JP2018164982A - 表面化粧パネル及びこれを備えた化粧パネル - Google Patents

表面化粧パネル及びこれを備えた化粧パネル Download PDF

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Abstract

【課題】変形の抑制が可能で、かつ表面外観を向上し得る表面化粧パネル及びこれを備えた化粧パネルを提供する。【解決手段】表面化粧パネル20は、化粧層21の裏面側に樹脂層22を介在させて繊維シート24を含む繊維強化樹脂層25を設けた構成とされており、前記繊維強化樹脂層を構成する樹脂主成分がポリ塩化ビニル樹脂である。【選択図】図1

Description

本発明は、内装パネルや家具の表面材等として用いられる表面化粧パネル及びこれを備えた化粧パネルに関する。
従来より、内装パネルや家具の表面材等として用いられる表面化粧パネルとしては、MDF(中密度繊維板)等の木質系基材に樹脂フィルムや突板等の化粧シートを積層した構成とされたものが知られている。このようなものでは、吸放湿等による反り等の変形が生じ易くなるという問題があった。
例えば、下記特許文献1には、化粧材の裏面に熱硬化性樹脂をガラス繊維に含浸させ硬化させたバックシートを貼り合わせた積層仕上材が開示されている。
特開平10−114020号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された積層仕上材では、ガラス繊維による僅かな凹凸が表面に形成され易くなることが考えられ、更なる改善が望まれる。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、変形の抑制が可能で、かつ表面外観を向上し得る表面化粧パネル及びこれを備えた化粧パネルを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る表面化粧パネルは、化粧層の裏面側に樹脂層を介在させて繊維シートを含む繊維強化樹脂層を設けた構成とされており、前記繊維強化樹脂層を構成する樹脂主成分がポリ塩化ビニル樹脂であることを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、本発明に係る化粧パネルは、パネル芯材と、このパネル芯材に貼着される本発明に係る表面化粧パネルと、を備えていることを特徴とする。
本発明に係る表面化粧パネル及びこれを備えた化粧パネルは、上述のような構成としたことで、変形の抑制が可能で、かつ表面外観を向上させることができる。
(a)、(b)は、本発明の一実施形態に係る表面化粧パネルの一例及びこれを備えた化粧パネルの一例を模式的に示し、(a)は、図2(a)におけるX−X線矢視に対応させた一部破断概略横断面図、(b)は、(a)に対応させた一部破断概略分解横断面図である。 (a)は、同化粧パネルの概略正面図、(b)は、同化粧パネルが備えるパネル芯材の一例を模式的に示す概略正面図である。 (a)は、図1(b)におけるY部に対応させた一部破断概略拡大横断面図、(b)は、同表面化粧パネルの層構成の一例を模式的に示す一部破断概略分解横断面図、(c)〜(h)は、同表面化粧パネルの一変形例をそれぞれ模式的に示し、(a)、(b)にそれぞれ対応させた図である。
以下に本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図1〜図3は、本実施形態に係る表面化粧パネルの一例及びこれを備えた化粧パネルの一例並びに同表面化粧パネルの変形例を模式的に示す図である。
本実施形態に係る表面化粧パネル20は、図1及び図3(a)に示すように、化粧層21の裏面側に樹脂層22を介在させて繊維シート24を含む繊維強化樹脂層25を設けた構成とされている。
また、本実施形態に係る化粧パネル1は、この表面化粧パネル20を、パネル芯材10に貼着した構成とされている。また、本実施形態では、化粧パネル1は、パネル芯材10のパネル厚さ方向両側に表面化粧パネル20,20を設けた構成とされている。
この化粧パネル1は、図2(a)に示すように、一方向に長尺な略矩形平板状とされている。この化粧パネル1は、本実施形態のように、厚さ方向両側を化粧面とした場合には、出入口や収納開口を開閉する建具パネルやパーティション等の間仕切パネル、家具構成部材等として用いられるものとしてもよい。また、このように厚さ方向両側を化粧面とした態様に代えて、パネル芯材10のパネル厚さ方向一方側のみに表面化粧パネル20を設けた構成としてもよい。この場合にも上記同様の用途に用いることが可能である。また、化粧パネル1は、パネルの一部、例えば、框状パネルの框部や鏡板部を構成するように用いられるものでもよい。また、化粧パネル1は、反化粧面側が取付下地側に向けて配される天井パネルや壁パネル(間仕切壁パネル)、腰壁パネル、床パネル、巾木パネル、廻縁パネル、開口枠パネル等として用いられるものでもよい。
また、この化粧パネル1の長さ寸法(上下寸法、高さ寸法)や、幅寸法、厚さ寸法等は、当該化粧パネル1の用途等に応じて、適宜の寸法としてもよい。
例えば、化粧パネル1を、建具パネルとして用いられるものとした場合には、当該化粧パネル1の上下寸法(戸高寸法)を1800mm〜3000mm程度とし、戸幅寸法を600mm〜1200mm程度とし、戸厚寸法を20mm〜40mm程度としてもよい。また、この場合には、化粧パネル1の適所に、開閉する際のハンドルや引手等を設けたり、錠装置や、蝶番等の回転連結部材、ランナーや戸車等の走行部材、ガイド溝等を設けたりしてもよい。
パネル芯材10は、図2(b)に示すように、四周枠12,13,13,14を含む枠体11で囲まれた空間にコア材16が収容された構成とされている。つまり、化粧パネル1は、中実板状ではなく、中空状のパネル芯材10のパネル厚さ方向両側に表面化粧パネル20,20を設けたいわゆるフラッシュパネル状とされている。
枠体11は、四周枠12,13,13,14を構成する上横枠12、左右一対の縦枠13,13及び下横枠14を備えている。また、枠体11は、左右の縦枠13,13に架け渡されるように上下に間隔を空けて設けられた複数本の横桟15,15を備えている。また、図例では、下横枠14の上側に、桟材を積層した構成とされたものとした例を示している。また、下横枠14の左右(長手方向)両端部の上側に、戸車等の走行部材の取付孔の加工下地となる下地部材を積層した例を示している。なお、当該化粧パネル1の用途等に応じて、上横枠12の左右両端部の下側や一方の縦枠13の内方側に、上述のようなランナー等の走行部材やハンドル、錠装置等の取付孔の加工下地や取付下地を設けた構成としてもよい。また、上横枠12の下側にも同様な桟材を設けた構成としてもよい。また、枠体11に、横桟15を設けた態様に代えて、または加えて、上下方向に長尺な縦桟を設けた構成としてもよい。
また、これら四周枠12,13,13,14及び横桟15は、略四角柱状とされ、パネル厚さ方向両面が略同一平面状となるように、パネル厚さ方向に沿う寸法が互いに略同寸法とされている。また、図例では、これら四周枠12,13,13,14及び横桟15の長手方向及びパネル厚さ方向に沿う方向に直交する方向の幅寸法を、互いに略同寸法とした例を示している。
枠体11を構成するこれら四周枠12,13,13,14及び横桟15は、木質系材料及び合成樹脂系材料の両方または一方から形成されている。つまり、四周枠12,13,13,14及び横桟15は、金属製のフレーム状の桟や補強材等を用いた構成とされておらず、木質系材料及び合成樹脂系材料の両方または一方を、主たる材料として形成されている。木質系材料としては、合板やLVL(単板積層材)等の木質積層板や、PB(パーティクルボード)等の木質ボード、MDF(中密度繊維板)やハードボード等の木質繊維板などが挙げられる。また、木質系材料としては、合成樹脂系材料に、木粉や無機フィラー、相溶化剤、着色剤などを所定の含有割合で含有させた木粉・プラスチック複合材(WPC)としてもよい。また、合成樹脂系材料としては、種々の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂が挙げられる。
また、本実施形態では、図1(b)及び図2(b)に示すように、両縦枠13,13のパネル幅方向外側に向く外側面に、後記する表面化粧パネル20,20の差込片部20c,20cが差し込まれる差込溝13a,13aを全長に亘って設けた構成としている。これらパネル幅方向両側の差込溝13a,13aは、パネル幅方向外側に向けて開口するように設けられている。また、これら差込溝13a,13aを、各縦枠13,13のパネル厚さ方向略中心に位置するように設けた構成としている。これら差込溝13a,13aのパネル幅方向に沿う溝深さ寸法及びパネル厚さ方向に沿う溝幅寸法は、表面化粧パネル20,20の差込片部20c,20cの差込性や保持性等の観点から適宜の寸法としてもよい。
パネル芯材10のコア材16は、図2(b)に示すように、枠体11で囲まれた空間に充填されるように収容されている。本実施形態では、上記のように上下(パネル長手方向)に間隔を空けて設けられた複数本の横桟15,15によって上下に区画された四周枠12,13,13,14内の各空間のそれぞれにコア材16を収容させた構成としている。このコア材16のパネル厚さ方向に沿う寸法は、枠体11のパネル厚さ方向に沿う寸法と略同寸法とされている。このようなコア材16としては、発泡ウレタン等の発泡樹脂系材料から成形された発泡成形体からなるものでもよいが、本実施形態では、パネル厚さ方向両側に開口する多数の中空筒状セルの集合体からなるハニカム状のコア材16としている。つまり、コア材16を、いわゆるペーパーコアとしている。また、このようなコア材16としては、段ボール原紙やクラフト紙等の紙材を接着剤で重積接着して形成されたものでもよい。また、コア材16としては、このような紙材に、エポキシ樹脂等の補強用の樹脂を更に含浸させたものでもよく、その他、アルミ材等の金属系材料や硬質ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂等の合成樹脂系材料から形成されたものでもよい。
また、図例では、コア材16の中空筒状セルを模式的に示しており、パネル幅方向に厚さ方向を沿わせた薄シート間に波形部(コルゲート部)を設けたものを例示しているが、このような態様に限られない。このコア材16としては、中空筒状セルが蜂の巣状(六角状)とされたものや、方形状とされたもの、円筒形状とされたもの等、中空筒状セルのセル形状が種々の形状とされたものでもよい。また、このコア材16は、ステイプル等の止具や接着剤等によって枠体11に固定されたものでもよい。なお、このコア材16の中空筒状セルのセルサイズ(セル径、セル幅)は、軽量化を図る観点や強度上の観点等から適宜のサイズとしてもよく、1mm以上100mm以下としてもよく、好ましくは、5mm以上15mm以下としてもよい。
表面化粧パネル20は、薄板状とされている。この表面化粧パネル20は、種々の化粧パネル1の化粧面を構成する表面材として従来から用いられているMDF等の木質系材料を基材とする表面材と同様な厚さ(例えば、3mm程度)とされたものでもよいが、用途等に応じて適宜の厚さとされたものでもよい。例えば、この表面化粧パネル20の厚さを、0.5mm〜5.0mm程度としてもよく、好ましくは1.0mm以上3.0mm以下としてもよく、より好ましくは1.5mm以上2.0mm以下としてもよい。
化粧層21は、本実施形態では、薄シート状とされた化粧シートとされている。
この化粧層21を構成する化粧シートとしては、天然木材(銘木)から形成された突板等の単板(化粧単板)や、木目柄等の種々の柄(模様)が印刷された化粧印刷紙や合成樹脂系の樹脂シート(フィルム)等としてもよい。樹脂フィルムとしては、例えば、塩化ビニル樹脂フィルム、ポリエチレン樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム、ポリプロピレン樹脂フィルム、ポリカーボネート樹脂フィルム、アクリル樹脂フィルム、ウレタン樹脂フィルム等が例示される。また、樹脂フィルムの厚さとしては、例えば、0.02mm〜1.0mm、好ましくは0.05mm〜0.2mmの範囲が例示される。
また、化粧層21を構成する化粧単板の厚さとしては、例えば、0.2mm〜1.0mmの範囲が例示される。また、化粧層21を化粧単板とする場合には、化粧単板の裏面側に接着剤を介して不織布等の裏打ち材が貼着されたものでもよい。この場合の接着剤としては、化粧単板に水分が移行しにくい非水溶性接着剤が好ましく例示される。非水溶性接着剤としては、例えば、溶液型のアクリル共重合体、合成ゴム系の接着剤、熱可塑性合成樹脂であるホットメルト系の接着剤を単独または2種類以上を併用したもの等を例示することができる。ホットメルト系接着剤としては、例えば、エチレン酢酸ビニル(EVA)やウレタン系ホットメルト(PUR)等が例示される。また、エポキシ樹脂系、ウレタン系、塩化ビニル系、酢酸ビニル系の接着剤等を単独または2種類以上を併用したものを例示することができる。
樹脂層22は、化粧層21の厚さ方向一方側となる裏面側の略全面に亘って設けられている。この樹脂層22は、化粧層21の裏面側に、上記同様な種々の接着剤を介して裏打ち材(バッカー材)状に積層一体化された熱可塑性樹脂シートでもよい。この樹脂層22は、後記する繊維強化樹脂層25に含まれる強化繊維を略含んでいない構成とされている。なお、強化繊維を略含んでいない構成とは、樹脂層22が強化繊維を全く含んでいない構成でもよく、樹脂層22に製造過程等において繊維シート24の強化繊維が僅か(化粧層21の表面平滑性を阻害しない程度)に混入されているような構成でもよい。
また、この樹脂層22を構成する樹脂主成分は、ポリプロピレン樹脂やABS樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエステル樹脂等の種々の熱可塑性樹脂でもよい。なお、樹脂層22を構成する樹脂主成分としては、熱可塑性樹脂に限られず、ウレタン(ポリウレタン)樹脂やフェノール樹脂等の種々の熱硬化性樹脂を単独または2種類以上を併用したものでもよい。この場合は、化粧層21を構成する化粧シートの裏面に樹脂層22を構成する未硬化の樹脂組成物が塗布等され硬化されて形成されたものでもよい。
また、この樹脂層22の厚さは、表面化粧パネル20の折り曲げられた角部外観を含む表面外観(表面平滑性)を向上させる観点や寸法安定性、生産性等の観点から適宜の厚さとしてもよい。例えば、この樹脂層22の厚さを、0.03mm〜1.0mm程度としてもよく、好ましくは0.05mm〜0.6mm程度、更に好ましくは、0.15mm〜0.5mm程度としてもよい。この樹脂層22の厚さが小さ過ぎれば、表面外観が低下する傾向があり、樹脂層22の厚さが大き過ぎれば、当該樹脂層22による熱膨張の影響が大となる傾向がある。
樹脂層22の厚さ方向一方側となる裏面側に設けられた繊維強化樹脂層25は、薄平板状(シート状)とされている。この繊維強化樹脂層25の厚さは、表面化粧パネル20(化粧パネル1)の用途等に応じて適宜の厚さとしてもよい。また、この繊維強化樹脂層25の厚さは、0.1mm〜2.0mm程度でもよく、好ましくは0.5mm〜1.5mm程度でもよい。本実施形態では、図3(a)に示すように、この繊維強化樹脂層25の厚さを、樹脂層22の厚さよりも大としている。例えば、この繊維強化樹脂層25の厚さを、樹脂層22の厚さの2倍〜10倍程度としてもよい。
また、本実施形態では、繊維シート24を、繊維強化樹脂層25の厚さ方向略中央部に設けた構成としている。この繊維シート24としては、ガラス繊維や炭素繊維、鉱物繊維等の強化繊維の織布や不織布、マット等が例示される。ガラス繊維の織布としては、例えば、縦糸及び横糸にガラスロービングを用いて製織した平織、絡み織等の織物であるガラスクロス等が例示される。ガラス繊維の不織布としては、例えば、長さ約10mmのガラス繊維を水中分散させた後に、湿式抄紙法によってすくい取り、脱水、シート化させて、エポキシ樹脂、アクリル樹脂等の接着剤を塗布したものであるガラスペーパー等が例示される。ガラス繊維のマットとしては、長繊維状(例えば、長さ30mm前後、好ましくは長さ50mm前後)に切断したガラスストランドを、不均一な配向となるように、無方向に均等に分散させ、ポリエステルバインダー等の結合剤を用いてマット状に成形したものであるガラスマット等が例示される。
また、繊維シート24の厚さとしては、例えば、0.1mm〜0.5mmの範囲が例示される。また、繊維シート24をガラスマットとした場合には、厚さを、0.3mm〜0.5mm程度としてもよく、ガラスクロスとした場合には、厚さを、0.1mm〜0.3mm程度としてもよい。また、ガラスクロスの密度としては、例えば、30〜120本/25mmのものが例示される。また、ガラスクロスを構成するガラス糸の番手(太さ)としては、例えば、67〜135tex(g/1000m)の範囲が例示される。
繊維シート24の目付としては、例えば、100g/m以上2000g/m以下の範囲が例示され、好ましくは150g/m以上としてもよく、より好ましくは250g/m以上としてもよい。
この繊維シート24の目付が小さ過ぎれば、強度が低下する傾向がある一方、大き過ぎれば、重くなる傾向がある。繊維シート24としてガラスクロスを用いる場合は、目付を200g/m以上としてもよい。また、繊維シート24としてガラスペーパーを用いる場合は、目付を50g/m以上としてもよい。また、繊維シート24としてガラスマットを用いる場合は、目付を100g/m以上としてもよい。また、繊維シート24としては、このようなガラス繊維シートのうちガラスマットまたはガラスクロスが好ましい。
また、繊維シート24としては、上記のような目付範囲となるように複数枚のガラス繊維の織布、不織布またはマット(ガラス繊維シート)を積層したものや、ガラス繊維シートと、植物繊維の織布、不織布、フィルム、紙またはマットと、が積層されたものでもよい。植物繊維としては、植物繊維マットや製紙に用いられる植物繊維であれば特に限定されないが、繊維シート24の強度や耐久性、寸法安定性等を考慮すると、麻系天然繊維、シ繊維または農産廃棄物繊維のいずれか1種以上であることが好ましい。
また、この繊維強化樹脂層25を構成する樹脂主成分は、ポリ塩化ビニル樹脂とされている。この繊維強化樹脂層25は、図3(b)に示すように、ポリ塩化ビニル樹脂を樹脂主成分とする樹脂シート23に繊維シート24を熱溶着(熱融着)によって一体化した構成とされている。本実施形態では、繊維シート24が繊維強化樹脂層25の厚さ方向略中央部に配されるように、厚さ方向両側の樹脂シート23,23に繊維シート24を熱溶着させた構成としている。換言すれば、厚さ方向両側の樹脂シート23,23によって繊維シート24を挟み込んだ構成としている。繊維シート24は、これら厚さ方向両側の樹脂シート23,23の溶融樹脂が繊維シート24に含浸するようにして樹脂シート23,23に熱溶着されている。また、厚さ方向両側の樹脂シート23,23同士も互いに熱溶着されている。このような構成とすれば、樹脂シート23の厚さ方向両側または一方側に繊維シート24を熱溶着させた構成と比べて、繊維シート24の繊維が露出せず、また、繊維シート24の剥離等を抑制することができる。
この繊維強化樹脂層25は、樹脂シート23をカレンダー成形等によって成形する工程の下流側において、ローラー等に巻かれた繊維シート24を繰り出し、樹脂シート23の溶融側に積層し、平板プレスやローラープレス等によって一体化されたものでもよい。または、樹脂シート23を熱プレス等によって溶融させながら繊維シート24に一体化させた構成とされたものでもよい。
また、この繊維強化樹脂層25と樹脂層22とは、上記同様の種々の接着剤によって積層一体化されたものでもよい。また、樹脂層22を、繊維強化樹脂層25を構成する樹脂シート23と熱溶着可能な構成、例えば、樹脂層22の樹脂主成分をポリ塩化ビニル樹脂とした場合には、樹脂層22と繊維強化樹脂層25とを熱溶着によって一体化した構成としてもよい。
また、本実施形態では、樹脂層22及び繊維強化樹脂層25の両方または一方に、遮光性を付与する遮光性顔料を含有させた構成としている。本実施形態では、樹脂層22に、遮光性顔料を含有させた構成としている。
このような遮光性顔料としては、黒色顔料や、黒色以外の赤色や青色等の他の色の比較的に濃色な顔料、複数色の顔料を混合した顔料などでもよく、比較的に隠蔽性の高い淡色な顔料が挙げられる。また、遮光性顔料としては、隠蔽性や分散性の良好な顔料が好ましく採用され、隠蔽性の観点からは、無機顔料としてもよい。このような隠蔽性や分散性等の観点から遮光性顔料としてカーボンブラックを採用するようにしてもよい。また、カーボンブラック以外の黒色顔料としては、グラファイトなどの炭素系黒色顔料や、鉄や銅、クロムなどの酸化物からなる酸化物系黒色顔料、チタンブラックなどが挙げられるが、その他、種々の黒色顔料でもよい。比較的に濃色な顔料としては、弁柄等の酸化鉄が挙げられ、また、隠蔽性の高い淡色な顔料としては、酸化チタンや亜鉛華(酸化亜鉛)が挙げられるが、その他、種々の顔料でもよい。
また、遮光性顔料の粒径は、分散性等の観点から適宜の粒径とされたものでもよく、例えば、カーボンブラックの場合には、3〜500nm程度でもよく、20〜100nm程度でもよい。また、樹脂層22中に含まれる遮光性顔料の含有率は、樹脂層22を構成する樹脂組成物の組成や遮光性顔料の種類、樹脂層22の厚さ等に応じて、樹脂層22に遮光性が付与されるように適宜の含有率としてもよい。この樹脂層22中に含まれる遮光性顔料の含有率を低くし過ぎれば、遮光性が低下する傾向がある。一方、樹脂層22中に含まれる遮光性顔料の含有率を高くし過ぎれば、樹脂の凝集力が低下する傾向があり、表面化粧パネル20の剥離強度や曲げ強度が低下する傾向がある。このような観点等から、樹脂層22中に含まれる遮光性顔料の含有率を、好ましくは、1〜5質量%としてもよく、より好ましくは2〜3質量%としてもよい。このような含有率とすれば、表面化粧パネル20に適度な遮光性の付与が可能でありながらも、表面化粧パネル20の剥離強度や曲げ強度の低下を抑制することができる。なお、樹脂層22に代えて、または加えて繊維強化樹脂層25に遮光性顔料を含有させた構成としてもよい。
本実施形態では、上記のような構成とされた表面化粧パネル20を、図1に示すように、パネル幅方向両端面に継目が位置するようにパネル芯材10のパネル厚さ方向両側のそれぞれに対状に設けた構成としている。つまり、2枚の表面化粧パネル20,20を設けた構成としている。また、これら2枚の表面化粧パネル20,20を、化粧パネル1の四周表面(厚さ方向両面及び幅方向両端面)が化粧面となるように、パネル芯材10の四周表面(パネル厚さ方向両面及びパネル幅方向両端面)に設けた構成としている。
これら表面化粧パネル20,20は、互いに同様の構成とされ、パネル芯材10の角部に応じた位置となるように、厚さ方向一方側となる裏面側に折曲溝(角部折曲溝)26,26,26,26を設けた構成とされている。また、本実施形態では、これら表面化粧パネル20,20の裏面側に、角部折曲溝26,26,26,26に加えて、パネル芯材10の差込溝13a,13aの両開口縁に応じた位置となるように、端部折曲溝27,27,27,27を設けた構成としている。
これら角部折曲溝26及び端部折曲溝27は、少なくとも化粧層21を残すように各表面化粧パネル20,20の裏面側に設けられている。
各表面化粧パネル20,20は、これら角部折曲溝26及び端部折曲溝27の部位において残存する少なくとも化粧層21の部位がヒンジ部(折曲部)のように機能し、これらの部位において折り曲げ可能とされている。
また、本実施形態では、これら角部折曲溝26及び端部折曲溝27を、溝底が樹脂層22に位置するように設けた構成としている(図3(a)参照)。つまり、これら角部折曲溝26及び端部折曲溝27を、溝底が樹脂層22に留まり、化粧層21に達しないように、かつ繊維強化樹脂層25の厚さ方向の全体に亘って設けた構成としている。
これら角部折曲溝26及び端部折曲溝27が設けられた部位の樹脂層22の厚さ、つまり、溝底側の残り厚さは、上記のようにヒンジ部として機能するように、化粧層21の厚さや樹脂層22の厚さに応じて、適宜の厚さとしてもよい。図例では、樹脂層22の溝底側の残り厚さを、樹脂層22の全体厚さの1/2程度とした例を示しているが、このような厚さに限られない。
また、角部折曲溝26,26は、パネル芯材10の厚さ方向一方面に沿わせられる表面化粧パネル20の表面側片部20aと、パネル芯材10の幅方向各端面に沿わせられる側端面片部20b,20bと、の境界部に位置するように設けられている。
また、端部折曲溝27,27は、側端面片部20b,20bと、パネル芯材10の差込溝13a,13aに差し込まれる差込片部20c,20cと、の境界部に位置するように設けられている。パネル厚さ方向両側の表面化粧パネル20,20の差込片部20c,20c,20c,20cは、パネル芯材10の差込溝13a,13aに嵌め込まれるように納められる。
また、本実施形態では、角部折曲溝26,26を、これら角部折曲溝26,26において折り曲げられて形成された角部が略直角状となるように表面化粧パネル20の裏面側に設けた構成としている。図例では、これら角部折曲溝26,26を、溝長手方向に見て略V字溝状とされた単一の溝からなるものとした例を示している。なお、このような態様に代えて、これら角部折曲溝26,26において折り曲げられて形成された角部がR面取り形状やC面取り形状となるように、これら角部折曲溝26,26のそれぞれを、複数条の溝からなるものとしてもよい。また、端部折曲溝27,27は、これら端部折曲溝27,27において折り曲げられて形成された角部が略直角状となるように表面化粧パネル20の裏面側に設けられている。
上記構成とされたパネル厚さ方向両側の表面化粧パネル20,20がパネル芯材10の四周表面に貼着されて当該化粧パネル1の四周表面が化粧面とされる。これら表面化粧パネル20,20のパネル芯材10への貼着は、上記同様な適宜の接着剤等を用いてなされたものでもよい。
本実施形態に係る表面化粧パネル20及びこれを備えた化粧パネル1は、上述のような構成としたことで、変形の抑制が可能で、かつ表面外観を向上させることができる。
つまり、化粧層21の裏面側に樹脂層22を介在させて繊維シート24を含む繊維強化樹脂層25を設けた構成としている。従って、従来のMDF等の木質板を基材としたものと比べて、吸放湿等による反り等の変形を生じ難くすることができる。また、樹脂層22を介在させているので、繊維強化樹脂層25に含まれる繊維による凹凸が表面に生じ難くなり、表面平滑性を向上させることができ、表面の外観を向上させることができる。
また、繊維強化樹脂層25を構成する樹脂主成分をポリ塩化ビニル樹脂としている。従って、繊維シート24を上述のように熱溶着等によって繊維強化樹脂層25に設けることができ、例えば、繊維強化樹脂層25を構成する樹脂シート23の成形工程において繊維シート24を容易に一体化することができる。これにより、例えば、繊維強化樹脂層25を構成する樹脂をスプレー塗布等によって供給して成形されたものと比べて、樹脂量のばらつき等を抑制することができ、繊維強化樹脂層25の均一化を図ることができる。
また、上述のように、樹脂層22の樹脂主成分をポリ塩化ビニル樹脂とすれば、樹脂層22及び繊維強化樹脂層25を構成する樹脂主成分が同一となる。このような構成とすれば、樹脂層22と繊維強化樹脂層25とを一連状に設けたり、積層した場合には各層22,25における馴染み性を向上させたりすることができ、境界剥離等を生じ難くすることができる。
また、本実施形態では、当該表面化粧パネル20の裏面側に、溝底が樹脂層22に位置するように折曲溝26,27を設けた構成としている。従って、当該表面化粧パネル20の取付対象に角部があるような場合にも、折曲溝26,27の箇所で折り曲げて一連状に覆うことができる。これにより、複数枚の表面化粧パネル20を取付対象の角部において突き合わせたりするようなものと比べて、角部における見栄えを向上させることができる。また、折曲溝26,27を、溝底が樹脂層22に位置するように設けているので、折り曲げられた角部において繊維強化樹脂層25に含まれる繊維による凹凸等が生じ難くなり、角部表面の外観を向上させることができる。
また、本実施形態に係る化粧パネル1は、パネル芯材10と、このパネル芯材10に貼着される表面化粧パネル20と、を備えた構成とされている。従って、上記のように反り等の変形が抑制され、表面外観の良好な表面化粧パネル20によって化粧面が構成されるので、内装パネルや家具材等として好適なものとなる。これにより、例えば、当該化粧パネル1を、天井高程度の戸高寸法とされたハイドアを構成するものとした場合にも、パネル芯材10にフレーム状の金属製の補強材等を設ける必要性を生じ難くすることができる。
また、本実施形態では、パネル芯材10の角部に応じた位置となるように角部折曲溝26が設けられた表面化粧パネル20をパネル芯材10に貼着した構成としている。従って、上記のように、角部表面の外観を向上させることができる。
また、本実施形態では、パネル芯材10のパネル厚さ方向両側のそれぞれに表面化粧パネル20,20を設けた構成としている。従って、パネル厚さ方向両面側を、上記のような外観を向上させた化粧面とすることができ、また、反り等の変形をより効果的に抑制することができる。
また、本実施形態では、パネル芯材10を、四周枠12,13,13,14を含む枠体11で囲まれた空間にコア材16が収容された構成としている。従って、パネル芯材10をコア材16のみや三辺以下に桟材を設けたようなものとした場合と比べて、化粧パネル1の強度を向上させることができ、建具等として好適に用いることができる。また、中実状のパネル芯材10としたものと比べて、軽量化を図ることができる。
また、本実施形態では、パネル芯材10の両側端部に、パネル厚さ方向両側の表面化粧パネル20,20の差込片部20c,20c,20c,20cが差し込まれる差込溝13a,13aを設けた構成としている。従って、表面化粧パネル20,20の端部を突き合わせて納めるようなものと比べて、表面化粧パネル20,20同士の継目を見栄え良く納めることができる。なお、このような態様に代えて、パネル厚さ方向一方側の表面化粧パネル20とパネル厚さ方向他方側の表面化粧パネル20とを、パネル幅方向の各端面において突き合わせたり、重ね合わせたりして納めるような態様等としてもよい。また、パネル厚さ方向一方側の表面化粧パネル20のみによってパネル幅方向の端面を覆うような態様等としてもよい。この場合は、パネル厚さ方向他方側の表面化粧パネル20には、折曲溝を設けないようにしてもよい。
また、パネル厚さ方向両側に別体状に表面化粧パネル20,20をそれぞれに設けた態様に代えて、一連状の表面化粧パネル20によってパネル芯材10の四周表面を覆うような態様としてもよい。この場合は、パネル芯材10の一方側端部のみに差込溝13aを設けた態様としてもよい。また、表面化粧パネル20,20に折曲溝26,27を設けた態様に代えて、パネル芯材10の幅方向両端面を覆うように延出された化粧層21またはこれに加えて樹脂層22が折り曲げ貼着されてパネル芯材10の幅方向両端面が覆われるものとしてもよい。この場合は、化粧層21またはこれに加えて樹脂層22の端部が差し込まれる適宜の差込溝を、パネル芯材10に設けた構成としてもよい。
また、パネル芯材10の四周表面を表面化粧パネル20によって覆った態様に代えて、パネル厚さ方向両面のみを表面化粧パネル20によって覆った態様としてもよい。この場合は、パネル芯材10のパネル幅方向の各端面を、別途のエッジシート等によって覆うような態様としてもよく、また、パネル幅方向の各端面を化粧面とせずに、パネル芯材10を露出させた態様等としてもよい。
また、上記のようにパネル芯材10のパネル厚さ方向両側に同様の表面化粧パネル20,20を設けた構成に代えて、パネル厚さ方向一方側のみに上記のような表面化粧パネル20を設けた構成としてもよい。この場合は、パネル厚さ方向他方側に、化粧層21及び樹脂層22を設けずに繊維強化樹脂層25を設けたり、他の表面材を設けたりしてもよく、さらには、パネル芯材10を露出させた構成としてもよい。
また、本実施形態では、パネル芯材10の枠体11内にコア材16を収容させた構成とした例を示しているが、このようなコア材16を設けていない構成としてもよい。また、本実施形態では、パネル芯材10の桟材を、四周枠を構成する枠体11とした例を示しているが、三方枠状としたり、左右の縦枠13,13のみを桟材としたり、上下の横枠12,14のみを桟材としたりしてもよく、その他、種々の変形が可能である。
また、上記した例では、化粧層21を、化粧シートとした例を示しているが、このような態様に限られず、塗膜層等としてもよい。
次に、本実施形態に係る表面化粧パネルの変形例について、図3(c)〜(h)を参照して説明する。
なお、上記した例との相違点について主に説明し、同様の構成については、同一符号を付し、その説明を省略または簡略に説明し、また、上記した例と同様の作用効果についても説明を省略する。また、各変形例に係る表面化粧パネルも上記した例と同様、パネル芯材10の少なくともパネル厚さ方向一方側を覆うように貼着されて化粧パネル1を構成するものでもよい。
図3(c)、(d)は、第1変形例に係る表面化粧パネル20Aを示している。
本変形例に係る表面化粧パネル20Aは、樹脂層22A及び繊維強化樹脂層25Aの両方または一方に、無機発泡体を含有させた構成としている。このような構成とすれば、軽量化を図ることができる。本実施形態では、繊維強化樹脂層25Aに、無機発泡体を含有させた構成としている。また、図3(d)に示すように、繊維強化樹脂層25Aを構成する樹脂シート23Aに無機発泡体を含有させた構成としている。このような構成とすれば、化粧層21側となる樹脂層22Aに無機発泡体を含有させたものと比べて、表面硬度や表面平滑性を阻害するようなことを抑制することができる。また、樹脂層22Aよりも比較的に厚さが大とされる繊維強化樹脂層25Aの軽量化を図ることができるので、表面化粧パネル20A全体の軽量化を効果的に図ることができる。
このような無機発泡体としては、粒子状で多孔質状のものが挙げられ、例えば、パーライトやシラスバルーン、発泡セラミックスなどが挙げられる。また、このような無機発泡体としては、圧縮強度が良好で、熱膨張率の小さいものが好ましい。また、無機発泡体の粒径は、分散性等の観点から適宜の粒径とされたものでもよい。また、樹脂シート23A中に含まれる無機発泡体の含有率は、軽量化を図る観点や、剥離強度や曲げ強度の低下を抑制する観点等から適宜の含有率としてもよい。なお、繊維強化樹脂層25Aに代えて、または加えて樹脂層22Aに無機発泡体を含有させた構成としてもよい。
また、本変形例では、図3(c)に示すように、繊維シート24を、繊維強化樹脂層25Aの厚さ方向一方側及び厚さ方向他方側のうちの両方または一方に偏在させるように埋込状に設けた構成としている。このような構成とすれば、繊維強化樹脂層25Aを構成する樹脂シート23Aと繊維シート24とを容易に一体化してシート化することができる。
本変形例では、繊維シート24を、繊維強化樹脂層25Aの厚さ方向他方側となる樹脂層22A側に偏在させるように埋込状に設けた構成としている。つまり、樹脂シート23Aの樹脂層22A側に繊維シート24を熱溶着によって一体化し、繊維強化樹脂層25Aの樹脂層22A側に繊維シート24を設けた構成としている。このような構成とすれば、繊維強化樹脂層25Aの裏面側、つまりは、表面化粧パネル20Aの裏面側において繊維シート24の繊維が露出するようなことを抑制することができる。
また、本変形例では、樹脂層22Aに遮光性顔料を含有させていない構成としている。
上記構成とされた本変形例に係る表面化粧パネル20Aにおいても上記した例と概ね同様の効果を奏する。
図3(e)、(f)は、第2変形例に係る表面化粧パネル20Bを示している。
本変形例では、上記第1実施形態の例と同様、樹脂層22に遮光性顔料を含有させた構成としている。また、上記第1変形例と同様、繊維強化樹脂層25Bに無機発泡体を含有させた構成としている。つまり、図3(f)に示すように、繊維強化樹脂層25Bを構成する樹脂シート23Aに無機発泡体を含有させた構成としている。このような構成とすれば、表面化粧パネル20Bに遮光性を付与することができ、また、表面化粧パネル20Bの軽量化を図ることができる。
また、本変形例では、繊維強化樹脂層25Bの厚さ方向両方に偏在させるように繊維シート24A,24Bを埋込状に設けた構成としている。つまり、樹脂シート23Aの厚さ方向両側に繊維シート24A,24Bを熱溶着によって一体化し、繊維強化樹脂層25Bの厚さ方向両側に繊維シート24A,24Bを設けた構成としている。このような構成とすれば、繊維強化樹脂層25Bの強度を向上させることができる。また、繊維強化樹脂層25Bの反化粧層側となる裏面側に繊維シート24Bが設けられるので、化粧層21側からの押圧に対する撓みを抑制することができる。これら厚さ方向両側の繊維シート24A,24Bは、互いに同様の構成(同目付)とされたものでもよく、異なる構成とされたものでもよい。
上記構成とされた本変形例に係る表面化粧パネル20Bにおいても上記した例と概ね同様の効果を奏する。
図3(g)、(h)は、第3変形例に係る表面化粧パネル20Cを示している。
本変形例では、繊維強化樹脂層25Cに一連状に樹脂層22Bを設けた構成としている。つまり、本変形例では、上記各例のように、化粧層21の裏面に裏打ち状に樹脂層22,22Aを設けた構成に代えて、繊維強化樹脂層25Cを構成する樹脂シート23Bの一部となる化粧層21側部位を、強化繊維を略含んでいない樹脂層22Bとしている。つまりは、樹脂層22Bを構成する樹脂主成分を、繊維強化樹脂層25Cを構成する樹脂シート23Bの樹脂主成分と同一のポリ塩化ビニル樹脂としている。
また、本変形例では、繊維シート24を、繊維強化樹脂層25Cの厚さ方向一方側となる裏面側に偏在させるように埋込状に設けた構成としている。つまり、樹脂シート23Bの裏面側に繊維シート24を熱溶着によって一体化し、繊維強化樹脂層25Cの裏面側に繊維シート24を設けた構成としている。
上記構成とされた本変形例に係る表面化粧パネル20Cにおいても上記した例と概ね同様の効果を奏する。
なお、本変形例においても、繊維強化樹脂層25C(樹脂層22B)に、遮光性顔料及び無機発泡体の両方または一方を含有させた構成としてもよい。
また、上記した各例に係る表面化粧パネル20,20A,20B,20Cの互いに異なる構成を、適宜、組み替えたり、組み合わせたりして適用するようにしてもよい。
また、上記した各例に係る表面化粧パネル20,20A,20B,20Cは、化粧パネル1の化粧面を構成するように設けられるものに限られず、例えば、既設の開口枠や窓枠、廻縁、巾木等の既設内装建材を覆うカバー等として用いられるものでもよい。
1 化粧パネル
10 パネル芯材
20,20A〜20C 表面化粧パネル
21 化粧層
22,22A,22B 樹脂層
24,24A,24B 繊維シート
25,25A〜25C 繊維強化樹脂層
26 角部折曲溝(折曲溝)
27 端部折曲溝(折曲溝)

Claims (6)

  1. 化粧層の裏面側に樹脂層を介在させて繊維シートを含む繊維強化樹脂層を設けた構成とされており、
    前記繊維強化樹脂層を構成する樹脂主成分がポリ塩化ビニル樹脂であることを特徴とする表面化粧パネル。
  2. 請求項1において、
    前記繊維シートは、前記繊維強化樹脂層の厚さ方向一方側及び厚さ方向他方側のうちの両方または一方に偏在するように埋込状に設けられていることを特徴とする表面化粧パネル。
  3. 請求項1または2において、
    前記樹脂層を構成する樹脂主成分がポリ塩化ビニル樹脂であることを特徴とする表面化粧パネル。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項において、
    前記樹脂層及び前記繊維強化樹脂層の両方または一方には、無機発泡体が含有されていることを特徴とする表面化粧パネル。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項において、
    当該表面化粧パネルの裏面側には、溝底が前記樹脂層に位置するように折曲溝が設けられていることを特徴とする表面化粧パネル。
  6. パネル芯材と、このパネル芯材に貼着される請求項1乃至5のいずれか1項に記載の表面化粧パネルと、を備えていることを特徴とする化粧パネル。
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