JPH10286426A - 連続式吸着装置とその使用方法 - Google Patents

連続式吸着装置とその使用方法

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JPH10286426A
JPH10286426A JP9114408A JP11440897A JPH10286426A JP H10286426 A JPH10286426 A JP H10286426A JP 9114408 A JP9114408 A JP 9114408A JP 11440897 A JP11440897 A JP 11440897A JP H10286426 A JPH10286426 A JP H10286426A
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adsorbent
gas
granular
adsorption
section
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JP9114408A
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Hidemasa Miura
秀允 三浦
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KURARAY ENG KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被処理ガスの通流を中断することなく、粒状
吸着材を更新することができ、連続的に一定の吸着能力
を維持することのできる工業的に有利な吸着装置を提供
する。 【解決手段】 環状にして通気性を有するドラムの空間
を鉛直の仕切壁で多区画に区分し、各区画内に粒状吸着
材を充填した吸着構成体を、被処理ガス導入口、被処理
ガス排出口、粒状吸着材供給口及び粒状吸着材排出口を
設けた気密なケーシング内に、回転可能又は固定して立
設し、粒状吸着材排出口から粒状吸着材供給口に至る粒
状吸着材循環経路に、該循環経路のバイパス経路を設
け、上記バイパス経路内に粒状吸着材受槽を配設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粒状活性炭、ゼオ
ライト、その他の粒状吸着材を用いる連続式ガス吸着装
置に関する。さらに詳しくは、通気性を有する鉛直の環
状壁で環状空間を形成し、上記環状空間を鉛直の仕切壁
で多区画に区分し、各区画内に粒状吸着材を充填してな
る吸着構成体を、回転可能に又は固定状態で気密なケー
シング内に立設した連続式吸着装置に関する。本発明の
吸着装置は、化学工場などで発生する有機溶剤などを含
有する排ガスから連続的に有臭・有害物質を除去するた
めの吸着装置又は他の形式の処理装置の前処理装置とし
て主に使用される。
【0002】
【従来の技術】従来、化学工場などから排出される有機
溶剤などを含有する排ガスを浄化するためには、粒状活
性炭、繊維状活性炭又はゼオライトなどの吸着材を用い
た排ガス処理装置が主に用いられている。これらの吸着
材の吸着能力を維持するためには、スチーム又は高温ガ
スによって再生操作を行うことが必要であり、被処理ガ
スを連続的に処理するために、複数の吸着装置を用いて
交互に吸着、再生操作を行うように切り替え使用されて
いる。
【0003】繊維状活性炭を用いる吸着装置は、繊維状
活性炭フェルトを通気性のある芯材に積層し、一端が閉
鎖され他端が解放されている円筒状吸着素子となし、該
素子を缶体内に多数配設した複数の吸着装置を用いて交
互に吸着、再生操作を行うように切り替え使用されてい
る(例えば、特公昭54ー30917号公報)。当該装
置はガス処理量に応じて十分なガス通過面積を設け易
く、しかも再生用ガスを逆方向から均一に通流すること
ができて、大風量の排ガス処理用途に対してもコンパク
トな装置に構成することができる。
【0004】しかしながら、繊維状活性炭が高価である
ことから、その速い吸脱着速度特性を最大限に利用し
て、通常は10分程度の極めて短時間のサイクルで吸脱
着を繰り返す方式が採用され、極めて少量の活性炭量が
用いられている。このため及び繊維状活性炭はミクロ孔
を主としたシャープな細孔分布を有することから、排ガ
ス中の高沸点物質などの活性炭劣化要因物質の影響を受
けやすく、これらの劣化要因物質を微量と云えども含む
排ガス用途には使用することが難しい。それ自体は活性
炭の劣化要因物質ではないが、吸脱着操作において変質
して活性炭を劣化させる物質を含有する場合も同様であ
る。さらに、繊維状活性炭は、部分的な更新、再賦活処
理などを行うことができず、定期的に全量を更新する際
に高額の費用がかかることも、この装置の普及を妨げる
要因になっている。
【0005】一方、粒状活性炭を用いる吸着装置も、通
常上記と同様に複数の吸着装置を用いて交互に吸着、再
生操作を行うように切り替え使用されている。粒状活性
炭は、価格が繊維状活性炭の数十分の1と安価であり、
吸着容量も同程度であり、特定ガスに対する選択吸着性
などの多様な性能を持たせることが可能であり、適当な
使用方法及び装置形式を用いることによれば、経済的か
つ効率的に排ガス処理を行うことができる能力を持った
吸着材であると云える。しかも、通常は数時間程度のサ
イクルで吸脱着を繰り返すことにより、比較的多量の活
性炭量が用いられる上に、マクロ孔をもったブロードな
細孔分布を有することから、活性炭劣化要因物質に因る
影響が直ちに吸着性能に反映することがなく、これらの
物質を含む排ガス処理用途には抵抗力が大きく好適に使
用できる。
【0006】しかしながら、粒状活性炭を用いる吸着装
置は、繊維状活性炭を用いる装置に比べて装置が大型に
なる欠点を持っている。特に、大風量の排ガス処理用途
には、ガス圧損失を考慮して、吸着材層厚みを比較的薄
くしかつガス通過面積を広大にする装置上の工夫をする
ことが必須である。しかし、このような装置形態におい
ては、通常被処理ガスを均一に通流することはできて
も、比較的小量の再生用ガスを均一に通流することは困
難であり、吸着材の再生が不均一になり易い。また、粒
状吸着材の更新作業は容易でなく、更新のために長く装
置を停止し、劣悪な作業環境での更新作業を強いられる
欠点がある。
【0007】吸着材の再生は、通常スチーム又は高温ガ
スを用いて、温度差による吸着保持量の差を利用して吸
着物質を脱着することにより行われる。一方、圧力差に
よる吸着保持量の差を利用して吸着物質を脱着すること
も行われ、両者を併用して効率的に再生することも行わ
れている(例えば、特開平6ー226029号公報)。
一般に、高沸点物質を脱着するためには高温の再生用ガ
スを用いる必要があり、このため反応変質し易い物質は
脱着過程で変質し吸着材を劣化させる場合があり、この
ような場合には真空下で比較的低温で脱着することが特
に有効となる。しかし、大型の真空耐圧装置は極めて高
価であるため、この方法は稀に使用されているにすぎな
い。
【0008】従来の活性炭を用いる排ガス処理装置で
は、スチームによる脱着開始時には、吸着装置内の空気
が脱着スチームと混合ガスを形成するため、凝縮器で十
分に凝縮することができず、脱着ガス中の溶剤の一部が
未回収のまま大気に放出される。これを防止するため
に、通常は凝縮器ベントガスを原ガス入り口側に戻し、
再度吸着処理を行うように構成されている。活性炭量に
対する空間容積比が大きいほど影響が大きく、リサイク
ルされる溶剤割合は30%にもなる場合があり、吸着材
の負荷が増大するという問題がある。また、吸着開始時
には、吸着装置内に滞留しているスチームが排ガス中に
放出され、大量の白煙、ミストとなり環境面で問題を生
じている。粒状活性炭を用いて大風量の排ガス処理を行
う場合においても、必然的に活性炭量に対する空間容積
比が大きくなり、上記の問題が生じている。
【0009】さらに、各種の吸着材の中で特に粒状活性
炭は、吸着物質の酸化、分解反応を促進する比較的強い
触媒作用を持っており、脱着過程で空気の混在下で活性
炭が高温に晒される際に吸着物質の反応変質が促進され
る。例えば、塩素系有機物からは塩酸が、ケトン系有機
物からは酢酸などの酸性物質の生成が認められるため
に、吸着装置の主要部は一般に高級耐食材で構成する必
要があり、装置が高価となる欠点がある。
【0010】一方、上記した粒状活性炭の触媒作用に比
較して、繊維状活性炭の触媒作用は極めて小さいことが
確認されている。従って、排ガス中の有機溶剤などを回
収して再使用する場合には繊維状活性炭は適した素材で
あるが、上記したように排ガス中に含まれる高沸点物質
などの活性炭劣化要因物質に対する抵抗力が小さい欠点
を持っている。これらの物質を除去するためには、むし
ろ粒状活性炭が適しており、粒状活性炭を用いて前段で
これらの物質を選択的に吸着除去することにより、主吸
着装置の繊維状活性炭の劣化を防止することができる。
【0011】さらに、繊維状活性炭又はゼオライトを成
分として含むペーパーを加工して段ボール状とし、これ
をハニカムローターとした濃縮装置が実用化されている
(例えば、特開昭53ー50068号公報)。かかる装
置によれば、低濃度大風量のガスを連続的に濃縮するこ
とができ、濃縮ガスは触媒燃焼装置などで経済的に処理
することができる。この場合にも、上記と同様にして粒
状活性炭を用いて前処理を行うことにより、高価なハニ
カムローターの劣化を防止することができる。また、上
記触媒燃焼装置においても、同様にして粒状活性炭を用
いて前処理を行うことにより、高価な触媒の劣化を防止
することができる。
【0012】従来、この用途には、粒状活性炭を多数の
棚段に充填した形式の装置が用いられている。高沸点物
質、ミストなどの主処理装置の処理効率を妨げる物質を
選択的に除去する目的であるが、再生機能がないため粒
状活性炭は使い捨てであり、装置を停止して更新を繰り
返す必要がある。このため、除去すべき成分が極めて低
濃度の排ガス処理用途に適用が限られている。これらの
前処理用途の装置形式としては、主処理装置に比較して
コンパクトな構成で、しかも再生機能を有して連続処理
が可能な形式であることが好ましい。
【0013】粒状活性炭を用いる排ガス処理装置とし
て、前述の従来の固定床式装置の欠点を改善するものと
して、各種の連続処理形式の装置が提案されている。そ
の一つとしての流動床式排ガス処理装置は、連続処理が
可能であり、間接加熱を行って不活性ガスにより脱着す
る方法であるため、水分が少ない脱着液を得ることがで
きるなど機能的には優れた方式である。しかし、装置が
高価であることと排ガス中の有機溶剤などの除去率が比
較的悪いことなどのために、小風量の排ガス処理用途に
利用が限られている。
【0014】別の例として、特開平1ー189324号
公報明細書に、外周に活性炭を充填した回転ドラムを気
密ケーシングに収容した連続吸着装置が開示されてい
る。気密ケーシングが吸着ゾーンと脱着ゾーンに区分さ
れ、回転ドラムが回転移動しながら順次脱着ゾーンで脱
着を行い、連続的に排ガス処理を行うものである。
【0015】また、別の例として、特開平6ー1659
05号公報明細書に、多区画に吸着材を充填した固定床
において、回転バルブによりガスの流路変更を行って区
画内の吸着材の脱着を順次行うことにより連続処理が可
能な吸着装置が開示されている。しかしながら、これら
はいずれも装置構造が複雑であるために、流動床式装置
と同様に比較的小風量の排ガス処理用途に利用が限られ
ている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、上記目的
を達成するため検討し、通気性を有する鉛直の環状壁で
環状空間を形成し、該環状空間を鉛直の仕切壁で多区画
に区分し、各区画内に粒状吸着材を充填してなる吸着構
成体を、被処理ガス導入口、被処理ガス排出口、粒状吸
着材供給口及び粒状吸着材排出口を有する気密なケーシ
ング内に立設し、該ケーシング内空間を被処理ガスの導
入ゾーン、吸着処理ゾーン及び排出ゾーンに区分し、上
記吸着構成体の各区画を順次に上記ケーシングの粒状吸
着材供給口及び粒状吸着材排出口と連通せしめ、該区画
内の粒状吸着材を移動層を形成させながら更新すること
により被処理ガスを連続的に吸着処理する連続式吸着装
置とその使用方法を開発し、先に特願平8ー60121
号として特許出願した。この連続式吸着装置は、上記目
的をほぼ達成したものであったが、粒状吸着材受槽を吸
着構成体の下部に設置した場合、吸着装置全体の高さが
高くなり、装置のコンパクト性という点では必ずしも満
足できるものではなかった。従って、本発明の目的は、
コンパクト性に優れた高効率でかつ工業的に有利な粒状
吸着材を用いる吸着装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明者は、コンパクト
な吸着装置を得るためさらに検討を重ね、粒状吸着材排
出口から粒状吸着材供給口に至る粒状吸着材循環経路
に、該循環経路のバイパス経路を設け、上記循環経路内
に粒状吸着材供給槽を配設し、上記バイパス経路内に粒
状吸着材受槽を配設することにより、コンパクトな吸着
装置とすることができることを見い出し、本発明に至っ
た。即ち、本発明は、通気性を有する鉛直の環状壁で環
状空間を形成し、該環状空間を鉛直の仕切壁で多区画に
区分し、各区画内に粒状吸着材を充填してなる吸着構成
体を、被処理ガス導入口、被処理ガス排出口、粒状吸着
材供給口及び粒状吸着材排出口を有する気密なケーシン
グ内に立設し、該ケーシング内空間を被処理ガスの導入
ゾーン、吸着処理ゾーン及び排出ゾーンに区分し、上記
吸着構成体の各区画を順次に上記ケーシングの粒状吸着
材供給口及び粒状吸着材排出口と連通せしめ、該区画内
の粒状吸着材を移動層を形成させながら更新することに
より被処理ガスを連続的に吸着処理する連続式吸着装置
において、粒状吸着材排出口から粒状吸着材供給口に至
る粒状吸着材循環経路及び該循環経路のバイパス経路を
各々配管設備及び粒状吸着材移送設備で構成し、上記循
環経路内に少なくとも粒状吸着材受入口及び粒状吸着材
払出口を設けた粒状吸着材供給槽を配設し、上記バイパ
ス経路内に少なくとも粒状吸着材受入口、粒状吸着材払
出口、再生用ガス供給口及び再生排ガス出口を設けた粒
状吸着材受槽を配設したことを特徴とする連続式吸着装
置である。
【0018】本発明の別の発明は、通気性を有する鉛直
の環状壁で環状空間を形成し、該環状空間を鉛直の仕切
壁で多区画に区分し、各区画内に粒状吸着材を充填して
なる吸着構成体を、被処理ガス導入口、被処理ガス排出
口、粒状吸着材供給口及び粒状吸着材排出口を有する気
密なケーシング内に立設し、該ケーシング内空間を被処
理ガスの導入ゾーン、吸着処理ゾーン及び排出ゾーンに
区分し、上記吸着構成体の各区画を順次に上記ケーシン
グの粒状吸着材供給口及び粒状吸着材排出口と連通せし
め、該区画内の粒状吸着材を移動層を形成させながら更
新排出し、配管設備及び粒状吸着材移送設備で構成した
粒状吸着材排出口から粒状吸着材供給口に至る粒状吸着
材循環経路のバイパス経路内に配設した少なくとも粒状
吸着材受入口、粒状吸着材払出口、再生用ガス供給口及
び再生排ガス出口を設けた粒状吸着材受槽に、上記更新
排出する粒状吸着材を上記粒状吸着材循環経路を経て受
入れ、該受槽において引き続き再生操作を施して再生
し、再生された粒状吸着材を再度上記循環経路を経て、
上記循環経路内に配設した少なくとも粒状吸着材受入口
及び粒状吸着材払出口を設けた粒状吸着材供給槽に受け
入れることにより被処理ガスを連続的に吸着処理するこ
とを特徴とするガスの連続吸着処理方法である。
【0019】本発明の更に別の発明は、吸着装置を直列
多段に配設し、前段の吸着装置における処理済みガスの
うち、粒状吸着材の更新後経過時間の短い区画を通過し
たガスを、他の区画を通過したガスと区分して側流とし
て除去し、後段の吸着装置に供給しないことを特徴とす
るガスの連続吸着処理方法である。
【0020】本発明のまた更に別の発明は、吸着装置が
被処理ガスの主処理装置の前処理装置であり、該前処理
装置における処理済みガスのうち、粒状吸着材の更新後
経過時間の短い区画を通過したガスを、他の区画を通過
したガスと区分して側流として除去し、主処理装置に供
給しないことを特徴とするガスの連続吸着処理方法であ
る。
【0021】本発明に用いられる粒状吸着材としては、
活性炭、添着活性炭、ゼオライト、その他の有機、無機
系吸着材を、好ましくはペレット状又は球状などの粒状
に加工したものが用いられる。ガス圧損失と吸着効率の
関係から粒状吸着材の平均粒径は1〜8mm程度のもの
が好ましい。また、同様にして、破砕状のものも用いる
ことができる。
【0022】本発明の連続式吸着装置の吸着部分を構成
する吸着構成体は、通気性を有する鉛直の環状壁で形成
される環状空間を鉛直の仕切壁で多区画に区分し、各区
画内に粒状吸着材が充填されたものである。該環状壁
は、金網、多孔板などで環状に作製される。粒状吸着材
が充填される環状壁間の間隔は、被処理ガスの処理条件
にもよるが、通常10〜50cm程度に設定される。該
吸着構成体は、その環状空間部分には粒状吸着材が充填
され、ケーシングに固定されるか又は粒状吸着材と共に
回転移動するので、適宜に補強材で補強されるのが好ま
しい。
【0023】
【発明の実施の形態】まず、本発明のうち、該吸着構成
体を回転可能に気密なケーシング内に立設した連続式吸
着装置(以下、A発明という)に関して以下に詳述す
る。該吸着構成体の環状空間は、具体的に図3に示され
るように、鉛直の仕切壁で多区画に区分されており、被
処理ガスの通流を中断することなく、各区画内の粒状吸
着材を順次更新可能のように構成される。仕切壁の材料
は、充填された粒状吸着材の区画間の移動を遮断できる
ものであれば特に限定はない。区画数は、被処理ガスの
処理条件に応じて設定すればよく、図3は6区画に区分
されている例である。
【0024】該吸着構成体は、図2に示されるように、
気密なケーシング内に、ケーシング内空間を導入ガスゾ
ーン、吸着処理ゾーン及び排出ガスゾーンに区分するよ
うにガスシールしながら回転可能にして収容される。ケ
ーシングには、被処理ガス導入口、被処理ガス排出口、
粒状吸着材供給口及び粒状吸着材排出口が設けられる。
粒状吸着材供給口は、再生済み又は新しい粒状吸着材を
供給するための口であり、粒状吸着材供給槽に連結され
る。粒状吸着材排出口は、使用済みの粒状吸着材を排出
するための口であり、上記循環経路のバイパス経路に配
設された粒状吸着材受槽に連結される。該吸着構成体
は、更新すべき区画をケーシングの粒状吸着材供給口及
び粒状吸着材排出口と連通する位置に駆動装置により間
欠的に回転移動され、粒状吸着材供給槽から粒状吸着材
の補給を受けながら、当該区画の粒状吸着材が粒状吸着
材受槽に排出更新される。このようにして、各区画内の
粒状吸着材が順次更新される。粒状吸着材排出口部分に
は、排出速度を調整するためにロータリーバルブなどの
調整装置を設けるのが好ましい。
【0025】本発明の吸着装置は、粒状吸着材排出口か
ら粒状吸着材供給口に至る粒状吸着材循環経路に、該循
環経路のバイパス経路を設け、上記循環経路内に粒状吸
着材供給槽を配設し、上記バイパス経路内に粒状吸着材
受槽を配設することに特徴を有する。このように配設す
ることにより、吸着装置は全体としてコンパクト化され
る。
【0026】粒状吸着材循環経路及び該循環経路のバイ
パス経路は配管設備及び粒状吸着材移送設備で構成され
るが、配管設備には、配管、シュート、弁機構などが含
まれ、移送設備には、コンベア、経路分岐・結合機構、
排出速度調整装置などが含まれる。また、コンベアとし
ては、バケットコンベア、ニューマチックコンベア、ベ
ルトコンベア、スクリューコンベアなどの各種のものを
単独又は組み合わせて利用することができるが、粒状吸
着材を効率的に移送できる点で、主たるコンベアとして
はバケットコンベア及びニューマチックコンベアを使用
するのが好ましい。バケットコンベアとしてはピボット
コンベアが好適である。バイパス経路との分岐・結合機
構は、これらのコンベアで常用されているものを使用す
ることができる。
【0027】上記粒状吸着材受槽には、少なくとも使用
済みの粒状吸着材受入口、再生済みの粒状吸着材払出
口、再生用ガス供給口及び再生排ガス出口が設けられ、
再生用ガス供給設備、再生排ガス冷却、凝縮設備などが
連結される。該受槽に排出された吸着材は、引き続き通
常の手法により再生処理を受け、再使用に供される。再
生用ガスとしては、脱着のためにスチーム又は不活性ガ
スが、乾燥及び冷却のために不活性ガス又は空気が主に
用いられる。
【0028】該受槽を中心としてその上下流の循環経路
を複数の移送設備で構成することができるが、単一の移
送設備で構成できればより合理的である。すなわち、上
記循環経路にバイパス経路を形成し、該バイパス経路内
に粒状吸着材受槽を配設し、吸着装置から更新排出する
粒状吸着材を循環経路を経て該受槽に受入れ、該受槽に
おいて引き続き再生操作を施して再生された粒状吸着剤
を再度循環経路を経て粒状吸着剤供給槽に受入れること
ができる。
【0029】本発明の吸着装置において、上記受槽に間
接的な加熱冷却機構を付すと、例えばより少量の再生用
ガスによる再生が可能となり、スチームを用いる場合に
は排水量を削減できて好ましい。熱交換部の形式は、コ
イル式、多管式、プレート式などの一般的に用いられて
いるものでよく、その他の形式として電熱式であっても
よい。粒状吸着材受槽を多管式熱交換器で構成すると、
さらに熱効率のよい粒状吸着材受槽とすることができ、
好ましい。
【0030】また、真空ラインを設けて真空発生設備に
連結して使用すると、高沸点物質などの変質を防いで効
率的に脱着して再生することができるので好ましい。本
発明の吸着装置においては、1区画に充填される吸着材
の容量毎に再生を行うものであるから再生設備の容量が
小さくてよく、上記の機構あるいは設備などを付設する
ことが容易であり、吸着物質に応じた最適な再生処理を
行うことができる。
【0031】 再生済みの粒状吸着材であっ
ても微粉化したものは廃棄し、さらに一部の再生済み又
は使用済み粒状吸着材を廃棄し新たな粒状吸着材を補充
することにすれば、長期にわたり吸着装置の吸着能力を
一定に維持できるため、上記粒状吸着材移送設備には、
このような粒状吸着材の廃棄口及び補充口を設けるのが
好ましい。粒状吸着材供給槽は、少なくとも再生済み粒
状吸着材受入口及び同粒状吸着材払出口を有し、上記粒
状吸着材移送設備及び吸着装置本体の粒状吸着材供給口
に連結される。該供給槽の容量としては、上記吸着構成
体の1区画ないし数区画容量程度であるのが好ましい。
【0032】本発明の吸着装置は、被処理ガスの通流を
中断することなく、吸着材の更新、再生、再使用が可能
な連続式吸着装置であり、特に、大風量の排ガス処理用
途に適用した場合に効果が高い。本発明の吸着装置は、
環状部に薄層にして広大なガス通過面積を有する吸着層
が形成されるため、大風量のガス処理に適用することが
できる。しかも、吸着材の再生は、使用時間が長い順序
に1区画ずつ付属する粒状吸着材受槽に排出して効率的
に行われるため、吸着装置本体は吸着材の再生に伴う温
度、圧力変動を受けることがない。
【0033】しかも、目的吸着成分が少ない場合には、
排出される吸着材は別途に賦活再生することにすれば付
属設備構成を簡素にすることができ、当該成分が多くな
れば付属設備で再生し再使用することができる。従来、
吸着材の再生を行う場合は、切り替え使用のため複数の
吸着装置が用いられているが、本発明によれば一つの吸
着装置にてこれを実現できる。目的吸着成分がさらに多
量の場合には、前段に被処理ガスの冷却凝縮又は吸収設
備を設け、これらと処理負荷を適宜配分することにして
もよい。
【0034】本発明の吸着装置によれば、粒状吸着材量
に対する空間容積比が小さな槽で再生が行われるため、
前述した大風量の排ガス処理装置の空間容積比に関連す
る欠点が生じない上に、さらに以下の利点が得られる。
適度の層高の粒状吸着材量に対して適量の再生用ガスを
通流できるため均一に再生を行うことができる。また、
吸着材以外の装置熱容量を小さくできるため再生用ガス
の熱量を少なくできる。前述のように、再生操作が行わ
れる粒状吸着材受槽に間接的な加熱冷却機構を付すこと
が容易であり、再生用ガスの量及び温度を低減できて、
再生用ガスとしてスチームを用いる場合には排水を減少
できる。また、同様に真空耐圧あるいは耐食性を付すこ
とも容易であり、真空脱着により吸着物質の変質を防ぎ
つつ効果的に脱着を行い再生することができ、しかもス
チーム脱着に伴う吸着装置本体の腐食を防止することが
できる。
【0035】本発明の吸着装置は単独で用いてもよい
が、多成分の溶剤を含む排ガスなどを処理する場合に
は、本発明の吸着装置を直列多段に設け、各装置の粒状
吸着材を目的成分に最適に設定して、しかも各吸着装置
毎に再生条件を当該成分の脱着に最適にすることにより
効果的な処理を行うことができる。細孔径の異なる活性
炭の組合わせ、活性炭とゼオライトの組合わせあるいは
各種添着活性炭の組合わせなどの使用方法が可能であ
る。付属する粒状吸着材受槽には、通常のスチーム又は
高温ガスによる再生に加えて、間接的な加熱冷却再生機
能あるいは真空再生機能を容易に付することができるこ
とは上記したとおりであるが、さらには添着活性炭など
に対して薬液再生機能を付すことができることについて
も同様である。
【0036】また、本発明の吸着装置は、大風量の排ガ
ス処理用途の主処理装置の前処理装置としても好適に使
用できる。本発明の吸着装置によれば、大風量の排ガス
処理が可能な上に目的成分に適した再生条件で吸着材の
再生を行うことができるため、除去すべき成分濃度が高
い排ガスにまで適用を拡大できる。前処理として、一般
に排ガスの冷却凝縮又は吸収設備のみによっては目的成
分を十分に除去することは困難であるが、前述のように
これらの前処理設備と本発明の吸着装置を組み合わせる
ことにより、相互に負荷を調整することにより、除去す
べき成分濃度が一層高い排ガス処理用途にも適用でき
る。
【0037】本発明の吸着装置を、主処理装置である繊
維状活性炭吸着装置、ハニカムローター濃縮装置あるい
は触媒燃焼装置などの前処理用途に適用した場合には、
これらの装置の処理効率を妨げる高沸点物質、ミストあ
るいは触媒被毒物質などを選択的に除去でき、これらの
装置の処理効率を長期にわたり高く維持できる。従来、
上記の主処理装置の処理効率を妨げる物質を比較的多量
に含んだ大風量の排ガスを連続的に処理することは困難
であったが、本発明はこれを解決するものである。ま
た、上記主処理装置からの排ガスを更に完全に処理する
目的で、これらの装置の後処理用途に適用することがで
きることはいうまでもない。
【0038】以下に本発明の吸着装置のうち、粒状活性
炭を用いた排ガス処理装置の実施例について詳細に説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。図1
は本装置の立面図であり、図2は吸着装置本体の断面立
面図であり、図3は同じく断面平面図である。1はケー
シングであり、2は環状にして通気性を有したドラムで
あり、3の仕切壁により多区画に区画されて各区画には
4の粒状活性炭が充填され、吸着構成体を構成する。
【0039】当該ドラムは、上下端が開放されており、
5のガスシール材を介してケーシングの天板及び底板と
接触しながら、6の駆動装置により充填された粒状活性
炭と共に間欠的に回転移動できる。ドラムの上端に粒状
活性炭層の沈下により空隙を生じ、被処理ガスがこの部
分をショートパスするのを防ぐために、ドラムの上部は
上記沈下量に見合う部分を非通気性の材で作製するとよ
い。また、ガスシールをより確実にするために、ガスシ
ール部を図4及び図5に示す構造にしてもよい。26は
ドラムの支持脚、27は車輪、28は回転軸、29は支
持材である。30は粒状活性炭の流出防止リングであ
る。7は被処理ガスの導入口であり、8は排出口であ
り、被処理ガスは矢印の方向に連続的に流通し吸着処理
を受ける。
【0040】9はケーシングの天板に、ドラムの1区画
と連通するに十分な開口に相当して設けた粒状活性炭供
給口であり、10はケーシングの底板に、粒状活性炭供
給口の鉛直下方の位置に同様にして設けた粒状活性炭排
出口である。両開口は、先細り状に絞られて11の粒状
活性炭供給槽及び12の粒状活性炭受槽と弁機構13、
14などを介して連結される。ドラムの1区画を粒状活
性炭供給口及び粒状活性炭排出口と連通する位置に回転
移動し、被処理ガスの通流を中断することなく、弁機構
13、14を開き、当該区画内に新たに粒状活性炭を補
給しながら、当該区画内に充填されている粒状活性炭を
56の排出速度調整装置を経て徐々に排出し、25の移
送コンベアによって粒状活性炭受槽に受ける。活性炭の
受け入れ量の測定はタイマーで行うことができるが、該
受槽又は粒状活性炭供給槽に粉面計あるいはロードセル
などの検知装置を付属すれば、より正確に行うことがで
きる。このようにしてドラムを1区画ずつ間欠的に回転
移動し関連操作を行うことにより、順次各区画内の粒状
活性炭が更新される。
【0041】粒状活性炭受槽には、再生用ガス加熱器1
5、再生排ガス冷却凝縮器16、凝縮液受槽17、真空
発生装置18及び真空発生装置バイパスライン31が連
結しており、粒状活性炭の受け入れを完了した後、弁機
構57を閉じ、脱着用ガスとしてスチームを用いる場合
に、当該受槽を常圧又は真空として脱着用ガス供給ライ
ン19から脱着用スチームを供給し、再生排ガス排出ラ
イン20に脱着スチームを排出し、凝縮して脱着液を得
る。脱着終了後、スチームの供給を停止し、乾燥、冷却
用ガス供給ライン21から大気を導入して粒状活性炭の
乾燥及び冷却を行い、粒状活性炭の再生を完了する。2
2は多孔パイプであるが、活性炭の払い出しができる可
動式多孔板形式としてもよい。さらに、当該受槽には、
受け入れた粒状活性炭層表面を平坦にする機構を付すと
好ましい。
【0042】粒状活性炭の再生を完了した後、弁機構2
3を開き、排出速度調整装置58により調整し、篩24
により微粉を除去して、移送コンベア25によって粒状
活性炭供給槽に全量移送する。この際、一部の再生済み
粒状活性炭を除去して新粒状活性炭を補充できる設備を
付すことにより(図示省略)、長期にわたり吸着装置の
吸着能力を一定に保持させることもできる。また、弁機
構14の排出経路を排出速度調整装置58と結合し、排
出速度調整装置以後の経路を共用してもよい。
【0043】図3は、前述したように、粒状活性炭層の
区画が6区画の場合を示している。1区画当たり約1時
間半で更新、再生、移送操作を行うことによれば、約9
時間で全区画の更新再生を完了することができる。通常
この程度の時間内に行われるように予めスケジューリン
グして、一連の操作を自動化すると効率がよい。粒状活
性炭供給槽及び粒状活性炭受槽の容量を複数区画容量分
として準備しておけば、排ガス中の成分濃度変化に応じ
て、複数区画容量分をまとめて更新再生し、全区画の再
生周期を早めることもできる。また、複数の粒状活性炭
受槽を設けることによっても同様に再生周期を早めるこ
とができる。ドラムの上下端は開放されているから、ド
ラム内の粒状活性炭はケーシングの天板及び底板と接触
するが、ゆっくりと短距離を回転移動するため、接触に
伴う粒状活性炭の磨耗は少なくできる。
【0044】さらに、ドラムの各区画上下部を、被処理
ガスのショートパスを防ぐために非通気性の材を用いて
先細り状とし、ケーシングの天板及び底板と粒状活性炭
の接触面積を狭くして磨耗を防止することにしてもよ
い。また、ドラムはケーシング天板及び底板とガスシー
ル材を介して接触して回転移動する。これらのガスシー
ル材は粒状活性炭の再生に伴う温度、圧力の変化を受け
ないため、これによる劣化を受けることがない。
【0045】あるいは、上記吸着構成体の端部分、即ち
ドラム下部又はドラム上部の形状は、直円筒形状のみな
らず、図6に示すように、先細り状の環状コーン形状で
あってもよい。この場合には、ケーシング天板及び底板
と粒状活性炭などの吸着材との接触面積が狭くなり磨耗
が防止されると共に、ガスシール材の摺動距離が短くな
りシール性がより確実になる効果がある。
【0046】一方、ケーシング底板と吸着材の接触によ
る磨耗は、吸着材の粉体圧により加減されるから、積極
的に吸着材の粉体圧を緩和する対策を講じることにして
もよい。図7は、ドラム各区画下部に多孔板又は多数の
スリット状開口を有する板からなる制御板を単段ないし
は多段に設けることにより、粉体圧を緩和する例であ
る。吸着材を更新する際には、吸着材がマスフロー状態
で移動層を形成しながら更新されることが望ましいが、
上記制御板はこのためのディストリビューターの機能を
も兼ねることになり好適である。
【0047】さらには、図7に示すように、ドラムの各
区画下部に2枚の制御板を組み合わせて上部制御板を固
定して下部制御板をドラム周方向又は半径方向に移動可
能に構成し、更新区画以外では吸着材の安息角を利用し
て制御板上に吸着材を保持し、制御板下に粉体圧が調整
された吸着材層を形成するように相互の制御板の開口部
の位置関係および間隔を保ち、更新区画では下部制御板
を一定距離移動させて上記の吸着材の保持状態を崩して
払い出しが可能になるように構成してもよい。この場合
には、更新区画付近のケーシング底板に、上記の下部制
御板に自動的に接続し又離脱し、該下部制御板を一定距
離往復移動し得る駆動装置(図示省略)を設けるとよ
い。
【0048】更新区画以外においては、同じく図7に示
すように、吸着材の粉体圧を緩和しつつドラム下端とケ
ーシング底板間に吸着材層を形成し、区画壁又は区画毎
に設けたドラム下部のスクレーパー32により、該吸着
材層をドラムの回転と共に回転移動させることにより、
吸着材自体で有効なガスシールをさせると共に当該吸着
材の更新ができる。勿論、上下部制御板を密接して設け
て上記操作を行い、ドラム下端とケーシング底板間に吸
着材層を形成させずに、ガスシールは前述のガスシール
材によることにしてもよい。上記機構は、吸着材の粉体
圧の緩和機能及びディストリビューターの機能に加えて
弁機能をも有するものである。
【0049】図8及び図9は、上記の制御板機構を、更
新区画において自動的に開閉する機構の一例である。即
ち、更新区画付近のケーシング底板に2個の垂直突起を
設け、各区画の該制御板機構33にその往復動作を可能
にする回転片48を取り付け、さらに該回転片の両端に
水平突起を設けて構成される。ドラムの回転により該回
転片の一方の水平突起49が上記第1の垂直突起51に
触れながら該回転片を回転し、該制御板機構を開状態に
して更新区画の吸着材の排出を行い、さらにドラムの回
転により該回転片の他方の水平突起50が上記第2の垂
直突起52に触れながら該回転片を逆方向に回転し、該
制御板機構を閉状態にするものである。
【0050】また、図10は、ドラム上端とケーシング
天板間の構成を示す断面図である。即ち、ケーシング天
板に二重のリング34を全周に固設し、ドラムの内外環
状壁が該二重リングの外側を回転移動しかつドラムの各
区画仕切壁の上端部の一部が該二重リングの内側を回転
移動できるようにし、ドラムの回転移動による吸着材層
の沈降長さ相当以上の吸着材層を該二重リング内に保持
し、該吸着材層は各区画仕切壁と共に回転移動できるよ
うにする。該二重リング内のケーシング天板部の一部に
は少なくとも1個の吸着材の供給口が設けてあり、吸着
材供給槽と連通している。これによれば、ケーシング天
板とドラム上端間を通過するガスは確実に吸着材層を矢
印の方向に通過することになるため、吸着材自体でのガ
スの自己シールが可能となる。該二重リングは、その一
方を必要十分な深いリングとし、他方を吸着材の流出を
防ぐために十分な浅いリングとした組合わせであっても
よい。
【0051】本発明においては、吸着材の磨耗はドラム
とケーシング底板又は天板間の摺動部においてのみ発生
するものではなく、更新区画における吸着材の更新時及
び粒状吸着材受槽から粒状吸着材供給槽に至る一連の吸
着材の循環経路においても発生する。これらの磨耗によ
り発生する粉塵は、主に更新区画を通過したガス中に継
続的に排出され、他の区画を通過したガスと混合して系
外に排出されることになる。単独で使用される場合に
は、周辺に粉塵を飛散させることになり、前処理装置と
して使用される場合には後段の吸着装置などを閉塞させ
る原因となる。従って、当該排ガスはバグフィルターな
どの集塵機を経由して排出することが望ましいが、大風
量の排ガスを処理する装置においては、一般に巨大な集
塵機を必要とするためその実現は容易なことではない。
【0052】しかし、本発明のドラムを回転する方式に
よれば、比較的容易に上記目的を達成することができ
る。即ち、ドラムの更新区画を通過したガスを誘導して
別に形成する集塵室に導き、該集塵室でエアーパルス逆
洗付バグフィルターなどにより集塵処理を行い、実質的
に発塵作用がないドラムの他の区画を通過したガスと混
合して排出すれば、集塵機を極めて小型にできる。上記
の集塵のためのガスの流通経路には、必要に応じて昇圧
用のガスブロアーを設けるとよい。
【0053】図11及び図12は、本発明の吸着装置に
集塵機を設けた一例であるが、勿論これに限るものでは
ない。ガスはドラム内側より供給されて矢印の方向に流
れ、更新区画35のドラム外側環状壁に近接してガス誘
導仕切壁36を設けて更新区画通過ガスをケーシングを
仕切って形成した集塵室53に導き、該集塵室でエアー
パルス逆洗付バグフィルター37で粉塵を濾過分離し、
ガスブロアー38で昇圧して主たる排ガス域に返送す
る。粉塵は集塵室下部受槽54に受け、定期的に廃棄処
分することができる。
【0054】また、発生粉塵の一部は、ケーシング底板
上に堆積する割合が高く、定期的に取り除くことが好ま
しい。この場合にも、本発明のドラム内外に粉塵用スク
レーパーを設けることにより、ドラムの回転につれ堆積
粉塵を掻き取り、排出口に集めて粉塵用受層に受け、定
期的に廃棄処分することが合理的に行える(図示省
略)。
【0055】ドラムを構成する環状壁の構成は、円筒状
でもよいが、区画毎に仕切壁間に適宜に取付用金具枠を
設け、太径の強度支持用金網を細径の吸着材保持用金網
でサンドイッチ状にして周囲を金具で固定した平面上の
ユニットを前記金具枠にボルトなどで固定して作製して
もよい。ドラム環状部内側に面する細径の金網は、太径
の金網に吸着材の破砕片が詰まることを防止すると共
に、更新区画における移動のために吸着材と金網間の滑
りをよくし磨耗を防止する効果がある。吸着材との摩擦
により細径金網の一部が破損しても上記の機能は達成で
き、吸着材の保持はドラム環状部外側の細径の金網によ
り行われる(図示省略)。
【0056】同一ケーシング内に複数のドラムを配置し
て並列処理を行うこともできる。この場合には、相対す
る各更新区画に対して共通の粒状吸着材受槽、粒状吸着
材移送設備、粒状吸着材供給槽、集塵機及び付属設備を
設けることにより、投資コストを削減してより大風量の
排ガス処理用途に用いることができる(図示省略)。
【0057】粒状吸着材受槽には、前述したように間接
的な加熱冷却機構を付すと吸着材の再生が効率よくでき
る。該受槽の熱交換部に熱冷媒を供給し、切り替え使用
して間接的に加熱冷却を行うことができるが、熱媒にス
チームを用いる場合には、加熱終了後にスチーム供給を
停止し、系内に残存する間接加熱用のスチームを凝縮器
を経由して真空装置により排除し、上記熱交換部の保有
熱を除去して吸着材の冷却に備えてもよい。また、粒状
吸着材の冷却は該受槽のみで実施するだけではなく、粒
状吸着材移送設備あるいは粒状吸着材供給槽において実
施してもよいことは云うまでもない。
【0058】粒状吸着材供給設備をケーシングの直上に
設け、粒状吸着材受槽及び付属設備をケーシング下部空
間に密接配置することにより、占有敷地を最小限にして
コンパクトな設備構成とすることができるが、前述のよ
うに、吸着装置全体の高さが高くなる欠点がある。本発
明によれば、吸着装置本体の高さを著しく低減できるば
かりでなく、粒状吸着剤受槽の形状制限がなくなり、熱
交換効率の優れた縦長の多管式熱交換器形式としても支
障なく用いることができる。
【0059】上記説明例の他にも、一つのケーシング内
に同心に複数の回転ドラムを構成し、同一方向又は相互
に逆方向に回転移動可能にして、上述の趣旨と同様にし
て構成することもできる。また、本発明は有機溶剤など
を含有する排ガス処理用途に主に使用されるが、その他
のガス処理用途にも用いられることは勿論である。
【0060】次に、本発明のうち、上記吸着構成体と、
各区画下部に設けられた遠隔駆動式弁機構とを、気密な
ケーシング内に立設した連続式吸着装置(以下、発明B
という)について説明する。
【0061】以下に発明Bの吸着装置のうち、粒状活性
炭を用いた排ガス処理装置の実施例を詳細に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。図13は
本装置の断面立面図であり、図14は同じく断面平面図
である。1はケーシングであり、2は環状にして通気性
を有したドラムであり、仕切壁により多区画に区画され
て各区画内には粒状活性炭が充填され、吸着構成体を構
成する。
【0062】当該ドラムは、ケーシングに適宜に固定さ
れている。ドラム下端には、各区画毎に前述の弁機能を
有する制御板機構、その他の遠隔的に開閉駆動可能な駆
動制御装置を搭載した弁機構40が取り付けられてい
る。粒状活性炭供給槽11は、ケーシング天板に固設さ
れてドラム各区画との間が連通されている。該供給槽内
にはドラムを矢印の方向へ通過し処理されるガスの排出
ラインが貫通しており、下部は粒状活性炭の停滞を防止
し、ドラム各区画に均等に粒状活性炭を補給可能のよう
にするために末広がり状の環状コーン形状に構成されて
いる。該供給槽内部に粒状活性炭のための整流板などを
設けることは自由である。ドラム上端から該供給槽内に
一部の排ガスが漏入するが、十分な高さの粒状活性炭層
が形成されているので、漏入ガス量は無視できる程度に
なる。
【0063】ドラムの該当する区画内の粒状活性炭を更
新する場合には、当該区画の弁機構40の開度を調整
し、当該区画内に新たに粒状活性炭供給槽から粒状活性
炭を補給しながら、当該区画内に充填されている粒状活
性炭を徐々に排出し、ドラム各区画下端部と連通してい
る円錐状通路41及び開放した弁機構14を経由して発
明Aと同様にして粒状活性炭受槽に受ける。該受槽に付
属する検知装置又はタイマーにより、所定量の活性炭の
受け入れが完了して当該区画内の更新が終了したと判断
される時点で、当該区画の弁機構40及び弁機構14を
閉止する。このようにして、通気下で順次に各区画内の
粒状活性炭が更新される。粒状活性炭受槽における再生
操作から粒状活性炭供給槽への移送操作までの各操作及
び設備構成は発明Aと同様である。
【0064】更新区画を通過したガスは、ドラム内側環
状壁に近接して回転可能に構成したガス誘導仕切壁36
からなるガス誘導室42に導かれ、円錐状通路41に固
設した排出ノズル43を経由して排出される。該ガス誘
導室は回転軸28に連結され、駆動装置6によって間欠
的に回転され、粒状活性炭更新区画で主に発生する粉塵
を含む排ガスを局所的に集めて排出ノズルに誘導する。
ガス誘導室と排出ノズルの回転連結部には間隙をパッキ
ングなどでガスシールを施すとよい。
【0065】上記排出ノズルから排出する排ガスは、発
明Aと同様に別に配設する集塵機で集塵処理を行えばよ
い。更新区画で主に発生する粉塵を局所集塵する必要が
ない場合には、前記ガス誘導室を省略して可動部がない
吸着装置本体を構成できることは云うまでもない。
【0066】また、前記ドラム各区画毎に設ける遠隔駆
動式弁機構に代えて、図15に示すように、ドラム下端
に接して前記ガス誘導室と共に回転してドラム下端直下
の摺動面に少なくとも1個の開口を有し、当該開口部に
前記遠隔駆動式弁機構40を有した回転板状体45を設
けることによっても同じ目的を達成することができる
(以下、発明Cという)。また、ドラムの形状、構成、
配置、制御板あるいは粒状吸着材受槽の形状、構成、配
置など発明Aで詳述した事項を発明B及び発明Cに応用
することは自由である。
【0067】上記の発明B又は発明Cにおいては、発明
Aよりも装置高さが相対的に高くなるが、極めて大風量
の用途に対する大型装置であってもドラムを回転移動す
る必要がないために比較的簡単に各部分の作製及び現地
組立が可能である。即ち、図13に示すように、吸着装
置本体及び付属設備を各ユニットに分割して作製し、現
地において重機を用いて各ユニットを組み立て一体のも
のに構成できる。ユニット間のドラム部分の接合は、一
方のユニットのドラム先端部が他方のユニットの先端部
と嵌合するようにすればよく、上部ユニットのドラム先
端部を下部ユニットのドラム先端部に挿入する接合形式
はその例である。前記ガス誘導室及び回転軸についても
適宜に分割して作製し、現地で一体に組み立てをし、前
記ユニットの組み立てと共に本体に組み込むことにすれ
ばよい。上記ユニットは、水平断面で分割するだけでは
なく垂直断面で分割したユニットとしてもよく、大型装
置の場合には製作及び輸送上の困難を解消できてしかも
経済的であって特に有利となる。設置スペース及び排ガ
ス処理量に応じて発明A、発明B又は発明Cのいずれか
の装置形式を選択することができる。
【0068】本発明は、前述のように、排ガス処理用途
に対して後続の主処理装置の前処理装置として、多成分
系の排ガス中に含まれる高沸点物質などの各種吸着材又
は触媒の劣化要因物質を除去する目的に使用することが
できる。この場合に、目的除去成分である高沸点物質以
外の成分は、粒状吸着材の更新直後であって使用時間の
短いドラムの区画内においては高沸点物質と共に吸着材
に吸着捕捉される。そのため、該成分は該区画から排出
されるガス中には含まれない。更に使用時間の長い区画
においては、該成分が該区画から排出されるガス中に漏
洩し始め、以後は急速にかつ多量に漏洩し破過するに至
る。従って、該成分が漏洩し始める区画から粒状吸着材
の更新区画までの使用時間の長い区画から排出されるガ
スのみを後続の主処理装置に供給して処理をし、その他
の使用時間の短い区画から排出されるガスはそのまま放
出すればよい。これにより後続の主処理装置が処理すべ
き排ガス量を効果的に低減できるのである。本発明の吸
着装置を直列多段に使用する場合も同様である。
【0069】本発明のうちの発明Aを用いて、上記方法
を実施するための構成例を図16に示す。前述のドラム
の更新区画を通過したガスを集塵室に導く方法と同様に
して、ケーシングにガス誘導仕切壁を設けて当該ガスを
誘導することにより、上記目的を簡易に達成できる。被
処理ガス中の上記成分の濃度変動などを考慮して、放出
ガスライン46に別に処理装置を設けることは自由であ
る。更新区画の集塵処理を同時に実施する場合は、各々
のガス誘導仕切壁によりケーシングの排出ガスゾーンを
3分割することになる。また、発明B又は発明Cの吸着
装置を用いる場合も同様にすればよく、例えば図13に
おいて更新区画の排出ガスのガス誘導室と同様にして上
記放出ガスのガス誘導室を設け、図下部から更新区画の
排出ガスを排出するラインと同様にして図上部から上記
放出ガスを排出するラインを構成すればよい(図示省
略)。
【0070】
【発明の効果】本発明の連続式吸着装置によれば、被処
理ガスの通流を中断することなく、吸着構成体中の粒状
吸着材を使用時間が長い順序に更新することができ、連
続的に一定の吸着能力を維持することができる。本発明
の吸着装置は、大風量のガス処理用途の主吸着装置とし
て好適であるばかりでなく、他の形式の主処理装置の前
処理装置又は後処理装置としても有効に利用でき、従来
の大風量のガス処理用途の粒状吸着材を用いる吸着装置
の欠点を大幅に改善したものと云える。特に、繊維状活
性炭、ハニカムローター、燃焼用触媒などを劣化させる
高沸点物質、ミストその他の劣化要因物質を含む大風量
の排ガスから有機溶剤などの有臭・有害物質を経済的に
除去するための主吸着装置又は他の形式の主処理装置の
前処理装置として好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吸着装置の一例の立面図である。
【図2】従来の吸着装置本体の断面立面図である。
【図3】本発明の吸着装置の一例の断面平面図である。
【図4】本発明の吸着装置のドラム上部のガスシール部
断面図である。
【図5】本発明の吸着装置のドラム下部のガスシール部
断面図である。
【図6】本発明の吸着装置の簡易断面図である。
【図7】本発明の吸着装置のドラム下部の断面図であ
る。
【図8】本発明の吸着装置のドラム下部制御板駆動機構
の正面図である。
【図9】本発明の吸着装置のドラム下部制御板駆動機構
の断面側面図である。
【図10】本発明の吸着装置のケーシング天板とドラム
間のガスシール部断面図である。
【図11】本発明の集塵機を連結した吸着装置の断面平
面図である。
【図12】本発明の集塵機を連結した吸着装置の断面立
面図である。
【図13】本発明の吸着装置の他の例の断面立面図であ
る。
【図14】本発明の吸着装置の他の例の断面平面図であ
る。
【図15】本発明の吸着装置の他の例のドラム下部断面
図である。
【図16】本発明の吸着装置を直列多段又は主処理装置
の前処理装置として用いた例の断面平面図である。
【符号の説明】
1 ケーシング 2 ドラム 3 仕切壁 4 粒状活性炭 5 ガスシール材 6 駆動装置 7 被処理ガス導入口 8 被処理ガス排出口 9 粒状活性炭供給口 10 粒状活性炭排出口 11 粒状活性炭供給槽 12 粒状活性炭受槽 13 弁機構 14 弁機構 15 再生用ガス加熱器 16 再生排ガス冷却凝縮器 17 凝縮液受槽 18 真空発生装置 19 脱着用ガス供給ライン 20 再生排ガス排出ライン 21 乾燥、冷却用ガス供給ライン 22 多孔パイプ 23 弁機構 24 篩 25 移送コンベア 26 ドラム支持脚 27 車輪 28 回転軸 29 支持材 30 粒状活性炭流出防止リング 31 真空発生装置バイパスライン 32 スクレーパー 33 制御板 34 二重リング 35 更新区画 36 ガス誘導仕切壁 37 エアーパルス逆洗付バグフィルター 38 ガスブロアー 40 弁機構 41 円錐状通路 42 ガス誘導室 43 排出ノズル 44 スクレーパー 45 回転板状体 46 放出ガスライン 47 主処理装置又は後段の本発明吸着装置 48 回転片 49 第1水平突起 50 第2水平突起 51 第1垂直突起 52 第2垂直突起 53 集塵室 54 集塵室下部受槽 55 分岐・結合機構 56 排出速度調整装置 57 弁機構 58 排出速度調整装置

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通気性を有する鉛直の環状壁で環状空間
    を形成し、該環状空間を鉛直の仕切壁で多区画に区分
    し、各区画内に粒状吸着材を充填してなる吸着構成体
    を、被処理ガス導入口、被処理ガス排出口、粒状吸着材
    供給口及び粒状吸着材排出口を有する気密なケーシング
    内に立設し、該ケーシング内空間を被処理ガスの導入ゾ
    ーン、吸着処理ゾーン及び排出ゾーンに区分し、上記吸
    着構成体の各区画を順次に上記ケーシングの粒状吸着材
    供給口及び粒状吸着材排出口と連通せしめ、該区画内の
    粒状吸着材を移動層を形成させながら更新することによ
    り被処理ガスを連続的に吸着処理する連続式吸着装置に
    おいて、粒状吸着材排出口から粒状吸着材供給口に至る
    粒状吸着材循環経路及び該循環経路のバイパス経路を各
    々配管設備及び粒状吸着材移送設備で構成し、上記循環
    経路内に少なくとも粒状吸着材受入口及び粒状吸着材払
    出口を設けた粒状吸着材供給槽を配設し、上記バイパス
    経路内に少なくとも粒状吸着材受入口、粒状吸着材払出
    口、再生用ガス供給口及び再生排ガス出口を設けた粒状
    吸着材受槽を配設したことを特徴とする連続式吸着装
    置。
  2. 【請求項2】 吸着構成体をケーシング内に回転可能に
    立設した請求項1の連続吸着装置。
  3. 【請求項3】 各区画下端に遠隔駆動式弁機構を備えた
    吸着構成体を、各区画上端を粒状吸着剤供給口と連通し
    てケーシング内に立設した請求項1の吸着装置。
  4. 【請求項4】 吸着構成体を、各区画上端を粒状吸着材
    供給口と連通してケーシング内に立設し、上記吸着構成
    体下端に近接して回転可能にして少なくとも1個の開口
    を有し、該開口に遠隔駆動式弁機構を備えた板状体を上
    記ケーシング内に設けた請求項1の吸着装置。
  5. 【請求項5】 吸着装置が、吸着構成体ユニットをケー
    シングユニット内に立設したユニットを組み合わせて一
    体とした吸着装置である請求項1、3又は4いずれか1
    項の吸着装置。
  6. 【請求項6】 吸着構成体の端部分が先細り状の環状コ
    ーン形状である請求項1〜5のいずれか1項の吸着装
    置。
  7. 【請求項7】 粒状吸着材供給槽の下部が末広がり状の
    環状コーン形状である請求項1〜6のいずれか1項の吸
    着装置。
  8. 【請求項8】 吸着装置が集塵機を連結した吸着装置で
    ある請求項1〜7いずれか1項の吸着装置。
  9. 【請求項9】 粒状吸着材受槽が多管式熱交換器である
    請求項1〜8のいずれか1項の吸着装置。
  10. 【請求項10】 バケットコンベアを循環経路の構成要
    素とする請求項1〜9のいずれか1項の吸着装置。
  11. 【請求項11】 バケットコンベアがピボットコンベア
    である請求項10記載の吸着装置。
  12. 【請求項12】 ニューマチックコンベアを循環経路の
    構成要素とする請求項1〜9のいずれか1項の吸着装
    置。
  13. 【請求項13】 通気性を有する鉛直の環状壁で環状空
    間を形成し、該環状空間を鉛直の仕切壁で多区画に区分
    し、各区画内に粒状吸着材を充填してなる吸着構成体
    を、被処理ガス導入口、被処理ガス排出口、粒状吸着材
    供給口及び粒状吸着材排出口を有する気密なケーシング
    内に立設し、該ケーシング内空間を被処理ガスの導入ゾ
    ーン、吸着処理ゾーン及び排出ゾーンに区分し、上記吸
    着構成体の各区画を順次に上記ケーシングの粒状吸着材
    供給口及び粒状吸着材排出口と連通せしめ、該区画内の
    粒状吸着材を移動層を形成させながら更新排出し、配管
    設備及び粒状吸着材移送設備で構成した粒状吸着材排出
    口から粒状吸着材供給口に至る粒状吸着材循環経路のバ
    イパス経路内に配設した少なくとも粒状吸着材受入口、
    粒状吸着材払出口、再生用ガス供給口及び再生排ガス出
    口を設けた粒状吸着材受槽に、上記更新排出する粒状吸
    着材を上記粒状吸着材循環経路を経て受入れ、該受槽に
    おいて引き続き再生操作を施して再生し、再生された粒
    状吸着材を再度上記循環経路を経て、上記循環経路内に
    配設した少なくとも粒状吸着材受入口及び粒状吸着材払
    出口を設けた粒状吸着材供給槽に受け入れることにより
    被処理ガスを連続的に吸着処理することを特徴とするガ
    スの連続吸着処理方法。
  14. 【請求項14】 請求項1〜12のいずれか1項の吸着
    装置を直列多段に配設し、前段の吸着装置における処理
    済みガスのうち、粒状吸着材の更新後経過時間の短い区
    画を通過したガスを、他の区画を通過したガスと区分し
    て側流として除去し、後段の吸着装置に供給しないこと
    を特徴とするガスの連続吸着処理方法。
  15. 【請求項15】 請求項1〜12のいずれか1項の吸着
    装置が被処理ガスの主処理装置の前処理装置であり、該
    前処理装置における処理済みガスのうち、粒状吸着材の
    更新後経過時間の短い区画を通過したガスを、他の区画
    を通過したガスと区分して側流として除去し、主処理装
    置に供給しないことを特徴とするガスの連続吸着処理方
    法。
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