JP5631013B2 - X線撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被検査物のX線位相像を計測するX線撮像装置、および該X線撮像装置を適用した被検査物の透過波面を計測する波面計測装置に関するものである。
X線は高い物質透過性を持ち、かつ高空間分解能イメージングが可能であることから、工業的利用として物体の非破壊検査、医療的利用としてレントゲン撮影、等に用いられている。
これらは、物体や生体内の構成元素や密度差によりX線透過時の吸収の違いを利用してコントラスト画像を形成するものであり、X線吸収コントラスト法と言われる。
しかし、軽元素ではX線吸収が非常に小さいため、生体の構成元素である炭素、水素、酸素などからなる生体軟組織、あるいはソフトマテリアルをX線吸収コントラスト法により画像化することは困難である。
これに対して、軽元素で構成される組織でも明瞭な画像化を可能とする方法として、X線の位相差を用いた位相コントラスト法の研究が、1990年代より行なわれている。
位相コントラスト法の一つに、特許文献1に記載されている方法がある。
この方法は位相シフト法と呼ばれる方式の1種であり、被検出物を透過したX線を回折格子に照射させ、回折格子から特定の距離だけ離れた位置に生じる強度分布(以下、自己像と呼ぶ)をモアレ縞として撮像する。
そして、回折格子を移動させてモアレ縞を走査させた3枚以上の画像に基づいて、被検出物を透過した位相情報を取得する。
このときに得られるのは1方向の微分波面なので、一般に波面形状を復元するには、これと直交する方向の微分波面を得る必要となる。
これに対し、特許文献2には、フーリエ変換法として知られている位相復元法が開示されている。
この方法では、まず2次元の回折格子を用いることで生じた互いに直交する方向の縞成分からなる自己像をフーリエ変換して周波数マップを得る。
次にその周波数マップ上で前述の直交する縞成分に対応する2つのピークの周辺を切り出して各々逆フーリエ変換したものの位相を算出する。
こうして得られた2つの位相分布マップは、互いに直交する方向の微分波面となっており、これらを基にして波面復元をすることによって、1枚の干渉画像から2次元的な波面復元を実現する。
米国特許7180979号明細書 特許第4323955号公報
上記特許文献1の方法では、1方向の微分波面を得るのに最少3枚の画像、波面形状を復元するには、互いに直交する方向の微分波面が必要となる。
そのため、最少6枚の画像が必要となり、X線被曝量の増加、計測時間の長時間化が生じ、これらが医療用診断装置に応用する際の課題となる。
一方、上記特許文献2の方法で取得した位相コントラスト画像は、微分位相以外に被検出物の透過率分布と光源の照明むらに起因した成分が含まれるという点に問題がある。そのため、被検出物を透過した位相分布を正確に計測することはできないという課題を有している。
本発明は、上記課題に鑑み、特許文献1の方法より少ない画像数で、且つ、特許文献2の方法より空間分解能が高く、
被検査物の透過率分布と光源の照明むらの影響を抑制して2次元的に波面を復元することが可能となる被検査物のX線位相像を計測するX線撮像装置、および被検査物の透過波面を計測する波面計測装置の提供を目的とする。
本発明のX線撮像装置は、X線源からX線を回折する回折格子と、
記回折格子を透過したX線強度分布を検出するX線検出器と、前記X線検出器で検出された強度分布から、被検物の位相情報を演算する演算手段と、を有するX線撮像装置であって、
前記X線検出器は、
第1の強度分布と、該第1の強度分布と異なる第2の強度分布と、を検出し、前記演算手段は、
前記第1の強度分布と前記第2の強度分布との差分の周波数スペクトルを演算し、
記周波数スペクトルから前記位相情報演算ることを特徴とする。
また、本発明の波面計測装置は、
光源と、
前記光源から照射された光線の位相もしくは強度を周期的に変調する回折格子と、
前記回折格子を透過もしくは反射した光線によるタルボ効果によって生じる強度分布、もしくはさらに遮光部材を配置することによって生じるモアレ縞の強度分布を取得する検出器と、
前記光源と前記回折格子の間、または前記回折格子と撮像装置の間に配置した被検物を透過した光線の微分位相分布を得る演算手段とを有し、前記被検物の透過波面を計測する波面計測装置であって、
前記検出器は、
第1の強度分布と、該第1の強度分布と異なる第2の強度分布と、を検出し、前記演算手段は、
前記第1の強度分布と前記第2の強度分布との差分の周波数スペクトルを演算し、
前記周波数スペクトルから前記位相情報を演算することを特徴とする
本発明によれば、特許文献1の方法より少ない画像数で、且つ、特許文献2の方法より空間分解能が高く、
被検査物の透過率分布と光源の照明むらの影響を抑制して2次元的に波面を復元することが可能となる被検査物のX線位相像を計測するX線撮像装置、および被検査物の透過波面を計測する波面計測装置を実現することができる。
本発明の実施形態1及び実施例1におけるX線撮像装置の構成例を説明する図である。 本発明の実施例1におけるX線撮像装置の市松模様位相格子を説明する図である。 本発明の実施例1における演算装置で実施する波面計測のフローチャートを説明する図である。 本発明の実施例1における位相差π/2の市松模様の位相変調格子を使用した場合の強度分布、周波数スペクトルを説明する図である。 本発明を適用しない場合の周波数スペクトル切り出し領域を説明する図である。 本発明の実施例1における周波数スペクトル切り出し領域を説明する図である。 本発明の実施例1における位相差πの市松模様の位相変調格子を使用した場合の強度分布、周波数スペクトルを説明する図である。 本発明の実施例1におけるメッシュパターンの強度変調格子を使用した場合の強度分布、周波数スペクトルを説明する図である。 本発明の実施例2におけるX線撮像装置の構成例を説明する図である。 本発明の実施例3における製造誤差を有する位相差πの市松模様の位相変調格子を使用した場合の強度分布、周波数スペクトルを説明する図である。 本発明の実施例3における製造誤差を有する位相差πの市松模様の位相変調格子を使用した場合の強度分布、周波数スペクトルを説明する図である。 本発明の実施例4における1方向に周期性を有する回折格子を使用した場合の強度分布、周波数スペクトルを説明する図である。 本発明の実施例4における周波数スペクトル切り出し領域を説明する図である。 本発明の実施例5における波面計測装置の構成例を説明する図である。
つぎに、本発明の実施形態について説明する。
(実施形態1)
実施形態1として、図1を用いて、本発明を適用したX線撮像装置の構成例について説明する。
図1において、1はX線を放射するX線源、2はX線源1より放射されたX線、3は本装置で計測すべき被検査物、4は入射するX線の位相もしくは強度を直交する2方向に周期的に変調させる回折格子である。
5は回折格子を透過したX線によるタルボ効果によって生じる強度分布を検出するX線検出器、6は回折格子4の面内位置を変化させる回折格子移動手段、7は検出器5で撮像した画像から微分波面および透過波面を算出する演算装置である。
本実施形態のX線撮像装置は、X線源1と、X線源から入射するX線の位相もしくは強度を直交する2方向に周期的に変調する回折格子4と、回折格子4の面内位置を変化させる移動手段6とを備えている。
また、回折格子4を透過もしくは反射した光の強度分布を取得するX線検出器5と、X線検出器5により検出された画像からX線の位相情報を取得する演算装置7とを備えている。
そして、この演算手段7は、移動手段6とX線検出器5を利用して取得した2枚の撮像強度分布の差分の空間周波数スペクトルを得るスペクトル算出手段を備えている。
また、差分スペクトル算出手段で得られた空間周波数スペクトルから上記強度分布の周期における周波数成分を切り出すスペクトル分離手段を備えている。
さらに、上記スペクトル分離手段で得られた上記周波数成分を逆フーリエ変換して微分位相分布を算出する微分位相算出手段を備えている。
以下、これらについて、更に詳細に説明すると、上記構成において、回折格子4は被検査物3の直前または直後に配置され、透過したX線がX線検出器5上に周期的な強度分布を形成するように作用する。
回折格子4は、具体的には周期的に厚みが変化しているX線透過部材からなる位相変調格子または、周期的に配列した開口部を有する強度変調格子、等で構成することができる。
回折格子4とX線検出器5の距離Z1は、明瞭な強度分布を得るために以下のタルボ(トールボットともいう)条件の式(1)を満たしている。
Figure 0005631013
式(1)においてZ0は光源1と回折格子4の距離、λはX線の波長、dは回折格子4の格子周期である。
また、Nはnを自然数として市松模様の位相差π/2の位相変調格子の場合はn/2−1/4、市松模様の位相差πの位相変調格子の場合はn/4−1/8、メッシュパターンの強度変調格子の場合はnと表される実数である。
被検査物3をX線が通過することで波面の傾きに変化が生じれば、X線の進行方向が変化するのでX線検出器上の強度分布が移動する。
一般に、X線検出器で撮影した強度分布画像にフーリエ変換法を利用すれば、被検査物3における透過波面の傾き(以後、微分波面)を求めることができる。
フーリエ変換法の詳細は、Mitsuo Takeda et al.,J.Opt.Soc.Am.,Vol.72,No.1(1982)に記載されているので、ここでは概要を説明する。
すなわち、強度分布を2次元フーリエ変換して得られた周波数スペクトルには、強度分布の基本周期成分(以下、これをキャリア縞と記す)の周波数(以下、これをキャリア周波数と記す)と数多くのその高調波成分に相当するピークが生じる。
直交するキャリア周波数に相当する2個のピークのうち1個のピークの周辺を切り出して中心に移動する。
さらに、これを逆フーリエ変換したものの位相成分を求めることで測定すべき波面の一方向の微分波面が得られる。
波面を復元するにはこの微分波面を微分方向に積分する。
但し、通常これだけでは微分方向と直交する方向の波面の変化に関しては算出することができない。
これに関しては、もう一方のピークに関しても同様の処理を実施し直交する2方向の微分波面を得ることで解決することができる。
本実施形態においては、回折格子移動手段によって回折格子を面内で移動することで強度分布のキャリア縞を半周期移動させて撮像した2画像の差分の周波数スペクトルを求める。
差分の周波数スペクトルの求め方は始めに画像間の引き算を実施し、その結果得られた差分画像をフーリエ変換してもよいし、始めに2画像をフーリエ変換してそれぞれの周波数スペクトルを算出し、次にそれら周波数スペクトル間の引き算を実施してもよい。
特に、本実施形態では、前記回折格子を面内で移動することで強度分布をその周期の半分だけ移動させて、その移動前後で強度分布を撮像する。
演算装置においてこうして得られた2枚の画像の差分を算出し、その差分画像にフーリエ変換法を施して被検査物透過波面の傾きを得ている。
被検査物への照度ムラや被検査物の透過ムラは2枚の画像で同様のパターンを生じているので、画像の差分を取ることでこれらの影響を除去できる。
また、フーリエ変換法による波面測定の空間分解能を制限しているキャリアの第2高調波のピークも除去することができるので空間分解能も改善される。
以上述べたとおり、本実施形態によれば、被検査物への照度ムラや被検査物の透過ムラに起因するノイズが除去されると共に空間分解能も改善された精度の高い被検査物のX線位相像計測を可能としている。
(実施形態2)
実施形態2として、実施形態1を適用した波面計測装置について説明する。
本実施形態は、光学素子の形状や内部物性を透過波面の計測をもとに検査するための波面計測装置に、実施形態1の構成を適用して構成される。
本実施形態の波面計測装置は、光源と、該光源から照射された光線の位相もしくは強度を周期的に変調する回折格子と、該回折格子の面内位置を変化させる移動手段とを備える。
また、回折格子を透過もしくは反射した光線によるタルボ効果によって生じる強度分布、もしくはさらに遮光部材を配置することによって生じるモアレ縞の強度分布を取得する撮像装置を備える。
更に、光源と前記回折格子の間、または前記回折格子と撮像装置の間に配置した被検物を透過した光線の微分位相分布を得る演算装置とを備え、被検物の透過波面を計測するように構成される。
そして、上記移動手段が実施形態1の移動手段によって構成され、また、上記演算装置が実施形態1の演算装置によって構成される。
このような構成によれば、位相シフト法より少ない撮像数で、且つ、従来のフーリエ変換法より空間分解能が高く、また被検物の透過率むらと光源の照明むらに起因する計測波面誤差が低減された透過波面を計測することができる。
以下に、本発明の実施例について説明する。
[実施例1]
実施例1として、図1を用いて、X線撮像装置の構成例について説明する。
本実施例のX線撮像装置において、X線源1から放射されたX線2は被検査物3および回折格子4を通過後、検出器5に達する。
回折格子4は、入射したX線の位相をπ/2ないしπ変調させる位相変調格子、または入射したX線の強度を変調させる強度変調格子である。
位相変調格子の場合はX線の透過率が大きく、加工性がよいシリコンで作製されている。
強度変調格子の場合はX線の透過率が小さい金で作製されている。
まず、回折格子として、位相差π/2の位相変調格子を使用した場合について説明する。
シリコンの厚みを周期的に変えることで、透過X線の位相が相対的にπ/2異なる部分が2次元で周期的に配列させた位相差π/2の位相変調格子を形成している。
図2は、本実施例における回折格子の一部分を光源側から見た図である。
すなわち、ハッチングのある部分41はハッチングの無い部分42に対し透過位相がπ/2異なるよう厚みに差を付けている。これらは周期dで2次元に配列している。
図3は、本実施例における測定ステップを示している。
ステップ110で、検出器は回折格子との距離Z1が、N=1/4とした場合の式(1)を満足するように配置されるので、検出器上には明瞭な強度分布の画像が生じている。
ステップ120で、検出器により強度分布を取得しこれを強度分布1とする。
図4(a)、(b)、(c)は、それぞれ、この時の回折格子4の位置状態、検出器上の強度分布、検出器上の強度分布を2次元フーリエ変換して求めた周波数スペクトルを表している。
ステップ130で、回折格子移動手段6により回折格子4を縦または横方向に半周期、即ち図2のdの2分の1移動させることで強度分布を周期の2分の1移動させる。
ステップ140で、再度検出器により強度分布を取得しこれを強度分布2とする。
図4(d)、(e)、(f)は、それぞれ、この時の回折格子4の位置状態、検出器上の強度分布、検出器上の強度分布を2次元フーリエ変換して求めた周波数スペクトルを表している。
図4(c)と(f)は、同じに見えるがそれは紙面に表示上、スペクトルの絶対値の大きさで濃淡をつけたためであり、キャリア縞に対応するピークであるキャリアピークは符号が逆転している。
一方、スペクトル中央部にあるピークは被検査物への照度ムラや被検査物の透過ムラに起因する成分でキャリアの移動には因らないので符号は不変である。したがって、強度分布1と強度分布2の差分を取れば中央部のピークを除去できる。ステップ150では、回折格子移動前後の強度分布の差分の周波数スペクトルを求める。
図4(g)は回折格子移動前後の強度分布の差分を表している。
図4(h)は、強度分布の差分の周波数スペクトルを表しており、中央部のピークが消失していることが分かる。
なお、回折格子移動前後の強度分布の差分の周波数スペクトルを算出する際に、始めに強度分布1と強度分布2の周波数スペクトルを算出し、次にそれら周波数スペクトルの差分を算出してもよいことは言うまでもない。
ステップ160では、キャリア周波数近傍領域を切り出す。切り出し領域を広くすれば、後のステップで算出する微分位相分布の空間分解能が向上する。
しかしながら、キャリアピーク以外のピークの影響を少なくするために、切り出し領域はキャリアピークと他のピークの中間線より内側に制限される。
図5は本発明を実施しない場合、即ち強度分布の差分を取らない場合の切り出し領域を示す図であり、340および341はキャリア周波数を中心とした直交する2方向の切り出し領域として最大のものである。
検出器の画素サイズをPとすれば、表現可能な空間周波数はその絶対値がナイキスト周波数以下に制限されるので±1/2Pの範囲である。
さらに、キャリアピーク310および311と中央部のピーク320の中間線より内側に制限されるので、最大の切り出し領域は中心が310および311で1辺が1/2√2Pで45°傾いた2つの正方形の内側となる。
一方、図6は本発明における切り出し領域を示す図であり、350および351はキャリア周波数を中心とした直交する2方向の切り出し領域として最大のものである。
中央部のピークが消失したので、切り出し領域を隣接するキャリアピークとの中間線まで拡大できる。
したがって、最大の切り出し領域は中心が310および311で1辺が±1/2Pの正立した2つの正方形領域の内側となる。
図6の切り出し領域350および351の面積は図5の切り出し領域340および341の2倍あるので、復元できる周波数成分もそれだけ多くなり結果的に空間分解能の高いX線位相像を得ることができる。
ステップ170では、切り出した空間周波数スペクトルを原点に移動させ、逆フーリエ変換する。
ステップ180では、ステップ170で得られた複素数分布の位相成分を算出する。
算出された位相は一般に0〜2πに畳み込まれているので位相接続(アンラップともいう)して微分位相分布が得られる。
さらに、必要に応じて、得られた直交する2方向の微分位相が同時に満たされるように微分位相を積分することで被検査物を透過したX線の位相分布、つまり透過波面を得ることができる。
また、位相分布を求める別の方法として、Zernike多項式などの関数列をキャリア縞の周期方向に微分した微分関数列に微分位相をフィッティングさせてもよい。
さらに、必要に応じて、強度分布1と強度分布2の和を求めれば、キャリアピークが消滅するので被検体のX線透過の情報を得ることができる。
つぎに、回折格子として位相差πの位相変調格子を使用した場合について説明する。
但し、前述の位相差π/2の位相変調格子使用の場合と同じ処理の説明については省略する。
ステップ130において検出器上の強度分布が紙面の縦と横方向の両方に半周期ずれるように回折格子を移動させる。
回折格子を移動させる距離は、位相差π/2の位相変調格子の場合の1/√2で、向きは45°傾いた方向である。
図7(a)、(b)、(c)は、それぞれ、位相差πの位相変調格子を利用した場合の回折格子の位置状態、検出器上の強度分布、検出器上の強度分布を2次元フーリエ変換して求めた周波数スペクトルである。
図7(d)、(e)、(f)は、回折格子移動後の回折格子の位置状態、検出器上の強度分布、検出器上の強度分布を2次元フーリエ変換して求めた周波数スペクトルである。
図7(g)は、回折格子移動前後の強度分布の差分であり、図7(h)は周波数スペクトルの差分である。
位相差π/2の位相変調格子を使用した場合と同様にキャリアピーク以外の不要なピークが消失するため、算出する微分位相分布の誤差は軽減される。
さらに、不要なピークが消失することで位相差π/2の位相変調格子を使用した場合と同様に、ステップ160における周波数スペクトルの切り出し領域も広げることができ、結果的に空間分解能の高いX線位相像を得ることができる。
さらに、回折格子としてメッシュパターンの強度変調格子を使用した場合について説明する。
ただし、前述の位相差π/2の位相変調格子使用の場合と同じ処理の説明については省略する。
ステップ130において検出器上の強度分布が紙面の縦と横方向の両方に半周期ずれるように回折格子を移動させる。
つまり、図8(a)に示すよう回折格子の周期をdとすると、紙面の縦と横方向の両方にd/2だけ回折格子を移動させる。
図8(a)、(b)、(c)はそれぞれ、透過部と遮光部からなる強度変調格子を利用した場合の回折格子の位置状態、検出器上の強度分布、検出器上の強度分布を2次元フーリエ変換して求めた周波数スペクトルである。
図8(d)、(e)、(f)はそれぞれ、回折格子移動後の回折格子の位置状態、検出器上の強度分布、検出器上の強度分布を2次元フーリエ変換して求めた周波数スペクトルである。
なお、図8(a)、(d)において黒い部分が遮光部を示している。
図8(g)は、回折格子移動前後の強度分布の差分であり、図8(h)は周波数スペクトルの差分である。位相差π/2の位相変調格子を使用した場合と同様に、キャリアピーク以外の不要なピークが消失するため、算出する微分位相分布の誤差は軽減される。
さらに、不要なピークが消失することで位相差π/2の位相変調格子を使用した場合と同様に、ステップ160における周波数スペクトルの切り出し領域も広げることができ、結果的に空間分解能の高いX線位相像を得ることができる。
[実施例2]
実施例2として、図9を用いて実施例1とは異なる形態のX線撮像装置の構成例について説明する。
本実施例での説明は、実施例1と違いのある部分に限定する。
本実施例は、タルボ干渉を利用したX線撮像装置の装置サイズを小さくすることに有効である。
装置サイズを小さくするためには、式(1)のZ0とZ1が小さくなるよう、回折格子の周期dは小さくしなければならない。
そのため、強度分布の周期が既存の検出器の画素程度または画素以下となるので、フーリエ変換法による波面復元ができない。
そこで、タルボ干渉による強度分布の周期とわずかに異なる周期を有する遮光部材によりモアレ縞を形成し、モアレ縞に拡大された強度分布の歪みから波面復元を行う。
本実施例では、検出器5の直前に強度分布の周期とわずかに異なる周期を有する遮光部材8を配置することで、モアレ縞を形成し、モアレ縞の強度分布を取得する。
被検査物3を透過したX線の位相分布により、モアレ縞には歪みが生じており、実施例1と同じ図3の手順に従って、被検査物3を透過したX線の微分位相分布または位相分布を取得する。
ステップ130に対応する2回目の撮像は実施例1と異なり、モアレ縞の周期を半周期ずらして取得する。
検出器上でモアレ縞の分布を移動させるには、回折格子4を回折格子面内で移動させてもよいし、遮光部材8を遮光部材面内で移動させてもよい。
ステップ140〜180に従い、小さな装置サイズでも被検査物の透過率むらと光源の照明むらに起因する計測波面誤差が低減された波面を計測することができる。
また、図6で示すように空間周波数スペクトルからの切り出し領域が最大となるよう設計することで、算出する微分位相分布または位相分布の空間分解能は最大化される。
[実施例3]
実施例3として、図10、図11を用いて上記実施例1、2とは異なる形態のX線撮像装置の構成例について説明する。
本実施例での説明は、実施例1、2と違いのある部分に限定する。
本実施例では、回折格子として使用する市松模様の位相差πの位相変調格子が、製造上の誤差により位相差がπからずれたり、市松模様が変形したりする場合でも、
被検査物への照度ムラや被検査物の透過ムラに起因するノイズが除去されると共に、空間分解能も改善された精度の高い被検査物の透過波面計測を可能としている。
π変調格子が製造誤差で位相差がπからずれたり、周期構造における市松模様が矩形からずれたりすると、理想的には存在しない0次光が発生してしまう。
0次光が発生すると、0次光と±1次光の干渉が起き、より低い周波数の強度分布が生じ、フーリエ変換法による位相算出に誤差が生じる。
図10(a)、(b)、(c)は、製造誤差により周期構造が市松模様からくずれた位相差πの位相変調格子を利用した場合の回折格子の位置状態、検出器上の強度分布、検出器上の強度分布を2次元フーリエ変換して求めた周波数スペクトルである。
図10(c)の周波数スペクトルには、図7(c)に示した製造誤差がない場合の周波数スペクトルには存在しなかった、周波数のスペクトルが存在していることが分かる。
回折格子の製造誤差により発生したスペクトルは、図3に手順を示した差分スペクトルでは除去することができないため、本実施例では、検出器上の強度分布を移動させた4つの撮像強度分布に基づいて、微分位相分布を算出する。
図10(d)、(e)、(f)は、図7(d)、(e)、(f)と同様に、回折格子を移動させたときの回折格子の位置状態、検出器上の強度分布、検出器上の強度分布を2次元フーリエ変換して求めた周波数スペクトルである。
検出器上の強度分布が周期性をもつ紙面の縦と横方向に半周期ずれるように回折格子を移動させている。
図10(g)、(h)、(i)は、図10(d)で示した回折格子の移動と同じ移動量で方向を90度直交方向に変えた場合の回折格子の位置状態、検出器上の強度分布、検出器上の強度分布を2次元フーリエ変換して求めた周波数スペクトルである。
図11(j)、(k)、(l)は、図10(d)で示した回折格子の移動と図10(g)で示した回折格子の移動を両方行った場合の回折格子の位置状態、検出器上の強度分布、検出器上の強度分布を2次元フーリエ変換して求めた周波数スペクトルである。
図10(b)に対応する撮像強度分布をIA、図10(e)に対応する撮像強度分布をIB、図11(h)に対応する撮像強度分布をIC、図11(k)に対応する撮像強度分布をIDとすると、IA−IB−IC+IDに対応する強度分布が図11(m)である。
その際、上記IA〜IDの撮像強度分布はつぎのようにして取得された撮像強度分布である。
すなわち、移動手段が、前記直交する2方向の周期方向の両方向に前記強度分布の周期を2分の1だけ移動するように、前記回折格子の面内位置を変化させることが可能に構成されている第1の移動手段と、
前記第1の移動手段と同一面内で直交方向に同じ距離だけ前記回折格子または前記遮光部材の位置を変化させる第2の移動手段と、によって構成される。
そして、撮像強度分布IAは前記移動手段を利用せずに取得され、撮像強度分布IBは第1の移動手段のみを利用して取得される。
また、撮像強度分布ICは第2の移動手段のみを利用して取得され、撮像強度分布IDは第1の移動手段と第2の移動手段とを利用して取得される。
図11(n)は図11(m)を2次元フーリエ変換した周波数スペクトルであり、回折格子の製造誤差により発生したスペクトルが除去されていることが分かる。
本実施例では、上記したように4つの回折格子位置で取得した撮像強度分布を足し引きした式(IA−IB−IC+ID)により求めた強度分布を、2次元フーリエ変換した周波数スペクトルに基づいて、微分位相分布または位相分布を算出する。
位相の算出方法は、実施例1で記述したステップ160、ステップ170、ステップ180に従う。
本実施例によると、回折格子の製造誤差により発生したスペクトルが除去されるため、フーリエ変換法における位相算出の精度が向上する。
以上の実施例1〜3において、前記強度分布または前記モアレ縞の強度分布は、該強度分布の周期が前記X線検出器の画素サイズの2√2倍で、
前記強度分布の周期方向が前記X線検出器の画素配列に対し45°傾くように、前記回折格子または前記遮光部材または前記X線検出器を配置する。
そして、演算装置におけるスペクトル分離手段を、フーリエ変換により得た空間周波数スペクトルから、前記X線検出器の画素配列の直交する2つの周期方向のそれぞれにおいて、
周波数がゼロからナイキスト周波数までを含む正方形領域を切り出すことが可能に構成する。そうすることによって、キャリアピークを中心とした最大の周波数領域が切り出されるため、算出される微分位相分布の空間分解能は最大化される。
[実施例4]
実施例4として、図12、図13を用いて上記実施例1から実施例3とは異なる形態のX線撮像装置の構成例について説明する。
本実施例での説明は、上記実施例1から実施例3と違いのある部分に限定する。実施例1から実施例3は、回折格子として2方向に周期性を有する回折格子を利用していたが、本実施例では1方向に周期性を有する位相変調格子または強度変調格子を利用する。
1方向に周期性を有する回折格子は、2方向に周期性を有する回折格子より製造が簡単であることに利点がある。
図12(a)、(b)、(c)は、位相を1方向に周期的にπ/2変調させる位相変調格子を利用した場合の回折格子の位置状態、検出器上の強度分布、検出器上の強度分布を2次元フーリエ変換して求めた周波数スペクトルである。
図12(d)、(e)、(f)は、回折格子を移動させることで、検出器上の強度分布が周期性をもつ紙面の横方向に半周期ずれるように回折格子を移動させた後の回折格子の位置状態、検出器上の強度分布、検出器上の強度分布を2次元フーリエ変換して求めた周波数スペクトルである。
図12(g)は、回折格子移動前後の強度分布の差分であり、図12(h)は周波数スペクトルの差分である。
図12(h)には、キャリア以外の不要なピークが除去されているため、微分位相分布の誤差は軽減される。
微分位相分布は、図12(h)の差分スペクトルから、ステップ160、ステップ170、ステップ180に従って算出される。
強度分布の周期が検出器の画素サイズの4倍で、周期方向が検出器の画素配列と一致するとき、算出する微分位相分布の空間分解能が最大化される。
このときの周波数スペクトルを図13に示す。中央部のピーク620やキャリアピークの第2高調波に相当するピーク630は、回折格子を移動させた撮像強度分布の差分により除去されており、キャリアピーク610を中心とした斜線で示した長方形領域である領域640を切り出せる。
この領域、つまり強度分布の周期方向はゼロからナイキスト周波数まで、強度分布の周期に直交する方向はナイキスト周波数間の周波数全域を含む周波数領域は、キャリアピークを中心とした切り出し領域として最大である。これにより、算出される微分位相分布の空間分解能は最大化される。
位相差πの位相変調格子や強度変調格子を利用した場合も、位相差π/2の位相変調格子と同様に強度分布を半周期ずらすよう回折格子を移動させた2つの撮像強度分布に基づいて、誤差が軽減された微分位相分布を算出できる。
回折格子の移動量は、位相差π/2の位相変調格子、位相差πの位相変調格子、強度変調格子を使用した場合でそれぞれ格子周期の2分の1、4分の1、2分の1である。
本実施例で得られる回折格子の周期方向の微分位相を積分することで位相分布を得ることもできる。
位相分布をより正確に算出するため、例えば回折格子を面内で回転させ周期方向を変えることで、2つ以上の方向で微分位相を算出し、それらが同時に満たされる位相分布を求めてもよい。
[実施例5]
実施例5として、図14を用いて波面計測装置の構成例について説明する。
本実施例での説明は、上記実施例1から4と違いのある部分に限定する。
光源11は、例えばレーザから構成され、コヒーレント光を放射する。被検物13は、例えば被検光学素子であり、より具体的には波面の計測対象である被検レンズや被検レンズ群である。
光源11と被検物13との間に設置する照明光学系12は、光源11から発せられる光波を収差が既知の波面に変換する。
照明光学系12は、例えば、口径が十分に小さいピンホールから構成し、球面波で近似される波面を生成する。
回折格子14は、光源から照射された光線の強度または位相を1方向または直交する2方向に周期的に変調する。
回折格子14を透過した光は、上記した式(1)を満たす位置にタルボ干渉による周期的な強度分布を生じる。
光検出器15は、強度分布を撮像する2次元撮像素子であり、CCDなどが用いられる。
移動手段16は、回折格子14を面内で移動させる手段で、強度分布を周期方向に半周期ずらすことができる。
演算装置17は、図3に示した手順に従って取得した撮像強度分布から回折格子14に入射した光の微分位相分布を算出する。
直交する2方向の微分位相分布から、これらを同時に満たす位相分布、即ち被検物13の透過波面が得られる。
1:X線源
2:X線
3:被検査物
4:回折格子
5:X線検出器
6:移動手段
7:演算装置

Claims (8)

  1. X線源からのX線を回折する回折格子と、前記回折格子を透過したX線の強度分布を検出するX線検出器と、前記X線検出器で検出された強度分布から、被検物の位相情報を演算する演算装置と、を有するX線撮像装置であって、
    前記X線検出器は、
    前記回折格子により形成される周期的な強度分布である第1の強度分布と、前記X線検出器上で前記第1の強度分布が前記第1の強度分布の周期方向に移動した強度分布である第2の強度分布と、を検出し、
    前記演算手段は、
    前記第1の強度分布と前記第2の強度分布との差分の周波数スペクトルを演算し、
    前記周波数スペクトルから前記位相情報を演算することを特徴とするX線撮像装置。
  2. X線源からのX線を回折する回折格子と、前記回折格子を透過したX線の強度分布を検出するX線検出器と、前記X線検出器で検出された強度分布から、被検物の位相情報を演算する演算装置と、前記回折格子と前記X線検出器の間に配置されている遮蔽部材と、を有するX線撮像装置であって、
    前記X線検出器は、
    第1の強度分布と、該第1の強度分布と異なる第2の強度分布と、を検出し、前記第1の強度分布と前記第2の強度分布とは、
    前記回折格子による強度分布と、前記強度分布の一部を周期的に遮光する前記遮蔽部材とにより形成されるモアレ縞であり、
    前記演算手段は、
    前記第1の強度分布と前記第2の強度分布との差分の周波数スペクトルを演算し、
    前記周波数スペクトルから前記位相情報を演算することを特徴とするX線撮像装置。
  3. 前記第2の強度分布は、
    前記X線検出器上で前記第1の強度分布が前記第1の強度分布の周期方向に半周期だけずれた強度分布であることを特徴とする請求項1又は2に記載のX線撮像装置。
  4. 前記第1の強度分布と前記第2の強度分布とは、2方向に周期を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のX線撮像装置。
  5. 前記第1の強度分布をIA、
    前記第1の強度分布を前記第1の強度分布が有する周期方向の1つである第1の方向に移動して検出した第2の強度分布をIB、
    前記第1の強度分布を前記第1の強度分布が有する周期方向の1つであり、前記第1の方向と異なる第2の方向に移動して検出した強度分布をIC、
    前記第1の強度分布を前記第1の方向および前記第2の方向に移動して検出した強度分布をIDとするとき、
    前記演算手段は、下記の式を満たす強度分布IEの空間周波数スペクトルを演算し、該空間周波数スペクトルから前記位相情報を演算することを特徴とする請求項4に記載のX線撮像装置。
    IE=IA−IB−IC+ID
  6. 前記第1の強度分布と前記第2の強度分布との周期は、前記X線検出器の画素のサイズの4倍であり、
    前記第1の強度分布と前記第2の強度分布との周期方向は、前記X線検出器の画素の配列方向と一致しており、
    前記演算手段は、前記周波数スペクトルから、前記強度分布の周期方向において周波数がゼロからナイキスト周波数までを含み、前記強度分布の周期方向に垂直な方向においてナイキスト周波数間の周波数を含む、長方形領域を切り出すことを特徴とする請求項4または5に記載のX線撮像装置。
  7. 前記第1の強度分布と前記第2の強度分布との周期は、前記X線検出器の画素サイズの2√2倍であり、
    前記第1の強度分布と前記第2の強度分布との周期方向は、前記X線検出器の画素配列に対し45°傾いており、
    前記演算手段は、前記周波数スペクトルから、前記X線検出器の画素配列の2つの周期方向のそれぞれにおいて、周波数がゼロからナイキスト周波数までを含む正方形領域を切り出すことを特徴とする請求項4または5に記載のX線撮像装置。
  8. 記演算装置は、
    前記第1の強度分布と前記第2の強度分布との差分を演算することで得られる強度分布をフーリエ変換すること、または、前記第1の強度分布と前記第2の強度分布をそれぞれフーリエ変換して得られた周波数スペクトルの差分をとることで、前記第1の強度分布と前記第2の強度分布との差分の周波数スペクトルを演算することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のX線撮像装置。
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