JP2018146700A - シャッタ装置および撮像装置 - Google Patents

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淳 川浪
Atsushi Kawanami
淳 川浪
豊田 靖宏
Yasuhiro Toyoda
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Abstract

【課題】小型のシャッタ装置を提供する。【解決手段】シャッタ装置(113、113a)は、開口(1a、201a)が形成されるシャッタ地板(1、201)と、開口を閉鎖する閉鎖状態と開口を開放する開放状態とに往復移動可能な遮光部材(2、202)とを有し、遮光部材は、光軸と直交する面に対して傾斜して移動する。【選択図】図8(d)

Description

本発明は、シャッタ装置に関する。
従来から、第1の羽根群(先幕)および第2の羽根群(後幕)を同一方向へ順次作動させ、両方の羽根群により形成されたスリットを介して、結像面を露光するカメラ用のフォーカルプレンシャッタが知られている。上記のフォーカルプレンシャッタにおいては、シャッタ地板とカバー板とで構成された羽根室を備えることが知られている。そして、この羽根室を、仕切り板によりさらに2つの羽根室に仕切り、それぞれの羽根室に第1の羽根群と第2の羽根群とを別個に配することが知られている。すなわち、羽根同士の接触を防止するために仕切り板が配されている。
ところで、特許文献1には、羽根群の各羽根を作動するアームと、羽根群の各羽根が平行な状態を維持しつつアームを傾斜させる傾斜手段とを備えたフォーカルプレンシャッタが開示されている。
特許第3284344号公報
しかしながら、第1の羽根群および第2の羽根群を備えたフォーカルプレンシャッタでは、各羽根群を走行させた際に第1の羽根群と第2の羽根群とが接触または衝突する可能性がある。また、特許文献1のフォーカルプレンシャッタの走行領域が、上述したような羽根室内で行われる場合を想定すると、羽根群のスリット形成部がカバー板などの地板の開口部端に接触または衝突する可能性がある。このため、このような接触や衝突を回避するための構造を設ける必要があり、フォーカルプレンシャッタが大型化してしまう。
そこで、本発明の目的は、シャッタ装置の小型化を実現することである。
本発明の一側面としてのシャッタ装置は、開口が形成されるシャッタ地板と、前記開口を閉鎖する閉鎖状態と前記開口を開放する開放状態とに往復移動可能な遮光部材とを有し、前記遮光部材は、光軸と直交する面に対して傾斜して移動する。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施例において説明される。
本発明によれば、シャッタ装置の小型化を実現することができる。
各実施例における撮像装置のブロック図である。 各実施例におけるモータの概略図である。 各実施例における撮像素子の全体構成図である。 各実施例における撮像素子の1つの画素部の回路図である。 各実施例における撮像素子の列共通読出し回路の回路図である。 各実施例における撮像素子のリセット走査および静止画読み出し走査を示すタイミングチャートである。 実施例1におけるフォーカルプレンシャッタの分解斜視図(撮像素子側から見た図)である。 実施例1におけるフォーカルプレンシャッタの分解斜視図(被写体側から見た図)である。 実施例1における撮影前の待機状態でのフォーカルプレンシャッタの正面図(被写体側から見た図)である。 実施例1における撮影前の待機状態でのフォーカルプレンシャッタの背面図(撮像素子側から見た図)である。 図8(b)中の線A―A´に沿った断面図である。 図8(b)中の線B―B´に沿った断面図である。 実施例1におけるフォーカルプレンシャッタの第1の駆動部材および第2の駆動部材の斜視図である。 実施例1におけるフォーカルプレンシャッタのカムギアの正面図および背面図である。 実施例1におけるフォーカルプレンシャッタの動作タイミングを示す図である。 実施例1におけるフォーカルプレンシャッタの第1の羽根ユニットの羽根が上から下へ走行途中である状態の正面図および背面図である。 実施例1におけるフォーカルプレンシャッタの第1の羽根ユニットの羽根が上から下へ走行完了した状態の正面図(被写体側から見た図)である。 実施例1におけるフォーカルプレンシャッタの第1の羽根ユニットの羽根が上から下へ走行完了した状態の背面図(撮像素子側から見た図)である。 図13(b)に対応するフォーカルプレンシャッタの背面図(撮像素子側から見た図)である。 図13(c)の線D−D´に沿った断面図である。 実施例1におけるフォーカルプレンシャッタの第2の羽根ユニットの羽根が下から上へ走行途中である状態の正面図および背面図である。 実施例1におけるフォーカルプレンシャッタの第2の羽根ユニットの羽根が上から下へ走行完了した状態の正面図(被写体側から見た図)である。 実施例1におけるフォーカルプレンシャッタの第2の羽根ユニットの羽根が上から下へ走行完了した状態の背面図(撮像素子側から見た図)である。 図15(b)に対応するフォーカルプレンシャッタの背面図(撮像素子側から見た図)である。 図15(c)中の線E−E´に沿った断面図である。 実施例2におけるフォーカルプレンシャッタの第1の羽根ユニットの羽根が上から下へ走行途中である状態の正面図である。 実施例2におけるフォーカルプレンシャッタの第1の羽根ユニットの羽根が上から下へ走行完了した状態の背面図である。 実施例2におけるフォーカルプレンシャッタの第1の羽根ユニットの羽根が上から下へ走行完了した状態の正面図である。 図17中の線F−F´に沿った断面図である。 図18(b)の一部拡大図である。 図18(c)の一部拡大図である。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
まず、図1を参照して、本発明の実施例1における撮像装置について説明する。図1は、撮像装置400のブロック図である。図1において、401は撮像レンズ(撮像光学系)、113はフォーカルプレンシャッタ(シャッタ装置)、403は撮像素子である。撮像素子403の物体側には、フォーカルプレンシャッタ113が配置されている。411は、フォーカルプレンシャッタ113を駆動するシャッタ駆動回路である。
フォーカルプレンシャッタ113は、複数の羽根ユニット(第1の羽根ユニット2および第2の羽根ユニット3(図7(a)および図7(b)参照))を有し、CPU409(制御部)によりシャッタ駆動回路411を介して駆動制御される。第1の羽根ユニット2および第2の羽根ユニット3はそれぞれ、閉鎖状態と開放状態とに往復移動可能な遮光部材である。またフォーカルプレンシャッタ113はモータ20(図7(a)および図7(b)参照)を有する。
図2は、モータ20の概略図である。図2に示されるように、ロータ302は、マグネット301を備え、シャッタ駆動回路411に含まれる制御回路(制御部)312および駆動回路313によって回転可能に制御される。マグネット301は、円筒形状に形成され、外周面を周方向に分割して、異なる極に交互に多極着磁されている。本実施形態では、8分割すなわち8極に着磁されている。なお、8極に限らず、4極や12極に着磁してもよい。
第1のコイル303は、マグネット301の軸方向の一端に配置されている。第1のヨーク305は、軟磁性材料で、マグネット301の外周面に隙間を持って対向して形成されている。また、第1のヨーク305は、円環状の本体部から軸方向に延出され、周方向に所定の間隔で配置された複数の第1の磁極部305aを備えている。第1の磁極部305aは、第1のコイル303に通電されることで励磁される。第1のコイル303と第1のヨーク305と複数の第1の磁極部305aに対向するマグネット301によって第1のステータユニットが構成される。第2のコイル304は、マグネット301の第1のコイル303が取り付けられた軸方向の一端と反対側の他端に配置されている。
第2のヨーク306は、軟磁性材料で、マグネット301の外周面に隙間を持って対向して形成されている。また、第2のヨーク306は、円環状の本体部から軸方向に延出され、周方向に所定の間隔で配置された複数の第2の磁極部306aを備えている。第2の磁極部306aは、第2のコイル304に通電されることで励磁される。第2のコイル304と第2のヨーク306と複数の第2の磁極部306aに対向するマグネット301によって第2のステータユニットが構成される。第1の磁極部305aと第2の磁極部306aに励磁される極(N極、S極)を切り換えることで、ロータ302に与えるトルクを変化させることができる。
第1磁気センサ(第1の検出素子)307、第2磁気センサ(第2の検出素子)308、第3磁気センサ(第3の検出素子)309、第4磁気センサ(第4の検出素子)310は、検出手段を構成する。各磁気センサは、それぞれマグネット301の磁束を検出するホール素子であり、モータカバー311に固定される。モータカバー311は、第1の磁極部305aと第2の磁極部306aとがマグネット301の着磁位相に対して電気角で略90度ずれて配置されるように第1のヨーク305と第2のヨーク306を固定保持する。
ここで、電気角とは、マグネット磁力の1周期を360°として表したものであり、ロータの極数をM、機械角をθ0とすると、電気角θは以下の式(1)で表せる。
θ=θ0×M/2 … (1)
本実施形態では、マグネット301の着磁は8極であるから電気角90度は機械角で22.5度となる。
制御回路312は、ステップ駆動と推進量が異なる2種類のフィードバック駆動とを切り換えて駆動することができる。制御回路311がステップ駆動を行う場合、所定の時間間隔で第1のコイル303および第2のコイル304の通電状態を切り換えるように、制御回路312が駆動回路313を制御する。すなわち、ステップ駆動を行う場合には、第1磁気センサ307、第2磁気センサ308、第3磁気センサ309、第4磁気センサ310の出力を使用しない。一方、制御回路312が2種類のフィードバック駆動を行う場合、第1磁気センサ307、第2磁気センサ308、第3磁気センサ309、第4磁気センサ310の出力を使用する。
モータ20は、第1の方向(第1の回転方向)および第2の方向(第1の回転方向とは反対の第2の回転方向)に回転可能であり、その方向に応じてカムギア14、15(図7(a)および図7(b)参照)を回転駆動する。カムギア14、15はそれぞれ、モータ20に駆動された回転するカム部材である。モータ20の動作は、シャッタ駆動回路411に含まれる制御回路312および駆動回路313により制御される。
498は撮影準備を開始するスイッチ(SW1)、499は撮影を開始するスイッチ(SW2)である。スイッチ(SW1)498とスイッチ(SW2)499は2段スイッチとして構成されており、第1ストロークでスイッチ(SW1)498がオンし、第2ストロークでスイッチ(SW2)499がオンする。
撮像素子403は、CMOSイメージセンサなどを有し、撮像レンズ401(撮像光学系)を介して形成された被写体像(光学像)を光電変換して画像データ(アナログ画像信号)を出力する。AFE(Analog Front End)404は、撮像素子403から出力されたアナログ画像信号をデジタル画像信号に変換する。DSP(Disital Signal Processer)405は、AFE404から出力されたデジタル画像信号に対して、各種画像処理や圧縮・伸張処理などを行い、処理後の画像データを出力する。
記録媒体406は、DSP405により処理された画像データを記録する。表示部407は、液晶ディスプレイ(LCD)などを含み、撮影画像や各種メニュー画面などを表示する。TG408は、タイミングジェネレータであり、撮像素子403を駆動制御する。RAM410は、DSP405と接続されており、画像データなどを一時的に記憶する。
レンズ制御手段491は、撮像レンズ401の焦点距離、絞り径、射出瞳径、および、射出瞳と撮像素子403との間の距離などのレンズ情報をCPU409に出力する。またレンズ制御手段491は、CPU409(制御部)による制御に応じて、撮像レンズ401に含まれる絞りやレンズなどを駆動する。レンズ制御手段491に含まれる各検出手段の検出結果は、CPU409に入力される。CPU409は、AFE404、DSP405、TG408、シャッタ駆動回路411、および、レンズ制御手段491を制御する。
次に、図3および図4を参照して、撮像素子403による撮像動作について説明する。図3は、撮像素子403の全体構成図である。図4は、撮像素子403の一つの画素部420の回路図である。
図3に示されるように、撮像素子403の画素領域PAには、複数の画素部420(画素部p11〜pkn)が行列状に配置されている。図4において、フォトダイオード(PD)441は、入射した光信号を光電変換し、露光量に応じた電荷を蓄積する。PD441に蓄積されている電荷は、転送ゲート442の信号txをHighレベルにすることにより、FD(フローティングディフュージョン)部443に転送される。FD部443は、フローティングディフュージョンアンプ(FDアンプ)444のゲートに接続されている。FDアンプ444は、PD441から転送された電荷量を電圧量に変換する。
FDリセットスイッチ445の信号resをHighレベルにすると、FD部443の電荷はリセットされる。また、PD441の電荷をリセットする場合、信号txと信号resとを同時にHighレベルにすることにより、転送ゲート442およびFDリセットスイッチ445の両方をオンし、FD部443経由でPD441のリセットを行うことになる。画素選択スイッチ446の信号selをHighレベルにすることにより、FDアンプ444で電圧に変換された画素信号は、画素部420の出力部voutに出力される。
図3において、垂直走査回路421は、駆動信号res_1、tx_1、sel_1などを各画素に供給する。これらの駆動信号は、それぞれの画素のres、tx、selに接続される。各画素の出力部voutは、列ごとに垂直出力線422を介して列共通読出し回路423(clm1〜clmk)に接続されている。
ここで、図5を参照して、列共通読出し回路423について説明する。図5は、撮像素子403の列共通読出し回路423の回路図である。垂直出力線422は列ごとに設けられており、1列分の画素部420の出力部voutがそれぞれの垂直出力線422に接続されている。垂直出力線422には電流源424が接続されており、電流源424と、画素部420の各画素内のFDアンプ444とによりソースフォロワ回路が構成される。
画素部420から読み出される画素信号Sは、信号tsをHighレベルにすることにより、S信号転送スイッチ451を介してS信号保持容量453に記憶される。画素部420から読み出されるノイズ信号Nは、信号tnをHighレベルにすることにより、N信号転送スイッチ452を介してN信号保持容量454に記憶される。S信号保持容量453およびN信号保持容量454はそれぞれ、列共通読出し回路423の出力部vs、vnに接続されている。
図3において、列共通読出し回路423の出力部vs、vnはそれぞれ、水平転送スイッチ425、426に接続されている。水平転送スイッチ425、426は、水平走査回路427の出力信号hsr*(*は列番号1〜k)により制御される。信号hsr*がHighレベルになることにより、S信号保持容量453およびN信号保持容量454の信号はそれぞれ水平出力線428、429へ転送される。水平出力線428、429は、差動増幅器430の入力部に接続されている。差動増幅器430は、S信号とN信号との差分をとると同時に所定のゲインをかけ、最終的な画像信号を出力端子431へ出力する。水平出力線リセットスイッチ432、433は、信号chresがHighになることによってオンし、それぞれの水平出力線428、429はリセット電圧Vchresにリセットされる。
次に、図6を参照して、撮像素子403の静止画読み出し走査について説明する。図6は、撮像素子403のリセット走査および静止画読み出し走査における1行あたりの動作を示すタイミングチャートである。ここではi行目のデータを読み出すものとして説明する。
まず、信号sel_iをHighレベルにしてi行目の画素の画素選択スイッチ446をオンする。その後、信号res_iをLowレベルにしてFDリセットスイッチ445をオフし、FD部443のリセットを開放する。次に、信号tnをHighレベルにして、N信号転送スイッチ452を介してN信号保持容量454にN信号を記憶する。続いて信号tnをLowにし、N信号転送スイッチ452をオフした後、信号tsをHighレベルにしてS信号転送スイッチ451をオンすると共に、信号tx_iをHighレベルにすることで転送ゲート442をONする。この動作により、選択されているi行目のPD441に蓄積されていた信号がFDアンプ444、画素選択スイッチ446を介して垂直出力線422へ出力され、更にS信号転送スイッチ451を介してS信号保持容量453へ記憶される。
続いて、信号tx_i、tsをLowレベルにして転送ゲート442、S信号転送スイッチ451を閉じた後、信号res_iをHighレベルにしてFDリセットスイッチ445をオンし、FD部443をリセットする。以上により、i行目のN信号及びS信号を、それぞれS信号保持容量453およびN信号保持容量454へ記憶する動作を終了する。
次に、S信号保持容量453、N信号保持容量454に蓄えられたS信号、N信号を撮像素子403から出力する動作が行われる。まず、水平走査回路427の出力hsr1がHighレベルになることにより、水平転送スイッチ425、426がオンし、S信号保持容量453、N信号保持容量454の信号が水平出力線428、429と差動増幅器430とを介して出力端子431に出力される。
水平走査回路427は、各列の選択信号hsr1、hsr2・・・、hsrkを順次Highにすることにより、i行目の全データを出力する。なお、信号hsr1〜hsrkによって各列の信号が読み出される間、信号chresをHighレベルにすることで水平出力線リセットスイッチ432、433をオンし、一旦、水平出力線428、429をリセット電圧Vchresのレベルにリセットする。以上で、1行の読出し動作が終了する。この動作を各行で繰り返すことにより、撮像素子403の全行の信号が読み出される。
(フォーカルプレンシャッタ113の構成)
次に、図7(a)および図7(b)を参照して、本実施形態におけるフォーカルプレンシャッタ113の構成について説明する。図7(a)はフォーカルプレンシャッタ113を撮像素子403側から見た分解斜視図、図7(b)は被写体側から見た分解斜視図である。
シャッタ地板1の撮像素子403側には、カバー板9が取り付けられている。シャッタ地板1とカバー板9との間には、第1の羽根ユニット2および第2の羽根ユニット3が設けられている。第1の羽根ユニット2は、羽根2a、2b、2c(第1の羽根)と羽根アーム2d、2e(第1の羽根アーム)とを備えて構成される。第2の羽根ユニット3は、羽根3a、3b、3c(第2の羽根)と羽根アーム3d、3e(第2の羽根アーム)とを備えて構成される。シャッタ地板1およびカバー板9には、アパチャ1a、9a(開口)がそれぞれ形成されている。シャッタ地板1の被写体側には軸1b、1c、1f、1gが立設されている。軸1fには第1の駆動部材11が、軸1bには第2の駆動部材12が、軸1gにはカムギア14(第1のカムギア)が、軸1cにはカムギア15(第2のカムギア)がそれぞれ回転可能に取り付けられている。シャッタ地板1の撮像素子403側には軸1d、1e、1h、1iが立設されており、軸1h、軸1iには第1の羽根ユニット2が、軸1d、軸1eには第2の羽根ユニット3がそれぞれ回転可能に取り付けられている。
次に、図8(a)乃至図8(d)を参照して、撮影前の待機状態でのフォーカルプレンシャッタ113について説明する。図8(a)は、フォーカルプレンシャッタ113を被写体側から見た図(正面図)である。図8(b)は、フォーカルプレンシャッタ113を撮像素子403側から見た図(背面図)である。図8(c)は、図8(b)中の線A―A´に沿った断面図である。図8(d)は、図8(b)(中の線B−B´に沿った断面図である。
図8(c)および図8(d)において、線C−C´は、撮像レンズ401の光軸である。図8(c)において、αは、軸1hの中心線と線C−C´とがなす角度であり、角度αは鋭角である。βは、軸1iの中心線と線C−C´とがなす角度であり、角度βは鋭角である。γは、軸1eの中心線と線C−C´とがなす角度であり、角度γ鋭角である。δは、軸1dの中心線と線C−C´とがなす角度であり、角度δは鋭角である。本実施例において、軸1d、1e、1h、1iは、撮像レンズ401の光軸と平行でないように(光軸に対して傾斜した状態で)、シャッタ地板1に立設されている。面1sは、軸1hの中心軸と直交するように配設されている。面1tは、軸1iの中心軸と直交するように配設されている。面1uは、軸1dの中心軸と直交するように配設されている。面1vは、軸1eの中心軸と直交するように配設されている。
第1の羽根ユニット2は、3つの羽根2a、2b、2cと2つの羽根アーム2d、2eとを備えて構成されている。2つの羽根アーム2d、2eの穴2f、2gがシャッタ地板1の撮像素子403側において、それぞれ軸1h、1iに回動自在に枢着されている。羽根アーム2dは面1s上を摺動し、羽根アーム2eは面1t上を摺動する。3枚の羽根2a、2b、2cは、羽根アーム2d、2eの他端に向け、連結軸4を介して、順次、枢支されている。羽根アーム2dには穴2hが形成されており、穴2hには第1の駆動部材11の駆動ピン11dが係合する。このような構成により、第1の駆動部材11の回転に従って、羽根2a、2b、2cがシャッタ地板1のアパチャ1aを、アパチャ1aから退避する開放状態と覆う閉鎖状態とに、それぞれ移行することが可能である。
第2の羽根ユニット3は、3つの羽根3a、3b、3cと、2つの羽根アーム2d、2eとを備えて構成されている。2つの羽根アーム3d、3eの穴3f、3gは、シャッタ地板1の撮像素子403側において、それぞれ軸1d、1eに回動自在に枢着されている。羽根アーム3dは、面1u上を摺動し、羽根アーム3eは面1v上を摺動する。3枚の羽根3a、3b、3cは羽根アーム3d、3eの他端に向け、連結軸4を介して、順次、枢支されている。羽根アーム3dには穴3hが形成されており、穴3hに第2の駆動部材12の駆動ピン12dが係合する。このような構成により、第2の駆動部材12の回転に従って、羽根3a、3b、3cがシャッタ地板1のアパチャ1aから退避する開放状態と、アパチャ1aを覆う閉鎖状態とに、それぞれ移行することが可能である。
次に、図9を参照して、フォーカルプレンシャッタ113の第1の駆動部材11および第2の駆動部材12の構成について説明する。図9(a)、(b)はそれぞれ、第1の駆動部材11および第2の駆動部材12の斜視図である。
第1の駆動部材11は、穴11aとシャッタ地板1の軸1fとが嵌合して回転可能である。第1の駆動部材11の第1のカム係合ピン11b(第1のカム係合部材)および第2のカム係合ピン11c(第2のカム係合部材)は、後述するカムギア14の複数のカム面に当接し、カムギア14の回転に従って、第1の駆動部材11は駆動される。第2の駆動部材12は、穴12aとシャッタ地板1の軸1bとが嵌合して回転可能である。第2の駆動部材12の第1のカム係合ピン12b(第1のカム係合部材)および第2のカム係合ピン12c(第1のカム係合部材)は、後述するカムギア15の複数のカム面に当接し、第2の駆動部材12は、カムギア15の回転に従って駆動される。第1の駆動部材11の第1のカム係合ピン11bと第2のカム係合ピン11c、および、第2の駆動部材12の第1のカム係合ピン12bと第2のカム係合ピン12cは、カム係合部を構成する。
第1のトグルばね5(第1の付勢部材)は、シャッタ地板1に立設された軸1oと羽根アーム2eの穴2iとに係合している。これにより、羽根アーム2eは、アパチャ1aの開放状態では羽根がアパチャ1aを開放する方向(開放状態を維持する方向)に付勢され、アパチャ1aの閉鎖状態では羽根がアパチャ1aを閉鎖する方向(閉鎖状態を維持する方向)に付勢されている。この付勢により、アパチャ1aの開放状態では羽根2a、2b、2cと連結軸4を介して第1の駆動部材11の駆動ピン11dが羽根アーム2dの穴2hの羽根がアパチャ1aを閉鎖する方向に駆動する際に接触する側が当接している。また、アパチャ1aの閉鎖状態では羽根2a、2b、2cと連結軸4を介して第1の駆動部材11の駆動ピン11dが羽根アーム2dの穴2hの羽根がアパチャ1aを開放する方向に駆動する際に接触する側が当接している。また第1のトグルばね5は、トグルばね抑え部材7により、軸1o方向の動きが制限される。
第2のトグルばね6(第2の付勢部材)は、シャッタ地板1に立設された軸1nと羽根アーム3eの穴3iとに係合している。これにより、羽根アーム3eは、アパチャ1aの開放状態では羽根がアパチャ1aを開放する方向(開放状態を維持する方向)に付勢される。また羽根アーム3eは、アパチャ1aの閉鎖状態では羽根がアパチャ1aを閉鎖する方向(閉鎖状態を維持する方向)に付勢されている。この付勢により、アパチャ1aの開放状態では、羽根3a、3b、3cと連結軸4を介して第2の駆動部材12の駆動ピン12dが羽根アーム3dの穴3hの羽根がアパチャ1aを閉鎖する方向に駆動する際に接触する側が当接する。また、アパチャ1aの閉鎖状態では、羽根3a、3b、3cと連結軸4を介して第2の駆動部材12の駆動ピン12dが羽根アーム3dの穴3hの羽根がアパチャ1aを開放する方向に駆動する際に接触する側が当接している。また第2のトグルばね6は、トグルばね抑え部材7により、軸1n方向の動きが制限される。
ばねガイド部材19は、シャッタ地板1の軸1cおよび軸1gの周りに外嵌している。駆動ばね18の内径部は、ばねガイド部材19の外周でガイドされており、腕部18aはシャッタ地板1の係止部1jおよび係止部1lに、腕部18bはシャッタ地板1の係止部1kおよび1mにそれぞれ係止される。後述するカムギア14、15により、被写体側から見て腕部18aは右回転方向に、腕部18bは左回転方向に付勢力が発生するようにチャージされる。
次に、図10を参照して、カムギア14、15の構成について説明する。図10(a)、(b)はそれぞれ、フォーカルプレンシャッタ113のカムギアの正面図および背面図である。
カムギア14(第1のカムギア)は、穴14aとシャッタ地板1の軸1gとが嵌合し、回転可能になっている。カムギア14には切り欠き14c、14dが設けられている。カムギア14が被写体側から見て左回転方向に所定角度回転すると、駆動ばね18(第1の駆動ばね)の腕部18aが切り欠き14cと係合し、カムギア14は被写体側から見て右回転方向に付勢力を受ける。さらにカムギア14は被写体側から見て左回転方向に所定角度回転すると、カムギア14の可動端部14eがホルダー部材16の当接面16eに当接し、カムギア14の回転位相が規定される。
カムギア14が被写体側から見て右回転方向に所定角度回転すると、駆動ばね18の腕部18bが切り欠き14dと係合し、カムギア14は被写体側から見て左回転方向に付勢力を受ける。さらにカムギア14が被写体側から見て右回転方向に所定角度回転すると、カムギア14の可動端部14eがホルダー部材16の当接面16eに当接し、カムギア14の回転位相が規定される。
カムギア14は、穴14aと同心円状に形成された空走駆動カム面14fおよび露光駆動カム面14gを有する。カムギア14は、空走駆動カム面14fにおいて、第1の駆動部材11の第1のカム係合ピン11bを介して第1の羽根ユニット2を重畳状態で保持する。またカムギア14は、露光駆動カム面14gにおいて、第1のカム係合ピン11bを介して第1の羽根ユニット2を重畳状態から展開状態に駆動させ、アパチャ1aを開放状態から閉鎖状態に移動させる。空走駆動カム面14fと露光駆動カム面14gは、切り替わり部14nで滑らかに接続されている。
またカムギア14は、穴14aと同心円状に形成された空走駆動カム面14hおよび露光駆動カム面14iを有する。カムギア14は、空走駆動カム面14hにおいて、第1の駆動部材11の第2のカム係合ピン11cを介して第1の羽根ユニット2を展開状態で保持する。またカムギア14は、露光駆動カム面14iにおいて、第2のカム係合ピン11cを介して第1の羽根ユニット2を展開状態から重畳状態に駆動させ、アパチャ1aを閉鎖状態から開放状態に移動させる。空走駆動カム面14hと露光駆動カム面14iは、切り替わり部14oで滑らかに接続されている。
またカムギア14は、穴14aと同心円状に形成された保持カム面14jと、切り替わり部14pで保持カム面14jと滑らかに接続された受けカム面14kを有する。空走駆動カム面14fと保持カム面14jは所定の幅を有し、空走駆動カム面14f、露光駆動カム面14g、および、受けカム面14kの幅は、切り替わり部14pから他端に向かって広くなっている。カムギア14は、穴14aと同心円状に形成された保持カム面14lと、切り替わり部14qで保持カム面14lと滑らかに接続された受けカム面14mを有する。空走駆動カム面14hと保持カム面14lは所定の幅を有し、空走駆動カム面14h、露光駆動カム面14i、および、受けカム面14mの幅は、切り替わり部14qから他端に向かって広くなっている。
カムギア15(第2のカムギア)は、穴15aとシャッタ地板1の軸1cとが嵌合し、回転可能になっている。カムギア15には切り欠き15c、15dが設けられている。カムギア15が被写体側から見て左回転方向に所定角度回転すると、駆動ばね18(第2の駆動ばね)の腕部18aが切り欠き15cと係合し、カムギア15は被写体側から見て右回転方向に付勢力を受ける。さらにカムギア15が被写体側から見て左回転方向に所定角度回転すると、カムギア15の可動端部15eがホルダー部材16の当接面16eに当接し、カムギア15の回転位相が規定される。
カムギア15が被写体側から見て右回転方向に所定角度回転すると、駆動ばね18の腕部18bが切り欠き15dと係合し、カムギア15は被写体側から見て左回転方向に付勢力を受ける。さらにカムギア15が被写体側から見て右回転方向に所定角度回転すると、カムギア15の可動端部15eがホルダー部材16の当接面16eに当接し、カムギア15の回転位相が規定される。
カムギア15は、穴15aと同心円状に形成された空走駆動カム面15hおよび露光駆動カム面15iを有する。カムギア15は、空走駆動カム面15hにおいて、第2の駆動部材12の第2のカム係合ピン11cを介して第2の羽根ユニット3を重畳状態で保持する。またカムギア15は、露光駆動カム面15iにおいて、第2のカム係合ピン12cを介して第2の羽根ユニット3を重畳状態から展開状態に駆動させ、アパチャ1aを開放状態から閉鎖状態に移動させる。空走駆動カム面15hと露光駆動カム面15iは、切り替わり部15oで滑らかに接続されている。
またカムギア15は、穴15aと同心円状に形成された空走駆動カム面15fおよび露光駆動カム面15gを有する。カムギア15は、空走駆動カム面15fにおいて、第2の駆動部材12の第1のカム係合ピン12bを介して第2の羽根ユニット3を重畳状態で保持する。またカムギア15は、露光駆動カム面15gにおいて、第1のカム係合ピン12bを介して第2の羽根ユニット3を重畳状態から展開状態に駆動させ、アパチャ1aを閉鎖状態から開放状態に移動させる。空走駆動カム面15fと露光駆動カム面15gは、切り替わり部15nで滑らかに接続されている。
またカムギア15は、穴15aと同心円状に形成された保持カム面15jと、切り替わり部15pで保持カム面15jと滑らかに接続された受けカム面15kとを有する。空走駆動カム面15fと保持カム面15jは、所定の幅を有し、空走駆動カム面15f、露光駆動カム面15g、および、受けカム面15kの幅は、切り替わり部15pから他端に向かって広くなっている。カムギア15は、穴15aと同心円状に形成された保持カム面15lと、切り替わり部15qで保持カム面15lと滑らかに接続された受けカム面15mを有する。空走駆動カム面15hと保持カム面15lは所定の幅を有し、空走駆動カム面15h、露光駆動カム面15i、および、受けカム面15mの幅は、切り替わり部15qから他端に向かって広くなっている。
モータ20は、図7(b)に示されるように、モータプレート21に取り付けられており、モータプレート21はホルダー部材16に取り付けられている。図7(a)に示されるように、モータ20の出力軸にはピニオンギア22が取り付けられている。ピニオンギア22は、ホルダー部材16の穴16cを貫通し、カムギア14、15のギア部14b、15bと係合することで、モータ20からのトルクをカムギア14、15へ伝達する。モータ20は、所定の時間間隔にしたがってコイルの通電状態を切り換えて駆動するステップ駆動(オープンループ駆動)と、進角値が異なる2種類のフィードバック駆動が可能なステッピングモータである。
(シャッタ動作の説明)<電子先幕>
次に、図8(a)乃至図8(d)、図11、および、図12乃至図15(d)を参照して、フォーカルプレンシャッタ113のシャッタ動作(電子先幕シャッタ動作)について説明する。図11は、撮像装置400のフォーカルプレンシャッタ113の動作を説明するタイミングチャートである。図11(a)は第1の羽根ユニット2に関する動作、図11(b)は第2の羽根ユニット3に関する動作をそれぞれ示している。図8(a)〜図8(d)および図12〜図15(d)は、図11(a)に示されるタイミングA1〜Pに対応するフォーカルプレンシャッタ113の状態の説明図である。なお以降の説明において、回転方向は、被写体側から見た場合の回転方向として定義する。
(上から下への羽根走行)<第1の羽根ユニット2と電子先幕による露光動作>
(撮影待機状態)<開放状態>
図8(c)および図8(d)に示されるように、第1羽根ユニット2の羽根2a、2b、2cは、図11(a)に示されるタイミングA1(撮像装置400の待機状態)において、アパチャ1aを開放している。タイミングA1において、羽根アーム2eの穴2iに掛けられたトグルばね5の付勢力により、第1の駆動部材11の駆動ピン11dは、第1の羽根ユニット2がアパチャ1aを開放する方向に付勢される。またカム係合ピン11bは、カムギア14の空走駆動カム面14f(図10(b)参照)に当接した状態で待機される。このとき、カムギア14の切り欠き14cは、駆動ばね18の腕部18aには当接せず、駆動ばね18はチャージされないため、自然状態である。
図8(c)および図8(d)に示されるように、第2の羽根ユニット3の羽根3a、3b、3cは、タイミングA1において、アパチャ1aを開放している。タイミングA1において、羽根アーム3eの穴3iに掛けられたトグルばね6の付勢力により、第2の駆動部材12の駆動ピン12dは、第2の羽根ユニット3がアパチャ1aを開放する方向に付勢される。またカム係合ピン12cは、カムギア15の空走駆動カム面15h(図10(b)参照)に当接した状態で待機される。このとき、カムギア15の切り欠き15dは、駆動ばね18の腕部18bには当接せず、駆動ばね18はチャージされないため、自然状態である。
(チャージ状態)<バネの巻き締め動作:本走行とは逆回転>
タイミングA1にてモータ20が被写体側から見て右回転方向に駆動されると、カムギア14は左回転方向に回転する。モータ20のピニオンギア22とカムギア14のギア部14bとが噛み合っているため、モータ20の回転方向とカムギア14の回転方向は互いに逆になる。カムギア14が左回転方向に回転する(モータ20は右回転)と、カムギア14の切り欠き14cは駆動ばね18の腕部18aと当接し、チャージしながら回転する。
駆動回路313は、モータ20を通電開始させ、カムギア14を、カムギア14の可動端部14eがホルダー部材16の当接面16eに当接させる以上のステップ数だけ回転させ、その後(タイミングB1において)、モータ20を通電保持させる。従って、カムギア14の可動端部14eが、ホルダー部材16の当接面16eに当接し、カムギア14の回転が停止する。タイミングB1では、駆動ばね18がチャージされた状態となるため、カムギア14は、駆動ばね18により右回転方向に付勢される。このとき、羽根2a、2b、2cは、アパチャ1aを開放している。撮像装置400は、タイミングA1にてスイッチ(SW1)498がオンすると、不図示の測距手段(焦点検出手段)が被写体までの距離を測定し、レンズ制御手段491が撮像レンズ401を駆動しピント合わせを行うなどの撮影準備動作を行う。
(助走駆動)
スイッチ(SW2)499がオンしてから所定時間後(タイミングC1)において、羽根2a、2b、2cがアパチャ1aを閉鎖する方向にカムギア14を回転するように、チャージ時とは逆方向にモータ20に通電を行い、助走駆動を開始する。助走駆動にて、所定の駆動パルスの幅を徐々に小さくしていくことにより、モータ20の回転速度を徐々に速くする。カムギア14は、モータ20への通電が開始されると、駆動ばね18による付勢力を受け、被写体方向から見て右回転方向に回転し、助走を始める。第1の駆動部材11は、羽根アーム2eの穴2iに掛けられたトグルばね5の付勢力により、第1の羽根ユニット2がアパチャ1aを開放する方向に付勢されている。カムギア14は、カム係合ピン11bが空走駆動カム面14fに当接しながら加速を始める。
(羽根駆動開始)<本走行>
駆動回路313は、タイミングC1から所定ステップ後(タイミングF1)まで、カムギア14を右回転方向に駆動する。スイッチ(SW2)499がオンしてからタイミングEまでの期間は、撮像素子403の全画素リセット状態が継続される。
スイッチ(SW2)499がオンしてから所定時間後のタイミングEにおいて、CPU409は、電子先幕走査を開始するようにTG408を制御する。電子先幕走査とは、全画素がリセット状態となっている撮像素子403に対して1ラインずつ電荷蓄積を開始することである。具体的には、垂直走査回路421が信号tx_*を1行目からn行目に向かって順にLowレベルにしていく。これにより、各行のPD441はリセットが順次解除され、蓄積状態になる。1ラインずつ電荷蓄積を開始する走査パターンは、羽根2a、2b、2cの走行特性に合わせた走査パターンとなっているため、撮像素子403のいずれのラインでも均一な蓄積時間(露光時間)となる。
カムギア14がタイミングC1から右回転方向に回転すると、第1の駆動部材11のカム係合ピン11bがカムギア14の同心円カムである空走駆動カム面14fから露光駆動カム面14gへ移行する(タイミングF1)。また、カム係合ピン11bが露光駆動カム面14gをトレースすることにより第1の駆動部材11を回転させ、第1の羽根ユニット2はアパチャ1aを開放状態から閉鎖状態へ移行させる。図12は、第1の羽根ユニット2の羽根が上から下へ走行途中である状態(タイミングF1とタイミングG1との間の状態)の図である。図12(a)は被写体側から見た正面図、図12(b)は撮像素子403側から見た背面図をそれぞれ示している。
カムギア14は、図12(a)、(b)に示される状態からさらに右回転方向に回転すると、第1の駆動部材11のカム係合ピン11bは、カムギア14の駆動カム面14gから乖離する。そして、第1の駆動部材11は、第1の駆動部材11と連動して回転している第1の羽根ユニット2の慣性力で第1の羽根ユニット2がアパチャ1aを閉鎖する方向に回転する。
図13(a)は、フォーカルプレンシャッタ113の第1の羽根ユニット2の羽根が上から下へ走行完了した状態の正面図(被写体側から見た図)である。図13(b)は、図13(a)に対応するフォーカルプレンシャッタ113を撮像素子側から見た図(背面図)である。図13(c)は、図13(b)に対応するフォーカルプレンシャッタ113の背面図(撮像素子側から見た図)である。図13(d)は、図13(c)の線D−D´(光軸)に沿った断面図である。
図13(d)に示されるように、シャッタ地板1の面1p、面1qは、光軸中心(線D−D´で表される光軸)に向かって厚くなるような斜面形状を有する(面1p、1qは、光軸直交面に対して傾斜している)。面1pと羽根2a、2b、2cとが摺動して光軸方向に対して斜めに走行(展開)する。また、トグルばね5の付勢力は切り替わっており、第1の駆動部材11は、羽根アーム2eの穴2iに掛けられたトグルばね5の付勢力により、第1の羽根ユニット2がアパチャ1aを閉鎖する方向に付勢される。このため、第1の駆動部材11および第1の駆動部材11と連動して回転している第1の羽根ユニット2の回転速度は減少しない。
電子先幕の走査から、第1の羽根ユニット2の羽根2a、2b、2cが撮像素子403を遮光するまでの時間が、露光時間となる。タイミングC1のスイッチ(SW2)499をオンしてからモータ通電開始までの所定時間を制御することにより、露光時間が制御される。なお本実施例では、タイミングEにてモータ20に通電した後に電子先幕の走査を開始しているが、露光時間によっては(露光時間が長い場合など)、電子先幕の走査を開始した後にモータ20を通電してもよい。
(露光走行完了)
図12(a)、(b)に示される状態からカムギア14が所定角度だけ回転した後、図13(a)乃至図13(d)に示される状態(タイミングG1)へ移行する。このとき、第1の駆動部材11のカム係合ピン11cは、カムギア14の駆動カム面14iに当接し、駆動カム面14iをトレースしながら減速するため、第1の駆動部材11および第1の羽根ユニット2には大きな衝撃がかからない。
図13(d)に示されるように、羽根2aは展開状態であり、羽根3aとカバー板9の光軸方向の隙間に入り込む位置で停止する。このように、第1の羽根ユニット2は、開口1aおよび開口9aを遮蔽する状態となる。本実施例によれば、仕切り板がない構成であっても第1の羽根ユニット2と第2の羽根ユニット3とを互いに分離して走行することが可能となる。このため、第1の羽根ユニット2と第2の羽根ユニット3を、シャッタ地板1とカバー板9との間に形成される空間内(共通の一つの空間内)に設けることができる。
露光走行が完了してから所定時間が経過した後(タイミングHにおいて)、撮像装置400は、撮像素子403が第1の羽根ユニット2により遮光されているため、撮像素子403の静止画読み出し走査を開始する。
(羽根戻し動作)
図11(a)に示されるタイミングI1において、撮像素子403の静止画読み出し走査は終了する。第1の羽根ユニット2の羽根2a、2b、2cは、タイミングG1において、アパチャ1aを閉鎖している。タイミングG1では、羽根アーム2eの穴2iに掛けられたトグルばね5の付勢力により、第1の駆動部材11の駆動ピン11dは第1の羽根ユニット2がアパチャ1aを閉鎖する方向に付勢される。また、カム係合ピン11cは、カムギア14の駆動カム面14hに当接した状態で待機される。このとき、カムギア14の切り欠き14dは駆動ばね18の腕部18bには当接せず、駆動ばね18はチャージされないため、自然状態である。
タイミングI1からカムギア14が右回転方向に回転すると、カムギア14の切り欠き14dは駆動ばね18の腕部18bと当接し、チャージしながら回転する。駆動回路313は、モータ20を通電開始させ、カムギア14を、カムギア14の可動端部14eがホルダー部材16の当接面16eに当接させる以上のステップ数だけ回転させ、その後(タイミングJ1において)、モータ20を通電保持させる。従って、カムギア14の可動端部14eが、ホルダー部材16の当接面16eに当接し、カムギア14の回転が停止する。タイミングJ1において、駆動ばね18がチャージされた状態となるため、カムギア14は、駆動ばね18により左回転方向に付勢される。タイミングJ1において、羽根2a、2b、2cは、アパチャ1aを閉鎖している。タイミングJ1からタイミングK1までの間において、モータ20を通電させてカムギア14の停止を安定させる。
タイミングK1において、羽根2a、2b、2cはアパチャ1aを開放する方向にカムギア14を回転するように、チャージ時とは逆方向にモータ20に通電を行う。カムギア14は、モータ20への通電が開始されると、駆動ばね18による付勢力を受けて左回転方向に回転し、助走を始める。第1の駆動部材11は、羽根アーム2eの穴2iに掛けられたトグルばね5の付勢力により、第1の羽根ユニット2がアパチャ1aを閉鎖する方向に付勢される。カムギア14は、第2のカム係合ピン11cが空走駆動カム面14hに当接しながら加速を始める。
カムギア14が更に左回転方向に回転すると、第1の駆動部材11のカム係合ピン11cがカムギア14の同心円カムである空走駆動カム面14hから駆動カム面14iへ移行する(タイミングN1)。そしてカム係合ピン11cは、駆動カム面14iをトレースして第1の駆動部材11を回転させ、第1の羽根ユニット2はアパチャ1aを閉鎖状態から開放状態へ移行する(タイミングO1)。これにより、第1の羽根ユニット2は、撮影待機状態へ移行する。
(下から上への羽根走行:第2の羽根ユニットと電子先幕による露光動作)
(撮影待機状態)<開放状態>
図8(c)および図8(d)に示されるように、第2の羽根ユニット3の羽根3a、3b、3cは、図11(b)に示されるタイミングAA1(撮像装置400の待機状態)において、アパチャ1aを開放している。タイミングAA1において、羽根アーム3eの穴3iに掛けられたトグルばね6の付勢力により、第2の駆動部材12の駆動ピン12dは、第2の羽根ユニット3がアパチャ1aを開放する方向に付勢される。またカム係合ピン12cは、カムギア15の空走駆動カム面15h(図10(b)参照)に当接した状態で待機される。このとき、カムギア15の切り欠き15dは、駆動ばね18の腕部18bには当接せず、駆動ばね18はチャージされないため、自然状態である。
図8(c)および図8(d)に示されるように、第1羽根ユニット2の羽根2a、2b、2cは、タイミングAA1において、アパチャ1aを開放している。タイミングAA1において、羽根アーム2eの穴2iに掛けられたトグルばね5の付勢力により、第1の駆動部材11の駆動ピン11dは、第1の羽根ユニット2がアパチャ1aを開放する方向に付勢される。またカム係合ピン11bは、カムギア14の空走駆動カム面14f(図10(b)参照)に当接した状態で待機される。このとき、カムギア14の切り欠き14cは、駆動ばね18の腕部18aには当接せず、駆動ばね18はチャージされないため、自然状態である。
(チャージ状態)<バネの巻き締め動作:本走行とは逆回転>
タイミングAA1にてモータ20が被写体側から見て左回転方向に駆動されると、カムギア15は右回転方向に回転する。モータ20のピニオンギア22とカムギア15のギア部15bとが噛み合っているため、モータ20の回転方向とカムギア15の回転方向は互いに逆になる。カムギア15が右回転方向に回転する(モータ20は左回転)と、カムギア15の切り欠き15dは駆動ばね18の腕部18aと当接し、チャージしながら回転する。
駆動回路313は、モータ20を通電開始させ、カムギア14を、カムギア15の可動端部15eがホルダー部材16の当接面16eに当接させる以上のステップ数だけ回転させ、その後(タイミングBB1において)、モータ20を通電保持させる。従って、カムギア15の可動端部15eが、ホルダー部材16の当接面16eに当接し、カムギア15の回転が停止する。タイミングBB1において、駆動ばね18がチャージされた状態となるため、カムギア15は、駆動ばね18により左回転方向に付勢される。このとき、羽根3a、3b、3cは、アパチャ1aを開放している。撮像装置400は、タイミングAA1にてスイッチ(SW1)498がオンすると、不図示の測距手段(焦点検出手段)が被写体までの距離を測定し、レンズ制御手段491が撮像レンズ401を駆動しピント合わせを行うなどの撮影準備動作を行う。
(助走駆動)
スイッチ(SW2)499がオンしてから所定時間後(タイミングCC1)において、羽根3a、3b、3cがアパチャ1aを閉鎖する方向にカムギア15を回転するように、チャージ時とは逆方向にモータ20に通電を行い、助走駆動を開始する。助走駆動にて、所定の駆動パルスの幅を徐々に小さくしていくことにより、モータ20の回転速度を徐々に速くする。カムギア15は、モータ20への通電が開始されると、駆動ばね18による付勢力を受け、被写体方向から見て右回転方向に回転し、助走を始める。第2の駆動部材12は、羽根アーム3eの穴3iに掛けられたトグルばね6の付勢力により、第2の羽根ユニット3がアパチャ1aを開放する方向に付勢されている。カムギア15は、カム係合ピン12cが空走駆動カム面15hに当接しながら加速を始める。
(羽根駆動開始)<本走行>
駆動回路313は、タイミングCC1から所定ステップ後(タイミングFF1)まで、カムギア15を右回転方向に駆動する。スイッチ(SW2)499がオンしてからタイミングEEまでの期間は、撮像素子403の全画素リセット状態が継続される。
スイッチ(SW2)499がオンしてから所定時間後のタイミングEEにおいて、CPU409は、電子先幕走査を開始するようにTG408を制御する。電子先幕走査とは、全画素がリセット状態となっている撮像素子403に対して1ラインずつ電荷蓄積を開始することである。具体的には、垂直走査回路421が信号tx_*を1行目からn行目に向かって順にLowレベルにしていく。これにより、各行のPD441はリセットが順次解除され、蓄積状態になる。1ラインずつ電荷蓄積を開始する走査パターンは、羽根3a、3b、3cの走行特性に合わせた走査パターンとなっているため、撮像素子403のいずれのラインでも均一な蓄積時間(露光時間)となる。
カムギア15がタイミングCC1から左回転方向に回転すると、第2の駆動部材12のカム係合ピン12cがカムギア15の同心円カムである空走駆動カム面15hから露光駆動カム面15iへ移行する(タイミングFF1)。また、カム係合ピン11cが露光駆動カム面15iをトレースすることにより第2の駆動部材12を回転させ、第2の羽根ユニット3はアパチャ1aを開放状態から閉鎖状態へ移行させる。図14は、第2の羽根ユニット3の羽根が下から上へ走行途中である状態(タイミングFF1とタイミングGG1との間の状態)の図である。図14(a)は被写体側から見た正面図、図14(b)は撮像素子403側から見た背面図をそれぞれ示している。
カムギア15は、図14(a)、(b)に示される状態からさらに左回転方向に回転すると、第2の駆動部材12のカム係合ピン11cは、カムギア15の駆動カム面15iから乖離する。そして、第2の駆動部材12は、第2の駆動部材12と連動して回転している第2の羽根ユニット3の慣性力で第2の羽根ユニット3がアパチャ1aを閉鎖する方向に回転する。
図15(a)は、フォーカルプレンシャッタ113の第2の羽根ユニット3の羽根が下から上へ走行完了した状態の正面図(被写体側から見た図)である。図15(b)は、図15(a)に対応するフォーカルプレンシャッタ113を撮像素子側から見た図(背面図)である。図15(c)は、図15(b)に対応するフォーカルプレンシャッタ113の背面図(撮像素子側から見た図)である。図15(d)は、図15(c)の線E−E´(光軸)に沿った断面図である。
図15(d)に示されるように、シャッタ地板1の面1p、面1qは、光軸中心(線E−E´で表される光軸)に向かって厚くなるような斜面形状を有する(面1p、1qは、光軸直交面に対して傾斜している)。面1pと羽根3a、3b、3cとが摺動して光軸方向に対して斜めに走行(展開)する。また、トグルばね6の付勢力は切り替わっており、第2の駆動部材12は、羽根アーム3eの穴3iに掛けられたトグルばね6の付勢力により、第2の羽根ユニット3がアパチャ1aを閉鎖する方向に付勢される。このため、第2の駆動部材12および第2の駆動部材12と連動して回転している第2の羽根ユニット3の回転速度は減少しない。
電子先幕の走査から、第2の羽根ユニット3の羽根3a、3b、3cが撮像素子403を遮光するまでの時間が、露光時間となる。タイミングCC1のスイッチ(SW2)499をオンしてからモータ通電開始までの所定時間を制御することにより、露光時間が制御される。なお本実施例では、タイミングEEにてモータ20に通電した後に電子先幕の走査を開始しているが、露光時間によっては(露光時間が長い場合など)、電子先幕の走査を開始した後にモータ20を通電してもよい。
(露光走行完了)
図14(a)、(b)に示される状態からカムギア15が所定角度だけ回転した後、図15(a)乃至図15(d)に示される状態(タイミングGG1)へ移行する。このとき、第2の駆動部材12のカム係合ピン12bは、カムギア15の駆動カム面15gに当接し、駆動カム面15gをトレースしながら減速するため、第2の駆動部材12および第2の羽根ユニット3には大きな衝撃がかからない。
図15(d)に示されるように、羽根3aは展開状態であり、羽根2aとカバー板9の光軸方向の隙間に入り込む位置で停止する。このように、第2の羽根ユニット3は、開口1aおよび開口9aを遮蔽する状態となる。本実施例によれば、仕切り板がない構成であっても第1の羽根ユニット2と第2の羽根ユニット3とを互いに分離して走行することが可能となる。露光走行が完了してから所定時間が経過した後(タイミングHHにおいて)、撮像装置400は、撮像素子403が第2の羽根ユニット3により遮光されているため、撮像素子403の静止画読み出し走査を開始する。
(羽根戻し動作)
図11(b)に示されるタイミングII1において、撮像素子403の静止画読み出し走査は終了する。第2の羽根ユニット3の羽根3a、3b、3cは、タイミングGG1において、アパチャ1aを閉鎖している。タイミングGG1では、羽根アーム3eの穴3iに掛けられたトグルばね6の付勢力により、第2の駆動部材12の駆動ピン12dは第2の羽根ユニット3がアパチャ1aを閉鎖する方向に付勢される。また、カム係合ピン12dは、カムギア15の駆動カム面15fに当接した状態で待機される。このとき、カムギア15の切り欠き15cは駆動ばね18の腕部18aには当接せず、駆動ばね18はチャージされないため、自然状態である。
タイミングII1からカムギア15が左回転方向に回転すると、カムギア15の切り欠き15cは駆動ばね18の腕部18aと当接し、チャージしながら回転する。駆動回路313は、モータ20を通電開始させ、カムギア15を、カムギア15の可動端部15eがホルダー部材16の当接面16eに当接させる以上のステップ数だけ回転させ、その後(タイミングJJ1において)、モータ20を通電保持させる。従って、カムギア15の可動端部15eが、ホルダー部材16の当接面16eに当接し、カムギア15の回転が停止する。タイミングJJ1において、駆動ばね18がチャージされた状態となるため、カムギア15は、駆動ばね18により右回転方向に付勢される。タイミングJJ1において、羽根3a、3b、3cは、アパチャ1aを閉鎖している。タイミングJJ1からタイミングKK1までの間において、モータ20を通電させてカムギア15の停止を安定させる。
タイミングKK1において、羽根3a、3b、3cはアパチャ1aを開放する方向にカムギア15を回転するように、チャージ時とは逆方向にモータ20に通電を行う。カムギア15は、モータ20への通電が開始されると、駆動ばね18による付勢力を受けて右回転方向に回転し、助走を始める。第2の駆動部材12は、羽根アーム3eの穴3iに掛けられたトグルばね6の付勢力により、第2の羽根ユニット3がアパチャ1aを閉鎖する方向に付勢される。カムギア15は、カム係合ピン12bが空走駆動カム面15fに当接しながら加速を始める。
カムギア14が更に右回転方向に回転すると、第2の駆動部材12のカム係合ピン12bがカムギア15の同心円カムである空走駆動カム面15fから駆動カム面15gへ移行する(タイミングNN1)。そしてカム係合ピン12bは、駆動カム面15gをトレースして第2の駆動部材12を回転させ、第2の羽根ユニット3はアパチャ1aを閉鎖状態から開放状態へ移行する(タイミングOO1)。これにより、第2の羽根ユニット3は、撮影待機状態へ移行する。
このように本実施例において、遮光部材は、光軸と直交する面(光軸直交面)に対して傾斜して移動する。好ましくは、遮光部材は、第1の方向に移動する第1の羽根ユニット2と、第1の方向とは異なる第2の方向に移動する第2の羽根ユニット3とを有し、第1の羽根ユニットと第2の羽根ユニットの少なくとも一つは、光軸と直交する面に対して傾斜して移動する。より好ましくは、第1の羽根ユニット2の移動方向(第1の方向)および第2の羽根ユニット3の移動方向(第2の方向)は互いに平行ではない。また好ましくは、第1の羽根アームおよび第2の羽根アームは、シャッタ地板1の第1の軸(軸1h、1i)および第2の軸(軸1d、1e)にそれぞれ回転可能に取り付けられており、第1の軸および第2の軸の少なくとも一つは、光軸に対して傾斜している。
なお本実施例において、電子先幕方式による露光動作(2つの羽根ユニットのそれぞれと電子先幕を用いた露光動作)を説明したが、これに限定されるものではない。本実施例は、2つの羽根ユニットがスリット走行する露光動作にも適用可能である。
次に、本発明の実施例2について説明する。
(フォーカルプレンシャッタ113aの構成)
まず、図16乃至図18(d)を参照して、フォーカルプレンシャッタ113aの構成について説明する。なお、実施例1と同様の構成に関しては、実施例1中の各符号に200を加えた番号として表記し、それらの詳細な説明を省略する。
図16は、羽根ユニット202(後羽根ユニット)の羽根202a、202b、202cが上から下へ走行途中である状態を示す正面図(被写体側から見た図)である。図17は、羽根ユニット202の羽根202a、202b、202cが上から下へ走行が完了した状態を示す背面図(撮像素子403側から見た図)である。図18(a)は、羽根ユニット202の羽根202a、202b、202cが上から下へ走行完了した状態を示す正面図である。図18(b)は、図17中の線F−F′に沿った断面図である。図18(c)は、図18(b)中の一部拡大図である。図18(c)において、説明を容易にするため、羽根202cに関係する部分は省略している。図18(d)は、図18(c)の一部拡大図である。図18(d)において、羽根アーム202d、202eの屈曲部202f、202gを解り易くするため、図18(c)の部品を更に省略して示している。
羽根ユニット202(遮光部材)は、3枚の羽根202a、202b、202cと羽根アーム202d、202eとを備えて構成されている。2つの羽根アーム202d、202eの穴202h(駆動部材211の回動軸と同軸延長線上にある穴)、202iは、シャッタ地板1の撮像素子403側において、それぞれ軸201h、201iに回動自在に枢着されている。3枚の羽根202a、202b、202cは、羽根アーム202d、202eの他端に向け、それぞれ連結軸204a、204b、204cを介して、順次、枢支されている。羽根202aは、露光時のスリットを形成するスリット形成部202asを有する。なお、第1の駆動部材211との連結関係およびモータ20からの動力伝達構成は、実施例1と同様である。第1の駆動部材211の回転に従って、羽根202a、202b、202cがシャッタ地板201のアパチャ201aおよびカバー板209のアパチャ209aから退避する開放状態と、覆う閉鎖状態とに、それぞれ移行することができるように構成されている。
図18(a)乃至図18(d)に示されるように、本実施例は、羽根アーム202d、202eの羽根202aを支持する部分が、位置202f、202gで僅かに屈曲している点で、実施例1とは異なる。すなわち、羽根ユニット202がアパチャ201aを覆う閉鎖状態において、羽根202aのスリット形成部202asをカバー板209のアパチャ209aの羽根側エッジ部209bから遠ざける方向に屈曲している。このため、羽根202aを羽根アーム202d、202eに回転自在に連結する連結軸204aは、羽根アームの屈曲に合わせて回転軸Zaが光軸(G−G′)に対して角度θだけ傾斜する。これにより、スリット形成部202asは、カバー板209の羽根側エッジ部209bから距離Hだけ遠ざかる。
なお、羽根202b、202cの連結軸204b、204cは、その回転軸Zbが光軸(G−G′)と平行である。羽根ユニット202は、可撓性のある材質で羽根および羽根アームが作られており、連結軸204a、204b、204cはスラスト方向にガタを有する。このため、展開と重畳の作動は突っ張ることなくスムーズに行われる。
(フォーカルプレンシャッタ113aの動作)
光軸(G−G′)に対し、羽根アーム202d、202eは、それぞれ、光軸(G−G′)に平行な軸201h、201iの周りに回動する。羽根アーム202d、202eの回動に応じて、羽根202b、202cは光軸(G−G′)に直交する面内(光軸直交面内)において走行する。それに対して、スリット形成羽根としての羽根202aは、光軸直交面に対して傾斜して走行する。
羽根ユニット202がアパチャ201aを覆う閉鎖状態の際に、羽根202aのスリット形成部202asをカバー板209のアパチャ209aの羽根側エッジ部209bから均等に遠ざける方向に合致して走行完了となる。例えば、羽根202aを羽根アーム202d、202eに回転自在に連結する2つの連結軸204aの間のスパンL=10mmとし、羽根走行面に対して羽根202aをθ=3°だけ傾斜させるように羽根アーム202d、202eを屈曲させる。その結果、スリット形成部202asは、H=0.5mm程度、カバー板209から遠ざかる。
このように本実施例において、遮光部材は、羽根202a、202b、202cと、連結軸204a、204b、204cを介して羽根202a、202b、202cを移動させる羽根アーム202d、202eとを有する。連結軸の少なくとも一つ(204a)は、光軸に対して傾斜している。好ましくは、遮光部材は、露光時のスリットを形成するスリット形成部202asを有するスリット形成羽根(羽根202a)を含み、スリット形成羽根を羽根アーム202aに連結する連結軸204aは、光軸に対して傾斜している。また好ましくは、連結軸204aは、光軸に対して、スリット形成部202asがカバー板209から遠ざかる方向に傾斜している。
本実施例では、後幕走行の際に展開した羽根ユニット202のスリット形成部202asが走行中に振動しても、カバー板209のアパチャ209aの羽根側エッジ部209bから適度に遠ざかっている。このため、スリット形成部202asが、カバー板209の羽根側エッジ部209bに衝突することを回避することができる。従って、カバー板209を剛性の高い金属で形成しても、スリット形成部202asを逃げるように開口端部に曲げ(光軸方向の厚さ)などを設ける必要がない。このため、フォーカルプレンシャッタ113aの光軸方向の厚さを薄くすることが可能である。
また、スリット形成羽根としての羽根202aが超ジュラルミンや金属メッキを施した合成樹脂材などの曲げ癖の付く材料で形成されたフォーカルプレンシャッタで常套手段として行われる、スリット形成部の曲げを設けることも可能である。この場合、羽根アームの屈曲程度をより小さくして対応可能となる。本実施例では、特に、曲げ癖の付かない材料(合成樹脂材やカーボンファイバーなど)で羽根を形成した場合でも、スリット形成部202asが、カバー板9の羽根側エッジ部209bに衝突することを回避することができる。このため、フォーカルプレンシャッタ113aの光軸方向の厚さを薄くすることが可能である。
各実施例によれば、シャッタ装置(フォーカルプレンシャッタ113、113a)の小型化を実現することができる。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、実施例1と実施例2の構成の少なくとも一部を組み合わせてもよい。
1、201 シャッタ地板
1a、201a アパチャ(開口)
2 第1の羽根ユニット(遮光部材)
113、113a フォーカルプレンシャッタ(シャッタ装置)
202 羽根ユニット(遮光部材)

Claims (11)

  1. 開口が形成されるシャッタ地板と、
    前記開口を閉鎖する閉鎖状態と前記開口を開放する開放状態とに往復移動可能な遮光部材と、を有し、
    前記遮光部材は、光軸と直交する面に対して傾斜して移動することを特徴とするシャッタ装置。
  2. 前記遮光部材は、
    第1の方向に移動する第1の羽根ユニットと、
    前記第1の方向とは異なる第2の方向に移動する第2の羽根ユニットと、を有し、
    前記第1の羽根ユニットおよび前記第2の羽根ユニットの少なくとも一つは、前記光軸と直交する面に対して傾斜して移動することを特徴とする請求項1に記載のシャッタ装置。
  3. 前記第1の方向および前記第2の方向は互いに平行ではないことを特徴とする請求項2に記載のシャッタ装置。
  4. 前記第1の羽根ユニットは、第1の羽根と、該第1の羽根を移動させる第1の羽根アームと、を有し、
    前記第2の羽根ユニットは、第2の羽根と、該第2の羽根を移動させる第2の羽根アームと、を有し、
    前記第1の羽根アームは、前記シャッタ地板の第1の軸に回転可能に取り付けられており、
    前記第2の羽根アームは、前記シャッタ地板の第2の軸に回転可能に取り付けられており、
    前記第1の軸および第2の軸の少なくとも一つは、前記光軸に対して傾斜していることを特徴とする請求項2または3に記載のシャッタ装置。
  5. カバー板を更に有し、
    前記第1の羽根ユニットおよび前記第2の羽根ユニットは、前記シャッタ地板と前記カバー板との間に形成される空間内に設けられていることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載のシャッタ装置。
  6. 前記シャッタ地板は、前記光軸と直交する面に対して傾斜した形状の面を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のシャッタ装置。
  7. 前記遮光部材は、前記シャッタ地板の前記傾斜した形状の面に摺動ながら移動することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のシャッタ装置。
  8. 前記遮光部材は、羽根と、連結軸を介して該羽根を移動させる羽根アームと、を有し、
    前記連結軸は、前記光軸に対して傾斜していることを特徴とする請求項1に記載のシャッタ装置。
  9. 前記羽根は、露光時のスリットを形成するスリット形成部を有するスリット形成羽根を含み、
    前記スリット形成羽根を前記羽根アームに連結する前記連結軸は、前記光軸に対して傾斜していることを特徴とする請求項8に記載のシャッタ装置。
  10. カバー板を更に有し、
    前記スリット形成羽根を前記羽根アームに連結する前記連結軸は、前記光軸に対して、前記スリット形成部が前記カバー板から遠ざかる方向に傾斜していることを特徴とする請求項9に記載のシャッタ装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載のシャッタ装置と、
    撮像光学系を介して形成された光学像を光電変換する撮像素子と、を有することを特徴とする撮像装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020122942A (ja) * 2019-01-31 2020-08-13 日本電産コパル株式会社 フォーカルプレンシャッタ、及び撮像装置

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