JP2018158305A - 有機物処理装置の脱臭装置、及び廃棄物処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】より効果的に臭気成分を低減できる廃棄物処理装置を提供するものである。【解決手段】廃棄物の処理空間を有する処理槽と、前記処理空間内の臭気ガスを処理するガス処理手段と、を備え、前記ガス処理手段は、臭気ガスを浄化するための触媒を担持する触媒担体と、前記触媒で浄化された浄化ガスに残存する臭気成分を除去する吸着部材とを有し、前記ガス処理手段には、前記吸着部材で臭気成分が除去された浄化ガスを外気に排出するための排出経路が接続されたことを特徴とした廃棄物処理装置とする。【選択図】図4
Description
本発明は、有機物を処理する有機物処理装置の脱臭装置、及び有機物として生ごみ等の廃棄物を処理する廃棄物処理装置に関する。
生ごみ等の廃棄物処理装置においては、廃棄物処理過程で臭気成分が発生するため、外気へ排気する前に、臭気成分を浄化している(特許文献1参照)。
最近では、各種処理後のガスを外部へ排出する前に排気ガス中の臭気成分を除去することが望まれている。しかし、触媒を使った脱臭機能を有する従来の廃棄物処理装置では、廃棄物処理で発生する臭気ガスが触媒に対して十分に触れることなく通過する場合があり、排気ガス中には臭気成分が残存することがあり、使用者(ユーザ)や通行人などに不快な思いをさせることがあった。
本発明は、より快適な使用環境を実現できる廃棄物処理装置を提供するものである。
本発明は、有機物処理装置が有する処理槽内及び外部空間を接続する排気経路に設けられ、前記処理槽内で発生する臭気ガスを処理するガス処理手段を備え、前記ガス処理手段は、臭気ガスを浄化するための触媒を担持する触媒担体と、前記触媒で浄化された浄化ガスに残存する臭気成分を吸着する吸着部材とを有することを特徴とする有機物処理装置の脱臭装置にある。
また、本発明は、廃棄物の処理空間を有する処理槽と、前記処理槽内及び外部空間を接続する排気経路と、前記排気経路に設けられ、廃棄物処理の過程において前記処理槽内で発生する臭気ガスを外部空間への排気前に処理するガス処理手段と、を備え、前記ガス処理手段は、臭気ガスを浄化するための触媒を担持する触媒担体と、前記触媒で浄化された浄化ガスに残存する臭気成分を吸着する吸着部材とを有することを特徴とする廃棄物処理装置にある
また、本発明は、廃棄物の処理空間を有する処理槽と、前記処理槽内及び外部空間を接続する排気経路と、前記排気経路に設けられ、廃棄物処理の過程において前記処理槽内で発生する臭気ガスを外部空間への排気前に処理するガス処理手段と、を備え、前記ガス処理手段は、臭気ガスを浄化するための触媒を担持する触媒担体と、前記触媒で浄化された浄化ガスに残存する臭気成分を吸着する吸着部材とを有することを特徴とする廃棄物処理装置にある
本発明によれば、より快適な使用環境を実現できる廃棄物処理装置を提供することができる。
以下、図面を参照し、本発明を実施の形態に基づいて詳細に説明する。
有機物処理装置の脱臭装置の一例として本実施形態は廃棄物処理装置について説明する。
有機物処理装置の脱臭装置の一例として本実施形態は廃棄物処理装置について説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る廃棄物処理装置(以下、処理装置A)の外観図、図2は処理装置Aの内部構造の説明図である。図中、矢印Zは鉛直方向(処理装置Aの高さ方向)を示し、矢印X及びYは互いに直交する水平方向(X方向は処理装置Aの幅方向、Y方向は処理装置Aの奥行き方向)を示す。
図1は、本発明の実施形態1に係る廃棄物処理装置(以下、処理装置A)の外観図、図2は処理装置Aの内部構造の説明図である。図中、矢印Zは鉛直方向(処理装置Aの高さ方向)を示し、矢印X及びYは互いに直交する水平方向(X方向は処理装置Aの幅方向、Y方向は処理装置Aの奥行き方向)を示す。
処理装置Aは生ごみ等の廃棄物を処理対象物とし、その減量処理する廃棄物処理装置である。なお、本実施形態では処理装置を生ごみ等の廃棄物を減量処理する廃棄物処理装置に適用した場合を想定するが、本発明はこれに限定されず、各種の有機廃棄物の処理装置に適用可能である。
図1に示すように、処理装置Aの上面には、生ごみを投入する投入口1aを開閉するドア1が回動自在に設けられている。ドア1を閉鎖した状態では、処理装置A内が気密に保たれるようにドア1の周囲には不図示のシール部材が設けられる。
処理装置Aの正面には、操作部3が設けられている。操作部3には処理装置Aの処理開始、停止等をユーザが指示するためのスイッチ等が設けられる。また、減量処理済の処理対象物を排出するための排出口2、及び、この排出口2を開閉するためのドア2aが回動自在に設けられている。
図2を参照して、処理装置Aは底板4を備え、その下面にはキャスタ5が取り付けられており、処理装置Aの移動を容易なものとしている。底板4上にはX方向に互いに離間した仕切壁6乃至8がZ方向に立設されている。仕切壁6乃至8は底板4に固定され、処理装置A内を区画する隔壁である。処理装置A内では、処理対象物として、例えば、生ごみ等の廃棄物を加温処理する。詳細には、処理対象物の前処理となる醗酵処理と、後処理となる乾燥処理とによる処理対象物の減量処理である。
仕切壁6と仕切壁7との間の空間は第1処理槽10を、仕切壁7と仕切壁8との間の空間は第2処理槽11を、それぞれ形成し、X方向に連続して配設されたこれらの第1処理槽10及び第2処理槽11が生ごみを減量処理する処理槽を構成している。なお、本実施形態では、処理槽を大別して2槽構成としているが、本発明は、例えば、1槽又は3槽以上の処理槽に適用してもよく、本実施形態の処理槽の構成に限定されるものではない。
第2処理槽11のX方向の側方には、仕切壁8で仕切られた貯留槽12が形成されている。貯留槽12は減量処理された処理対象物が第2処理槽11から導入される。貯留槽12は排出口2と連通しており、ドア2aを開放することで貯留槽12から減量処理済の処理対象物を取り出すことができる。
処理装置Aは、駆動ユニット20を備える。駆動ユニット20は、第1処理槽10及び第2処理槽11を横断する駆動軸21を備える。駆動軸21はX方向に延設され、仕切壁6乃至8にそれぞれ設けた軸受け22により回転自在に支持されている。駆動ユニット20は、また、駆動軸21の一方端部に固定されたスプロケット23と、モータ24と、を備える。スプロケット23と、モータ24の出力軸に固定したスプロケット23とにはチェーンが巻きまわされてベルト伝動機構が構成されている。そして、モータ24の駆動により駆動軸21が回転するようにしている。
第1処理槽10内において、駆動軸21にはその径方向に延びる攪拌棒25が複数取り付けられている。駆動軸21の回転により、攪拌棒25によって第1処理槽10、第2処理槽11内の処理対象物が攪拌される。仕切壁7の下部には、第1処理槽10と第2処理槽11とを連通させる連通孔71が形成されており、攪拌棒25による攪拌により、第1処理槽10から第2処理槽11へ処理対象物が移動可能となっている。
第2処理槽11内の処理対象物は、その堆積量の増加により仕切壁8を超えて貯留槽12へ落下し、貯留槽12内に堆積する。なお、本実施形態では、仕切壁8を超えて第2処理槽11から貯留槽12へ処理対象物が移動可能としたが他の方法も採用可能である。例えば、仕切壁8の下部に連通孔(連通部)を設けて第2処理槽11から貯留槽12へ処理対象物がアンダーフローすることにより、処理対象物を移動可能としてもよい。
本実施形態の処理対象となる臭気は生ごみ等有機物から発生する臭気成分を指している。上記の臭気成分は主に第1処理槽10と第2処理槽11および貯留槽12に堆積している処理物から発生し、上記の第1処理槽10と第2処理槽11および貯留槽12の空間全体に拡散している。
以下、処理槽から発生した臭気成分を触媒102に導く処理経路について詳述する。
以下、処理槽から発生した臭気成分を触媒102に導く処理経路について詳述する。
第1処理槽10には、送風機35が設けられている。送風機35は第1処理槽10内の空気を図2の矢印で示す方向に吸引・送風し、第1処理槽10内の空気を循環させる。貯留槽12及び第2処理槽11の上方空間には、ケース部材104に収容された臭気ガス処理装置100が配設されている。ケース部材104は箱状をなし、送風機31からの空気が内部に導入される。導入された空気は、後述する臭気ガス処理装置100で加熱脱臭された空気の通路の外周部を通過する。そのため導入された空気は、加熱脱臭された空気と熱交換し暖められる。
送風機31は仕切壁7を通過するダクト31aを介して処理槽10内の空気を吸引してケース部材104内へ送風する。ケース部材30内へ送風された予め熱交換により暖められた空気は臭気ガス処理装置100の導入口104cから臭気ガス処理装置100内へ導入される。これにより処理槽10内の空気は臭気ガス処理装置100のヒータ部101に供給されることになる。供給される空気は、予め熱交換により暖められているため、ヒータ部101への負荷を減少させることができる。
<脱臭機構>
ここで、本実施形態の処理装置Aでは、上述した通り、第1処理槽10内の空気を排気する前に、臭気ガス処理装置100で脱臭処理が行われる。以下、この臭気ガス処理装置100について詳細に説明する。具体的には、この臭気ガス処理装置100は、廃棄物処理装置の臭気ガス処理を行うにあたり、廃棄物の処理空間で発生した臭気ガスを装置内部で循環させる循環経路に設けられ、最初に触媒102に通した後、この触媒102で浄化された浄化ガスに残存する臭気成分を吸着部材105で除去する点に特徴がある。
ここで、本実施形態の処理装置Aでは、上述した通り、第1処理槽10内の空気を排気する前に、臭気ガス処理装置100で脱臭処理が行われる。以下、この臭気ガス処理装置100について詳細に説明する。具体的には、この臭気ガス処理装置100は、廃棄物処理装置の臭気ガス処理を行うにあたり、廃棄物の処理空間で発生した臭気ガスを装置内部で循環させる循環経路に設けられ、最初に触媒102に通した後、この触媒102で浄化された浄化ガスに残存する臭気成分を吸着部材105で除去する点に特徴がある。
図3は処理装置Aの臭気ガスの脱臭機構を表す。本実施形態における臭気ガス処理では、例えば、廃棄物の処理槽内から外気への排気経路において処理槽内の臭気ガスの流れ方向を一方向とした場合、ガス流れ方向の上流側において触媒102での一次処理を行った後、その下流側において吸着部材105での二次処理を行う。つまり、本実施形態の処理装置Aでは、このようなガス処理経路に対して外気への排出経路が接続されることで、吸着部材105で臭気成分が除去された浄化ガスを排出することが可能となる。
このように、本実施形態では、触媒102だけでは除去しきれない未浄化の臭気成分を吸着部材105で十分に低減してから外気へ排出するようにしたので、例えば、処理装置Aの周辺環境を含めて環境負荷をより効果的に低減できる。
ここで、上述した触媒102は、触媒成分をハニカム構造などの多孔質部材(担持体)に担持させ、その多孔質部材の表面に臭気成分が接触することで浄化処理を行う。臭気ガスの一部の臭気成分は、触媒成分に接触することなく、あるいは十分な浄化がされないまま触媒102を通過してしまうことがある。したがって、臭気ガスに含まれる臭気成分と触媒成分とを接触させて浄化能力を高めるためには、触媒102の構造が複雑化して高コストになってしまうだけでなく小型化には不利になる場合もあり、処理装置Aの排管経路への組み込みが難しくなる。
これに対し、本実施形態は、触媒102で一次処理したガスを更に二次処理する吸着部材105を設けることにより、触媒102での浄化処理に過剰な負荷を掛けることなく、触媒102を通過してしまう臭気ガスを選択的に除去するための吸着部材105を配置するだけで、全体として効率的な浄化処理が可能となる。
このような吸着部材105は触媒102を通過する低濃度の臭気ガスの吸着には適している。特に吸着部材105の構造としては触媒で浄化された浄化ガスに残存する臭気成分を物理的に吸着できるものが望ましい。
例えば、本実施形態では、吸着部材105の内部構造を多孔質体あるいは粒状吸着体の充填剤等の吸着フィルタを用い、形状は円盤型の構造を有しており、図4のようにガスの流入方向に対して円形の面が垂直になるように設置している。本実施形態の吸着フィルタは上述した構造で説明したが、吸着能力を担保出来ればこれに限定されない。
例えば、本実施形態では、吸着部材105の内部構造を多孔質体あるいは粒状吸着体の充填剤等の吸着フィルタを用い、形状は円盤型の構造を有しており、図4のようにガスの流入方向に対して円形の面が垂直になるように設置している。本実施形態の吸着フィルタは上述した構造で説明したが、吸着能力を担保出来ればこれに限定されない。
この吸着部材105により保持された臭気成分は、そのまま吸着部材を新しいものに交換することで回収してもよい。この場合、例えば、本実施形態では、吸着部材105の上部を覆うカバーを取り外し、使用済みの吸着部材105を手動で取り外し可能となっている。これにより、新しい吸着部材105に取り換えるだけで、継続的な脱臭効果を維持できる。
吸着部材105は、ユーザが交換できるように配置してもよいが、吸着部材105に保持された臭気成分だけを脱離して吸着部材105を再生するようにしてもよい。この場合、吸着部材105に対して脱離用のガス又は空気を流すことで、保持された臭気成分を臭気ガスとして回収し、臭気成分が脱離された吸着部材105を再利用するようにしてもよい。
吸着部材105として例えば活性炭などのフィルタを用いるのがよい。上記のフィルタを用いる場合、温度依存性があり、高温状態では吸着性能が低下するため、触媒102を通過した空気を冷却し、吸着部材の吸着条件を整えるのが望ましい。例えば、図2のように排気通路103の外側に配管106を配置することで、触媒102を通過した温風と外気からの空気で熱交換することが可能である。これによって、触媒102を通過し加熱されたガスは、吸着部材を通過する直前に位置する排気通路103bでは冷却され、吸着部材105の吸着条件を整えることができる。
本実施形態の場合、吸着部材105で吸着処理した空気は吸引ポンプ36により吸引され、ダクト103d、排気孔37を介して処理装置Aの外部へ排出される。つまり、脱臭された空気のみを処理装置Aの外部の大気へ排気できるので処理装置Aの周囲に異臭が漂うのを防止できる。
(実施形態2)
図3には、本発明の実施形態2に係る廃棄物処理装置(処理装置B)の内部装置を示す説明図を示す。
図3には、本発明の実施形態2に係る廃棄物処理装置(処理装置B)の内部装置を示す説明図を示す。
上述した実施形態1に係る廃棄物処理装置(処理装置A)では、使用済みの吸着部材105を新しい吸着部材105に交換可能とする構成としたが、本実施形態の廃棄物処理装置(処理装置B)では、吸着部材105に吸着した臭気成分を装置内で回収し、吸着部材105を再び吸着可能とした構造を有しており、それ以外は、上述した実施形態1と同一構成については同一符号を付して重複する説明を省略する。
ここで、吸着部材105に吸着した臭気成分を回収する方法としては、本実施形態では脱離用のガスを処理装置Bの吸着部材105に通過させ、吸着部材105に吸着した臭気成分を脱離し、回収する方法を採用している。
その一例として、本実施形態では、図4のように、吸着部材105に吸着領域105aと再生処理領域105bを設けている。吸着領域105aでは廃棄物の処理空間の空気を触媒102へ通過させることで一次処理を行い、吸着領域105aで触媒102を通過した残存する臭気成分を2次処理し、外部へ排出させる。
一方、吸着部材105の再生処理領域105bでは、吸着した臭気成分を脱離させるために加熱された分離用のガス又は空気を通過させ、再生処理領域105bに位置する吸着部材105を再生させる。脱離した臭気成分は再び、ガス流れ方向の上流側へ戻すことによって、再び吸着部材105で臭気成分を吸着させることが可能となる。このように、吸着領域105aと再生処理領域105bをそれぞれ分けて設置することで、臭気成分の吸着と再生が同時に進められ、吸着部材105を交換する手間を省けるため、処理効率を高めることができる。
前記の加熱された分離用ガス又は空気を吸着部材105の熱特性を利用し加熱することで再生処理領域105bの吸着部材105に吸着していた臭気成分を脱離する。この脱離した臭気成分を少量の空気でガス流れ方向の上流側へ戻すことが望ましい。これによって高濃度の臭気成分処理を得意とする触媒102で効率的に臭気成分を分解することが可能となる。
本実施形態では、吸着領域105aと再生処理領域105bの2位置を交互に入れ替えるような構造にしており、自動的に又はユーザ操作により切り替えることを可能としている。これにより吸着領域105aで吸着された臭気成分を再生処理領域105bで再生できるようにし、再生された吸着部材105が再び吸着領域105aで吸着可能となる。吸着領域105aと再生処理領域105bとの切り替えを手動で切り替える方法と自動で切り替える方法とあるが、いずれの方法を用いても良い。
自動切り替えの場合には、間欠的又は連続的に切り替えを行うようにすればよく、手動切替えの場合には、図示しない装置本体の操作部でユーザからの入力操作により切り替えを行うようにすればよい。以下、このような吸着部材105の再利用に関する構造については詳述する。
本実施形態では、吸引ポンプ38により吸引孔34から吸引された外気からの空気は、図5のように循環経路107に導かれ、循環経路107はヒータ101、高温の状態の触媒部102を隣接するように通過し、吸着部材105bへ導かれる。これによって循環経路107内の循環ガスは温められ、吸着部材105で吸着した臭気ガスの再生を行うことができる。加温された循環ガスは吸着部材105bで吸着した臭気ガスを脱離し、濃縮された臭気ガスは再び処理槽11の上方へ流入される。
また、吸着部材105に吸着していた臭気ガスを再生処理領域105bで脱離し、吸着部材105で再び臭気成分を吸着できるようにしたので、吸着部材105の交換頻度を低減することができ、吸着部材105(吸着フィルタ)の長寿命化を図ることができる。さらに再生処理領域105bを通過した空気を、再び触媒102に合流するように接続することで、再び触媒102で臭気ガスの脱臭処理を行うことができ、外部へ臭気成分を放出することを極力抑制できる。
(実施形態3)
図6には、本発明の実施形態3に係る廃棄物処理装置(処理装置C)の内部装置を示す説明図を示す。
図6には、本発明の実施形態3に係る廃棄物処理装置(処理装置C)の内部装置を示す説明図を示す。
上述した実施形態2に係る廃棄物処理装置(処理装置B)では、吸着部材105から臭気成分の回収するための構造を有するようにしたが、本実施形態の処理装置Cでは、吸着部材105の切り替え方法を自動的に回転させる構造にする以外、上述した実施形態1又は実施形態2と基本的に同様であり、類似又は同一の構成には同一符号を付して重複する説明は省略する。
本実施形態における吸着部材105の自動切り替え方法は、例えば、吸着部材105を回転させる方法又は、一定時間が経過したら吸着領域105aと再生処理領域105bにあるそれぞれの吸着部材105を瞬時に入れ替える方法とあり、いずれの方法により切り替えを行ってもよい。また、臭気成分が外部へ漏えいすることを防止する構造にできればこれに限定されない。
ここで、本実施形態の自動切り替え方法は、図7のように円盤型の吸着部材105が吸着領域105a又は再生処理領域105bを交互に通過する回転方法を採用している。吸着部材105の回転間隔は連続的に回転させる方法、一定時間が経過したら吸着部材105が回転する方法、いずれの方式を採用してもよい。後者の場合、上記回転間隔は吸着部材105の吸着領域105aでの最小予想飽和時間より短く設定することが望ましい。これによって、吸着部材105に吸着している臭気成分が常に飽和吸着量以下となり、外部へ臭気成分を排出することを抑制できる。
本実施形態の吸着部材105の回転方式は、図7のように吸着部材105が、ガスの流れ方向から見て時計回り、又は反時計周りに回転できる構造となっている。吸着部材105の回転間隔、回転角度は駆動装置108によって調整することが可能である。
臭気成分を効率的に除去する吸着部材105の構造として、例えば、図8のような多孔質体又は、図9のような粒状吸着体201の充填剤の何れを用いても良い。後者の場合、充填した粒状吸着体201が外部へ漏えいすることを防止するために、粒状吸着体201の粒径以下のメッシュサイズを持つ網目状シート202等で覆うことが望ましい。上記の構造以外で吸着効率を高める構造であればこれに限定されない。
本実施形態では、例えば、吸着部材105の多孔質体および粒状吸着体201は活性炭を用いているが、吸着性能を担保できればこれに限定されない。
ここで、吸着部材105の回転方式としては、例えば、図7のように吸着部材に付随する駆動機構108を用いて、臭気成分の吸着する吸着領域105aに位置した吸着部材105と、吸着した臭気ガスを回収する再生処理領域105bに位置した吸着部材105と、を切り替える方法がある。このように吸着領域105aと再生処理領域105bを、駆動装置108を用いて切り替えることによって吸着部材105で臭気ガスを連続的に処理することができ、安定した脱臭能力が継続的に得られる。
本実施形態は駆動機構108の回転による吸着部材105の回転切り換えを行っているが、吸着部材105の切り替え方法に関してはこれに限定されず、切り換え方法を採用することが可能である。以下、このような吸着部材105に付随する駆動機構108に関する構造については詳述する。
駆動機構108は図7に示すように、モータ108cと、モータ108cと接続し動力を伝えるための回転動力軸108bと、回転動力軸108bの回転動力を吸着フィルタ105に伝えるためのベルト108aが設置され、ベルト108aは円盤型の吸着部材を回転できるように吸着部材105の外枠に設置している。
このように駆動機構108を用いて自動的に吸着部材105を回転させることによって、吸着領域105aで臭気成分を吸着し、再生処理領域105bで臭気成分を脱離させることがユーザ操作することなく行うことができる。
Claims (9)
- 有機物処理装置が有する処理槽内及び外部空間を接続する排気経路に設けられ、前記処理槽内で発生する臭気ガスを処理するガス処理手段を備え、
前記ガス処理手段は、臭気ガスを浄化するための触媒を担持する触媒担体と、前記触媒で浄化された浄化ガスに残存する臭気成分を吸着する吸着部材とを有することを特徴とする有機物処理装置の脱臭装置。 - 廃棄物の処理空間を有する処理槽と、
前記処理槽内及び外部空間を接続する排気経路と、
前記排気経路に設けられ、廃棄物処理の過程において前記処理槽内で発生する臭気ガスを外部空間への排気前に処理するガス処理手段と、
を備え、
前記ガス処理手段は、臭気ガスを浄化するための触媒を担持する触媒担体と、前記触媒で浄化された浄化ガスに残存する臭気成分を吸着する吸着部材とを有する ことを特徴とする廃棄物処理装置。 - 前記排気経路には、前記処理槽内で発生する臭気ガスを吸引して前記触媒担体に導いた後に前記触媒担体を通過して浄化された浄化ガスを前記処理槽へ還流させる循環経路の一部に接続されたことを特徴とする請求項1に記載の廃棄物処理装置。
- 前記吸着部材は、前記排気経路内に配置される第1吸着部と、前記第1吸着部と一体的に設けられ前記排気経路内に配置される第2吸着部とを有し、
前記排気経路に対して前記第1吸着部と前記第2吸着部とを入替可能としたことを特徴とする請求項2又は3に記載の廃棄物処理装置。 - 前記排気経路には、前記吸着部材を回転可能に保持する保持部材が設けられ、
前記保持部材によって前記吸着部材を回転させることにより、前記排気経路に対して前記第1吸着部と前記第2吸着部とを入替可能としたことを特徴とする請求項4に記載の廃棄物処理装置。 - 前記保持部材を自動的に回転させる回転手段を備え、
前記回転手段は、所定のタイミングで前記保持部材を回転させることにより、前記排気経路に対して前記第1吸着部と前記第2吸着部とを入替可能としたことを特徴とする請求項4又は5に記載の廃棄物処理装置。 - 前記第1吸着部及び前記第2吸着部の少なくとも何れか一方の使用可能時間を設定する設定手段と、
前記設定手段で設定された前記使用可能時間に基づいてユーザに報知する報知手段と、
を備えたことを特徴とする請求項5又は6に記載の廃棄物処理装置。 - 前記第1吸着部及び前記第2吸着部の少なくとも何れか一方の使用可能時間を設定する設定手段を備え、
前記回転手段は、前記設定手段で設定された前記使用可能時間に基づいて前記保持部材を回転させて、前記排気経路に対して前記第1吸着部と前記第2吸着部とを入れ替えることを特徴とする請求項6に記載の廃棄物処理装置。 - 前記触媒を加熱する加熱手段と、
前記吸着部材に付着した臭気成分を前記排気経路外で臭気ガスとして回収する回収手段とを備え、
前記回収手段は、前記触媒を加熱する加熱手段が発生する熱を前記吸着部材に伝達する熱伝達手段を有し、
前記吸着部材から離脱した臭気ガスを前記処理槽又は前記触媒担体へ還流させることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の廃棄物処理装置。
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JP2017057195A Pending JP2018158305A (ja) | 2017-03-23 | 2017-03-23 | 有機物処理装置の脱臭装置、及び廃棄物処理装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2018158305A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2021194561A (ja) * | 2020-06-10 | 2021-12-27 | ヤンマーホールディングス株式会社 | 冷却装置およびそれを備えた処理システム |
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2017
- 2017-03-23 JP JP2017057195A patent/JP2018158305A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021194561A (ja) * | 2020-06-10 | 2021-12-27 | ヤンマーホールディングス株式会社 | 冷却装置およびそれを備えた処理システム |
JP7478034B2 (ja) | 2020-06-10 | 2024-05-02 | ヤンマーホールディングス株式会社 | 冷却装置およびそれを備えた処理システム |
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