JP2014117850A - 化粧シート - Google Patents

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Abstract

【課題】
良好な不燃性能を維持しつつ、表層部分にグラビア印刷によって形成された精細な絵柄模様が積層され、優れた意匠性を有する化粧シートを提供すること、また該化粧シートを簡便に製造する手段を提供すること。
【解決手段】
ガラス織布からなる層を表層に有する基体の、該ガラス織布側の面に、樹脂フィルムよりなる第1の平滑化層と、グラビア印刷によってその上に形成された印刷層を有する化粧層が形成された化粧シート。ガラス織布は、ガラス繊維の束の織り目模様に対応した凹凸と、隙間を有するが、樹脂フィルムがこれらを効率的に被覆し、精細なグラビア印刷が可能な平滑な平面を形成する。第1の平滑化層上に印刷層を形成し、化粧層を予め作製しておき、ガラス織布からなる層を表層に有する基体の、ガラス織布側の面に化粧層を熱圧着する工程によって製造することが好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は高い不燃性能を有しつつ、優れた意匠性を低下させることがなく、軽量かつ可撓性に富むため、それ自身が独立して不燃性の高い建築用シート部材として使用され、また床、壁、天井、柱等の各種建築要素、あるいは、扉、建具、家具等の表面を被覆して、意匠性と不燃性能、防炎性能を同時に向上させることが可能な化粧シートに関する。
従来、建築内装用のフィルム、シート部材の不燃性能を向上させ、火災発生の防止や火災発生時の延焼の抑制を行う試みが行われている。例えばガラスクロス等のガラス繊維基材にアクリル酸エステル系熱硬化性樹脂組成物を含浸硬化させてなる繊維強化樹脂シートの縁部の両面に、耐衝撃性熱可塑性樹脂シートが積層されていることを特徴とする熱硬化性樹脂複合シートが考案されており(特許文献1参照)、該シートを耐火、防火、防炎性能に優れたカーテンとして使用しうることが記載されている。しかしこのシートは溶接・溶断作業を行う工事現場の作業時に発生する火花の貫通の防止を目的に作製されたものであり、建築内装用に使用しうるような意匠性は当初より想定されていない。
また化粧シート自体は、不燃性の高いものではないが、厚手の不燃基材上に積層されて、床、天井、壁等を被覆して耐火、防火、防炎性能を向上させるための不燃化粧板としての検討、開発がなされている。例えば化粧層としてメラミン樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させた化粧シートが用いられ、これを無機質基材と貼り合わせた不燃化粧板の製造が行われている(引用文献2参照)。無機質基材に貼り合わせる際に、従来の化粧シート本来の高意匠性を発揮させるには、基材の凹凸の影響を避けるため接着剤を50g/m以上塗布する必要があった。さらに化粧層の主要部が可燃性の紙質や樹脂であり、また化粧シート自体には特に不燃化の処理はされていないため、この点においても不燃性能の大幅な向上は困難であった。このため化粧シートを用いて作製された上記化粧板に高い不燃性能を付与することは難しかった。
一方化粧シートを使用せず、無機質基材表面に着色剤を含有する化粧層用塗料を塗布して化粧層を形成する場合には、化粧シートを使用した場合のような複雑な印刷模様を付与することがそもそも困難であった。
このように不燃性能に優れた無機質素材を使用すると、該無機質基材を含有する面の表面粗さが大きくなるため、化粧板形成においてグラビア印刷等の精細な印刷層を形成するための充分な表面平滑性を維持することが困難となりやすい。仮に化粧シート自体が高意匠性と相応の不燃性能を兼備できれば、不燃性能に対する化粧板用基材の要求特性が軽減でき、化粧板全体の設計自由度も増加するため、良好な不燃性能を保持しつつより高い意匠性の付与も可能となると考えられる。しかし膜厚の薄い化粧シートにおいては、発熱量的に問題がなかったとしても、燃焼後に形状を維持すること自体が困難であるため、独立した使用までを考慮した性能の付与は難しく、さらに、グラビア印刷によって形成されるような優れた意匠性を実現することは一層困難であった。
例えば高意匠の印刷層を有する化粧シートのベース基材部分に、ガラス繊維、不燃性粒子等を含有させ、化粧シートの不燃性能を向上させる試みが行われている。しかしこのように形成されたベース基材はガラス繊維等がバインダー樹脂中に添加されて成形されており、基本的に燃焼後には燃焼前の基材の外形、強度を保持し得ず、化粧シートとして充分な不燃性能を有しているとは言い難い。
例えば基材の片側に塩ビペースト層と印刷層とを順に設けて、この全面にマット樹脂とグロス樹脂による透明又は半透明の樹脂印刷層を設けて、例えば高意匠な木目模様を形成可能な内装用化粧シートが形成されている(特許文献3参照)。そして基材シートとして難燃裏打ち紙を使用しうるとされている。しかしそのような難燃紙の使用のみでは、化粧シート自体の充分な不燃性能を確保することは難しい。
シート状基体の不燃性能の観点からは、特許文献1におけるガラスクロスのようなガラス織布は極めて優れている。しかしこのようなガラス織布は、凹凸が大きいため積層時に樹脂フィルムとの接触面積が小さく接着性に難がある。また、ガラスフィラメントの束からなるガラス織布は、その上に塗設される樹脂を浸透させやすく、グラビア印刷による絵柄が好適に形成されるような、平滑な平面をガラス織布上に形成することが困難で、意匠性を向上させることが難しい。
例えばガラス繊維を含む繊維質シート上に防水層を兼ねる中間層を形成して表面を平滑とし、その上にグラビア印刷を施した転写用シートの転写工程によって得られる化粧模様樹脂層を有した化粧シートが作製されている(特許文献4参照)。しかし、本特許文献の実施例においては繊維質シートとしてガラス繊維、ポリエステル繊維、パルプからなる湿式抄造法によって製造された不織布に、水性エマルジョン樹脂バインダー液によるバインダー含浸処理を施したシートを使用している。従って繊維質シートをより不燃性能が高い多孔質で表面粗度の大きいガラス織布を用いた場合には、本文献に記載の手法をそのまま適用しても中間層上の平滑な画面は得られず、精細な化粧模様を形成することは困難である。
またキャリアシート上に塩化ビニルゾルを介して印刷層を形成した後、その上に塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマーを含有する接着層を積層し、これをキャリアシートから剥離してから得られる化粧シートを、ガラス織布からなるベース層とヒートラミネートして化粧材が作製されている(特許文献5参照)。しかし、この方法では印刷層及び接着剤層の塗布量を十分に確保することができないため塗膜厚や隠蔽性が不十分となり、その結果ガラス織布の凹凸パターンを物理的及び視覚的に吸収することが出来ないため、優れた意匠性を得ることが出来ない。
またガラス織布に熱硬化性樹脂を含浸、乾燥してシートを作製し、これを化粧シートに使用している(特許文献6参照)が、該シートはあくまで補強用シートとして使用されており、これとは別にガラス不織布に水酸化アルミニウムを主成分とする無機充填剤を含有する熱硬化性樹脂を含有する芯材層用シートや、メラミン樹脂を含浸させた化粧シートと共に積層して使用されており、ガラス織布の不燃性と軽量、薄膜性と可撓性を利用した化粧シートの形成は行われていない。
さらに近年になって、ガラスペーパー面に接着剤層を介して、表層に電離放射線硬化型樹脂からなる表面保護層を備えた装飾層を積層した床材が作製されており、例えば凹凸模様を付与した精細な木目模様を有する高意匠性を付与出来ることが記載されている(特許文献7参照)。しかしガラスペーパーは予め接着剤層を介して床材を形成する合板側に接着されている。このため床材全体としては不燃性能得られるものの、基材に貼着する化粧シートに不燃性能は付与されない。またガラスペーパーはガラス繊維、パルプ、樹脂を含む混合物を抄造して作製されており、燃焼後にその形状を維持することは不可能で不燃、防炎性能が高いとは言えない。結局文献7の床材においては珪酸カルシウム等の従来の不燃性の基材を使用するかわりに、ガラスペーパーを貼着された合板を使用したに過ぎず、化粧シート自体の不燃性能を向上させて、これを基材に積層しているわけではない。
さらにガラスクロスからなる半透明のシート状体と、該シート状体の表面にウレタン系樹脂をコーティングした第1層と、アクリル塩ビ樹脂をバインダー樹脂としてコーティングした第2層を有する画像シートが提供されている(特許文献8参照)。該画像シートは背面から照明可能な画像パネルとして使用可能とされているが、画像の形成は比較的粗い表面に対しても画像の形成が可能なインクジェット記録法によって行われており、精細なグラビア印刷が可能なほどの表面平滑性を有する平面はガラスクロス上には得られていない。
このように軽量で薄くかつ高意匠性を有し、さらに良好な不燃性能を有する化粧シートは未だに得られていない。
特開平8−132241 特開2005−030021 特開平8−132587 特開平6−115018 特開平11−99596 特開平11−268186 特開2006−207346 特開2010−042587
本発明の目的は、良好な不燃性能を維持しつつ、かつグラビア印刷によって形成された絵柄模様の優れた意匠性を有する化粧シートを提供することである。
さらに本願発明の目的は上記良好な不燃性能と、グラビア印刷によって形成された絵柄模様の優れた意匠性を有する化粧シートを、簡便に製造する手段を提供することである。
発明者らは、不燃性能の高いガラスクロスのようなガラス繊維から形成された織布である支持体を、それ自体化粧シートの基体として使用した場合、表面平滑性に劣る該基体の表面上に、良好な不燃性能を低下させずに、グラビア印刷で作製されるような意匠性の高い絵柄模様を形成する方法を検討し、基体であるガラス織布上に積層される、印刷層を含む化粧層全体に、ガラス織布の凹凸を吸収し、かつ凹凸を吸収した影響が化粧層の膜厚方向に大きく伝わらず、化粧層表面を平滑化する機能を付与することが効果的であることを見いだし本願発明に到達した。
すなわち本願発明は、ガラス織布からなる層を表層に有する基体の前記ガラス織布の面に、第1の平滑化層を介してグラビア印刷によって形成された印刷層を有し、前記第1の平滑化層は樹脂フィルムであることを特徴とする化粧シートを提供する。
さらに本発明は、ガラス織布からなる層を表層に有する基体の、前記ガラス織布側の面に、第1の平滑化層上にグラビア印刷により形成された印刷層を有する化粧層の、前記印刷層とは反対側の面を対向させて熱圧着し、前記第1の平滑化層は樹脂フィルムであることを特徴とする化粧シートの製造方法を提供する。
本発明の化粧シートは、ガラス織布からなる層を表層に有する基体をシート状基体として使用しているので、薄く軽量でありながら極めて良好な不燃性能を有し、仮に火災時の高温環境下におかれても、強度と形状を維持することが可能である。さらに樹脂フィルムである第1の平滑化層を介して印刷層を有しているため、平滑化層の一方の面にガラス織布が接着されても、表面粗度が大きく、しかもガラスフィラメントの束からなるガラス織布の表面を効率的に被覆し、かつその凹凸を吸収し、平滑化層のもう一方の表面に高精細な印刷に適した平滑性の高い平面を形成できる。さらにまた本発明においては、印刷層の形成を、高精細な絵柄の形成に適したグラビア印刷を用いて行っている。そして第1の平滑化層を含む化粧層全体で、ガラス織布の凹凸を吸収し、織布の凹凸模様の視認されない複雑で精細な印刷の形成された化粧シートとすることができる。ガラス織布の表面の凹凸の塗布工程による平滑化は、ガラス織布が浸透性のため平滑化に多くの塗料を要するとともに、たとえ塗布時に表面の平滑性を実現できても、乾燥後には膜厚が一定の比率で減少するため、塗布直後と同様の平滑平面を維持するのは困難である。
加えてガラス織布は形状安定性が良好であり、作製した化粧シートの寸法、形状が温度、張力で変形することが極めて少ない。このため、施工時の熱、張力に対する寸法安定性、施工後の温度に対する形状安定性の極めて優れた化粧シートとすることができる。また化粧シートの製造時において、化粧層各層の加熱による硬化工程、貼り合わせ(ラミネート)工程においても、加熱時、加熱後に作成中の化粧シートが熱変形を起こすことが無い。
さらに本発明の化粧シートを製造するにあたり、ガラス織布からなる層を表層に有する基体の、ガラス織布側の面に、第1の平滑化層上にグラビア印刷により形成された、印刷層が積層された化粧層の、前記第1の平滑化層側の面を対向させて熱圧着し、前記第1の平滑化層を樹脂フィルムである化粧シートの製造方法を使用すると、予めグラビア印刷による絵柄模様の形成された化粧層全体の、第1の平滑化層側である樹脂フィルムでガラス織布の凹凸を吸収し、一方印刷層側は各種の層を積層して、熱圧着時における、ガラス織布の凹凸による変形に対する剛性を高くしておくことが出来るため、複雑で精細な印刷を有する化粧シートを効率的に製造することができる。
本発明の化粧シートは、薄く軽量でありながら、不燃性の基板等に貼り合わせなくてもそれ自体が極めて優れた不燃性能を有することができ、可撓性、柔軟性に優れる。しかもグラビア印刷による絵柄模様の有する高い意匠性を保持することができる。
本発明の化粧シートの実施形態である第1の構成を示す概略断面図である。(第1の平滑化層と印刷層を有する化粧シート) 本発明の化粧シートの実施形態である第2の構成を示す概略断面図である。(ガラス織布の第1の平滑化層、印刷層とは反対側に補助層を有する化粧シート) 本発明の化粧シートの実施形態である第3の構成を示す概略断面図である。(第1と第2の平滑化層と印刷層、補助層を有する化粧シート) 本発明の化粧シートにおいて作製する化粧層の一例を示す概略断面図である。(ダブリング手法による木目印刷の化粧層) 本発明の化粧シートにおいて作製する化粧層の他の例を示す概略断面図である。(グロスマット手法による木目印刷の化粧層)
本発明の化粧板の基本的な構成を図1に示す。本発明の化粧シートはガラス織布からなる層を表層に有する基体の前記ガラス織布側の面に、第1の平滑化層を介してグラビア印刷によって形成された印刷層を有する化粧層を有し、前記第1の平滑化層は樹脂フィルムである化粧シートである。すなわち、樹脂フィルムよりなる第1の平滑化層と、グラビア印刷によってその上に形成された印刷層を持つ化粧層を有する。第1の平滑化層上には第2の平滑化層を有することが好ましく、ガラス織布の他方には、接着剤や粘着剤の塗布が良好にできるように補助層を有することが好ましい。さらに本発明の化粧シートの製造方法としては、ガラス織布からなる層を表層に有する基体の、前記ガラス織布側の面に、第1の平滑化層上にグラビア印刷により形成された印刷層を有する化粧層の、前記印刷層とは反対側の面を対向させて熱圧着し、前記第1の平滑化層は樹脂フィルムであることを特徴とする化粧シートの製造方法である。ここでガラス織布からなる層を表層に有する基体とは、ガラス織布そのものまたはガラス織布の一方の面に他のシート状基体が貼り合わせられ、全体として新たなシート状基体が構成されたもので、該基体の少なくとも一方の表面がガラス織布であるものを表す。これら基体はそれ自身が良好な不燃性を有しつつ、軽量、薄膜で、可撓性、柔軟性に優れ、これらを基体として形成される化粧シートに、上記優れた特性を付与している。
以下本発明の化粧板における各構成について詳細に説明する。
本発明の化粧シートで、基体として使用するガラス織布は、ガラス繊維の束を糸として、経糸と緯糸から製織したものである。製織する前に、二つ以上のガラス繊維の束を予め合撚してもよい。特にモノフィラメント径が3〜9μmのガラスフィラメントを、モノフィラメント本数50〜800本であり、2.8〜135tex(g/1000m)のガラス繊維束を経糸及び緯糸として、経糸の織り密度を20〜75本/25mm、緯糸の織り密度を20〜75本/25mmとなるように平織りで製織したものであることが好ましい。
さらにガラス織布に使用されるガラス繊維は、シラン化合物で表面処理されたものを使用することが好ましい。表面処理剤としてのシラン化合物としては、カップリング剤や、その重合物からなるポリシロキサンが使用できる。このようなシラン系カップリング剤の具体例としては、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノシランの他、ビニルトリエトキシシラン等のビニルシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の(メタ)アクリルシラン、γ−グリシドキシプロピル取りエトキシシラン等のエポキシシラン等を挙げることが出来る。
繊維の表面処理を行う方法は、例えば、シラン化合物を含有する溶液を用い、それを繊維表面に塗布、乾燥して行うことが出来る。シラン化合物の付着量は、通常、繊維100重量部に対して0.05〜5重量部の範囲である。
本発明でガラス織布上に積層される第1の平滑化層は樹脂フィルムであって、必要に応じて使用される接着剤を介してガラス織布と良好に接着可能であり、かつガラス織布の表面凹凸を良好に吸収するとともに、その凹凸に沿って適度に変形して、良好な接着のための接触面積を確保しうる、熱可塑性樹脂フィルムであることが好ましい。一方第1の平滑化層のガラス織布と接触する側とは反対側の表面に要請される特性から考慮すると、ガラス織布と熱圧着を行った後の巻き取り工程における、ガラス織布表面との重なり時に、織布の押し模様が形成されない程度の硬度を有するものであることが好ましく。また、ガラス織布の貼り合せ時に、ガラス織布の凹凸が、第1の平滑化層である樹脂フィルムのガラス織布と接していない側の面の表面に、凹凸となって現れないだけの充分な厚さと剛性を有しているものであることが好ましい。
これら第1の平滑化層の剛性は塩化ビニル系樹脂の場合は、膜厚と可塑剤の添加量との関係で調整することができる。
樹脂フィルムの膜厚は、熱圧着時にガラス織布の凹凸に接した面の変形が、樹脂フィルムの反対側の面に織り目模様となって現れないだけの充分な厚さがあることが好ましく、また加工性と耐久性を充分に充たすために、上記伸び率との関係もあるが50μm〜500μmが好ましい。
平滑化層となる樹脂フィルムとしては熱可塑性樹脂製のフィルムが好ましく、フィルムに使用される熱可塑性樹脂としては、塩化ビニル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ABS樹脂等が例示できる。特に塩化ビニル系樹脂は、不燃性、防炎性能に優れていること、予め各色に着色された樹脂フィルムの種類が豊富なこと、さらに可塑剤の添加量によって表面硬度や伸び率(剛性)が容易に調整可能であることから好ましい。
第1の平滑化層となる樹脂フィルムとガラス織布の接着は、樹脂フィルムと熱融着性のある樹脂に浸漬等の処理をしたガラス織布を、そのまま熱圧着することで行っても良い。あるいは、樹脂フィルムのガラス織布とを接着剤を介してラミネート工程で熱圧着することが好ましい。接着剤は、予め第1の平滑化層のガラス織布との接着面に塗布しておいても良いし、ガラス織布に接着剤を含浸させて第1の平滑化層と接着させてもよい。このとき第1の平滑化層に使用する接着剤の組成は、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリオレフィン系共重合樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエチレン系樹脂等のなかから、第1の平滑化層に使用される樹脂フィルムの種類に応じて選択することができる。
以上のような樹脂フィルムの接着による平滑化は、ガラス織布の表面の効果的な被覆と共に行われる。このため、ガラス織布の空間を全て充填して行われる平滑化層用塗料の塗布工程や、平滑化層の転写工程による平滑化と比較して、樹脂層を大幅に低減することが可能である。このため、不燃性能の維持に極めて有利である。
さらに均一な膜厚の樹脂フィルムによって平滑化が行われるため、平滑化層の膜厚が均一であり、膜厚がガラス織布の凹凸や織り目の状態によって不均一となりやすい塗布工程を用いた場合と比較して、隠蔽性能のばらつきが無く、化粧層の意匠性に悪影響をあたえることが無い。
本発明においては、第1の平滑化層上で、印刷層との間に第2の平滑化層を有することが好ましい。第2の平滑化層は樹脂フィルムをさらに積層して形成してもよいが、樹脂層を形成しうる第2の平滑化層形成用塗料の塗布工程、硬化工程を経て形成されることが好ましい。樹脂フィルムの場合は第1の平滑化層よりも伸び率が低く(剛性が高く)、表面硬度の高い樹脂フィルムを使用することが好ましく、また塗布工程によって形成される樹脂層が第2の平滑化層である場合には、該樹脂層形成について硬化工程を有することが好ましい。
このように、第2の平滑化層が第1の平滑化層よりも高い剛性、表面硬度を有していると、平滑化層全体としてガラス織布に近い側の部分でガラス織布の凹凸を吸収し、ガラス織布とは反対側の部分には該凹凸による変形がより及びにくくなる。かつ第2の平滑化層の被積層物を巻き取り、ガラス織布の面と第2の平滑化層が接触したときに、第2の平滑化層表面に織り目模様の変形が発生することより少なくなり好ましい。
さらに仮に第1の平滑化層上に僅かに凹凸が残存していたとしても、第1の平滑化層はすでにガラス織布の表面を良好に被覆している。このため、第2の平滑化層形成用塗料がガラス織布に浸透することなく、比較的薄い塗布膜厚で効果的に平滑度のより高い表面を第1の平滑化層上に形成することができる。
第2の平滑化層用塗料は、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ブチラール系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ニトロセルロース系樹脂、酢酸セルロース系樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル系共重合体樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル/アクリル系共重合体樹脂、塩素化ポリプロピレン系樹脂などから選ばれる任意の樹脂と、これらを溶解しうる溶剤を含有した配合によって調整される。
第2の平滑化層形成用塗料の塗布は、平滑化機能と膜厚均一化機能に優れた各種コーティング方法を使用することができ、リバースコーティング、グラビアコーティング、スムーザー付きのグラビアコーティング等の他、平滑化機能に優れた各種コーティング方法、印刷方法を使用することができる。
既述のように第2の平滑化層は、平滑化の機能とともに、以降の化粧シートの製造過程で、巻き取り工程において、ガラス織布側である化粧シートの裏面と表面が接触したときに、化粧シートの表面がガラス織布の凹凸の影響を受けないことが好ましく、上記各種樹脂の使用においては、樹脂の変性、架橋剤等の硬化剤の使用、また適宜重合開始剤や重合促進剤の添加等により、表面の剛性を向上させる硬化処理を施すことが好ましい。
本発明で使用する第2の平滑化層に顔料を含有させることにより、グラビア印刷による印刷層の下地層、着色層とすることができる。このような第2の平滑化層を用いることにより、精細なグラビア印刷形成のための、平滑性の良好な平面の形成がなされるとともに、絵柄模様の任意の背景色を形成して意匠性をより高めることが可能である。
本発明における化粧シートにおいては、ガラス織布を挟んで第1の平滑化層とは反対側の面に補助層を設けて、補助層付きのガラス織布を新たな基体として用いてもよい。補助層を設けることにより、基体であるガラス織布の強度の補強が可能となり、平滑化層を含む化粧層各層の積層を行う工程を安定して実行することができる。ガラス織布の織り目の隙間部分を第1の平滑化層とは反対側からさらに被覆することで、化粧シート全体の隠蔽性も向上する。さらにガラス織布の平滑化層とは反対側に予め補助層を設けることにより、ガラス織布と第1の平滑化層とを接着する場合には、第1の平滑化層とガラス織布との間の接着剤がガラス織布を通って裏抜けするのを防止することができる。また、化粧シートを接着剤、粘着剤を介して他の基材と貼り合わせるときの、接着力を向上させることができる。補助層は形成の容易さから樹脂層であることが好ましく、不燃性能の良好な塩化ビニル系樹脂を含有することがより好ましく、また補助層が樹脂フィルム、さらには塩化ビニル系樹脂フィルムであることがさらに好ましい。また第1の平滑化層をガラス織布上に熱圧着によって形成する場合には、ガラス織布の平滑化層とは反対側の表面が、直接熱圧ロールに接触しないため、ロールから圧力を受けたガラス織布の凹凸が、ガラス織布を挟んで反対側の平滑化層表面の平滑性を乱すことがより少なくなり好ましい。このような効果はガラス織布の両面に第1の平滑化層と補助層を同時に熱圧着するような、効率的な製造方法を行う場合にも同様に発揮される。
補助層が樹脂フィルムの場合のガラス織布への接着は、必要に応じて接着剤を使用することができ、第1の平滑化層の接着に使用した接着剤を用いることが好ましい。
本願発明の化粧シートの第1の平滑化層上に直接、または第1の平滑化層上に形成される第2の平滑化層を介して印刷層が形成される。これら平滑化層は印刷層の背景色を規定する機能を有することができ、印刷層は第1の平滑化層上に印刷されるときは第1の平滑化層である樹脂フィルムの色調を背景色として、また第1の平滑化層上に第2の平滑化層が形成されるときは、第2の平滑化層の色調を背景色として形成される。
これら平滑化層の色調を背景色として、例えば木目模様、石目模様、布目模様、皮紋模様、幾何学模様、文字、記号、線画、各種抽象模様柄等が形成される。高い不燃性能の実現のためには、表面材としての天然木は使用できないため、上記絵柄の中でも天然木に極めて近い木目模様の印刷を行うことが特に必要とされている。
このような意匠性の高い絵柄模様の作製のためには、木目模様等の絵柄の印刷層上にさらなる樹脂フィルムを積層し、該樹脂フィルム層上からエンボスを形成するようなダブリング手法を用い、表面に凹凸模様を付与し、天然木の質感を向上させた意匠を形成することができる。さらに絵柄の印刷層上に形成される艶消し層と、透明なトップコート層によって、該絵柄パターンに対応、同調した艶差パターンを形成するグロスマット手法によって視覚的な凹凸が形成されるときは、特に上記絵柄パターンが木目模様のときに、より自然な木目の立体感が付与することができ意匠性が高い。
絵柄模様は、公知の着色剤(染料又は顔料)を樹脂とともに溶剤(又は分散媒)中に溶解(又は分散)して得られるインキを用いた印刷法により、基材シート表面に形成することができる。
着色剤としては、例えば、カーボンブラック、チタン白、亜鉛華、弁柄、紺青、カドミウムレッド等の無機顔料;アゾ顔料、レーキ顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、フタロシアニン顔料、イソインドリノン顔料、ジオキサジン顔料等の有機顔料;アルミニウム粉、ブロンズ粉等の金属粉顔料;酸化チタン被覆雲母、酸化塩化ビスマス等の真珠光沢顔料;蛍光顔料;夜光顔料等が挙げられる。これらの着色剤は、単独又は2種以上を混合して使用できる。これらの着色剤は、シリカ等のフィラー、有機ビーズ等の体質顔料、中和剤、界面活性剤等とともに用いてもよい。
印刷層に使用する樹脂としては、親水性処理されたポリエステル系ウレタン樹脂のほか、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリビニルアセテート、ポリブタジエン、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリスチレン−アクリレート共重合体、ロジン誘導体、スチレン−無水マレイン酸共重合体のアルコール付加物、セルロース系樹脂なども併用できる。より具体的には、例えば、ポリアクリルアミド系樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸系樹脂、ポリエチレンオキシド系樹脂、ポリN−ビニルピロリドン系樹脂、水溶性ポリエステル系樹脂、水溶性ポリアミド系樹脂、水溶性アミノ系樹脂、水溶性フェノール系樹脂、その他の水溶性合成樹脂;ポリヌクレオチド、ポリペプチド、多糖類等の水溶性天然高分子;等も使用することができる。また、例えば、天然ゴム、合成ゴム、ポリ酢酸ビニル系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリウレタン−ポリアクリル系樹脂等が変性したものないし前記天然ゴム等の混合物、その他の樹脂を使用することもできる。上記樹脂は、単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。上記樹脂には架橋剤、重合開始剤、または、重合促進剤を添加して、塗膜強度を向上させることが、耐久性の向上の点、またガラス織布の織り目模様の凹凸に影響された変形を抑制する点で好ましく、上記樹脂のなかでは アクリル系樹脂の使用が好ましい。
絵柄の印刷層の膜厚は0.2μm〜10.0μmが好ましい。
意匠性が高く、かつ表面の耐擦過性の高い化粧シートを作製するためには、印刷層の上にさらに意匠性を向上させるための追加の層や、保護層を形成することができる。例えば精細な木目模様による絵柄を印刷する場合には、木目模様の自然な凹凸感を表現するために、木目模様に対応した絵柄の印刷層の上に、さらに透明樹脂シート層を形成し、あるいはさらにその上に予め保護層を形成した後、該透明樹脂層あるいは該保護層の上に実際に凹凸模様を形成することができる(ダブリング手法)。あるいは絵柄の印刷の上に艶消し層を形成し、さらに木目模様に同調した艶差印刷による艶差パターンを形成して、木目模様に視覚的な凹凸感を与えてもよい(グロスマット手法)。これらの手法を使用すると、薄い膜厚で木目の立体感を表現することが出来るため、ガラス織布の良好な不燃性能を低下させることなく、無垢材に近い高意匠性を実現することができる。またこれら意匠上、あるいは物性向上の目的のために、印刷層上に順次追加積層される新たな層によって、たとえガラス織布の凹凸の影響が極めて僅かに残っていたとしても、その影響を層毎にさらに小さくしていくことができる。さらに追加層の積層によって意匠の外観をますます複雑とすることができ、周期的なガラス織布の模様をさらに視認し難くすることができる。加えて追加層毎に化粧層部分の表層側の硬度を一層向上させていくことができる。このようにガラス織布上に順次各層が積層されて化粧層が形成されると、絵柄が複雑となり、また化粧層全体として表面に近づくほど剛性が高くなるため、ガラス織布の凹凸の影響は一層化粧層の表層側に及びにくくなる。
木目模様のような精細な絵柄を形成できる上記方法についてさらに詳述する。
木目模様を表した印刷層の上に、樹脂フィルム層が熱ラミネートで印刷層上に貼り合わせられると同時に、あるいは保護層を形成した後の表層にエンボスによる凹凸模様を形成するダブリング手法について、該手法を用いて作製された化粧シートの断面概略図を図4に示した。
エンボスによる凹凸模様の形成によって、ガラス織布の織り目模様は一層視認されにくくすることができる。しかしダブリング手法で印刷層上に形成される樹脂シート層は、本来加熱によって軟化し易く、エンボス時の熱圧プレスによって、ガラス織布の織り目模様もエンボスとは反対側から絵柄の印刷層に影響を与える可能性があるので、熱圧プレスの条件に対して、第1、第2の平滑化層の形状、物性の設定に注意が必要である。
エンボス加工をせず、木目模様に同調した艶差印刷による艶差パターンの形成を行うことにより、視覚的な凹凸感を付与して、自然な立体感を表すことができるグロスマット手法を用いて作製された化粧シートの断面概略図を図5に示した。
上記二つの化粧層形成方法のうちでは、グロスマット手法による化粧層の形成が好ましい。ダブリング手法によれば、絵柄の印刷層上に形成された透明樹脂フィルムに凹凸模様を形成することにより、自然木の外観に類似させ、質感を向上させる。しかし熱圧着工程によって凹凸模様を形成する際、条件によってはガラス織布の織り目模様が絵柄模様中に顕在化する可能性がある。一方グロスマット手法においてはこのような凹凸模様を形成することが無く、さらに艶消し層を形成しているため、ガラス織布の織り目模様は一層不可視化される方向となる。
艶差印刷の作製のためには、絵柄の印刷層上には、艶消し層を形成することが好ましい。艶差印刷においては艶消し層上に絵柄の印刷である木目に同調した、透明印刷をすることにより、木目に対応した部分とそれ以外の部分とで部分的により明瞭な光沢差が生じ、これによってより立体感、遠近感に富んだリアル感を生じさせることができる。艶消し層の形成によって、ガラス織布による織目模様の凹凸が、絵柄模様の意匠性へ与える影響は、外観上低減される方向に働くため、この点においても好ましい。
艶消し層の形成は該絵柄パターンに対して高級感を伴う意匠性を付与し、また該パターンが木目模様のときは、高級な木質感を付与するために行われる。また該絵柄に対応して光沢差を形成したグロスマット手法による印刷として立体感を形成するための、基本的なマット部分を形成するために行われる。
尚、艶消し層を形成せずに後述するトップコート層を印刷面に対応、同調して直接施すことも出来、艶消し層を形成した場合ほどではないが立体感を形成することも可能である。一方、パターン化したトップコート層の形成自体は、印刷層と非同調で独立に行うこともでき、この場合の印刷面は絵柄模様に限らず単色であってもよい。
艶消し層に使用される樹脂としては、耐摩耗性及び耐汚染性に優れた透明又は透明着色樹脂が用いられ、艶消し剤を強固に分散保持し被膜強度の良好なものが好ましく、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂等が代表的であるが、既存設備で塗膜を形成でき、製造コストを抑制可能な点、さらに化粧層部分の剛性を上げて、ガラス織布の凹凸の影響をより受けにくくするために、不飽和ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂等の熱硬化性樹脂が好ましい。特に2液硬化型ウレタン樹脂等の2液硬化型樹脂の使用が好ましく、主剤にアクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール等のポリオールを用い、架橋剤に脂肪族または脂環式のポリイソシアネートを用いるのが好ましい。その中でも主剤にアクリルポリオールを用いたものが好ましい。
使用する艶消し剤としては、例えば、不定形シリカ、球状シリカ、アルミナ、カオリナイト、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、硝子等の粒子からなる無機系艶消し剤、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド(ナイロン)樹脂、尿素樹脂、ケイ素系樹脂等の有機系艶消し剤等が使用できる。艶消し剤の粒子形状は、球状、多面体状、鱗片状等である。また、艶消し剤の粒径は1〜10μm程度である。艶消し剤の添加量は、高艶部分と低艶部分との艶差が目視で判別出来る程度の添加量とすれば良い。また、艶消し剤としては、艶消し層が最表面層となる部分が存在する関係上、印刷層を保護しうる耐摩耗性に優れるものを選定するのが好ましい。不定形シリカ、球状シリカ、アルミナ等の艶消し剤はその例である。また基本的な塗膜の耐摩耗性確保のため使用される樹脂のガラス転移点Tgは、化粧層の表面付近の剛性を高めて、ガラス織布の織り目状の変形を受けにくくするためにも、60℃以上が好ましく、70℃以上がさらに好ましく、80℃以上がより一層好ましく、100℃以上がさらに好ましい。艶消し層の形成は上記樹脂と艶消し剤を含有する艶消し層用塗料を、スプレーコート、コンマコート、フローコート、ロールコート、グラビアコート等で印刷層の上から塗工後硬化させて行うことができる。
艶消し層の膜厚はグロスマット手法による印刷の状態を考慮して適宜調整することができるが、3.0μm〜10μmが好ましく、2.0μm〜6.0μmとなるように印刷することがさらに好ましい。艶消し層の光沢は光沢値で15以下が好ましい。
印刷層上に形成される追加の層のうち、耐擦過性、耐久性機能を有する最上層の保護層として、あるいは印刷層上に艶消し層が形成された場合には、該艶消し層上に形成され艶差パターンを形成する艶差印刷層として、トップコート層を形成することができる。前記トップコート層は熱硬化性樹脂を樹脂成分とし、耐摩耗性、耐汚染性及び透明性に優れた熱硬化性樹脂が好ましい。
これら樹脂の使用は、化粧層の表層近くの剛性を向上させ、第1の平滑化層のガラス織布に近い側が変形して、ガラス織布の凹凸を吸収した際の影響が、化粧層の膜厚方向により及びにくくする。また塗膜形成後の巻き取り時に、ガラス織布との接触による織り目状の変形を受けることをより効果的に防止する点においても好ましい。
熱硬化性樹脂としては、不飽和ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂(2液硬化型ポリウレタンも含む)、エポキシ系樹脂、アミノアルキッド樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、珪素樹脂、ポリシロキサン樹脂等を挙げることができる。上記樹脂には架橋剤等の硬化剤、重合開始剤、または、重合促進剤を添加して用いることができる。たとえば、硬化剤としては、イソシアネートまたは有機スルホン酸塩等が不飽和ポリエステル樹脂やポリウレタン樹脂等に添加され、有機アミン等がエポキシ樹脂に添加され、メチルエチルケトンパーオキサイド等の過酸化物やアゾイソブチルニトリル等のラジカル開始剤は不飽和ポリエステル樹脂に添加される。
上記の中では化粧シートの耐摩性、耐衝撃性、耐汚染性、耐擦傷性、耐候性等を高め易い点で、2液性ポリウレタン樹脂が好ましい。2液硬化型ウレタン系樹脂としては特に限定されないが、中でも主剤としてOH基を有するポリオール成分(アクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、エポキシポリオール等)と、硬化剤成分であるイソシアネート成分(トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、メタキシレンジイソシアネート等)とを含むものが使用できる。特にアクリルポリオールとイソシアネート系硬化剤を用いた2液硬化型ポリウレタン樹脂が好ましい。
本発明におけるトップコート層中には、反応性シリコーンオイルを添加してもよい。反応性シリコーンオイルはトップコート層に堅固に保持されて、製造時における塗布後の巻き取り時に裏面移行しにくいため、製造された化粧シートの被被覆材に対する接着性を損なうことがない。また表面の良好な滑剤として機能し、結果として化粧シート表面の耐摩耗性を向上させ、特に巻き込み処理をしたときの稜部、角部が人や物と頻繁に接触したときの、耐摩耗性、耐汚染性に優れている。
使用しうる反応性シリコーンオイルとしては、種々の付加重合型シリコーンオイルと縮合重合型シリコーンオイルを使用できるが、併用する樹脂の反応性官能基に合わせて選択することが可能な、縮合重合型シリコーンオイルが好ましい。アミノ変性シリコーンオイル、カルビノール変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、フェノール変性シリコーンオイル等を使用することができるが、中でもアミノ変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイルは反応性が良好で好ましく、アミノ変性シリコーンオイルが最も好ましい。これらを上記2液型ポリウレタン樹脂と組み合わせて使用することにより、優れた耐摩耗性を有するトップコート層を形成することができる。
反応性シリコーンオイルの含有量は硬化剤を除いたトップコート層中の樹脂100部に対して、0.1部〜20部が好ましく、0.2部〜18部がより好ましく、0.3部〜15部がさらに好ましく、0.5部〜12部がさらに好ましく、1部〜10部がさらに一層好ましい。
上記熱硬化型樹脂でトップコート層を形成する方法としては、たとえば、上記した熱硬化型樹脂を溶液化し、反応性シリコーンオイルを添加したトップコート層用塗料を、ロールコート法、グラビアコート法等の周知の塗布方法で塗布し、またはこれらをインキとして使用して、グラビア印刷法、オフセット印刷法、スクリーン印刷法等の周知の印刷方法を用いて印刷し、乾燥すると共に硬化させることにより形成することができる。
本発明の化粧シートにおいては、艶消し層上に形成されたトップコート層によって艶差パターンが形成される。該艶差パターンは、艶消し層とトップコート層の艶、光沢の差異が視認されるもので、それ自体が独立して化粧シートの意匠性向上に使用されるものであるが、絵柄の印刷層の絵柄模様と同調して形成されることにより良好なグロスマット手法による印刷を行うことが出来る。艶消し層に対して差異を設けて設定するトップコート層の艶、光沢は、艶消し層に対して高く設定することも、低く設定することも可能であるが、化粧シート全体の艶、光沢の水準を艶消し層で設定しているため、トップコート層は該艶消し層より高い艶、光沢を有するように設定した方が、艶差パターンによって表現できる艶差のコントラストをより拡げることが出来好ましい。さらにこのときトップコート層を、絵柄の印刷層の絵柄模様に対してネガティブパターンを形成するように積層することができる。
トップコート層を最表面として作製されるグロスマット手法による印刷においては、艶、光沢の高い部分が浮き出し、艶消し状態で光沢の低い部分が後退するという視覚上の立体感を利用して高意匠性の絵柄が形成される。例えば木目模様の導管部と非導管部とで艶、光沢状態を変化させることにより、絵柄の印刷層に形成された木目模様と同調して、より自然な立体感を有する木目模様が形成される。したがって印刷層上への艶消し層の形成は、より明瞭な立体感形成の上で好ましい。ここで導管部と非導管部のどちらが手前に見えるような立体感を選択するかは、想定している全体の絵柄パターンとの関係、被被覆材の種類や被覆した後の物品の設置場所等を考慮して選択可能である。
そして既述のようにガラス織布上に形成された化粧層は、化粧層全体として表層近くで高い剛性を有しており、ガラス織布の織り目模様による塗膜の変形が、木目模様の意匠を阻害することがない。
例えば後述の実施例のように、トップコート層の積層部分を非導管部とすることにより、艶消し層が最表面となるトップコート層の非積層部分に比べて艶状態、光沢値が向上し、手前に浮き出て視認されるようにすることができる。すなわち非導管部がグロス部分に対応し、導管部がマット部分に対応し、木目模様の導管部である濃茶色、黒色部分はそれ以外の非導管部に比べて奥側に後退して視認される。このような視覚上の立体感は、段差は極めて小さいものの実際の塗膜面の凹凸関係と一致しており、より自然な視覚上の立体感を形成するには好ましい方法と考えられる。
このようにして極めて意匠性の高い、自然な木目模様を有し、かつ不燃性能に優れた化粧シートを作製することができる。
しかし、トップコート層は艶消し層と比較してグロスが高いものの、全体的には艶は低めに設計される場合が多いため、外的な荷重を受けたり異種素材が擦れた場合に艶が上昇する方向に変化したり、場合によってはコート層が剥離してしまう。そこで、減摩材等の無機微粒子を添加することが考えられるが、基本的にトップコート層の凸部で外力からの荷重を受ける本願のグロスマット手法による印刷の場合は、凸部に荷重が集中し易く、トップコート層表面からは添加した無機微粒子の離脱が発生しやすい。本願においてはこれら無機微粒子が均一に形成された保護層によって保持されているのではないことを考慮すると、なおさらである。特に被覆後の角部や稜部においては、若干の化粧シートの伸びが発生し、しかも人や物品との接触圧を平面ではなく線で受けなくてはならないことを考慮すると、一層上記状況が発生し易くなる。これを防止するためには、トップコート層の滑り性を向上する必要があり、そのためには反応型シリコーンオイルの添加が耐摩耗性向上に極めて重要となる。
一方、部分的に最表層となる艶消し層においては反応型シリコーンオイルを添加することが難しい。これは、艶消し層に添加したシリコーンオイルが表層に保持され、その上に形成されるトップコート層の密着を妨げる可能性があるからである。従って、艶消し層用の樹脂についてはガラス転移点を向上させ、艶消し効果とともに耐摩耗性を付与する必要がある。
艶消し層表面は強い摩擦力を直接に受けることにより、表面形状が変化して艶、光沢の向上を招く恐れがあるが、主にトップコート層の凸部表面によって外力が保持され、かつ配合されている反応性シリコーンオイルが良好な滑性向上効果を発揮することにより、損傷を受けることが無い。
以下に本発明の化粧シートの好ましい製造方法を説明する。
ガラス織布からなる層を表層に有する基体の前記ガラス織布上に、上記の各層構成を有する本発明の化粧シートの各層は、樹脂フィルムまたは塗膜のいずれの積層によっても形成可能な層と、樹脂フィルムの積層のみで形成されるべき層(第1の平滑化層)とがある。積層される層が樹脂フィルムの場合には、必要に応じて接着剤を使用して、該樹脂フィルムの接着工程や熱圧着工程によって積層、形成される。
本発明の化粧シートは、ガラス織布、あるいは補助層が予め貼り合わせられたガラス織布の該ガラス織布側の面に、第1の平滑化層としての樹脂フィルムを積層し、ガラス織布の凹凸が第1の平滑化層である樹脂フィルムの、ガラス織布と反対側の表面において、良好に平滑化されていることを確認後、順次グラビア印刷による印刷層等、化粧層を構成するその他の各層を積層して製造することができる。補助層は第1の平滑化層の積層と同時にガラス織布を挟んで反対側に積層されてもよい。
その他の化粧層としては第1の平滑化層上、あるいは第2の平滑化層上に、印刷層、艶消し層、及びトップコート層を、順次、塗布、乾燥し、各層毎にあるいは何層かをまとめて硬化、エージング等の塗膜形成工程を施し形成することができる。
特に塗膜硬化工程における加熱時、加熱後に、基体であるガラス織布の形状安定性が良好であるため、各種塗膜の硬化工程において、ガラス織布上に積層している樹脂フィルムの延びやシワが発生することがない。
印刷層の形成前に背景色となる着色層を形成してもよく、該着色層に第2の平滑化層としての機能を与えてもよい。また印刷層上には、化粧層表面側の剛性の向上のため、また化粧層表面の耐擦過性向上のために、トップコート層を形成してもよいが、トップコート層形成前に以下の層を追加して化粧層の意匠性をさらに向上させることが好ましい。
すなわち、グラビア印刷による印刷層の上にはエンボス用の第2の樹脂層を形成して、該樹脂層に凹凸模様を形成してもよく、あるいは艶消し層を形成した後に透明な樹脂層を印刷層の絵柄と同調して形成して艶差印刷層としてもよい。なお艶差印刷を行う時は明確な光沢パターンを保持するために、その上に光沢の均一な保護層をさらに積層することはせず、艶差印刷層であるトップコート層のみで耐擦過性を保持するようにすることが好ましい。
また本発明の化粧シートは、グラビア印刷による印刷層上に形成される各層を仮支持体上に逆順で積層しておいてから、第1の平滑化層を積層されたガラス織布を含む積層体の第1の平滑化層表面に、転写工程によって積層してもよい。
あるいはさらに、第1の平滑化層とその上に形成される全ての層を、一つの化粧層としてガラス織布と熱圧着することができる。補助層は予めガラス織布と貼り合わせられていてもよいが、上記一つの化粧層とガラス織布を挟んで同時に熱圧着することができる。
このように、ガラス織布からなる層を表層に有する基体の、ガラス織布側の面に、第1の平滑化層上にグラビア印刷により形成された印刷層を有する化粧層の、前記第1の平滑化層側の面を対向させて熱圧着し、前記第1の平滑化層は樹脂フィルムであることを特徴とする化粧シートの製造方法は、予め第1又は第2の平滑化層上にグラビア印刷を行うため、グラビア印刷による印刷層が、ガラス織布による凹凸の影響を受ける恐れがなくなるためより好ましい。また、第1又は第2の平滑化層上への印刷層その他の層の積層によって、第1又は第1と第2の平滑化層上の印刷層側の剛性や、表面硬度を向上させておいてから、第1の平滑化層又は第1と第2の平滑化層上に形成されているすべての層を一度にガラス織布上に積層させるため、ガラス織布の織り目模様がより化粧層表面から視認されにくく好ましい。このとき、熱圧着前に印刷層を被覆する層が形成されていることが好ましい。印刷層を被覆する層としては保護層であっても、艶消し層であってもよいが、それらの層が硬化工程を有して形成されていることが好ましい。このような製造方法を用いることによって、化粧層全体として、第1の平滑化層から印刷層の方向に向かって、剛性や表面硬度が徐々に上昇するように形成することができる。
従って意匠性の高いダブリング手法による印刷やグロスマット手法による印刷をする場合も、第1の平滑化層上、あるいは第2の平滑化層上に積層される印刷層を初めとするすべての層を、予め形成しておいてから、最後にガラス織布からなる層を表層に有する基体のガラス織布側の面に熱圧着することが好ましい。
このようにガラス織布上への第1の平滑化層の積層は、第1の平滑化層上に化粧層を構成するその他の層、好ましくは第2の平滑化層や保護層を形成してから行うことができる。このような化粧シートの製造方法は、グラビア印刷による絵柄模様の形成段階を、ガラス織布からの影響を全く受ける可能性の無い平滑化層上に行うことが出来るため好ましい。グラビア印刷の被印刷面に凹凸があると、その凹凸は絵柄模様上の印刷ムラとなって増幅されるため、予め形成された絵柄模様の表面に後から凹凸が生じる場合よりも、はるかに大きなダメージを精細な絵柄模様に与えるからである。
(実施例1)
ガラス織布上に第1の平滑化層(着色済み)を接着し、その上にグラビア印刷による印刷層を有する化粧シートを作製した(図1参照)。ガラス繊維としては、モノフィラメント系が6μmのガラスフィラメントを約250本束ねてガラスヤーンとしたものを、経糸32本/25mm、緯紙32本/25mmの密度で平織りしたものを使用した。また第1の平滑化層として、白色に着色された塩化ビニル系樹脂シート(タツノ化学社製 厚さ120μm 樹脂100質量部に対する可塑剤配合量11質量部)を用意した。
塩化ビニル系樹脂シート上に塩ビ系接着剤を塗布し、塗布面に前記ガラス織布を熱圧着した。
ガラス織布と熱圧着した塩化ビニル系樹脂シートのガラス織布と接している側とは反対側に、印刷層として、アクリル系樹脂含有のインキ(DIC社製)を乾燥時の塗布量が1.5g/mとなるように木目模様の導管部を印刷した。次に、艶消し層として、アクリル系ハイマットコート剤(DIC社製 アクリルポリオール100部に対して、艶消し剤として不定形シリカを含有し、硬化剤としてポリイソシアネート20部を配合して使用する、硬化時のガラス転移点100℃の艶消し用塗料)を乾燥時の塗布量が6.0g/mとなるように印刷した。
次に、トップコート層としてアクリル系コート剤(DIC社製 アクリルポリオール100部に対し、硬化剤としてポリイソシアネート20部を混合して使用するコート剤)に、更に添加剤としてアミノ変性型反応性シリコーンオイルを主成分とする反応性シリコーンオイル(DIC社製)6部を配合したトップコート層用塗料を、乾燥時の塗布量5.0g/mとなるよう絵柄パターン以外の部分に同調させて印刷した。その後、40℃の環境下で72時間エージングを行い、塩化ビニル樹脂製基材シート上に木目導管模様をグロスマット手法による印刷を行った化粧シート1を得た。この結果、トップコート層が艶差印刷となり、木目導管模様部分が凹状態に視認される化粧シートが作製された。
(実施例2)
ガラス織布と熱圧着した塩化ビニル系樹脂シート(第1の平滑化層)上に、印刷層を形成する前に、グラビア印刷方式によりベタ印刷の着色層として、塩化ビニル系樹脂シートの色相と同一の白色のアクリル系樹脂含有のインキ(DIC社製)を、乾燥時の塗布量が2.0g/mとなるように塗布して着色層(第2の平滑化層)を印刷した。それ以降は実施例1と同様にして化粧シート2を得た(図2参照)。
(実施例3)
ガラス織布上に、前記膜厚120μmの塩化ビニル系樹脂シート(第1の平滑化層)を熱圧着する側とは反対側に、膜厚以外は同一性状の膜厚85μmの塩化ビニル系樹脂シート(補助層)を予め熱圧着する他は実施例1と同様にして化粧シート3を作製した(図3参照)。
(実施例4)
前記膜厚120μmの塩化ビニル系樹脂シート(第1の平滑化層)とガラス織布との接着を、該塩化ビニル系樹脂シート上に、実施例1で作製した印刷層、艶消し層、トップコート層を予めこの順に形成した後に行う以外は、実施例1と同様にして化粧シート4を作製した。
(実施例5)
ガラス織布上で、前記膜厚120μmの塩化ビニル系樹脂シート(第1の平滑化層)を熱圧着する側とは反対側に、膜厚以外は同一性状の85μmの塩化ビニル系樹脂シート(補助層)を同時に熱圧着する他は実施例4と同様にして化粧シート5を作製した。
(実施例6)
前記膜厚120μmの塩化ビニル樹脂シート(第1の平滑化層)上に、実施例3で使用した着色層(第2の平滑化層)を形成した後、印刷層、艶消し層、トップコート層をこの順に形成する以外は、実施例5と同様にして化粧シート6を作製した。
(実施例7)
前記膜厚120μmの塩化ビニル樹脂シート(第1の平滑化層)上に、実施例1で作製した印刷層を形成した後、印刷層が形成されている側とは反対側をガラス織布と熱圧着した。その後印刷層上に実施例1で作製したと同様の艶消し層、トップコート層をこの順に形成し、化粧シート7を作製した。
(比較例1)
ガラス織布上に、実施例1で使用した塩化ビニル系樹脂シートと同様の白色の色相の塗膜を形成可能な顔料を含有する、塩化ビニル酢酸ビニル系塗料を使用し、乾燥塗布量で120g/mとなるようにロールコーターで塗布して塩化ビニル酢酸ビニル系樹脂着色層(第1の平滑化層)を形成した。その上に実施例1と同様に印刷層、艶消し層、トップコート層としての艶差印刷層を形成して、化粧シート8を作製した。
(比較例2)
前記塩化ビニル酢酸ビニル樹脂層(第1の平滑化層)上に、印刷層を形成する前に、グラビア印刷方式によりベタ印刷の着色層(第2の平滑化層)を実施例2と同様に形成し、以降は実施例2と同様にして印刷層、艶消し層、トップコート層を形成して、化粧シート9を作製した。
(比較例3)
ガラス織布上で、前記塩化ビニル酢酸ビニル樹脂層(第1の平滑化層)を形成する側とは反対側に、膜厚以外は同一性状の85μmの塩化ビニル系樹脂シート(補助層)を予め熱圧着する他は比較例2と同様にして化粧シート10を作製した。
(比較例4)
ポリエステルキャリアの上にシリコン系離型剤を塗布し、このポリエステルフィルムのシリコン系離型剤塗布面に比較例1で作製したと同様の塩化ビニル酢酸ビニル樹脂層(第1の平滑化層)と印刷層を、印刷層、塩化ビニル酢酸ビニル樹脂層の順に形成し、その上に乾燥膜厚20μmの塩化ビニル酢酸ビニル系接着層を形成し、転写用化粧層を形成した。
一方、実施例2におけると同様の方法でガラス織布の一方の表面に塩化ビニル系樹脂シートを熱圧着し、ガラス織布のもう一方の面に上記転写用化粧層の接着剤層を接して熱圧着し、ポリエステルキャリアを剥離し、ガラス織布上に接着層を介して第1の平滑化層と印刷層を形成した。以降は実施例1と同様にして艶消し層、トップコート層を形成し、化粧シート11を作製した。
(比較例5)
ポリエステルキャリアフィルムの上に透明な塩化ビニルゾルを塗布、乾燥し、膜厚80μmで透明な塩化ビニル樹脂フィルムを形成した。この透明塩化ビニルフィルムの表面に実施例1と同様にグラビア印刷による印刷層を形成し、さらにその上にグラビア印刷によって実施例2と同様の着色層を形成した。このとき、着色層形成用に使用したインキとしては塗膜の隠蔽性向上のためチタン顔料を70%配合し、インキ層の凝集力を考慮した最大塗布量として乾燥膜厚を10g/mとした。この印刷層上に塩化ビニル酢酸ビニルコポリマーを含有する溶液を塗布、乾燥して接着層を乾燥膜厚で20g/mとなるように形成し、キャリアフィルムを剥離し、一方の面に印刷層、他方の面に接着層の形成された塩化ビニルフィルムを作製した。そして、得られた塩化ビニルフィルムを接着層を介してガラス織布とヒートラミネートして化粧シート12を得た。
上記実施例1〜7、比較例1〜5において作製した化粧シート1〜12について、10cm×10cmの評価用化粧シートを使用し、その外観を以下の基準で評価した。なお外観評価は印刷層形成後、艶消し層を形成前の絵柄形成状況についてと、最終的な化粧シートの外観についての両方について行った。以下に評価方法、評価基準とその評価結果を記載する。
A.〔印刷層形成時の印刷状況〕
印刷層形成時で艶消し層形成前の印刷状況を観察し、以下の基準で評価した。
1.ガラス織布の凹凸パターンによる影響
ガラス織布の凹凸パターンを目視で観察し、以下の評価基準で評価を行った。
◎・・・・・サンプルへの垂直な観察用照射光の入射方向に対してどの角度から
観察しても凹凸は視認できない。
○・・・・・正面方向からでは視認できないが、45度以上の角度を付けた斜め
の位置からの観察により視認できる
△・・・・・正面方向からの観察によりわずかではあるが視認できる
×・・・・・正面方向からみても明確に視認できる
2.印刷抜け
印刷抜けの状態を目視で観察し、以下の評価基準で評価を行った。
◎・・・・・拡大鏡(3倍)を使用しても印刷抜けは発見できない
○・・・・・拡大鏡(3倍)ルーペを使用してはじめて印刷抜けが視認できる
△・・・・・印刷抜けが容易に視認できる
×・・・・・印刷抜けによって木目模様の輪郭が乱れている
3.隠蔽性
評価用化粧シートの裏面に白アート紙と黒アート紙を敷き、その境目に化粧シートを置いて、境界を挟んでの色相の変化、及びガラス織布のパターンに沿って格子状に生じる色差の状態を目視で観察し、以下の評価基準で評価を行った。
◎・・・・・境界を挟んでの色相の変化、及びガラス織布のパターンに沿って生じ
る格子状の色差は視認できない。
○・・・・・境界を挟んでの色相の変化、又はガラス織布のパターンに沿って生じる格子状の色差が視認できる。但し、サンプルから50cmの距離をおくとどちらも視認が困難である。
△・・・・・境界を挟んでの色相の変化、又はガラス織布のパターンに沿って生じる格子状の色差が、50cmの距離、離れても視認できるが、1Mの距離をおくとどちらも視認できない。
×・・・・・境界を挟んでの色相の変化、又はガラス織布のパターンに沿って生じる格子状の色差が、1Mの距離からでも視認できる。
B,〔トップコート層形成後の外観〕
トップコート層形成後の化粧シートの外観を、以下の評価基準で評価した。
1.トップコート層形成後の化粧シートの外観
化粧シートとしての外観を総合的に目視で評価する。
◎・・・・・背景色の均一な印刷と絵柄の精細な印刷とが形成されている。
拡大鏡(3倍)を使用しても印刷に乱れは認められない。
○・・・・・拡大鏡(3倍)で観察すると織布パターンの存在が確認されるが、目
視ではほとんど判別出来ない。
△・・・・・背景色にガラス織布の織布パターンがやや視認され、絵柄模様の輪郭
が滑らかさを欠く
×・・・・・背景色にガラス織布の織布パターンによる印刷ムラが有り、かつ絵柄
模様に抜けが生じる。
Figure 2014117850
表1からわかるように実施例1〜7で作製した化粧シート1〜5は、いずれもトップコート層を形成して化粧シートを作製した段階で、ガラス織布の織り目パターンがほとんど視認されることのない、良好な絵柄の印刷を形成することができた。艶消し層を塗布前の印刷層形成時においては、ガラス織布の凹凸パターンの影響を観察し易く、第2の平滑化層や補助層の追加によってその影響がより小さくなることが判る。また予めガラス織布を介在させずに化粧層を形成しておき、最後に熱圧着工程として、ガラス織布と化粧層の圧着を行う実施例4、5、6で作製された化粧シート4、5、6の方が、ガラス織布の織り目模様はより視認されにくくなり、更には印刷抜けが生じないためより精細な絵柄の印刷を得ることができた。また、第1の平滑化層における膜厚が十分で且つ均一な樹脂シートであるため、隠蔽については問題のない結果となった。一方第1の平滑化層上に印刷層を形成して、これをガラス織布に熱圧着した実施例7は、印刷層に極めてわずかで、意匠性に本質的な問題は無いものの、ガラス織布の凹凸のからの変形の影響が認められた。
一方、樹脂フィルムを第1の平滑化層として使用していない比較例1〜3については、
流動性のある塗料を塗布することでガラス織布の織り目をふさぐ事は困難であり、ガラス織布の凹凸パターンは容易に視認された。また、塗料がガラス織布の凹部をふさぐことが出来なかった影響により印刷抜けも生じ、その結果十分な隠蔽が得られず、絵柄模様の上からガラス織布のパターンに沿って格子状に生じる色差の状態を容易に視認できた。
比較例4においては、転写時に塩化ビニル酢酸ビニル系接着層が、ガラス織布におけるガラス繊維の経糸と緯糸に対して圧着されるため、転写ムラに起因する膜厚変動や印刷抜けが発生し易く、またガラス織布の凹凸パターンやガラス織布のパターンに沿って格子状に生じる色差の状態を容易に視認できた。比較例5においては、塩化ビニル酢酸ビニルコポリマー系接着剤層の厚みが薄いため、着色層及び印刷層の表面がガラス織布の凹凸によって影響を受け、そのパターンが透明塩化ビニルフィルム層を介して視認できた。更に、上記グラビア印刷によって形成された着色層と印刷層の膜厚が薄いため、十分な隠蔽性が得られず絵柄模様の上からガラス織布のパターンに沿って格子状に生じる色差の状態を容易に視認できた。但し、ガラス織布と貼り合わせる前に印刷を施しているため、印刷抜けは生じなかった。
尚、比較例1〜5は、トップコート形成時においても実施例との画質の差は明瞭であった。
本発明の化粧シートは、高意匠性と良好な不燃性を併有する化粧シートとして、天井、床、壁面等を被覆して建造物の内装に利用することができ、また室内の扉、建具、区画等の被覆に使用し、不燃性、防炎性の向上を図ることができる。また化粧シート単体として、不燃性能に優れた吊り天井用シート、膜天井用シート、ブラインド等として利用することがもきる。
1 ガラス織布
2 第1の平滑化層
3 印刷層
4 第2の平滑化層
5 補助層
6 艶消し層
7 樹脂フィルム層
8 保護層
9 アフターエンボス凹部
10 トップコート層(艶差印刷層)
11 化粧層
12 シート状基材

Claims (11)

  1. ガラス織布からなる層を表層に有する基体の前記ガラス織布側の面に、第1の平滑化層を介してグラビア印刷によって形成された印刷層を有し、前記第1の平滑化層は樹脂フィルムであることを特徴とする化粧シート。
  2. 前記第1の平滑化層上で印刷層との間に第2の平滑化層を有する請求項1に記載の化粧シート。
  3. 前記ガラス織布を挟んで第1の平滑化層とは反対側の面に補助層を有する請求項1または2に記載の化粧シート。
  4. 前記第2の平滑化層は塗布工程、硬化工程を経て形成される樹脂層である請求項2に記載の化粧シート。
  5. 前記補助層は樹脂フィルムである請求項3に記載の化粧シート。
  6. 前記第1平滑化層は塩化ビニル系樹脂フィルムである請求項1〜5のいずれか1項に記載の化粧シート。
  7. 前記補助層は塩化ビニル系樹脂フィルムである請求項3〜6のいずれか1項に記載の化粧シート。
  8. 前記基体と第1の平滑化層は、ガラス繊維を有する基体上にラミネート工程によって積層される請求項1〜7のいずれか1項に記載の化粧シート。
  9. 前記化粧層は、平滑化層上に形成された印刷層上に、艶消し層、及びトップコート層をこの順に有し、前記トップコート層は前記印刷層の絵柄と同調して形成され、該艶消し層より高い光沢を有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の化粧シート。
  10. ガラス織布からなる層を表層に有する基体の、前記ガラス織布側の面に、第1の平滑化層上にグラビア印刷により形成された印刷層を有する化粧層の、前記印刷層とは反対側の面を対向させて熱圧着し、前記第1の平滑化層は樹脂フィルムであることを特徴とする化粧シートの製造方法。
  11. 前記第1の平滑化層上に形成された印刷層上には、艶消し層、及びトップコート層がこの順に形成され、前記トップコート層は前記印刷層の絵柄と同調して形成され、該艶消し層より高い光沢を有する請求項10に記載の化粧シートの製造方法。
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