JP2018156023A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
Description
画像情報に応じたトナー像を形成する作像手段と、
回転し、前記作像手段で形成されるトナー像を保持して転写させる像保持体と、
前記像保持体に板状の清掃部材を接触させる清掃装置と、
前記作像手段により前記トナー像を形成するときに前記トナー像が形成されない非画像域に視認されにくい補足トナー像を形成して前記像保持体に保持させ、前記補足トナー像のうち転写されず前記像保持体に残ったトナーを前記清掃部材が接触する部位に到達させる動作を実行する制御手段と、
を備えるものである。
この発明(A3)の画像形成装置は、上記発明A2の画像形成装置において、前記制御手段は、前記補足トナー像を前記非画像域のうち前記像保持体の回転方向と交差する幅方向に分布させた状態で形成するよう制御するものである。
この発明(A4)の画像形成装置は、上記発明A1からA3のいずれかの画像形成装置において、前記トナー像を転写させる記録媒体の色と前記記録媒体に転写されたトナー像からなる画像の濃度を読み取る読取手段を備え、前記制御手段は、前記読取手段から得られる前記記録媒体の色と前記画像の濃度に関する読み取り情報に基づいて前記補足トナー像を形成するときの前記作像手段におけるトナーの色及び使用量の一方又は双方を調整するものである。
この発明(A6)の画像形成装置は、上記発明A5の画像形成装置において、前記トナー像を転写させる記録媒体の表面光沢度と前記トナー像からなる画像が形成された記録媒体の表面光沢度とを読み取る光沢読取手段を備え、前記制御手段は、前記光沢読取手段から得られる前記記録媒体の表面光沢度と画像が形成された記録媒体の表面光沢度に関する読み取り情報に基づいて前記補足トナー像を形成するときの前記透明作像手段における無色透明トナーの使用量を調整するものである。
前記制御手段は、前記補足トナー像を前記潜像保持体と前記中間転写体にそれぞれ保持させるとともに、前記補足トナー像のうち転写されず前記潜像保持体に残ったトナーを前記第1清掃装置の清掃部材が接触する部位に到達させる動作と、前記補足トナー像のうち転写されず前記中間転写体に残ったトナーを前記第2清掃装置の清掃部材が接触する部位に到達させる動作を実行するものである。
この発明(A9)の画像形成装置は、上記発明A1からA7のいずれかの画像形成装置において、前記像保持体として潜像保持体と前記潜像保持体に記録媒体を接触させて通過させるよう搬送する媒体搬送体を備えるとともに、前記清掃装置として前記潜像保持体に板状の清掃部材を接触させる第1清掃装置と前記媒体搬送体に板状の清掃部材を接触させる第3清掃装置を備え、
前記制御手段は、前記補足トナー像を前記潜像保持体及び媒体搬送体に保持させるとともに、前記補足トナー像のうち転写されず前記潜像保持体に残ったトナーを前記第1清掃装置の清掃部材が接触する部位に到達させる動作と、前記補足トナー像のうち転写されず前記媒体搬送体に残ったトナーを前記第3清掃装置の清掃部材が接触する部位に到達させる動作を実行するものである。
この発明(A10)の画像形成装置は、上記発明A1からA9のいずれかの画像形成装置において、前記トナー像を転写させる記録媒体として、連続する媒体を使用するものである。
上記発明A3の画像形成装置では、補足トナー像を非画像域のうち像保持体の回転方向と交差する幅方向に分布させた状態で形成しない場合に比べて、トナーの消費量と非画像域の軸方向におけるトナーの供給むらを抑制することができる。
上記発明A4の画像形成装置では、記録媒体の色と画像の濃度に関する読み取り情報に基づいて作像手段により補足トナー像を形成するときのトナーの色及び使用量の一方又は双方を調整しない場合に比べて、補足トナー像の一部のトナーが記録媒体に転写されることによる画像の色調の変化を的確に抑制することができる。
上記発明A6の画像形成装置では、記録媒体の表面光沢度に関する読み取り情報に基づいて透明作像手段により補足トナー像を形成するときの無色透明トナーの使用量を調整しない場合に比べて、補足トナー像の一部の無色透明トナーが記録媒体に転写されることによる表面光沢の変化を容易に抑制することができる。
上記発明A9の画像形成装置では、画像情報に応じたトナー像を形成するときに非画像域に視認されにくい補足トナー像を形成しない場合に比べて、潜像保持体における第1清掃装置の清掃部材が接触する部位と媒体搬送体における第3清掃装置の清掃部材が接触する部位との双方に、トナーをむらが少なく効率よく供給することができる。
上記発明A10の画像形成装置では、記録媒体として連続する媒体を使用した場合であっても、画像を形成する動作中に非画像域に補足トナー像を形成しない場合に比べて、回転する像保持体における板状の清掃部材が接触する部位にトナーをむらが少なく効率よく供給することができる。
図1から図3は、実施の形態1に係る画像形成装置等を示している。図1はその画像形成装置の全体の概要を示し、図2はその画像形成装置における画像形成手段の概要を示し、図3はその画像形成装置における制御に関する構成の一部を示している。
実施の形態1に係る画像形成装置1は、図1に概念的に示されるように、記録媒体及び連続する媒体の一例である連続紙9に画像を形成する装置である。この画像形成装置1は、連続紙9を供給する供給部10と、供給部10から供給される連続紙9に種々の画像を形成する画像形成部20と、画像形成部20から排出される連続紙9を収容する収容部15とを備えている。
この作像装置21(Y,M,C,K)はいずれも、図2や図3等に示されるように、所要の方向に回転駆動する潜像保持体の一例である感光ドラム22をそれぞれ備えており、その各感光ドラム22の周囲に帯電装置23、露光装置24、現像装置25(Y,M,C,K)、一次転写装置26、ドラム清掃装置27、除電器28等がそれぞれ配置されている。特に作像装置21(Y,M,C,K)における帯電装置23、露光装置24及び現像装置25(Y,M,C,K)は、実際にトナー像を形成する作像手段を構成している。
帯電装置23は、帯電電圧の供給を受けて感光ドラム22の像形成面を帯電させる装置である。露光装置24は、感光ドラム22の帯電後の像形成面に画像情報(信号)に基づく光を露光して静電潜像を形成する装置である。露光装置24には、画像形成装置1の外部から通信手段等を介して接続・入力される画像情報が所要の画像処理等がなされた後に画像信号として入力される。
支持ロール32aは駆動ロールとして、支持ロール32bは駆動ロール32aと協働して中間転写ベルト31の一次転写面を保持する面出し従動ロールとして、支持ロール32cは中間転写ベルト31に張力を付与する張力付与ロールとして、支持ロール32dは中間転写ベルト31の二次転写手前における面出しをする面出し従動ロールとして、支持ロール32eは二次転写バックアップロールとして、支持ロール32fは清掃バックアップロールとして、それぞれ構成されている。
中間転写ベルト31は、図示しない回転駆動装置からの回転動力を駆動ロール32aから受けることにより矢印Bで示す方向に回転駆動する。
また、二次転写装置35においては、図2に両矢印で例示するように、画像形成動作を行わない時期等になると、中間転写ベルト31の外周面に接触している二次転写ロール36が、中間転写ベルト31の外周面から離間する位置に図示しない接触離間機構の作用を受けて移動するよう構成されている。この場合、連続紙9は、二次転写ロール36に支持された状態で中間転写ベルト31の外周面から離間した状態に保たれる。
また、定着装置40においては、画像形成動作をしない時期等になると、加熱用回転体42に接触している加圧用回転体43が、図示しない接触離間機構の作用を受けて加熱用回転体42から離間する位置に移動するよう構成されている。この場合、連続紙9は、加圧用回転体43に支持された状態で加熱用回転体42から離間した状態に保たれる。
さらに、画像形成部20においては、筐体200の外部に、画像形成装置1の動作に関する指示、条件等を入力する入力部51とその動作の条件、状態等の各種情報を表示する表示部52を有する操作表示装置50が配置されている。また、筐体200の内部には、画像形成装置1の全体(上記の各装置など)の動作を総括して制御する中央制御手段60等も配置されている。
この画像形成装置1では、以下に説明する基本的な画像形成動作が行われる。ここでは、4色(Y,M,C,K)のトナー像を組み合わせて構成される多色画像、いわゆるフルカラー画像を形成する場合を例にして説明する。
続いて、露光装置24が外部から入力された画像情報に基づいて4つの色成分(Y,M,C,K)に分解された画像信号を受けて作動することにより、各感光ドラム22の帯電された像形成面に対して画像信号に対応する書き込み露光をそれぞれ行う。これにより、各感光ドラム22の像形成面に、所定の電位で構成される各色成分の静電潜像が個別に形成される。
続いて、各現像装置25(Y,M,C,K)が現像電圧の供給を受けるとともに回転駆動して作動することにより、各感光ドラム22の像形成面に形成された各色成分の静電潜像に対して対応する色のトナーを供給して静電的に付着させる。これにより、各感光ドラム22の像形成面に4色(Y,M,C,K)のトナー像が個別に形成される。
一方、供給部10における連続紙9は、画像形成部20における中間転写装置30の二次転写位置と定着装置40の定着処理部での搬送力を主に受けることにより、繰出し軸12から張力付与搬送装置13と誘導ロール14を経由して所要の長さだけ繰り出されて画像形成部20の内部に導入された後、搬送装置29Aを経て二次転写位置に至るよう搬送される。
定着装置40では、その連続紙9が加熱用回転体42と加圧用回転体43の間の定着処理部に導入されて通過するように搬送され、その通過の際に加圧下で加熱される。これにより、トナー像はそれを構成するトナーが溶融して連続紙9に定着される。
最後に、定着の終了により画像が形成された連続紙9は、収容部15の巻取り軸17による搬送力を受けることにより、誘導ロール18と張力付与搬送装置19を経由して収容部15まで搬送された後に巻取り軸17に巻き取られる。
また、この画像形成装置1は、図3〜図5、図8等に示されるように、各作像装置21(Y,M,C,K)の感光ドラム22におけるドラム清掃装置27の清掃部材27aが接触する部位22sと、中間転写装置30の中間転写ベルト31におけるベルト清掃装置37の清掃部材37aが接触する部位31sとにトナーを補足するよう供給するため、上記画像形成動作のときに視認されにくい補足トナー像Tsを形成する動作を実行する制御手段61を備えている。
このため、補足トナー像Tsは、図8に感光ドラム22の像形成面を展開した模式図で例示されるように、作像装置21(Y,M,C,K)により画像情報に応じて定まる広さの画像形成領域D内にトナー像Tgを形成するときに、その画像形成領域Dのうちトナー像Tgが形成されない非画像域NEに形成される。
非画像域NEは、原則として、上記画像形成領域Dのうちトナー像Tgが形成される画像域GEを除く領域であり、換言すれば上記画像形成領域Dのうち画像域GEを反転処理したときに得られる領域である。しかし、実際には、上記画像形成領域Dから外れる感光ドラム22等に設定されている画質保障領域YEや、その画質保障領域YEから感光ドラム22の回転方向Aと交差する幅方向(軸方向)Eにおいて外れる左右の両端部Ee(但しトナー像の形成は可能な部分)も含めることができる。つまり、非画像域NEは、トナー像の形成ができない部分を除く他は、少なくともドラム清掃装置27の清掃部材27aの幅方向Eに沿う長さに相当する幅を有する領域であることが望ましい。
このため、補足トナー像Tsは、通常のトナー像Tgの層厚又はその形成領域の単位面積当たりのトナー被覆率に比べて、その層厚が薄くなり、又はそのトナー被覆率が低い値になるよう形成されることになる。
図6(a)の結果から、トナー被覆率が0%のときのトナー像の濃度、つまり記録用紙の濃度が約0.07である場合、トナー被覆率が5%を超えると記録用紙との濃度差が生じ始めるが、トナー被覆率が5%以内であれば、記録用紙との濃度差がなく、目立たない(視認されにくい)状態が得られることがわかる。
具体的には、感光ドラム21の像形成面をマイナス極性の帯電電位Vhに帯電したうえで、所定の現像バイアス電位Vdを適用してマイナス帯電のトナーにより反転現像を行う場合は、補足トナー像Tsの静電潜像EIsの電位Visを通常のトナー像Tgにおける静電潜像EIgの電位Vigよりも現像バイアス電位Vdに近い電位にする。
この画像形成装置1は、上記画像形成動作が行われる際、図8(a)に例示されるように各作像装置21(Y,M,C,K)において感光ドラム22に4色のいずれかの色からなる通常のトナー像Tgが画像形成領域D内に形成されることに加えて、図8(b)に例示されるように、通常のトナー像Tgが形成されていない非画像域NEに補足トナー像Tsが形成される。
また、実施の形態1では、4つの作像装置21(Y,M,C,K)において補足トナー像Tsの形成が行われる。
はじめに、各作像装置21(Y,M,C,K)において感光ドラム22の像形成面が帯電装置23により所要の帯電電位Vhに帯電された後、制御手段61により画像処理部55から送信される通常のトナー像Tgの画像信号と補足トナー像Tsの画像信号とに基づいて露光装置24により所要の潜像電位Vig,Visからなる静電潜像Elg,Elsが形成される(図7参照)。
続いて、各作像装置21(Y,M,C,K)において感光ドラム22の像形成面に形成された静電潜像Elg,Elsが所定の色の現像装置25(Y,M,C,K)により現像される。これにより、感光ドラム22の像形成面には、図8(b)に例示される通常のトナー像Tgと補足トナー像Tsがそれぞれ形成される。
この際、図3に例示されるように、補足トナー像Tsを構成する一部のトナーTs1が上記した逆極性に帯電する原理により一次転写されず感光ドラム22の像形成面に残る。またこの際、通常のトナー像Tgを構成する一部のトナーも上記した逆極性に帯電する原理とほぼ同様の原理により一次転写されず感光ドラム22の像形成面に残る。
そして、このとき各作像装置21(Y,M,C,K)において補足トナー像Tsの一次転写されず残ったトナーTs1は、通常のトナー像Tgの一次転写されず残ったトナーと共に、各感光ドラム22の回転により搬送され、最終的に感光ドラム22の像形成面における各ドラム清掃装置27の清掃部材27aがそれぞれ接触する部位22sに到達する。
また、通常のトナー像Tgに加えて補足トナー像Tsを形成したことにより、感光ドラム22における板状の清掃部材27aが接触する部位22sには、画像域GEにおける通常のトナー像Tgから発生する一次転写残りのトナーに加えて、非画像域NEにおける補足トナー像Tsから発生する一次転写残りのトナー(Ts1)も補足されるように供給される。この結果、通常のトナー像Tgを形成するだけで補足トナー像Tsを形成しない場合に比べて、その接触する部位22sにトナーをむらが少なく効率よく供給することができる。
この際、図4に例示されるように、補足トナー像Tsを構成する一部のトナーTs2が上記した逆極性に帯電する原理により二次転写されず中間転写ベルト31の像保持面に残る。またこの際、図10(a)に例示されるように、通常のトナー像Tgを構成する一部のトナー(Tg2)も上記した逆極性に帯電する原理とほぼ同様の原理により二次転写されず中間転写ベルト31の像保持面に残る。
そして、このとき中間転写装置30において補足トナー像Tsの二次転写されず残ったトナーTs2は、通常のトナー像Tgの二次転写されず残ったトナーTg2と共に、中間転写ベルト31の回転により搬送され、最終的に中間転写ベルト31の像保持面におけるベルト清掃装置37の清掃部材37aがそれぞれ接触する部位31sに到達する。
またこの場合も、通常のトナー像Tgに加えて補足トナー像Tsを形成したことにより、中間転写ベルト31における板状の清掃部材37aが接触する部位31sに、画像域GEにおける通常のトナー像Tgから発生する二次転写残りのトナー(Tg2)に加えて、非画像域NEにおける補足トナー像Tsから発生する二次転写残りのトナー(Ts2)が補足されるように供給される。この結果、通常のトナー像Tgを形成するだけで補足トナー像Tsを形成しない場合に比べて、その接触する部位31sにトナーをむらが少なく効率よく供給することができる。
またこの際、連続紙9の片面には補足トナー像(Ts)も、上記二次転写されない一部のトナー(Ts2)を除いて二次転写され、最後に定着装置40で定着される。しかしながら、その連続紙9上に定着された後の補足トナー像(Ts)は、補足トナー像自体が視認されにくいように形成されているため、肉眼では確認することができない。
一方、記録媒体として連続紙9を使用すると、図17(b)に例示するように例えば中間転写ベルト31の像保持面には二次転写位置において連続紙9が常に隙間なく存在することになるので、カット用紙90を使用した場合のような隙間S1になる部分がない。このため、カット用紙90を使用した場合のようなトナーバンドTBを形成することができず、それによるトナーの上記接触する部位31sへの供給もできない。
図17における符号L1はカット用紙90の中間転写ベルト31の回転方向Bにおける長さの寸法、符号W1はカット用紙90の幅方向Eにおける幅の寸法、符号W2は連続紙9の幅の寸法をそれぞれ示す。
なお、実施の形態1では、図2に例示するように、画像形成部20の筐体200の内部に、連続紙9の色を読み取る第1カラー読取手段(カラー濃度センサ)71Aと連続紙9に形成された画像の濃度を読み取る第2読取手段(カラー濃度センサ)71Bを設けたうえで、制御手段61により、そのカラー読取手段71A,71Bから得られる連続紙9の色と画像の濃度に関する読み取り情報に基づいて作像装置21(Y,M,C,K)により補足トナー像Tsを形成するときのトナーの色とその使用量の一方又は双方を調整するように構成してもよい。
また、調整判定部75では、この色の連続紙9を使用して画像形成動作を行っているとき、その補足トナー像Tsの単位面積当たりの被覆率と画像の濃度との測定情報を記録して、例えば図6(a)で例示したトナー被覆率と濃度の関係性を示すデータを作成する。このデータを利用することにより、上記色の連続紙9に補足トナー像Tsを形成する際に、視認しにくいトナー被覆率がどのような値まで許容されるかを求め、その結果を後の制御動作に反映させることができる。
実施の形態2に係る画像形成装置は、図1や図2に二点鎖線で示すように、無色透明トナーからなる透明トナー像を形成する透明作像装置21Hを増設し、制御手段61によりその透明作像装置21Hにより補足トナー像Tsを形成するように制御するよう構成した以外は実施の形態1に係る画像形成装置1と同じ構成からなるものである。
図6(b)の結果から、トナー被覆率が0%のときの濃度、つまり記録媒体の光沢度が約5である場合、トナー被覆率が20%を超えると記録媒体との光沢度差が生じ始めるが、トナー被覆率が20%以内であれば、記録媒体との光沢度差がなく、表面光沢の違いが目立たない(視認されにくい)状態が得られることがわかる。
この画像形成装置1は、画像形成動作が行われる際、実施の形態1における補足トナー像の形成動作の場合とほぼ同様に、図8(a)に例示されるように各作像装置21(Y,M,C,K)において感光ドラム22に4色のいずれかの色からなる通常のトナー像Tgが画像形成領域D内に形成されることに加えて、図8(b)に例示されるように、透明作像装置21Hにおいて感光ドラム11の像形成面における非画像域NEに、無色透明トナーからなる補足トナー像Tsが形成される。
この際、図3に例示されるように、透明作像装置21Hにおいては、補足トナー像Tsを構成する一部の無色透明トナーTs1が上記した逆極性に帯電している原理により一次転写されず感光ドラム22の像形成面に残る。またこの際、作像装置21(Y,M,C,K)においても、通常のトナー像Tgを構成する一部のトナー(Tg1)も上記した逆極性に帯電する原理とほぼ同様の原理により一次転写されずに感光ドラム22の像形成面に残る。
そして、このとき透明作像装置21Hにおいて補足トナー像Tsの一次転写されず残った無色透明トナーTs1は、通常のトナー像Tgの一次転写されず残ったトナーと共に、各感光ドラム22の回転により搬送されて、感光ドラム22の像形成面におけるドラム清掃装置27の清掃部材27aが接触する部位22sに到達する。
この際、図4に例示されるように、非画像域NEに一次転写された補足トナー像Tsを構成する一部の無色透明トナーTs2が上記した逆極性に帯電する原理により二次次転写されず中間転写ベルト31の像保持面に残る。またこの際、図10(a)に例示されるように、通常のトナー像Tgを構成する一部のトナー(Tg2)も上記した逆極性に帯電する原理とほぼ同様の原理により二次転写されず中間転写ベルト31の像保持面に残る。
そして、このとき中間転写装置30において補足トナー像Tsの二次転写されず残った無色透明トナーTs2は、通常のトナー像Tgの二次転写されず残ったトナーTg2と共に、中間転写ベルト31の回転により搬送され、最終的に中間転写ベルト31の像保持面におけるベルト清掃装置37の清掃部材37aがそれぞれ接触する部位31sに到達する。
またこの場合も、通常のトナー像Tgに加えて補足トナー像Tsを形成したことにより、中間転写ベルト31における板状の清掃部材37aが接触する部位31sに、画像域GEからの二次転写残りのトナーに加えて非画像域NEからも二次転写残りの無色透明トナー(Ts2)が補足されるように供給される。この結果、通常のトナー像Tgを形成するだけで補足トナー像Tsを形成しない場合に比べて、その接触する部位31sにトナーをむらが少なく効率よく供給することができる。
またこの際、連続紙9の片面には無色透明トナーからなる補足トナー像(Ts)も、上記二次転写されない一部のトナー(Ts2)を除いて二次転写され、最後に定着装置40で定着される。しかしながら、その連続紙9上に定着された後の補足トナー像(Ts)は、補足トナー像自体が視認されにくいように形成されていることに加えて無色透明トナーで構成されているため、有色トナーからなる補足トナー像Tsの場合と比べて、さらに目立たなくなり、肉眼でも更に確認することが難しい結果になる。
なお、実施の形態2では、図2に例示するように、画像形成部20の筐体200の内部に、連続紙9の表面光沢度を読み取る第1光沢読取手段(光沢計)72Aと画像が形成された連続紙9の表面光沢度を読み取る第2光沢読取手段(光沢計)72Bを設けたうえで、制御手段61により、その光沢読取手段72A,72Bから得られる連続紙9の表面光沢度と画像が形成された連続紙9の表面光沢度に関する読み取り情報に基づいて透明作像装置21Hにより補足トナー像Tsを形成するときの無色透明トナーの使用量を調整するように構成してもよい。
この場合、調整判定部75は、無色透明トナーからなる補足トナー像Tsの形成時には、透明作像装置21Hにおける無色透明トナーの使用量を減らすように調整することが好ましいと判定する。
また、調整判定部75では、この表面光沢度の連続紙9を使用して画像形成動作を行っているとき、その補足トナー像Tsの単位面積当たりのトナー被覆率と画像の表面光沢度との測定情報を記録して、例えば図6(b)で例示したトナー被覆率と光沢度の関係性を示すデータを作成する。このデータを利用することにより、上記表面光沢度の連続紙9に無色透明トナーからなる補足トナー像Tsを形成する際に、視認しにくいトナー被覆率がどのような値まで許容されるかを求め、その結果を後の制御動作に反映させることができる。
また、実施の形態2では、透明作像装置21Hに加えて、4色の作像装置21(Y,M,C,K)の少なくとも1つにより補足トナー像Tsを形成するように構成してもよい。
この場合は、補足トナー像Tsを形成した作像装置21(Y,M,C,K)の感光ドラム22におけるドラム清掃装置27の清掃部材27aが接触する部位22sにも、その補足トナー像Tsからの転写残りのトナー(Ts1)を供給することができる。
実施の形態3に係る画像形成装置は、制御手段61により補足トナー像Tsを非画像域NEの一部に形成するよう制御する構成を採用した以外は、実施の形態1,2に係る画像形成装置1と同じ構成からなるものである。
実施の形態4に係る画像形成装置1Bは、図12に示されるように、中間転写方式の中間転写装置30に代えて直接転写方式の用紙搬送装置80を適用し、記録媒体としてカット用紙90を使用することに変更するとともに給紙装置45を設けた以外は、実施の形態1〜3に係る画像形成装置1(の画像形成部20)と同じ構成からなるものである。
支持ロール82は駆動ロールとして、支持ロール83は駆動ロール82と協働して用紙搬送ベルト81の一次転写面を保持するとともに張力を付与する面出し兼張力付与ロールとして、それぞれ構成されている。
用紙搬送ベルト81は、図示しない回転駆動装置からの回転動力を駆動ロール82から受けることにより矢印Jで示す方向に回転駆動する。また、用紙搬送ベルト81は、その内周面側から、作像装置21(Y,M,C,K)における一次転写装置26の一次転写ロールにより作像装置21(Y,M,C,K)における各感光ドラム22に押し付けられている。
この画像形成装置1Bでは、以下に説明する基本的な画像形成動作が行われる。ここでは、4色(Y,M,C,K)のトナー像を組み合わせて構成される多色画像、いわゆるフルカラー画像を形成する場合を例にして説明する。
続いて、各作像装置21(Y,M,C,K)では、その各感光ドラム22上に形成された各色のトナー像が、各感光ドラム22の回転によって用紙搬送ベルト81と向き合う各転写位置まで搬送される。その各色のトナー像は、各一次転写装置26が転写電圧の供給を受けて各感光ドラム22との間に形成される転写電界の作用により、用紙搬送ベルト81に保持されて搬送されるカット用紙90に対してそれぞれ静電的に順次転写される。
また、この転写後等における各感光ドラム22の像形成面は、各ドラム清掃装置27がトナー等の不要物を除去することにより清掃される。また、この転写後等における用紙搬送ベルト81の外周面は、ベルト清掃装置87が紙粉、トナー等の不要物を除去することにより清掃される。
定着装置40では、そのカット用紙90が加熱用回転体42と加圧用回転体43の間の定着処理部に導入されて通過するように搬送され、その通過の際に加圧下で加熱される。これにより、トナー像はそれを構成するトナーが溶融してカット用紙90に定着される。
最後に、定着の終了により画像が形成されたカット用紙90は、筐体200の排出口202を通して図示しない排出収容部に排出されて収容される。
また、この画像形成装置1Bは、実施の形態1に係る画像形成装置1の場合とほぼ同様に、各作像装置21(Y,M,C,K)の感光ドラム22におけるドラム清掃装置27の清掃部材27aが接触する部位22sと、用紙搬送装置80の用紙搬送ベルト81におけるベルト清掃装置87の清掃部材87aが接触する部位87sとにトナーを補足するよう供給するため、上記画像形成動作のときに視認されにくい補足トナー像Tsを形成する動作を実行する制御手段61を備えている(図5参照)。
この画像形成装置1Bは、画像形成動作が行われる際、実施の形態1における補足トナー像の形成動作の場合とほぼ同様に、図14(a)に例示されるように各作像装置21(Y,M,C,K)において感光ドラム22に4色のいずれかの色からなる通常のトナー像Tgが画像形成領域D内に形成されることに加えて、図14(b)に例示されるように、その感光ドラム11の像形成面における非画像域NEに4色のいずれかの色からなる補足トナー像Tsが形成される。
このとき画像形成領域Dは、カット用紙90のサイズとほぼ同等の広さ及び形状の領域になる。また、このときの非画像域NEは、画像形成領域Dの通常のトナー像Tgが形成された画像域GEを除く非画像域NEと、画質保障領域YEの幅方向Eにおける端部Eeとをあわせた領域になる。
そして、このとき各作像装置21(Y,M,C,K)において補足トナー像Tsを構成するトナーのうち上記した逆極性に帯電する原理により転写されず残ったトナーTs1は、各感光ドラム22の回転により搬送されて、感光ドラム22の像形成面における各ドラム清掃装置27の清掃部材27aがそれぞれ接触する部位22sに到達する。またこの際、通常のトナー像Tgを構成するトナーうち上記した逆極性に帯電する原理により転写されず感光ドラム22の像形成面上に残ったトナーも同様に搬送されて上記部位22sにそれぞれ到達する。
またこの場合も、通常のトナー像Tgに加えて補足トナー像Tsを形成したことにより、感光ドラム22における板状の清掃部材27aが接触する部位22sに、画像域GEからの転写残りのトナーに加えて非画像域NEからも転写残りのトナー(Ts1)が補足されるように供給されるので、その接触する部位22sにトナーをむらが少なく効率よく供給することができる。
しかし、この隙間S1になる部分(非画像域の1種)にも補足トナー像Tsを形成した場合は、図16に例示されるように、その補足トナー像Tsは用紙搬送ベルト81の外周面に一次転写された後に、用紙搬送ベルト81の外周面におけるベルト清掃装置87の清掃部材87aが接触する部位81sに到達させることができる。
この場合は、ベルト清掃装置87の清掃部材87aにおける用紙搬送ベルト81の外周面と接触する部分が補足トナー像Tsを構成するトナーが潤滑剤として機能することで、その摩耗することや異常音を発生すること等が抑制される。
なお、実施の形態4に係る画像形成装置1Bでは、実施の形態1の変形例1で例示した場合と同様に、図12や図5に例示するように、筐体200の内部に、カット用紙90の色を読み取る第1カラー読取手段(カラー濃度センサ)71Aとカット用紙90に形成された画像の濃度を読み取る第2読取手段(カラー濃度センサ)71Bを設けたうえで、制御手段61により、そのカラー読取手段71A,71Bから得られるカット用紙90の色と画像の濃度に関する読み取り情報に基づいて作像装置21(Y,M,C,K)により補足トナー像Tsを形成するときのトナーの色とその使用量の一方又は双方を調整するように構成してもよい。
また、この透明作像装置(21H)を増設した実施の形態4における上記変形例の場合は、実施の形態2の変形例1で例示した場合と同様に、図12や図5に例示するように、筐体200の内部に、カット用紙90の表面光沢度を読み取る第1光沢読取手段(光沢度計)72Aと画像が形成されたカット用紙90の表面光沢度を読み取る第2光沢読取手段(光沢度計)72Bを設けたうえで、制御手段61により、その光沢読取手段72A,72Bから得られるカット用紙90の表面光沢度と画像が形成されたカット用紙90の表面光沢度に関する読み取り情報に基づいて透明作像装置21Hにより補足トナー像Tsを形成するときの無色透明トナーの使用量を調整するように構成してもよい。
実施の形態1〜4においては、制御手段61について、通常のトナー像Tgの形成量やその連続して形成する時間の一方又は双方の情報に応じて、補足トナー像Tsの形成を中断させるよう制御するよう構成してもよい。
このときのトナー像Tgの形成量は、例えばトナー像Tgの画像ピクセル値を累積して集計した値を採用することができる。また、トナー像Tgの連続形成時間は、連続する画像形成動作の経過時間を計測した値を採用することができる。
そして、この場合は、その画像ピクセル値の累積値や連続形成時間の累積値が予め設定する各閾値をそれぞれ越えたときに、通常のトナー像Tgの形成を続行させたまま、補足トナー像Tsの形成だけを中断させるようにすればよい。
そして、この場合も、上記画像ピクセル値の累積値や連続形成時間の累積値が予め設定する各閾値をそれぞれ越えたときに、通常のトナー像Tgの形成を続行させたまま、補足トナー像Tsの形成パターンもしくはトナーの使用量を低減させる方向に条件を変更したうえで補足トナー像Tsの形成も続行させるようにすればよい。
また、実施の形態4に係る画像形成装置1Bにおいては、記録媒体としてカット用紙90に代えて連続紙9を使用するように構成してもよい。この場合、連続紙9は、用紙搬送装置80における用紙搬送ベルト81に一時的に保持されて搬送されるように構成することができる。
9 …連続紙(記録媒体の一例)
21Y,21M,21C,21K…作像装置(作像手段を含む装置)
21H…透明作像装置(作像手段を含む装置)
22…感光ドラム(像保持体の一例)
22s…板状の清掃部材が接触する部位
23…帯電装置(作像手段の一部を構成する例)
24…露光装置(作像手段の一部を構成する例)
25Y,25M,25C,25K…現像装置(作像手段の一部を構成する例)
25H…透明用の現像装置(作像手段の一部を構成する例)
27…ドラム清掃装置(第1清掃装置の一例)
27a…板状の清掃部材
31…中間転写ベルト(像保持体の一例)
61s…板状の清掃部材が接触する部位
37…ベルト清掃装置(第2清掃装置の一例)
37a…板状の清掃部材
61…制御手段
71A,71B…読取手段
72A,72B…光沢読取手段
81…用紙搬送ベルト(像保持体の一例)
81s…板状の清掃部材が接触する部位
87…ベルト清掃装置(第3清掃装置の一例)
87a…板状の清掃部材
90…カット用紙(記録媒体の一例)
A,B,J…回転方向
E1,E2…幅方向
NE…非画像域
Tg…通常のトナー像
Ts…補足トナー像
Ts1,Ts2…補足トナー像の転写されず残ったトナー
Claims (10)
- 画像情報に応じたトナー像を形成する作像手段と、
回転し、前記作像手段で形成されるトナー像を保持して転写させる像保持体と、
前記像保持体に板状の清掃部材を接触させる清掃装置と、
前記作像手段により前記トナー像を形成するときに前記トナー像が形成されない非画像域に視認されにくい補足トナー像を形成して前記像保持体に保持させ、前記補足トナー像のうち転写されず前記像保持体に残ったトナーを前記清掃部材が接触する部位に到達させる動作を実行する制御手段と、
を備える画像形成装置。 - 前記制御手段は、前記補足トナー像を前記非画像域の一部に形成するよう制御する請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記補足トナー像を前記非画像域のうち前記像保持体の回転方向と交差する幅方向に分布させた状態で形成するよう制御する請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記トナー像を転写させる記録媒体の色と前記記録媒体に転写されたトナー像からなる画像の濃度を読み取る読取手段を備え、
前記制御手段は、前記読取手段から得られる前記記録媒体の色と前記画像の濃度に関する読み取り情報に基づいて前記補足トナー像を形成するときの前記作像手段におけるトナーの色及び使用量の一方又は双方を調整する請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記作像手段として無色透明トナーからなる透明トナー像を形成する透明作像手段を備え、
前記制御手段は、前記透明作像手段により前記補足トナー像を形成するよう制御する請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記トナー像を転写させる記録媒体の表面光沢度と前記トナー像からなる画像が形成された記録媒体の表面光沢度とを読み取る光沢読取手段を備え、
前記制御手段は、前記光沢読取手段から得られる前記記録媒体の表面光沢度と画像が形成された記録媒体の表面光沢度に関する読み取り情報に基づいて前記補足トナー像を形成するときの前記透明作像手段における無色透明トナーの使用量を調整する請求項5に記載の画像形成装置。 - 前記制御手段は、前記トナー像の形成量及び連続形成時間の一方又は双方の情報に応じて、前記補足トナー像の形成を中断させるよう制御又は前記補足トナー像の形成パターンもしくはトナーの使用量を低減させる方向に変更するよう制御する請求項1乃至6のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記像保持体として潜像保持体と中間転写体を備えるとともに、前記清掃装置として前記潜像保持体に板状の清掃部材を接触させる第1清掃装置と前記中間転写体に板状の清掃部材を接触させる第2清掃装置を備え、
前記制御手段は、前記補足トナー像を前記潜像保持体と前記中間転写体にそれぞれ保持させるとともに、前記補足トナー像のうち転写されず前記潜像保持体に残ったトナーを前記第1清掃装置の清掃部材が接触する部位に到達させる動作と、前記補足トナー像のうち転写されず前記中間転写体に残ったトナーを前記第2清掃装置の清掃部材が接触する部位に到達させる動作を実行する請求項1乃至7のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記像保持体として潜像保持体と前記潜像保持体に記録媒体を接触させて通過させるよう搬送する媒体搬送体を備えるとともに、前記清掃装置として前記潜像保持体に板状の清掃部材を接触させる第1清掃装置と前記媒体搬送体に板状の清掃部材を接触させる第3清掃装置を備え、
前記制御手段は、前記補足トナー像を前記潜像保持体及び媒体搬送体に保持させるとともに、前記補足トナー像のうち転写されず前記潜像保持体に残ったトナーを前記第1清掃装置の清掃部材が接触する部位に到達させる動作と、前記補足トナー像のうち転写されず前記媒体搬送体に残ったトナーを前記第3清掃装置の清掃部材が接触する部位に到達させる動作を実行する請求項1乃至7のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記トナー像を転写させる記録媒体として、連続する媒体を使用する請求項1乃至9のいずれかに記載の画像形成装置。
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