JP2018149802A - インクジェット記録方法 - Google Patents
インクジェット記録方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2018149802A JP2018149802A JP2018023913A JP2018023913A JP2018149802A JP 2018149802 A JP2018149802 A JP 2018149802A JP 2018023913 A JP2018023913 A JP 2018023913A JP 2018023913 A JP2018023913 A JP 2018023913A JP 2018149802 A JP2018149802 A JP 2018149802A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ink
- black
- black ink
- surface tension
- boundary region
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Abstract
Description
以下に、好ましい実施の形態を挙げて、さらに本発明を詳細に説明する。なお、本発明においては、化合物が塩である場合は、インク中では塩はイオンに解離して存在しているが、便宜上、「塩を含有する」と表現する。また、インクジェット用の水性インクのことを、単に「インク」と記載することがある。また、物性値は、特に断りのない限り、常温(25℃)における値とする。
[自己分散顔料]:DBP吸油量が100mL/100g以上のカーボンブラックの粒子表面に直接又は他の原子団を介してカルボン酸基及びホスホン酸基の少なくともいずれかが結合した自己分散顔料
[塩]:アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、及び有機アンモニウムイオンからなる群から選ばれる少なくとも1種のカチオンと、Cl-、Br-、I-、ClO-、ClO2 -、ClO3 -、ClO4 -、NO2 -、NO3 -、SO4 2-、CO3 2-、HCO3 -、HCOO-、(COO-)2、COOH(COO-)、CH3COO-、C2H4(COO-)2、C6H5COO-、C6H4(COO-)2、PO4 3-、HPO4 2-、及びH2PO4 -からなる群から選ばれる少なくとも1種のアニオンと、が結合して構成される塩
本発明のインクジェット記録方法では、顔料を含有する複数の水性インクで構成されるインクセットを用いて画像を記録する。以下、本発明のインクジェット記録方法で用いるインクセットを構成する水性インクに含有させる成分や、水性インクの物性などについて詳細に説明する。
インクは、顔料を色材として含有する。第1のインクジェット記録方法で用いるBk1インクは、カーボンブラックを顔料として含有する。第1のインクジェット記録方法で用いるBk2インクには、カーボンブラックを顔料として含有させることができる。また、第2のインクジェット記録方法で用いるBk1インク及びBk2インクは、いずれもカーボンブラックを顔料として含有する。
第1ブラックインクは、所定の塩を含有することが好ましい。「塩」とは、カチオンとアニオンとがイオン結合した化合物を意味する。第1ブラックインクに塩を含有させることで、水分蒸発によるBk1インクの粘度上昇をさらに早めることができるため、白もやがより有効に抑制された画像を記録できる。第1ブラックインク中の塩の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.20質量%以上0.50質量%以下であることが好ましい。なお、第1ブラックインク以外の各インクにも塩を含有させてもよいが、含有させないことが好ましい。
インクには、水及び水溶性有機溶剤の混合溶媒である水性媒体を含有させることができる。水としては、脱イオン水やイオン交換水を用いることが好ましい。インクは、水性媒体として少なくとも水を含有する水性インクである。インク中の水の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、40.0質量%以上95.0質量%以下であることが好ましい。水溶性有機溶剤としては、アルコール類、グリコール類、グリコールエーテル類、含窒素化合物類などのインクジェット用のインクに使用可能なものをいずれも用いることができ、1種又は2種以上を含有させることができる。水溶性有機溶剤は、25℃における蒸気圧が水よりも低いものが好ましい。インク中の水溶性有機溶剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、3.0質量%以上50.0質量%以下であることが好ましく、15.0質量%以上30.0質量%以下であることがさらに好ましい。
インクには、上記成分以外にも必要に応じて、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパンや、尿素、エチレン尿素などの含窒素化合物などの常温で固体の有機化合物を含有させてもよい。上記の成分の他に、さらに必要に応じて、樹脂、pH調整剤、消泡剤、防錆剤、防腐剤、防カビ剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤などの種々の添加剤をインクに含有させてもよい。
最大泡圧法により25℃の条件下で測定される、寿命時間10m秒における動的表面張力(γ10)、又は寿命時間50m秒における動的表面張力(γ50)が所定の値に調整されたインクを用いる。インクの動的表面張力は、例えば、界面活性剤や水溶性有機溶剤の種類及び含有量を適宜調整することによって調整することができる。
インクカートリッジは、インクと、このインクを収容するインク収容部とを備える。そして、このインク収容部に収容されているインクが、上記で説明したインクである。図1は、インクカートリッジの一実施形態を模式的に示す断面図である。図1に示すように、インクカートリッジの底面には、記録ヘッドにインクを供給するためのインク供給口12が設けられている。インクカートリッジの内部はインクを収容するためのインク収容部となっている。インク収容部は、インク収容室14と、吸収体収容室16とで構成されており、これらは連通口18を介して連通している。また、吸収体収容室16はインク供給口12に連通している。インク収容室14には液体のインク20が収容されており、吸収体収容室16には、インクを含浸状態で保持する吸収体22及び24が収容されている。インク収容部は、液体のインクを収容するインク収容室を持たず、収容されるインク全量を吸収体により保持する形態であってもよい。また、インク収容部は、吸収体を持たず、インクの全量を液体の状態で収容する形態であってもよい。さらには、インク収容部と記録ヘッドとを有するように構成された形態のインクカートリッジとしてもよい。
本発明のインクジェット記録方法では、例えば、インクセットを構成する、上記で説明した複数のインクをインクジェット方式の記録ヘッドから吐出して記録媒体に画像を記録する。インクを吐出する方式としては、インクに力学的エネルギーを付与する方式や、インクに熱エネルギーを付与する方式が挙げられる。本発明においては、インクに熱エネルギーを付与してインクを吐出する方式を採用することが特に好ましい。上記で説明した複数のインクを用いること、及びこれらのインクを所定の領域に付与して画像を記録すること以外、インクジェット記録方法の工程は公知のものとすればよい。
表1に示す各単量体(単位:部)を常法にしたがって共重合して、水溶性の樹脂1〜3をそれぞれ合成した。水酸化カリウム水溶液を添加して樹脂中の酸性基を中和率が100%となるように中和した後、イオン交換水をさらに添加して、樹脂(固形分)の含有量が20.0%である樹脂1〜3の水溶液を得た。樹脂の水溶液に塩酸を添加して析出させた析出物を40℃で一晩真空乾燥して樹脂を得た。得られた樹脂をテトラヒドロフランに溶解させて調製した溶液を測定用試料とし、電位差自動滴定装置(商品名「AT−510」、京都電子工業製)を使用して樹脂の酸価を測定した。滴定液としては、水酸化カリウムメタノール滴定液を用いた。結果を表1に示す。また、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、得られた樹脂のポリスチレン換算の重量平均分子量を測定した。結果を表1に示す。また、表1中の単量体の略称の意味を以下に示す。
・St:スチレン
・BzMA:ベンジルメタクリレート
・MMA:メチルメタクリレート
・BA:ブチルアクリレート
・AA:アクリル酸
(顔料分散液1〜6、13、17、19、及び21)
シルヴァーソン混合機を使用し、表2に示す種類の顔料20.0g、処理剤、及び純水200mLを室温条件下、6,000rpmで30分混合して混合物を得た。得られた混合物に、少量の水に溶解させた亜硝酸カリウム(処理剤と等モル)をゆっくりと添加して混合した。この混合によって混合物の温度は60℃に達し、この状態で1時間反応させた。水酸化カリウム水溶液を用いて混合物のpHを10に調整した。30分後に純水20mLを添加し、スペクトラムメンブランを用いてダイアフィルトレーションして自己分散顔料を調製した。調製した自己分散顔料に水を添加し、顔料の含有量が10.0%である顔料分散液1〜6、13、17、19、及び21を調製した。表2中の処理剤の種類を以下に示す。
・処理剤1:4−アミノフタル酸
・処理剤2:((4−アミノベンゾイルアミノ)−メタン−1,1−ジイル)ビスホスホン酸カリウム
・処理剤3:p−アミノ安息香酸
・処理剤4:4−アミノベンゼンスルホン酸
表2に示す種類の顔料20.0部、樹脂(樹脂分散剤)の水溶液(樹脂(固形分)の含有量:20.0%)30.0部、及びイオン交換水50.0部を混合し、バッチ式縦型サンドミルを使用して10時間分散させて分散液を得た。得られた分散液を遠心分離して粗大粒子を除去した後、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧ろ過し、分散液を調製した。調製した分散液に適量のイオン交換水を添加して、顔料分散液7〜12、14〜16、18、及び20を調製した。
表3−1、3−2、4−1、4−2、5及び6の上段に示す各成分(単位:%)を混合し、十分撹拌した後、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧ろ過して各インクを調製した。表3−1、3−2、4−1、4−2、5及び6中の「アセチレノールE100」は、川研ファインケミカル製の界面活性剤の商品名であり、「エマール20SC」は、花王製の界面活性剤の商品名である。動的表面張力計(商品名「BUBBLE PRESSURE TENSIOMETER BP−2」、KRUSS製)を使用し、25℃の条件下で最大泡圧法により調製したインクの動的表面張力γ10及びγ50を測定した。結果を表3−1、3−2、4−1、4−2、5及び6に示す。
熱エネルギーの作用により液体を吐出させる記録ヘッドを搭載したインクジェット記録装置(商品名「PIXUS Pro9500」(キヤノン製)を改造したもの)を使用して画像を記録した。調製した各インクをインクカートリッジにそれぞれ充填した。そして、第1ブラック(Bk1)インクをイエローのポジションにセットし、第2ブラック(Bk2)インクをマゼンタのポジションにセットした。さらに、イエロー(Y)インクをグリーンのポジション、マゼンタ(M)インクをレッドのポジション、及びシアン(C)インクをシアンのポジションにそれぞれセットした。本実施例においては、1/1200インチ×1/1200インチを「1ピクセル」と定義し、1ピクセルの単位領域に4.5ng±10%付与する条件を「記録デューティ100%」であると定義する。
記録ヘッドの吐出口の配置幅分の画像を、(i)記録ヘッドのホームポジションから開始する1回の走査、又は(ii)記録ヘッドのホームポジションの逆側から開始する1回の走査で記録する、1パス双方向記録により記録した。さらに、ブラックインクの付与箇所(ブラック画像)を境界領域と非境界領域に分け、Bk1インクとBk2インクを任意に使い分けて各領域に画像を記録した。元のフルカラー画像から、シアン、マゼンタ、イエロー、及びブラックの各インクの付与箇所をピクセルごとに決定する。その後、ピクセルごとに、シアン、マゼンタ、及びイエローのいずれかのインクを付与する/付与しない、の2値情報の画像を記録し、その画像の境界を任意の幅で拡張させた画像を作製した。次に、拡張させた画像から、シアン、マゼンタ、及びイエローの各インクの付与箇所を統合した画像を差し引いた画像を作製し、作製した画像と、ブラックインクの付与箇所の重なり合った部分を抽出した。そして、シアン、マゼンタ、及びイエローの各インクの付与箇所と、ブラックインクの付与箇所との境界領域を決定した。なお、拡張させる幅は、設定する境界領域の幅に相当する。
商品名「PB PAPER」(キヤノン製)、商品名「Canon Extra」(キヤノン製)、及び商品名「BUSINESS MULTIPURPOSE 4200 PAPER」(ゼロックス製)の3種の記録媒体(普通紙)を用意した。用意した記録媒体に、1インチ×1インチのブラックのベタ画像(記録デューティ100%)を1パスでそれぞれ記録した。1日後、分光光度計(商品名「Spectrolino」、Gretag Macbeth製)を使用し、光源:D50、視野:2°の条件で記録したベタ画像の光学濃度を測定した。3種の記録媒体に記録したベタ画像の光学濃度の平均値及び最低値より、以下に示す評価基準にしたがってブラック画像の光学濃度を評価した。結果を表8に示す。
A:平均値が1.4以上、かつ、最低値が1.3以上であった。
B:平均値が1.4以上、かつ、最低値が1.2以上1.3未満であった。
C:平均値が1.4未満であった。
商品名「PB PAPER」(キヤノン製)、商品名「Canon Extra」(キヤノン製)、及び商品名「BUSINESS MULTIPURPOSE 4200 PAPER」(ゼロックス製)の3種の記録媒体(普通紙)を用意した。用意した記録媒体に、6ポイントのブラックのゴシック文字を1パスでそれぞれ記録した。記録した文字を1日後に観察し、以下に示す評価基準にしたがってブラック画像の鮮鋭性を評価した。結果を表8に示す。
A:3種の記録媒体のいずれにおいても、文字ににじみがなかった。
B:1種のみの記録媒体において、文字ににじみがあった。
C:2種以上の記録媒体において、文字ににじみがあった。
商品名「PB PAPER」(キヤノン製)、商品名「Canon Extra」(キヤノン製)、及び商品名「BUSINESS MULTIPURPOSE 4200 PAPER」(ゼロックス製)の3種の記録媒体(普通紙)を用意した。用意した記録媒体に、シアン、マゼンタ、イエロー、及びブラックの背景部分(記録デューティ100%)と、6ポイントのシアン、マゼンタ、イエロー、及びブラックのゴシック文字(記録デューティ100%)を1パスでそれぞれ記録した。なお、背景部分と文字が同色となる組み合わせについては省略した。記録した画像を1日後に観察し、以下に示す評価基準にしたがって耐ブリーディング性を評価した。結果を表8に示す。
A:3種の記録媒体のいずれにおいても、いずれのカラーの組み合わせにおいても文字ににじみがなかった。
B:1種のみの記録媒体において、いずれかのカラーの組み合わせにおいて文字ににじみがあった。
C:2種以上の記録媒体において、いずれかのカラーの組み合わせにおいて文字ににじみがあった。
商品名「PB PAPER」(キヤノン製)、商品名「Canon Extra」(キヤノン製)、及び商品名「BUSINESS MULTIPURPOSE 4200 PAPER」(ゼロックス製)の3種の記録媒体(普通紙)を用意した。用意した記録媒体に、シアン、マゼンタ、及びイエローの背景部分(記録デューティ100%)と、12ポイントのブラックのゴシック文字(記録デューティ100%)を1パスでそれぞれ記録した。記録した画像を1日後に観察し、カラーの背景部分に隣接した文字領域の白もやの状態を以下に示す評価基準にしたがって評価した。結果を表8に示す。
A:3種の記録媒体のいずれにおいても、文字領域内の光学濃度が均一であった。
B:1種のみの記録媒体において、文字領域内に光学濃度の低い箇所があった。
C:2種以上の記録媒体において、文字領域内に光学濃度の低い箇所があった。
記録ヘッドの吐出口の配置幅分の画像を、(i)記録ヘッドのホームポジションから開始する走査、及び(ii)記録ヘッドのホームポジションの逆側から開始する走査を交互に行い、合計8回の走査で記録する8パス双方向記録により記録した。なお、ブラックインクの付与箇所には、Bk2インクのみを付与して記録した。
商品名「キヤノン写真用紙・光沢ゴールド」(キヤノン製)を記録媒体(光沢紙、20°光沢度=39)として用意した。20°光沢度は、ヘイズメーター(商品名「マイクロヘイズプラス」、ビックガードナー製)を用い、JIS K5600に準拠して測定した。用意した記録媒体に、1インチ×1インチのブラックのベタ画像(記録デューティ100%)を8パスで記録した。1日後、分光光度計(商品名「Spectrolino」、Gretag Macbeth製)を使用し、光源:D50、視野:2°の条件で記録したベタ画像の光学濃度を測定し、以下に示す評価基準にしたがってブラック画像の光学濃度を評価した。結果を表9に示す。
A:光学濃度が2.0以上であった。
B:光学濃度が1.8以上2.0未満であった。
C:光学濃度が1.8未満であった。
商品名「キヤノン写真用紙・光沢ゴールド」(キヤノン製)を記録媒体(光沢紙)として用意した。用意した記録媒体に、1インチ×1インチのブラック、シアン、マゼンタ、及びイエローのベタ画像(記録デューティ100%)を8パスでそれぞれ記録した。記録したベタ画像を1日後に観察し、以下に示す評価基準にしたがって光沢性を評価した。結果を表9に示す。
A:いずれの色のベタ画像も光沢感を有していた。
C:いずれかの色のベタ画像が光沢感を有しておらず、マット調であった。
2:カラー記録領域
3:境界領域
4:非境界領域
Claims (4)
- 顔料を含有する複数の水性インクで構成されるインクセットを用い、一度の走査で普通紙の単位領域に画像を記録するインクジェット記録方法であって、
前記インクセットが、第1ブラックインク及び第2ブラックインクを含むブラックインク、シアンインク、マゼンタインク、並びにイエローインクで構成され、
前記第1ブラックインクの50m秒における動的表面張力が、45mN/m以上であり、
前記第2ブラックインク、前記シアンインク、前記マゼンタインク、及び前記イエローインクの10m秒における動的表面張力が、それぞれ40mN/m以下であり、
前記シアンインク、前記マゼンタインク、及び前記イエローインクの10m秒における動的表面張力の差が、いずれの組み合わせにおいても3mN/m以内であり、
前記第1ブラックインクは、DBP吸油量が100mL/100g以上のカーボンブラックの粒子表面にカルボン酸基及びホスホン酸基の少なくともいずれかが直接又は他の原子団を介して結合した自己分散顔料を含有し、
前記ブラックインクの付与箇所のうち、前記シアンインク、前記マゼンタインク、及び前記イエローインクの少なくともいずれかのインクの付与箇所との境界領域には、前記第2ブラックインクのみを付与する、又は、前記第1ブラックインク及び前記第2ブラックインクを付与するとともに、前記境界領域に付与する前記ブラックインクの10m秒における動的表面張力と、前記シアンインク、前記マゼンタインク、及び前記イエローインクの10m秒における動的表面張力との差を、いずれも3mN/m以内とし、
前記ブラックインクの付与箇所のうち、前記境界領域以外の非境界領域には、前記第1ブラックインクのみを付与する、又は、前記第1ブラックインク及び前記第2ブラックインクを付与するとともに、前記非境界領域に付与する前記ブラックインクの50m秒における動的表面張力を、45mN/m以上とし、かつ、
前記境界領域の幅を、40μm以上130μm以下とすることを特徴とするインクジェット記録方法。 - 顔料を含有する複数の水性インクで構成されるインクセットを用い、普通紙又は光沢紙に画像を記録するインクジェット記録方法であって、
前記インクセットが、第1ブラックインク及び第2ブラックインクを含むブラックインク、シアンインク、マゼンタインク、並びにイエローインクで構成され、
前記第1ブラックインクの50m秒における動的表面張力が、45mN/m以上であり、
前記第2ブラックインク、前記シアンインク、前記マゼンタインク、及び前記イエローインクの10m秒における動的表面張力が、それぞれ40mN/m以下であり、
前記シアンインク、前記マゼンタインク、及び前記イエローインクの10m秒における動的表面張力の差が、いずれの組み合わせにおいても3mN/m以内であり、
前記第1ブラックインクは、DBP吸油量が100mL/100g以上のカーボンブラックの粒子表面にカルボン酸基及びホスホン酸基の少なくともいずれかが直接又は他の原子団を介して結合した自己分散顔料を含有し、
前記第2ブラックインクは、DBP吸油量が100mL/100g以下のカーボンブラックが樹脂分散剤で分散された樹脂分散顔料を含有し、
前記シアンインク、前記マゼンタインク、及び前記イエローインクは、樹脂分散顔料を含有し、
一度の走査で普通紙の単位領域に画像を記録する場合には、
前記ブラックインクの付与箇所のうち、前記シアンインク、前記マゼンタインク、及び前記イエローインクの少なくともいずれかのインクの付与箇所との境界領域には、前記第2ブラックインクのみを付与する、又は、前記第1ブラックインク及び前記第2ブラックインクを付与するとともに、前記境界領域に付与する前記ブラックインクの10m秒における動的表面張力と、前記シアンインク、前記マゼンタインク、及び前記イエローインクの10m秒における動的表面張力との差を、いずれも3mN/m以内とし、
前記ブラックインクの付与箇所のうち、前記境界領域以外の非境界領域には、前記第1ブラックインクのみを付与する、又は、前記第1ブラックインク及び前記第2ブラックインクを付与するとともに、前記非境界領域に付与する前記ブラックインクの50m秒における動的表面張力を、45mN/m以上とし、かつ、
前記境界領域の幅を、40μm以上130μm以下とし、
光沢紙に画像を記録する場合には、
前記ブラックインクの付与箇所には、前記第2ブラックインクのみを付与することを特徴とするインクジェット記録方法。 - 前記第1ブラックインクの50m秒における動的表面張力が、49mN/m以上である請求項1又は2に記載のインクジェット記録方法。
- 前記第1ブラックインクが、さらに、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、及び有機アンモニウムイオンからなる群から選ばれる少なくとも1種のカチオンと、Cl-、Br-、I-、ClO-、ClO2 -、ClO3 -、ClO4 -、NO2 -、NO3 -、SO4 2-、CO3 2-、HCO3 -、HCOO-、(COO-)2、COOH(COO-)、CH3COO-、C2H4(COO-)2、C6H5COO-、C6H4(COO-)2、PO4 3-、HPO4 2-、及びH2PO4 -からなる群から選ばれる少なくとも1種のアニオンと、が結合して構成される塩を含有する請求項1乃至3のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017045710 | 2017-03-10 | ||
JP2017045710 | 2017-03-10 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018149802A true JP2018149802A (ja) | 2018-09-27 |
JP2018149802A5 JP2018149802A5 (ja) | 2021-03-25 |
JP7077047B2 JP7077047B2 (ja) | 2022-05-30 |
Family
ID=63679945
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018023913A Active JP7077047B2 (ja) | 2017-03-10 | 2018-02-14 | インクジェット記録方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7077047B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020203974A (ja) * | 2019-06-17 | 2020-12-24 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | インクジェット記録用インクセットおよび画像記録方法 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000198955A (ja) * | 1998-03-20 | 2000-07-18 | Canon Inc | インク、インクセット、インクカ―トリッジ、記録ユニット、画像記録装置および画像記録方法 |
JP2008126619A (ja) * | 2006-11-24 | 2008-06-05 | Canon Inc | インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置 |
JP2013253230A (ja) * | 2012-05-09 | 2013-12-19 | Canon Inc | 水性インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法 |
JP2016027103A (ja) * | 2014-06-30 | 2016-02-18 | キヤノン株式会社 | 水性インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法 |
-
2018
- 2018-02-14 JP JP2018023913A patent/JP7077047B2/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000198955A (ja) * | 1998-03-20 | 2000-07-18 | Canon Inc | インク、インクセット、インクカ―トリッジ、記録ユニット、画像記録装置および画像記録方法 |
JP2008126619A (ja) * | 2006-11-24 | 2008-06-05 | Canon Inc | インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置 |
JP2013253230A (ja) * | 2012-05-09 | 2013-12-19 | Canon Inc | 水性インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法 |
JP2016027103A (ja) * | 2014-06-30 | 2016-02-18 | キヤノン株式会社 | 水性インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020203974A (ja) * | 2019-06-17 | 2020-12-24 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | インクジェット記録用インクセットおよび画像記録方法 |
JP7287131B2 (ja) | 2019-06-17 | 2023-06-06 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | インクジェット記録用インクセットおよび画像記録方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP7077047B2 (ja) | 2022-05-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7276112B2 (en) | Aqueous ink, ink-jet recording method, ink cartridge, recording unit, ink-jet recording apparatus and image forming method | |
US7438405B2 (en) | Ink set for ink jet recording, ink jet recording method, and ink jet recording apparatus | |
US8016406B2 (en) | Aqueous ink, aqueous ink set, ink cartridge, ink-jet recording apparatus, ink-jet recording method, and image-forming method | |
US20070043144A1 (en) | Pigment ink jet ink composition | |
JPH0881611A (ja) | 液体組成物、インクセット及びこれを用いた画像形成方法と装置 | |
JPH06287492A (ja) | インク、係るインクを用いた記録方法、機器、及び、係るインクの製造方法 | |
JP2008132670A (ja) | インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置 | |
JP7077047B2 (ja) | インクジェット記録方法 | |
JP5561887B2 (ja) | 水性インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット、インクジェット記録装置及び画像形成方法 | |
JP2002332438A (ja) | インクセット、インクカートリッジ、記録ユニット、被記録媒体に着色部を形成する方法及びインクジェット記録装置 | |
JPH0880664A (ja) | 液体組成物、インクセット、及びこれらを用いた画像形成方法と装置 | |
JPH08216498A (ja) | 画像形成方法、これを用いた画像形成装置及び画像形成物 | |
JPH11314449A (ja) | 画像形成方法 | |
JP7071149B2 (ja) | インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置 | |
JP4420461B2 (ja) | 記録方法、インクカートリッジ及び画像形成方法 | |
JP5132039B2 (ja) | インクセット、画像形成方法及び画像形成装置 | |
JP2007301858A (ja) | インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法 | |
JP2019022950A (ja) | インクジェット記録方法 | |
JP2008239659A (ja) | インクジェット記録用インク | |
JP2008239660A (ja) | インクジェット記録用インク | |
JP7333217B2 (ja) | インクセット | |
JP2010189625A (ja) | インクジェット記録用インク | |
JPH11315233A (ja) | 画像形成方法 | |
JP2023048994A (ja) | 水性インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法 | |
JP2009280670A (ja) | インクジェットインク及びインクジェット記録方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20200221 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210210 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210210 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20220121 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220125 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220324 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220419 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220518 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 7077047 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |