JP2018137354A - 太陽電池モジュールの製造方法、及び太陽電池モジュール製造装置 - Google Patents

太陽電池モジュールの製造方法、及び太陽電池モジュール製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】太陽電池モジュールの製造において、集電線に生じる反りの抑制を可能とした製造方法を提供する。【解決手段】可撓性基板上に、一対の電極と該電極間に配置される光電変換層と、を少なくとも有する太陽電池素子及び集電線を備えた太陽電池の製造方法であって、集電線を、前記太陽電池素子の一方の電極に電気的に接続させて設置する集電線設置工程を含み、前記集電線設置工程は、集電線リールから供給された集電線を押圧機構によって太陽電池素子に押圧することで、集電線を太陽電池素子に設置する工程であり、前記集電線リールから供給される集電線は、搬送方向に向かって前記押圧機構の直前に配置されたリール又はロールから前記押圧機構までの間を結ぶ直線から外れた曲部を有するように搬送される、製造方法。【選択図】図3

Description

本発明は、太陽電池素子の製造方法に関し、特に、可撓性を有するフレキシブル太陽電池モジュールの製造方法に関する。
アモルファスシリコン太陽電池素子や有機薄膜太陽電池素子などを、製造効率が圧倒的に高いロール・ツー・ロール方式により、プラスチックフィルムのような可撓性を有するフレキシブル基板上に薄膜を積層させることにより、軽量であるため設置場所を選ばず、かつ低コストで発電できる太陽電池の製造方法が検討されている(例えば特許文献1、2参照)。
複数の太陽電池素子を直列または並列に電気的に接続した太陽電池モジュールには、発電された電力をモジュール外部に取り出すために、通常、集電線が設置されている。プラスチックフィルムのような可撓性基板を用いた太陽電池モジュールには、集電線をモジュールに固定するために、フレキシブル太陽電池モジュールと集電線の間に導電性接着剤を使用することが提案されている(例えば、特許文献3)。
特開2015−144272号公報 特開2016−126964号公報 特開平08−213643号公報
フレキシブル太陽電池モジュールに集電線を特許文献3と同様の方法で固定する場合、通常、導電性接着剤が付与された集電線が巻かれたロールから集電線を引き出し、引き出した集電線を押圧機構によって太陽電池素子の電極に押圧することで、集電線が太陽電池素子の電極に電気的に接続されて配置される。しかしながら、このような方法で集電線を太陽電池素子の電極に設置する場合、集電線設置後の太陽電池モジュールに反りが生じる場合があることが明らかとなった。
本発明は、フレキシブル太陽電池モジュールの製造において、集電線設置後に太陽電池モジュールに生じる反りや変形が発生する問題を解決することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく検討を重ね、集電線の搬送方向に張力が付与された状態で太陽電池素子の電極に集電線を配置しようとすると、集電線が伸長された状態で太陽電池素子の電極に設置されることになるため、伸張した集電線の収縮により太陽電池モジュールに反りや変形が発生するという知見を得た。
このような知見に基づき、押圧機構により集電線を太陽電池素子に配置する工程において、集電線リールから搬送される集電線に、供給方向に張力を付与しない状態で、押圧機構により集電線を太陽電池素子に配置することで、上記課題を解決できることを見出した。そして、材料が撓んだ状態で押圧機構に搬送する手段を見出し、本発明を完成させた。
本発明は、以下のものを含む。
[1]可撓性基板上に、一対の電極と該電極間に配置される光電変換層と、を少なくとも
有する太陽電池素子及び集電線を備えた太陽電池の製造方法であって、
集電線を、前記太陽電池素子の一方の電極に電気的に接続させて設置する集電線設置工程を含み、
前記集電線設置工程は、集電線リールから供給された集電線を押圧機構によって太陽電池素子に押圧することで、集電線を太陽電池素子に設置する工程であり、
前記集電線リールから供給される集電線は、搬送方向に向かって前記押圧機構の直前に配置されたリール又はロールから前記押圧機構までの間を結ぶ直線から外れた曲部を有するよう搬送される、製造方法。
[2]集電線リールから押圧機構までの間に集電線引出ロールを有し、前記集電線は、前記集電線引出ロールと前記押圧機構までの間を結ぶ直線から外れた曲部を有するよう搬送される、[1]に記載の製造方法。
[3]前記可撓性基板は、厚さ20μm以上200μm以下のポリエステル樹脂フィルムであることを特徴とする、[1]または[2]に記載の製造方法。
[4]太陽電池が、有機薄膜太陽電池又はペロブスカイト太陽電池である、[1]から[4]のいずれかに記載の製造方法。
[5]集電線を供給する集電線リール、
前記集電線リールから供給された集電線を、太陽電池素子に押圧する押圧機構、及び
前記集電線リールから供給された集電線が、搬送方向に向かって押圧機構の直前に配置されたリール又はロールから押圧機構までの間を結ぶ直線から外れた曲部を有するよう搬送されるよう制御し得る搬送制御機構、を備える、太陽電池モジュールの製造装置。
[6]前記集電線リールから押圧機構までの間に集電線押出ロールを有する、[5]に記載の太陽電池モジュール製造装置
本発明により、フレキシブル太陽電池モジュールの製造において、集電線配置後に太陽電池モジュールに生じる反りや変形の抑制を可能とした製造方法を提供できる。
太陽電池素子の一形態を示す模式図である。 太陽電池モジュール製造装置の一形態を示す模式図である。 太陽電池モジュール製造装置の一形態を示す模式図である。
以下、本発明について、具体的な態様を示しながら詳細に説明するが、本発明は例示する具体的態様に限定されないことはいうまでもない。また、発明の説明において図面を用いるが、用いる図面はいずれも具体的実施形態を模式的に示すものであって、理解を深めるべく部分的な強調、拡大、縮小、又は省略等を行っており、各構成部材の縮尺や形状等を正確に表すものとはなっていない場合がある。
本発明の実施形態は、可撓性基板上に、一対の電極と該電極間に配置される光電変換層と、を少なくとも有する太陽電池素子及び集電線を備えた太陽電池モジュールの、製造方法である。以下、図1を参照して、太陽電池素子の構成を説明する。
図1に示すように、太陽電池素子107は、可撓性基板106上に、下部電極101及び上部電極105により構成される一対の電極と、該一対の電極間に光電変換層103と、下部電極101と光電変換層103との間に下部バッファ層102と、上部電極105と光電変換層103との間に上部バッファ層を有する。なお、下部電極とは、可撓性基板106側に積層される電極を意味し、上部電極とは、可撓性基板106を下部とした際に、下部電極よりも上部に形成される電極を意味する。なお、下部バッファ層102及び上部バッファ層104は、必ずしも両方を有する必要はなく、少なくとも一方のバッファ層
を有していればよい。また、太陽電池素子は、上記以外の別の層を任意で有していてもよい。
<可撓性基板106>
可撓性基板106は、太陽電池素子を構成する支持部材である。可撓性基板106は、ロール・ツー・ロール方式にも適用できるよう、ロールに巻回できる程度の可撓性を有する材料で形成される。具体的には、直径6インチのロールに巻いた際に割れない基板を可撓性基板と称する。
具体的には樹脂材料により形成されてよく、例えばポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートなどのポリエステル類、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、ナイロン、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、エチレンビニルアルコール共重合体、フッ素樹脂フィルム、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状ポリオレフィン、セルロース、アセチルセルロース、ポリ塩化ビニリデン、アラミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリ(メタ)アクリル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリアリレート、ポリノルボルネン等の有機材料などが挙げられる。これらのなかでも、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル類、ポリイミド、ポリ(メタ)アクリル樹脂フィルムが、可撓性基板の形成しやすさの点で好ましい。
可撓性基板106の材料は、1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよいし、積層して用いてもよい。
可撓性基板106の厚さは、ロール巻回可能であれば特段限定されないが、通常20μm以上、好ましくは50μm以上であり、一方、通常1000μm以下、好ましくは500μm以下、より好ましくは200μm以下である。
<一対の電極(101、105)>
一対の電極は、下部電極101及び上部電極105により構成され、一対の電極のうち一方の電極は光電変換層が光を吸収することにより発生する正孔を捕集する機能を有する電極(以下、アノードと称す)であり、他方の電極は、光電変換層が光を吸収することにより発生する電子を捕集する機能を有する電極である(以下、カソードと称す)。下部電極101をアノードとする場合、上部電極105をカソードとし、下部電極101をカソードとする場合、上部電極105をアノードとすることが好ましい。
太陽電池素子107が光を受光して発電するために、一対の電極のうち、少なくとも一方の電極は、透明電極であることが好ましく、他方の電極は、必ずしも透明電極である必要はない。なお透明電極とは、通常60%以上の可視光線透過率を有する電極を意味するが、変換効率を向上させるためには、透明電極の可視光線透過率は70%以上であることが好ましく、一方、上限は特段限定されないが、通常90%以下である。なお、該電極の可視光線透過率は、分光光度計により測定することができ、例えば、製紫外可視近赤外分光光度計UV−3600(島津製作所製)とフィルムサンプルホルダーを用いて測定することができる。測定結果は、JIS R 3106:1998に従って、波長380nm〜900nmまでの透過率が算出され、これらの波長領域の透過率の平均として、透明電極の透過率を算出することができる。
下部電極101及び/又は上部電極105を透明電極とする場合、下部電極101及び/又は上部電極105は、上述の可視光線透過率を有してさえいれば、透明導電層又は金属層による単層で形成されていてもよいし、透明導電層及び金属層との積層により形成されていてもよい。しかしながら、透明電極を透明導電層のみで形成すると、抵抗が高く、良好な導電性を示さない傾向があるために変換効率が低下する場合がある。また、透明電極を薄い金属層のみにより形成する場合、金属層は腐食しやく、経時的に光電変換素子が
劣化する傾向があるために、透明電極とする電極は、透明導電層と金属層の積層により形成することが好ましい。
透明電極層に用いられる材料としては、特段の制限はないが、スズをドープしたインジウム酸化物(ITO)、亜鉛をドープしたインジウム酸化物(IZO)、タングステンをドープしたインジウム酸化物(IWO)、亜鉛とアルミニウムとの酸化物(AZO)、亜鉛とスズの複合酸化物(ZTO)等である。これらの中でも、スズをドープしたインジウム酸化物(ITO)、亜鉛をドープしたインジウム酸化物(IZO)、タングステンをドープしたインジウム酸化物(IWO)、亜鉛とスズの複合酸化物(ZTO)等の非晶質性酸化物を用いることが好ましい。
また、透明導電層は、シート抵抗が100Ω/□以下であることが好ましく、50Ω/□以下であることがさらに好ましく、一方、0.1Ω/□以上であることが好ましい。
金属層の材料は、特段の制限はなく、例えば、金、白金、銀、アルミニウム、ニッケル、チタン、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ナトリウム、クロム、銅、コバルトの等の金属又はその合金が挙げられる。これらのなかでも、金属層を形成する材料は、高い電気伝導性を示すとともに、薄膜における可視光線透過率の高い銀又は銀の合金であることが好ましい。なお、銀の合金としては、硫化又は塩素化の影響を受けにくく薄膜としての安定性を向上させるために、銀と金の合金、銀と銅の合金、銀とパラジウムの合金、銀と銅とパラジウムの合金、銀と白金の合金等が挙げられる。
金属層の膜厚は、透明電極として70%以上の可視光線透過率を維持できる限りにおいて、特段の制限はないが、良好な導電性を得るために1nm以上であることが好ましく、5nm以上であることがより好ましく、一方、光透過率が低下して活性層に入射する光量が低下するのを防ぐために、15nm以下であることが好ましく、10nm以下であることがより好ましい。
上述の通り、一対の電極(101、105)は、一方の電極が透明電極であれば、他方の電極は必ずしも透明電極でなくてもよく、非透明電極であってもよい。非透明電極を用いる場合、特段の制限はないが、例えば、上述したような金属層を厚膜化して形成することにより、非透明電極を形成することができる。なお、下部電極101及び上部電極105を共に透明電極とする場合、下部電極101及び上部電極105はともに、金属層と透明導電層の積層構造であることが好ましい。
下部電極101及び上部電極105の全体の厚さは、特段の制限はなく、光学特性及び電気特性を考慮して任意で選択すればよい。なかでも、シート抵抗を抑えるために、下部電極101及び上部電極105のそれぞれの膜厚は、10nm以上であることが好ましく、20nm以上であることがより好ましく、50nm以上であることがさらに好ましく、一方、高い透過率を維持するために、10μm以下であることが好ましく、1μm以下であることがより好ましく、500nm以下であることがさらに好ましい。
下部電極101をアノードとし、上部電極105をカソードとする場合、下部電極101は上部電極105よりも仕事関数の大きい材料を使用することが好ましい。一方、下部電極101をカソードとして、上部電極105をアノードとする場合、下部電極101は上部電極105よりも仕事関数の小さい材料により形成することが好ましい。なお、太陽電池素子に、後述するような下部バッファ層102及び/又は上部バッファ層104を設けて仕事関数を調整することにより、下部電極101及び上部電極105は同じ仕事関数を有する材料により形成することもできる。
下部電極101及び上部電極105の形成方法は、特段の制限はなく、使用する材料に合わせて公知の方法により形成することができる。例えば、蒸着法、スパッタ法等の真空成膜方法、又はナノ粒子や前駆体を含有するインクを塗布して成膜する湿式成膜法等が挙げられる。なお、下部電極101及び上部電極105に対して表面処理を行うことにより、電気特性や濡れ特性等を改良してもよい。
<バッファ層(102、104)>
太陽電池素子は、一対の電極(101、105)の少なくとも一方の電極と光電変換層103との間にバッファ層を有してもよい。すなわち、上部電極105と光電変換層103との間に上部バッファ層104、及び/又は下部電極101と光電変換層103との間に下部バッファ層102を有する。
バッファ層は、光電変換層103からカソードへの電子取り出し効率を向上させる電子取り出し層又は光電変換層103からアノードへの正孔取り出し効率を向上させる正孔取り出し層に分類される。なお、下部バッファ層102及び上部バッファ層104の両方を設ける場合、下部バッファ層102及び上部バッファ層104の一方の層を正孔取り出し層とし、他方のバッファ層を電子取り出し層とすればよい。例えば、下部電極101をアノードとし、上部電極105をカソードとする場合、下部バッファ層102を正孔取り出し層とし、上部バッファ層104を電子取り出し層とすればよい。一方、下部電極101をカソードとし、上部電極105をアノードとする場合、下部バッファ層102を電子取り出し層とし、上部バッファ層104を正孔取り出し層とすればよい。
電子取り出し層の材料は、光電変換層103からカソードへの電子取り出し効率を向上させることができる材料であれば特段の制限はなく、無機化合物又は有機化合物が挙げられる。
無機化合物の例としては、Li、Na、K又はCs等のアルカリ金属塩;酸化チタン(TiOx)や酸化亜鉛(ZnO)のようなn型半導体酸化物等が挙げられる。なかでも、アルカリ金属塩としては、LiF、NaF、KF又はCsFのようなフッ化物塩が好ましく、n型半導体酸化物としては、酸化亜鉛(ZnO)が好ましい。このような材料の動作機構は不明であるが、Al等で構成されるカソードと組み合わされた際にカソードの仕事関数を小さくし、太陽電池素子内部に印加される電圧を上げる事が考えられる。
有機化合物の例としては、例えば、トリアリールホスフィンオキシド化合物のようなリン原子と第16族元素との二重結合を有するホスフィン化合物;バソキュプロイン(BCP)又はバソフェナントレン(Bphen)のような、置換基を有してもよく、1位及び10位がヘテロ原子で置き換えられていてもよいフェナントレン化合物;トリアリールホウ素のようなホウ素化合物;(8−ヒドロキシキノリナト)アルミニウム(Alq3)のような有機金属酸化物;オキサジアゾール化合物又はベンゾイミダゾール化合物のような、置換基を有していてもよい1又は2の環構造を有する化合物;ナフタレンテトラカルボン酸無水物(NTCDA)又はペリレンテトラカルボン酸無水物(PTCDA)のような、ジカルボン酸無水物のような縮合ジカルボン酸構造を有する芳香族化合物等が挙げられる。
電子取り出し層の材料は特段の制限はないが、LUMOエネルギー準位は、特に限定は無いが、通常−4.0eV以上、好ましくは−3.9eV以上である。一方、通常−1.9eV以下、好ましくは−2.0eV以下である。電子取り出し層の材料のLUMOエネルギー準位が−1.9eV以下であることは、電荷移動が促進されうる点で好ましい。電子取り出し層の材料のLUMOエネルギー準位が−4.0eV以上であることは、n型半導体材料への逆電子移動が防がれうる点で好ましい。
電子取り出し層の材料のHOMOエネルギー準位は、特に限定は無いが、通常−9.0eV以上、好ましくは−8.0eV以上である。一方、通常−5.0eV以下、好ましくは−5.5eV以下である。電子取り出し層の材料のHOMOエネルギー準位が−5.0eV以下であることは、正孔が移動してくることを阻止しうる点で好ましい。
電子取り出し層の材料のLUMOエネルギー準位及びHOMOエネルギー準位の算出方法としては、サイクリックボルタモグラム測定法が挙げられる。例えば、公知文献(国際公開第2011/016430号)に記載の方法を参考にして実施することができる。
正孔取り出し層の材料としては、光電変換層103からアノードへの正孔の取り出し効率を向上させることが可能な材料であれば、特段の制限はないが、例えば、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアセチレン、トリフェニレンジアミン又はポリアニリン等に、スルホン酸及び/又はヨウ素等がドーピングされた導電性ポリマー、スルホニル基を置換基に有するポリチオフェン誘導体、アリールアミン等の導電性有機化合物等の導電性化合物;酸化銅、酸化ニッケル、酸化マンガン、酸化モリブデン、酸化バナジウム又は酸化タングステン等の金属酸化物半導体、ナフィオン、後述のp型半導体等の半導体化合物;が挙げられる。好ましくは、スルホン酸をドーピングした導電性ポリマーであり、より好ましくは、ポリチオフェン誘導体にポリスチレンスルホン酸をドーピングした(3,4−エチレンジオキシチオフェン)ポリ(スチレンスルホン酸)(PEDOT:PSS)である。
バッファ層(101、105)の膜厚は特段の制限はなく用いられるバッファ層材料により適宜設定し得る。バッファ層材料として半導体化合物を用いる場合、電子又は正孔取り出し効率を向上させるために、10nm以上であることが好ましく、30nm以上であることがさらに好ましく、50nm以上であることが特に好ましい。一方、太陽電池素子の内部抵抗を低く保ち、太陽電池素子の変換効率を向上させるために、300nm以下であることが好ましく、200nm以下であることがさらに好ましい。一方、バッファ層材料として導電性化合物を用いる場合、電子又は正孔取り出し効率を向上させるために、10nm以上であることが好ましく、50nm以上であることがさらに好ましく、100nm以上であることが特に好ましい。一方、太陽電池素子の内部抵抗を低く保ち、太陽電池素子の変換効率を向上させるために1000nm以下であることが好ましく、700nm以下であることがさらに好ましく、500nm以下であることが特に好ましい。なお、バッファ層の膜厚は、分光エリプソメトリを用いて平均膜厚を算出することにより求めることができる。
電子取り出し層及び正孔取り出し層の形成方法は特段の制限は無く、使用する材料に合わせて公知の方法により形成することができる。例えば、昇華性を有する材料を用いる場合は蒸着法、スパッタ法等の真空蒸着法により形成することができる。また、溶媒に可溶な材料を用いる場合は、スピンコートやインクジェット等の湿式塗布法等により形成することができる。また、半導体材料を用いる場合は、光電変換層の低分子有機半導体化合物と同様に、前駆体を用いて層を形成した後に前駆体を半導体化合物に変換してもよい。なかでも、PEDOT:PSSを用いる場合、分散液を塗布する方法によって正孔取り出し層を形成することが好ましい。PEDOT:PSSの分散液としては、ヘレウス社製のCLEVIOSTMシリーズや、アグファ社製のORGACONTMシリーズ等が挙げられる。
<光電変換層103>
光電変換層103は、光電変換が行われる層である。すなわち、太陽電池素子107が光を受けると、光が光電変換層103に吸収され、光電変換層103内で電気が発生し、発生した電気がアノード及びカソードから取り出される。
光電変換層103の層構成としては、特段の制限はないが、p型半導体化合物を含有する層とn型半導体化合物を含有する層とが積層された薄膜積層型、又はp型半導体化合物とn型半導体化合物が混合した層(混合層)であるバルクヘテロ型接合型が挙げられる。また、光電変換層103はペロブスカイト化合物を用いて形成することもできる。なお、バルクヘテロ接合型の光電変換層及びペロブスカイト化合物を用いた光電変換層は、該混合層の他にp型半導体化合物を含有する層及び/又はn型半導体化合物を含有する層がさらに積層された構造であってもよい。また、ペロブスカイト化合物を用いて光電変換層を形成する場合、該有機無機混成化合物の下地層として酸化チタン等の多孔質膜を設けてもよい。これらのなかでも、高い変換効率が期待できることから、光電変換層103はバルクヘテロ接合型であることが好ましい。
p型の有機半導体化合物は、特段の制限はなく、p型の低分子有機半導体化合物、p型の有機半導体オリゴマー、及びp型の有機半導体ポリマーが挙げられる。
p型の低分子有機半導体化合物は、特段の制限はないが、テトラベンゾポルフィリン、テトラベンゾ銅ポルフィリン、テトラベンゾ亜鉛ポルフィリン等のポルフィリン化合物;フタロシアニン、銅フタロシアニン、亜鉛フタロシアニン等のフタロシアニン化合物;ナフタロシアニン化合物;テトラセンやペンタセンのポリアセン等が挙げられる。
p型の有機半導体オリゴマーは特段の制限はないが、セキシチオフェン等のオリゴチオフェン又はこれら化合物を骨格として含む誘導体等が挙げられる。
p型の有機半導体ポリマーは、特段の制限はないが、ポリ(3−アルキルチオフェン)などを含むポリチオフェン、ポリフルオレン、ポリフェニレンビニレン、ポリトリアリルアミン、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、チオフェン環又はチオフェン縮合環を含むポリマー等が挙げられる。より具体的には、国際公開第2011/016430号、国際公開第2013/180243号、日本国特開2012−191194号公報等に記載される公知のp型半導体ポリマーが挙げられる。
n型半導体化合物としては、特段の制限はないが、例えば、フラーレン;フラーレン誘導体;8−ヒドロキシキノリンアルミニウムに代表されるキノリノール誘導体金属錯体;ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド又はペリレンテトラカルボン酸ジイミド等の縮合環テトラカルボン酸ジイミド類;ペリレンジイミド誘導体、ターピリジン金属錯体、トロポロン金属錯体、フラボノール金属錯体、ペリノン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、ベンズオキサゾール誘導体、チアゾール誘導体、ベンズチアゾール誘導体、ベンゾチアジアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、アルダジン誘導体、ビススチリル誘導体、ピラジン誘導体、フェナントロリン誘導体、キノキサリン誘導体、ベンゾキノリン誘導体、ビピリジン誘導体、ボラン誘導体;アントラセン、ピレン、ナフタセン又はペンタセン等の縮合多環芳香族炭化水素の全フッ化物;単層カーボンナノチューブ、n型ポリマー(n型高分子半導体材料)等が挙げられる。
これらのなかでも、フラーレン化合物、ボラン誘導体、チアゾール誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、ベンゾチアジアゾール誘導体、N−アルキル置換されたナフタレンテトラカルボン酸ジイミド、N−アルキル置換されたペリレンジイミド誘導体又はn型高分子半導体材料が好ましく、フラーレン化合物、N−アルキル置換されたペリレンジイミド誘導体、N−アルキル置換されたナフタレンテトラカルボン酸ジイミド又はn型高分子半導体化合物がより好ましく、フラーレン化合物が特に好ましい。これらの化合物としては、特段の制限はないが、例えば、国際公開第2011/016430号又は日本国特開2012−191194号公報等の公知文献に記載のものを使用することができる。なお、上記
のうち一種の化合物を用いてもよいし、複数種の化合物の混合物を用いてもよい。
ペロブスカイト化合物は、特段の制限はなく、公知のペロブスカイト化合物が挙げられ、例えば、国際公開第2014/045021号、日本国特開2014−49596号公報、日本国特開2016−82003号公報等に記載のペロブスカイト化合物が挙げられる。
光電変換層103の膜厚は特に限定されないが、通常50nm以上、好ましくは100nm以上であり、一方、通常1000nm以下、好ましくは500nm以下である。光電変換層103の膜厚が50nm以上であることは、膜の均一性が保たれ、短絡を起こしにくくなるため、好ましい。また、光電変換層103の厚さが1000nm以下であることは、内部抵抗が小さくなる点、及び電極間が離れすぎず電荷の拡散が良好となる点で、好ましい。
光電変換層103の形成方法は、特段の制限はく、使用する材料を考慮して、公知の方法により形成することができる。具体的には、蒸着法、スパッタ法等の真空成膜法又は該p型半導体化合物及び/又はn型半導体化合物と、溶媒を含有するインクを用いた湿式成膜法により形成することができる。
湿式成膜法としては、特段の制限はなく、スピンコート法、リバースロールコート法、グラビアコート法、キスコート法、ロールブラッシュ法、スプレーコート法、エアナイフコート法、ワイヤーバーバーコート法、パイプドクター法、含浸・コート法、カーテンコート法等が挙げられる。
光電変換層103を湿式成膜法により形成する場合のインクの溶媒は、特段の制限はないが、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、ノナン、テトラリン若しくはデカン等の脂肪族炭化水素類;トルエン、キシレン、メシチレン、シクロヘキシルベンゼン、クロロベンゼン若しくはオルトジクロロベンゼン等の芳香族炭化水素類;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、テトラリン若しくはデカリン等の脂環式炭化水素類;メタノール、エタノール若しくはプロパノール等の低級アルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン若しくはシクロヘキサノン等の脂肪族ケトン類;アセトフェノン若しくはプロピオフェノン等の芳香族ケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル若しくは乳酸メチル等のエステル類;クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン、トリクロロエタン若しくはトリクロロエチレン等のハロゲン炭化水素類;エチルエーテル、テトラヒドロフラン若しくはジオキサン等のエーテル類;又は、ジメチルホルムアミド若しくはジメチルアセトアミド等のアミド類等が挙げられる。なお、溶媒は1種の溶媒を単独で用いてもよいし、任意の2種以上の溶媒を任意の比率で併用してもよい。
光電変換層103をp型半導体化合物を含む層とn型半導体化合物とを含む層の薄膜積層型とする場合、特段の制限はないが、上述のような方法により各層を成膜することにより形成すればよい。また、光電変換層103をバルクヘテロ接合型とする場合、特段の制限はないが、p型半導体化合物と、n型半導体化合物と、溶媒とを含むインクを作製しておき、該インクを用いて湿式成膜法により形成することが好ましい。また、光電変換層103をペロブスカイト化合物を用いて形成する場合は、例えば、国際公開第2014/045021号、日本国特開2014−49596号公報、日本国特開2016−82003号公報等に記載の方法を用いればよい。
<集電線>
集電線は、光電変換層で変換された電気を取り出すため、導電性を有する材料であれば
特段限定なく用いられるが、変換された電気の損失を抑制するため、導電性のよい材料であることが好ましい。
集電線の材料としては、金属や合金などが挙げられ、中でも抵抗率の低い銅やアルミ、銀、金、ニッケルなどを用いることが好ましく、銅やアルミが安価であることから、特に好ましい。また、錆防止のため、集電線の周囲をスズや銀などでメッキしたり、表面を樹脂などでコートしてあったり、フィルムをラミネートしてあってもよい。集電線の形状としては、例えば、平角線、箔、平板、ワイヤ状等が挙げられるが、接着面積の確保などの理由から、平角線や、箔、平板状のものを用いることが好ましい。また、集電線を電気取出端子として使用することができるため、平板状であることがより好ましい。
なお、本明細書において「箔」は厚みが100μm未満のものをいい、「板」は厚みが100μm以上のものをいう。また「平角線」とは、断面が円形のワイヤを圧延して、断面の形状を四角形にしたものをいう。
また集電線は、導電性を有する限り特段の限定はされないが、接続する上部電極や下部電極よりも抵抗値が低いものが好ましく、特に、上部電極や下部電極より厚さを厚くすることによって、抵抗値を低減させることが好ましい。集電線の厚さとしては、5μm以上であることが好ましく、より好ましくは10μm以上である。また、2mm以下であることが好ましく、より好ましくは1mm以下、さらに好ましくは500μm以下、特に好ましくは300μm以下である。集電線の厚さが上記下限以上であることで、集電線の抵抗値の上昇を抑制し、発電した電力を効率よく外部に取り出すことができる。また、上記上限以下であることで、太陽電池モジュールの重量が増加するとともに可撓性が減少したり、太陽電池モジュール表面に凹凸が発生しやすくなったり、生産コストが増加するなどの問題が生じる恐れがある。
また、集電線の幅は、通用0.5mm以上、好ましくは1mm以上、より好ましくは2mm以上であり、通常50mm以下、好ましくは20mm以下、より好ましくは10mm以下である。集電線の幅が上記下限以上であることで、集電線の抵抗値の上昇を抑制し、発電した電力を効率よく取り出すことができる。また、集電線の機械強度を維持し、破断等を抑制することができる。上記上限以下であることで、モジュール全体における開口率を維持し、モジュールの発電量の低下を抑制することができる。
また、本発明は、供給方向に張力を付与した場合に集電線が伸張しやすい集電線を用いた場合に特に効果的である。この点から、本発明において、23℃における集電線のヤング率は、1MPa以上の場合に特に有効である。一方、23℃における集電線のヤング率は、200GPa以下であることが好ましく、150GPa以下であることがさらに好ましく、100GPa以下であることが特に好ましい。
なお、集電線と太陽電池素子の電極とを接続する方法は、押圧機構により押圧して接続するが、太陽電池素子の電極と集電線は導電性接着剤又は導電性テープにより接着することが好ましい。
導電性接着剤とは、特段の制限はないが、導電性粒子を含む熱硬化性組成物、導電性粒子を含む熱可塑性組成物、又は導電性粒子を含む粘着剤が挙げられる。
熱硬化性組成物としては、特段の制限はないが、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、又は不飽和ポリエステル樹脂を含有する組成物が挙げられる。
熱可塑性組成物としては、特段の制限はないが、例えば、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、又はポリスチレン樹脂を含有する組成物が挙げられる。
粘着性組成物としては、特段の制限はないが、例えば、イソプレンゴム、シリコーンゴム、ウレタン樹脂を含有する組成物が挙げられる。
導電性粒子は特段の制限はないが、金、ニッケル、銅、銀、白金、アルミニウム、パラジウム、又はこれらの合金が挙げられる。
導電性粒子の最大径に特段の制限はないが、電極と集電線との電気的な接続を向上させるために、1μm以上であることが好ましく、2μm以上であることがさらに好ましく、5μm以上であることが特に好ましく、一方、集電線と電極との密着性を高めるために、20μm以下であることが好ましく、15μm以下であることがさらに好ましく、10μm以下であることが特に好ましい。
本実施形態に係る製造方法は、集電線を、前記太陽電池素子の一方の電極に電気的に接続させて配置する集電線配置工程を含む。それ以外の工程を含んでもよく、例えば太陽電池素子準備工程、集電線準備工程、ラミネート工程などがあげられ、既知の方法を適用できる。太陽電池素子準備工程は、更に可撓性基板準備工程、電極成膜工程、光電変換層成膜工程、加熱工程、乾燥工程などを含んでよい、
集電線配置工程は、集電線リールから供給された集電線を押圧機構によって太陽電池素子の一方の電極に押圧することで、集電線を太陽電池素子に配置し、接続する工程である。本実施形態においては、集電線配置工程において、集電線リールから供給される集電線は、搬送方向に向かって前記押圧機構の直前に配置されたリール又はロールから前記押圧機構までの間を結ぶ直線から外れた曲部を有するよう搬送される。以下、図面を用いて、具体的な実施形態を示し説明をする。
図2は、本実施形態の製造方法に用いられる集電線自動貼り付け製造装置10の概要を示す模式図である。
集電線自動貼り付け製造装置10は、集電線5がリール状に巻回されてなり、集電線を供給し得る集電線リール1、及び集電線引出ロール4、ニップロール7、供給された集電線5を太陽電池素子6に押圧して配置する押圧ロール2、押圧ロール2の押圧力を調整するシリンダー9、集電線の蛇行を防止する蛇行防止ガイドフレーム8を有する。集電線リール1及び押圧ロール2との間に、材料の搬送をサポートするガイドロール3を複数備えてもよい。押圧ロール2により接続された集電線5と太陽電池素子6は次工程へ搬送される。
集電線リール1、の大きさは、材料リール/ロールの長さに応じて適宜設定される。押圧ロール2による押付圧力も特段限定されず、適宜設定される。
なお、押出ロール2は、集電線を太陽電池素子の電極に設置することができるものであれば、必ずしもロールである必要はなく、押圧面を有する圧子であったり、角柱状の押圧部材であってもよい。
また、集電線を太陽電池素子の電極に設置する際の、シリンダー9にかける圧力は、特段の制限は無いが、集電線と電極との接続を良好にするために、0.05MPa以上であることが好ましく、0.1MPa以上であることがさらに好ましく、0.2MPa以上であることが特に好ましく、一方、集電線を電極に設置する際に、太陽電池素子が破損するのを防ぐために、2MPa以下であることが好ましく、1.5MPa以下であることがさらに好ましく、1MPa以下であることが特に好ましい。
通常、フレキシブル太陽電池モジュールの製造においては、図2に示すように、集電線5は、供給の際に付与される張力により、ロール間においては搬送方向へ向かって直線的に搬送される。従って、押圧ロール2にて押圧する際には、集電線に張力が付与された状態であることから、集電線5は伸張した状態で、太陽電池素子6の電極と接続されることになる。そのため、得られた太陽電池モジュールは、伸張した集電線5の収縮に伴い反り等の変形が発生することになる。
そこで本発明者らは、図3に示すように、図中示される、集電線5が、集電線引出ロール4と押圧ロール2とを結ぶ直線から外れた曲部を有するよう搬送される、即ち集電線5が撓んだ状態で供給されることで、押圧ロール2にて押圧する際に集電線5に張力が付与されない状態で集電線5及び太陽電池素子6が押圧、接続される。
このような方法で集電線5を配置することで、張力が付与されない状態で材料を搬送し、押圧の際の材料の伸張、収縮、その後の反りを抑制することができる。
なお、中でも、集電線の供給を効率的に行なうために、前記集電線引出ロールと前記押圧機構までの間の非ロール接触部において、集電線の供給方向より下方に向かう曲部を有していることが好ましい。
張力が付与されない状態で集電線を供給する方法は、特段の制限はないが、あらかじめ集電線引出ロールから集電線が撓むように集電線を取り出しておけばよい。また、集電線が撓むようにするために、各ロール/リールの供給スピードを制御できる制御機構(図示しない)を設けた装置を用いることが好ましい。
以下、実験により、実際に上記の効果が得られるかを確認した。
<実験1>
図2に示す構成を有する集電線自動貼り付け製造装置10を準備し、通常行われている、導電性接着剤付集電線5(デクセリアルズ社製DT101C4)とフィルム(帝人デュポン社製ポリエチレンナフタレートフィルム、厚さ100μm、幅50mm、長さ220mm)の接続試験を行った。すなわち、集電線5に張力が付与された状態で、材料が押圧された。押圧ロール2による押付圧は押圧調整用のエアシリンダー9に与える圧力を0.3MPaとした。
結果、配線されたフィルムを常温にして静置させたところ、反りが発生した。
<実験2>
実験1において、押圧ロール2による押付圧は押圧調整用のエアシリンダー9に与える圧力を0.1MPaとした以外は同様に、実験2を行った。
結果、配線されたフィルムを常温にして静置させたところ、反りが発生した。
同様の装置を用いて、図3に示すような、搬送方向下方に向かって凸部を有するよう、集電線5の搬送を調整した。すなわち集電線5に撓みをもたせた状態で、材料が押圧された。押圧ロール2による押付圧は押圧調整用のエアシリンダー9に与える圧力を0.1MPaとした。
結果、反りは発生しなかった。
101 下部電極
102 下部バッファ層
103 光電変換層
104 上部バッファ層
105 上部電極
106 可撓性基板
107 太陽電池素子
1 集電線リール
2 押圧ロール
3 ガイドロール
4 集電線引出ロール
5 集電線
6 太陽電池素子
7 ニップロール
8 蛇行防止ガイドフレーム
9 エアシリンダー
10 集電線自動貼り付け製造装置

Claims (6)

  1. 可撓性基板上に、一対の電極と該電極間に配置される光電変換層と、を少なくとも有する太陽電池素子及び集電線を備えた太陽電池の製造方法であって、
    集電線を、前記太陽電池素子の一方の電極に電気的に接続させて設置する集電線設置工程を含み、
    前記集電線設置工程は、集電線リールから供給された集電線を押圧機構によって太陽電池素子に押圧することで、集電線を太陽電池素子に設置する工程であり、
    前記集電線リールから供給される集電線は、搬送方向に向かって前記押圧機構の直前に配置されたリール又はロールから前記押圧機構までの間を結ぶ直線から外れた曲部を有するように搬送される、製造方法。
  2. 集電線リールから押圧機構までの間に集電線引出ロールを有し、前記集電線は、前記集電線引出ロールから前記押圧機構までの間を結ぶ直線から外れた曲部を有するように搬送される、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記可撓性基板は、厚さ20μm以上200μm以下のポリエステル樹脂フィルムであることを特徴とする、請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 太陽電池が有機薄膜太陽電池又はペロブスカイト太陽電池である、請求項1から3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 集電線を供給する集電線リール、
    前記集電線リールから供給された集電線を、太陽電池素子に押圧する押圧機構、及び
    前記集電線リールから供給された集電線が、搬送方向に向かって前記押圧機構の直前に配置されたリール又はロールから押圧機構までの間を結ぶ直線から外れた曲部を有するよう搬送されるよう制御し得る搬送制御機構、を備える、太陽電池モジュールの製造装置。
  6. 前記集電線リールから押圧機構までの間に集電線押出ロールを有する、請求項5に記載の太陽電池モジュール製造装置。
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