JP6707858B2 - 活性エネルギー線硬化型インク、インク収容容器、2次元又は3次元の像形成装置、2次元又は3次元の像形成方法、及びインクジェット積層硬化物 - Google Patents
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Description
最近では、産業用途として、加工を施す基材に対しても、活性エネルギー線硬化型インクを用いて加飾印刷を施す用途が増加している。このため、より高延伸な加工に対応しうる加飾が求められているが、延伸加工により薄く引き延ばされるので色が高濃度である必要がある。
前記重合性化合物が単官能モノマーを含有し、前記単官能モノマーの含有量が、前記重合性化合物の全量に対して、85質量%以上であり、
前記顔料の含有量が4.5質量%以上であり、
前記活性エネルギー線硬化型インクの25℃における粘度が15mPa・s以上であり、
前記活性エネルギー線硬化型インクを基材上に付与し、平均厚み10μmの塗膜を形成し、該塗膜に光量1,000mJ/cm2の活性エネルギー線照射を行い硬化させた硬化物を、引張り試験機を用いて、引張り速度20mm/min、温度180℃で延伸した場合、延伸性=[(引張試験後の長さ−引張試験前の長さ)/(引張試験前の長さ)]×100が、200%以上である。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクは、重合性化合物と、顔料と、フッ素系界面活性剤とを含有し、
前記重合性化合物が単官能モノマーを含有し、前記単官能モノマーの含有量が、前記重合性化合物の全量に対して、85質量%以上であり、
前記顔料の含有量が4.5質量%以上であり、
前記活性エネルギー線硬化型インクの25℃における粘度が15mPa・s以上であり、
前記活性エネルギー線硬化型インクを基材上に付与し、平均厚み10μmの塗膜を形成し、該塗膜に光量1,000mJ/cm2の活性エネルギー線照射を行い硬化させた硬化物を、引張り試験機を用いて、引張り速度20mm/min、温度180℃で延伸した場合、延伸性=[(引張試験後の長さ−引張試験前の長さ)/(引張試験前の長さ)]×100が、200%以上であり、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
即ち、本発明の活性エネルギー線硬化型インクは、延伸性を得るために重合性化合物の大部分を単官能モノマーで占めている。また、前記活性エネルギー線硬化型インクのインクジェット積層硬化物への浸透を抑制させるために、フッ素系界面活性剤を含有し、25℃における粘度が15mPa・s以上である。その結果、前記活性エネルギー線硬化型インクの積層硬化物への浸透を抑制することにより、顔料を4.5質量%以上の高濃度に含有していても、活性エネルギー線硬化型インク状態での色濃度をインクジェット積層硬化物でも維持することができる。
前記重合性化合物は、活性エネルギー線により重合反応を生起し、硬化する化合物であり、本発明においては、延伸性の向上のために単官能モノマーを主成分として含む。また、粘度調整のために延伸性に影響を与えない範囲で、多官能モノマーを含有することが好ましい。ここで、モノマーとは、特に分子量の制限はなく、重合性化合物の重合反応前の化合物を指す。
前記重合性化合物が、単官能モノマーを主成分として含むことで重合生成物のポリマー鎖の網掛け構造が少なくなり、延伸性が得られる。
前記単官能モノマーの含有量は、重合性化合物の全量に対して、85質量%以上である。
前記単官能モノマーとしては、硬化物のガラス転移温度(Tg)の高いモノマーが好ましい。前記ガラス転移温度の高い単官能モノマーをインク中に配合すると硬化物のガラス転移温度(Tg)以下での剛性が高くなり、延伸性を低下させずに浸透性を抑制することができる。
前記単官能モノマーとしては、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、2−メチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、(2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル(メタ)アクリレート、環状トリメチロールプロパンホルマール(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記多官能モノマーとしては、粘度調整用に多官能の重合性オリゴマーを含んでいることが好ましい。前記多官能モノマーの二重結合当量は、延伸性に影響を与えないために、高いことが好ましく、1,000以上がより好ましく、2,000以上が更に好ましい。
前記二重結合当量が1,000以上の多官能モノマーの含有量は、重合性化合物の全量に対して15質量%以下が好ましく、5質量%以上10質量%以下がより好ましい。前記含有量が15質量%以下であると、延伸性が適正であり、粘度が良好である。
一方、二重結合当量が1,000未満の多官能モノマーを添加する場合には、その含有量は、重合性化合物の全量に対して、1質量%未満が好ましい。前記含有量が1質量%未満であると、延伸性に影響を与えない範囲で、粘度を適正な範囲に調整することができる。
前記重量平均分子量とは、標準ポリスチレン分子量換算による重量平均分子量であり、高速液体クロマトグラフィー(日本Water株式会社製、「Waters 2695(本体)」と「Waters 2414(検出器)」)に、カラム:Shodex GPC KF−806L(排除限界分子量:2×107、分離範囲:100〜2×107、理論段数:10,000段/本、充填剤材質:スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、充填剤粒径:10μm)の3本直列を用いることにより測定される。
前記多官能モノマーとしては、例えば、ウレタンアクリレートオリゴマー、エポキシアクリレートオリゴマー、ポリエステルアクリレートオリゴマー、ポリエーテルアクリレートオリゴマー、シリコーンアクリレートオリゴマーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ウレタンアクリレートオリゴマーが好ましい。
前記ウレタンアクリレートオリゴマーとしては、市販品を用いることができる。前記市販品としては、例えば、日本化学合成株式会社製のUV−2000B、UV−2750B、UV−3000B、UV−3010B、UV−3200B、UV−3300B、UV−3700B、UV−6640B、UV−8630B、UV−7000B、UV−7610B、UV−1700B、UV−7630B,UV−6300B、UV−6640B、UV−7550B、UV−7600B、UV−7605B、UV−7610B、UV−7630B、UV−7640B、UV−7650B、UT−5449、UT−5454;巴工業株式会社製のCN929、CN961E75、CN961H81、CN962、CN963、CN963A80、CN963B80、CN963E75、CN963E80、CN963J85、CN965、CN965A80、CN966A80、CN966H90、CN966J75、CN968、CN981、CN981A75、CN981B88、CN982、CN982A75、CN982B88、CN982E75、CN983、CN985B88、CN9001、CN9002、CN9788、CN970A60、CN970E60、CN971、CN971A80、CN972、CN973A80、CN973H85、CN973J75、CN975、CN977C70、CN978、CN9782、CN9783、CN996、CN9893;ダイセル・サイテック社製のEBECRYL210、EBECRYL220、EBECRYL230、EBECRYL270、KRM8200、EBECRYL5129、EBECRYL8210、EBECRYL8301、EBECRYL8804、EBECRYL8807、EBECRYL9260、KRM7735、KRM8296、KRM8452、EBECRYL4858、EBECRYL8402、EBECRYL9270、EBECRYL8311、EBECRYL8701などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクを硬化させるために用いる活性エネルギー線としては、紫外線の他、電子線、α線、β線、γ線、X線等の、インク中の重合性成分の重合反応を進める上で必要なエネルギーを付与できるものであればよく、特に限定されない。特に高エネルギーな光源を使用する場合には、重合開始剤を使用しなくても重合反応を進めることができる。また、紫外線照射の場合、環境保護の観点から水銀フリー化が強く望まれており、GaN系半導体紫外発光デバイスへの置き換えは産業的、環境的にも非常に有用である。更に、紫外線発光ダイオード(UV−LED)及び紫外線レーザダイオード(UV−LD)は小型、高寿命、高効率、低コストであり、紫外線光源として好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクは、重合開始剤を含有していてもよい。重合開始剤としては、活性エネルギー線のエネルギーによって、ラジカルやカチオンなどの活性種を生成し、重合性化合物(モノマーやオリゴマー)の重合を開始させることが可能なものであればよい。このような重合開始剤としては、公知のラジカル重合開始剤やカチオン重合開始剤、塩基発生剤等を、1種単独もしくは2種以上を組み合わせて用いることができ、中でもラジカル重合開始剤を使用することが好ましい。また、重合開始剤は、十分な硬化速度を得るために、インクの総質量(100質量%)に対し、5〜20質量%含まれることが好ましい。
ラジカル重合開始剤としては、例えば、芳香族ケトン類、アシルフォスフィンオキサイド化合物、芳香族オニウム塩化合物、有機過酸化物、チオ化合物(チオキサントン化合物、チオフェニル基含有化合物など)、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、ケトオキシムエステル化合物、ボレート化合物、アジニウム化合物、メタロセン化合物、活性エステル化合物、炭素ハロゲン結合を有する化合物、アルキルアミン化合物などが挙げられる。
また、上記重合開始剤に加え、重合促進剤(増感剤)を併用することもできる。重合促進剤としては、特に限定されないが、例えば、トリメチルアミン、メチルジメタノールアミン、トリエタノールアミン、p−ジエチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸−2−エチルヘキシル、N,N−ジメチルベンジルアミン及び4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンなどのアミン化合物が好ましく、その含有量は、使用する重合開始剤やその量に応じて適宜設定すればよい
前記顔料としては、本発明における活性エネルギー線硬化型インクの目的や要求特性に応じて、ブラック、ホワイト、マゼンタ、シアン、イエロー、グリーン、オレンジ、金や銀等の光沢色などを付与する種々の顔料を用いることができる。
前記顔料の含有量は、所望の色濃度や活性エネルギー線硬化型インク中における分散性等を考慮して決定され、活性エネルギー線硬化型インクの全量に対して、4.5質量%以上であり、4.5質量%以上20質量%以下が好ましい。なお、本発明の活性エネルギー線硬化型インクは、前記顔料の含有量が4.5質量%未満や、顔料を含まず無色透明であってもインクの硬化物への浸透を抑制することには変わりないが、前記顔料を4.5質量%以上含む高濃度顔料インクであればインクジェット積層硬化物おける画像濃度低下抑制の効果が得られる。
前記顔料としては、無機顔料又は有機顔料を使用することができ、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記無機顔料としては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、酸化鉄、酸化チタンなどが挙げられる。
前記有機顔料としては、例えば、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、アゾレーキ、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料、フタロシアニン顔料、ペリレン及びペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料等の多環式顔料、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート等)、染色レーキ(例えば、塩基性染料型レーキ、酸性染料型レーキ等)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料などが挙げられる。
また、前記顔料の分散性をより良好なものとするため、分散剤を更に含んでもよい。分散剤としては、特に限定されないが、例えば、高分子分散剤等の顔料分散物を調製するのに慣用されている分散剤などが挙げられる。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクは、有機溶媒を含んでもよいが、可能であれば含まない方が好ましい。有機溶媒、特に揮発性の有機溶媒を含まない(VOC(Volatile Organic Compounds)フリー)インクであれば、当該インクを扱う場所の安全性がより高まり、環境汚染防止を図ることも可能となる。なお、「有機溶媒」とは、例えば、エーテル、ケトン、キシレン、酢酸エチル、シクロヘキサノン、トルエンなどの一般的な非反応性の有機溶媒を意味するものであり、反応性モノマーとは区別すべきものである。また、有機溶媒を「含まない」とは、実質的に含まないことを意味し、0.1質量%未満であることが好ましい。
前記フッ素系界面活性剤としては、重合性反応基を有するものを用いることが好ましい。前記フッ素系界面活性剤が重合性反応基を有していると、より活性エネルギー線硬化型インクの硬化物への浸透を抑制することができる。
前記フッ素系界面活性剤としては、市販品を用いることができる。前記市販品としては、例えば、DIC株式会社製のメガファックF−552、F−555、F−558、F−561、F−562、F−568、F−571、F−572、RS−55、RS−72−K、RS−75、RS−76−E、RS−76−NS、RS−78、RS−90;ダイキン工業株式会社製オプツールDAC、ネオス株式会社製フタージェント601AD、710FLなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記フッ素系界面活性剤の含有量は、活性エネルギー線硬化型インクの全量に対して、0.01質量%以上2質量%以下が好ましく、0.1質量%以上1質量%以下がより好ましい。前記含有量が0.01質量%以上であると、活性エネルギー線硬化型インクの硬化物への浸透抑制効果が得られ、硬化物の画像濃度が向上する。また、前記含有量が2質量%以下であると、撥インク性が適正であり、膜強度及びインクジェット適性が良好となる。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクには、更に必要に応じてその他の成分を含んでもよい。前記その他成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、重合禁止剤、レべリング剤、消泡剤、蛍光増白剤、粘度安定化剤、防黴剤、防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、キレート剤、増粘剤などが挙げられる。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクは、上述した各種成分を用いて作製することができ、その調製手段や条件は特に限定されないが、例えば、重合性モノマー、顔料、分散剤等をボールミル、キティーミル、ディスクミル、ピンミル、ダイノーミルなどの分散機に投入し、分散させて顔料分散液を調製し、当該顔料分散液に更に重合性モノマー、開始剤、重合禁止剤、界面活性剤などを混合させることにより調製することができる。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクの粘度は、インクの硬化物への浸透性に影響を与えるため調整する必要があるが、硬化物の撥インク性の状態によって異なるが、25℃における粘度が15mPa・s以上であり、15mPa・s以上40mPa・s以下が好ましく、20mPa・s以上40mPa・s以下がより好ましい。また、前記活性エネルギー線硬化型インクをノズルから吐出させるような吐出手段を適用する場合には、25℃から65℃の範囲における粘度が5mPa・s以上15mPa・s以下がより好ましく、6mPa・s以上12mPa・s以下が特に好ましい。また、前記粘度範囲を、前記有機溶媒を含まずに満たしていることが特に好ましい。
前記粘度は、東機産業株式会社製コーンプレート型回転粘度計VISCOMETER TVE−22Lにより、コーンロータ(1°34’×R24)を使用し、回転数50rpm、恒温循環水の温度を25℃〜65℃の範囲で適宜設定して測定することができる。循環水の温度調整にはVISCOMATE VM−150IIIを用いることができる。
前記基材としては、熱延伸可能な基材が好適であり、例えば、パンライトPC−1151(PC板)(帝人株式会社製、平均厚み0.5mm)などを用いることができる。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクの用途は、一般に活性エネルギー線硬化型材料が用いられている分野であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、成形用樹脂、塗料、接着剤、絶縁材、離型剤、コーティング材、シーリング材、各種レジスト、各種光学材料などが挙げられる。
更に、本発明の活性エネルギー線硬化型インクは、2次元の文字や画像、各種基材への意匠塗膜を形成するだけでなく、3次元の立体像(立体造形物)を形成するための立体造形用材料としても用いることができる。この立体造形用材料は、例えば、粉体層の硬化と積層を繰り返して立体造形を行う粉体積層法において用いる粉体粒子同士のバインダーとして用いてもよく、また、図2や図3に示すような積層造形法(光造形法)において用いる立体構成材料(モデル材)や支持部材(サポート材)として用いてもよい。なお、図2は、本発明のを所定領域に吐出し、活性エネルギー線を照射して硬化させたものを順次積層して立体造形を行う方法であり(詳細後述)、図3は、本発明の活性エネルギー線硬化型インク5の貯留プール(収容部)1に活性エネルギー線4を照射して所定形状の硬化層6を可動ステージ3上に形成し、これを順次積層して立体造形を行う方法である。
本発明の活性エネルギー線硬化型インクを用いて立体造形物を造形するための立体造形装置としては、公知のものを使用することができ、特に限定されないが、例えば、該インクの収容手段、供給手段、吐出手段や活性エネルギー線照射手段等を備えるものが挙げられる。
また、本発明は、活性エネルギー線硬化型インクを硬化させて得られた硬化物や当該硬化物が基材上に形成された構造体を加工してなる成形加工品も含む。前記成形加工品は、例えば、シート状、フィルム状に形成された硬化物や構造体に対して、加熱延伸や打ち抜き加工等の成形加工を施したものであり、例えば、自動車、OA機器、電気・電子機器、カメラ等のメーターや操作部のパネルなど、表面を加飾後に成形することが必要な用途に好適に使用される。
上記基材としては、特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス、又はこれらの複合材料などが挙げられ、加工性の観点からはプラスチック基材が好ましい。
本発明のインクジェット積層硬化物は、基材上に、本発明の前記活性エネルギー線硬化型インク、及び前記活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク(以下、「インク」と略記する)の少なくともいずれかをインクジェット方式で付与し、活性エネルギー線を照射して硬化させてなる積層硬化物であって、
平均厚み10μmの積層硬化物の透過濃度が1.5以上であり、
透過型電子顕微鏡(TEM)での断面観察における顔料高密度部と顔料低密度部との面積比(顔料高密度部/顔料低密度部)が10以上である。
前記インクジェット積層硬化物は、前記インクを基材上にインクジェット方式で付与し、塗膜を形成し、該塗膜に活性エネルギー線照射を行い硬化させた硬化物を2層以上積層したものである。
前記基材としては、濃度測定及び断面観察用には非浸透性基材を使用し、延伸性測定用には熱延伸可能な基材を用いることが好ましい。
本発明のインクジェット積層硬化物においては、面積比(顔料高密度部/顔料低密度部)は10以上であることが好ましい。
本発明の前記インクを用いることなく、平均厚みが10μmであり、180℃での延伸性が200%以上のインクジェット積層硬化物を作製した場合、透過型電子顕微鏡(TEM)での断面観察において、顔料濃度が高密度なインク硬化層と、インクの分散媒成分が硬化物に浸透・膨潤し、顔料濃度が低密度な浸透層が得られる。このような「顔料低密度部(浸透層)」は存在しないことが濃度発現のために好ましい。
インクジェット積層硬化物であっても、本発明の前記インクを用いれば、前記インクのインクジェット積層硬化物への浸透がほとんど起きず、同一厚みの単層硬化物と同等の透過濃度が得られる。
前記単層硬化物は、基材上に本発明の前記活性エネルギー線硬化型インクを付与し、活性エネルギー線を照射して硬化させてなる。
前記活性エネルギー線硬化型インクの付与方法としては、例えば、ワイヤーバー等の塗布方法、ディスペンサ方式、スプレー方式などが挙げられる。これらの中でも、塗布方法が好ましい。
前記基材としては、濃度測定及び断面観察用には非浸透性基材を使用し、延伸性測定用には熱延伸可能な基材を用いることが好ましい。
前記透過濃度は、例えば、得られた単層硬化物及びインクジェット積層硬化物を基材ごと、透過濃度計(X−Rite361T、エックスライト社製)を用いて、透過濃度の測定を行い、得られた「V」値を透過濃度とした。また、透過濃度比(単層硬化物/インクジェット積層硬化物)を算出した。
本発明のインク収容容器は、活性エネルギー線硬化型インクが収容された状態の容器を意味し、上記のような用途に供する際に好適である。例えば、本発明の活性エネルギー線硬化型インクが収容された容器は、インクカートリッジやインクボトルとして使用することができ、これにより、インク搬送やインク交換等の作業において、インクに直接触れる必要がなくなり、手指や着衣の汚れを防ぐことができる。また、インクへのごみ等の異物の混入を防止することができる。また、容器それ自体の形状や大きさ、材質等は、用途や使い方に適したものとすればよく、特に限定されないが、その材質は光を透過しない遮光性材料であるか、又は容器が遮光性シート等で覆われていることが望ましい。
本発明の像の形成方法は、少なくとも、本発明の活性エネルギー線硬化型インクを硬化させるために、活性エネルギー線を照射する照射工程を有し、本発明の像の形成装置は、活性エネルギー線を照射するための照射手段と、本発明の活性エネルギー線硬化型インクを収容するための収容部と、を備え、該収容部には前記容器を収容してもよい。更に、活性エネルギー線硬化型インクを吐出する吐出工程、吐出手段を有していてもよい。吐出させる方法は特に限定されないが、連続噴射型、オンデマンド型等が挙げられる。オンデマンド型としてはピエゾ方式、サーマル方式、静電方式等が挙げられる。
図1は、インクジェット吐出手段を備えた像形成装置の一例である。イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色活性エネルギー線硬化型インクのインクカートリッジと吐出ヘッドを備える各色印刷ユニット23a、23b、23c、23dにより、供給ロール21から供給された被記録媒体22にインクが吐出される。その後、インクを硬化させるための光源24a、24b、24c、24dから、活性エネルギー線を照射して硬化させ、カラー画像を形成する。その後、被記録媒体22は、加工ユニット25、印刷物巻取りロール26へと搬送される。各色印刷ユニット23a、23b、23c、23dには、インク吐出部でインクが液状化するように、加温機構を設けてもよい。また必要に応じて、接触又は非接触により記録媒体を室温程度まで冷却する機構を設けてもよい。また、インクジェット記録方式としては、吐出ヘッド幅に応じて間欠的に移動する記録媒体に対し、ヘッドを移動させて記録媒体上にインクを吐出するシリアル方式や、連続的に記録媒体を移動させ、一定の位置に保持されたヘッドから記録媒体上にインクを吐出するライン方式のいずれであっても適用することができる。
被記録媒体22は、特に限定されないが、紙、フィルム、金属、これらの複合材料等が挙げられ、シート状であってもよい。また片面印刷のみを可能とする構成であっても、両面印刷も可能とする構成であってもよい。
更に、光源24a、24b、24cからの活性エネルギー線照射を微弱にするか又は省略し、複数色を印刷した後に、光源24dから活性エネルギー線を照射してもよい。これにより、省エネ、低コスト化を図ることができる。
本発明のインクにより記録される記録物としては、通常の紙や樹脂フィルムなどの平滑面に印刷されたものだけでなく、凹凸を有する被印刷面に印刷されたものや、金属やセラミックなどの種々の材料からなる被印刷面に印刷されたものも含む。また、2次元の画像を積層することで、一部に立体感のある画像(2次元と3次元からなる像)や立体物を形成することもできる。
図2は、本発明に係る別の像形成装置(3次元立体像の形成装置)の一例を示す概略図である。図2の像形成装置39は、インクジェットヘッドを配列したヘッドユニット(AB方向に可動)を用いて、造形物用吐出ヘッドユニット30から第一の活性エネルギー線硬化型インクを、支持体用吐出ヘッドユニット31、32から第一の活性エネルギー線硬化型インクとは組成が異なる第二の活性エネルギー線硬化型インクを吐出し、隣接した紫外線照射手段33、34でこれら各インクを硬化しながら積層するものである。より具体的には、例えば、造形物支持基板37上に、第二の活性エネルギー線硬化型インクを支持体用吐出ヘッドユニット31、32から吐出し、活性エネルギー線を照射して固化させて溜部を有する第一の支持体層を形成した後、当該溜部に第一の活性エネルギー線硬化型インクを造形物用吐出ヘッドユニット30から吐出し、活性エネルギー線を照射して固化させて第一の造形物層を形成する工程を、積層回数に合わせて、上下方向に可動なステージ38を下げながら複数回繰り返すことで、支持体層と造形物層を積層して立体造形物35を製作する。その後、必要に応じて支持体積層部36は除去される。なお、図2では、造形物用吐出ヘッドユニット30は1つしか設けていないが、2つ以上設けることもできる。
−活性エネルギー線硬化型インクの作製−
下記表1から表3に示す、(A)から(F)成分を混合して活性エネルギー線硬化型インクを作製した。なお、前記(A)から(C)成分は重合性化合物であり、前記(A)成分から(F)成分の数値は全重合性化合物((A)+(B)+(C))100質量%に対する質量%を示す。
各活性エネルギー線硬化型インクについて、東機産業株式会社製コーンプレート型回転粘度計、VISCOMETER TVE−22Lにより、恒温循環水の温度を25℃に設定して測定した。単位はmPa・s、温度調整にはVISCOMATER VM−150III(東機産業株式会社製)を用いた。
下記基材上に、株式会社小林製作所製、巻線No.#6のワイヤーバーを用いて活性エネルギー線硬化型インクを塗布して作製した、平均厚み10μmのベタ状の塗膜に対して、フュージョンシステムズジャパン社製UV照射機LH6により、UV−A領域(波長350nm以上400nm以下)に相当する波長域において積算光量1,000mJ/cm2の活性エネルギー線照射を行い、塗膜を硬化させて単層硬化物を得た。
ただし、基材については、濃度測定及び断面観察用には下記の非浸透性基材を使用し、延伸性測定用には熱延伸可能な下記の基材を用いた。
濃度測定用基材:E5100(PETフィルム)(東洋紡株式会社製、平均厚み100μm、コロナ処理面)
延伸性測定基材:パンライトPC−1151(PC板)(帝人株式会社製、平均厚み0.5mm)
GEN4ヘッド(リコープリンティングシステムズ社製)搭載のインクジェット吐出装置を用い、一滴当たり7pLになるように吐出し、平均厚みが10μmとなるようにインクジェット積層硬化物を得た。なお、UV照射機や基材については、前記単層硬化物と同様にして行った。
延伸性は180℃破断伸び(引張り試験)で評価した。作製した前記硬化物について、引張り試験機(オートグラフ AGS−5kNX、株式会社島津製作所製)を用い、引張り速度:20mm/min、温度180℃、サンプル:JIS K6251 ダンベル状(6号)の条件で測定し、[(引張試験後の長さ−引張試験前の長さ)/(引張試験前の長さ)]×100から180℃での延伸性を求めた。なお、前記延伸性は、200%以上が許容範囲である。
得られた単層硬化物及びインクジェット積層硬化物を基材ごと、透過濃度計(X−Rite361T、エックスライト社製)を用いて、透過濃度の測定を行い、得られた「V」値を透過濃度とした。また、透過濃度比(単層硬化物/インクジェット積層硬化物)を算出した。
得られた各インクジェット積層硬化物の断面を、透過型電子顕微鏡(TEM、JEOL製、JEM−2100F)を用いて観察し、顔料高密度部と顔料低密度部(浸透層)との面積比(顔料高密度部/顔料低密度部)を求め、下記基準で評価した。
[評価基準]
○:面積比が10以上
△:面積比が4以上10未満
×:面積比が4未満
・アクリロイルモルホリン(KJケミカルズ株式会社製)
・ベンジルアクリレート(ビスコート#160、大阪有機化学工業株式会社製)
・2官能ウレタンアクリレートオリゴマー(二重結合当量5,000、重量平均分子量10,000)
・1,9−ノナンジオールジアクリレート(ビスコート#260、大阪有機化学工業株式会社製、二重結合当量134、分子量268)
・カーボンブラック#33(平均一次粒径:30nm)
三菱化学株式会社製カーボンブラック#33に対して日本ルーブリゾール株式会社製高分子分散剤S32000を30質量%も同時に配合されている。
・DIC株式会社製メガファックF−571
・Irgacure379(BASF社製)
これに対して、比較例1は、低分子量の2官能モノマーが添加されているため、180℃延伸性を満たしていない。
また、比較例2及び3は、フッ素系界面活性剤が含まれていないため、顔料の濃度低下が抑制されていない。
また、比較例4及び6は、顔料含有量が少ないため、インクジェット積層硬化物への活性エネルギー線硬化型インクの浸透を抑制しなくても顔料の濃度低下が起こらなかった。
また、比較例5は、粘度が低いため、インクジェット積層硬化物への活性エネルギー線硬化型インクの浸透の抑制効果が少ないことがわかった。
また、比較例6は、単官能モノマーの含有量が80質量%であり、粘度が高すぎるため、吐出できず、測定不能であった。
<1> 重合性化合物と、顔料と、フッ素系界面活性剤とを含有する活性エネルギー線硬化型インクであって、
前記重合性化合物が単官能モノマーを含有し、前記単官能モノマーの含有量が、前記重合性化合物の全量に対して、85質量%以上であり、
前記顔料の含有量が4.5質量%以上であり、
前記活性エネルギー線硬化型インクの25℃における粘度が15mPa・s以上であり、
前記活性エネルギー線硬化型インクを基材上に付与し、平均厚み10μmの塗膜を形成し、該塗膜に光量1,000mJ/cm2の活性エネルギー線照射を行い硬化させた硬化物を、引張り試験機を用いて、引張り速度20mm/min、温度180℃で延伸した場合、延伸性=[(引張試験後の長さ−引張試験前の長さ)/(引張試験前の長さ)]×100が、200%以上であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型インクである。
<2> 前記延伸性が、300%以上である前記<1>に記載の活性エネルギー線硬化型インクである。
<3> 前記単官能モノマーが、ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、2−メチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、(2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル(メタ)アクリレート、及び環状トリメチロールプロパンホルマール(メタ)アクリレートから選択される少なくとも1種である前記<1>から<2>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インクである。
<4> 25℃における粘度が、15mPa・s以上40mPa・s以下である前記<1>から<3>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インクである。
<5> 前記顔料の含有量が4.5質量%以上20質量%以下である前記<1>から<4>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インクである。
<6> 前記フッ素系界面活性剤の含有量が、0.01質量%以上2質量%以下である前記<1>から<5>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インクである。
<7> 立体造形用材料である前記<1>から<6>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インクである。
<8> 前記<1>から<7>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インクを用いたことを特徴とする活性エネルギー線硬化型インクジェット用インクである。
<9> 前記<1>から<8>のいずれかに記載のインクが収容されたインク収容容器である。
<10> 前記<1>から<8>のいずれかに記載のインクが収容された収容部と、活性エネルギー線を照射するための照射手段と、を備えることを特徴とする2次元又は3次元の像形成装置である。
<11> 前記<1>から<8>のいずれかに記載のインクに活性エネルギー線を照射する照射工程を含むことを特徴とする2次元又は3次元の像形成方法である。
<12> 基材上に前記<1>から<8>のいずれかに記載のインクをインクジェット方式で付与し、活性エネルギー線を照射して硬化させてなるインクジェット積層硬化物であって、
平均厚み10μmの前記積層硬化物の透過濃度が1.5以上であり、
透過型電子顕微鏡での断面観察における顔料高密度部と顔料低密度部との面積比(顔料高密度部/顔料低密度部)が10以上であることを特徴とするインクジェット積層硬化物である。
<13> 前記インクジェット積層硬化物の透過濃度と、前記インクジェット積層硬化物と同一厚みである単層硬化物の透過濃度との透過濃度比(インクジェット積層硬化物/単層硬化物)が、0.90以上である前記<12>に記載のインクジェット積層硬化物である。
<14> 基材上に、前記<12>から<13>のいずれかに記載のインクジェット積層硬化物からなる表面加飾が施されてなることを特徴とする加飾体である。
Claims (10)
- 重合性化合物と、顔料と、フッ素系界面活性剤とを含有する活性エネルギー線硬化型インクであって、
前記重合性化合物が単官能モノマーを含有し、前記単官能モノマーの含有量が、前記重合性化合物の全量に対して、85質量%以上であり、
前記顔料の含有量が4.5質量%以上であり、
前記活性エネルギー線硬化型インクの25℃における粘度が15mPa・s以上であり、
前記活性エネルギー線硬化型インクを基材上に付与し、平均厚み10μmの塗膜を形成し、該塗膜に光量1,000mJ/cm2の活性エネルギー線照射を行い硬化させた硬化物を、引張り試験機を用いて、引張り速度20mm/min、温度180℃で延伸した場合、延伸性=[(引張試験後の長さ−引張試験前の長さ)/(引張試験前の長さ)]×100が、200%以上であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型インク。 - 前記延伸性が、300%以上である請求項1に記載の活性エネルギー線硬化型インク。
- 立体造形用材料である請求項1から2のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インク。
- 請求項1から3のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インクを用いたことを特徴とする活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク。
- 請求項1から4のいずれかに記載のインクが収容されたインク収容容器。
- 請求項1から4のいずれかに記載のインクが収容された収容部と、活性エネルギー線を照射するための照射手段と、を備えることを特徴とする2次元又は3次元の像形成装置。
- 請求項1から4のいずれかに記載のインクに活性エネルギー線を照射する照射工程を含むことを特徴とする2次元又は3次元の像形成方法。
- 基材上に請求項1から4のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インクをインクジェット方式で付与し、塗膜を形成し、該塗膜に活性エネルギー線を照射して硬化させた硬化物を2層以上積層させてなるインクジェット積層硬化物であって、
平均厚み10μmの前記積層硬化物の透過濃度が1.5以上であることを特徴とするインクジェット積層硬化物。 - 前記インクジェット積層硬化物の透過濃度と、
基材上に請求項1から4のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インクを付与し、活性エネルギー線を照射して硬化させてなり、かつ前記インクジェット積層硬化物と同一厚みである単層硬化物の透過濃度との透過濃度比(インクジェット積層硬化物/単層硬化物)が、0.90以上である請求項8に記載のインクジェット積層硬化物。 - 基材上に、請求項8から9のいずれかに記載のインクジェット積層硬化物からなる表面加飾が施されてなることを特徴とする加飾体。
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