JP2008207138A - 炭化水素の除去・回収装置 - Google Patents

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光宏 多田
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Abstract

【課題】装置全体のコンパクト化を図ると共に排ガス中からの炭化水素の除去、回収を効率的に行うことが可能な炭化水素の除去・回収装置を提供する。
【解決手段】排ガス中の炭化水素を吸着させるための吸着剤を収納する吸着塔1と、該吸着塔1に排ガスを供給して、排ガス中の炭化水素を前記吸着剤に吸着させることで炭化水素の除去を行う除去手段2と、前記吸着剤に吸着させた炭化水素の脱着、回収を行う回収手段3とを備え、前記吸着塔1に収納される吸着剤が、吸着塔1内に装入及び取り外し可能なカートリッジ111として構成され、前記カートリッジ111内においては、前記吸着剤により形成された平板状の充填層113が、複数平行となるように配置され、充填層113の一方の側面側に供給された排ガスが、前記充填層113を通過して他方の側面側に抜けるようなガス流れを形成するように構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、揮発性有機化合物(VOC)等の炭化水素を含む排ガスの処理方法に関し、特に塗料、接着剤、インキ、石油化学製品、ガソリン等を扱う施設から排出される排ガスの処理方法に関するものである。
近年、浮遊状粒子物質(SPM)や光化学オキシダントに係わる大気汚染が問題となっており、その原因物質の一つであるVOC(揮発性有機化合物)等の炭化水素の排出抑制が求められている。一般に炭化水素の除去方法としては、燃焼法、膜分離法、吸着法、吸収法等が知られている。
この中で、燃焼法は、処理に伴い二酸化炭素が多量に排出される。そのため、二酸化炭素の排出抑制が重要な課題となっている昨今での処理方法としては適切な方法とはいえない。
これに対し、膜分離法、吸着法、吸収法は、燃焼法とは異なり、二酸化炭素の排出量が極めて少なく、また排ガス中から除去した炭化水素を回収することで再利用が図れるという利点を持つ処理方法である。但し、膜分離法や吸収法は、排ガス中の炭化水素濃度が数%未満、具体的には1〜5%程度未満となるような比較的低濃度の排ガス中から炭化水素を回収するのにはあまり向いていない。炭化水素濃度が数%未満である比較的低濃度の排ガスの処理方法としては、吸着法が適している。
このような吸着法としては、PSA法(圧力スイング吸着)やTSA法(温度スイング吸着)、前記両方式を複合したPTSA法が用いられており、これらについて数々の提案がなされている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
特開2005−862号公報 特開2002−35541号公報
上述の吸着法に用いる吸着塔としては、一般に、図7に示すような形式の吸着塔(以下、「一般型吸着塔」という)が用いられてきた。吸着法により排ガスの処理を行う場合、吸着塔内で用いる吸着剤が流動しない範囲の流速で運転を行う必要があり、この速度としては、概ね0.1〜0.5m/sec程度とされている。このような条件の下、吸着塔の断面積は排ガス量と流速に基づいて決定されるため、一般型吸着塔は、必然的にその形状が大きくなってしまうという問題を有していた。特に、処理する排ガスの量が多い場合には、非常に大型の装置構成とならざるを得なかった。
大型の吸着塔は、その吸着塔の設置面積が大きくなるばかりでなく、排ガスを流す際の吸着塔内における圧力損失が大きくなり、大きなブロワーを用いる必要が生じ、非経済的である。更に、排ガス中の炭化水素を吸着させる際に発生する吸着熱が、吸着剤充填層の内部に蓄積し、吸着剤充填層の温度上昇を招く。吸着剤の温度が上昇すると、その平衡吸着量が低下するため、吸着性能の低下を招くこととなる。
また、吸着された炭化水素の脱着時においても問題が生じる。つまり、真空ポンプにより減圧を行い、吸着した炭化水素を脱着する場合(PSA方式)では、吸着塔内での圧力損失および吸着塔の容積が大きいことに起因して、真空ポンプの排気能力を大きくする必要がある。一方、パージガスと真空ポンプとを併用する場合でも、上記と同様の理由により、パージガス用ブロワー、あるいは真空ポンプを大きくする必要がある。
また、TSA法により吸着した炭化水素を脱着させる場合においても、吸着剤充填層の容積が大きいため、加熱、冷却に時間が掛かり非効率的である。
このように、上記一般型吸着塔を用いた従来の方式では、吸着塔の形状が大きくなることに起因し、ブロワーや真空ポンプを大きくする必要がある。また、上記理由により炭化水素の吸着・脱着性能についても低下を招くため、プロセス全体として非効率となっていた。
そこで、本発明は、装置全体のコンパクト化を図ると共に排ガス中からの炭化水素の除去、回収を効率的に行うことが可能な炭化水素の除去・回収装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下のような特徴を有する。
[1]炭化水素を含有する排ガス中から炭化水素の除去、回収を行う炭化水素の除去・回収装置であって、
排ガス中の炭化水素を吸着させるための吸着剤を収納する吸着塔と、
該吸着塔に排ガスを供給して、排ガス中の炭化水素を前記吸着剤に吸着させることで炭化水素の除去を行う除去手段と、
前記吸着剤に吸着させた炭化水素の脱着、回収を行う回収手段とを備え、
前記吸着塔に収納される吸着剤が、吸着塔内に装入及び取り外し可能なカートリッジとして構成され、
前記カートリッジ内においては、前記吸着剤により形成された平板状の充填層が、複数平行となるように配置され、充填層の一方の側面側に供給された排ガスが、前記充填層を通過して他方の側面側に抜けるようなガス流れを形成するように構成されていることを特長とする炭化水素の除去・回収装置。
[2]上記[1]において、充填層の層厚が100mm以下であることを特徴とする炭化水素の除去・回収装置。
[3]上記[1]または[2]において、カートリッジが吸着塔内に2基以上分割されて設置され、前記各カートリッジが、それぞれ独立に吸着塔内に装入及び取り外し可能に構成されていることを特徴とする炭化水素の除去・回収装置。
本発明によれば、装置全体のコンパクト化を図ると共に排ガス中からの炭化水素の除去、回収を効率的に行うことが可能な炭化水素の除去・回収装置が提供される。
以下、本発明を実施するための最良の形態の一例を説明する。
図1は、本発明に係る炭化水素の除去・回収装置の一実施形態を示す概略構成図である。図1に示すように、本発明に係る除去・回収装置は、炭化水素を含有する排ガス(以下、「被処理排ガス」ともいう)中から炭化水素の除去、回収を行う装置であって、排ガス中の炭化水素を吸着させるための吸着剤11を収納する吸着塔1と、この吸着塔1に排ガスを供給して、排ガス中の炭化水素を前記吸着剤11に吸着させることで排ガス中から炭化水素の除去を行う除去手段2と、前記吸着剤11に吸着された炭化水素の脱着、回収を行う回収手段3とを有する。
そして、前記吸着塔1に収納される吸着剤11が、吸着塔内に装着及び取り外しが可能、つまり着脱可能なカートリッジ111として構成されている。
ここで、前記除去手段2は、例えば、被処理排ガスを吸着塔1内に導入するための導入配管21と、この配管21の途中に設けられ、被処理排ガスを吸着塔1内に所定の圧力で導入するためのブロワー22とにより構成することができる。被処理排ガスは、前記ブロワー22により所定の圧力に加圧されて、吸着塔1のガス流入側から供給される。吸着塔1内に供給された被処理排ガスは、収納される吸着剤11の間を通過する際に、その中に含有される炭化水素成分が吸着剤に吸着され、炭化水素成分が除去されたガスのみが吸着塔1のガス流出側から外部に排出される。
また、前記回収手段3は、例えば、前記吸着塔1内の吸着剤11から脱着させた炭化水素の回収を行うための回収配管31と、吸着塔1内の吸着剤から脱着させた炭化水素を回収貯蔵するための回収設備32とにより構成することができる。
ここで、前記吸着剤11から炭化水素を脱着させる方法としては、
a)吸着塔1内を減圧にする方法
b) 吸着塔1内にパージガスを流しながら減圧にする方法
c) 吸着塔1内の吸着剤を加熱する方法
のいずれか1つ、あるいは何れか2つ以上の組合せを用いることができる。
上記a)吸着塔1内を減圧にする方法の場合、例えば、図1に示す回収配管31の途中に真空ポンプを設けて、それにより吸着塔1内を減圧して、吸着剤11に吸着した炭化水素の脱着を行う。この場合には、後に詳述する本発明のカートリッジ構成により、吸着塔1内における圧力損失が低く、かつ吸着塔1の容積を小さくできることから、真空ポンプによる減圧操作が効率的に行なわれ、真空ポンプを小さくすることが可能である。
また、上記b) 吸着塔1内にパージガスを流しながら減圧にする方法の場合、吸着塔1内における圧力損失が低くかつ吸着塔1の容積を小さくできることから、パージガスおよび真空ポンプによる脱着操作が効率的に行なわれ、パージガス用ブロワーあるいは真空ポンプを小さくすることが可能である。
さらに、上記c) 吸着塔1内の吸着剤を加熱する方法の場合、吸着剤の層厚が薄いため、吸着剤の温度の変化が早く、効率的に運転することができる。
脱着の具体的な方法としては、PSA法、TSA法、PTSA法、パージガス+PSA法、パージガス+TSA法、パージガス+PTSA法などを用いることができる。TSA法については、水蒸気による脱着、高温ガスによる脱着、吸着剤の間接加熱による脱着が用いられ、いずれの方式であっても本発明に好適に適用できる。なお、排水処理が不要であることから、PSA法あるいはパージガス+PSA法による脱着が特に好ましい。
脱着した炭化水素の回収は、前記回収設備33において、脱着させた炭化水素ガスを冷却、吸収の手段により液化することで行なわれる。
図1においては、前記配管21と配管31との一部を共通に使用している場合を示しているが、それぞれを別々に吸着塔1に接続するようにしてもよい。この場合、前記配管31を、前記配管21の接続されている吸着塔1のガス流入側に接続することが好ましいが、吸着塔1のガス流出側に接続しても本発明の効果を奏することができる。
図2に、前記カートリッジ111の構成の一例を示す。図2に示すように、前記カートリッジ111は、例えば、被処理排ガスに対して耐腐食性を有する剛体で構成される筺体112の内部に、前記吸着剤11により形成された平板状の充填層113を、それぞれが平行となるように、好ましくはそれぞれが面対称となるように複数配置することにより構成される。そして、この筺体112を吸着塔1内部に、装入及び取り外し可能、つまり着脱可能に構成することで、前記カートリッジとしての吸着剤11が構成できる。ここでは、吸着剤11をカートリッジ構造として、吸着塔1内に着脱可能とすることで、吸着剤の交換や装置内の点検等のメンテナンスを容易に行なうことが可能となる。
ここで、前記充填層113の構成の一例について説明する。前記充填層113は、その外枠となる収納ケースに、吸着剤を充填することで構成できる。なお、前記収納ケースには、その中に充填される吸着剤の交換を容易とするための開閉可能な蓋部が設けられており、前記吸着剤は、収納ケース内において、前記蓋部との隙間がなく圧密充填される。収納ケース内に吸着剤を圧密充填する方法としては、例えば、バイブレータで振動を与えながら充填する、充填時に棒などで上から押さえつけるなどの方法が挙げられる。また、吸着剤と蓋部との間にも隙間が生じない様に、グラスウールなどの緩衝材を用いて圧着させてもよい。これにより、この充填層113を通過する被処理排ガスのショートパス(吹き抜け)を防止でき、吸着剤と被処理排ガスとの接触効率を高くすることが可能となる。さらに、被処理排ガスの充填層113を通過する流速を速くした場合においても、吸着剤の流動を防止できる。
前記収納ケースの形状は、充填層113内を被処理排ガスが均一に通過できること、さらに、ケースの製作が比較的容易であることなどを考慮すると、平板状の直方体形状が一般的であるが、この収納ケースが、実質的に平行な1組の面を、一方をガス流入側面、他方をガス流出側面として有していれば前記直方体形状に限られるものではない。
また、前記収納ケースの材質は耐久性、耐熱性の観点から鋼鉄製、ステンレス製などの金属製とすることが好ましく、また、ガス流入側面及びガス流出側面は、これらの金属からなる金網、パンチングメタル(打抜金網)などの通気性を有する素材から形成することが好ましい。前記ガス流入側面及びガス流出側面は通常は平面であり、また、互いに実質的に平行であることが好ましい。なお、これらガス流入側面及びガス流出側面は通常は共に四角形で、かつ、面対称とすることが好ましい。
また、前記吸着剤11としては、シリカゲルやゼオライト等の無機吸着剤や、活性炭等を用いることができ、吸着、脱着性能に優れた吸着剤が好ましい。吸着剤として活性炭を用いる場合、その形状は破砕状や円柱状、球状、繊維状等を使用できる。特に好ましい吸着剤は、比表面積が1000m/g以上であり、細孔容積が0.6ml/g以上と大きく、かつ細孔径が2〜20nm程度のメソ孔が相対的に多く、特に細孔径分布のピークを2〜3nmに有するものである。これらの条件を満たす吸着剤としては、自動車のキャニスター用に用いられる活性炭が特に好ましい。
使用する吸着剤の粒径は、小さいほど吸着/脱着速度が上がり有利である。しかし、粒径が小さすぎる場合は、充填層113での圧力損失が大きくなってしまう。また、前記収納ケースにおけるガス流入側面及びガス流出側面として必要な強度を確保しながら、より粒径の小さい吸着剤の保持が可能な、充分に小さい孔を有するガス透過面の作製が困難ないし実用的でなくなる。そのため、吸着剤の粒径は0.5〜2.4mm程度のものが好ましい。
次に、図2により、カートリッジ111内でのガス流れの様子を説明する。被処理排ガスは、図2に示すように、前記カートリッジ111のガス流入側に設けられた流入口114から、前記カートリッジ111の内部に配置された充填層113の一方の側面側であるガス流入側面側にのみ供給される。そして、前記充填層113のガス流入側面側に供給された被処理排ガスは、充填層113を通過して他方の側面側であるガス流出側面側に抜けて、前記カートリッジ111のガス流出側に設けられた流出口115から排出される。このように、カートリッジ111内に供給された被処理排ガスは、いわゆるクロスフローのガス流れを形成するように、吸着剤の充填された充填層113を通過するように構成されている。
前記カートリッジ111の内部には、複数の充填層113が平行となるように、好ましくはそれぞれが面対称となるように配置されているが、充填層113を挟んで一方の側面がガス流入側面、他方の側面がガス流出側面となるように配置される。ここで、充填層113のガス流出側面側のガス流入側(図では上方)には、被処理排ガスが直接供給されないように、ガスの侵入を遮断するための遮断板116が設けられている。また、充填層113のガス流入側面側のガス流出側(図では下方)には、充填層113を通過しないガスがそのままカートリッジ111の外に排出されないように遮断板117が設けられている。
これにより、充填層113のガス流入側面側に供給された被処理排ガスは、必ず充填層113を通過して、ガス流出側面側から排出されるというクロスフローのガス流れが形成される。
カートリッジ111内において、充填層113を、複数が平行となるように、好ましくはそれぞれが面対称となるように配置し、さらに、被処理排ガスのガス流れをクロスフローのガス流れとすることで、カートリッジ111内における被処理排ガスの流れが均一化され、被処理排ガスが接触する充填層113の有効面積を大きくとることが可能となる。これにより、吸着剤と被処理排ガスとの接触効率が高まり、高い吸着性能が発揮され、同じ吸着性能の装置であれば吸着塔1の設置面積を小さくすることが可能となり、設備費及びランニングコストを低減でき経済的である。さらに、被処理排ガスが接触する充填層113の有効面積を大きくとることができるため、充填層113を通過する被処理排ガスの流速が遅くなり、充填層113での圧力損失が小さく、ブロワーが小型化でき経済的である。
カートリッジ111内に供給された被処理排ガスは、充填層113を通過する際に、その中に含有される炭化水素成分が吸着剤に吸着される。これにより、充填層113を通過し、炭化水素成分が吸着剤に吸着除去されたガスのみがカートリッジ111から排出される。
ここで、前記充填層113の層厚は、10mm以上、100mm以下とすることが好ましく、さらに好ましくは30mm以上、50mm以下である。
本発明においては、上述の構成とすることで、カートリッジ111内における被処理排ガスのガス流れが均一化され、被処理排ガスが接触する充填層113の有効面積を大きくとることが可能となる。そのため、充填層113の層厚を、好ましくは10mm以上、100mm以下、さらに好ましくは30mm以上、50mm以下と薄くした場合においても、被処理排ガス中から炭化水素を除去するために必要な吸着剤との最低限の接触時間を確保できる。また、充填層113の層厚を薄くできるため、充填層113を通過する際の圧力損失を低く抑えることが可能となる。これにより、低圧損と吸着及び脱着性能を共に両立でき、非常に効率的である。
また、層厚が100mm以下と薄いため、被処理排ガス中の炭化水素が吸着剤に吸着する時に発生する吸着熱の放熱が容易であり、吸着剤の温度上昇による吸着性能の低下が防止できる。さらに、TSA法あるいはPTSA法により吸着を行う場合は、吸着剤における熱の出入りを早くでき、温度変化が迅速に行われるため、効率的に運転することができる。
ここで、前記充填層113の設置数は、被処理排ガスの流量や炭化水素の含有濃度等により適宜設定し得るものである。なお、小流量、低含有濃度の被処理排ガスを処理する場合であれば、前記充填層113の設置数は、1つでもかまわない。
図1においては、吸着塔1を1基のみ設置する場合を示しているが、吸着塔を2基以上設置してもかまわない。この場合、各吸着塔を直列または並列に設置し、処理する排ガスの条件に応じて、吸着、脱着工程を振り分けて運転することができる。
図3に、吸着塔を2基設置した場合の構成の一例を示す。図3に示すように、一方の吸着塔1aで被処理排ガス中の炭化水素の吸着を行っている間に、他方の吸着塔1bにおいて、吸着剤に吸着させた炭化水素の脱着を行う。逆に、吸着塔1bで被処理排ガス中の炭化水素の吸着を行っている間は、吸着塔1aにおいて、吸着剤に吸着させた炭化水素の脱着を行う。このように、吸着と脱着をそれぞれの吸着塔1a,1bで交互に行うことで、被処理排ガスの吸着処理を連続して行うことができる。なお、図3では図示を省略し、吸着塔1aで被処理排ガス中の炭化水素の吸着を行う場合の除去手段2と、吸着塔1bで吸着剤に吸着させた炭化水素の脱着を行う場合の回収手段3とのみを記載しているが、吸着塔1a,1bには、それぞれ除去手段2及び回収手段3を共に有している。
ここで、図3に示すように、被処理排ガス中から炭化水素の除去を行ったガス、つまり吸着剤を通過したガス(清浄排ガス)の全部またはその一部を脱着中の吸着塔にパージガスとして供給するようにしてもよい。また、回収設備32で炭化水素を回収除去した後のガスを、さらに、被処理排ガスに混ぜて吸着塔内に供給するようにしてもよい。これにより、ガスの循環使用が可能となり、吸着しきれずに外部に漏れる炭化水素成分をより減少させることが可能となる。また、回収設備32で炭化水素を回収除去した後のガスを被処理排ガスに混合可能に構成し、その混合量を調整することで、吸着塔内に供給する被処理排ガスの炭化水素濃度の調整が可能となり、安定かつ効率的な吸着が可能となる。
また、本発明においては、吸着塔1内において、前記カートリッジ111を2基以上分割して設置してもよい。この場合、それぞれのカートリッジ111を、独立に吸着塔1内に装入及び取り外し可能、つまり着脱可能に構成することが好ましい。
被処理排ガスの流量が多い場合、例えば、排ガス中の炭化水素濃度が1%程度の被処理排ガスを数万〜数十万m/h程度処理する場合には、前記カートリッジ1基あたりの大きさが非常に大きくなる。この場合、メンテナンス時等に吸着塔からこのカートリッジを着脱する際の作業性が非常に悪化する。そのため、カートリッジを2基以上に分割して、吸着塔内に並列または直列に設置することが好ましい。
吸着塔内にカートリッジを並列に設置する場合は、吸着塔の圧力損失を低く維持することが可能となる。また、カートリッジを直列に設置する場合には、その分圧力損失は上昇するものの、本発明においては、上述のカートリッジ構造とすることで、そもそもカートリッジ1基あたりの圧力損失が低いため、問題にならない程度に維持できる。
さらに、吸着剤の性能が劣化した場合や、排ガス発生側の除塵設備の不具合等により被処理排ガス中に含まれるダストが増加し、それが吸着剤に堆積した場合等においても、上流側のカートリッジから交換することで、全ての吸着剤を交換する必要が無くなり、非常に効率的である。また、カートリッジ構造とすることで交換も容易である。なお、カートリッジの配置を並列、直列いずれに配置するか、あるいはどのようにこれらを組み合わせて配置するかは、装置の使用条件等に応じて適宜設定し得るものである。
図4〜6に、吸着塔1内において、前記カートリッジ111を2基以上分割して設置した場合の一例を示す。
図4は、4基のカートリッジ111を縦2列、横2列の並列に並べたものを、上下2段に直列に並べた場合を示している。ここで、並列に並べるカートリッジの個数及び直列に並べる段数は適宜設定し得る。
また、図5は、吸着塔1内に2基のカートリッジ111a,111bを独立の2系統として分割して設置した場合を示す。この場合、吸着塔1内のそれぞれの系統において吸着、あるいは脱着操作が可能となる。これにより、従来2塔必要であった吸着塔を1塔とすることが可能となり、装置全体を更にコンパクト化することが可能となる。なお、図5では図示を省略し、カートリッジ111aで被処理排ガス中の炭化水素の吸着を行う場合の除去手段2と、カートリッジ111bで吸着剤に吸着させた炭化水素の脱着を行う場合の回収手段3とのみを記載しているが、カートリッジ111a,カートリッジ111bには、それぞれ除去手段2及び回収手段3を共に有している。
ここでは、図3に示す場合と同様に、被処理排ガス中から炭化水素の除去を行ったガス、つまりカートリッジ111aを通過したガス(清浄排ガス)の全部またはその一部を脱着中のカートリッジ111bにパージガスとして供給するようにしてもよい。また、回収設備32で炭化水素を回収除去した後のガスを、さらに、被処理排ガスに混ぜてカートリッジ111aに供給するようにしてもよい。これにより、ガスの循環使用が可能となり、吸着しきれずに外部に漏れる炭化水素成分をより減少させることが可能となる。また、回収設備32で炭化水素を回収除去した後のガスを被処理排ガスに混合可能に構成し、その混合量を調整することで、吸着塔内に供給する被処理排ガスの炭化水素濃度の調整が可能となり、安定かつ効率的な吸着が可能となる。
なお、図5に示す場合において、それぞれのカートリッジ111a,111bを図4に示すように、並列に複数に分割し、さらに、直列に複数に分割するようにしてもよい。
また、本発明においては、図6に示すように、吸着塔1内に3基のカートリッジ111a,111b,111cを独立の3系統として分割して設置してもよい。ここでは、図5において、回収設備32で炭化水素を回収除去した後のガスを、さらに、カートリッジ111bに導入して、そこで、前記ガス中に残存する炭化水素を吸着剤に吸着させた後のガスを被処理排ガスに混ぜてカートリッジ111aに供給するようにしている。これにより、脱着ガス中の炭化水素濃度を上昇させることができるため、炭化水素の回収率を高くすることが可能となる。
以上、本発明においては、吸着剤をカートリッジ構造としているため、吸着塔内でのレイアウトをある程度自由に変更することが可能となる。これにより、目的に合った最適のレイアウトに吸着剤を配置できる。さらに、カートリッジの内部構造を上述の構成とすることで、装置全体のコンパクト化を図ると共に排ガス中からの炭化水素の除去、回収を効率的に行うことが可能な炭化水素の除去・回収装置が提供される。
本発明に係る炭化水素の除去・回収装置の一実施形態を示す概略構成図である。 本発明に係るカートリッジの構成の一例を示す図である。 本発明に係る吸着塔を2基設置した場合の構成の一例を示す図である。 本発明に係る吸着塔内において、カートリッジを2基以上分割して設置した場合の一例を示す図である。 本発明に係る吸着塔内において、カートリッジを2基以上分割して設置した場合の他の一例を示す図である。 本発明に係る吸着塔内において、カートリッジを2基以上分割して設置した場合の他の一例を示す図である。 従来、吸着法において一般に用いられていた吸着塔の構成を示す図である。
符号の説明
1 吸着塔
11 吸着剤
111 カートリッジ
112 筺体
113 充填層
114 流入口
115 流出口
116,117 遮断板
2 除去手段
21 導入配管
22 ブロワー
3 回収手段
31 回収配管
32 回収設備

Claims (3)

  1. 炭化水素を含有する排ガス中から炭化水素の除去、回収を行う炭化水素の除去・回収装置であって、
    排ガス中の炭化水素を吸着させるための吸着剤を収納する吸着塔と、
    該吸着塔に排ガスを供給して、排ガス中の炭化水素を前記吸着剤に吸着させることで炭化水素の除去を行う除去手段と、
    前記吸着剤に吸着させた炭化水素の脱着、回収を行う回収手段とを備え、
    前記吸着塔に収納される吸着剤が、吸着塔内に装入及び取り外し可能なカートリッジとして構成され、
    前記カートリッジ内においては、前記吸着剤により形成された平板状の充填層が、複数平行となるように配置され、充填層の一方の側面側に供給された排ガスが、前記充填層を通過して他方の側面側に抜けるようなガス流れを形成するように構成されていることを特長とする炭化水素の除去・回収装置。
  2. 充填層の層厚が100mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の炭化水素の除去・回収装置。
  3. カートリッジが吸着塔内に2基以上分割されて設置され、前記各カートリッジが、それぞれ独立に吸着塔内に装入及び取り外し可能に構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の炭化水素の除去・回収装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011125799A (ja) * 2009-12-18 2011-06-30 Morikawa Co Ltd 低沸点有機溶剤の回収方法
JP2012050959A (ja) * 2010-09-03 2012-03-15 Jfe Engineering Corp 脱臭装置及び脱臭方法
JP2013163156A (ja) * 2012-02-10 2013-08-22 Jfe Engineering Corp 揮発性有機化合物を含有する排ガスの処理装置および処理方法

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