JP2002126856A - 連続鋳造方法と鋳片 - Google Patents

連続鋳造方法と鋳片

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JP2002126856A
JP2002126856A JP2000321137A JP2000321137A JP2002126856A JP 2002126856 A JP2002126856 A JP 2002126856A JP 2000321137 A JP2000321137 A JP 2000321137A JP 2000321137 A JP2000321137 A JP 2000321137A JP 2002126856 A JP2002126856 A JP 2002126856A
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continuous casting
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stirring
coil
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Hiroshi Harada
寛 原田
Katsuhiro Sasai
勝浩 笹井
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微細な等軸晶で充填された鋳片を連続鋳造で
製造する。 【解決手段】 鋳型1内溶鋼プール中の水平断面内で攪
拌流を形成する際、電磁撹拌装置4のコイル中心高さD
(m)と鋳造速度V(m/分)の比D/Vが0.2以下
の領域に電磁撹拌装置4を設置し、かつ攪拌流の流速U
(m/秒)を0.7m/秒以上とする。攪拌流速、流動
方向を時間変化させること、その際、通電時間(to
n)、停止時間(toff)が下記関係式を満足するこ
とが好ましい。 |ton−LD2/2UmaxC|≦2 toff≦1 L:鋳片サイズ(m)、D:湯面から電磁攪拌コイルの
中心までの距離(m)、Umax:コイル中心での攪拌
流速の最大値(m/秒)、C:パラメータ

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は等軸晶率が高くかつ
等軸晶径が小さい鋳片の連続鋳造方法とその鋳片に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ブルーム鋳造においては、例えば特開平
6−126405号公報、特開平6−126406号公
報に示されているように、中心部の偏析・ポロシティを
防止するため、電磁攪拌を適用することや溶鋼過熱度を
低くすることで凝固組織の等軸晶化をはかるとともに、
凝固末期部位において鋳片の厚み方向に圧下し凝固収縮
による流動を防止することが図られてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】鋳片サイズを大断面の
ブルームから小断面のビレットとし、鋳造後の分塊圧延
を省略することができれば、大幅な製造コストの低減が
図れる。しかしながら、ビレット鋳造においては、鋳造
後の圧延率がブルーム材に比べて小さいため、偏析粒径
をさらに小さくする必要がある。加えて、ブルーム鋳造
のように凝固末期軽圧下にて偏析粒径を低減しようとす
ると、ビレットの場合、鋳片断面形状が小さいため、圧
下効率がブルーム材と比較して悪いため、偏析やポロシ
ティの低減効果が不十分となりやすい。
【0004】そのため、本発明は偏析・ポロシティを低
減するため微細な等軸晶で充填された鋳片を製造するた
めの連続鋳造方法とその鋳片を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下の〜
のとおりである。
【0006】 鋳型内溶鋼プール中の水平断面内で攪
拌流を形成するに際し、電磁撹拌装置のコイル中心高さ
D(m)と鋳造速度V(m/分)の比D/Vが0.2以
下の領域に電磁撹拌装置を設置し、かつ攪拌流の流速U
(m/秒)を0.7m/秒以上とすることで凝固組織の
微細等軸晶化を図ることを特徴とする連続鋳造方法。
【0007】 前記の連続鋳造方法において、攪拌
流速、流動方向を時間変化させ凝固組織の微細等軸晶化
を図ることを特徴とする連続鋳造方法。
【0008】 前記の連続鋳造方法において、攪拌
流速、流動方向を時間変化させる際に、通電時間(to
n)、停止時間(toff)が下記関係式を満足するこ
とを特徴とする連続鋳造方法。 |ton−LD2/2UmaxC|≦2 toff≦1 ここで、L:鋳片サイズ(m)、D:湯面から電磁攪拌
コイルの中心までの距離(m)、Umax:コイル中心
での攪拌流速の最大値(m/秒)、C:パラメータであ
る。
【0009】 前記〜のいずれかの連続鋳造方法
において、電磁攪拌装置下方で幅方向にほぼ一様な磁束
密度分布を有する直流磁界を厚み方向に印加し凝固組織
の微細等軸晶化を図ることを特徴とする連続鋳造方法。
【0010】 前記〜のいずれかの連続鋳造方法
で鋳造された鋳片厚み方向の中央部位が等軸晶径が2m
m以下の組織で充填されていることを特徴とする鋳片。
【0011】
【発明の実施の形態】発明者らは、表1、表2に示す様
々な条件で鋳造実験を行い凝固組織との関係を調査解析
した。その結果、鋳型内湯面近傍を強攪拌することで、
凝固組織が極めて微細な等軸晶で満たされた鋳片が得ら
れることを見いだした。
【0012】
【表1】
【0013】
【表2】
【0014】その条件としては、図1に示すようにコイ
ル中心高さD(m)と鋳造速度V(m/分)との比であ
るD/Vが0.2以下の領域に電磁攪拌装置4を設置し
かつ攪拌流速Uを0.7m/秒以上とすることで極めて
微細な等軸晶が形成される。ここでこの比は凝固時間を
意味し、これがこの値以下の領域であれば、凝固シェル
厚が薄くなり、熱抵抗が小さくなる。攪拌流7を付与す
ることで、溶鋼/凝固シェル間の熱流束を高めることが
できるが、この条件であれば、溶鋼/凝固シェル界面か
ら鋳型間のトータルの熱抵抗が小さくなり、鋳型1内で
溶鋼の持っている過熱度を急速に奪うことができる。よ
ってD/Vが0.2以下で攪拌流速が0.7m/秒以上
とすることによって凝固組織の微細等軸晶化効果が顕著
となる。
【0015】ただし、鋳造条件によっては強攪拌しすぎ
ることにより弊害が発生することもあるため、図2に示
すように、電磁攪拌装置4に印加する電流を時間変化さ
せることで、図3に示すように、攪拌流速並びに攪拌方
向を電磁攪拌の周波数と異なる周期で周期的に切り替え
付与しても構わない。このようにすることで、強攪拌に
よる湯面での乱れを抑制することができる。これは、電
磁攪拌装置4によってプール内に形成される攪拌流は、
粘性の影響で上下に伝わり、深さ方向の流動分布を形成
するため、電磁攪拌装置4に印加する電流を周期的に時
間変化させることで、例えば湯面位置での流動が発達す
る前にコイル中心位置での攪拌流の方向や流速が切り替
わるため、コイル中心位置で強攪拌しても湯面位置では
攪拌流速を小さくすることができることによる。
【0016】また、電流の印加パターンについて様々な
条件で鋳造を行い凝固組織との関係を調査した。その結
果を表3に示すが、図2における通電時間ton、停止
時間toffが下記関係式を満足するように電流を印加
することで一方向に攪拌する場合と比較しより微細な等
軸晶で充填された鋳片をえることができた。
【0017】|ton−LD2/2UmaxC|≦1 toff≦1 ここで、Umax:コイル中心での攪拌流速の最大値
(m/秒)、C:パラメータである。
【0018】
【表3】
【0019】このような印加パターンが適するのは、通
電時間が長くなると徐々に攪拌流速の影響範囲が拡大し
湯面まで流れの影響が伝わってくる。凝固組織の微細等
軸晶化を図る観点からすれば、この時間はある程度長く
とる必要があるが、一方湯面での攪拌流速が臨界値を越
えるとパウダー巻き込みや初期凝固の不均一が生じ割れ
性の欠陥が生じる。そのため、適正な通電時間が存在す
ることになる。ここで、パラメータCとして0.003
を用いると実際の傾向をよく説明できる。また、停止時
間が長くなれば凝固界面には電磁力は作用せず、凝固前
面の流体が慣性で回るのみとなる。加えて、流れの風上
の方向にデンドライトは傾くことが知られているが、停
止時間を短くし逆方向に攪拌することでデンドライトの
成長が不安定となり、デンドライトの溶断効果が一方向
に攪拌した場合と比較し大きくなる。そのデンドライト
溶断効果と停止時間との関係を調査したところ1秒以下
にすることで凝固組織の微細等軸晶化を図ることができ
た。また、加速時間、減速時間についてはともに短けれ
ば短いほどよく、それぞれ通電時間、停止時間に含めて
考える。
【0020】さらに、図4に示すように、電磁攪拌装置
4の下方に直流磁界発生装置10を設置し、鋳片幅方向
にほぼ一様な磁束密度分布を有する直流磁界を厚み方向
に印加することでノズル吐出流の侵入を抑制した状態で
上部プール20を強攪拌することができるので、溶鋼過
熱度を効率的に除去でき、下部プール21の溶鋼過熱度
をさらに低減でき、等軸晶率の高いかつ微細な等軸晶を
多数生成させる上で有効である。
【0021】このようにして鋳造された鋳片は極めて微
細な等軸晶で充填されており、鋳片厚み方向中央部での
等軸晶の直径を安定的に2mm以下とすることができ、
偏析粒径を低減するとともにポロシティの発生を抑制す
ることができる。
【0022】また、本発明は潤滑剤としてオイルを用い
かつ浸漬ノズルを用いずタンディッシュから鋳型内に溶
鋼を注入する方式においても適用できる。
【0023】
【実施例】発明者らは、表4に示す様々な条件で鋳造実
験を行い凝固組織、偏析粒径との関係を調査解析した。
結果を表5、表6に示すが、本発明の方法を用いること
で、鋳片厚み中央部の凝固組織径を2mm以下にするこ
とができ、偏析粒径を小さくできることがわかる。
【0024】
【表4】
【0025】
【表5】
【0026】
【表6】
【0027】
【発明の効果】本発明の方法を用いることで、凝固組織
が極めて微細な等軸晶で充填された鋳片を得ることが出
来る。そのため、凝固末期部での軽圧下を適用すること
なく、偏析やポロシティの発生を低減できる。このよう
な条件で凝固末期部に軽圧下装置を設置し軽圧下を行う
と、圧下装置がある領域の鋳片中心部が等軸晶で充填さ
れているため、安定して凝固収縮による流動を防止で
き、偏析粒径をさらに小さくすることができる。さら
に、C濃度が0.45%近傍の等軸晶化し難い鋼種にお
いても高い等軸晶でかつ等軸晶径が小さな鋳片が得ら
れ、鋳片内部品位が大幅に向上する。このように様々な
鋼種で偏析粒径が制御できるので、分塊圧延を省略で
き、鋳片製造コストを削減できる。かつ、偏析粒径が低
減できるので、燐、硫黄濃度を高く設定でき、溶鋼コス
トを大幅に削減することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の連続鋳造方法の一方向の攪拌流を形成
する例を示す図である。
【図2】電磁撹拌装置に印加する電流の時間変化(a)
並びにコイル中心位置での凝固シェル前面の流速の時間
変化(b)をそれぞれ示す図である。
【図3】本発明の連続鋳造方法の振動攪拌流を形成する
例を示す図である。
【図4】本発明の連続鋳造方法の一方向の攪拌流を形成
するとともにその下側に直流磁界を付与する例を示す図
である。
【符号の説明】
1 鋳型 2 浸漬ノズル 3 パウダー 5 凝固シェル 6 等軸晶 4 電磁攪拌装置 7 攪拌流 10 直流磁界発生装置 17 振動攪拌流 20 上部プール 21 下部プール

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋳型内溶鋼プール中の水平断面内で攪拌
    流を形成するに際し、電磁撹拌装置のコイル中心高さD
    (m)と鋳造速度V(m/分)の比D/Vが0.2以下
    の領域に電磁撹拌装置を設置し、かつ攪拌流の流速U
    (m/秒)を0.7m/秒以上とすることで凝固組織の
    微細等軸晶化を図ることを特徴とする連続鋳造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の連続鋳造方法において、
    攪拌流速、流動方向を時間変化させ凝固組織の微細等軸
    晶化を図ることを特徴とする連続鋳造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の連続鋳造方法において、
    攪拌流速、流動方向を時間変化させる際に、通電時間
    (ton)、停止時間(toff)が下記関係式を満足
    することを特徴とする連続鋳造方法。 |ton−LD2/2UmaxC|≦2 toff≦1 ここで、L:鋳片サイズ(m)、D:湯面から電磁攪拌
    コイルの中心までの距離(m)、Umax:コイル中心
    での攪拌流速の最大値(m/秒)、C:パラメータであ
    る。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか記載の連続鋳造
    方法において、電磁攪拌装置下方で幅方向にほぼ一様な
    磁束密度分布を有する直流磁界を厚み方向に印加し凝固
    組織の微細等軸晶化を図ることを特徴とする連続鋳造方
    法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか記載の連続鋳造
    方法で鋳造された鋳片厚み方向の中央部位が等軸晶径が
    2mm以下の組織で充填されていることを特徴とする鋳
    片。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017024037A (ja) * 2015-07-21 2017-02-02 新日鐵住金株式会社 溶鋼の連続鋳造方法および連続鋳造鋳片

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017024037A (ja) * 2015-07-21 2017-02-02 新日鐵住金株式会社 溶鋼の連続鋳造方法および連続鋳造鋳片

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