JP2018154775A - 活性エネルギー線硬化型組成物、活性エネルギー線硬化型組成物プライマー、硬化物、収容容器、2次元又は3次元の像形成装置、及び2次元又は3次元の像形成方法 - Google Patents
活性エネルギー線硬化型組成物、活性エネルギー線硬化型組成物プライマー、硬化物、収容容器、2次元又は3次元の像形成装置、及び2次元又は3次元の像形成方法 Download PDFInfo
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Abstract
Description
また、プライマー組成物の種類を規定し、表面平滑性に優れた土木建築用プライマーが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、基材定着剤を含有し、重クロロホルムを溶媒とし、活性エネルギー線硬化型組成物の濃度が3質量%での1H−NMRスペクトルにおいて、全シグナルの積分値をS30とし、ブロードであるシグナルの積分値をS3としたときに、前記S30に対する前記S3の割合(S3/S30)が、0.001以上0.170以下である活性エネルギー線硬化型組成物であり、活性エネルギー線硬化性化合物、重合開始剤、重合禁止剤、有機溶媒を含有することが好ましく、更に必要に応じて、その他の成分を含有する。
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、従来のプラスチックレンズ用プライマー、及び土木建築用プライマーでは、例えばコルゲートなどの基材を用いる場合、基材の表面が波状であると、基材の表面の形状に依存し、平滑性、及び表面硬化性の効果を同時に満たすことはできないという問題があるという知見に基づくものである。
前記割合(S3/S30)が、0.001以上であると、活性エネルギー線硬化型組成物中で基材定着剤が動きにくくなり、活性エネルギー線硬化型組成物の粘度が上昇することから、基材に前記活性エネルギー線硬化型組成物が浸透しにくいため、平滑性、及び表面硬化性を向上することができる。また、前記割合(S3/S30)が、0.170以下であると、活性エネルギー線硬化型組成物中で基材定着剤が動きやすく、活性エネルギー線硬化型組成物の粘度が低下することから、基材の形状、特に基材の表面における形状に依存せず、平滑性、及び表面硬化性を向上することができる。
ここで、前記1H−NMRスペクトルのシグナルがブロードになるのは、前記活性エネルギー線硬化型組成物の濃度、前記活性エネルギー線硬化型組成物中の前記基材定着剤の動きやすさなどにより、活性エネルギー線硬化型組成物の粘度が上昇し、緩和時間が短くなることで、前記1H−NMRスペクトルの分解能が低下することに起因する。
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、前記割合(S3/S30)が0.001以上0.170以下であり、前記活性エネルギー線硬化型組成物中の活性エネルギー線硬化性化合物、及び基材定着剤の状態を制御できるため、平滑性、及び表面硬化性の効果を同時に満たすことができる硬化物を得ることができる。
図4は、隣接するシグナルとの重なりがない、ブロードのシグナルである。図4に示すように、隣接するシグナルとの重なりがないシグナルの場合、まず、前記1H−NMRスペクトルにおける1つのシグナルについて、前記シグナルの強度が最も高い点をピークP、前記ピークPとの化学シフトの差が最も小さく、かつ、前記シグナルの強度が最も低い点をボトムとする。次に、前記シグナルについて、ベースラインLと、前記ピークP及び高磁場側の前記ボトムBHを結ぶ直線Mと、前記ピークP及び低磁場側の前記ボトムBLを結ぶ直線Nとを引く。次に、前記L及び前記Mの交点をaと、前記L及び前記Nの交点をbとする。ブロードであるシグナルとは、前記bにおける化学シフトδbから前記aにおける化学シフトδaを引いた差δb−δaが、0.1ppm以上であるシグナルをいう。
図5は、隣接するシグナルの少なくとも一部が重なる、ブロードのシグナルである。図5に示すように、隣接するシグナルの少なくとも一部が重なるシグナルの場合、隣接するシグナルとの重なりがある側においては、隣接するシグナルと重なる点をBH及び/又はBLとすること以外は、隣接するシグナルとの重なりがないシグナルの場合と同様とする。
また、図6は、隣接するシグナル同士が重なり合い、波形が変形したブロードのシグナルである。図6に示すように、隣接するシグナル同士が重なり合い、波形が変形したシグナルの場合、波形が変形する部分のうち、前記ピークPとの化学シフトの差が最も小さく、かつ、前記シグナルの強度が最も低い点をBH、及びBLとすること以外は、隣接するシグナルとの重なりがないシグナルの場合と同様とする。
前記S3、及びS30としては、前記市販の解析ソフトなどにより得ることができる。
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、前記活性エネルギー線硬化型組成物の濃度が1質量%での1H−NMRスペクトルにおいて、全シグナルの積分値をS10、ブロードであるシグナルの積分値をS1としたときに、下記式(1)のG値が、0以上0.05以下が好ましく、0.025以上0.032以下がより好ましい。
G値=S3/(S30+S10)−S1/(S30+S10) ・・・式(1)
これは、前記活性エネルギー線硬化型組成物の1H−NMRスペクトルにおいて、前記シグナルの強度が、検出感度を表し、強度が強く検出感度が高いシグナルは、測定試料における前記活性エネルギー線硬化型組成物の濃度が高く、含有される前記活性エネルギー線硬化性化合物の量が多いためと考えられる。
前記基材定着剤としては、重合性のエチレン性不飽和基を1個以上有する化合物であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、芳香族ウレタンオリゴマー、脂肪族ウレタンオリゴマー、エポキシアクリレートオリゴマー、ポリエステルアクリレートオリゴマー、その他特殊オリゴマーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、市販品ではなく、合成により得た合成品を使用することもでき、前記合成品及び前記市販品を併用することもできる。
〔測定装置、及び測定条件〕
・熱分析システム:Thermoplus EVO 2、株式会社リガク製
・水平作動型示差熱天秤:高温型TG−DTA/H
・温度条件:室温25℃〜昇温(10℃/分間)〜600℃
・試料容器:AIオープン型試料容器、株式会社エポリードサービス製、平均内径:5.2mm、高さ:2.5mm
・リファレンス:空容器
・雰囲気ガス:Air200mL/分間
また、前記ウレタン構造単位、及びスチレン構造単位を有する基材定着剤の含有量としては、前記基材定着剤全量に対して、質量%以上質量%以下であることが好ましい。
〔測定装置、及び測定条件〕
・ガスクロマトグラフィー分析装置:7890B GC、アジレント・テクノロジー株式会社製
・質量分析計:JMS−Q1500GC、日本電子株式会社製
・熱分析装置:EGA/PY−3030D、フロンティア・ラボ株式会社製
・熱分解温度:600℃
・熱分析装置のインターフェース温度:280℃
・カラム:Ultra ALLOY+−5、フロンティア・ラボ株式会社製、長さ:30.0m、内径:0.25mm、平均膜厚:0.25μm
・カラム注入口温度:280℃
・カラム昇温条件:50℃(保持2分間)〜昇温(20℃/分間)〜280℃(保持11.5分間)
・キャリアガス圧力:49.38kPa一定
・カラム流量:1.00mL/分間
・イオン化法:EI法(70eV)
・質量m/z:20〜800
・データ解析ソフト:NIST 20 MASS SPECTRAL LIB.(アメリカ国立標準技術研究所製)
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、活性エネルギー線硬化性化合物を含有することが好ましい。前記活性エネルギー線硬化性化合物としては、活性エネルギー線を照射されることにより硬化することが可能なエチレン性不飽和基を1個以上有する化合物であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジキシルエチル(メタ)アクリレート、エチルジグリコール(メタ)アクリレート、環状トリメチロールプロパンフォルマルモノ(メタ)アクリレート、イミド(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、エトキシ化コハク酸(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、N−ビニルホルムアミド、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、メチルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、4−t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、エトキシ化トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ビニルカプロラクタム、ビニルピロリドン、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノール(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、オクチル/デシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、カプロラクトン(メタ)アクリレート、エトキシ化(4)ノニルフェノール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(350)モノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(550)モノ(メタ)アクリレート、ヘキサジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールトリ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ビスペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、2−n−ブチル−2−エチル1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化リン酸トリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ステアリン酸変性ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシレートグリセリルトリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールオリゴ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールオリゴ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールアクリル酸付加物、1,6−ヘキサンジオールオリゴ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンオリゴ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールオリゴ(メタ)アクリレート、エトキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、重合開始剤を含有していてもよい。重合開始剤としては、活性エネルギー線のエネルギーによって、ラジカルやカチオンなどの活性種を生成し、重合性化合物(モノマーやオリゴマー)の重合を開始させることが可能なものであればよい。このような重合開始剤としては、公知のラジカル重合開始剤やカチオン重合開始剤、塩基発生剤等を、1種単独もしくは2種以上を組み合わせて用いることができ、中でもラジカル重合開始剤を使用することが好ましい。また、重合開始剤は、十分な硬化速度を得るために、組成物の総質量(100質量%)に対し、5〜20質量%含まれることが好ましい。
ラジカル重合開始剤としては、例えば、芳香族ケトン類、アシルフォスフィンオキサイド化合物、芳香族オニウム塩化合物、有機過酸化物、チオ化合物(チオキサントン化合物、チオフェニル基含有化合物など)、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、ケトオキシムエステル化合物、ボレート化合物、アジニウム化合物、メタロセン化合物、活性エステル化合物、炭素ハロゲン結合を有する化合物、及びアルキルアミン化合物などが挙げられる。
また、上記重合開始剤に加え、重合促進剤(増感剤)を併用することもできる。重合促進剤としては、特に限定されないが、例えば、トリメチルアミン、メチルジメタノールアミン、トリエタノールアミン、p−ジエチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸−2−エチルヘキシル、N,N−ジメチルベンジルアミンおよび4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンなどのアミン化合物が好ましく、その含有量は、使用する重合開始剤やその量に応じて適宜設定すればよい。
前記重合禁止剤は、活性エネルギー線硬化型組成物の保存性(保存安定性)を高めることができ、また、活性エネルギー線硬化型組成物を加熱し、粘度を低下させて吐出する場合の熱重合によるヘッド詰まりを防ぐことができる。
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、有機溶媒を含んでもよいが、可能であれば含まない方が好ましい。有機溶媒、特に揮発性の有機溶媒を含まない(VOC(Volatile Organic Compounds)フリー)組成物であれば、当該組成物を扱う場所の安全性がより高まり、環境汚染防止を図ることも可能となる。なお、「有機溶媒」とは、例えば、エーテル、ケトン、キシレン、酢酸エチル、シクロヘキサノン、トルエンなどの一般的な非反応性の有機溶媒を意味するものであり、反応性モノマーとは区別すべきものである。また、有機溶媒を「含まない」とは、実質的に含まないことを意味し、0.1質量%未満であることが好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物を硬化させるために用いる活性エネルギー線としては、紫外線の他、電子線、α線、β線、γ線、X線等の、組成物中の重合性成分の重合反応を進める上で必要なエネルギーを付与できるものであればよく、特に限定されない。特に高エネルギーな光源を使用する場合には、重合開始剤を使用しなくても重合反応を進めることができる。また、紫外線照射の場合、環境保護の観点から水銀フリー化が強く望まれており、GaN系半導体紫外発光デバイスへの置き換えは産業的、環境的にも非常に有用である。さらに、紫外線発光ダイオード(UV−LED)及び紫外線レーザダイオード(UV−LD)は小型、高寿命、高効率、低コストであり、紫外線光源として好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、上述した各種成分を用いて作製することができ、その調製手段や条件は特に限定されないが、例えば、重合性モノマー、顔料、分散剤等をボールミル、キティーミル、ディスクミル、ピンミル、ダイノーミルなどの分散機に投入し、分散させて顔料分散液を調製し、当該顔料分散液にさらに重合性モノマー、開始剤、重合禁止剤、界面活性剤などを混合させることにより調製することができる。
前記活性エネルギー線硬化型組成物の物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜、粘度、表面張力、pHなどを選択することができる。
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物の粘度は、用途や適用手段に応じて適宜調整すればよく、特に限定されないが、例えば、当該組成物をノズルから吐出させるような吐出手段を適用する場合には、20℃から65℃の範囲における粘度、望ましくは25℃における粘度が3〜40mPa・sが好ましく、5〜15mPa・sがより好ましく、6〜12mPa・sが特に好ましい。また当該粘度範囲を、上記有機溶媒を含まずに満たしていることが特に好ましい。なお、上記粘度は、東機産業株式会社製コーンプレート型回転粘度計VISCOMETER TVE−22Lにより、コーンロータ(1°34’×R24)を使用し、回転数50rpm、恒温循環水の温度を20℃〜65℃の範囲で適宜設定して測定することができる。循環水の温度調整にはVISCOMATE VM−150IIIを用いることができる。
前記活性エネルギー線硬化型組成物の表面張力としては、25℃の条件下で、35mN/m以下が好ましく、32mN/m以下がより好ましい。
前記表面張力は、例えば、25℃で、全自動表面張力計(装置名:CBVP−Z、協和界面科学株式会社製)を用いて測定することができる。
前記活性エネルギー線硬化型組成物のpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の観点から、7以上12以下が好ましく、8以上11以下がより好ましい。
前記pHは、例えば、pHメーター(装置名:HM−30R、東亜ディーケーケー株式会社製)を用いて測定することができる。
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物プライマーは、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物を含有し、さらに必要に応じて、その他の成分を含有する。
前記活性エネルギー線硬化型組成物としては、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物と同様のものを用いることができる。
本発明の硬化物は、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物、及び本発明の活性エネルギー線硬化型組成物プライマーの少なくともいずれかを用いて形成される。
前記活性エネルギー線硬化型組成物としては、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物と同様のものを用いることができる。
前記活性エネルギー線硬化型組成物プライマーとしては、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物プライマーと同様のものを用いることができる。
前記付着は、インクジェット記録方法により、好適に実施することができる。
前記硬化は、本発明の活性エネルギー線により、好適に実施することができる。
前記硬化物における活性エネルギー線照射面と、基材とのマルテンス硬度差が25N/mm2以上であると、前記活性エネルギー線硬化型組成物中の活性エネルギー線硬化性化合物、及び基材定着剤の状態を制御でき、平滑性、及び表面硬化性の効果を同時に満たすことができる硬化物を得ることができる。
前記基材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、コルゲート、紙、布、非浸透性基材、建材などが挙げられる。
前記コルゲートとしては、例えば、ダンボールなどが挙げられる。
前記紙としては、例えば、普通紙、光沢紙、特殊紙、布、汎用印刷紙などが挙げられる。
前記布としては、例えば、Tシャツなど衣料用布、テキスタイル、皮革などが上げられる。
前記非浸透性基材としては、例えば、プラスチックフィルム、金属などが挙げられる。
前記プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリカーボネートフィルム、塩化ビニル樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルムなどが挙げられる。
前記建材としては、例えば、壁紙、床材、タイル、セラミックス、ガラスなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記基材としては、これらの中でも、前記活性エネルギー線硬化型組成物プライマー、又は前記硬化物の密着性の観点から、ポリカーボネートフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルムが好ましい。
本発明の硬化物の平滑性としては、例えば、下記の測定装置、及び測定条件で、算術平均粗さRaにより求めることができ、前記算術平均粗さRaとしては、μm以下が好ましく、μm以下がより好ましい。
〔測定装置、及び測定条件〕
・レーザー顕微鏡:LEXT OLS4100、オリンパス株式会社製
・対物レンズ:20倍
・観察領域:640μm×640μm
・測定モード:高精度モード
前記表面硬化性は、例えば、基材(図7における11)上の前記硬化物に対し、下記の測定装置、及び測定条件で、前記硬化物の膜表面(図7における12)のマルテンス硬度、及び前記硬化物の膜内部(図7における13)のマルテンス硬度を求め、前記硬化物の膜表面のマルテンス硬度から、前記硬化物の膜内部のマルテンス硬度を引いて、マルテンス硬度差を算出することにより、求めることができる。
〔測定装置、及び測定条件〕
・測定装置:HM2000、フィッシャー・インストルメンツ社製
・圧子:標準 ビッカース圧子(四角錐ダイヤモンド圧子)
・硬化物の膜表面のマルテンス硬度の設定試験力:0.2mN
・硬化物の膜内部のマルテンス硬度の設定試験力:2mN
・荷重増加速度:2mN/10秒間
・保持時間:5秒間
・荷重減少速度:2mN/10秒間
前記成形加工品は、本発明の硬化物を加工することにより形成される。
前記硬化物としては、本発明の硬化物と同様のものを用いることができる。
前記加工としては、例えば、前記基材に形成された前記硬化物を延伸すること、前記基材に形成された前記硬化物を加熱しながら延伸することなどが挙げられる。
前記形成加工品としては、例えば、自動車、OA機器、電気・電子機器、カメラなどにおける計測部、及び操作部のパネルなどが挙げられ、前記自動車、前記OA機器、前記電気・電子機器、前記カメラなどの表面を加飾後に成形することが必要な用途に、好適に実施される。
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物の用途は、一般に活性エネルギー線硬化型材料が用いられている分野であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、成形用樹脂、塗料、接着剤、絶縁材、離型剤、コーティング材、シーリング材、各種レジスト、各種光学材料などが挙げられる。
さらに、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、インクとして用いて2次元の文字や画像、各種基材への意匠塗膜を形成するだけでなく、3次元の立体像(立体造形物)を形成するための立体造形用材料としても用いることができる。この立体造形用材料は、例えば、粉体層の硬化と積層を繰り返して立体造形を行う粉体積層法において用いる粉体粒子同士のバインダーとして用いてもよく、また、図2や図3に示すような積層造形法(光造形法)において用いる立体構成材料(モデル材)や支持部材(サポート材)として用いてもよい。なお、図2は、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物を所定領域に吐出し、活性エネルギー線を照射して硬化させたものを順次積層して立体造形を行う方法であり(詳細後述)、図3は、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物5の貯留プール(収容部)1に活性エネルギー線4を照射して所定形状の硬化層6を可動ステージ3上に形成し、これを順次積層して立体造形を行う方法である。
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物を用いて立体造形物を造形するための立体造形装置としては、公知のものを使用することができ、特に限定されないが、例えば、該組成物の収容手段、供給手段、吐出手段や活性エネルギー線照射手段等を備えるものが挙げられる。
また、本発明は、活性エネルギー線硬化型組成物を硬化させて得られた硬化物や当該硬化物が基材上に形成された構造体を加工してなる成形加工品も含む。前記成形加工品は、例えば、シート状、フィルム状に形成された硬化物や構造体に対して、加熱延伸や打ち抜き加工等の成形加工を施したものであり、例えば、自動車、OA機器、電気・電子機器、カメラ等のメーターや操作部のパネルなど、表面を加飾後に成形することが必要な用途に好適に使用される。
上記基材としては、特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス、又はこれらの複合材料などが挙げられ、加工性の観点からはプラスチック基材が好ましい。
本発明の組成物収容容器は、活性エネルギー線硬化型組成物が収容された状態の容器を意味し、上記のような用途に供する際に好適である。例えば、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物がインク用途である場合において、当該インクが収容された容器は、インクカートリッジやインクボトルとして使用することができ、これにより、インク搬送やインク交換等の作業において、インクに直接触れる必要がなくなり、手指や着衣の汚れを防ぐことができる。また、インクへのごみ等の異物の混入を防止することができる。また、容器それ自体の形状や大きさ、材質等は、用途や使い方に適したものとすればよく、特に限定されないが、その材質は光を透過しない遮光性材料であるか、または容器が遮光性シート等で覆われていることが望ましい。
本発明の像の形成方法は、少なくとも、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物を硬化させるために、活性エネルギー線を照射する照射工程を有し、本発明の像の形成装置は、活性エネルギー線を照射するための照射手段と、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物を収容するための収容部と、を備え、該収容部には前記容器を収容してもよい。さらに、活性エネルギー線硬化型組成物を吐出する吐出工程、吐出手段を有していてもよい。吐出させる方法は特に限定されないが、連続噴射型、オンデマンド型等が挙げられる。オンデマンド型としてはピエゾ方式、サーマル方式、静電方式等が挙げられる。
図1は、インクジェット吐出手段を備えた像形成装置の一例である。イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色活性エネルギー線硬化型インクのインクカートリッジと吐出ヘッドを備える各色印刷ユニット23a、23b、23c、23dにより、供給ロール21から供給された被記録媒体22にインクが吐出される。その後、インクを硬化させるための光源24a、24b、24c、24dから、活性エネルギー線を照射して硬化させ、カラー画像を形成する。その後、被記録媒体22は、加工ユニット25、印刷物巻取りロール26へと搬送される。各印刷ユニット23a、23b、23c、23dには、インク吐出部でインクが液状化するように、加温機構を設けてもよい。また必要に応じて、接触又は非接触により記録媒体を室温程度まで冷却する機構を設けてもよい。また、インクジェット記録方式としては、吐出ヘッド幅に応じて間欠的に移動する記録媒体に対し、ヘッドを移動させて記録媒体上にインクを吐出するシリアル方式や、連続的に記録媒体を移動させ、一定の位置に保持されたヘッドから記録媒体上にインクを吐出するライン方式のいずれであっても適用することができる。
被記録媒体22は、特に限定されないが、紙、フィルム、金属、これらの複合材料等が挙げられ、シート状であってもよい。また片面印刷のみを可能とする構成であっても、両面印刷も可能とする構成であってもよい。
更に、光源24a、24b、24cからの活性エネルギー線照射を微弱にするか又は省略し、複数色を印刷した後に、光源24dから活性エネルギー線を照射してもよい。これにより、省エネ、低コスト化を図ることができる。
本発明のインクにより記録される記録物としては、通常の紙や樹脂フィルムなどの平滑面に印刷されたものだけでなく、凹凸を有する被印刷面に印刷されたものや、金属やセラミックなどの種々の材料からなる被印刷面に印刷されたものも含む。また、2次元の画像を積層することで、一部に立体感のある画像(2次元と3次元からなる像)や立体物を形成することもできる。
図2は、本発明に係る別の像形成装置(3次元立体像の形成装置)の一例を示す概略図である。図2の像形成装置39は、インクジェットヘッドを配列したヘッドユニット(AB方向に可動)を用いて、造形物用吐出ヘッドユニット30から第一の活性エネルギー線硬化型組成物を、支持体用吐出ヘッドユニット31、32から第一の活性エネルギー線硬化型組成物とは組成が異なる第二の活性エネルギー線硬化型組成物を吐出し、隣接した紫外線照射手段33、34でこれら各組成物を硬化しながら積層するものである。より具体的には、例えば、造形物支持基板37上に、第二の活性エネルギー線硬化型組成物を支持体用吐出ヘッドユニット31、32から吐出し、活性エネルギー線を照射して固化させて溜部を有する第一の支持体層を形成した後、当該溜部に第一の活性エネルギー線硬化型組成物を造形物用吐出ヘッドユニット30から吐出し、活性エネルギー線を照射して固化させて第一の造形物層を形成する工程を、積層回数に合わせて、上下方向に可動なステージ38を下げながら複数回繰り返すことで、支持体層と造形物層を積層して立体造形物35を製作する。その後、必要に応じて支持体積層部36は除去される。なお、図2では、造形物用吐出ヘッドユニット30は1つしか設けていないが、2つ以上設けることもできる。
下記において作成した活性エネルギー線硬化型組成物について、フーリエ変換核磁気共鳴(NMR)装置(500MHz、装置名:ECX−500、日本電子株式会社製)を用いて、1H−NMRスペクトルを測定した。なお、測定条件は、下記の通りである。
−測定条件−
・温度:24℃以上26℃以下
・パルス幅:6.3μ秒(45°)
・待ち時間:20.0秒間
・観測周波数:9,000Hz
・データポイント:32,768
・積算回数:64回
・基準物質:0.03質量%のテトラメチルシラン(TMS)
・溶媒:重クロロホルム(CDCl3)
・活性エネルギー線硬化型組成物の濃度:1.0質量%、及び3.0質量%
・解析ソフト:Mest Re Nova(Mestrelab Research社製)
以下、1つのシグナルについて、前記シグナル強度が最も高い点をピーク、前記ピークとの化学シフトの差が最も小さく、かつ、前記シグナル強度が最も低い点をボトムとする。前記ボトムは、前記シグナルが、隣接するシグナルの少なくとも一部と重なり合う場合を含む。
得られた活性エネルギー線硬化型組成物の濃度が3.0質量%での1H−NMRスペクトルにおいて、解析ソフト(商品名:Delta v5.0.5、日本電子株式会社製)を用いてベースラインLを作成した。次に、前記ピーク及び高磁場側の前記ボトムを結ぶ直線Mと、前記ピーク及び低磁場側の前記ボトムを結ぶ直線Nとを引き、前記L及び前記Mの交点をaと、前記L及び前記Nの交点をbとした。
前記解析ソフトにより、前記1H−NMRスペクトルの全シグナルの積分値をS30とした。また、前記解析ソフトにより、前記bにおける化学シフトδbから前記aにおける化学シフトδaを引いた差が、0.1ppm以上となるブロードであるシグナルを選択し、選択した前記ブロードであるシグナルの積分値をS3とした。
得られたS3及びS30から、前記S30に対する前記S3の割合(S3/S30)を算出した。
得られた活性エネルギー線硬化型組成物の濃度が1.0質量%での1H−NMRスペクトルにおいて、濃度が3.0質量%の場合と同様にして、S1及びS10を算出した。
得られたS3、S30、S1、及びS10から、下記において作製した活性エネルギー線硬化型組成物におけるG値を、下記式(1)を用いて算出した。
G値=S3/(S30+S10)−S1/(S30+S10) ・・・式(1)
イソボルニルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製)57質量%、フェノキシエチルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製)41質量%、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(商品名:IRGACURE 819、BASF社製)1質量%、及び基材定着剤A1(、商品名:UH−2170、東亞合成株式会社製、ガラス転移温度(Tg)=60℃)1質量%を、順次攪拌しながら加えた。1時間攪拌した後、溶解残りがないことを確認して、メンブランフィルターでろ過を行い、活性エネルギー線硬化型組成物を収率99.5%で得た。
実施例1において、組成を下記表1〜5に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜29、及び比較例1〜4の活性エネルギー線硬化型組成物を作製した。
コルゲート(商品名:ダンボール・Bフルート、旭ダンボール株式会社製、平均厚み:mm)に、得られた活性エネルギー線硬化型組成物を、ワイヤーバー(商品名:巻線No.#6、株式会社小林製作所製)を用いて塗布した。厚み約10μmのベタ状の塗膜に対して、UV照射機(装置名:Light Hammer 6、フュージョン・システムズ・ジャパン株式会社製)により、波長350nm以上400nm以下、積算光量1,500mJ/cm2の活性エネルギー線を照射し、硬化物を得た。
前記コルゲート上の前記硬化物に対し、下記の測定装置、及び測定条件で算術平均粗さRaを求め、下記評価基準に基づいて、基材の「平滑性」を評価した。なお、平滑性は、下記評価基準において、E以上が実施可能レベルであり、高精度の硬化物である。
〔測定装置、及び測定条件〕
・レーザー顕微鏡:LEXT OLS4100、オリンパス株式会社製
・対物レンズ:20倍
・観察領域:640μm×640μm
・測定モード:高精度モード
〔評価基準〕
A:算術平均粗さRaが、0.15μm未満である
B:算術平均粗さRaが、0.15μm以上0.40μm未満である
C:算術平均粗さRaが、0.40μm以上0.65μm未満である
D:算術平均粗さRaが、0.65μm以上0.90μm未満である
E:算術平均粗さRaが、0.90μm以上1.15μm未満である
F:算術平均粗さRaが、1.15μm以上である
前記コルゲート(図7における11)上の前記硬化物に対し、下記の測定装置、及び測定条件で、前記硬化物の膜表面(図7における12)のマルテンス硬度、及び前記硬化物の膜内部(図7における13)のマルテンス硬度を求め、前記硬化物の膜表面のマルテンス硬度から、前記硬化物の膜内部のマルテンス硬度を引いて、マルテンス硬度差を算出し、下記評価基準に基づいて、基材の「表面硬化性」を評価した。なお、表面硬化性は、下記評価基準において、E以上が実施可能レベルである。
〔測定装置、及び測定条件〕
・測定装置:HM2000、フィッシャー・インストルメンツ社製
・圧子:標準 ビッカース圧子(四角錐ダイヤモンド圧子)
・評価項目:マルテンス硬度HM(N/mm2)
・硬化物の膜表面のマルテンス硬度の設定試験力:0.2mN
・硬化物の膜内部のマルテンス硬度の設定試験力:2mN
・荷重増加速度:2mN/10秒間
・保持時間:5秒間
・荷重減少速度:2mN/10秒間
〔評価基準〕
A:マルテンス硬度差が、50N/mm2以上である
B:マルテンス硬度差が、45N/mm2以上50N/mm2未満である
C:マルテンス硬度差が、40N/mm2以上45N/mm2未満である
D:マルテンス硬度差が、35N/mm2以上40N/mm2未満である
E:マルテンス硬度差が、30N/mm2以上35N/mm2未満である
F:マルテンス硬度差が、30N/mm2未満である
・イソボルニルアクリレート(IBXA、大阪有機化学工業株式会社製)
・フェノキシエチルアクリレート(PEA、大阪有機化学工業株式会社製)
・アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル(VEEA、株式会社日本触媒製)
・ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールアクリル酸付加物(HPPA、共栄社化学株式会社製)
・イソオクチルアクリレート(IOAA、大阪有機化学工業株式会社製)
・テトラヒドロフルフリルアクリレート(THFA、大阪有機化学工業株式会社製)
・基材定着剤A1:スチレンアクリル樹脂(商品名:UH−2170、東亞合成株式会社製、ガラス転移温度(Tg)=60℃、固形分濃度:質量%)
・基材定着剤A2:アクリル樹脂(商品名:アロン A−104、東亞合成株式会社製、ガラス転移温度(Tg)=45℃、固形分濃度:質量%)
・基材定着剤B1:アクリル樹脂(商品名:アルフォン UP1000、東亞合成株式会社製、ガラス転移温度(Tg)=−77℃、固形分濃度:質量%)
・基材定着剤B2:アクリル樹脂(商品名:アロン Nw−400、東亞合成株式会社製、ガラス転移温度(Tg)=−41℃、固形分濃度:質量%)
・基材定着剤B3:アクリル樹脂(商品名:ジュリマー AT−210、東亞合成株式会社製、ガラス転移温度(Tg)=−8℃、固形分濃度:質量%)
・基材定着剤B4:アクリル樹脂(商品名:ジュリマー AT−510、東亞合成株式会社製、ガラス転移温度(Tg)=28℃、固形分濃度:質量%)
・基材定着剤C1:アクリル樹脂(商品名:ジュリマー AT−613、東亞合成株式会社製、ガラス転移温度(Tg)=76℃、固形分濃度:質量%)
・基材定着剤C2:(商品名:U−2904D、ケミテック株式会社製、ガラス転移温度(Tg)=110℃、固形分濃度:質量%)
・基材定着剤C3:エポキシ樹脂(商品名:E−1525、ケミテック株式会社製、ガラス転移温度(Tg)=170℃、固形分濃度:質量%)
・基材定着剤C4:(商品名:REF−330、荒川工業株式会社製、ガラス転移温度(Tg)=330℃、固形分濃度:質量%)
・基材定着剤D1:ウレタン樹脂(商品名:KL−422、荒川工業株式会社製、ガラス転移温度(Tg)=℃、固形分濃度:質量%)
・基材定着剤D2:ウレタン樹脂(商品名:ユリアーノW321、荒川工業株式会社製、ガラス転移温度(Tg)=℃、固形分濃度:質量%)
・基材定着剤E1:スチレンアクリル樹脂(商品名:UG−4070、東亞合成株式会社製、ガラス転移温度(Tg)=58℃、固形分濃度:質量%)
・基材定着剤E2:スチレンアクリル樹脂(商品名:UF−5022、東亞合成株式会社製、ガラス転移温度(Tg)=75℃、固形分濃度:質量%)
・ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(商品名:IRGACURE 819、BASF社製)
<1> 基材定着剤を含有し、
重クロロホルムを溶媒とし、活性エネルギー線硬化型組成物の濃度が3質量%での1H−NMRスペクトルにおいて、全シグナルの積分値をS30とし、ブロードであるシグナルの積分値をS3としたときに、前記S30に対する前記S3の割合(S3/S30)が、0.001以上0.170以下であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型組成物である。
<2> 前記割合(S3/S30)が、0.070以上0.100以下である前記<1>に記載の活性エネルギー線硬化型組成物である。
<3> 前記活性エネルギー線硬化型組成物の濃度が1質量%での1H−NMRスペクトルにおいて、全シグナルの積分値をS10とし、ブロードであるシグナルの積分値をS1としたときに、下記式(1)のG値が、0以上0.05以下である前記<1>から<2>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物である。
G値=S3/(S30+S10)−S1/(S30+S10) ・・・式(1)
<4> 前記G値が、0.025以上0.032以下である前記<3>に記載の活性エネルギー線硬化型組成物である。
<5> 活性エネルギー線硬化性化合物をさらに含有する前記<1>から<4>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物である。
<6> 前記活性エネルギー線硬化性化合物の含有量が、25質量%以上60質量%以下である前記<1>から<5>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物である。
<7> 前記活性エネルギー線硬化性化合物が、イソボルニルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールアクリル酸付加物、イソオクチルアクリレート、及びテトラヒドロフルフリルアクリレートから選択される少なくとも1種である前記<1>から<6>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物である。
<8> 前記基材定着剤の含有量が、0.1質量%以上30質量%以下である前記<1>から<7>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物である。
<9> 前記基材定着剤が、2種以上である前記<1>から<8>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物である。
<10> ガラス転移温度が、50℃未満である前記基材定着剤、及び50℃以上である前記基材定着剤を含有する前記<9>に記載の活性エネルギー線硬化型組成物である。
<11> 前記2種以上の基材定着剤から選択される少なくとも1種が、ウレタン構造単位、及びスチレン構造単位を有する前記<9>から<10>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物である。
<12> 前記活性エネルギー線硬化型組成物に対して、照射量が1,500mJ/cm2の活性エネルギー線を照射して硬化した、膜表面のマルテンス硬度と、膜内部のマルテンス硬度と、の差が、25N/mm2以上である前記<1>から<11>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物である。
<13> 前記<1>から<12>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型組成物プライマーである。
<14> 前記<1>から<12>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物、及び前記<13>に記載の活性エネルギー線硬化型組成物プライマーの少なくともいずれかを用いて形成されることを特徴とする硬化物である。
<15> コルゲート、及びポリカーボネートフィルムから選択される少なくとも1種の基材に付着される前記<14>に記載の硬化物である。
<16> 前記<15>に記載の硬化物を加工することにより形成されることを特徴とする成形加工品である。
<17> 前記<1>から<12>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物、及び前記<13>に記載の活性エネルギー線硬化型組成物プライマーの少なくともいずれかを収容することを特徴とする収容容器である。
<18> 前記<1>から<12>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物、及び前記<13>に記載の活性エネルギー線硬化型組成物プライマーの少なくともいずれかを収容する収容部と、活性エネルギー線を照射するための照射手段と、を有することを特徴とする2次元又は3次元の像形成装置である。
<19> 前記<1>から<12>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物、及び前記<13>に記載の活性エネルギー線硬化型組成物プライマーの少なくともいずれかに活性エネルギー線を照射して2次元又は3次元の像を形成することを特徴とする2次元又は3次元の像形成方法である。
Claims (12)
- 基材定着剤を含有し、
重クロロホルムを溶媒とし、活性エネルギー線硬化型組成物の濃度が3質量%での1H−NMRスペクトルにおいて、全シグナルの積分値をS30とし、ブロードであるシグナルの積分値をS3としたときに、前記S30に対する前記S3の割合(S3/S30)が、0.001以上0.170以下であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型組成物。 - 前記活性エネルギー線硬化型組成物の濃度が1質量%での1H−NMRスペクトルにおいて、全シグナルの積分値をS10とし、ブロードであるシグナルの積分値をS1としたときに、下記式(1)のG値が、0以上0.05以下である請求項1に記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
G値=S3/(S30+S10)−S1/(S30+S10) ・・・式(1) - 活性エネルギー線硬化性化合物をさらに含有する請求項1から2のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
- 前記基材定着剤が、2種以上である請求項1から3のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
- ガラス転移温度が、50℃未満である前記基材定着剤、及び50℃以上である前記基材定着剤を含有する請求項4に記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
- 前記2種以上の基材定着剤から選択される少なくとも1種が、ウレタン構造単位、及びスチレン構造単位を有する請求項4から5のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
- 前記活性エネルギー線硬化型組成物に対して、照射量が1,500mJ/cm2の活性エネルギー線を照射して硬化した、膜表面のマルテンス硬度と、膜内部のマルテンス硬度と、の差が、25N/mm2以上である請求項1から6のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
- 請求項1から7のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型組成物プライマー。
- 請求項1から7のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物、及び請求項8に記載の活性エネルギー線硬化型組成物プライマーの少なくともいずれかを用いて形成されることを特徴とする硬化物。
- 請求項1から7のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物、及び請求項8に記載の活性エネルギー線硬化型組成物プライマーの少なくともいずれかを収容することを特徴とする収容容器。
- 請求項1から7のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物、及び請求項8に記載の活性エネルギー線硬化型組成物プライマーの少なくともいずれかを収容する収容部と、活性エネルギー線を照射するための照射手段と、を有することを特徴とする2次元又は3次元の像形成装置。
- 請求項1から7のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物、及び請求項8に記載の活性エネルギー線硬化型組成物プライマーの少なくともいずれかに活性エネルギー線を照射して2次元又は3次元の像を形成することを特徴とする2次元又は3次元の像形成方法。
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