JP2018165131A - 飛翔機及び飛翔機の使用方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】飛翔機が対象物の垂直な壁面に沿って安定して移動できるようにする。【解決手段】飛翔機10は、飛翔機本体12と、飛翔用回転翼26と、バキューム用回転翼32とを備える。飛翔用回転翼26は、飛翔機本体12に含まれ、飛翔機本体12の上下方向を軸方向とする。バキューム用回転翼32は、飛翔機本体12の側方に配置され、飛翔機本体12の前後方向を軸方向とする。【選択図】図1

Description

本願の開示する技術は、飛翔機及び飛翔機の使用方法に関する。
近年、無人で飛翔しながら、カメラで写真を撮影したり、映像を録画したりする飛翔機が利用され始めている。また、このような飛翔機を対象物の垂直な壁面に沿って移動させて飛翔機に種々の作業を行わせる飛翔機の使用方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2017−039334号公報
上述の飛翔機の使用方法では、飛翔機を対象物の垂直な壁面に沿って移動させる場合に、例えば飛翔機が横風を受けるなどして飛翔機の姿勢が乱れると、飛翔機の作業が阻害される虞がある。したがって、飛翔機を対象物の垂直な壁面に沿って安定して移動させることが望まれる。
そこで、本願の開示する技術は、一つの側面として、飛翔機が対象物の垂直な壁面に沿って安定して移動できるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するために、本願の開示する技術の一観点によれば、飛翔機本体と、第一回転翼と、第二回転翼とを備える飛翔機が提供される。第一回転翼は、飛翔機本体に含まれ、飛翔機本体の上下方向を軸方向とする。第二回転翼は、飛翔機本体の側方に配置され、飛翔機本体の前後方向を軸方向とする。
本願の開示する技術によれば、飛翔機が対象物の垂直な壁面に沿って安定して移動することができる。
第一実施形態に係る飛翔機の斜視図である。 図1の飛翔機の上面図である。 図1の飛翔機の前面図である。 図1の飛翔機の側面図である。 図1の飛翔機の要部拡大図である。 図1の飛翔機が対象物の垂直な壁面に接触している際に飛翔機に横風が当たる様子を示す要部拡大上面図である。 図1の飛翔機が前傾した状態から対象物の垂直な壁面に接触する様子を示す要部拡大側面図である。 第二実施形態に係る飛翔機に適用されるバキューム機構を第一実施形態のバキューム機構と比較して示す説明図である。 第二実施形態のバキューム機構の変形例を示す側面図である。 第三実施形態に係る飛翔機の前面図である。 第四実施形態に係る飛翔機の前面図である。 図11の第一オムニホイール及び第一車輪駆動用モータの拡大図である。 第五実施形態に係る飛翔機のブロック図である。 図13の飛翔機に壁面検知センサの第一具体例が適用された場合を示す上面図である。 図14の飛翔機の側面図である。 図13の飛翔機に壁面検知センサの第二具体例が適用された場合を示す上面図である。 図16の飛翔機の側面図である。 図13の飛翔機が飛翔しながら前方の対象物の垂直な壁面に近づく様子を示す側面図である。 図13の飛翔機が前方の対象物の垂直な壁面に沿って移動する様子を示す側面図である。 図13の飛翔機が前方の対象物の垂直な壁面から離れる様子を示す側面図である。 図13の協調制御器の壁面アプローチモードでの処理の流れを示すフローチャートである。 図13の協調制御器の壁面接触移動モードでの処理の流れを示すフローチャートである。 図13の協調制御器の壁面離脱モードでの処理の流れを示すフローチャートである。 第六実施形態に係る飛翔機の上面図である。 図24の飛翔機の変形例を示す上面図である。 第七実施形態に係る飛翔機の斜視図である。 第八実施形態に係る飛翔機の使用方法の一例を示す斜視図である。
[第一実施形態]
はじめに、本願の開示する技術の第一実施形態を説明する。
図1〜図5には、第一実施形態に係る飛翔機10が示されている。各図に示される矢印FR、矢印UP、矢印RHは、飛翔機10の前後方向前側、上下方向上側、左右方向右側をそれぞれ示している。図1〜図5に示されるように、飛翔機10は、飛翔機本体12と、一対のバキューム機構14と、一対の車輪駆動機構16とを備えている。
飛翔機本体12は、フレーム18と、複数の推進部20とを含む。フレーム18は、一例として、上面視で四角枠状のアウタフレーム22と、アウタフレーム22の内側に設けられたインナフレーム24とを有する。インナフレーム24は、アウタフレーム22の前部と後部とを連結している。
複数の推進部20の個数は、一例として、4個である。この複数の推進部20は、アウタフレーム22の内側を上面視で均等に四分割した領域にそれぞれ配置されている。複数の推進部20は、互いに同一の構成である。各推進部20は、飛翔用回転翼26と飛翔用モータ28とを有している。
飛翔用回転翼26は、「第一回転翼」の一例であり、飛翔用モータ28は、「第一回転翼モータ」の一例である。飛翔用回転翼26及び飛翔用モータ28は、飛翔機本体12の上下方向を軸方向としてそれぞれ配置されている。飛翔用モータ28は、インナフレーム24に設けられた固定部30に固定されており、飛翔用回転翼26は、飛翔用モータ28の出力軸に固定されている。
複数の飛翔用モータ28が作動して複数の飛翔用回転翼26が回転すると、飛翔機本体12に上方から下方へ向かう気流が発生し、飛翔機10が飛翔する。また、複数の飛翔用モータ28が制御されて複数の飛翔用回転翼26の回転数がそれぞれ個別に調節されることにより、飛翔機10の姿勢が変更される。
一対のバキューム機構14は、互いに同一の構成である。各バキューム機構14は、バキューム用回転翼32と、バキューム用モータ34と、ダクト36とを有する。バキューム用回転翼32は、「第二回転翼」の一例であり、バキューム用モータ34は、「第二回転翼モータ」の一例である。バキューム用回転翼32及びバキューム用モータ34は、飛翔機本体12の前後方向を軸方向としてそれぞれ配置されている。ダクト36は、バキューム用回転翼32を囲う環状(筒状)に形成されている。
アウタフレーム22の前側の角部には、飛翔機本体12の側方に延びる固定部38が設けられており、バキューム機構14のうちのバキューム用モータ34及びダクト36は、固定部38にそれぞれ固定されている。このようにバキューム機構14を固定する固定部38がアウタフレーム22の前側の角部から飛翔機本体12の側方に延びることにより、バキューム機構14は、飛翔機本体12の両側の側方にそれぞれ配置されている。このバキューム機構14は、飛翔機本体12(アウタフレーム22)の側部40に対して側方に突出して配置されている。
また、バキューム機構14は、飛翔機本体12の前方から固定部38に固定されている。そして、バキューム機構14が飛翔機本体12の側方に延びる固定部38よりも飛翔機本体12の前方に位置することにより、バキューム機構14は、飛翔機本体12の側方前方に配置されている。つまり、バキューム機構14は、飛翔機本体12(アウタフレーム22)の前部42よりも前方で、かつ、飛翔機本体12の側部40よりも側方に位置する。
さらに、飛翔用回転翼26と、バキューム用回転翼32の回転中心部32Aとは、飛翔機本体12の上下方向の範囲内に配置されている。つまり、飛翔機本体12の上下方向の範囲とは、図3に示されるように飛翔機本体12(アウタフレーム22)の上部44と下部46との間の範囲Hであり、飛翔用回転翼26と、バキューム用回転翼32の回転中心部32Aとは、前面視で範囲H内に収まっている。
上述の各バキューム機構14に設けられたバキューム用モータ34がそれぞれ作動して一対のバキューム用回転翼32が回転すると、各バキューム機構14に前方から後方へ向かう気流が発生し、飛翔機10が前方に進行する。
一対の車輪駆動機構16は、飛翔機本体12の前部42の左右両側の端部にそれぞれ固定されている。この一対の車輪駆動機構16は、左右対称に構成されている。各車輪駆動機構16は、一対の車輪48と、車輪駆動用モータ50とを有している。一対の車輪48は、飛翔機本体12の前方に配置されており、飛翔機本体12の上下方向に並んでいる。各車輪48は、飛翔機本体12の左右方向を軸方向として配置されており、支持部材52を介して飛翔機本体12の前部42に回転可能に支持されている。
一対の車輪48は、飛翔機本体12の側面視で上述のダクト36よりも前方上下にそれぞれ突出している。つまり、一対の車輪48は、いずれもダクト36よりも前方に突出しており、かつ、上側の車輪48は、ダクト36よりも上方に突出し、下側の車輪48は、ダクト36よりも下方に突出している。
車輪駆動用モータ50は、飛翔機本体12の左右方向を軸方向として配置されており、上側の支持部材52に固定されている。車輪駆動用モータ50の出力軸は、上側の車輪48に固定されている。
続いて、上述の第一実施形態に係る飛翔機10の作用及び効果について説明する。以上詳述した第一実施形態に係る飛翔機10によれば、飛翔機本体12の側方には、一対のバキューム用回転翼32が配置されており、各バキューム用回転翼32は、バキューム用モータ34の出力軸に固定されている。そして、一対のバキューム用モータ34が作動して一対のバキューム用回転翼32が回転すると、バキューム機構14に前方から後方へ向かう気流が発生し、飛翔機10が前方に進行する。したがって、例えば、飛翔する飛翔機10の前方に対象物がある場合に、一対のバキューム用回転翼32を回転させることで、飛翔機10を前方の対象物に円滑に近づけることができる。
しかも、一対のバキューム用回転翼32は、複数の飛翔用回転翼26を含む飛翔機本体12の側方に配置されている。したがって、図2に示されるように、複数の飛翔用回転翼26の回転に伴って発生する下方への気流56と、一対のバキューム用回転翼32の回転に伴って発生する後方への気流58とが互いに干渉することを抑制することができる。これにより、飛翔機10を前方の対象物に安定して近づけることができる。
また、飛翔機10が対象物の垂直な壁面に接触した状態においても、一対のバキューム用回転翼32を回転させた状態とすることにより、バキューム用回転翼32と垂直な壁面との間に発生する負圧により吸着力が発生する。このため、飛翔機10を安定した姿勢で壁面に接触した状態に維持することができる。これにより、飛翔機10壁面に沿って安定して移動させることができる。
また、飛翔機本体12の前方には、複数の車輪48が配置されている。したがって、飛翔機10を壁面に沿って上昇又は降下させる場合には、複数の車輪48を壁面に接触させた状態で、この複数の車輪48の回転を伴いながら、飛翔機10を上昇又は降下させることができる。これにより、飛翔機10壁面に沿って上昇又は降下させる際に、飛翔機10の姿勢をより安定させるができると共に、飛翔機10を円滑に移動させることができる。
ここで、図6には、図1の飛翔機10が対象物の垂直な壁面200に接触している際に飛翔機10に横風202が当たる様子が示されている。図6に示されるように、飛翔機10の側方から横風202が吹いた場合、飛翔機10に左右方向への外乱力が作用し、飛翔機10を壁面200から引き離そうとするヨー軸周りの回転モーメントが発生する。ここで、仮にバキューム用回転翼32を含むバキューム機構14が飛翔機本体12の側部40よりも内側に配置されている場合には、飛翔機10に横風202が当たると飛翔機10が簡単に壁面200から引き離されてしまう虞がある。
これに対し、上述の第一実施形態に係る飛翔機10によれば、バキューム用回転翼32は、飛翔機本体12の両側の側方にそれぞれ配置されている。したがって、例えば、飛翔機10に横風202が当たる場合でも、上述の如くバキューム機構14が飛翔機本体12の側部40よりも内側に配置されている場合に比して、横風202に対する耐性を向上させることができる。
また、図7には、図1の飛翔機10が前傾した状態から対象物の垂直な壁面200に接触する様子が示されている。上述の第一実施形態に係る飛翔機10によれば、各車輪駆動機構16における一対の車輪48は、飛翔機本体12の側面視でダクト36よりも前方上下にそれぞれ突出している。したがって、図7に示されるように、飛翔機10が前傾した状態から壁面200に接触する場合でも、上側の車輪48がダクト36よりも先に壁面200に接触する。これにより、壁面200に接触した車輪48を起点に飛翔機10を後側へ回転させることができるので、飛翔機10を速やかに水平にすることができる。
また、上述の第一実施形態に係る飛翔機10によれば、バキューム用回転翼32は、環状のダクト36によって囲われている。また、このバキューム用回転翼32及びダクト36を含むバキューム機構14は、飛翔機本体12の側方前方に配置されている。これにより、ダクト36と壁面200との距離が短くなり、バキューム用回転翼32と壁面200との間の空間とその外側の空間との間に大きな気圧差(負圧)が生じるので、飛翔機10を壁面200に大きな力で吸着することができる。
ところで、図7に示されるように前傾した飛翔機10を水平にする場合のその他の例として、例えば図7の上図の想像線で示されるように、各車輪駆動機構16を一つの車輪54を有する構成にすることが考えられる。しかしながら、このようにした場合、車輪54の外径寸法がダクト36の上下寸法よりも大きくなるため、車輪54の大型化により飛翔機10の重量が増加すると共に、車輪54が壁面200と接触した際にダクト36と壁面200との距離が長くなる。
これに対し、上述の第一実施形態に係る飛翔機10によれば、各車輪駆動機構16が一対の車輪48を有する構成とされているので、一対の車輪48のそれぞれを小型化することができ、ひいては、飛翔機10の軽量化を図ることができる。また、一対の車輪48が壁面200と接触した際にはダクト36と壁面200との距離を短くすることができるので、壁面200に飛翔機10をより大きな力で吸着させることができる。
また、上述の第一実施形態に係る飛翔機10によれば、飛翔用回転翼26と、バキューム用回転翼32の回転中心部32Aとは、飛翔機本体12の上下方向の範囲H内に配置されている(図3参照)。したがって、飛翔用回転翼26に加えてバキューム用回転翼32が回転した場合でも、飛翔機10のロール軸周りの回転モーメントの発生を抑制することができる。これにより、飛翔機10をより安定して壁面200に近づけることができる。
続いて、第一実施形態の変形例について説明する。上述の第一実施形態に係る飛翔機10において、飛翔機本体12のアウタフレーム22は、上面視で四角枠状に形成されているが、その他の形状でも良い。
また、フレーム18は、好ましくは、アウタフレーム22を有するが、アウタフレーム22が省かれても良い。
また、飛翔機10は、一対のバキューム機構14を備えるが、バキューム機構14の個数は、3個以上でも良い。
また、バキューム機構14は、好ましくは、飛翔機本体12の側方前方に配置されるが、飛翔機本体12の側方前方よりも後側に配置されても良い。
また、バキューム機構14は、好ましくは、ダクト36を備えるが、ダクト36が省かれても良い。
また、飛翔機10は、好ましくは、車輪駆動機構16を備えるが、車輪駆動機構16が省かれても良い。
また、各車輪駆動機構16は、好ましくは、飛翔機本体12の上下方向に並ぶ一対の車輪48を備えるが、飛翔機本体12の上下方向以外の方向に並ぶ複数の車輪48を備えていても良い。
また、車輪48は、好ましくは、飛翔機本体12の左右方向を軸方向として配置されるが、例えば、飛翔機10が水平方向に移動することを目的とする場合、車輪48は、飛翔機本体12の上下方向を軸方向として配置されても良い。また、車輪48は、飛翔機本体12の前後方向周りに旋回可能に支持されていても良い。
[第二実施形態]
次に、本願の開示する技術の第二実施形態を説明する。
図8には、第二実施形態に係る飛翔機60に適用されるバキューム機構14が第一実施形態のバキューム機構14と比較して示されている。つまり、図8(A)には、第二実施形態に係る飛翔機60に適用されるバキューム機構14が示されており、図8(B)には、第一実施形態に係る飛翔機10に適用されているバキューム機構14が示されている。
図8(A)に示されるように、第二実施形態に係る飛翔機60において、バキューム機構14は、ダクト36の前部に設けられたシール部材62を有する。シール部材62は、ダクト36の周方向に沿う環状に形成されている。このシール部材62は、例えば浮き輪のような構造になっており、クッション性を有している。
一方、図8(B)に示される第一実施形態に係る飛翔機10では、シール部材62が省かれている。シール部材62が省かれた場合、ダクト36と壁面200との間に隙間が生じるため、ダクト36の密閉性が低下し、ダクト36の内部に空気64が流入する虞がある。
これに対し、図8(A)に示されるように、ダクト36の前部にシール部材62が設けられていると、ダクト36と壁面200との間の隙間を埋めることができるので、ダクト36の密閉性が向上し、ダクト36の内部に空気が流入することを抑制できる。これにより、バキューム用回転翼32と壁面200との間の空間とその外側の空間との間の気圧差(負圧)をより大きくすることができるので、壁面200に飛翔機60をより大きな力で吸着させることができる。
なお、図9には、第二実施形態のバキューム機構14の変形例が示されている。図9に示される変形例では、シール部材62として、ブラシ状のものが用いられている。このように、ブラシ状のシール部材62が用いられていると、壁面200にシール部材62が摺接しても、壁面200への影響を少なくすることができる。
[第三実施形態]
次に、本願の開示する技術の第三実施形態を説明する。
図10には、第三実施形態に係る飛翔機70が示されている。図10に示される第三実施形態に係る飛翔機70は、上述の第一実施形態に係る飛翔機10に対し、次のように構成が変更されている。
すなわち、第三実施形態に係る飛翔機70において、飛翔用回転翼26の回転中心部26A及びバキューム用回転翼32の回転中心部32Aは、飛翔機本体12の前後方向及び左右方向に延在する同一の仮想平面72上に配置されている。つまり、換言すれば、飛翔用回転翼26の回転中心部26A及びバキューム用回転翼32の回転中心部32Aは、前面視で飛翔機本体12の上下方向の同じ位置(同じ高さ)に配置されている。
このように構成されていると、飛翔用回転翼26に加えてバキューム用回転翼32が回転した場合でも、飛翔機70のロール軸周りの回転モーメントの発生をより一層抑制することができる。これにより、対象物の垂直な壁面に飛翔機70が近づく際の飛翔機70の安定性をより高めることができる。
[第四実施形態]
次に、本願の開示する技術の第四実施形態を説明する。
図11には、第四実施形態に係る飛翔機80が示されている。図11に示される第四実施形態に係る飛翔機80は、上述の第一実施形態に係る飛翔機10に対し、次のように構成が変更されている。
すなわち、第四実施形態に係る飛翔機80は、一対の車輪駆動機構16(図3参照)の代わりに、一対の側部車輪駆動機構82を備えている。また、飛翔機80は、中央車輪駆動機構84を追加で備えている。
一対の側部車輪駆動機構82は、飛翔機本体12の前部42の上側の左右両側の端部にそれぞれ固定されている。この一対の側部車輪駆動機構82は、左右対称に構成されている。各側部車輪駆動機構82は、車輪としての第一オムニホイール86と、第一車輪駆動用モータ88とを有している。第一オムニホイール86は、飛翔機本体12の前方上方に突出して配置されている。
図12には、図11の第一オムニホイール86及び第一車輪駆動用モータ88が拡大して示されている。第一オムニホイール86は、第一ホイール部90と、第二ホイール部92とを有している。第一ホイール部90及び第二ホイール部92は、互いに軸方向に並んで配置されている。第一ホイール部90及び第二ホイール部92は、互いに一体に回転するように固定されている。
第一ホイール部90及び第二ホイール部92には、複数の小輪94が設けられている。複数の小輪94は、第一オムニホイール86の周方向に並んで配置されている。各小輪94は、第一オムニホイール86の接線方向に延びるシャフト96によって回転可能に支持されている。第一ホイール部90に設けられた複数の小輪94の各々と、第二ホイール部92に設けられた複数の小輪94の各々とは、第一オムニホイール86の周方向にずれて配置されており互い違いになっている。
この複数の小輪94を含む第一オムニホイール86の軸方向については、以降、小輪94の軸方向と区別するために、第一オムニホイール86の主軸方向と称する。つまり、第一オムニホイール86の主軸方向は、後述する第一車輪駆動用モータ88の出力軸106が延びる方向である。
図11に示されるように、第一オムニホイール86の主軸方向は、飛翔機本体12の左右方向に設定されている。第一オムニホイール86は、第一支持部材98を介して飛翔機本体12の前部42の上側に回転可能に支持されている。
第一車輪駆動用モータ88は、飛翔機本体12の左右方向を軸方向として配置されており、第一支持部材98に固定されている。第一車輪駆動用モータ88の出力軸106は、第一オムニホイール86に固定されている。
中央車輪駆動機構84は、飛翔機本体12の前部42の下側の左右方向の中央部にそれぞれ固定されている。この中央車輪駆動機構84は、車輪としての第二オムニホイール100と、第二車輪駆動用モータ102とを有している。第二オムニホイール100及び第二車輪駆動用モータ102は、上述の第一オムニホイール86及び第一車輪駆動用モータ88と同一の構成である。
第二オムニホイール100は、飛翔機本体12の前方下方に突出して配置されている。この第二オムニホイール100の主軸方向は、飛翔機本体12の前面視で第一オムニホイール86の主軸方向と直交する方向に設定されており、本実施形態では、飛翔機本体12の上下方向に設定されている。この第二オムニホイール100は、第二支持部材104を介して飛翔機本体12の前部42の下側に回転可能に支持されている。
第二車輪駆動用モータ102は、飛翔機本体12の上下方向を軸方向として配置されており、第二支持部材104に固定されている。第二車輪駆動用モータ102の出力軸108は、第二オムニホイール100に固定されている。
このように、第四実施形態では、車輪として、第一オムニホイール86及び第二オムニホイール100が用いられている。また、第二オムニホイール100は、飛翔機本体12の前面視で第一オムニホイール86と互いに主軸方向が直交する。したがって、例えば第一オムニホイール86及び第二オムニホイール100を同時に駆動させることにより、飛翔機80が接触する垂直な壁面に沿って飛翔機80を水平に保ったまま全方位に移動させることができる。これにより、飛翔機80の機動性を向上させることができる。
なお、第四実施形態では、一例として、第一オムニホイール86の主軸方向が飛翔機本体12の左右方向に設定され、第二オムニホイール100の主軸方向が飛翔機本体12の上下方向に設定されている。しかしながら、第一オムニホイール86の主軸方向が飛翔機本体12の上下方向に設定され、第二オムニホイール100の主軸方向が飛翔機本体12の左右方向に設定されても良い。
また、飛翔機80は、好ましくは、一対の側部車輪駆動機構82と、一つの中央車輪駆動機構84を備えるが、側部車輪駆動機構82及び中央車輪駆動機構84の個数は、その他でも良い。
また、飛翔機は、好ましくは、側部車輪駆動機構82及び中央車輪駆動機構84を備えるが、側部車輪駆動機構82及び中央車輪駆動機構84のどちらか一方が省かれても良い。
[第五実施形態]
次に、本願の開示する技術の第五実施形態を説明する。
図13には、第五実施形態に係る飛翔機110のブロック図が示されている。図13に示される第五実施形態に係る飛翔機110は、上述の第一実施形態に係る飛翔機10に対し、次のように構成が変更されている。
すなわち、第五実施形態に係る飛翔機110は、遠隔操作用通信器112、協調制御器114、壁面検知センサ116、飛翔制御器118、バキューム制御器120、及び、車輪駆動制御器122を備えている。さらに、飛翔機110は、複数の飛翔用モータ制御器124、複数のバキューム用モータ制御器126、及び、複数の車輪駆動用モータ制御器128を備えている。
遠隔操作用通信器112は、外部の遠隔操作用通信器130と無線で接続される。外部の遠隔操作用通信器130は、操縦者によって操作される操作用インターフェース装置132と接続されている。操縦者が操作用インターフェース装置132に動作指令を入力すると、この動作指令に応じた信号が外部の遠隔操作用通信器130から送信され、遠隔操作用通信器112で受信される。遠隔操作用通信器112からは、飛翔機110の状態に関する様々な情報が外部の遠隔操作用通信器130に送信され、この送信された情報は、操作用インターフェース装置132に提示される。
協調制御器114は、遠隔操作用通信器112と接続されている。また、協調制御器114は、飛翔機110の飛翔制御を行う飛翔制御器118と、対象物の垂直な壁面に吸着するためのバキューム機構14の制御を行うバキューム制御器120と接続されている。さらに、協調制御器114は、飛翔機110が壁面に接触した場合に車輪駆動機構16の制御を行う車輪駆動制御器122と接続されている。
壁面検知センサ116は、飛翔機110と壁面との接触状態や距離を検知するセンサであり、協調制御器114と接続されている。この壁面検知センサ116は、例えば、飛翔機110の前部42の車輪48と同じ位置に配置され、前方の壁面に接触又は近接した時にオンとなり、壁面から離れた時にオフになるようなスイッチが適用される。また、この壁面センサには、壁面との距離に応じた信号を出力するセンサが適用される。壁面検知センサ116が壁面との接触状態又は距離に応じた信号を協調制御器114に出力すると、協調制御器114は、壁面検知センサ116から出力された信号に応じてバキューム制御器120及び車輪駆動制御器122に制御信号を出力する。
複数の飛翔用モータ制御器124は、飛翔用の飛翔用モータ28の個数分あり、複数の飛翔用モータ28と接続されている。複数のバキューム用モータ制御器126は、バキューム用のバキューム用モータ34の個数分あり、複数のバキューム用モータ34と接続されている。複数の車輪駆動用モータ制御器128は、車輪駆動用モータ50の個数分あり、複数の車輪駆動用モータ50と接続されている。
飛翔制御器118は、複数の飛翔用回転翼26を有する飛翔機110の飛翔制御(空中での前進、後進、左右の横移動、上昇、及び、下降など)を行う装置である。飛翔制御器118には、一例として、以下の(A)〜(F)に例示される装置やセンサが搭載されている。飛翔制御器118は、(A1)〜(F)に例示される装置やセンサから出力された信号を利用して、飛翔機110の飛翔制御を行う。協調制御器114は、飛翔制御器118との通信により、(A)〜(F)に例示される装置やセンサを利用して得られたデータを取得する。
(A)GPS(Global Positioning System)などのGNSS(Global Navigation Satellite System:衛星測位システム)を用いて飛翔機110の位置を計測する装置。
(B)飛翔機110に発生している加速度を計測するセンサ。
(C)角速度を計測するセンサ。
(D)地磁気を利用して飛翔機110の向いている方位を計測する方位角センサ。
(E)気圧を利用して飛翔機110の地上からの高度を計測する高度センサ。
(F)鉛直方向に対する飛翔機110の傾きなどの姿勢角を計測するセンサ。
飛翔用モータ制御器124は、飛翔機110の飛翔に必要な推力を発生させるためのものであり、飛翔用回転翼26が固定された飛翔用モータ28の回転速度を制御する。本実施形態では、一例として、一つの飛翔用モータ制御器124で一台の飛翔用モータ28を制御する。各飛翔用モータ制御器124は、飛翔制御器118から指令された回転速度になるように飛翔用モータ28の回転速度の制御を行う。飛翔用モータ28には、例えば、ブラシレス直流モータなどが使用される。
バキューム制御器120は、壁面への吸着力を発生するバキューム機構14のバキューム用モータ34の回転速度(単位時間当たりの回転数)を制御する装置である。バキューム制御器120は、左右のバキューム機構14のバキューム用モータ34のそれぞれに対して独立に回転速度を指令する。
バキューム用モータ制御器126は、バキューム用モータ34を制御する装置である。本実施形態では、一例として、一つのバキューム用モータ制御器126で一台のバキューム用モータ34を制御する。バキューム用モータ制御器126は、バキューム制御器120から指令された回転速度になるようにバキューム用モータ34の回転速度の制御を行う。バキューム用モータ34には、例えば、ブラシレス直流モータなどが使用される。
車輪駆動制御器122は、飛翔機110が壁面に接触した状態でこの壁面上を車輪48で移動する飛翔制御を行う。車輪駆動制御器122は、例えば、協調制御器114から飛翔機110を移動速度Vで移動させる指令が与えられた場合に、車輪48の回転速度を計算して車輪駆動用モータ制御器128に指令を与える。車輪駆動用モータ制御器128は、車輪駆動制御器122から指令された回転速度で車輪駆動用モータ50の回転速度を制御する装置である。
なお、上述の協調制御器114、飛翔制御器118、バキューム制御器120、車輪駆動制御器122、複数の飛翔用モータ制御器124、複数のバキューム用モータ制御器126、及び、複数の車輪駆動用モータ制御器128は、制御部134を形成している。
続いて、上述の壁面検知センサ116の具体例を説明する。壁面検知センサ116には、例えば、対象物の一点までの距離を測定する測距センサ136や、この測距センサ136を回転させて対象物までの距離を平面的に測定する回転式測距センサ138等が適用可能である。また、壁面検知センサ116には、飛翔機110が水平な姿勢において、飛翔機110と対象物の垂直な壁面との距離及び相対角度を測定するセンサも適用可能である。
図14、図15には、図13の飛翔機110に壁面検知センサの第一具体例が適用された場合が示されている。図14、図15に示される例では、壁面検知センサとして、対象物の一点までの距離を測定する測距センサ136が用いられている。測距センサ136は、飛翔機本体12の前部42の左右両側の端部に配置されている。この測距センサ136は、壁面200までの距離に応じた信号を出力する。この壁面200までの距離に応じた信号から、飛翔機110と壁面200との相対角度θを算出することができる。
具体的には、左側の測距センサ136の出力信号に基づく計測値をL、右側の測距センサ136の出力信号に基づく計測値をR、左右の測距センサ136の間の既知の距離をWとすると、相対角度θは、次式(1)で算出される。
図16、図17には、図13の飛翔機110に壁面検知センサの第二具体例が適用された場合が示されている。図16、図17に示される例では、壁面検知センサとして、測距センサを回転させて対象物までの距離を平面的に測定する回転式測距センサ138が用いられている。この回転式測距センサ138は、飛翔機本体12の前後方向及び左右方向の中央部に配置されている。この回転式測距センサ138は、壁面200までの距離に応じた信号を出力する。この壁面200までの距離に応じた信号から、飛翔機110と壁面200との相対角度θを算出することができる。
具体的には、回転式測距センサ138からは、多数の測距値が得られる。隣接する2つの測距値から、飛翔機110と壁面200との相対角度θが次式(2)で算出される。算出した全ての相対角度θの中から値が近いものを選び、この選んだ値の平均値を算出することで、飛翔機110と壁面200との相対角度が得られる。
このように、壁面検知センサとして測距センサ136や回転式測距センサ138が用いられる場合には、飛翔機本体12の前方に位置する対象物との距離が測距センサ136や回転式測距センサ138によって測定される。そして、この測距センサ136や回転式測距センサ138の検出結果に基づいて、飛翔用モータ28、バキューム用モータ34、及び、車輪駆動用モータ50が、図13に示される協調制御器114によって制御される。
続いて、その協調制御器114の制御の具体例を説明する。協調制御器114は、一例として、以下の(A)〜(D)の制御モードを有する。
(A)飛翔用回転翼26が回転することにより飛翔機110が飛翔するように飛翔用モータ28を制御する空中飛翔モード。
(B)飛翔用回転翼26が回転、又は、飛翔用回転翼26及びバキューム用回転翼32が回転することにより飛翔機110が飛翔しながら前方の対象物の垂直な壁面に近づくように飛翔用モータ28及びバキューム用モータ34を制御する壁面アプローチモード。
(C)飛翔用回転翼26、バキューム用回転翼32、及び、車輪48が回転することにより飛翔機110が壁面に沿って移動するように飛翔用モータ28、バキューム用モータ34、及び、車輪駆動用モータ50を制御する壁面接触移動モード。
(D)飛翔用回転翼26が回転することにより飛翔機110が壁面から離れるように飛翔用モータ28を制御する壁面離脱モード。
ここで、図18には、壁面アプローチモードに対応して、飛翔機110が飛翔しながら前方の対象物の垂直な壁面200に近づく様子が示されている。図18に示されるように、壁面アプローチモードにおいて、飛翔用回転翼26の回転による推力のみで飛翔機110が壁面200に近づく場合には、飛翔機110がピッチ軸周りに前方へ傾斜した前傾姿勢を取る。一方、バキューム機構14を併用する場合、すなわち、バキューム用回転翼32の回転を伴う場合には、飛翔用回転翼26の推力によって飛翔機110が水平姿勢を保ったままホバリングし、バキューム用回転翼32の回転による推力で飛翔機110が前進する。
また、図19には、壁面接触移動モードに対応して、飛翔機110が壁面200に沿って移動する様子が示されている。図19に示されるように、壁面接触移動モードでは、飛翔用回転翼26の回転による推力で飛翔機110が高度を維持する。また、壁面接触移動モードでは、バキューム機構14が作動し、壁面200への吸着力が発生する。そして、壁面200に接触している車輪48を車輪駆動用モータ50で回転させることにより、飛翔機110は、飛翔用回転翼26、バキューム用回転翼32、及び、車輪48の回転を伴いながら壁面200に沿って上下に移動する。なお、上述の第四実施形態の飛翔機80(図11参照)を用いて、飛翔機80を壁面200に沿って左右方向又は全方位に移動させても良い。
図20には、壁面離脱モードに対応して、飛翔機110が壁面200から離れる様子が示されている。壁面離脱モードでは、飛翔用回転翼26の回転による推力で飛翔機110が高度を維持しながら壁面200から離れる。このとき、飛翔機110は、ピッチ軸周りに後方へ傾斜した後傾姿勢を取る。
図21には、図13の協調制御器114の壁面アプローチモードでの処理の流れが示されている。協調制御器114は、壁面アプローチモードにおいては、以下のステップS1〜S7の処理を実行する。なお、以下の壁面アプローチモードでは、一例として、飛翔用回転翼26の回転による推力のみで飛翔機110が壁面200に近づく場合を説明する。したがって、処理の開始時にはバキューム機構14が停止状態にある。
ステップS1では、協調制御器114が、操縦者の指令に従い飛翔制御器118に指令し、飛翔機110の飛翔制御を行う。
ステップS2では、協調制御器114が、壁面検知センサ116を用いて壁面200までの距離を計測する。
ステップS3では、協調制御器114が、壁面検知センサ116の検出結果に基づいて飛翔機110と壁面200との相対角度θを計算する。
ステップS4では、協調制御器114が、相対角度θが許容値以下か否か判断する。相対角度θが許容値以下である場合には、ステップS5に移行し、相対角度θが許容値以下でない場合には、ステップS1に戻る。
ステップS5では、協調制御器114が、壁面検知センサ116の検出結果に基づいて飛翔機110が壁面200と接触しているか否か判断する。なお、飛翔機110と壁面200との接触判定は、壁面検知センサ116が測距センサ136(図14参照)の場合、測距値が予め決めた閾値(飛翔機110が接触した時に出力される距離に測距誤差を加えたもの等)を下回った場合に接触していると判定する。飛翔機110が壁面200と接触していると判定した場合には、ステップS6に移行し、飛翔機110が壁面200と接触していないと判定した場合には、ステップS1に戻る。
ステップS6では、協調制御器114が、バキューム機構14が作動するようにバキューム制御器120に動作開始を指令する。
ステップS7では、協調制御器114が、飛翔機110が水平姿勢になるように飛翔制御器118に指令する。
そして、協調制御器114は、壁面アプローチモードを終了し、続いて、壁面接触移動モードに移行する。このように、本例の壁面アプローチモードでは、飛翔機110の飛翔制御に追従してバキューム機構14を制御する。
図22には、図13の協調制御器114の壁面接触移動モードでの処理の流れが示されている。協調制御器114は、壁面接触移動モードにおいては、以下のステップS11〜S22の処理を実行する。
ステップS11では、協調制御器114が、操縦者の指令に従い飛翔制御器118に指令し飛翔機110の飛翔制御を行う。
ステップS12では、協調制御器114が、操縦者より飛翔機110を壁面200から離脱させる指示があったか否か判断する。操縦者より指示があった場合には、ステップS13に移行し、操縦者より指示がなかった場合には、ステップS14に移行する。
ステップS13では、協調制御器114が、後述する壁面離脱モードへ移行する。
ステップS14では、協調制御器114が、壁面検知センサ116を用いて壁面200までの距離を計測する。
ステップS15では、協調制御器114が、壁面検知センサ116の検出結果に基づいて飛翔機110と壁面200との相対角度θを計算する。
ステップS16では、協調制御器114が、壁面検知センサ116の検出結果に基づいて飛翔機110が壁面200と接触しているか否か判断する。なお、飛翔機110と壁面200との接触判定は、壁面検知センサ116が測距センサ136(図14参照)の場合、測距値が予め決めた閾値(飛翔機110が接触した時に出力される距離に測距誤差を加えたもの等)を下回った場合に接触していると判定する。飛翔機110が壁面200と接触していると判定した場合には、ステップS6に移行し、飛翔機110が壁面200と接触していないと判定した場合には、ステップS18に移行する。
ステップS17では、協調制御器114が、バキューム制御器120にバキューム用モータ34の回転速度の増加を指令する。ステップS17の後はステップS11に戻る。
ステップS18では、協調制御器114が、操縦者が飛翔機110に壁面200上を移動させる指示を出している否か判断する。操縦者が指示を出している場合には、ステップS19に移行し、操縦者が指示を出していない場合には、ステップS22に移行する。
ステップS19では、協調制御器114が、車輪駆動制御器122に車輪駆動用モータ50の動作開始を指令する。
ステップS20では、協調制御器114が、車輪48が回転している否か判断する。車輪48が回転していると判断した場合には、ステップS17に戻り、車輪48が回転していないと判断した場合には、ステップS21に移行する。
ステップS21では、協調制御器114が、バキューム制御器120にバキューム用モータ34の回転速度の低下を指令する。ステップS21の後はステップS17に戻る。
ステップS22では、協調制御器114が、飛翔機110が現状の高度及び姿勢を維持するように飛翔制御器118に指令する。ステップS22の後はステップS17に戻る。
このように、本例の壁面接触移動モードでは、飛翔機110の飛翔制御に追従してバキューム機構14及び車輪駆動機構16が制御される。つまり、協調制御器114は、壁面接触移動モードでは、飛翔用回転翼26の回転による推力により飛翔機110が高度を維持するように飛翔用モータ28を制御する。同時に、協調制御器114は、車輪48の回転による駆動力により飛翔機110が壁面200に沿って移動するように車輪駆動用モータ50を制御する。
このようにすると、飛翔用回転翼26の回転による推力が車輪48の回転による駆動力を上回ることを抑制することができるので、飛翔機110が壁面200に沿って移動する際に車輪48がスリップすることを抑制することができる。
図23には、図13の協調制御器114の壁面離脱モードでの処理の流れが示されている。協調制御器114は、壁面離脱モードにおいては、以下のステップS31〜S32の処理を実行する。
ステップS31では、協調制御器114が、車輪駆動制御器122に車輪48の回転停止を指令する。
ステップS32では、協調制御器114が、バキューム制御器120にバキューム機構14の停止を指令する。
そして、協調制御器114は、壁面離脱モードを終了し、続いて、空中飛翔モードに移行する。空中飛翔モードにおいて、協調制御器114は、操縦者からの操縦指令に基づいて、複数の飛翔用モータ28を制御する。
なお、上述の第五実施形態においては、協調制御器114に予め記憶された人工知能プログラムによって動作指令が出されて、飛翔機110が自動で飛翔及び移動しても良い。
また、上述の第五実施形態において、協調制御器114の制御は、上述の第四実施形態の飛翔機80(図11参照)に適用されても良い。なお、図11に示される飛翔機80のロール角をゼロ、すなわち、飛翔機80を水平に保った状態で、飛翔機80の前面視で水平方向に対して傾斜する方向φに速度Vで併進移動する場合の左右の第一オムニホイール86の回転速度V、Vと、中央の第二オムニホイール100の回転速度Vは、以下の式で示される。
そして、飛翔機80が対象物の垂直な壁面に沿って移動するときの速度Vと方向φが与えられた場合に、上述の協調制御器114(図13参照)は、図11に示される第一オムニホイール86及び第二オムニホイール100の回転速度V、V、Vを計算して車輪駆動制御器122(図13参照)に指令を与えても良い。
[第六実施形態]
次に、本願の開示する技術の第六実施形態を説明する。
図24には、第六実施形態に係る飛翔機140が示されている。図24に示される第六実施形態に係る飛翔機140は、上述の第一実施形態に係る飛翔機10に対し、次のように構成が変更されている。
すなわち、第六実施形態に係る飛翔機140は、一対の推進部20を有する。一対の推進部20は、飛翔機本体12の前後方向に並んで配置されている。各推進部20は、飛翔用回転翼26と、飛翔用モータ28とを有する。飛翔用回転翼26及び飛翔用モータ28は、円環状のダクト142によって囲われている。
この第六実施形態に係る飛翔機140は、垂直な壁面200の移動に特化したものである。つまり、飛翔機を浮上させるための推力の発生やピッチ軸周りの姿勢制御は、飛翔機140の2枚の飛翔用回転翼26が主に担当する。一方、飛翔機140の壁面200の移動やロール軸周りの姿勢制御は、駆動する車輪48が主に担当する。また、壁面200への吸着はバキューム機構14が担当する。このように、常時、垂直な壁面200に接触して移動する目的の場合は、図24に示されるように、飛翔機本体12の前後方向に並ぶ2枚の飛翔用回転翼26を有する構成でも良い。
なお、飛翔機140に空中での飛翔性能を発揮させる場合には、次のように構成されても良い。図25には、図24の飛翔機140の変形例が示されている。図25に示される変形例において、飛翔機140は、3枚の飛翔用回転翼26を有する。3枚の飛翔用回転翼26のうち2枚の飛翔用回転翼26は、飛翔機本体12の前部42に沿って左右方向に並んで配置されており、残りの飛翔用回転翼26は、2枚の飛翔用回転翼26の後に配置されている。3枚の飛翔用回転翼26は、円環状のダクト142によってそれぞれ囲われている。このダクト142は、軽量化を目的とする場合には省かれても良い。このように、飛翔機140に空中での飛翔性能を発揮させる場合には、3枚以上の飛翔用回転翼26を有していれば良い。
[第七実施形態]
次に、本願の開示する技術の第七実施形態を説明する。
図26には、第七実施形態に係る飛翔機150が示されている。図26に示される第七実施形態に係る飛翔機150は、上述の第一実施形態に係る飛翔機10に対し、次のように構成が変更されている。
すなわち、第七実施形態に係る飛翔機150は、ワイヤガード152と、ワイヤ154とを有する。ワイヤガード152は、一対の第一パイプ部156と、一対の第二パイプ部158と、第三パイプ部160とを有する。一対の第一パイプ部156は、飛翔機本体12の左右方向と直交する方向に延びている。この一対の第一パイプ部156の一端は、飛翔機本体12の左右方向周りに回動可能に飛翔機本体12の側部40に連結されている。一対の第二パイプ部158は、一対の第一パイプ部156の他端を連結しており、第三パイプ部160は、一対の第一パイプ部156の間に固定されている。
ワイヤ154は、飛翔機本体12と外部の装置とを接続するものであり、例えば、電源ケーブル、映像伝送ケーブル等である。ワイヤ154の一端側は、一方の第一パイプ部156、一方の第二パイプ部158、第三パイプ部160のそれぞれの内側に挿入されている。
このように、ワイヤ154が挿入されるワイヤガード152を備えていると、ワイヤ154が飛翔用回転翼26に絡まることを抑制することができる。
なお、第七実施形態に係る飛翔機150では、飛翔機本体12の中央部にカメラ162及びセンサ164が搭載されている。
[第八実施形態]
次に、本願の開示する技術の第八実施形態を説明する。
図27には、第八実施形態に係る飛翔機の使用方法の一例が示されている。図27に示される第八実施形態に係る飛翔機の使用方法では、一例として、上述の第七実施形態に係る飛翔機150が使用されている。この飛翔機150を用いて飛翔機の使用方法としては、例えば、橋210の橋脚に沿って飛翔機150を移動させながら、橋脚の撮影や検査等の作業を飛翔機150に行わせることが挙げられる。ワイヤ154は、橋桁の上に設置された外部の装置と飛翔機150とを接続している。
この第八実施形態に係る飛翔機の使用方法によれば、バキューム機構14を備える飛翔機150を用いるので、例えば横風が吹くなどしても、飛翔機150を橋210の橋脚の垂直な壁面に沿って移動させることができる。これにより、飛翔機150を用いてより正確な作業を行うことができる。
なお、第八実施形態に係る飛翔機の使用方法において、飛翔機150が移動する対象物は、橋以外に、例えば、建物、トンネル、屋根、梯子、電柱、煙突、大型旅客機、及び、その他の構造物の少なくともいずれかでも良い。
また、第八実施形態に係る飛翔機の使用方法において飛翔機150に行わせる作業は、撮影や検査以外に、例えば、観測、記録、点検、運搬、塗装、マーキング、及び、その他の作業の少なくともいずれかでも良い。
また、第八実施形態に係る飛翔機の使用方法では、一例として、上述の第七実施形態に係る飛翔機150が使用されている。しかしながら、第八実施形態に係る飛翔機の使用方法において、飛翔機には、上述の第一乃至第六実施形態のいずれかの飛翔機、又は、上述の第一乃至第七実施形態を適宜組み合わせた飛翔機を適用することができる。
以上、本願の開示する技術の第一乃至第八実施形態について説明したが、本願の開示する技術は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
なお、上述の本願の開示する技術の一実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
飛翔機本体と、
前記飛翔機本体に含まれ、前記飛翔機本体の上下方向を軸方向とする第一回転翼と、
前記飛翔機本体の側方に配置され、前記飛翔機本体の前後方向を軸方向とする第二回転翼と、
を備える飛翔機。
(付記2)
前記第二回転翼は、前記飛翔機本体の両側の側方にそれぞれ配置されている、
付記1に記載の飛翔機。
(付記3)
前記第二回転翼は、前記飛翔機本体の側部に対して側方に突出して配置されている、
付記1又は付記2に記載の飛翔機。
(付記4)
前記第二回転翼は、前記飛翔機本体の側方前方に配置されている、
付記1〜付記3のいずれか一項に記載の飛翔機。
(付記5)
前記第二回転翼を囲う環状のダクトをさらに備える、
付記1〜付記4のいずれか一項に記載の飛翔機。
(付記6)
前記ダクトの前部には、シール部材が設けられている、
付記5に記載の飛翔機。
(付記7)
前記第一回転翼と、前記第二回転翼の回転中心部とは、前記飛翔機本体の上下方向の範囲(H)内に配置されている、
付記1〜付記6のいずれか一項に記載の飛翔機。
(付記8)
前記第一回転翼の回転中心部及び前記第二回転翼の回転中心部は、前記飛翔機本体の前後方向及び左右方向に延在する同一の仮想平面上に配置されている、
付記1〜付記7のいずれか一項に記載の飛翔機。
(付記9)
前記第一回転翼を回転させる第一回転翼モータと、
前記第二回転翼を回転させる第二回転翼モータと、
前記第一回転翼モータ及び前記第二回転翼モータを制御するモードを有する制御部と、
をさらに備える、
付記1〜付記8のいずれか一項に記載の飛翔機。
(付記10)
前記飛翔機本体の前方に配置された車輪をさらに備える、
付記1〜付記9のいずれか一項に記載の飛翔機。
(付記11)
前記第二回転翼を囲う環状のダクトをさらに備え、
前記車輪は、前記飛翔機本体の上下方向に並ぶ一対の車輪を含み、
前記一対の車輪は、前記飛翔機本体の側面視で前記ダクトよりも前方上下にそれぞれ突出している、
付記10に記載の飛翔機。
(付記12)
前記車輪は、オムニホイールである、
付記10又は付記11に記載の飛翔機。
(付記13)
前記車輪は、
前記飛翔機本体の前方の左右両側の端部にそれぞれ配置された複数の第一オムニホイールと、
前記飛翔機本体の前方の左右方向の中央部に配置され、前記飛翔機本体の前面視で前記第一オムニホイールと互いに主軸方向が直交する第二オムニホイールと、
を含む、
付記10〜付記12のいずれか一項に記載の飛翔機。
(付記14)
前記第一回転翼を回転させる第一回転翼モータと、
前記第二回転翼を回転させる第二回転翼モータと、
前記車輪を回転させる車輪駆動用モータと、
前記第一回転翼、前記第二回転翼、及び、前記車輪の回転を伴いながら前記車輪が接触する対象物の垂直な壁面に沿って前記飛翔機が移動するように前記第一回転翼モータ、前記第二回転翼モータ、及び、前記車輪駆動用モータを制御するモードを有する制御部と、
をさらに備える、
付記10〜付記13のいずれか一項に記載の飛翔機。
(付記15)
前記第一回転翼を回転させる第一回転翼モータと、
前記第二回転翼を回転させる第二回転翼モータと、
前記車輪を回転させる車輪駆動用モータと、
前記飛翔機本体と、前記飛翔機本体の前方に位置する対象物との距離を測定する測距センサと、
前記測距センサの検出結果に基づいて、前記第一回転翼モータ、前記第二回転翼モータ、及び、前記車輪駆動用モータを制御するモードを有する制御部と、
をさらに備える、
付記10〜付記14のいずれか一項に記載の飛翔機。
(付記16)
前記制御部は、前記車輪が前記対象物の垂直な壁面に接触している場合に、前記第一回転翼の回転による推力により前記飛翔機が高度を維持するように前記第一回転翼モータを制御すると共に、前記車輪の回転による駆動力により前記飛翔機が前記対象物の垂直な壁面に沿って移動するように前記車輪駆動用モータを制御するモードを有する、
付記15に記載の飛翔機。
(付記17)
前記制御部は、
前記第一回転翼が回転することにより前記飛翔機が飛翔するように前記第一回転翼モータを制御する空中飛翔モードと、
前記第一回転翼が回転、又は、前記第一回転翼及び前記第二回転翼が回転することにより前記飛翔機が飛翔しながら前方の対象物の垂直な壁面に近づくように前記第一回転翼モータ及び前記第二回転翼モータを制御する壁面アプローチモードと、
前記第一回転翼、前記第二回転翼、及び、前記車輪が回転することにより前記飛翔機が前方の対象物の垂直な壁面に沿って移動するように前記第一回転翼モータ、前記第二回転翼モータ、及び、前記車輪駆動用モータを制御する壁面接触移動モードと、
前記第一回転翼が回転することにより前記飛翔機が前方の対象物の垂直な壁面から離れるように前記第一回転翼モータを制御する壁面離脱モードと、
を有する、
付記10〜付記16のいずれか一項に記載の飛翔機。
(付記18)
付記1〜付記17のいずれか一項に記載の飛翔機を用い、橋、建物、トンネル、屋根、梯子、電柱、煙突、大型旅客機、及び、その他の構造物の少なくともいずれかである対象物の垂直な壁面に沿って前記飛翔機を移動させながら、撮影、検査、観測、記録、点検、運搬、塗装、マーキング、及び、その他の作業の少なくともいずれかを前記飛翔機に行わせることを含む、
飛翔機の使用方法。
(第一実施形態)
10 飛翔機
12 飛翔機本体
14 バキューム機構
16 車輪駆動機構
26 飛翔用回転翼(第一回転翼の一例)
26A 飛翔用回転翼の回転中心部
28 飛翔用モータ(第一回転翼モータの一例)
32 バキューム用回転翼(第二回転翼の一例)
32A バキューム用回転翼の回転中心部
34 バキューム用モータ(第二回転翼モータの一例)
36 ダクト
40 飛翔機本体の側部
42 飛翔機本体の前部
44 飛翔機本体の上部
46 飛翔機本体の下部
48 車輪
50 車輪駆動用モータ
52 支持部材
(第二実施形態)
60 飛翔機
62 シール部材
(第三実施形態)
70 飛翔機
72 仮想平面
(第四実施形態)
80 飛翔機
82 側部車輪駆動機構
84 中央車輪駆動機構
86 第一オムニホイール
88 第一車輪駆動用モータ
94 小輪
100 第二オムニホイール
102 第二車輪駆動用モータ
(第五実施形態)
110 飛翔機
112 遠隔操作用通信器
114 協調制御器
116 壁面検知センサ
118 飛翔制御器
120 バキューム制御器
122 車輪駆動制御器
124 飛翔用モータ制御器
124 各飛翔用モータ制御器
126 バキューム用モータ制御器
128 車輪駆動用モータ制御器
134 制御部
136 測距センサ
138 回転式測距センサ
(第六実施形態)
140 飛翔機
(第七実施形態)
150 飛翔機
152 ワイヤガード
154 ワイヤ

Claims (10)

  1. 飛翔機本体と、
    前記飛翔機本体に含まれ、前記飛翔機本体の上下方向を軸方向とする第一回転翼と、
    前記飛翔機本体の側方に配置され、前記飛翔機本体の前後方向を軸方向とする第二回転翼と、
    を備える飛翔機。
  2. 前記第二回転翼は、前記飛翔機本体の両側の側方にそれぞれ配置されている、
    請求項1に記載の飛翔機。
  3. 前記第二回転翼は、前記飛翔機本体の側方前方に配置されている、
    請求項1又は請求項2に記載の飛翔機。
  4. 前記第二回転翼を囲う環状のダクトをさらに備える、
    請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の飛翔機。
  5. 前記飛翔機本体の前方に配置された車輪をさらに備える、
    請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の飛翔機。
  6. 前記第二回転翼を囲う環状のダクトをさらに備え、
    前記車輪は、前記飛翔機本体の上下方向に並ぶ一対の車輪を含み、
    前記一対の車輪は、前記飛翔機本体の側面視で前記ダクトよりも前方上下にそれぞれ突出している、
    請求項5に記載の飛翔機。
  7. 前記第一回転翼を回転させる第一回転翼モータと、
    前記第二回転翼を回転させる第二回転翼モータと、
    前記車輪を回転させる車輪駆動用モータと、
    前記第一回転翼、前記第二回転翼、及び、前記車輪の回転を伴いながら前記車輪が接触する対象物の垂直な壁面に沿って前記飛翔機が移動するように前記第一回転翼モータ、前記第二回転翼モータ、及び、前記車輪駆動用モータを制御するモードを有する制御部と、
    をさらに備える、
    請求項5又は請求項6に記載の飛翔機。
  8. 前記第一回転翼を回転させる第一回転翼モータと、
    前記第二回転翼を回転させる第二回転翼モータと、
    前記車輪を回転させる車輪駆動用モータと、
    前記飛翔機本体と、前記飛翔機本体の前方に位置する対象物との距離を測定する測距センサと、
    前記測距センサの検出結果に基づいて、前記第一回転翼モータ、前記第二回転翼モータ、及び、前記車輪駆動用モータを制御するモードを有する制御部と、
    をさらに備える、
    請求項5〜請求項7のいずれか一項に記載の飛翔機。
  9. 前記制御部は、前記車輪が前記対象物の垂直な壁面に接触している場合に、前記第一回転翼の回転による推力により前記飛翔機が高度を維持するように前記第一回転翼モータを制御すると共に、前記車輪の回転による駆動力により前記飛翔機が前記対象物の垂直な壁面に沿って移動するように前記車輪駆動用モータを制御するモードを有する、
    請求項8に記載の飛翔機。
  10. 請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の飛翔機を用い、橋、建物、トンネル、屋根、梯子、電柱、煙突、大型旅客機、及び、その他の構造物の少なくともいずれかである対象物の垂直な壁面に沿って前記飛翔機を移動させながら、撮影、検査、観測、記録、点検、運搬、塗装、マーキング、及び、その他の作業の少なくともいずれかを前記飛翔機に行わせることを含む、
    飛翔機の使用方法。
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