JP7127588B2 - ポリ塩化ビニル樹脂組成物 - Google Patents
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Description
下記成分(A)100質量部に対して、下記成分(B)を0.5~10質量部含有することを特徴とする、ポリ塩化ビニル樹脂組成物。
(A) ポリ塩化ビニル樹脂
(B) 含シリコーンブロック共重合体であって、
(I)シリコーンセグメントと、(II)非シリコーンセグメントとを質量比((I)/(II))として40/60~70/30で含み、
(I)シリコーンセグメントは、(b-1) 式(1)で表される含シリコーン単量体に由来する重合単位と、(b-2)炭素数16~22の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体に由来する重合単位とを含み、(b-1)含シリコーン単量体と(b-2)(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体との質量比((b-1)/(b-2))が30/70~60/40であり、
(II)非シリコーンセグメントは、(b-3)炭素数16~22の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体に由来する重合単位を含む、含シリコーンブロック共重合体
<(A)ポリ塩化ビニル樹脂>
ポリ塩化ビニル樹脂としては、塩化ビニル単量体の単独重合体あるいは他の単量体との共重合体が挙げられる。
他の単量体としては、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン等のα-オレフィン類;ブタジエン、イソプレンなどのジエン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;ブチルビニルエーテル、セチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチルアクリレート、フェニルメタクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類;スチレン、α-メチルスチレン等の芳香族ビニル類;塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニルビニル類;N-フェニルマレイミド、N-シクロヘキシルマレイミド等のN-置換マレイミド類、(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、アクリロニトリル、ポリオルガノシロキサン等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、二種以上を用いることができる。
塩化ビニル単量体と共重合可能な単量体は、塩化ビニルと塩化ビニル単量体と共重合可能な単量体との合計100質量部に対して、0~50質量部の範囲にあることが好ましい。
ポリ塩化ビニル樹脂の製造方法については特に制限されず、公知の塊状重合法、懸濁重合法、乳化重合法によって得ることができる。
含シリコーンブロック共重合体は、(I)シリコーンセグメントと、(II)非シリコーンセグメントを有している。
(I)シリコーンセグメントは、(b-1)式(1)で表される含シリコーン単量体および、(b-2)炭素数16~22の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体の重合単位を含む。
非シリコーンセグメントは、(b-3)炭素数16~22の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体に由来する重合単位を含んでおり、かつシリコーン単量体に由来する構造単位を含まない。
含シリコーンブロック共重合体は、前記ポリマーペルオキシドを用いて、溶液重合法、塊状重合法、懸濁重合法、乳化重合法によって得ることができる。
本発明のポリ塩化ビニル樹脂組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で、可塑剤、発泡剤、安定剤、酸化防止剤、加工助剤、難燃剤、紫外線吸収剤、着色剤等のその他の添加剤を添加することができる。
<含シリコーンブロック共重合体>
(製造例1~8、10~13)
撹拌機、温度計、コンデンサーを備えた500ml四つ口フラスコに、溶剤としてメチルエチルケトンを180質量部、開始剤としてポリマーペルオキシドを50質量部、表1、2に示す、シリコーンセグメントを形成する単量体を仕込み、70℃で3時間重合反応を行った。続いて、表1、2に示す、非シリコーンセグメントを形成する単量体を仕込み、80℃で3時間重合反応を行い、含シリコーンブロック共重合体を得た。
(製造例9)
撹拌機、温度計、コンデンサーを備えた500ml四つ口フラスコに、溶剤としてメチルエチルケトンを180質量部、開始剤としてtert-ブチルペルオキシピバレートを20質量部、表2に示す単量体を仕込み、70℃で6時間重合反応を行い、含シリコーンランダム共重合体を得た。
(実施例1~8、比較例1~5)
各成分を、表3、表4に示す各組成で、ラボプラストミルにより165℃で5分間混練した。続いてこの混合物をプレス成形機により165℃、35MPaで3分間加熱を行い、シート状の試験片を得た。
各性能の評価方法は次の通りである。
<外観>
試験片表面の、ブリードアウト等の外観不良の有無を目視で観察し、下記基準で評価した。
◎: 非常に良好
○: 良好
△: 不良
×: 非常に不良
室温25℃、湿度40%で、1kgの重りを黒色ゴムに貼り付けて、試験片上で黒色ゴムを200往復させて、ヒールマークの付着の程度を目視により観察し、下記基準で点数化した。
5: 付着なし
4: ほとんど付着なし
3: やや付着あり
2: かなり付着あり
1: 強く付着する
40℃、湿度80%で、1kgの重りを黒色ゴムに貼り付けて、試験片上で黒色ゴムを200往復させて、ヒールマークの付着の程度を目視により観察し、下記基準で点数化した。
5: 付着なし
4: ほとんど付着なし
3: やや付着あり
2: かなり付着あり
1: 強く付着する
ポリマーペルオキシド:
式(1)の構造:n=64:JNC製「サイラプレーンFM0721」
式(1)の構造:n=131:JNC製「サイラプレーンFM0725」
ポリ塩化ビニル樹脂:カネカ製S1001
(平均重合度:1050)
可塑剤:富士フィルム和光純薬製フタル酸ビス(2-エチルヘキシル)
安定剤:アデカ製FL-103N
以下、本発明のポリ塩化ビニル樹脂組成物の好適な配合例について説明する。
ただし、配合例1~3において、ポリ塩化ビニル樹脂としてはカネカ製S1001を使用し、含シリコーンブロック共重合体としては製造例1を使用し、可塑剤としては富士フィルム和光純薬製フタル酸ビス(2-エチルヘキシル)を使用し、安定剤としてはアデカ製FL-103Nを使用し、発泡剤としては永和化成工業製ビニホールAC#3C-K2を使用し、炭酸カルシウムとしては白石カルシウム製ホワイトンSB青を使用した。
ポリ塩化ビニル樹脂: 100質量部
含シリコーンブロック共重合体: 3質量部
可塑剤: 54質量部
安定剤: 5質量部
発泡剤: 3質量部
炭酸カルシウム: 100質量部
ペンタエリスリトールテトラキス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオナート]:
0.1質量部
ポリ塩化ビニル樹脂: 100質量部
含シリコーンブロック共重合体: 3質量部
可塑剤: 54質量部
安定剤: 5質量部
エポキシ化大豆油: 5質量部
炭酸カルシウム: 100質量部
ポリ塩化ビニル樹脂: 100質量部
含シリコーンブロック共重合体: 3質量部
可塑剤: 54質量部
安定剤: 5質量部
発泡剤: 3質量部
トリフェニルホスフィン: 1質量部
Claims (1)
- 下記成分(A)100質量部に対して、下記成分(B)を0.5~10質量部含有することを特徴とする、ポリ塩化ビニル樹脂組成物。
(A) ポリ塩化ビニル樹脂
(B) 含シリコーンブロック共重合体であって、
(I)シリコーンセグメントと(II)非シリコーンセグメントとを質量比((I)/(II))として40/60~70/30で含み、
(I)シリコーンセグメントは、(b-1)式(1)で表される含シリコーン単量体に由来する重合単位と、(b-2)炭素数16~22の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体に由来する重合単位とを含み、(b-1)含シリコーン単量体と(b-2)(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体との質量比((b-1)/(b-2))が30/70~60/40であり、
(II)非シリコーンセグメントは、(b-3)炭素数16~22の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体に由来する重合単位を含む、含シリコーンブロック共重合体
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