JP2018140415A - 連続鋳造機及び連続鋳造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、鋳片の中心部分における負偏析の外側の正偏析を低減することができる連続鋳造機の提供を目的とする。
【解決手段】連続鋳造機は、内部に未凝固部を含む鋳片の移動経路に配置され、前記未凝固部を電磁撹拌する撹拌装置と、前記移動経路における前記撹拌装置よりも前記鋳片の移動方向に沿った下流側の5(m)以内に配置され、前記鋳片を大圧下する圧下装置と、を備えている。
【選択図】図3

Description

本発明は、連続鋳造機及び連続鋳造方法に関する。
特許文献1には、鋼材用鋳片の連続鋳造方法が記載されている。特許文献1の連続鋳造方法では、メニスカス下3m及びクレーターエンド近傍で、横方向撹拌の可能なスターラーとして電源周波数を商用又は低周波(2〜30Hz)に選定し、未凝固鋳片に含まれる溶鋼を撹拌して、クレーター長Lの0.3〜1.0の圧下位置で鋳片を圧下する。
特許文献2には、鋳片の未凝固圧下方法が記載されている。特許文献2の未凝固圧下方法では、鋳片の連続鋳造において、鋳型内で電磁撹拌を施し、さらに鋳片の中心固相率が0〜0.1となる未凝固域で未凝固溶鋼に電磁撹拌を施す。次いで、鋳片の中心固相率が0.1〜0.4となる未凝固域で、少なくとも1対のロールにより未凝固部厚さの50〜90%の圧下量を与える。なお、特許文献2の未凝固圧下方式における、未凝固溶鋼の電磁撹拌は、回転移動方式により行われる。
特許文献3には、未凝固部の溶鋼を撹拌するための電磁力を付与する移動磁界を発生する電磁撹拌装置として、第一の電磁撹拌装置と、第一の電磁撹拌装置よりも鋳造方向の下流側に配置された第二の電磁撹拌装置とを備えた連続鋳造機が記載されている。また、特許文献3の連続鋳造機は、第二の電磁撹拌装置から鋳造方向において6.9m下流側に一対設置され、鋳片を圧下する圧下ロール対7を備えている。なお、特許文献3の連続鋳造機では、第一の電磁撹拌装置が通常の撹拌を行い、第二の電磁撹拌装置が偏析成分濃化溶鋼を鋳片幅方向に撹拌し希釈するように構成されている。
特公昭64−4868号公報 特許第3119203号公報 特許第5083241号公報
ところで、連続鋳造機により鋳片を鋳造する際、移動する鋳片は、その外側から凝固して、鋳片における板厚方向の中央側かつ幅方向の中央側の部分(以下、中央部分という。)が遅れて凝固する。すなわち、連続鋳造機により鋳片を鋳造する過程において、鋳片は、中央部分に溶鋼の未凝固部を含んだ状態で移動する。ここで、未凝固部を含んだ状態で移動する鋳片は、中心固相率が0.3〜0.7でバルジングや凝固収縮により溶鋼流動が発生すると、中央部分におけるP(リン)、Mn(マンガン)等の不純物の濃度が鋳片における他の部分(例えば、外側の部分)に比べて高くなり、中央部分が偏析した状態となる。このような状態は、中心偏析と呼ばれている。そこで、特許文献2に記載されている方法では、中心偏析が発生する前とされる中心固相率が0.1〜0.4の鋳片に圧下を与え、中心部分を負偏析とする方法が提案されている。しかしながら、この方法は、鋳片の中心部分における負偏析の外側の正偏析を低減する点で改善の余地がある。
本発明は、鋳片の中心部分における負偏析の外側の正偏析を低減することができる連続鋳造機の提供を目的とする。
本発明に係る連続鋳造機は、内部に未凝固部を含む鋳片の移動経路に配置され、前記未凝固部を電磁撹拌する撹拌装置と、前記移動経路における前記撹拌装置よりも前記鋳片の移動方向に沿った下流側の5(m)以内に配置され、前記鋳片を大圧下する圧下装置と、を備えている。
また、本発明に係る連続鋳造方法は、鋳片の移動経路を移動する前記鋳片の未凝固部を電磁撹拌する工程と、前記移動経路における前記未凝固部を電磁撹拌した位置よりも前記鋳片の移動方向に沿った下流側の5(m)以内の位置で、前記鋳片を大圧下する工程と、を含む。
本発明に係る連続鋳造機を用いて鋳造される鋳片、すなわち、本発明に係る連続鋳造方法で鋳造される鋳片は、鋳片の移動経路における撹拌装置よりも鋳片の移動方向に沿った下流側の5(m)以内に配置された圧下装置により大圧下されて、更に下流側に移動する。そのため、未凝固部を含む鋳片が移動して圧下装置に到達すると、未凝固部を構成する溶鋼は圧下装置よりも移動方向の下流側に移動できず、圧下装置による圧下により移動方向の上流側に移動される。ここで、本発明に係る連続鋳造機では、圧下装置が移動経路における撹拌装置よりも鋳片の移動方向に沿った下流側の5(m)以内に配置されていることから、移動方向の上流側に移動した溶鋼に撹拌装置による電磁撹拌の影響が及ぶ範囲に再度戻されて電磁撹拌される。そのため、移動して圧下装置に到達する鋳片の未凝固部内の不純物の濃度分布は、未凝固部内全域で平均化され易い。以上のメカニズムにより、本発明に係る連続鋳造機を用いて鋳造される鋳片は、移動経路における撹拌装置よりも鋳片の移動方向に沿った下流側の5(m)の位置よりも離れて鋳片を大圧下する場合に比べて、鋳片の中心部分における負偏析の外側の正偏析が低減される。
本発明に係る連続鋳造機を用いれば、鋳片の中心部分における負偏析の外側の正偏析を低減することができる。
本実施形態の連続鋳造機を示す概略図(正面図)である。 本実施形態の連続鋳造機を構成する第1撹拌装置の矩形波の電磁波と、第2撹拌装置の矩形波の電磁波との関係を示すタイミングチャートである。 本実施形態の連続鋳造機の一部を示す概略図(正面図)であって、大圧下ロールを通過する鋳片内の状態を説明するための模式図である。 鋳片の中心部分における負偏析の部分と負偏析の部分の外側の正偏析の部分を説明するための図であって、鋳片の幅方向に切った鋳片の断面における負偏析の部分及び正偏析の部分を表す模式図と、当該模式図における厚み方向の偏析度を表すグラフである。 実施例(実施例1〜27)の連続鋳造機及び比較例(比較例1〜9)の連続鋳造機を用いて鋳片を鋳造する条件と、各条件により鋳造された鋳片の評価結果(最大偏析度)とを示す表である。 実施例(実施例22及び24)の連続鋳造機を構成する第1撹拌装置の矩形波の電磁波と、第2撹拌装置の矩形波の電磁波との関係を示すタイミングチャートである。 変形例の連続鋳造機を説明するための概略図(正面図)である。破線内P1及びP2は第1撹拌装置を配置してもよい領域、破線内P3及びP4は第2撹拌装置を配置してもよい領域を示す。
≪概要≫
以下、本発明を実施するための形態(本実施形態)について説明する。次いで、実施例について説明する。
≪本実施形態≫
以下、本実施形態について説明する。まず、本実施形態の連続鋳造機10(図1参照)の構成について説明する。次いで、本実施形態の連続鋳造機10を用いた鋳片S(図1参照)の鋳造方法について説明する。次いで、本実施形態の効果について説明する。なお、本実施形態は、後述する実施例における実施例5(図5の表参照)に相当する。
<構成>
本実施形態の連続鋳造機10は、鋳片Sを鋳造する機能を有する。連続鋳造機10は、図1に示されるように、搬送部20と、鋳型30と、撹拌装置40と、大圧下ロール50と、を含んで構成されている。以下、図1の連続鋳造機10は、正面側から見た状態を示すものとして説明する。図1において、+Y方向は装置高さ方向上側(又は高さ方向上側)、−Y方向は装置高さ方向下側(又は高さ方向下側)を意味し、+X方向は装置幅方向右側、−X方向は装置幅方向左側を意味し、+Z方向は装置奥行き方向奥側、−Z方向は装置奥行き方向手前側を意味する。すなわち、「正面側から見た状態」とは、装置奥行き方向手前側から見た状態を意味する。
[搬送部]
本実施形態の搬送部20は、鋳片Sを冷却しながら、鋳片Sを鋳片Sの移動方向(図1中の矢印A方向)に沿って搬送する機能を有する。搬送部20は、図1に示されるように、複数のロール22と、冷却装置24と、を含んで構成されている。
各ロール22は、それぞれ軸周りに回転可能とされている。複数のロール22は、正面側から見ると、2列に並べられている。各列は、正面側から見て、左上側から中央下側に亘り左下側に向けて凸状に湾曲し、中央下側から右下側に亘り幅方向右側に延びるように、互いに沿っている。なお、各列の間は、鋳造される鋳片Sの移動経路とされている。そして、搬送部20は、後述する鋳型30を通過した溶鋼を、複数のロール22のうち最も上側の一対のロール22の間から受け入れて、鋳片Sを移動経路に沿って搬送するようになっている。
また、冷却装置24は、正面側から見ると、左上側から中央下側に亘って2列に並べられている複数のロール22の各列に沿って配置され、移動経路を移動する鋳片Sに冷却水を浴びせて、鋳片Sを冷却するようになっている。そのため、搬送部20は、後述する鋳型30から受け渡された溶鋼を徐々に冷却しながら搬送するようになっている。なお、搬送部20に受け渡された溶鋼は、その外側から徐々に凝固しながら、内部に未凝固部(溶鋼が凝固していない状態の部分)を含む鋳片Sとなって、移動経路を移動するようになっている。
[鋳型]
鋳型30は、図示を省略したタンディッシュ(溶鋼を貯蔵する容器)から排出された溶鋼を、鋳型30の内面に接した溶鋼の側面(液面)を凝固させて、搬送部20に受け渡す機能を有する。鋳型30を下側から見ると、鋳型30には、矩形状に貫通している貫通孔(図示省略)が形成されている。そのため、鋳型30は、その内側を通過し断面が矩形状の溶鋼を搬送部20に受け渡すようになっている。なお、タンディッシュには、図示を省略した取鍋から排出された溶鋼が受け渡されるようになっている。以下、本明細書では、鋳片Sの鋳造時における、鋳型30内の溶鋼の液面をメニスカスMという。
[撹拌装置]
撹拌装置40は、鋳片Sの内部の未凝固部を電磁撹拌する機能を有する。撹拌装置40は、図1に示されるように、第1撹拌装置42と、第2撹拌装置44とを含んで構成されている。なお、本明細書において、「鋳片Sの内部の未凝固部を電磁撹拌する」とは、未凝固部を構成する溶鋼を電磁撹拌することを意味する。
〔第1撹拌装置〕
第1撹拌装置42は、鋳片Sに矩形波の電磁力をかけて、鋳片Sの内部の未凝固部を電磁撹拌する機能を有する。本実施形態の第1撹拌装置42は、図1に示されるように、正面側から見ると、移動経路(及び搬送部20)の上側(及び右側)の位置であって、移動経路における左上側から中央下側に亘り左下側に向けて凸状に湾曲している部分の略中央に配置されている。具体的には、第1撹拌装置42は、正面側から見ると、その中心42Aの位置がメニスカスMから鋳片Sの移動経路に沿って10.0m下流側となるように配置されている。なお、第1撹拌装置42が配置されている位置は、移動経路において、内部(中央部分)に未凝固部を含む鋳片Sが移動する位置とされている。
本実施形態の第1撹拌装置42は、長尺状とされている。そして、第1撹拌装置42は、その長手方向を装置奥行き方向に沿わせた状態で配置されている。また、第1撹拌装置42は、移動経路を移動する鋳片Sの幅方向全域に亘って矩形波の電磁力をかけるようになっている。具体的には、第1撹拌装置42は、図2に示されるように、鋳片Sの鋳造時において、期間t1aとして15(s)間、装置奥行き方向奥側に向く矩形状の電磁力を発生し、次いで期間t1bとして5(s)間、電磁力の発生を停止し、次いで期間t1cとして15(s)間、装置奥行き方向手前側に向く矩形状の電磁力を発生し、次いで期間t1dとして5(s)間、電磁力の発生を停止する動作を繰り返すようになっている。すなわち、本実施形態の第1撹拌装置42は、一定の電磁力を発生させている期間と、発生させていない期間とを交互に繰り返して矩形状の電磁力を発生するようになっている。また、第1撹拌装置42により鋳片Sにかけられる電磁力の周期T1は、期間t1aと、期間t1bと、期間t1cと、期間t1dとの和、すなわち、40(s)とされている。ここで、期間t1aと、期間t1cとの和をパルス幅τ1と定義すると、第1撹拌装置42により鋳片Sにかけられる電磁力のデューティ比τ1/T1は、0.75である。本明細書では、装置奥行き方向奥側に向く矩形状の電磁力を発生し、次いで一定期間、電磁力の発生を停止し、次いで一定期間、装置奥行き方向手前側に向く矩形状の電磁力を発生し、次いで一定期間、電磁力の発生を停止する動作を繰り返すモードを、交番モードという。なお、図2のグラフでは、装置奥行き方向奥側に向く矩形状の電磁力を正の値とし、装置奥行き方向手前側に向く矩形状の電磁力を負の値としている(以下同様)。
〔第2撹拌装置〕
第2撹拌装置44は、鋳片Sに矩形波の電磁力をかけて、鋳片Sの内部の未凝固部を電磁撹拌する機能を有する。本実施形態の第2撹拌装置44は、図1に示されるように、正面側から見ると、移動経路の上側の位置、かつ、移動経路における左上側から中央下側に亘り左下側に向けて凸状に湾曲している部分であって、第1撹拌装置42よりも下流側に配置されている。具体的には、第2撹拌装置44は、正面側から見ると、その中心44Aの位置がメニスカスMから鋳片Sの移動経路に沿って15.0m下流側(第1撹拌装置42の中心42Aの位置から移動経路に沿って5.0m下流側)となるように配置されている。すなわち、第2撹拌装置44が配置されている位置は、移動経路において、内部に未凝固部を含む鋳片Sが移動する位置であって、第1撹拌装置42よりも移動経路に沿う下流側の位置とされている。
本実施形態の第2撹拌装置44は、第1撹拌装置42と同じ形状とされている。そして、第2撹拌装置44は、その長手方向を装置奥行き方向に沿わせた状態で配置されている。第2撹拌装置44は、鋳片Sの鋳造時において、移動経路を移動する鋳片Sの幅方向全域に亘って、交番モードの矩形波の電磁力をかけるようになっている(図2のグラフ参照)。具体的には、第2撹拌装置44は、図2に示されるように、鋳片Sの鋳造時において、期間t2aとして15(s)間、装置奥行き方向奥側に向く矩形状の電磁力を発生し、次いで期間t2bとして5(s)間、電磁力の発生を停止し、次いで期間t2cとして15(s)間、装置奥行き方向手前側に向く矩形状の電磁力を発生し、次いで期間t2dとして5(s)間、電磁力の発生を停止する動作を繰り返すようになっている。すなわち、本実施形態の第2撹拌装置44は、一定の電磁力を発生させている期間と、発生させていない期間とを交互に繰り返して矩形状の電磁力を発生するようになっている。また、第2撹拌装置44により鋳片Sにかけられる電磁力の周期T2は、期間t2aと、期間t2bと、期間t2cと、期間t2dとの和、すなわち、40(s)とされている。ここで、期間t2aと、期間t2cとの和を矩形波のパルス幅τ2と定義すると、第2撹拌装置44により鋳片Sにかけられる電磁力のデューティ比τ2/T2は、0.75である。
なお、本実施形態では、前述のとおり、期間t1aと期間t2aとは同じ期間であり、期間t1bと期間t2bとは同じ期間とされているが、図2における期間t2a及び期間t2bは、それぞれ、期間t1a及び期間t1bに対して異なる大きさ(長さ)で一般化して図示されている。
また、本実施形態の第2撹拌装置44は、鋳片Sの未凝固部における第1撹拌装置42により電磁撹拌された部分に、第1撹拌装置42が当該部分にかけた電磁力と同じ向きの電磁力を同じ期間かけて、当該部分を電磁撹拌するようになっている。別言すれば、本実施形態の第2撹拌装置44は、移動する鋳片Sに対して、第1撹拌装置42の電磁力に同期する電磁力をかけて、鋳片Sの未凝固部を電磁撹拌するようになっている。ここで、本明細書にいう同期とは、第2撹拌装置44が鋳片Sの未凝固部における第1撹拌装置42により電磁撹拌された部分に、第1撹拌装置42が当該部分にかけた電磁力と同じ向きの電磁力を同じ期間かけて、当該部分を電磁撹拌することを意味する。なお、第2撹拌装置44の電磁力における、第1撹拌装置42の電磁力に対する位相に相当する時間Δt(図2のグラフ参照)は、第1撹拌装置42の中心42Aの位置と第2撹拌装置44の中心44Aの位置との移動経路に沿う間隔を、移動経路を移動する鋳片Sの移動速度(m/min)、すなわち、鋳造速度(m/min)で除した値とされている。
[大圧下ロール]
大圧下ロール50は、移動経路に沿って移動する鋳片Sを鋳片Sの厚み方向から挟んで、鋳片Sを大圧下する機能を有する。大圧下ロール50は、図1に示されるように、装置奥行き方向に沿って配置されている一対のロールで構成されている。大圧下ロール50を構成する一対のロールは、設定された一定の対向間隔で離れた状態で、軸周りに回転可能とされている。ここで、大圧下ロール50は、圧下装置の一例である。また、本明細書において、「大圧下する」とは、移動経路に沿って大圧下ロール50を通過する前の鋳片Sの厚みを、30(mm)以上薄くする(圧下量が30(mm)以上となるように圧下する)ことを意味する。なお、本実施形態の大圧下ロール50は、移動経路に沿って移動する鋳片Sを鋳片Sの厚み方向から挟んで圧下することにより、移動経路に沿って大圧下ロール50を通過する前の鋳片Sの厚みを、40(mm)薄くするようになっている(圧下量が40(mm)となるように圧下する)。
大圧下ロール50は、図1に示されるように、移動経路における第2撹拌装置44よりも鋳片Sの移動方向下流側に配置されている。具体的には、大圧下ロール50は、第2撹拌装置44の中心44Aの位置から大圧下ロール50の最近接位置(一対のロール同士が最も近くに向かい合う位置)までの移動経路に沿った間隔が2(m)とされる位置に配置されている。すなわち、本実施形態の大圧下ロール50は、鋳片Sの移動経路における撹拌装置40よりも鋳片Sの移動方向に沿った下流側5(m)以内に配置されている。
なお、大圧下ロール50が移動経路に沿って移動する鋳片Sを鋳片Sの厚み方向から挟んで、鋳片Sを大圧下すると、結果的に、大圧下ロール50を通過した後の鋳片Sの鋳片中心固相率は1.0となる。本明細書において鋳片中心固相率(図5の表では中心fsと記載する。)とは、鋳片Sの中心部分における凝固部の割合(百分率)を意味し、例えば、鋳片中心固相率が0.1の場合は10%(すなわち未凝固部が90%)、鋳片中心固相率が1.0の場合は100%(すなわち未凝固部が0%)であることを意味する。また、本実施形態の連続鋳造機10が大圧下ロール50を備えていないと仮定した場合、鋳片Sの移動経路における撹拌装置40よりも鋳片Sの移動方向下流側5(m)の位置を通過する鋳片Sでは、内部の未凝固部が撹拌装置40での電磁撹拌の影響により装置奥行き方向に移動した状態にある。そのため、本実施形態では、大圧下ロール50が鋳片Sの移動経路における撹拌装置40よりも鋳片Sの移動方向下流側5(m)以内に配置されていることで、大圧下ロール50は、未凝固部が装置奥行き方向に移動している状態の鋳片Sを大圧下するようになっている。
以上が、本実施形態の連続鋳造機10の構成についての説明である。
<鋳片Sの鋳造方法>
次に、本実施形態の連続鋳造機10を用いた鋳片Sの鋳造方法について、図面を参照しつつ説明する。
まず、オペレータは、図示を省略した移動装置を用いて溶鋼が収容されている取鍋(図示省略)を、連続鋳造機10にセットする。そして、オペレータが連続鋳造機10を作動させると、連続鋳造機10は取鍋の底の開閉蓋を開放する。その結果、取鍋から排出された溶鋼は、タンディッシュを通過して鋳型30に送り込まれる。
また、連続鋳造機10の作動に伴い、搬送部20の冷却装置24は鋳片Sの移動経路に向けて冷却水の放出を開始する。さらに、図2に示されるように、第1撹拌装置42は交番モードの矩形波の電磁力を発生させ、第2撹拌装置44は第1撹拌装置42が発生させる電磁力に同期し、かつ、第1撹拌装置42が発生する電磁力と同じ交番モードの矩形波の電磁力を発生させる。
鋳型30に送り込まれた溶鋼は、鋳型30から搬送部20に受け渡され、移動経路に沿って移動する。この際、溶鋼は、冷却装置24から放出される冷却水が浴びせられて、その外側から徐々に凝固しながら、内部に未凝固部を含む鋳片Sとなって、移動経路を移動する。また、移動経路を移動しながら、第1撹拌装置42を通過する鋳片Sは、第1撹拌装置42により、図2に示される交番モードの矩形波の電磁力がかけられる。その結果、鋳片Sの未凝固部は、装置奥行き方向の定められた方向に沿って電磁撹拌される。
次いで、第1撹拌装置42により電磁力がかけられ、第2撹拌装置44を通過する鋳片Sは、第2撹拌装置44により、第1撹拌装置42にかけられた電磁力と同期した交番モードの矩形波の電磁力がかけられる。その結果、第1撹拌装置42により電磁撹拌された鋳片Sの未凝固部は、装置奥行き方向の定められた方向(第1撹拌装置42を通過する際の方向と同じ方向)に沿ってさらに電磁撹拌される。
次いで、第2撹拌装置44により電磁力がかけられた未凝固部を含む鋳片Sは、図3に示されるように、大圧下ロール50により鋳片Sの厚み方向から挟まれて大圧下されながら、大圧下ロール50を通過する。その際、大圧下ロール50は、鋳片Sの圧下量が40(mm)となるように、鋳片Sを大圧下する。これに伴い、大圧下ロール50を通過した後の鋳片Sの鋳片中心固相率は1.0となる。その結果、鋳片Sにおける未凝固部を構成する溶鋼は、図3に示されるように、大圧下ロール50よりも移動方向の下流側に移動することができず、大圧下ロール50により移動方向の上流側に押し戻される(移動方向の上流側に移動される)。そして、大圧下ロール50を通過した鋳片Sは、大圧下ロール50による大圧下に伴い40(mm)薄くされて、本実施形態の鋳片Sの鋳造方法が終了する。なお、大圧下ロール50を通過した鋳片Sは、さらに移動方向の下流側に移動して、図示を省略した切断機により定められた長さに切断される(鋳片Sがスラブとなる)。
以上が、本実施形態の鋳片Sの鋳造方法についての説明である。
<効果>
次に、本実施形態の効果(第1及び第2の効果)について説明する。
[第1の効果]
第1の効果とは、大圧下ロール50が、移動経路における第2撹拌装置44の中心44Aの位置よりも鋳片Sの移動方向に沿った下流側の5(m)以内に配置され、かつ、鋳片Sを大圧下すること(以下、構成Aという。)の効果である。構成Aについて別言すると、大圧下ロール50が、鋳片Sにおける、撹拌装置40の電磁撹拌の影響により装置奥行き方向に移動している未凝固部を大圧下することの効果である。以下、第1の効果について、本実施形態を、以下に説明する第1比較形態(図示省略)と比較しつつ、図面を参照して説明する。なお、第1比較形態の説明において、本実施形態で用いた部品等と同じ部品等を用いる場合、その部品等の符号をそのまま用いて行う。
第1比較形態の連続鋳造機(図示省略)の大圧下ロール50は、鋳片Sの移動経路における第2撹拌装置44の中心44Aの位置よりも鋳片Sの移動方向に沿った下流側の5.5(m)の位置に配置されている。第1比較形態の連続鋳造機は、この点以外、本実施形態の連続鋳造機10(図1参照)と同じ構造とされている。なお、第1比較形態は、後述する比較例における比較例4(図5の表参照)に相当する。
ここで、第1比較形態の連続鋳造機を用いて鋳造した鋳片Sにおける中央部分の最大偏析度を評価したところ、その値は1.32(図5の表における比較例4の最大偏析度の値を参照)であった。鋳片Sの品質の観点では、最大偏析度の値が1.0に近いほどよい。
なお、本明細書における最大偏析度とは、鋳片Sの中心部分の定められた範囲におけるマンガン(Mn)の平均濃度を、前述した取鍋内の溶鋼におけるマンガン(Mn)の濃度(以下、Mnという。)で除して無次元化したマンガン(Mn)偏析度の最大値を意味する。ここで、定められた範囲は、鋳片Sを厚み方向に均等に二分する仮想線(図示省略)を挟んで厚み方向両側に25(mm)及び鋳片Sの長さ方向(長さ方向とは、鋳片Sを鋳造する際に鋳片Sの移動方向であった方向のことをいう。)に20(mm)となる範囲とした。また、マンガン(Mn)の平均濃度は、鋳片Sの幅方向に垂直な断面のうち幅方向中央の断面の上記の定められた範囲を、鋳片Sの長さ方向に2(mm)の長さで分割した各部分のマンガン(Mn)の濃度を平均した濃度とした。当該各部分のマンガン(Mn)の濃度は、当該各部分に対してEPMA(Electron Probe Micro Analyzer)を用いた面分析により求めた。本評価では、マンガン(Mn)の平均濃度を、図4のグラフに示されるように、2次元の分布として求めた。また、EPMAを用いた面分析の条件において、加速電圧を15(eV)、ビーム径を50(μm)、測定間隔を50(μm)とした。
最大偏析度の技術的意味は以上のとおりであるから、最大偏析度の値が1.0に近いほど、鋳片Sの中心部分の定められた範囲におけるマンガン(Mn)の濃度分布は平均化されていることを意味する。すなわち、最大偏析度の値が1.0に近いほど、鋳片Sの中心部分の負偏析(図4参照)の外側の正偏析(図4参照)が低減されているといえる。
これに対して、本実施形態の連続鋳造機10を用いて鋳造した鋳片Sの中央部分の最大偏析度を評価したところ、その値は1.08(図5の表における実施例5の最大偏析度の値を参照)であった。すなわち、本実施形態の場合は、第1比較形態の場合に比べて、最大偏析度の値が1.0に近いことから、本実施形態の鋳片Sは、第1比較形態の鋳片Sに比べて、鋳片Sの中心部分の負偏析の外側の正偏析が低減されており、品質の観点で優れているといえる。
以上のように本実施形態と第1比較形態との最大偏析度の値に差異が生じた理由は、以下のとおりと推考される。すなわち、本実施形態の場合、図1に示されるように、大圧下ロール50は、鋳片Sの移動経路における第2撹拌装置44の中心44Aの位置よりも鋳片Sの移動方向に沿った下流側2(m)の位置に配置されている。そして、未凝固部を含んだ状態で移動する鋳片Sは、図3に示されるように、大圧下ロール50により大圧下されて、更に下流側に移動する。これに伴い、大圧下ロール50を通過した後の鋳片Sの鋳片中心固相率は1.0となる。別の見方をすると、未凝固部を含む鋳片Sが移動して大圧下ロール50に到達すると、未凝固部を構成する溶鋼は大圧下ロール50よりも移動方向の下流側に移動できない。そして、未凝固部を構成する溶鋼は、大圧下ロール50の圧下により移動方向の上流側に移動されて第2撹拌装置44による電磁撹拌の影響が及ぶ範囲で再度電磁撹拌される。そのため、大圧下ロール50に到達する鋳片Sの未凝固部内の不純物の濃度分布は、未凝固部内全域で平均化され易い。以上のメカニズムによる作用は、第2撹拌装置44(の中心44A)の位置から大圧下ロール50(の最近接位置)までの鋳片Sの移動方向に沿った距離が短いほど、奏し易い。以上が、本実施形態と第1比較形態との最大偏析度の値に差異が生じた理由についての推考である。
したがって、本実施形態の連続鋳造機10で鋳造された鋳片Sは、第1比較形態の連続鋳造機で鋳造された鋳片Sに比べて、鋳片Sの中心部分における負偏析の外側の正偏析が低減される。なお、後述する実施例1〜27(本実施形態の変形例といえる。)及び比較例1〜9(第1比較形態の変形例といえる。)の評価の結果をふまえると、本実施形態(実施例1〜27を含む。)のすべての鋳片Sは、第1比較形態(比較例1〜9を含む。)のすべての鋳片Sに比べて、最大偏析度の値が小さい(図5の表参照)。このことから、本実施形態の連続鋳造機10で鋳造された鋳片Sは、移動経路における第2撹拌装置44(の中心44A)よりも鋳片Sの移動方向に沿った下流側の5(m)の位置よりも離れて鋳片Sを大圧下する場合に比べて、鋳片Sの中心部分における負偏析の外側の正偏析が低減されるといえる。
[第2の効果]
第2の効果とは、前述の構成Aを前提として、第1撹拌装置42及び第2撹拌装置44が一定の電磁力を発生している期間と、発生していない期間とを交互に繰り返して矩形状の電磁力を発生し、第2撹拌装置44によりかけられる電磁力が、第1撹拌装置42によりかけられる電磁力に対し、向きが同じで同期又は一部同期していることの効果である。以下、第2の効果について、本実施形態を、以下に説明する第2比較形態(図示省略)と比較しつつ、図面を参照して説明する。なお、第2比較形態の説明において、本実施形態で用いた部品等と同じ部品等を用いる場合、その部品等の符号をそのまま用いて行う。
第2比較形態の連続鋳造機(図示省略)は、本実施形態の連続鋳造機10(図1参照)と同じ構造とされている。ただし、第2比較形態の連続鋳造機は、第1撹拌装置42及び第2撹拌装置44が、鋳片Sに一定の大きさで正の値の電磁力を連続でかけて、未凝固部を電磁撹拌する点のみが異なる。以下、本明細書では、鋳片Sに一定の大きさの電磁力を連続でかけて、鋳片Sの未凝固部を電磁撹拌するモードを、連続モードという。なお、第2比較形態は、前述の構成Aを有することから、本発明の技術的範囲に属する形態である(後述する図5の表における実施例17及び18参照)。
本実施形態の場合、図2に示されるように、第1撹拌装置42及び第2撹拌装置44により、鋳片Sに矩形波の電磁力をかけて、未凝固部を電磁撹拌する。そして、第1撹拌装置42(第2撹拌装置44)を通過する鋳片Sの未凝固部は、第1撹拌装置42(第2撹拌装置44)を通過する期間、矩形波の電磁力がかかっている期間t1aに装置奥行き方向奥側に沿って移動し、矩形波の電磁力がかかっていない期間t1bに慣性力により装置奥行き方向奥側に沿って移動し、次に矩形波の電磁力がかかっている期間t1cに装置奥行き方向手前側に沿って移動し、矩形波の電磁力がかかっていない期間t1dに慣性力により装置奥行き方向奥側に沿って移動しと、この動作を周期T1で繰り返す。そのため、未凝固部内の等軸晶を含む溶鋼が、電磁力による一方向への移動と、慣性力による(減速した状態での)移動と、電磁力による他方向への移動と、慣性力による移動とを周期的に繰り返すことで、溶鋼の撹拌効果が促進されると考えられる。さらに、本実施形態の場合、鋳片Sの未凝固部における第1撹拌装置42により電磁撹拌された部分は、図2に示されるように、第2撹拌装置44により同じ向きの電磁力がかかって電磁撹拌される。そのため、第1撹拌装置42により電磁撹拌された部分の等軸晶は、第2撹拌装置44による電磁力により同じ向きに加速される。そして、本実施形態の場合、大圧下ロール50の圧下によりも移動方向上流側に移動された未凝固部を構成する溶鋼は、再度第2撹拌装置44により電磁撹拌される。以上のメカニズムによる作用は、常に同じ方向に連続的に等軸晶を循環させる第2比較形態の場合では生じ難いと考えられる。
したがって、本実施形態の連続鋳造機10で鋳造された鋳片Sは、第1撹拌装置42及び第2撹拌装置44が連続モードにより鋳片Sに電磁力をかける場合に比べて、鋳片Sの中心部分における負偏析の外側の正偏析が低減される。
以上が、本実施形態の効果についての説明である。また、以上が、本実施形態についての説明である。
≪実施例≫
次に、実施例及び比較例について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明において、本実施形態で用いた部品等と同じ部品等を用いる場合、その部品等の符号をそのまま用いて行う。
<評価の概要>
図5の表に示される、実施例1〜27と、比較例1〜9とについて、図5の表の条件で鋳片Sを鋳造して、最大偏析度の値を求めた。そして、最大偏析度の値が1.30未満の場合を合格、最大偏析度の値が1.30以上の場合を不合格として評価した。なお、各実施例及び各比較例の鋳片Sは、本実施形態の連続鋳造機10の条件を変更して鋳造した。具体的には、各実施例及び各比較例における大圧下ロール50の位置となるように、大圧下ロール50を配置して、第1撹拌装置42及び第2撹拌装置44の電磁力の波形を設定して、鋳片Sを鋳造した。
<図5の表についての説明>
ここで、図5の表について説明する。図5の表に示されるように、各実施例及び各比較例における、鋳造された鋳片Sの厚みを鋳片厚(mm)、鋳造された鋳片Sの幅を鋳片幅(mm)とした。
また、電磁撹拌の欄には、第1撹拌装置42及び第2撹拌装置44の各条件、第1撹拌装置42及び第2撹拌装置44の関係についての項目が記載されている。
ここで、実施例1〜27及び比較例1〜9における電磁撹拌の欄には、オン、オフの項目が記載されている。オンは各撹拌装置42、44が電磁力を発生している時間を意味し、オフは各撹拌装置42、44が電磁力の発生を停止している時間を意味する。これに対して、実施例17及び18におけるオン、オフの項目には、「−」と記載されている。このように「−」と記載した意味は、実施例17及び18が後述する連続モードの例であることから、各撹拌装置42、44が電磁力の発生を停止している時間がないためである。
また、第1撹拌装置42の欄の中心fsとは、第1撹拌装置42の中心42Aを通過の際の鋳片Sの未凝固部の鋳片中心固相率、第2撹拌装置44の欄の中心fsとは、第2撹拌装置44の中心44Aを通過の際の鋳片Sの未凝固部の鋳片中心固相率を意味する。
また、電磁撹拌の欄には、溶鋼流速(m/s)が記載されている。ここで、溶鋼流速(m/s)は、鋳片Sの鋳造方向(移動方向)における第2撹拌装置44が配置されている位置での最大の流速(m/s)である。溶鋼流速(m/s)は、直接測定することができない物理量であることから、鋳造後の鋳片Sの断面に対してEPMA(Electron Probe Micro Analyzer)による面分析を行い、高橋らの論文(鉄と鋼 61(1975)p.50)の式(下記の式(2)、式(3)及び式(4))に基づいて算出して求めた。
式(2) u=7500・S/(1−S)・V
式(3) S=(K−1)/(K−1)
式(4) K=C/C
ここで、Kは実効分配係数、Cは鋳片深さ方向位置でのEPMA測定による各元素濃度、Cは溶鋼の溶質濃度、Kは平衡分配係数でK =0.19、K Si=0.77、K Mn=0.23、K =0.05である。
なお、平均溶鋼流速(m/min)とは、第1撹拌装置42及び第2撹拌装置44での未凝固部内の同じ向きの溶鋼流速(m/min)の平均である。
そして、実施例1〜27及び比較例1〜9は、上記項目により、以下の各グループ(第1〜第6グループ)に分けることができる。
[第1グループ]
第1グループは、電磁撹拌の欄の各項目において、第1撹拌装置42及び第2撹拌装置44の撹拌モードが交番(交番モード)で、タイミングの項目が同期((τ2/T2)/(τ1/T1)×100%の欄が100%)とされているグループである。第1グループは、実施例1、5、7、11及び13並びに比較例4が属する。第1グループにおける実施例5及び比較例4以外は、本実施形態に対して、デューティ比τ1/T1及びデューティ比τ2/T2並びに後述する溶鋼速度が異なる点以外は、同じ条件とされている。
[第2グループ]
第2グループは、電磁撹拌の欄の各項目において、第1撹拌装置42及び第2撹拌装置44の撹拌モードが交番で、タイミングの項目が一部同期((τ2/T2)/(τ1/T1)×100%の欄が100%以外)とされているグループである。第2グループは、実施例19、23及び25が属する。第2グループの場合、第2撹拌装置44により鋳片Sにかけられる電磁力のデューティ比τ2/T2が、第1撹拌装置42により鋳片Sにかけられる電磁力のデューティ比τ1/T1と異なる。ここで、本明細書でいう一部同期とは、第2撹拌装置44が鋳片Sの未凝固部における第1撹拌装置42により電磁撹拌された部分に、第1撹拌装置42が当該部分にかけた電磁力と同じ向きの電磁力を異なる時間かけて、当該部分を電磁撹拌することを意味する。
[第3グループ]
第3グループは、電磁撹拌の欄の各項目において、第1撹拌装置42及び第2撹拌装置44の撹拌モードが並進(並進モード)で、タイミングの項目が同期とされているグループである。第3グループは、実施例4、6、10及び14並びに比較例5及び6が属する。ここで、並進モードとは、図6に示されるように、装置奥行き方向奥側に向く矩形状の電磁力を発生し、次いで一定期間、電磁力の発生を停止する動作を繰り返すモードをいう。
例えば、実施例4の場合、図6に示されるように、第1撹拌装置42は、鋳片Sの鋳造時において、期間t1aとして35秒間、装置奥行き方向奥側に向く矩形状の電磁力を発生し、次いで期間t1bとして10秒間、電磁力の発生を停止する動作を繰り返す。また、第1撹拌装置42により鋳片Sにかけられる電磁力の周期T1は、期間t1aと、期間t1bとの和である45(s)とされている。ここで、期間t1aを矩形波のパルス幅τ1と定義すると、第1撹拌装置42により鋳片Sにかけられる電磁力のデューティ比τ1/T1は、0.78である。また、実施例4の場合、第2撹拌装置44は、鋳片Sの鋳造時において、期間t2aとして35秒間、装置奥行き方向奥側に向く矩形状の電磁力を発生し、次いで期間t2bとして10秒間、電磁力の発生を停止する動作を繰り返す。第2撹拌装置44により鋳片Sにかけられる電磁力の周期T2は、期間t2aと、期間t2bとの和である45(s)とされている。ここで、期間t2aを矩形波のパルス幅τ2と定義すると、第2撹拌装置44により鋳片Sにかけられる電磁力のデューティ比τ2/T2は、0.78である。なお、第2撹拌装置44の電磁力における、第1撹拌装置42の電磁力に対する位相に相当する時間Δt(図2のグラフ参照)は、第1撹拌装置42の中心42Aの位置と第2撹拌装置44の中心44Aの位置との移動経路に沿う間隔を、移動経路を移動する鋳片Sの移動速度(m/min)、すなわち、鋳造速度(m/min)で除した値とされている。以上より、第3グループの場合、鋳片Sの未凝固部における第1撹拌装置42により電磁撹拌された部分は、第2撹拌装置44により同じ向きの電磁力が同じ期間かけられて電磁撹拌される。
[第4グループ]
第4グループは、電磁撹拌の欄の各項目において、第1撹拌装置42及び第2撹拌装置44の撹拌モードが並進(並進モード)で、タイミングの項目が一部同期とされているグループである。第2グループは、実施例22及び24が属する。第4グループの場合、第2撹拌装置44により鋳片Sにかけられる電磁力のデューティ比τ2/T2が、第1撹拌装置42により鋳片Sにかけられる電磁力のデューティ比τ1/T1と異なる。
[第5グループ]
第5グループは、電磁撹拌の欄の各項目において、第1撹拌装置42及び第2撹拌装置44の撹拌モードの一方が交番(交番モード)で、他方が並進(並進モード)とされているグループである。第5グループは、実施例2、3、8、9、12、15、16、20、21、26及び27並びに比較例1、2、3、7、8及び9が属する。
[第6グループ]
第6グループは、電磁撹拌の欄の各項目において、第1撹拌装置42及び第2撹拌装置44の撹拌モードが連続(前述の連続モード)とされているグループである。第6グループは、実施例17及び18が属する。
また、大圧下ロール50の欄の中心fsは、大圧下ロール50(の最近接位置)を通過の際の鋳片Sの未凝固部の鋳片中心固相率を意味する。また、大圧下ロール50の欄の距離(mm)は、第2撹拌装置44(の中心44A)の位置から大圧下ロール50(の最近接位置)までの鋳片Sの移動方向に沿った距離を意味する。
<評価方法>
図5の表に示される、実施例1〜27と、比較例1〜9とについて、図5の表の条件で、鋳片Sを鋳造して、最大偏析度の値を求めた。そして、最大偏析度の値が1.30未満の場合を合格、最大偏析度の値が1.30以上の場合を不合格として評価した。最大偏析度の値は、本実施形態の説明した方法により求めた。
<評価結果>
図5の表によれば、実施例1〜27は、すべて合格であった。これに対して、比較例1〜9は、すべて不合格であった。
<考察>
以下、評価結果についての考察を説明する。
[考察1]
上記の評価結果のとおり、実施例1〜27は、比較例1〜9に比べて、鋳造された鋳片Sの品質が優れているといえる。ここで、実施例1〜27の場合、大圧下ロール50の距離(鋳片Sの移動経路における撹拌装置40から大圧下ロール50までの距離)は、図5の表のとおり、2.0(m)以上5.0(m)以下の範囲内であった。これに対して、比較例1〜9の場合、大圧下ロール50の距離は、5.5(m)以上7.0(m)以下の範囲内であった。この評価結果から、実施例1〜4及び6〜27の場合、本実施形態(実施例5)の場合と同様に、前述の第1の効果を奏すると考えられる。なお、何れの実施例にも大圧下ロール50の距離が2.0(m)未満の例はないが、前述の第1の効果の説明において推考したメカニズムを勘案すると、大圧下ロール50の距離が2.0(m)未満であっても前述の第1の効果を奏すると考えられる。実施例において大圧下ロール50の距離が2.0(m)未満の例がないのは、第2撹拌装置44との関係で大圧下ロール50を配置することができなかったに過ぎない。
[考察2]
第1グループ及び第2グループに属する実施例は、本実施形態(実施例5)と同様に、第1撹拌装置42及び第2撹拌装置44による電磁撹拌が交番モードであった。別の見方をすれば、第1グループ及び第2グループに属する実施例以外の実施例は、少なくとも第1撹拌装置42及び第2撹拌装置44による電磁撹拌の一方が交番モードで電磁撹拌をしていなかった。例えば、実施例2では、第1撹拌装置42による電磁撹拌が交番モードであるが、第2撹拌装置44による電磁撹拌が並進モードであった。実施例14では、第1撹拌装置42及び第2撹拌装置44による電磁撹拌が並進モードであった。また、実施例17及び18は、第1撹拌装置42及び第2撹拌装置44による電磁撹拌が連続モードであった。すなわち、実施例17及び18は、第1撹拌装置42及び第2撹拌装置44が交番モードで電磁撹拌をしていなかった。しかしながら、第1グループ及び第2グループに属する実施例以外の実施例は、図5の表に示されるとおり、第1撹拌装置42及び第2撹拌装置44の一方又は両方による電磁撹拌が交番モードでなくても合格であった。以上のことから、前述の第1の効果は、第1撹拌装置42及び第2撹拌装置44による電磁撹拌のモードに関わらず、奏するといえる。
[考察3]
第1グループ及び第2グループに属する実施例は、図5の表に示されるとおり、何れの場合も評価結果が合格である。ここで、第1グループ及び第2グループに属する実施例は、本実施形態(実施例5)の場合と同様に、第1撹拌装置42及び第2撹拌装置44による電磁撹拌が交番モードである場合の例に相当する。第6グループに属する実施例は、第1撹拌装置42及び第2撹拌装置44による電磁撹拌が連続モードである場合の例(前述の第2比較形態の例)に相当する。そして、第1グループ及び第2グループに属する実施例と、第6グループに属する実施例とを比較すると、第1グループ及び第2グループに属する実施例は、第6グループに属する実施例に比べて、最大偏析度の値が小さい(1.0に近い)。この評価結果から、第1グループ及び第2グループに属する実施例の場合、本実施形態(実施例5)の場合と同様に、前述の第2の効果を奏すると考えられる。
なお、図5の表によれば、第3グループ、第4グループ及び第5グループに属する実施例は、第6グループに属する実施例に比べて、最大偏析度の値が小さい(1.0に近い)。ここで、第3グループ、第4グループ及び第5グループに属する実施例は、第1撹拌装置42及び第2撹拌装置44による電磁撹拌が交番モードである場合の例には相当しない。しかしながら、第3グループ、第4グループ及び第5グループに属する実施例は、第1撹拌装置42及び第2撹拌装置44が一定の電磁力を発生している期間と、発生していない期間とを交互に繰り返して矩形状の電磁力を発生し、第2撹拌装置44によりかけられる電磁力が、第1撹拌装置42によりかけられる電磁力に対し、向きが同じで同期又は一部同期している。そのため、第3グループ、第4グループ及び第5グループに属する実施例は、第6グループに属する実施例に比べて、溶鋼の撹拌効果が促進されたと考えられる。
以上が、実施例についての説明である。
以上のとおり、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明の技術的範囲には前述した実施形態以外の形態も含まれる。例えば、本発明の技術的範囲には、下記のような形態も含まれる。
本実施形態及び実施例の説明では、矩形波の電磁力がかけられる期間と電磁力がかけられない期間とを実施例1〜16、19〜27のように例示して説明した。しかしながら、連続鋳造機が前述の構成Aを有すれば、矩形波の電磁力がかけられる期間と電磁力がかけられない期間とは、実施例1〜16、19〜27の例示と異なっていてもよい。
本実施形態及び実施例の説明では、撹拌装置40が第1撹拌装置42と第2撹拌装置44とを含んで構成されているとして説明した。しかしながら、連続鋳造機が前述の構成Aを有すれば、撹拌装置40に第1撹拌装置42がなくてもよい。この場合において、第2撹拌装置44により鋳片Sに電磁力がかけられて未凝固部が電磁撹拌できれば、第2撹拌装置44が鋳片Sにかける電磁力の波形のモードは、交番モード、並進モード、連続モードその他の撹拌モードであってもよい。
また、本実施形態及び実施例では、時間Δt(図2及び図6のグラフ参照)は、第1撹拌装置42の中心42Aの位置と第2撹拌装置44の中心44Aの位置との移動経路に沿う間隔を、鋳造速度(m/min)で除した値であるとして説明した。しかしながら、第2撹拌装置44が鋳片Sの未凝固部における第1撹拌装置42により電磁撹拌された部分に、第1撹拌装置42が当該部分にかけた電磁力と同じ向きの電磁力をかけて、当該部分を電磁撹拌することができれば、時間Δtが、第1撹拌装置42の中心42Aの位置と第2撹拌装置44の中心44Aの位置との移動経路に沿う間隔を鋳造速度(m/min)で除した値でなくてもよい。別言すれば、第2撹拌装置44の電磁力における、第1撹拌装置42の電磁力に対する位相は、第2撹拌装置44によりかけられる電磁力が第1撹拌装置42によりかけられる電磁力に対し向きが同じで同期又は一部同期していれば、図2及び図6に例示されている時間Δtと異なっていてもよい(ずれていてもよい)。
本実施形態並びに実施例の説明では、各撹拌装置42、44は、正面側から見ると、移動経路の上側の位置に配置されているとして説明した(図1参照)。しかしながら、各撹拌装置42、44が鋳片の移動方向において大圧下ロール50よりも上流側に配置され、かつ、各撹拌装置42、44が鋳片Sに電磁力をかけて、未凝固部を電磁撹拌することができる構成であれば、各撹拌装置42、44の位置は移動経路の上側でなくてもよい。すなわち、各実施形態では、図6に示されるように、第1撹拌装置42が破線内P1に、第2撹拌装置44が破線内P3に配置されているが、第1撹拌装置42が破線内P2に、第2撹拌装置44が破線内P4に配置されていてもよい。また、第1撹拌装置42が破線内P1に、第2撹拌装置44が破線内P4に配置されていてもよい。また、第1撹拌装置42が破線内P2に、第2撹拌装置44が破線内P3に配置されていてもよい。
10 連続鋳造機
40 撹拌装置
42 第1撹拌装置
44 第2撹拌装置
50 大圧下ロール(圧下装置の一例)

Claims (3)

  1. 内部に未凝固部を含む鋳片の移動経路に配置され、前記未凝固部を電磁撹拌する撹拌装置と、
    前記移動経路における前記撹拌装置よりも前記鋳片の移動方向に沿った下流側の5(m)以内に配置され、前記鋳片を大圧下する圧下装置と、
    を備えた連続鋳造機。
  2. 前記撹拌装置は、前記鋳片に矩形波の電磁力をかけて、前記鋳片の未凝固部を電磁撹拌する第1撹拌装置と、前記移動経路における前記第1撹拌装置よりも前記移動方向の下流側に配置され、前記鋳片に矩形波の電磁力をかけて、前記未凝固部を電磁撹拌する第2撹拌装置と、を含んで構成され、
    前記第2撹拌装置は、前記未凝固部における前記第1撹拌装置により電磁撹拌された部分に、前記第1撹拌装置が当該部分にかけた電磁力と同じ向きの電磁力をかけて、前記部分を電磁撹拌する、
    請求項1に記載の連続鋳造機。
  3. 鋳片の移動経路を移動する前記鋳片の未凝固部を電磁撹拌する工程と、
    前記移動経路における前記未凝固部を電磁撹拌した位置よりも前記鋳片の移動方向に沿った下流側の5(m)以内の位置で、前記鋳片を大圧下する工程と、
    を含む連続鋳造方法。
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