以下、図面を参照して、本発明の実施形態にについて詳細に説明する。
[第1実施形態]
まず、図1および図2を用いて包装体10の構成について説明する。本実施形態の包装体10は一例としてピロー包装体である。図1は、ピロー包装体10の外観斜視図である。図2は、ピロー包装体10の断面図である。なお、本図および以降の各図において、一部の構成を適宜省略して、図面を簡略化する。そして、本図および以降の各図において、部材の厚みを誇張して表現する。また、断面図においては、ハッチングを省略して、図面を簡略化する。
また、以下の説明における各種方向の定義として、帯状に延びる長尺の包装材YA1の長手方向となる第一方向を搬送方向Lとし、包装材YA1の幅方向(横シール(トップシール、エンドシール)が延びる方向)となる第二方向を搬送幅方向Wとし、包装材YA1(物品XA1)の高さ方向(搬送方向L及び搬送幅方向Wに対して直角となる方向)となる第三方向を搬送高さ方向Hとする。
図1に示すピロー包装体10は、ピロー包装機20(図4および図5参照)において、物品XA1を包装材(包装材料または製袋袋)YA1で包装することで製造される。
すなわち、ピロー包装体10の製造方法(包装方法)について概略を説明すると、まず、ピロー包装機20に、物品XA1が順次供給され、これに合わせて、フィルムなどの包装材(包装材料)YA1が連続して供給されて筒状に製袋される。そして、包装材YA1が筒状に製袋される過程において当該包装材YA1に物品XA1が順次供給される。物品XA1は、包装材YA1における、シール部15が形成される予定の位置と、シール部17が形成される予定の位置と、の間に供給される。次いで、包装材YA1の搬送幅方向Wの両側縁部がセンターシールされる。それから、所定ピッチ毎に包装材YA1の搬送幅方向Wに圧着によるシールとカットが施され、ピロー包装体10が製造される。
このように本実施形態の包装材YA1は、例えば、包装フィルムなどの包装材料を筒状に製袋したものである。そして、ピロー包装体10は、包装材料が筒状に製袋されて物品XA1を内包する内包部11と、この内包部11の両側、すなわち、搬送方向Lの両端の開口部が潰された、一対の耳部12、13を有する。内包部11は、センターシールされたセンターシール部(図示省略)と、一対の耳部12,13と、によって閉じられて、内包する物品XA1を包装材YA1の外と隔てる。
耳部12、13はそれぞれ、包装材YA1の内外を仕切るように、耳部12、13を開封可能に加圧して閉じた帯状または線状のシール部14、15、17を有する。シール部14、15、17は、搬送幅方向Wに延び、横シール部、トップシール部、エンドシール部ともいう場合もある。
ここでは一例として、一方の耳部12において、複数本(2本)のシール部14、15が包装材YA1の内外方向に互いに間隔をおいて設けられ、他方の耳部13において、その全体亘って1本のシール部17が設けられている(耳部13がシール部17となっている)場合について説明する。
搬送方向Lにおいて互いに対向する耳部12、13の少なくとも一方(この例では耳部12)は、帯状を呈し、開封、再封(再封止)および再開封が可能な構成となっている。具体的に、耳部12は、包装材YA1の内外を仕切るように、シール部14,15と、耳部12を開封および再封止可能に接着手段16aで閉じた帯状または線状の封止部16が設けられる。具体的には、耳部12には、複数のシール部14、15が、包装材YA1の内外方向に互いに間隔をおいて設けられ、封止部16は、その複数のシール部14、15の間に設けられている。
シール部14,15は、包装材YA1を搬送幅方向Wに加圧して閉じることで開封可能に形成される。これらのシール部14,15は、包装材YA1における表面に面外方向の凹凸を有する帯状または線状を呈し、包装材YA1の内外方向に互いに間隔をおいて、外側から順に形成されている。
封止部16は、シール部14,15が形成されると同時に形成される。具体的に、封止部16は、包装材YA1を加圧せずに閉じる非加圧の処理によって接着手段16aで閉じることで開封、再封止および再開封が可能に形成される。
接着手段16aは例えば、搬送幅方向Wに沿って帯状または線状に塗布された接着剤(接着剤層)であり、封止部16は、ピロー包装体10(耳部12)を一端開封した後であっても、封止部16を接着剤(接着剤層)16aに沿って包装材YA1の外方から押圧することによって、接着剤16aによって開封後に閉じる(再封止する)ことが可能となっている。
この封止部16は、帯状または線状を呈し、包装材YA1におけるシール部14,15同士の間の部分に形成されている。なお、封止部16は、シール部14,15との間を空けずに間隔を詰めて形成されていることが好ましい。接着剤16aは、耳部12において対向する包装材YA1の少なくとも一方側の内面(他方の包装材YA1に対向する面)に、帯状または線状に被着(塗布など)される。
また、本実施形態の封止部16は、接着剤16aが帯状または線状に被着されることによって(接着剤16aによる接着剤層が設けられることによって)、包装材YA1の他の部位よりもその剛性が高くなるように構成されている。
ここで、「包装材YA1の他の部位よりもその剛性が高い」とは、具体的には、接着剤16aを被着することにより、再封止時に封止部16を押圧して閉じた場合であっても、封止部16が屈曲不能となり、皺が寄らない程度に剛性が高められていることをいう。
他方の耳部13は、帯状を呈し、開封可能で再封不能な構成となっている。具体的に、耳部13は、包装材YA1の内外を仕切るように、シール部17を備えている。
シール部17は、包装材YA1を幅方向に加圧して閉じることで再封止可能に形成される。このシール部17は、帯状を呈する。
また、シール部14、15、17の搬送幅方向Wの両端には、包装材YA1の搬送高さ方向Hに相当の包装材YA1が内側に折り込まれることによって、略三角錐形状の凹みとなるガゼット(折り畳み部)GAが成形される(図1参照)。
ピロー包装体10は、センターシール部における耳部12に近い部分と、当該部分に対応する内包部11の反対側の部分と、が摘ままれた状態で、互いに離隔する方向に引っ張られることで、耳部12から開封される。すなわち、シール部14,15および封止部16が開かれる。これにより、耳部12から物品XA1が出し入れできる。
耳部12から開封されているピロー包装体10は、耳部12が包装材YA1の搬送幅方向Wに沿って表裏で摘ままれることで、再封される。すなわち、接着剤16aの接着力により、封止部16が閉じられる。
図3は、本実施形態の封止部16について更に説明する図であり、図2に示す封止部16付近の拡大図である。
既述のとおり、本実施形態では、接着剤16aが耳部12において帯状または線状に被着(塗布など)されることによって、封止部16の剛性が、包装材YA1の他の部位よりも高くなっている。ここで、封止部16は、その剛性が包装材YA1の他の部位よりも高くなるように構成されているものであればどのような形態であってもよいが、一例を挙げると、接着剤16aとして、硬化時の硬度が包装材YA1の硬度よりも高いものが用いられている。また、より硬度の高い接着剤16aを用いることにより接着剤層の厚みを薄くすることができる。
具体的には、包装材YA1が例えば、食品包装材のポリエチレンやポリプロピレンなどの樹脂フィルムなどの場合、本実施形態の接着剤16aは、これらを再封止および再開封が可能となるように接着(または粘着)できる食品包装材用接着剤である。
また接着剤(接着剤層)16aは図3に示すように、硬化時に封止部16が、シール部14、15(包装材YA1を2枚重ね、凹凸に折り曲げていない状態)よりも包装材YA1の外表面方向(搬送高さH方向)に突出するように包装材YA1に被着されることによって、封止部16が、包装材YA1の他の部位よりもその剛性が高くなるように構成されたものであってもよい。
この場合、封止部16(接着剤(接着剤層)16a)の厚みD1は例えば、包装材YA1の1枚の厚みD2より大きく、且つ、封止部16と包装材YA1の総厚みD3は例えば、0.12mm以上である。あるいは、封止部16(接着剤(接着剤層)16a)の厚みD1は、例えば、0.1mm以上5mm以下、より好ましくは、0.1mm以上3mm以下である。あるいは、封止部16(接着剤(接着剤層)16a)の厚みD1は包装材YA1の厚みD2の2倍以上である。
また、封止部16は、包装材YA1の厚みよりも厚く、封止部16と包装材YA1とを同時に折り曲げた際の最少曲率半径が0.03mm以上にするとよい。
また、接着剤(接着剤層)16aは、塗布した場合の断面形状が略球体あるいは略半球体であり、
接着剤(接着剤層)16aは、曲面を有するように、同図(a)に示すように略球体状(断面視において略円形状)に設けられても良いし、同図(b)に示すように略半球体状(断面視において略半円形状)に設けられても良い。
また、接着剤(接着剤層)16aの長さ(搬送方向Lに沿う長さL1)は、例えば1mm〜30mm程度、より好ましくは1mm〜10mm程度とするとよい。
また、接着剤(接着剤層)16aは、この例では、耳部12において対向する包装材YA1の両方の内側に、接着剤16a同士が対向するように設けられる。
しかしこれに限らず、接着剤16aは、同図(c)に示すように耳部12において対向する包装材YA1の両方の内側に、接着剤16a同士が対向しない位置(搬送方向においてずれた位置)に(搬送方向において2本)設けられても良い。この場合、2本の接着剤16aは、近接した位置に設けると好適である。また、接着剤16aは、同図(d)に示すように耳部12において対向する包装材YA1の一方の内側のみに設けられてもよい。
本実施形態では複数のシール部14、15が、包装材YA1の内外方向に互いに間隔をおいて複数本設けられ、封止部16は、その複数のシール部14、15の間に設けられている。そして、シール部14、15がシールされた際に、該シール部14,15と封止部16との間に空隙部Sが生じるような厚み(封止部16の剛性を高めることが可能な程度の厚み)を有して、接着剤16aが被着される。
このように、封止部16が、包装材YA1の他の部位よりも高い剛性を有する、より具体的には、再封止時に封止部16を押圧して閉じた場合であっても、封止部16が屈曲不能となり、皺が寄らない程度に剛性が高められている。これにより、包装材YA1が軟質なフィルム等であり、シール部14,15の開封後に再封止する際に、封止部16を指等で押圧しながら幅方向に移動させるような場合であっても、封止部16に皺が入ることを防止でき、十分な再封止が可能となる。また、ガゼットGAを有する包装体であっても再封止時に封止部16に皺が入ることを防止でき、十分な再封止が可能となる。なお、第1実施形態の接着剤16aは、以降の実施形態においても適用することができる。
これにより、収容される物品XA1が食品(例えば、パンや煎餅など)の場合であっても、十分な封止によって内部に湿気が入り込むことを防止でき、カビの発生や、食品が湿気るなどといった食品の早期の劣化を抑制することができる。
また、包装材YA1の封止部16の内包部11側にシール部15が設けられているので、開封前の状態において、物品XA1が封止部16に触れたり、物品XA1の屑が封止部16の接着剤16aに付着したりすることが防止される。結果、再封性が低下することが防止される。
そして、シール部14,15が、表面に複数の凹凸を有しているので、開封した口から取り出される物品XA1を、シール部14,15の複数の凹凸によって封止部16から離隔できる。これにより、当該物品XA1が封止部16に触れることが更に防止される。このため、開封した口から物品XA1が取り出しにくくなることが更に防止される。ひいては、物品XA1の屑が封止部16の接着剤16aに付着することが更に防止される。結果、再封性が低下することが更に防止される。
図4および図5を参照して、本実施形態の包装機(ピロー包装機)20について説明する。図4はピロー包装機20の概略を示す図であり、図5は、図4に示す横シール装置21の一部を抜き出して示す拡大概略図である。
ピロー包装機20は、例えば横型の製袋充填機であり、物品供給装置202と、フィルム供給装置203と、包装機本体204と、封止部形成手段250と、制御ユニット(図示省略)などを備えている。これら包装機20の各部は、制御ユニットによって統括的に制御される。制御ユニットは、CPU、RAM、及びROMなどから構成され、各種制御を実行する。CPUは、いわゆる中央演算処理装置であり、各種プログラムが実行されて各種機能を実現する。RAMは、CPUの作業領域として使用される。ROMは、CPUで実行される基本OSやプログラムを記憶する。
物品供給装置202は、物品XA1を等間隔で搬送すると共に、当該物品XA1を下流の包装機本体204に順次搬送する。この物品供給装置202は、例えば、フィンガーコンベアから構成される。具体的に、物品供給装置2は、スリットを有する搬送面(符号省略)と、この搬送面上の物品XA1を側方からガイドするサイドガイド(図示省略)と、駆動用のスプロケット205と、従動用のスプロケット(図示省略)と、これらスプロケットに架け渡されて走行する環状のチェーン206と、このチェーン206に等間隔のピッチで取り付けられた複数のフィンガー207と、動力源となるサーボモーター(図示省略)などを備えている。
駆動用のスプロケットは、サーボモーターの駆動によって回転する。従動用のスプロケット205は、チェーン206の走行によって、駆動用のスプロケットに連動して回転する。チェーン206は、駆動用のスプロケットの回転によって循環するように走行する。複数のフィンガー207は、スリットを介して搬送面の下方から上方に突出する。これら複数のフィンガー207は、チェーン206の走行によって、搬送面上を走行する。これにより、複数のフィンガー207は、搬送面上の物品XA1を押送して包装機本体4に送り出す。
フィルム供給装置203は、包装材(包装フィルム)YA1を下流の包装機本体204に連続して供給する。フィルム供給装置203は、原反軸208と、サーボモーター(図示省略)と、ガイドローラー209a、209bなどを備えている。原反軸208は、原反ロールYB1を回転自在に保持する。この原反軸208は、サーボモーターに動力が与えられて回転し、保持している原反ロールYB1を回転させる。これにより、原反ロールYB1から包装材YA1が繰り出される(引き伸ばされる)。ガイドローラー209a、209bは、原反ロールYB1の搬送方向Lを適宜変換して、包装機本体204側に案内する。
なお、原反ロールYB1から包装材YA1を繰り出す方法として、上述のような原反駆動式の方法を採用する代わりに、フィードローラーを別途設け、当該フィードローラーを動かして包装材YA1を引き出すフィードローラー駆動式の方法を採用してもよい。
包装機本体204は、物品供給装置202から供給される物品XA1を、フィルム供給装置203から供給される包装材YA1で包装する。具体的に、包装機本体204は、製袋器214と、ピンチローラー210と、センターシール装置216と、横シール装置21と、第一の搬送装置211と、第二の搬送装置212などを備えている。
製袋器214は、フィルム供給装置203から供給される包装材YA1を、搬送幅方向Wの両端縁が互いに重なるように筒状に製袋する。また、製袋器214は、物品供給装置202から供給される物品XA1を、筒状に製袋される包装材YA1に供給する。これにより、物品XA1は、筒状に製袋された包装材YA1に包まれる。すなわち、製袋器214は、包装材YA1を幅方向に曲げて筒状に成形する製袋装置として機能する。
ピンチローラー210は、互いに重なる包装材YA1の両端縁(センターシール部)を挟み込んで、当該センターシール部に搬送力を付与する。
センターシール装置216は、一対のバーシーラー216aと、プレスローラー216bと、を備えている。このセンターシール装置216は、一対のバーシーラー216aでセンターシール部を挟んで加熱する。そして、センターシール装置216は、加熱されたセンターシール部をプレスローラー216bで圧着してセンターシールする。すなわち、センターシール装置216は、製袋器214の下流において、筒状に成形された包装材YA1にセンターシールを施す。
第一の搬送装置211は、上流側に配置された搬送手段である上流側ベルトコンベア211であり、センターシールされた筒状の包装材YA1を、当該包装材YA1に包まれた物品XA1と共に、搬送面(符号省略)に載せて横シール装置21に向けて搬送する。この上流側ベルトコンベア211は、横シール装置21のボックスモーションに合わせて、搬送面を搬送方向Lに伸縮させる。
第二の搬送装置212は、上流側ベルトコンベア211に後続する搬送手段である下流側ベルトコンベア(シュートコンベア)212であり、上流側ベルトコンベア211で搬送された物品XA1を引き継いで搬送する。下流側ベルトコンベア212も、横シール装置21のボックスモーションに合わせて、搬送面を搬送方向Lに伸縮させる。
両ベルトコンベア211、212は、横シール装置21の前後方向の移動に追従して前後移動することで、横シール装置21との前後方向での隙間を一定距離以下に保持するようになっている。
横シール装置21は、物品XA1の長さに応じたピッチ毎に、包装材YA1の幅方向に、横シール(トップシール、エンドシールともいう)とカットを行い、シール部14、15、17を形成する。これにより、図1に示すピロー包装体10が形成される。また、シール部14、15、17の搬送幅方向W両端には、包装材YA1の搬送高さ方向Hに相当の包装材YA1が内側に折り込まれることにより、ピロー包装体10のシール部14,15,17近傍には三角錐形状の凹みとなるガゼット部GAが成形される(図1参照)。
封止部形成手段250は、接着手段(例えば、接着剤16a)を包装材YA1に被着する接着剤被着手段であり、ここでは一例として原反ロールYB1から送り出された包装材(包装フィルム)YA1が製袋される包装機本体204に供給されるまでの間に設けられて包装材YA1に接着剤16aを塗布する接着剤塗布装置250である。
接着剤塗布装置250は、例えば、シリンダー255(エアシリンダーなど)の駆動により往復移動する噴射ノズル251を有する。この噴射ノズル251は、ガイドローラー209bの頂点の垂直方向、又はローラー209bの直後(ローラー209bの接線方向の100mm以内)の包装材YA1の幅方向(搬送幅方向W)に配置され、包装材YA1が張られた状態で包装材YA1に対して垂直に接着剤16aを塗布可能に構成され、接着剤16aを塗布する際は、その先端を包装材YA1に接近させた状態で塗布する。また、噴射ノズル251は、搬送幅方向Wに複数を配置してもよい。
また、接着剤16aの溶融温度が高温の場合には、包装材YA1を介して接着剤塗布装置250の噴射ノズル251の対向する位置に水冷式の冷却手段252を設けるとよい。少なくとも接着剤16aを塗布する際は、冷却手段252の冷却面を包装材YA1に当接することで溶融した接着剤16aの熱によって、包装材YA1が熱影響(変形)してしまうのを抑制できる。
また、噴射ノズル251をローラー209bの頂点の垂直方向に配置する構成の場合、当該ローラー209bを冷却する冷却手段を備えたローラーを用いてもよい。
図5は、ピロー包装機20の横シール装置21付近の拡大図であり、同図(A)は、ピロー包装機20の横シール装置21におけるシール前の状態を示す概略図であり、同図(B)は、シール後の状態を示す概略図である。
ピロー包装機20は、横シール装置21を備えている。この横シール装置21は、物品XA1を内包しつつ筒状に製袋された包装材(例えば、包装フィルム)YA1を、所定ピッチ毎に上下に挟み込んで、搬送幅方向Wに閉じると共にカットして、ピロー包装体10を製造する。
なお、包装材YA1は、封止部16となる部分に接着剤16aを介在させた状態で、包装機20に連続して供給される。より具体的には、接着剤16aは、接着剤塗布装置250(図4参照)によって、原反ロールYB1から送り出された包装材(包装フィルム)YA1が製袋される包装機本体204に供給されるまでの間において、搬送幅方向Wに塗布(吹きつけ)等される。
また、接着剤16aは、搬送中の包装材YA1に塗布等してもよい。この場合、接着剤16aの塗布装置を、包装材YA1の搬送と同期させて移動させながら、包装材YA1の所定位置に接着剤16aを塗布等するようにしてもよい。
また、包装材YA1の手繰り装置を設け、包装材YA1を全体としては連続供給(搬送)しつつ、包装材YA1の搬送方向の一部分(手繰り装置間の一部分)を停止させた状態で、接着剤16aを塗布等してもよい。または、包装材YA1を間欠的に搬送し、一旦停止した際に接着剤16aを塗布等してもよい。
接着剤16aは、横シール時において、シーラー22,23の熱、および圧力が加わると本シールされてしまい、ピロー包装体10を開封後に、当該ピロー包装体10を再封することができなくなってしまう。そこでシーラー22,23には、シール時に当該シーラー22,23の熱、および圧力が加わらないよう逃げ溝22b,23bが形成されている。
具体的に、横シール装置21は、一対のシーラー22,23を備えている。これら一対のシーラー22,23は、包装材YA1の上方および下方に対向するように、当該シーラー22,23の長手方向を包装材YA1の幅方向に沿って配置されている。一対のシーラー22,23は、互いに向き合う帯状の対向面(シール面)22a,23aを有する。
対向面22a,23aは、当該対向面22a,23aの長手方向に沿って形成された逃げ溝22b,23bと、これらの逃げ溝22b,23bと平行に形成されたカッター溝22c,23cと、を有する。
逃げ溝22b,23bは、包装材YA1を対向面22a,23aで挟み込んだ際に、当該包装材YA1における封止部16となる部分に対応する。一方のカッター溝22cには、包装材YA1をカットするカッター24が、他方のカッター溝23cに向けてスライド可能に設けられる。カッター24のスライドは、シリンダー(図示省略)によって行われる。
このような横シール装置21は、往復式、ボックスモーションタイプ、回転式のいずれの駆動方式であってもよい。
横シール装置21は、物品XA1の長さに応じたピッチ毎に、包装材YA1の幅方向に、横シール(トップシール、エンドシール)とカットを行う。これにより、図1および図2に示すようなピロー包装体10が製造される。また、横シール装置21は、爪部を有するガゼット成形機構(不図示)を有し、爪部によって包装材(包装フィルム)YA1の搬送高さ方向Hに相当のフィルムが内側に折り込まれることによって、シール部14,15およびシール部17のそれぞれの幅方向両端に、略三角錐形状の凹みとなるガゼット部GAが成形される。
このような構成によれば、横シール装置21のシール時には封止部16が加圧されないため、接着剤16aは、上述したような十分な厚みを有した状態で包装材YA1に被着することができるとともに、接着力の低下を防止できる。この結果、封止部16の剛性を高めて再封時に皺が生じることを防止でき、また、再封性を高めることができる。
[第2実施形態]
次に、図6および図7を用いて本発明の第2実施形態として、ピロー包装体30の他の形態について説明する。図6は、ピロー包装体30の外観斜視図である。図7は、ピロー包装体30の断面図である。なお、ここでは、ピロー包装体30の特徴部分のみを説明し、ピロー包装体10と同様の構成、作用、および効果についての説明は省略する。
ピロー包装体30は、内包部31と、一対の耳部32,33と、を備えている。一方の耳部32は、シール部34,35,36と、封止部37,38と、を備えている。シール部34,35,36は、包装材YA1の内外方向に互いに間隔をおいて、外側から順に形成されている。
封止部37は、包装材YA1を接着剤37aで閉じることで形成される。この封止部37は、包装材YA1におけるシール部34,35同士の間の部分に形成されている。封止部38は、包装材YA1を接着剤38aで閉じることで形成される。この封止部38は、包装材YA1におけるシール部35,36同士の間の部分に形成されている。他方の耳部33は、シール部39を備えている。封止部37、38および接着剤37a、38aの構成(形状、サイズ(厚み、長さ)等の特性)は、第1実施形態の封止部16および接着剤16aの構成と同様であり、封止部37、38は、再封止時に封止部37、38を押圧して閉じた場合であっても、封止部37、38が屈曲不能となり、皺が寄らない程度に剛性が高められている。これ以外の構成は、第1実施形態のピロー包装体10と同様である。
このように、ピロー包装体30によれば、再封止する際に、封止部37、38を指等で押圧しながら幅方向に移動させるような場合であっても、また、ガゼットを有するピロー包装体30であっても、封止部37、38に皺が入ることを防止でき、十分な再封止が可能となる。
これにより、収容される物品XA1が食品(例えば、パンや煎餅など)の場合であっても、十分な封止によって内部に湿気が入り込むことを防止でき、カビの発生や、食品が湿気るなどといった食品の早期の劣化を抑制することができる。
また、いずれかの封止部37,38の接着剤37a,38aに物品XA1の屑が付着した場合であっても、他の封止部37,38が十分に機能するので、再封性は低下しない。すなわち、複数本の封止部37,38を備えていることで、再封性が低下することが更に防止される。
[第3実施形態]
図8から図10を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。図8は、第3実施形態のピロー包装体の封止部46付近を示す断面図であり、同図(A)が接着剤46aの塗布前の状態であり、同図(B)が接着剤46aの塗布後の状態であり、同図(C)がシール後の状態であり、同図(D)が開封時の状態である。また、図9は、第3実施形態のピロー包装機20´の概略を示す図であり、第1実施形態のピロー包装機20と同一構成要素は同一符号で示し、その説明を省略する。また、図10は、第3実施形態のピロー包装機20´に用いられる凹部形成手段70を示す概略図である。なお、ここでは主に、第3実施形態における特徴部分のみを説明し、第1実施形態および第2実施形態と同様の構成、作用、および効果についての説明は省略する。
第3実施形態の封止部46は、図8(A)に示すように、包装材YA1の所定位置に予め、外方に突出する凹部48が形成され、同図(B)に示すように当該凹部48の内部に接着剤46aが埋め込まれた構成である。
凹部48は、例えば、同図に示すようにV字状であり、接着剤(接着剤層)46aは凹部48の形状に沿った略三角注状である。互いに対向する接着剤(接着剤層)46aの対向面は略平坦であり、これらを密着させた状態で、同図(C)に示すように、シール部44、45が形成される。
これ以外の封止部46および接着剤46aの構成(サイズ(厚み、長さ)等の特性)は、第1実施形態の封止部16および接着剤16aや、第2実施形態の封止部37,38およびの接着剤37a,38aの構成と同様であり、この接着剤(接着剤層)46aが帯状または線状に被着されることによって、再封止時に封止部46を押圧して閉じた場合であっても、封止部46が屈曲不能となり、皺が寄らない程度に剛性が高められている。
このような構成によれば、封止部46の剛性を高めるために接着剤46aを厚く設けて封止部46の剛性を高める構成であっても、同図(D)に示すように、耳部42の対向面は略平坦面となるため、開封した口から取り出される物品XA1が封止部46(接着剤46a)に触れることが防止される。このため、開封した口から物品XA1が取り出しにくくなることが防止される。ひいては、物品XA1の屑が封止部46の接着剤46aに付着することが低減できる。
図9に示すように、第3実施形態のピロー包装機20´は、原反ロールYB1から送り出された包装材(包装フィルム)YA1に、接着手段(接着剤)を埋め込むための凹部を形成する凹部形成手段70を有する。凹部形成手段70は、例えば、包装機などに用いられる折れ線形成装置70を利用できる。
折れ線形成装置70は、原反ロールYB1と接着剤塗布装置250の間に設けられ、折れ線形成装置70の下流には接着剤塗布装置250が設けられる。すなわち、本実施形態のピロー包装機20´は、原反ロールYB1から送り出された包装材(包装フィルム)YA1が製袋される包装機本体204に供給されるまでの間において、折れ線形成装置70によって包装材YA1の搬送幅方向Wに複数の折れ線71が付され、この折れ線71によって生じた凹部48に、接着剤塗布装置250から噴出された接着剤46aが埋め込まれる。
この場合、折れ線71は、搬送中の包装材YA1に形成してもよい。この場合、折れ線形成装置70を、包装材YA1の搬送と同期させて移動させながら、包装材YA1の所定位置に折れ線71を形成するようにしてもよい。
また、包装材YA1の手繰り装置を設け、包装材YA1を全体としては連続供給(搬送)しつつ、包装材YA1の搬送方向の一部分(手繰り装置間の一部分)を停止させた状態で、折れ線71を形成してもよい。または、包装材YA1を間欠的に搬送し、一旦停止した際に折れ線71を形成ししてもよい。
図10は、折れ線形成装置70の要部を示す概略図であり、同図(A)が外観斜視図であり、同図(B)が同図(A)を搬送幅方向Wからみた正面図であり、折り線形成前の状態である。また、同図(C)が同図(A)を搬送幅方向Wからみた正面図であり、折り線形成時の状態であり、同図(D)が同図(A)を搬送幅方向Wからみた正面図であり、折り線形成後の状態である。
折れ線形成装置70は、原反ロールYB1から送り出された包装材(包装フィルム)YA1が包装機本体204に至る搬送経路上に配置され、装材YA1の搬送幅方向Wに延びる折れ線(折り癖)71を所定間隔で包装材YA1に付ける。折れ線71を形成することによって上記の凹部48が形成される。
図10(A)に示すように、包装材YA1の搬送幅方向Wに延びる折れ線形成装置70は、包装材YA1の搬送幅方向Wに延び且つ包装材YA1を上下方向(搬送高さ方向H)から挟む一組の成形具72,73を備えた往復動式の折れ線付装置である。成形具72,73は、包装材YA1の横幅を超える長さを有し、適宜の駆動機構によって包装材YA1を同時に挟み且つ同時に離れる動作をする。駆動機構としては、回転を互いに逆位相の往復動に変換する機械式の駆動機構であっても良く、また、エアシリンダで互いに逆方向に作動させてよい。
成形具72,73は、包装材YA1の搬送幅方向Wに延びる帯状領域74(同図(B)、(C)に破線で示す)に折れ線71を形成する。成形具72,73は、帯状領域74を加熱・加圧して成形するスタンプバー式の帯状加熱成形型を有している。帯状加熱成形型は、下面にV字状の折れ線形成刃75を備えた成形凸型76と、それに対応して上面にV字状の折れ線形成溝78を備えた成形凹型77とから成る成形型組に構成されている。成形型76,77には、ヒータ等の加熱手段(不図示)が内蔵されており、帯状領域74を加圧するとき同時に加熱する。
同図(C)に示すように、包装材YA1上の接着剤46aの被着予定領域の中心位置を折れ線形成刃75の頂点に合わせた状態で成形型76,77を駆動することにより、包装材YA1の帯状領域74は、成形型のV字状の折れ線形成刃75と折れ線形成溝78で加圧状態で加熱されることになり、V字状の頂点とそれに対応するに位置する部分に折れ線71が付けられる。このとき同時に、帯状領域74が挟まれて加圧され且つ加熱されて熱変成される。このV字状に屈曲した部分が上記の凹部48となる(同図(D))。
この例では、凹部48は、包装材YA1の搬送幅方向Wから見た場合にV字状に形成される例を説明したが、矩形状となるように折れ線71を付して(矩形状の)凹部48を形成してもよい。凹部48を矩形状にすることで、(開口部分のサイズが同等の場合)埋め込む接着剤46aの量をV字状に形成した場合よりも多くできるので、封止部46の剛性をより高めることができる。一方、凹部48をV字状に形成することにより、皺が寄らない程度に剛性が高められ、接着剤16aの使用量を矩形状の凹部48と比べて減少できる。
[第4実施形態]
図11は、本実施形態の封止部56の他の形態を示す図であり、同図(A)、(B)がシール部54、55形成前の状態を示す図であり、同図(C)がシール部54,55の形成時の状態を示す断面図である。
封止部56の接着手段56aは、粘着剤を塗布したテープ(粘着テープ)であってもよい。ここで、粘着剤とは、接着剤のうち、常温で粘着性を有し,軽い圧力で被着材に接着する物質をいう。この場合、テープの材質を、例えば包装材YA1よりも剛性の高いものとするか、テープの厚みを上述の接着剤16a、37a、38aのように厚くすれば、封止部16、37、38が屈曲不能となり、皺が寄らない程度にその剛性を高めることができる。またこの場合の封止部形成手段250は、粘着テープの貼り付け装置などである。なお、接着手段は、粘着剤を上記の接着剤16a、37a、38a、46aと同様に包装材YA1に塗布したものであってもよい。
[第5実施形態]
図12を参照して、本発明の第5実施形態について説明する。上記の実施形態では、物品XA1を搬送しつつ包装する包装体(ピロー包装体)10(30)について説明したが、物品XA1を収容する前の製袋袋50が、本実施形態の封止部16(37、38)を有するものであってもよい。
製袋袋50の場合は、一方の耳部13(耳部33)が開封された状態の未シール領域となっている。この場合、製袋袋50の未シール領域側から製袋袋50の内部に物品XA1を収容し、手動または自動で、耳部13(耳部33)のシール部17(シール部39)を封止すると、上記の包装体10(30)が得られる。
[第6実施形態]
本実施形態の包装体は、図13に示すような、袋の底にヒダを付けた自立可能な包装体(自立包装体、スタンディングパウチ)80でもよい。この包装体80は、不図示のスタンディングパウチ製袋装置によって、製袋される。
スタンディングパウチ製袋装置は例えば、原反ロールから連続する包装フィルムをフィルム繰り出し装置によって繰り出し、包装フィルムを、ガイドロールに巻き掛けて高位置に導いてから傾斜した二等辺三角形のフォーマー板の下面に密着するように谷折りに掛けて二つに折りに合わせる。さらに、ガセット折込みガイドにより該包装フィルムの折返し縁部を内方へ∧形に凹ませてガセットを入れる。また一対の開閉自在なボトムシール用ヒータにより包装フィルムのガセット部分に袋膨張時の袋底部の形状が略舟床形となるように所要湾曲形状のボトムシールを施す。さらに所要下流側で二対の開閉自在なサイドシール用縦ヒータにより点嵌合位置に合わせて縦にサイドシールし、さらに所要下流側で内部に冷却空気を通流させる二対の開閉自在なバークーラーによりサイドシール位置に合わせて挟んで冷却してシールを安定化し、さらに所要下流側でフィルム移送装置により包装フィルムを転圧移送し、さらに所要下流側で二対の挟み形カッターによりサイドシールのシール巾の中央より縦にカットして切り離し後に図示しない給袋充填包装機へ移送するようになっている(特開平5−345366参照)。
上記装置を用いて本発明のスタンディングパウチを製造する場合は、接着剤は接着剤塗布装置によって、原反ロールYB1から送り出された包装フィルムYA1が、フォマー板で二つ折りにされるまでの間の帯状の包装フィルムに向かって接着剤が搬送方向に塗布される。
この包装体80は、例えば図13に示すように、全体が矩形状で、底部側では折り返されて断面がW状となっている。そして、両側縁81aは略帯状にシールされ、底部81b側は円弧状にシールされ、上部が開口し、下部並びに左右の側縁が閉塞した袋体として製袋される。これにより、最終的に包装体80となった場合、底部が開いて自立できるようになる。なお、スタンディングパウチ製袋装置からは、製造された包装体80が一定間隔で一時停止することなく連続して搬出される。
包装体80の開口部は、被包装物(物品)が充填された後、例えばシール部84、85とこれらの間に接着剤層86aを被着した封止部86が設けられる。シール部84、85および封止部86の構成は、上述の第1〜第5実施形態の構成と同様である。シール部84、85はこの例では1本設けられているが、2本以上であってもよい。また、封止部86も複数本設けられてもよい。
[変形例]
次に、上述の各実施形態の変形例について説明する。図14および図15は封止部16の他の例を示す図であり、図14は、封止部16の断面図であり、図15は、横シール装置21のシール時の状態を示す概略図である。
図14に示すように、封止部16は、一方の耳部においてシール部(シール部14またはシール部17)の外側(内包部11側)に位置するように、すなわち横シール装置21のシーラー22、23の外側に位置するように設けてもよい。つまり、一方の耳部(例えば、耳部12)において、1本のシール部14と1本の封止部16が設けられる。この場合、図15に示すように、横シール装置21のシーラー22、23には、逃げ溝22b,23bを設けず、シーラー22、23の下流側に封止部16を挟む押圧手段110を設ける。押圧手段110は、それぞれのシーラー22、23の下流側に断熱板111を介して押圧部材112、113が取り付けられる。押圧部材112、113はそれぞれがシーラー22,23と同期して上下移動し、封止部16を挟む対向面は例えば、ゴムなどの弾性体114が取り付けられた(略)平坦面となっている。これにより、シーラー22,23によってシール部14が形成されるとともに、封止部16(接着剤16a)は押圧部材112、113によって押圧されて貼着される。このような構成によれば、接着剤16aの対向面は(略)平坦面となるため、開封後に物品XA1を取り出す際に、その屑が封止部16に付着するのを防止できる。
なお、この例における製袋袋は、製袋袋の封止部16が設けられている耳部12とは逆側の耳部13は、未シール領域となっている。この場合、製袋袋の未シール領域側から物品XA1を製袋袋内に収容し、未シール領域をシールすることでピロー包装体10が得られる。
図16は、接着剤塗布装置250の他の例を示す図である。同図は、封止部形成手段(接着剤塗布装置)260の要部を示す概略図であり、同図(A)が外観斜視図であり、同図(B)〜同図(D)が同図(A)を搬送幅方向Wから見た正面図である。
図9に示したピロー包装機20´の折れ線形成装置70および接着剤塗布装置250に変えて、図16に示す接着剤塗布装置260を用いても良い。
接着剤塗布装置260は、原反ロールYB1から送り出された包装材(包装フィルム)YA1が包装機本体204に至る搬送経路上に配置され、包装材YA1の搬送幅方向Wに延びる凹部48を形成するとともに、当該凹部48に接着剤46aを埋め込むように塗布する。
図16(A)に示すように、包装材YA1の搬送幅方向Wに延びる接着剤塗布装置260は、包装材YA1の搬送幅方向Wに延び且つ包装材YA1を上下方向(搬送高さ方向H)から挟む塗布具262と吸着具263とが対となった往復動式の塗布装置である。塗布具262,吸着具263は、包装材YA1の横幅を超える長さを有し、吸着具263の支持手段に固定される。駆動機構としては、回転を互いに逆位相の往復動に変換する機械式の駆動機構であっても良く、また、エアシリンダで互いに逆方向に作動させてよい。
同図(B)に示すように、塗布具262は包装材YA1に対向する面(下面)に、噴射ノズル261が設けられている。噴射ノズル261の中心位置は、対向する包装フィルムYA1に形成された凹部の幅(搬送方向Lに沿う長さ)の中心位置と(略)一致し、接着剤46aが噴出される。噴射ノズル261は、同時に近接し且つ同時に離間する動作をする。または、噴射ノズル261が停止した状態で接着剤46aを噴出する。
一方、吸着具263は、噴射ノズル261に対応して包装材YA1に対向する面(上面)が、下方に凹となる凹形状(正面視においてV字状)の吸着面269を有している。吸着具263は凹形状の吸着面269に複数の吸気孔264が設けられ、包装材YA1を吸着保持する。また、吸着具263は冷却手段を兼ねるようにしてもよい。
同図(C)に示すように、包装材YA1に接着剤16aを塗布する際は、包装材YA1の一部を吸着具263の吸着面269に吸着させる。これにより、包装材YA1の一部に凹部48が形成される。そしてこの状態で塗布具262を吸着具263に接近させ、凹部48に接着剤46aを噴出し、凹部48に埋め込むようにして塗布する。なお、この場合、塗布具262の噴射面268の先端(凸形状の先端)は、包装材YA1の搬送面よりも上方に位置させた状態で接着剤46aを塗布する。
そして、同図(D)に示すように塗布が終了した後は、塗布具262と吸着具263は離間する。
[他の実施形態]
次に、図17を参照して、本発明の他の実施形態について説明する。同図(A)は、本実施形態の製袋袋150および包装体160の断面図であり、同図(B)は、シール部154を開封した状態の断面図であり、同図(C)は、再封止時の状態を示す断面図であり、同図(D)は再封止後の状態を示す断面図である。また、同図(E)は包装体160の平面図である。
本発明の包装体160(製袋袋150)は、包装材料が筒状に製袋されて物品XA1を内包する内包部151と、この内包部151の両側、すなわち、搬送方向Lの両端の開口部がシールされた、一対の耳部152、153を有する。内包部151は、センターシールされたセンターシール部(図示省略)と、一対の耳部152、153にそれぞれ設けられたシール部154、155と、によって閉じられて、内包する物品XA1を包装材YA1の外と隔てる。
包装体160(製袋袋150)は、さらに封止部156を有する。本例の封止部156(接着剤(接着剤層)156a)は、包装体160の耳部152、及び153以外の領域で、包装剤YA1の外側(内包部151の外表面)に設けられる。接着剤156aの構成は、上記の接着剤(例えば、接着剤16a)と同様であり、シール部154開封後の再封止および再開封が可能なものである。
より詳細には、同図(A)に示すように、製袋袋150は、包装材YA1の内包部151の外側面(センターシール部がある面、又はセンターシール部がない面の少なくとも一方の面)に、内面同士を合掌状に折り込んで倒した(Z状に折り畳んだ)ヒダ部170を形成する。ヒダ部170は、内面同士を合掌状に折り込むことによって形成された山折り部171と、山折り部171を倒すことによって形成された谷折り部172とを有している。そして、この谷折り部172(ヒダ部170と内包部151の外表面の間)に、接着剤156aを塗布して封止部156が形成されている。ヒダ部170は、接着剤156aによって、内包部151の外表面に付着した状態となっている。
同図(B)に示すように、製袋袋150に収容された物品XA1を取り出す場合には、封止部156に近い側のシール部154を開封する。封止部156は、シール部154を開封した場合であっても、内包部151の外表面に付着した状態が維持されている。
再封止の際は、まず同図(C)に示すように、製袋袋150を長さ方向(包装時の搬送方向L)に引っ張り、ヒダ部170の折り込みを広げるようにして接着剤(接着剤層)156aを露出させる。
そして、同図(D)に示すように開口端部を1、又は複数回折り返して、接着剤156aに貼り付け、再封止する。また、内容物がこぼれ出ない程度に封止する場合には、折り返し回数は、1回でもよい。
また、封止部156から、封止部156が設けられている側(同図では左側)の包装体端部までの余剰フィルムの長さを長くすることにより、折り返し幅を一定にした場合、折り返し回数を多くすることができる。
なお、この例の製袋袋150は、耳部152、153のどちらか一方が未シール領域となっている。この場合、製袋袋150の未シール領域側から物品XA1を製袋袋150内に収容し、未シール領域を封止(シール)することで包装体160が得られる。
このような構成によれば、収容した物品XA1を取り出す際に、接着剤層156aに接触することを防止でき、また物品XA1から生じる屑などが接着剤層156aに付着することを抑制できる。これにより、封止部156の粘着性(接着性)の劣化を防止できる。また、商品販売の際に(商品棚に陳列されている時点では)接着剤層156aが露出していなので、接着剤層156aに異物が付着することを防止できる。
本例においても、封止部156は、押圧して再封止する際の皺等の発生を防止するため、図1〜図16の場合と同様に、剛性を高めた構成にするとよい。
また、これに限らず、図17に示す本実施形態では、開口端部を複数回折り返すことで、封止部の皺の有無に係らず、再封の際の密閉度を向上できる構成であるため、封止部156の剛性を高める必要がない。従って、この場合の封止部156は、従来既知の再封止可能な封止部と同様に、特に剛性を高めた構成でなくてもよく、例えば、封止部156(接着剤156a)の厚み(図3の厚みD1に相当する厚み)は、0.1mm未満でもよい。また、接着剤は、感圧型の接着剤でもよい。また、同図(E)に示すようにこの場合の接着剤(接着剤層)156aは、製袋袋150(包装材YA1)の搬送幅方向Wに沿って断続的に複数設けてもよい。
[他の実施形態]
次に、図18および図19を参照して他の実施形態について説明する。図18は、他の実施形態の従来のピロー包装体95´(製袋袋90´)を示す図であり、同図(A)が平面図、同図(B)および同図(C)が同図(A)をシール部94(開口部の逆側)方向から見た図である。
また、図19は、他の実施形態のピロー包装体95(製袋袋90)を示す図であり、同図(A)が平面図、同図(B)が同図(A)をシール部94(開口部の逆側)方向から見た図である。
図18(A)に示すように、本例は、耳部92´に、シール部94´と封止部96´を有するピロー包装体95´またはその製袋袋90´であり、封止部96´は、シール部94´よりも内包部91´側に設けられる。シール部94´および封止部96´の構成は、上述の第1〜第6実施形態のシール部(シール部14等)および封止部(封止部16等)と同様である。
そして、図18(B)に示すように、本例の封止部96´(接着剤層96a´)は、製袋袋90´の開口部の全周に亘って設けるのではなく、その一部に設けている。具体的には、この例では、ピロー包装体95´(その製袋袋90´)の包装材YA1の搬送高さ方向Hにおいて対向する一方の面(例えば、センターシール部93´が形成される面とは逆側の(対向する)面)のみに封止部96´を設ける。このような構成により、封止部96´を両面に設けて(接着剤層同士を接着する)上記構成(例えば、図2などの構成)と比較して封止部96´における接着剤96a´の使用量を低減できる。
ここで、図1〜図17などを用いて説明した封止部(例えば、封止部16)は、開封された場合の開口部の全周に亘って設けられている。つまり、封止部16は、本来封止が想定されている位置から、開口部の周方向にずれた(回転した)位置であったとしても、互いに封止部16(接着剤層16a)が存在する位置同士であれば、どの位置でも封止(接着)が可能となる。
これに対し、図18(B)に示すように封止部96´を製袋袋90´の開口部の一部のみに設ける構成の場合、封止部96´(接着剤層96a´)の接着先(接着が想定されている位置)は、封止部96´(接着剤層96a´)が存在しない領域に特定されているといえる。
しかしながら実際には、接着先には何ら制約が無く、任意の位置で封止できてしまう。このため、封止部96´の接着先が想定していた位置(同図(B)に示すように、例えばセンターシール部93´が略中心となるような位置)からずれて、例えば、同図(C)に示すように封止部96´の位置が開口部の周方向に回転した状態で封止されてしまう恐れがある。この場合、封止ができない部位(例えば、同図(C)の右方側の部位)が生じ、確実な再封止ができない問題となる。
そこで、図19に示すように、封止部96の両端(包装材YA1の搬送幅方向Wの両端)に、封止部96の位置が開口部の周方向にずれる(回転する)ことを防止する回り止め部98を設けるとよい。
回り止め部98は、シール部(トップシール部)94とは別に設けられた他のシール部であり、シール部(トップシール部)94および封止部96が開封された場合であっても、回り止め部(他のシール部)98は少なくとも一部が開封しないように(未開封部となるように)構成される。例えば、回り止め部(他のシール部)98は、製袋袋90の底部側の端部T1(包装材YA1の搬送方向L前方の端部T1)が、シール部94よりも底部側(包装材YA1の搬送方向L前方)に位置している。換言すると、シール部(他のシール部)98の少なくとも一部は、シール部94と比較して、製袋袋90の開口部から底部方向により離れた位置まで達するように設けられる。
これにより、シール部(トップシール部)94および封止部96が開封された場合であっても(更にこれらとともに回り止め部98の一部が開封された場合であっても)、シール部94および封止部96よりも底部側に位置する回り止め部98の他の部分は未開封の状態が維持された未開封部98Aとなる。そして、この未開封部98Aが存在することによって、封止部96は、同図19(B)に示す位置から開口部の周方向に回転させた状態(図18(C)参照)で接着することが困難となる。つまり、回り止め部98(未開封部98A)は、製袋袋90の開口部の一部に設けられた封止部96の接着先を所定位置にガイドする手段であり、未開封部98A(回り止め部98)によって、封止部96は図19(B)に示す状態で対向する包装材YA1に接着することができる。これにより封止部96の接着先が想定位置からずれることを防止できるため、確実な再封止が可能となる。
回り止め部(他のシール部)98は、例えば、シール部94と同様のシーラーによってシールすることにより形成される。なお、この例では、回り止め部98はシール部94および封止部96と一部重畳しているが、シール部94および封止部96の少なくともいずれかと重畳しないように設けても良い。
また、シール部94および封止部96のいずれとも重畳することなく、製袋袋90の開口部から底部方向に離間した位置に設けられるものであってもよい。回り止め部98をシール部94から底部方向に離間した位置に設けることにより、シール部94および封止部96を開封した場合であっても、回り止め部98のシールの剥離を防ぐことができ(あるいは、剥離を僅かな領域のみとすることができ)、回り止め部98の(略)全体を未開封部98Aとすることができる。
あるいは、回り止め部98は、シール部94よりも強力にシールまたは接着(密着)されたものであってもよい。「シール部94よりも強力にシールまたは接着(密着)された」とは例えば、それぞれの回り止め部98において接触してシールされる2枚の包装材YA1が剥離(開封)不可となる程度にシールまたは接着(密着)されていることをいう。この場合も、回り止め部98の全体が未開封部98Aとなる。
シール部94よりも強力にシールまたは接着(密着)される場合には、特に、シール部94とは離間して(それより底部側に)回り止め部98を設けると良い。これにより、シール部94および封止部96は(端部まで)十分な開封が可能となるとともに、回り止め部98によって、再封止の際の封止部96の位置ずれ(想定されている位置から開口部の周方向に回転した位置で封止されてしまうこと)を防止できる。
また、ピロー包装体95(製袋袋90)の搬送幅方向Wの両側にシール部98を設けることにより、接着剤96aの端部は、シール部98の領域内にあればよく、接着剤96aの塗布位置の、搬送幅方向Wの位置ずれが多少許容される。つまり、接着剤96aを包装材YA1に塗布する際の位置精度が緩和される。
回り止め部98の位置は図示した位置に限らず、例えば、センターシール部93(付近)と、その対向位置(包装材YA1の搬送高さ方向Hにおける対向位置)等にも受けても良い。
この例における封止部96は、第1〜第6実施形態の封止部(封止部16等)と同様に剛性を高めた構成である。
しかしこれに限らず、本例の封止部96は、従来既知の再封止可能な封止部と同様に、特に剛性を高めた構成でなくてもよく、例えば、本例の封止部96(接着剤(層96a))の厚み(図3の厚みD1に相当する厚み)は、0.1mm未満でもよい。
□両シール部98間における対向する包装材YA1の長さ(搬送幅方向Wの長さ)が等しくなる。このため、再封止の際は、対向するフィルムを離間させた状態から、両シール部98を両手で保持して両シール部98が離間する方向に引っ張ることにより、(封止部96の剛性を高めた構成でなくても)仮接着(仮止め)した後、封止部96を手指等で押圧することで容易に封止部96の皺の発生を防止させて再封止することができる。
なお、この例の製袋袋90は、製袋袋90の封止部96が設けられている耳部92とは逆側の耳部(不図示)は、未シール領域となっている。この場合、製袋袋90の未シール領域側から物品XA1を製袋袋90内に収容し、未シール領域をシールすることでピロー包装体95が得られる。
[他の実施形態]
図20を参照して、更に他の実施形態について説明する。本例の包装体120は、ガゼットGAを有するピロー包装体120である。また、このピロー包装体120に収容(包装)される物品XA1は、柔軟性を有する多孔質食品であり、例えば、食パン、カステラ、蒸しパン、スポンジケーキなどである。また、本例のピロー包装体120は、包装材(包装フィルム)YA1の使用を削減するために、物品XA1の外形サイズに対してピロー包装体120の内包部の余剰(例えば、耳部122から物品XA1までの間の余剰)を可能な限り削減して包装されている。
この包装体は、いわゆるタイト包装体である。ここで、タイト包装体とは一例として、少なくとも、開封時に耳部122の下方を摘まんで引っ張る際に、手指が被包装物(物品XA1)に接触するカット長(カットピッチ)で、包装されている。具体的には、積み重ねられた被包装物の厚み(搬送高さ方向Hの長さ)が、60mm〜90mmであり(図20(A)参照)、開口部を上にした状態でシール部125の下端から被包装部の上端に被包装物の厚みに比例して大きくなる30mm〜45mm以下の空間部を有する包装体である。被包装物の厚み(搬送高さ方向Hの長さ)が60mm未満の場合の空間部は、30mm未満である。
ここで、図20を用いて、物品XA1が食パンである場合のピロー包装体120(120A、120B)の構成について説明する。図20(A)は、物品(食パン)XA1を段積みの状態で包装したピロー包装体120Aの外観斜視図であり、図20(B)は、物品(食パン)XA1を駒立ての状態で包装したピロー包装体120Bの外観斜視図である。
図20(A)に示すように、物品(食パン)XA1を段積みの状態で包装したピロー包装体120Aは、包装材YA1の搬送方向L(長手方向)に沿って、カット片の上下が位置するように包装されている。また、同図(B)に示すように、物品(食パン)XA1を駒立ての状態で包装したピロー包装体120Aは、物品(食パン)XA1のカット面が包装材YA1の搬送方向L(長手方向)に沿い、複数のカット片が搬送幅方向Wに並ぶように包装されている。
ピロー包装体120(120A、120B)は、例えば一方の耳部122にシール部(トップシール部)124、125と、封止部126が設けられている。シール部(トップシール部)124、125および封止部126の構成は、第1〜第6実施形態のシール部および封止部(例えば、シール部14,15および封止部16)と同様であり、例えば、2本のシール部124、125の間に封止部126が設けられている。
このようなピロー包装体120を開封する場合、耳部122の下方(ガゼット部GAの間の部分)、すなわちセンターシール部123における耳部に近い部分と、当該部分に対応する内包部121の反対側の部分とを指で摘まんで、一点差線の矢印で示すように互いに離隔する方向に引っ張ることが一般的である。
しかしながら、同図に示すように、柔らかい物品XA1(物品XA1が柔軟性を有する多孔質食品の場合)をタイト包装した構成にあっては、開封時に耳部122下方を摘まんで引っ張ると、手指が物品XA1に強い力で接触し、物品XA1を押し潰してしまう恐れがある。
そこで、本例では、ピロー包装体120端部側の一部(具体的には、例えば、シール部(トップシール部)124、125端部の一部)に、手指を引っ掛けるための未シール部130を設けている。
この未シール部130は、開封を容易にするために、シール部(トップシール部)124、125の端部(カットされた端部)の搬送幅方向Wの中央付近であって、センターシール部123側においてはこれを跨ぐように設けるとよい。なお、センターシール部123がピロー包装体120の中心位置から大きくずれるように包装される包装体もあるが、その場合は、センターシール部123の位置によらず、シール部(トップシール部)124、125の端部(カットされた端部)の搬送幅方向Wの中央付近に設ける。
未シール部130は、例えば指が1〜2本入る程度のサイズであり、一例として搬送幅方向Wの長さが2cm〜5cm程度、搬送方向Lの長さ(深さ)が2cm〜3cm程度である。
そして、未シール部130よりも内包部121側に、シール部124、封止部126およびシール部125をこの順で設ける。また、シール部124、125はこの例に限らず、1又は複数(本)配置される。
このピロー包装体120の開封方法は以下の通りである。まず、耳部122に設けた未シール部130の内部空間(隙間)に指等を挿入し、包装材(包装フィルム)YA1を離間させ、これを摘まんで、互いに離隔する方向に引っ張ってシール部124、封止部126、シール部125を剥離する。
このような構成によれば、物品XA1から最も離間した位置においてシール部124、125を剥離できるので、物品XA1を潰すことなく開封することができる。
この例における封止部126は、第1〜第6実施形態(図1〜図16)の封止部(封止部16等)と同様に剛性を高めた構成である。
しかしこれに限らず、本例の封止部126は、従来既知の再封止可能な封止部と同様に、特に剛性を高めた構成でなくてもよく、例えば、封止部126(接着剤(層))の厚み(図3の厚みD1に相当する厚み)は、0.1mm未満であってもよい。
なお、この例の製袋袋は、製袋袋の封止部126が設けられている耳部122とは逆側の耳部は、未シール領域となっている。この場合、製袋袋の未シール領域側から物品XA1を製袋袋内に収容し、未シール領域をシールすることでピロー包装体120が得られる。
なお、図20に示す例の物品XA1(被包装物)は、破損しやすい、脆弱な食品(例えば、クッキー、ゴーフレット)、又は非食品でもよい。また、ピロー包装体120はガゼットが設けられていないピロー包装体でもよい。
以上、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨および技術思想を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
すなわち、上記実施形態において、各構成の位置、大きさ、形状、材質、向き、数量などは適宜変更できる。例えば、包装形態は、ピロー包装体の場合に限らず、本発明は、三方シール包装体や四方シール包装体、あるいは、物品XA1を製袋袋で包装した包装体などの各種包装体に適用できる。
また、上述の接着手段(接着剤)16a(37a、38a、46a、56a、86a、96a、126a、156aも同様)は、再封止可能なホットメルト接着剤であってもよい。この場合、接着剤は、フィルムより低融点の合成ゴムを主成分とするホットメルト系の接着剤であり、例えば積水化学工業株式会社製、エスダイン(登録商標)No.9166Aの改良品、又はセメダイン株式会社製、セメダイン(登録商標)HM650−2等が適用可能である。また、包装材YA1は、腰がない柔軟性の包装フィルム(厚みD2が例えば、20μm〜50μm程度)であってもよい。
また、接着剤(層)の断面(例えば、搬送方向Lに沿う断面)は、図3、図8、図11、図17等に示す形状に限らず、鋸刃形状、又は矩形の凹凸形状であってもよい。
あるいは、上記実施形態において、ピロー包装体(例えば、ピロー包装体10)は、一方の耳部(例えば、耳部12)が開封、再封止および再開封が可能な構成となって、かつ、他方の耳部(例えば、耳部13)が開封可能で再封不能な構成となっているが、両方の耳部が開封、再封止および再開封が可能な構成となっていてもよい。
あるいは、シール部(例えば、シール部14,15)が有する凹凸は、山谷が連続する形状であるが、本発明はこれに限定されず、ゴザ目であってもよい。
また、シール部(例えば、シール部14,15)は凹凸状に形成されず、略平坦に形成されてもよい。その場合、図5に示す横シール装置21は、シーラー22,23のシール面)22a,23aが、逃げ溝22b、23bを除き、平坦なものを用いる。
あるいは、上記実施形態において、ピロー包装機は、横型充填包装機に限定されず、縦型充填包装機であってもよい。
あるいは、上記実施形態において、耳部(例えば、耳部12)は、2本のシール部14,15と、1本の封止部16と、を備えているが、本発明はこれに限定されず、3本以上のシール部と、複数本の封止部と、を備えているものでもよい。
また、上記の例では一方の耳部(例えば、耳部12)に複数本のシール部(例えば、シール部14,15)が設けられ、その間に封止部(例えば、封止部16)が設けられる例を説明したが、耳部12には一本のシール部14と一又は複数の封止部16が設けられる構成であってもよい。