JP7127588B2 - ポリ塩化ビニル樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリ塩化ビニル樹脂組成物に関する。
床材、壁紙、樹脂サッシ等の人の目に触れる場所では意匠性と防汚性が要求されており、ポリ塩化ビニル樹脂は意匠性を付与できる汎用樹脂として幅広く使用されている。特に、床材に使用する場合は、人が歩行する際の靴底との摩擦に起因する汚れ(ヒールマーク)に対する耐性(耐ヒールマーク性)が要求されている。従来から、ポリ塩化ビニルに含シリコーン共重合体を添加することで摩擦を低減できることが知られている。
特許文献1において、ポリ塩化ビニル樹脂に、含シリコーン単量体と、メタクリル酸メチル単量体と、アクリル酸-2-エチルヘキシル単量体との共重合体を添加し、摩擦を低減する方法が開示されており、この方法により、耐ヒールマーク性が改善される。
特開平9-143326号公報
床材、壁紙、樹脂サッシ等の人の目に触れる場所では、意匠性の要求が高まっており、ポリ塩化ビニル樹脂の用途が多様化している。そういった中で、使用環境も多様化しており、高温多湿下の耐ヒールマーク性が求められるようになっている。
しかし、特許文献1のポリ塩化ビニル樹脂組成物では、高温多湿下の耐ヒールマーク性について、十分な効果が得られなかった。
本発明の課題は、外観、室温下および高温多湿下の耐ヒールマーク性に優れたポリ塩化ビニル樹脂組成物を提供することである。
すなわち、本発明は以下のものである。
下記成分(A)100質量部に対して、下記成分(B)を0.5~10質量部含有することを特徴とする、ポリ塩化ビニル樹脂組成物。

(A) ポリ塩化ビニル樹脂

(B) 含シリコーンブロック共重合体であって、
(I)シリコーンセグメントと、(II)非シリコーンセグメントとを質量比((I)/(II))として40/60~70/30で含み、
(I)シリコーンセグメントは、(b-1) 式(1)で表される含シリコーン単量体に由来する重合単位と、(b-2)炭素数16~22の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体に由来する重合単位とを含み、(b-1)含シリコーン単量体と(b-2)(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体との質量比((b-1)/(b-2))が30/70~60/40であり、
(II)非シリコーンセグメントは、(b-3)炭素数16~22の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体に由来する重合単位を含む、含シリコーンブロック共重合体

Figure 0007127588000001
(式(1)において、nは5~500の整数を表す。)
本発明のポリ塩化ビニル樹脂組成物は、外観、室温下および高温多湿下の耐ヒールマーク性に優れた性能を有する。
以下、本発明について更に詳細に説明する。
<(A)ポリ塩化ビニル樹脂>
ポリ塩化ビニル樹脂としては、塩化ビニル単量体の単独重合体あるいは他の単量体との共重合体が挙げられる。
他の単量体としては、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン等のα-オレフィン類;ブタジエン、イソプレンなどのジエン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;ブチルビニルエーテル、セチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチルアクリレート、フェニルメタクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類;スチレン、α-メチルスチレン等の芳香族ビニル類;塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニルビニル類;N-フェニルマレイミド、N-シクロヘキシルマレイミド等のN-置換マレイミド類、(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、アクリロニトリル、ポリオルガノシロキサン等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、二種以上を用いることができる。
塩化ビニル単量体と共重合可能な単量体は、塩化ビニルと塩化ビニル単量体と共重合可能な単量体との合計100質量部に対して、0~50質量部の範囲にあることが好ましい。
ポリ塩化ビニル樹脂の平均重合度は500~5,000の範囲にあることが特に好ましい。ポリ塩化ビニル樹脂の平均重合度を500以上とすることによって、強度が向上する傾向がある。ポリ塩化ビニル樹脂の平均重合度を5,000以下とすることによって加工性が向上する傾向がある。
ポリ塩化ビニル樹脂の製造方法については特に制限されず、公知の塊状重合法、懸濁重合法、乳化重合法によって得ることができる。
<(B)含シリコーンブロック共重合体>
含シリコーンブロック共重合体は、(I)シリコーンセグメントと、(II)非シリコーンセグメントを有している。
<(I)シリコーンセグメント>
(I)シリコーンセグメントは、(b-1)式(1)で表される含シリコーン単量体および、(b-2)炭素数16~22の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体の重合単位を含む。
式(1)において、nは5~500の整数を表す。本発明の観点から、nは50~300が好ましく、50~200が更に好ましく、50~150が特に好ましい。含シリコーン単量体は、それぞれ単独で使用してもよいし、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、(b-2)(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体が有する炭化水素基は、アルキル基、アルケニル基、芳香環式炭化水素基、脂環式炭化水素基であってよいが、アルキル基、アルケニル基であることが特に好ましい。また、この炭化水素基の炭素数は、16以上であることが更に好ましく、あるいは22以下であることが更に好ましい。
炭素数16~22の直鎖または分岐の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸セチル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸イソステアリル、(メタ)アクリル酸ベヘニルが挙げられるが、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ベヘニルが好ましい。炭素数16~22の直鎖または分岐の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体は、それぞれ単独で使用してもよいし、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
(I)シリコーンセグメントは、本発明の効果を阻害しない範囲であれば、(b-1)含シリコーン単量体および、(b-2)炭素数16~22の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体以外の、その他の単量体の重合単位を含有してもよい。その他の単量体を配合する場合は、(I)シリコーンセグメントを構成する単量体の合計100質量部の内、50質量部以下とすることが好ましい。
その他の単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n-プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸t-ブチル、が挙げられるが、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチルが好ましく、(メタ)アクリル酸メチルがより好ましい。その他の単量体は、それぞれ単独で使用してもよいし、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
<(II)非シリコーンセグメント>
非シリコーンセグメントは、(b-3)炭素数16~22の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体に由来する重合単位を含んでおり、かつシリコーン単量体に由来する構造単位を含まない。
(b-3)(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体が有する炭化水素基は、アルキル基、アルケニル基、芳香環式炭化水素基、脂環式炭化水素基であってよいが、アルキル基、アルケニル基であることが特に好ましい。また、この炭化水素基の炭素数は、16以上であることが更に好ましく、あるいは22以下であることが更に好ましい。
炭素数16~22の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸セチル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸イソステアリル、(メタ)アクリル酸ベヘニルが挙げられるが、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ベヘニルが好ましい。炭素数16~22の直鎖または分岐の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体は、それぞれ単独で使用してもよいし、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
(II)非シリコーンセグメントは、本発明の効果を阻害しない範囲であれば、(b-3)炭素数16~22の直鎖または分岐の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体以外の、その他の単量体の重合単位を含有してもよい。その他の単量体を配合する場合は、(I)シリコーンセグメントを構成する単量体の合計100質量部の内、50質量部以下とすることが好ましい。
その他の単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n-プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸t-ブチル、が挙げられるが、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチルが好ましく、(メタ)アクリル酸メチルがより好ましい。その他の単量体は、それぞれ単独で使用してもよいし、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
含シリコーンブロック共重合体において、(I)シリコーンセグメントと(II)非シリコーンセグメントとの質量比((I)/(II))は、40/60~70/30であり、好ましくは40/60~60/40である。
(I)シリコーンセグメントにおいて、含シリコーン単量体と、炭素数16~22の直鎖または分岐の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体の構成比率は、質量比を((b-1)/(b-2))として、30/70~60/40とするが、30/70~50/50が好ましい。
(b-1)含シリコーンブロック共重合体は、公知の方法によって製造することができるが、次のような第1工程および第2工程からなる製法によっても製造することができる。
第1工程は、ポリマーペルオキシドを重合開始剤として、シリコーンセグメントを形成する単量体を重合し、ペルオキシ結合含有重合体を得る工程である。
第2工程は、得られたペルオキシ結合含有重合体を重合開始剤として、非シリコーンセグメントを形成する単量体を重合する工程である。
ポリマーペルオキシドとは、1分子中に2個以上のペルオキシ結合を持つ化合物である。ポリマーペルオキシドとしては、例えば、下記式(2)、(3)で表されるものを利用することができる。
Figure 0007127588000002


(式(2)中、mは2~20の整数を表す。)
Figure 0007127588000003


(式(3)中、lは2~20の整数を表す。)
ポリマーペルオキシドは、それぞれ単独で使用してもよいし、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
含シリコーンブロック共重合体は、前記ポリマーペルオキシドを用いて、溶液重合法、塊状重合法、懸濁重合法、乳化重合法によって得ることができる。
得られた含シリコーンブロック共重合体は、下記に示す溶剤中に溶解または、分散させたもの、あるいは界面活性剤等を添加して水に分散させてエマルションとして使用できる。また、微粉末状にしても使用できる。
重合溶媒および希釈溶剤としては、含シリコーンブロック共重合体を溶解または、分散できる溶剤であれば特に制限はないが、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸メチルセロソロブ、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、ヘキサン、ヘプタン、イソパラフィン系溶剤、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール等が挙げられる。これらの溶剤は、それぞれ単独で使用してもよいし、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明のポリ塩化ビニル樹脂組成物は、ポリ塩化ビニル樹脂100質量部に対し、含シリコーンブロック共重合体を0.5~10質量部含むものであり、1~6質量部が好ましい。含シリコーンブロック共重合体が0.5質量部より少ないと、耐ヒールマーク性が低下する傾向にある。含シリコーンブロック共重合体が10質量部を超えると、外観が低下する傾向にある。
<その他の添加剤>
本発明のポリ塩化ビニル樹脂組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で、可塑剤、発泡剤、安定剤、酸化防止剤、加工助剤、難燃剤、紫外線吸収剤、着色剤等のその他の添加剤を添加することができる。
本発明のポリ塩化ビニル樹脂組成物は、外観、室温下および高温多湿下の耐ヒールマーク性に優れる。このため、床材、壁紙、樹脂サッシ等の材質として利用することができる。
以下、本発明の具体的な実施例について説明する。
<含シリコーンブロック共重合体>
(製造例1~8、10~13)
撹拌機、温度計、コンデンサーを備えた500ml四つ口フラスコに、溶剤としてメチルエチルケトンを180質量部、開始剤としてポリマーペルオキシドを50質量部、表1、2に示す、シリコーンセグメントを形成する単量体を仕込み、70℃で3時間重合反応を行った。続いて、表1、2に示す、非シリコーンセグメントを形成する単量体を仕込み、80℃で3時間重合反応を行い、含シリコーンブロック共重合体を得た。
<含シリコーンランダム共重合体>
(製造例9)
撹拌機、温度計、コンデンサーを備えた500ml四つ口フラスコに、溶剤としてメチルエチルケトンを180質量部、開始剤としてtert-ブチルペルオキシピバレートを20質量部、表2に示す単量体を仕込み、70℃で6時間重合反応を行い、含シリコーンランダム共重合体を得た。
<ポリ塩化ビニル樹脂組成物>
(実施例1~8、比較例1~5)
各成分を、表3、表4に示す各組成で、ラボプラストミルにより165℃で5分間混練した。続いてこの混合物をプレス成形機により165℃、35MPaで3分間加熱を行い、シート状の試験片を得た。
得られた各試験片について、それぞれ性能を評価した。
各性能の評価方法は次の通りである。
<外観>
試験片表面の、ブリードアウト等の外観不良の有無を目視で観察し、下記基準で評価した。

◎: 非常に良好
○: 良好
△: 不良
×: 非常に不良
<室温下での耐ヒールマーク性>
室温25℃、湿度40%で、1kgの重りを黒色ゴムに貼り付けて、試験片上で黒色ゴムを200往復させて、ヒールマークの付着の程度を目視により観察し、下記基準で点数化した。

5: 付着なし
4: ほとんど付着なし
3: やや付着あり
2: かなり付着あり
1: 強く付着する
<高温多湿下での耐ヒールマーク性>
40℃、湿度80%で、1kgの重りを黒色ゴムに貼り付けて、試験片上で黒色ゴムを200往復させて、ヒールマークの付着の程度を目視により観察し、下記基準で点数化した。

5: 付着なし
4: ほとんど付着なし
3: やや付着あり
2: かなり付着あり
1: 強く付着する
Figure 0007127588000004
Figure 0007127588000005

上記の製造例、表1、表2で用いた原料を以下に示す。
ポリマーペルオキシド:
Figure 0007127588000006


式(1)の構造:n=64:JNC製「サイラプレーンFM0721」
式(1)の構造:n=131:JNC製「サイラプレーンFM0725」
Figure 0007127588000007
Figure 0007127588000008
表3、表4に示す材料の詳細は、次の通りである。
ポリ塩化ビニル樹脂:カネカ製S1001
(平均重合度:1050)
可塑剤:富士フィルム和光純薬製フタル酸ビス(2-エチルヘキシル)
安定剤:アデカ製FL-103N
表3の結果から明らかなように、実施例1~8は、いずれも外観、室温下および高温多湿下における耐ヒールマーク性に優れていた。
一方、表4から明らかなように、比較例1~5では、外観、室温下および高温多湿下における耐ヒールマーク性のバランスが不十分であった。
具体的には、比較例1は、含シリコーンランダム共重合体を含むため、高温多湿下における耐ヒールマーク性に劣っていた。
比較例2は、(b-2)(b-3)の炭素数16~22の直鎖または分岐状の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体を含まず、メタクリル酸メチルと含シリコーン単量体から成るため、室温下および高温多湿下における耐ヒールマーク性に劣っていた。
比較例3は、(b-2)(b-3)の炭素数16~22の直鎖または分岐状の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体を含まず、メタクリル酸メチルとメタクリル酸ラウリルとシリコーン単量体から成るため、高温多湿下における耐ヒールマーク性に劣っていた。
比較例4は(II)非シリコーンセグメントがその他単量体から成るため、室温下および高温多湿下における耐ヒールマーク性に劣っていた。
比較例5は(I)シリコーンセグメントが(b-1)含シリコーン単量体とその他単量体から成るため、室温下および高温多湿下における耐ヒールマーク性に劣っていた。
(好適な配合例)
以下、本発明のポリ塩化ビニル樹脂組成物の好適な配合例について説明する。
ただし、配合例1~3において、ポリ塩化ビニル樹脂としてはカネカ製S1001を使用し、含シリコーンブロック共重合体としては製造例1を使用し、可塑剤としては富士フィルム和光純薬製フタル酸ビス(2-エチルヘキシル)を使用し、安定剤としてはアデカ製FL-103Nを使用し、発泡剤としては永和化成工業製ビニホールAC#3C-K2を使用し、炭酸カルシウムとしては白石カルシウム製ホワイトンSB青を使用した。
<配合例1>
ポリ塩化ビニル樹脂: 100質量部
含シリコーンブロック共重合体: 3質量部
可塑剤: 54質量部
安定剤: 5質量部
発泡剤: 3質量部
炭酸カルシウム: 100質量部
ペンタエリスリトールテトラキス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオナート]:
0.1質量部
<配合例2>
ポリ塩化ビニル樹脂: 100質量部
含シリコーンブロック共重合体: 3質量部
可塑剤: 54質量部
安定剤: 5質量部
エポキシ化大豆油: 5質量部
炭酸カルシウム: 100質量部
<配合例3>
ポリ塩化ビニル樹脂: 100質量部
含シリコーンブロック共重合体: 3質量部
可塑剤: 54質量部
安定剤: 5質量部
発泡剤: 3質量部
トリフェニルホスフィン: 1質量部
配合例1~3で得られたポリ塩化ビニル樹脂組成物は、いずれも外観、室温下および高温多湿下の耐ヒールマーク性に優れていた。

Claims (1)

  1. 下記成分(A)100質量部に対して、下記成分(B)を0.5~10質量部含有することを特徴とする、ポリ塩化ビニル樹脂組成物。

    (A) ポリ塩化ビニル樹脂

    (B) 含シリコーンブロック共重合体であって、
    (I)シリコーンセグメントと(II)非シリコーンセグメントとを質量比((I)/(II))として40/60~70/30で含み、
    (I)シリコーンセグメントは、(b-1)式(1)で表される含シリコーン単量体に由来する重合単位と、(b-2)炭素数16~22の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体に由来する重合単位とを含み、(b-1)含シリコーン単量体と(b-2)(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体との質量比((b-1)/(b-2))が30/70~60/40であり、
    (II)非シリコーンセグメントは、(b-3)炭素数16~22の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体に由来する重合単位を含む、含シリコーンブロック共重合体

    Figure 0007127588000009
    (式(1)において、nは5~500の整数を表す。)
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