JP2018143638A - シューズソール部材用樹脂組成物、それを用いたシューズ用ソール部材及びシューズ - Google Patents

シューズソール部材用樹脂組成物、それを用いたシューズ用ソール部材及びシューズ Download PDF

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貴紀 宮
Takanori Miya
貴紀 宮
吉田 明弘
Akihiro Yoshida
明弘 吉田
直己 高原
Naoki Takahara
直己 高原
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Abstract

【課題】外部刺激の強弱により貯蔵弾性率を変化させることが出来るシューズソール部材用樹脂組成物、該樹脂組成物を用いて製造されたシューズ用ソール部材及び該シューズ用ソール部材を具備するシューズを提供する。
【解決手段】(A)(メタ)アクリロイル基を分子内に1つ以上有する化合物、(B)ラジカル開始剤、(C)オイルゲル化剤を含有し、前記(A)(メタ)アクリロイル基を分子内に1つ以上有する化合物が、ポリブタジエン構造を有する、シューズソール部材用樹脂組成物。さらに、(D)可塑剤を含有すると好ましい。さらに、(E)分子内にエチレン性不飽和基を1つ以上有する化合物を含有すると好ましい。前記のシューズソール部材用樹脂組成物を用いて製造されたシューズ用ソール部材。前記のシューズ用ソール部材を具備するシューズ。
【選択図】なし

Description

本発明は、シューズ用ソール部材の形成材料として使用されるシューズソール部材用樹脂組成物、及び該樹脂組成物を用いて製造されたシューズ用ソール部材及び該ソール部材を具備するシューズに関する。
シューズにはその種類や用途に応じて様々な機能が付与されており、中でも怪我防止の観点から衝撃吸収性が重要である。例えば、ジョギングの際に踵や足裏に加わる荷重は体重の2〜3倍であることが知られている。また、長時間歩行する場合などにおいても足への負担が少ないものが求められている。
このような問題を解決するために従来、シューズのソールに一般的に用いられているゴム材料の他、エチレン−酢酸ビニル共重合体からなる発泡体を用いたもの(例えば特許文献1)が提案されている。また、液状ゲルを充填したクッション部材を用いたシューズ(特許文献2)も提案されている。
特開平11−206406号公報 特開平4−329901号公報
しかしながら、従来、外部刺激によりその物性を変化させるシューズ用ソールは知られていない。強く衝撃が加わったときは、柔らかく(弾性率が小さい)、弱い衝撃の時はやや硬くなる(弾性率が大きい)というような外部刺激による物性が変化する材料が求められている。
本発明の目的は、外部刺激により貯蔵弾性率を変化させることが出来るシューズソール部材用樹脂組成物、該樹脂組成物を用いて製造されたシューズ用ソール部材及び該シューズ用ソール部材を具備するシューズを提供することである。
本発明者らは、上記の目的の下、鋭意検討を重ねたところ、ポリブタジエン構造を有する(メタ)アクリロイル基を分子内に1つ以上有する化合物、ラジカル開始剤、及びオイルゲル化剤を含有してなる樹脂組成物の硬化物が、外部刺激によって貯蔵弾性率を変化させることを見出した。
すなわち、本発明は以下のものに関する。
(1) (A)(メタ)アクリロイル基を分子内に1つ以上有する化合物、(B)ラジカル開始剤、(C)オイルゲル化剤を含有し、前記(A)(メタ)アクリロイル基を分子内に1つ以上有する化合物が、ポリブタジエン構造を有する、シューズソール部材用樹脂組成物。
(2) 前記(A)(メタ)アクリロイル基を分子内に1つ以上有する化合物が、下記一般式(1)又は一般式(2)で表される化合物である、上記(1)に記載のシューズソール部材用樹脂組成物。
Figure 2018143638
一般式(1)中、cは50〜1,000の整数を示し、dは50〜1,000の整数を示し、R21、R22はそれぞれ独立して水素原子又はメチル基を示す。
Figure 2018143638
一般式(2)中、eは5〜1,000の整数を示し、R31、R32はそれぞれ独立して水素原子又はメチル基を示す。
(3) さらに、(D)可塑剤を含有する、上記(1)又は(2)に記載のシューズソール部材用樹脂組成物。
(4) さらに、(E)分子内にエチレン性不飽和基を1つ以上有する化合物を含有する、上記(1)〜(3)のいずれか1項に記載のシューズソール部材用樹脂組成物。
(5) 前記(C)オイルゲル化剤が、ヒドロキシステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸アミド、ラウロイル−L−グルタミン酸−α,γ−ジブチルアミドからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含有する、上記(1)〜(4)のいずれか1項に記載のシューズソール部材用樹脂組成物。
(6) 前記(A)成分の含有量が、前記シューズソール部材用樹脂組成物の総量を基準として20〜99質量部である、上記(1)〜(5)のいずれか1項に記載のシューズソール部材用樹脂組成物。
(7) 前記(C)成分の含有量が、前記シューズソール部材用樹脂組成物の総量を基準として0.01〜25質量%である、上記(1)〜(6)のいずれか1項に記載のシューズソール部材用樹脂組成物。
(8) 上記(1)〜(7)のいずれか1項に記載のシューズソール部材用樹脂組成物を用いて製造されたシューズ用ソール部材。
(9) 上記(8)に記載のシューズ用ソール部材を具備する、シューズ。
本発明のシューズソール部材用樹脂組成物を用いて製造されたシューズ用ソール部材及び該シューズ用ソール部材を具備するシューズは、外部刺激によってその貯蔵弾性率を変化させることが可能となる。強い応力が加わったときは、貯蔵弾性率が小さいことから柔らかく、弱い応力が加わったときは、貯蔵弾性率が大きくなりやや硬くなる特性を有する弾性体を提供でき、靴底に用いた場合、衝撃吸収能に優れる。
本発明のシューズソール部材用樹脂組成物は、(A)(メタ)アクリロイル基を分子内に1つ以上有する化合物、(B)ラジカル開始剤、(C)オイルゲル化剤を含有し、前記(A)(メタ)アクリロイル基を分子内に1つ以上有する化合物が、ポリブタジエン構造を有してなり、活性光線の照射によって硬化するものである。
以下、(A)(メタ)アクリロイル基を分子内に1つ以上有する化合物を(A)成分、(B)ラジカル開始剤を(B)成分、(C)オイルゲル化剤を(C)成分ともいう。
また、本明細書における「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」及びそれに対応する「メタクリレート」の一方又は双方を意味する。また、「(メタ)アクリロイル基」とは「アクリロイル基」及びそれに対応する「メタクリロイル基」の一方又は双方を意味する。
以下、本発明のシューズソール部材用樹脂組成物、該樹脂組成物を用いて製造されたシューズ用ソール部材、及び該シューズ用ソール部材を具備するシューズについて説明する。なお、この実施の形態により本発明が限定されるものではない。
[(A)成分]
(A)成分は(メタ)アクリロイル基を分子内に1つ以上有する化合物であって、かつ、ポリブタジエン構造を有する化合物であれば特に制限無く用いることが出来る。
(A)成分の重量平均分子量は、1,000以上、50,000以下であることが好ましく、樹脂組成物の粘度や硬化物の強度の観点から1,500以上40,000以下がより好ましく、2,000以上、30,000以下がさらに好ましい。
なお、重量均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定(標準ポリスチレンを用いた検量線により換算)することができる。
上記のような(A)成分としてはポリブタジエンアクリレート等が挙げられる。
前記ポリブタジエンアクリレートとしては、例えば下記一般式(1)又は一般式(2)で表される化合物が好ましい。
Figure 2018143638
上記一般式(1)中、cは50〜1,000の整数を示し、dは50〜1,000の整数を示し、R21、R22はそれぞれ独立して水素原子又はメチル基を示す。R21、R22は同じであってもよく、異なっていてもよい。
cは、50〜1,000であるが、硬化物の弾性及び強度の観点から好ましくは70〜800であり、より好ましくは80〜700であり、さらに好ましくは100〜600である。
dは、50〜1,000であるが、硬化物の弾性及び強度の観点から好ましくは70〜800であり、より好ましくは80〜700であり、さらに好ましくは100〜600である。
上記一般式(1)で表される化合物の市販品としては、BAC−45(大阪有機化学工業株式会社製)等が挙げられる。
Figure 2018143638
上記一般式(2)中eは5〜1,000の整数を示し、R31、R32はそれぞれ独立して水素原子又はメチル基を示す。R31、R32は同じであってもよく、異なっていてもよい。
eは、5〜1,000であるが、硬化物の弾性及び強度の観点から好ましくは10〜750であり、より好ましくは15〜700であり、さらに好ましくは20〜500である。
上記一般式(2)で表される化合物の市販品としては、TEAI−1000(日本曹達株式会社製)等が挙げられる。
また、本開示に記載のシューズソール部材用樹脂組成物は、さらにポリイソプレンアクリレート等の化合物を含んでもよい。
前記ポリイソプレンアクリレートとしては例えば下記一般式(3)で表される化合物が好ましい。
Figure 2018143638
上記一般式(3)中、aは50〜1,000の整数を示し、bは1〜5の整数を示し、R11は水素原子又はメチル基を示す。
aは、50〜1,000であるが、硬化物の弾性及び強度の観点から好ましくは100〜800であり、より好ましくは150〜700であり、さらに好ましくは200〜600である。
bは、1〜5であるが、硬化性及び樹脂組成物の粘度の観点から好ましくは1.5〜4.0であり、より好ましくは2.0〜3.5であり、さらに好ましくは2.0〜3.0である。
上記一般式(3)で表される化合物の市販品としては、クラプレンUC−102、クラプレンUC−203(共に株式会社クラレ製、クラプレンは登録商標)等が挙げられる。
シューズソール部材用樹脂組成物中の(A)成分の含有量は、シューズソール部材用樹脂組成物の総量に対して、20〜99質量部であることが好ましい。(A)成分の含有量が20質量部以上であれば、樹脂組成物の硬化性を向上させることができると共に、硬化物の強度が良好となる傾向にある。一方、(A)成分の含有量が99質量部以下であれば、硬化収縮率が良好となると共に、硬化物の反発性が良好となる傾向にある。また、硬化性、硬化収縮率、弾性率の観点から、20〜80質量部であることがより好ましく、20〜70質量部であることがさらに好ましい。
[(B)成分]
(B)成分のラジカル開始剤は、加熱又は活性光線の照射によって重合を開始させるものであれば特に制限なく用いることができる。例えば、(A)成分の(メタ)アクリロイル基を分子内に1つ以上有する化合物を硬化させる場合、熱ラジカル重合開始剤及び/又は光ラジカル重合開始剤が好適に挙げられる。特に、硬化速度が速く、常温(25℃)で硬化が可能なことから、光ラジカル重合開始剤であることが好ましい。
熱ラジカル重合開始剤としては、メチルエチルケトンパーオキシド、シクロヘキサノンパーオキシド、メチルシクロヘキサノンパーオキシド等のケトンパーオキシド;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−2−メチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等のパーオキシケタール;p−メンタンヒドロパーオキシド等のヒドロパーオキシド;α,α´−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、ジクミルパーオキシド、t−ブチルクミルパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシド等のジアルキルパーオキシド;オクタノイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、ステアリルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド等のジアシルパーオキシド;ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−3−メトキシブチルパーオキシカーボネート等のパーオキシカーボネート;t−ブチルパーオキシピバレート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウリレート、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート等のパーオキシエステル;2,2´−アゾビスイソブチロニトリル、2,2´−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2´−アゾビス(4−メトキシ−2´−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物が挙げられる。これらは一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中で、硬化性、透明性及び耐熱性の観点から、上記ジアシルパーオキシド、上記パーオキシエステル又は上記アゾ化合物であることが好ましい。
光ラジカル重合開始剤としては、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン等のベンゾインケタール;1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン等のα−ヒドロキシケトン;2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、1,2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン等のα−アミノケトン;1−[(4−フェニルチオ)フェニル]−1,2−オクタジオン−2−(ベンゾイル)オキシム等のオキシムエステル;ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド等のホスフィンオキシド;2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体;ベンゾフェノン、N,N´−テトラメチル−4,4´−ジアミノベンゾフェノン、N,N´−テトラエチル−4,4´−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4´−ジメチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン化合物;2−エチルアントラキノン、フェナントレンキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ベンズアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキノン、2−メチル−1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルアントラキノン等のキノン化合物;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル;ベンゾイン、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン化合物;ベンジルジメチルケタール等のベンジル化合物;9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9´−アクリジニルヘプタン)等のアクリジン化合物;N−フェニルグリシン;クマリンなどが挙げられる。
また、前記2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体において、2つのトリアリールイミダゾール部位のアリール基の置換基は、同一で対称な化合物を与えてもよく、相違して非対称な化合物を与えてもよい。また、ジエチルチオキサントンとジメチルアミノ安息香酸の組み合わせのように、チオキサントン化合物と3級アミンとを組み合わせてもよい。
これらの中で、硬化性、透明性及び耐熱性の観点から、上記α−ヒドロキシケトン又は/及び上記ホスフィンオキシドであることが好ましい。これらの熱及び光ラジカル重合開始剤は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。さらに、適切な増感剤と組み合わせて用いることもできる。
[(C)成分]
(C)成分のオイルゲル化剤としては、ヒドロキシステアリン酸、特に12−ヒドロキシステアリン酸等のヒドロキシ脂肪酸、ヒドロキシステアリン酸アミド、特に12−ヒドロキシステアリン酸アミド等のヒドロキシ脂肪酸アミド、n−ラウロイル−L−グルタミン酸−α,γ−ジブチルアミド、ジ−p−メチルベンジリデンソルビトールグルシトール、1,3:2,4−ビス−O−ベンジリデン−D−グルシトール、1,3:2,4−ビス−O−(4−メチルベンジリデン)−D−ソルビトール、ビス(2−エチルヘキサノアト)ヒドロキシアルミニウム、下記一般式(4)〜(15)で表わされる化合物等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、相溶性の観点から12−ヒドロキシステアリン酸や12−ヒドロキシステアリン酸アミドが好ましい。
Figure 2018143638
一般式(4)中、fは3〜10の整数、gは2〜6の整数、Rは炭素数1〜20の飽和炭化水素基、Xは硫黄又は酸素である。
Figure 2018143638
一般式(5)中、Rは炭素数1〜20の飽和炭化水素基、Yは結合手又はアリーレン基である。
Figure 2018143638
一般式(6)中、Rは炭素数1〜20の飽和炭化水素基、Yは結合手又はアリーレン基である。
Figure 2018143638
一般式(7)中、Rは炭素数1〜20の飽和炭化水素基である。
Figure 2018143638
一般式(8)中、R81及びR82は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の飽和炭化水素基である。
Figure 2018143638
一般式(9)中、R91及びR92は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の飽和炭化水素基である。
Figure 2018143638
一般式(10)中、R10は、炭素数1〜20の飽和炭化水素基である。
Figure 2018143638
一般式(11)中、R111は、炭素数1〜20の飽和炭化水素基である。
Figure 2018143638
一般式(12)中、R121及びR122は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の飽和炭化水素基である。
Figure 2018143638
一般式(13)中、R131はアリール基である。
Figure 2018143638
一般式(14)中、R141及びR142はそれぞれ独立に、炭素数1〜20の飽和炭化水素基である。
Figure 2018143638
一般式(15)中、R151、R152及びR153はそれぞれ独立に、炭素数1〜20の飽和炭化水素基である。
(C)オイルゲル化剤の含有量は、シューズソール部材用樹脂組成物の総量を基準として(全量に対して)、0.1質量%以上、25%質量%以下であることが好ましい。0.1質量%以上であると、樹脂組成物の硬化物が強度を増す傾向があり、25質量%以下であると、(C)オイルゲル化剤が凝集することなく、遊離することが少なくなる傾向がある。この観点から、0.5〜23質量%であることが好ましく、0.7〜20質量%であることがより好ましい。
[(D)成分]
本発明のシューズソール部材用樹脂組成物は(D)成分として、可塑剤を含有してもよい。(D)成分の重量平均分子量は、樹脂組成物の粘度の調整の観点、及び揮発性、作業性の観点から、好ましくは500〜50,000、より好ましくは700〜30,000、さらに好ましくは1,000〜20,000である。また、前記可塑剤は25℃で液状であることが好ましい。
(D)成分としては、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、シリコンゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム、クロルスルホン化ポリエチレンゴム、フッ素ゴム、水素化ニトリルゴム、エピクロルヒドリンゴムの液状物;ポリブテン等のポリα−オレフィン、水添ポリブテン等の水添α−オレフィンオリゴマー、アタクチックポリプロピレン等のポリビニル系オリゴマー;ビフェニル、トリフェニル等の芳香族系オリゴマー;水添液状ポリブタジエン等の水添ポリエン系オリゴマー;パラフィン油、塩化パラフィン油等のパラフィン系オリゴマー;ナフテン油等のシクロパラフィン系オリゴマー;ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジ−(2−エチルヘキシル)フタレート、ジ−n−オクチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジフェニルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジトリデシルフタレート、ジウンデシルフタレート、ジ(ヘプチル,ノニル,ウンデシル)フタレート、ベンジルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジノニルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート等のフタル酸誘導体;ジメチルイソフタレート、ジ−(2−エチルヘキシル)イソフタレート、ジイソオクチルイソフタレート等のイソフタル酸誘導体;ジ−(2−エチルヘキシル)テトラヒドロフタレート、ジ−n−オクチルテトラヒドロフタレート、ジイソデシルテトラヒドロフタレート等のテトラヒドロフタル酸誘導体;ジ−n−ブチルアジペート、ジ(2−エチルヘキシル)アジペート、ジイソデシルアジペート、ジイソノニルアジペート等のアジピン酸誘導体;ジ−(2−エチルヘキシル)アゼレート、ジイソオクチルアゼレート、ジ−n−ヘキシルアゼレート等のアゼライン酸誘導体;ジ−n−ブチルセバケート、ジ−(2−エチルヘキシル)セバケート等のセバシン酸誘導体;ジ−n−ブチルマレート、ジメチルマレート、ジエチルマレート、ジ−(2−エチルヘキシル)マレート等のマレイン酸誘導体;ジ−n−ブチルフマレート、ジ−(2−エチルヘキシル)フマレート等のフマル酸誘導体;トリ−(2−エチルヘキシル)トリメリテート、トリ−n−オクチルトリメリテート、トリイソデシルトリメリテート、トリイソオクチルトリメリテート、トリ−n−ヘキシルトリメリテート、トリイソノニルトリメリテート等のトリメリット酸誘導体;テトラ−(2−エチルヘキシル)ピロメリテート、テトラ−n−オクチルピロメリテート等のピロメリット酸誘導体;トリエチルシトレート、トリ−n−ブチルシトレート、アセチルトリエチルシトレート、アセチルトリ−(2−エチルヘキシル)シトレート等のクエン酸誘導体;モノメチルイタコネート、モノブチルイタコネート、ジメチルイタコネート、ジエチルイタコネート、ジブチルイタコネート、ジ−(2−エチルヘキシル)イタコネート等のイタコン酸誘導体;ブチルオレート、グリセリルモノオレート、ジエチレングリコールモノオレート等のオレイン酸誘導体;メチルアセチルリシノレート、ブチルアセチルリシノレート、グリセリルモノリシノレート、ジエチレングリコールモノリシノレート等のリシノール酸誘導体;n−ブチルステアレート、グリセリンモノステアレート、ジエチレングリコールジステアレート等のステアリン酸誘導体;ジエチレングリコールモノラウレート、ジエチレングリコールジペラルゴネート、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル等のその他の脂肪酸誘導体;トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリ−(2−エチルヘキシル)ホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、トリス(クロロエチル)ホスフェート等のリン酸誘導体;ジエチレングリコールジベンゾエート、ジプロピレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジ−(2−エチルブチレート)、トリエチレングリコールジ−(2−エチルヘキソエート)、ジブチルメチレンビスチオグリコレート等のグリコール誘導体;グリセロールモノアセテート、グリセロールトリアセテート、グリセロールトリブチレート等のグリセリン誘導体、エポキシ化大豆油、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジイソデシル、エポキシトリグリセライド、エポキシ化オレイン酸オクチル、エポキシ化オレイン酸デシル等のエポキシ誘導体;25℃で液状のアクリル樹脂等が挙げられる。
また、これらの化合物は官能基を有してもよい。官能基としては、(メタ)アクリロイル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、チオール基、チオカルボキシ基、無水カルボキシ基、アミノ基、アミド基等である。これら官能基を有することで、異種材料への接着性や透明性、硬化物の強度等を向上できる。
これらの化合物は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、(D)成分は、イソプレン重合体、ブタジエン重合体、及び/又はスチレン、イソプレン、ブタジエン、エチレンから選ばれる2種以上の化合物の共重合体であってもよい。ここで、ブタジエン重合体には、「1,4−構造単位」又は「1,2−構造単位」を有するものがある。前記「1,4−構造単位」とは、下記化学式(16t)又は(16c)で表されるような繰り返し単位であり、「1,2−構造単位」とは、下記化学式(17)で表されるような繰り返し単位である。
Figure 2018143638
イソプレン重合体としては、例えば、クラプレンLIR−30、LIR−50、LIR−700や官能基を有するイソプレン重合体として、LIR403、LIR410(いずれも株式会社クラレ製、クラプレンは登録商標)等として商業的に入手可能である。
ブタジエン重合体としては、RICON130、RICON131(いずれもCRAY VALLEY社製、1,4−構造単位が主であるポリブタジエン(1,4−構造単位の含有割合:72%)やクラプレンLBR−302、LBR−305、LBR−307、LBR352(いずれも株式会社クラレ製、クラプレンは登録商標、(LBR−302、LBR−305、LBR−307は1,4−構造単位が主であるポリブタジエン、LBR−352は1,2−構造単位及び1,4−構造単位混合))、B−1000、B−2000、B−3000(いずれも日本曹達株式会社製、1,2−構造単位が主であるポリブタジエン)、官能基を有するブタジエン重合体として、G−1000、G−2000、G−3000(いずれも日本曹達株式会社製、1,2−構造単位が主であるポリブタジエン)等として商業的に入手可能である。
スチレン、イソプレン、ブタジエン、エチレンから選ばれる2種以上の化合物の共重合体としてはクラプレンLIR−310、LIR−390、L−SBR−820、L−SBR−841(いずれも株式会社クラレ製、クラプレンは登録商標、LIR−310、LIR−390はスチレン−イソプレン共重合体、L−SBR−820、L−SBR−841はスチレン−ブタジエン共重合体)等として商業的に入手可能である。
前記25℃で液状のアクリル樹脂としては、アルキル基の炭素数が4〜18のアルキル(メタ)アクリレート由来の構成単位を含むアクリル樹脂が好ましい。また、アルキル基の炭素数が4〜18のアルキル(メタ)アクリレート由来の構成単位、並びに、スチレン若しくはベンジル(メタ)アクリレートに由来する構成単位を含むアクリル樹脂がより好ましい。
これらの中でも、(A)成分として(メタ)アクリロイル基を含有するイソプレン重合体を含む場合、揮発性、粘度、作業性、耐黄変性、相溶性、耐熱性の観点から、ブタジエン重合体、イソプレン重合体、ポリα−オレフィン、水添α−オレフィンオリゴマー、が好ましい。
(D)成分の含有量は、硬化物の柔軟性を適度な範囲に調整する観点から、シューズソール部材用樹脂組成物の総量に対して、好ましくは1〜90質量%、より好ましくは5〜80質量%、さらに好ましくは10〜70質量%である。
[(E)成分]
(E)成分である分子内にエチレン性不飽和基を1つ以上有する化合物としては、常温(25℃)で液状であることが好ましく、下記一般式(18)で表される(メタ)アクリレート誘導体(以下、「(E1)成分」ともいう)、並びに、下記一般式(19)で表される(メタ)アクリルアミド誘導体の少なくとも1つを有する化合物(以下、「(E2)成分」ともいう)の一方又は双方がより好ましい。
Figure 2018143638
上記一般式(18)中、R181は炭素数1〜20のアルキル基、環式アルキル基、芳香族含有官能基、複素環式官能基を示し、R182は水素原子又はメチル基を示す。
Figure 2018143638
上記一般式(19)中、R191は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を示し、R192は水素原子又はメチル基を示す。また、R191は同じであっても、異なっていてもよい。
<(E1)成分>
上記一般式(18)で表される(メタ)アクリレート誘導体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチルヘプチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、モノ(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)スクシネート等の脂肪族(メタ)アクリレート;シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチルアクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、モノ(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)テトラヒドロフタレート、モノ(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)ヘキサヒドロフタレート、1−デカヒドロナフタレン(メタ)アクリレート、2−デカヒドロナフタレン(メタ)アクリレート等の脂環式(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、o−ビフェニル(メタ)アクリレート、1−ナフチル(メタ)アクリレート、2−ナフチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、p−クミルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、1−ナフトキシエチル(メタ)アクリレート、2−ナフトキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(o−フェニルフェノキシ)プロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(1−ナフトキシ)プロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(2−ナフトキシ)プロピル(メタ)アクリレート等の芳香族(メタ)アクリレート;2−テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、N−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタルイミド、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−N−カルバゾール等の複素環式(メタ)アクリレート、これらのカプロラクトン変性体などが挙げられる。
これらの化合物は、単独で又は2種以上組み合わせて用いてもよい。
<(E2)成分>
上記一般式(19)で表されるアクリルアミド誘導体としては、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド等の水酸基含有(メタ)アクリルアミド;ジメチルアクリルアミド、イソプロピルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ヒドロキシエチルアクリルアミド等の(メタ)アクリルアミドが挙げられる。
これらの化合物は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
シューズソール部材用樹脂組成物中の(E)成分の含有量は、適度な粘度を有する樹脂組成物を得る観点、硬化収縮率、及び硬化物の弾性率の調整の観点から、シューズソール部材用樹脂組成物の総量に対して、好ましくは0.5〜30質量%、より好ましくは0.5〜25質量%、さらに好ましくは1〜25質量%、特に好ましくは4〜20質量%である。(E)成分の含有量が、0.5質量%以上であれば、適度な粘度を有する樹脂組成物とすることができ、塗布時の作業性を良好とすることができると共に、硬化収縮率を低くすることができる。また、得られる樹脂組成物の遮光部における硬化性を良好とすることができると共に、硬化物の透明性を向上させることができる。(E)成分の含有量が30質量%以下であれば、硬化収縮率、弾性率が高くなりすぎることを抑えることができる。
[その他の添加剤]
本発明のシューズソール部材用樹脂組成物中には、酸化防止剤、黄変防止剤、紫外線吸収剤、可視光吸収剤、着色剤、可塑剤、安定剤、充填剤等のいわゆる添加剤を本発明の効果に悪影響を与えない割合で添加してもよい。
これら添加剤としては例えば、亜燐酸トリフェニル等の安定剤、1,4−ビス(3−メルカプトブチリルオキシ)ブタン、1,3,5−トリス(3−メルカプトブチルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)等のチオール化合物等が挙げられる。
本発明のシューズソール部材用樹脂組成物は、相溶性や粘度の観点から好適な有機溶剤を用いて希釈して使用してもよい。ここで用いる有機溶剤としては、該樹脂組成物を溶解しえるものであれば特に制限はなく、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クメン、p−シメン等の芳香族炭化水素;テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4−ジオキサン等の環状エーテル;メタノール、エタノール、1−プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、3−ペンタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン等のケトン;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ノルマルブチル、酢酸イソブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン等のエステル;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等の炭酸エステル;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等の多価アルコールアルキルエーテルアセテート;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミドなどが挙げられる。
これらの中で、溶解性及び沸点の観点から、トルエン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、3−ペンタノン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ノルマルブチル、酢酸イソブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート又はN,N−ジメチルアセトアミドであることが好ましい。
これらの有機溶剤は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
また、樹脂ワニス中の固形分濃度は、通常10〜90質量%であることが好ましい。樹脂ワニスの固形分濃度が10質量%以上であれば、乾燥により溶剤を除去しやすくなり、90質量%以下であればハンドリングが容易となる。
本発明のシューズソール部材用樹脂組成物を用いた硬化物は、せん断応力が500Paのときの貯蔵弾性率とせん断応力が50,000Paのときの貯蔵弾性率が5%以上異なることが好ましい。また、貯蔵弾性率に上限は特になく、用いる用途に応じて適宜調整してもよく、緩衝性や柔軟性の観点から1,000MPa以下であることが好ましい。
以下に、本発明のシューズソール部材用樹脂組成物の硬化物の形態について説明する。
本発明のシューズソール部材用樹脂組成物の硬化物の形態としては、活性光線の照射又は加熱によって硬化し得る形状であれば、特に制限なく用いることができる。例えば、フィルム、シート、糸状、立体成形体等が挙げられる。
本発明のシューズソール部材用樹脂組成物の硬化方法としては、取り扱い性や省エネルギーの観点から活性光線の照射による硬化が好ましい。活性光線の光源としては、例えば、カーボンアーク灯、水銀蒸気アーク灯、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプ等の紫外線を有効に放射する公知の光源が挙げられる。また、他にも写真用フラッド電球、太陽ランプ等の可視光を有効に放射するものが挙げられる。ここでの活性光線の照射量は、0.01〜50J/cmであることが好ましい。0.01J/cm以上であると、硬化反応が十分に進行し、目的とする形状の硬化物を得ることができる。50J/cm以下であれば、エネルギーが過剰とならず、効率的に硬化物を得ることができる。
なお、活性光線の照射の後に加熱を行ってもよい。露光後に加熱を行うことで、硬化反応が促進され、硬化物の強度が向上する傾向がある。このときの加熱温度は50〜250℃が好ましく、加熱時間は30秒〜24時間が好ましい。
本発明のシューズソール部材用樹脂組成物の硬化物は、柔軟性に富み、設計の自由度の高さから、その用途として、例えば、衝撃吸収材、衝撃緩衝材、圧力分散材、制振材、防振材、吸音材、防音材、断熱材、感触改善部材として、スポーツ用品用途、玩具・遊具用途、文房具用途、医療・介護用途、履物用途、寝具・寝装品用途、家具用途、衣料用途、各種雑貨用途、輸送用途、OA機器、家電製品、オーディオ機器、携帯機器、産業用機械・機器、精密機器電気電子機器、電気電子部品、建材用途等が挙げられる。
なかでも、設計の自由度や柔軟性の観点からスポーツ用途として用いることが好ましい。
スポーツ用途としては、球技場、競技場のフェンス等に設置する衝撃緩衝材、体操競技や運動用の着地マット、床運動用マット、ジムのストレッチ用マット、キッズマット、ボルダリング用マット、高飛び用のクッション材、ウエットスーツ、ゴルフクラブ・バット・テニスラケットなどのグリップや心材、グラブやミットの心材、スポーツシューズの上敷き、中敷き、靴底、スキーブーツ・スノーボードブーツのライナー、ゴルフクラブヘッドの内材、スポーツ用プロテクター類(例えば、ラグビーやボクシング等の格闘技で使用するヘッドギア、野球やフットボールのヘルメット、野球・サッカー・格闘技等のひじあて、レガース(シンガード)等)、ラケットのガットやグリップ、ボール、ライダー用スーツ、グローブ(サッカーのキーパーグローブ、ゴルフ、スキー、ライダー用)、ライフルジャケット(例えば肩パット)等に有用である。これらの中でも、スポーツシューズの上敷き、中敷き、靴底に用いることが好ましい。
以下、本発明の実施例をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
(シューズソール部材用樹脂組成物の調整)
表1に示す配合比で、(A)〜(E)成分を配合し、90℃で30分間加熱攪拌混合して、実施例1〜5及び比較例1〜4のシューズソール部材用樹脂組成物を調製した。
なお表1中の、(A)〜(E)成分についての数値の単位は質量部である。
(樹脂硬化物の作製)
ガラス板の上に離形PETフィルムを載せ、その上に型枠(厚み1mmのシリコンシートを枠内が30mm×30mmに切り抜いたもの)を用意し、80℃に加熱した前記シューズソール部材用樹脂組成物を型枠に流し込み離形PETフィルム、ガラス板の順に重ねた。これを室温(25℃)まで冷却し、ベルトコンベア式UV露光機にUV照射積算量が5000mJ/cmとなるよう露光した。その後、ガラス板、離形PETフィルムを除去し、型枠から樹脂硬化物を取り出した。
表1に示す貯蔵弾性率は、平行平板レオメータ(Anton Paar社製Paysica MCR301)を用いて評価した。測定ステージはガラスステージを用い、測定コーンプレートはPP−12ディスポーザルパラレルプレートを用いて設定した。硬化した各サンプルを、測定温度25℃、周波数1Hzで歪みを0.01〜100%の条件で変化させたときのせん断応力と貯蔵弾性率を測定した。表1には、せん断応力500Pa時の貯蔵弾性率と、せん断応力50,000Pa時の貯蔵弾性率、及びこれらの変化率をそれぞれ示した。なお、貯蔵弾性率の変化率は以下に示す式により計算した。
[貯蔵弾性率の変化率]
貯蔵弾性率の変化率(%)=(せん断応力500Pa時の貯蔵弾性率−せん断応力
50,000Pa時の貯蔵弾性率)÷(せん断応力
500Pa時の貯蔵弾性率)×100
Figure 2018143638
表1中に示す各成分の詳細について以下に示す。
[(A)成分]((メタ)アクリロイル基を分子内に1つ以上有する化合物)
・BAC−45:アクリロイル基含有ブタジエン重合体(大阪有機化学工業株式会社製、製品名:BAC−45、末端アクリロイル基変性1,2−構造単位ブタジエン重合体)
・UC−203M:メタクリロイル基含有イソプレン重合体(株式会社クラレ製、製品名:クラプレンUC−203M(クラプレンは登録商標)、重量平均分子量:35,000)
[(B)成分](ラジカル開始剤)
・I−1173:2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(BASF社製、製品名:IRGACURE 1173(IRGACUREは登録商標))
・I−TPO:2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(BASF社製、製品名:IRGACURE TPO(IRGACUREは登録商標))
[(C)成分](オイルゲル化剤)
・12−ヒドロキシステアリン酸:和光純薬工業株式会社製
[(D)成分](可塑剤)
・LBR−307:1,4−ブタジエン重合体(株式会社クラレ製、製品名:クラプレンLBR−307、クラプレンは登録商標、重量平均分子量:8,000)
・LIR−410:カルボキシ基含有イソプレン重合体(株式会社クラレ製、製品名:クラプレンLIR−410、クラプレンは登録商標、重量平均分子量:30,000)
[(E)成分](分子内にエチレン性不飽和基を1つ以上有する化合物)
・FA−513AS:トリシクロデカンメチルアクリレート(日立化成株式会社製、製品名:ファンクリルFA−513AS、ファンクリルは登録商標)
・IBXA:イソボルニルアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、製品名:IBXA)
(C)成分のオイルゲル化剤を含有しない比較例1〜4は、せん断応力500Paとせん断応力50,000Pa時の貯蔵弾性率が同等の値であり、貯蔵弾性率の変化率が−2〜3%程度である。比較例1〜4は、せん断という外部刺激に対する物性変化が乏しい。
これに対し、(A)〜(C)成分を含有し、さらに場合により(D)成分、(E)成分を含有する実施例1〜5は、せん断応力500Paとせん断応力50,000Pa時の貯蔵弾性率が異なり、せん断応力が小さい場合、貯蔵弾性率が高く、せん断応力が大きい場合の貯蔵弾性率は低く、貯蔵弾性率の変化率を12〜70%の範囲で変えることができた。
せん断応力が大きいと貯蔵弾性率が低いことから、材料が柔らかく応答し、応力が小さいと貯蔵弾性率が大きくなることから、材料が固めの応答をしている。強いせん断には、柔らかい材料となり、弱いせん断では固めの材料となる。実施例の配合比や材料を変えることでせん断応力が小さいとき(500Pa)60〜1520KPaの範囲で貯蔵弾性率を変えた材料が得られ、せん断応力が大きいとき(50,000Pa)53〜630KPaの範囲で貯蔵弾性率を変えた材料が得られ、それぞれ外部刺激により異なる物性を示す。
本発明のシューズソール部材用樹脂組成物及びこれを用いた硬化物のシューズ用ソール部材、シューズは、外部よりせん断を加えることにより貯蔵弾性率が変化する。これにより、衝撃が加わる部分に用いる部材として用いた場合、衝撃により貯蔵弾性率が変化し、衝撃エネルギーを吸収する。そのため、衝撃緩衝材として有用であり、特にスポーツシューズの下敷き、中敷き、靴底用部材として好適である。

Claims (9)

  1. (A)(メタ)アクリロイル基を分子内に1つ以上有する化合物、(B)ラジカル開始剤、(C)オイルゲル化剤を含有し、前記(A)(メタ)アクリロイル基を分子内に1つ以上有する化合物が、ポリブタジエン構造を有する、シューズソール部材用樹脂組成物。
  2. 前記(A)(メタ)アクリロイル基を分子内に1つ以上有する化合物が、下記一般式(1)又は一般式(2)で表される化合物である、請求項1に記載のシューズソール部材用樹脂組成物。
    Figure 2018143638
    一般式(1)中、cは50〜1,000の整数を示し、dは50〜1,000の整数を示し、R21、R22はそれぞれ独立して水素原子又はメチル基を示す。
    Figure 2018143638
    一般式(2)中、eは5〜1,000の整数を示し、R31、R32はそれぞれ独立して水素原子又はメチル基を示す。
  3. さらに、(D)可塑剤を含有する、請求項1又は請求項2に記載のシューズソール部材用樹脂組成物。
  4. さらに、(E)分子内にエチレン性不飽和基を1つ以上有する化合物を含有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のシューズソール部材用樹脂組成物。
  5. 前記(C)オイルゲル化剤が、ヒドロキシステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸アミド、ラウロイル−L−グルタミン酸−α,γ−ジブチルアミドからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のシューズソール部材用樹脂組成物。
  6. 前記(A)成分の含有量が、前記シューズソール部材用樹脂組成物の総量を基準として20〜99質量部である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のシューズソール部材用樹脂組成物。
  7. 前記(C)成分の含有量が、前記シューズソール部材用樹脂組成物の総量を基準として0.01〜25質量%である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のシューズソール部材用樹脂組成物。
  8. 前記請求項1〜7のいずれか1項に記載のシューズソール部材用樹脂組成物を用いて製造されたシューズ用ソール部材。
  9. 前記請求項8に記載のシューズ用ソール部材を具備する、シューズ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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