JP2016150173A - X線タルボ撮影装置およびx線タルボ撮影システム - Google Patents

X線タルボ撮影装置およびx線タルボ撮影システム Download PDF

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典広 松坂
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智康 横山
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Mitsuya Hamano
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Abstract

【課題】X線タルボ撮影を行う際の撮影条件を容易かつ迅速に設定することが可能なX線タルボ撮影装置を提供する。【解決手段】X線タルボ撮影装置1は、X線を照射するX線源11と、複数の格子12、15、16と、被写体Hと複数の格子12、15、16を透過したX線を検出してモアレ画像を撮影するX線検出器17と、X線源11に対するX線タルボ撮影時の撮影条件を設定するコントローラー20と、を備え、コントローラー20は、X線タルボ撮影の対象である被写体Hに対して一般撮影が行われる際の一般撮影に関する情報に基づいて、X線源11に対するX線タルボ撮影時の撮影条件を割り出して設定する。【選択図】図1

Description

本発明は、X線タルボ撮影装置およびX線タルボ撮影システムに関する。
患者の関節部の軟骨は、通常、従来の銀塩フィルム等を用いて撮影される単純X線画像(すなわち吸収画像)には写らない。また、MRI(magnetic resonance imaging:核磁気共鳴画像法)等の大型の撮影装置を用いれば、関節部の軟骨を画像中に写し出すことが可能であるが、装置自体が非常に高価なものであった。
一方、フラットパネルディテクター(Flat Panel Detector:FPD)として知られるX線検出器(放射線画像撮影装置等ともいう。)を用いてX線撮影(いわゆる一般撮影)を行う場合、通常、被写体とX線検出器とを近接させて撮影を行うが、本願出願人は、あえて被写体とX線検出器との距離を離して撮影することで、関節部の軟骨を画像中に写し出すことが可能であることを見出した(例えば特許文献1参照)。
また、本願出願人は、これまで、X線が物体を透過するときに生じるX線の位相シフトを捉えて画像化する、タルボ効果を利用するタルボ干渉計を用いたX線撮影装置や、それを応用したタルボ・ロー干渉計を用いたX線撮影装置、フーリエ変換方式を用いたX線撮影装置について研究を重ねてきた(例えば特許文献2〜5等参照)。
なお、以下では、このタルボ干渉計やタルボ・ロー干渉計を用いたX線撮影装置やフーリエ変換方式を用いたX線撮影装置をまとめてX線タルボ撮影装置という。すなわち、X線タルボ撮影装置という場合、タルボ干渉計を用いたX線撮影装置だけでなく、タルボ・ロー干渉計を用いたX線撮影装置やフーリエ変換方式を用いたX線撮影装置も含まれる。
X線タルボ撮影装置で撮影を行うと、単数または複数のモアレ画像が撮影されるが、複数のモアレ画像を縞走査法の原理に基づく方法で撮影して解析したり、或いは1枚のモアレ画像をフーリエ変換等の技術を用いて解析したりすることで、吸収画像と微分位相画像と小角散乱画像の少なくとも3種類の画像を再構成して生成することができることが知られている。また、これらの画像等をさらに再構成して種々の画像を生成することも可能である。
そして、本願出願人は、このX線タルボ撮影装置を関節部の軟骨の撮影に適用し、解剖した関節部をX線タルボ撮影装置で撮影したところ、例えば非特許文献1に示されているように、少なくとも微分位相画像中に関節部の軟骨を写すことが可能であることを見出した。そして、さらに、上記のような解剖された状態の関節部ではなく、解剖されていない生体の状態でも、関節部のモアレ画像を撮影して上記のように再構成することで、少なくとも微分位相画像中に関節部の軟骨を写すことが可能であることが見出されている。
特開2008−23312号公報 特開2008−200359号公報 国際公開第2011/033798号パンフレット 国際公開第2012/029340号パンフレット 特開2012−208114号公報
永島雅文、外7名,「関節軟骨の描出−微分干渉の原理を応用したX線撮影技術の可能性(第14回臨床解剖研究会記録 2010.9.11)」,臨床解剖研究会記録,2011年2月,No11,p.56−57、[平成27年1月20日検索]、インターネット< URL : http://www.jrsca.jp/contents/records/>
ところで、X線検出器(FPD)を用いたX線撮影の分野においては、支持台等と一体型のX線検出器やカセッテ型のX線検出器がすでに病院等の施設に導入されて一般撮影等に用いられているが、X線タルボ撮影装置の分野は、X線検出器を用いた一般撮影等の分野に比べて歴史が浅い。
また、例えばX線検出器を用いて一般撮影を行う場合、基本的にはX線検出器とX線源さえあれば撮影を行うことができるが、X線タルボ撮影装置の場合には、後述するように、X線検出器やX線源のほかに、複数の格子やろ過フィルター(付加フィルター等ともいう。)等を備えている。
そのため、例えば、熟練した放射線技師等の操作者は、被写体である患者の体格等を見れば、X線源からどの程度の線量のX線を照射させればよいか、すなわち、X線源に設定する管電圧や管電流、照射時間(或いは管電流と照射時間との積である照射mAs値)等をどのような値にすればよいかを自らの経験から比較的容易に決めることができるが、そのような操作者でも、X線タルボ撮影装置を用いた撮影の経験はさほど多くないため(或いは全くないため)、患者の体格等を見ても、X線タルボ撮影装置のX線源に設定する管電圧等の値を決めることは必ずしも容易ではない。
そのため、現状では、X線タルボ撮影装置を用いて撮影を行う際には、放射線技師等の操作者が、管電圧等の値を変えたりろ過フィルターを変える等して実際に撮影を行いながらX線源に設定する管電圧等の撮影条件を設定せざるを得ない。そのため、撮影条件の設定が操作者にとって非常に手間のかかる作業になるとともに、撮影対象の患者の待ち時間も長くなる等して患者にかかる負担も大きい。特にX線タルボ撮影装置は関節の軟骨等を撮影する場合も多いが、患者はリウマチ等を患っている場合も多く、関節部を撮影するために長い間関節部を真っ直ぐに伸ばすことができない等の問題もある。そのため、このような場合には特に撮影を早く終わらせる必要がある。
なお、以下では、X線源からX線検出器に被写体を介してX線を1回照射して被写体の吸収画像を撮影する上記の一般撮影と区別するため、X線タルボ撮影装置を用いて被写体のモアレ画像を撮影することをX線タルボ撮影という。そのため、X線タルボ撮影装置を備えるX線タルボ撮影システムでは、X線タルボ撮影により得られた単数または複数のモアレ画像が、その後の画像処理で再構成されて吸収画像や微分位相画像、小角散乱画像等の再構成画像が生成される。
本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、X線タルボ撮影を行う際の撮影条件を容易かつ迅速に設定することが可能なX線タルボ撮影装置およびX線タルボ撮影システムを提供することを目的とする。
前記の問題を解決するために、本発明のX線タルボ撮影装置は、
X線を照射するX線源と、
複数の格子と、
被写体と前記複数の格子を透過したX線を検出してモアレ画像を撮影するX線検出器と、
前記X線源に対するX線タルボ撮影時の撮影条件を設定するコントローラーと、
を備え、
前記コントローラーは、X線タルボ撮影の対象である被写体に対して一般撮影が行われる際の一般撮影に関する情報に基づいて、前記X線源に対する前記X線タルボ撮影時の撮影条件を割り出して設定することを特徴とする。
また、本発明のX線タルボ撮影システムは、
X線を照射するX線源と、
複数の格子と、
被写体と前記複数の格子を透過したX線を検出してモアレ画像を撮影するX線検出器と、
前記X線源に対するX線タルボ撮影時の撮影条件を設定するコントローラーと、
を備えるX線タルボ撮影装置と、
前記X線タルボ撮影時の撮影条件を割り出す装置と、
を備え、
前記装置は、X線タルボ撮影の対象である被写体に対して一般撮影が行われる際の一般撮影に関する情報に基づいて、前記X線タルボ撮影装置の前記X線源に対する前記X線タルボ撮影時の撮影条件を割り出して前記コントローラーに送信し、
前記コントローラーは、前記装置から送信された前記撮影条件を前記X線源に対するX線タルボ撮影時の撮影条件として設定することを特徴とする。
本発明のような方式のX線タルボ撮影装置およびX線タルボ撮影システムによれば、X線タルボ撮影を行う際の撮影条件を容易かつ迅速に設定することが可能となる。
本実施形態に係るX線タルボ撮影装置の構成を表す概略図である。 (A)ろ過フィルターの構成等を表す図であり、(B)ろ過フィルターを分解した状態を表す図である。 本実施形態に係るX線タルボ撮影システムの構成を表す概略図である。 撮影部位と対象者の体格ごとに一般撮影時の撮影条件とX線タルボ撮影時の撮影条件とが対応付けられた対応表の例を表す図である。 患者の体格を図4の場合よりもさらに細かく分類した場合の対応表の例を表す図である。 撮影部位と対象者の体格ごとに一般撮影時の撮影条件とX線タルボ撮影時の撮影条件とが対応付けられた対応表の別の例を表す図である。 コントローラーの表示部上に表示される選択画面の例を表す図である。 一般撮影時の撮影条件とX線タルボ撮影時の撮影条件およびスカウト撮影時の撮影条件とが対応付けられた対応表の例を表す図である。 吸収画像の例を表す図であり、被写体が撮影されていない部分や被写体が撮影されている部分を説明する図である。 差ΔSとそれに対応するX線タルボ撮影時の撮影条件とが対応付けられた対応表の例を表す図である。 微分位相画像の例、および微分位相画像中に写し出された軟骨を表す図である。 X線タルボ撮影を行うごとに記録されたX線タルボ撮影時やスカウト撮影時の撮影条件等の例を表す図である。 (A)、(B)手をX線タルボ撮影装置の被写体台上に載置する際の仕方について説明する図である。 指先が上側、手首側が下側になるように表示された手指の吸収画像の例を表す図である。 X線タルボ撮影装置の変更前に生成された再構成画像IAと変更後に生成された再構成画像IBの例を表す図である。 再構成画像IA、IBをそれぞれ骨の部分とそれ以外の部分とで2値化した画像および骨幅の最大値a、bを説明する図である。 再構成画像IAとa/b倍された再構成画像IBを表す図である。 変更後の再構成画像IBを変更前の再構成画像IAの大きさにあわせてトリミングして表示することを説明する図である。
以下、本発明に係るX線タルボ撮影装置およびX線タルボ撮影システムの実施の形態について、図面を参照して説明する。
なお、本実施形態では、X線タルボ撮影装置が、後述する線源格子(マルチ格子やマルチスリット等ともいう。)12を備えるタルボ・ロー干渉計を用いたX線タルボ撮影装置である場合について説明するが、X線タルボ撮影装置が、線源格子12を備えず、第1格子(G1格子ともいう。)15と第2格子(G2格子ともいう。)16のみを備えるタルボ干渉計を用いたX線タルボ撮影装置や、被写体に1回(或いは複数回)X線を照射して得られたモアレ画像に対してフーリエ変換等を施して再構成画像を得るフーリエ変換方式を用いたX線撮影装置である場合にも本発明を適用することができる。
[X線タルボ撮影装置の構成について]
本実施形態に係るX線タルボ撮影装置の構成例について説明する。図1は、本実施形態に係るX線タルボ撮影装置の構成を表す概略図である。
前述したように、X線タルボ撮影装置1では、タルボ干渉計やタルボ・ロー干渉計が用いられているが、タルボ干渉計等を構築する基本となるタルボ効果とは、一定の周期でスリットが設けられた第1格子(G1格子)を可干渉性(コヒーレント)のX線が透過すると、X線の進行方向に一定周期でその格子像を結ぶ現象をいう(例えば前述した特許文献2参照)。この格子像は自己像と呼ばれ、タルボ干渉計等では、自己像を結ぶ位置に第2格子(G2格子)を配置することでモアレ縞を生じさせることができる。そして、照射されるX線内に被写体を配置すると、被写体によりモアレ縞に歪みが生じる。X線タルボ撮影装置1では、このようにして被写体によりモアレ縞に歪みが生じたモアレ画像を撮影するように構成される。
本実施形態では、X線タルボ撮影装置1は、X線源11と、線源格子12と、ろ過フィルター13と、被写体台14と、第1格子15と、第2格子16と、X線検出器17と、支柱18と、コントローラー20とを備えている。なお、以下では、図1に示すように、X線タルボ撮影装置1が、上側に設けられたX線源11から下方の被写体Hに向けてX線を照射するように構成されている場合について説明するが、X線の照射方向はこれに限らず、水平方向や任意の方向に照射されるように構成することも可能であり、そのように構成されている場合にも本発明を適用することができる。
X線タルボ撮影装置1は、X線源11として、例えば医療現場で広く一般に用いられているクーリッジX線源や回転陽極X線源等を備えている。また、それ以外のX線源を用いることも可能である。なお、図1では、X線源11は点光源のように記載されているが、実際には、よく知られているように管球や高電圧装置(いずれも図示省略)等を備えるように構成されている。そして、図示を省略するが、管球は、高速で回転する回転陽極に電子銃から射出された電子ビームを電子レンズで絞って照射してX線を発生させる。そして、X線が絞りで絞られる等して下方に照射されるように構成される。なお、高電圧装置を、管球と一体的に構成することも可能であり、管球とは別体に構成することも可能である。以下では、管球や高電圧装置等をまとめてX線源11という。
そして、図1の状態では、X線源11の下方に線源格子12が設けられている。また、X線源11の陽極の回転等により生じる振動が線源格子12に伝わらないようにするために、線源格子12は、X線源11を覆うカバーには取り付けられず、支柱18に設けられた基台部19に取り付けられた固定部材12aに取り付けられている。
また、線源格子12や第1格子15、第2格子16には、X線の照射方向であるz方向と直交するy方向に所定の周期で図示しない複数のスリットが配列されて形成されている。なお、この場合、上記のスリットの延在方向はx方向になる。そして、固定部材12aには、線源格子12のほか、線源格子12を透過したX線の線質を変えるためのろ過フィルター13や、照射されるX線の照射野を絞るための照射野絞り111、X線を照射する前にX線の代わりに可視光を被写体Hに照射して位置合わせを行うための照射野ランプ112等が取り付けられている。
なお、線源格子12とろ過フィルター13と照射野絞り111は、必ずしもこの順番に設けられる必要はない。また、本実施形態では、線源格子12等の周囲には、それらを保護するための第1のカバーユニット120が配置されている。
また、本実施形態では、ろ過フィルター13は、図2(A)に示すように、複数種類(図2(A)、(B)では素通しの部分を含めて4種類)のフィルターで構成されており、回転軸13aを中心としてろ過フィルター13を回転させることで複数種類のフィルターのうちのいずれかをX線源11から照射されたX線(図2(A)のX参照)の光軸上に配置することができるようになっている。そして、光軸上に配置されたフィルターに応じて、線源格子12(図1参照)を透過したX線の線質を変えることができるようになっている。
そして、本実施形態では、ろ過フィルター13は、例えば図2(B)に示すように、放射線を透過しない鉛(Pb)等の金属等で形成され4カ所に開口13A〜13Dが設けられた円形板13pに、例えばアルミニウム(Al)やタングステン(W)、コバルト(Co)、モリブデン(Mo)等の金属等で形成された3/4円状のフィルター13qと、半円状のフィルター13rと、1/4円状のフィルター13sとを重ね合わせて形成されている。
本実施形態では、このようにして、ろ過フィルター13の各開口13A〜13Dにおけるフィルターの厚み(素通しの部分を含む。)を変えることで、X線の線質をフィルターの厚みに応じて変えるようになっている。そして、以下では、ろ過フィルター13を構成する各フィルター(すなわち各開口13A〜13Dに形成されるフィルター)を、例えばフィルター種2.3mmALやフィルター種3.8mmAL等のようにその厚みと材質とを用いて表す。
なお、ろ過フィルター13の構成は、図2(A)、(B)に示した場合に限定されない。例えば、ろ過フィルター13を、厚みが連続的に変化するように構成して、X線がろ過フィルター13を透過する位置を変化させて、X線の線質をろ過フィルター13の厚みに応じて連続的に変えることができるように構成することも可能である。また、ろ過フィルター13を構成する各フィルターを、異なる種類の金属等を用いたりそれらを組み合わせて形成したりすることも可能であり、ろ過フィルター13の構造やそれを構成するフィルターの材質等は、特定の構造や材質等に限定されない。
一方、図1に示すように、X線源11と第1格子15との間には、被写体である患者の手や足等の関節部を撮影するために被写体Hを保持する被写体台14が配置されている。そして、図示を省略するが、本実施形態では、撮影の最中に患者の体動がないようにするために、被写体である患者の手や足等を固定するための固定手段で被写体Hを固定して撮影を行うようになっている。
また、被写体台14の下方に第1格子15および第2格子16が配置されており、第2格子16の直下に、X線検出器17が配置されている。本実施形態では、X線検出器17として、前述したフラットパネルディテクターが用いられるようになっている。そして、X線検出器17は、被写体Hや第1格子15、第2格子16を透過したX線を検出して、照射されたX線に応じて電気信号を発生させる図示しない変換素子が配置されており、これらの変換素子によって発生された電気信号を画像信号に変換してモアレ画像を撮影するように構成されている。また、第1格子15や第2格子16、X線検出器17等の周囲には、それらを患者の足等から保護するための第2のカバーユニット140が配置されている。
なお、X線タルボ撮影装置1で、いわゆる縞走査法を用いてモアレ画像を複数枚撮影するように構成する場合には、線源格子12、第1格子15、第2格子16のうちのいずれか1つ、或いは第1格子15と第2格子16の両方をy方向に移動させるための図示しない移動装置等が設けられる。
コントローラー20(図1参照)は、図示しないCPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力インターフェース等がバスに接続されたコンピューターで構成されている。このように、コントローラー20を汎用コンピューターで構成する代わりに、専用の制御装置として構成することも可能である。
また、コントローラー20は、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等で構成された表示部20aや、マウスやキーボード等で構成された入力手段20bを備えており、さらに、HDD(Hard Disk Drive)等で構成される記憶手段20cを備え、或いは内蔵している。
コントローラー20は、X線源11に対するX線タルボ撮影時の撮影条件を設定することができるようになっている。すなわち、X線源11に対する管電圧や管電流、照射時間(或いは照射mAs値)や使用するろ過フィルター13のフィルター種等のX線タルボ撮影時の撮影条件の設定を、コントローラー20上で行うことができるようになっている。なお、コントローラー20におけるX線タルボ撮影時の撮影条件の設定等については後で説明する。
また、本実施形態では、コントローラー20は、X線タルボ撮影装置1で縞走査法を用いてモアレ画像を複数枚撮影する際に、上記のように第1格子15等をy方向(図1参照)に移動させるための移動装置等を制御して、第1格子15等を移動させるようになっており、X線タルボ撮影装置1のジェネレーターとしても機能するようになっている。また、前述したように、X線タルボ撮影装置1で撮影された単数または複数のモアレ画像に基づいて吸収画像や微分位相画像、小角散乱画像等の再構成画像が生成されるが、この再構成画像の生成処理をコントローラー20上で行うように構成することも可能である。
このように、コントローラー20に種々の機能を持たせるように構成することが可能であり、どのような機能を持たせるかは適宜決められるが、少なくとも、上記のようにコントローラー20上でX線源11に対するX線タルボ撮影時の撮影条件を設定することができるように構成される。
なお、X線タルボ撮影装置1のX線源11に対するX線タルボ撮影時の撮影条件を割り出す処理を、本実施形態のようにX線タルボ撮影装置1のコントローラー20で行うように構成する代わりに、例えば図3に示すように、X線タルボ撮影装置1のコントローラー20にネットワークを介する等してコンピューター等の外部装置60を接続してX線タルボ撮影システム50を形成し、外部装置60でこの処理を行うように構成することも可能である。この場合、外部装置60は、X線タルボ撮影時の撮影条件を割り出すと、X線タルボ撮影装置1のコントローラー20にその情報を送信し、コントローラー20が、外部装置60から送信されてきたX線タルボ撮影時の撮影条件を、X線源11に対するX線タルボ撮影時の撮影条件として設定するように構成される。
そして、以下では、X線タルボ撮影装置1のX線源11に対するX線タルボ撮影時の撮影条件を割り出す処理を、X線タルボ撮影装置1のコントローラー20で行う場合について説明するが、上記のように、外部装置60で行うように構成する場合も同様に説明される。
[X線タルボ撮影時の撮影条件の設定処理等について]
以下、本実施形態に係るX線タルボ撮影装置1のコントローラー20におけるX線タルボ撮影時の撮影条件の設定処理等について説明するとともに、本実施形態に係るX線タルボ撮影装置1の作用についてもあわせて説明する。
前述したように、支持台等と一体型のX線検出器やカセッテ型のX線検出器を用いた一般撮影はすでに病院等の施設で行われており、放射線技師等の操作者は、撮影部位(手(指を含む。)や手首、肘、肩、足、足首、膝等)や被写体である患者の体格(標準的、太め、細め等)から、X線源に対する撮影条件としてどのような値の管電圧や管電流、照射時間(或いは照射mAs値)等を設定すればよいかを、経験的に的確に推定できる場合が少なくない。しかし、X線タルボ撮影装置1は開発が開始されてから歴史が浅いこともあり、このような放射線技師等の操作者でも、撮影部位や患者の体格等から、X線タルボ撮影装置1のX線源11に対する撮影条件として設定すべき管電圧等の値を決めることは必ずしも容易ではなく、手間のかかる作業であった。
そこで、本発明者らが、X線タルボ撮影装置1でX線タルボ撮影を行う際の撮影条件を容易かつ迅速に設定ための設定方法等について研究を重ねた結果、同じ被写体(同じ患者および撮影部位)に対して、一般撮影を行う際の撮影条件と、X線タルボ撮影を行う際の撮影条件との間に対応関係があることが分かった。
そして、本発明では、この知見を用いて、X線タルボ撮影装置1のコントローラー20は、X線タルボ撮影の対象である被写体に対して一般撮影が行われる際の一般撮影に関する情報に基づいて、X線タルボ撮影装置1のX線源11に対するX線タルボ撮影時の撮影条件を割り出して自動的に(すなわち放射線技師等によらずに自ら)設定するように構成されている。
以下、X線タルボ撮影装置1のコントローラー20がX線タルボ撮影時の撮影条件を設定する設定処理について、いくつかの構成例を挙げて具体的に説明する。
[構成例1]
前述したように、X線タルボ撮影装置1でX線タルボ撮影が行われて得られた単数または複数のモアレ画像を再構成すると、被写体Hの吸収画像や微分位相画像、小角散乱画像等の再構成画像を生成することができるが、そのうち、再構成画像としての吸収画像は、同じ被写体に対して一般撮影を行って得られる吸収画像(例えば後述する図9参照)と同じような画像になる。
そこで、例えば、X線タルボ撮影装置1のX線源11に対する撮影条件として管電圧等の撮影条件を種々変えながら、ある被写体H(撮影対象者の撮影部位または撮影部位に対応するファントム)に対してX線タルボ撮影を行い、得られたモアレ画像を再構成して生成された吸収画像が、同じ被写体Hに対して行った一般撮影で得られた吸収画像と同じような濃淡になる撮影条件(すなわちX線タルボ撮影時の撮影条件)を割り出す。そして、このようにして割り出したX線タルボ撮影時の撮影条件を、一般撮影時の撮影条件と対応付ける。
そして、このような作業を、撮影部位を替えず、撮影される対象者(或いはファントム。以下同じ。)を替えて行うと、対象者の体格(標準的、太め、細め)が同じような体格である場合には、それらの対象者について同じ撮影条件(X線タルボ撮影時の撮影条件)を適用できることが分かった。
すなわち、撮影部位が同じであれば、X線タルボ撮影時の撮影条件を対象者ごとに変える必要はなく、標準的な体格の対象者には1つの撮影条件を適用し、太めの体格の対象者には別の1つの撮影条件を適用し、細めの体格の対象者には1つの撮影条件を適用することができることが分かった。
そのため、撮影部位ごとに体格が異なる対象者について上記のようにしてX線タルボ撮影時の撮影条件を割り出し、それを一般撮影時の撮影条件と対応付けていくと、例えば図4に示すように、撮影部位と対象者の体格ごとに一般撮影時の撮影条件とX線タルボ撮影時の撮影条件とが対応付けられた対応表L1が得ることができる。
なお、後述する各対応表においても同様であるが、対応表L1において、単位[kVp]、[mA]、[msec]、[mAs]を付して表される数値はそれぞれX線源に対する撮影条件としての管電圧、管電流、照射時間、照射mAs値であり、「2.3mmAL」や「3.8mmAL」は前述したろ過フィルター13のフィルターの種類(フィルター種)を表している。また、図4等の例では、X線タルボ撮影時の撮影条件における照射時間[msec]は、縞走査法により複数回照射されるX線のトータルの照射時間を表している。
また、対応表L1を含む各対応表では、管電流および照射時間と、照射mAs値とがいずれも記載されているが、X線源によっては、管電流と照射時間とを分けて設定することができず、それらの積である照射mAs値の形で設定するタイプのものもある。そのため、図4等に示したように、対応表上で、必ずしも管電流および照射時間と照射mAs値との両方を設定する必要はなく、X線源のタイプにあわせて、管電流および照射時間のみ、或いは照射mAs値のみを設定するように構成することも可能である。
さらに、図4に示した対応表L1では、患者の体格を、細め、標準的、太めの3段階に分けて撮影条件を対応付けた場合を示したが、例えば図5に示すように、患者の体格をさらに細かく分類し、各分類に対してそれぞれ一般撮影時の撮影条件とX線タルボ撮影時の撮影条件とを対応付けるように構成することも可能である。なお、図5の対応表L1では、体格を表す数値が大きくなるほど患者の太さが増し、数値が小さくなるほどより細身であることを表している。
また、X線タルボ撮影装置1によっては、X線タルボ撮影時の撮影条件を一般撮影時の撮影条件ほど細かく設定することができない場合もあり得る。そこで、そのような場合には、例えば図6に示すような形で一般撮影時の撮影条件とX線タルボ撮影時の撮影条件とを対応付けるようにして対応表L1を構成することも可能である。
本実施形態では、X線タルボ撮影装置1のコントローラー20は、このように一般撮影時の撮影条件とそれに対応するX線タルボ撮影時の撮影条件とを対応付けた対応表L1を予め、記憶手段20c(図1参照)やROM等に記憶させる等して有しており、或いはプログラム中に書き込む等して対応表L1を有している。
[構成例1−1]
構成例1−1および後述する構成例1−2では、前述した「X線タルボ撮影の対象である被写体に対して一般撮影が行われる際の一般撮影に関する情報」([X線タルボ撮影時の撮影条件の設定処理等について]の項参照)として、X線タルボ撮影の対象である被写体に対して行われた過去の一般撮影の際に設定された一般撮影時の撮影条件に着目する。
そして、X線タルボ撮影装置1のコントローラー20が、X線タルボ撮影の対象である被写体に対して行われた過去の一般撮影の際に設定された一般撮影時の撮影条件に基づいて、X線タルボ撮影装置1のX線源11に対するX線タルボ撮影時の撮影条件を割り出す場合について説明する。
例えば、図1等では図示を省略したPACS(Picture Archiving and Communication System)等の外部システムやサーバー等に、患者の撮影部位を一般撮影した画像データが保管されており、画像データのヘッダー等に当該画像データに関する患者の情報や撮影部位の情報とともに当該一般撮影時の撮影条件が書き込まれている場合がある。
そのような場合には、コントローラー20は、これから行われるX線タルボ撮影の被写体である患者の情報と撮影部位(手や膝等)の情報がコンソール等から送信されたり或いは放射線技師等の操作者により入力手段20b(図1参照)を介して入力された時点で、外部システムやサーバー等から、当該患者の撮影部位について行われた過去の一般撮影の際に設定された一般撮影時の撮影条件の情報を入手することができる。
また、撮影の手順として、X線タルボ撮影装置1で行われる被写体(患者および撮影部位)のX線タルボ撮影に先立って、同じ被写体に対して一般撮影を行うように運用されるケースもある。そして、この場合は、このようにX線タルボ撮影の直前に行われた一般撮影の際の撮影条件の情報を、一般撮影で得られた画像データに基づいて吸収画像を生成したコンソールや画像処理装置等から入手することもできる。なお、このように「過去の一般撮影」にはX線タルボ撮影の直前に行われた一般撮影も含まれる。
そこで、コントローラー20は、一般撮影で得られた吸収画像やその際の一般撮影の撮影条件等の情報を管理しているPACS等の外部システムやサーバー、コンソール等に対して、これから行われるX線タルボ撮影の対象である患者の情報と撮影部位の情報等を送り、それに対応する一般撮影時の撮影条件を検索させて送信させる等して、一般撮影時の撮影条件の情報を自動的に入手するように構成することができる。
そして、この構成例1−1では、コントローラー20は、上記のようにして外部システム等から、X線タルボ撮影の対象である被写体(患者および撮影部位)に対して行われた過去の一般撮影の際に設定された一般撮影時の撮影条件を入手すると、対応表L1(図4等参照)に基づいて、それに対応する、X線タルボ撮影装置1のX線源11に対するX線タルボ撮影時の撮影条件を割り出す。そして、割り出した撮影条件(管電圧、フィルター種、管電流、照射時間(或いは照射mAs値))を自動的に設定するように構成される。
[構成例1−2]
また、上記のようにして、コントローラー20が、X線タルボ撮影の対象である被写体に対して行われた過去の一般撮影の際に設定された一般撮影時の撮影条件を自動的に入手する代わりに、例えば、放射線技師等の操作者が、過去の一般撮影時の撮影条件をコントローラー20に入力手段20bを介して入力したり、或いは過去の一般撮影時の撮影条件等がコード化されたバーコードや2次元コード等を図示しないリーダーで読み取らせる等してコントローラー20に入力するように構成することも可能である。
以上の構成例1−1、1−2のように構成すれば、X線タルボ撮影の対象である被写体に対して行われた過去の一般撮影の際に設定された一般撮影時の撮影条件に基づいて、X線タルボ撮影装置1のX線源11に対するX線タルボ撮影時の撮影条件がコントローラー20により自動的に割り出される。そのため、放射線技師等の操作者がX線タルボ撮影時の撮影条件を試行錯誤しながら設定する必要がなくなり、X線タルボ撮影装置1でX線タルボ撮影を行う際の撮影条件を容易にかつ迅速に設定することが可能となる。
なお、以下の各構成例においても同様であるが、例えば、構成例1−1、1−2において、コントローラー20が自動的に設定したX線タルボ撮影時の撮影条件(管電圧等)をコントローラー20の表示部20a(図1等参照)上に表示する等して、放射線技師等の操作者にどのような管電圧等が設定されたかを報知するように構成することも可能である。このように構成すれば、操作者がX線タルボ撮影時の撮影条件として実際にどのような管電圧等が設定されたかを知ることが可能となり、必要に応じて撮影条件の修正等を行うことも可能となる。
また、その際、当該被写体に対して過去の一般撮影の際に設定された一般撮影時の撮影条件や画像調整等の必要な情報もあわせて表示するように構成することも可能であり、X線タルボ撮影時の撮影条件とともに報知される内容は適宜決められる。
[構成例1−3]
一方、前述したように、一般撮影の経験を積んだ放射線技師等の操作者であれば、患者の体格(標準的、太め、細め等)を見て、撮影部位(手や膝等)を一般撮影する場合にX線源に対する撮影条件としてどのような値の管電圧や管電流、照射時間(或いは照射mAs値)等を設定すればよいかを的確に想定することができる。
そこで、放射線技師等の操作者が、仮に被写体(患者および撮影部位)に対して一般撮影を行うとした場合に設定する一般撮影時の撮影条件(管電圧や管電流、照射時間(或いは照射mAs値))をX線タルボ撮影装置1のコントローラー20に入力すると、コントローラー20が、図4等に示した対応表L1の一般撮影時の撮影条件の中から入力された撮影条件に合致する撮影条件を検索し、それに対応するX線タルボ撮影時の撮影条件を割り出して自動的に設定するように構成することも可能である。
或いは、図4等に示した撮影部位(体格)と一般撮影時の撮影条件の各項目をコントローラー20の表示部20a(図1等参照)上に表示して、それらの一般撮影時の撮影条件の中から操作者に特定の一般撮影時の撮影条件を選択させるように構成することも可能である。
この場合、前述した「X線タルボ撮影の対象である被写体に対して一般撮影が行われる際の一般撮影に関する情報」は、仮に被写体に対して一般撮影を行うとした場合に操作者が設定する一般撮影時の撮影条件ということになる。
そして、この構成例1−3のように構成すれば、放射線技師等の操作者が患者の体格や撮影部位から一般撮影を行う場合に設定する管電圧等を経験に基づいて推定し、それをX線タルボ撮影装置1のコントローラー20に入力するだけで、X線タルボ撮影装置1のX線源11に対するX線タルボ撮影時の撮影条件がコントローラー20により自動的に割り出される。そのため、操作者がX線タルボ撮影時の撮影条件を試行錯誤しながら設定する必要がなくなり、X線タルボ撮影装置1でX線タルボ撮影を行う際の撮影条件を容易にかつ迅速に設定することが可能となる。
[構成例1−4]
また、構成例1−3をさらに敷衍して、放射線技師等の操作者が、患者の体格が標準的であるか、太めであるか、細めであるかを判別して、撮影部位とともにコントローラー20に入力することで、コントローラー20がX線タルボ撮影時の撮影条件を自動的に割り出して設定するように構成することも可能である。
この場合、コントローラー20の表示部20a上に、例えば図7に示すように、撮影部位(手や膝等)や患者の体格(細め、標準的、太め)を選択することが可能な選択画面を表示し、放射線技師等の操作者が撮影部位(左右を含む。)や患者の体格を判別して対応するボタンアイコンIをクリックする等して選択する。患者の体格をさらに細かく分類する場合には、「細め」等のボタンアイコンの代わりに、例えば「−3」〜「+3」等の各ボタンアイコンを表示するように構成することも可能である。また、他の要素を選択できるように構成することも可能である。
そして、コントローラー20は、操作者により撮影部位や患者の体格が選択されると、図4等に示した対応表L1の撮影部位と体格の中から入力された撮影部位と患者の体格に合致する項目を検索し、それに対応するX線タルボ撮影時の撮影条件を割り出して自動的に設定するように構成することが可能である。
このように構成すれば、放射線技師等の操作者が患者の体格を判別して撮影部位と患者の体格をX線タルボ撮影装置1のコントローラー20に入力するだけで、X線タルボ撮影装置1のX線源11に対するX線タルボ撮影時の撮影条件がコントローラー20により自動的に割り出される。そのため、操作者がX線タルボ撮影時の撮影条件を試行錯誤しながら設定する必要がなくなり、X線タルボ撮影装置1でX線タルボ撮影を行う際の撮影条件を容易にかつ迅速に設定することが可能となる。
[構成例2]
ところで、下記の構成例においても同様であるが、X線タルボ撮影を行う前に、被写体台14上での被写体の位置合わせ等のために、X線を1回だけ照射させるスカウト撮影が付随して行われる場合がある。そして、このスカウト撮影時の撮影条件についても、X線タルボ撮影装置1のコントローラー20が、X線タルボ撮影(スカウト撮影)の対象である被写体(患者および撮影部位)に対して行われた過去の一般撮影の際に設定された一般撮影時の撮影条件に基づいて、スカウト撮影時の撮影条件を割り出して自動的に設定するように構成することが可能である。
この場合、コントローラー20は、例えば上記の図4に対応する対応表L2として、図8に示すような対応表を有するように構成される。そして、上記のようにして外部システム等から、X線タルボ撮影(スカウト撮影)の対象である被写体(患者および撮影部位)に対して行われた過去の一般撮影の際に設定された一般撮影時の撮影条件を入手すると、対応表L2に基づいて、それに対応する、X線タルボ撮影装置1のX線源11に対するスカウト撮影時の撮影条件を割り出す。そして、割り出した撮影条件(管電圧、フィルター種、管電流、照射時間(或いは照射mAs値))を自動的に設定するように構成される。
このように構成すれば、X線タルボ撮影に付随して行われるスカウト撮影の対象である被写体に対して行われた過去の一般撮影の際に設定された一般撮影時の撮影条件に基づいて、X線タルボ撮影装置1のX線源11に対するスカウト時の撮影条件がコントローラー20により自動的に割り出される。そのため、放射線技師等の操作者がスカウト撮影時の撮影条件を試行錯誤しながら設定する必要がなくなり、X線タルボ撮影装置1でスカウト撮影を行う際の撮影条件を容易にかつ迅速に設定することが可能となる。
なお、図8では、図4の対応表L1に対応する対応表L2を示したが、対応表L2を、図5や図6に示した対応表L1に対応するように構成することも可能である。
また、スカウト撮影では、1枚のモアレ画像が撮影されるが、モアレ画像にはモアレ縞が重畳されており、被写体の像が見づらい場合がある。そこで、本実施形態では、コントローラー20は、スカウト撮影で得られた1枚のモアレ画像に対して簡易的な画像処理を行ってこのモアレ画像からモアレ縞を除去するようになっている。このように構成することで、放射線技師等の操作者が簡易処理後の画像を見て、画像上に残った被写体の像の画像中の位置等に基づいて被写体台14上での被写体の位置合わせが適切に行われているか否か等を適切に判断することが可能となる。
[構成例3]
一方、上記の構成例1では、X線タルボ撮影装置1のコントローラー20が、X線タルボ撮影の対象である被写体に対して行われた過去の一般撮影の際に設定された一般撮影時の撮影条件に基づいて、X線源11に対する前記X線タルボ撮影時の撮影条件を割り出す場合について説明した。
しかし、このように構成する代わりに、コントローラー20が、X線タルボ撮影の対象である被写体に対して行われた過去の一般撮影で得られた吸収画像に基づいて、X線タルボ撮影装置1のX線源11に対するX線タルボ撮影時の撮影条件を割り出すように構成することも可能である。
すなわち、この構成例3では、前述した「X線タルボ撮影の対象である被写体に対して一般撮影が行われる際の一般撮影に関する情報」([X線タルボ撮影時の撮影条件の設定処理等について]の項参照)として、X線タルボ撮影の対象である被写体に対して行われた過去の一般撮影で得られた吸収画像に着目する。そして、この構成例3を採用すれば、上記のように過去の一般撮影の際の撮影条件の情報を入手できなかったり容易に入手できないような場合でも、一般撮影で得られた吸収画像そのものに基づいてX線タルボ撮影時の撮影条件を設定することが可能となる。
具体的には、前述した構成例1の場合と同様に、例えば、X線タルボ撮影装置1のX線源11に対する撮影条件として管電圧等の撮影条件を種々変えながら、ある被写体H(撮影対象者の撮影部位または撮影部位に対応するファントム)に対してX線タルボ撮影を行い、得られたモアレ画像を再構成して生成された吸収画像が、同じ被写体Hに対して行った一般撮影で得られた吸収画像と同じような濃淡になる撮影条件(すなわちX線タルボ撮影時の撮影条件)を割り出す。
その際、例えば、手指の一般撮影を行うと、例えば図9に示すような吸収画像Iabが得られるが、コントローラー20は、X線タルボ撮影時の撮影条件を割り出す際の基準とされた吸収画像Iabの濃淡として、被写体が撮影されていない部分αの信号値の平均値(以下、S値といい、部分α等のS値をSα等と表す。)と、被写体が撮影されている部分βのS値Sβを算出する。なお、被写体が撮影されていない部分αと被写体が撮影されている部分βは、例えば吸収画像Iabの各画素の信号値等から画像解析により求めることができる。
そして、コントローラー20は、このようにして一般撮影で得られた吸収画像Iabにおける被写体が撮影されていない部分αのS値Sαと被写体が撮影されている部分βのS値Sβとの差ΔSを算出し、この差ΔSと、上記のようにしてこの一般撮影で得られた吸収画像Iabと同じような濃淡になる撮影条件として割り出したX線タルボ撮影時の撮影条件とを対応付ける。
構成例3では、コントローラー20は、図4等に示した対応表L1の代わりに、上記のようにして差ΔSとそれに対応するX線タルボ撮影時の撮影条件とを対応付けた対応表L3(図10参照)を予め、記憶手段20c(図1参照)やROM等に記憶させる等して有しており、或いはプログラム中に書き込む等して対応表L3を有している。
なお、図10では、上記の構成例1の図4に対応する例が記載されているが、例えば図5に示した場合と同様に、差ΔSをより細かく分類してX線タルボ撮影時の撮影条件とを対応付けるように構成することも可能である。また、この構成例3においても、図8に示したように、X線タルボ撮影時の撮影条件とともにスカウト撮影時の撮影条件をも対応付けるように構成することも可能である。
そして、コントローラー20は、X線タルボ撮影の対象である被写体に対して行われた過去の一般撮影で得られた吸収画像Iabの情報をPACS等の外部システムやサーバー、コンソール等から入手して、上記の差ΔSを算出し、対応表L3(図10参照)に基づいて、それに対応する、X線タルボ撮影装置1のX線源11に対するX線タルボ撮影時の撮影条件を割り出す。そして、割り出した撮影条件(管電圧、フィルター種、管電流、照射時間(或いは照射mAs値))を自動的に設定するように構成される。
このように構成すれば、X線タルボ撮影の対象である被写体に対して行われた過去の一般撮影の際に得られた吸収画像Iabさえあれば、それに基づいて、X線タルボ撮影装置1のX線源11に対するX線タルボ撮影時の撮影条件がコントローラー20により自動的に割り出される。そのため、放射線技師等の操作者がX線タルボ撮影時の撮影条件を試行錯誤しながら設定する必要がなくなり、X線タルボ撮影装置1でX線タルボ撮影を行う際の撮影条件を容易にかつ迅速に設定することが可能となる。
[効果]
以上のように、本実施形態に係るX線タルボ撮影装置1やX線タルボ撮影システム50によれば、X線タルボ撮影の対象である被写体Hに対して一般撮影が行われる際の一般撮影に関する情報、すなわち、X線タルボ撮影の対象である被写体Hに対して行われた過去の一般撮影の際に設定された一般撮影時の撮影条件や、X線タルボ撮影の対象である被写体Hに対して行われた過去の一般撮影で得られた吸収画像Iab(吸収画像Iabから算出される上記の差ΔS)に基づいて、X線タルボ撮影装置1のX線源11に対するX線タルボ撮影時の撮影条件が、X線タルボ撮影装置1のコントローラー20や外部装置60によって自動的に割り出される。
そのため、放射線技師等の操作者がX線タルボ撮影時の撮影条件を試行錯誤しながら設定する必要がなくなり、X線タルボ撮影装置1でX線タルボ撮影を行う際の撮影条件を容易にかつ迅速に設定することが可能となる。そのため、操作者がX線タルボ撮影を行う際の作業負担を軽減することが可能となるとともに、X線タルボ撮影時の撮影条件の設定に要する時間が短くなり、患者の待ち時間が短くなるため、撮影対象である患者にかかる負担も軽減することが可能となる。
なお、本実施形態では、対応表L1やL3等を作成する際、上記のように、X線タルボ撮影で撮影されたモアレ画像から再構成された吸収画像の濃淡と、同じ被写体Hに対して行った一般撮影で得られた吸収画像Iabの濃淡が同じような濃淡になるような撮影条件として、X線タルボ撮影時の撮影条件を割り出す場合について説明した。
しかし、X線タルボ撮影装置1には、前述したように、撮影されたモアレ画像から再構成された微分位相画像Idp(図11参照)中に関節部の軟骨(図11中の矢印参照)を写すことが可能であるという非常に優れた特徴を有している。そこで、上記のように構成する代わりに、例えば、対応表L1やL3等を作成する際に、被写体Hに対して行った一般撮影の際に設定された一般撮影時の撮影条件や差ΔSに、同じ被写体Hの微分位相画像Idp中に関節部の軟骨を写すことができるX線タルボ撮影時の撮影条件を対応付けるように構成することも可能である。なお、このようにして作成した対応表L1等が、結局、図4等に示した対応表L1等と同じになる場合もある。
このように構成すれば、上記の効果を奏することが可能となるとともに、X線タルボ撮影装置1で撮影されたモアレ画像から再構成された微分位相画像Idp中に、被写体Hである患者の関節部の軟骨を的確に写し出すことが可能となるといった効果が得られる。
[応用例]
また、ある被写体Hに対してX線タルボ撮影やスカウト撮影を行った場合、次回のX線タルボ撮影やスカウト撮影の際には、上記のように過去の一般撮影時の撮影条件等に基づいてX線タルボ撮影時の撮影条件やスカウト撮影時の撮影条件等を設定する代わりに、前回や過去のX線タルボ撮影時の撮影条件等をそのまま設定することができる。
しかし、例えば、X線源11の管球が別のタイプの管球に変更されたり、ろ過フィルター13を構成するフィルターの種類や数が変更されたり、線源格子12や第1格子15、第2格子16の厚みやスリットの間隔等が変更されたり、或いはX線検出器17が変更されて感度が変わる等すると(すなわちX線タルボ撮影装置1の仕様や性能等が変更されると)、過去のX線タルボ撮影時の撮影条件やスカウト撮影時の撮影条件をそのまま用いることができなくなる場合がある。
そこで、図示を省略するが、そのような場合には、本実施形態で説明したX線タルボ撮影時の撮影条件の設定の仕方を応用して、X線タルボ撮影装置1の仕様が変更される前のX線タルボ撮影時の撮影条件と、変更後のX線タルボ撮影時の撮影条件とを予め対応付けて対応表を作成しておく。そして、コントローラー20(或いはX線タルボ撮影システム50(図3参照)の場合は外部装置60)は、これから行われるX線タルボ撮影の対象である被写体H(患者および撮影部位)に対する変更前のX線タルボ撮影時の撮影条件をPACS等の外部システムやサーバー、コンソール等から入手する。そして、対応表に基づいて、変更前のX線タルボ撮影時の撮影条件から変更後のX線タルボ撮影時の撮影条件を自動的に割り出して設定するように構成することが可能である。
なお、変更前のスカウト撮影時の撮影条件から変更後のX線タルボ撮影時の撮影条件を割り出したり、変更前のX線タルボ撮影時の撮影条件から変更後のスカウト撮影時の撮影条件を割り出したり、或いは変更前のスカウト撮影時の撮影条件から変更後のスカウト撮影時の撮影条件を割り出すように構成することも可能である。
このように構成すれば、X線タルボ撮影装置1の仕様や性能等が変更された場合でも、X線タルボ撮影装置1のコントローラー20や外部装置60が、変更前のX線タルボ撮影時の撮影条件やスカウト撮影時の撮影条件に基づいて、変更後のX線タルボ撮影時の撮影条件やスカウト撮影時の撮影条件を自動的に割り出して設定することが可能となる。
そのため、X線タルボ撮影装置1の仕様や性能等が変更された場合に、放射線技師等の操作者がX線タルボ撮影時の撮影条件を試行錯誤しながら改めて設定し直す必要がなくなり、X線タルボ撮影装置1でX線タルボ撮影を行う際の撮影条件を容易にかつ迅速に設定することが可能となる。
[変形例]
なお、上記の応用例において、例えば図12に示すように、X線タルボ撮影を行うごとに、被写体IDや撮影部位(体格)、撮影日時、X線タルボ撮影時の撮影条件、スカウト撮影時の撮影条件等を記録しておけば、患者ごとに撮影条件をより詳細に管理することが可能となる。
[コントローラーやコンソール上での再構成画像の表示の仕方等について]
ところで、前述したように、X線タルボ撮影装置1の線源格子12や第1格子15、第2格子16(図1等参照)には、y方向に所定の周期で図示しない複数のスリットが配列されて形成されている。そして、例えば手指や足等の関節部のX線タルボ撮影を行う場合には、例えば図13(A)、(B)に示すように、手等をスリットsの延在方向(x方向)に直交するy方向に向くように被写体台14上に載置する。なお、図13(A)、(B)ではスリットsが1本しか記載されていないが、実際には上記のように複数のスリットsがy方向に所定の周期で配列されている。
そして、このように被写体台14上に手や足等がy方向に向くように載置されてX線タルボ撮影が行われるため、撮影されたモアレ画像から再構成された吸収画像Iabや微分位相画像Idp等の再構成画像は、図9や図11に示したように骨が左右方向に向いた画像になる。しかし、手等を図13(A)に示したように載置した場合と図13(B)に示したように載置した場合とで、手等の向きは反対向きであるにもかかわらず、再構成画像は似たような画像になる。
すなわち、例えば、被写体台14上に手を図13(A)に示したように載置して撮影されたモアレ画像から再構成された再構成画像は図9や図11に示したような画像になる。そして、図示を省略するが、被写体台14上に手を図13(B)に示したように載置して撮影されたモアレ画像から再構成された再構成画像は、図9や図11に示した再構成画像を180°回転させた画像になるが、図9や図11に示した再構成画像と同様に骨が左右方向に向いた画像になる。そのため、図9や図11に示した再構成画像を一目見ただけでは、再構成画像が手を図13(A)と図13(B)のいずれのように載置して撮影されたものかを判別しづらくなり、手の向きを勘違いして判別してしまう可能性がある。
そこで、コンソールやコントローラー20上で再構成画像を表示する際、例えば図14に示すように、被写体Hが手指である場合には、画像中に被写体Hを指先が上側、手首側が下側になるように表示するように構成することが可能である。また、例えば被写体Hが膝である場合には、大腿骨が上側、足首側が下側になるように表示するように決める。このように構成すれば、例えば図14に示すように手指の関節部が表示された場合、必ず上側が指先側になるため、画像中に撮影された手等の向きを勘違いすることなく正しく判別することが可能となる。
そして、コンソールやコントローラー20が上記の表示処理を自動的に行うことができるようにするために、例えば、図13(A)のように被写体台14上に手を載置した場合には、生成された再構成画像のヘッダーに載置方向として0°と書き込み、また、図13(B)のように被写体台14上に手を載置した場合には、生成された再構成画像のヘッダーに載置方向として180°と書き込む。そして、コンソールやコントローラー20は、再構成画像を表示する際、それらのヘッダーに書き込まれている載置方向の情報を参照し、
載置方向が0°であれば再構成画像を左回りに90°回転させて表示し(図9および図14参照)、載置方向が180°であれば再構成画像を右回りに90°回転させて表示する。
被写体Hが膝の場合も同様に、例えば再構成画像のヘッダーに載置方向を書き込み、コンソールやコントローラー20が載置方向の情報を参照して再構成画像を左回り或いは右回りに90°回転させて表示する。このように構成することで、手指や膝等の関節部が決められた方向を向くように再構成画像を表示することが可能となる。
また、上記のように、X線タルボ撮影装置1の線源格子12や第1格子15、第2格子16のサイズ等が変更されたり、X線検出器17が別の種類のX線検出器に変更される等すると、再構成画像中に写っている同じ関節部の画像中での大きさが変わる場合がある。すなわち、例えば図15に示すように、変更前に生成されていた再構成画像IAに比べて、変更後に生成された再構成画像IBでは、画像中に写っている関節部の画像中での大きさが例えば小さくなる場合がある。
そこで、このような場合には、図16に示すように、変更前の再構成画像IAと変更後の再構成画像IBをそれぞれ骨の部分とそれ以外の部分とで2値化した画像を作成し、画像IA、IBについてそれぞれ骨幅の最大値a、bを割り出す。そして、図17に示すように、再構成画像IBをa/b倍して表示するように構成することが可能である。
このように構成することで、X線タルボ撮影装置1の線源格子12や第1格子15、第2格子16のサイズ変更や、X線検出器17の別の種類のX線検出器への変更等があった場合でも、変更後に生成された再構成画像IBの倍率を変更(a/b倍)して表示することで、変更後に生成された再構成画像IBに写っている関節部を、変更前に生成されていた再構成画像IAに写っている関節部と同じ程度の大きさで表示することが可能となる。そのため、変更前後に生成された再構成画像IA、IBに写っている関節部同士を見比べ易くなる。
また、上記のように、変更前後に生成された再構成画像IA、IBに写っている関節部同士の大きさを同程度とすることが可能となるとしても、変更前後の再構成画像IA、IBの画像全体の大きさが図17に示したように異なる場合、再構成画像IA、IBを見る者が違和感を覚える場合があり得る。そこで、そのような場合には、図18に示すように、変更後の再構成画像IBを、変更前の再構成画像IAの大きさにあわせてトリミングして表示するように構成することも可能である。
なお、図15〜図18に示した例では、変更後の再構成画像IBに写っている関節部の大きさが、変更前の再構成画像IAに写っている関節部よりも小さく写るようになる場合が示されているが、図示を省略するが、変更後の再構成画像IBに写っている関節部の大きさが、変更前の再構成画像IAに写っている関節部よりも大きく写るようになる場合もあり得る。
そのような場合に、上記のようにして変更後の再構成画像IBの倍率を変更(a/b倍)して表示すると、図17に示した場合とは逆に、変更後の再構成画像IB全体の大きさが変更前の再構成画像IA全体の大きさよりも小さくなる。
そして、このような場合に、変更後の再構成画像IBを、変更前の再構成画像IAの大きさにあわせて表示するために、例えば、変更後の再構成画像IBの周囲に、骨以外が撮影されている部分の画素値の平均値(最大値や最小値等でもよい。)の画素値を付け足して変更後の再構成画像IBの大きさを変更前の再構成画像IAの大きさにあわせるようにして表示するように構成することが可能である。
なお、本発明が上記の実施形態等に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜変更可能であることは言うまでもない。
1 X線タルボ撮影装置
11 X線源
12 線源格子(複数の格子)
15 第1格子(複数の格子)
16 第2格子(複数の格子)
17 X線検出器
20 コントローラー
50 X線タルボ撮影システム
60 外部装置(装置)
H 被写体
Iab 吸収画像
L1 対応表
L3 対応表
Sα、Sβ S値(信号値)
ΔS 差

Claims (7)

  1. X線を照射するX線源と、
    複数の格子と、
    被写体と前記複数の格子を透過したX線を検出してモアレ画像を撮影するX線検出器と、
    前記X線源に対するX線タルボ撮影時の撮影条件を設定するコントローラーと、
    を備え、
    前記コントローラーは、X線タルボ撮影の対象である被写体に対して一般撮影が行われる際の一般撮影に関する情報に基づいて、前記X線源に対する前記X線タルボ撮影時の撮影条件を割り出して設定することを特徴とするX線タルボ撮影装置。
  2. 前記コントローラーは、X線タルボ撮影の対象である被写体に対して行われた過去の一般撮影の際に設定された一般撮影時の撮影条件に基づいて、前記X線源に対する前記X線タルボ撮影時の撮影条件を割り出すことを特徴とする請求項1に記載のX線タルボ撮影装置。
  3. 前記コントローラーは、前記一般撮影時の撮影条件と前記X線タルボ撮影時の撮影条件とを対応付けた対応表を有しており、前記対応表に基づいて、前記X線タルボ撮影の対象である被写体に対して行われた過去の一般撮影の際に設定された前記一般撮影時の撮影条件から前記X線タルボ撮影時の撮影条件を割り出すことを特徴とする請求項2に記載のX線タルボ撮影装置。
  4. 前記コントローラーは、X線タルボ撮影の対象である被写体に対して行われた過去の一般撮影で得られた吸収画像に基づいて、前記X線源に対する前記X線タルボ撮影時の撮影条件を割り出すことを特徴とする請求項1に記載のX線タルボ撮影装置。
  5. 前記コントローラーは、一般撮影で得られた前記吸収画像において被写体が撮影されていない部分の信号値と被写体が撮影されている部分の信号値との差と、前記X線タルボ撮影時の撮影条件とを対応付けた対応表を有しており、前記X線タルボ撮影の対象である被写体に対して行われた過去の一般撮影で得られた前記吸収画像における前記差を算出し、算出した前記差と前記対応表に基づいて、前記X線タルボ撮影時の撮影条件を割り出すことを特徴とする請求項4に記載のX線タルボ撮影装置。
  6. 前記コントローラーは、前記X線源に対する前記X線タルボ撮影時の撮影条件を決定するとともに、それに付随して行われるスカウト撮影時の撮影条件も割り出して設定することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のX線タルボ撮影装置。
  7. X線を照射するX線源と、
    複数の格子と、
    被写体と前記複数の格子を透過したX線を検出してモアレ画像を撮影するX線検出器と、
    前記X線源に対するX線タルボ撮影時の撮影条件を設定するコントローラーと、
    を備えるX線タルボ撮影装置と、
    前記X線タルボ撮影時の撮影条件を割り出す装置と、
    を備え、
    前記装置は、X線タルボ撮影の対象である被写体に対して一般撮影が行われる際の一般撮影に関する情報に基づいて、前記X線タルボ撮影装置の前記X線源に対する前記X線タルボ撮影時の撮影条件を割り出して前記コントローラーに送信し、
    前記コントローラーは、前記装置から送信された前記撮影条件を前記X線源に対するX線タルボ撮影時の撮影条件として設定することを特徴とするX線タルボ撮影システム。
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