JP2018154088A - 払拭装置及び吐出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】接触部材の先端部とノズル面との重なり量の変化に対する先端部のノズル面への荷重の変化を小さくする。【解決手段】払拭装置は、先端部がノズル面に接触する接触部材と、前記ノズル面に沿って相対的に一方向へ移動し、前記接触部材が一方向及びその反対方向へ揺動可能なように前記接触部材の基端側を支持する支持体と、前記支持体に設けられ、復元力によって前記一方向への揺動方向へ前記接触部材を押し又は引っ張ることで、前記接触部材の先端部を前記ノズル面に押し当てる復元部材と、を備える。【選択図】図6

Description

本発明は、払拭装置及び吐出装置に関する。
特許文献1には、インクジェット記録ヘッドのノズルが形成された面にワイピング部材を接触させて上記面に付着した付着物を除去するインクジェット記録ヘッドの清掃機構において、上記ノズルが形成された面に対してワイピング部材が第1の圧力で接触する状態と、上記面にワイピング部材を、上記第1の圧力に比較して低い圧力である第2の圧力で接触する状態とを選択可能としたことを特徴とするインクジェット記録ヘッドの清掃機構が開示されている。
特開平10−278285号公報
ワイピング部材等の接触部材の先端部とノズル面とがノズル面と交差する方向に重なるように接触部材を記録ヘッドの側方に配置し、該接触部材をノズル面に沿って移動させて、接触部材の弾性力で接触部材の先端部をノズル面に押し当てながらノズル面を払拭する構成では、接触部材に折れ曲がらない剛性(耐久性)が必要である。このため、ノズル面に対する接触部材の荷重を小さくし難い。そして、接触部材の交換の際の取付け誤差などにより、接触部材の先端部とノズル面との重なり量が大きくなると、ノズル面への荷重が必要以上に大きくなるおそれがあった。
本発明は、弾性変形させた接触部材の弾性力のみで接触部材の先端部をノズル面に押し当てる構成に比べ、接触部材の先端部とノズル面との重なり量の変化に対する先端部のノズル面への荷重の変化を小さくすることを目的とする。
請求項1の発明は、先端部がノズル面に接触する接触部材と、前記ノズル面に沿って相対的に一方向へ移動し、前記接触部材が一方向及びその反対方向へ揺動可能なように前記接触部材の基端側を支持する支持体と、前記支持体に設けられ、復元力によって前記一方向への揺動方向へ前記接触部材を押し又は引っ張ることで、前記接触部材の先端部を前記ノズル面に押し当てる復元部材と、を備える。
請求項2の発明は、前記接触部材の前記反対方向への予め定められた範囲を超える揺動を制限することで、前記先端部が前記反対方向に撓むように前記接触部材を撓み変形させ、該接触部材の弾性力で前記先端部をノズル面に押し当てさせる制限部と、前記接触部材の先端部と前記ノズル面とが該ノズル面と交差する方向に重なる重なり量を調整する調整機構と、を備える。
請求項3の発明では、前記復元部材は、コイルバネであり、軸方向がノズル面に沿って配置されている。
請求項4の発明では、前記復元部材は、コイルバネであり、軸方向がノズル面と交差する方向に配置されている。
請求項5の発明は、先端部がノズル面に接触する接触部材と、前記ノズル面に沿って相対的に一方向へ移動し、前記接触部材が前記ノズル面に対する接触方向及び離間方向へ移動可能なように前記接触部材の基端側を支持する支持体と、前記支持体に設けられ、復元力によって前記接触方向へ前記接触部材を押し又は引っ張ることで、前記接触部材の先端部を前記ノズル面に押し当てる復元部材と、前記接触部材の前記離間方向への予め定められた範囲を超える移動を制限することで、前記接触部材を弾性変形させ、該接触部材の弾性力で前記先端部をノズル面に押し当てさせる制限部と、前記接触部材の先端部と前記ノズル面とが該ノズル面と交差する方向に重なる重なり量を調整する調整機構と、を備える。
請求項6の発明は、液体を吐出するノズルが形成されたノズル面を有する吐出部と、前記接触部材が前記ノズル面に接触し、前記支持体の一方向への相対的な移動により前記ノズル面を払拭する請求項1〜5のいずれか1項に記載の払拭装置と、を備える。
請求項7の発明では、前記払拭装置は、請求項2に記載の払拭装置であり、前記接触部材を前記予め定められた範囲内で前記反対方向へ揺動させて、前記復元部材の復元力で前記接触部材の先端部を前記ノズル面に押し当てる第一モードと、前記接触部材の前記反対方向への予め定められた範囲を超える揺動を前記制限部で制限して、前記接触部材の弾性力で前記接触部材の先端部を前記ノズル面に押し当てる第二モードと、を備える。
本発明の請求項1の構成によれば、弾性変形させた接触部材の弾性力のみで接触部材の先端部をノズル面に押し当てる構成に比べ、接触部材の先端部とノズル面との重なり量の変化に対する先端部のノズル面への荷重の変化を小さくできる。
本発明の請求項2の構成によれば、復元部材の復元力のみで接触部材の先端部をノズル面に押し当てる構成に比べ、大きく異なる荷重でノズル面を払拭することができる。
本発明の請求項3の構成によれば、復元部材の軸方向がノズル面と交差する方向に復元部材が配置される構成に比べ、装置におけるノズル面と交差する方向の大きさを小型化できる。
本発明の請求項4の構成によれば、復元部材の軸方向がノズル面に沿った方向に復元部材が配置される構成に比べ、装置におけるノズル面に沿った方向の大きさを小型化できる。
本発明の請求項5の構成によれば、復元部材の復元力のみで接触部材の先端部をノズル面に押し当てる構成に比べ、大きく異なる荷重でノズル面を払拭することができる。
本発明の請求項6の構成によれば、弾性変形させた接触部材の弾性力のみで接触部材の先端部をノズル面に押し当てる構成に比べ、ノズル面の払拭不良に起因する吐出不良を抑制できる。
本発明の請求項7の構成によれば、第一モードのみを有する構成に比べ、大きく異なる荷重でノズル面を払拭することができる。
本実施形態に係る画像形成装置の構成を示す概略図である。 本実施形態に係る吐出ユニットの構成を示す斜視図である。 本実施形態に係る吐出ユニット及び払拭装置の構成を示す概略図である。 図3に示す構成において、払拭位置に位置する吐出ユニットに対して、払拭装置が払拭動作を実行する状態を示す概略図である。 図3に示す構成において、吐出ユニットが画像形成位置に位置する状態を示す概略図である。 本実施形態に係る払拭装置の構成を示す側面図である。 本実施形態に係る払拭装置の構成を示す斜視図である。 図6に示す構成において、第一払拭モードによる払拭動作を実行している状態を示す側面図である。 図6に示す構成において、第二払拭モードによる払拭動作を実行している状態を示す側面図である。 第一比較例に係る払拭装置の構成を示す側面図である。 本実施形態と第一比較例とおける、重なり量の変化に対するブレードのノズル面への荷重の傾きを示すグラフである。 本実施形態に係る払拭装置において、ブレードの硬度と引っ張りバネのバネ定数とを替えて、ノズル面への荷重を測定した結果を示すグラフである。 本実施形態と第二比較例とおける、重なり量の変化に対するブレードのノズル面への荷重の傾きを示すグラフである。 第一変形例に係る払拭装置の構成を示す側面図である。 第二変形例に係る払拭装置の構成を示す側面図である。
以下に、本発明に係る実施形態の一例を図面に基づき説明する。
(画像形成装置10)
まず、画像形成装置10について説明する。図1は、画像形成装置10の構成を示す概略図である。
画像形成装置10は、搬送方向に長尺な連帳紙P(記録媒体)にインク(インク滴)を吐出して連帳紙Pに画像を形成する装置であり、液体(液滴)を吐出する吐出装置の一例として機能する。具体的には、画像形成装置10は、図1に示されるように、搬送機構20と、吐出部の一例としての吐出ユニット30と、払拭装置50と、制御部19と、を備えている。制御部19は、搬送機構20、吐出ユニット30、払拭装置50の各部の駆動を制御して、各部での各種の動作を実行させる。以下、搬送機構20、吐出ユニット30、及び払拭装置50の具体的な構成を説明する。
(搬送機構20)
搬送機構20は、連帳紙Pを搬送する機構である。具体的には、搬送機構20は、図1に示されるように、連帳紙Pを巻き出す巻出ロール22と、連帳紙Pを巻き取る巻取ロール24と、連帳紙Pを搬送する複数の搬送ロール26と、を有している。巻取ロール24は、駆動部28によって回転駆動される。これにより、巻取ロール24が連帳紙Pを巻き取ると共に、巻出ロール22が連帳紙Pを巻き出す。
複数の搬送ロール26は、巻出ロール22と巻取ロール24との間で連帳紙Pに巻き掛けられている。これにより、巻出ロール22から巻取ロール24までの連帳紙Pの搬送経路が定められている。複数の搬送ロール26は、巻取ロール24が連帳紙Pを巻き取ることで、巻取ロール24側へ進行する連帳紙Pに従動回転する。なお、各図では、連帳紙Pの搬送方向(以下、単に「搬送方向」という場合がある)を、適宜、矢印Aにて示している。
(吐出ユニット30)
吐出ユニット30は、連帳紙Pにインク滴を吐出する吐出ユニットであり、液体を吐出する吐出部の一例である。吐出ユニット30は、連帳紙Pの幅方向(連帳紙Pの搬送方向と交差する交差方向)に沿って長さを有している。すなわち、連帳紙Pの幅方向に沿った方向が、吐出ユニット30の長手方向(以下、単に、長手方向という場合がある)とされ、連帳紙Pの搬送方向に沿った方向が、吐出ユニット30の短手方向(以下、単に、短手方向という場合がある)とされている。
なお、図2を含む各図では、適宜、吐出ユニット30の長手方向を矢印X方向にて示し、吐出ユニット30の短手方向を矢印Y方向で示している。また、各図では、適宜、吐出ユニット30の長手方向の一方を+X方向で示し、当該長手方向の他方を−X方向で示している。また、各図では、適宜、吐出ユニット30の短手方向の一方を+Y方向で示し、当該短手方向の他方を−Y方向で示している。
吐出ユニット30は、図2に示されるように、複数(具体的には5つ)の吐出ヘッド31、32、33、34、35(以下、31〜35という)と、支持体40と、を有している。各吐出ヘッド31〜35は、底面視にて、吐出ユニット30の長手方向に沿って長さを有する矩形状とされている。この吐出ヘッド31〜35は、この順で、吐出ユニット30の長手方向に沿って千鳥状に配置されている。すなわち、吐出ユニット30では、吐出ヘッド31、33、35が長手方向に沿って配置された第一ヘッド列11と、吐出ヘッド32、34が長手方向に沿って配置された第二ヘッド列12と、が形成されている。この第一ヘッド列11と第二ヘッド列12は、短手方向に隣接している。
各吐出ヘッド31〜35は、インクを貯留する貯留部14(図1参照)に対して、図示しないチューブ(管)を介して接続されている。貯留部14から各吐出ヘッド31〜35へインクが供給される。
また、各吐出ヘッド31〜35は、インク(液体の一例)を吐出する複数のノズル38が形成されたノズル面39を有している。なお、図2では、複数のノズル38を簡略化して図示している。そして、各吐出ヘッド31〜35では、それぞれに設けられた駆動系(駆動回路)を駆動して、ノズル面39のノズル38からインク滴(液滴)を吐出する。
支持体40は、吐出ヘッド31〜35を支持する機能を有している。支持体40が吐出ヘッド31〜35を支持することで、複数の吐出ヘッド31〜35を一体化して吐出ユニット30として構成している。
なお、吐出ユニット30は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の色ごとに複数備えられていてもよい。
(吐出ユニット30の動作)
本実施形態では、吐出ユニット30は、ボールねじやベルトなどの機械要素を用いた移動機構36(図3参照)によって、上下方向に沿って移動可能に構成されている。本実施形態では、吐出ユニット30は、上下方向に沿ってのみ移動可能とされており、左右方向(図2のY方向)及び前後方向(図2のX方向)には移動しない構成とされている。
吐出ユニット30は、一例として、図3に示す待機位置、図4に示す払拭位置、図5に示す画像形成位置(印字位置)に移動可能とされている。この待機位置、払拭位置、及び画像形成位置は、例えば、この順で、上下方向の高さが低くなるように設定されている。図3に示す待機位置は、吐出ユニット30が待機するための位置である。
吐出ユニット30は、図4に示す払拭位置において、払拭装置50の後述の一対のワイパ51、52が各ノズル面39を払拭(ワイピング)する払拭動作が実行される。なお、具体的な払拭動作については後述する。
また、吐出ユニット30は、図5に示す画像形成位置において、各吐出ヘッド31〜35の駆動系を駆動することで、ノズル38から連帳紙Pにインク滴を吐出して、連帳紙Pに画像を形成する画像形成動作が実行される。
なお、貯留部14は、移動機構(図示省略)によって上下方向へ移動することで、吐出ユニット30の位置に応じて、貯留部14の液面と各吐出ヘッド31〜35のノズル面39との高さ関係が調整される。
(払拭装置50)
払拭装置50は、各吐出ヘッド31〜35のノズル面39を払拭(ワイピング)する装置である。具体的には、払拭装置50は、図3に示されるように、一対のワイパ51、52(払拭部)を有している。
ワイパ51は、第一ヘッド列11(図2参照)を構成する吐出ヘッド31、33、35のノズル面39を払拭する機能を有している。ワイパ52は、第二ヘッド列12(図2参照)を構成する吐出ヘッド32、34のノズル面39を払拭する機能を有している。また、払拭装置50では、ワイパ51、52はそれぞれ着脱可能とされており、それぞれ新しいワイパと交換可能となっている。
以下、ワイパ51、52の具体的な構成について説明する。なお、ワイパ51とワイパ52とは同様に構成されているので、ワイパ51の具体的な構成について説明し、ワイパ52の説明を省略する。
ワイパ51は、図6及び図7に示されるように、接触部材の一例としてのブレード55と、支持体の一例としての移動体60と、復元部材の一例としての引っ張りバネ59と、を有している。なお、ワイパ51は、+Y方向側部分と−Y方向側部分とが対称に構成されている(図7参照)。このため、+Y方向側部分の構成については、適宜、説明を省略する。
ブレード55は、図6に示されるように、移動体60から上方へ延び出ており、先端部(上端部)がノズル面39に接触する板状のゴムブレードで構成されている。具体的には、ブレード55は、先端側の角部55Aがノズル面39に接触するようになっている。ブレード55はノズル面39に接触して撓み変形(弾性変形)した状態では、その変形による弾性力によって先端部がノズル面39に押し当たるようになっている。
移動体60は、ノズル面39の下方側に配置されており、移動機構57(図3参照)によって、ノズル面39に沿って吐出ユニット30の長手方向の一方(−X方向)及び他方(+X方向)に移動するようになっている。移動機構57は、例えば、ボールねじやベルトなどの機械要素を用いた機構で構成されている。
ブレード55の先端部がノズル面39に接触した(押し当てられた)状態で、移動機構57によって移動体60が吐出ユニット30の長手方向に移動することで、ブレード55がノズル面39を払拭する。具体的には、図6に示されるように、ブレード55の先端部とノズル面39とが上下方向(ノズル面39と交差する方向の一例)に重なる重なり量KRが予め定められた量とされた状態で、ノズル面39に対する+X方向側からノズル面39に対する−X方向側へ移動体60が移動機構57によって移動することで、ブレード55がノズル面39を払拭する。
前述の重なり量KRは、移動機構36(図3参照)によって吐出ユニット30の高さを調整することで、調整される。すなわち、移動機構36が、重なり量KRを調整する調整機構の一例として機能する。なお、吐出ユニット30の高さの調整に替えて、又は加えて、ブレード55(ワイパ51)の高さを調整することで、前述の重なり量KRの調整するように構成してもよい。
また、ワイパ51による払拭動作は、一例として、各吐出ヘッド31、33、35のノズル面39が液体(洗浄液やインク等)で濡らされた後に実行される。ノズル面39を濡らす動作は、一例として、洗浄液を含むパッド(図示省略)にノズル面39を接触させることで行われる。また、ノズル面39を濡らす動作として、インクをノズル38から排出して当該インクにてノズル面39を濡らすパージ動作を行ってもよい。パージ動作では、一例として、貯留部14(図1参照)に接続された加圧ポンプ(図示省略)で貯留部14内を加圧することにより行われる。
また、ワイパ51は、使用されない状態では、移動機構57によって、吐出ユニット30の長手方向一端側(図3における紙面の手前側、吐出ユニット30に対する+X方向側)に移動されて、この待機位置に待機する。この待機位置は、吐出ヘッド31に対する+X方向側の位置である。なお、ワイパ51が使用されない状態には、払拭動作以外の動作(例えば、画像形成動作など)を実行する場合が含まれる。
移動体60は、図6及び図7に示されるように、具体的には、保持板62と、支持フレーム64と、制限部の一例としての制限フレーム66と、揺動体68と、軸部69と、を有している。
支持フレーム64は、図7に示されるように、上壁64Aと、前壁64Bと、一対の側壁64C、64Dと、を有している。上壁64Aは、水平方向に沿って配置されており、上下方向を厚み方向とする長方形の板状に形成されている。
前壁64Bは、上壁64Aの+X方向側の端部から下方へ張り出しており、X方向を厚み方向とする長方形の板状に形成されている。
一対の側壁64C、64Dは、上壁64Aの+Y方向側の端部及び−Y方向側の端部から下方へ張り出しており、Y方向を厚み方向とする長方形の板状に形成されている。この一対の側壁64C、64Dは、前壁64Bよりも+X方向側に突出された突出部643、644を有している。
軸部69は、突出部643、644の間にY方向に沿って配置されている。この軸部69は、軸方向の一端部及び他端部のそれぞれが各突出部643、644にY方向を揺動軸として−R方向及び+R方向へ揺動可能に支持されている。図6に示されるように、軸部69の軸方向中央側における保持板62が固定される固定部分69Aは、軸方向断面視にて略四角形状(略正方形状)とされている。
保持板62は、ブレード55を保持する機能を有しており、X方向を厚み方向とする板状に形成されている。保持板62は、具体的には、固定部62Aと、保持部62Bと、を有している。固定部62Aは、図6に示されるように、軸部69の固定部分69Aの+X方向側の側面69Sに固定されており、側面視にて上下方向に沿って配置されている。保持部62Bは、固定部62Aの上端から図6の左斜め上側に延び出ており、側面視にて、固定部62Aに対して傾斜している。保持部62Bには、ブレード55の下端側(基端側)が固定されており、保持部62Bはブレード55を保持している。
軸部69の軸方向の一端部及び他端部のそれぞれは、各突出部643、644を貫通して、突出部643の外側(+Y方向側)及び突出部644の外側(−Y方向側)に配置されている。
軸部69の軸方向の一端部及び他端部のそれぞれには、揺動体68が固定されている。これにより、揺動体68は、軸部69の軸周りに軸部69と一体にR方向及び−R方向へ揺動可能となっている。
そして、揺動体68及び軸部69が−R方向及び+R方向へ揺動することで、ブレード55が−X方向(一方向の一例、接触方向の一例)及び+X方向(反対方向の一例、離間方向の一例)へ揺動する。すなわち、ブレード55は、−X方向及び+X方向へ揺動可能に基端側が移動体60を支持されている。
なお、各図では、側壁64Cの外側(+Y方向側)に配置された揺動体68、引っ張りバネ59等の図示を省略している。
揺動体68は、図6に示されるように、側面視にて略滴形状とされており、−X方向側へ向かって突出する取付部68Aを有している。取付部68Aには、引っ張りバネ59の一端部が取り付けられる取付孔68Bが形成されている。
制限フレーム66は、揺動体68の+R方向への揺動を予め定められた範囲に制限する機能を有している。具体的には、制限フレーム66は、側面視にてL字状の板体で形成されており、制限板66Aを有している。
制限板66Aは、図7に示されるように、側壁64Dの外側(−Y方向側)へ揺動体68の上側を覆うように張り出している。制限板66Aは、+R方向へ揺動する揺動体68に接触して、揺動体68が制限板66Aを超えて上側へ揺動することを制限する。これにより、ブレード55がノズル面39を−X方向へ通過する際に、ノズル面39に接触したブレード55の+X方向への揺動が予め定められた範囲に制限される。
また、側壁64Dには、外側(−Y方向側)へ突出する制限軸67が設けられている。制限軸67は、揺動体68の−R方向への揺動を予め定められた範囲に制限する機能を有している。具体的には、制限軸67は、揺動体68の取付部68Aの下側に配置されている。制限軸67は、−R方向へ揺動する揺動体68に接触して、揺動体68が制限軸67を超えて下側へ揺動することを制限する。これにより、ブレード55の−X方向への揺動が予め定められた範囲に制限される。
引っ張りバネ59は、コイルバネであり、軸方向がノズル面39(X方向)に沿って配置されている。引っ張りバネ59の一端部は、揺動体68の取付部68Aにおける取付孔68Bに取り付けられている。引っ張りバネ59の他端部は、側壁64Dの外面の−X方向側部分に形成された取付軸63に取り付けられている。なお、引っ張りバネ59は、引っ張り状態で、取付孔68Bと取付軸63とに取り付けられている。
引っ張りバネ59は、その復元力によって、ブレード55が−X方向へ揺動する揺動方向(−R方向)へブレード55を引っ張っている。これにより、ブレード55がノズル面39を−X方向へ通過する際に、ブレード55の先端部をノズル面39に押し当てる。なお、復元部材としては、その復元力によって、ブレード55が−X方向へ揺動する揺動方向(−R方向)へブレード55を押す押しバネ(例えば、圧縮コイルバネ)などの復元部材であってもよい。
そして、本実施形態では、引っ張りバネ59よりもブレード55が弾性変形しにくくなっており、図8に示されるように、ノズル面39に接触したブレード55の揺動が制限板66Aで制限されない非制限状態(制限板66Aに揺動体68が接触していない状態)において、ブレード55がほとんど撓み変形せずに、引っ張りバネ59が弾性変形する。したがって、非制限状態では、ブレード55は引っ張りバネ59の復元力(弾性力)によってノズル面39に押し当てられる。
図9に示されるように、ノズル面39に接触したブレード55の揺動が制限板66Aで制限される制限状態では、ブレード55が撓み変形し、その変形によるブレード55の弾性力によって、ブレード55がノズル面39に押し当てられる。
すなわち、制限フレーム66の制限板66Aが、ブレード55の+X方向への予め定められた範囲を超える揺動を制限することで、先端部が+X方向に撓むようにブレード55を撓み変形させ、そのブレード55の弾性力で先端部をノズル面39に押し当てさせる。このように、ブレード55の弾性力を作用させてノズル面39に押し当てることで、非制限状態よりも、ノズル面39への押し当て力が強くなる。
ここで、ブレード55の+X方向への揺動が、制限板66Aで制限されるか否かは、重なり量KR(図6参照)によって決定される。そこで、本実施形態では、重なり量KRを調整することで、ブレード55の+X方向への揺動が制限板66Aで制限されていない非制限状態で、ブレード55の先端部をノズル面39に押し当てる第一払拭モード(第一モードの一例)と、ブレード55の+X方向への揺動が制限板66Aで制限された制限状態で、ブレード55の先端部をノズル面39に押し当てる第二払拭モード(第二モードの一例)と、に切り替え可能となっている。
第一払拭モードでは、移動機構36(図3参照)によって吐出ユニット30の高さを調整することで、重なり量KR(図6参照)が予め定められた第一量に調整される。
そして、第一払拭モードでは、図8に示されるように、ブレード55が、制限板66Aで制限されない範囲(制限板66Aに対して隙間を有する範囲)で、+X方向へ揺動して、引っ張りバネ59の復元力でブレード55の先端部をノズル面39に押し当てる。
第二払拭モードでは、移動機構36(図3参照)によって吐出ユニット30の高さを調整することで、重なり量KR(図6参照)が、第一量よりも多い第二量に調整される。
そして、第二払拭モードでは、図9に示されるように、ブレード55の+X方向への予め定められた範囲を超える揺動を制限板66Aで制限して、ブレード55の弾性力で先端部をノズル面39に押し当てる。
なお、第一払拭モードと第二払拭モードとの切り替えは、制御部19が、移動機構36(図3参照)を駆動制御して、吐出ユニット30の高さを調整することで、重なり量KRを調整して行われる。
制御部19が第一払拭モード及び第二払拭モードのいずれを選択するかは、例えば、ノズル面39の汚れ度(インク等の付着物の付着量)によって決定される。すなわち、ノズル面39の汚れ度が相対的に高い場合に、第二払拭モードが選択され、ノズル面39の汚れ度が相対的に低い場合に、第一払拭モードが選択される。この選択は、例えば、操作者の外部操作や、画像形成動作の時間、前回の払拭動作から経過した時間などにより決定される。
なお、本実施形態では、ブレード55として、厚みが例えば1mm以上2.5mm以下とされ、硬度(硬度の規格は、ショアAである)が例えば40度以上70度以下とされたものが用いられる。引っ張りバネ59として、バネ定数が0.04N/mm以上0.20N/mm以下のものが用いられる。
また、ブレード55の+X方向への揺動が制限板66Aで制限されるか否かの境界点となる重なり量KRが、例えば2mm以上3mm以下の範囲内で設定される。したがって、当該境界点となる重なり量KRが例えば2.5mmに設定された場合では、重なり量KRが、0mmを超え2.5mm未満の範囲(第一払拭モード)では、ブレード55が、制限板66Aで制限されない範囲で、+X方向へ揺動して、引っ張りバネ59の復元力でブレード55の先端部をノズル面39に押し当てる。重なり量KRが2.5mm以上となる範囲(第二払拭モード)では、ブレード55の+X方向への予め定められた範囲を超える揺動を制限板66Aで制限して、ブレード55の弾性力で先端部をノズル面39に押し当てる。
(本実施形態に係る作用)
次に、本実施形態に係る作用として、画像形成動作の後に実行される払拭装置50の払拭動作について説明する。ワイパ51による払拭動作と、ワイパ52による払拭動作とは、同様であるので、ここでは、ワイパ51による払拭動作について説明する。また、払拭動作として、第一払拭モードによる払拭動作が選択される場合について最初に説明する。次いで、第二払拭モードによる払拭動作が選択された場合について説明する。
画像形成装置10では、払拭動作の実行前において、図5に示されるように、吐出ユニット30が画像形成位置に位置し、ワイパ51は、吐出ユニット30の長手方向一端側(図5における紙面の手前側)の待機位置に待機している。
そして、画像形成装置10では、制御部19が第一払拭モードによる払拭動作を実行する指令を取得すると、制御部19が払拭装置50の各部の駆動を制御し、以下の払拭動作を実行する。
本払拭動作では、まず、吐出ユニット30が、移動機構36(図3参照)によって、画像形成位置(図5に示す位置)から払拭位置(図4に示す位置)に移動する。このとき、重なり量KR(図6参照)が予め定められた第一量に調整される。
次に、移動機構57(図3参照)により、移動体60が待機位置から−X方向へ移動される。これにより、図8に示されるように、ブレード55の揺動が制限されない非制限状態で、ブレード55の先端部がノズル面39に接触して、ブレード55が+X方向へ揺動する。ブレード55の揺動が制限されない非制限状態では、引っ張りバネ59の復元力でブレード55の先端部をノズル面39に押し当てる。
ブレード55の先端部がノズル面39に押し当たった状態で、移動機構57により、移動体60が−X方向へ移動することで、ブレード55がノズル面39を払拭する。
ここで、図10に示されるように、ブレード55が揺動せず、撓み変形させたブレード55の弾性力のみで、先端部をノズル面39に押し当てる構成(第一比較例)では、ブレード55に折れ曲がらない剛性(耐久性)が必要であるため、ノズル面39に対するブレード55の荷重を小さくし難い。このため、例えば、ワイパ51の交換の際の取付け誤差などにより、ブレード55の先端部とノズル面39との重なり量KRが設定値よりもわずかでも大きくなると、ノズル面39への荷重が必要以上に大きくなるおそれがあった。
これに対して、本実施形態では、ブレード55よりも弾性変形しやすい引っ張りバネ59の復元力でブレード55の先端部をノズル面39に押し当てるため、第一比較例に比べて、ノズル面39に対するブレード55の荷重が小さくなる。したがって、図11の実線に示されるように、第一比較例(図11の破線参照)に比べて、重なり量KRの変化に対する先端部のノズル面39への荷重の傾きが小さくなる。なお、図11では、破線により、第一比較例の傾きを示し、実線により、本実施形態の傾きを示している。
以上により、例えば、ワイパ51の交換の際の取付け誤差などにより、重なり量KRが設定値よりも大きくなっても、第一比較例に比べて、ノズル面39への荷重が大きくなりにくい。したがって、本実施形態によれば、第一比較例に比べ、ブレード55の先端部とノズル面39との重なり量KRの変化に対する先端部のノズル面39への荷重の変化が小さくなる。このため、ノズル面39の払拭不良が抑制され、払拭不良に起因する吐出不良も抑制される。
また、本実施形態では、引っ張りバネ59の復元力でブレード55の先端部をノズル面39に押し当てるため、引っ張りバネ59の特性(バネ定数)と重なり量KRとによって、ノズル面39への荷重が制御(調整)される。すなわち、ノズル面39への荷重が、ブレード55の特性(硬度)の影響を受けにくい。
ここで、図12には、本実施形態に係る払拭装置50において、ブレード55の硬度と引っ張りバネ59のバネ定数とを替えて、ノズル面39への荷重を測定した結果が示されている。なお、ブレード55の硬度と引っ張りバネ59のバネ定数以外の条件は同一である。また、本測定結果は、ブレード55の揺動が制限されない非制限状態での結果である。この結果、引っ張りバネ59のバネ定数と重なり量KRとによって、ノズル面39への荷重が変化し、ブレード55の硬度の違いによるノズル面39への荷重の変化が小さいことが分かる。
一方、制御部19が第二払拭モードによる払拭動作を実行する指令を取得すると、制御部19が払拭装置50の各部の駆動を制御し、以下の払拭動作を実行する。
本払拭動作では、まず、吐出ユニット30が、移動機構36(図3参照)によって、画像形成位置(図5に示す位置)から払拭位置(図4に示す位置)に移動する。このとき、重なり量KR(図6参照)が、第一量よりも多い第二量に調整される。
次に、移動機構57(図3参照)により、移動体60が待機位置から−X方向へ移動される。これにより、図9に示されるように、ブレード55の揺動が制限された制限状態で、ブレード55の先端部がノズル面39に接触して、ブレード55が+X方向に揺動する。ブレード55の揺動が制限された制限状態では、ブレード55が撓み変形し、その変形によるブレード55の弾性力によって、ブレード55がノズル面39に押し当てられる。
ブレード55の先端部がノズル面39に押し当たった状態で、移動機構57により、移動体60が−X方向へ移動することで、ブレード55がノズル面39を払拭する。
ここで、引っ張りバネ59の復元力(弾性力)のみで、先端部をノズル面39に押し当てる構成(第二比較例)では、図13の破線で示されるように、重なり量KRが大きくなっても、先端部のノズル面39への荷重の傾きは、小さいままであった。
これに対して、本実施形態では、第二払拭モードによる払拭動作においては、ブレード55の+X方向への予め定められた範囲を超える揺動を制限板66Aで制限して、ブレード55の弾性力で先端部をノズル面39に押し当てる。このため、第二払拭モードによる払拭動作においては、図13の実線で示されるように、重なり量KRの変化に対する先端部のノズル面39への荷重の傾きが大きくなる。
このため、第二払拭モードによる払拭動作において、第二比較例に比べ、第一払拭モードとは大きく異なる荷重でノズル面39が払拭される。すなわち、ブレード55の揺動が制限されない第一払拭モードのみを有する場合に比べ、大きく異なる荷重でノズル面39が払拭される。
なお、本実施形態では、引っ張りバネ59は、軸方向がノズル面39(X方向)に沿って配置されている。このため、払拭装置50におけるノズル面39と交差する上下方向の大きさが小型化される。
(払拭装置50の第一変形例)
本実施形態では、引っ張りバネ59は、軸方向がノズル面39(X方向)に沿って配置されていたが、これに限られない。例えば、図14に示されるように、引っ張りバネ59は、軸方向がノズル面39と交差する上下方向に配置されていてもよい。
第一変形例では、支持フレーム64の側壁64Dが下方へ延びている。また、揺動体68の取付部68Aも下方へ延びている。
制限フレーム66の制限板66Aは、揺動体68の取付部68Aの−X方向側に配置されている。制限板66Aは、+R方向へ揺動する揺動体68に接触して、揺動体68が制限板66Aを超えて−X方向側へ揺動することを制限する。
制限軸67は、揺動体68の取付部68Aの+X方向側に配置されている。制限軸67は、−R方向へ揺動する揺動体68に接触して、揺動体68が制限軸67を超えて+X方向側へ揺動することを制限する。
引っ張りバネ59の一端部は、揺動体68の取付部68Aにおける取付孔68Bに取り付けられている。引っ張りバネ59の他端部は、側壁64Dの外面の下側部分に形成された取付軸63に取り付けられている。これにより、引っ張りバネ59は、軸方向が上下方向に沿った状態で配置されている。この構成によれば、払拭装置50におけるノズル面39に沿ったX方向の大きさが小型化される。
(払拭装置50の第二変形例)
本実施形態では、接触部材の一例としてブレード55を用いたが、接触部材としては、これに限られない。接触部材の一例としては、例えば、図15に示されるように、布状のウエブ153とゴムローラ155(弾性体)とを組み合わせた構成であってもよい。以下、第二変形例の構成について、説明する。なお、前述した本実施形態の構成と同様の部分は、説明を適宜省略する。
図15に示す第二変形例の構成は、支持体の一例としての移動体160と、復元部材の一例としての引っ張りバネ159と、ウエブ153と、ゴムローラ155(弾性体)と、を有している。
ウエブ153は、搬送方向に沿って長尺状に形成された帯体で形成されている。ウエブ153の長手方向の一端部及び他端部は、それぞれ、巻出ロール122と巻取ロール124とに巻かれている。巻取ロール124が矢印E方向に回転することで、ウエブ153が巻取ロール124に巻き取られると共に、巻出ロール122から巻き出される。
ゴムローラ155は、X方向における巻出ロール122と巻取ロール124との間に配置されている。このゴムローラ155の上端部(先端部)には、ウエブ153が巻き掛けられており、ゴムローラ155がウエブ153を支持している。なお、ゴムローラ155は、巻取ロール124による巻き取りによって巻取ロール124側へ進行するウエブ153に従動回転する。
ゴムローラ155の上端部、及びウエブ153における該上端部に巻き掛けられた部分153A(以下、巻掛部分153Aという)が、移動体160から上方へ突出しており、この突出部分(先端部の一例)が、ノズル面39に接触する。
ゴムローラ155及び巻掛部分153Aが、ノズル面39に接触して上下方向に圧縮変形(弾性変形)した状態では、その変形による弾性力によって巻掛部分153Aがノズル面39に押し当たるようになっている。
移動体160は、ノズル面39の下方側に配置されており、移動機構157によって、ノズル面39に沿って吐出ユニット30の長手方向の一方(−X方向)及び他方(+X方向)に移動するようになっている。移動機構157は、例えば、ボールねじやベルトなどの機械要素を用いた機構で構成されている。
ウエブ153の巻掛部分153Aがノズル面39に接触した(押し当てられた)状態で、移動機構157によって移動体160が吐出ユニット30の長手方向に移動することで、巻掛部分153Aがノズル面39を払拭する。具体的には、ゴムローラ155の上端部及びウエブ153の巻掛部分153Aと、ノズル面39と、が上下方向(ノズル面39と交差する方向の一例)に重なる重なり量KRが予め定められた量とされた状態で、ノズル面39に対する+X方向側からノズル面39に対する−X方向側へ移動体160が移動機構157によって移動することで、ウエブ153の巻掛部分153Aがノズル面39を払拭する。
前述の重なり量KRは、移動機構36(図3参照)によって吐出ユニット30の高さを調整することで、調整される。すなわち、移動機構36が、重なり量KRを調整する調整機構の一例として機能する。なお、吐出ユニット30の高さの調整に替えて、又は加えて、ウエブ153及びゴムローラ155(移動体160)の高さを調整することで、前述の重なり量KRの調整するように構成してもよい。
移動体160は、ゴムローラ155を上下方向に移動可能且つ回転可能に支持している。また、移動体160には、ゴムローラ155の上方(接触方向の一例)への移動を予め定められた範囲に制限する制限部としてのストッパー(図示省略)が設けられている。さらに、移動体160には、ゴムローラ155の下方(離間方向の一例)への移動を予め定められた範囲に制限する制限部の一例としてのストッパー166が設けられている。
引っ張りバネ159は一端部がゴムローラ155に取り付けられ、他端部が、移動体160に連結された取付部163に取り付けられている。引っ張りバネ159は、その復元力によって、ゴムローラ155を上方へ引っ張っている。これにより、ブレード55がノズル面39を−X方向へ通過する際に、ゴムローラ155の上端部及びウエブ153の巻掛部分153Aをノズル面39に押し当てる。なお、復元部材としては、その復元力によって、ゴムローラ155の上端部及びウエブ153の巻掛部分153Aを押す押しバネ(例えば、圧縮コイルバネ)などの復元部材であってもよい。
そして、本実施形態では、引っ張りバネ159よりもゴムローラ155が弾性変形しにくくなっており、ゴムローラ155がノズル面39を−X方向へ通過する際に、ゴムローラ155の下方への移動がストッパー166で制限されない非制限状態において、ゴムローラ155がほとんど撓み変形せずに、引っ張りバネ159が弾性変形する。したがって、非制限状態では、ウエブ153は引っ張りバネ159の復元力(弾性力)によってノズル面39に押し当てられる。
ゴムローラ155がノズル面39を−X方向へ通過する際に、ゴムローラ155の下方への移動がストッパー166で制限される制限状態では、ゴムローラ155が撓み変形し、その変形によるゴムローラ155の弾性力によって、ウエブ153がノズル面39に押し当てられる。
すなわち、ストッパー166がゴムローラ155の下方への予め定められた範囲を超える移動を制限することで、ゴムローラ155を弾性変形させ、そのゴムローラ155の弾性力でウエブ153をノズル面39に押し当てさせる。このように、ゴムローラ155の弾性力を作用させてノズル面39に押し当てることで、非制限状態よりも、ノズル面39への押し当て力が強くなる。
この第二変形例の構成においても、前述した本実施形態の構成と同様の作用効果を奏する。
(他の変形例)
本実施形態では、第一払拭モード及び第二払拭モードのモードが選択可能となっていたが、これに限られない。第一モードのみ有する構成であってもよい。この構成では、ブレード55の揺動を制限する制限フレーム66を有さなくてもよい。また、この構成では、移動機構36によって重なり量KRを調整する機能を有さなくてもよい。
また、本実施形態では、移動体60、160をノズル面39に対して移動させていたが、これに限られない。例えば、移動体60、160を固定し、吐出ユニット30を移動することにより、ノズル面39を移動体60、160に対して移動させる構成であってもよい。
本発明は、上記の実施形態に限るものではなく、その主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形、変更、改良が可能である。
10 画像形成装置(吐出装置の一例)
30 吐出ユニット(吐出部の一例)
36 移動機構(調整機構の一例)
39 ノズル面
50 払拭装置
55 ブレード(接触部材の一例)
59 引っ張りバネ(復元部材の一例)
60 移動体(支持体の一例)
66 制限フレーム(制限部の一例)
153 ウエブ(接触部材の一例)
155 ゴムローラ(接触部材の一例)
160 移動体(支持体の一例)
166 ストッパー(制限部の一例)

Claims (7)

  1. 先端部がノズル面に接触する接触部材と、
    前記ノズル面に沿って相対的に一方向へ移動し、前記接触部材が一方向及びその反対方向へ揺動可能なように前記接触部材の基端側を支持する支持体と、
    前記支持体に設けられ、復元力によって前記一方向への揺動方向へ前記接触部材を押し又は引っ張ることで、前記接触部材の先端部を前記ノズル面に押し当てる復元部材と、
    を備える払拭装置。
  2. 前記接触部材の前記反対方向への予め定められた範囲を超える揺動を制限することで、前記先端部が前記反対方向に撓むように前記接触部材を撓み変形させ、該接触部材の弾性力で前記先端部をノズル面に押し当てさせる制限部と、
    前記接触部材の先端部と前記ノズル面とが該ノズル面と交差する方向に重なる重なり量を調整する調整機構と、
    を備える請求項1に記載の払拭装置。
  3. 前記復元部材は、コイルバネであり、軸方向がノズル面に沿って配置されている
    請求項1又は2に記載の払拭装置。
  4. 前記復元部材は、コイルバネであり、軸方向がノズル面と交差する方向に配置されている
    請求項1又は2に記載の払拭装置。
  5. 先端部がノズル面に接触する接触部材と、
    前記ノズル面に沿って相対的に一方向へ移動し、前記接触部材が前記ノズル面に対する接触方向及び離間方向へ移動可能なように前記接触部材の基端側を支持する支持体と、
    前記支持体に設けられ、復元力によって前記接触方向へ前記接触部材を押し又は引っ張ることで、前記接触部材の先端部を前記ノズル面に押し当てる復元部材と、
    前記接触部材の前記離間方向への予め定められた範囲を超える移動を制限することで、前記接触部材を弾性変形させ、該接触部材の弾性力で前記先端部をノズル面に押し当てさせる制限部と、
    前記接触部材の先端部と前記ノズル面とが該ノズル面と交差する方向に重なる重なり量を調整する調整機構と、
    を備える払拭装置。
  6. 液体を吐出するノズルが形成されたノズル面を有する吐出部と、
    前記接触部材が前記ノズル面に接触し、前記支持体の一方向への相対的な移動により前記ノズル面を払拭する請求項1〜5のいずれか1項に記載の払拭装置と、
    を備える吐出装置。
  7. 前記払拭装置は、請求項2に記載の払拭装置であり、
    前記接触部材を前記予め定められた範囲内で前記反対方向へ揺動させて、前記復元部材の復元力で前記接触部材の先端部を前記ノズル面に押し当てる第一モードと、
    前記接触部材の前記反対方向への予め定められた範囲を超える揺動を前記制限部で制限して、前記接触部材の弾性力で前記接触部材の先端部を前記ノズル面に押し当てる第二モードと、
    を備える請求項6に記載の吐出装置。
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