JP2018161755A - シート・フィルム成形ロール装置、シート・フィルム製造装置、およびシート・フィルム製造方法 - Google Patents

シート・フィルム成形ロール装置、シート・フィルム製造装置、およびシート・フィルム製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】エアギャップを短縮し、押圧ロールの撓み変形を抑制することにより、広幅のフィルムの品質を向上させるシート・フィルムの成形技術を提供する。【解決手段】シート・フィルム成形ロール装置3は、溶融樹脂10を押圧ロール8で押圧することにより主ロール7に密着させ、冷却固化させて、シート・フィルムを成形する。シート・フィルム成形ロール装置は、溶融樹脂を案内可能な転写面71aを有する主ロールと、主ロールの転写面に向けて溶融樹脂を押圧する押圧ロールとを備える。主ロールおよび押圧ロールは、中心軸7s,8sと直交する断面が円形の筒部71,81を、互いに対向させて最外周にそれぞれ有する。主ロールの筒部は、押圧ロールの筒部よりも外径が大きく、かつ肉厚が薄い。【選択図】 図1

Description

本発明は、Tダイから吐出された溶融樹脂を、押圧ロールで押圧することにより主ロールに密着させて冷却固化させるシート・フィルムの成形技術に関する。
例えば、液晶ディスプレイパネル用の光学フィルムなどは、高い表面性が求められる。このため、かかる光学フィルムは、タッチロール成形によって成形されている。タッチロール成形では、まず、Tダイから吐出された帯状の溶融樹脂を、ロール面が鏡面状態に仕上げられたタッチロール(押圧ロール)で押圧することによりキャストロール(主ロール)に密着させる。次いで、密着させた溶融樹脂をキャストロールに巻き回すことにより、冷却固化させる。
タッチロール成形によると、成形するフィルムの厚さが薄くなるほど、キャストロールとタッチロールとの間に挟まれた溶融樹脂の弾性変形が少なくなる。このため、タッチロール成形では、溶融樹脂の全幅に亘って押圧ロールを均一に押し付けることが難しくなる。また、キャストロールとタッチロールとの間に挟まれた溶融樹脂に、相対的に薄い部分と厚い部分がある場合、薄い部分は、押圧ロールと接触し難く、フィルムの表面が荒れた状態になり易い。一方、厚い部分は、線圧(溶融樹脂の幅方向の単位長さ当たりの押付力)が高くなり、成形されたフィルムの光学的な残留歪みが大きくなる。
このような表面不良や厚さ不良、残留歪みを軽減するべく、従来から各種の施策が講じられている。例えば、特許文献1には、いずれも円筒状の転写面を有する2つのロール、主ロール(キャストロール)と押さえロール(タッチロール)を備えたシート・フィルム成形ロール装置が開示されている。
特許文献1に開示されたシート・フィルム成形ロール装置において、主ロールおよび押さえロールは、その間で、Tダイから吐出された帯状の溶融樹脂を受け、溶融樹脂に転写面を転写して下流へ送り出している。押さえロールは、いずれも金属製の外筒および内筒を同軸状に配置した二重筒構造をなし、外筒が薄肉とされて可撓性を有する構成となっている。これにより、押さえロールの外筒の弾性変形(倣い変形)を利用して主ロールへの接触長さを確保し、シート・フィルムの表面不良や残留歪みを軽減させている。また、押さえロールは、中央部から端部に向かって外筒の直径を漸次小さくしたロール、言い換えれば、クラウニングされたロール(クラウニングロール)としている。これにより、外筒に可撓性を持たせることで発生しやすくなる押さえロールの中央部から端部にかけての凹状の湾曲(撓み変形)を軽減させている。なお、主ロールは、押さえロールと同様の二重筒構造をなしているが、主ロールの外筒の肉厚は、押さえロールの外筒よりも厚くなっている。
特開平11−235747号公報
近年、光学フィルムの品質(例えば、表面性、厚さむらや光学的歪みなど)に対する要求精度は、非常に高くなってきている。加えて、生産の効率化などの観点から、より広幅のフィルムの成形も求められている。
このため、非常に薄いフィルムであってもその成形を安定させるべく、エアギャップを可能な限り短くすることが求められている。エアギャップは、Tダイの樹脂吐出口から、主ロールと押圧ロールとの間で溶融樹脂が挟まれる地点までの距離である。エアギャップが長いと、ネックインが大きくなるとともに、吐出された溶融樹脂の厚さが不均一になり易い。
エアギャップを小さくするための方策として、Tダイの先端角度を鋭角にすることが挙げられる。Tダイの先端角度を鋭角にすると、Tダイの樹脂吐出口を、主ロールおよび押圧ロールに接触させずに、溶融樹脂が挟まれる(押圧される)地点に近づけることが可能となる。しかしながら、Tダイは、押引ボルトにより樹脂吐出口の開き具合、言い換えれば、リップ隙間の間隔を調整することで、吐出される帯状の溶融樹脂の厚さを調節する機構が設けられている。したがって、Tダイの先端角度を鋭角にすると、それに沿って押引ボルトも鋭角的に配置されるため、リップ隙間の調整作業がし難くなる。また、Tダイの先端角度を鋭角にすると、先端部分の剛性が低くなるため、Tダイ内部の樹脂圧力によって先端部分が開いて(口開きして)しまうおそれがある。
広幅のフィルムを成形するためには、それに対応するように主ロールおよび押圧ロールの幅を広く(ロールの回転軸方向の寸法を長く)しなければならない。押圧ロールについては、幅が広くなると、それに伴ってロールの撓み変形が大きくなる。押圧ロールの撓み変形は、ロールの中央部を両端部よりも大径とするクラウニング加工により、補正することが可能である。しかしながら、押圧ロールの幅が広くなればなるほど、押圧ロールの撓み変形は大きくなるため、クラウニング加工によって撓み変形を補正することにも限界があり、クラウニング加工自体も困難になる。
そこで、エアギャップを短縮し、押圧ロールの撓み変形を抑制することにより、広幅のシート・フィルムの品質を向上させるシート・フィルムの成形技術を提供する。
実施形態のシート・フィルム成形ロール装置は、溶融樹脂を押圧ロールで押圧することにより主ロールに密着させ、冷却固化させて、シート・フィルムを成形する。かかるシート・フィルム成形ロール装置は、溶融樹脂を案内可能な転写面を有する主ロールと、主ロールの転写面に向けて溶融樹脂を押圧する押圧ロールとを備える。主ロールおよび押圧ロールは、中心軸と直交する断面が円形の筒部を、互いに対向させて最外周にそれぞれ有する。主ロールの筒部は、押圧ロールの筒部よりも外径が大きく、かつ肉厚が薄い。
実施形態のシート・フィルムの成形技術によれば、エアギャップの短縮とロールの湾曲(撓み)の抑制をいずれも図りながら、広幅のシート・フィルムの残留歪みを軽減させることができる。
本実施形態のシート・フィルム製造装置の概略構成を示す斜視図。 本実施形態のTダイと、主ロールおよび押圧ロールとの関係を示す断面図。 本実施形態の主ロールの平面図。 図3の矢印A3の部分における主ロールの断面を矢印A3の方向から示す図。 本実施形態の押圧ロールの平面図。 図5の矢印A5の部分における押圧ロールの断面を矢印A5の方向から示す図。 外筒にクラウニングを付けた主ロールの変形例を示す平面図。
以下、本発明の一実施形態に係るシート・フィルム成形ロール装置およびシート・フィルム製造装置について、図1から図7を参照して説明する。本実施形態に係るシート・フィルム成形ロール装置は、表面性に優れ、厚さむらや光学的歪みが無いことが求められる薄膜状(一例として、厚さが100μm以下程度)のシートやフィルムを成形するための装置として適用される。例えば、液晶ディスプレイパネル用の光学フィルムの成形ロール装置として適用可能である。ただし、装置の用途はこれに限定されない。シート・フィルム成形ロール装置には、シートを成形する場合に用いられるロール装置やフィルムを成形する場合に用いられるロール装置のみならず、シートとフィルムを選択的に成形する場合に用いられるロール装置も含まれる。
図1は、本実施形態のシート・フィルム成形ロール装置3を備えたシート・フィルム製造装置1の概略構成を示す斜視図である。シート・フィルム製造装置1は、押出装置2と、シート・フィルム成形ロール装置3を備えて構成されている。
押出装置2は、押出機4と、Tダイ5とを備えている。押出機4とTダイ5とは、接続管6を通して互いに連結されている。押出機4は、シリンダ(図示省略)と、ホッパ41とを備えている。押出機4、接続管6、およびTダイ5は、予め設定された温度に加熱され、その設定温度に保たれている。設定温度は、シート・フィルム成形ロール装置3のロール7,8,9の設定温度よりも高い温度に設定される。
シリンダには、1つもしくは複数のスクリュ(図示省略)が回転可能に挿通されている。1つのスクリュがシリンダに挿通される場合、押出機4は単軸押出機として構成される。一方、複数(一例として2つ)のスクリュがシリンダに挿通される場合、押出機4は、2軸押出機として構成される。
ホッパ41は、シリンダに樹脂原料を投入可能に構成されている。例えば、ホッパ41には、ペレット状の樹脂材料が投入される。投入された樹脂原料は、シリンダ内において溶融されるとともに、回転するスクリュによって混練される。溶融、混練された樹脂材料は、溶融状態でシリンダの先端に搬送される。シリンダの先端には、接続管6の一端が繋げられている。
シリンダの先端まで搬送された溶融樹脂は、接続管6を通ってTダイ5に供給される。Tダイ5は、供給された溶融樹脂を帯状に広幅化して吐出する。なお、以下の説明では、Tダイ5から帯状に広幅化して吐出された溶融樹脂を帯状の溶融樹脂10という。
次に、シート・フィルム成形ロール装置3について説明する。
シート・フィルム成形ロール装置3は、連続してTダイ5より吐出された帯状の溶融樹脂10を、回転する一対のロール7,8間に挟み込み、一方のロールで押圧することにより、他方のロールに密着させて冷却固化させ、シート・フィルムを成形する。
図1に示すように、シート・フィルム成形ロール装置3は、主ロール(例えば、キャストロール)7と、押圧ロール(例えば、タッチロール)8と、送出ロール9とを備えている。
3つのロール7,8,9は、一対のフレーム12の間に、押出方向Aの上流から、押圧ロール8、主ロール7、送出ロール9の順に並んで配置されている。一対のフレーム12は、所定の間隔をあけてベース11に立設されている。なお、図1では、フレーム12、後述する軸部710,810,910および軸受箱720,820,920については、いずれも一対のうちの一方のみを示し、他方については図示を省略している。
主ロール7は、長手方向の両側に、それぞれ軸部710を有している。これらの軸部710は、軸受箱720にそれぞれ挿通され、軸受箱720の内部に設けられた軸受(図示省略)によって回転可能に支持されている。軸受箱720は、一対のフレーム12上に1つずつ取り付けられている。これにより、主ロール7は、一対のフレーム12に対して回転可能となっている。
押圧ロール8は、長手方向の両側に、それぞれ軸部810を有している。これらの軸部810は、軸受箱820にそれぞれ挿通され、軸受箱820の内部に設けられた軸受(図示省略)によって回転可能に支持されている。軸受箱820は、一対のフレーム12上に1つずつ、移動可能に載置されている。一対のフレーム12には、軸受箱820を押し引きして、押圧ロール8を主ロール7に向けて進退させる押引機構830がそれぞれ設けられている。これにより、押圧ロール8は、一対のフレーム12に対して回転可能、かつ主ロール7に対して接離可能となっている。なお、押引機構830の構成は、特に問わない。例えば、押引機構830は、油圧シリンダ、あるいはサーボモータとボールねじを有する直動機構などにより構成されていればよい。
送出ロール9は、長手方向の両側に、それぞれ軸部910を有している。これらの軸部910は、軸受箱920にそれぞれ挿通され、軸受箱920の内部に設けられた軸受(図示省略)によって回転可能に支持されている。軸受箱920は、一対のフレーム12上に1つずつ取り付けられている。これにより、送出ロール9は、一対のフレーム12に対して回転可能となっている。なお、送出ロール9は、押圧ロール8と同様に、主ロール7に対して接離可能に構成してもよい。
上述した3つのロール7,8,9は、一方の軸部710,810,910がモータ(図示省略)と連結され、回転軸7s,8s,9s回りに回転する。それぞれの回転軸7s,8s,9sは、例えば、重力(垂直)方向に対して同じ高さに位置し、水平方向に沿って互いに平行に配置されている。なお、水平方向とは、重力(垂直)方向を横断(直交)する方向である。押圧ロール8および送出ロール9は、同一方向(例えば、反時計回り)に回転し、主ロール7は、これらとは逆方向(例えば、時計回り)に回転する。
また、3つのロール7,8,9は、温度調節が可能なロールとしてそれぞれ構成され、予め設定された所望の温度に保たれている。設定温度は、Tダイ5から吐出された帯状の溶融樹脂10を溶融させない温度で、かつこれを冷却しつつ柔軟性を維持可能な温度とする。
シートやフィルムの成形開始時、Tダイ5は、帯状の溶融樹脂10を吐出する。吐出された帯状の溶融樹脂10の先頭部は、離間した状態にある一対のロール、すなわち、主ロール7と押圧ロール8の間に導入される。その際、モータが作動され、主ロール7と押圧ロール8は、それぞれ回転している。また、押引機構830が作動され、押圧ロール8は、主ロール7に向けて押し付けられる。これにより、帯状の溶融樹脂10は、主ロール7と押圧ロール8の間で挟み込まれ、押圧ロール8で押圧される。この結果、帯状の溶融樹脂10は、主ロール7に密着され、熱交換によって冷却されつつ、その表裏面に主ロール7と押圧ロール8のロール面が転写される。
次いで、主ロール7と押圧ロール8との間を通過した帯状の溶融樹脂10は、主ロール7に巻き回される。これにより、帯状の溶融樹脂10は、さらに冷却され、固化されつつ、送出ロール9に搬送される。
そして、送出ロール9に巻き掛けられ、帯状の溶融樹脂10は、全体が可撓性を有するシート・フィルム(以下、単にフィルムという)10fとなり、押出方向Aに送り出される。押出方向Aとは、例えば、押出装置2からシート・フィルム成形ロール装置3に亘って連続した一連の押出経路に沿った方向を指す。一連の押出経路とは、押出装置2から吐出された帯状の溶融樹脂10がシート・フィルム成形ロール装置3を通って下流に送り出される一連のプロセス通路を指す。
なお、図1にはベストモードの一例として、3つのロール7,8,9を水平方向に沿って横並びさせた構成が示されている。これに代えて、比較的好ましいモードとして、例えば、主ロール7を中心に、その両側のロール(押圧ロール8、送出ロール9)を傾斜させてもよい。ただし、3つのロール7,8,9を重力(垂直)方向に沿って縦並びさせる構成は、ベストモードとはいえない。
縦並びの構成では、押出装置2から主ロール7と押圧ロール8との間に向けて水平方向へ溶融樹脂を吐出することになる。このとき、吐出された溶融樹脂は、主ロール7と押圧ロール8との間に到達する前に、重力作用によって下方に引き寄せられて垂れ下がる。これにより、吐出された溶融樹脂は、下方側のロール(例えば、押圧ロール8)に先に接触し、比較的早期に冷却が始まる。この結果、主ロール7と押圧ロール8との間での成形(転写)精度を一定に維持できなくなってしまうおそれがある。
本実施形態においては、3つのロール7,8,9を1つのシート・フィルム成形ロール装置3として構成している。ただし、3つのロール7,8,9のうち、主ロール7および押圧ロール8が1つのユニットとして構成されていればよい。したがって、送出ロール9は、主ロール7および押圧ロール8と同一のユニットとして構成してもよいし、これらとは別ユニットとして構成してもよい。
図2から図4には、主ロール7の構成を示す。図2、図5および図6には、押圧ロール8の構成を示す。主ロール7および押圧ロール8は、いずれも外筒71,81と内筒72,82が同軸状に配置された二重筒構造をなしている。外筒71および外筒81は、いずれも中心軸(回転軸7s,8s)と直交する断面が円形の筒体であり、互いに外周面71a,81aを対向させて配置されている。外筒71は、主ロール7の最外周に位置する筒部であり、外筒81は、押圧ロール8の最外周に位置する筒部である。外筒71の幅L71と、外筒81の幅L81とは、同一寸法とされている。
外筒71,81と内筒72,82の間には、それぞれ冷却媒体C7,C8が満たされ、循環するようになっている。これにより、主ロール7および押圧ロール8(より具体的にはこれらの外筒71,81)の温度が調節され、帯状の溶融樹脂10が冷却される。冷却媒体C7,C8は、例えば溶融樹脂10の種類や材質などに応じて水や油などが用いられる。冷却媒体C7,C8の循環経路は、特に限定されない。例えば、冷却媒体C7,C8は、内筒72,82の内部の供給流路(図示省略)から供給され、外筒71,81と内筒72,82の間を通って、内筒72,82の内部の戻り流路(図示省略)へ戻され、再び供給流路から供給される。なお、このような冷却媒体C7,C8ではなく、例えば誘電加熱ヒータなどによって、主ロール7および押圧ロール8の温度調節を行ってもよい。
主ロール7の外筒71は、可撓性を有する金属で形成されている。例えば、外筒71は、可撓性を有する継ぎ目なしのステンレス鋼管などである。外筒71は、外周面71aが帯状の溶融樹脂10の一方のフィルム面10aに対する転写面となっている(以下、転写面71aという)。転写面71aは、スリット56から吐出された帯状の溶融樹脂10を押出方向Aに沿って案内可能に構成されている。本実施形態では一例として、転写面71aは鏡面仕上げされている。転写面71aは、鏡面の他、成形するフィルムの用途などに応じて、例えばパターンやエンボス加工などが施された賦形面としてもよい。
押圧ロール8の外筒81は、外周面81aが帯状の溶融樹脂10の他方のフィルム面10b(フィルム面10aの背面)に対する転写面となっている(以下、転写面81aという)。外筒81は、帯状の溶融樹脂10のフィルム面10bに転写面81aを押し付けるとともに、帯状の溶融樹脂10のフィルム面10aを、フィルム面10bに押し付けた転写面81aで転写面71aに向けて押圧する。本実施形態では一例として、転写面81aは、転写面71aと同様に鏡面仕上げされているが、例えばパターンやエンボス加工などが施された賦形面としてもよい。
なお、送出ロール9は、成形されたフィルム10fを次工程(例えば、フィルム10fの巻き取り工程など)へ送り出すためのロールである。したがって、送出ロール9は、押出方向Aに対して主ロール7よりも下流に、主ロール7とは非接触に配置されている。送出ロール9は、主ロール7および押圧ロール8のような温度調節機構(冷却媒体C7,C8の循環機構)を備えていてもよいし、備えていなくともよい。また、送出ロール9は、外周面(フィルム10fとの接触面)9aを転写面としなくともよい。送出ロール9の外径の大きさは、特に限定されない。
主ロール7の外筒71および押圧ロール8の外筒81は、中心軸(回転軸7s,8s)と直交する断面が円形の筒体としてそれぞれ構成されている。主ロール7の外筒71は、押圧ロール8の外筒81よりも、転写面71aの各部位(位置)における外径が大きい。したがって、外筒71,81の幅方向の中央部における外径を比べた場合、あるいは幅方向の両端部における外径を比べた場合、いずれの場合も外筒81より外筒71の外径の方が大きい。その他の対向する位置における外径を比べた場合も同様である。すなわち、本実施形態では一例として、主ロール7の外筒71は、押圧ロール8の外筒81よりも、幅方向(回転軸方向)の全長に亘って外径が大きくなっている。逆に捉えれば、押圧ロール8の外筒81は、主ロール7の外筒71よりも、幅方向(回転軸方向)の全長に亘って外径が小さい。
図4および図6には、幅方向の中央部における主ロール7および押圧ロール8(外筒71,81)の断面を示している。なお、幅方向の中央部は、外筒71,81の最大外径部位に相当する(詳細は後述)。例えば、外筒71の外径D71は、300mmから600mm程度に設定されている。これに対し、外筒81の外径D81は、250mmから350mm程度に設定されている。ただし、外筒71が外筒81よりも、転写面71aの各部位(位置)における外径が大きければ、これらの具体的な数値は、上記の数値範囲に限定されるものではない。
また、主ロール7の外筒71は、押圧ロール8の外筒81よりも、転写面71aの各部位(位置)における肉厚(外径と内径との寸法差)が薄い。例えば、外筒71,81の幅方向の中央部における肉厚を比べた場合、あるいは幅方向の両端部における肉厚を比べた場合、いずれの場合も外筒81より外筒71の肉厚の方が薄い。その他の対向する位置における肉厚を比べた場合も同様である。このように、本実施形態では一例として、主ロール7の外筒71は、押圧ロール8の外筒81よりも、幅方向の全長に亘って肉厚が薄くなっている。逆に捉えれば、押圧ロール8の外筒81は、主ロール7の外筒71よりも幅方向の全長に亘って肉厚が厚くなっている。すなわち、外筒71は、可撓性を有する薄肉の外筒であり、押圧ロール8の外筒81は、外筒71よりも厚肉の外筒である。
例えば、外筒71の肉厚T71は、1mmから15mm程度に設定されている。これに対し、外筒81の肉厚T81は、20mmから50mm程度に設定されている。ただし、外筒71が外筒81よりも、転写面71aの各部位(位置)における肉厚が薄ければ、これらの具体的な数値は、上記の数値範囲に限定されるものではない。なお、本実施形態においては、幅方向および周方向のいずれの位置であっても、外筒71の肉厚は同一(T71)とされている。外筒81も同様に、幅方向および周方向のいずれの位置であっても、その肉厚は同一(T81)とされている。
これにより、主ロール7と押圧ロール8との関係においては、ロール幅(回転軸方向の寸法)に応じて生じるロールの湾曲(撓み変形)の大小は次のようになる。撓み変形は、ロールの中央部から端部にかけて凹状に湾曲する変形である。
外筒71,81の外径(一例として、D71,D81)に着目すれば、主ロール7は、押圧ロール8と比べて大径であるため、外筒71が外筒81より薄肉であっても、撓み変形を小さくできる。これに対し、外筒71,81の肉厚T71,T81に着目すれば、押圧ロール8は、主ロール7と比べて厚肉であるため、外筒81が外筒71より小径であっても、撓み変形を小さくできる。
上述したように、主ロール7の外筒71は、押圧ロール8の外筒81よりも、外径が大きく、かつ肉厚が薄い。換言すれば、押圧ロール8の外筒81は、主ロール7の外筒71よりも、外径が小さく、かつ肉厚が厚い。外筒71,81の外径および肉厚をこのような関係とすることで、ロール幅を広げた(ロールを長くした)場合であっても、主ロール7と押圧ロール8の相対的な湾曲を小さくする(撓み変形を抑える)ことができる。そして、図2に示すように、主ロール7に倣い変形(図2に示すZ部分)を生じさせ、主ロール7と押圧ロール8との間での帯状の溶融樹脂10との接触長さを確保することが可能となる。
ここで、円筒体の湾曲量(撓み量)は、当該円筒体の断面二次モーメントの大きさで判定することができる。断面二次モーメント(I)は、円筒体の外径をDo、内径をDiとすれば、次式(1)により算出される。なお、Do−Diは、円筒体の肉厚に相当する。
I=π(Do−Di)/64 … (1)
例えば円筒体を両端で支持し、幅方向(全長)に荷重を均等に加えた場合、その円筒体は、幅方向の中央部の湾曲量(撓み量)が最も大きくなる。この場合、最大湾曲(撓み)量(δ)は、次式(2)により算出される。
δ=(5/384)×(WL)/(EI)
=(5W/6πE)×L/(Do−Di) … (2)
ただし、W:円筒体に加わる荷重、L:円筒体の幅(長さ)、E:円筒体材料の縦弾性係数である。
ここで、W/Eの値は定数であるため、最大湾曲(撓み)量δは、断面二次モーメントIに反比例する。したがって、最大湾曲量δは、円筒体の外径Doが大きくなるほど、あるいは内径Diが小さくなる(つまり、円筒体が厚肉となる)ほど、急激に小さくなる。また、最大湾曲量δは、円筒体の幅(長さ)Lの3乗に比例するので、円筒体の幅Lが広く(円筒体が長く)なるほど、急激に大きくなる。
このため、幅(長さ)Lが一定の円筒体を両端で支持した場合、円筒体の外径Doを大きくすれば、あるいは円筒体の肉厚(Do−Di)を厚くすれば、幅方向に荷重が均等に加えられた際の最大湾曲(撓み)量δが小さくなる。すなわち、円筒体の中央部の湾曲量が小さくなり、円筒体は湾曲し難くなる。
図3および図5には、主ロール7および押圧ロール8の平面構成を示している。図3に示すように、主ロール7の外筒71は、その幅方向の全長に亘って外径が一定(D71)となっている。すなわち、外筒71は、両端部および中央部の外径が同一の寸法(D71)に設定されている。
これに対し、図5に示すように、押圧ロール8の外筒81は、幅方向の両端部の外径D82よりも、中央部の外径D81の方が大きい。外筒81の両端部から中央部までの外周面(転写面81a)は、なだらかに連続している。すなわち、外筒81は、幅方向の両端部よりも中央部が膨らむ中高となるように、クラウニングが付けられている。これにより、外筒81は、中央部の外径D81が最大径、両端部の外径D71が最小径となる。
外筒81に付けるクラウニング量は、溶融樹脂10の材質や主ロール7の外筒71の湾曲量(撓み量)などに応じて設定される。本実施形態では一例として、外筒81には、外筒81および主ロール7の外筒71の湾曲量の最大値(半径値)の合計に相当する量のクラウニングが付けられている。クラウニング量(C)は、次式(3)により算出される(半径値)。
C=(D81−D82)/2 … (3)
このように押圧ロール8にクラウニングを付けることで、主ロール7の外筒71および押圧ロール8の外筒81の湾曲(撓み)を有効に補正し、これらのロール7,8を溶融樹脂10に均一に押し付けることができ、線圧のむらを低減させることができる。
主ロール7および押圧ロール8をこのような構成とすることで、本実施形態では、押出装置2のTダイ5を次のような構成とすることができる。以下、本実施形態に係るTダイ5の構成について説明する。
図1および図2には、Tダイ5の構成を示す。Tダイ5は、押出機4より供給された溶融樹脂を帯状に広幅化し、帯状の溶融樹脂10として吐出可能に構成されている。このため、Tダイ5には、Tダイ5を加熱保温するヒータ51が設けられている。ヒータ51は、予め設定された一定の温度にTダイ5を保つようになっている。これにより、Tダイ5に供給された溶融樹脂は、固化することなく、一定の溶融状態に維持される。なお、Tダイ5の保温温度は、溶融樹脂の種類や材質などに応じて任意に設定すればよい。
Tダイ5は、固定ブロック5aと、操作ブロック5bとを備えている。固定ブロック5aと操作ブロック5bは、着脱自在に、締結ボルト52で組み付けられている。固定ブロック5aは、肉厚に形成された固定ブロック本体部51aと、固定ブロック本体部51aから延出して形成された固定リップ部52aを備えている。操作ブロック5bも、肉厚に形成された操作ブロック本体部51bと、操作ブロック本体部51bから延出して形成された可動リップ部52bを備えている。
固定ブロック5aと操作ブロック5bとが締結された状態において、Tダイ5には、Tダイ本体部5cと、先端部5dが形成される。そして、Tダイ5の内部には、第1の隙間通路53、マニホールド54、第2の隙間通路55、およびスリット56が形成される。第1の隙間通路53、マニホールド54、第2の隙間通路55、およびスリット56は、固定ブロック5aの一面と操作ブロック5bの一面とが間隔を空けて向かい合うことにより、接続部5eから先端部5dに向け、連通している。これにより、押出機4から接続管6を介してTダイ5に供給された溶融樹脂は、第1の隙間通路53、マニホールド54、第2の隙間通路55、およびスリット56の順に流通する間に帯状に広幅化され、スリット56の吐出口56a(端的には、Tダイ5の先端部5d)より吐出される。
スリット56の吐出口56aの間隔は、スリット間隔調整ボルト57によって調整可能となっている。図2に示すように、スリット間隔調整ボルト57は、操作ブロック5bの可動リップ部52bに支持されている。スリット間隔調整ボルト57を締め付けることで吐出口56aの間隔が狭められる。一方、スリット間隔調整ボルト57を緩めることで、吐出口56aの間隔が広げられる。
図2に示すように、Tダイ5は、固定ブロック5aを主ロール7側、操作ブロック5bを押圧ロール8側に位置付け、これらロール7,8の間にスリット56の吐出口56aを向けて配されている。Tダイ5の先端部5dは、主ロール7と押圧ロール8の間に向かうに従って窄まった形態をなしている。先端部5dには、主ロール側傾斜部58と、押圧ロール側傾斜部59とが設けられている。これらの傾斜部58,59は、スリット56を挟んで配されている。主ロール側傾斜部58の傾斜面58sは、垂直面Vに対して主ロール7側に傾斜している。一方、押圧ロール側傾斜部59の傾斜面59sは、垂直面Vに対して押圧ロール8側に傾斜している。なお、垂直面Vは、スリット56を通り、重力(垂直)方向に沿った面である。
Tダイ5の先端部5dは、主ロール7側と押圧ロール8側とで傾斜角度が異なっている。具体的には、主ロール7側の方が押圧ロール8側よりも傾斜角度が小さい。すなわち、スリット56を通る垂直面Vと主ロール側傾斜部58の傾斜面58sとがなす角度θ7は、垂直面Vと押圧ロール側傾斜部59の傾斜面59sとがなす角度θ8よりも小さい。
本実施形態では、主ロール7が押圧ロール8よりも(より具体的には外筒71が外筒81よりも)大径とされている。このように主ロール7を大径化させた場合であっても、Tダイ5の先端部5dにおいて、主ロール7側の角度θ7を押圧ロール8側の角度θ8よりも小さくすることで、主ロール7と押圧ロール8の間に先端部5dをより近づけて、Tダイ5を配置することができる。この結果、スリット56の吐出口56aを主ロール7と押圧ロール8の間により近づけて、帯状の溶融樹脂10を吐出させることができる。すなわち、エアギャップ(図2に示す距離Ag)を短縮させることができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、主ロール7の外筒71の外径を押圧ロール8の外筒81よりも大径とする(D71>D81)とともに、外筒81の肉厚を外筒71よりも厚肉とする(T81>T71)ことで、これらのロール7,8の湾曲の合計を小さくする(撓みを抑える)ことができる。したがって、これらの湾曲を補正するための主ロール7および押圧ロール8に付けるクラウニング量を小さくすることができる。このため、主ロール7および押圧ロール8の幅方向の中央部と両端部の外周の周速差を広げずに済み、例えばフィルム10fに生じる残留歪みを軽減させることができる。加えて、クラウニング量が小さいことで、主ロール7および押圧ロール8の加工もし易くなる。
また、本実施形態によれば、主ロール7に生じる倣い変形の長さ、つまり、主ロール7と押圧ロール8との間での帯状の溶融樹脂10との接触長さを十分に確保することができる。このため、フィルム10fの表面不良や残留歪みなどを軽減させることができる。
また、本実施形態によれば、Tダイ5の先端部5dは、主ロール7側の方が押圧ロール8側よりも傾斜角度が小さい(θ7<θ8)。したがって、主ロール7の外筒71を押圧ロール8の外筒81よりも大径(D71>D81)とした場合であっても、主ロール7と押圧ロール8の間に先端部5dをより近づけて、Tダイ5を配置することができる。すなわち、エアギャップAgを短縮させることができる。これにより、フィルム10fが非常に薄い場合であっても、その成形を安定させることができ、厚さ精度の向上を図ることができる。
この結果、本実施形態によれば、Tダイ5の先端部5d、特に押圧ロール側傾斜部59を極端に鋭角(先細り)にする必要がない。このため、例えばスリット間隔調整ボルト57が垂直方向へ立ち上がることを防ぐことができ、スリット56の間隔の調整作業に支障を来たさずに済む。また、Tダイ5の先端部5dが鋭角となることによる剛性の低下を防ぐことができ、Tダイ5の口開きなどの変形を回避することができる。
このように本実施形態によれば、エアギャップAgの短縮と、主ロール7および押圧ロール8の湾曲(撓み)の抑制を同時に図りながら、主ロール7のロール径(外筒71の外径)を大径化できるとともに、ロール幅(回転軸方向の寸法)を拡大することができる。したがって、例えば広幅のフィルムを成形する場合であっても、成形されたフィルムの厚さ精度を高めるとともに、光学的な残留歪みを確実に軽減させることができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、上述した各実施形態は、一例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。また、上述した新規な実施形態は、いずれもその他の様々な形態で実施することが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、図3には、幅方向の全長に亘って外径が一定(D71)に設定された外筒71の構成を示しているが、外筒にクラウニングを付けても構わない。図7には、外筒73にクラウニングを付けた主ロール70の構成を変形例として示す。なお、外筒73にクラウニングを付けたことを除き、主ロール70は、主ロール7(図3および図4)と同様に構成されている。例えば、外筒73の転写面73aは、鏡面仕上げされている。外筒73の幅L73は、外筒71の幅L71および外筒81の幅L81と同一寸法とされている。
図7に示すように、主ロール70の外筒73は、幅方向の両端部の外径D74よりも、中央部の外径D73の方が大きい。外筒73の両端部から中央部までの外周面(転写面73a)は、なだらかに連続している。すなわち、外筒73は、幅方向の両端部よりも中央部が膨らむ中高となるように、クラウニングが付けられている。これにより、外筒73は、中央部の外径D73が最大径、両端部の外径D74が最小径となる。かかる変形例において、外筒73に付けるクラウニング量(半径値)は、押圧ロール8の外筒81のクラウニング量(半径値)よりも小さくする。
このように、押圧ロール8に加えて主ロール70にもクラウニングを付けることで、押圧ロール8および主ロール70の湾曲を双方のロール8,70で補正することができる。
上述した本実施形態およびその変形例において、シート・フィルム製造装置1により製造されるフィルム10f、つまり溶融樹脂10の種類や材質は、特に限定されない。ただし、最適例の一つとして、PMMA(Polymethyl methacrylate:アクリル)系の樹脂を挙げることができる。PMMA系の樹脂は、例えばPC(Poly Carbonate:ポリカーボネート)などと比べて光弾性係数が小さいため、タッチロール成形時のフィルム10fの残留歪みによるレターデーション(位相差)が問題にならない程度に小さい。
このため、PMMA系の樹脂は、シート・フィルム製造装置1を用いた主ロール(キャストロール)7および押圧ロール(タッチロール)8によるタッチロール成形が可能である。したがって、このようなシート・フィルム製造方法によれば、主ロール7および押圧ロール8の鏡面をPMMA系の樹脂に転写することができる。このため、成形品であるフィルム10fにダイラインなどの欠陥が出ることを抑制できる。また、主ロール7および押圧ロール8で帯状の溶融樹脂10を両面から冷却することができるため、フィルム10fの生産速度を上げることができる。
1…シート・フィルム製造装置、2…押出装置、3…シート・フィルム成形ロール装置、4…押出機、5…Tダイ、5a…固定ブロック、5b…操作ブロック、5c…Tダイ本体部、5d…先端部、5e…接続部、6…接続管、7…主ロール(キャストロール)、8…押圧ロール(タッチロール)、9…送出ロール、10…帯状の溶融樹脂、10f…フィルム、11…ベース、12…フレーム、56…スリット、56a…吐出口、58…主ロール側傾斜部、58s…傾斜面、59…押圧ロール側傾斜部、59s…傾斜面、71…主ロールの外筒、71a…主ロールの外筒の外周面(転写面)、72…主ロールの内筒、81…押圧ロールの外筒、81a…押圧ロールの外筒の外周面(転写面)、82…押圧ロールの内筒、A…押出方向、Ag…エアギャップ、C7…主ロールの冷却媒体、C8…押圧ロールの冷却媒体、D71…主ロールの外筒の外径(中央部)、D81…押圧ロールの外筒の外径(中央部)、D82…押圧ロールの外筒の外径(両端部)、L71…主ロールの外筒の幅、L81…押圧ロールの外筒の幅、T71…主ロールの外筒の肉厚、T81…押圧ロールの外筒の肉厚、V…垂直面、Z…主ロールの倣い変形部分、θ7…垂直面と主ロール側傾斜部57の傾斜面57sとがなす角度、θ8…垂直面と押圧ロール側傾斜部58の傾斜面58sとがなす角度。

Claims (6)

  1. 溶融樹脂を押圧ロールで押圧することにより主ロールに密着させ、冷却固化させて、シート・フィルムを成形するシート・フィルム成形ロール装置であって、
    前記溶融樹脂を案内可能な転写面を有する主ロールと、
    前記主ロールの前記転写面に向けて前記溶融樹脂を押圧する押圧ロールと、を備え、
    前記主ロールおよび前記押圧ロールは、中心軸と直交する断面が円形の筒部を、互いに対向させて最外周にそれぞれ有し、
    前記主ロールの筒部は、前記押圧ロールの筒部よりも外径が大きく、かつ肉厚が薄い
    ことを特徴とするシート・フィルム成形ロール装置。
  2. 前記押圧ロールの筒部は、幅方向の両端部よりも中央部の外径の方が大きく、
    前記押圧ロールの筒部における幅方向の中央部の外径と両端部の外径との寸法差は、前記主ロールの筒部と前記押圧ロールの筒部の湾曲量の最大値の合計に基づいて設定されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のシート・フィルム成形ロール装置。
  3. 前記主ロールの筒部は、幅方向の両端部よりも中央部の外径の方が大きく、
    幅方向の中央部の外径と両端部の外径との寸法差は、前記主ロールの筒部よりも前記押圧ロールの筒部の方が大きい
    ことを特徴とする請求項2に記載のシート・フィルム成形ロール装置。
  4. 前記主ロールの筒部は、可撓性を有する薄肉金属外筒である
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のシート・フィルム成形ロール装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載のシート・フィルム成形ロール装置と、押出装置とを備えたシート・フィルム製造装置であって、
    前記押出装置は、前記溶融樹脂を帯状にスリットから吐出可能なTダイを備え、
    前記Tダイは、前記主ロールと前記押圧ロールの間に向かうに従って窄まった先端部を有し、
    前記先端部には、主ロール側に傾斜する主ロール側傾斜部と、押圧ロール側に傾斜する押圧ロール側傾斜部とが、前記スリットを挟んで設けられ、
    前記スリットを通る垂直面と前記主ロール側傾斜部の傾斜面とがなす角度は、前記垂直面と前記押圧ロール側傾斜部の傾斜面とがなす角度よりも小さい
    ことを特徴とするシート・フィルム製造装置。
  6. 請求項5に記載のシート・フィルム製造装置を用いて、シート・フィルムを製造する
    ことを特徴とするシート・フィルム製造方法。
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