JP2018164023A - キャビティ付き配線板およびその製造方法 - Google Patents

キャビティ付き配線板およびその製造方法 Download PDF

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勝敏 北川
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Abstract

【課題】高品質のキャビティ付き配線板の提供。
【解決手段】実施形態のプリント配線板1は、積層されている樹脂絶縁層および導体層により構成され、電子部品との接続に用いられる導体パッド3を一方の表面である第1面10Fに有する第1基板10と、キャビティ形成用の貫通孔21を備える第2基板20と、を有している。そして、第2基板20は第1基板10の第1面10Fに接着層4を介して接合されており、導体パッド3は、貫通孔21および貫通孔21内に露出する第1基板10の第1面10Fにより形成されるキャビティ2内に露出しており、導体パッド3とキャビティ2の壁面2aとの間に、キャビティ2の開口側に向って突出する凸状部7が枠状に形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、キャビティ付き配線板、および、キャビティ付き配線板の製造方法に関する。
特許文献1には、基板に設けられた凹部に実装された撮像素子を有するカメラモジュールが開示されている。この凹部は、基板のコア層に形成された貫通孔と、コア層の一面上に積層された第1絶縁層に形成された貫通孔とにより形成されている。凹部の底面は、コア層の他面上に積層された第2絶縁層の露出面により形成されている。撮像素子の接続パッドは、第1絶縁層上に形成された導体パッドにボンディングワイヤで接続されている。
特開2014−170893号公報
特許文献1の基板の構造では、コア層に積層される第2絶縁層のコア層側の表面が凹部の底面を形成するため、凹部内に実装される電子部品との接続用の導体パッドは凹部の底面に設けられ得ない。凹部の底面側の導体パターンと電子部品との接続が必要な場合、その接続は、凹部の開口部側を形成する第1絶縁層内の導体パターンを介して行われる。電子部品と凹部の底面側の導体パターンとの接続経路が長くなると考えられる。また、電子部品をフェイスダウン方式で凹部内に実装することができないと考えられる。一方、凹部の底面に第2絶縁層内の導体層を露出させるような第2絶縁層の部分的な除去には、ドリルなどの除去ツールの正確な位置(高さ)制御が求められる。凹部を有する基板の製造が煩雑になると考えられる。
本発明のキャビティ付き配線板は、積層されている樹脂絶縁層および導体層により構成され、電子部品との接続に用いられる導体パッドを一方の表面である第1面に有する第1基板と、キャビティ形成用の貫通孔を備える第2基板と、を有している。そして、前記第2基板は前記第1基板の第1面に接着層を介して接合されており、前記導体パッドは、前記貫通孔および前記貫通孔内に露出する前記第1基板の第1面により形成されるキャビティ内に露出しており、前記導体パッドと前記キャビティの壁面との間に、前記キャビティの開口側に向って突出する凸状部が枠状に形成されている。
本発明のキャビティ付き配線板の製造方法は、一方の表面である第1面に電子部品接続用の導体パッドを有する第1基板を用意することと、貫通孔を有する第2基板を用意することと、前記第1基板の第1面に接着層を介して前記第2基板を接合することにより、前記貫通孔、および前記第1面の前記導体パッドを含む部分により構成されるキャビティを形成することと、を含んでいる。そして、前記第1基板を用意することは、前記第1面の前記導体パッドの周囲かつ前記キャビティ内となる部分に凸状部を枠状に形成することを含んでいる。
本発明の実施形態のキャビティ付き配線板およびその製造方法によれば、キャビティは導体パッドなどの任意の導体パターンを底面に有し得る。キャビティ内の電子部品とキャビティの底面側の導体層とが短い経路で接続され得る。さらに、凸状部により、第1基板と第2基板とを接合する接着層の導体パッドに至るような流動が防止され得る。キャビティ内の電子部品と配線板とが安定した品質で接続され得る。
本発明の一実施形態のプリント配線板の断面図。 図1のプリント配線板の平面図。 図1のプリント配線板のIII部の拡大図。 図1のプリント配線板の凸状部の作用の一例を示す図。 一実施形態のプリント配線板においてキャビティの壁面に被覆層が形成されている例を示す断面図。 一実施形態のプリント配線板の凸状部の他の例を示す断面図。 一実施形態のプリント配線板の凸状部の他の例を示す断面図。 外部の板状部材の取付け部を有する一実施形態のプリント配線板の一例を示す断面図。 外部の板状部材の取付け部を有する一実施形態のプリント配線板の他の例を示す断面図。 一実施形態のプリント配線板の製造方法において用いられる金属箔付き樹脂基板の一例を示す断面図。 一実施形態のプリント配線板の製造方法における第1基板の形成工程の一例を示す断面図。 一実施形態のプリント配線板の製造方法における第1基板の形成工程の一例を示す断面図。 一実施形態のプリント配線板の製造方法における第1基板の形成工程の一例を示す断面図。 一実施形態のプリント配線板の製造方法における第1基板の形成工程の一例を示す断面図。 一実施形態のプリント配線板の製造方法における第1基板の形成工程の一例を示す断面図。 一実施形態のプリント配線板の製造方法における第1基板の形成工程の一例を示す断面図。 一実施形態のプリント配線板の製造方法における凸状部の形成の一例を示す平面図。 一実施形態のプリント配線板の製造方法における第2基板の形成工程の一例を示す断面図。 一実施形態のプリント配線板の製造方法における第2基板の形成工程の一例を示す断面図。 一実施形態のプリント配線板の製造方法における第1基板と第2基板との接合工程の一例を示す断面図。
本発明の一実施形態のプリント配線板が、図面を参照しながら説明される。図1および図2には、一実施形態のプリント配線板1の一例を示す断面図および平面図が、それぞれ示されている。図1は、図2のI−I線での断面図である。また、図3には、図1に示されているIII部の拡大図が示されている。図1および図2に示されるように、プリント配線板1は、プリント配線板1内に形成される凹部からなるキャビティ2を備えるキャビティ付き配線板である。キャビティ2内には、プリント配線板1の使用時に外部の電子部品(図示せず)が配置される。プリント配線板1は、第1基板10と、キャビティ2の形成用の貫通孔21を備える第2基板20とを有している。
第1基板10は、主に、積層されている樹脂絶縁層(図1の例では、第1樹脂絶縁層11a、第2樹脂絶縁層11b、および第3樹脂絶縁層11c)および導体層(図1の例では、第1導体層12a、第2導体層12b、第3導体層12cおよび第4導体層12d)により構成されている。第1基板10は、厚さ方向の一方の表面である第1面10F、および、第1面10Fと反対側の表面である第2面10Sを有している。図1の例では、第1基板10は、さらに、第1面10F側に形成されている第1ソルダーレジスト層13aおよび第2面10S側に形成されている第2ソルダーレジスト層13bを有している。また、第1基板10は、第1面10Fに、図示されない外部の電子部品との接続に用いられる導体パッド3を有している。導体パッド3は第1導体層12aに形成されている。
第2基板20は、第1基板10の第1面10Fに接着層4を介して接合されている。第2基板20の貫通孔21および貫通孔21内に露出する第1基板10の第1面10Fによりキャビティ2が形成されている。導体パッド3は、キャビティ2の底面に位置しており、キャビティ2内に露出している。
なお、第1基板10の「第1面」は、第1基板10の一方の表面である。図1の例では、第1面10Fは第1基板10の第2基板20側の面である。第1面10F側には、第1樹脂絶縁層11a、第1導体層12a、および第1ソルダーレジスト層13aが形成されている。従って、第1基板10の第1面10Fは、たとえば、第1ソルダーレジスト層13aの形成領域では、第1ソルダーレジスト層13aの厚さ方向と直交する外側の表面である。また、第1導体層12aおよび第1ソルダーレジスト層13aに覆われていない第1樹脂絶縁層11a上においては、第1樹脂絶縁層11aの露出面が、第1基板10の第1面10Fである。なお、同様に、第1基板10の第2面10Sは、第3樹脂絶縁層11c、第4導体層12d、または第2ソルダーレジスト層13bの、厚さ方向と直交する外側の表面である。
接着層4は、第1基板10と第2基板20とを容易に剥離し得ない強度で接合可能な任意の接着性材料により形成されている。たとえば、ポリイミド系の接着剤が、接着層4の材料として例示される。キャビティ2への電子部品の実装時の高温雰囲気にも耐え得る耐熱性を有していると考えられる。しかし、接着層4の材料はポリイミド系の接着剤に限定されず、シリコーン系樹脂や耐熱性エポキシ樹脂などからなる接着剤など、任意の接着剤が用いられ得る。
第1基板10の第1導体層12aなどの各導体層には、後述の一例の製造方法などにより任意の導体パターンが形成され得る。すなわち、第1基板10は第1面10Fに任意の導体パターンを有し得る。従って、実施形態のプリント配線板では、キャビティは、その底面に任意の導体パターンを有し得る。キャビティ内に配置される電子部品は、一実施形態のプリント配線板1の導体パッド3のようにキャビティの底面に形成される導体パターンに直接接続され得る。キャビティ内の電子部品と、キャビティの底面側に形成される導体層とが短い経路で接続され得る。良好な電気的特性が得られると考えられる。
さらに、実施形態のプリント配線板では、図1〜3に示されるように、導体パッド3とキャビティ2の壁面2aとの間の第1導体層12a上に凸状部7が形成されている。凸状部7は、凸状部7の周囲の部分の表面よりもキャビティ2の開口側に向って突出している部分である。なお、導体パッド3は、キャビティ2内の第1導体層12aのうちの第1ソルダーレジスト層13aに覆われていない部分であり、キャビティ2内に配置される外部の電子部品と接続される部分である。図2に示されるように、凸状部7は、キャビティ2の壁面2aの内周側に、枠状に形成されている。図2の例では、キャビティ2内には、複数の導体パッド3が露出しており、凸状部7は、この複数の導体パッド3全てを全体的に囲むように枠状に形成されている。すなわち、凸状部7は、個々の導体パッド3と、その個々の導体パッド3の最も近傍のキャビティ2の壁面2aとの間に、壁面2aに沿って枠状に形成されている。凸状部7は、好ましくは、図2の例のように、枠状の全体形状の全周にわたって連続的に形成される。しかし、全体として枠状の形状に形成される凸状部7は不連続部分を有していてもよい。
図1〜3に例示されるプリント配線板1では、凸状部7は、第1ソルダーレジスト層13aに形成された枠状のソルダーレジストパターンにより構成されている。凸状部7とキャビティ2の壁面2aとの間には、凹部9が形成されている。凹部9は第1ソルダーレジスト層13aの開口部である。凹部9のキャビティ2の内周側の内壁は、枠状の凸状部7の外周側の側壁である。すなわち、凹部9は、枠状の凸状部7に沿って枠状に形成されている。従って、凹部9もキャビティ2の壁面2aに沿って枠状に形成されている。また、図2に示されるように、枠状の凸状部7は、第1基板10の第1面10F側の最表層の導体層(第1導体層12a)上および第1面10F側の最表層の樹脂絶縁層(第1樹脂絶縁層11a)上に形成されている。そして、枠状の凹部9の底面には、第1導体層12aおよび第1樹脂絶縁層11aが露出している。
前述のように、一実施形態のプリント配線板1では、キャビティ2の形成のために、第1基板10と第2基板20とが接着層4を介して接合されている。接着層4は、前述のように、任意の接着剤などにより形成され得る。任意の接着剤の中には、プリント配線板1の製造工程において流動性を有し得るものがある。また、任意の接着剤の中には、完全に硬化せずに流動性を維持し続けるものや、使用環境(周囲温度など)に応じて低粘度化して流動可能な状態となるものも存在し得る。流動可能な状態の接着剤は、第1基板10と第2基板20との界面からキャビティ2内に流れ出すことがある。その場合、導体パッド3への接着剤の付着が懸念される。
しかし本実施形態のプリント配線板1では、導体パッド3とキャビティ2の壁面2aとの間に凸状部7が形成されている。図4に示されるように、接着層4を形成する接着剤がキャビティ2内に流れ出しても、凸状部7が、流出した接着剤に対するダムとして機能し得る。接着剤の導体パッド3に達するような流動が防止され得る。なお、枠状に形成される凸状部7が前述のように不連続部分を有する場合でも、少なくとも、枠状の凸状部7の不連続部分以外の部分での接着剤の流動が防止され得る。実施形態のプリント配線板1では、導体パッド3への、接着層4を構成する接着剤の付着が防止され得る。
さらに、一実施形態のプリント配線板1では、凹部9が、流動する接着剤の滞留部として機能し得る。すなわち、キャビティ2内に流れ出した接着剤が凹部9内に入り込むことにより、導体パッド3側に向かう接着剤の流動が緩められる。接着剤が凸状部7を乗り越え難いと考えられる。接着剤の導体パッド3への付着がより確実に防止されると考えられる。図4は、そのような凸状部7および凹部9により拡張を阻止されている接着層4の一例を示している。図4では、接着層4のキャビティ2側の端部は凹部9に達している。
第1基板10は、前述のように、図1の例では、第1〜第3の樹脂絶縁層11a〜11cおよび第1〜第4の導体層12a〜12dを含んでいる。各樹脂絶縁層と各導体層とは交互に積層されている。図1に例示される第1基板10は、第2樹脂絶縁層11bと、第2および第3の導体層12b、12cとからなるコア基板の両面に1層ずつ樹脂絶縁層および導体層を積層してなるビルドアップ基板により構成されている。しかし、第1基板10は、コア基板を有さない基板であってもよく、ビルドアップ層を有さない積層基板であってもよい。また、第1基板10は、3層よりも多い、または少ない層数の樹脂絶縁層および導体層により構成されてもよい。
第1〜第4の導体層12a〜12dは、それぞれ、導体パッドや配線パターンなどの所望の形状の導体パターンを有している。第1導体層12aは、キャビティ2の底面に露出する導体パッド3を含んでいる。図示されない外部の電子部品が、はんだ付けや、ワイヤボンディングなどにより、電気的に、または、電気的および機械的に導体パッド3に接続され得る。図1の例では、導体パッド3は表面保護膜14に被覆されている。表面保護膜14は、たとえば、Ni/Au、Ni/Pd/Auなどからなる無電解めっき膜やはんだ膜、または、樹脂材料からなる保護膜などであってよい。また、第4導体層12dは、第2ソルダーレジスト層13bの開口部に露出し、外部のマザーボードなどに接続される接続パッドを含んでいてもよい。各導体層は、たとえば銅などの良好な導電性を有する材料で形成される。各導体層はニッケルなどの他の金属により形成されてもよい。
図1〜4の例では、第1基板10は、キャビティ2内の導体パッド3に接続されていて、キャビティ2の外周側に延びる配線パターン12a1を第1導体層12aに有している。第1導体層12a上に形成されている凸状部7は、具体的には配線パターン12a1上に形成されている。配線パターン12a1は、キャビティ2内に露出する導体パッド3から、凸状部7と第1樹脂絶縁層11aとの間を通ってキャビティ2の外周側に向って延びている。導体パッド3と、キャビティ2の外周側の第1導体層12aに形成されている他の導体パッドや配線とが短い経路で接続され得る。第2基板20のキャビティ2の外周側の部分は、第1ソルダーレジスト層13aおよび接着層4を介して、第1樹脂絶縁層11aおよび配線パターン12a1の上に接合されている。従って、キャビティ2の壁面2aの一部は配線パターン12a1上に位置しており、壁面2aは平面視において配線パターン12a1を横切っている。
第1〜第3の樹脂絶縁層11a〜11cは、導体層との密着性、および適度な熱膨張率などを有する樹脂材料により主に形成される。エポキシ樹脂などが各樹脂絶縁層の材料として用いられる。また、各樹脂絶縁層はガラス繊維やアラミド繊維などの補強材を含んでいてもよい。さらに、各樹脂絶縁層はシリカなどの充填材を含んでいてもよい。
図1の例では、第2樹脂絶縁層11b内にスルーホール15bが形成され、第1および第3の樹脂絶縁層11a、11c内にビア導体15a、15cがそれぞれ形成されている。スルーホール15bにより第2導体層12bと第3導体層12cとが接続されている。また、ビア導体15aにより第1導体層12aと第2導体層12bとが接続され、ビア導体15cにより第3導体層12cと第4導体層12dとが接続されている。スルーホール15bおよびビア導体15a、15cは、たとえば、第1〜第4の導体層12a〜12dと同じ材料で形成され、好ましくは銅により形成される。なお、スルーホール15bの内部はエポキシ樹脂などからなる充填物15b2で埋められている。スルーホール15bの両端に銅などにより所謂蓋めっきがなされていてもよい。
第1ソルダーレジスト層13aは、キャビティ2の内部および外部の第1面10F側の最表層の樹脂絶縁層および導体層(図1の例では、第1樹脂絶縁層11aおよび第1導体層12a)上に形成されている。図2などに示されるように、第1ソルダーレジスト層13aの枠状のソルダーレジストパターンにより凸状部7が形成されている。さらに、第1ソルダーレジスト層13aに枠状に設けられた開口により凹部9が形成されている。また、第1ソルダーレジスト層13aには、導体パッド3を露出させる開口13a1が設けられている。第1および第2のソルダーレジスト層13a、13bの材料としては、感光性のエポキシ樹脂やポリイミド樹脂が例示される。
キャビティ2の開口サイズおよび形状は、第2基板20に形成される貫通孔の開口サイズおよび形状により定められる。また、キャビティ2の深さは、ほぼ第2基板20の厚さに相当する。キャビティ2の開口サイズ、形状および深さは、たとえば、キャビティ2内に配置される外部の電子部品に応じて任意に選択される。図2の例では、キャビティ2はほぼ正方形の開口形状を有している。キャビティ2の中央部分に第1ソルダーレジスト層13aのパターンが形成され、そのソルダーレジストパターンの周囲に、表面保護膜14に覆われた導体パッド3が設けられている。キャビティ2の底面の周縁の内側には、キャビティ2の外周側の第2基板20の下に形成されている第1ソルダーレジスト層13aのパターンが露出している。このキャビティ2の外周側のソルダーレジストパターンと凸状部7との間に凹部9が形成されている。
第2基板20は、好ましくは、エポキシ樹脂などの樹脂材料で形成される。セラミックなどからなる第2基板を含む基板よりも安価なキャビティ付き基板が得られる。たとえば、第2基板20は、ガラス繊維などの芯材に含浸されたエポキシ樹脂からなるプリプレグの本硬化後の樹脂基板である。第2基板20の材料はエポキシ樹脂に限定されず、ビスマレイミドトリアジン樹脂(BT樹脂)、フェノール樹脂などであってもよい。また、図1の例と異なり、第2基板20は、両面に導体層を有する所謂両面銅張積層板、または一方の面に導体層を有する樹脂基板であってもよい。
第2基板20が樹脂により構成される場合、貫通孔21(図1参照)は、たとえば、後述のようにレーザー光の照射やルーター加工、またはドリル加工などにより形成され得る。レーザー加工などの被加工面である第2基板20の断面が、貫通孔21の形成と共に貫通孔21の内壁に露出し得る。第2基板20が樹脂で構成されていると、貫通孔21の内壁からなるキャビティ2の壁面2aからは、樹脂粉やガラス繊維片などによる塵が生じることがある。樹脂粉などによる塵は、キャビティ2内に配置される図示されない電子部品上への落下などにより電子部品の機能を阻害することがある。特にイメージセンサのように極小領域に区画された受光面への光の入射により動作する電子部品の場合、発塵による問題が生じ易いと考えられる。
実施形態のプリント配線板1には、そのような発塵防止のために、図5に示されるように、キャビティ2の壁面2aを覆う被覆層5が形成されていてもよい。被覆層5は、キャビティ2の壁面2a、すなわち、第2基板20の貫通孔21の内壁に形成され得る。キャビティ2の壁面2aが、たとえば機械加工後の被加工面であっても、壁面2aを覆う被覆層5により、塵の発生や、壁面2aからの塵の落下などが防止されると考えられる。キャビティ2内に配置される電子部品の動作への塵による悪影響が防止されると考えられる。塵による電子部品の誤動作などの少ない安価なキャビティ付き配線板を得ることができると考えられる。なお、図5では、図1のプリント配線板1の構成要素と同一の構成要素については、適宜符号が省略されている。
被覆層5は、好ましくは、壁面2aの全周にわたって形成される。しかし、被覆層5は、壁面2aに部分的に形成されているだけでもよい。その形成部分からの発塵が防止され得る。被覆層5の厚さは、特に限定されないが、最も薄いところでも、3μm以上の厚さとなるように形成される。キャビティ2の壁面2aが多少凹凸を有していても、確実に発塵が防止されると考えられる。また、キャビティ2内の有効エリア確保の観点から、被覆層5の厚さとしては、50μm以下が好ましい。
被覆層5は、たとえばエポキシ樹脂の塗布によって形成される。エポキシ樹脂以外の、たとえば、アクリル系樹脂などが、被覆層5に用いられてもよい。被覆層5は、また、めっき膜により形成されてもよい。たとえば、銅の無電解めっき膜や、ニッケルやスズからなるめっき膜が例示される。被覆層5が金属のめっき膜である場合、被覆層5は、好ましくは、銅、スズまたはニッケルなどの無光沢めっき膜である。たとえば、キャビティ2内に光学系の電子部品が配置される場合、被覆層5での反射光の影響による電子部品の誤動作が抑制されると考えられる。被覆層5の断面形状は、図5に示される形状に限定されない。たとえば、第2基板20の厚さ方向の中央部分でキャビティ2の内周側に盛り上がった断面形状を有する被覆層5が形成されてもよい。
図6Aには、一実施形態のプリント配線板の凸状部7の他の例が示されている。図6Aにおいても、凸状部7は、第1ソルダーレジスト13aのソルダーレジストパターンにより形成されている。しかし、図6Aの例では、導体パッド3に接続されていてキャビティ2の外周側に延びる配線パターン12a1(図3参照)は第1導体層12aに形成されていない。そのため、凸状部7は、第1樹脂絶縁層11aの上に直接形成されている(なお、図1〜4の例でも、配線パターン12a1などの第1導体層12aの導体パターンが形成されていない部分では、凸状部7は第1樹脂絶縁層11a上に形成され得る)。たとえば、導体パッド3の近傍からキャビティ2の外周側に延びる導体パターンが全く形成されていない場合、凸状部7は、枠状の形状の全周にわたって第1樹脂絶縁層11a上に形成され得る。また、図6Aの例と全く異なり、凸状部7は、枠状の形状の全周にわたって第1導体層12aのたとえばベタパターン上に形成されていてもよい。
図6Bには、一実施形態のプリント配線板の凸状部のさらに別の例である凸状部7aが示されている。凸状部7aは、第1ソルダーレジスト層13aのソルダーレジストパターン7a1およびソルダーレジストパターン7a1に覆われている第1導体層12aの導体パターン7a2により形成されている。凸状部7aも、図1などに示される凸状部7と同様に、全体として枠状の形状に形成される。その場合、凸状部7aは、第1ソルダーレジスト層13aの枠状パターンおよび第1導体層12aの枠状パターンにより形成される。図6Bの例の凸状部7aの構造では、導体パターン7a2が含まれているため、図6Aに示されるようなソルダーレジストパターンだけで形成される凸状部7よりも高く、高さのばらつきも少ない凸状部が得られると考えられる。なお、ソルダーレジストパターン7a1は導体パターン7a2の側面まで覆っていなくてもよく、ソルダーレジストパターン7a1は導体パターン7a2上だけに形成されていてもよい。
また、実施形態のプリント配線板の凸状部は、ソルダーレジスト層のパターンを全く用いずに形成されてもよい。たとえば、図6Bの例において、ソルダーレジストパターン7a1に全く覆われていない導体パターン7a2だけで凸状部が形成されてもよい。すなわち、実施形態のプリント配線板の凸状部は、第1基板の第1面側の最表層の導体層の導体パターンだけで形成されていてもよい。
図6Aおよび図6Bの例では、凸状部7または凸状部7aと導体パッド3との間にも凹部91が形成されている。接着層4の接着剤の導体パッド3への付着が、さらに防止されると考えられる。
また、図6Aおよび図6Bの例では、導体パッド3と、第1導体層12aのキャビティ2の外周側の他の導体パターン12a2とは、第1導体層12aよりも第1基板10の第2面10S(図1参照)側の導体層である第2導体層12bを介して接続されている。すなわち、導体パッド3は、凸状部7または凸状部7aの位置(平面視で各凸状部と重なる位置)において、第2導体層12bを経由することにより各凸状部を迂回して他の導体パターン12a2と接続されている。図6Aおよび図6Bに例示される凸状部7、7aが導体パッド3の周囲全周にわたって連続的に形成される場合でも、導体パッド3は、第1導体層12a以外の第2面10S側の導体層を介して、キャビティ2の外周側の導体パターンと接続され得る。
図7Aには、実施形態のプリント配線板の使用時の状態の一例が示されている。図7Aに示されるプリント配線板1aでは、図1に示される一実施形態のプリント配線板1に、さらに、キャビティ2を覆う外部の板状部材81の取付け用の取付け部6aが設けられている。なお、図1に示されるプリント配線板1の構成要素と同じ構成要素には同じ符号が付されるか符号が省略され、その詳細な説明も適宜省略される。図7A以降の他の図面についても、同様に、図中の符号やその構成要素の説明は適宜省略される。
図7Aでは、外部の電子部品80aが、キャビティ2内の中央部のダイボンドパッド12a3上に配置されている。電子部品80aの図示されない電極と導体パッド3とがボンディングワイヤ82により接続されている。電子部品80aは、たとえば、エポキシ系の接着剤や金またはスズなどの導電性材料で、ダイボンドパッド12a3に接続されている。
取付け部6aは、キャビティ2の開口部の周囲に少なくとも部分的に、好ましくは、その全周にわたって形成されている。取付け部6aは、たとえば、銅などの金属からなる導体により構成される。たとえば、第2基板20の材料として前述のように両面銅張積層板が用いられる場合、キャビティ2の形成領域の周囲の領域だけを残して両面の銅箔が除去される。その残された領域からなる取付け部6aが得られる。また、選択的な無電解めっきやスパッタリングなどにより新たに銅などの金属膜からなる取付け部6aが形成されてもよい。取付け部6aに板状部材81が、任意の接着剤やはんだなどのろう材で接合され得る。
図7Bには、板状部材81の取付け部の他の例である取付け部6bを有するプリント配線板1bが示されている。取付け部6bは、取付け部6bの周囲の部分よりもキャビティ2の底面側に凹んだ部位である。図7Bの例では、第2基板20のキャビティ2の開口部の周縁部をザグリ加工などにより部分的に除去することにより取付け部6bが形成されている。図7Bのような取付け部6bが形成されると、板状部材81の位置決めが容易である。また、板状部材81の表面と、その周囲の部分の表面とを面一にすることも可能である。周囲よりも突出する板状部材81に外部から機械的衝撃が加わることが回避され得る。周囲の部分よりも凹んだ部位からなる取付け部6bは、図7Bの例に限定されない。たとえば、第2基板20の表面に全面的にソルダーレジスト層が設けられ、そのソルダーレジスト層のキャビティ2の周囲の部分が除去されてもよい。
図7Bの例では、電子部品80bが所謂フェイスダウン方式で実装されている。実施形態の各プリント配線板は、キャビティ2の底面に導体パッド3を有するため、このようなファイスダウン方式の実装が可能である。電子部品80bの図示されない電極と導体パッド3とは、はんだボール83などの導電性接合材で電気的かつ機械的に接合されている。電子部品80a(図7A参照)および電子部品80bは特に限定されない。半導体素子などの任意の能動部品やコンデンサなどの任意の受動部品が電子部品80a、80bとしてキャビティ2内に配置され得る。前述の被覆層5(図5参照)は、塵の影響を受け易いイメージセンサやその他の受光素子もしくは発光素子などの、光学的事象を利用する電子部品がキャビティ2内に配置される場合に特に有益である。
板状部材81は、キャビティ2内の電子部品80a、80bを適度に保護できるものであれば特に限定されない。電子部品80a、80bがイメージセンサなどの光学的素子の場合、板状部材81は、ガラス板やアクリル板または各種レンズなどの透光性の部材により形成される。
一実施形態のプリント配線板の製造方法が、図1に示されるプリント配線板1を例に、図8A〜8Hおよび図9A〜9Cを参照して説明される。まず、図8A〜8Hを参照しながら、第1基板10の製造方法が説明される。
図8Aに示されるように、第2樹脂絶縁層11bの両面に数μm程度の厚さの金属箔121、122を有する金属箔付き樹脂基板10aが用意される。金属箔付き樹脂基板10aは、たとえば両面銅張積層板である。第2樹脂絶縁層11bは、たとえば、ガラス繊維およびガラス繊維に含浸されたエポキシなどの樹脂材料によって構成されている。
図8Bに示されるように、スルーホール15b(図1参照)形成用の貫通孔15b1が、CO2ガスレーザー光の照射などにより第2樹脂絶縁層11bおよび金属箔121、122の所望の位置に形成される。そして、金属箔121、122上、および貫通孔15b1の内壁に無電解めっきなどにより銅などからなる導電膜(シード層、図示せず)が形成される。その後、第2および第3の導体層12b、12c(図1参照)形成用のめっきレジスト51が、貫通孔15b1の配置パターン、ならびに形成される第2および第3の導体層12b、12cの導体パターンに応じたパターンで形成される。その後、めっきレジスト51の開口51a内に、電解めっきにより銅などのめっき膜が形成され、めっきレジスト51が除去される。さらに、めっきレジスト51の除去により露出するシード層および金属箔121、122がエッチングにより除去される。
図8Cに示されるように、所定のパターンを有する第2および第3の導体層12b、12cならびにスルーホール15bが形成される。さらに、第2樹脂絶縁層11bの一方の表面へのエポキシ樹脂などの印刷および他方の面からの吸引などにより、スルーホール15b内に充填物15b2が充填される。図示されていないが、充填物15b2の充填後、スルーホール15bの両端を塞ぐめっき膜が形成されてもよい。
図8Dに示されるように、第2樹脂絶縁層11bの両面に第1および第3の樹脂絶縁層11a、11cとなる樹脂フィルムなどが、銅などの金属箔123、124と共に積層され、加熱雰囲気中でプレスされる。それにより、第1および第3の樹脂絶縁層11a、11cが形成される。
図8Eに示されるように、ビア導体15a、15c(図1参照)形成用のビアホール151が、CO2レーザー光の照射などにより形成される。さらに、金属箔123、124上、およびビアホール151の内壁に無電解めっきなどにより銅などからなる導電膜(シード層、図示せず)が形成される。金属箔123、124上に、第1および第4の導体層12a、12d(図1参照)形成用のめっきレジスト52が形成される。めっきレジスト52の導体パッド3および配線パターン12a1(図1参照)の形成箇所に対応する領域には、開口52aが設けられる。なお、図6Aまたは図6Bに示される第1導体層12aの他の導体パターン12a2や、凸状部7aを構成する導体パターン7a2が形成される場合は、各導体パターンに応じた領域に開口52aが設けられる。
図8Fに示されるように、第1および第4の導体層12a、12dならびにビア導体15a、15cが形成される。この第1導体層12aなどは、第2および第3の導体層12b、12cならびにスルーホール15bの形成方法と同様の方法で形成され得る。第1導体層12aには、導体パッド3および配線パターン12a1が形成されている。
図8Gに示されるように、第1および第2のソルダーレジスト層13a、13bが第1導体層12a側および第4導体層12d側の両表面に形成される。たとえば、感光性のエポキシ樹脂などがほぼ全面に印刷や吹き付けなどにより塗布され、各ソルダーレジスト層の材料膜が形成される。そしてその材料膜にフォトリソグラフィ技術を用いて開口13a1、13b1が形成される。
一実施形態のキャビティ付き配線板の製造方法では、図8Hに示されるように、第1ソルダーレジスト層13aのソルダーレジストパターンにより凸状部7が枠状に形成される。たとえば、開口13a1の形成と共に、枠状の凸状部7となる部分の外側の第1ソルダーレジスト層13aの材料膜の部分が現像により枠状に除去される。すなわち、この枠状に除去される部分に応じた開口パターンを有するマスクを通して第1ソルダーレジスト層13aの材料膜が露光され、現像される。枠状に除去される部分に形成される開口からなる凹部9が形成される。また、凹部9の形成と共に、枠状の凹部9の内周側の凹部9と開口13a1との間に、第1ソルダーレジスト層13aの枠状のソルダーレジストパターンからなる凸状部7が形成される。換言すると、凸状部7の形成と共に、枠状の凸状部7の外周側に、凸状部7の外周側の側壁からなる内壁を有する凹部9が形成される。凸状部7および凹部9は、導体パッド3の周囲であって、後述のキャビティ2の形成(図9C参照)後にキャビティ2内となる部分に形成される。
以上の工程を経ることにより、一方の表面である第1面10Fに電子部品接続用の導体パッド3を有する第1基板10が用意される。第1基板10は第1面10F側に枠状の凸状部7を有している。図1のプリント配線板1が製造される場合は、さらに、表面保護膜14が、導体パッド3上などにニッケルやパラジウムまたは金などの無電解めっきにより形成される。なお、図6Aまたは図6Bに示される第1導体層12aの導体パターン12a2や導体パターン7a2は、各導体パターンに応じためっきレジストを用いることで、導体パッド3などと同様に形成され得る。なお、図8A〜8Hは、金属箔121〜124を用いたセミアディティブ法による各導体層の形成方法の例であるが、第1基板10の各導体層は、金属箔121〜124を用いずに形成されてもよい。第1基板10の各導体層は、サブトラクティブ法やフルアディティブ法により形成されてもよい。また、図8A〜8Hに示される例と異なり、ビルドアップ工法により第1基板10の全層が形成されてもよく、パターニング済みの両面配線板の積層により第1基板10が形成されてもよい。
つぎに、図9A〜9Cを参照して、第2基板20の準備からプリント配線板1の完成までの工程が説明される。
図9Aに示されるように、好ましくはエポキシ樹脂などの樹脂材料からなる第2基板20が準備される。図9Aの例では、まず、第2基板20に貫通孔21が形成され、貫通孔21を有する第2基板20が用意される。貫通孔21は、たとえば、貫通孔21の形成領域の縁部へのレーザー光53の照射により形成される。第2基板20がプリプレグの硬化により準備される場合は、プリプレグの状態で、貫通孔21の形成領域がプレスにより型抜きされてもよい。その後のプリプレグの加熱により、貫通孔21を備えた第2基板20が用意され得る。
一実施形態のプリント配線板の製造方法では、つぎに、図9Bに示されるように、第2基板20の一方の表面に接着層4(図1参照)が設けられる。図9Bの例では、第2基板20の貫通孔21に応じた開口4aを有する接着フィルム41が第2基板20に貼り合わされる。接着フィルム41は、好ましくは、光学的手段などによる位置合わせ手段を用いて第2基板20に貼り合わされる。開口4aは、たとえばポリイミドなどからなる接着フィルム41の成型と同時に、または、その前もしくは後に型抜きなどにより形成され得る。
図9Cに示されるように、接着層4を介して第1基板10と第2基板20とが接合される。第2基板20には、好ましくは、所定の位置への特定の形状の凹凸や金属膜の形成などにより図示されない認識マークが設けられ得る。この認識マークを用いて第1基板10と第2基板20との位置合わせが行われてもよい。接着層4の特性に応じて、加熱などの硬化プロセスが行われる。接合時の加熱などにより接着層4を構成する接着剤が導体パッド3側に向けて流動しても、導体パッド3の周囲に形成された凸状部7により導体パッド3への接着剤の付着が防止される。第1基板10と第2基板20との接合により、第2基板20の貫通孔21の内壁からなる壁面、および、第1基板10の第1面10Fの導体パッド3を含む部分により構成される底面を有するキャビティ2が形成される。以上の工程を経ることにより図1に示されるプリント配線板1が完成する。
なお、前述の図5の例のように、被覆層5が形成される場合は、たとえば、第2基板20の貫通孔21の形成の後に、貫通孔21の内壁に被覆層5が形成される。被覆層5は、たとえば、エポキシ樹脂などの適切な樹脂材料の印刷、吹き付けもしくは適切なツールによる樹脂材料の転写、または樹脂材料中への第2基板20の浸漬などにより形成され得る。塗布された樹脂材料は、加熱、紫外線照射、自然乾燥などをされることにより硬化する。また、無電解めっきやスパッタリングなどにより、銅やニッケルまたは金などの金属膜からなる被覆層5が形成されてもよい。なお、金属膜などにより被覆層5が形成される場合は、好ましくは、被覆層5は、銅、スズまたはニッケルの無光沢めっきによって形成されてもよい。キャビティ2内にイメージセンサなどが配置される場合、無光沢の被覆層5は有益となり得る。被覆層5の形成時には、貫通孔21の内壁以外の壁面が適宜マスキングされてもよい。
実施形態のプリント配線板の製造方法によれば、別途にそれぞれ形成された第1基板と第2基板との接合によりキャビティが形成される。第1基板の第1面には、所望のパターンを有する導体層が各種のパターニング手法で形成され得る。従って、底面に導体パッドなどの任意の導体パターンを有するキャビティを有するキャビティ付き配線板が容易に形成され得る。さらに。実施形態のプリント配線板の製造方法によれば、導体パッドの周囲で、かつキャビティ内となる部分に凸状部が形成される。プリント配線板の製造時および/または使用時における、第1基板と第2基板とを接合する接着剤の流動による導体パッドの汚染が防止されると考えられる。
なお、図9A〜9Cに示される工程の順序は任意に変更され得る。たとえば、貫通孔21の形成の前に、開口4aを有さない接着フィルム4と第2基板20との貼り合せにより接着層4が設けられ、その後、接着層4の開口4aが、レーザー光の照射などにより貫通孔21と共に形成されてもよい。また、第1基板10と第2基板20との貼り合せの後に被覆層5が形成されてもよい。接着層4の形成や第1基板10と第2基板20との接合の後に被覆層5が形成される場合は、被覆層5の形成時に、接着層4や第1基板10の露出面は適宜マスキングされる。
1、1a、1b プリント配線板
2 キャビティ
2a キャビティの壁面
3 導体パッド
4 接着層
41 接着フィルム
5 被覆層
6a、6b 取付け部
7、7a 凸状部
9、91 凹部
10 第1基板
10F 第1面
10S 第2面
11a 第1樹脂絶縁層
11b 第2樹脂絶縁層
11c 第3樹脂絶縁層
12a 第1導体層
12b 第2導体層
12c 第3導体層
12d 第4導体層
13a 第1ソルダーレジスト層
13b 第2ソルダーレジスト層
14 表面保護膜
15a、15c ビア導体
15b スルーホール
20 第2基板
21 貫通孔
80a、80b 電子部品
81 板状部材

Claims (13)

  1. 積層されている樹脂絶縁層および導体層により構成され、電子部品との接続に用いられる導体パッドを一方の表面である第1面に有する第1基板と、
    キャビティ形成用の貫通孔を備える第2基板と、を有するキャビティ付き配線板であって、
    前記第2基板は前記第1基板の第1面に接着層を介して接合されており、
    前記導体パッドは、前記貫通孔および前記貫通孔内に露出する前記第1基板の第1面により形成されるキャビティ内に露出しており、
    前記導体パッドと前記キャビティの壁面との間に、前記キャビティの開口側に向って突出する凸状部が枠状に形成されている。
  2. 請求項1記載のキャビティ付き配線板であって、前記接着層の材料の一部が前記凸状部と前記キャビティの壁面との間の凹部に入り込んでいる。
  3. 請求項1記載のキャビティ付き配線板であって、前記凸状部は、前記第1基板の第1面側に形成されるソルダーレジスト層の枠状パターンにより形成される。
  4. 請求項1記載のキャビティ付き配線板であって、前記第1基板は、前記導体パッドに接続されていて前記キャビティの外周側に延びる配線パターンを、前記導体パッドを含む前記第1面側の最表層の導体層に有しており、前記第2基板は前記配線パターンの上に接合されている。
  5. 請求項4記載のキャビティ付き配線板であって、前記配線パターンは、前記凸状部と前記最表層の樹脂絶縁層との間を通って前記キャビティの外周側に延びている。
  6. 請求項1記載のキャビティ付き配線板であって、前記凸状部は、前記第1基板の第1面側に形成されるソルダーレジスト層の枠状パターン、および前記枠状パターンに覆われている前記第1面側の最表層の導体層の枠状パターンにより形成される。
  7. 請求項6記載のキャビティ付き配線板であって、前記凸状部は、前記導体パッドの周囲全周にわたって連続的に形成されており、前記導体パッドは、前記凸状部の位置において前記第1基板の前記最表層の導体層以外の導体層を介して、前記最表層の導体層の前記キャビティの外周側に形成されている導体パターンに接続されている。
  8. 請求項1記載のキャビティ付き配線板であって、前記第2基板は樹脂材料を含んでおり、前記キャビティの壁面は樹脂または無光沢めっき膜に覆われている。
  9. 請求項1記載のキャビティ付き配線板であって、前記キャビティの開口部の周囲に外部の板状部材の取付け部が設けられている。
  10. 請求項9記載のキャビティ付き配線板であって、前記電子部品がイメージセンサであり、前記板状部材が透光性の部材である。
  11. 一方の表面である第1面に電子部品接続用の導体パッドを有する第1基板を用意することと、
    貫通孔を有する第2基板を用意することと、
    前記第1基板の第1面に接着層を介して前記第2基板を接合することにより、前記貫通孔、および前記第1面の前記導体パッドを含む部分により構成されるキャビティを形成することと、
    を含むキャビティ付き配線板の製造方法であって、
    前記第1基板を用意することは、前記第1面の前記導体パッドの周囲かつ前記キャビティ内となる部分に凸状部を枠状に形成することを含んでいる。
  12. 請求項11記載のキャビティ付き配線板の製造方法であって、前記凸状部を形成することは、枠状の前記凸状部の外周側に、前記凸状部の側壁からなる内壁を有する凹部を枠状に形成することを含んでいる。
  13. 請求項11記載のキャビティ付き配線板の製造方法であって、前記第1基板を用意することは、前記第1面側にソルダーレジスト層を形成することを含んでおり、
    前記ソルダーレジスト層に枠状パターンを形成することにより前記凸状部が形成される。
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