JP2014090967A - X線撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 X線の検出結果に基づくアライメントを被検体撮像中に行うX線撮像装置において、アライメントを行うためのX線検出の際に生じる読み取りノイズが、被検体の撮像結果へ与える影響を軽減すること。
【解決手段】 X線撮像装置1は、X線源101からのX線で周期パターンを形成する光学素子と、光学素子のアライメントマークと、第1の検出器108と、第2の検出器109と、前記第2の検出器の検出結果に基づいて前記光学素子の位置または角度の少なくともいずれか一方を移動させる移動手段とを備える。第1の検出器108は、光学素子と被検体103を経たX線を検出し、第2の検出器109はアライメントマークからのX線を検出する。移動手段は、第2の検出器の検出結果に基づいて光学素子の移動を指示する移動指示部206と、移動指示部の指示に基づいて光学素子を移動させる移動部201〜205とを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明はX線撮像装置に関する。
近年、被検体を透過することによるX線の位相変化に基づいてコントラストを発生させる、X線位相コントラストイメージングと呼ばれる撮像方法が検討されている。このX線位相コントラストイメージング法の一つとして、トールボット干渉を用いたX線トールボット干渉法と呼ばれる撮像方法があり特許文献1に記載されている。
X線トールボット干渉法の概要を説明する。X線トールボット干渉法による撮像のためには、空間的に可干渉性の高いX線源、X線を回折して特定の位置に明暗周期を持つ干渉パターン(自己像)を形成する回折格子、X線を検出する検出器を備えるX線撮像装置が必要である。X線源と回折格子の間、または回折格子と検出器の間に被検体を配置すると、X線源から出射したX線の位相は被検体により変化する。被検体により位相が変化したX線は自己像の形状を変えるため、被検体による自己像の変化から、被検体の位相変化率の分布(位相像)を得ることができる。
しかしながら、自己像の周期は小さいため、自己像を検出するためには、空間分解能の高い検出器を導入するか、装置長を長くするか、又は、遮蔽格子を導入する必要がある。遮蔽格子は、X線を遮蔽する遮蔽部とX線を透過する透過部が周期的に配置した格子である。この遮蔽格子を自己像が形成される位置に配置すると、自己像と遮蔽格子との重なりによりモアレ縞が発生する。つまり、遮蔽格子を用いると、被検体によるX線の位相の変化の情報はモアレ縞の形状変化として検出器により検出することができる。
遮蔽格子を導入する場合、回折格子と遮蔽格子の相対位置と相対角度とを調整する(アライメント)ことで、検出器に検出されるモアレ縞の周期を調整する。
また、遮蔽格子を導入せずに、自己像を直接検出器で検出する場合も、X線源と回折格子と検出器の相対位置と相対角度のアライメントが必要である。
特許文献2には、被検体は透過せずに回折格子と遮蔽格子のみを透過したX線を検出器で検出し、その検出結果に基づいて回折格子と遮蔽格子のアライメントを行うX線撮像装置が記載されている。
国際公開WO04/058070号 特開2011−227041号
上述のX線撮像装置を用いて被検体を撮像する際、被検体の撮像中にX線源と回折格子と遮蔽格子と検出器の相対位置や相対角度が変化してしまうことがある。このような撮像中の変化を軽減するためには、被検体の撮像中にアライメントを行えばよい。
特許文献2に記載されているX線撮像装置のように、検出結果に基づいてアライメントを行う場合、アライメント毎に検出結果を得る必要がある。例えば、被検体の撮像中に0.1秒間隔(10Hz)でアライメントを行う場合、0.1秒間隔で検出結果を得る必要がある。0.1秒間隔でアライメントを行いつつ、10秒間露光して被検体を撮像するためには、10秒間中に0.1秒間隔で得た100枚の検出結果を合算すればよい。
しかしながら、一般的に検出器は検出毎に読み取りノイズ(リードノイズ、又はリードアウトノイズとも呼ばれる)が生じる。そのため、上述のように0.1秒間隔で得た100枚の検出結果を合算したものは、10秒露光して得た1枚の検出結果と比較して読み取りノイズが大きい。
このように、X線の検出結果を用いて被検体の撮像中にアライメントを行う場合、アライメントに必要なX線の検出回数分のリードノイズが被検体の撮像結果に影響を与える。
そこで本発明は、X線の検出結果に基づくアライメントを被検体撮像中に行うX線撮像装置において、アライメントを行うためのX線検出の際に生じる読み取りノイズが、被検体の撮像結果へ与える影響を軽減することを目的とする。
本発明のX線撮像装置は、アライメントマークを有し、X線源からのX線で周期パターンを形成する光学素子と、前記光学素子と被検体とを経たX線を検出する第1の検出器と、前記アライメントマークからのX線を検出する第2の検出器と、前記第2の検出器の検出結果に基づいて前記光学素子を移動させる移動手段とを備えることを特徴とする。
本発明のその他の側面については、以下で説明する実施の形態で明らかにする。
X線の検出結果に基づくアライメントを被検体撮像中に行うX線撮像装置において、アライメントを行うためのX線検出の際に生じる読み取りノイズが、被検体の撮像結果へ与える影響を軽減することができる。
本発明の実施形態1及び実施形態2に係るX線位相イメージング装置の模式図。 本発明の実施形態1に係るX線位相イメージング装置の模式図。 本発明の実施形態1に係る検出器の構成の模式図。 本発明の実施形態1に係る遮蔽格子の模式図。 本発明の実施形態1に係るアライメントマークの設置の模式図。 本発明の実施形態1に係るアライメントマークの解析方法の模式図。 本発明の実施形態1に係るアライメントマークの解析方法の模式図。 本発明の実施形態1に係るX線位相イメージング装置の模式図。 本発明の実施形態1に係るアライメントの模式図。 本発明の実施形態1に係るアライメントマークの模式図。 本発明の実施形態1に係るX線位相イメージング装置の模式図。 本発明の実施形態2に係る検出器の構成の模式図。 本発明の実施形態2に係るアライメントパターンの模式図。 本発明の実施形態2に係るアライメントパターンの解析方法の模式図。 本発明の実施形態2に係るアライメントパターンの解析方法の模式図。 本発明の実施形態2に係るアライメントパターンの解析方法の模式図。 本発明の実施例3に係るアライメントパターンの模式図。 本発明の実施例3に係るアライメントパターンの模式図。
本発明の好ましい実施形態の概要について説明をする。
本発明の好ましい実施形態のX線撮像装置は、アライメントマークを有する光学素子と、光学素子と被検体とを経たX線を検出する第1の検出器と、光学素子のアライメントマークからのX線を検出する第2の検出器を備える。更に、X線撮像装置は、第2の検出器による検出結果に基づいて光学素子を移動させる移動手段を備える。第1の検出器による検出結果は、被検体の情報を取得する(被検体を撮像する)ために用いられ、第2の検出器による検出結果は、光学素子の位置又は角度の少なくともいずれか一方の情報(以下、光学素子の情報と呼ぶことがある)を取得するために用いられる。このように、被検体の情報を取得するための検出と光学素子の情報を取得するための検出を独立して行うことにより、光学素子の情報を取得する際に生じる検出器のリードノイズが被検体の情報を取得するための撮像結果に与える影響を軽減することができる。
尚、本明細書において検出器のリードノイズとは、検出器から演算装置までの間に生じるノイズのうち、演算装置が検出結果を取得する回数に応じて生じるノイズのことを指す。例えば、検出器が有する検出素子から電荷を読み出すときに発生するノイズや、読み出した情報を演算装置に送信する際に生じるノイズが挙げられる。
また、第1の検出器と第2の検出器は独立した検出を行うことができれば良く、
例えば、露光時間が異なる2つの検出器を用いても良いし、検出範囲の領域毎に露光時間を設定できる検出器であれば1つの検出器で第1の検出器と第2の検出器を兼ねることができる。その場合、検出範囲において被検体の情報を取得する領域のことを第1の検出器、光学素子の情報を取得する領域のことを第2の検出器と呼ぶ。また、露光中に複数回電荷を読み取る検出器を第1の検出器と第2の検出器として用いても良い。このような検出器を用いる場合、第1の検出器と第2の検出器の電荷読み取り周期が同じであっても、第1の検出器から演算装置へ検出結果を送信する回数が、第2の検出器から送信する回数よりも少なければ、リードノイズの影響を軽減することができる。
光学素子が有するアライメントマーク(以下、光学素子のアライメントマークと呼ぶことがある)は光学素子の位置または姿勢の少なくともいずれか一方の情報を取得することができれば良く、例えば光学素子の一部をアライメントマークとして利用しても良い。この場合、光学素子のうちアライメントに用いられる部分を光学素子のアライメントマークと呼ぶ。光学素子の情報を得やすいため、光学素子のアライメントマークは光学素子上に形成されていることが望ましい。
その他のアライメントマークの具体例については後述する。
以下、本発明の好ましい実施の形態についてより具体的に、添付の図面に基づいて説明する。なお、各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
(実施形態1)
図1は本実施形態におけるX線撮像装置の構成を示した模式図である。図1に示したX線撮像装置1は、第1の光学素子として回折格子(以下、第1の格子と呼ぶことがある)を用い、第2の光学素子として遮蔽格子(以下、第2の格子と呼ぶことがある)を備える。第1の格子104は、X線源101から放射されたX線102を回折する。また、第2の格子106は、第1の格子104からのX線の一部を遮蔽する。X線撮像装置1は更に、第2の格子106からのX線を検出する検出部と、X線撮像装置の夫々の構成を移動させる移動手段と、検出部の結果に基づいて、移動量と被検体の情報と各構成のアライメント量を計算する計算手段を備える。尚、各構成のアライメント量とは、アライメントを行うために各構成を移動させる量のことである。また、X線撮像装置1は、X線源101と画像表示部(不図示)と共にX線撮像システム100を構成しても良い。尚、X線源101としては、連続X線を出射するX線源を用いても、特性X線を出射するX線源を用いてもよい。また、X線源101から出射したX線102の経路上に、X線を細いビームに分割するための格子(以下、線源格子と呼ぶことがある)を配置してもよく、その場合は線源格子もX線源の一部とみなす。
以下、X線撮像装置1の各構成についてより具体的に説明をする。
本実施形態において第1の格子104は周期パターンの一種である干渉パターン(以下、自己像と呼ぶこともある)を形成する光学素子であり、第2の格子106も周期パターンの一種であるモアレを形成する光学素子である。尚、周期パターンは一定の周期を持つものに限らず、例えば、中心から周辺に向けてピッチが変化するようなパターンまたは、上から下に向けてピッチが変化するようなパターンも周期パターンと呼ぶ。以下、単に第1の格子というときは第1の格子領域のことを指し、同様に単に第2の格子というときは第2の格子領域のことを指す。
第1の格子としてはX線の位相を変調させる位相型の回折格子(位相格子)を用いても良いし、X線の強度を変調させる振幅型(強度型)の回折格子を用いても良い。また、第2の格子としては一般的にX線を吸収することでX線を遮蔽する吸収型の遮蔽格子(吸収格子)が用いられることが多いが、X線を反射することでX線を遮蔽する反射型の遮蔽格子を用いても良い。尚、遮蔽格子のX線遮蔽部はX線を完全に遮蔽する必要はない。モアレを形成する場合はモアレが形成できる程度にX線を遮蔽できれば良く、入射したX線の80%程度を遮蔽すれば十分である。
回折格子のアライメントマーク(以下、第1のアライメントマークと呼ぶことがある)105(a〜c)を透過又は反射したX線を検出すると回折格子104のアライメントを行うことができる。また、遮蔽格子のアライメントマーク(以下、第2のアライメントマークと呼ぶことがある)107(a〜c)を透過又は反射したX線を検出することで第2の格子106のアライメントを行うことができる。以下、第1のアライメントマークと第2のアライメントマークを合わせて単にアライメントマークと呼ぶことがある。尚、正確なアライメントを容易に行うためには、第1のアライメントマークは第1の格子と同一平面上にあることが望ましく、第2のアライメントマークは第2の格子と同一平面上にあることが望ましい。そのためには、格子と同一基板上にアライメントマークを設ければ良い。
アライメントマーク105、107はそれぞれ3つ以上あることが望ましい。アライメントマークの設置個所に制限は無いが、無作為に設置するよりは一定の規則で設置することでアライメントに必要な計算が容易になる傾向があるため望ましい。本実施形態では、図4のように第1の格子104の3隅に第1のアライメントマーク105が形成されており、第2のアライメントマークも同様に第2の格子の3隅にアライメントマークが形成されている。
本実施形態のアライメントマーク105,107は、局所的にX線を吸収させることによりX線の強度分布を変化させる領域を持つ。このようなアライメントマークを用いる場合、図9(b)と(c)に示すような三角錐や四角錐のように、ある1点のみX線の吸収が大きいことが望ましい。しかしながら、球体または図9(d)に示すような吸収の特異点がない円板のような形状であっても良いし、図9(e)に示すような吸収の特異点が2か所以上のいびつな形状でも良い。尚、アライメントマークの材料は、金や鉛などのX線の吸収量が大きな材料が望ましい。
検出部は、第1の検出器108、第2の検出器109、第3の検出器110、第4の検出器111を備える。第1の検出器108は、第1の格子と第2の格子と被検体103を経たX線の強度を検出することができる。また、第2の検出器109、第3の検出器110、第4の検出器111はそれぞれ、第1のアライメントマーク105と第2のアライメントマーク107を経たX線の強度を検出することができる。検出部の模式図を図2に示した。図2に示すように、第1の検出器108〜第4の検出器111は一体となっている。また、第1の検出器108〜第4の検出器111からは独立して検出結果を読み込むことができる。被検体103を透過したX線の強度分布を検出することができる第1の検出器108の露光時間は、被検体を露光したい時間に合わせて設定することができる。また、第2〜第4の検出器の露光時間は、アライメント情報を得たい間隔に合わせて設定することができる。第1の検出器108の露光時間よりも、第2の検出器109〜第4の検出器111の検出結果を読み込み周期を短くすると、第1の検出器が1回検出を行う間に第1の格子と第2の格子のアライメントを複数回行うことができる。尚、本実施形態ではアライメントのために第2〜第4の計3つの検出器を用いたが、アライメントのための検出器は1つ以上あれば良い。
移動手段は、被検体を乗せる被検体台113を移動させる移動部202、第1の格子104を移動させる移動部203、第2の格子106を移動させる移動部204、検出部を移動させる移動部205を備える。
移動部202〜205は、各構成を機械的に移動させることができるものであれば特に限定されるものではなく、アクチュエーター、ステッピングモーター、ピエゾ素子等を用いることができる。移動部202〜205は後述する計算手段によって算出された各構成の移動量に基づいて、各構成を移動させることでアライメント行う。
計算手段は、第1の検出器により得られる被検体撮像情報から被検体情報を計算する計算機208と、第2の検出器〜第4の検出器によるアライメント情報からX線撮像装置の各構成のアライメント量を計算する計算機207と、メモリ209とを備える。
また、X線撮像装置1が図1のようにX線撮像システム100を構成している場合、X線撮像システム100はX線源を移動させる移動部201を備えていても良い。このようにX線撮像システム100がX線源の移動部201を備える場合、X線源の移動部201とX線撮像装置1のアライメント量を計算する計算機207を接続し、この計算機207がX線源のアライメント量を計算しても良い。
本実施形態のX線撮像システムによるアライメント方法の例について説明する。ここでは、第1の格子104と第2の格子106の位置と姿勢の情報を独立に計算する方法を説明する。また、第1の格子と第2の格子のみを移動させ、X線源と被検体台と検出部は固定しておく。
X線トールボット干渉計を用いて被検体103の位相像を取得する場合、アライメントには、「基準を決めるアライメント」と「基準からのズレを修正するアライメント」の2種類が存在する。ここで、基準とは被検体の撮像に適した各々の構成の空間的な位置と姿勢のことを指す。この2種類のアライメントのうち、どちらか一方のみを行ってもアライメントを行うという。また、各々の構成の空間的な位置と姿勢のどちらか一方のみを動かしても、アライメントを行うという。本実施形態では、被検体103の撮像中に基準からのズレを修正するアライメントを行うことで、撮像中に生じる各構成のズレを軽減し、第1の検出器上に形成されるモアレの位置と周期の変化を軽減することができる。2つのアライメント方法についてより具体的に説明をする。
「基準を決めるアライメント」には、第1の検出器108を用いる。先ず、第2の格子106を透過したX線量を検出しながら第2の格子106の位置と姿勢を調整し、X線量が最も大きくなる位置と姿勢を第2の格子の基準とする。ここで調整する第2の格子の位置とは、図1のx軸とy軸に対しての位置(x、y)であり、第2の格子の姿勢とはx軸となす角度(θx)とy軸となす角度(θy)である。また、ここで決定した基準のうち、x軸に対しての位置をx20、y軸に対しての位置をy20、x軸となす角度をθx20、y軸となす角度をθy20とする。
この基準の位置と角度を計算手段のメモリ209に記録し、第2の格子106をこの基準に合わせて配置する。第2の格子を透過したX線量が最も大きくなる位置と角度を基準とするのは、被検体103を透過したX線を効率よく第1の検出器108に入射させるためである。但し、第2の格子106が図3(a)と(b)に示すように湾曲又は集光型の構造を有する場合には第2の格子の位置を調整する必要があるが、第2の格子106が図3(c)に示すように平行型の場合は第2の格子の角度(θx、θy)のみを調整すればよい。つまり、第2の格子が平行型の場合はx20とy20を決めなくても良い。また、X線量によっては、第2の格子の基準は、必ずしも第2の格子を透過したX線量が最も大きくなる位置と角度としなくても良い。
次に、X線源101と第2の格子106との間に第1の格子104を設置する。X線トールボット干渉計では、X線源101から第1の格子104までの距離と第1の格子104から第2の格子106の距離をトールボット干渉が発生する関係に配置する必要があるが、この段階では1cm以下の誤差であればよい。第1の格子104を透過したX線102は、第2の格子106とモアレを形成する。モアレの周期を調整するために、第1の格子104と第2の格子106の相対位置と相対角度を調整し、基準を決める。相対角度を調整するためには、第1の格子の姿勢と第2の格子の姿勢を調整すればよい。ここで調整する第1の格子の姿勢とは、x軸、y軸、z軸の夫々と第1の格子がなす角度(θx、θy、θz)である。また、第2の格子の姿勢とはz軸となす角度(θz)であり、第1の格子と第2の格子の相対位置とは、z軸(光軸)に対する相対位置(第1の格子と第二の格子の距離)である。また、ここで決定した基準のうち、第1の格子とx軸、y軸、z軸のそれぞれとなす角度をそれぞれ、θx10、θy10、θz10、第2の格子とz軸がなす角度をθz20、z軸に対する第1の格子の位置をz10、z軸に対する第2の格子の位置をz20とする。
この基準の位置と角度をメモリ209に記録し、第1の格子104と第2の格子106をこの基準に合わせて配置する。
次に、第1の格子104と第2の格子106が基準に合わせて配置されているときの、アライメントマーク105、107の重心の位置(以下、基準重心位置と呼ぶことがある)をメモリ209に記録する。各アライメントマークの重心の位置は、各アライメントマークを透過したX線を検出する第2〜第4の検出器の検出結果から得る。
ここでは例として図4に示した球体形状のパターンを持つアライメントマーク105を用いてアライメントマーク105の重心位置を計算する方法について説明をする。
X線源101と第1の検出器108の中心を結ぶ直線と第1の格子104の中心がほぼ一致することを前提とし、それぞれのアライメントマーク105を透過したX線を、独立した第2の検出器109〜第4の検出器111により検出する。アライメントマーク105aの重心位置は、アライメントマーク105aを透過したX線を検出する第2の検出器109の検出結果を用いてアライメントマークのモーメント解析を行うことで計算する。モーメント解析の一例を図5に示す。図5では、説明をわかりやすくするため、4画素×4画素の検出器から読み出されたアライメントマークの重心位置を検出する方法について説明する。式(1)に示すように、各画素の座標(l)とその画素が検出したX線強度(f)を掛け合わせたものの合計が、重心位置(La)と検出器全体の強度(F)を掛け合わせたものと等しくなることを用いれば、重心位置を得ることが可能である。
La×F=l11×f11+l12×f12+・・・+l44×f44
=Σl×f ・・・式(1)
同様にアライメントマーク105b、105cの重心位置LbとLcも式(1)から得ることが可能である。アライメントマーク105と同様にアライメントマーク107のモーメント解析を行うことでアライメントマークの重心位置を計算することができる。
尚、本実施形態において第2の検出器はアライメントマーク105aとアライメントマーク107aを透過したX線の強度を検出する。よって、第2の検出器による検出結果の変化から第1のアライメントマーク105aの重心の情報と第2のアライメントマーク107aの重心の情報を得るために、アライメントマーク同士の情報が極力混在しないような工夫が必要である。
例えば、第1のアライメントマーク105aと第2のアライメントマーク107aのパターンを第2の検出器の検出範囲に対して十分に狭くする。更に、第2の検出器の検出範囲上における第1のアライメントマーク105aの投影位置と第2のアライメントマーク107aの投影位置を十分に離す。そして、第2の検出器による検出結果に対して検出結果に対してガウス関数やハニング関数などのフィルターを掛けてからモーメント解析を行う等すれば、アライメントマーク同士の情報が混在しにくくなる。
また、上述の重心を求める方法でなく、アライメントマークの形状を認識してアライメントマークの移動量を計算する場合は、第1のアライメントマーク105aの形状と第2のアライメントマーク107aの形状を異ならせておけば良い。また、第1のアライメントマーク105aの情報と第2のアライメントマーク107aの情報を異なる検出器から得ても良い。そのためには、第1のアライメントマーク105aを透過したX線を検出する検出器と第2のアライメントマーク107aを透過したX線を検出する検出器を別に設ければよい。
被検体の撮像中には、「基準からのズレを修正するアライメント」を行う。第1の格子と第2の格子の配置が基準からどれだけずれているか(以下、ズレ量と呼ぶことがある。ズレ量はズレの方向の情報も有する。)は、アライメントマーク105,107の重心の移動量から算出する。上述の「基準を決めるアライメント」同様にアライメントマークの重心位置を計算し、基準重心位置を比較することで、アライメントマークの重心の移動量を計算することができる。
まず、第1の格子のズレ量を計算する。
3つの第1のアライメントマーク105の重心の移動量をそれぞれx方向とy方向に分離し、合計6つの移動量を計算する。ここで、アライメントマーク105aのx軸とy軸に対する基準からの移動量をそれぞれdxa、dyaとする。同様に、アライメントマーク105bのx軸とy軸に対する基準からの移動量をそれぞれdxb、dyb、アライメントマーク105cのx軸とy軸に対する基準からの移動量をそれぞれdxc、dycとする。
図6にアライメントマーク105の移動距離と移動方向と第1の格子のズレ量の関係の代表的な事例を示す。図6(a)に示すようにdxa=dxb=dxc、−dya=−dyb=−dycの場合は格子全体がX方向にdx、Y方向に−dy移動していることが分かる。また、図6(b)に示すように−dxa=dxb=−dxc、dya=dyb=−dycの場合は格子全体がX線源側に移動していることが分かる(格子全体が拡大されている)。また、図6(c)に示すようにdxa=−dxb=dxc、dya=dyb=dyc=0の場合は格子全体がy軸を中心に回転していることが分かる。同様にdxa=dxb=dxc=0、−dya=−dyb=dycの場合は格子全体がx軸を中心に回転している。また、図6(d)に示すようにdxa=−dxb=dxc、dya=dyb=−dycの場合は格子全体が面内回転していることが分かる。
第2の格子のズレ量も第1の格子と同様に得ることができる。
第1の格子と第2の格子のズレ量を計算後、そのズレを修正するために第1の格子と第2の格子を移動させる。計算機207により計算された第1の格子と第2の格子のズレ量に基づいた第1の格子と第2の格子の移動量と移動方向を、移動指示部206が移動部203、204の夫々に指令する。第1の格子104と第2の格子106を移動後、再度、各アライメントマークの重心を計算し、再び第1の格子104と第2の格子106を移動させる。この様に、第1の格子104と第2の格子106のズレ量の計算と移動を繰り返すことで、第1の格子と第2の格子のズレ量を抑制することができる。尚、第1の格子104と第2の格子106のズレ量の計算と第1の格子104の移動は一対である必要はなく、計算を複数回行ってから移動させてもよい。また、第1の格子104のズレ量の計算と第2の格子のズレ量の計算は同時に行わなくても良いし、第1の格子104と第2の格子106の移動も同時に行わなくても良い。また、第1の格子と第2の格子のうちどちらか一方を固定し、もう一方のみのズレ量の計算と移動を行っても良い。更に、第1の格子と第2の格子のズレ量を取得することができれば、ズレ量の計算を行わなくても良い。例えば、各画素におけるX線強度からズレ量が取得できるようにテーブルを作成、記録しておき、これを参照することでズレ量を取得しても良い。
X線トールボット干渉法では、X線源101の干渉性を向上させるために焦点サイズが20um以下の微小な光源が必要である。図1はX線源101の焦点サイズが微小であることが前提の装置構成だが、焦点サイズが小さいとX線102の射出量が少なく測定時間が長くなる。そのため、図7に示したようにX線トールボットラウ干渉法を行っても良い。X線トールボットラウ干渉法を行うには、数100um程度の大きな焦点サイズのX線源1101と線源格子112を用いてX線撮像システム1100を構成すればよい。線源格子を移動させる移動部210を備えるX線撮像システムであれば、上述の第1の格子104と第2の格子106と同様に線源格子112のアライメントを行うことができる。
本実施形態で、位相像または微分位相像を取得する場合、第1の格子104のx軸に対する位置とy軸に対する位置は「基準を決めるアライメント」においては重要ではない。なぜならば、被検体103の位相量を解析する方法として一般的な「縞走査法」と「フーリエ変換法」の何れを選択しても、モアレの初期位置(撮像前のモアレの位置)がいかなる状態でも、被検体103の位相量に影響を与えることがないためである。但し、被検体103を撮像している最中に、モアレが動くことは望ましくないため、「基準からのズレを修正するアライメント」においては第1の格子のx軸とy軸に対する位置は重要である。
一方、明視野像、暗視野像、明視野像と暗視野像の中間の像(以下、中視野像と呼ぶことがある)を得る場合は、「基準を決めるアライメント」においても第1の格子104のx軸とy軸に対する位置は重要である。以下、明視野像、暗視野像、中視野像について図8を用いて簡単に説明をする。
図8は、第2の格子上に形成される自己像のX線強度301と第2の格子の遮蔽部106aの位置関係と、その位置関係のときに第1の検出器の1画素302上に形成されるX線の強度分布のX線強度303を示している。自己像のX線強度301と画素上のX線の強度分布のX線強度303は図面の上ほど強度が高いことを示している。図8(a)は「明視野像」を取得する際の自己像のX線強度301と遮蔽部106aの位置関係を示しており、自己像のうち、X線強度301の一番強い部分とその周辺が第2の格子の開口部106bを通過する。図8(b)は「暗視野像」を取得する際の際の自己像のX線強度301と遮蔽部106aの位置関係を示しており、自己像のうちX線強度301の一番弱い部分とその周辺が、第2の格子の開口部106bを通過する。図8(c)は「中視野像」を取得する際の自己像のX線強度301と遮蔽部106aの位置関係を示しており、自己像のうちX線強度301の一番強い部分が、第2の格子の遮蔽部106aと開口部106bの境界に位置する。尚、図8では「明視野像」「暗視野像」「中視野像」の概念を簡略化するために、自己像の明部(X線強度が強い部分)1つに対して、第2の格子の開口部106bが1つ、第1の検出器108の画素302も1つと仮定している。一般的なX線トールボット干渉計では、第1の検出器108の画素1つに対して、自己像の明部と第2の格子の開口部106bは各々複数存在する。
明視野像、暗視野像、中視野像から被検体103に対するX線の吸収・屈折・散乱の情報を分離して取得することは難しいが、縞走査法のような走査が必要なく、フーリエ変換法よりも簡単な計算により像を求めることができるというメリットがある。
明視野像を取得する際には、図8(a)に示すように、自己像のX線強度301の一番強い部分が、第2の格子の開口部106bを透過して、第1の検出器108に入射している。そのため、自己像は被検体103の吸収率に応じて減衰した状態で第2の格子106を透過する。仮に、被検体103の屈折と散乱が0の場合は、第1の検出器108の画素302に入射する情報の100%が被検体103の吸収率に依存する。しかしながら、被検体103でX線が屈折すると図8(d)に示すように、第2の格子上で自己像のX線強度301が移動するため、第2の格子106を透過するX線の強度が斜線部分の分だけ減少する。このため、吸収率が同じ被検体103でも屈折率が異なっている場合は、第1の検出器108の画素302に入射するX線の強度が異なる。また、被検体103でX線が散乱される場合も同様の現象が起き、散乱が多いほど第2の格子106を透過するX線の強度が減少する。
暗視野像を取得する際には、図8(b)に示すように、自己像のX線強度301の一番弱い部分が、第2の格子の開口部106bを透過して、第1の検出器108に入射している。図8(e)に示すように、第2の格子上で自己像のX線強度301が移動するため、第2の格子106を透過するX線の強度が斜線部分の分だけ増加するする。つまり、暗視野像は、明視野像と反対に、被検体103の屈折と散乱が大きいほど第2の格子106を透過するX線の強度が増加する。それ以外の基本的な概念は明視野像と同じである。暗視野像は、被検体103の吸収成分の割合が明視野像よりも低いため、明視野像よりも被検体103の屈折と散乱の影響が大きい。
中視野像は明視野像と暗視野像の中間的な概念である。図8(f)に示すように、第2の格子上で自己像のX線強度301が移動するため、第2の格子106を透過するX線の強度が斜線部分の分だけ増加するする。図8(d)〜(f)を見ると、斜線部分の大きさは図8(f)が最も大きいため、中視野像は、明視野像と暗視野像よりも被検体103の屈折と散乱によるX線の強度の変化量が大きいことが特徴である。
明視野像、暗視野像、中視野像は、自己像と第2の格子の遮蔽部106aの位置関係が重要な撮像方法である。そのため、第1の格子と第2の格子のx軸とy軸に対する位置が「基準を決めるアライメント」においても重要である点が位相像(微分位相像)を取得するときと異なるが、その他は位相像を取得する際のアライメントと同様である。
明視野像、暗視野像、中視野像の少なくともいずれかを取得する場合の「基準を決めるアライメント」について説明をする。まず、位相像を取得する際と同様に、第2の格子106と第1の格子104の基準を決める。但し、明視野像、暗視野像、中視野像を取得する場合は、モアレが生じないことが望ましい点が位相像を取得する際と異なる。しかし、モアレが生じた場合でも、被検体103の撮像データを取得後に計算機208による計算処理によってモアレを除去することも可能である。
次に、第1の格子104のx軸とy軸に対する基準の位置を決める。第1の格子104を図1のX方向に走査し、走査距離と第1の検出器108が検出するX線の強度の積算値を取得してx軸に対する基準の位置を決める。X線強度の積算値が最大となるときの第1の格子104の位置を明視野像を取得する際のx軸に対する基準の位置、X線強度の積算値が最小となるときの第1の格子104の位置を暗視野像を取得する際のx軸に対する基準の位置とする。X線強度の積算値が最大のときから最小のときを引いた半分の強度のときの第1の格子104の位置を中視野像を取得する際のx軸に対する基準の位置とする。但し、中視野像は、明視野像を取得する際と暗視野像を取得する際の第1の格子104の位置以外の位置であればよい。第1の格子104のy軸に対する位置も同様に決めることができる。
明視野像、暗視野像、中視野像を取得する場合も線源格子を用いることができる。線源格子を用いる場合、線源格子のアライメントも第2の検出器による検出結果を用いることができるが、線源格子のx軸に対する基準の位置とy軸に対する基準の位置の決め方が位相像を取得する際と一部異なるため説明する。線源格子を用いる場合は第1の格子104と線源格子112の相対位置により第2の格子上の自己像の位置が移動する。そのため、明視野像、暗視野像、中視野像を取得する場合は、第1の格子104又は線源格子112の何れか一方の格子のみを走査してx軸に対する基準の位置とy軸に対する基準の位置を決めることができる。基準の決め方は線源格子を導入しない場合と同様に、X線強度の積算値が最大となるときの第1の格子104及び線源格子112の位置を明視野像を取得する際の基準の位置とする。同様に、X線強度の積算値が最小となるときの第1の格子104及び線源格子112の位置を暗視野像を取得する際の基準の位置とする。中視野像を取得する際は、X線強度の積算値が最大のときから最小のときを引いた半分のときの第1の格子104及び線源格子112の位置を基準の位置とする。また、線源格子を用いない場合と同様に、第1の格子104及び線源格子112の相対位置が明視野像と暗視野像を取得する際の第1の格子104と線源格子112の相対位置以外にあるときに取得した像を中視野像としても良い。
線源格子を導入する場合は、線源格子と第1の格子の相対位置を基準の位置に保つことが重要なので、第1の格子104と線源格子112の両方の位置を調整しても良いし、どちらか一方のみの位置を調整しても良い。また、例えばx軸に対する位置は回折格子104を、y軸に対する位置は線源格子112を調整しても良い。また、線源格子112と第1の格子104のx軸とy軸に対する相対位置を調整する代わりに、第2の格子106のx軸とy軸に対する位置を調整しても良い。但し、線源格子112と第1の格子104のx軸とy軸に対する相対位置を調整する方が被検体103の被曝線量を軽減する効果が高い。
本実施形態は、第1の格子104のパターン及び第2の格子106のパターンが2次元を前提として記載した。しかし、第1の格子104のパターン及び第2の格子106のパターンが、図4に示すような1次元の場合は、パターンの周期が形成されている方向(図4の場合はX方向)に対してのみアライメントを行えばよい。
本実施形態では、それぞれのアライメントマークに球体を1つだけ設定しているが、図9(a)に示すようにアライメントマーク1カ所につき複数の球体を設定してもよい。複数のアライメントマークの移動量を解析することでノイズ耐性が向上し、格子の移動量・移動方向の精度が良くなる。また、3つのアライメントマーク105(a)〜(c)を互いに離れた位置に設けると、それぞれのパターンを得るために第3の検出器110と第4の検出器111が必要になる。そこで、図10に示すように、3つのアライメントマークを互いに近づけて第2の検出器109だけで測定することも可能である。但し、1つの検出器で複数のアライメントマークを解析する際に、個々のアライメントマークに対して他のアライメントマークの情報が極力混在しないような工夫が必要である。混在しないような工夫としては、第1の格子のアライメントマークの情報と第2の格子のアライメントマークの情報が混在しないような工夫と同様にすればよい。例えば、取得した2次元強度情報の特定のアライメントマークに対してガウス関数やハニング関数などのフィルターを掛けてからモーメント解析を行う。
尚、「基準を決めるアライメント」は、X線撮像装置を立ち上げる時や装置にトラブルが生じたときの再起動時などに行い、通常時には「基準からのズレを修正するアライメント」のみで十分な場合がある。
本実施例では第1〜第4の検出器111を1つの移動部205により移動させているが、第1の検出器108〜第4の検出器111を個別に移動手段を設け、各々の検出器を独立に動かしても良い。
本実施形態において「基準からのズレを修正するアライメント」を行う際に、第2〜第4の検出器の検出範囲に被検体が入り込むと、被検体によるX線の屈折に起因する検出結果の変化と各々の格子の移動に起因する検出結果の変化を切り分けることができなくなる。そこで、第2〜第4の検出器の検出範囲に被検体が入り込まないようにするか、被検体103を装置に設置してから「基準を決めるアライメント」を行うことが好ましい。
本実施形態において、第1の検出器108〜第4の検出器111の各々の画素サイズを統一する必要はない。また、本実施形態の第2の検出器109〜第4の検出器111の露光時間は同一でなくても良く、また、露光時間が同じであっても、同じタイミングで露光をしなくても良い。
本実施形態では、被検体103を撮像する手法としてトールボット干渉計を用いたが、被検体を撮像する手法はトールボット干渉計に限定されず、その他の干渉計や干渉計を用いない手法に用いることも可能である。
(実施形態2)
本実施形態におけるX線撮像装置は、第5の検出器114を備えることと、アライメントマークとして周期構造を有する格子(以下、アライメントパターンと呼ぶことがある)を用いる点が実施形態1と異なるが、その他は実施形態1と同様である。
本実施形態のX線撮像装置は、図12に示すように、第2の検出器109の下部に第5の検出器114を備え、第2の検出器109〜第5の検出器114を用いてアライメントを行うための検出を行う。
本実施形態では、第1の格子のアライメントパターンとして回折格子を、第2の格子のアライメントパターンとして遮蔽格子を用い、対応するアライメントパターン同士の重ね合わせによりモアレを形成する。そして、そのモアレを第2〜第5の検出器で検出してアライメントを行う。そのため、アライメントパターンが格子と同一面上に形成されていることが望ましい。本実施形態で使用する第1の格子のアライメントパターン115の例を図13(a)に、第2の格子のアライメントパターン117の例を図13(b)にそれぞれ示す。
第1の格子のアライメントパターン115はX線の強度情報を維持しつつ位相のみを変調する位相格子であることが望ましいため、X線の吸収率の少ないCやSiやAlなどの材料を用いて作製することが望ましい。但し、振幅型の回折格子を用いることもできる。一方、第2の格子のアライメントパターン117はX線の一部の情報を透過させつつ残りの部分を遮光する必要があるため、X線の吸収率の大きなPbやAuなどの材料で作製することが望ましい。
本実施形態において、被検体の撮像にトールボット現象を用いているため、第1の格子104と第1の格子のアライメントパターン115の周期と位相変調量は一致していることが望ましい。2つの周期・位相変調量が一致していることで、被検体103を撮像するためのトールボット距離とアライメントに使用するトールボット距離が等しくなるためアライメントが容易になる。本実施形態では第1の格子104と第1の格子のアライメントパターン115の位相変調量は、白色X線の場合は実効エネルギーの波長の1/4倍、特性X線の場合はKα1の波長の1/4倍とする。第1の格子のアライメントパターン115はストライプ状で、位相変調を行う部分と行わない部分の割合は1:1である。また、第2の格子のアライメントパターン117もストライプ状で、X線を透過させる部分と遮光させる部分の割合は1:1である。図13((a),(b))に示すように、第1の格子のアライメントパターン115(a〜d)の4つのアライメントパターンは同じ周期(P0)を有し、2つの回転角度(θ0、θ0’)を持つように形成されている。それに対して、第2の格子のアライメントパターン117(a〜d)の4つのアライメントパターンは周期P1または周期P2を有し、4つの回転角度(θ1、θ2、θ3、θ4)で形成されている。尚、回転角度とは、自己像の周期方向とアライメントパターンの周期方向の角度である。
第1の格子のアライメントパターン115aと115bの周期方向は第1の格子104の周期方向と一致するように形成されている(回転角度θ0=0度)。第1の格子のアライメントパターン115cと115dの周期方向は第1の格子104の周期方向と直交するように形成されている(θ0‘=90度)。
図13(b)に示した第2の格子のアライメントパターン117aは、第1の格子のアライメントパターン115aの周期(P0)をM倍した周期を更に1.02倍した周期(P1)を有する。また、第1の格子のアライメントパターン115aの回転角度と第2の格子のアライメントパターン117aの回転角度との差(以下、単に回転角度の差ということがある)3度になるように第2の格子のアライメントパターン117a形成されている。
但し、M=(L1+L2)/L1
L1:X線源101から第1の格子104までの距離
L2:第1の格子104から第2の格子106までの距離
第2の格子のアライメントパターン117bは、第1の格子のアライメントパターン115bの周期(P0)をM倍した周期を更に1.02倍した周期(P1)を有し、
回転角度の差が3度になるように形成されている。
第2の格子のアライメントパターン117cは、第1の格子のアライメントパターン115cの周期(P0)をM倍した周期を更に0.98倍した周期(P2)を有し、回転角度の差が3度になるように形成されている。第2の格子のアライメントパターン117dは、第1の格子のアライメントパターン115dの周期をM倍した周期を更に0.98倍した周期(P2)を有し、回転角度の差が3度になるように形成されている。尚、ここではP1=P0×M×1.02、P2=P0×M×0.98としたが、P1とP2はこの値に限定されるものではない。P1を第1の格子のアライメントパターン115aの周期(P0)をM倍した周期より数%長く、P2を第1の格子のアライメントパターン115aの周期(P0)をM倍した周期より数%短くすれば良い。また、回転角度の差も3度または−3度に限定されるものではなく、発生させたいモアレの周期に合わせて設定すればよい。但し、第1の格子104と第2の格子106がそれぞれ基準点に配置されているとき、第1の格子のアライメントパターン115(a〜d)のそれぞれが第2の格子のアライメントパターン117上に形成するパターンの周期同士が一致することが望ましい。同様に、第2の格子のアライメントパターン117(a〜d)のそれぞれが第2〜第5の検出器上に形成する4つのモアレの周期同士が一致することが望ましい。よって、第1の格子のアライメントパターン115aの周期(P0)をM倍した周期よりもP1をx%長くしたとき、P2をx%短くすることが望ましい。また、回転角度の差の絶対値は等しくすることが望ましい。
本実施形態のX線撮像システムによるアライメント方法の例について説明する。
X線源101と第1の検出器108〜第5の検出器114との間に、各々のアライメントパターンが同一面上に形成された第1の格子104と第2の格子106を設置する。また、第1の格子104は第2の格子106よりX線源101側に設置する。X線トールボット干渉計では、X線源101から第1の格子104までの距離と第1の格子104から第2の格子106の距離をトールボット干渉が発生する関係に配置する必要があるが、この段階では1cm以下の誤差であればよい。それぞれの格子を設置後、まず、第2の格子106のy20、x20、θx20、θy20を決める。
第2検出器109〜第5の検出器114を用いて第2の格子のアライメントパターン117を透過したX線を検出し、そこから積算強度又は単位面積当たりの強度の平均値を求める。これを、第2の格子106のy、x、θx、θyを変えて複数回行い、最もX線強度が高いときの第2の格子106の位置と角度をそれぞれの基準(y20、x20、θx20、θy20)とする。この基準をメモリ209に記録し、この基準に第2の格子を配置する。但し、実施形態1同様にx20は第2の格子106が図4(a)(b)に示すように湾曲及び集光しているときのアライメントで、第2の格子106が図4(c)に示すように平行型の場合は必ずしも必要がない。y20、x20、θx20、θy20の基準を決める際には、第2〜第5の検出器何れか1つだけを用いても良いし、複数用いても、4つ全てを用いて良い。また、第1の検出器108を用いて第2の格子106のy20、x20、θx20、θy20を決めても良い。
次に、第1の格子のアライメントパターン115が第2の格子のアライメントパターン117上に上形成するパターンと、第2の格子のアライメントパターン117が形成するモアレ縞を用いて第1の格子104の基準点θx10、θy10、を求める。
図14(a)は、第1の格子のアライメントパターン115aと第2の格子のアライメントパターン117aが形成するモアレ縞である。図14(b)は、第1の格子のアライメントパターン115bと第2の格子のアライメントパターン117bが形成するモアレ縞である。図14(c)は、第1の格子のアライメントパターン115cと、第2の格子のアライメントパターン117cが形成するモアレ縞である。図14(d)は、第1の格子のアライメントパターン115dと、第2の格子のアライメントパターン117dが形成するモアレ縞である。
第1の格子104のθx10は、図14(a)のモアレ縞の上部と下部の周期が一致する位置である。但し、モアレ縞の上部と下部の周期とは、モアレ縞の上部と下部における、x方向に沿ったモアレ縞の周期のことを指す。上部と下部は必ずしも上端と下端でなくても良いが、x方向と直交する方向への距離がなるべく大きいことが好ましい。仮に第1の格子104の上部が第2の格子106方向に倒れている(θxが回転している)場合は、第2の格子のアライメントパターン117aに形成されるモアレ縞の上部より下部の方が周期が長くなる。この原因は、第1の格子104がθx10とずれることで第1の格子のアライメントパターン115aの上部と下部で拡大率に差が生じるためである。同様に、第2の格子のアライメントパターン117bに形成されるモアレ縞を用いてもθx10を得ることが可能である。
同様に、第1の格子104のθy10は、図14(c)に示すようにモアレ縞の左部と右部の周期が一致する位置である。但し、モアレ縞の左部と右部の周期とは、モアレ縞の左部と右部における、y方向に沿ったモアレ縞の周期のことを指す。左部と右部は必ずしも左端と右端でなくても良いが、y方向と直交する方向への距離がなるべく大きいことが好ましい。第1の格子104のθx10、θy10を計算機207に記録し、θx10、θy10に第1の格子104を配置する。
次に、第1の格子のアライメントパターン115a、115bと、第2の格子のアライメントパターン117aと117bにより形成されるモアレ縞を用いて第1の格子のθz10と第2の格子のθz20を求める。
図15(a)の左上は、第1の格子のアライメントパターン115aと、第2の格子のアライメントパターン117aが形成するモアレ縞(周期MP_a)である。図15(a)の右上は、第1の格子のアライメントパターン115bと、第2の格子のアライメントパターン117bが形成するモアレ縞(周期MP_b)である。図15(a)の左下は、第1の格子のアライメントパターン115cと、第2の格子のアライメントパターン117cが形成するモアレ縞(周期MP_c)である。図15(a)の右下は、第1の格子のアライメントパターン115dと、第2の格子のアライメントパターン117dが形成するモアレ縞(周期MP_d)である。図15(b)は図15(a)の状態から第1の格子とZ軸がなす角度(θz)が時計周りに4度回転しているとき(θz10からずれているとき)のモアレ縞である。図15(c)は図15(a)の状態から第1の格子がZ軸に沿ってX線源101側に移動しているとき(z10からずれているとき)のモアレ縞である。図15(d)は図15(a)の状態から第1の格子とZ軸がなす角度が時計周りに4度回転し、更に第1の格子がZ軸に沿ってX線源101側に移動しているときのモアレ縞である。
図15(a)に示すように第2の格子のアライメントパターン117aを透過して形成されるモアレ縞と107bを透過して形成されるモアレ縞の周期が一致する位置を第1の格子のθz10と第2の格子のθz20の基準とし、メモリ209に記録する。
図15(b)に示すように、第2の格子のアライメントパターン117aにより形成されるモアレ縞より第2の格子のアライメントパターン117bにより形成されるモアレ縞の周期の方が短い場合は、第1の格子のθzを反時計周りに回転することで基準にアライメントすることが可能である。同様に、第2の格子のアライメントパターン117aを透過して形成されるモアレ縞より107bを透過して形成されるモアレ縞の周期の方が長い場合は、第1の格子のθzを時計周りに回転することでアライメントが可能である。また、第2の格子のアライメントパターン117cを透過して形成されるモアレ縞と107dを透過して形成されるモアレ縞の組み合わせでも、同様の結果を得ることが可能である。
しかしながら、「基準からのズレを修正するアライメント」を行う際、モアレ縞の周期解析のみでは、第1の格子104と第2の格子106の何れが回転したかを求めることが難しい。そこで、第2〜第5の検出器のそれぞれが検出したモアレ縞をフーリエ変換し、モアレ縞の周期だけでなく縞が生じている方向(周期方向)を解析することで、それぞれの格子の回転量を得ることが可能になる。図16(a)はモアレ縞をフーリエ変換して得られたフーリエ空間を示す。図16(a)の(1)〜(3)の3つの座標は、第1の格子と第2の格子が上述した基準(θz10、θz10)に対して第1の格子と第2の格子が下記の3種類のケースにあるときに形成されるモアレ縞をフーリエ変換して得られるピーク位置を示している。
(1)第1の格子が反時計回りに−10度回転、第2の格子の反時計回りに−6度
(2)第1の格子が反時計回りに2度回転、第2の格子は時計周りに2度回転
(3)第1の格子の時計周りに6度回転、第2の格子は時計周りに10度回転
上記3つのケースにおける各々の格子の回転角度と回転方向は各々異なっているが、第1の格子104と第2の格子106の回転角度の差は4度と一定のため、生じるモアレ縞の周期は全て等しくなる(図16(a)のフーリエ空間上に示す同真円状に分布される)。しかしながら、図16(a)に示すように、モアレ縞が生じる角度が異なっているため、3つのモアレ縞のピーク位置が重なることは無い。また、各々のモアレ縞が生じている回転角度をフーリエ空間上から得ることが可能である。第1の格子のθzと第2の格子のθzは1つのアライメントパターンから解析することが可能だが、4つのアライメントパターンの平均から算出することでノイズ耐性が向上する。
次に、図15に示す第2の格子のアライメントパターン117aを透過して形成されたモアレ縞と117cを透過して形成されたモアレ縞を用いて第1の格子104の基準z10、及び第2の格子106の基準z20、を求める。第2の格子のアライメントパターン117aと117cに形成されるモアレ縞の周期が一致するときの第1の格子と第2の格子のZ軸に対する位置をz10とz20とし、メモリ209に記録する。図15(c)に示すように、第2の格子のアライメントパターン117aに形成されるモアレ縞の周期より第2の格子のアライメントパターン117cに形成されるモアレ縞の周期の方が短い場合は、第1の格子104が基準位置よりもX線源101側にずれている。そのため、第1の格子104をZ軸に沿って第2の格子106側に移動することで第1の格子をz10に配置することが可能である。第1の格子を移動させる代わりに、第2の格子106をZ軸に沿って第1の格子側に移動させても良い。また、第2の格子のアライメントパターン117cと117dに形成されるモアレ縞の組み合わせでも、同様の結果を得ることが可能である。各々の格子のθzとzはどちらからアライメントしても良い。またθzとzは同時にアライメントすることが可能である。
最後に、図15に示す第2の格子のアライメントパターン117a、117bに形成されるモアレ縞を用いて第1の格子のx10を求める。第1の格子104のx10は、望ましい基準の位置がない。この理由は、第1の格子104のx10は被検体103を撮像するために用いるモアレ縞の空間的な位置のみに影響を与えるためである。上記の要因から、第1の格子104のx10は任意の位置を基準とすることが可能である。よって、例えば、第1の格子104のx10以外のアライメントが完了した時点での第1の格子104の位置や、第1の格子104をX線撮像装置に設置したときの位置などをx10として、任意の位置をx10としてメモリ209に記録する。そして、被検体103撮像中に「基準からのズレを修正するアライメント」を行うことで、第1の格子のxの変化を軽減することができる。
尚、本実施形態の第1の格子104及び第2の格子106のパターンが図4に示すような1次元の場合は、格子がY方向に動いても被検体103を撮像するために用いるモアレ縞は動かないためy10のアライメントは不要である。しかし、第1の格子104のパターン及び第2の格子106のパターンが2次元の場合は、パターンの周期が形成されている2方向(本実施形態ではX方向とY方向)に対してアライメントを行う必要がある。そのため、2方向に対して基準位置(x10、y10)の設定と「基準からのズレを修正するアライメント」を行う。y方向の基準位置y10の設定は、x10と同様に行うことができる。
但し、実施形態1と同様に「中視野像」「明視野像」「暗視野像」を測定する場合は、実施形態1と同様の方法で第1の格子の基準位置x10を設定する必要がある。
本実施形態でも実施形態1と同様に、数100um程度の大きな焦点サイズを有するX線源を用いる場合は、第3の格子112を設置する必要がある。その場合の第3の格子112のアライメントは、第1の格子と第2の格子同様に行うことができる。また、実施形態1のように、第3の格子のアライメントはアライメントパターンの重心位置解析により行っても良い。
本実施形態では、アライメントパターンが形成するモアレ縞を用いて「基準を決めるアライメント」と「基準からのズレを修正するアライメント」を行っているため、第2〜第5の検出器に被検体103が入り込むことは望ましくない。アライメントパターン部分に被検体103が入り込むと、被検体103の屈折によるアライメントパターンが形成するモアレ縞の移動量と、各々の格子の移動に起因するアライメントパターンが形成するモアレ縞の移動量を切り分けることができなくなるためである。よって、本実施形態では「基準を決めるアライメント」は被検体103を装置に配置する前に行うことが望ましい。また、各々の格子の基準位置にあるときに被検体を配置し、そのときのアライメントパターンの周期を各格子の基準として「基準からのズレを修正するアライメント」を行えば、第2〜第5の検出器に被検体103が入り込んでも問題は生じない。但し、実施形態1と同様に極力アライメントパターン部分に被検体103を入れないことが望ましい。
本実施形態では、各々の格子のアライメントパターンを(a)〜(d)の4種類設定しているが、3種類でも各々の格子のアライメントは可能である。また、1種類のみを設定する場合は、第2の格子106を第1の検出器108及び第2の検出器109に対して予め固定し、被検体103撮像中に第2の格子106が動かないようにするなどの準備が必要となる。また、本実施形態では各々のアライメントパターンをそれぞれ離して配置しているが、図11に示すように各々のアライメントパターンを近接した位置に配置し、第2の検出器109のみで複数のアライメントパターンを解析しても良い。
本実施例では、実施形態1のより具体的な実施例について説明する。本実施例では、X線源101として、モリブデンの回転対陰極型のX線発生装置を用いる。このX線源101からは発散X線102が発生し、第1の格子104、第2の格子106、第1の検出器108または第2の検出器109〜第4の検出器111の順でX線が入射する。第1の格子104のパターンの周期は6.1um、位相変調量はモリブデンのKα1の波長の1/4倍とする。第2の格子106のパターンの周期は8.2um、X線の遮光率を80%とする。
第1の格子104と第2の格子106の格子領域外に、アライメントマークとして各々の格子と同一平面上に金の球体を3つ以上固定する。金の球体の直径は、第2の検出器109〜第4の検出器111の画素サイズより大きくすることが望ましい。また、球体の直径がX線の吸収率に関わるため、100um以上が望ましい。
第2の格子上に形成される自己像の周期と第2の格子の周期の差によって第1の検出器上に200um周期のモアレを形成する場合は、X線源101と第1の格子104の距離を116cm、第1の格子104と第2の格子106の距離を34cmとすればよい。但し、このとき、第1の格子104のパターンの向きと第2の格子106のパターンの向きは一致しているものとする。格子の回転によるモアレ縞の調整では、X線源101から第1の格子104までの距離を102.5cm、第1の格子104から第2の格子106までの距離を35.3cm、第2の格子106に対して第1の格子104を面内に2.35度回転させる。所望の周期が無限大の場合は、X線源101から第1の格子104までの距離を約102.5cm、第1の格子104から第2の格子106までの距離を35.3cmとし、第1の格子104の周期方向と第2の格子106の周期方向を一致させれば良い。
尚、「基準を決めるアライメント」においては、上記のジオメトリの精度は1mm、0.1度程度で良い。
「基準を決めるアライメント」として、本実施例に必要なモアレ縞の周期に調整するために実施形態1に記載の方法で、第1の格子104と第2の格子106を基準の位置に配置する。また、「中視野象」「明視野像」「暗視野像」を撮像する場合は、それに合わせた第1の格子104のx10、y10のアライメントを行う。
「基準からのズレを修正するアライメント」では、第1の検出器で被検体の情報を1回検出する間に、第2〜第4の検出器109〜111で各々のアライメントマークを複数回検出する。そして、その検出毎に実施形態1に記載の方法でアライメントマークの重心の移動を計算し、その計算結果に基づいて第1の格子と第2の格子のアライメントを行う。
本実施例では、実施形態2のより具体的な実施例について説明する。本実施例では、X線源101として、モリブデンの回転対陰極型のX線発生装置を用いる。このX線源101からは発散X線102が発生し、第1の格子104、第2の格子106、第1の検出器108または第2の検出器109〜第5の検出器114の順でX線が入射する。第1の格子104の周期は6.1um、位相変調量はモリブデンのKα1の波長の1/4倍とする。第2の格子106の周期は8.2um、X線の遮光率を80%とする。
実施形態1では、第1の検出器が検出するモアレ縞の周期の調整に、第1の検出器が検出するモアレ縞自体を利用するため、第1の検出器が検出するモアレ縞の周期を、第1の検出器108の検出範囲より長い周期に調整することが困難だった。一方、実施形態2では、第1の検出器が検出するモアレ縞の周期が第1の検出器の検出範囲の長さよりも長くても、第2〜第5の検出器が検出するモアレ縞の周期をそれぞれの検出器の検出範囲の長さよりも短くすることができる。そのため、被検体103を撮像するモアレ縞の周期を実施形態1よりも容易に調整することが可能になる。
例えば、第1の検出器が検出するモアレ縞の周期を無限大にしたい(L1を約102.5cm、L2を35.3cmとする)ときでも、第2〜第5の検出器が検出するモアレ縞の周期を数100um程度にすることができる。
例えば、アライメントパターンの周期をそれぞれの格子の周期と同じにし、第1の格子のアライメントパターンの位相変調量をモリブデンのKα1の波長の1/4倍とした場合について説明する。
第2の格子の周期方向と第2の格子のアライメントパターン117の周期方向を6度ずらすことで、第1の検出器上に形成されるモアレ縞の周期が無限大でも、アライメントパターンが形成するモアレの周期は約80umとなる。同様に2.4度ずらすことで、アライメントパターンが形成するモアレの周期は約200umとなり、1.2度ずらすことで、アライメントパターンが形成するモアレの周期は約400umとなる。このように、第2〜第5の検出器の画素サイズに合わせてアライメントパターンが形成するモアレの周期を調整することができる。
次に、アライメントパターンの周期方向をそれぞれの格子の周期方向と同じにした場合について説明をする。第2の格子の周期と第2の格子のアライメントパターンの周期を約4%異ならせると、第1の検出器上に形成されるモアレ縞の周期が無限大でも、アライメントパターンが形成するモアレ縞の周期は約200umとなる。本実施例では、図13に示すように、第2の格子のアライメントパターン117の周期方向を第2の格子106の周期方向に対して傾け、第2の格子のアライメントパターン117の周期を第2の格子106の周期を異ならせている。
上記の格子を用いて第1の検出器上のモアレ縞の周期を任意の周期に調整することも可能である。第1の検出器上のモアレ縞の周期を200umにする場合、第1の検出器上に周期が無限大のモアレ縞が形成されるように各々の格子をアライメントした後、第1の格子104のθzを2.35度回転、又は第2の格子106のzを5mm程動かせばよい。また、第2の格子106の周期を7.9um程度にすることで、各々の格子が基準の位置に設定されているときに第1の検出器上に形成されるモアレ縞の周期を200umとすることが可能である。
一般的に、モアレ縞はナイキスト周波数より小さい領域において、周期が短くなるほどフーリエ解析時の周期や初期位相の確度が向上する。一方、モアレ縞の周期が短くなると検出器のMTFなどの影響で縞の振幅強度が低下しノイズの影響を受けるため、フーリエ解析時の周期や初期位相の精度が低下する。本実施例では、フーリエ解析を容易とするために、アライメントパターンが形成するモアレ縞の周期はアライメントパターンを検出する検出器の画素の2.5〜10個分とすることが望ましい。
「基準を決めるアライメント」として、本実施例に必要なモアレ縞の周期に調整するために実施形態2に記載の方法で、第1の格子104と第2の格子106を基準の位置に配置する。また、「中視野象」「明視野像」「暗視野像」を撮像する場合は、それに合わせた第1の格子104のx10、y10のアライメントを行う。
「基準からのズレを修正するアライメント」では、第1の検出器で被検体の情報を1回検出する間に、第2〜第4の検出器109〜111で各々のアライメントパターンを複数回検出する。そして、その検出毎に実施形態1に記載の方法でアライメントパターンの重心の移動を計算し、その計算結果に基づいて第1の格子と第2の格子のアライメントを行う。
実施形態2では、解析手法を明確にするために各アライメントパターンを1次元のストライプ状で説明を行った。しかしながら、第1の格子104が第2の格子106上に形成する自己像と周期又は周期方向が異なっていれば第2の格子のアライメントパターンは1次元でも2次元でも良い。本実施例では、図17に示すような2次元のアライメントパターンを用いた実施例について説明をする。第1の格子のアライメントパターン125は図17(a)に示すように、市松模様状のパターンを有する位相格子であり、周期は12um、位相変調量はモリブデンのKα1の波長の1/2倍とする。
図17(a)に示す第1の格子のアライメントパターン125がトールボット距離で形成する干渉パターンは、図17(b)に示すような井形状のため、第2の格子のアライメントパターン127も図17(c)に示すような井形状であることが望ましい。また、第2の格子のアライメントパターン127の周期は、第1の格子のアライメントパターン125が第2の格子のアライメントパターン127上に形成する自己像の周期に対して2次元方向でそれぞれ+5%、−5%異なる。更に、第1の格子のアライメントパターン125が第2の格子のアライメントパターン127上に形成する自己像の周期方向に対して+4度又は−4度回転させて第2の格子のアライメントパターン127を配置している。
図18(a)〜(d)に第1の格子のアライメントパターン125と第2の格子のアライメントパターン127により形成されるモアレを示す。図18(a)は第1の格子と第2の格子が基準の位置に配置されているときのモアレである。図18(a)の左は、第1の格子のアライメントパターン125と、第2の格子のアライメントパターン127aが形成するモアレである。図18(a)の右は、第1の格子のアライメントパターン125と、第2の格子のアライメントパターン127bが形成するモアレである。図18(b)は図18(a)の状態から第1の格子104のθzが時計周りに4度回転しているときのモアレである。図18(c)は図18(a)の状態から第1の格子104のzがX線源101側に移動しているときのモアレである。図18(d)は図18(a)の状態から第1の格子104のθzが時計周りに4度回転し、更に第1の格子104のzがX線源101側に移動しているときのモアレである。
実施例2と同様に、実施形態2に記載の方法で4つのモアレ縞の周期・周期方向の解析を行うことで、各格子のアライメントが可能である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
101 X線源
103 被検体
104 回折格子(第1の格子)
105 回折格子(第1の格子)のアライメントマーク
106 遮蔽格子(第2の格子)
106a 遮蔽格子の遮蔽部
106b 遮蔽格子の開口部
107 遮蔽格子(第2の格子)のアライメントパターン
108 第1の検出器
109 第2の検出器
110 第3の検出器
111 第4の検出器
112 線源格子(第3の格子)
113 線源格子(第3の格子)のアライメントパターン
114 第5の検出器
201 移動部
202 移動部
203 移動部
204 移動部
205 移動部
206 移動指示部
207 計算機
本発明の実施形態1及び実施形態2に係るX線位相イメージング装置の模式図 本発明の実施形態1に係る検出器の構成の模式図。 本発明の実施形態1に係る遮蔽格子の模式図。 本発明の実施形態1に係るアライメントマークの設置の模式図。 本発明の実施形態1に係るアライメントマークの解析方法の模式図。 本発明の実施形態1に係るアライメントマークの解析方法の模式図。 本発明の実施形態1に係るX線位相イメージング装置の模式図。 本発明の実施形態1に係るアライメントの模式図。 本発明の実施形態1に係るアライメントマークの模式図。 本発明の実施形態1に係るX線位相イメージング装置の模式図。 本発明の実施形態1に係るX線位相イメージング装置の模式図。 本発明の実施形態2に係る検出器の構成の模式図。 本発明の実施形態2に係るアライメントパターンの模式図。 本発明の実施形態2に係るアライメントパターンの解析方法の模式図。 本発明の実施形態2に係るアライメントパターンの解析方法の模式図。 本発明の実施形態2に係るアライメントパターンの解析方法の模式図。 本発明の実施例3に係るアライメントパターンの模式図。 本発明の実施例3に係るアライメントパターンの模式図。
図6にアライメントマーク105の移動距離と移動方向と第1の格子のズレ量の関係の代表的な事例を示す。図6(a)に示すようにdxa=dxb=dxc、−dya=−dyb=−dycの場合は格子全体がX方向にdx、Y方向に−dy移動していることが分かる。また、図6(b)に示すように−dxa=dxb=−dxc、dya=dyb=−dycの場合は格子全体がX線源側に移動していることが分かる(格子全体が拡大されている)。また、図6(c)に示すようにdxa=−dxb=dxc、dya=dyb=dyc=0の場合は格子全体がy軸を中心に回転していることが分かる。同様にdxa=dxb=dxc=0、−dya=−dyb=dycの場合は格子全体がx軸を中心に回転している。また、図6(d)に示すようにdxa=dxb=dxc、dya=dyb=dycの場合は格子全体が面内回転していることが分かる。
第2検出器109〜第5の検出器114を用いて第2の格子のアライメントパターン117を透過したX線を検出し、そこから積算強度又は単位面積当たりの強度の平均値を求める。これを、第2の格子106のy2、x2、θx2、θy2を変えて複数回行い、最もX線強度が高いときの第2の格子106の位置と角度をそれぞれの基準(y20、x20、θx20、θy20)とする。この基準をメモリ209に記録し、この基準に第2の格子を配置する。但し、実施形態1同様にx20は第2の格子106が図(a)(b)に示すように湾曲及び集光しているときのアライメントで、第2の格子106が図(c)に示すように平行型の場合は必ずしも必要がない。y20、x20、θx20、θy20の基準を決める際には、第2〜第5の検出器何れか1つだけを用いても良いし、複数用いても、4つ全てを用いて良い。また、第1の検出器108を用いて第2の格子106のy20、x20、θx20、θy20を決めても良い。
図15(a)に示すように第2の格子のアライメントパターン117aを透過して形成されるモアレ縞と17bを透過して形成されるモアレ縞の周期が一致する位置を第1の格子のθz10と第2の格子のθz20の基準とし、メモリ209に記録する。
図15(b)に示すように、第2の格子のアライメントパターン117aにより形成されるモアレ縞より第2の格子のアライメントパターン117bにより形成されるモアレ縞の周期の方が短い場合は、第1の格子のθz1を反時計周りに回転することで基準にアライメントすることが可能である。同様に、第2の格子のアライメントパターン117aを透過して形成されるモアレ縞より17bを透過して形成されるモアレ縞の周期の方が長い場合は、第1の格子のθz1を時計周りに回転することでアライメントが可能である。また、第2の格子のアライメントパターン117cを透過して形成されるモアレ縞と17dを透過して形成されるモアレ縞の組み合わせでも、同様の結果を得ることが可能である。
しかしながら、「基準からのズレを修正するアライメント」を行う際、モアレ縞の周期解析のみでは、第1の格子104と第2の格子106の何れが回転したかを求めることが難しい。そこで、第2〜第5の検出器のそれぞれが検出したモアレ縞をフーリエ変換し、モアレ縞の周期だけでなく縞が生じている方向(周期方向)を解析することで、それぞれの格子の回転量を得ることが可能になる。図16(a)はモアレ縞をフーリエ変換して得られたフーリエ空間を示す。図16(a)の(1)〜(3)の3つの座標は、第1の格子と第2の格子が上述した基準(θ10、θz10)に対して第1の格子と第2の格子が下記の3種類のケースにあるときに形成されるモアレ縞をフーリエ変換して得られるピーク位置を示している。
(1)第1の格子が反時計回りに10度回転、第2の格子反時計回りに6
(2)第1の格子が反時計回りに2度回転、第2の格子は時計周りに2度回転
(3)第1の格子の時計周りに6度回転、第2の格子は時計周りに10度回転

Claims (7)

  1. アライメントマークを有し、X線源からのX線で周期パターンを形成する光学素子と、
    前記光学素子と被検体とを経たX線を検出する第1の検出器と、
    前記アライメントマークからのX線を検出する第2の検出器と、
    前記第2の検出器の検出結果に基づいて前記光学素子を移動させる移動手段とを備えることを特徴とするX線撮像装置。
  2. 前記第1の検出器が1回検出を行う間に、
    前記第2の検出器によるX線の検出と、前記第2の検出器による検出結果に基づく前記光学素子の移動とを、複数回行うことを特徴とする請求項1に記載のX線撮像装置。
  3. 前記アライメントマークは前記光学素子上に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のX線撮像装置。
  4. 前記第2の検出器の検出結果に基づいて前記光学素子の移動量を計算する計算機を備え、
    前記移動手段は、
    前記計算機の計算結果に基づいて前記光学素子を移動させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のX線撮像装置。
  5. 前記X線撮像装置は、
    前記光学素子として第1の光学素子と第2の光学素子とを備え、
    前記第1の光学素子は第1のアライメントマークを有し、
    前記第2の光学素子は第2のアライメントマークを有し、
    前記第2の検出器は、前記第1のアライメントマークと前記第2のアライメントマークとを経たX線を検出し、
    前記移動手段は、
    前記第2の検出器の検出結果に基づいて前記第1の光学素子と前記第2の光学素子の少なくともいずれか一方を移動させることで、
    前記第1の光学素子と前記第2の光学素子の相対位置または相対角度の少なくともいずれか一方を変更することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のX線撮像装置。
  6. 前記第1の光学素子は回折格子であり、
    前記第2の光学素子は遮蔽格子であり、
    前記第1のアライメントマークは周期パターンを形成する回折格子であり、
    前記第2のアライメントマークは前記X線の一部を遮蔽する遮蔽格子であることを特徴とする請求項5に記載のX線撮像装置。
  7. 前記アライメントマークは前記光の強度を変調する領域を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のX線撮像装置。
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