JPH07329910A - 深絞り型包装装置 - Google Patents

深絞り型包装装置

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Publication number
JPH07329910A
JPH07329910A JP15304694A JP15304694A JPH07329910A JP H07329910 A JPH07329910 A JP H07329910A JP 15304694 A JP15304694 A JP 15304694A JP 15304694 A JP15304694 A JP 15304694A JP H07329910 A JPH07329910 A JP H07329910A
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JP
Japan
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film
fastener
roller
deep
predetermined
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Application number
JP15304694A
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English (en)
Inventor
Shozo Omori
昌三 大森
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Omori Machinery Co Ltd
Original Assignee
Omori Machinery Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 間欠移送する深絞り包装装置に、確実かつ正
確に開閉ファスナーを接着したフィルムを供給すること 【構成】 下側フィルム5,雄型ファスナー21aが、
等速回転する駆動ローラ47,従動ローラ48間に挟持
されて等速度で連続して引き出され、加熱ローラ30,
受けローラ31間に供給される。等速で両ローラ間を通
過するので、両者5,21aは、確実に接着される。そ
の後、フィルムは、段差ローラ53,固定ローラ54を
経て間欠移送される包装装置本体の搬送路に供給され
る。段差ローラは、スプリング57により下降移動する
ような力が働き、本体側が一時停止中は段差ローラが下
降し、本体側のフィルム移送中は段差ローラが上昇する
ことにより、加熱ローラ側のフィルムの移動状態(連
続)と、本体側での移送状態(間欠)の相違を吸収しス
ムーズな供給が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は深絞り型包装装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】スライスハム等の食品を包装する場合に
は、長期保存や、製品の酸化を防止するために、包装体
内を真空にした真空包装体を製造するようにしている。
そして、係る食品(被包装物)がスライスハムのように
所定枚数積層されていたり、或いは製品の嵩が張ってい
るような場合には、深絞り型包装装置を用い、一方のフ
ィルムに形成された凹部(ポケット)内に被包装物を収
納するとともに、その開放側を他のフィルムで被覆する
ようにしている。
【0003】係る深絞り型包装装置では、下側フィルム
の搬送途中でその下側フィルムの所定位置に凹部を形成
し、係る凹部が形成された下側フィルムをさらに搬送
し、その搬送途中にて凹部内に被包装物を順次供給する
とともに、その開放された上方を上側フィルムで被覆
し、下側フィルムと上側フィルムとで被包装物の周囲を
囲繞した状態のまま前進移送する。
【0004】次いで、上下に配された真空チャンバ内に
移動させ、前記凹部内の空気を吸引除去するとともにそ
の周囲に位置する上側,下側フィルムを接着一体化する
ことにより真空にして密封する。その後、縦方向並びに
横方向の所定位置をカットすることにより真空包装体が
製造されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の深絞り型包装装置を用いて製造された包装体
(真空包装体)は、以下に示す問題を有している。すな
わち、通常一つの真空包装体内には一度に食べたり或い
は使用したりする量よりも多い量が収納されていて、複
数回に分けて被包装物を包装体から取り出すようになっ
ている。したがって、一旦開封した後は、包装体内は真
空ではなくなり、しかも、開封の際に上側,下側フィル
ムを引き離すように引っ張って熱シールを剥すため、両
フィルムは互いに逆方向(離れる方向)に丸まってしま
う傾向があり、包装体は大きく開口されたまま内部の被
包装物が露出し、外気と連通状態になりやすい。する
と、衛生上好ましくないばかりか、乾燥などして品質が
劣化してしまう。
【0006】一方、係る問題を解決するため、特開昭6
2−196131号や特開平2−9626号公報等に開
示されるような装置を用い、包装体の開封口内面に開閉
可能なファスナーを装着し、一旦開封した後は、係る開
閉ファスナーを閉じて外気と遮断した状態で包装体を保
存し、使用する都度開閉ファスナーを開いて被包装物を
取り出すことが考えられる。
【0007】しかしながら、従来提案された種々の包装
装置は、いずれもピロー包装装置や、四方シール装置な
どのフィルムが連続して搬送されるタイプのもので、係
るファスナーも連続して引き出してフィルムに熱接着す
るようにしている。しかし、本発明が対象とする深絞り
型包装装置は、下側フィルムに凹部を形成し、また真空
包装体を製造する場合には、真空チャンバーにより凹部
内を真空にする処理が必要なため、フィルムは間欠移送
することになる。また、使用するフィルムの肉厚もピロ
ー包装装置等に用いられるフィルムに比べて厚い(特に
下側フィルム)。このように、仕様が異なるため、従来
の装置をそのまま適用することはできない。
【0008】しかも、フィルムの移動と一時停止が頻繁
に繰り返されると共に、移動は高速に行われるので、フ
ィルム,特にフィルムに装着するファスナに対し、多大
な引っ張り力が断続的に加わることになる。その結果、
完全に接着されたならば係る引っ張り力はフィルムで吸
収されるが、接着処理中のファスナに係る力が加わると
接着位置がずれたり、確実に接着できなかったり、ある
いはファスナーが伸びる等の変形を生じる等の問題を生
じるおそれがある。
【0009】また、特に熱シールで接着する場合には、
フィルムの送りが停止している間中シーラーがフィルム
やファスナーに接触していると、その部分だけ必要以上
に加熱されてしまい、熱変形を生じるという問題を生じ
る。そこで、停止直後にシーラーをフィルム,ファスナ
ーから離し、移動開始直前に再度シーラーを接触するこ
とを繰り返し行うことが考えられる。しかし、上記のよ
うに短時間でフィルムの移送・停止が繰り返されるた
め、それに対応してシーラーを短時間でフィルム等に当
接・離反させなければならないので、その駆動系に多大
な負荷が加わり耐久性に問題を生じ、しかもシーラーが
フィルム等に当接する際の衝撃等により、フィルムなど
に皺を生じさせたり、フィルムの所定位置にファスナー
を接着できなくなるおそれがある。
【0010】本発明は、上記した背景に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、フィルムを間欠移送
させながら包装処理を行う深絞り包装装置であっても、
確実かつ正確に開閉ファスナーをフィルムの所定位置に
接着させることかでき、フィルムにしわや変形など生じ
ることなく、簡単な構成で、しかも制御も容易に行え、
衛生的で外気と遮断することのできる包装体を製造する
ことができる深絞り型包装装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明に係る深絞り型包装装置では、少なくと
も下側フィルムを間欠的に移送する移送手段と、前記下
側フィルムの所定部位に凹部を形成する成型手段と、前
記凹部内に被包装物を供給する物品供給手段と、前記供
給手段の下流側所定位置で前記下側フィルム上に上側フ
ィルムを重ね合わせるように供給する手段と、前記重ね
合わされた下側,上側フィルムの所定位置をシールする
シール手段と、そのシール手段の下流側に配置され、前
記下側,上側フィルムの所定位置をカットするカット手
段とを備えた深絞り型包装装置において、前記移送手段
上に供給前の下側,上側フィルムを、前記移送手段にお
ける移送速度よりも遅い速度で連続して引き出すフィル
ム引出手段と、開閉ファスナーを構成する雄型ファスナ
ー,雌型ファスナーをそれぞれ分離した状態で前記下側
フィルムまたは上側フィルムの所定位置に供給するファ
スナー供給手段と、前記ファスナー供給手段により供給
された所定のファスナーを前記連続的に引出された下側
または上側フィルムに接着する接着手段と、前記接着手
段と前記移送手段との間に配置され、両者間のフィルム
移動距離を調整するフィルム送り調整手段と、前記雄型
ファスナーと雌型ファスナーとを接合するファスナー合
わせ手段とを備え、前記フィルム送り調整手段が、間欠
駆動する前記移送手段が一時停止中は前記フィルム移動
距離を長くし、前記移送手段が移送中は前記フィルム移
動距離を短くするようにした。
【0012】そして、前記フィルム送り調整手段が、少
なくとも正逆回転するレバーと、そのレバーの所定位置
に取り付けられたローラと、前記レバーを所定方向に付
勢する付勢手段とを有し、かつ前記所定のファスナーが
接着されたフィルムが、前記ローラを介して前記移送手
段状に供給されるように掛け渡されるとともに、前記付
勢手段の付勢方向が、前記接着手段から前記移送手段上
までのフィルム移動距離が長くなるように前記ローラを
移動させる方向にするのが好ましい。
【0013】そして、係る場合に前記付勢手段は、スプ
リングまたはシリンダの一方でも良く、或いは、両者を
用い、一方(スプリングまたはシリンダ)を上側フィル
ム用のフィルム送り調整手段に用い、他方を下側フィル
ム用のフィルム送り調整手段に用いても良い。
【0014】さらに、好ましくは、前記接着手段が、回
転式のシーラーから構成することで、また前記接着手段
は、熱シール装置でもよい。さらに好ましくは前記フィ
ルム引出し手段のフィルム引出しを、前記移送速度にお
ける移動時間と停止時間に基づく所定の比率だけ低い速
度で等速に行うようにすることである。
【0015】
【作用】下側フィルム,上側フィルムは、ともにフィル
ム引出し手段により連続して(間欠することなく)で引
き出され、接着手段に供給され、そこにおいて別途供給
される雄型ファスナーまたは雌型ファスナーと接着され
て一体化される。この時、両フィルム,両ファスナーは
一時停止することなく連続して引き出されるため、同一
箇所が接着手段内で停滞することなく通過するので、必
要以上に加熱されたり、加圧されたりしない。また、急
に引っ張られることもない。そして、移送手段における
フィルムの間欠移送時の移動速度に比し、低速度でゆっ
くりと通過する。これにより、フィルムとファスナーは
確実に所望の状態でシールされ、また、過大な力が連続
的または断続的に加わることがなく、伸びなどの変形も
生じない。
【0016】このようにしてファスナーとフィルムが一
体化された後、移送手段へ供給され間欠移送される。そ
して接着手段と移送手段との間にはフィルム送り調整手
段が介在されている。そこで、深絞り型包装装置本体側
でのフィルムの移送が一時停止している時は、フィルム
送り調整手段が、接着手段から搬出されるフィルム量に
応じて接着手段から移送手段までのフィルムの移動距離
を長くする。よって、たとえ移送手段が一時停止しフィ
ルムが供給されないとしても、かかる移動距離を長くす
ることにより接着手段からフィルムの搬出を抑制するこ
となく、フィルムを貯留する。
【0017】一方、この状態で包装装置本体側でフィル
ムが移送され始めると、その移送速度がフィルム引出し
手段によるフィルム引き出し速度よりも早いため、係る
フィルムの引き出し量だけでは包装装置本体側へのフィ
ルム供給が間に合わない。そこでフィルム送り調整手段
が、上記とは逆に接着手段から移送手段までのフィルム
移動距離を短くする。これにより、上記一時停止時に蓄
えたフィルムを用いて間に合わないフィルム分の供給を
補う。よって、フィルム,ファスナーは、それぞれ安定
した状態で接着手段内を連続して通過し、移送手段上は
間欠移送される。
【0018】以後、通常の工程にしたがい、移送手段状
をファスナー付きのフィルムが移送され、下側フィルム
はその移送途中で凹部が形成されるとともに、その凹部
内に被包装物が供給される。また、上側フィルムが、被
包装物供給後の下側フィルムの上に被覆されるととも
に、両ファスナーが咬合され、その状態でさらに移送さ
れることにより、両フィルムの所定位置がシールされ、
カットされて包装体が製造される。
【0019】なお、請求項2〜4のように構成した場合
には、上記処理は具体的にはフィルムがローラに掛け渡
され、そのローラは、レバーに装着された付勢手段(ス
プリング,シリンダなど)により、所定方向に移動する
ように付勢される。そこで、移送手段停止時は、付勢手
段による付勢力により、ローラが所定方向(移送手段か
ら相対的に離れる方向)に移動し、一方、移送手段によ
るフィルム移送が開始すると、移送手段による搬送力に
ともないフィルムに加わる力が、上記付勢力を抗し、ロ
ーラを上記と逆方向に異動する。これにより、移送手段
の移送・一時停止に応じて自動的にローラの位置が変動
し、接着手段から移送手段までの距離が変動される。
【0020】
【実施例】以下、本発明に係る深絞り型包装装置の好適
な実施例について、添付図面を参照にして詳述する。図
1,図2は本発明の一実施例の全体を示している。同図
に示すように、一対のスプロケット1,1間に渡設され
たエンドレスチェーン2の所定間隔毎に配設された挟持
爪3により移送手段が構成され、挟持爪3により第1の
原反フィルム4から引出される下側フィルム5の両側縁
部が挟持され、エンドレスチェーン2が間欠的に回転す
ることにより、下側フィルム5が間欠的に前進移送され
るようになっている。この第1の原反フィルム4は、フ
ィルムサプライ6により一定のテンションが与えられた
状態で引き出されるようになっており、さらに、この原
反フィルムからの引き出しが進むにつれて原反フィルム
4の外径が減少するため、それに応じて制動力を弱める
ように制御される。
【0021】そして、下側フィルム5の搬入側近傍に
は、成形ボックス7が配設されており、その成形ボック
ス7にて下側フィルム5に所定形状の凹部5aが所定間
隔毎に形成される。そして、本実施例では、上記凹部5
aは、横に2列併設された状態となっている。
【0022】また、図示しないが、成形ボックス7の下
流側には、被包装物供給手段が配設されており、凹部5
a内に被包装物(スライスハム)を順次供給するように
なっている。更に下側フィルム5の搬送路の略中央上方
部には、フィルムサプライ10に支持された第2の原反
フィルム11が配設され、その第2の原反フィルム11
から上側フィルム12が引き出されるようになってい
る。そして、引き出された上側フィルム12は、複数の
プーリ13により被包装物供給位置よりも下流側の所定
位置Xに導かれ、そこにおいて、下側フィルム5上に被
覆されるようになっていてる。
【0023】さらに、所定位置Xより下流側には真空チ
ャンバ15が配設され、凹部5a内の空気を吸引除去す
るとともに、その凹部5aの周囲に位置する下側フィル
ム5と上側フィルム12の当接部分を熱接着するように
なっている。そして、その真空チャンバ15の更に下流
側には、ノッチ形成装置17,横カッター装置18並び
に縦カッター装置19が順に配設されており、下側フィ
ルム5と上側フィルム15の所定位置を横,縦方向に切
断し、一個の真空包装体を製造し、搬出するようになっ
ている。
【0024】そして、ノッチ形成装置17,横カッター
装置18は、それぞれ所定形状の雄型・雌型を備えた押
し切りタイプの切断装置で、縦カッター装置19は、フ
ィルム5,12を挟んで上下に配置された円板状のカッ
ター刃と受け刃をを備えた回転式の切断装置である。
【0025】これにより、図3に示すように、両フィル
ム5,12の所定位置にノッチNが形成され、次いで横
カッター装置18にて線L1が切断され、その後縦カッ
ター装置19で線L2が切断されることにより、包装体
が製造される。これらの点では、従来の深絞り型包装装
置(真空包装装置)と概略同一構成である。そして、こ
のようにして製造された包装体が、次段の搬出コンベア
20に移載され、搬出される。
【0026】ここで本発明では、上側フィルム12,下
側フィルム5の所定位置に開閉ファスナー21を装着す
るのであるが、先ず、本実施例で用いられる開閉ファス
ナー21について図4を参考にして簡単に説明する。同
図に示すように、この開閉ファスナー21は雄型ファス
ナー21aと、雌型ファスナー21bとから構成されて
いる。
【0027】そして、雄型ファスナー21aは、ポリエ
チレン,ポリプロピレン等の熱可塑性合成樹脂からなる
帯状部23と、この帯状部23の中心線上に一体的に起
立形成され、その上方部が幅広に形成された凸状突起か
らなる第1の咬合具24aとから形成されている。
【0028】また、雌型ファスナー21bは、雄型ファ
スナー21aと同様の帯状部23と、この帯状部23の
中心線上に一体的に起立形成され、その中央部に凹状溝
を有する第2の咬合具24bとから形成されている。そ
して、これら第1,第2の咬合具24a,bとが咬合し
あうことにより開閉ファスナー21が閉じるようになっ
ている。
【0029】次に、係る開閉ファスナー21を上側,下
側フィルム12,5の所定位置に接着する機構について
説明する。本発明では、上記雄型ファスナー21aと雌
型ファスナー21bを分離した状態で、それぞれ所定の
フィルムに対して別々に接着するようになっている。そ
して本実施例では、雄型ファスナー21aを下側フィル
ム5に接着し、雌型ファスナー21bを上側フィルム1
2に接着するようにしている(逆にしてももちろん良
い)。そこでまず下側フィルム5に対する第1のファス
ナーシール装置25について説明する。
【0030】第1のファスナーシール装置25は、図
1,図2に示すように、第1の原反フィルム4を装着す
るフィルムサプライ6と、エンドレスチェーン2等から
なる搬送路の間に配置されており、具体的な構成は、図
5〜図9に示すようになっている。まず、フィルムサプ
ライ6について簡単に説明すると、図5,図7に示すよ
うに、第1の原反フィルム4は装填筒6aに挿入配置さ
れるとともに、所定の支持部材により固定され、装填筒
6aと第1の原反フィルム4とが一体化される。またこ
の装填筒6aの基端側は側壁27にフリー状態で回転可
能に装着される。これにより、第1の原反フィルム4の
先端が引き出し方向に付勢されると、その引っ張り力が
第1の原反フィルム4に伝わり回転しようとし、それに
ともない装填筒6aも一体に回転する。
【0031】装填筒6aの基端側には、バンドブレーキ
6bが装着されている。また、装填筒6aを回転中心と
し、装填筒6aとは独立にて回転可能に揺動アーム6c
を装着する。そして、この揺動アーム6cの先端には、
テンションローラ6dが片持ち支持状で回転自在に取り
付けられており(図7参照)、このテンションローラ6
dに第1の原反フィルム4から引き出された下側フィル
ム5が掛け渡されるようになっている。なお、図7にお
ける揺動アーム6c,テンションローラ6dは、その構
造をわかり易くするために図5に示す各部6c,6dの
位置から90度回転させて揺動アーム6cを水平位置に
もってきた状態を示している(すなわちその部分につい
ては厳密には図5についての正面図を描いたものとはな
っていない)。
【0032】また、揺動アーム6cの他端には、スプリ
ング6eを介してシリンダ6fに連結されている。そし
て、通常はスプリング6eの弾性力とバランスが取ら
れ、バンドブレーキ6bは緩む状態(制動力がない)に
なるように調整される。そして、シリンダ6fが作動し
てそのシリンダロッドが引き込まれると、揺動アーム6
cの先端が反時計方向に回転するため、バンドブレーキ
6bの制動力が発生する。これにより、常時引き出され
る下側フィルム5に対して一定のテンションがかかるよ
うにしている。
【0033】そして、このようにして引き出された下側
フィルム5は、側壁27に片持ち支持状に取付けられた
固定ローラ28に掛け渡され、その進路を水平方向に変
換された後、第1のファスナーシール装置25に導かれ
る。
【0034】一方、雄型ファスナー21aは側壁27の
上方所定位置に配置された複数のプーリ29a〜29e
に掛け渡されることにより、第1のファスナーシール装
置25に導かれる。なお、この時、雄型ファスナー21
aの帯状部23側が各プーリ29a〜29eに接触する
ように掛け渡されている。そして、本例では、下側フィ
ルム5の横1列に2個の凹部5aを形成するため、上記
プーリも2組用意し、2本の雄型ファスナー21aを下
側フィルム5上の所定位置(本例では、中央側)に位置
合わせをしつつ供給するようになっている。
【0035】ここで第1のファスナーシール装置25
は、下側フィルム5の下側に配置された回転式の円盤状
の加熱シーラ30と、雄型ファスナー21a側に配置さ
れた2個の受けローラ31とを備え、これら加熱ローラ
30と受けローラ31との間で下側フィルム5と雄型フ
ァスナー21aとを加熱しながら押圧するようになって
いる。すなわち、この加熱ローラ30と受けローラ31
とで接着手段を構成している。しかも、本例では、熱シ
ールを確実に行うため、係る加熱ローラ30と受けロー
ラ31対を2組用意している。これにより、2度にわた
って加熱・加圧されるため、下側フィルム5と雄型ファ
スナー21aは、確実に溶融されて熱シールされる。な
お、このように2組設けたのは、下側フィルム5が厚い
とともに、下側フィルムの移動速度が速くシール装置3
5における処理時間が短いため、1組では不完全シール
を生じるおそれがあるためである。したがって、係るお
それがなければ1組にしても良いのはもちろんである。
【0036】加熱ローラー30は、図6に示すように、
円盤状のヒーター33と、そのヒーター33を覆うよう
にして装着されたゴム板34とから構成され、ヒーター
33の熱がゴム板34に伝達され、ゴム板34が加熱さ
れる。そしてこれらヒーター33,ゴム板34はともに
回転軸35に装着され、一体化されている。
【0037】この回転軸35は、軸受け36を介して回
転自在に取付板37に装着され、この取付板37は、側
壁27に掛け渡された渡り板38上に、取り付け位置を
中心として所定角度で回転可能に起立配置されている。
【0038】さらに、係る渡り板38と取付板37との
間にはシリンダ39が取り付けられ、シリンダ39を伸
縮することにより、取付板37をその下端を中心に揺動
させるようになっている。この揺動に追従して加熱ロー
ラ30も回転するため、下側フィルム5から完全に離れ
たり(処理終了時)、或いは受けローラ31側に移動し
て両ローラ30,31間で、所定の圧力で下側フィルム
5,雄型ファスナー21aを挟持できるようになってい
る。
【0039】また、加熱ローラ30の下側フィルム5と
の接触面となるゴム板34の側面は、図9に拡大して示
すように、その中心線上に凹状溝34aが形成され、両
側に存在する凸条34bが下側フィルム5に接触し、直
接加熱するようになっている。そして、この凸条34b
は、雄型ファスナー21aの帯状部23に対向するよう
にその位置が調整されており、これにより、雄型ファス
ナー21aに形成された第1の咬合具24aに対向する
部分には凹状溝34aが存在するので、その第1の咬合
具24aに加熱ローラー30の熱が直接加わらないよう
になる。
【0040】一方、受けローラ31は、側壁27間に掛
け渡された渡り板40の下面に垂設された連結板41に
取り付けられた軸体42に、ベアリング43を介して回
転自在に取り付けられる。そして、この受けローラ31
も、図9に示すように、軸体42と軸心を一致するリン
グ状の受けゴム45が装着されており、この受けゴム4
5の側面の中心線上に凹状溝45aが形成され、両側に
存在する凸条45bが雄型ファスナー21aの帯状部2
3に当接するようにその位置が調整されている。また雄
型ファスナー21aの第1の咬合具24aは、上記凹状
溝45a内に入り込み、加圧されないようになる。
【0041】これにより、加熱ローラ30の凸条34b
と、受けローラ31の凸条45bとの間で、下側フィル
ム5と、雄型ファスナー21aの帯状部23との接触部
位が加熱・加圧されて当該部位が熱シールされる。ま
た、第1の咬合具24aには、上記したように熱が直接
加わることなく、また加圧もされないので、熱変形など
を生じることもない。さらに、上記両ローラ30,31
は、上記したように軸受け36,ベアリング43を介し
てフリー状態(回転自在)になっているが、自らは回転
駆動せず、接触する下側フィルム5,雄型ファスナー2
1aの移動にともなって回転するようになっている。
【0042】さらに、上記2組の加熱ローラ30,受け
ローラ31の下流側には、両ローラ30,31間を通過
する下側フィルム5等を上下から所定の圧力で挟持する
駆動ローラ47,従動ローラ48が配置されている。両
ローラ47,48は、ともに側壁27に回転自在に装着
され、駆動ローラ48の一端には動力伝達プーリ49が
取り付けられ、伝達ベルト50を介してその下方に配置
された駆動モータ51からの回転力を受け、一定速度で
回転するようになっている。また、駆動ローラ48の表
面所定位置には、凹部48aが形成され、雄型ファスナ
ー21aが押し潰されないようにしている。なお、駆動
モータ51の回転力を受けて回転駆動する駆動ローラ4
7の回転速度(周速度)は、深絞り包装装置本体側で間
欠移動する下側フィルムの移動速度よりも所定の比率
(移動時間/(移動時間+一時停止時間))で遅くして
いる。
【0043】そして、両ローラ47,48は、下側フィ
ルム5を所定の圧力で挟持しているため、駆動ローラ4
7が回転すると、それに伴い従動ローラ48も回転し、
下側フィルム5も引き出される。しかも、駆動ローラ4
7が一定速度で回転するため、下側フィルム5も一定速
度で連続して(間欠することなく)引き出される。ここ
が本発明の特徴の一つである。またこの両ローラ47,
48は、接着一体化された下側フィルム5,雄型ファス
ナー21aを、両側から挟むことにより、蛇行等するこ
とがないように横方向での位置ずれをなくす役目もなし
ている。
【0044】また、上記駆動ローラ47により連続して
一時停止することなく引き出される雄型ファスナー21
a付きの下側フィルム5は、その進路を一端下側に変更
され段差ローラ53に掛け渡された後、再度上方に進路
が変更される。そして、駆動ローラ47と略同一高さに
配置された固定ローラ54等を経て、深絞り型包装装置
のエンドレスチェーン2の挟持爪3に供給される。そし
て、以後、挟持爪3から受ける搬送力にしたがって、間
欠的に移送される。
【0045】ここで段差ローラ53は、一定のタイミン
グで上下移動し、駆動ローラ47から固定ローラ54ま
でのフィルム移動距離を変えることにより、原反フィル
ム4から連続して引き出される下側フィルム5と、深絞
り型包装装置本体上を間欠的に移送される下側フィルム
5の移送状態の相違を吸収し、それぞれの移送状態を保
ち、第1のファスナーシール装置25の移送状態(連
続)から深絞り包装装置本体移送状態(間欠)に変わる
のをスムーズに移管させるようになっている。ここが本
発明の特徴の一つである。
【0046】具体的には、図5,図8に示すように、段
差ローラ53は、正逆回転する段差ローラレバー55の
一端に取り付けられている。この段差ローラレバー55
は、その長手方向中間部位の所定位置で、側壁27に取
り付けられた軸56に回転自在に装着されており、その
軸56を回転中心とするようになっている。
【0047】さらに、段差ローラレバー55の他端に
は、付勢手段たるスプリング57の下端が装着される。
このスプリング57は、引張りスプリングで、その上端
は側壁27の所定位置に固定されている。そして、この
スプリング57の弾性復元力により、段差ローラレバー
55の他端は、常時上方向への付勢力を受けている。そ
して、本実施例では上記段差ローラ53,段差ローラレ
バー55並びにスプリング57により、フィルム送り調
整手段が構成される。
【0048】なお、雄型ファスナー21aが下側フィル
ム5が段差ローラ53を通過する際には、雄型ファスナ
ー21a側が段差ローラ53に当接するため、所定位置
に凹部53aを形成し(図8参照)、雄型ファスナー2
1aが潰されないようにしている。
【0049】一方、上側フィルム12の所定位置に、上
記雄型ファスナー21aと対になる雌型ファスナー21
bを接着するための、第2のファスナーシール装置60
が、深絞り型包装装置の搬送路の中間部位上方所定位置
に配置されている。この第2のファスナーシール装置6
0も、基本的には上記した第1のファスナーシール装置
25と同様の構成からなっている。
【0050】すなわち、第2の原反フィルム11から引
き出された上側フィルム12と、雌型ファスナー21b
が、それぞれ第2のファスナーシール装置60の加熱ロ
ーラ61,受けローラ62間に供給され、熱シールされ
て一体化される。また、両ローラ61,62の搬出端側
には、駆動ローラ63が配置され、この駆動ローラ63
により上側フィルム12が原反フィルム11から間欠す
ることなく連続して同一速度で引き出される。そして、
このようにして連続して引き出された雌型ファスナー2
1b付きの上側フィルム12が、段差ローラ65を通過
することにより移送状態の相違が吸収されて、下側フィ
ルム5との合流点Xに導かれる。なお、各部の具体的な
構成は、第1のファスナーシール装置25と同様である
ため(各部の相対位置関係は異なるが)、その詳細な説
明を省略する。
【0051】なお、本例では、各フィルム5,12に接
着する雄型ファスナー21aと雌側ファスナー21b
は、互いに接合された状態で巻き取られたリール(図示
せず)引き出し、その引き出し途中で一旦両者21a,
21bを分離し、各ファスナー21a,21bをそれぞ
れ所定の移動経路によって、各ファスナーシール装置2
5,60に供給するようにしている。そして、図示省略
するが、係る分離する手段は、例えば特開平2−962
6号公報に開示された装置などを用いることができる。
また、本発明は必ずしも咬合されたファスナーを用い、
それを一度分離する必要はなく、最初から分離されたも
のを用いてもよい。
【0052】さらに本例では、合流点Xで上側フィルム
12が下側フィルム5上に被覆されるが、この合流点X
の下流側所定位置(真空チャンバー15より上流側)に
は、ファスナーを咬合させるファスナー合わせ装置71
が配置されている。このファスナー合わせ装置71は、
上下一対の咬合ローラからなり、雄型ファスナー21a
と雌型ファスナー21bとを、その両側から加圧するこ
とにより、第1,第2の咬合具24a,24b同士を噛
みあわせるようになっている。
【0053】さらに、このファスナー合わせ装置71と
真空チャンバー15との間には、ファスナープレス装置
72が配置され、所定間隔毎に開閉ファスナー21を加
熱しながら加圧して押し潰すようにしている。すなわ
ち、開閉ファスナー21を接着した部位の上側,下側フ
ィルム12,5間の厚さは、開閉ファスナー21の厚さ
分だけ厚くなる。したがって、そのまま真空チャンバー
15に供給すると、チャンバーでシールする部分(両フ
ィルム5,12を挟持する部分)が、開閉ファスナー2
1の設置部分近傍で両フィルム5,12間で隙間を生
じ、そのままでは真空処理・シール処理を短時間で効率
よく行うことができない。そこで本例では、予めファス
ナープレス装置72を用い、上記シール部分に相当する
開閉ファスナー21を押し潰すことにようにしている。
【0054】次に、上記した実施例の作用について説明
する。まず、下側フィルム5は、フィルムサプライ6に
より一定のテンションを与えられてピンと張った状態で
第1の原反フィルム4から連続して等速度で引き出さ
れ、第1のファスナーシール装置25に供給され、そこ
において別途供給される雄型ファスナー21aと加熱・
加圧されて接着一体化される。この時、上記したごとく
下側フィルム5,雄型ファスナー21aは駆動ローラ4
7により一時停止することなく連続して引き出されるた
め、同一箇所が加熱ローラ30,受けローラ31間で停
滞することなく通過するので、必要以上に加熱されるこ
とがない。しかも、間欠移送する際の移動速度に比し、
低速度(1/4程度)で両ローラ30,31間をゆっく
りと通過するので、確実に所望の状態で熱シールするこ
とができる。また、そのように移動速度が比較的遅く、
しかも速度変化もないので、下側フィルム5,雄型ファ
スナー21aに対し過大な力が連続的または断続的に加
わることがなく、伸びるなどの変形も生じない。
【0055】駆動ローラ47,従動ローラ48間を通過
した雄型ファスナー21a付きの下側フィルム5は、段
差ローラ53,固定ローラ54を介して深絞り型包装装
置本体側へ供給され、エンドレスチェーン2に装着され
た挟持爪3によりその両端を把持され、エンドレスチェ
ーン2の回転にともない間欠移送される。
【0056】また、段差ローラ53が取り付けられた段
差ローラレバー55はスプリング57により常時時計方
向に回転するように付勢されるため、段差ローラ53は
下方に移動しようとする。
【0057】従って、深絞り型包装装置本体側でのフィ
ルムの移送が一時停止している時は、駆動ローラ47に
より引き出された下側フィルム5が段差ローラ53側に
供給されると、上記スプリング57の弾性復元力によ
り、段差ローラ53が下降移動する。これにより、本体
側でフィルムが一時停止ていても、下側フィルム5が弛
むことなくピンと張った状態で駆動ローラ47〜固定ロ
ーラ54まで存在することになる。
【0058】一方、この状態で包装装置本体側でフィル
ムが移送され始めると、その移送速度が駆動モータ47
による引き出し速度よりも早いため、第1の原反フィル
ム4からの引き出し量だけでは包装装置本体側へのフィ
ルム供給が間に合わない。そこで段差ローラ53に上方
への付勢力が働く。するとその付勢力がスプリング57
の弾性力に打ち勝ち、段差ローラ53が上昇移動し、駆
動モータ47から固定ローラ54までの移動距離が短く
なり、上記間に合わないフィルム分の供給を補う。
【0059】このように、包装装置本体側の移送・一時
停止に対応して段差ローラ53が上下移動することによ
り、包装装置本体側のフィルムの「移送・一時停止」の
1サイクルにおけるフィルムの移動距離と、その1サイ
クルにようする時間中の第1の原反フィルム4からの下
側フィルム5の引出し長さが等しくなる。よって第1の
原反フィルム4からの下側フィルム5の等速度での連続
的な引き出しが可能となる。また、上側フィルム12と
雌型ファスナー21bも、上記と同様の作用により、安
定して引き出され、所定位置で両者が接着一体化され
る。
【0060】また、上記のようにして挟持爪3に把持さ
れた雄型ファスナー21a付きの下側フィルム5は、包
装装置本退場を間欠移送され、その移送途中で成形ボッ
クス7にて凹部5aが形成され、その形成された凹部5
a内に被包装物が供給された後、雌型ファスナー21b
付きの上側フィルム12が被覆され、一体になって搬送
される。
【0061】そして、ファスナー合わせ装置71を通過
する際に、雄型ファスナー21aと雌型ファスナー21
bとを、両フィルム5,12を挟んでその両側から加圧
することにより、第1,第2の咬合具24a,24b同
士を噛みあわせ、一体化させる。さらに、前進移送し、
ファスナープレス装置72に来たなら、進行方向所定間
隔毎に、開閉ファスナー21、具体的には開閉ファスナ
ー21に形成された第1,第2の咬合具24a,bに対
して加熱しながら加圧し、その第1,第2の咬合具24
a,b部分を溶融軟化させて、押しつぶす。すなわち、
開閉ファスナー21を取付けた部分と、設けない部分の
肉厚をほぼ均一にし、次段の真空チャンバ15での真空
接着処理をスムーズかつ確実に行えるようにする。そし
て、本例では、間欠移動するため、一時停止していると
きに上記プレス処理を行うように、そのタイミングを合
わせている。そして、一時停止ている間中加熱・加圧す
ることが可能であるので、加圧力等が小さくでも確実に
押し潰すことができる。
【0062】更に、その状態のまま各フィルム5,12
等を前進移送し、次段の真空チャンバ15内に移動する
と、そこにおいて凹部5a内の空気が吸引除去されると
ともに、凹部5aの周囲に位置する上側フィルム12と
下側フィルム5との当接面が熱シールされる。そして、
上記押し潰した部分も熱シールされる。また、隣接する
凹部5a,5a間のシール部分(進行方向に沿って形成
される中央シール部分)は、前工程で接着された一対の
開閉ファスナー21,21の間に行われ、開閉ファスナ
ー21と凹部5aとの間はシールされないようにしてい
る。
【0063】次いで、ノッチ形成装置17によりV字状
の切り込みを形成し、横カッター装置18にて前後の凹
部5a,5a間を進行方向と直行する方向に切断し、さ
らに搬出端近傍に配置された縦カッター装置19にて両
開閉ファスナー21,21間の下側,上側フィルム5,
15を進行方向に沿って切断することにより図10に示
すような一個の真空包装体75が製造される。この真空
包装体75は、その中央に形成された凹部75a内にス
ライスハム(被包装物)が供給され、一辺近傍に開閉フ
ァスナー21が、咬合状態で配置され、さらにその開閉
ファスナー21の外側にノッチNが形成される。なお、
上記したファスナープレス装置72で押しつぶされた部
分は、真空チャンバー15で他のフィルム5,12と共
にシールされ、さらに横カッター手段18にて下側,上
側フィルム5,15を横方向に切断する際に、同時に切
断されるため、開閉には影響を与えない。
【0064】そして、このようにして製造された真空包
装体75は、一般購入者等に到達するまでの間は、その
四方周囲が完全に密封されているため、真空状態が維持
される。そして、購入者が被包装物を使用する際には、
開閉ファスナー21が配設された部分の縁部を切断し
(ノッチNから切断すると容易に行える)、次いで開閉
ファスナー21を開くことにより、被包装物を容易に取
出すことになる。
【0065】そして、所定量使用後、使用しなかった被
包装物を次回の使用時まで保存するには、雄型,雌型の
ファスナー21a,21bを咬合させることにより真空
包装体75が密封される。このように開閉ファスナー2
1を咬合させるといった簡単な操作で、真空包装体75
ま内外間の空気の流通が遮断される。また、この開閉フ
ァスナー21の両端は、ファスナープレス装置72によ
り押し潰されて溶融一体化しているので、係る部分から
裂けて、空気が漏れたりすることもない。
【0066】なお、上記した実施例では、段差ローラ5
3が取り付けられた段差ローラレバー55に所定方向の
付勢力を与える手段として、スプリング57を用いた
が、本発明はこれに限ることなく、例えば図11に示す
ように、シリンダ77を用いても良い。すなわち、この
例では、シリンダ77のシリンダロッド77aを常時押
し出す方向に作動させ、これにより段差ローラ53が下
降するように付勢する。そして、包装装置本体側で間欠
移送される下側フィルム5が移送する際には、シリンダ
77がショックアブソーバーとして機能し、シリンダロ
ッド77aはシリンダ本体内に引き込まれることによ
り、段差ローラ53の上昇を許容する。
【0067】また、上記実施例では開閉ファスナー21
と両フィルム5,15との接着は、熱融着(熱シール)
することにより行うものについて説明したが、本発明は
これにかぎらず、例えばホットメルトを用いたり、感圧
性接着剤等を用いていもよい。
【0068】さらに開閉ファスナー21と両フィルム
5,15との接着を熱シールする際に、上記した実施例
では、フィルム側に加熱ローラを配置し、雄型/雌型フ
ァスナー側を受けローラとしたが、その配置を逆にして
も良く、或いは両方とも加熱ローラにしても良い。さら
にまた、上記した実施例では、ローラからなる回転式の
シール手段を用いたが、本発明はこれに限ることなく、
例えば特開昭62−196131号公報に開示されるよ
うに、ブロック状のヒータを用い、ヒータとフィルム,
ファスナーが一定距離に渡って面接触するようにしても
良い。
【0069】さらには、下側フィルム5に形成する凹部
5aが、上記実施例では、横2列にしたが、1列はもち
ろんのことその列数はいくつでもよい。さらにまた、下
側フィルム5に凹部5aがなくても良いのはいうまでも
ない。
【0070】なおまた、上記した実施例では、深絞り型
包装装置として、真空包装をするための装置の例を示し
たが、本発明はこれに限ることなく、例えば真空処理に
替えて不活性ガスなどに置換する方式のものでも良く、
或いは、係る所定のガス処理(真空/置換)等すること
なく、単に凹部内に被包装物を収納した状態で上側フィ
ルムを被せ、シールする(凹部内には空気が残存する)
ようにしてもよい。
【0071】さらにまた、駆動モータ47,63による
下側,上側フィルム5,12の引出し速度を、包装装置
本体上で間欠移送されるフィルムの移動速度よりも所定
比率だけ遅くしたが、本発明は必ずしも上記した実施例
で示した変換式に基づく速度に設定する必要はない。す
なちわ、たとえある程度変換式により求められる速度と
異なっても、フィルムの滑り等により吸収することがで
きるとともに、その様に異なると、引出し速度が等速度
にならないが、その変化分は僅かであり、フィルムなど
に過大な力が加わることもない。そして、係る異なる速
度が小さい場合には、上記フィルムの滑りや,フィルム
送り調整手段での吸収を利用すること等により、フィル
ム引き出し手段に用いられる駆動モータ51の速度を等
速回転するようにしても問題ない(もちろん、駆動モー
タ51の速度を可変にし、状況に合わせた速度制御を行
ってもよい)。
【0072】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る深絞り型包
装装置では、接着手段を通過するまでは、フィルムとフ
ァスナーは、一時停止することなく連続して移動するの
で、たとえ接着手段をフィルム等に接触し続けたとして
も、必要以上に加圧されず、特に接着手段が熱シーラー
の場合であっても、熱変形されることもない。
【0073】また、連続したフィルム,ファスナーの移
動速度は比較的低速度でしかも一時停止することがない
ので、速度の急激な変化もない。さらに、接着手段は作
業中は常時フィルム,ファスナーに接触されている。従
って、フィルム等に移動方向への引張り力や、肉厚方向
への圧縮力等の過大な力が加わることもなく、確実かつ
正確に開閉ファスナーをフィルムの所定位置に接着させ
ることかでき、フィルムにしわや変形など生じることも
ない。
【0074】また、フィルム引出し手段により連続して
引き出されるフィルムの速度を等速度にした場合は、引
出し手段に用いるモータの回転数を一定にすればよいの
で、その制御が簡単になる。
【0075】さらに、フィルム送り制御手段は、請求項
2〜4に示すように回転するレバーの所定位置に設けた
ローラと、そのレバーを所定方向に付勢する付勢手段に
より構成することにより、係る付勢手段による付勢力
と、移送手段からフィルムから受ける搬送力とがバラン
スされ、自動的に接着手段通過時の連続移動と、移送手
段側の間欠移送という移送状態の相違が吸収され、スム
ーズに移管される。しかも、上記のように付勢力と搬送
力のバランスにより行われているため、特別な外部装置
からの制御が不要となり、構成も極めて簡単なものとな
り、かつ、ローラの位置はその時の状態にあった位置に
なる。また、接着手段を回転式にすると、フィルム,フ
ァスナーに対する接触摩擦が可及的に抑制され、接着位
置がずれたりすることもなくなる。
【0076】上記の結果、深絞り型の包装体であって
も、その開口部内面に開閉ファスナーを装着することが
できるので、衛生的で外気と遮断することのできる包装
体を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る深絞り型包装装置の一実施例を示
す全体側面図である。
【図2】その平面図である。
【図3】包装処理途中のフィルムの状態を示す図であ
る。
【図4】本実施例で用いられる開閉ファスナーを示す図
である。
【図5】本実施例の要部である、ファスナーシール装置
を示す側面図である。
【図6】本実施例の要部である、ファスナーシール装置
を示す正面図である。
【図7】本実施例の要部である、ファスナーシール装置
を示す平面図である。
【図8】本実施例の要部である、ファスナーシール装置
における段差ローラ及びその周辺を示すである。
【図9】本実施例の要部である、ファスナーシール装置
におけるシーラ(加熱ローラ,受けローラ)部分を示す
拡大断面図である。
【図10】本実施例により製造される包装体を示す斜視
図である。
【図11】変形例を示す図である。
【符号の説明】
1 スプロケット(移送手段) 2 エンドレスチェーン(移送手段) 3 挟持爪(移送手段) 5 下側フィルム 7 成型ボックス(成型手段) 12 上側フィルム 13 ローラ(供給する手段) 15 真空チャンバー(シール手段) 18 横カッター装置(カット手段) 19 縦カッター装置(カット手段) 21 開閉ファスナー 21a 雄型ファスナー 21b 雌型ファスナー 29a〜e プーリ(ファスナー供給手段) 30,61 加熱ローラ(接着手段) 31,62 受けローラ(接着手段) 47,63 駆動ローラ(フィルム引出し手段) 53,65 段差ローラ(ローラ) 55 段差ローラレバー(レバー) 57 スプリング(付勢手段) 71 ファスナー合わせ装置 77 シリンダ(付勢手段)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも下側フィルムを間欠的に移送
    する移送手段と、 前記下側フィルムの所定部位に凹部を形成する成型手段
    と、 前記凹部内に被包装物を供給する物品供給手段と、 前記供給手段の下流側所定位置で前記下側フィルム上に
    上側フィルムを重ね合わせるように供給する手段と、 前記重ね合わされた下側,上側フィルムの所定位置をシ
    ールするシール手段と、 そのシール手段の下流側に配置され、前記下側,上側フ
    ィルムの所定位置をカットするカット手段とを備えた深
    絞り型包装装置において、 前記移送手段上に供給前の下側,上側フィルムを、前記
    移送手段における移送速度よりも遅い速度で連続して引
    き出すフィルム引出手段と、 開閉ファスナーを構成する雄型ファスナー,雌型ファス
    ナーをそれぞれ分離した状態で前記下側フィルムまたは
    上側フィルムの所定位置に供給するファスナー供給手段
    と、 前記ファスナー供給手段により供給された所定のファス
    ナーを前記連続的に引出された下側または上側フィルム
    に接着する接着手段と、 前記接着手段と前記移送手段との間に配置され、両者間
    のフィルム移動距離を調整するフィルム送り調整手段
    と、 前記雄型ファスナーと雌型ファスナーとを接合するファ
    スナー合わせ手段とを備え、 前記フィルム送り調整手段が、間欠駆動する前記移送手
    段が一時停止中は前記フィルム移動距離を長くし、前記
    移送手段が移送中は前記フィルム移動距離を短くするよ
    うにしたことを特徴とする深絞り型包装装置。
  2. 【請求項2】 前記フィルム送り調整手段が、 少なくとも正逆回転するレバーと、 そのレバーの所定位置に取り付けられたローラと、 前記レバーを所定方向に付勢する付勢手段とを有し、 かつ前記所定のファスナーが接着されたフィルムが、前
    記ローラを介して前記移送手段状に供給されるように掛
    け渡されるとともに、 前記付勢手段の付勢方向が、前記接着手段から前記移送
    手段上までのフィルム移動距離が長くなるように前記ロ
    ーラを移動させる方向にしてなることを特徴とする請求
    項1に記載の深絞り型包装装置。
  3. 【請求項3】 前記付勢手段がスプリングからなことを
    特徴とする請求項2に記載の深絞り型包装装置。
  4. 【請求項4】 前記付勢手段がシリンダからなことを特
    徴とする請求項2または3に記載の深絞り型包装装置。
  5. 【請求項5】 前記接着手段が、回転式のシーラーであ
    ることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載
    の深絞り型包装装置。
  6. 【請求項6】 前記接着手段が、熱シール装置であるこ
    とを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の深
    絞り型包装装置。
  7. 【請求項7】 前記フィルム引出し手段のフィルム引出
    しを、前記移送速度における移動時間と停止時間に基づ
    く所定の比率だけ低い速度で等速に行うようにしたこと
    を特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の深絞
    り型包装装置。
JP15304694A 1994-06-13 1994-06-13 深絞り型包装装置 Pending JPH07329910A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3594135A1 (en) 2018-07-09 2020-01-15 Omori Machinery Co., Ltd. Packaging machine and package

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EP3594135A1 (en) 2018-07-09 2020-01-15 Omori Machinery Co., Ltd. Packaging machine and package

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A02 Decision of refusal

Effective date: 20040615

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