JP2019197853A - 配線板およびその製造方法 - Google Patents

配線板およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2019197853A
JP2019197853A JP2018092199A JP2018092199A JP2019197853A JP 2019197853 A JP2019197853 A JP 2019197853A JP 2018092199 A JP2018092199 A JP 2018092199A JP 2018092199 A JP2018092199 A JP 2018092199A JP 2019197853 A JP2019197853 A JP 2019197853A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
substrate
wiring board
cavity
component mounting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018092199A
Other languages
English (en)
Inventor
輝幸 石原
Teruyuki Ishihara
輝幸 石原
俊輔 酒井
Shunsuke Sakai
俊輔 酒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ibiden Co Ltd
Original Assignee
Ibiden Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ibiden Co Ltd filed Critical Ibiden Co Ltd
Priority to JP2018092199A priority Critical patent/JP2019197853A/ja
Publication of JP2019197853A publication Critical patent/JP2019197853A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】短絡や接触不良などの実装不良の少ない配線板の提供。【解決手段】実施形態の配線板1は、導体層11〜13および樹脂絶縁層21、22を含み、第1面10Fに複数の部品実装パッド3を備える基板10と、基板10の第1面10F側に積層され、複数の部品実装パッド3を底面に露出させるキャビティ7を有する補強層5と、部品実装パッド3を露出させる開口91を備えていて少なくともキャビティ7内において基板10の第1面10Fを覆う被覆層9と、を備えている。そして、被覆層9は、複数の部品実装パッド3を囲むと共にキャビティ7の開口部に向って突出する凸部90を有し、補強層9におけるキャビティ7の側壁は、被覆層9の凸部90上に形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は配線板およびその製造方法に関する。
特許文献1には、底面にボンディングパッドを有するキャビティを備えた印刷回路基板およびその製造方法が開示されている。このキャビティの底面と側面とは、キャビティの底面および側面それぞれを構成する二つの絶縁基板の界面で交わっている。また、特許文献1に開示の製造方法は、コア基板上に形成されたボンディングパッド上にフォトレジストを介して絶縁基板を圧着し、フォトレジストおよびその上の部分を除去することによってキャビティを形成することを含んでいる。
特開2008−112996号公報
特許文献1の印刷回路基板では、キャビティの底面および側面それぞれを構成する二つの絶縁基板の界面すなわち二つの絶縁層の界面に、キャビティの底面および側面からなる隅部(コーナー部)が存在している。このようなキャビティの隅部には、印刷回路基板において生じる応力が集中し易いため、二つの絶縁層の界面での剥離が懸念される。また、特許文献1の印刷回路基板の製造方法では、ボンディングパッド上のフォトレジストの残渣や、フォトレジストとボンディングパッドとの界面への絶縁基板の材料の浸入などによって、ボンディングパッドにおける接続品質が低下するおそれがある。
本発明の配線板は、第1面および前記第1面と反対側の第2面を有していて少なくとも2層の導体層および前記少なくとも2層の導体層の間に介在する樹脂絶縁層を含み、前記第1面に複数の部品実装パッドを備える基板と、前記基板の第1面側に積層され、前記複数の部品実装パッドを底面に露出させるキャビティを有する補強層と、前記部品実装パッドを露出させる開口を備えていて少なくとも前記キャビティ内において前記基板の第1面を覆う被覆層と、を備えている。そして、前記被覆層は、前記複数の部品実装パッドを囲むと共に前記キャビティの開口部に向って突出する凸部を有し、前記補強層における前記キャビティの側壁は、前記凸部上に形成されている。
本発明の配線板の製造方法は、複数の部品実装パッドを一方の表面である第1面に備える基板を用意することと、前記部品実装パッドを露出させる開口を有していて前記基板の第1面を覆う被覆層を形成することと、硬化状態の樹脂絶縁板、および、前記複数の部品実装パッドを内包し得る大きさの開口を有するプリプレグを用意することと、前記プリプレグを介して前記樹脂絶縁板を前記基板の第1面側に熱圧着することによって前記基板の第1面側に補強層を形成することと、前記部品実装パッドを底面に露出させるキャビティを前記補強層に形成することと、を含んでいる。そして、前記被覆層を形成することは、前記第1面における前記キャビティの形成領域の外縁に沿って周囲の前記被覆層の表面から突出する枠状の凸部を設けることを含み、前記キャビティを形成することは、前記補強層に前記凸部に沿う溝を形成することと、前記補強層における前記溝に囲まれた部分を除去することとを含んでいる。
本発明の実施形態によれば、キャビティの側面および底面からなる隅部における層間剥離などを抑制することができ、また、キャビティ内の部品実装パッドにおける接続不良の少ない配線板を提供することができる。
本発明の一実施形態の配線板の一例を示す断面図。 図1の配線板の平面図。 図1のIII部の拡大図。 一実施形態の配線板におけるキャビティおよび金属バンプの他の例を示す拡大図。 一実施形態の配線板の他の例を示す断面図。 一実施形態の配線板の他の例を示す断面図。 一実施形態の配線板の他の例を示す断面図。 本発明の一実施形態の配線板の製造方法の一例を示す図。 本発明の一実施形態の配線板の製造方法の一例を示す図。 本発明の一実施形態の配線板の製造方法の一例を示す図。 本発明の一実施形態の配線板の製造方法の一例を示す図。 本発明の一実施形態の配線板の製造方法の一例を示す図。 本発明の一実施形態の配線板の製造方法の一例を示す図。 本発明の一実施形態の配線板の製造方法の一例を示す図。 本発明の一実施形態の配線板の製造方法の一例を示す図。 本発明の一実施形態の配線板の製造方法の一例を示す図。 本発明の一実施形態の配線板の製造方法の一例を示す図。 本発明の一実施形態の配線板の製造方法の一例を示す図。 本発明の一実施形態の配線板の製造方法の一例を示す図。 本発明の一実施形態の配線板の製造方法の一例を示す図。 本発明の一実施形態の配線板の製造方法の一例を示す図。 本発明の一実施形態の配線板の製造方法の一例を示す図。 本発明の一実施形態の配線板の製造方法の他の例を示す図。
つぎに、本発明の一実施形態の配線板が図面を参照しながら説明される。図1には、一実施形態の配線板の一例である配線板1の断面図が示され、図2には配線板1の平面図が示されている(図1は図2のI−I線での断面図である)。また、図3には、図1のIII部の拡大図が示されている。
図1〜図3に示されるように、配線板1は、一方の表面である第1面10Fおよび第1面10Fと反対側の第2面10Sを有していて第1面10Fに複数の部品実装パッド3を備える基板10と、基板10の第1面10F側に積層されている補強層5と、基板10の第1面10Fを覆う被覆層9と、を備えている。配線板1には、配線板1に実装される電子部品(図示せず)を収容するキャビティ7が設けられており、補強層5は、キャビティ7を有している。被覆層9は、少なくともキャビティ7内において第1面10Fを覆うと共に、部品実装パッド3を露出させる開口91を備えており、キャビティ7は複数の部品実装パッド3を底面に露出させている。被覆層9は、さらに、複数の部品実装パッド3を囲むと共にキャビティ7の開口部に向って突出する凸部90を有しており、補強層5におけるキャビティ7の側壁は、被覆層9の凸部90上に形成されている。
基板10は、少なくとも2層の導体層、および、少なくとも2層の導体層の間に介在する樹脂絶縁層を含んでいる。図1の例では、基板10は、第1導体層11、第2導体層12および第3導体層13、ならびに、第1導体層11と第2導体層12との間に介在する第1樹脂絶縁層21および第2導体層12と第3導体層13との間に介在する第2樹脂絶縁層22を含んでいる。なお、基板10は、二つ以上の任意の数の導体層および一つ以上の任意の数の樹脂絶縁層を含み得る。
図1〜図3の例では、部品実装パッド3は、基板10の第1面10Fから突出するように第1導体層11上に形成された金属バンプ30と、部品実装用のランドパターン111とを含んでいる。ランドパターン111は第1導体層11に形成されており、金属バンプ30はランドパターン111上に形成されている。
配線板1では、第1導体層11は、基板10の第1面10Fにおいて第1樹脂絶縁層21に埋まっており、補強層5側の一面だけを第1樹脂絶縁層21から露出させている。第1樹脂絶縁層21における補強層5側の表面、および、第1導体層11における第1樹脂絶縁層21から露出する一面によって基板10の第1面10Fが構成されている。そのため、部品実装パッド3を構成するランドパターン111も、キャビティ7に一面111aを向けて第1樹脂絶縁層21に埋まっている。第1導体層11が第1樹脂絶縁層21に埋まっているため、ランドパターン111を含めて第1導体層11と第1樹脂絶縁層21との密着強度が高いと考えられる。第1導体層11は、ランドパターン111の他に、後述するビア導体6との接続パッド112および配線113を含んでいる。
被覆層9は、図1〜図3の例では、ランドパターン111上の開口91、および、ビア導体6による被貫通部分を除いて基板10の第1面10Fのほぼ全面にわたって形成されている。被覆層9を第1面10Fのほぼ全面にわたるように形成することによって、平坦性の良好な配線板1を得ることができると考えられる。しかし、被覆層9は、凸部90さえ備えていれば、必ずしも第1面10Fを全体的に覆っていなくてもよい。たとえば、被覆層9は、後に参照される図5に示されるように、キャビティ7内において第1面10Fを覆っているだけでもよい。図1などの例では、キャビティ7の底面は、部品実装パッド3を除いて被覆層9の露出面(被覆層9のキャビティ7内における基板10側と反対側の表面)によって構成されている。
被覆層9の凸部90は、被覆層9における凸部90以外の部分における補強層5側の表面から、補強層5においてキャビティ7を構成する貫通孔5aの基板10側と反対側の開放端に向って突出している。被覆層9の凸部90は、第1面10Fと直交する視線による平面視において、図2に示されるように、複数の部品実装パッド3を囲む枠状の形状を有している。なお、凸部90が「複数の部品実装パッド3を囲む」は、このように、第1面10Fと直交する視線による平面視において、部品実装パッド3を囲むことを意味している。従って、後述するようにランドパターン111だけで構成される部品実装パッド3も凸部90に囲まれている。また、キャビティ7の側壁(補強層5における貫通孔5aの内壁)は、この枠状の凸部90に沿って、凸部90上に形成されている。図1〜図3の例では、凸部90の一部は、キャビティ7の側壁よりもキャビティ7の内方に向って突出している。
このように被覆層9に凸部90が設けられているために、図1〜図3の例では、配線板1の厚さ方向に平行な断面においてキャビティ7の側面と底面との間に二つの隅部(図3に示される内側隅部7aおよび外側隅部7b)が形成されている。そのため、たとえばキャビティ7の底面への電子部品(図示せず)のマウント時などに、キャビティ7の側面および底面からなる隅部に集中しがちな応力が内側隅部7aおよび外側隅部7bに分散されると考えられる。キャビティ7の隅部における層間剥離やクラックなどが生じ難いと考えられる。特に、内側隅部7aでは、キャビティ7の側面に平行な面は被覆層9の一部である凸部90の側面であり、内側隅部7aは被覆層9によって一体的に形成されている。そのため、少なくとも内側隅部7aにおいて層間剥離に該当する不具合は起こり得ず、クラックなどもいっそう生じ難いと考えられる。従って、キャビティ7に関して信頼性の高い配線板1を得ることができる。
補強層5は、少なくとも二つ以上の樹脂絶縁層によって構成されている。すなわち、補強層5は、複数の樹脂絶縁層を含み、好ましくは基板10側と反対側の最外層に導体層をさらに含み得る。図1〜図3の例では、補強層5は、補強層5において最も基板10側に形成されている第3樹脂絶縁層23を有すると共に、第3樹脂絶縁層23に積層されている第4樹脂絶縁層24を有している。さらに、図1に例示される補強層5では、第4樹脂絶縁層24上に、順に、第4導体層14、第5樹脂絶縁層25、および、基板10側と反対側の最外層の導体層として第5導体層15が積層されている。補強層5は、二つ以上の任意の数の樹脂絶縁層を含んでいてもよく、図1の例よりも多い、または少ない数の導体層を含んでいてもよい。
補強層5は、さらに、補強層5に含まれる複数の樹脂絶縁層の少なくとも一つを貫通し、基板10に含まれる導体層に接するビア導体6を含んでいる。図1の例では、ビア導体6は、第4樹脂絶縁層24および第3樹脂絶縁層23を貫通し、第1導体層11に接している。また、図1の例ではキャビティ7の周囲の基板10と補強層5との間においても被覆層9が基板10の第1面10Fを覆っているため、ビア導体6は被覆層9を貫通している。図1の例のビア導体6は、具体的には、第1導体層11に含まれる接続パッド112と第4導体層14とを接続している。ビア導体6を設けることによって、基板10に含まれる導体層と補強層5に含まれる導体層とを短い経路で電気的に接続することができる。
補強層5の第5導体層15は、上側接続パッド15aを含んでいる。上側接続パッド15aは、配線板1における補強層5側の表面に実装される電子部品や外部の配線板(図示せず)との接続に用いられ得る。一方、基板10の第3導体層13は下側接続パッド13aを含んでいる。下側接続パッド13aは、たとえば、配線板1が用いられる電子機器のマザーボードや、積層構造を有する半導体装置のパッケージ基板などとの接続に用いられ得る。
基板10は、さらに、基板10を構成する導体層同士を接続するビア導体61、62を含んでいる。図1の例では、基板10の第1樹脂絶縁層21に、第1導体層11と第2導体層12とを接続するビア導体61が形成され、第2樹脂絶縁層22に、第2導体層12と第3導体層13とを接続するビア導体62が形成されている。また、補強層の第5樹脂絶縁層25には、第4導体層14と第5導体層15とを接続するビア導体63が形成されている。図1に例示される配線板1では、一部の上側接続パッド15aと一部の下側接続パッド13aとが、配線板1の厚さ方向に積み重ねられたビア導体6およびビア導体61〜63によって電気的に接続されている。配線板1の表裏の接続パッドがほぼ最短の経路で電気的に接続されている。
基板10は、さらに、第2面10Sに形成されたソルダーレジスト層41を含んでいる。ソルダーレジスト層41は、第3導体層13および第2樹脂絶縁層22の表面上に形成されている。また、配線板1は、第5導体層15および第5樹脂絶縁層25の表面上に形成されたソルダーレジスト層42を備えている。ソルダーレジスト層41、42は、たとえば、感光性のポリイミド樹脂やエポキシ樹脂を用いて形成されている。ソルダーレジスト層41、42は、下側接続パッド13aまたは上側接続パッド15aを露出させる開口を有している。
キャビティ7には、半導体装置などの外部の電子部品(図示せず)が収容される。部品実装パッド3には、このような外部の電子部品の端子が直接、または、はんだなどの接合材を介して接続され得る。キャビティ7の深さD7は、キャビティ7の内部に実装される外部の電子部品の厚さ(高さ)に応じて任意に選択され得る。キャビティ7の深さD7は、たとえば、50μm以上、500μm以下である。図1および図2の例では、キャビティ7は、配線板1の中央部に設けられ、四角形の開口形状を有している。複数の部品実装パッド3が、キャビティ7の底面に3行3列のマトリクス状に配列されている。なお、キャビティ7の開口形状および配線板1内での形成位置、ならびに、部品実装パッド3、上側接続パッド15aおよび下側接続パッド13aの数および配列パターンは、図1および図2に示される例に限定されない。
金属バンプ30は、ランドパターン111上に形成されている、第1面10F上の凸状物である。図1および図2の例では、全ての部品実装パッド3が金属バンプ30を含んでいる。しかし、本実施形態において、部品実装パッド3は、必ずしも金属バンプ30を含んでいなくてもよく、従って、部品実装パッド3は、第1導体層11に形成された部品実装用のランドパターン111だけで構成されてもよい。
金属バンプ30の材料には、任意の金属が用いられ得る。たとえば、銅、ニッケル、パラジウム、金、アルミニウム、錫、または、はんだなどが例示される。これらの金属材料が単独で用いられてもよく、組み合わせて用いられてもよい。好ましくは、金属バンプ30は、ランドパターン111の材料と同じ材料、または、はんだを用いて形成される。
図1〜図3の例では、金属バンプ30は被覆層9の表面から突出している。そのため、外部の電子部品の端子を部品実装パッド3に確実に接続することができる。従って、外部の電子部品と第1導体層11との接続不良を抑制することができると考えられる。基板10の第1面10Fからの金属バンプ30の高さH30(図3参照)は、10μm以上、30μm以下が好ましく、より好ましくは、10μm以上、20μm以下である。金属バンプ30がこのような高さを有していると、電子部品と部品実装パッドとの接続不良を抑制できると共に、キャビティ7の実質的な深さに顕著に影響することもないと考えられる。
金属バンプ30の形状は、「バンプ」という名称によって限定されない。金属バンプ30は、後に参照される図4に他の例が示されるように任意の断面形状(配線板1の厚さ方向と平行な断面における形状)を有し得る。また、金属バンプ30は、基板10の第1面10Fと直交する視線による平面視において、円形、楕円形、四角形もしくは四角形以外の多角形、または、これら以外の任意の形状を有し得る。
被覆層9は、キャビティ7の内部において、第1樹脂絶縁層21を覆うと共に、第1導体層11のうちの金属バンプ30によって覆われていない部分を覆っている。従って、ランドパターン111における金属バンプ3に覆われていない部分、および、配線113は被覆層9に覆われている。また、被覆層9は、補強層5と基板10との間において、ビア導体6による被貫通部分を除いて接続パッド112を覆っている。
被覆層9の厚さT9(凸部90以外の部分における厚さ、図3参照)は特に限定されないが、金属バンプ30が被覆層9から突出し得ることが好ましい。被覆層9の厚さT9は、好ましくは、5μm以上、25μm以下であり、より好ましくは、10μm以上、15μm以下である。
一方、基板10の第1面10Fからの被覆層9の凸部90の高さH90(図3参照)は、たとえば、25μm以上、100μm以下であり、好ましくは、30μm以上、70μm以下である。好ましくは、凸部90の高さH90は、第1面10Fからの金属バンプ30の高さH30よりも高い。凸部90の高さH90が金属バンプ30の高さH30よりも高いと、凸部90上の補強層5の厚さよりも厚い厚さ(高さ)を有する電子部品を、キャビティ7の開口部からはみ出さずにキャビティ7の中に収容できることがある。
被覆層9は、任意の絶縁性樹脂を用いて形成され得る。たとえば、被覆層9は、ソルダーレジスト層41、42を形成する材料と同じ材料を用いて形成されてもよい。すなわち、被覆層9は、感光性のポリイミド樹脂やエポキシ樹脂を用いて形成されてもよい。また、被覆層9は、第1〜第5の樹脂絶縁層21〜25に用いられる材料と同じ材料を用いて形成されてもよい。従って、各樹脂絶縁層に用いられる材料の例として後述するように、エポキシ樹脂の他に、BT樹脂またはフェノール樹脂などが、被覆層9に用いられてもよい。被覆層9を形成することによって、部品実装パッド3に供給されるはんだなどが配線113に接触することをほぼ確実に防ぐことができる。特に、被覆層9の材料としてソルダーレジスト層41などと同じ材料が用いられると、キャビティ7の底面において、個々の部品実装パッド3から隣接する部品実装パッド3に向うはんだなどの濡れ広がりがいっそう抑制され得る。
第1〜第5の導体層11〜15は、適切な導電性を備えている銅やニッケルなどの任意の材料を用いて形成され得る。第1〜第5の導体層11〜15は、たとえば、銅箔、電解銅めっき膜、もしくは無電解銅めっき膜、またはこれらの組み合わせによって形成され得る。図1の例では、第1導体層11は単層構造を有しており、電解めっき膜によって形成されている。第4および第5の導体層14、15は三層構造を有しており、それぞれ、第4樹脂絶縁層24に近い側から順に、金属箔層151、金属膜層152、電解めっき膜層153を有している(図1において、符号151〜153は第5導体層15だけに付され、第4導体層14に対するこれらの符号は省略されている)。また、第2および第3の導体層12、13は二層構造を有し、それぞれ、第1樹脂絶縁層21に近い側から順に、金属膜層および電解めっき膜層を有している。しかし、各導体層の構成は、図1に例示される構造に限定されない。
ビア導体6およびビア導体63は、基板10に向って縮径するテーパー形状を有している。また、ビア導体61およびビア導体62は、補強層5に向って縮径するテーパー形状を有している。ビア導体6とビア導体61とは、第1導体層11を挟んで互いに向って縮径している。なお、便宜上「縮径」という文言が用いられているが、ビア導体6およびビア導体61〜63の開口形状は、必ずしも円形に限定されない。単に「縮径」は、水平断面(配線板1の厚さ方向と直交する平面による切断面)における各ビア導体の外周上の最長の2点間の距離が小さくなることを意味している。ビア導体6およびビア導体61〜63は、好ましくは、無電解銅めっき膜と電解銅めっき膜とで形成される。
第1〜第5の樹脂絶縁層21〜25は、任意の絶縁性樹脂を用いて形成されている。図1の例では、第1樹脂絶縁層21および第2樹脂絶縁層22は、芯材を含まない樹脂を用いて形成されている。第1樹脂絶縁層21および第2樹脂絶縁層22は、好ましくは、シリカなどの無機フィラーを含むエポキシ樹脂を用いて形成される。
一方、補強層5に含まれる第3〜第5の樹脂絶縁層23〜25は、図1に示されるように、絶縁性樹脂を含浸された芯材23aを含んでいる(第4および第5の樹脂絶縁層24、25中の芯材の符号は省略されている)。芯材23aとしては、ガラス繊維やアラミド繊維が例示される。補強層5に含まれる複数の樹脂絶縁層のうちの少なくとも一つは芯材を含んでいることが好ましい。そうすることによって、基板10が頑強に補強されると共に、配線板1全体の機械的強度が向上する。しかし、必ずしも補強層5内の各樹脂絶縁層が芯材を含んでいなくてもよく、逆に基板10内の各樹脂絶縁層が芯材を含んでいてもよい。第3〜第5の樹脂絶縁層23〜25に用いられる樹脂としては、エポキシ樹脂やビスマレイミドトリアジン樹脂(BT樹脂)、フェノール樹脂などが例示される。なお、第3〜第5の樹脂絶縁層23〜25も、シリカなどの無機フィラーを含んでいてもよい。
補強層5に含まれる第4樹脂絶縁層24におけるキャビティ7の周囲の部分は、被覆層9の凸部90に載せられている。そして、第4樹脂絶縁層24のその他の部分と被覆層9との間に生じ得る隙間に、補強層5において最も基板10側に設けられている第3樹脂絶縁層23が形成されている。第3樹脂絶縁層23の厚さT23(図3参照)は、被覆層9の凸部90における、被覆層9の補強層5側の表面(凸部90以外の領域における表面)から突出している部分の厚さT9p(図3参照)とほぼ同じである。このように第3樹脂絶縁層23の厚さT23が被覆層9の凸部90における突出部分の厚さT9pと同じであると、配線板1において、厚さのムラや反り、または層間剥離などが生じ難いと考えられる。
補強層5において第3樹脂絶縁層23のつぎに基板10側に積層されている第4樹脂絶縁層24は、その両面において、基板10に含まれる各樹脂絶縁層の表面粗さよりも粗い表面粗さを有し得る。補強層5内の各樹脂絶縁層同士の接触面積はキャビティ7の存在のために基板10内の各樹脂絶縁層同士の接触面積よりも小さいが、第4樹脂絶縁層24が粗い表面粗さを有していると、各樹脂絶縁層同士が十分な密着強度で接着し得る。第4樹脂絶縁層24の第3樹脂絶縁層23側および第5樹脂絶縁層25側それぞれの表面の算術平均粗さ(Ra)は、たとえば、0.1μm以上、0.2μm以下である。
図示されていないが、ランドパターン111(金属バンプ30が形成されている場合は金属バンプ30)ならびに上側および下側の接続パッド15a、13aの露出面には保護膜が形成されていてもよい。このような保護膜は、たとえば、Ni/Au、Ni/Pd/Au、またはSnなどの複数または単一の金属めっき膜であってよく、また、OSP(Organic Solderability Preservative)膜であってもよい。
図4には、本実施形態の配線板1におけるキャビティ7の他の例が示されている。なお、図4は、先に参照した図3に断面が示される部分に相当する部分の断面が示されている。図4の例では、キャビティ7の側面と底面との間には、図3の例と異なり、隅部7cだけが存在している。すなわち、被覆層9の凸部90におけるキャビティ7の内方を向く側面と、キャビティ7の側壁に露出する補強層5の内側の側面とがほぼ面一である。配線板1の製造方法の説明において後述されるように、キャビティ7の形成時におけるレーザー光の照射位置の調整などによって、図4に示される隅部7cを有するキャビティ7が形成され得る。図4の例では、図3を参照して先に説明された応力の分散作用は得られ難いが、内側隅部7a(図3参照)と同様に、図4の隅部7cは被覆層9によって一体的に形成されているため、原理的に隅部7cにおいて層間剥離は生じず、またクラックなどの発生も少ないと考えられる。
図4には、金属バンプ30の他の例も示されている。図4の例では、金属バンプ30は、被覆層9から突出する部分においてフランジ状に開口91の外側に張り出している。従って、ランドパターン111が小さい場合でも、キャビティ7内に実装される電子部品(図示せず)の端子との間に広い接触面積を確保し得ることがある。図示されていないが、金属バンプ30は、図3または図4の例において、平坦な上面(キャビティ7内に実装される電子部品との接続面)を有していてもよい。その場合、キャビティ7内への電子部品の実装時に、金属バンプ30の上に安定して電子部品が搭載されると考えられる。金属バンプ30は、図3および図4に例示される形状に限定されず、錐台状、または、錐台の上下を反転させた逆錐台状などの任意の断面形状を有し得る。
図5〜図7には、さらに、本実施形態の配線板の変形例が示されている。図5に示される配線板1aは、ほぼキャビティ7内においてのみ基板10の第1面10Fを覆う被覆層9を備えている。すなわち、被覆層9は、基板10と補強層5との間には、ほぼ形成されていない。被覆層9は、図1の例と同様に、キャビティ7の側壁に沿って枠状に形成されている凸部90を有している。しかし、被覆層9は凸部90の内周側だけに形成されている。従って、補強層5において最も基板10側に設けられている第3樹脂絶縁層23は、基板10の第1面10Fからの凸部90の高さH90(凸部90の全体の厚さ)とほぼ同じ厚さに形成されることが好ましい。被覆層9は、図5の例のように、凸部90を除いてキャビティ7の内部だけに形成されていてもよい。図5に示される配線板1aは、被覆層9がほぼキャビティ7内においてのみ形成されている点を除いて、図1に示される配線板1と同様の構造を有している。そのため、図1に示される主要な構成要素と同様の構成要素には、図1に付されている符号と同じ符号が付され、重複する説明は省略される。以下に説明される図6および図7においても同様に、図1に示される主要な構成要素と同様の構成要素には図1と同じ符号が付され、重複する説明は省略される。
図6に示される変形例の配線板1bでは、第1導体層11における補強層5側の表面が、第1樹脂絶縁層21において第1面10Fを構成する表面よりも凹んでいる。従って、第1導体層11に形成されたランドパターン111においてキャビティ7に向けられている一面111aは、基板10の第1面10Fよりも第2面10S側に凹んでいる。なお、図6の例は、ランドパターン111上に金属バンプ30(図1参照)が設けられずに部品実装パッド3がランドパターン111だけで構成される例である。この変形例のように部品実装パッド3を構成するランドパターン111の一面111aが周囲の第1樹脂絶縁層21の表面よりも凹んでいると、部品実装パッド3への電子部品(図示せず)の接続時に、各部品実装パッド3から周囲の部品実装パッド3へのはんだなどの濡れ広がりが抑制される。従って、近接する部品実装パッド3同士の短絡不良が発生し難いと考えられる。ランドパターン111の一面111aは、好ましくは、第1面10Fから、1μm以上、6μm以下の深さで凹んでいる。
基板10の第1導体層11は、先に参照された各図面に示されるように第1樹脂絶縁層21に必ずしも埋まっていなくてもよい。図7には、第1樹脂絶縁層21の表面によって構成される第1面10F上に突出する第1導体層110を備える、変形例の配線板1cが示されている。配線板1cでは、部品実装用のランドパターン111を含む第1導体層110は、基板10の第1面10Fを構成する第1樹脂絶縁層21の表面上に突出して形成されている。一方、基板10の第2面10S側の最外層の導体層である第3導体層130は、第2面10Sを構成する第2樹脂絶縁層22に埋まっていて一面130aだけを第2面10Sに露出している。第1導体層110は、第2導体層12と同様に、それぞれ銅などを用いて形成される金属膜層および電解めっき膜層を含む2層構造を有し、第3導体層130は、電解めっき膜によって形成される単層構造を有している。また、ビア導体61、62は、第2面10Sに向って縮径している。なお、図7の例の配線板1cは、図1の配線板1における配線113を含んでいない。
配線板1cにおいても、基板10の第1面10Fのほぼ全面にわたって被覆層9が形成されている。第1導体層110および第1樹脂絶縁層21は、被覆層9の開口91内のランドパターン111、およびビア導体6による被貫通部分を除いて、被覆層9に覆われている。図7の例では、被覆層9の開口91は、基板10に向って縮径するテーパー形状を有し、その開口91に露出するランドパターン111上に金属バンプ30が形成されている。
そして、配線板1cの被覆層9も、複数の部品実装パッド3を囲むと共にキャビティ7の開口部に向って突出する凸部90を有しており、キャビティ7の側壁は凸部90上に形成されている。従って、配線板1cにおいても、キャビティ7の隅部における層間剥離やクラックなどが生じ難いと考えられる。なお、配線板1cの補強層5は、図1に示される補強層5と同じ構造を有しているため、補強層5の各構成要素についての再度の説明は省略される。
つぎに、図1に示される配線板1を例に、一実施形態の配線板の製造方法が、図8A〜図8Oを参照して以下に説明される。
本実施形態の配線板の製造方法は、複数の部品実装パッド3を一方の表面である第1面10Fに備える基板10を用意することと、部品実装パッド3を露出させる開口91を有していて基板10の第1面10Fを覆う被覆層9を第1面10F上に形成することとを含んでいる(図8G参照)。本実施形態の配線板の製造方法は、さらに、基板10の第1面10F側に補強層5を形成することと(図8K参照)、部品実装パッド3を底面に露出させるキャビティ7を補強層5に形成することと(図8O参照)を含んでいる。本実施形態の配線板の製造方法では、被覆層9を形成することは、被覆層9の表面から突出する枠状の凸部90(図8F参照)を設けることを含んでいる。また、キャビティ7を形成することは、補強層5に、凸部90に沿う溝71(図8Mおよび図8N参照)を形成することと、補強層5における溝71に囲まれた部分を除去することとを含んでいる。まず、基板10を用意する方法が説明される。
基板10は、少なくとも2層の導体層(図1の配線板1では第1〜第3の導体層11、12、13)、および、その少なくとも2層の導体層の間に介在する樹脂絶縁層(図1の配線板1では第1および第2の樹脂絶縁層21、22)を形成することによって用意される。まず、図8Aに示されるように、ガラスエポキシ基板などからなるコア材B3およびその表面に金属箔B1を有するベース板Bが用意される。金属箔B1は一面に接着されたキャリア金属箔B2を備えており、キャリア金属箔B2とコア材B3とが熱圧着などにより接合されている。金属箔B1とキャリア金属箔B2とは、たとえば、熱可塑性接着剤などの分離可能な接着剤で接着されるか、縁部だけで固着されている。金属箔B1およびキャリア金属箔B2は好ましくは銅箔である。
図8Bに示されるように、金属箔B1上に、ランドパターン111、接続パッド112および配線113などの所望の導体パターンを含む第1導体層11が形成される。第1導体層11は、たとえば、適切な開口を備えるめっきレジストを用いて、電解めっきによって形成される。第1導体層11は無電解めっきなどの他の方法で形成されてもよい。なお、図8B〜図8Dの例と異なり、ベース板Bの片方の面だけが、第1導体層11などの形成に用いられてもよい。各図において、ベース板Bの上側の構成要素についての符号は適宜省略される。
図8C〜図8Eに示されるように、一般的なビルドアップ配線板の製造方法などを用いて基板10が形成される。すなわち、第1樹脂絶縁層21が、たとえば、第1導体層11および金属箔B1の露出部分上へのフィルム状のエポキシ樹脂などの熱圧着によって、第1導体層11を覆うように形成される。その後、レーザー光の照射などによって第1樹脂絶縁層21に貫通孔が形成され、その貫通孔内および第1樹脂絶縁層21の表面上に、無電解銅めっきなどによって金属膜が形成される。さらに、この金属膜をシード層として用いて、パターンめっき法などによって銅などからなる電解めっき膜が形成された後、不要部分の金属膜が除去される。その結果、所望の導体パターンを含む第2導体層12、およびビア導体61が形成される。
図8Dに示されるように、第1樹脂絶縁層21、第2導体層12およびビア導体61の形成方法と同様の方法で、第2樹脂絶縁層22、第3導体層13およびビア導体62が形成される。その結果、少なくとも2層の導体層(第1〜第3の導体層11、12、13)、および、これらの導体層の間に介在する樹脂絶縁層(第1および第2の樹脂絶縁層21、22)を含む基板10が形成される。基板10は部品実装用のランドパターン111を備える第1面10Fおよび第1面10Fと反対側の第2面10Sを有している。第1導体層11は第1樹脂絶縁層21に埋まっている。
その後、キャリア金属箔B2と金属箔B1とが分離され、キャリア金属箔B2とコア材B3が除去される。金属箔B1とキャリア金属箔B2との分離は、たとえば、熱可塑性接着剤を加熱により軟化させることや、両者を縁部において固着している接合部を切除することによって行われ得る。図8Eに示されるように、キャリア金属箔B2の除去によって、金属箔B1が露出し、この露出した金属箔B1がエッチングなどによって除去される。なお、コア材B3の除去後、ベース板Bとは別のベース板(図示せず)が第3導体層13側に接着され、その図示されない別のベース板上で後工程がおこなわれてもよい。
金属箔B1を除去するエッチングは、第1導体層11内の個々の導体パターン同士が確実に分離されるように、金属箔B1の消失後にさらに所定の時間継続されてもよい。その場合、金属箔B1の消失後に露出する第1導体層11の一面は、エッチングされることによって第1樹脂絶縁層21の表面よりも凹み得る。その場合、前述の図6に例示される配線板1bが製造され得る。
図8Fに示されるように、基板10の第1面10Fを覆う被覆層9が、第1面10F上に形成される。また、被覆層9の形成において、基板10の第1面10Fにおけるキャビティ7(図8O参照)の形成領域Aの外縁に沿って周囲の被覆層9の表面から突出する枠状の凸部90が、被覆層9に設けられる。被覆層9は、少なくともキャビティ7の形成領域Aにおいて第1面10Fを覆うように形成される。図1の例の配線板1が製造される場合は、図8Fに示されるように第1面10Fをほぼ全面にわたって覆う被覆層9が形成される。また、被覆層9には、部品実装パッド3(図8G参照)を露出させる開口91が設けられる。図1に例示される配線板1では、部品実装パッド3は、第1導体層11に形成されたランドパターン111と金属バンプ30とを含んでいるが、図8Fに例示される段階では未だ金属バンプ30が形成されていないので、開口91にはランドパターン111だけが露出している。
被覆層9の凸部90は、キャビティ7の形成領域Aの外縁に沿った枠状の平面形状を有するように形成される。従って、キャビティ7が正方形、長方形または円形などの平面形状を有する場合は、凸部90も、平面視において正方形、長方形または円形の全体形状を有する枠状の形状に形成される。
被覆層9の形成では、たとえば、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂またはフェノール樹脂などの任意の樹脂材料が、塗布もしくは吹き付けられるか、または、シート状に成形された後に積層され、基板10の第1面10Fを全面的に覆う樹脂層(被覆層9)が形成される。そして、この樹脂層に部品実装パッド3(ランドパターン111)を露出させる開口91が露光および現像などによって形成される。なお、先に参照された図5に例示される配線板1aが製造される場合は、たとえば、この開口91の形成時に、樹脂層における枠状の凸部90の形成部分よりも外側の領域が除去される。そして、凸部90の形成部分に開口を有するマスク(図示せず)が樹脂層上に配置され、このマスクを介して、再度、エポキシ樹脂などの被覆層9の材料が塗布もしくは吹き付けられる。その結果、図示されないマスクの開口内に凸部90が形成される。その後、必要に応じて紫外線照射または加熱などによって凸部90および樹脂層が硬化され、凸部90を有する被覆層9が形成される。
また、被覆層9の形成において、まず、凸部90全体の厚さT90とほぼ同じ厚さの樹脂層が、基板10の第1面10Fの全面にエポキシ樹脂の塗布などによって形成されてもよい。そして、開口91の形成の前または後に、凸部90に関する適切な開口を有するマスクを用いた露光および現像、エッチング、またはブラスト加工などによって、凸部90以外の部分が凸部90よりも所定の厚さだけ薄くされてもよい。必要に応じて、凸部90および樹脂層の残存部分が加熱などによって硬化され、その結果、凸部90を有する被覆層9が形成されてもよい。
被覆層9は、凸部90以外の部分において、好ましくは、5μm以上、25μm以下、より好ましくは、10μm以上、15μm以下の厚さに形成される。また、凸部90は、基板10の第1面10Fからの高さとして、たとえば、25μm以上、100μm以下、好ましくは、30μm以上、70μm以下の高さに形成される。被覆層9および凸部90がこのような厚さおよび高さを有していると、後工程で、金属バンプ30(図8G参照)を被覆層9から容易に突出させることができ、しかも、金属バンプ30と樹脂絶縁板241(図8H参照)との当接を容易に回避できると考えられる。
図1の例の配線板1が製造される場合は、図8Gに示されるように、ランドパターン111上に、基板10の第1面10Fから突出する金属バンプ30が形成される。その結果、金属バンプ30とランドパターン111とを含む部品実装パッド3が形成される。金属バンプ30は、補強層5(図8K参照)の形成の前に形成される。金属バンプ3の形成においては、たとえば、はんだボール(図示せず)が被覆層9の開口91内または開口91上に配置され、リフロー炉などを用いて加熱される。その結果、一旦溶融したはんだボールが硬化し、硬化したはんだからなる金属バンプ30が形成される。
また金属バンプ30は、電解めっきによって形成されてもよい。その場合、たとえば、開口91の内壁を含む被覆層9の表面上に無電解めっきまたはスパッタリングなどによって金属膜が形成され、その金属膜上に、開口91の真上に金属バンプ30の形成用の開口を備えるめっきレジスト(図示せず)が形成される。そして、被覆層9上の金属膜をシード層とする電解めっきによって、図示されないめっきレジストの開口および被覆層9の開口91内に金属バンプ30が形成される。その後、めっきレジストが除去され、さらに被覆層9上の金属膜の不要部分が除去される。
図8A〜8Gまでの工程を経ることによって、複数の部品実装パッド3を一方の表面である第1面10Fに備える基板10が用意される。このように、図1に例示される配線板1が製造される場合、基板10を用意することは、補強層5(図8K参照)の形成の前に金属バンプ30を形成することを含み得る。なお、本実施形態の配線板の製造方法は、金属バンプ30の形成を必ずしも含んでいなくてもよく、第1導体層11に含まれるランドパターン111単独で部品実装パッド3が構成されてもよい。
なお、金属バンプ30は、被覆層9の形成前に形成されてもよい。たとえば、図8Eに示される状態において、金属バンプ30の形成位置に開口を有するめっきレジスト(図示せず)が形成され、金属箔B1をシード層とする電解めっきによって、めっきレジストの開口内に金属バンプ30が形成される。その後、めっきレジストが除去され、金属バンプ30に覆われていない部分の金属箔B1がエッチングなどによって除去される。このようにして金属バンプ30が形成されてもよい。この場合、金属バンプ30は、金属箔B1の残存部分からなる層と、電解めっき膜からなる層とを有し得る。また、金属バンプ30は、金属箔B1を全て除去した後に、図示されないめっきレジストを用いて無電解めっきによって形成されてもよい。金属バンプ30が被覆層9よりも先に形成される場合は、被覆層9の形成において、たとえば、まずエポキシ樹脂やポリイミド樹脂などからなる樹脂層が、凸部90の厚さ(高さ)に相当する厚さで形成される。その後、その樹脂層が、凸部90の形成箇所を除いて、被覆層9の所望の厚さ(凸部90以外の部分の所望の厚さ)までハーフエッチングされる。その結果、金属バンプ30が露出すると共に金属バンプ30を露出する開口91が形成される。必要に応じて加熱などをされることによって樹脂層が硬化し、図8Gに示される状態の被覆層9が得られる。
図8Hに示されるように、硬化状態の樹脂絶縁板241が用意される。たとえば、両面銅張積層板における絶縁基板の部分が樹脂絶縁板241として用いられる。従って、樹脂絶縁板241は、ガラス繊維などの芯材24a、および芯材24aに含浸されたエポキシ樹脂またはBT樹脂などの任意の絶縁性樹脂で構成され得る。硬化済みの樹脂絶縁板241が用いられるため、未硬化の樹脂が流れ落ちることによる部品実装パッド3への樹脂の付着を回避することができる。
図8Hに示される例では、樹脂絶縁板241において基板10に向けられるべき面24bに金属パターン242が形成されている。金属パターン242は、被覆層9の枠状の凸部90の内壁90aに沿う枠状の形状を有している。金属パターン242は、好ましくは、後工程で被覆層9の上に樹脂絶縁板241が重ね合される際に、被覆層9の凸部90に内接するような枠状の形状および大きさに形成される。そのように金属パターン242を形成することによって、たとえばキャビティ7の形成時に照射されるレーザー光の凸部90と金属パターン242との隙間への漏れによる基板10へのストレスが軽減され得る。
金属パターン242は、好ましくは、被覆層9の凸部90において、被覆層9における基板10と反対側の表面(凸部90以外の領域における表面)から突出している部分の厚さT9p以下の厚さに形成される。後述される基板10と樹脂絶縁板241との積層において、凸部90から浮くことなく樹脂絶縁板241を積層することができる。本実施形態において樹脂絶縁板241を用意することは、このように被覆層9の枠状の凸部90の内壁に沿う枠状の金属パターン242を形成することを含み得る。しかし金属パターン242は、必ずしも設けられなくてもよい。
図8Hに示される例では、樹脂絶縁板241は、面24bの反対面24cに、第4導体層14を構成すべき金属箔を備えている。この金属箔は好ましくは銅箔であり、たとえばエッチングによって所望の導体パターンを有するようにパターニングされている。図8Hの例では、この金属箔の所定の位置に、後工程で形成されるビア導体6(図8J参照)の断面に基づく大きさの開口14aが形成されている。開口14aによってビア導体6の形成が容易化される。なお、図8Hおよび図8Iにおいて符号14を付された導体層は、未だ、図1の例で第4導体層14を構成する3層のうちの金属箔層だけで構成されている。
樹脂絶縁板241に両面銅張積層板が用いられる場合は、その両面銅張積層板における一方の面の銅箔をエッチングすることによって、容易に枠状の金属パターン242を形成することができる。また、その両面銅張積層板における他方の面(金属パターン242が形成される面の反対面)の銅箔が、第4導体層14を構成すべき金属箔に用いられ得る。両面銅張積層板が用いられる場合、金属パターン242が形成される面の反対面の銅箔が全て除去されてもよく、そのような例は後述される。樹脂絶縁板241の表面は銅箔の除去後の面となり得るため、樹脂絶縁板241によって構成される第4樹脂絶縁層24(図8I参照)は、基板10に含まれる各樹脂絶縁層よりも粗い表面粗さを有し得る。
図8Hに示されるように、さらにプリプレグ230が用意される。プリプレグ230は複数の部品実装パッド3および被覆層9の枠状の凸部9を内包し得る大きさの開口231を有している。プリプレグ230は、ガラス繊維などの芯材、および、その芯材に含浸されたエポキシ樹脂などの絶縁性樹脂によって主に構成される。開口231は、金型加工などによって形成され得る。開口231は、好ましくは、被覆層9の凸部90が開口231に内接し得る形状および大きさに形成される。プリプレグ230の厚さは、プリプレグ230によって形成される第3樹脂絶縁層23(図8I参照)の厚さに基づいて選択される。プリプレグ230の厚さは、凸部90における被覆層9の表面から突出している部分の厚さT9pに基づいて選択されてもよい。その場合、後工程において、被覆層9と樹脂絶縁板241との間が隙間なくプリプレグ230によって充填され易く、かつ、凸部90からの樹脂絶縁板241の浮きが生じ難い。
つぎに、プリプレグ230を介して樹脂絶縁板241を基板10の第1面10F側に熱圧着することによって、基板10の第1面10F側に補強層5(図8K参照)が形成される。まず、図8Hに示されるように、用意されたプリプレグ230が基板10の第1面10F側に積層され、さらにプリプレグ230の基板10と反対側に樹脂絶縁板241が積層される。その際、プリプレグ230と基板10とは、被覆層9の凸部90がプリプレグ230の開口231の内部に収まるように位置合わせされる。また、樹脂絶縁板241と基板10とは、枠状の金属パターン242が被覆層9の凸部90による枠内に収まるように位置合わせされる。
そして、プリプレグ230が、加熱および加圧されることによって硬化し、その硬化物として第3樹脂絶縁層23(図8I参照)が形成されると共に、基板10と樹脂絶縁板241とが第3樹脂絶縁層23を介して接合される。樹脂絶縁板241は第4樹脂絶縁層24を構成する。本実施形態の配線板の製造方法では、補強層5の形成において、加熱により軟化するプリプレグ230によるキャビティ7の形成領域Aへの流れ込みが、被覆層9の凸部90によって防がれる。既に形成されている部品実装パッド3における絶縁物の付着などによる汚染が防止される。また、前述のように硬化済みの樹脂絶縁板241が用いられるため、樹脂絶縁板241の材料は部品実装パッド3に付着し得ないと推定される。さらに、図8Iに示されるように、部品実装パッド3は、好ましくは、第4樹脂絶縁層24などの樹脂絶縁層または導体層などと当接しない。従って、部品実装パッド3の意図せぬ汚染や変形などが回避され得る。従って、部品実装パッド3と部品実装パッド3に実装される電子部品(図示せず)との良好な電気的接続性が確保されると考えられる。
図1に示される配線板1が製造される場合は、図8Iに示されるように、CO2レーザー光などの照射によって、第4導体層14ならびに第4および第3の樹脂絶縁層24、23、さらに被覆層9を貫通して第1導体層11に達する導通用孔6aが所定の位置に形成される。
その後、シード層となる金属膜の形成を経てパターンめっき法などによって、図8Jに示されるように、導通用孔6a内にビア導体6が形成される。同時に、図8Hおよび図8Iに第4導体層14として示されていた金属箔層を含む3層構造を有する最終的な形態の第4導体層14が、所望の導体パターンを含むように形成される。図8Jの例では、キャビティの形成領域Aの大半にわたるベタパターンからなるダミーパターン14bが形成されている。ダミーパターン14bを形成することによって、第4樹脂絶縁層24などの反りなどが抑制されることがある。
図1に示される配線板1が製造される場合は、図8Kに示されるように、さらに第5樹脂絶縁層25および第5導体層15が形成されると共に、ビア導体63が形成される。これらは、前述の第1樹脂絶縁層21、第4導体層14およびビア導体61の形成方法と同様の方法でそれぞれ形成され得る。第5導体層15にもダミーパターン14b(図8J参照)の形成の意図と同じ意図でダミーパターン15bが設けられている。以上のように、図8Hに例示される工程を経て、または、図1の配線板1が製造される場合には図8H〜図8Kに例示される工程を経て、基板10の第1面10F側に補強層5が形成される。
図1の配線板1が製造される場合は、図8Lに示されるように、さらにソルダーレジスト層41、42が形成される。たとえば、感光性のエポキシ樹脂またはポリイミド樹脂を用いて、ソルダーレジスト層41、42がそれぞれ形成され、各ソルダーレジスト層にフォトリソグラフィ技術を用いて開口が形成される。
図8M〜図8Oに示されるように、補強層5に溝71が形成され、そして、補強層5における溝71に囲まれた部分が除去されることによって、部品実装パッド3を底面に露出させるキャビティ7が形成される。まず、図8Mおよび図8Nに示されるように、第4樹脂絶縁層24を貫通し、かつ、被覆層9の凸部90に沿う溝71が、補強層5に形成される。図8Mの例では、ソルダーレジスト層42および第5樹脂絶縁層25も貫通する溝71が形成されている。溝71は、たとえば、補強層5における基板10と反対側からのレーザー光Lの照射によって形成され得る。たとえば、CO2レーザーまたはYAGレーザーなどのレーザー光Lが、キャビティ7の形成領域Aを囲む軌跡で凸部90の上に照射される。ドリル加工などで溝71が形成されてもよい。
溝71は、好ましくは、被覆層9の凸部90を溝71の全周にわたって少なくとも部分的に露出させるべく凸部90の上に形成される。凸部90は、被覆層9におけるその他の部分よりも厚く形成されているため、溝71の形成時にレーザー光Lなどが凸部90上に照射されても、基板10に加わり得るストレスは少ないと考えられる。また、凸部90を溝71の全周にわたって露出させることによって、第4樹脂絶縁層24におけるキャビティ7の形成領域A内の部分とその周囲の部分とを完全に分離することができる。
図8Mおよび図8Nの例では、枠状の金属パターン242が、第4樹脂絶縁層24に接着された状態で、被覆層9の凸部90による枠の内側に設けられている。金属パターン242は、たとえば銅などで形成されるため、エポキシ樹脂などで形成され得る凸部90よりも、レーザー光Lやドリル刃に対して良好な耐加工性を備えていると推定される。従って、金属パターン242が形成されている場合、溝71を金属パターン242上に形成することが、レーザー光Lなどによるストレスの軽減の点で好ましいと考えられる。しかし、溝71全体が金属パターン242上に形成されると、第4樹脂絶縁層24における溝71の外周側の部分と金属パターン242との接着部分が残存し、溝71に囲まれた部分の除去が困難になり得る。そのため、溝71は、好ましくは、凸部90の内壁の真上よりも外周側に溝71の外周側の内壁が位置するように形成される。すなわち、溝71を、溝71の幅方向において凸部90上から金属パターン242上まで亘るように形成することが好ましい。換言すると、溝71は、好ましくは、図8Mおよび図8Nに示されるように、被覆層9の凸部90および金属パターン242の両方を溝71の全周にわたって少なくとも部分的に露出させるべく、凸部90上および金属パターン242上に形成される。なお、溝71の外周側の内壁が凸部90の内壁の真上に位置するようにレーザー光Lなどの照射位置が設定されると、図4に例示されるキャビティ7が形成され得る。
溝71の形成によって、第4樹脂絶縁層24(図8Mの例では、第4および第5の樹脂絶縁層24、25ならびにソルダーレジスト層42)におけるキャビティ7の形成領域A内の部分と、その周囲の部分とが分離される。両者は金属パターン242および被覆層9を介して接し得るが、金属パターン242と被覆層9とは、単に近接または接触しているだけで接着されていない。従って、溝71に囲まれた部分(以下、溝71に囲まれている部分は除去部分Rとも称される)は容易に除去され得る状態にある。
図8Oに示されるように、溝71に囲まれた除去部分Rが除去される。その結果、キャビティ7が形成される。キャビティ7の形成に伴って、部品実装パッド3がキャビティ7の底面に露出する。除去部分Rは、前述のように容易に除去され得る状態にあるため、たとえば治工具などに吸着され、基板10と反対側に引き上げられるなどの任意の方法で容易に除去され得る。金属パターン242は、除去部分R内の第4樹脂絶縁層243に接着されているため、除去部分Rと共に除去され得る。以上の工程を経ることによって、図1に示される配線板1が完成する。
キャビティ7の形成後、たとえば、はんだなどからなる金属バンプ30が変形している場合は、適宜、リフローによる加熱などで一旦溶融させることによって金属バンプ30が整形されてもよい。また、金属バンプ30が銅の電解めっき膜などからなる場合は、補強層5の形成の前またはキャビティ7の形成の後に、金属バンプ30上に、保護膜(図示せず)が形成されてもよい。同様に、上側および下側の接続パッド15a、13aに、図示されない保護膜が形成されてもよい。たとえば、Ni/Au、Ni/Pd/Au、またはSnなどからなる保護膜がめっきにより形成され得る。液状の有機材の吹付けなどによってOSPが形成されてもよい。
先に参照した図7に示される変形例の配線板1cが製造される場合は、図8A〜図8Dの工程において、ベース板B上に、第3導体層130、第2樹脂絶縁層22、第2導体層12、第1樹脂絶縁層21、そして第1導体層110の順に形成される。そのため、第3導体層130は第2樹脂絶縁層22に埋まり、第1導体層110は第1樹脂絶縁層21の表面上に突出する。そして、第1導体層110に含まれるランドパターン111を備える面(第1樹脂絶縁層21の表面)が第1面10Fとして用いられる。すなわち、第1面10Fを構成する第1樹脂絶縁層21と第1導体層11とを覆う被覆層9が形成され、その後、図8G〜図8Oの工程を経ることによって、図7の例の配線板1cが製造され得る。
先に参照した図8Hに示される工程の例では、樹脂絶縁板241は、金属パターン242を備える面の反対面24cに、第4導体層14を構成すべき金属箔を備えていた。しかし、図9に示されるように、金属パターン242を備える面と反対面24cに金属箔を備えない樹脂絶縁板241が用意されてもよい、たとえば、両面銅張積層板が樹脂絶縁板241に用いられる場合に、基板10と反対側に向けられる面の銅箔が全てエッチングなどで除去されてもよい。樹脂絶縁板241において基板10に向けられるべき面24bには金属パターン242だけが備えられるので、反対面24cの金属箔を全て除去することによって樹脂絶縁板241の反りを抑制し得ることがある。なお、樹脂絶縁板241が第4導体層14を構成すべき金属箔を備えない場合は、図1の配線板1の第4導体層14と異なり、第2および第3の導体層12、13と同様の2層構造の第4導体層14が形成される。
実施形態の配線板は、各図面に例示される構造や、本明細書において例示された構造および材料を備えるものに限定されない。たとえば、基板10は、二つ以上の任意の数の導体層、および任意の数の樹脂絶縁層を有していてもよい。補強層5における基板10と反対側に任意の数の導体層および樹脂絶縁層がさらに積層されていてもよい。各ビア導体は必ずしもテーパー形状を有していなくてもよい。また、実施形態の配線板の製造方法は、各図面を参照して説明された方法に限定されず、その条件や順序などは適宜変更されてよい。現に製造される配線板の構造に応じて、一部の工程が省略されてもよく、別の工程が追加されてもよい。
1、1a、1b、1c 配線板
10 基板
10F 第1面
10S 第2面
11、110 第1導体層
111 ランドパターン
12 第2導体層
13、130 第3導体層
14 第4導体層
15 第5導体層
21 第1樹脂絶縁層
22 第2樹脂絶縁層
23 第3樹脂絶縁層
230 プリプレグ
231 開口
24 第4樹脂絶縁層
24a 芯材
241 樹脂絶縁板
242 枠状の金属パターン
25 第5樹脂絶縁層
3 部品実装パッド
30 金属バンプ
41、42 ソルダーレジスト層
5 補強層
6 ビア導体
7 キャビティ
71 溝
9 被覆層
90 凸部
A キャビティの形成領域

Claims (18)

  1. 第1面および前記第1面と反対側の第2面を有していて少なくとも2層の導体層および前記少なくとも2層の導体層の間に介在する樹脂絶縁層を含み、前記第1面に複数の部品実装パッドを備える基板と、
    前記基板の第1面側に積層され、前記複数の部品実装パッドを底面に露出させるキャビティを有する補強層と、
    前記部品実装パッドを露出させる開口を備えていて少なくとも前記キャビティ内において前記基板の第1面を覆う被覆層と、を備える配線板であって、
    前記被覆層は、前記複数の部品実装パッドを囲むと共に前記キャビティの開口部に向って突出する凸部を有し、
    前記補強層における前記キャビティの側壁は、前記凸部上に形成されている。
  2. 請求項1記載の配線板であって、前記部品実装パッドは、前記基板に含まれる導体層上に前記第1面から突出するように形成された金属バンプを含んでいる。
  3. 請求項2記載の配線板であって、前記第1面からの前記被覆層の前記凸部の高さは前記第1面からの前記金属バンプの高さよりも高い。
  4. 請求項1記載の配線板であって、前記凸部の一部は、前記キャビティの前記側壁よりも前記キャビティの内方に向って突出している。
  5. 請求項1記載の配線板であって、前記補強層は複数の樹脂絶縁層を含み、前記補強層において最も前記基板側に設けられている樹脂絶縁層の厚さは、前記被覆層の前記凸部における、前記被覆層の前記補強層側の表面から突出している部分の厚さとほぼ同じである。
  6. 請求項5記載の配線板であって、前記補強層は、前記補強層に含まれる複数の樹脂絶縁層の少なくとも一つを貫通し、前記基板に含まれる導体層に接するビア導体を含んでいる。
  7. 請求項6記載の配線板であって、前記被覆層は、さらに、前記キャビティの周囲における前記基板と前記補強層との間において前記基板の第1面を覆っており、前記ビア導体は前記被覆層を貫通している。
  8. 請求項5記載の配線板であって、前記補強層に含まれる前記複数の樹脂絶縁層のうちの少なくとも一つは芯材を含んでいる。
  9. 請求項1記載の配線板であって、前記被覆層は、前記基板の第1面のほぼ全面にわたって形成されている。
  10. 請求項1記載の配線板であって、前記基板は前記第2面に形成されたソルダーレジスト層をさらに含んでおり、前記被覆層は前記ソルダーレジスト層を形成する材料と同じ材料を用いて形成されている。
  11. 請求項1記載の配線板であって、前記部品実装パッドは一面を前記キャビティに向けて、前記基板に含まれる樹脂絶縁層に埋まっている。
  12. 請求項11記載の配線板であって、前記部品実装パッドの前記一面は、前記基板の前記第1面よりも前記第2面側に凹んでいる。
  13. 複数の部品実装パッドを一方の表面である第1面に備える基板を用意することと、
    前記部品実装パッドを露出させる開口を有していて前記基板の第1面を覆う被覆層を形成することと、
    硬化状態の樹脂絶縁板、および、前記複数の部品実装パッドを内包し得る大きさの開口を有するプリプレグを用意することと、
    前記プリプレグを介して前記樹脂絶縁板を前記基板の第1面側に熱圧着することによって前記基板の第1面側に補強層を形成することと、
    前記部品実装パッドを底面に露出させるキャビティを前記補強層に形成することと、を含む配線板の製造方法であって、
    前記被覆層を形成することは、前記第1面における前記キャビティの形成領域の外縁に沿って周囲の前記被覆層の表面から突出する枠状の凸部を設けることを含み、
    前記キャビティを形成することは、前記補強層に前記凸部に沿う溝を形成することと、前記補強層における前記溝に囲まれた部分を除去することとを含んでいる。
  14. 請求項13記載の配線板の製造方法であって、前記基板を用意することは、前記補強層の形成の前に、前記基板の第1面から突出する金属バンプを形成することを含んでいる。
  15. 請求項13記載の配線板の製造方法であって、前記溝は、前記被覆層の前記凸部を前記溝の全周にわたって少なくとも部分的に露出させるべく前記凸部の上に形成される。
  16. 請求項13記載の配線板の製造方法であって、前記樹脂絶縁板を用意することは、前記樹脂絶縁板において前記基板に向けられる面に、前記被覆層の前記凸部の内壁に沿う枠状の金属パターンを形成することを含んでいる。
  17. 請求項16記載の配線板の製造方法であって、前記溝は、前記被覆層の前記凸部および前記金属パターンの両方を前記溝の全周にわたって少なくとも部分的に露出させるべく前記凸部上および前記金属パターン上に形成される。
  18. 請求項16記載の配線板の製造方法であって、前記金属パターンは、前記凸部において前記被覆層における前記基板と反対側の表面から突出している部分の厚さ以下の厚さに形成される。
JP2018092199A 2018-05-11 2018-05-11 配線板およびその製造方法 Pending JP2019197853A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018092199A JP2019197853A (ja) 2018-05-11 2018-05-11 配線板およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018092199A JP2019197853A (ja) 2018-05-11 2018-05-11 配線板およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019197853A true JP2019197853A (ja) 2019-11-14

Family

ID=68537693

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018092199A Pending JP2019197853A (ja) 2018-05-11 2018-05-11 配線板およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019197853A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11641715B2 (en) 2021-03-31 2023-05-02 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Printed circuit board
US11903129B2 (en) 2021-11-09 2024-02-13 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Printed circuit board

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11641715B2 (en) 2021-03-31 2023-05-02 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Printed circuit board
US11903129B2 (en) 2021-11-09 2024-02-13 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Printed circuit board

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5113114B2 (ja) 配線基板の製造方法及び配線基板
US9060459B2 (en) Printed wiring board and method for manufacturing same
KR20160002069A (ko) 인쇄회로기판, 패키지 기판 및 이의 제조 방법
KR20090056824A (ko) 배선 기판 및 전자 부품 장치
KR20150007986A (ko) 배선 기판 및 그 제조 방법
JP2016063130A (ja) プリント配線板および半導体パッケージ
US20190215958A1 (en) Printed wiring board and method for manufacturing the same
US10874018B2 (en) Printed wiring board having embedded pads and method for manufacturing the same
KR20070068268A (ko) 배선 기판의 제조 방법
JP2019197853A (ja) 配線板およびその製造方法
JP2018082084A (ja) プリント配線板およびプリント配線板の製造方法
JP2019047063A (ja) プリント配線板およびその製造方法
JP2009260165A (ja) 半導体装置
JP2018032659A (ja) プリント配線板およびプリント配線板の製造方法
KR20190068421A (ko) 배선 기판 및 그 제조 방법
JP2019121766A (ja) プリント配線板およびその製造方法
KR20120097327A (ko) 다층 배선기판
JP2009043858A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP5515210B2 (ja) 部品内蔵配線板、部品内蔵配線板の製造方法
JP2019121764A (ja) 配線板およびその製造方法
JP2009081367A (ja) 半導体装置およびその製造方法
US11553601B2 (en) Wiring board and method for manufacturing the same
JP2020004926A (ja) 配線基板及び配線基板の製造方法
US11792937B2 (en) Component built-in wiring substrate
US20220248530A1 (en) Wiring substrate