このため、図11に示すように、同一のX−Z平面上において、Z軸方向に大きい構造物B1および小さい構造物B3が並んで存在する場合、構造物B3が存在する断層面の断層画像においては、構造物B1の深さ方向のアーチファクトA1の影響により、構造物B3の像が消失してしまう。その結果、各断層画像の対応する画素位置を加算して合成2次元画像を生成すると、大きい構造物B1の深さ方向のアーチファクトA1の影響により、合成2次元画像において小さい構造物B3が確認できなくなってしまう。
ここで、断層画像を周波数分解すると、大きいサイズの構造物は低周波数帯域の帯域断層画像に含まれ、サイズが小さな(細かい)構造物は高周波数帯域の帯域断層画像に含まれる。また、大きいサイズの構造物に起因する深さ方向のアーチファクトは、小さいサイズの構造物に起因するアーチファクトと比較して、より多くの断層画像に含まれる。したがって、低周波数帯域の帯域断層画像には、大きいサイズの構造物に起因するアーチファクトが多く含まれる。
第1の実施形態においては、周波数合成部35は、低周波数帯域の帯域合成2次元画像GpL−kほど重み付けを小さくして、帯域合成2次元画像GpL−kを周波数合成して、合成2次元画像Gpを生成する。ここで、各周波数帯域の帯域合成2次元画像GpL−kに対する重み係数をWkとすると、周波数合成部35は、kが大きいほど、すなわち低周波数帯域ほど重み係数Wkの値を小さくする。具体的には、乳房Mに含まれる病変等の構造物の大きさによるが、最高周波数帯域から予め定められた周波数帯域の帯域合成2次元画像GpL−kに対する重み係数Wkを1とし、低い周波数帯域ほど重み係数Wkが段階的に1よりも小さくなるように、重み係数Wkを設定する。例えば、k=10の場合、最低周波数帯域の帯域合成2次元画像GpL−10に対する重み係数W10は1/10とすればよい。
図12は第1の実施形態における周波数合成を説明するための図である。なお、本実施形態においては第10の周波数帯域の帯域合成2次元画像GpL−10まで生成されているが、ここでは説明を簡単なものとするために、第3の周波数帯域の帯域合成2次元画像GpL−3から周波数合成を行うものとする。
周波数合成部35は、第3の周波数帯域の帯域合成2次元画像GpL−3に対して重み係数W3を乗算し、重み係数W3が乗算された第3の周波数帯域の帯域合成2次元画像GpL−3を、補間演算により2倍に拡大する。また、周波数合成部35は、第2の周波数帯域の帯域合成2次元画像GpL−2に対して重み係数W2を乗算し、これと拡大した第3の周波数帯域の帯域合成2次元画像GpL−3とを加算して合成2次元画像Gp−2を生成する。次いで合成2次元画像Gp−2を2倍に拡大し、これと重み係数W1が乗算された第1の周波数帯域の帯域合成2次元画像GpL−1とを加算して合成2次元画像Gp−1を生成する。さらに、合成2次元画像Gp−1を2倍に拡大し、これと重み係数W0を乗算した第0の周波数帯域の帯域合成2次元画像GpL−0とを加算して合成2次元画像Gp−0すなわち合成2次元画像Gpを生成する。
次いで、第1の実施形態において行われる処理について説明する。図13は第1の実施形態において行われる処理を示すフローチャートである。操作者による処理開始の指示を入力部4が受け付けるとトモシンセシス撮影が行われて、画像取得部31が、複数の投影画像Giを取得する(ステップST1)。次いで、再構成部32が、複数の投影画像Giを再構成して、複数の断層面Tjにおける複数の断層画像TGjを生成する(ステップST2)。さらに、周波数分解部33が、複数の断層画像TGjのそれぞれを周波数分解して、複数の断層画像TGjのそれぞれについての、複数の周波数帯域毎の周波数成分を表す複数の帯域断層画像TLi−kを生成する(ステップST3)。
次いで、2次元画像生成部34が、周波数帯域毎に、複数の帯域断層画像TLj−kを投影して帯域合成2次元画像GpL−kを生成する(ステップST4)。そして、周波数合成部35が、帯域合成2次元画像GpL−kを周波数帯域毎に重み付けて周波数合成して、合成2次元画像Gpを生成し(重み付け周波数合成:ステップST5)、処理を終了する。
ここで、被写体に含まれる小さい構造物は比較的高い周波数帯域の帯域合成2次元画像に含まれ、比較的大きい構造物は、比較的低い周波数帯域の帯域合成2次元画像に含まれる。また、上述したように被写体に含まれる比較的大きい構造物は、被写体Mにおける断層面の深さ方向に比較的広い範囲に亘って存在する。第1の実施形態のように、帯域合成2次元画像を周波数帯域毎に重み付けして周波数合成することにより、比較的低い周波数帯域の帯域合成2次元画像ほど重み付けを小さくして合成2次元画像Gpを生成することができる。したがって、被写体Mに含まれる比較的大きい構造物の深さ方向のアーチファクトが低減された合成2次元画像Gpを生成することができる。また、特許文献3に記載されたように、2種類の断層画像を生成する必要がないため、合成2次元画像Gpを効率よく生成することができる。また、最大値投影法または最小値投影法を用いて帯域合成2次元画像を生成する場合と比較して、被写体Mにおける厚みの情報を反映させた、単純撮影により取得した2次元画像に近い画質の合成2次元画像Gpを生成することができる。
次いで、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、第2の実施形態による画像処理装置の構成は上記第1の実施形態による画像処理装置の構成と同一であり、行われる処理のみが異なるため、ここでは装置の詳細な説明は省略する。上記第1の実施形態においては、2次元画像生成部34において、帯域合成2次元画像GpL−kを生成し、周波数合成部35において、帯域合成2次元画像GpL−kを周波数帯域毎に重み付けて周波数合成して、合成2次元画像Gpを生成している。第2の実施形態においては、2次元画像生成部34において、周波数帯域毎に、複数の帯域断層画像TGj−kを重み付けて投影して帯域合成2次元画像W0−k・GpL−kを生成し、周波数合成部35において、重み付けられた帯域合成2次元画像W0−k・GpL−kを周波数合成して、合成2次元画像Gpを生成するようにした点が第1の実施形態と異なる。
第2の実施形態において、2次元画像生成部34は、周波数帯域毎に、複数の帯域断層画像TLj−kのそれぞれに重み係数W0−kを乗算する。ここで、上記第1の実施形態においては、帯域合成2次元画像GpL−kに対して重み係数Wkを乗算して合成2次元画像Gpを生成している。帯域合成2次元画像GpL−kは(k+1)個生成される。このため、第2の実施形態において使用する重み係数W0−kは、第1の実施形態における同一の周波数帯域についての重み係数Wkを(k+1)で除算した値となる。
図14は第2の実施形態における帯域合成2次元画像の生成を説明するための図である。図14に示すように、2次元画像生成部34は、複数の帯域断層画像TLj−kのそれぞれに対して重み係数W0−kを乗算し、重み係数W0−kが乗算された複数の帯域断層画像W0−k・TLj−kを予め定められた方向に沿った投影処理を行うことにより帯域合成2次元画像W0−k・GpL−kを生成する。なお、第2の実施形態においても、予め定められた方向とは、断層面Tjに垂直な方向である。また、第2の実施形態においても、投影処理としては、予め定められた方向に沿って対応する画素値を加算する加算処理を用いるものとする。なお、複数の帯域断層画像TLj−kのそれぞれに重み係数W0−kを乗算することに代えて、第1の実施形態と同様に帯域合成2次元画像GpL−kを生成し、これに対して2次元画像生成部34において第1の実施形態と同様の重み係数Wkを乗算するようにしてもよい。
周波数合成部35は、帯域合成2次元画像W0−k・GpL−kを周波数合成して、合成2次元画像Gpを生成する。
図15は第2の実施形態における周波数合成を説明するための図である。なお、第2の実施形態においては第10の周波数帯域の帯域合成2次元画像GpL−10まで生成されているが、ここでは説明を簡単なものとするために、第3の周波数帯域の帯域合成2次元画像W0−3・GpL−3から周波数合成を行うものとする。
第2の実施形態においては、周波数合成部35は、第3の周波数帯域の帯域合成2次元画像W0−3・GpL−3を、補間演算により2倍に拡大し、これと第2の周波数帯域の帯域合成2次元画像W0−2・GpL−2とを加算して合成2次元画像Gp−2を生成する。次いで合成2次元画像Gp−2を2倍に拡大し、これと第1の周波数帯域の帯域合成2次元画像W0−1・GpL−1とを加算して合成2次元画像Gp−1を生成する。さらに、合成2次元画像Gp−1を2倍に拡大し、これと第0の周波数帯域の帯域合成2次元画像W0−0・GpL−0とを加算して合成2次元画像Gp−0すなわち合成2次元画像Gpを生成する。
次いで、第2の実施形態において行われる処理について説明する。図16は第2の実施形態において行われる処理を示すフローチャートである。操作者による処理開始の指示を入力部4が受け付けるとトモシンセシス撮影が行われて、画像取得部31が、複数の投影画像Giを取得する(ステップST11)。次いで、再構成部32が、複数の投影画像Giを再構成して、複数の断層面Tjにおける複数の断層画像TGjを生成する(ステップST12)。さらに、周波数分解部33が、複数の断層画像TGjのそれぞれを周波数分解して、複数の断層画像TGjのそれぞれについての、複数の周波数帯域毎の周波数成分を表す複数の帯域断層画像TLi−kを生成する(ステップST13)。
次いで、2次元画像生成部34が、周波数帯域毎に、複数の帯域断層画像TGj−kを重み付けて投影して帯域合成2次元画像W0−k・GpL−kを生成する(重み付け帯域合成2次元画像生成:ステップST14)。そして、周波数合成部35が、帯域合成2次元画像W0−k・GpL−kを周波数合成して、合成2次元画像Gpを生成し(ステップST15)、処理を終了する。
このように、第2の実施形態においては、複数の帯域断層画像を重み付けて投影して帯域合成2次元画像を生成するようにしたため、比較的低い周波数帯域の帯域断層画像ほど重み付けを小さくして帯域合成2次元画像を生成することができる。したがって、被写体Mに含まれる比較的大きい構造物の深さ方向のアーチファクトが低減された合成2次元画像Gpを生成することができる。また、特許文献3に記載されたように、2種類の断層画像を生成する必要がないため、合成2次元画像Gpを効率よく生成することができる。また、最大値投影法または最小値投影法を用いて帯域合成2次元画像を生成する場合と比較して、被写体Mにおける厚みの情報を反映させた、単純撮影により取得した2次元画像に近い画質の合成2次元画像Gpを生成することができる。
次いで、本発明の第3の実施形態について説明する。なお、第3の実施形態による画像処理装置の構成は上記第1の実施形態による画像処理装置の構成と同一であり、行われる処理のみが異なるため、ここでは装置の詳細な説明は省略する。ここで、構造物の大きさに起因する深さ方向のアーチファクトは、放射線画像に低周波成分として含まれる。このため、上記第1の実施形態においては、周波数合成部35において、低周波数帯域の帯域合成2次元画像GpL−kほど重みを小さくして合成2次元画像Gpを生成している。
一方、最高周波数帯域およびそれに近い周波数帯域の帯域合成2次元画像GpL−kは、ノイズ成分が支配的となる場合がある。第3の実施形態においては、最高周波数帯域から予め定められた周波数帯域までの帯域合成2次元画像についても重み付けを小さくして合成2次元画像Gpを生成するようにした点が第1の実施形態と異なる。
なお、第3の実施形態においては、図12に示す処理において、最高周波数帯域の帯域合成2次元画像GpL−0に対する重み係数W0を0として、合成2次元画像Gpに最高周波数帯域の帯域合成2次元画像GpL−0の成分が含まれないようにする。なお、比較的低い値であれば、0よりも大きい重み係数を用いるようにしてもよい。また、最高周波数帯域のみならず、最高周波数帯域の次の周波数帯域、あるいはさらにその次の周波数帯域等、ノイズと見なせる複数の周波数帯域の帯域合成2次元画像GpL−kに対する重み係数Wkを小さくするようにしてもよい。
このように、最高周波数帯域から予め定められた周波数帯域までの帯域合成2次元画像ほど重み付けを小さくして合成2次元画像Gpを生成することにより、ノイズが低減されたより高画質の合成2次元画像Gpを生成することができる。
なお、上記第2の実施形態において、最高周波数帯域から予め定められた周波数帯域までの帯域断層画像TL−kほど重み付けを小さくして帯域合成2次元画像GpL−kを生成してもよい。例えば、図14に示す処理において、最高周波数帯域の帯域断層画像TLj−0に対する重み係数W0−kを0として、2次元画像生成部34において、最高周波数帯域の帯域合成2次元画像GpL−0を生成しないようにする。なお、比較的低い値であれば、0よりも大きい重み係数を用いるようにしてもよい。また、最高周波数帯域のみならず、最高周波数帯域の次の周波数帯域、あるいはさらにその次の周波数帯域等、ノイズと見なせる複数の周波数帯域の帯域断層画像TLj−kに対する重み係数W0−kを小さくするようにしてもよい。これにより、第2の実施形態においても、ノイズが低減されたより高画質の合成2次元画像Gpを生成することができる。
次いで、本発明の第4の実施形態について説明する。なお、第4の実施形態による画像処理装置の構成は上記第1の実施形態による画像処理装置の構成と同一であり、行われる処理のみが異なるため、ここでは装置の詳細な説明は省略する。上記第1の実施形態においては、2次元画像生成部34において、すべての断層面Tjにおいて生成された帯域断層画像TL1−1,TL2−1,…TLm−1の対応する画素値を加算することにより、最高周波数帯域の帯域合成2次元画像GpL−1を生成している。第4の実施形態においては、2次元画像生成部34が、周波数帯域毎に異なる投影方法を用いて帯域合成2次元画像GpL−kを生成するようにした点が第1の実施形態と異なる。
第4の実施形態においては、2次元画像生成部34は、最高周波数帯域から予め定められた周波数帯域までの帯域断層画像TLj−kに対して、最小値投影法を用いて帯域合成2次元画像GpL−kを生成し、他の周波数帯域の帯域断層画像TLj−kに対して、最小値投影法とは異なる投影方法を用いて帯域合成2次元画像GpL−kを生成する。なお、最小値投影法とは異なる投影方法としては、第1の実施形態と同様の加算または加算平均の方法を用いることができる。
ここで、乳房Mを被写体とした場合、石灰化は濃度が低い微小な領域として投影画像に含まれる。このため、最高周波数帯域から予め定められた周波数帯域までの帯域断層画像TLj−kに対して、最小値投影法を用いて帯域合成2次元画像GpL−kを生成することにより、低濃度の微小領域が強調された合成2次元画像を生成することができる。このため、とくに被写体が乳房である場合、合成2次元画像Gpを用いての石灰化の診断を精度よく行うことができる。なお、第4の実施形態においては、最高周波数帯域のみ最小値投影法を用いて帯域合成2次元画像GpL−kを生成してもよい。
また、第2の実施形態において、周波数帯域毎に異なる投影方法を用いて帯域合成2次元画像GpL−kを生成するようにしてもよい。具体的には、最高周波数帯域から予め定められた周波数帯域までの帯域断層画像TLj−kに対して、重み付けをしつつ、最小値投影法を用いて帯域合成2次元画像W0−k・GpL−kを生成し、他の周波数帯域の帯域断層画像TLj−kに対して、最小値投影法とは異なる投影方法を用いて帯域合成2次元画像W0−k・GpL−kを生成すればよい。これにより、低濃度の微小領域が強調された合成2次元画像Gpを生成することができる。このため、とくに被写体が乳房である場合、合成2次元画像Gpを用いての石灰化の診断を精度よく行うことができる。
なお、上記第3および第4の実施形態においても、周波数帯域毎に異なる投影方法を用いて帯域合成2次元画像GpL−kを生成するようにしてもよい。
次いで、本発明の第5の実施形態について説明する。なお、第5の実施形態による画像処理装置の構成は上記第1の実施形態による画像処理装置の構成と同一であり、行われる処理のみが異なるため、ここでは装置の詳細な説明は省略する。ここで、図17に示すように、構造物Bのサイズが同一の場合、X線の放射線検出器15に対する入射角度が小さいほど、深さ方向におけるアーチファクトが発生する範囲Hが大きくなる。第5の実施形態においては、周波数合成部35において、帯域合成2次元画像GpL−kに乗算する重み係数Wkを、X線源16の移動範囲の大きさに応じて変更するようにした点が第1の実施形態と異なる。なお、第2の実施形態においても、2次元画像生成部34において、帯域断層画像TLj−kに乗算する重み係数W0−kを、X線源16の移動範囲の大きさに応じて変更してもよい。
具体的には、X線源16の移動範囲が小さいほど、重み係数Wk、W0−kの値を小さくする。これにより、合成2次元画像Gpを生成する際に、構造物の深さ方向におけるアーチファクトをより低減することができる。したがって、より高画質の合成2次元画像Gpを生成することができる。
なお、上記第2から第4の実施形態においても、帯域合成2次元画像GpL−kに乗算する重み係数Wkを、X線源16の移動範囲の大きさに応じて変更するようにしてもよい。
次いで、本発明の第6の実施形態について説明する。なお、第6の実施形態による画像処理装置の構成は上記第1の実施形態による画像処理装置の構成と同一であり、行われる処理のみが異なるため、ここでは装置の詳細な説明は省略する。上記第2の実施形態においては、帯域合成2次元画像GpL−kを生成する際に、2次元画像生成部34において、すべての周波数帯域の帯域断層画像TLj−kに対して同一の重み係数W0−kにより重み付けて帯域合成2次元画像GpL−kを生成している。第6の実施形態においては、被写体における撮影時の放射線源から離れた位置にある断層面の断層画像ほど重み付けを小さくして帯域合成2次元画像を生成するようにした点が第2の実施形態と異なる。
図18は第6の実施形態における重み係数の変更を説明するための図である。図18に示すように、被写体Mにおいて、X線源16に近い位置にある断層面Tcと離れた位置にある断層面Tdとを比較すると、X線源16から離れた位置にある断層面Tdにおける構造物BへのX線の入射角度は、X線源16に近い位置にある断層面Tcにおける構造物Bへの入射角度よりも小さい。このため、同一サイズの構造物であっても、X線源16から離れた位置にある構造物ほど、アーチファクトが存在する深さ方向の範囲が大きくなる。このため、被写体における撮影時のX線源16から離れた位置にある断層面の断層画像ほど重み付けを小さくして帯域合成2次元画像Gpを生成することにより、構造物の深さ方向におけるアーチファクトをより低減することができる。したがって、より高画質の合成2次元画像Gpを生成することができる。
なお、上記第3から第5の実施形態を第2の実施形態に適用した場合にいおいても、被写体における撮影時の放射線源から離れた位置にある断層面の断層画像ほど重み付けを小さくして帯域合成2次元画像を生成するようにしてもよい。
次いで、本発明の第7の実施形態について説明する。なお、第7の実施形態による画像処理装置の構成は上記第1の実施形態による画像処理装置の構成と同一であり、行われる処理のみが異なるため、ここでは装置の詳細な説明は省略する。第7の実施形態においては、周波数分解部33において、断層画像TGjをX線源16が移動する方向に対してのみ周波数分解するようにした点が第1の実施形態と異なる。
図19は第7の実施形態における周波数分解を説明するための図である。第7の実施形態においては、まず、周波数分解部33は、ある周波数帯域の断層画像TGjに対して、例えばσ=1のガウシアンフィルタによりフィルタリング処理を行って、断層画像TGjをX線源16の移動方向に対して1/2に縮小してガウシアン成分である縮小断層画像TGsi−1を生成する。なお、X線源16の移動方向は図19の横方向である。縮小断層画像TGsi−1は断層画像TGjをX線源16の移動方向に1/2に縮小したものとなる。次いで、周波数分解部33は、例えば3次Bスプライン補間等の補間演算を行って、縮小断層画像TGsi−1をX線源16の移動方向に対して断層画像TGjと同一サイズとなるように2倍に拡大し、拡大した断層画像TGsi−1を断層画像TGjから減算して、最高周波数帯域のラプラシアン成分である帯域断層画像TLsi−0を生成する。
次いで、周波数分解部33は、縮小断層画像TGsi−1に対してσ=1のガウシアンフィルタによりX線源16の移動方向にフィルタリング処理を行って、縮小断層画像TGsi−1をX線源16の移動方向に1/2に縮小して縮小断層画像TGsi−2を生成し、縮小断層画像TGsi−2をX線源16の移動方向に縮小断層画像TGsi−1と同一サイズとなるように2倍に拡大し、拡大した縮小断層画像TGsi−2を縮小断層画像TGsi−1から減算して、第1の周波数帯域の帯域断層画像TLsi−1を生成する。さらに、所望とする周波数帯域の帯域断層画像が生成されるまで上記の処理を繰り返すことにより、複数の周波数帯域の帯域断層画像TLsi−k(k=0〜a:aは帯域の数)を生成する。なお、ウェーブレット変換等の他の多重解像度変換の手法を用いることにより、周波数帯域が異なる複数の帯域断層画像TLsi−kを生成してもよい。
第7の実施形態においては、再構成部32、2次元画像生成部34および周波数合成部35において行われる処理は、X線源16の移動方向に対する周波数分解により生成された帯域断層画像TLsi−kである点を除いて上記第1の実施形態と同様であるため、ここでは詳細な説明は省略する。
このように、第7の実施形態においては、X線源16の移動方向に対してのみ、複数の断層画像TGjのそれぞれを周波数分解しているため、周波数分解、合成2次元画像生成、および周波数合成のための演算量を低減できる。
なお、上記第2の実施形態においても、第7の実施形態と同様に、周波数分解部33において、断層画像TGjをX線源16が移動する方向に対してのみ周波数分解するようにしてもよい。また、上記第3から第6の実施形態においても、第7の実施形態と同様に、周波数分解部33において、断層画像TGjをX線源16が移動する方向に対してのみ周波数分解するようにしてもよい。
次いで、本発明の第8の実施形態について説明する。図20は本発明の第8の実施形態による画像処理装置の概略構成を示す図である。なお、図20において図3と同一の構成については同一の参照番号を付与し、詳細な説明は省略する。第8の実施形態による画像処理装置は、帯域断層画像TLj−kを生成する処理が第1および第2の実施形態と異なる。このために、第8の実施形態による画像処理装置は、再構成部32および周波数分解部33に代えて、周波数分解部42および再構成部43を備える。なお、周波数分解部42および再構成部43が、本発明における帯域断層画像生成部を構成する。
第8の実施形態において、周波数分解部42は、複数の投影画像Giのそれぞれを周波数分解して、複数の投影画像Giのそれぞれについての、複数の周波数帯域毎の周波数成分を表す複数の帯域投影画像を取得する。図21は第8の実施形態において周波数分解部42が行う周波数分解を説明するための図である。まず、周波数分解部42は、ある周波数帯域の投影画像Giに対して、例えばσ=1のガウシアンフィルタによりフィルタリング処理を行って、投影画像Giを1/2に縮小してガウシアン成分である縮小画像Gi−1を生成する。縮小画像Gi−1は投影画像Giを1/2に縮小したものとなる。なお、以降の説明において、投影画像Giを便宜上投影画像Gi−0と称する場合があるものとする。次いで、周波数分解部42は、例えば3次Bスプライン補間等の補間演算を行って、縮小画像Gi−1を投影画像Gi−0と同一サイズとなるように2倍に拡大し、拡大した縮小画像Gi−1を投影画像Gi−0から減算して、最高周波数帯域のラプラシアン成分である帯域投影画像Li−0を生成する。
次いで、周波数分解部42は、縮小画像Gi−1に対してσ=1のガウシアンフィルタによりフィルタリング処理を行って、縮小画像Gi−1を1/2に縮小して縮小画像Gi−2を生成し、縮小画像Gi−2を縮小画像Gi−1と同一サイズとなるように2倍に拡大し、拡大した縮小画像Gi−2を縮小画像Gi−1から減算して、第1の周波数帯域の帯域投影画像Li−1を生成する。さらに、所望とする周波数帯域の帯域投影画像が生成されるまで上記の処理を繰り返すことにより、複数の周波数帯域の帯域投影画像Li−k(k=0〜a:aは帯域の数)を生成する。
再構成部43は、複数の周波数帯域の帯域投影画像Li−kを周波数帯域毎に再構成することにより、乳房Mの複数の断層面のそれぞれについての、複数の周波数帯域毎の周波数成分を表す複数の帯域断層画像を取得する。具体的には、再構成部43は、上記第1の実施形態と同様に、単純逆投影法あるいはフィルタ逆投影法等の周知の逆投影法、シフト加算法、または従来公知のCT再構成法等を用いて、周波数帯域毎に帯域投影画像Li−kを再構成して、複数の断層面Tj(j=1〜m:mは断層面の数)のそれぞれにおける帯域断層画像TLj−kを生成する。第8の実施形態において生成される帯域断層画像TLj−kは、上記第1および第2の実施形態において、周波数分解部33が生成する帯域断層画像と同一である。
第8の実施形態においては、このように帯域断層画像TLj−kを生成した後、上記第1および第2の実施形態と同様に、帯域合成2次元画像および合成2次元画像を生成する。
なお、上記第3から第7の実施形態においても、第8の実施形態と同様に帯域断層画像TLj−kを生成するようにしてもよい。
また、第8の実施形態においても、帯域投影画像を生成する際に、第7の実施形態と同様に、X線源16の移動方向にのみフィルタリングを行うようにしてもよい。これにより、周波数分解、合成2次元画像生成、および周波数合成のための演算量を低減できる。
なお、上記各実施形態においては、乳房Mを被写体としてトモシンセシス撮影を行っているが、乳房以外を被写体としてトモシンセシス撮影を行う場合にも本発明を適用できることはもちろんである。
また、上記各実施形態においては、X線源16のみを移動させているが、撮影装置によっては、X線源16と放射線検出器15とを同期させて移動させることが可能であるため、そのような場合にはX線源16と放射線検出器15とを同期させて移動するようにしてもよい。また、X線源16を固定して、放射線検出器15のみを移動させるようにしてもよい。
また、上記各実施形態においては、トモシンセシス撮影を行う撮影装置に本発明を適用しているが、複数の線源位置において被写体を撮影することにより複数の投影画像を取得する任意の撮影装置に本発明を適用できる。例えば、放射線源と放射線検出器とを被検体を中心として対向させて配置し、これらの組を被検体を中心として周回させて、様々な角度から放射線を照射して複数の投影画像を取得するCT撮影装置にも、本発明を適用することができる。
また、上記各実施形態においては、X線源16の軌道を円弧としているが直線としてもよい。
以下、本発明の実施態様の効果について説明する。
最高周波数帯域を含む比較的高い周波数帯域は、帯域合成2次元画像および帯域断層画像にノイズが含まれることが多い。このため、最高周波数帯域から予め定められた周波数帯域までの帯域合成2次元画像ほど重み付けを小さくして合成2次元画像を生成することにより、ノイズが低減されたより高画質の合成2次元画像を生成することができる。また、最高周波数帯域から予め定められた周波数帯域までの帯域断層画像ほど重み付けを小さくして帯域合成2次元画像を生成することにより、ノイズが低減されたより高画質の合成2次元画像を生成することができる。
周波数帯域毎に異なる投影方法を用いて帯域合成2次元画像を生成することにより、各種投影方法の特徴を生かした合成2次元画像を生成することができる。
とくに、最高周波数帯域から予め定められた周波数帯域までの帯域断層画像に対して、最小値投影法を用いて帯域合成2次元画像を生成し、他の周波数帯域の帯域断層画像に対して、最小値投影法とは異なる投影方法を用いて帯域合成2次元画像を生成することにより、低濃度の微小領域が強調された合成2次元画像を生成することができる。このため、とくに被写体が乳房である場合、合成2次元画像を用いての石灰化の診断を精度よく行うことができる。
撮影時においては、被写体の放射線源に近い位置と離れた位置とでは、放射線源から離れた位置にある部分ほど、相対的に小さな入射角度により放射線が照射される。その結果、被写体における撮影時の放射線源から離れた位置にある構造物ほど、構造物のアーチファクトが存在する深さ方向の範囲が大きくなる。このため、被写体における撮影時の放射線源から離れた位置にある断層面の断層画像ほど重み付けを小さくして帯域合成2次元画像を生成することにより、構造物の深さ方向におけるアーチファクトをより低減することができる。したがって、より高画質の合成2次元画像を生成することができる。
放射線源の検出手段に対する相対的な移動範囲が小さいと、構造物のアーチファクトが存在する深さ方向の範囲が大きくなる。このため、放射線源の検出手段に対する相対的な移動範囲が小さいほど、重み付けを小さくして帯域合成2次元画像を生成することにより、構造物の深さ方向におけるアーチファクトをより低減することができる。したがって、より高画質の合成2次元画像を生成することができる。
断層画像における特定の方向に対して、複数の断層画像のそれぞれを周波数分解することにより、周波数分解および周波数合成のための演算量を低減できる。
1 放射線画像撮影装置
2 コンピュータ
3 表示部
4 入力部
10 撮影部
12 アーム部
13 撮影台
14 放射線照射部
15 放射線検出器
16 X線源
17 圧迫板
18 支持部
19 移動機構
21 CPU
22 メモリ
23 ストレージ
31 画像取得部
32,43 再構成部
33,42 周波数分解部
34 2次元画像生成部
35 周波数合成部

Claims (21)

  1. 放射線源を検出手段に対して相対的に移動させ、前記放射線源の移動による複数の線源位置において被写体に放射線を照射することにより撮影された、前記複数の線源位置のそれぞれに対応する複数の投影画像を取得する画像取得手段と、
    前記複数の投影画像に基づいて、前記被写体の複数の断層面のそれぞれについての、複数の周波数帯域毎の周波数成分を表す複数の帯域断層画像を生成する帯域断層画像生成手段と、
    前記周波数帯域毎に、前記複数の帯域断層画像を投影して帯域合成2次元画像を生成する2次元画像生成手段と、
    前記帯域合成2次元画像を前記周波数帯域毎に重み付けて周波数合成して、合成2次元画像を生成する周波数合成手段とを備えたことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記周波数合成手段は、低周波数帯域の帯域合成2次元画像ほど重み付けを小さくして前記合成2次元画像を生成する請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記周波数合成手段は、最高周波数帯域から予め定められた周波数帯域までの帯域合成2次元画像ほど重み付けを小さくして前記合成2次元画像を生成する請求項1または2記載の画像処理装置。
  4. 前記2次元画像生成手段は、前記周波数帯域毎に異なる投影方法を用いて前記帯域合成2次元画像を生成する請求項1から3のいずれか1項記載の画像処理装置。
  5. 前記2次元画像生成手段は、最高周波数帯域から予め定められた周波数帯域までの帯域断層画像に対して、最小値投影法を用いて前記帯域合成2次元画像を生成し、他の周波数帯域の帯域断層画像に対して、前記最小値投影法とは異なる投影方法を用いて前記帯域合成2次元画像を生成する請求項4記載の画像処理装置。
  6. 放射線源を検出手段に対して相対的に移動させ、前記放射線源の移動による複数の線源位置において被写体に放射線を照射することにより撮影された、前記複数の線源位置のそれぞれに対応する複数の投影画像を取得する画像取得手段と、
    前記複数の投影画像に基づいて、前記被写体の複数の断層面のそれぞれについての、複数の周波数帯域毎の周波数成分を表す複数の帯域断層画像を生成する帯域断層画像生成手段と、
    前記周波数帯域毎に、前記複数の帯域断層画像を重み付けて投影して帯域合成2次元画像を生成する2次元画像生成手段と、
    前記帯域合成2次元画像を周波数合成して、合成2次元画像を生成する周波数合成手段とを備えたことを特徴とする画像処理装置。
  7. 前記2次元画像生成手段は、低周波数帯域の帯域断層画像ほど重み付けを小さくして前記帯域合成2次元画像を生成する請求項6記載の画像処理装置。
  8. 前記2次元画像生成手段は、最高周波数帯域から予め定められた周波数帯域までの帯域断層画像ほど重み付けを小さくして前記帯域合成2次元画像を生成する請求項6または7記載の画像処理装置。
  9. 前記2次元画像生成手段は、前記周波数帯域毎に異なる投影方法を用いて前記帯域合成2次元画像を生成する請求項6から8のいずれか1項記載の画像処理装置。
  10. 前記2次元画像生成手段は、最高周波数帯域から予め定められた周波数帯域までの帯域断層画像に対して、最小値投影法を用いて前記帯域合成2次元画像を生成し、他の周波数帯域の帯域断層画像に対して、前記最小値投影法とは異なる投影方法を用いて前記帯域合成2次元画像を生成する請求項9記載の画像処理装置。
  11. 前記2次元画像生成手段は、前記被写体における撮影時の前記放射線源から離れた位置にある断層画像ほど重み付けを小さくして前記帯域合成2次元画像を生成する請求項6から10のいずれか1項記載の画像処理装置。
  12. 前記2次元画像生成手段は、前記放射線源の前記検出手段に対する相対的な移動範囲が小さいほど、重み付けを小さくして前記帯域合成2次元画像を生成する請求項1から11のいずれか1項記載の画像処理装置。
  13. 前記帯域断層画像生成手段は、前記複数の投影画像を再構成することにより、前記複数の断層面のそれぞれにおける複数の断層画像を生成する再構成手段と、
    前記複数の断層画像のそれぞれを周波数分解して、前記複数の帯域断層画像を生成する周波数分解手段とを備えることを特徴とする請求項1から12のいずれか1項記載の画像処理装置。
  14. 前記帯域断層画像生成手段は、前記複数の投影画像のそれぞれを周波数分解して、該複数の投影画像のそれぞれについての、複数の周波数帯域毎の周波数成分を表す複数の帯域投影画像を生成する周波数分解手段と、
    前記周波数帯域毎に、前記複数の帯域投影画像を再構成して前記複数の帯域断層画像を生成する再構成手段とを備えることを特徴とする請求項1から12のいずれか1項記載の画像処理装置。
  15. 前記周波数分解手段は、前記断層画像における特定の方向に対して、前記複数の断層画像のそれぞれを周波数分解する請求項13記載の画像処理装置。
  16. 前記周波数分解手段は、前記投影画像における特定の方向に対して、前記複数の断層画像のそれぞれを周波数分解する請求項14記載の画像処理装置。
  17. 前記特定の方向は、前記放射線源を前記検出手段に対して相対的に移動させる方向である請求項15または16記載の画像処理装置。
  18. 放射線源を検出手段に対して相対的に移動させ、前記放射線源の移動による複数の線源位置において被写体に放射線を照射することにより撮影された、前記複数の線源位置のそれぞれに対応する複数の投影画像を取得し、
    前記複数の投影画像に基づいて、前記被写体の複数の断層面のそれぞれについての、複数の周波数帯域毎の周波数成分を表す複数の帯域断層画像を生成し、
    前記周波数帯域毎に、前記複数の帯域断層画像を投影して帯域合成2次元画像を生成し、
    前記帯域合成2次元画像を前記周波数帯域毎に重み付けて周波数合成して、合成2次元画像を生成することを特徴とする画像処理方法。
  19. 放射線源を検出手段に対して相対的に移動させ、前記放射線源の移動による複数の線源位置において被写体に放射線を照射することにより撮影された、前記複数の線源位置のそれぞれに対応する複数の投影画像を取得し、
    前記複数の投影画像に基づいて、前記被写体の複数の断層面のそれぞれについての、複数の周波数帯域毎の周波数成分を表す複数の帯域断層画像を生成し、
    前記周波数帯域毎に、前記複数の帯域断層画像を重み付けて投影して帯域合成2次元画像を生成し、
    前記帯域合成2次元画像を周波数合成して、合成2次元画像を生成することを特徴とする画像処理方法。
  20. 放射線源を検出手段に対して相対的に移動させ、前記放射線源の移動による複数の線源位置において被写体に放射線を照射することにより撮影された、前記複数の線源位置のそれぞれに対応する複数の投影画像を取得する手順と、
    前記複数の投影画像に基づいて、前記被写体の複数の断層面のそれぞれについての、複数の周波数帯域毎の周波数成分を表す複数の帯域断層画像を生成する手順と、
    前記周波数帯域毎に、前記複数の帯域断層画像を投影して帯域合成2次元画像を生成する手順と、
    前記帯域合成2次元画像を前記周波数帯域毎に重み付けて周波数合成して、合成2次元画像を生成する手順とをコンピュータに実行させることを特徴とする画像処理プログラム。
  21. 放射線源を検出手段に対して相対的に移動させ、前記放射線源の移動による複数の線源位置において被写体に放射線を照射することにより撮影された、前記複数の線源位置のそれぞれに対応する複数の投影画像を取得する手順と、
    前記複数の投影画像に基づいて、前記被写体の複数の断層面のそれぞれについての、複数の周波数帯域毎の周波数成分を表す複数の帯域断層画像を生成する手順と、
    前記周波数帯域毎に、前記複数の帯域断層画像を重み付けて投影して帯域合成2次元画像を生成する手順と、
    前記帯域合成2次元画像を周波数合成して、合成2次元画像を生成する手順とをコンピュータに実行させることを特徴とする画像処理プログラム。
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