JP2018154754A - 共重合体およびポジ型レジスト組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
で表される単量体単位(A)と、下記式(II):
で表される単量体単位(B)とを有することを特徴とする。
上記単量体単位(A)および単量体単位(B)を有する共重合体は、電離放射線等に対する感度および耐熱性に優れており、主鎖切断型のポジ型レジストとして良好に使用することができる。
また、本発明のポジ型レジスト組成物によれば、電離放射線等に対する感度および耐熱性に優れるレジスト膜を形成することができる。
なお、本発明において、「置換基を有していてもよい」とは、「無置換の、または、置換基を有する」を意味する。
本発明の共重合体は、下記式(I):
下記式(II):
なお、本発明の共重合体は、単量体単位(A)および単量体単位(B)以外の任意の単量体単位を含んでいてもよいが、共重合体を構成する全単量体単位中で単量体単位(A)および単量体単位(B)が占める割合は、合計で90mol%以上であることが好ましく、100mol%である(即ち、共重合体は単量体単位(A)および単量体単位(B)のみを含む)ことがより好ましい。
そして、上述した単量体単位(A)および単量体単位(B)を有する共重合体は、例えば、単量体(a)と単量体(b)とを含む単量体組成物を重合させた後、任意に得られた重合物を精製することにより調製することができる。
ここで、本発明の共重合体の調製に用いる単量体組成物としては、単量体(a)および単量体(b)を含む単量体成分と、任意の溶媒と、重合開始剤と、任意に添加される添加剤との混合物を用いることができる。そして、単量体組成物の重合は、既知の方法を用いて行うことができる。中でも、溶媒としては、シクロペンタノンなどを用いることが好ましく、重合開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリルなどのラジカル重合開始剤を用いることが好ましい。
なお、得られた重合物を精製する場合に用いる精製方法としては、特に限定されることなく、再沈殿法やカラムクロマトグラフィー法などの既知の精製方法が挙げられる。中でも、精製方法としては、再沈殿法を用いることが好ましい。
なお、重合物の精製は、複数回繰り返して実施してもよい。
本発明のポジ型レジスト組成物は、上述した共重合体と、溶剤とを含み、任意に、レジスト組成物に配合され得る既知の添加剤を更に含有する。そして、本発明のポジ型レジスト組成物は、上述した共重合体をポジ型レジストとして含有しているので、電離放射線等に対する感度および耐熱性に優れるレジスト膜の形成に好適に用いることができる。
なお、溶剤としては、上述した共重合体を溶解可能な溶剤であれば特に限定されることはなく、例えば特許第5938536号公報に記載の溶剤などの既知の溶剤を用いることができる。中でも、適度な粘度のポジ型レジスト組成物を得てポジ型レジスト組成物の塗工性を向上させる観点からは、溶剤としては、アニソール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、 シクロペンタノンまたはシクロヘキサノンを用いることが好ましい。
なお、実施例および比較例において、得られた重合体(共重合体または単独重合体)の耐熱性および感度は、下記の方法で評価した。
得られた重合体について、示差熱熱重量同時測定装置(日立ハイテクサイエンス社製、STA7000)を使用し、窒素気流下、10℃/分の昇温条件で5%重量減少温度を測定した。そして、以下の基準に従って耐熱性を評価した。5%重量減少温度が高いほど、耐熱性に優れていることを示す。
A:5%重量減少温度が180℃超
B:5%重量減少温度が150℃以上180℃以下
C:5%重量減少温度が150℃未満
まず、得られた重合体の数平均分子量(Mn0)を測定した。また、得られた重合体から採取した重合体試料0.5gを、窒素ガス気流中において、ガラス製サンプル管に密封した。更に、重合体試料に対してγ線(60Co源)を4水準の強度(40kGy、80kGy、120kGy、160kGy)で照射し、γ線照射後の重合体試料をテトラヒドロフランに溶解させてγ線照射後の数平均分子量(Mn)を測定した。
なお、数平均分子量(Mn)は、ゲル浸透クロマトグラフ(東ソー製、HLC-8220)にカラムとしてTSKgel G4000HXL、TSKgel G2000HXL、TSKgel G1000HXL(何れも東ソー製)を連結したものを使用し、展開溶媒としてテトラヒドロフランを用いて、標準ポリスチレン換算値として求めた。
A:Gsが2.0超
B:Gsが1.5以上2.0以下
C:Gsが1.5未満
<共重合体1の合成>
撹拌子を入れたガラス製のアンプルに、単量体(a−1)としてのα−クロロアクリル酸−1−フェニル−1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロエチル1.00gと、単量体(b)としてのα−メチルスチレン0.831gと、重合開始剤としてのアゾビスイソブチロニトリル0.0013gと、溶媒としてのシクロペンタノン0.46gとを加えて密封し、窒素ガスで加圧、脱圧を10回繰り返して系内の酸素を除去した。
そして、系内を78℃に加温し、6時間反応を行った。次に、系内にテトラヒドロフラン10gを加え、得られた溶液をメタノール300mL中に滴下して重合物を析出させた。その後、析出した重合物をろ過で回収した後、テトラヒドロフラン10gに溶解させ、得られた溶液をメタノール300mL中に滴下し、生成した沈殿物をろ過により回収して50℃で24時間乾燥させることにより、共重合体1を得た。そして、得られた共重合体1の耐熱性および感度を評価した。結果を表1に示す。
なお、得られた共重合体1は、α−メチルスチレン単位とα−クロロアクリル酸−1−フェニル−1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロエチル単位とを50モル%ずつ含んでいた。
<単量体(a−2)の合成>
ディーンスターク装置を取り付けた3つ口フラスコに、窒素気流下、2,3−ジクロロプロピオン酸25.0g、ベンジルアルコール22.7gおよびジメシチルアンモニウムペンタフルオロベンゼンスルホナート1.0gを加えて80℃まで昇温し、生成する水を留去しながら、24時間反応させた。
得られた反応液を室温まで冷却後、ヘキサン150mLを加えて0℃に冷却した。その後、トリエチルアミン22.5gをゆっくり滴下し、室温まで昇温して5時間反応を行った。
析出した塩を桐山ロートでろ過し、塩をヘキサン25mLで2回洗浄した。ろ液および洗浄液に対し、1M塩酸で2回、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で2回、飽和食塩水で2回、分液操作を行った。無水硫酸マグネシウムを加えた後にろ過を行い、ろ液をエバポレーターで濃縮した。そして、濃縮物を減圧下で蒸留することで単量体(a−2)としてα−クロロアクリル酸ベンジルを得た。
<共重合体2の合成>
撹拌子を入れたガラス製のアンプルに、単量体(a−2)1.00gと、単量体(b)としてのα−メチルスチレン1.630gと、重合開始剤としてのアゾビスイソブチロニトリル0.0013gと、溶媒としてのシクロペンタノン0.66gとを加えて密封し、窒素ガスで加圧、脱圧を10回繰り返して系内の酸素を除去した。
そして、系内を78℃に加温し、6時間反応を行った。次に、系内にテトラヒドロフラン10gを加え、得られた溶液をメタノール300mL中に滴下して重合物を析出させた。その後、析出した重合物をろ過で回収した後、テトラヒドロフラン10gに溶解させ、得られた溶液をメタノール300mL中に滴下し、生成した沈殿物をろ過により回収して50℃で24時間乾燥させることにより、共重合体2を得た。そして、得られた共重合体2の耐熱性および感度を評価した。結果を表1に示す。
なお、得られた共重合体2は、α−メチルスチレン単位とα−クロロアクリル酸ベンジル単位とを50モル%ずつ含んでいた。
<単独重合体の合成>
撹拌子を入れたガラス製のアンプルに、単量体(a−1)としてのα−クロロアクリル酸−1−フェニル−1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロエチル1.00gと、重合開始剤としてのアゾビスイソブチロニトリル0.019gと、溶媒としてのシクロペンタノン4.0gとを加えて密封し、窒素ガスで加圧、脱圧を10回繰り返して系内の酸素を除去した。
そして、系内を78℃に加温し、6時間反応を行った。次に、系内にテトラヒドロフラン10gを加え、得られた溶液をメタノール1.5L中に滴下して重合物を析出させた。その後、析出した重合物をろ過で回収した後、テトラヒドロフランに溶解させ、得られた溶液をメタノール中に滴下し、生成した沈殿物をろ過により回収して50℃で24時間乾燥させることにより、ポリα−クロロアクリル酸−1−フェニル−1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロエチルからなる単独重合体を得た。そして、得られた単独重合体の耐熱性および感度を評価した。結果を表1に示す。
また、本発明のポジ型レジスト組成物によれば、電離放射線等に対する感度および耐熱性に優れるレジスト膜を形成することができる。
Claims (6)
- 前記Lが、置換基を有していてもよいアルキレン基である、請求項1に記載の共重合体。
- 前記Lが、電子吸引性基を有する2価の連結基である、請求項1または2に記載の共重合体。
- 前記電子吸引性基が、フッ素原子、フルオロアルキル基、シアノ基およびニトロ基からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項3に記載の共重合体。
- 前記単量体単位(A)が、α−クロロアクリル酸−1−フェニル−1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロエチル単位、または、α−クロロアクリル酸ベンジル単位であり、
前記単量体単位(B)が、α−メチルスチレン単位である、請求項1〜4の何れかに記載の共重合体。 - 請求項1〜5の何れかに記載の共重合体と、溶剤とを含む、ポジ型レジスト組成物。
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